(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04886 20220101AFI20221109BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20221109BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20221109BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20221109BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
G06F3/04886
G06F3/041 534
B41J29/00 T
B41J29/42 F
H04N1/00 350
(21)【出願番号】P 2019006486
(22)【出願日】2019-01-18
【審査請求日】2021-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001900
【氏名又は名称】弁理士法人 ナカジマ知的財産綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 知明
(72)【発明者】
【氏名】釜井 康行
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-146516(JP,A)
【文献】特開2013-003749(JP,A)
【文献】特開2011-175613(JP,A)
【文献】特開2004-086790(JP,A)
【文献】特開2005-276048(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0484-3/04895
G06F 3/041
B41J 29/00
B41J 29/42
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
初期操作画面をルート画面とし、そのルート画面に複数の操作画面がツリー状に連関していて、任意の操作画面内のキーをタッチして目的の操作画面まで遷移し、所望の入力を行う、タッチパネル式の操作部を有した画像形成装置であって、
タッチパネルへの
指示体によるタッチを検出するタッチ検出手段と、
前記各操作画面に配置されたどのキーがタッチされた場合に表示内容がどのように変更されるかを示す情報を集約した情報集約部と、
タッチパネルにいずれかの操作画面を表示している状態においてキーが操作された場合、前記情報集約部の集約情報に基づいてタッチパネルの表示内容を変更する描画制御部と、
タッチパネルの表示内容が変更された時に、変更後の操作画面でのキータッチを一時的に無効にすべきかどうか判定する判定手段と、
判定結果が肯定的な場合に、キータッチを無効にする処理を行う無効手段と、
判定結果が否定的な場合に、キータッチを有効として受け付けるキータッチ有効化手段と、
を備え
、
前記判定手段は、前記表示内容の変更が、画面が遷移するものであり、前記表示内容変更後の前記タッチパネルの操作画面におけるキーが、前記表示内容変更前の前記タッチパネルの操作画面において前記検出されたタッチに対応したキーが占有する領域を含んだ所定領域と重複しない場合に、キータッチを一時的に無効にすべきでないと判定し、
前記所定領域は、前記検出されたタッチに対応したキーが前記表示内容変更前の操作画面において占有する領域を、前記指示体がずれ得る距離だけ拡張した領域である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
初期操作画面をルート画面とし、そのルート画面に複数の操作画面がツリー状に連関していて、任意の操作画面内のキーをタッチして目的の操作画面まで遷移し、所望の入力を行う、タッチパネル式の操作部を有した画像形成装置であって、
タッチパネルへの指示体によるタッチを検出するタッチ検出手段と、
前記各操作画面に配置されたどのキーがタッチされた場合に表示内容がどのように変更されるかを示す情報を集約した情報集約部と、
タッチパネルにいずれかの操作画面を表示している状態においてキーが操作された場合、前記情報集約部の集約情報に基づいてタッチパネルの表示内容を変更する描画制御部と、
タッチパネルの表示内容が変更された時に、変更後の操作画面でのキータッチを一時的に無効にすべきかどうか判定する判定手段と、
判定結果が肯定的な場合に、キータッチを無効にする処理を行う無効手段と、
判定結果が否定的な場合に、キータッチを有効として受け付けるキータッチ有効化手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記表示内容の変更が、画面が遷移するものであり、前記表示内容変更後の前記タッチパネルの操作画面におけるキーが、前記表示内容変更前の前記タッチパネルの操作画面において前記検出されたタッチに対応したキーが占有する領域を含んだ所定領域と重複し、この重複するキーがタッチされてもキー状態の変化および画面遷移が生じない場合に、キータッチを一時的に無効にすべきでないと判定
し、
前記所定領域は、前記検出されたタッチに対応したキーが前記表示内容変更前の操作画面において占有する領域を、前記指示体がずれ得る距離だけ拡張した領域である
ことを特徴とす
る画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンターなどの画像形成装置に関し、殊に、タッチパネル式の操作パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、操作パネルに表示する機能の増加や操作パネルの奥行き方向の省スペース化から、操作パネルに用いられるタッチパネルが大型化・薄型化の傾向にある。
【0003】
また、操作パネルは、ユーザーの視認性を確保するため、ヒンジ等で傾斜角を調整できる機構になっているものがあり、このような機構において、操作パネルが大型かつ薄型になると、ユーザーがタッチ入力操作のようにヒンジを回転させない程度の力でタッチパネルを押した場合、ヒンジ自体は回転しないが、ヒンジを支点にして操作パネルが撓りやすくなる。
【0004】
そして、ユーザーが操作パネルから指を離した後、次のタッチ入力に備えるべくタッチパネルの表面に近い位置で指を待機させる場合、操作パネルが、撓った状態から元に戻ろうとするときに、タッチパネルの最初にタッチした位置に再度触れてしまういわゆる2度押しが発生することがあった。このような2度押しにおける最初のタッチと2回目のタッチの間の時間は、一般的なチャタリング時間よりも長く、チャタリング防止の処理を行っていたとしても、2回目のタッチによるキーの実行を受け付けてしまうので、ユーザーが意図しない操作が誤って実行されてしまうおそれがあった。
【0005】
そこで、2度押しによる誤操作を防ぐため、当業者であれば、タッチパネルがタッチされた後、一定時間の間、タッチ検出を無効にする方法が考えられる。このようなタッチ検出を無効にする構成として、特許文献1には、タッチパネルの画面が遷移してから、所定時間以内に重要なキーがタッチされると、ユーザーにこの重要なキーのタッチ操作をするか否かを確認する確認画面を表示して、ユーザーが確認画面をタッチするまでは、タッチ検出を受け付けない構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の構成では、2度押しによる誤操作については防止できたとしても、重要なキーが遷移後の画面においてタッチされた位置から離れている場合でも、重要なキーへのタッチについては、上記のように確認画面が表示されるので、この場合、タッチされた位置から離れた重要なキーへの迅速なタッチ操作を行うことができない。
【0008】
本発明は、2度押しによる誤操作を防止しつつ、タッチによって表示内容が変更された後の画面におけるキーが、表示内容が変更される前の画面においてタッチされた位置から近いか否かに関わらず、迅速なタッチ操作が可能なタッチパネル式の操作部を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため本発明に係る画像形成装置は、初期操作画面をルート画面とし、そのルート画面に複数の操作画面がツリー状に連関していて、任意の操作画面内のキーをタッチして目的の操作画面まで遷移し、所望の入力を行う、タッチパネル式の操作部を有した画像形成装置であって、タッチパネルへの指示体によるタッチを検出するタッチ検出手段と、前記各操作画面に配置されたどのキーがタッチされた場合に表示内容がどのように変更されるかを示す情報を集約した情報集約部と、タッチパネルにいずれかの操作画面を表示している状態においてキーが操作された場合、前記情報集約部の集約情報に基づいてタッチパネルの表示内容を変更する描画制御部と、タッチパネルの表示内容が変更された時に、変更後の操作画面でのキータッチを一時的に無効にすべきかどうか判定する判定手段と、判定結果が肯定的な場合に、キータッチを無効にする処理を行う無効手段と、判定結果が否定的な場合に、キータッチを有効として受け付けるキータッチ有効化手段と、を備え、前記判定手段は、前記表示内容の変更が、画面が遷移するものであり、前記表示内容変更後の前記タッチパネルの操作画面におけるキーが、前記表示内容変更前の前記タッチパネルの操作画面において前記検出されたタッチに対応したキーが占有する領域を含んだ所定領域と重複しない場合に、キータッチを一時的に無効にすべきでないと判定し、前記所定領域は、前記検出されたタッチに対応したキーが前記表示内容変更前の操作画面において占有する領域を、前記指示体がずれ得る距離だけ拡張した領域であることを特徴とする。
【0012】
本発明の別の局面に係る画像形成装置は、初期操作画面をルート画面とし、そのルート画面に複数の操作画面がツリー状に連関していて、任意の操作画面内のキーをタッチして目的の操作画面まで遷移し、所望の入力を行う、タッチパネル式の操作部を有した画像形成装置であって、タッチパネルへの指示体によるタッチを検出するタッチ検出手段と、前記各操作画面に配置されたどのキーがタッチされた場合に表示内容がどのように変更されるかを示す情報を集約した情報集約部と、タッチパネルにいずれかの操作画面を表示している状態においてキーが操作された場合、前記情報集約部の集約情報に基づいてタッチパネルの表示内容を変更する描画制御部と、タッチパネルの表示内容が変更された時に、変更後の操作画面でのキータッチを一時的に無効にすべきかどうか判定する判定手段と、判定結果が肯定的な場合に、キータッチを無効にする処理を行う無効手段と、判定結果が否定的な場合に、キータッチを有効として受け付けるキータッチ有効化手段と、を備え、前記判定手段は、前記表示内容の変更が、画面が遷移するものであり、前記表示内容変更後の前記タッチパネルの操作画面におけるキーが、前記表示内容変更前の前記タッチパネルの操作画面において前記検出されたタッチに対応したキーが占有する領域を含んだ所定領域と重複し、この重複するキーがタッチされてもキー状態の変化および画面遷移が生じない場合に、キータッチを一時的に無効にすべきでないと判定し、前記所定領域は、前記検出されたタッチに対応したキーが前記表示内容変更前の操作画面において占有する領域を、前記指示体がずれ得る距離だけ拡張した領域であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
上記の構成によれば、表示内容が変更された後のタッチパネルへのキータッチを、一時的に無効にすべきかどうかを判定し、無効にすべきでないと判定した場合は、キータッチを有効にするので、2度押しによる誤操作を防止しつつ、迅速なタッチ操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態による画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【
図2】MFPの電子制御系統の構成を示すブロック図である。
【
図3】操作部の電子制御系統の構成を示すブロック図である。
【
図4】タッチパネルの画面の表示内容等を記憶した情報集約テーブルを示す図である。
【
図5】画面Aで「ファクス/スキャン」キーがタッチされたときに、画面Cに遷移する様子を示す図である。
【
図6】画面Bで「用紙」キーがタッチされたときに、画面Eに遷移する様子を示す図である。
【
図7】画面Aで「コピー」キーがタッチされたときに、画面Bに遷移する様子を示す図である。
【
図8】画面Fで「直接入力」キーがタッチされたときに、画面Gに遷移する様子を示す図である。
【
図9】画面Cで「宛先a」キーがタッチされたときに、画面Fのように「宛先a」キーの状態が変化する様子を示す図である。
【
図10】画面Hで「y」キーがタッチされたときに、画面Hの表示行に「y」の文字が出力される様子を示す図である。
【
図11】タッチを無効化する制御とタッチを有効化する制御の流れを説明するフローチャートの一部を示す図である。
【
図12】タッチを無効化する制御とタッチを有効化する制御の流れを説明するフローチャートの残りの部分を示す図である。
【
図13】画面Iで「カラー画質調整」キーがタッチされたときに、画面Jに遷移する様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[実施の形態1]
[1]画像形成装置
(1-1)画像形成装置の外観
図1は、本発明の実施形態による画像形成装置(以下、実施形態の中ではMFP又はマシンという。)の外観を示す斜視図である。
【0018】
このMFP100は、下部に複数段の引き出し式給紙カセット140を有し、その上部に画像形成処理を行う画像形成部10を内蔵した筐体130を搭載している。
【0019】
筐体130の上部には、記録紙の排出トレー150が設けられている。
【0020】
排出トレー150の上に記録紙束の積載空間を隔てて、原稿読み取り装置120が搭載されている。
【0021】
原稿読み取り装置120の右端側前方には、ジョブ条件等を指示する操作部50がヒンジ131を介してヒンジ131の回転軸を中心に矢印P方向またはこれとは逆方向の矢印Q方向に回動並びに角度調整自在に操作部50が取り付けられている。操作部50の前面にはタッチパネル51が設けられ、その周囲に各種の機械的な押しボタン53が配置されている。
【0022】
(1-2)画像形成装置の構成
図2は、MFP100の電子制御系統の構成を示すブロック図である。同図に示すように、画像形成部10、操作部50、画像入力部26、および本体制御部30がバス40を通して互いに通信可能に接続されている。
【0023】
(1-2-1)画像形成部
画像形成部10は、周知の静電複写方式により記録紙上に画像を形成するものである。即ち、作像部13にて、感光体表面に一様な電荷を主帯電させ、画像データを光変調して、感光体表面を露光して静電潜像を形成し、その潜像にトナー粒子を供給して顕像化し、給送部12によって給送された記録紙上に転写する。その後、この記録紙を定着部14で熱圧着してトナー像を定着する。定着後の記録紙は、前記排出トレー150上に排出される。
【0024】
(1-2-2)画像入力部
画像入力部26は、原稿読み取り装置120に加え、メモリーインタフェース(I/F)27とネットワーク(LAN)I/F28とを含む。原稿読み取り装置120は光学機器を利用して、ADF110が取り込んだ原稿、またはその下の原稿台に置かれた原稿に光を照射し、その反射光の強度分布から、文字、図柄、または写真を読み取って画像データに変換する。メモリーI/F27は、USBポート、メモリーカードスロット等の映像入力端子を通して、USBメモリー、ハードディスクドライブ(HDD)等の外付けの記憶装置から印刷対象の画像データを読み込み、またはそれらの記憶装置へ原稿読み取り装置120で取り込んだ画像データを書き出す。LANI/F28は外部のLANに有線または無線で接続され、そのLAN上の電子機器から印刷対象の画像データを取得し、またはその電子機器へ原稿読み取り装置120で取り込んだ画像データを送出する。
【0025】
(1-2-3)本体制御部
本体制御部30は、MFP100の内部に設置された1枚の印刷回路基板に実装された電子回路であり、CPU31、RAM32、およびROM33を含む。CPU31は、ROM33から必要なプログラムを読み出し、画像形成制御部11にプリントジョブの指示をする。指示を受けた画像形成制御部11は、給送部12、作像部13、定着部14を制御して、プリントジョブを円滑に実行させる。RAM32は、CPU31のワークエリアとして用いられる他、タッチパネルに表示されるべき操作画面を格納している。
【0026】
(1-2-4)操作部
操作部50は、MFP100に実装された入力装置(UI)であり、ユーザーの操作内容を本体制御部30に通知する。操作部50は、タッチパネル51、操作制御部52、押しボタン53を含む。
【0027】
[2]操作部の構成
(2-1)タッチパネル
図3は、操作部50の電子制御系統の構成を示すブロック図である。
【0028】
同図に示すように、タッチパネル51は、ユーザーのタッチ操作を受け付けるタッチパッド4Pと、タッチ操作に応じて画面を表示する液晶ディスプレイ(liquid crystal display:LCD)4Dを備えている。
【0029】
タッチパッド4Pは、静電容量方式で位置検出を行い、行列状に配した透明電極を2枚の保護カバーで挟んだ構造をしている。隣り合う電極間の静電容量は、一定であるが、ユーザーの指やユーザーが手に持つタッチペン等の指示体によってタッチパッド4Pがタッチされると、指示体を介して電極間に新たな静電容量が発生し、静電容量の値が変化する。タッチパッド4Pが押圧された状態で、行列方向に電極をスキャンして電極間の静電容量を測定し、静電容量の大小からタッチ位置を検出する。
【0030】
(2-2)操作制御部
操作制御部52は、CPU521、インターフェース(I/F)522、タッチ検出部523、キー情報テーブル524、情報集約テーブル525、タイマー526、表示駆動部527を備えている。I/F522には、タッチ検出部523、キー情報テーブル524、情報集約テーブル525、タイマー526、表示駆動部527、スイッチSW、押しボタン53が接続されている。
【0031】
CPU521は、バス40を通じて本体制御部30のCPU31と通信しており、CPU31のメインプログラム中の後述するサブルーチン(
図11)を実行するものである。
【0032】
タッチ検出部523は、上記のようにタッチパッド4Pの電極間の静電容量を測定することで、タッチされた位置を検出する。
【0033】
キー情報テーブル524は、タッチ位置とキー情報との対応を記憶しており、タッチ位置を元にこのキー情報テーブル524を参照することで、対応するキー情報を取得できる。
【0034】
情報集約テーブル525は、後述するタッチパネル51の表示内容変更後の画面情報等を記憶している。CPU521が表示内容変更後の画面情報を指定すると、表示内容変更後の画面を表す画像データが、例えばRAM内の操作画面格納部から表示駆動部527に転送される。
【0035】
表示駆動部527は、この画像データに応じて液晶ディスプレイ4Dの各画素の輝度を調整する。これにより、タッチパネル51の画面には、タッチパッド4Pの透明電極を介して表示内容変更後の画面が表示される。
【0036】
タッチ位置を検出するタッチ検出部523は、電圧源V(5VDC)で駆動されており、インターフェース(I/F)522を介したCPU521の指示によるスイッチSWのON/OFF切替で、駆動/非駆動が切り替わるように構成されている。タッチ検出部523が駆動された状態では、液晶ディスプレイ4Dにタッチされた位置の検出ができるが、非駆動の状態では、液晶ディスプレイ4Dにタッチされた位置の検出ができない。この意味で、CPU521が、キータッチを無効にする処理を行う無効手段およびキータッチを有効として受け付けるキータッチ有効化手段として機能している。
【0037】
タイマー526は、CPU521が、スイッチSWをOFFにしてタッチ検出部523を非駆動にする場合、スイッチSWをOFFにしてからスイッチSWを再びONに切り替えるまでの時間を測定するものである。計測する時間は、ユーザーのタッチによってタッチパネル51の表示内容が変更されてから、ユーザーが2度押しによって表示内容変更後のタッチパネル51をもう一度タッチしてしまうまでの時間よりも長く、ここでは、1~2秒程度となっている。
【0038】
(2-2-1)情報集約テーブル
図4に示すように、情報集約テーブル525は、「変更前画面」についての項目61、「タッチキー」についての項目62、「変更後画面」についての項目63、「変更内容」についての項目64、「重複キー」についての項目65、「重複キータッチによるキーの状態変化」についての項目66、「重複キータッチによる画面遷移」についての項目67、「タッチキーの状態変化」についての項目68、「タッチ検出」についての項目69に関する情報を記憶している。行(i)~(vi)は、
図5~
図10で示す表示内容変更前
後の画面(表示内容変更後の画面を白抜きの矢印の先に示している)に対応する。なお、タッチパネル51に表示される画面は、初期操作画面をルート画面として、そのルート画面に複数の操作画面がツリー状に連関した構造をしており、情報集約テーブル525は、ルート画面から複数のリーフ画面に至る全ての画面の情報を集約しているが、
図4では、その一部を抜粋して示している。以下、情報集約テーブル525が記憶する上記の項目に関する情報について説明する。
【0039】
「変更前画面」の項目61と「変更後画面」の項目63は、タッチパネル51の表示内容が変更される前と変更された後の画面を示しており、「タッチキー」の項目62は、変更前の画面から変更後の画面に変更されるときにタッチされるキーを示している。
【0040】
「変更内容」の項目64は、変更前画面から変更後画面に変更するときの変更内容を示しており、変更内容には、画面遷移、キー状態変化、文字入力がある。
【0041】
画面遷移は、例えば、
図5に示すように変更前の画面Aで「ファクス/スキャン」キー211がタッチされたときに、変更後の画面Cが変更前の画面Aとは異なっていることをいう。なお、本明細書中では、変更前の画面と変更後の画面とを比較した場合に、画面の全体が異なる場合だけでなく、
図8の画面Fの一点鎖線243で囲まれた部分から画面Gの一点鎖線244で囲まれた部分への変更のように画面の一部が異なる場合にも「遷移する」としている。
【0042】
キー状態変化は、例えば
図9に示すように変更前の画面Cで「宛先a」キー251がタッチされたときに、「宛先a」キー251が、選択されたことを示す選択マーク253が表示された状態に変化することをいう。なお、キー状態変化は、上記のようにキーの一部に選択マーク253が表示されるだけに限らず、キー全体がハイライトされる等の状態変化であってもよい。
【0043】
文字入力は、
図10に示す入力画面のように、変更前の画面Hで「y」キー261がタッチされたときに、変更後の画面Hの表示行264に「y」という文字が出力されることをいう。ここで、入力画面は、操作画面の一種であり、キーを入力すると、キーが示す文字が画面の一部の表示行に出力される画面である。また、「キーを入力すると、キーが示す文字が画面に出力」というのは、
図10の画面Hの「y」キー261のように、入力すると、変更後の画面Hの表示行264に「y」という文字が出力される場合に限らず、例えば、「左矢印」キー267、「右矢印」キー268、「削除」キー269のように、文字を入力する位置を指し示すカーソルの位置を移動したり、表示行264に出力された文字が削除されたりする場合も含まれる。
【0044】
「重複キー」の項目65は、変更前の画面でタッチされたキーと位置が重複する変更後の画面のキーの有無を示している。例えば、
図5の遷移前の画面Aの「ファクス/スキャン」キー211が 占有する領域(破線212で囲む領域)に重複するキー(「宛先b」キー213、「宛先c」キー214、「宛先f」キー215、「宛先g」キー216)のことをいう。ここで、「重複する」というのは、キーが占有する領域の全てが、破線212で囲む領域に重なる場合だけでなく、「宛先g」キー216のように破線212で囲む領域に一部のみ重なる場合も含んでいる。なお、図では、分かりやすさのため、破線212を、遷移前の画面Aの「ファクス/スキャン」キー211の外枠よりもやや大きく示している(
図5~10、13の破線222、232、242、252、262、272についても同様)。
【0045】
一方、
図7に示すように、画面Aで「コピー」キー231がタッチされたときに、画面Bに遷移する場合、遷移後の画面Bにおいて、遷移前の画面Aの「コピー」キー231が占有する領域(破線232で囲む領域)に重複するキーが存在しないときは、重複キーが無いとしている。
【0046】
「重複キータッチによるキーの状態変化」の項目66は、重複キーをタッチすることによって、キーの状態が変化するか否かを示している。例えば、
図5の画面Cの重複キーの1つである「宛先b」キー213をタッチすると、
図9の表示内容変更後の画面Cの「宛先a」キー251を選択したことを示す選択マーク253のように選択されたことが分かる状態になるように設定されている。このようなキーの状態変化があるとき、重複キータッチによるキーの状態変化が有るとしている。
【0047】
一方、重複キーが
図8に示す画面Fの「直接入力」キー241である場合、この「直接入力」キー241がタッチされても、遷移後の画面Gの「直接入力」キー241は、状態が変わらない。このとき、重複キータッチによるキーの状態変化が無いとしている。
【0048】
「重複キータッチによる画面遷移」の項目67は、重複キーをタッチすることによって、画面が遷移するか否かを示している。例えば、
図6では、遷移前の画面Bで「用紙」キー221がタッチされたときに、画面Eに遷移し、この画面Eでもう一度「用紙」キー221がタッチされると、画面Bに遷移するように設定されている。このように重複キーをタッチすることによって、画面が遷移するとき、重複キータッチによる画面遷移が有るとしている。
【0049】
一方、
図8に示す遷移後の画面Gでは、重複キーである「直接入力」キー241をタッチしても、画面が遷移しないように設定されている。このような重複キーをタッチしても、画面が遷移しないとき、重複キータッチによる画面遷移が無いとしている。
【0050】
「タッチキーの状態変化」の項目68は、キーのタッチによって画面の遷移がないとき、タッチされたキーの状態変化が有るか否かを示している。例えば、
図9に示すように「宛先a」キー251が選択されていない状態から、選択マーク253の表示によって選択されたことが分かる状態に変化するとき、タッチキーの状態変化が有るとしている。
【0051】
一方、
図10に示す入力画面のように、表示内容変更前の画面Hで「y」キー261がタッチされても、タッチした「y」キー261の状態が変化しないとき、タッチキーの状態変化が無いとしている。
【0052】
「タッチ検出」の項目69は、タッチ検出を無効にするか有効にするかを示しており、前述の項目64~68の情報によって決定される。
【0053】
[3]タッチ検出無効化制御およびタッチ検出有効化制御
次に、タッチによってタッチパネルの表示内容が変更された後、タッチパネルへのタッチ検出を無効化する場合と、検出を有効化する場合について、
図4~
図12を用いて説明する。
【0054】
(3-1)初期操作画面からの表示内容変更
図11は、タッチを無効化する制御とタッチを有効化する制御の流れを説明するフローチャートの一部を示す図であり、
図12は、タッチを無効化する制御とタッチを有効化する制御の流れを説明するフローチャートの残りの部分を示す図である。
【0055】
図11に示すように、CPU521がプログラムの実行をスタートすると、タッチパネル51に初期操作画面を表示し(ステップS101)、ユーザーによって、タッチパネル51にタッチ操作がされるのを待つ(ステップ102)。
【0056】
タッチパネル51がタッチされると(ステップS102でYes)、タッチ検出部523によって、タッチされた位置が検出され、情報集約テーブル525を参照して(ステップS103)、タッチされた位置に対応するキー情報を取得し、取得したキー情報に応じてタッチパネル51の表示の変更内容についての情報を取得する(ステップS104)。なお、情報集約テーブル525を参照するときは、1つの行(例えば(i)の行)におけ
る変更内容の項目64だけでなく、1つの行における項目61~69の全ての情報を、操作制御部52のRAM(不図示)に記憶させる。そして、このRAMから該当する項目の情報を取得する。RAMに記憶された項目61~69の情報は、次のタッチが行われ、再度、情報集約テーブル525を参照するときに上書きされる。
【0057】
変更内容が画面遷移の場合(ステップ105でYes)、画面遷移を実行し(ステップS106)、遷移後の画面に重複キーが有るか否かを判断する(ステップS107)。
【0058】
(3-1-1)重複キーが存在しない場合
重複キーが存在しない場合(ステップS107でNo)、
図4の(iii)の行のよう
に重複キーの項目が、「無し」(
図7の画面B)の場合、タッチパネル51にタッチ操作があれば直ちに受け付ける(ステップS112)。タッチ操作が行われ(ステップS112でYes)、そのタッチ操作がリセットキーである場合(ステップS113でYes)は、リセットを実行して、操作部50に初期操作画面を表示する。このように重複キーが存在しない場合は、
図4の(iii)の行のタッチ検出の項目69は、「有効」になって
おり、タッチ検出を有効にする。
【0059】
タッチ検出を有効にする理由は、ユーザーが、2度押しによって最初にタッチした位置に再度触れてしまっても、遷移後の画面においては、再度触れた位置にキーが存在せず、2度押しによる誤操作が生じないためである。これにより、画面遷移後、すぐにタッチ検出が有効となるので、ユーザーは、迅速な操作を行うことができる。
【0060】
ステップS113において、タッチ操作がリセットキー以外のキーである場合は、情報集約テーブル525を参照し(ステップS103)、変更内容の情報を取得する(ステップS104)。
【0061】
(3-1-2)重複キーが存在する場合
重複キーが存在する場合(ステップS107でYes)、重複キーをタッチしても重複キーの状態変化が無いか否かを判断する(ステップS108)。
【0062】
(3-1-2-1)状態変化の有無による判断
重複キーの状態変化が有る場合(ステップS108でNo)、スイッチSWをOFFにする(ステップS110)。このように重複キーの状態変化が有る場合(例えば、
図5の遷移後の画面Cの「宛先b」キー213)は、
図4の(i)の行のタッチ検出の項目69
は、「無効」になっており、タッチ検出を無効にする。
【0063】
タッチ検出を無効にする理由は、以下の通りである。すなわち、2度押しによって、
図5の遷移後の画面Cの「宛先b」キー213がタッチされると、ユーザーの意図に反して「宛先b」キー213が選択された状態に変化し、ユーザーが、「宛先b」キー213が選択されたことを気付かない場合、このまま意図しないジョブが実行されるおそれがあるからである。
【0064】
スイッチSWがOFFにされると、タイマー526が、予め設定された時間を計測し、その時間が経過すると通知するようになっており、この通知があるとスイッチSWをONにする(ステップS111)。スイッチSWをOFFにしてから、再びスイッチSWをONにするまでの間は、タッチ検出を受け付けないので、2度押しによって、重複キーをタッチしたとしても、重複キーのタッチによる誤操作を防止することができる。
【0065】
一方、ステップS108において、重複キーの状態変化が無い場合、重複キーをタッチしても画面が遷移しないかどうかを判断する(ステップS109)。
【0066】
なお、画面上のキーの大きさや配置は様々であり、
図5の遷移後の画面Cの「宛先b」キー213、「宛先c」キー214、「宛先f」キー215、「宛先g」キー216のように、重複キーが複数存在することがある。遷移後の画面において、タッチによって状態変化する重複キーとタッチによって状態変化しない重複キーがいずれも存在する場合は、2度押しによる誤操作防止の観点から、ステップS108でNo(重複キーの状態変化が有る)と判断する。
【0067】
(3-1-2-2)画面遷移の有無による判断
ステップS109において、重複キーをタッチしても画面の遷移が無い場合は、タッチパネル51にタッチ操作があれば直ちに受け付ける(ステップS112)。このように重複キーをタッチしても画面の遷移が無い場合(例えば、
図8の遷移後の画面Gで「直接入力」キー241をタッチする場合)は、
図4の(iv)の行のタッチ検出の項目69は、
「有効」になっており、タッチ検出を無効にしない。
【0068】
タッチ検出を無効にしない理由は、ユーザーが、2度押しによって最初にタッチした位置の重複キーを再度触れてしまっても、この重複キーをタッチすることによって画面が遷移しないので、2度押しによる誤操作が生じないためである。これにより、画面遷移後、すぐにタッチ検出が有効となるので、ユーザーは、迅速な操作を行うことができる。
【0069】
一方、ステップS109において、重複キーをタッチすると画面の遷移が有る場合は、スイッチSWをOFFにする(ステップS110)。このように重複キーをタッチすると画面の遷移が有る場合(例えば、
図6の遷移後の画面Eで「用紙」キー221をタッチする場合)は、
図4の(ii)の行のタッチ検出の項目69は、「無効」になっており、タ
ッチ検出を無効にする。
【0070】
タッチ検出を無効にする理由は、次の通りである。すなわち、2度押しによって、
図6の遷移後の画面Eの「用紙」キー221がタッチされると、ユーザーの意図に反して遷移前の画面Bに遷移するので、ユーザーからすると、キーをタッチしたのに、画面が何も変わっていないことになる。このため、ユーザーは、正しいキーをタッチしているにもかかわらず、もう一度同じキーのタッチをやり直す必要があり、無駄な操作が増えることになるからである。スイッチSWをOFFにしてから、再びスイッチSWをONにする(ステップS111)までの間は、タッチ検出を受け付けないので、2度押しによって、重複キーをタッチしたとしても、重複キーの実行がされず、意図しない画面の遷移を防止することができる。
【0071】
なお、遷移後の画面において、タッチすると画面が遷移する重複キーと、タッチしても画面が遷移しない重複キーがいずれも存在する場合は、2度押しによる誤操作防止の観点から、ステップS108でNo(画面の遷移有り)と判断する。
【0072】
(3-2)初期操作画面以外の画面からの表示内容変更
初期操作画面以外の画面では、タッチパネル51の表示の変更内容が、画面遷移でない場合もあり、この場合(ステップ105でNo)は、
図12に示すようにタッチしたキーの状態変化が有るか否かを判断する(ステップS114)。
【0073】
(3-2-1)タッチキーの状態が変化する場合
タッチしたキーの状態変化が有る場合(ステップS114でYes)、タッチしたキーの状態を変化させ(ステップS115)、スイッチSWをOFFにする(ステップS116)。このように、タッチしたキーの状態変化がある場合(例えば、
図9の「宛先a」キー251をタッチする場合)は、
図4の(v)の行のタッチ検出の項目69は、「無効」になっており、タッチ検出を無効にする。
【0074】
タッチ検出を無効にする理由は、次の通りである。すなわち、2度押しによって、
図9の「宛先a」キー251がタッチされると、ユーザーの意図に反して「宛先a」キー251の選択が解除されてしまい、ユーザーが、これに気付かない場合は、そのまま操作を進めてしまい、間違いに気付いた段階で、「宛先a」キー251を選択し直す必要がある。このため、ユーザーは、正しいキーをタッチしているにもかかわらず、もう一度同じキーのタッチをやり直す必要があり、無駄な操作が増えることになるからである。スイッチSWをOFFにしてから、再びスイッチSWをONにする(ステップS117)までの間は、タッチ検出を受け付けないので、2度押しによって、重複キーをタッチしたとしても、重複キーの実行がされず、意図しない操作を防止することができる。
【0075】
スイッチSWをONにした後は、タッチパネル51にタッチ操作がされるのを待つ(ステップS112)。
【0076】
(3-2-2)入力画面の場合
タッチしたキーの状態変化が無い場合(ステップS114でNo)は、言い換えると入力画面で文字入力するキーがタッチされたことになり、タッチされたキーが示す文字を画面の一部の表示行に出力し、その後は、タッチパネル51にタッチ操作があれば直ちに受け付ける(ステップS112)。
【0077】
このように、入力画面で、文字入力するキーがタッチされた場合(例えば、
図10の「y」キー261をタッチする場合)は、
図4の(vi)の行のタッチ検出の項目69は、
「有効」になっており、タッチ検出を有効にする。
【0078】
タッチ検出を有効にする理由は、ユーザーがID等の文字を入力する際に、タッチ検出を無効にすると、文字を入力してから次の文字を入力するまでに毎回タイマー526が計測する時間(1~2秒程度)が経過するのを待たなければならず、これによりユーザーの操作性が低下するためである。なお、2度押しによる誤操作防止の観点から、上記のように入力画面で、文字入力するキーがタッチされた場合、タッチ検出を無効にしてもよい。
[実施の形態2]
上記実施の形態1では、遷移後の画面における重複キーの有無を、遷移後の画面におけるキーが、遷移前にタッチしたキーが占有する領域と重複するか否かで判断する構成例を説明したが、本実施の形態2では、この構成に代えて、遷移後の画面におけるキーが、遷移前にタッチしたキーが占有する領域よりも大きな領域と重複するか否かで判断する構成になっており、この点で実施の形態1と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容については、その説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
【0079】
図13は、画面Iで「カラー画質調整」キー271がタッチされたときに、画面Jに遷移する様子を示す図である。同図に示すように、遷移後の画面Jにおいて、「カラー画質調整」キー273が占有する領域(破線272で囲む領域)に重複するキーは、存在しないが、「コピー濃度」キー273は、破線272が縦方向と横方向ともに一定距離Lを保って拡張された一点鎖線274が囲む領域と重複している。一定距離Lは、2度押しにおいて、1回目のタッチと2回目のタッチの間に指示体がずれ得る距離であり、5mm~10mm程度である。
【0080】
本実施の形態2では、破線272ではなく、一点鎖線274が囲む領域と重複するキー(例えば、
図13の「コピー濃度」キー273)を「重複キー」であるとしている。この理由は、次の通りである。
【0081】
すなわち、画面上のキーは、ある程度の大きさを有しており、その大きさに収まるようにタッチすればよいので、場合によっては、キーの外縁付近をタッチすることがある。また、2度押しにおいて、遷移前の画面をタッチしてから、遷移後の画面をタッチするまでの間は、ユーザーの指やタッチペン等の指示体がタッチパネル51から離れるので、その間、指示体が僅かに移動することがある。このように、2度押しのうち、1回目のタッチ位置が、キーの外縁付近であり、かつ1回目のタッチと2回目のタッチの間に指示体が移動して、1回目と2回目のタッチ位置がずれた場合、1回目にタッチしたキーが占有する領域と重複しないキーをタッチしてしまうおそれがあるからである。
【0082】
このように、重複キーの有無を、遷移前にタッチしたキーが占有する領域よりも大きな領域と重複するか否かで判断する構成とすることで、1回目と2回目のタッチ位置がずれた場合においても、2度押しによる誤操作を精度良く防止することができる。
【0083】
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の構成に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
【0084】
(1)上記実施の形態1、2では、タッチパッド4Pの位置検出を静電容量方式で行う構成例を説明したが、これに限られない。例えば、抵抗膜方式、超音波表面弾性波方式、光学式等、周知のいずれの方式であってもよい。
【0085】
(2)上記実施の形態1、2では、キー情報テーブル524、情報集約テーブル525が操作制御部52に含まれる構成例を説明したが、これらが操作制御部52ではなく、本体制御部30のRAM32に記憶されている構成例も考えられる。
【0086】
(3)上記実施の形態及び上記変形例の構成をそれぞれ可能な限り組み合わせるとしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、タッチパネル式の操作部を備えた画像形成装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0088】
50 操作部
51 タッチパネル
52 操作制御部
100 MFP
521 CPU
522 I/F
523 タッチ検出部
524 キー情報テーブル
525 情報集約テーブル
526 タイマー
527 表示駆動部
SW スイッチ