(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】電気機器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/00 20060101AFI20221109BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20221109BHJP
G06F 3/0482 20130101ALI20221109BHJP
【FI】
A47J27/00 103R
A47J27/00 103S
G09F9/00 366G
G06F3/0482
(21)【出願番号】P 2019032630
(22)【出願日】2019-02-26
【審査請求日】2021-05-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109612
【氏名又は名称】倉谷 泰孝
(74)【代理人】
【識別番号】100153176
【氏名又は名称】松井 重明
(74)【代理人】
【識別番号】100116643
【氏名又は名称】伊達 研郎
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康之
(72)【発明者】
【氏名】守岩 和秋
(72)【発明者】
【氏名】村野 元宏
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-006550(JP,A)
【文献】特開2007-050039(JP,A)
【文献】特開2011-047550(JP,A)
【文献】特開2010-171961(JP,A)
【文献】特開2015-223387(JP,A)
【文献】特開2018-143647(JP,A)
【文献】国際公開第2015/133115(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00
G09F 9/00
G06F 3/0482
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が選択可能な第1の選択項目を複数並べた第1のリストと、前記第1のリストの前記第1の選択項目の1つに対応し、前記使用者が選択可能な第2の選択項目を複数並べた第2のリストとを表示する表示部と、
前記使用者が操作することによって、前記表示部の表示を変更できるとともに、前記第1の選択項目及び前記第2の選択項目を選択できる入力手段と、
前記入力手段に応じて前記表示部の表示を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記入力手段の操作に応じて、前記第1のリストをスクロールさせて前記第1のリストの中央部に表示される第1の選択項目を変更させるとともに、前記中央部に表示された第1の選択項目に対応する第2の選択項目を複数並べた第2のリストを、前記第1のリストに並べて表示させることを特徴とする電気機器。
【請求項2】
使用者が選択可能な第1の選択項目を複数並べた第1のリストと、前記第1のリストの前記第1の選択項目の1つに対応し、前記使用者が選択可能な第2の選択項目を複数並べた第2のリストとを表示する表示部と、
前記使用者が操作することによって、前記表示部の表示を変更できるとともに、前記第1の選択項目及び前記第2の選択項目を選択できる入力手段と、
前記入力手段に応じて前記表示部の表示を制御する制御手段とを備え、
前記入力手段は、上、下、右、左を示す矢印が記載された操作キーを有し、
前記制御手段は、
前記操作キーの上矢印が押されることで、前記第1のリストをスクロールさせて前記第1のリストの中央部に表示される第1の選択項目を変更させ、前記操作キーの下矢印が押されることで、前記第1のリストを前記上矢印が押されることによるスクロールと逆方向にスクロールさせて前記第1のリストの中央部に表示される第1の選択項目を変更させるとともに、前記中央部に表示された第1の選択項目に対応する第2の選択項目を複数並べた第2のリストを、前記第1のリストに並べて表示させることを特徴とする電気機器。
【請求項3】
制御手段は、操作キーの右矢印がさらに押された後、前記操作キーの上矢印が押されることで、前記第2のリストをスクロールさせて前記第2のリストの中央部に表示される第2の選択項目を変更させ、前記操作キーの下矢印が押されることで、前記第2のリストを前記上矢印が押されることによるスクロールと逆方向にスクロールさせて前記第2のリストの中央部に表示される第2の選択項目を変更させることを特徴とする請求項2に記載の電気機器。
【請求項4】
第1のリストとして3つの第1の選択項目が表示され、第2のリストとして3つの第2の選択項目が表示されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電気機器。
【請求項5】
炊飯器本体と、
前記炊飯器本体の上方を覆う蓋体と、
前記炊飯器本体に収容され米と水とを含む被炊飯物が収容される内釜と、
前記炊飯器本体に備えられた前記内釜を加熱する加熱部と、を備え、
第1の選択項目はお米の種類であり、第2の選択項目は炊き方であることを特徴とする請
求項1から4のいずれかに記載の電気機器。
【請求項6】
炊飯器本体と、
前記炊飯器本体の上方を覆う蓋体と、
前記炊飯器本体に収容され米と水とを含む被炊飯物が収容される内釜と、
前記炊飯器本体に備えられた前記内釜を加熱する加熱部と、を備え、
第1の選択項目は炊き方であり、第2の選択項目は銘柄であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電気機器。
【請求項7】
制御手段は、第2のリストの中央部に表示される第2の選択項目に対応する、使用者が選択可能な第3の選択項目を複数並べた第3のリストを、前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電気機器。
【請求項8】
炊飯器本体と、
前記炊飯器本体の上方を覆う蓋体と、
前記炊飯器本体に収容され米と水とを含む被炊飯物が収容される内釜と、
前記炊飯器本体に備えられた前記内釜を加熱する加熱部と、を備え、
第1の選択項目はお米の種類であり、第2の選択項目は炊き方であり、第3の選択項目は
硬さであることを特徴とする請求項7に記載の電気機器。
【請求項9】
炊飯器本体と、
前記炊飯器本体の上方を覆う蓋体と、
前記炊飯器本体に収容され米と水とを含む被炊飯物が収容される内釜と、
前記炊飯器本体に備えられた前記内釜を加熱する加熱部と、を備え、
第1の選択項目はお米の種類であり、第2の選択項目は炊き方であり、第3の選択項目は
銘柄であることを特徴とする請求項7に記載の電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯器等、使用者が表示を見ながら、動作を設定、変更できる入力手段を備えた電気機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
米の種別や、ユーザの好みに応じた炊き方が可能となる炊飯器は従来から存在している。そのような炊飯器では、ユーザが、炊飯器の上面に設置された操作キーで、表示画面を見ながら設定を行うのが一般的である。
【0003】
特許文献1の炊飯器では、表示手段51の右側部に、白米・炊き込みコース、かためコース、・・・等の白米の炊き方の選択肢を表示する第1の炊飯コース表示部81、下辺部に、玄米コース、三分づきコース・・・・等の玄米の炊き方の選択肢を表示する第2の炊飯コース表示部82、左側部に、中華がゆコース、おかゆコース、・・・等の炊き方の選択肢を表示する第3の炊飯コース表示部83を配置し、メニュースイッチ63を押すことで第1の炊飯コース表示部81の炊き方を選択でき、玄米分づきスイッチ67を押すことで、第2の炊飯コース表示部82の炊き方を選択でき、健康スイッチ67を押すことで、第3の炊飯コース表示部83の炊き方を選択できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述の炊飯器では、米の種別と炊き方の組み合わせとなる固定したコース表示をそれぞれに記載しなければならず、また、コースを選択するためのスイッチも、個別に複数設けなければならず、表示部が大きくなるとともに、操作も複雑になるという課題があった。特に、多様化したユーザの炊き方等の好みに対応し、細かいコース設定を設けるには限界があった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、表示部を大きくすることなく、操作を複雑にすることなく、ユーザの好みに応じたより多くの炊き方コースの選択を可能とする炊飯器等の電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電気機器は、使用者が選択可能な項目を表示する表示部と、表示部の記載に基づき、使用者が選択項目を選択できる入力手段と、入力手段からの選択に基づき、表示部の表示を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、使用者が選択可能な第1の選択項目を複数並べた第1のリストと、第1のリストの前記第1の選択項目の1つに対応し、使用者が選択可能な第2の選択項目を複数並べた第2のリストとを、表示部に表示させるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電気機器によれば、豊富なメニューを搭載するとともに、使用者が設定可能な項目が変化したことを認識し、一覧性をもった表示によって意図した設定が選択しやすくなるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係る炊飯器を示す斜視図である。
【
図3】
図1の炊飯器の制御部の概略構成を示すブロック図である。
【
図4】
図1の炊飯器の操作部及び表示部の概略模式図である。
【
図5】実施の形態1に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
【
図6】実施の形態1に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
【
図7】実施の形態2に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
【
図8】実施の形態3に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
【
図9】実施の形態4に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
【
図10】実施の形態5に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
【
図11】実施の形態6に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
【
図12】実施の形態6に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
【
図13】実施の形態7に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
【
図14】実施の形態8に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る炊飯器1を示す斜視図であり、
図2は、実施の形態1に係る炊飯器1を示す断面図である。
図1及び
図2に示すように、炊飯器1は、例えば電磁誘導加熱式調理器であり、本体2と、蓋体3と、加熱手段4と、内釜5とを有している。本体2は、上面が開口21となっている有底円筒状をなしており、内部に中空部22が形成されている。蓋体3は、本体2の上面に開閉自在に取り付けられ、本体2の開口21を塞ぐ。加熱手段4は、本体2の中空部22の底面に設けられており、内釜5の底面に沿う形状をなしている。加熱手段4は、例えば加熱コイルであり、内釜5に渦電流を誘起して内釜5を加熱する。なお、加熱手段4は、平坦であってもよい。
【0011】
図3は、炊飯器1の制御部の概略構成を示すブロック図である。
図4は、蓋体3の上面部(本体とは反対の面)に形成された操作手段及び表示部の概略模式図である。
蓋体の上面部には、お米キー7a、メニューキー7b、銘柄芳潤キー7c、音声キー7d、予約キー7e、設定キー7f、切・保温キー7g、操作キー7h、炊飯キー7iからなる入力手段7と、液晶やLED等からなる表示部8とが配置されている。
【0012】
また、入力手段7と表示部8とは、制御手段6に接続されている。制御手段6は、入力手段7から入力された信号に基づき、表示部8の表示を制御したり、加熱手段4を制御する。例えば、使用者が入力手段7を用いて、お米の種類や炊き方を設定した場合には、対応する信号が制御手段6に送られ、制御手段6が、対応する炊飯ができるように加熱手段4の電力量などの制御をする。
【0013】
次に、入力手段7を用いて、炊飯条件を選択するときの入力手段7及び表示部8の動作の具体例について説明する。
図5は、炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。なお、最初に、電源をオンにした時点では、表示部8には、デジタルでの時計が表示されている。
【0014】
図5において、使用者が、お米キー7aを押した場合に、表示部8には、お米に関する複数の選択項目(白米、無洗米、発芽米、分つき米、玄米)のいくつかをリスト化したお米の選択リストが左側に、炊き方に関する複数の選択項目(エコ炊飯、ふつう、銘柄芳潤、おかゆ、炊込み)のいくつかをリスト化した炊き方の選択リストが右側に同時に表示される(S001)。最初は、お米の選択リストにて、「白米」が初期状態として選択するものとして設定されており、中央部に白黒反転して表示され、その下に「無洗米」、上に「玄米」が表示されている。また、炊き方の選択リストは、「白米」で選択可能な炊き方のメニューである、「エコ炊飯」、「ふつう」、「銘柄芳潤」が、表示され、このうち「ふつう」が初期状態として設定されており、中央部に表示され、その下に「銘柄芳潤」、上に「エコ炊飯」が表示されている。
【0015】
なお、ここでは、お米の選択リスト、及び炊き方の選択リストとしてそれぞれ3つの項目を表示部8に表示しているが、表示する項目数はこれに限定されない。
【0016】
S001の表示状態にて、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「白米」の下側にある、次の項目である「無洗米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「白米」で選択可能な炊き方の選択リストは消去される。(S002)
【0017】
炊き方の選択リストが消去されてから所定時間、例えば100msec経過すると、「無洗米」で選択可能な炊き方の選択リストが表示され、初期状態として「ふつう」が中央部に表示される。(S003)
【0018】
更に、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「無洗米」の下側にある、次の項目である「発芽米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「無洗米」での炊き方の選択リストが消去される(S004)。
その後、100msec経過すると、「発芽米」で選択可能な炊き方の選択リストが表示され、初期状態として「ふつう」が中央部に表示される。(S005)
【0019】
更に、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「発芽米」の下側にある、次の項目である「分づき米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「発芽米」で選択可能な炊き方の選択リストが消去される(S006)。
その後、100msec経過すると、「分づき米」での選択可能な炊き方の選択リストが表示され、初期状態として「ふつう」が中央部に表示される。(S007)
【0020】
更に、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「分づき米」の下側にある、次の項目である「玄米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「分づき米」で選択可能な炊き方の選択リストが消去される(S008)。
その後、100msec経過すると、「玄米」で選択可能な炊き方の選択リストが表示され、初期状態として「ふつう」が中央部に表示される。(S009)
【0021】
更に、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「玄米」の下側にある次の項目である「白米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「玄米」で選択可能な炊き方の選択リストを消去する(S010)。その後、100msec経過すると、「白米」で選択可能な炊き方の選択リストを表示し、S001の状態に戻る。
なお、ここでは、操作キー7hの下側の「↓」部によって表示のスクロールについて説明したが、操作キー7aの「お米」によってお米を、操作キー7bの「メニュー」によって炊き方を、同様にスクロールしたり、操作キー7hの上側の「↑」部によって逆方法へのスクロールも可能である。また、操作キーによるスクロール方向は説明と逆方向にスクロールする操作でも問題ない。
【0022】
図6は、具体的に、炊飯を設定し、炊飯を開始するまでの操作を示す表示遷移模式図であり、お米が「発芽米」、炊き方が「芳潤炊き」を設定して行う場合を例示したものである。
まず、S001~S005を実施することで、表示部8の左側には、お米の選択リストとして「発芽米」が中央部に白黒反転して表示され、選択するものとして設定され、右側には、炊き方の選択リストとして、初期状態として「ふつう」が中央部に表示される。
【0023】
この状態で、操作キー7hの右側の「→」部が押されると、お米の選択リストの「発芽米」が通常の表示に戻り、炊き方の選択リストの「ふつう」が白黒反転して表示され、選択するものとして設定される(S011)。
【0024】
この状態で、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、炊き方の選択リストの表示がスクロールして、「ふつう」の下側にある、次の項目である「芳潤炊き」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される(S012)。
この状態で、使用者が炊飯キー7iを押すと、「発芽米、芳潤炊き」を使用者が選択したものと決定され、表示部8の上部に
図6の操作で設定された「発芽米 芳潤炊き」が表示されるとともに、「炊飯をはじめます」と表示し、使用者に炊飯開始を知らせる(S013)。
お米の選択リストと炊き方の選択リストの選択は、操作キー7hの「←」「→」によって変更可能だが、お米選択中に操作キー7bの「メニュー」を押すことで炊き方の選択に、炊き方選択中に操作キー7aの「お米」を押すことでお米の選択に変更してもよい。
【0025】
このような炊飯器では、表示部8に、お米の選択リストと、そのお米で対応できる炊き方の選択リストが同時に表示され、お米の選択リストで選択するお米の種類を変える毎に、そのお米で対応できる炊き方の選択リストも、選択したお米に対応するように自動的に変わるので、表示部を大きくすることなく炊飯器に豊富なメニューを搭載することができる。
また、操作キー7hという一つのキーでお米の種類と炊き方を選択できるので、操作も複雑になる事がない。
さらに、お米の設定が変更されるたびに、所定時間の間、炊き方の選択リストが消去された状態にしたので、使用者がお米の設定を変更したことで、選択可能な炊き方の選択リストが更新されていることを容易に理解することができる。
【0026】
実施の形態2.
使用者は、同じ米を使用し、同じ炊飯を行う場合が多い。しかし、
図5のように、初期設定の「白米」から操作キー7hで表示を変更し、目的とする炊き方に設定するのはわずらわしい場合もある。
そこで、実施の形態2では、一度炊飯を行うと、その設定を制御手段9が記憶し、次に設定する場合には、それを初期状態として最初に表示するようにした。
【0027】
図7は、炊飯を設定し、炊飯を開始するまでの操作を示す表示遷移模式図である。
まず、前回、使用者が炊飯を実施した場合には、その設定を制御手段9が記憶しており、表示部8にはデジタル時間が表示されると共に、その上部に前回の炊飯での設定、ここでは「発芽米」と「芳潤炊き」が表示されている(S020)。
この状態で、使用者が、お米キー7aを押した場合に、表示部8には、お米の選択リストのうち、「発芽米」が初期状態として選択するものとして設定されて、中央部に白黒反転して表示され、その下に「分づき米」、上に「無洗米」が表示される。また、炊き方の選択リストは、「発芽米」で選択可能なメニューである、「ふつう」、「芳潤米炊き」、「炊込み」が、表示され、このうち「芳潤炊き」が初期状態として設定されており、中央部に表示され、その下に「炊込み」、上に「ふつう」が表示される(S021)。
【0028】
なお、S021、又は、S022から設定を変える場合には、
図5に記載したように、操作キー7hの「↓」などを押すことで可能である。
このように、前回の炊飯状態を記憶し、次に、それを初期状態で表示することで、使用者の操作の手間を省くことができる。
【0029】
実施の形態3.
図8は、実施の形態3に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
なお、ここではお米の選択リストのうち、「白米」から「無洗米」に変更した際に限定して説明する。
【0030】
図8において、使用者が、お米キー7aを押した場合に、
図5と同様に、表示部8には、お米の選択リストが左側に、炊き方の選択リストが右側に同時に表示される(S001)。
【0031】
S001の表示状態において、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「白米」の下側にある、次の項目である「無洗米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「白米」で選択可能な炊き方の選択リストは消去される(S002)。
【0032】
その後、100msec経過すると、「無洗米」によって選択可能な炊き方の選択リストから、表示手段8に表示させるメニュー項目の一つ「エコ炊飯」を上部に表示させる(S031)。
【0033】
その後、「エコ炊飯」が表示されてから100msec経過すると、2つ目のメニュー項目「ふつう」が、「エコ炊飯」の下に表示させる(S032)。さらに、100msec経過すると3つ目のメニュー項目「銘柄芳潤」が、「ふつう」の下に表示させる(S033)。
【0034】
このように、炊き方の選択リストから表示させるメニュー項目が1つずつ順に表示されることで、設定を変更したお米で選択可能な炊き方の選択リストが1つずつ視認され、選択可能な炊き方の選択リストが更新されていることを容易に理解することができ、一覧性をもった表示によって意図した設定が選択しやすくなる。
【0035】
実施の形態4.
図9は、実施の形態4に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図である。
表示部8には設定可能な炊飯条件として、お米の選択リストと、お米の選択リストで設定されているお米で選択可能な炊き方の選択リストと、炊き方の選択リストで設定されている炊き方で選択可能な硬さの選択リストが同時に表示されている。
なお、ここでは、お米の選択リストのうち、「白米」から「無洗米」に変更した際に限定して説明する。
【0036】
図9において、使用者が、お米キー7aを押した場合に、表示部8には、お米の選択リストが左側に、炊き方の選択リストが中央に、炊き方の選択リストに対応した硬さ選択リストが右側に同時に表示される(S041)。最初は、お米の選択リストのうち、「白米」が初期状態として選択するものとして設定されており、中央部に白黒反転して表示され、その下に「無洗米」、上に「玄米」が表示されている。また、炊き方の選択リストは、「白米」で選択可能なメニューである、「エコ炊飯」、「ふつう」、「銘柄芳潤」が、表示され、このうち「ふつう」が初期状態として設定されており、中央部に表示され、その下に「銘柄芳潤」、上に「エコ炊飯」が表示されている。さらに、硬さの選択リストは、炊き方の選択リストが「ふつう」で選択可能なメニューである、「かため」、「ふつう」、「やわらかめ」が、表示され、このうち「ふつう」が初期状態として設定されており、中央部に表示され、その下に「やわらかめ」、上に「かため」が表示されている。
【0037】
S041の表示状態おいて、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「白米」の下側にある、次の項目である「無洗米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「白米」で選択可能な炊き方の選択リスト、及び、硬さの選択リストは消去される。(S042)
【0038】
その後、100msec経過すると、「無洗米」で選択可能な炊き方の選択リストが表示され、初期状態として「ふつう」が中央部に表示される(S043)。
さらに、100msec経過すると、炊き方の選択リスト「ふつう」で選択可能な硬さの選択リストが表示され、初期状態として「ふつう」が中央部に表示される(S044)。
なお、その後の操作は、
図5、6と同様であり、操作キー7hの「↓」部や「→」部を押すことで、好みの設定を選択し、最後に、使用者が炊飯キー7iを押すとことで、選択が決定され、炊飯が開始される。
【0039】
このように、お米の設定項目によって選択可能な炊き方の選択リストが表示され、炊き方の選択リストの設定項目によって選択可能な硬さの選択リストが順次表示される構成となる。これにより、選択可能なリストを順番に確認することが可能となり選択可能な選択リストが更新されていることが容易に理解することができ、一覧性をもった表示によって意図した設定が選択しやすくなる。
【0040】
実施の形態5.
図10は、実施の形態5に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図であり、
図5の表示遷移模式図において、「銘柄芳潤」を追加したものである。
【0041】
S001の表示状態にて、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「白米」の下側にある、次の項目である「無洗米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「白米」で選択可能な炊き方の選択リストは消去される。また、「無洗米」の下側には、「銘柄芳潤白米」が表示される(S051)。
【0042】
炊き方の選択リストが消去されてから所定時間、例えば100msec経過すると、「無洗米」で選択可能な炊き方の選択リストが表示され、初期状態として「ふつう」が中央部に表示される。(S052)
【0043】
更に、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「無洗米」の下側にある、次の項目である「銘柄芳潤白米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「無洗米」での炊き方の選択リストが消去される(S053)。なお、「銘柄芳潤白米」の下側には、「銘柄芳潤無洗米」が表示される。
【0044】
その後、100msec経過すると、「銘柄芳潤白米」で選択可能な銘柄の選択リストとして、「あいちのかおり」、「あきさかり」、「あきたこまち」が表示され、初期状態として「あきさかり」が中央部に表示される(S054)。
【0045】
更に、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「銘柄芳潤白米」の下側にある、次の項目である「銘柄芳潤無洗米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「銘柄芳潤白米」で選択可能な銘柄の選択リストが消去される(S055)。
その後、100msec経過すると、「銘柄芳潤無洗米」での選択可能な銘柄の選択リストとして、「あいちのかおり」、「あきさかり」、「あきたこまち」が表示され、初期状態として「あきさかり」が中央部に表示される(S056)。
その後の操作、S057~S064は、
図5のS004~S010と同様である。
このように、炊飯リストとして、「銘柄芳潤」や銘柄リストが追加されることで、使用者による炊飯の選択幅が広がることになる。
【0046】
実施の形態6.
図11、
図12は、実施の形態6に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図であり、
図9の右側、中央、左側の三段表示を右側、左側の二段表示で選択可能にしたものである。
まず、
図11で、S001~S003を実施することで、表示部8の左側には、お米の選択リストとして「無洗米」が中央部に白黒反転して表示され、選択するものとして設定され、右側には、炊き方の選択リストとして、初期状態として「ふつう」が中央部に表示される。
【0047】
この状態で、操作キー7hの右側の「→」部が押されると、お米の選択リストの「無洗米」が通常の表示に戻り、炊き方の選択リストの「ふつう」が白黒反転して表示され、選択するものとして設定される(S071)。
【0048】
この状態で、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、炊き方の選択リストの表示がスクロールして、「ふつう」の下側にある、次の項目である「銘柄芳潤」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される(S072)。
【0049】
この状態で、操作キー7hの右側の「→」部が押されると、お米の選択リストの「無洗米」の表示が消え、炊き方の選択リストが左側に移行する(S073)。
その後、100msec経過すると、「銘柄芳潤」で選択可能な銘柄の選択リストとして、「あいちのかおり」、「あきさかり」、「あきたこまち」が表示され、初期状態として「あきさかり」が白黒反転して表示され、選択するものとして設定される(S0074)。
【0050】
図12では、S001~S003を実施することで、表示部8の左側には、お米の選択リストとして「無洗米」が中央部に白黒反転して表示され、選択するものとして設定され、右側には、炊き方の選択リストとして、初期状態として「ふつう」が中央部に表示される。
【0051】
この状態で、操作キー7hの右側の「→」部が押されると、お米の選択リストの「無洗米」が通常の表示に戻り、炊き方の選択リストの「ふつう」が白黒反転して表示され、選択するものとして設定される(S071)。
【0052】
この状態で、操作キー7hの右側の「→」部が押されると、お米の選択リストの表示が消え、炊き方の選択リストが左側に移行する(S081)。
その後、100msec経過すると、「ふつう」で選択可能な硬さの選択リストとして、「かため」、「ふつう」、「やわらか」が表示され、初期状態として「ふつう」が白黒反転して表示され、選択するものとして設定される(S0082)。
【0053】
このようにすることで、三段ではなく二段の表示で細かい選択ができるようになり、また、表示も大きくできるので、使用者は見やすくなり、利便性が向上する。
【0054】
実施の形態7.
図13は、実施の形態7に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図であり、実施の形態6とは別のやり方で、
図9の三段表示を二段表示で選択可能にしたものである。
最初に、電源をオンにした時点では、表示部8には、デジタルでの時計が表示されており、使用者が、お米キー7aを押した場合に、まず、表示部8には、お米に関する複数の選択項目(白米、無洗米、発芽米、分つき米、玄米)のいくつかをリスト化したお米の選択リストが中央に表示される。ここでは、お米の選択リストにて、「白米」が初期状態として選択するものとして設定されており、中央部に白黒反転して表示され、その下に「無洗米」、上に「玄米」が表示されている(S091)。
【0055】
S091の表示状態にて、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、お米の選択リストの表示がスクロールして、「白米」の下側にある、次の項目である「無洗米」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される(S092)。 この表示状態にて、メニューキー7bが押されると、お米の選択リストが消え、炊き方の選択リストである、「エコ炊飯」、「ふつう」、「銘柄芳潤」が左側に表示され、「ふつう」が選択されるものとして白黒反転されるとともに、炊き方の選択リストが「ふつう」で選択可能な硬さの選択リストである「かため」、「ふつう」、「やわらか」が、右側に表示される(S093)。
【0056】
この状態で、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、炊き方選択リストの表示がスクロールして、「ふつう」の下側にある、次の項目である「銘柄芳潤」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定される。同時に、「ふつう」で選択可能な硬さの選択リストが消去される(S094)。
その後、100msec経過すると、「銘柄芳潤」での選択可能な銘柄の選択リストが表示され、「あいちのかおり」、「あきさかり」、「あきたこまち」が表示され、初期状態として「あきさかり」が中央部に表示される(S0095)。
【0057】
このようにしても、二段の表示で細かい選択ができるようになり、利便性が向上する。
【0058】
実施の形態8.
図14は、実施の形態8に係る炊飯条件を設定する際の表示遷移模式図であり、
図9の表示遷移模式図に銘柄芳潤の表示を追加したものである。
S041~S044の後に、操作キー7hの右側の「→」部が押されると、お米の選択リストの「無洗米」が通常の表示に戻り、炊き方の選択リストの「ふつう」が白黒反転して表示され、選択するものとして設定される(S101)。
【0059】
この状態で、操作キー7hの下側の「↓」部が押されると、炊き方の選択リストの表示がスクロールして、「ふつう」の下側にある、次の項目である「銘柄芳潤」が中央部に移動するとともに白黒反転して表示され、選択するものとして設定されるとともに、同時に、「ふつう」で選択可能な硬さの選択リストは消去される(S102)。さらに、100msec経過すると、炊き方の選択リスト「銘柄芳潤」で選択可能な銘柄の選択リストとして、「あいちのかおり」、「あきさかり」、「あきたこまち」が表示される(S103)。
【0060】
このようにすることで、三段表示において、銘柄も選択可能とすることができる。
【符号の説明】
【0061】
1 炊飯器、2 本体、3 蓋体、4 加熱手段、5 内釜、7 入力手段、7a お米キー、7b メニューキー、7c 銘柄芳潤キー、7d 音声キー、7e 予約キー、7f 設定キー、7g 切・保温キー、7h 操作キー、7i 炊飯キー、8 表示部、9 制御手段、21 開口、22 中空部