(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】表示装置、及び表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04886 20220101AFI20221109BHJP
【FI】
G06F3/04886
(21)【出願番号】P 2020572137
(86)(22)【出願日】2020-01-21
(86)【国際出願番号】 JP2020001820
(87)【国際公開番号】W WO2020166281
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2021-07-30
(31)【優先権主張番号】P 2019023901
(32)【優先日】2019-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】小西 浩平
【審査官】三吉 翔子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/146777(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0099924(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/04886
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
入力欄及びソフトウェアキーボードを前記表示部の画面に表示させる制御部と、
ユーザーによる前記ソフトウェアキーボードに対する操作により文字、記号、又は符号からなる文字列の前記入力欄への入力を受け付ける入力部と、
前記入力部により前記入力欄への入力が受け付けられた文字列が予め設定された条件を満たすか否かを判定する判定部とを備え、
前記制御部は、
前記判定部が前記条件を満たすと判定したときに、前記ソフトウェアキーボードを前記表示部の画面から非表示に
し、
前記入力部により前記入力欄への入力が受け付けられた文字列の最後尾から1乃至複数番目までの文字、記号、又は符号が、インターネット上のアドレス情報に含まれてアドレス情報の末尾を示す予め定められた文字、記号、又は符号に一致することを前記条件として設定し、前記判定部が該条件を満たすと判定したときに前記ソフトウェアキーボードを前記表示部の画面から非表示にする表示装置。
【請求項2】
表示部と、
入力欄及びソフトウェアキーボードを前記表示部の画面に表示させる制御部と、
ユーザーによる前記ソフトウェアキーボードに対する操作により文字、記号、又は符号からなる文字列の前記入力欄への入力を受け付ける入力部と、
前記入力部により前記入力欄への入力が受け付けられた文字列が予め設定された条件を満たすか否かを判定する判定部とを備え、
前記制御部は、
前記判定部が前記条件を満たすと判定したときに、前記ソフトウェアキーボードを前記表示部の画面から非表示にし、
前記入力部により前記入力欄への入力が受け付けられた文字列の最後尾の符号が句点であることを前記条件として設定し、前記判定部が該条件を満たすと判定したときに前記ソフトウェアキーボードを前記表示部の画面から非表示にす
る表示装置。
【請求項3】
入力欄及びソフトウェアキーボードを表示部の画面に表示させる制御部と、
ユーザーによる前記ソフトウェアキーボードに対する操作により文字、記号、又は符号からなる文字列の前記入力欄への入力を受け付ける入力部と、
前記入力部により前記入力欄への入力が受け付けられた文字列が予め設定された条件を満たすか否かを判定する判定部としてコンピューターを機能させ、
更に、前記制御部が、
前記判定部が前記条件を満たすと判定したときに、前記ソフトウェアキーボードを前記表示部の画面から非表示に
し、
前記入力部により前記入力欄への入力が受け付けられた文字列の最後尾から1乃至複数番目までの文字、記号、又は符号が、インターネット上のアドレス情報に含まれてアドレス情報の末尾を示す予め定められた文字、記号、又は符号に一致することを前記条件として設定し、前記判定部が該条件を満たすと判定したときに前記ソフトウェアキーボードを前記表示部の画面から非表示にするように、前記コンピューターを機能させる表示制御プログラム。
【請求項4】
入力欄及びソフトウェアキーボードを表示部の画面に表示させる制御部と、
ユーザーによる前記ソフトウェアキーボードに対する操作により文字、記号、又は符号からなる文字列の前記入力欄への入力を受け付ける入力部と、
前記入力部により前記入力欄への入力が受け付けられた文字列が予め設定された条件を満たすか否かを判定する判定部としてコンピューターを機能させ、
更に、前記制御部が、
前記判定部が前記条件を満たすと判定したときに、前記ソフトウェアキーボードを前記表示部の画面から非表示にし、
前記入力部により前記入力欄への入力が受け付けられた文字列の最後尾の符号が句点であることを前記条件として設定し、前記判定部が該条件を満たすと判定したときに前記ソフトウェアキーボードを前記表示部の画面から非表示にするように、前記コンピューターを機能させる表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及び表示制御プログラムに関し、特に、ソフトウェアキーボードを表示部の画面に表示させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置では、ハードウェアのキーボードの代わりに、ソフトウェアキーボードを表示部の画面に表示させ、ソフトウェアキーボードのキーに対するタッチ操作を、表示部の画面に設けられたタッチパネルで検出して、タッチ操作されたキーに対応付けられている文字、記号、又は符号を入力する。ソフトウェアキーボードの表示、非表示は、例えば表示部の画面における入力欄にフォーカスが合っているか否かに応じて切り替えられる。
【0003】
また、特許文献1に記載の画像処理装置では、上記のようなソフトウェアキーボードの表示、非表示が繰り返されると煩雑なので、ソフトウェアキーボードの表示を制限すべき特定状態である場合には、その表示、非表示を制限している。例えば、ハードウェアのキーボードが接続されているときには、ソフトウェアキーボードの表示を制限している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記のようにソフトウェアキーボードの表示、非表示を、表示部の画面における入力欄にフォーカスが合っているか否かに応じて切り替えていたのでは、その表示、非表示が頻繁に繰り返されることがある。また、特許文献1では、ハードウェアのキーボードが接続されているときにソフトウェアキーボードの表示を制限しているだけであり、ソフトウェアキーボードの使用中に、その表示又は非表示をユーザーの利便性を向上させるために適確に切り替えるものではない。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、ソフトウェアキーボードを表示し、このソフトウェアキーボードをユーザーの利便性を向上させる適確なタイミングで非表示にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面にかかる表示装置は、表示部と、入力欄及びソフトウェアキーボードを前記表示部の画面に表示させる制御部と、ユーザーによる前記ソフトウェアキーボードに対する操作により文字、記号、又は符号からなる文字列の前記入力欄への入力を受け付ける入力部と、前記入力部により前記入力欄への入力が受け付けられた文字列が予め設定された条件を満たすか否かを判定する判定部とを備え、前記制御部は、前記判定部が前記条件を満たすと判定したときに、前記ソフトウェアキーボードを前記表示部の画面から非表示にするものである。
【0008】
また、本発明の一局面にかかる表示制御プログラムは、入力欄及びソフトウェアキーボードを表示部の画面に表示させる制御部と、ユーザーによる前記ソフトウェアキーボードに対する操作により文字、記号、又は符号からなる文字列の前記入力欄への入力を受け付ける入力部と、前記入力部により前記入力欄への入力が受け付けられた文字列が予め設定された条件を満たすか否かを判定する判定部としてコンピューターを機能させ、更に、前記制御部が、前記判定部が前記条件を満たすと判定したときに、前記ソフトウェアキーボードを前記表示部の画面から非表示にするように、前記コンピューターを機能させるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ソフトウェアキーボードを表示し、このソフトウェアキーボードをユーザーの利便性を向上させる適確なタイミングで非表示にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる表示装置を適用した携帯端末装置の外観を示す平面図である。
【
図2】本実施形態の携帯端末装置の内部構成を示すブロック図である。
【
図3】ソフトウェアキーボードを表示及び非表示にするための処理を示すフローチャートである。
【
図4A】表示部の画面に表示された2つの入力欄を含むウィンドウを示す図である。
【
図4B】表示部の画面における入力欄の空白がタッチ操作された状態を示す図である。
【
図4C】ソフトウェアキーボードを表示部の画面に追加表示させた状態を示す図である。
【
図5A】表示部の画面に表示された入力欄の文字列が満たす条件の一例を示す図である。
【
図5B】入力欄の文字列が満たす条件の他の例を示す図である。
【
図5C】入力欄の文字列が満たす条件の別の例を示す図である。
【
図6】表示部の画面における入力欄を除く文字、記号、又は符号が表示されていない非文字表示領域がタッチ操作された状態を示す図である。
【
図7A】表示部の画面に表示された入力欄における文字列のタッチ操作された位置を示す図である。
【
図7B】入力欄におけるその位置にカーソルが移動して表示された状態を示す図ある。
【
図8A】表示部の画面における入力欄とは異なる領域の文字列がタッチ操作された状態を示す図である。
【
図8B】
図8Aでタッチ操作された文字列が入力欄に表示された状態を示す図ある。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる表示装置を適用した携帯端末装置の外観を示す平面図である。また、
図2は、本実施形態の携帯端末装置の内部構成を示すブロック図である。
【0012】
本実施形態の携帯端末装置10は、例えばスマートフォンやモバイル機器などであって、表示部11と、タッチパネル12と、物理キー13と、ネットワーク通信部(NW通信部)15と、記憶部18と、制御ユニット19とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
【0013】
表示部11は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)などの表示装置である。例えば、表示部11の画面には、複数のアイコンが表示される。
【0014】
タッチパネル12は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式等のタッチパネルである。タッチパネル12は、表示部11の画面に配置され、該タッチパネル12に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置と共に検知し、表示部11の画面に対するユーザーの指示を入力する。従って、タッチパネル12は、表示部11の画面に対するユーザー操作が入力される操作部としての役割を果たす。また、タッチパネル12は特許請求の範囲における入力部の一例である。
【0015】
また、携帯端末装置10は、ユーザー操作が入力される操作部として、上記のタッチパネル12に加えて物理キー13を備えている。
【0016】
ネットワーク通信部15は、不図示のLANチップなどの通信モジュールを備える通信インターフェイスである。このネットワーク通信部15は、LANやインターネットなどを通じて外部のサーバーなどの端末装置に接続される。
【0017】
記憶部18は、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置であり、各種のアプリケーションプログラムや種々の情報等を記憶している。
【0018】
制御ユニット19は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等から構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット19は、上記のROM又は記憶部18に記憶された制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部21及び判定部22として機能する。
【0019】
制御ユニット19は、表示部11、タッチパネル12、物理キー13、ネットワーク通信部15、及び記憶部18などと接続されている。制御部21は、これらの構成要素の動作制御や、該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。
【0020】
また、制御部21は、種々の処理を実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部21は、表示部11の表示動作及びネットワーク通信部15の通信動作を制御する機能を有する。
【0021】
判定部22は、制御部21が表示部11に表示させている入力欄への入力がタッチパネル12等により受け付けられた文字列が、予め設定された条件を満たすか否かを判定する。
【0022】
このような構成の携帯端末装置10において、制御部21が表示部11の画面に入力欄を表示させているときに、ユーザーがその入力欄の空白に対してタッチ操作すると、制御部21は、タッチパネル12を通じて、その入力欄の空白に対するタッチ操作を検出し、この検出に応じてソフトウェアキーボードを表示部11の画面に表示させる。
【0023】
また、表示部11の画面にソフトキーボードが表示されている状態で、ユーザーがソフトウェアキーボードのキーに対してタッチ操作すると、制御部21は、タッチパネル12を通じて、そのキーに対するタッチ操作を検出し、該キーに対応する文字、記号、又は符号の入力がタッチパネル12に受け付けられると、当該受け付けられた文字、記号、又は符号を入力欄に表示させる。
【0024】
そして、ソフトウェアキーボードのキーがタッチ操作される度に、制御部21は、タッチパネル12を通じて、そのキーに対するタッチ操作を検出し、該キーに対応する文字、記号、又は符号の入力がタッチパネル12に順次受け付けられる度に、当該順次受け付けられる文字、記号、又は符号をそれぞれ入力欄に表示させる。このとき、判定部22は、該入力欄に表示させている文字、記号、又は符号からなる文字列が予め設定された条件を満たすか否かを判定する。制御部21は、判定部22が条件を満たすと判定したときに、ソフトウェアキーボードを表示部11の画面から非表示にする。
【0025】
上記条件としては、(1)入力欄における文字列の最後尾から1乃至複数番目までの文字、記号、又は符号がインターネット上のアドレス情報に含まれてアドレス情報の末尾を示す予め定められた文字、記号、又は符号である例えば「.com」、「.co.jp」などに一致するという条件、(2)入力欄における文字列の最後尾の符号がテキストの句点「。」、「.」であるという条件、及び(3)入力欄における文字列の文字、記号、又は符号の数が、予め設定された規定数Nに達したという条件、である。この規定数Nは、例えばユーザーの識別情報IDやパスワードを示す文字、記号、又は符号の数を制限する値である。なお、上記の各条件は、例えば、制御部21が記憶部18に設定することにより、記憶部18に予め記憶されている。
【0026】
また、制御部21は、表示部11の画面に複数の入力欄を表示させている場合、全ての入力欄に対する入力が終了したときに、ソフトウェアキーボードを消去させる(非表示とする)。
【0027】
次に、そのようなソフトウェアキーボードを表示及び消去するための処理を、
図3に示すフローチャートなどを参照して説明する。
【0028】
まず、制御部21が、例えば
図4Aに示すような2つの入力欄IR11、IR12を含むウィンドウW1を表示部11の画面に表示させているものとする(S101)。この
図4Aに示すウィンドウW1における各入力欄IR11、IR12は、情報及び氏名をそれぞれ入力するためのものである。また、ウィンドウW1から外れる領域には、制御部21が文字列TAを表示させている。
【0029】
このようにウィンドウW1を表示部11の画面に表示させている状態で、制御部21は、ユーザーによる表示部11の画面に対するタッチ操作を待機する。制御部21は、タッチパネル12を通じて、表示部11の画面に対するタッチ操作を検出すると、このタッチ操作の位置に基づき、このタッチ操作が各入力欄IR11、IR12のいずれかの空白に対して行われたものであるか否かを判定する(S102)。
【0030】
例えば、
図4Bに示すようにユーザーが入力欄IR11の空白(文字を表示させていない領域が当該「空白」である)に対してタッチ操作したものとすると、制御部21は、タッチパネル12を通じて、入力欄IR11の空白に対するタッチ操作を検出し(S102「Yes」)、この入力欄IR11に対してフォーカスを合わせて、
図4Cに例を示すように、該入力欄IR11にカーソルCを表示させ(S103)、ソフトウェアキーボードの画像データを記憶部18から読み出して、ソフトウェアキーボードSKを表示部11の画面に表示させる(S104)。このとき、制御部21は、ウィンドウW1を、表示部11の画面における空きスペース(ウィンドウW1を表示していない領域)を拡大させる位置に移動して表示させ、この空きスペースにソフトウェアキーボードSKを表示させてもよい。
【0031】
このようにソフトウェアキーボードSKを表示させている状態で、制御部21は、ユーザーによる表示部11の画面に対するタッチ操作を待機し、タッチパネル12を通じて、表示部11の画面に対するタッチ操作を検出すると、このタッチ操作の位置に基づき、(i)このタッチ操作がソフトウェアキーボードSKのキー、(ii)各入力欄IR11又はIR12内に表示されている文字列、(iii)表示部11の画面における各入力欄IR11及びIR12とは異なる領域に表示されている文字列、(iv)表示部11の画面における各入力欄IR11及びIR12を除く文字、記号、又は符号が表示されていない非文字表示領域、という(i)~(iv)のうちのいずれに対して行われたかを判定する(S105)。
【0032】
例えば、ユーザーがソフトウェアキーボードSKのキーにタッチ操作すると、制御部21は、タッチパネル12を通じて、そのキーに対するタッチ操作を検出し(S105「キー」)、該キーに対応付けられている文字、記号、又は符号を、S103でフォーカスが合わせられた入力欄IR11のカーソルCの位置に入力して表示させる(S106)。そして、判定部22は、その入力欄IR11における文字、記号、又は符号からなる文字列が予め設定された上記条件を満たすか否かを判定する(S107)。
【0033】
判定部22が、入力欄IR11における文字列が上記条件を満たさないと判定すると(S107「No」)、処理はS105に戻る。
【0034】
一方、判定部22が、入力欄IR11における文字列が上記条件を満たすと判定すると(S107「Yes」)、制御部21は、入力欄IR11に対する文字列の入力が終了したと判断する(S108)。
【0035】
例えば、
図5Aに示すように入力欄IR11における文字列の最後尾から1乃至複数番目までの文字、記号、又は符号が、インターネット上のアドレス情報に含まれてアドレス情報の末尾を示す例えば「.com」、「.co.jp」などに一致するという上記条件が満たされたと判定部22により判定されると(S107「Yes」)、制御部21は、入力欄IR11に対する文字列の入力が終了したと判断する(S108)。
【0036】
あるいは、
図5Bに示すように入力欄IR11における文字列の最後尾の符号がテキストの句点「。」、「.」であるという上記条件が満たされたと判定部22により判定されると(S107「Yes」)、制御部21は、入力欄IR11に対する文字列の入力が終了したと判断する(S108)。
【0037】
また、
図5Cに示すように入力欄IR11における文字列の文字、記号、又は符号の数が予め設定された規定数N(例えばN=5)に達したという上記条件が満たされたと判定部22により判定されると(S107「Yes」)、制御部21は、入力欄IR11に対する文字列の入力が終了したと判断する(S108)。なお、入力欄IR11に入力される文字列がパスワードや識別情報IDである場合、制御部21は、パスワードや識別情報IDを示す文字、記号、又は符号の数が規定数Nに一致し、かつ、パスワードや識別情報IDを認証することができたときに文字列の入力が終了したと判断するようにしてもよい。例えば、
図5Cに示す入力欄IR11の欄外上部箇所に表示されている「所定の情報を入力してください。」との説明表示が、「パスワードを入力してください。」又は「識別情報IDを入力してください。」である場合、制御部21は、入力欄IR11にパスワード又は識別情報IDが入力されることを事前に把握してもよい。
【0038】
また、ソフトウェアキーボードSKが表示されている状態で、ユーザーが、表示部11の画面における各入力欄IR11及びIR12が表示されていない領域であって、文字、記号、又は符号が表示されていない非文字表示領域にタッチ操作すると、制御部21は、タッチパネル12を通じて、その非文字表示領域に対するタッチ操作を検出し(S105「非文字表示領域」)、この時点で入力欄IR11に対する文字列の入力が終了したと判断する(S108)。
【0039】
例えば、
図6に示すように表示部11の画面における各入力欄IR11及びIR12が表示されていない領域であって、文字、記号、又は符号が表示されていない非文字表示領域に対するタッチ操作が検出されると(S105「非文字表示領域」)、制御部21は、入力欄IR11における文字列が上記条件を満たさなくても、入力欄IR11に対する文字列の入力が終了したと判断する(S108)。
【0040】
そして、ソフトウェアキーボードSKが表示されている状態で、ユーザーが入力欄IR11内に表示されている文字列にタッチ操作すると、制御部21は、タッチパネル12を通じて、その文字列のタッチ操作された位置を検出し(S105「文字列」)、入力欄IR11におけるその検出された位置にカーソルCを移動させて表示させる(S109)。
【0041】
例えば、
図7Aに示すように入力欄IR11における文字列に対するタッチ操作の位置P1が検出されると(S105「文字列」)、
図7Bに示すように、制御部21は、入力欄IR11におけるその検出された位置P1にカーソルCを移動させて表示させる(S109)。この後、処理はS105に戻る。
【0042】
またS105において、ソフトウェアキーボードSKが表示されている状態で、ユーザーが、表示部11の画面における各入力欄IR11、IR12とは異なる領域に表示されている文字列にタッチ操作して、このタッチ操作を一定時間以上継続させ、制御部21が、タッチパネル12を通じて、その文字列に対する一定時間以上のタッチ操作を検出した場合は(S105「コピー」)、制御部21は、当該タッチ操作された位置に表示されている文字列を記憶する(S110)。続いて、ユーザーが入力欄IR11にタッチ操作すると、制御部21は、タッチパネル12を通じて、入力欄IR11におけるタッチ操作された位置を検出し(S111)、入力欄IR11におけるその検出された位置にS110で記憶した文字列を表示させる(S112)。
【0043】
例えば、
図8Aに示すように、表示部11の画面における各入力欄IR11及びIR12とは異なる領域の文字列TAに対する一定時間以上のタッチ操作が検出されると(S105「コピー」)、制御部21は当該文字列を記憶し(S110)、続いて入力欄IR11におけるタッチ操作された位置が検出されたときに(S111)、
図8Bに示すように入力欄IR11におけるその検出された位置に文字列TAを表示させる(S112)。
【0044】
この後、S105の処理に戻る。例えば、タッチパネル12を通じて、例えばソフトウェアキーボードSKのキーに対するタッチ操作が検出されると(S105「キー」)、制御部21は、該キーに対応付けられている文字、記号、又は符号を入力欄IR11における文字列TAに追加して表示させ(S106)、入力欄IR11における文字列が上記条件を満たすか否かを判定する(S107)。そして、制御部21は、上記条件を満たさないと判定すると(S107「No」)、S105の処理に再び戻り、また上記条件を満たすと判定すると(S107「Yes」)、入力欄IR11に対する文字列の入力を終了させる(S108)、といった一連の処理を繰り返す。
【0045】
そして、制御部21は、入力欄IR11に対する文字列の入力が終了したと判断した後に(S108)、未だに文字列が入力されていない他の入力欄があるか否かを判定する(S113)。
【0046】
ここで、制御部21は、未だに文字列が入力されていない入力欄が有ると判定した場合(S113「有」)、この入力欄に対してフォーカスを合わせて、該入力欄(
図8Bに示す例では入力欄IR12)にカーソルCを表示させ(S114)、ソフトウェアキーボードSKの表示を継続させたままとする。処理はS105に戻り、未だに文字列が入力されていない入力欄に対する文字列の入力について、S105~S113の処理が繰り返される。
【0047】
そして、表示されている全ての入力欄に対するそれぞれの文字列の入力が終了し、制御部21が、未だに文字列が入力されていない入力欄が無いと判定するに至ったとき(S113「無」)、制御部21は、ソフトウェアキーボードSKを表示部11の画面から非表示として消去する(S115)。この後、処理は終了する。
【0048】
制御部21は、このようにソフトウェアキーボードSKを非表示としたタイミングで、各入力欄IR11、IR12に入力されているそれぞれの文字列を取得し、当該取得した各入力欄IR11、IR12の文字列を用いて行う予め定められた処理に移行する。
【0049】
このように本実施形態では、ユーザーが表示部11の画面に表示されている入力欄の空白(入力欄内において文字が表示されていない領域)に対してタッチ操作すると、ソフトウェアキーボードが表示部11の画面に表示される。そして、入力欄における文字列が予め設定された上記条件を満たした場合に、ソフトウェアキーボードが表示部11の画面から非表示とされて消去される。また、表示部11の画面に複数の入力欄が表示されている場合は、全ての入力欄に対する入力が終了するまでは、ソフトウェアキーボードの表示が継続される。これにより、ユーザーの利便性が向上するタイミングで、ソフトウェアキーボードが的確に表示又は非表示とされるため、ソフトウェアキーボードの使い勝手が向上する。
【0050】
また、上記実施形態では、携帯端末装置10を例に挙げて説明しているが、本発明の表示装置を、他の種類の電子機器としてもよい。
【0051】
また、上記実施形態で説明した表示方法は、上記のROM又は記憶部18に記憶された表示制御プログラムとして提供することができる。この表示制御プログラムは、コンピューターにより読み取り可能な非一時的な記録媒体、例えば、ハードディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリーなどに記録される。この場合、当該表示制御プログラムを記録したコンピューターにより読み取り可能な非一時的な記録媒体が、本発明の一実施形態となる。
【0052】
また、
図1乃至
図8Bを用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。