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特許7173203点眼管理装置、点眼管理システム、点眼管理装置利用システム、及び点眼管理装置利用プログラム。
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  • 特許-点眼管理装置、点眼管理システム、点眼管理装置利用システム、及び点眼管理装置利用プログラム。 図1
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  • 特許-点眼管理装置、点眼管理システム、点眼管理装置利用システム、及び点眼管理装置利用プログラム。 図14
  • 特許-点眼管理装置、点眼管理システム、点眼管理装置利用システム、及び点眼管理装置利用プログラム。 図15
  • 特許-点眼管理装置、点眼管理システム、点眼管理装置利用システム、及び点眼管理装置利用プログラム。 図16
  • 特許-点眼管理装置、点眼管理システム、点眼管理装置利用システム、及び点眼管理装置利用プログラム。 図17
  • 特許-点眼管理装置、点眼管理システム、点眼管理装置利用システム、及び点眼管理装置利用プログラム。 図18
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】点眼管理装置、点眼管理システム、点眼管理装置利用システム、及び点眼管理装置利用プログラム。
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/05 20060101AFI20221109BHJP
   A61J 7/04 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
A61J1/05 313B
A61J7/04 Z
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021071455
(22)【出願日】2021-04-20
(65)【公開番号】P2022165874
(43)【公開日】2022-11-01
【審査請求日】2022-06-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】592246705
【氏名又は名称】株式会社湯山製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100104444
【弁理士】
【氏名又は名称】上羽 秀敏
(74)【代理人】
【識別番号】100132506
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 哲文
(72)【発明者】
【氏名】小池 直樹
(72)【発明者】
【氏名】深田 政雄
(72)【発明者】
【氏名】平岡 卓馬
(72)【発明者】
【氏名】萬 隆憲
【審査官】関本 達基
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-074197(JP,A)
【文献】特開平08-150191(JP,A)
【文献】特表2017-522914(JP,A)
【文献】特表2018-506404(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 7/04
A61J 1/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
点眼薬容器に巻き付けられる可撓性を有するバンドと、
前記バンドを前記点眼薬容器に巻き付けた状態で固定する固定部であって、前記バンドの長さ方向における固定位置を調整可能に構成される固定部と、
前記バンドに対して固定された位置に設けられ、前記点眼薬容器に対する使用者の動作を検出するセンサと、を備え
前記センサは、前記バンドに装着された圧力センサを含む、点眼管理装置。
【請求項2】
点眼薬容器に巻き付けられる可撓性を有するバンドと、
前記バンドを前記点眼薬容器に巻き付けた状態で固定する固定部と、
前記バンドに対して固定された位置に設けられ、前記点眼薬容器に対する使用者の動作を検出するセンサと、
前記バンドが取り付けられる筐体とを備え、
前記筐体は、前記点眼薬容器の底を支持する台座部と、前記台座部から突出し、前記バンドが接続される支柱部とを含む、点眼管理装置。
【請求項3】
請求項に記載の点眼管理装置であって、さらに、
前記バンドが取り付けられる筐体を備える、点眼管理装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の点眼管理装置であって、さらに、
前記バンドの一部を前記筐体に固定する金属フレームを備える、点眼管理装置。
【請求項5】
請求項2~4のいずれか1項に記載の点眼管理装置であって、さらに、
前記バンドは、前記筐体から延びる第1バンド部及び第2バンド部を備え、
前記第1バンド部及び前記第2バンド部の間に前記点眼薬容器が配置可能であり、
前記固定部は、前記第1バンド部及び前記第2バンド部を接続する、点眼管理装置。
【請求項6】
請求項に記載の点眼管理装置であって、
前記支柱部は、前記バンドが巻き付けられる前記点眼薬容器に対して突出して接する凸部を有する、点眼管理装置。
【請求項7】
請求項2又は6に記載の点眼管理装置であって、さらに、
前記台座部に内蔵されたスピーカを備え、
前記台座部は、前記点眼薬容器の底を支持する面と反対側の底面に形成された前記スピーカの音を出力する穴と、前記底面の穴以外の少なくとも3点で前記底面から突出する突起とを有する、点眼管理装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の点眼管理装置であって、さらに、
ラベルを着脱可能なラベル装着部を備える、点眼管理装置。
【請求項9】
点眼管理システムであって、
点眼薬容器に巻き付けられる可撓性を有するバンドと、
前記バンドを前記点眼薬容器に巻き付けた状態で固定する固定部であって、前記バンドの長さ方向における固定位置を調整可能に構成される固定部と、
前記バンドに対して固定された位置に設けられ、前記点眼薬容器に対する使用者の動作を検出するセンサと、
前記センサで検出された動作に基づいて、前記点眼薬容器を用いて点眼がされたか否かを判断する点眼判断部と、
前記点眼判断部の判断結果と、予め決められた点眼薬の投与方法を示す投与データとに基づいて、前記使用者及び管理者の少なくとも一方に対する通知を制御する通知制御部と、備え
前記センサは、前記バンドに装着された圧力センサを含む、点眼管理システム。
【請求項10】
点眼管理システムであって、
点眼薬容器に巻き付けられる可撓性を有するバンドと、
前記バンドを前記点眼薬容器に巻き付けた状態で固定する固定部と、
前記バンドに対して固定された位置に設けられ、前記点眼薬容器に対する使用者の動作を検出するセンサと、
前記バンドが取り付けられる筐体と、
前記センサで検出された動作に基づいて、前記点眼薬容器を用いて点眼がされたか否かを判断する点眼判断部と、
前記点眼判断部の判断結果と、予め決められた点眼薬の投与方法を示す投与データとに基づいて、前記使用者及び管理者の少なくとも一方に対する通知を制御する通知制御部と、備え、
前記筐体は、前記点眼薬容器の底を支持する台座部と、前記台座部から突出し、前記バンドが接続される支柱部とを含む、点眼管理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の点眼管理システムであって、
前記センサは、前記バンドに装着された圧力センサと、姿勢センサとを含み、
前記点眼判断部は、前記圧力センサで検出された圧力、及び、前記姿勢センサで検出された前記点眼薬容器の姿勢に基づいて、前記点眼薬容器を用いて点眼がされたか否かを判断する、点眼管理システム。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の点眼管理装置を含む点眼管理装置利用システムであって、
前記点眼管理装置は、前記使用者に情報を通知する通知部を有し、
管理対象となる対象点眼薬の点眼の投与方法を示す対象投与データの入力を受け付ける対象投与データ受付部と、
前記対象点眼薬の点眼薬容器が装着される点眼管理装置である対象点眼管理装置を一意に特定する対象装置特定データの入力を受け付ける対象装置特定データ受付部と、
前記対象投与データが示す前記投与方法に基づく点眼を指示する通知情報を、前記対象装置特定データで特定される前記対象点眼管理装置に供給する通知制御部と、を備えた点眼管理装置利用システム。
【請求項13】
請求項12に記載の点眼管理装置利用システムであって、さらに
前記点眼管理装置の前記センサで検出された前記点眼薬容器に対する前記使用者の動作を示す動作データを、前記点眼管理装置から取得する動作取得部を備え、
前記通知制御部は、前記動作データに基づく通知情報を、前記動作データを取得した前記点眼管理装置、又は、前記使用者若しくは管理者の端末に供給する、点眼管理装置利用システム。
【請求項14】
請求項13に記載の点眼管理装置利用システムであって、
前記通知制御部は、前記対象投与データで示される点眼時から所定時間経過しても、前記対象点眼管理装置から点眼動作を示す動作データを取得できない場合に、前記対象点眼管理装置、又は、前記使用者若しくは管理者の端末にアラームの通知情報を供給する点眼管理装置利用システム。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の点眼管理装置利用システムであって、さらに
前記通知制御部は、前記対象点眼管理装置に対応する前記対象投与データで示される点眼時を含む所定期間内に、前記対象点眼管理装置とは異なる他の点眼管理装置から当該他の点眼管理装置に対する動作を示す動作データを取得した場合、当該他の点眼管理装置又は前記使用者の端末にアラームの通知情報を供給する、点眼管理装置利用システム。
【請求項16】
請求項13~15のいずれか1項に記載の点眼管理装置利用システムであって、さらに、
前記対象点眼管理装置から取得した前記動作データが示す動作に関する情報を、前記対象点眼管理装置に対応する前記対象投与データに対応付けて、前記対象点眼薬の点眼に関する履歴を示す点眼履歴データとして、記憶装置に記録する履歴記録部と、を備えた、点眼管理装置利用システム。
【請求項17】
請求項12~16のいずれか1項に記載の点眼管理装置利用システムであって、さらに、
前記対象点眼薬に関する情報を記載したラベルであって、前記対象点眼管理装置に装着されるラベルを印刷する指示を印刷機に出力する印刷指示部を備えた、点眼管理装置利用システム。
【請求項18】
請求項12~17のいずれか1項に記載の点眼管理装置利用システムであって、さらに、
前記対象点眼薬の点眼薬容器に表示された前記対象点眼薬の識別情報を取得する第1識別情報取得部と、
前記対象点眼管理装置に装着されたラベルに表示される前記対象点眼薬の識別情報を取得する第2識別情報取得部と、
前記第1識別情報取得部で取得された識別情報と、前記第2識別情報取得部で取得された識別情報とを比較することで、前記対象点眼管理装置に装着される点眼薬容器が正しいか否かを判定する装着点眼薬判定部とを備えた、点眼管理装置利用システム。
【請求項19】
請求項12~18のいずれか1項に記載の点眼管理装置利用システムであって、さらに、
前記対象点眼管理装置との通信不能を検出した場合に、前記使用者又は管理者の端末にアラームを出力する通信不能通知部を備えた、点眼管理装置利用システム。
【請求項20】
請求項12~19のいずれか1項に記載の点眼管理装置利用システムであって、
前記通知制御部は、前記対象投与データで示される点眼時より所定時間前の時点に、前記対象点眼管理装置が動作モードを省電力モードから通常動作モードへ切り替えるトリガとなる情報を前記対象点眼管理装置へ供給する、点眼管理装置利用システム。
【請求項21】
請求項12~20のいずれか1項に記載の点眼管理装置利用システムであって、
前記対象投与データは、点眼する目が、左目か、右目か、或いは両目かを示す左右情報を含み、
前記通知制御部は、前記対象投与データが示す前記対象点眼薬の投与方法に従って、点眼を指示する通知情報を、前記左右情報とともに、前記対象点眼管理装置、又は、前記使用者若しくは管理者の端末に供給する、点眼管理装置利用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点眼を管理するための装置、コンピュータシステム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
点眼薬は、容器に入れられた状態で提供される。点眼薬の使用者は、予め決められた投与方法に従って、点眼薬を点眼することが求められる。例えば、特許第6568954号公報(特許文献1)には、使用者が、投薬計画を遵守しているか否かを監視するための投薬装置が開示されている。この投薬装置は、薬剤の容器を保持するジャケットを有する。ジャケットは、ユーザが薬剤を吐出させるために容器に圧力を加えることを許容する開口部と、ジャケットに容器が挿入されたことを検出する第1の圧力センサを含む。投薬装置は、さらに、開口部を介してユーザが容器に圧力を加えることで容器が拡張したことを検出する第2の圧力センサと、第2の圧力センサによって記録されたデータを通信装置と交換する無線通信モジュールを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6568954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
点眼薬の容器の形状及び大きさは、点眼薬ごとに異なることが多い。上記特許文献1の投薬装置では、挿入できる容器の形状が限られており、様々な形状及び大きさの容器に対応できない。また、2種類以上の点眼薬を同じ期間内に並行して点眼する場合の点眼管理に対応する仕組みについても、上記特許文献1には、開示されていない。
【0005】
そこで、本発明は、様々な形態の点眼薬に対応できる点眼管理装置、点眼管理システム、点眼管理装置利用システム及び点眼管理装置利用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態における点眼管理装置は、点眼薬容器に巻き付けられる可撓性を有するバンドと、前記バンドを前記点眼薬容器に巻き付けた状態で固定する固定部と、前記バンドに対して固定された位置に設けられ、前記点眼薬容器に対する使用者の動作を検出するセンサと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、様々な形態の点眼薬に対応した点眼管理が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態における点眼管理装置の構成例を示す斜視図である。
図2】本実施形態における点眼管理装置の構成例を示す斜視図である。
図3】点眼薬を点眼する時の点眼管理装置の状態の例を示す側面図である。
図4図1に示す点眼管理装置を点眼薬容器の蓋側から見た上面図である。
図5】姿勢センサによって検出される点眼管理装置の向きの例を示す図である。
図6図1の点眼管理装置を図1の視線とは反対側から見た斜視図である。
図7】筐体を省略した場合の点眼管理装置の構成例を示す斜視図である。
図8】点眼管理装置の筐体において台座部を省略した場合の構成例を示す斜視図である。
図9】本実施形態における点眼管理システムの構成例を示す機能ブロック図である。
図10】点眼薬容器が上向きの状態と下向きの状態の例を示す図である。
図11】圧力の検出値によりバンドを押す動作を検出する例を示すグラフである。
図12】本実施形態における点眼管理装置利用システムの構成例を示す機能ブロック図である。
図13】対象投与データ及び対象装置特定データの受付処理の例を示すフローチャートである。
図14図13に示す処理における画面遷移の例を示す図である。
図15】記憶装置に記録されるデータの例を示す図である。
図16】点眼管理装置利用システムの通知制御の処理例を示すフローチャートである。
図17図16に示す処理における画面遷移例を示す図である。
図18】点眼管理装置利用システム30の構成の変形例を示す機能ブロックである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態における点眼管理装置は、点眼薬容器に巻き付けられる可撓性を有するバンドと、前記バンドを前記点眼薬容器に巻き付けた状態で固定する固定部と、前記バンドに対して固定された位置に設けられ、前記点眼薬容器に対する使用者の動作を検出するセンサと、を備える。
【0010】
上記点眼管理装置は、可撓性を有するバンドを点眼薬容器に巻き付けて固定部により固定する。この構成により、様々な形状又は大きさの点眼薬容器に対してバンドを巻き付けて固定することができる。使用者は、バンドを点眼薬容器に巻き付けた状態で点眼できる。すなわち、点眼管理装置が点眼薬容器に装着された状態で点眼が可能である。バンドに固定された位置にセンサが設けられる。そのため、点眼薬容器にバンドを巻き付け固定することで、点眼薬容器にセンサを取り付けた状態にできる。センサは、点眼薬容器に対する使用者の動作を検出する。結果として、様々な形状又は大きさの点眼薬容器に点眼管理装置を取り付けて、使用者の動作を検出することが可能になる。すなわち、様々な形態の点眼薬に対応できる点眼管理装置が実現できる。
【0011】
前記バンドの少なくとも一部は、前記バンドの長さ方向に弾性伸縮可能な材料で形成されることが好ましい。これにより、バンドを巻き付けられる点眼薬容器の大きさ及び形状の範囲が広がる。また、バンドを巻き付けた状態でバンドが点眼薬容器を締め付ける弾性力が生じるため、ハンドが点眼薬容器から外れにくくなる。
【0012】
前記固定部は、前記バンドの長さ方向における固定位置を調整可能に構成されてもよい。これにより、バンドを巻き付けられる点眼薬容器の大きさの範囲が広がる。固定部は、例えば、面ファスナ、フック、バックル又はジョイント等であってもよい。面ファスナは、例えば、バンドを点眼薬容器に巻き付けた状態で、バンド同士が重なり得る領域のバンドの内周面と、これに対向する外周面とを結合する構成であってもよい。面ファスナをバンドの長さ方向に延在させることで、固定位置を調整可能にできる。
【0013】
センサは、例えば、圧力センサ、姿勢センサ又は光センサの少なくとも1つを含んでもよい。圧力センサは、バンドに装着されてもよい。圧力センサは、点眼薬容器に巻き付けられたバンドに対する外部からの圧力を検出することができる。これにより、点眼薬容器を押す使用者の動作を検出できる。
【0014】
姿勢センサは、バンドに対して固定された位置に設けられる。例えば、後述する筐体内に姿勢センサを設けてもよい。姿勢センサは、バンドに巻き付けられた点眼薬容器の姿勢(向き)をまたは姿勢の変化を検出する。姿勢センサは、加速度又は角速度の少なくとも1つを検出する構成であってもよい。姿勢センサは、例えば、ジャイロセンサ、加速度センサ又はこれらの組み合わせであってもよい。姿勢センサにより、点眼薬容器を装着した点眼管理装置の向きを変える使用者の動作を検出できる。
【0015】
光センサは、点眼薬容器の蓋を検出する構成であってもよい。光センサは、例えば、バンドが巻き付けられた点眼薬容器の蓋を光によって検出可能な位置に配置されてもよい。光センサは、後述する筐体に設けられてもよい。光センサは、例えば、蓋又は蓋が外された点眼薬容器までの距離を検出することで、点眼薬容器に蓋が付いているか否かを検出することができる。これにより、使用者による蓋を取る動作又は蓋の閉める動作を検出できる。
【0016】
前記点眼管理装置は、前記センサで検出された動作の履歴を示すデータを、前記点眼管理装置が有する記憶装置又は外部の記憶装置に記録するよう構成されてもよい。これにより、点眼に関する履歴を示す点眼履歴データが記録される。例えば、点眼薬容器に巻き付けられたバンドに対する圧力を示すデータ、バンドが巻き付けられた点眼薬容器の姿勢を示すデータ、又は、前記点眼薬容器の蓋の着脱を示すデータの少なくとも1つが記録されてもよい。点眼薬容器の姿勢を示すデータとして、例えば、使用者による点眼薬容器の向きを変える動作を示すデータが記録されてもよい。バンドに対する圧力を示すデータとして、例えば、使用者がバンド(すなわち点眼薬容器)を押す動作を示すデータが記録されてもよい。バンドを押す動作は、センサで検出されたバンドの圧力に基づいて検出されてもよい。一例として、点眼薬容器の姿勢と、バンドに対する圧力の両方の履歴を示すデータを記録することができる。このようなデータに基づけば、点眼がされたか否かを、より正確に判断できる。
【0017】
前記点眼薬容器は、前記バンドが取り付けられる筐体を備えてもよい。筐体に点眼薬容器の部品を配置することができる。なお、前記センサは、前記筐体に設けられてもよいし、前記バンドに設けられてもよい。
【0018】
前記点眼薬容器は、バンドの一部を前記筐体に固定する金属フレームを備えてもよい。これにより、バンドの筐体への取り付け強度を向上できる。金属フレームは、バンドの一部に固定され、且つ筐体にも固定される。金属フレームは、例えば、バンドの一部に重なって固定される板部を有する。
【0019】
前記バンドは、前記筐体から延びる第1バンド部及び第2バンド部を備えてもよい。この場合、前記第1バンド部及び前記第2バンド部の間に前記点眼薬容器が配置可能であり、前記固定部は、前記第1バンド部及び前記第2バンド部を接続するよう構成されてもよい。この場合、第1バンド部と第2バンド部を互いに反対方向から点眼薬容器に巻き付けることができる。これにより、バンドの巻き付け操作が容易になる。
【0020】
前記筐体は、前記点眼薬容器の底を支持する台座部と、前記台座部から突出し、前記バンドが接続される支柱部とを含んでもよい。この構成により、点眼管理装置は、点眼薬容器の底を台座部で支持した状態で、点眼薬容器の側面にバンドを巻き付けて固定することができる。これにより、点眼管理装置による点眼薬容器の支持安定性が向上する。
【0021】
前記支柱部は、前記バンドが巻き付けられる前記点眼薬容器に対して突出して接する凸部を有してもよい。これにより、バンドが巻き付けられた点眼薬容器は、凸部に接する。凸部に接する部分の摩擦により、点眼薬容器がバンドから抜け落ちにくくなる。一例として、前記凸部は、前記バンドの幅方向に延びる稜とすることができる。この場合、稜の頂面の少なくとも一部が点眼薬容器に接することになる。バンドの幅方向から見て稜の頂面の中央が両端より低くなっていてもよい。これにより、稜の頂面の点眼薬容器に接する面積を増やし、摩擦力を増やすことができる。
【0022】
前記点眼管理装置は、前記使用者に情報を通知する通知部をさらに備えてもよい。通知部は、例えば、スピーカ、ランプ、又はバイブレータの少なくとも1つを有してもよい。通知部は、筐体に設けられてもよい。
【0023】
前記点眼管理装置は、前記台座部に内蔵されたスピーカを備えてもよい。前記台座部は、前記点眼薬容器の底を支持する面とは反対側の底面に形成された前記スピーカの音を出力する穴と、前記底面の穴以外の少なくとも3点で前記底面から突出する突起とを有してもよい。点眼薬容器の底を支持する面と反対側の底面に穴を設けることで、点眼薬その他の液体が穴から侵入しにくくなる。さらに、台座部の底面に突起があるため、台座部を下にして前記点眼管理装置をテーブル等の載置面に置いた場合、載置面と穴の間に空間ができる。スピーカの音が使用者に聞こえやすくなる。
【0024】
前記点眼管理装置は、ラベルを着脱可能なラベル装着部を備えてもよい。これにより、点眼薬の情報を表示するラベルを、点眼管理装置に装着することができる。ラベル装着部は、バンドに設けられてもよいし、筐体に設けられてもよい。ラベル装着部は、例えば、前記点眼管理装置に設けられたラベルが配置される空間と、この空間を覆う透明部材とで構成される。
【0025】
前記点眼管理装置は、外部の機器とデータ通信を行う通信部をさらに備えてもよい。通信部は、例えば、センサで検出された情報を外部へ送信してもよい。また、点眼管理装置の通知部が使用者に対して通知する情報を、通信部が、外部から受信してもよい。通信部は、例えば、前記点眼管理装置は、外部の機器との無線通信を行う無線通信部であってもよい。
【0026】
前記点眼管理装置は、さらに、省電力モードと通常動作モードを切り替えるモード制御部を備えてもよい。省電力モードは、通常動作モードに比べて消費電力が少ない動作モードである。モード制御部は、例えば、センサによる動作の検出ない状態が所定時間以上継続した場合に、通常動作モードから省電力モードに切り替えることができる。モード制御部は、センサによる動作の検出を、省電力モードから通常動作モードへの切り替えのトリガ(契機)としてもよい。また、点眼管理装置が、通信部を備える場合、モード制御部は、通信部によるデータ通信がない状態が所定時間以上継続した場合に、通常動作モードから省電力モードに切り替えることができる。モード制御部は、通信部によるデータの受信を、省電力モードから通常動作モードへの切り替えのトリガ(契機)としてもよい。
【0027】
本発明の実施形態における点眼管理システムは、点眼薬容器に巻き付けられる可撓性を有するバンドと、前記バンドを前記点眼薬容器に巻き付けた状態で固定する固定部と、前記バンドに対して固定された位置に設けられ、前前記点眼薬容器に対する使用者の動作を検出するセンサと、前記センサで検出された動作に基づいて、前記点眼薬容器を用いて点眼がされたか否かを判断する点眼判断部と、前記点眼判断部の判断結果と、予め決められた点眼薬の投与方法を示す投与データとに基づいて、前記使用者及び管理者の少なくとも一方に対する通知を制御する通知制御部と、を備える。
【0028】
上記点眼管理システムでは、点眼薬容器にバンドが巻き付けられて固定され、バンドに対する位置が固定されたセンサで、点眼薬容器に対する使用者の動作が検出される。これにより、様々な形状又は大きさの点眼薬容器に対する使用者の動作を検出することが可能になる。さらに、センサで検出された動作に基づいて点眼がなされたか否かが判断され、その判断結果と、点眼薬の投与方法を示す投与データとを基に、使用者又は管理者に対する通知が制御される。これにより、様々な形態の点眼薬に対応できる点眼管理システムが実現できる。
【0029】
なお、使用者は、点眼薬を使用する人である。使用者が点眼することで、点眼薬が使用者に投与される。管理者は、使用者以外の人又は団体であり、点眼の管理に関わる人又は団体である。管理者は、特に限定されないが、例えば、使用者をケアする世話人、介護人、保護者又は家族等の関係者の他、医者、看護婦、薬剤師、又は薬提供者等の医療従事者であってもよい。また、管理者は、医療機関、研究機関、企業、その他の団体(組織)であってもよい。
【0030】
前記点眼管理システムは、前記センサで検出された前記使用者の動作の履歴を示すデータを記憶装置に記録する履歴記録部をさらに備えてもよい。この場合、前記点眼判断部は、前記使用者の動作の履歴を示すデータに基づいて、点眼がされたか否かを判断してもよい。
【0031】
前記センサは、前記バンドに装着された圧力センサと、前記姿勢センサとを含んでもよい。この場合、前記点眼判断部は、前記圧力センサで検出された圧力、及び、前記姿勢センサで検出された前記点眼薬容器の姿勢に基づいて、前記点眼薬容器を用いて点眼がされたか否かを判断することができる。この構成により、点眼薬判断部は、バンドに対して加えられる圧力と、点眼薬容器の姿勢(向き)に基づいて、点眼がされたか否かを判断できる。これにより、点眼がなされたか否かをより精度よく判断することができる。
【0032】
例えば、点眼判断部は、姿勢センサにより、点眼薬容器の口が下に向くように点眼薬容器が傾けられる動作が検出され、その後、圧力センサにより、点眼薬容器に巻き付けられたバンドが押される動作が検出された場合に、点眼がされたと判断することができる。また、例えば、点眼判断部は、点眼薬容器の口が下を向く状態でバンドが押される動作を検出することで、点眼薬容器から点眼薬を滴下した回数を検出することができる。
【0033】
本発明の実施形態における点眼管理装置利用システムは、点眼薬容器が装着される点眼管理装置と通信可能である。点眼管理装置は、前記点眼薬容器に対する使用者の動作を検出するセンサと、前記使用者に情報を通知する通知部とを備える。前記点眼管理装置利用システムは、管理対象となる対象点眼薬の点眼の投与方法を示す対象投与データの入力を受け付ける対象投与データ受付部と、前記対象点眼薬の点眼薬容器が装着される点眼管理装置である対象点眼管理装置を一意に特定する対象装置特定データの入力を受け付ける対象装置特定データ受付部と、前記対象投与データが示す前記投与方法に基づく点眼を指示する通知情報を、前記対象装置特定データで特定される対象点眼管理装置に供給する通知制御部と、を備える。
【0034】
上記点眼管理装置利用システムは、対象点眼薬の投与方法を示す対象投与データと、対象点眼薬の点眼薬容器が装着される対象点眼管理装置を特定する対象装置特定データとの入力を受け付ける。これにより、点眼管理装置利用システムにおいて、対象投与データと、対象装置特定データとを紐づけることができる。このように、上記構成によれば、対象点眼薬の投与方法の情報と、その対象点眼薬の点眼管理装置とを互いに対応付けることができる。この対応関係に基づき、対象点眼薬の投与方法に基づく点眼を指示する通知情報を、対象点眼薬の点眼薬容器が装着された対象点眼管理装置に供給することができる。そのため、例えば、2種類以上の点眼薬を同じ期間内に点眼する場合であっても、点眼薬ごとに点眼管理装置を用意し、投与方法と点眼管理装置とを対応付けて、それぞれについて、点眼を指示する通知情報を供給することができる。このように、様々な形態の点眼薬に対応できる点眼管理装置利用システムが実現できる。
【0035】
前記点眼管理装置利用システムは、前記対象装置特定データを前記対象投与データと対応付けて、前記点眼管理装置利用システムがアクセス可能な記憶装置に記録する記録処理部をさらに備えてもよい。これにより、対象点眼薬の投与方法と、その対象点眼薬の対象点眼管理装置との対応関係を示すデータが、記憶装置に記録され、前記点眼管理装置利用システムで利用可能となる。
【0036】
前記対象投与データ受付部は、複数の対象点眼薬について、それぞれ、対象投与データの入力を受け付けることができる。前記対象装置特定データ受付部は、複数の対象点眼薬について、それぞれ、対象投与データの入力を受け付けることができる。この場合、点眼管理装置利用システムでは、複数の対象点眼薬のそれぞれについて、対象投与データと対象装置特定データとの対応関係を保持することができる。例えば、前記記憶装置に、複数の対象点眼薬のそれぞれについて、対象装置特定データが対象投与データと対応付けられて記録されてもよい。
【0037】
前記点眼管理装置利用システムは、さらに、前記点眼管理装置の前記センサで検出された前記点眼薬容器に対する前記使用者の動作を示す動作データを、前記点眼管理装置から取得する動作取得部を備えてもよい。前記通知制御部は、前記動作データに基づく通知情報を、前記動作データを取得した前記点眼管理装置、又は、前記使用者若しくは管理者の端末に供給してもよい。これにより、使用者の動作に応じた通知が可能になる。
【0038】
前記動作取得部が、前記対象点眼管理装置から前記動作データを取得した場合、前記通知制御部は、前記動作データと、前記対象点眼管理装置に対応する前記対象投与データとに基づいて、前記対象点眼管理装置、又は、前記使用者若しくは管理者の端末に、通知情報を供給してもよい。これにより、対象点眼薬ごとに、投与方法及び動作に応じた適切な通知が可能になる。
【0039】
例えば、対象投与データが示す投与方法には、対象点眼薬の滴下の回数が含まれてもよい。通知制御部は、動作取得部が対象点眼管理装置から取得した動作データを基に、対象点眼管理装置に対応する対象投与データが示す滴下回数の点眼がなされたか否かを判断してもよい。通知制御部は、滴下回数の判断結果を示す通知情報を、対象点眼管理装置、又は、使用者若しくは管理者の端末へ供給してもよい。
【0040】
例えば、動作取得部が、対象点眼管理装置から動作データを取得した場合に、通知制御部は、その対象点眼管理装置の対象装置特定データに対応する対象投与データに基づいて、その対象点眼管理装置の対象点眼薬を点眼すべき時か否かを判断してもよい。通知制御部は、点眼すべき時でないと判断した場合、対象点眼管理装置、又は使用者若しくは管理者の端末に対して、点眼すべきでない旨のアラームの通知情報を供給してもよい。
【0041】
例えば、対象投与データが示す投与方法には、対象点眼薬及び他の点眼薬の点眼の順番を示す情報を含まれてもよい。通知制御部は、対象点眼管理装置及び他の点眼薬の点眼管理装置から取得した動作データを基に、対象投与データが示す点眼の順番に合う動作がされているか否かを判断してもよい。通知制御部は、順番に合わない動作を判断した場合は、対象点眼管理装置若しくは他の点眼薬の点眼管理装置、又は、使用者若しくは管理者の端末に、アラームの通知情報を供給してもよい。
【0042】
前記通知制御部は、前記対象投与データで示される点眼時から所定時間経過しても、前記対象点眼管理装置から点眼動作を示す動作データを取得できない場合に、前記対象点眼管理装置、又は、前記使用者若しくは管理者の端末にアラームの通知情報を供給してもよい。これにより、使用者による点眼忘れを、使用者又は管理者に通知することができる。
【0043】
前記通知制御部は、前記対象点眼管理装置に対応する前記対象投与データで示される点眼時を含む所定期間内に、前記対象点眼管理装置とは異なる他の点眼管理装置から当該他の点眼管理装置に対する動作を示す動作データを取得した場合、当該他の点眼管理装置又は前記使用者の端末にアラームの通知情報を供給してもよい。これにより、例えば、対象点眼薬を点眼すべき時に、対象点眼薬とは異なる点眼薬の点眼管理装置に対して使用者が動作を行った場合に、その点眼管理装置は、対象点眼薬のものとは異なることを警告することができる。
【0044】
上記点眼管理装置利用システムは、さらに、前記対象点眼管理装置から取得した前記動作データが示す動作に関する情報を、前記対象点眼管理装置に対応する前記対象投与データに対応付けて、前記対象点眼薬の点眼に関する履歴を示す点眼履歴データとして、前記記憶装置に記録する履歴記録部と、を備えてもよい。これにより、対象点眼管理装置で検出された動作を、対象点眼管理装置に装着された対象点眼薬の点眼に関する履歴を示す点眼履歴データとして、記録することができる。
【0045】
前記動作データは、例えば、バンドに対する圧力を示すデータ、バンドに巻き付けられた点眼薬容器の姿勢を示すデータ、又は、前記点眼薬容器の蓋の着脱を示すデータの少なくとも1つを含んでもよい。一例として、動作データは、点眼薬容器の姿勢及びバンドに対する圧力に関する情報を含んでもよい。このような動作データに基づけば、点眼がされたか否かを、より正確に判断できる。
【0046】
上記点眼管理装置利用システムは、さらに、前記対象点眼薬に関する情報を記載したラベルであって、前記対象点眼管理装置に装着されるラベルを印刷する指示を印刷機に出力する印刷指示部を備えてもよい。これにより、対象点眼管理装置に装着可能な、対象点眼薬の情報を示すラベルを印刷することができる。
【0047】
上記点眼管理装置利用システムは、さらに、前記対象点眼薬の点眼薬容器に表示された前記対象点眼薬の識別情報を取得する第1識別情報取得部と、前記対象点眼管理装置に装着されたラベルに表示される前記対象点眼薬の識別情報を取得する第2識別情報取得部と、前記第1識別情報取得部で取得された識別情報と、前記第2識別情報取得部で取得された識別情報とを比較することで、前記対象点眼管理装置に装着される点眼薬容器が正しいか否かを判定する装着点眼薬判定部とを備えてもよい。これにより、点眼管理装置に、正しい点眼薬容器が装着されているか否かを判定することができる。
【0048】
上記点眼管理装置利用システムは、さらに、前記対象点眼管理装置との通信不能を検出した場合に、前記使用者又は管理者の端末に通信不能の通知情報を供給する通信不能通知部を備えてもよい。これにより、点眼管理装置利用システムが、対象点眼管理装置と通信ができなくなった場合に、使用者又は管理者に通信不能を通知することができる。
【0049】
前記通知制御部は、前記対象投与データで示される点眼時より所定時間前の時点に、前記対象点眼管理装置が動作モードを省電力モードから通常動作モードへ切り替えるトリガとなる情報を前記対象点眼管理装置へ供給してもよい。これにより、点眼管理装置の動作モードを、適切なタイミングで、省電力モードから通常動作モードへ切り替えることができる。
【0050】
前記対象投与データは、点眼する目が、左目か、右目か、或いは両目かを示す左右情報を含んでもよい。前記通知制御部は、前記対象投与データが示す対象点眼薬の投与方法に基づく点眼を指示する通知情報を、前記左右情報とともに、前記対象点眼管理装置、又は、前記使用者若しくは管理者の端末に供給してもよい。これにより、使用者又は管理者に、点眼の指示とともに、点眼すべき目が、左目か、右目か、或いは両目かを通知することができる。
【0051】
上記点眼管理装置利用システムにおいて、通知制御部は、通知情報を点眼管理装置へ供給することで、点眼管理装置に使用者への通知処理を実行させることができる。例えば、通知制御部は、点眼管理装置の通知部に、使用者に通知情報を通知する処理を実行させてもよい。
【0052】
通知制御部が通知情報を供給する、使用者若しくは管理者の端末は、点眼管理装置利用システムが実装される端末であってもよいし、これ以外の端末であってもよい。使用者若しくは管理者の端末は、通知情報の送信先として予め設定されていてもよい。点眼管理装置利用システムは、通知情報の送信先の使用者又は管理者の端末を示す情報の入力を受け付け、入力された送信先を示す情報を、記憶装置に記録してもよい。なお、管理者は、例えば、医療従事者その他使用者のサポート又はケアをする者であってもよい。
【0053】
コンピュータに、上記の点眼管理装置利用システムの処理を実行させる点眼管理装置利用プログラムも、本発明の実施形態に含まれる。本発明の実施形態における点眼管理装置利用プログラムは、点眼薬容器が装着される点眼管理装置であって、前記点眼薬容器に対する使用者の動作を検出するセンサと、前記使用者に情報を通知する通知部とを備えた点眼管理装置と通信する通信処理と、管理対象となる対象点眼薬の点眼の投与方法を示す対象投与データの入力を受け付ける対象投与データ受付処理と、前記対象点眼薬の点眼薬容器が装着される点眼管理装置である対象点眼管理装置を一意に特定する対象装置特定データの入力を受け付ける対象装置特定データ受付処理と、前記対象投与データが示す前記投与方法に基づく点眼を指示する通知情報を、前記対象装置特定データで特定される対象点眼管理装置に供給する通知制御処理を、コンピュータに実行させる。
【0054】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(点眼管理装置の構成例)
図1及び図2は、本実施形態における点眼管理装置の構成例を示す斜視図である。図1は、点眼管理装置1に、点眼薬容器Aが装着された状態を示す。図2は、点眼管理装置1に、点眼薬容器が装着されていない状態を示す。図1及び図2に示すように、点眼管理装置1は、バンド2と、バンド2が取り付けられる筐体3とを備える。バンド2は、第1バンド部2a及び第2バンド部2b(以下、これらを特に区別しない場合は、単にバンド2と称する)を含む。第1バンド部2a及び第2バンド部2bの間に点眼薬容器Aが配置される。バンド2は、可撓性を有する材料で形成される。バンド2の長さ方向dLの寸法は、幅方向dWの寸法より長い。バンド2には、固定部の一例として、面ファスナ21a、21bが設けられる。第1バンド部2aの外周面及び第2バンド部2bの内周面に面ファスナ21a、21bが設けられる。面ファスナ21a、21bは、第1バンド部2a及び第2バンド部2bが点眼薬容器Aの側面に巻き付けられた状態で、これらを互いに結合する。バンドの長さ方向dLにおける固定部(面ファスナ21a、21b)による結合位置は、点眼薬容器Aの外周に応じて変えることができる。バンド2は、様々な形状及び大きさの点眼薬容器Aに巻き付けることができる。
【0055】
図1に示すように、点眼薬を使用しない時は、点眼薬容器Aが点眼管理装置1に装着され、且つ、蓋Abを閉じた状態で載置される。通常、蓋Abが本体Aaの上に位置する状態で、点眼薬容器Aは載置される。この時、点眼管理装置1は、点眼薬容器Aの点眼薬の射出口が上方を向いた状態で、点眼薬容器Aを保持する。これを可能にするため、図1の例では、筐体3は、台座部3bと、台座部3bから突出する支柱部3aとを含む。台座部3bは、点眼薬容器Aの底を支持する。台座部3bは、点眼薬容器Aの底を支持する支持面3b2を有する。支柱部3aは、支持面3b2から突出し、バンド2の幅方向dWへ延びて形成される。支柱部3aの側面にバンド2が接続される。
【0056】
図3は、点眼薬を点眼する時の点眼薬容器A及び点眼管理装置1の状態の例を示す側面図である。図3に示すように、点眼時には、点眼薬容器Aの蓋Abが外され、点眼薬の射出口が下方を向いた状態で、バンド2が使用者の指で圧迫される。これにより、点眼薬容器Aが圧迫され、点眼薬が射出口から出る。以下では、説明の便宜のため、図1に示すように、点眼管理装置1が、点眼薬容器Aの射出口が上に向く状態で保持する姿勢を正立と称し、図3のように、射出口が下に向く状態で点眼薬容器Aを保持する姿勢を倒立と称する。
【0057】
図3に示すように、点眼時には、点眼薬容器Aの蓋Abは外される。バンド2は、蓋Abの着脱の妨げにならないように、点眼薬容器Aの本体Aaに巻き付けられることが好ましい。この観点から、バンド2の幅方向dWの寸法は、例えば、1~5cmであることが好ましい。
【0058】
図2に示す例では、バンド2に圧力センサ4aが設けられる。圧力センサ4aは、バンド2の長さ方向dLにおいて少なくとも一部に設けられる。圧力センサ4aのバンド2の長さ方向dLの寸法は、幅方向dWの寸法より長い。圧力センサ4aは、例えば、感圧シートとすることができる。
【0059】
図4は、図1に示す点眼管理装置1を点眼薬容器Aの蓋Ab側から見た上面図である。図4では、圧力センサ4aが設けられる範囲を矢印P1で示している。図4に示すように、圧力センサ4aは、バンド2が点眼薬容器Aに巻き付けられた状態で、点眼薬容器Aの外周の半周((1/2)周)以上にわたって配置されることが好ましく、(2/3)周以上にわたって配置されることがより好ましい。これにより、点眼時に使用者が点眼薬容器Aの外周のどの部分を押しても、その押す動作を検出することができる。例えば、図4の例では、使用者が、点眼薬容器AをCx線の方向に圧迫する場合も、Cy線の方向に圧迫する場合も、圧力センサ4aにより、圧迫動作を検出できる。
【0060】
図2に示す例では、第1バンド部2aの方が、第2バンド部2bより長さ方向dLの寸法が長い。圧力センサ4aは、長い方の第1バンド部2aに設けられ、短い方の第2バンド部2bには設けられない。これにより、圧力センサ4aを効率よく配置できる。
【0061】
図2に示す例では、第1バンド部2aより第2バンド部2bの方が、長さ方向の縦弾性係数が低い。すなわち、第1バンド部2aより第2バンド部2bの方が長さ方向に伸びやすい。この例では、圧力センサ4aは、弾性係数の高い方の第1バンド部2aに設けられ、弾性係数の低い方の第2バンド部2bには設けられない。これにより、バンド2全体として、長さ方向dLの弾性変形量を確保しつつ、圧力センサ4aが設けられる部分は伸縮を抑えてセンサの精度を確保することができる。
【0062】
図2に示すように、筐体3の支柱部3aは、点眼薬容器Aが配置される空間に向かって突出する凸部6を有する。凸部6は、バンド2が巻き付けられた点眼薬容器Aに接する(図3参照)。点眼薬容器Aは、バンド2の弾性力により凸部6に押し付けられた状態で保持される。凸部6と点眼薬容器Aの接触面に摩擦力が発生することで、点眼薬容器Aがバンド2から抜け落ちにくくなる。バンド2の幅方向dWが、凸部6の長手方向となっている。これにより、凸部と点眼薬容器Aの接触面を広く確保できる。また、図4に示すように、凸部6の頂面は、バンド2の幅方向から見て、中央が両端より凹んだ形状となっている。これにより、凸部6の頂面の両端部が点眼薬容器Aと接する。
【0063】
図4では、筐体3の支柱部3a内のバンド2の支持構造例が破線で示されている。図4に示す例では、バンド2の一部を筐体に固定する金属フレーム12が設けられる。金属フレーム12は、板状である。金属フレーム12に、バンド2の一部が重ねられる。金属フレーム12と、バンド2の一部は、結合具12aによって結合される。結合具12aは、金属フレーム12及びバンド2を貫き、ねじによって、筐体3に固定されている。これにより、金属フレーム12及びバンド2は、筐体3に対して固定される。図4の例では、結合具12aは、さらに、凸部6に達している。凸部6a、バンド2、及び金属フレーム12が結合具12aによって互いに結合される。凸部6aは、筐体3(支柱部3a)に固定されている。
【0064】
図3を示す例では、筐体3の台座部3b内に、電子部品を実装する基板9が設けられる。基板9には、姿勢センサ4b、通信部7、及びコントローラ8(制御部)が実装される。基板9には、圧力センサ4a及び光センサ4cから引き出された配線が接続される。また、筐体3の台座部3b内には、電池11、LEDランプ5a、スピーカ5b、及び、バイブレータ5cが設けられる。光センサ4cは、支柱部3aに設けられる。なお、これらの部品の配置は、図3に示す例に限られない。これらの部品は、筐体3内の他の位置に設けられてもよい。
【0065】
姿勢センサ4bは、基板9、すなわち筐体3に対して固定される。バンド2と筐体3の位置関係は固定されている。姿勢センサ4bは、筐体3の角速度又は加速度の少なくとも1つを検出する。これにより、筐体3にバンド2で支持された点眼薬容器Aの姿勢すなわち向きが検出できる。例えば、姿勢センサ4bにより、点眼薬容器Aの動きが検出される。点眼薬容器Aの向きの変化、例えば、正立の状態から倒立の状態又はその逆の変化が、姿勢センサ4bにより検出できる。姿勢センサ4bは、例えば、異なる3軸(例えば、互いに直行する3軸)周りの角速度を検出するジャイロセンサで構成されてもよい。又は、姿勢センサ4bは、3軸方向の加速度を検出する加速度センサで構成されてもよい。また、姿勢センサ4bは、3軸の角速度に加えて、3軸の加速度を検出する6軸センサであってもよい。姿勢センサ4bは、例えば、慣性計測装置(IMU)であってもよい。
【0066】
光センサ4cは、バンド2が巻き付けられた点眼薬容器Aの蓋Abを光によって検出可能な位置に配置される。図3の例では、支柱部3aの先端に光センサ4cが配置される。光センサ4cは、蓋Abが配置される空間、すなわち、バンド2に対して台座部3bと反対側の空間に光を照射し、反射光を検出する。これにより、光センサ4cは、点眼薬容器Aに蓋Abがされている場合は、蓋Abまでの距離を測定する。点眼薬容器Aに蓋Abがされていない場合は、蓋Abまでの距離とは異なる距離が測定される。光センサ4cは、点眼薬容器Aの蓋Abの有無を検出できる。なお、光センサ4cは、点眼薬容器Aが装着されているか否かを検出してもよい。この場合、光センサ4cにより、少なくとも、点眼薬容器Aが装着され蓋Abがされている状態、点眼薬容器Aが装着され、蓋Abが外されている状態、及び、点眼薬容器が装着されていない状態を検出することができる。
【0067】
LEDランプ5a、スピーカ5b、及び、バイブレータ5cは、使用者に情報を通知する通知部の例である。LEDランプ5aの発光面は、筐体3の外側に露出している。スピーカ5bの近傍の筐体3にはスピーカ5bの音を筐体3の外へ通すための穴が設けられる。図3の例では、台座部3bの支持面3b2とは反対側の底面3b1にスピーカ5b用の穴が設けられる。バイブレータ5cは、これらに限定されないが、例えば、偏心おもりをモータで回転させる偏心回転質量(ERM)アクチュエータ、又は、電磁誘導による力で弾性体を振動させるリニア共振アクチュエータ(LRA)等により構成されてもよい。
【0068】
通信部7は、点眼管理装置1と、外部の機器との無線通信を可能にする無線通信モジュールである。通信部7による無線通信の距離及び方式は、特に限定されない。例えば、近距離無線(NFC)、無線PAN(例えば、BLE、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)等)、無線LAN(例えば、Wi-Fi等)、又は、無線WAN(例えば、3G、4G、LTE、5G等)を通信部7の無線通信に採用できる。また、通信部7は、外部の機器に有線で接続して通信を行う有線通信部であってもよい。
【0069】
電池11は、点眼管理装置1が備える電子部品に電力を供給する。電池11は、一次電池であってもよいし、二次電池であってもよい。コントローラ8は、点眼管理装置1が備える電子部品を制御する。コントローラ8には、圧力センサ4a、姿勢センサ4b、光センサ4c、LEDランプ5a、スピーカ5b、バイブレータ5c、及び通信部7と接続され、これらと情報の送受信が可能である。コントローラ8は、例えば、圧力センサ4a、姿勢センサ4b及び光センサ4c等のセンサから情報を取得し処理する。コントローラ8は、通信部7で通信されるデータを処理する。また、コントローラ8は、LEDランプ5a、スピーカ5b、及び、バイブレータ5c等の通知部に対して通知情報を供給して出力させる。コントローラ8の機能の例については後述する。
【0070】
図5は、姿勢センサ4bによって検出される点眼管理装置1の向きの例を示す図である。姿勢センサ4bは、点眼管理装置1の基準軸(図4の例ではz軸)の垂直方向すなわち重力方向に対する角度(以下、傾斜角度と称する。)を検出することができる。一例として、図4に示す例では、点眼管理装置1が正立状態の時に、姿勢センサ4bで検出される傾斜角度θzは、0°となる。点眼管理装置1が正立状態の時に、θz=180°と検出される。点眼薬容器は、バンド2によって点眼管理装置1に対して固定される。そのため、姿勢センサ4bにより検出される点眼管理装置1の傾斜角度θzは、点眼薬容器Aの傾斜角度とみなすことができる。なお、姿勢センサ4bによる検出値は、図5に示す例に限られない。例えば、基準軸の取り方によって傾斜角度の値は変わる。他の例として、水平面に対する点眼管理装置1の基準軸の角度を、傾斜角度として検出することができる。
【0071】
図6は、図1の点眼管理装置1を図1の視線とは反対側から見た斜視図である。図6に示す例では、台座部3bの底面3b1に、スピーカ5b用の穴3b12と、少なくとも3つの突起3b11が設けられる。穴3b12は、支持面3b2とは反対側の底面3b1にあるので、支持面3b2に配置された点眼薬容器から漏れた液が穴3b12から筐体3内へ侵入しにくい構造になっている。また、少なくとも3つの突起3b11により、図1のように底面3b1を下に向けて点眼管理装置1を置いた場合に、載置面との底面3b1との間に隙間が生じる。これにより、スピーカ5bの音が聞こえやすくなる。
【0072】
図6に示す例では、点眼管理装置1は、ラベル装着部を有する。ラベル装着部は、点眼管理装置1に設けられたラベルLbが配置される空間と、この空間を覆う透明部材14で構成される。点眼管理装置1の筐体の凹部によりラベルLbのための空間が形成される。透明部材14は凹部を覆うよう構成される。透明部材14は、ラベルLbが配置される空間を開閉可能である。図6の例では、透明部材14は、軸J1を中心に回転可能に取り付けられる。透明部材14は、この空間の開口を塞ぐ位置と、空間を開放する位置とに移動可能である。開閉構成は、この例に限られず、例えば、空間の端部のみが開閉可能に構成されてもよいし、透明部材がスライドすることで空間を開閉する構成であってもよい。また、ラベルLbのための空間は開閉可能でなくてもよい。例えば、バンド2の外周に1辺が開放するポケットを透明部材により形成してもよい。このポケットにラベルを挿入することができる。
【0073】
図6に示す例では、点眼管理装置1は、電源スイッチ13を備える。電源スイッチ13は、台座部3b(筐体3)の表面に設けられる。電源スイッチ13により、電池11から電子部品への電力の供給のオン/オフが切り替えられる。
【0074】
点眼管理装置1の構成は、上記例に限られない。上記例で説明した点眼管理装置が備える構成要素を取捨選択して任意に組み合わせることができる。例えば、点眼管理装置において、筐体を省略してもよい。図7は、筐体を省略した場合の点眼管理装置の構成例を示す斜視図である。図7の例では、点眼管理装置1は、バンド2、圧力センサ4a、面ファスナ21a、21b及び通信部7を備える。圧力センサ4a、面ファスナ21a、21b及び通信部7は、いずれもバンド2に設けられる。この場合、通信部7は、圧力センサ4aで検出された情報を、無線又は有線の通信により、外部の機器へ送信する。有線通信の場合、通信部7は、通信線を接続するコネクタを有してもよい。また、通信部7の他、コントローラ、姿勢センサ等のその他のセンサ、又は、通知部の少なくとも1つがバンド2に設けられてもよい。
【0075】
図8は、点眼管理装置の筐体において台座部を省略した場合の構成例を示す斜視図である。図8の例では、筐体3は、図1に示す支柱部に相当する部分のみで構成される。筐体3は、バンド2を固定するための留め具3cを有する。
【0076】
(点眼管理システムの構成例)
図9は、本実施形態における点眼管理システムの構成例を示す機能ブロック図である。図9に示す点眼管理システム10は、点眼管理装置1及び端末20を含む。点眼管理装置1及び端末20は、互いにデータ通信可能である。点眼管理装置1は、例えば、上記の図1図8に示した例のように構成することができる。点眼管理装置1は、バンド2、固定部21、センサ4、通知部5、通信部7、及びコントローラ8を備える。コントローラ8は、点眼判断部81を備える。点眼判断部81は、センサ4で検出された動作に基づいて、点眼薬容器Aを用いて点眼がされたか否かを判断する。
【0077】
端末20は、通知制御部82を備える。端末20は、点眼管理装置1の通信部7から、点眼判断部81の判断結果を受信する。通知制御部82は、この判断結果と、予め決められた点眼薬の投与方法を示す投与データとに基づいて、使用者及び管理者の少なくとも一方に対する通知を制御する。このように、点眼管理システム10は、点眼管理装置1のバンド2、固定部21及びセンサ4に加えて、使用者による点眼動作を判断する構成及びその判断結果に基づく通知を制御する構成を備えるものである。これらの構成は、点眼管理装置1又は外部のコンピュータ又は回路によって実装できる。
【0078】
点眼判断部81は、姿勢センサ4bの検出情報と、圧力センサ4aの検出情報の組み合わせによって点眼を判断することで、判断精度を高めることができる。姿勢センサ4bにより点眼管理装置1すなわち点眼薬容器Aの向き(姿勢)又はその変化が検出される。圧力センサ4aにより、バンド2を押す圧力すなわち点眼薬容器Aを押す圧力が検出される。点眼判断部81は、所定時間内に検出される点眼管理装置1の向きとバンド2に対する圧力が予め決められた条件を満たす場合に、点眼動作がなされたと判断することができる。点眼判断部81は、例えば、点眼管理装置1が倒立状態と判断される時に、バンド2に加わる圧力又はその変化が閾値以上となる場合に、点眼動作有りと判断してもよい。
【0079】
点眼検出部81は、姿勢センサ4bにより検出される、点眼管理装置1の傾斜角度の変化に基づいて、使用者による点眼管理装置1の各種の動作を検出することができる。例えば、点眼管理装置1の傾斜角度の変化に基づき、点眼管理装置1を動かす動作、又は、傾けて倒立状態とする動作を検出することができる。例えば、点眼検出部81は、点眼管理装置1の傾斜角度又は傾斜角度の変化が、予め設定された条件を満たすか否かにより、これらの動作を検出できる。
【0080】
一例として、点眼検出部81は、点眼管理装置1の傾斜角度が、所定時間以上変化しない状態が続いた後に変化した場合に、点眼管理装置1を動かす動作がされたと判断することができる。また、点眼検出部81は、点眼管理装置1の傾斜角度が変化して、倒立状態の傾斜角から所定範囲内となった場合に、点眼管理装置1が倒立状態に傾けられたと判断することができる。
【0081】
例えば、点眼検出部81は、図10に示すように、点眼管理装置1の基準軸(z軸)の水平面Ghに対する傾斜角θzhにより、点眼管理装置1すなわち点眼薬容器Aが上向きであるか、下向きであるかを判断してもよい。点眼薬容器Aは、バンド2によって点眼管理装置1に固定されている。そのため、点眼管理装置1の基準軸と点眼薬容器Aの上下方向軸との位置関係は固定されている。そのため、点眼管理装置1の水平面に対する傾斜角度により、点眼薬容器Aが上向き(すなわち直立状態に近い)か、又は、下向き(倒立状態に近い)か、を判断することができる。眼検出部81は、点眼管理装置1(点眼薬容器A)が上向きの状態から、下向きの状態に変わった場合に、倒立状態に傾ける動作がなされたと判断してもよい。なお、姿勢センサ4bが、傾斜角に基づき、上向き/下向き、若しくは、直立状態/倒立状態等、点眼管理装置1(点眼薬容器A)の向きを示す情報を出力するように構成されてもよい。
【0082】
点眼検出部81は、例えば、点眼管理装置1を動かす動作、倒立状態に傾ける動作が所定時間内にこの順番で検出された場合に、点眼動作がされたと判断することができる。点眼検出部81は、これらの動作の条件に加えて、さらに、点眼管理装置1が倒立状態の時に、圧力センサ4aによりバンド2を押す使用者の動作が検出された場合に、点眼動作がされたと判断することができる。
【0083】
点眼検出部81は、圧力センサ4aで検出されたバンド2の圧力に基づき、バンド2が使用者によって押されたことを検出してもよい。又は、圧力センサ4aが、検出したバンド2の圧力に基づいて、バンド2が押されたことを示す情報を出力するよう構成されてもよい。例えば、圧力の検出値と閾値の比較により、バンド2が押されたか否かを判断することができる。
【0084】
図11は、圧力の検出値と閾値との比較により、バンド2を押す動作を検出する例を示すグラフである。図11のグラフにおいて、縦軸は圧力の検出値Pを示し、横軸は時間tを示す。検出値Pは、例えば、圧力センサ4aにおいて圧力に応じて変化する抵抗値又は電圧等としてもよい。図11に示す例では、圧力の検出値Pが閾値Th1を上回る時点t1で押す動作(On)が検出され、その後、閾値Th1を下回る時点t2で離す動作(Off)が検出される。検出値Pが閾値Th1より大きい期間Tonは、バンド2が押されていると判断することができる。なお、圧力の検出値と閾値との比較による押す動作の検出は上記例に限られない。例えば、圧力の変化量と閾値との比較に基づき、押す動作が検出されてもよい。
【0085】
バンド2を押す動作の検出に用いられる閾値は、可変であってもよい。例えば、点眼管理装置1が使用者の動作の検出を開始する際に、開始時の圧力に応じて閾値が更新されてもよい。これにより、例えば、バンド2が点眼薬容器Aに巻きなおされる等により、バンドの圧力センサ4aの条件が変化した場合にも適切な閾値を設定できる。また、点眼薬、又は使用者の特徴(年齢、性別等)等に基づいて、閾値が決定されてもよい。
【0086】
点眼管理システム10は、センサ4で検出された使用者の動作の履歴を示すデータ(例えば、ログデータ)を記憶装置に記録する履歴記録部(図示略)をさらに備えてもよい。記憶装置は、点眼管理装置1が備える記憶装置であってもよいし、端末20又はその他の外部機器(サーバ等)が備える記憶装置であってもよい。外部機器の記憶装置に動作の履歴を示すデータを記録する場合、センサ4で検出された動作を示す動作データが、通信部7を介して、端末20又はその他の外部機器に送信され、外部機器において記憶装置に記録される。なお、動作の履歴を示すデータには、動作内容を示す情報と、その動作が行われた時間を示す情報が含まれてもよい。
【0087】
通知制御部82は、点眼判断部81の判断結果及び投与データに基づいて、使用者又は管理者に通知する通知情報を決定し、且つ、通知のタイミングを制御する。投与データは、点眼薬の投与方法を示すデータである。投与データは、例えば、点眼すべき時(点眼時)を示す情報が含まれる。通知制御部82は、投与データが示す点眼時に、点眼がなされていないと判断がされている場合に、点眼を指示する通知情報を、使用者又は管理者に対して通知することができる。
【0088】
投与データは、点眼薬、点眼する目(右目、左目又は両目のいずれか)、及び、点眼薬の投与量を示す情報を含んでもよい。この場合、通知制御部82は、点眼薬、点眼する目及び投与量を示す通知情報を、使用者又は管理者に対して通知する。
【0089】
通知制御部82による、使用者又は管理者に対する通知の制御は、点眼管理装置1の通知部5に対して、通知情報を供給し、使用者への通知をさせる処理であってもよい。通知部5は、例えば、スピーカ5b又はバイブレータ5cの少なくとも1つを含んでもよい。点眼管理装置1は、通知制御部82から提供された通知情報を音声としてスピーカ5bから出力してもよい。また、点眼管理装置1は、通知制御部82から通知情報が供給されたタイミングでバイブレータ5cを振動させてもよい。
【0090】
或いは、通知制御部82は、使用者又は管理者の端末に、通知情報を供給し端末に通知処理を実行させてもよい。使用者又は管理者の端末は、通知情報を供給先として予め決められていてもよい。また、通知制御部82が実装される端末20が、使用者又は管理者に対する通知処理を実行してもよい。
【0091】
端末20は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータにより構成される。端末20は、例えば、点眼管理装置1の使用者又は管理者の携帯端末でもよいし、サーバであってもよい。図9に示す例では、点眼判断部81が点眼管理装置1に、通知制御部82が、点眼管理装置1の外のコンピュータシステムに設けられる。
【0092】
点眼管理システム10の構成は上記に限られない。例えば、点眼管理装置1に、点眼判断部81及び通知制御部82の両方が設けられてもよい。この場合、点眼管理システム10は、点眼管理装置1のみで構成される。点眼管理装置1の通信部7が投与データを受信することで、点眼管理装置1の通知制御部82が投与データを用いて通知を制御することができる。或いは、点眼判断部81及び通知制御部82の両方が、端末20に設けられてもよい。
【0093】
点眼判断部81及び通知制御部82は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータ又は回路によって構成することができる。点眼判断部81及び通知制御部82の処理をコンピュータに実行させるプログラム及びそのようなプログラムを記録した非一時的(non-transitory)な記録媒体も本発明の実施形態に含まれる。
【0094】
(点眼管理装置利用システムの構成例)
図12は、本実施形態における点眼管理装置利用システムの構成例を示す機能ブロック図である。図12に示す点眼管理装置利用システム30は、1以上の点眼管理装置1-A~1-Cと通信可能である。点眼管理装置1-A~1-Cは、例えば、上記の点眼管理装置1と同様の構成とすることができるが、上記構成に限られない。以下、点眼管理装置1-A~1-Cを特に区別しない場合は、点眼管理装置1と称する。点眼管理装置1は、センサ4、通知部5、通信部7及びコントローラ8を備える。
【0095】
点眼管理装置利用システム30は、例えば、使用者又は管理者の携帯端末に構築することができる。例えば、携帯端末のコンピュータに、所定のアプリケーションプログラムをインストールすることで、点眼管理装置利用システム30を携帯端末に実装できる。点眼管理装置利用システム30を実現するためのアプリケーションプログラムも、本発明の実施形態に含まれる。
【0096】
点眼管理装置利用システム30は、対象投与データ受付部31、対象装置特定データ受付部32、記録処理部33、通知制御部34、動作取得部35、及び履歴記録部36を有する。
【0097】
対象投与データ受付部31は、管理対象となる対象点眼薬の点眼の投与方法を示す対象投与データの入力を受け付ける。対象投与データは、少なくとも、対象点眼薬を示す情報、及び点眼すべき時(点眼時)を示す情報を含む。対象投与データは、さらに、点眼する目(右目、左目又は両目)、投与量、又は、投与回数等を含んでもよい。対象投与データの入力は、対象投与データの直接入力であってもよいし、対象投与データを取得するための情報の入力であってもよい。なお、対象投与データの入力は、使用者又は管理者(以下、使用者等と称することがある)が行ってもよいし、コンピュータによって自動的に行われてもよい。
【0098】
対象投与データは、例えば、医師の処方情報に基づく投与方法であってもよい。対象投与データ受付部31は、処方情報の入力を対象投与データとして受け付けてもよい。例えば、医療機関において、医師により電子カルテ等に入力された処方情報が、薬剤部の調剤システムに供給される。又は、薬局において、医師が作成した処方箋(文字又は、バーコード若しくは二次元コード等のパターン)が読み取り装置で読み取られ、薬局の調剤システムに供給される。このような場合、対象投与データ受付部31は、調剤システムから、処方情報を対象投与データとして取得してもよい。例えば、点眼管理装置利用システム30が実装された端末を、有線又は無線(例えば、Wifi(登録商標))で調剤システムに接続して、調剤システムから処方情報を取得することができる。
【0099】
図12では、一例として、薬局にて、複数の点眼薬X1、X2、X3が同時に使用者に提供されるケースを例示している。これは、管理対象とする対象点眼薬が複数ある場合の例である。この場合、対象投与データ受付部31は、複数の対象点眼薬である点眼薬X1、X2、X3のそれぞれについて、対象投与データの入力を受け付ける。
【0100】
対象装置特定データ受付部32は、対象装置特定データの入力を受け付ける。対象装置特定データは、対象点眼薬の点眼薬容器が装着される点眼管理装置(すなわち対象点眼管理装置)を一意に特定する。対象点眼薬は、対象投与データ受付部31が受け付けた対象投与データが示す対象点眼薬である。本例のように、対象点眼薬が複数ある場合、複数の対象点眼薬(点眼薬X1、X2、X3)のそれぞれについて、対象装置特定データの入力が受け付けられる。対象装置特定データ受付部32は、点眼管理装置利用システム30において、通信可能な点眼管理装置として記録されたものを、使用者等に提示し、使用者等に対象点眼管理装置を選択させてもよい。このようにして、使用者等は、対象点眼薬を装着する点眼管理装置を指定することで、対象装置特定データを入力できる。
【0101】
記録処理部33は、対象投与データ受付部31が受け付けた対象装置特定データを、対象装置特定データ受付部32が受け付けた対象投与データと対応付けて、記憶装置40に記録する。これにより、対象点眼薬の投与方法を示す情報と、その対象点眼薬が装着される対象点眼管理装置を示す情報とが紐づけられる。すなわち、対象点眼薬の投与方法と、対象点眼薬の対象点眼管理装置との対応関係を示すデータが記憶装置40に記録される。なお、記録処理部33は、対象投与データ受付部31又は対象装置特定データ受付部32の一部として実装されてもよい。対象点眼薬が複数ある場合は、複数の対象点眼薬(点眼薬X1、X2、X3)のそれぞれについて、対象装置特定データと対象投与データとが対応付けられる。
【0102】
記憶装置40は、点眼管理装置利用システム30がアクセス可能な記憶装置40である。記憶装置40は、コンピュータがデータを読み書き可能なメモリ又はストレージである。記憶装置40は、例えば、点眼管理装置利用システム30が実装されるコンピュータが備える記憶装置であってもよいし、そのコンピュータがネットワークを介してアクセス可能な記憶装置であってもよい。記憶装置40は、複数の分散された記憶装置で構成されてもよい。
【0103】
通知制御部34は、対象投与データが示す投与方法に基づく点眼を指示する通知情報を、対応する対象装置特定データで特定される対象点眼管理装置に供給する。すなわち、通知制御部34は、対象点眼薬の投与方法に基づく点眼を指示する通知情報を、その対象点眼薬が装着される対象点眼管理装置へ供給する。これは、対象投与データ及び対象装置特定データが入力され、互いに対応付けられているために可能となっている。
【0104】
例えば、通知制御部34は、対象投与データが示す対象点眼薬の点眼時に基づくタイミングで、点眼を指示する通知情報を、対象点眼管理装置へ供給する。これにより、通知制御部34は、対象投与データが示す点眼時に応じた時に、対象点眼管理装置の通知部に、点眼の指示を使用者に対して通知させることができる。
【0105】
本例のように、対象点眼薬が複数ある場合は、通知制御部34は、複数の対象点眼薬(点眼薬X1、X2、X3)のそれぞれについて、対象投与データに基づく通知情報を、対応する対象装置特定データで特定される対象点眼管理装置へ供給する。
【0106】
動作取得部35は、点眼管理装置1のセンサ4で検出された点眼薬容器Aに対する使用者の動作を示す動作データを、点眼管理装置1から取得する。動作データは、センサ4で検出された物理量を示す値(例えば、角速度、角度、圧力、又は距離等)であってもよいし、そのような物理量を示す値から判断された点眼薬容器に対する動作を示すデータであってもよい。点眼薬容器に対する動作を示すデータとしては、例えば、点眼動作を示すデータの他、点眼薬容器(点眼管理装置1)の姿勢又はその変化を示す値、点眼薬容器(バンド2)を押す動作を示す値、又は、点眼薬容器の蓋の有無を示す値、等が挙げられる。なお、動作取得部35は、動作データとともに、動作データの送信元の点眼管理装置1を特定する装置特定データを取得してもよい。
【0107】
通知制御部34は、動作データに基づく通知情報を、動作データを取得した点眼管理装置、すなわち、動作データの送信元の点眼管理装置に供給してもよい。これにより、点眼管理装置1に対する使用者の動作に応じた通知が可能になる。また、この動作データに基づく通知情報は、点眼管理装置の他、使用者又は管理者の端末に供給してもよい。これにより、端末から使用者又は管理者に対して、動作データに基づく通知ができる。
【0108】
動作データに基づく通知の例として、通知制御部34は、対象投与データで示される点眼時から所定時間経過しても対応する対象点眼管理装置から点眼動作を示す動作データを取得できない場合に、アラームの通知情報を、その対象点眼管理装置、又は、使用者若しくは管理者の端末に供給してもよい。
【0109】
このように、記憶装置40に記録された対象点眼薬の投与方法と、その対象点眼薬の点眼管理装置からの動作データに基づいて、対象点眼薬の点眼に関する通知が制御される。これは、各対象点眼薬について、対象投与データと対象装置特定データが対応付けられているために可能になる。すなわち、通知制御部34は、対象投与データが示す対象点眼薬の点眼時から所定時間内に、対象投与データに対応付けられた対象装置特定データが示す対象点眼管理装置から点眼動作を示す動作データを取得したか否かを判断することができる。
【0110】
他の例として、通知制御部34は、ある対象点眼管理装置に対応する対象投与データで示される点眼時を含む所定期間内において、他の点眼管理装置から動作データを取得した場合、当該他の点眼管理装置にアラームの通知情報を供給してもよい。例えば、他の点眼管理装置を動かす、他の点眼管理装置のバンド2を押す、又は、他の点眼管理装置に装着された点眼薬容器Aの蓋Abを取る等の動作が検出された場合に、他の点眼管理装置にアラームが供給される。アラームは、例えば、他の点眼管理装置の点眼薬はその時点で点眼すべきものではないことを通知するものであってもよい。このアラームは、他の点眼管理装置に加えて、又は代えて、使用者の端末に供給されてもよい。この場合、使用者の端末から使用者に対するアラームが通知される。
【0111】
履歴記録部36は、対象点眼管理装置から取得した動作データが示す動作に関する情報を、対象点眼管理装置に対応する対象投与データに対応付けて、点眼履歴データとして、記憶装置40に記録する。点眼履歴データは、対象点眼薬の点眼の履歴を示すデータである。例えば、対象点眼薬を点眼したこと、及び、点眼した時間を示す情報が、点眼履歴データとして蓄積される。なお、点眼履歴データは、点眼動作の他、点眼薬容器に対する動作の履歴を含んでもよい。点眼履歴データとして、例えば、点眼管理装置1(点眼薬容器A)の向き、及び、バンド2を押す動作の履歴を示すデータが記憶装置40に記録されてもよい。また、点眼履歴データには、使用者の動作及びその動作の時間を示す情報が含まれてもよい。記憶装置40には、対象点眼薬の対象投与データと対象装置特定データとが、対応付けて記録される。そのため、履歴記録部36は、取得した動作データの送信元の対象点眼管理装置に対応する対象投与データを特定することができる。
【0112】
図12に示す例では、点眼管理装置1のコントローラ8は、動作モード制御部83を有する。動作モード制御部83は、点眼管理装置1の電子部品の動作モードを、切り替える。切り替え可能な動作モードとして、例えば、省電力モードと通常動作モードが含まれてもよい。省電力モードは、通常動作モードに比べて、消費電力が小さい。省電力モードは、例えば、通知部5、センサ4及び通信部7の少なくとも一部の動作を停止し、待機状態とする動作モードであってもよい。
【0113】
省電力モードから通常動作モードへの切り替えの条件は、例えば、センサ4が所定の動作を検出すること、又は、通信部7が所定のデータを受信すること等であってもよい。通常動作モードから省電力モードへの切り替えの条件は、例えば、センサ4が動作を検出しない状態が所定時間継続したこと、又は、通信部7のデータの送受信がない状態が所定時間継続したこと、等であってもよい。このように、動作モード制御部83は、センサ4又は通信部7の動作状態に応じて動作モードを切り替えることができる。これにより、消費電力を節約できる。
【0114】
通知制御部34は、点眼管理装置1における動作モードの切り替えのトリガとなる情報を点眼管理装置1へ供給することができる。例えば、通知制御部34は、対象投与データで示される点眼時より所定時間前の時点に、対象点眼管理装置が動作モードを省電力モードから通常動作モードへ切り替えるトリガとなる情報を対象点眼管理装置へ供給することができる。例えば、通知制御部34は、点眼管理装置1に通知情報を供給する際には、通知情報の供給と同時又は送信に先立って、動作モードを切り替えの指示を点眼管理装置1に供給することができる。また、通知制御部34は、点眼管理装置1に動作データを要求する時又は要求に先立って、動作モード切り替えの指示を点眼管理装置1に供給してもよい。これらの場合、例えば、省電力モードから通常動作モードへの切り替えの指示が供給される。
【0115】
図12に示す例では、点眼管理装置利用システム30は、通信不能通知部37をさらに備える。通信不能通知部37は、点眼管理装置利用システム30と対象点眼管理装置1との通信不能を検出した場合に、使用者又は管理者の端末に通信不能の通知情報を供給する。点眼管理装置利用システム30は、例えば、ビーコン又は定期的な通信により、点眼管理装置と通信ができる状態か否かを監視することができる。或いは、通知制御部34が、点眼管理装置との通信を開始しようとする時に、点眼管理装置と通信可能か否かを判断することができる。このような監視又は判断により、点眼管理装置との通信不能が検出される。通信不能通知部37は、通信不能が検出された場合に、その旨を示す通知情報を使用者又は管理者の端末に供給する。端末から、通信不能を示す通知情報が、使用者又は管理者に通知される。通知情報には、通信不能になった点眼管理装置を示す情報、又は、通信を回復させるためにとり得る措置を示す情報が含まれてもよい。
【0116】
(入力受付の処理例)
図13は、対象投与データ及び対象装置特定データの受付処理の例を示すフローチャートである。図14は、図13に示す処理における画面遷移の例を示す図である。図13に示す例では、対象投与データ受付部31が、使用者等から、管理対象とする点眼薬の投与方法を示す対象投与データの入力を受け付ける(S1)。対象投与データ受付部31は、例えば、ディスプレイに、対象投与データの入力を受け付ける画面を表示する。
【0117】
図14に示す画面G1~G3は、対象投与データの入力を受け付ける画面の例である。画面G1は、管理対象とする点眼薬の入力を受け付ける。画面G1では、対象点眼薬の候補が選択可能な態様で表示される。表示される候補は、例えば、使用者等に対応付けて予め記録された点眼薬(例えば、使用者が過去に使用した点眼薬等)であってもよいし、使用者等の指定する条件でデータベースから検索された点眼薬であってもよい。又は、医師が処方した点眼薬が、選択可能な態様で表示されてもよい。医師が処方した点眼薬を示す処方情報は、例えば、処方情報が入力された調剤システムから、点眼管理装置利用システム30に転送されてもよい。この場合、使用者等が、画面G1において、処方された点眼薬を選択することで、処方情報に基づく点眼薬、及びその投与方法が対象投与データとして入力される。
【0118】
なお、点眼薬の入力態様は、これに限られない。例えば、画面G1では、対象点眼薬を示す文字列の直接入力を受け付けてもよいし、カメラ又は読み取り装置により取得された点眼薬のデータの入力を受け付けてもよい。また、画面G1では、使用者等によって指定された対象点眼薬、又は対象点眼薬の候補について、点眼薬容器の外観画像が表示されてもよい。又は、画面G1の表示とともに、対象点眼薬又はその候補の情報を読み上げる音声が出力されてもよい。これにより、使用者等は、実物の点眼薬と、画像又は音声とを比較して確認することができる。
【0119】
画面G2は、点眼薬を投与する目及び投与量の入力を受け付ける。画面G2では、左目及び右目のそれぞれについて、点眼の回数(例えば、滴数(滴下の回数))の入力が可能である。画面G3は、点眼すべき時(点眼時)の入力を受け付ける。点眼時は、点眼する予定の日時である。画面G3では、点眼時刻及び点眼日の入力を受け付ける。画面G3は、点眼時刻の入力欄と、点眼日を選択するためのカレンダーを含む。画面G3では、カレンダーの各日が選択可能である。選択された日の、入力された時刻が、点眼時となる。
【0120】
なお、同じ日の同じ時刻に、異なる2以上の対象点眼薬の点眼時が設定されてもよい。画面G3のような点眼日時の入力において、2以上の対象点眼薬について同時に入力可能としてもよい。また、対象投与データ受付部31は、同じ日時に点眼時が設定された2以上の対象点眼薬について、点眼する順番の指定を受け付けてもよい。
【0121】
図13のS2において、対象装置特定データ受付部32は、対象装置特定データの入力を受け付ける。図14の画面G4は、対象装置特定データの入力を受け付ける画面の例である。画面G4では、点眼管理装置利用システム30が通信可能な装置として記憶装置40に記録されている点眼管理装置が選択可能な状態で表示される。例えば、点眼管理装置利用システム30が構築される端末とペアリングされている点眼管理装置が、画面G4で選択候補として表示されてもよい。使用者等が、画面G4において、対象点眼薬を装着する点眼管理装置を選択することで、対象装置特定データを入力する。
【0122】
図12に示すように、複数の対象点眼薬X1~X3を同じ期間に投与する場合、対象点眼薬ごとに、図13のS1及びS2の入力受付処理が実行される。その際、異なる対象点眼薬の対象投与データが、同じ対象装置特定データに対応しないように、対象点眼管理装置の選択が制限されてもよい。なお、同じ対象点眼薬についての異なる2つ以上の対象投与データに、同じ対象装置特定データが対応付けられることは許容されてもよい。
【0123】
入力を受け付ける画面が表示されるディスプレイは、例えば、点眼管理装置利用システム30が構築されるコンピュータ(例えば、携帯端末)又は、点眼管理装置利用システム30が通信可能なコンピュータのディスプレイであってもよい。
【0124】
図13のS3において、記録処理部33は、S1で入力された対象投与データと、S2で入力された対象装置特定データとを対応付けて、記憶装置40に記録する。図15は、記憶装置40に記録される対象投与データ及び対象装置特定データの例を示す図である。図15の例では、対応テーブルT1に、点眼管理装置を一意に特定する装置IDと、投与方法を識別する投与方法IDが互いに対応付けられて記録される。点眼時テーブルT2には、投与方法IDと、点眼時を示すデータが対応付けられて記録される。また、図15に示す例では、点眼時ごとに、点眼の順番を示すデータが対応付けて記録される。これは、同じ点眼時に点眼する点眼薬が他にもある場合、他の点眼薬に対する点眼の順番を示す情報である。同時に点眼する点眼薬が他になければ、この順番のデータは省略してもよい。
投与方法テーブルT3には、投与方法IDに、点眼薬、左目の点眼回数、右目の点眼回数、1日の投与回数及び投与時を示す投与形態が対応付けられて記録される。
【0125】
なお、対象投与データ及び対象装置特定データを対応付けて記録するデータは、図15に示す例に限られない。例えば、テーブル構成は図15と異なっていてもよいし、データ形式は、テーブル形式でなくてもよい。また、装置IDと投与方法IDを対応づける代わりに、装置IDと点眼薬(点眼薬ID)とを対応付けて、点眼薬を投与方法IDと対応付けてもよい。
【0126】
(通知制御の処理例)
図16は、点眼管理装置利用システム30の通知制御の処理例を示すフローチャートである。図16に示す処理は、対象投与データが示す点眼時が到来したことを契機として開始される(S11)。対象投与データとして、例えば、複数の対象点眼薬X1~X3のそれぞれの点眼時を示すデータが記憶装置40に記録される。対象点眼薬X1~X3のうちいずれかの対象点眼薬(ここでは、一例として、X1及びX2とする)の点眼時が到来した時に、その対象点眼薬X1及びX2について点眼を指示する通知処理が開始される。例えば、通知制御部34は、図15の点眼時テーブルT2を参照することで、対象点眼薬X1~X3のそれぞれの点眼時が到来したか否かを判断することができる。
【0127】
図16のS12において、通知制御部34は、点眼時が到来した複数の対象点眼薬X1及びX2のうち、n番目(初期値はn=1)の対象点眼薬X1の対象点眼管理装置1-Aを特定する。複数の対象点眼薬X1及びX2の処理の順番は、例えば、図15の点眼時テーブルT2の点眼時に対応して記録された順番により決定できる。通知制御部34は、例えば、図15の点眼時テーブルT2における到来した点眼時に対応する投与方法IDを取得し、取得した投与方法IDに対応する装置IDを対応テーブルT1から取得することで、対象点眼管理装置の装置IDを決定できる。
【0128】
図16のS13において、通知制御部34は、S12で決定した装置IDの対象点眼管理装置1-Aに対して、点眼を指示する通知情報を供給(送信)する。S13において、通知制御部34は、通知情報の送信前または送信と同時に、対象点眼管理装置1-Aの動作モードを省電力モードから通常動作モードに切り替える指示を送信してもよい。通知情報の供給を受けた対象点眼管理装置1-Aのコントローラ8は、動作モードが省電力モードであれば、通常動作モードに切り替え、供給された通知情報を、通知部5に通知させる。例えば、コントローラ8は、点眼を指示する音声をスピーカ5bから出力するとともに、バイブレータ5cを振動させる。
【0129】
また、S13において、通知制御部34は、使用者又は管理者の端末に、点眼を指示する通知情報を供給する。例えば、通知制御部34は、使用者又は管理者の端末に点眼を指示する通知情報を音声又は画像で出力させる。使用者の端末は、例えば、点眼管理装置利用システム30が構築される使用者の携帯端末であってもよい。管理者の端末50は、例えば、点眼管理装置利用システム30とネットワークを介してデータ通信可能な端末である。通知情報の供給先の端末を示す情報は、記憶装置40に予め記録される。通知制御部34は、予め記録された端末へ通知情報を供給する。
【0130】
S13において、点眼を指示する通知情報に、点眼する目と投与量を示す情報が含まれてもよい。通知制御部34は、例えば、図15の投与方法テーブルT3から、対象点眼管理装置1-Aに対応する投与方法IDに対応付けられた左目回数及び右目回数を取得し、通知情報に含めることができる。この場合、対象点眼管理装置1-Aは、例えば、スピーカ5bから、点眼する目と投与量を案内する音声を出力できる。また、使用者又は管理者の端末は、ディスプレイに点眼する目と投与量を示す情報を表示することができる。
【0131】
通知制御部34は、通信可能な全ての点眼管理装置1-A~1-Cからの動作データの受信を待機する。点眼管理装置1-A~1-Cのいずれかから動作データを受信した場合(S14でYES)、動作データの送信元が、S12で特定された対象点眼管理装置1-Aであるか否かを判断する(S15)。S15でYESの場合で、且つ、動作データが点眼動作を示す場合(S16でYES)、通知制御部34は、滴数を1回とカウントし、カウントされた滴数が、対象投与データに示された回数に達しているか否かを判断する(S17)。滴数が対象投与データに示された回数に達していない場合(S17でNO)は、S19の処理が実行される。滴数が対象投与データに示された回数に達している場合(S17でYES)は、履歴記録部36が、点眼動作を示す履歴データを記録して(S21)、次の点眼薬があれば(S22でYES)、S12の処理に戻り、次の点眼薬がなければ(S22でNO)、処理は終了する(S23)。
【0132】
S21において、履歴記録部36は、例えば、図15に示すテーブルT4に、動作データが示す動作、及び動作が検出された時間を、投与方法IDに対応付けて、記録する。投与方法IDは、動作データの送信元の点眼管理装置の装置IDに対応する投与方法IDである。
【0133】
S15でNOの場合、すなわち、取得した動作データの送信元の点眼管理装置が、S12で特定された対象点眼管理装置1-Aでない場合、通知制御部34は、その送信元の点眼管理装置及び使用者の端末に、誤った点眼管理装置に対する動作が行われていることを警告するアラームの通知情報を供給する(S18)。これにより、動作が検出された点眼管理装置は、動作する点眼管理装置が誤っている旨の警告を使用者に通知することができる。また、使用者の端末は、使用者に対して、同様の警告を通知することができる。
【0134】
S19にて、通知制御部34は、S11の処理開始(すなわち対象投与データで示される点眼時)からの経過時間が、予め決められた許容時間に達しているか否かを判断する。処理開始からの経過時間が、許容時間に達するまでは、通知制御部34は、点眼管理装置1-A~1-Cからの動作データを待機する。経過時間が、許容時間に達した場合(S16でYES)、通知制御部34は、点眼動作がされていない旨のアラームの通知情報を、対象点眼管理装置1-A及び使用者等の端末に供給する(S20)。そして処理は終了する(S21)。
【0135】
上記の図16に示す処理は、対象点眼薬の対象投与データが示す点眼時が到来する度に実行される。複数の対象点眼薬X1~X3が同じ期間において異なる点眼時に投与される場合であっても、各対象点眼薬X1~X3の点眼時に上記処理を実行することで、複数の対象点眼管理装置1-A~1-Cのうち適切な点眼管理装置に対して点眼を指示する通知情報を供給できる。これにより、複数の様々な点眼薬に対応した適切な点眼管理が可能になる。
【0136】
図17は、図16に示す処理において、画面遷移の例を示す図である。図17は、例えば、使用者の端末に表示される画面の例である。図17の例では、画面G11にて、点眼すべき対象点眼薬と、点眼する目、及び点眼回数(滴下回数)が表示される。画面G11では、対象点眼薬X1及びX2のうち、X1の点眼が指示される。この状態で、対象点眼薬X2の点眼管理装置1-Bを動かす動作が検出された場合、画面G12に示すアラーム画面が表示される。画面G12では、現在、点眼すべき対象点眼薬X1が表示される。画面G12の表示は、時間経過又は使用者による確認入力によって終了し、画面G11の表示に戻る。
【0137】
画面G11の表示時に、対象点眼管理装置1-Aにて対象点眼薬X1の点眼操作が検出された場合、画面G13に示すように、1回の点眼(滴下)が行われたことが表示される。なお、1回の点眼(滴下)動作は、例えば、点眼管理装置1が倒立状態でバンド2の圧力が所定量以上上昇して下降することが検出された場合に、1回の滴下動作と判断される。さらに、もう1回の対象点眼薬X1の点眼(滴下)が検出されると、画面G14のように、対象点眼薬X1の点眼が終了したことを示し、さらに、次の点眼対象として、対象点眼薬X2の点眼を指示する画面が表示される。画面G14の表示時に、対象点眼管理装置1-Bにて対象点眼薬X2の点眼操作が検出された場合、画面G15に示すように、点眼が終了したことが表示される。このようにして、通知制御部は、対象点眼薬X1、X2の対象点眼管理装置1-A、1-Bで検出された動作、及び対象投与データの投与方法に基づいて、使用者に対する通知情報を制御することができる。
【0138】
(変形例)
図18は、点眼管理装置利用システム30の構成の変形例を示す機能ブロックである。図18の例では、点眼管理装置利用システム30は、対象投与データ受付部31、対象装置特定データ受付部32、通知制御部34、印刷指示部41、第1識別情報取得部42、第2識別情報取得部43、及び、装着点眼薬判定部44を備える。これらのうち、対象投与データ受付部31、対象装置特定データ受付部32、及び通知制御部34の構成及び処理は、上記と同様にすることができる。点眼管理装置利用システム30は、印刷機51、及び読み取り装置52と通信可能である。
【0139】
印刷指示部41は、対象点眼薬に関する情報を記載したラベルを印刷する指示を印刷機51に出力する。印刷指示部41は、対象点眼管理装置に装着可能な広さの領域に、対象点眼薬に関する情報を記載したラベルの印刷を印刷機51に指示する。ラベルに印刷する対象点眼薬の情報は、入力された対象投与データが示す対象点眼薬の情報であってもよい。印刷指示部41は、例えば、対象投与データ受付部31が受け付けた対象投与データで示される対象点眼薬の情報を含むラベルのデータを生成する。印刷指示部41は、生成したラベルのデータを印刷機に供給し、対象点眼薬の情報を含むラベルを印刷させる。対象点眼薬を識別する識別情報がラベルに含まれてもよい。また、対象点眼薬を示す文字に加えて、対象点眼薬の識別情報を含むバーコードがラベルに含まれてもよい。
【0140】
印刷機51で印刷されたラベルLb1は、対象点眼管理装置1のラベル装着部に装着される。ラベルLb1が装着される点眼管理装置は、ラベルに印刷される対象点眼薬の対象投与データに対応付けられた対象装置特定データで特定される対象点眼管理装置1である。印刷指示部41は、対象装置特定データ受付部32が受け付けた対象装置特定データで特定される対象点眼管理装置を示す情報をラベルに含めてもよい。これにより、ラベル自体に装着すべき対象点眼管理装置が表示されるため、使用者等は、ラベルを装着する点眼管理装置を誤りにくくなる。
【0141】
第1識別情報取得部42は、対象点眼薬の点眼薬容器Aに表示された対象点眼薬の識別情報を取得する。第2識別情報取得部43は、対象点眼管理装置1に装着されたラベルLb1に表示される対象点眼薬の識別情報を取得する。第1識別情報取得部42及び第2識別情報取得部43は、読み取り装置52によって読み取られた識別情報を取得する。読み取り装置52は、特に限定されないが、例えば、バーコードリーダ又はカメラであってもよい。
【0142】
第1識別情報取得部42は、例えば、端末のディスプレイ又はスピーカを通じて、使用者又は管理者に対して、点眼薬容器Aに表示された識別情報(例えば、バーコード又は文字)を読み取り装置52で読み取る操作を指示することができる。この指示に従って使用者等が操作することで、読み取り装置52により点眼薬容器Aに表示された識別情報が読み取られる。読み取られた識別情報は、第1識別情報取得部42に供給される。第2識別情報取得部43も、同様にして、使用者又は管理者に対して、点眼管理装置1のラベルの識別情報(例えば、バーコード又は文字)を読み取り装置52で読み取る操作を指示することができる。この指示に従って使用者等が操作することで、読み取り装置52により点眼管理装置1のラベルに表示された識別情報が読み取られる。読み取られた識別情報は、第2識別情報取得部43に供給される。
【0143】
装着点眼薬判定部44は、第1識別情報取得部42で取得された識別情報と、第2識別情報取得部43で取得された識別情報とを比較することで、対象点眼管理装置1に装着される点眼薬容器Aが正しいか否かを判定する。例えば、装着点眼薬判定部44は、上記2つの識別情報が、同じ点眼薬の識別情報である場合、装着される点眼薬容器Aが正しいと判定してもよい。装着点眼薬判定部44は、判定結果を使用者等に対して出力してもよい。例えば、判定結果は、使用者等の端末から、使用者等に対して通知される。これにより、使用者等が、対象点眼管理装置1に誤った点眼薬容器Aを装着しにくくなる。
【0144】
上記の点眼管理装置利用システム30は、プロセッサとメモリを有する1以上のコンピュータによって構成される。対象投与データ受付部31、対象装置特定データ受付部32、記録処理部33、通知制御部34、動作取得部35、履歴記録部36、印刷指示部41、第1識別情報取得部42、第2識別情報取得部43、及び、装着点眼薬判定部44の各機能は、プロセッサが所定のプログラムを実行することで実現できる。そのようなプログラム及びそのプログラムを記録した非一時的(non-transitory)な記録媒体も本発明の実施形態に含まれる。
【0145】
(その他の変形例)
点眼管理装置利用システム30の構成は、図12及び図18に示す例に限られない。図12又は図18において、点眼管理装置利用システム30が有する機能部の一部を省略してもよい。例えば、図1に示す点眼管理装置利用システム30において、記録処理部33、動作取得部35、履歴記録部36及び通信不能通知部37の少なくとも1つを省略してもよい。図18に示す点眼管理装置利用システム30において、印刷指示部41を省略してもよいし、第1識別情報取得部42、第2識別情報取得部43、及び、装着点眼薬判定部44を省略してもよい。
【0146】
なお、上記の実施形態は、本発明の例であって、本発明は、この例に限られない。また、上記の実施形態で説明する構成及び処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0147】
1:点眼管理装置、2:バンド、3:筐体、4:センサ、5:通知部、6:凸部、7:通信部、8:コントローラ、10:点眼管理システム、20:点眼管理装置利用システム
図1
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