(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】車両用警報システムと報知制限方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20221109BHJP
【FI】
G08G1/16 C
(21)【出願番号】P 2021206723
(22)【出願日】2021-12-21
(62)【分割の表示】P 2017081921の分割
【原出願日】2017-04-18
【審査請求日】2021-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 幸平
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-207157(JP,A)
【文献】特開2013-41444(JP,A)
【文献】特開2008-250879(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の周囲の障害物を検出する障害物検出部と、
前記障害物検出部が障害物を検出したことを報知する報知機能を備える報知部と、を有する車両用警報システムであって、
自車両の位置を検出する位置検出部と、
前記障害物検出部が障害物を検出した地点から予め設定された範囲内である検出エリアを記録する記録部と、
前記記録部に記録された前記検出エリアから、前記報知部による報知を行なう報知エリアと、該報知エリアの中で前記報知部による報知を制限する報知制限エリアと、を設定する設定部と、
前記障害物検出部が障害物を検出した場合、前記位置検出部の検出する前記自車両の位置が前記報知制限エリア内であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記自車両の位置が前記報知制限エリアであると判定され、前記障害物検出部によって前記自車両と前記障害物との距離が予め設定された閾値よりも大きいと検出された場合に、前記報知部による報知を禁止し、前記報知機能の無効化を維持し、その後、前記自車両と前記障害物とが接近し、前記障害物検出部によって前記自車両と前記障害物との距離が予め設定された閾値よりも小さくなったと検出された時に、前記報知機能を無効から有効にし、前記報知部による報知の禁止を解除する制御部と、を備える車両用警報システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記判定部によって前記自車両の位置が前記報知制限エリアであると検出され、前記障害物検出部によって前記自車両と前記障害物との距離が予め設定された閾値よりも大きいと判定された場合であっても、前記障害物検出部によって前記障害物が動いているものであると検出された際には、前記報知機能を無効から有効にし、前記報知部による報知の禁止を解除する請求項1に記載の車両用警報システム。
【請求項3】
地図を表示し、該地図上に前記制御部から入力された特定のエリアを表示し、前記地図上で指定されたエリアの位置情報を前記制御部に出力する選択部を備え、
前記選択部及び前記設定部は、ナビゲーション装置または携帯端末で構成され、
前記選択部の操作によって、前記地図上から前記報知制限エリアとして設定したい場所が選択された場合、前記設定部は前記報知制限エリアとしての設定を行う一方、前記選択部の操作によって、前記地図上から前記報知制限エリアとして設定したくない場所として選択された場合、前記設定部は前記報知制限エリアとしての設定を解除する請求項1または請求項2に記載の車両用警報システム。
【請求項4】
前記自車両は、前記制御部と前記判定部を有し、
前記制御部と通信媒体で接続される前記選択部を有する外部装置と、
前記制御部と通信媒体で接続される前記記録部を有するサーバ装置と、を備え、
前記外部装置と前記サーバ装置は、通信媒体で接続され通信可能であり、
前記外部装置のタッチパネルに表示された地図上で前記報知制限エリアの設定または解除を行なわせ、前記報知制限エリアの設定または解除の情報を前記外部装置から通信媒体を介して前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、受信した前記報知制限エリアの設定または解除の情報に基づいて前記報知制限エリアを変更し、その後、更新された前記報知制限エリアの情報を前記判定部に送信し、前記判定部で受信した前記報知制限エリアの情報に基づいて前記制御部によって前記報知部による報知の禁止または禁止の解除を決定する請求項3に記載の車両用警報システム。
【請求項5】
前記外部装置は、携帯端末で構成され、
前記通信媒体は、ネットワークで構成され、
前記サーバ装置は前記自車両の外部に設置される請求項4に記載の車両用警報システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用警報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の走行安全性を向上させるために、レーザ光、超音波、ミリ波等を送受信することによって、車両周辺に存在する障害物等を検知する障害物検出装置を備え、障害物や他車両などの接近物の存在を知らせる警報を発する車両用警報システムがある。
【0003】
しかし、ドライバが十分に周囲に注意を払っており、障害物等の存在を十分認識している状況や、例えば、信号待ち中や踏切待ち中、右折時の停止中などの側方から接近してくる車両に対する警報を必要としない状況では、車両用警報システムが接近物の存在を知らせる警報を発すると、ドライバに煩わしさを感じさせてしまうという問題があった。
【0004】
特許文献1には、側方監視を行なって接近する物標の存在を報知する運転支援装置において、ユーザにより停止スイッチが操作されたOFF操作地点を記憶しておき、次に車両がOFF操作地点に到達すると側方監視を停止し、停止した旨をユーザに報知することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のもののように、ドライバが運転中に障害物監視機能の停止操作や起動操作を行なうのは好ましくない。
【0007】
そこで、本発明は、ドライバが運転中に障害物監視機能の操作を行なうことなく障害物の報知を制限することができる車両用警報システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため本発明は、自車両の周囲の障害物を検出する障害物検出部と、前記障害物検出部が障害物を検出したことを報知する報知機能を備える報知部と、を有する車両用警報システムであって、自車両の位置を検出する位置検出部と、前記障害物検出部が障害物を検出した地点から予め設定された範囲内である検出エリアを記録する記録部と、前記記録部に記録された前記検出エリアから、前記報知部による報知を行なう報知エリアと、該報知エリアの中で前記報知部による報知を制限する報知制限エリアと、を設定する設定部と、前記障害物検出部が障害物を検出した場合、前記位置検出部の検出する前記自車両の位置が前記報知制限エリア内であるか否かを判定する判定部と、前記判定部によって前記自車両の位置が前記報知制限エリアであると判定され、前記障害物検出部によって前記自車両と前記障害物との距離が予め設定された閾値よりも大きいと検出された場合に、前記報知部による報知を禁止し、前記報知機能の無効化を維持し、その後、前記自車両と前記障害物とが接近し、前記障害物検出部によって前記自車両と前記障害物との距離が予め設定された閾値よりも小さくなったと検出された時に、前記報知機能を無効から有効にし、前記報知部による報知の禁止を解除する制御部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0009】
このように、本発明によれば、ドライバが運転中に障害物監視機能の操作を行なうことなく障害物の報知を制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例に係る車両用警報システムのブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施例に係る車両用警報システムの障害物報知処理の手順を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、本発明の一実施例に係る車両用警報システムの選択部を外部装置に備えた場合のブロック図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施例に係る車両用警報システムの選択部と設定部を外部装置に備えた場合のブロック図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施例に係る車両用警報システムの選択部と設定部を外部装置に備え記録部をサーバ装置に備えた場合のブロック図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施例に係る車両用警報システムの選択部を外部装置に備え記録部と設定部をサーバ装置に備えた場合のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施の形態に係る車両用警報システムは、自車両の周囲の障害物を検出する障害物検出部と、障害物検出部が障害物を検出したことを報知する報知機能を備える報知部と、を有する車両用警報システムであって、自車両の位置を検出する位置検出部と、障害物検出部が障害物を検出した地点から予め設定された範囲内である検出エリアを記録する記録部と、記録部に記録された検出エリアから、報知部による報知を行なう報知エリアと、報知エリアの中で報知部による報知を制限する報知制限エリアと、を設定する設定部と、障害物検出部が障害物を検出した場合、位置検出部の検出する自車両の位置が報知制限エリア内であるか否かを判定する判定部と、判定部によって自車両の位置が報知制限エリアであると判定され、障害物検出部によって自車両と障害物との距離が予め設定された閾値よりも大きいと検出された場合に、報知部による報知を禁止し、報知機能の無効化を維持し、その後、自車両と障害物とが接近し、障害物検出部によって自車両と障害物との距離が予め設定された閾値よりも小さくなったと検出された時に、報知機能を無効から有効にし、報知部による報知の禁止を解除する制御部と、を備えるよう構成されている。これにより、ドライバが運転中に障害物監視機能の操作を行なうことなく障害物の報知を制限することができる。
【実施例】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施例に係る車両用警報システムについて詳細に説明する。
【0013】
図1において、本発明の一実施例に係る車両用警報システムを搭載した車両1は、障害物検出部2と、位置検出部3と、報知部4と、選択部5と、制御部6とを含んで構成される。
【0014】
障害物検出部2は、レーザ光、超音波、ミリ波等を送受信して車両1の周囲に存在する障害物等を検出する。なお、カメラで撮像した画像を画像処理して障害物等を検出するようなものでもよい。
【0015】
位置検出部3は、GPS(Global Positioning System)情報などから自車両1の位置情報を検出する。
【0016】
報知部4は、例えば、モニタ装置、スピーカ、ランプ、振動器などで構成され、視覚、聴覚、触覚などを通じて障害物を検出したことをドライバに報知する。
【0017】
選択部5は、例えば、ナビゲーション装置やスマートフォンなどで構成され、ディスプレイやタッチパネルに表示された地図上に制御部6から入力された特定のエリアを表示したり、地図上で指定されたエリアの位置情報を制御部6へ出力したりする。
【0018】
制御部6は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、フラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0019】
このコンピュータユニットのROMには、各種制御定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットを制御部6として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、制御部6として機能する。
【0020】
制御部6の入力ポートには、上述した、障害物検出部2、位置検出部3、選択部5等の各種センサ類が接続されている。
【0021】
一方、制御部6の出力ポートには、上述の報知部4と、選択部5とを含む各種制御対象類が接続されている。
【0022】
制御部6は、障害物検出部2が障害物を検出した場合、報知部4によりドライバに報知する。
【0023】
制御部6は、障害物検出部2が障害物を検出した場合、位置検出部3の検出する自車両1の位置が障害物報知無効化の場所である報知制限エリア内であれば、報知部4による報知を禁止する。報知制限エリアは、選択部5からユーザにより予め設定されている。
【0024】
制御部6は、障害物検出部2が障害物を検出した場所である検出エリアや、検出エリアのうち報知部4によりドライバに報知を行なった場所である報知エリアや、ユーザにより設定された報知制限エリアなどを記録している。
【0025】
制御部6は、選択部5に地図を表示させ、その地図上に報知エリアを表示させる。制御部6は、例えば、表示させた報知エリアの中から報知制限エリアをユーザに設定させる。なお、報知エリアだけでなく、地図上のエリアを自由に選択させて、そのエリアを報知制限エリアとしてもよい。また、住所などにより報知制限エリアを設定させるようにしてもよい。また、検出エリアから選択させるようにしてもよい。制御部6は、例えば、障害物を検出した地点から予め設定された範囲内を検出エリアとする。
【0026】
このような処理を行なうため、制御部6は、判定部61と、記録部62と、設定部63とを備えている。
【0027】
判定部61は、障害物検出部2が障害物を検出した場合、位置検出部3の検出する自車両1の位置が報知制限エリア内であるか否かを判定する。
【0028】
記録部62は、上述した検出エリアや報知エリア、報知制限エリアなどを記録する。記録部62は、例えば、制御部6のフラッシュメモリにより構成される。
【0029】
設定部63は、選択部5により報知制限エリアとして設定されたエリアを報知制限エリアとして設定する。また、設定部63は、選択部5により報知制限エリアの解除が設定された場合、設定された報知制限エリアの報知制限エリアとしての設定を解除する。
【0030】
このような制御部6による報知制限エリアの設定処理について説明する。制御部6は、ユーザの操作により報知制限エリアの選択処理が選択されると、記録部62から報知エリアの位置情報を読み出し、選択部5に地図を表示させ、その地図上に報知エリアを表示させる。なお、記録部62に報知を行なった位置毎に報知を行なった回数を記憶しておき、報知の回数に応じて表示の色を変えたり、報知の回数が所定の回数を超えている場所を識別可能に表示したりしてもよい。
【0031】
選択部5は、表示した報知エリアの中から報知制限エリアに設定したい場所を選択するようにユーザに指示し、選択された報知エリアを報知制限エリアとして設定部63に送信する。
【0032】
設定部63は、受信した報知エリアを報知制限エリアとして記録部62に記録させるとともに、選択部5などの持つ地図情報の該当エリアの情報として報知制限エリアを関連付けて記録させる。
【0033】
また、制御部6は、ユーザの操作により報知制限エリアの解除処理が選択されると、記録部62から報知制限エリアの位置情報を読み出し、選択部5に地図を表示させ、その地図上に報知制限エリアを表示させる。選択部5は、表示した報知制限エリアの中から報知制限エリアを解除したい場所を選択するようにユーザに指示し、選択された報知制限エリアを解除対象として設定部63に送信する。
【0034】
設定部63は、受信した報知制限エリアの記録を記録部62から削除させるとともに、選択部5などの持つ地図情報の該当エリアの報知制限エリアとしての情報を削除させる。なお、報知制限エリアの解除時に、解除した報知制限エリアを報知エリアとして残すか否かをユーザに選択させ、報知エリアとして残す場合は、記録部5の記録はそのままとし、残さない場合は、その報知エリアの記録を記録部5から削除させてもよい。
【0035】
以上のように構成された本実施例に係る車両用警報システムによる障害物報知処理について、
図2を参照して説明する。なお、以下に説明する障害物報知処理は、制御部6が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
【0036】
ステップS1において、制御部6は、障害物検出部2が障害物を検出しているか否かを判定する。障害物を検出していないと判定した場合、制御部6は、処理を終了する。
【0037】
ステップS1において、障害物を検出していると判定した場合、ステップS2において、制御部6は、位置検出部3が検出する自車両1の位置が障害物報知無効化の場所(報知制限エリア)であるか否かを判定する。自車両1の位置が障害物報知無効化の場所であると判定した場合、ステップS3において、制御部3は、障害物の報知を無効化して報知を行なわずに処理を終了する。
【0038】
ステップS2において、自車両1の位置が障害物報知無効化の場所でないと判定した場合、ステップS4において、制御部6は、障害物の報知を許可して報知部4により報知を行なわせる。
【0039】
ステップS5において、制御部6は、位置検出部3が検出した自車両1の位置を障害物の報知場所(報知エリア)として記録部62に登録して、処理を終了する。
【0040】
このように、上述の実施例では、報知部4による報知が行われた報知エリアを記録し、記録された報知エリアから報知を制限する報知制限エリアを設定させる。
【0041】
これにより、車両1の停止中に障害物の報知を不要とする場所をユーザが選択することができ、ドライバが運転中に障害物監視機能の操作を行なうことなく障害物の報知を制限することができる。
【0042】
また、実際に障害物を検出して報知した場所を報知エリアとして記録しているため、車両1が通過または侵入しても報知されない場所については、報知を制限するか否かを検討する必要がない。
【0043】
また、ユーザが次回以降報知の必要がないと判断した場所のみを報知制限エリアとすることができ、ユーザの意図を適切に反映させることができる。
【0044】
また、車両1が報知制限エリアに位置するとき、報知部4による報知が行われない。このため、自動的に報知を禁止させることができる。
【0045】
また、報知制限エリアの解除が設定された場合、設定された報知制限エリアの報知制限エリアとしての設定を解除する。このため、車両1の使用環境が変わり、報知機能を有効にしたい場合に、報知機能を有効にできる。
【0046】
なお、選択部5や記録部62、設定部63の全てまたは一部は、車両に搭載されている必要はなく、ネットワークなどの通信媒体を介して接続されるサーバ装置、スマートフォン、携帯電話などで構成するようにしてもよい。この場合、通信媒体を介して報知エリアや報知制限エリア、車両1の位置などの情報が送受信されて処理が行なわれる。
【0047】
例えば、
図3に示すように、選択部5を制御部6と通信媒体で接続された外部装置10に備えるようにする。この場合、外部装置10は、選択部5として外部装置10のタッチパネルに表示された地図上で報知制限エリアの設定や解除を行なわせ、報知制限エリアの設定や解除の情報を制御部6に送信する。外部装置10は、スマートフォンや携帯電話などから構成される。
【0048】
また、
図4に示すように、選択部5と設定部63とを外部装置10に備えるようにしてもよい。この場合、外部装置10は、選択部5として外部装置10のタッチパネル表示された地図上で報知制限エリアの設定や解除を行なわせ、報知制限エリアの設定や解除の情報を設定部63に送信する。設定部63は、受信した報知制限エリアの設定や解除の情報に基づいて記録部62に記録している報知制限エリアを変更する要求を制御部6に送信する。なお、記録部62も外部装置10に備えるようにしてもよい。この場合、判定部61は、位置検出部3の検出する自車両1の位置の周辺の報知制限エリアの情報を外部装置10に要求する。外部装置10は、判定部61からの要求により記録部62に記録している報知制限エリアの情報を判定部61に送信する。
【0049】
また、
図5に示すように、選択部5と設定部63とを外部装置10に備え、記録部62を制御部6と通信媒体で接続されたサーバ装置20に備えるようにしてもよい。なお、外部装置10とサーバ装置20とは、通信媒体で接続され通信可能となっている。この場合、外部装置10は、選択部5として外部装置10のタッチパネル表示された地図上で報知制限エリアの設定や解除を行なわせ、報知制限エリアの設定や解除の情報を設定部63に送信する。設定部63は、受信した報知制限エリアの設定や解除の情報に基づいて記録部62に記録している報知制限エリアを変更する要求をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、設定部63からの要求により記録部62に記録している報知制限エリアを変更する。また、判定部61は、位置検出部3の検出する自車両1の位置の周辺の報知制限エリアの情報をサーバ装置20に要求する。サーバ装置20は、判定部61からの要求により記録部62に記録している報知制限エリアの情報を判定部61に送信する。
【0050】
また、
図6に示すように、選択部5を外部装置10に備え、記録部62と設定部63とを制御部6と通信媒体で接続されたサーバ装置20に備えるようにしてもよい。なお、外部装置10とサーバ装置20とは、通信媒体で接続され通信可能となっている。この場合、外部装置10は、選択部5として外部装置10のタッチパネルに表示された地図上で報知制限エリアの設定や解除を行なわせ、報知制限エリアの設定や解除の情報をサーバ装置20の設定部63に送信する。サーバ装置20の設定部63は、受信した報知制限エリアの設定や解除の情報に基づいて記録部62に記録している報知制限エリアを変更する。また、判定部61は、位置検出部3の検出する自車両1の位置の周辺の報知制限エリアの情報をサーバ装置20に要求する。サーバ装置20は、判定部61からの要求により記録部62に記録している報知制限エリアの情報を判定部61に送信する。
【0051】
また、障害物検出部2が予め設定された閾値を超えて障害物の接近を検出した場合に制御部6に通知を行なうようにし、制御部6がこの通知を受信した場合、報知制限エリアにおける報知部による報知の禁止を解除するようにする。これにより、ユーザが認識していないため、予め設定された閾値を超えて接近した障害物を報知して、車両1と障害物との接触を防ぐことができる。
【0052】
また、障害物検出部2が動いているものを検出できる場合、障害物検出部2が動いているものを検出したことを通知した場合、制御部が報知制限エリアにおける報知部による報知の禁止を解除するようにする。これにより、ユーザが認識している静止物以外の動きのあるものが存在することを報知することができ、車両1と障害物との接触を防ぐことができる。
【0053】
また、障害物検出部2が障害物との距離を検出できる場合、距離に応じて報知を行なうか否かを設定できるようにしてもよい。また、距離の範囲により報知を行なうか否かを設定できるようにしてもよい。
【0054】
また、障害物検出部2が障害物の方向を検出できる場合、特定の方向の範囲により報知を行なうか否かを設定できるようにしてもよい。
【0055】
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0056】
1 車両
2 障害物検出部
3 位置検出部
4 報知部
5 選択部
6 制御部
61 判定部
62 記録部
63 設定部