(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】高さ調節機構及びこれを備えた投影装置
(51)【国際特許分類】
G03B 21/14 20060101AFI20221109BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20221109BHJP
H04N 5/74 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
G03B21/14 E
G03B21/00 D
H04N5/74 E
(21)【出願番号】P 2022006047
(22)【出願日】2022-01-19
(62)【分割の表示】P 2018062823の分割
【原出願日】2018-03-28
【審査請求日】2022-02-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】三浦 航平
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-068180(JP,A)
【文献】特開2014-170093(JP,A)
【文献】特開2007-004103(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0221809(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 21/00 - 21/64
H04N 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ケースと、締結用ねじ部材によって前記第1ケースに組み合わされる第2ケースと、を備える本体ケースの高さ又は傾きを調節するための高さ調節機構であって、
前記第1ケースに設けられるとともに前記締結用ねじ部材の第1雄ねじ部と締結する第1雌ねじ部を有する第1ねじボス部と、
前記第2ケースに設けられる第2ねじボス部と、
を備え、
前記第2ねじボス部は
、前記第1雄ねじ部が貫通する貫通孔を有する締結用ねじ部材孔
部を有
する
ことを特徴とする高さ調節機構。
【請求項2】
前記第1ねじボス部は、前記締結用ねじ部材によって前記第2ねじボス部の前記締結用ねじ部材孔部と締結される
ことを特徴とする請求項1に記載の高さ調節機構。
【請求項3】
前記第1ねじボス部は、前記第1ケースと一体成形される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の高さ調節機構。
【請求項4】
前記第1ケースの第1パネルから前記第1パネルに対向する前記第2ケースの第2パネルに向かって突出する略円錐筒状に設けられており、その内周面に前記締結用ねじ部材5の前記第1雄ねじ部と締結する第1雌ねじ部を有している
ことを特徴とする請求項3に記載の高さ調節機構。
【請求項5】
前記締結用ねじ部材の頭部は、前記第2ねじボス部内に設けられており、前記頭部の外径は、前記第1雄ねじ部の外径よりも大きく形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の高さ調節機構。
【請求項6】
前記第2ねじボス部の内周面に形成された第2雌ねじ部と締結する第2雄ねじ部が形成された調節脚を更に備える
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の高さ調節機構。
【請求項7】
前記調節脚は、前記第2雄ねじ部よりも一端側に設けられる頭部と、前記第2雄ねじ部よりも他端側に設けられ径方向に突出する突出部と、を有し、
前記締結用ねじ部材孔部は、調節脚孔部及び連結部によって支持される
ことを特徴とする請求項6に記載の高さ調節機構。
【請求項8】
前記突出部は、フックであり、
前記フックは、前記第2ねじボス部の内周面の非雌ねじ部を通過可能であって、前記第2雌ねじ部に引っ掛かることが可能に構成される
ことを特徴とする請求項7に記載の高さ調節機構。
【請求項9】
前記突出部は、フックであり、
前記第2ねじボス部の内周面の非雌ねじ部は、前記調節脚孔部の内周面から径方向に凹むように形成される溝部によって構成され、
前記フックは、前記溝部を通過可能であって、前記第2ねじボス部の端部における前記溝部が形成されていない領域に引っ掛かることが可能に構成される
ことを特徴とする請求項7に記載の高さ調節機構。
【請求項10】
前記非雌ねじ部は、前記第2雄ねじ部が前記第2雌ねじ部に締結された状態において、前記フックと干渉しないように設けられる
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の高さ調節機構。
【請求項11】
前記突出部は、屈曲機構であり、
前記屈曲機構は、アンカー用ねじの第3雄ねじ部と締結する第3雌ねじ部と、前記第3雌ねじ部に対し前記第3雄ねじ部をねじ込んだ後、前記アンカー用ねじを緩める方向に回転させることで径方向に広がるように屈曲する屈曲部と、を有し、
前記屈曲部は、屈曲しない状態で前記第2ねじボス部の本体部を通過可能であって、屈曲した状態で前記第2雌ねじ部に引っ掛かることが可能に構成される
ことを特徴とする請求項7に記載の高さ調節機構。
【請求項12】
前記突出部は、屈曲機構であり、
前記非雌ねじ部は、前記調節脚孔部の内周面から径方向に凹むように形成される溝部によって構成され、
前記屈曲機構は、アンカー用ねじの第3雄ねじ部と締結する第3雌ねじ部と、前記第3雌ねじ部に対し前記第3雄ねじ部をねじ込んだ後、前記アンカー用ねじを緩める方向に回転させることで径方向に広がるように屈曲する屈曲部と、を有し、
前記屈曲部は、屈曲しない状態で前記第2ねじボス部の本体部を通過可能であって、屈曲した状態で前記本体部の端部に引っ掛かることが可能に構成される
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の高さ調節機構。
【請求項13】
前記非雌ねじ部は、前記第2雄ねじ部が前記第2雌ねじ部に締結された状態において、前記屈曲部と干渉しないように設けられる
ことを特徴とする請求項12に記載の高さ調節機構。
【請求項14】
請求項1から13までのいずれか1項に記載の高さ調節機構を備える投影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高さ調節機構及びこれを備えた投影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、調整脚によって、本体キャビネットを設置面に平行な状態から前後に傾け得る構成とした場合に、本体キャビネットを容易に設置面に平行な状態に戻すことができる投写型表示装置を提供するために、本体キャビネットの底面に設けられ調整脚を備え、調整脚は、本体キャビネットの底面からの突出量が変化する脚部と、設置面に接する足先部とを含み、本体キャビネットが設置面に平行となる基準の長さから伸長および短縮が可能とされる投写型表示装置が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された投写型表示装置では、下キャビネットに投写型表示装置の高さを調整するための調整脚及び上キャビネットと下キャビネットとのキャビネット同士を固定するためのねじボス部がそれぞれ設けられているため、本体キャビネット内のスペースが狭くなり、部品実装に影響を及ぼす場合がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、調節脚孔部及びねじボス部を一体形成することでケース内の部品実装のスペースをより多く確保する高さ調節機構及びこれを備えた投影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の高さ調節機構は、第1ケースと、締結用ねじ部材によって前記第1ケースに組み合わされる第2ケースと、を備える本体ケースの高さ又は傾きを調節するための高さ調節機構であって、前記第1ケースに設けられるとともに前記締結用ねじ部材の第1雄ねじ部と締結する第1雌ねじ部を有する第1ねじボス部と、前記第2ケースに設けられる第2ねじボス部と、を備え、前記第2ねじボス部は、前記第1雄ねじ部が貫通する貫通孔を有する締結用ねじ部材孔部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、調節脚孔部及びねじボス部を一体形成することでケース内の部品実装のスペースをより多く確保する高さ調節機構及びこれを備えた投影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態の投影装置を示す斜視図である。
【
図2】投影装置に用いられる第1実施形態の高さ調節機構を示す斜視図である。
【
図3】第1実施形態の高さ調節機構を示す概略断面図、(a)第1実施形態の高さ調節機構が組み付けられた状態であり、(b)第1実施形態の高さ調節機構が分解された状態である。
【
図4】第1実施形態の第2ねじボス部を示す斜視図である。
【
図5】第1実施形態の第2ねじボス部を示す平面図である。
【
図6】投影装置に用いられる第2実施形態の高さ調節機構を示す斜視図である。
【
図7】第2実施形態の高さ調節機構を示す概略断面図、(a)第2実施形態の高さ調節機構が組み付けられた状態であり、(b)第2実施形態の高さ調節機構が分解された状態である。
【
図8】
図7(a)のA-A線に沿う一部破断平面図、(a)フックが第2雌ねじ部に引っ掛かる状態であり、(b)フックが非雌ねじ部を通過する状態である。
【
図9】投影装置に用いられる第3実施形態の高さ調節機構を示す斜視図である。
【
図10】第3実施形態の高さ調節機構を示す概略断面図、(a)第3実施形態の高さ調節機構が組み付けられた状態であり、(b)第3実施形態の高さ調節機構が分解された状態である。
【
図11】
図10(a)のB-B線に沿う一部破断平面図、(a)フックが端部に引っ掛かる状態であり、(b)フックが非雌ねじ部(溝部)を通過する状態である。
【
図12】投影装置に用いられる第4実施形態の高さ調節機構を示す斜視図である。
【
図13】第4実施形態の高さ調節機構を示す概略断面図、(a)第4実施形態の高さ調節機構が組み付けられた状態であり、(b)第4実施形態の高さ調節機構が分解された状態である。
【
図14】
図13(a)のC-C線に沿う一部破断平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための第1実施形態を詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号を付している。
【0010】
[投影装置]
まず、
図1を参照しながら第1本実施形態の投影装置1を詳細に説明する。
図1は、第1実施形態に係る投影装置1を示す斜視図である。
【0011】
第1実施形態の投影装置1としては、例えば、画像や映像をスクリーンなどに投影することによって表示するプロジェクターなどを挙げることができる。また、
図1に示すように、このような投影装置1は、第1ケース11及び第2ケース12からなる略直方体状の本体ケース10を備えている。
【0012】
第1ケース11の第1パネル111には、キー/インジケータ部21及び投影画像調整部22が設けられている。キー/インジケータ部21は、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切り替える投影スイッチキー、光源装置や表示素子又は制御回路などが過熱したときに報知する過熱インジケータなどの各種設定を行うためのものである。投影画像調整部22は、投影画像の大きさやピントの調整を行うものであり、回転操作することによって投影光学系の可動レンズ(図示しない)の位置が調整される。
【0013】
第1ケース11の正面パネル112と右側面パネル113の角部には、吸気孔23が形成されており、第1ケース11の正面パネル112の左側には、光出射部24が設けられている。
【0014】
第1ケース11の背面パネル114には、USB端子や画像信号入力用のD-SUB端子、S端子、RCA端子などを設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグなどの各種端子(図示しない)が設けられている。また、第1ケース11の背面パネル114及び右側面パネル113の角部には、排気孔25が形成されている。
【0015】
第2ケース12の所望箇所には、本体ケース10の高さや傾きを調節するための高さ調節機構3(
図2及び
図3参照)が1つ又は複数設けられている。なお、高さ調節機構3の詳細については後述する。
【0016】
次に、
図2から
図5を参照しながら投影装置1に用いられる第1実施形態の高さ調節機構3を詳細に説明する。
図2は、投影装置1に用いられる第1実施形態の高さ調節機構3を示す斜視図である。
図3は、第1実施形態の高さ調節機構3を示す概略断面図、(a)第1実施形態の高さ調節機構3が組み付けられた状態であり、(b)第1実施形態の高さ調節機構3が分解された状態である。
図4は、第1実施形態の高さ調節機構3の一部を構成する第2ねじボス部4を示す斜視図である。
図5は、第1実施形態の第2ねじボス部4を示す平面図である。
【0017】
図1から
図5に示すように、第1実施形態の高さ調節機構3は、第1ケース11と、締結用ねじ部材5によって第1ケース11に組み合わされる第2ケース12とを備える本体ケース10の高さや傾きを調節するためのものであって、第1ケース11に設けられる第1ねじボス部6と、第2ケース12に設けられる第2ねじボス部4と、第2ケース12に着脱可能に設けられる調節脚7と、を備えている。
【0018】
締結用ねじ部材5は、第1ケース11と第2ケース12とを組み付けるための金属製又は樹脂製のものであり、第2ねじボス部4の本体部411内において、締結用ねじ部材5の通過方向である軸線O方向の一端側及び他端側にそれぞれ頭部51及び第1雄ねじ部52が設けられている。頭部51の端面には、ドライバーの先端と係合する係合溝(図示しない)が形成されている。なお、頭部51の外径d1は、第1雄ねじ部52の外径d2よりも大きく形成されている。
【0019】
第1ねじボス部6は、締結用ねじ部材5によって第2ねじボス部4の後述する締結用ねじ部材孔部42と締結されるものである。また、第1ねじボス部6は、第1ケース11と一体成形されるとともに、第1ケース11の第1パネル111から第1パネル111に対向する第2ケース12の第2パネル121に向かって突出する略円錐筒状に設けられており、その内周面に締結用ねじ部材5の第1雄ねじ部52と締結する第1雌ねじ部61を有している。
【0020】
第2ねじボス部4は、第2ケース12と一体成形されるものであり、第2ケース12に延設される調節脚孔部41と、締結用ねじ部材5によって第1ねじボス部6と締結される締結用ねじ部材孔部42と、調節脚孔部41と締結用ねじ部材孔部42とを連結するための複数(例えば、4つ)の連結部43と、を備えている。
【0021】
調節脚孔部41は、調節脚7と締結するためのものであり、第2ケース12の第2パネル121から第2パネル121に対向する第1ケース11の第1パネル111に向かって突出する円筒状の本体部411と、本体部411の内周面に第2雌ねじ部412とを有している。
図3(b)に示すように、本体部411の内周面の第2雌ねじ部412は、ねじ1ピッチ分(1周分)のみ形成されている。また、第2雌ねじ部412の内径d3は、締結用ねじ部材5の頭部51の外径d1よりも大きく形成されているため、締結用ねじ部材5の全体が調節脚孔部41を通過することができる。
【0022】
また、
図4に示すように、本体部411の内周面には、軸線O方向に沿って延在するように、第2雌ねじ部412が形成されていない非雌ねじ部413が円周方向に沿って所定の間隔を空けて複数設けられている。非雌ねじ部413は、連結部43の数と対応するように、4つに形成されており、第2雌ねじ部412は、4つの非雌ねじ部413によって4つに分割されている。つまり、4つの第2雌ねじ部412と4つの非雌ねじ部413とは、円周方向に沿って交互に設けられている。なお、第1実施形態では、非雌ねじ部413は、本体部411の内周面の一部によって構成されている。
【0023】
締結用ねじ部材孔部42は、調節脚孔部41と同一の軸線O上に形成されるとともに、調節脚孔部41及び連結部43によって支持されるものである。また、締結用ねじ部材孔部42は、調節脚孔部41よりも第1ケース11の第1パネル111側に位置付けられており、円環状のボス本体421と、ボス本体421の内周面に形成される貫通孔422と、ボス本体421の外周面から突出するフランジ423と、を有している。
【0024】
ボス本体421の外径d4(
図5参照)は、本体部411の内径d5よりも小さく形成されているため、射出成形のアンダーカットを必要としない。貫通孔422の内径d6は、締結用ねじ部材5の第1雄ねじ部52の外径d2よりも大きく、かつ、締結用ねじ部材5の頭部51の外径d1よりも小さく形成されているため、締結用ねじ部材5の第1雄ねじ部52のみが貫通孔422を貫通することができる。そして、貫通孔422を貫通した第1雄ねじ部52を第1ねじボス部6の第1雌ねじ部61にねじ込むことによって、ボス本体421の上面と第1ねじボス部6の先端面(下面)とが当接した状態で、締結用ねじ部材孔部42を第1ねじボス部6に固定することができる。
【0025】
フランジ423は、径方向に沿って延在するように、円周方向に沿って所定の間隔を空けて複数設けられており、その数が連結部43の数と対応するように、4つに形成されている。また、フランジ423の径方向における一端及び他端が、それぞれボス本体421及び連結部43と連結されている。
【0026】
連結部43は、略軸線O方向に沿って延在するように設けられ、軸線O方向の一端431及び他端432が、それぞれ本体部411の軸線O方向における締結用ねじ部材孔部42側の端部414及び締結用ねじ部材孔部42のフランジ423の他端と連結されている。また、連結部43は、一端431から他端432に向かうに従って軸線Oに近づくようにやや傾斜している。さらに、連結部43は、それぞれ非雌ねじ部413に対応して、円周方向の非雌ねじ部413が設けられた領域内に配置されている。このように、連結部43を円周方向の非雌ねじ部413が設けられた領域内に配置することによって、第2ねじボス部4を一体成形することができる。
【0027】
調節脚7は、調節脚孔部41に対してねじ込むことによって、本体ケース10の高さ又は傾きを調節するための樹脂製のものであり、その軸線O方向の一端側に設けられる頭部71と、その軸線O方向の他端側に設けられる第2雄ねじ部72と、を有している。
【0028】
頭部71は、つまみ操作を行うための円柱状又は円筒状のものであり、その先端面(下面)に、頭部71の摩耗を抑制するためのクッション材75が取り付けられている。また、本実施形態では、頭部71は、その先端面にクッション材75を取り付けているが、これに限定されるものではなく、例えば、その先端面にクッション材75を取り付けなくてもよい。なお、頭部71の外径d7は、本体部411の内径d5よりも大きく形成されているため、頭部71が調節脚孔部41に入り込むことがない。
【0029】
第2雄ねじ部72は、調節脚孔部41の第2雌ねじ部412と締結するためのものであり、その外径d8が、頭部71の外径d7よりも小さく形成されている。
【0030】
そして、締結用ねじ部材孔部42を締結用ねじ部材5によって第1ねじボス部6に固定した状態において、調節脚7の第2雄ねじ部72を調節脚孔部41の第2雌ねじ部412にねじ込むことで、本体ケース10の高さ又は傾きを調節することができる。
【0031】
(第1実施形態の効果)
このように構成される、第1実施形態の高さ調節機構3は、第1ケース11と、締結用ねじ部材5によって第1ケース11に組み合わされる第2ケース12とを備える本体ケース10の高さ又は傾きを調節するためのものであって、第1ケース11に設けられるとともに締結用ねじ部材5の第1雄ねじ部52と締結する第1雌ねじ部61を有する第1ねじボス部6と、第2ケース12に設けられる第2ねじボス部4とを備え、第2ねじボス部4は、締結用ねじ部材5の全体が通過可能に第2ケース12に延設される円筒状の本体部411を有し、本体部411の内周面に第2雌ねじ部412が形成された調節脚孔部41と、第1雄ねじ部52が貫通する貫通孔422を有する締結用ねじ部材孔部42と、略軸線O方向に沿って延在するように設けられ、軸線O方向の一端431及び他端432がそれぞれ調節脚孔部41及び締結用ねじ部材孔部42と連結される連結部43とを有し、第2雌ねじ部412と締結する第2雄ねじ部72が形成された調節脚7を更に備えるので、調節脚孔部41及び締結用ねじ部材孔部42を一体形成することで本体ケース10内の部品実装のスペースをより多く確保することができる。また、第1ケース11と第2ケース12とを固定する締結用ねじ部材5の頭部51は、調節脚7によって遮蔽されるため、ユーザは、第1ケース11と第2ケース12とを有する本体ケース10の分解方法が分からなくなり、本体ケース10が分解されるリスクを低減することができるとともに、本体ケース10の外観が向上される。
【0032】
また、第1実施形態の高さ調節機構3では、本体部411の内周面には、軸線O方向に沿って延在するように、第2雌ねじ部412が形成されていない非雌ねじ部413が複数設けられ、複数の連結部43は、円周方向の非雌ねじ部413が設けられた複数の領域内に配置されるので、追加部品を用いることなく、第2ねじボス部4を低コストで一体成形することができる。
【0033】
(第2実施形態)
次に、
図6から
図8を参照しながら投影装置1に用いられる第2実施形態の高さ調節機構3を詳細に説明する。ただし、第1実施形態と相違する構成のみを説明し、第1実施形態と共通の構成については、第1実施形態と同じ符号を用いることにより、第1実施形態の説明を援用する。
【0034】
図6は、投影装置1に用いられる第2実施形態の高さ調節機構3を示す斜視図である。
図7は、第2実施形態の高さ調節機構3を示す概略断面図、(a)第2実施形態の高さ調節機構3が組み付けられた状態であり、(b)第2実施形態の高さ調節機構3が分解された状態である。
図8は、
図7(a)のA-A線に沿う一部破断平面図、(a)フック73が第2雌ねじ部412に引っ掛かる状態であり、(b)フック73が非雌ねじ部413を通過する状態である。
【0035】
このように、第1実施形態では、調節脚7は、その軸線O方向の一端側に設けられる頭部71と、その軸線O方向の他端側に設けられる第2雄ねじ部72とを有しているが、これに限定されるものではなく、例えば、
図7から
図8に示すように、更に調節脚7の脱落を抑制するためのフック73を有してもよい。
【0036】
図6から
図8に示すように、第2実施形態の調節脚7は、その軸線O方向の一端側に設けられる頭部71と、その軸線O方向の他端側に設けられ径方向に突出する一対のフック73と、頭部71及びフック73の間に設けられる第2雄ねじ部72とを有している。
【0037】
図7及び
図8に示すように、一方のフック73の径方向における外縁から他方のフック73の径方向における外縁までの距離d9は、本体部411の内径d5よりも小さく形成されるとともに、フック73の幅w1は、非雌ねじ部413の円周方向における幅w2よりも狭く形成されているため、一対のフック73は、対向する一対の非雌ねじ部413を通過して調節脚孔部41及び締結用ねじ部材孔部42の間に位置される連結部43の領域内に挿入される。
【0038】
また、
図7及び
図8に示すように、一方のフック73の径方向における外縁から他方のフック73の径方向における外縁までの距離d9は、第2雌ねじ部412の内径d3よりも大きく形成されているため、連結部43の領域内に挿入される一対のフック73は、第2雌ねじ部412に引っ掛かることができる。
【0039】
このように、一方のフック73の径方向における外縁から他方のフック73の径方向における外縁までの距離d9を本体部411の内径d5よりも小さく、かつ、第2雌ねじ部412の内径d3よりも大きく形成するとともに、フック73の幅w1を非雌ねじ部413の円周方向における幅w2よりも狭く形成することで、第2ねじボス部4の構成を変更することなく、調節脚孔部41からの調節脚7の脱落を抑制することができる。
【0040】
さらに、調節脚7の第2雄ねじ部72を調節脚孔部41の第2雌ねじ部412に対して最もねじ込んだ状態、すなわち、調節脚7の頭部71と第2ケース12の第2パネル121とが当接するまでねじ込んだ状態において、フック73は、連結部43及び締結用ねじ部材5と干渉しないように設けられることが好ましい。
【0041】
(第3実施形態)
次に、
図9から
図11を参照しながら投影装置1に用いられる第3実施形態の高さ調節機構3を詳細に説明する。ただし、第2実施形態と相違する構成のみを説明し、第2実施形態と共通の構成については、第2実施形態と同じ符号を用いることにより、第2実施形態の説明を援用する。
【0042】
図9は、投影装置1に用いられる第3実施形態の高さ調節機構3を示す斜視図である。
図10は、第3実施形態の高さ調節機構3を示す概略断面図、(a)第3実施形態の高さ調節機構3が組み付けられた状態であり、(b)第3実施形態の高さ調節機構3が分解された状態である。
図11は、
図10(a)のB-B線に沿う一部破断平面図、(a)フック73が端部414に引っ掛かる状態であり、(b)フック73が非雌ねじ部413(溝部)を通過する状態である。
【0043】
第2実施形態では、フック73は、第2雌ねじ部412に引っ掛かるもので構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、
図9から
図11に示すように、端部414に引っ掛かるもので構成されてもよい。なお、第3実施形態のフック73は、第2実施形態と同様に軸線O方向の他端側に設けられ径方向に突出する一対のフックである。
【0044】
この場合、調節脚孔部41は、円筒状に形成される本体部411の外周面から突出する4つの突出領域415を有している。4つの突出領域415は、円周方向に沿って略90度を空けて配置されている。また、突出領域415の径方向における肉厚と本体部411の径方向における肉厚とは、略同じ厚さに形成されているため、突出領域415の内側には、本体部411の内周面から径方向に凹むように形成される溝部が形成されている。なお、第3実施形態では、非雌ねじ部413は、この溝部によって構成されている。
【0045】
そして、4つの連結部43は、それぞれ4つの突出領域415から立設されている。第3実施形態の第2ねじボス部4は、第1実施形態及び第2実施形態の第2ねじボス部4における円筒状の本体部411に設けられる連結部43から軸線Oまでの距離に比べ、突出領域415に設けられる連結部43から軸線Oまでの距離を大きくすることができるので、連結部43とフック73との干渉を回避することができる。
【0046】
ただし、
図10及び
図11に示すように、一方のフック73の径方向における外縁から他方のフック73の径方向における外縁までの距離d9は、対向する一対の非雌ねじ部413(溝部)間の距離d10よりも小さく形成されるとともに、フック73の幅w1は、非雌ねじ部413(溝部)の円周方向における幅w2よりも狭く形成されているため、一対のフック73は、対向する一対の非雌ねじ部413(溝部)を通過して調節脚孔部41及び締結用ねじ部材孔部42の間に位置される連結部43の領域内に挿入される。
【0047】
また、
図10及び
図11に示すように、一方のフック73の径方向における外縁から他方のフック73の径方向における外縁までの距離d9は、本体部411の内径d5よりも大きく形成されているため、連結部43の領域内に挿入される一対のフック73は、端部414における非雌ねじ部413(溝部)が形成されていない領域に引っ掛かることができる。
【0048】
このように、一方のフック73の径方向における外縁から他方のフック73の径方向における外縁までの距離d9を対向する一対の溝部間の距離d10よりも小さく、かつ、本体部411の内径d5よりも大きく形成するとともに、フック73の幅w1を非雌ねじ部413(溝部)の円周方向における幅w2よりも狭く形成することで、調節脚孔部41からの調節脚7の脱落を抑制することができる。
【0049】
さらに、調節脚7の第2雄ねじ部72を調節脚孔部41の第2雌ねじ部412に対して最もねじ込んだ状態、すなわち、調節脚7の頭部71と第2ケース12の第2パネル121とが当接するまでねじ込んだ状態において、フック73は、連結部43及び締結用ねじ部材5と干渉しないように設けられることが好ましい。
【0050】
なお、第2実施形態及び第3実施形態においては、第2ねじボス部4の本体部411の内周面には、第2雌ねじ部412が形成されている。しかし、本体部411の内周面の連結部43に対応する位置は、第2雌ねじ部412が形成されていない非雌ねじ部413の領域となっている。また、調節脚7のフック73は、調節脚7の対向する位置に2箇所、180度間隔で形成されており、第2ねじボス部4の連結部43は4箇所、90度間隔で形成されている。したがって、調節脚7の頭部71を1回転させた際に、フック73が非雌ねじ部413を通過してしまう可能性がある状態は、4回発生することになる。
【0051】
これに対し、調節脚7の2箇所のフック73を、調節脚7の対向する位置ではなく、90度離間した隣り合う位置に2箇所、90度間隔で形成し、本体部411の内周面の連結部43に対応する位置の非雌ねじ部413の領域も90度間隔で離間した4箇所ではなく、90度離間した隣り合う位置に2箇所のみ形成することで、調節脚7の頭部71を1回転させた際に、フック73が非雌ねじ部413を通過してしまう可能性がある状態は、1回のみの発生とすることができる。よって、調節脚孔部41からの調節脚7の脱落を大幅に抑制することができる。
【0052】
(第4実施形態)
次に、
図12から
図14を参照しながら投影装置1に用いられる第4実施形態の高さ調節機構3を詳細に説明する。ただし、第3実施形態と相違する構成のみを説明し、第3実施形態と共通の構成については、第3実施形態と同じ符号を用いることにより、第3実施形態の説明を援用する。
【0053】
図12は、投影装置1に用いられる第4実施形態の高さ調節機構3を示す斜視図である。
図13は、第4実施形態の高さ調節機構3を示す概略断面図、(a)第4実施形態の高さ調節機構3が組み付けられた状態であり、(b)第4実施形態の高さ調節機構3が分解された状態である。
図14は、
図13(a)のC-C線に沿う一部破断平面図である。
【0054】
第3実施形態では、端部414に引っ掛かるものは、フック73によって構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、
図12から
図14に示すように、屈曲機構74の屈曲部742によって構成されてもよい。
【0055】
図12から
図14に示すように、屈曲機構74は、調節脚7の軸線O方向の他端側に設けられるものであり、アンカー用ねじ8の第3雄ねじ部81と締結する第3雌ねじ部741と、第3雌ねじ部741に対し第3雄ねじ部81をねじ込んだ後に、アンカー用ねじ8を所定量逆回転させて緩める方向に移動させることで、径方向に広がるように屈曲する一対の屈曲部742と、を有している。このような状態で出荷されるため、ユーザが調節脚7を取り外し、本体ケース10を分解するのを抑制することができる。
【0056】
屈曲部742は、第1屈曲板743及び第2屈曲板744からなっている。第1屈曲板743は、その一端743aが第3雌ねじ部741とヒンジ接合されるとともに、その他端743bが第2屈曲板744の一端744aとヒンジ接合されている。第2屈曲板744は、その一端744aが第1屈曲板743の他端743bとヒンジ接合されるとともに、その他端744bが調節脚7の軸線O方向の他端とヒンジ接合されている。
【0057】
また、一対の屈曲部742は、屈曲しない状態で、平面視にて第2雄ねじ部72の領域内に収まっているため、本体部411を通過して、調節脚孔部41及び締結用ねじ部材孔部42の間に位置される連結部43の領域内に挿入される。
【0058】
図12から
図14に示すように、一対の屈曲部742は、屈曲した状態で、第1屈曲板743の他端743b及び第2屈曲板744の一端744aからなる一対の先端が最も径方向に広がっており、一方の先端から他方の先端までの距離d11は、対向する一対の非雌ねじ部413(溝部)間の距離d10よりも小さく形成されるとともに、本体部411の内径d5よりも大きく形成されているため、連結部43の領域内に挿入される一対の屈曲部742が端部414に引っ掛かることができる。また、屈曲部742の幅(先端)w3は、非雌ねじ部413(溝部)の円周方向における幅w2よりも広く形成されているため、調節脚孔部41からの調節脚7の脱落を完全に無くすことができる。
【0059】
なお、クッション材75を取り外した後、一対の屈曲部742が屈曲した状態で、第3雌ねじ部741から第3雄ねじ部81を緩めると、第3雌ねじ部741が軸線O方向に沿って上方に移動するとともに、一対の屈曲部742は、屈曲しない状態に戻る。これによって、調節脚7を緩める方向に逆回転させて調節脚孔部41から調節脚7を取り外し、第1ケース11と第2ケース12との分解を行うことができ、容易に部品交換や修理等のメンテナンスを行うことができる。また、アンカー用ねじ8の第3雄ねじ部81の一端側と第1屈曲板743の一端743aとが常に接続された構造にしておくことで、屈曲機構74の屈曲を繰り返し実施することができるため、ユーザによる分解を抑制しながら、サービスエンジニアは必要に応じて何回でも本体ケース10を分解することが可能となる。
【0060】
さらに、調節脚7の第2雄ねじ部72を調節脚孔部41の第2雌ねじ部412に対して最もねじ込んだ状態、すなわち、調節脚7の頭部71と第2ケース12の第2パネル121とが当接するまでねじ込んだ状態において、屈曲部742は、連結部43及び締結用ねじ部材5と干渉しないように設けられることが好ましい。
【0061】
(第4実施形態の変形例)
第4実施形態では、屈曲部742は、端部414に引っ掛かるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、第2雌ねじ部412に引っ掛かるように構成されてもよく、この場合、非雌ねじ部413は、溝部ではなく、第2実施形態と同様に本体部411の内周面の一部によって構成されるものである。
【0062】
変形例の屈曲部742は、第2雌ねじ部412に引っ掛かるため、屈曲部742が屈曲した状態における一方の先端から他方の先端までの距離d11は、本体部411の内径d5よりも小さく、かつ、第2雌ねじ部412の内径d3よりも大きく形成されている。また、屈曲部742の幅(先端)w3は、非雌ねじ部413の円周方向における幅w2よりも広く形成されているため、調節脚孔部41からの調節脚7の脱落を完全に無くすことができる。
【0063】
さらに、調節脚7の第2雄ねじ部72を調節脚孔部41の第2雌ねじ部412に対して最もねじ込んだ状態、すなわち、調節脚7の頭部71と第2ケース12の第2パネル121とが当接するまでねじ込んだ状態において、屈曲部742は、連結部43及び締結用ねじ部材5と干渉しないように設けられることが好ましい。
【0064】
また、調節脚孔部41と締結用ねじ部材孔部42とを連結するための連結部43は、複数(例えば、4つ)備えるとしたが、この構成に限定されるものではなく、例えば、複数では無く、一体に形成されてもよい。
【0065】
以上、具体的な実施形態に基づき本発明について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲には、本発明の目的が達成される範囲での様々な変形や改良などが含まれるものであり、そのことは当業者にとって特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0066】
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲のとおりである。
<請求項1>
第1ケースと、締結用ねじ部材によって前記第1ケースに組み合わされる第2ケースと、を備える本体ケースの高さ又は傾きを調節するための高さ調節機構であって、
前記第1ケースに設けられるとともに前記締結用ねじ部材の第1雄ねじ部と締結する第1雌ねじ部を有する第1ねじボス部と、
前記第2ケースに設けられる第2ねじボス部と、
を備え、
前記第2ねじボス部は、
前記締結用ねじ部材の全体が通過可能に前記第2ケースに延設される筒状の本体部を有し、前記本体部の内周面に第2雌ねじ部が形成された調節脚孔部と、
前記第1雄ねじ部が貫通する貫通孔を有する締結用ねじ部材孔部と、
略軸線方向に沿って延在するように設けられ、軸線方向の一端及び他端がそれぞれ前記調節脚孔部及び前記締結用ねじ部材孔部と連結される連結部と、
を有し、
前記第2雌ねじ部と締結する第2雄ねじ部が形成された調節脚を更に備える
ことを特徴とする高さ調節機構。
<請求項2>
前記調節脚は、前記第2雄ねじ部よりも一端側に設けられる頭部と、前記第2雄ねじ部よりも他端側に設けられ径方向に突出する突出部と、を有し、
前記締結用ねじ部材孔部は、前記調節脚孔部及び前記連結部によって支持される
ことを特徴とする請求項1に記載の高さ調節機構。
<請求項3>
前記本体部の内周面の前記連結部と対応する位置は、第2雌ねじ部が形成されていない非雌ねじ部である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の高さ調節機構。
<請求項4>
前記突出部は、フックであり、
前記フックは、前記非雌ねじ部を通過可能であって、前記第2雌ねじ部に引っ掛かることが可能に構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の高さ調節機構。
<請求項5>
前記突出部は、フックであり、
前記非雌ねじ部は、前記調節脚孔部の内周面から径方向に凹むように形成される溝部によって構成され、
前記フックは、前記溝部を通過可能であって、前記本体部の端部における前記溝部が形成されていない領域に引っ掛かることが可能に構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の高さ調節機構。
<請求項6>
前記連結部は、前記第2雄ねじ部が前記第2雌ねじ部に締結された状態において、前記フックと干渉しないように設けられる
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の高さ調節機構。
<請求項7>
前記突出部は、屈曲機構であり、
前記屈曲機構は、アンカー用ねじの第3雄ねじ部と締結する第3雌ねじ部と、前記第3雌ねじ部に対し前記第3雄ねじ部をねじ込んだ後、前記アンカー用ねじを緩める方向に回転させることで径方向に広がるように屈曲する屈曲部と、を有し、
前記屈曲部は、屈曲しない状態で前記本体部を通過可能であって、屈曲した状態で前記第2雌ねじ部に引っ掛かることが可能に構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の高さ調節機構。
<請求項8>
前記突出部は、屈曲機構であり、
前記非雌ねじ部は、前記調節脚孔部の内周面から径方向に凹むように形成される溝部によって構成され、
前記屈曲機構は、アンカー用ねじの第3雄ねじ部と締結する第3雌ねじ部と、前記第3雌ねじ部に対し前記第3雄ねじ部をねじ込んだ後、前記アンカー用ねじを緩める方向に回転させることで径方向に広がるように屈曲する屈曲部と、を有し、
前記屈曲部は、屈曲しない状態で前記本体部を通過可能であって、屈曲した状態で前記本体部の端部に引っ掛かることが可能に構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の高さ調節機構。
<請求項9>
前記連結部は、前記第2雄ねじ部が前記第2雌ねじ部に締結された状態において、前記屈曲部と干渉しないように設けられる
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の高さ調節機構。
<請求項10>
請求項1から9までのいずれか1項に記載の高さ調節機構を備える投影装置。
【符号の説明】
【0067】
1 投影装置
10 本体ケース
11 第1ケース
111 第1パネル
112 正面パネル
113 右側面パネル
114 背面パネル
12 第2ケース
121 第2パネル
21 キー/インジケータ部
22 投影画像調整部
23 吸気孔
24 光出射部
25 排気孔
3 高さ調節機構
4 第2ねじボス部
41 調節脚孔部
411 本体部
412 第2雌ねじ部
413 非雌ねじ部
414 端部
415 突出領域
42 締結用ねじ部材孔部
421 ボス本体
422 貫通孔
423 フランジ
43 連結部
431 一端
432 他端
5 締結用ねじ部材
51 頭部
52 第1雄ねじ部
6 第1上ねじボス部
61 第1雌ねじ部
7 調節脚
71 頭部
72 第2雄ねじ部
73 フック(突出部)
74 屈曲機構(突出部)
741 第3雌ねじ部
742 屈曲部
743 第1屈曲板
743a 一端
743b 他端
744 第2屈曲板
744a 一端
744b 他端
75 クッション材
8 アンカー用ねじ
81 第3雄ねじ部