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特許7173517注文データ管理システム、注文データ管理装置及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】注文データ管理システム、注文データ管理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20221109BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
G07G1/12 361C
G07G1/01 301E
G07G1/12 321Z
G07G1/12 331A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018046253
(22)【出願日】2018-03-14
(65)【公開番号】P2019071041
(43)【公開日】2019-05-09
【審査請求日】2021-03-02
(31)【優先権主張番号】P 2017195920
(32)【優先日】2017-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100094226
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100087066
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 隆
(72)【発明者】
【氏名】扇浦 勝利
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-016244(JP,A)
【文献】特開2016-045730(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 5/00
G06Q 10/00-10/10,
30/00-30/08,
50/00-50/20,
50/26-99/00
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
客が購入する商品を登録する商品登録手段を備える商品登録用端末装置と、
当該商品を提供する際に客を呼び出す呼出手段を備える複数の呼出用端末と、
を備える注文データ管理システムにおいて、
前記商品登録用端末装置は、
前記呼出用端末の状態を表示する表示手段と、
前記商品と、当該商品を提供する時機と、前記呼出用端末の内の何れかとを紐付けする紐付け手段と、
を備え、
前記紐付け手段は、一取引において客が所望する商品を提供する時機が複数ある場合、前記表示手段に表示された前記呼出用端末を複数選択することで、当該選択した各呼出用端末と前記商品と当該商品を提供する時機とをそれぞれ紐付けることで、当該複数の商品を提供する時機を複数の前記呼出用端末に紐付けることを特徴とする注文データ管理システム。
【請求項2】
前記表示手段は、前記呼出用端末の状態を、その状態に応じて表示態様を変えて表示することを特徴とする請求項1に記載の注文データ管理システム。
【請求項3】
前記呼出用端末の状態は、待機中及び使用中の他に、使用不可、又は故障中、又は修理中、又は充電中、又は圏外の内の少なくとも一つの状態であることを特徴とする請求項1又は2に記載の注文データ管理システム。
【請求項4】
客が購入する商品を登録する商品登録手段と、
前記商品登録手段で登録した商品と、当該商品を提供する時機と、当該商品を提供する際に客を呼び出す複数の呼出用端末の内の何れかとを紐付けする紐付け手段と、
前記呼出用端末の状態を区別して表示する表示手段と、
を備え、
前記紐付け手段は、一取引において客に商品を提供する時機が複数ある場合、前記表示手段に表示された前記呼出用端末を複数選択することで、当該選択した各呼出用端末と前記商品と当該商品を提供する時機とをそれぞれ紐付けることで、当該複数の商品を提供する時機を複数の前記呼出用端末に紐付けることを特徴とする注文データ管理装置。
【請求項5】
コンピュータを注文データ管理装置として制御するプログラムであって、
前記コンピュータを、
客が購入する商品を登録する商品登録手段、
前記商品登録手段で登録した商品と、当該商品を提供する時機と、当該商品を提供する際に客を呼び出す複数の呼出用端末の内の何れかとを紐付けする紐付け手段、
前記呼出用端末の状態を区別して表示する表示手段、
として機能させ、
さらに前記紐付け手段を、一取引において客に商品を提供する時機が複数ある場合、前記表示手段に表示された前記呼出用端末を複数選択することで、当該選択した各呼出用端末と前記商品と当該商品を提供する時機とをそれぞれ紐付けることで、当該複数の商品を提供する時機を複数の前記呼出用端末に紐付けるように機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、効果的なタイミングで商品を提供することができる注文データ管理システム、注文データ管理装置及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
事前精算の飲食店等のPOSシステムの中には、調理などのために商品提供に一定の時間がかかるものに関して、客へ呼出装置(いわゆるページャー端末)を渡しておき、調理が完了した際に、前記呼出装置から音や振動などを出力させて商品が完成したことを案内するシステムがある。
【0003】
また、事前精算用に券売機を用いたシステムの場合は、通常、商品選択時に食券(いわゆるモギリ券)が発行される。そして例えばこの食券を分割して、客控えと店舗控えにして、店舗控え分を調理担当者・厨房への調理指示として利用する。調理が終了すると、食券番号を店員が呼び出す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-16244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、一取引中に調理時間の異なる複数の商品がある場合などは、客が複数の提供タイミングを所望した場合、調理開始時間などの調整を行う必要が生じて店舗側の負担が増加したりする恐れがあった。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、効果的なタイミングで適時に客を呼び出すことができる注文データ管理システム、注文データ管理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、客が購入する商品を登録する商品登録手段を備える商品登録用端末装置と、当該商品を提供する際に客を呼び出す呼出手段を備える複数の呼出用端末と、を備える注文データ管理システムにおいて、前記商品登録用端末装置は、前記呼出用端末の状態を表示する表示手段と、前記商品と、当該商品を提供する時機(タイミング)と、前記呼出用端末の内の何れかとを紐付けする紐付け手段と、を備え、前記紐付け手段は、一取引において客が所望する商品を提供する時機が複数ある場合、前記表示手段に表示された前記呼出用端末を複数選択することで、当該選択した各呼出用端末と前記商品と当該商品を提供する時機とをそれぞれ紐付けることで、当該複数の商品を提供する時機を複数の前記呼出用端末に紐付けることを特徴としている。
本発明によれば、各商品を提供する時機に応じて適時に別々の呼出用端末によって客を呼び出すことができる。従って、各呼出用端末の操作が簡単になり、また各商品それぞれの提供タイミングに合わせて適宜客を呼び出すことができる。また作業者側において、各商品の提供のタイミングを合わせる様に調整する必要もなく、作業者の負担の増加も防止できる。
【0009】
呼出用端末の現在の状態がわかる表示手段を用いるので、容易に、呼出用端末と商品を提供する時機とを紐付けることができる。
【0010】
また本発明は、前記表示手段が、前記呼出用端末の状態を、その状態に応じて表示態様を変えて表示することを特徴としている。
これによって、容易に、呼出用端末の状態を認識することができ、紐付け操作をより容易且つ確実に行うことができる。
【0011】
また本発明は、前記呼出用端末の状態が、待機中及び使用中の他に、使用不可、又は故障中、又は修理中、又は充電中、又は圏外の内の少なくとも一つの状態であることを特徴としている。
【0012】
また本発明は、客が購入する商品を登録する商品登録手段と、前記商品登録手段で登録した商品と、当該商品を提供する時機と、当該商品を提供する際に客を呼び出す複数の呼出用端末の内の何れかとを紐付けする紐付け手段と、前記呼出用端末の状態を区別して表示する表示手段と、を備え、前記紐付け手段は、一取引において客に商品を提供する時機が複数ある場合、前記表示手段に表示された前記呼出用端末を複数選択することで、当該選択した各呼出用端末と前記商品と当該商品を提供する時機とをそれぞれ紐付けることで、当該複数の商品を提供する時機を複数の前記呼出用端末に紐付けることを特徴とする注文データ管理装置にある。
ここで言う注文データ管理装置には、POS端末、携帯端末、券売機など、各種の注文データ管理装置が含まれる。
本発明によれば、各商品を提供する時機に応じて適時に客を呼び出すことができる。
【0013】
また本発明は、コンピュータを注文データ管理装置として制御するプログラムであって、前記コンピュータを、客が購入する商品を登録する商品登録手段、前記商品登録手段で登録した商品と、当該商品を提供する時機と、当該商品を提供する際に客を呼び出す複数の呼出用端末の内の何れかとを紐付けする紐付け手段、前記呼出用端末の状態を区別して表示する表示手段、として機能させ、さらに前記紐付け手段を、一取引において客に商品を提供する時機が複数ある場合、前記表示手段に表示された前記呼出用端末を複数選択することで、当該選択した各呼出用端末と前記商品と当該商品を提供する時機とをそれぞれ紐付けることで、当該複数の商品を提供する時機を複数の前記呼出用端末に紐付けるように機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、効果的なタイミングで適時に客を呼び出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】注文データ管理システム1-1の一構成例を示すブロック図である。
図2】POS端末30の一構成例を示す概略ブロック図である。
図3】キッチンモニタ50の構成の一例を示す概略ブロック図である。
図4】携帯端末100の構成の一例を示す概略ブロック図である。
図5】商品ファイル200の一例を示す図である。
図6】客・スタッフ各者の動作説明図である。
図7】商品登録を行った際の携帯端末100の一例を示す図である。
図8】注文商品リストG11の一例の拡大図である。
図9】呼出装置番号入力画面G2の一例を示す図である。
図10】呼出装置番号確認画面G3の一例を示す図である。
図11】最終確認画面G4の一例を示す図である。
図12】注文商品リストG11-2の一例を示す図である。
図13】まとめ確認画面G5の一例を示す図である。
図14】提供時間変更確認画面G6の一例を示す図である。
図15】まとめ指示画面G7の一例を示す図である。
図16】まとめ確認画面G8の一例を示す図である。
図17】客・スタッフ各者の動作説明図である。
図18】POS端末30の画面G9の一例を示す図である。
図19】呼出装置番号割当画面G10の一例を示す図である。
図20】注文データ管理システム1-2の一構成例を示すブロック図である。
図21】券売機150の一構成例を示す概略ブロック図である。
図22】客・スタッフ各者の動作説明図である。
図23】POS端末30における概略動作フロー図である。
図24】商品交換用レシート210,220,230を示す図である。
図25】オプショングループ設定画面g1とオプション設定画面g1´を示す図である。
図26】商品情報画面g2と付加情報画面g3の一例を示す図である。
図27】オプション選択画面g4を示す図である。
図28】会計画面g5を示す図である。
図29】ディスプレイ250を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
従来は、一取引に対し、一つの呼出装置を客に渡していた。このため、調理時間の異なる複数種類の商品を提供する際は、以下のような問題が生じていた。
(1)調理が完了する毎に、同じ呼出装置によって何度も呼び出しを行うように構成した場合は、同じ呼出装置を何度も商品受渡場所に持ち運んでまた持ち帰らなければならず、その操作が煩雑になってしまう。
(2)上記煩雑さを回避するため、全ての商品が出来上がった時点で呼び出し操作を行うように構成すると、最後に出来上がった商品以外は、出来立ての商品を提供できなくなってしまう。
(3)全ての商品を出来立てとするため、最長調理時間の商品の調理が完了する時間に合わせて、他の商品も調理が完了するようにタイミングを合わせようとすると、その分、厨房作業者が注意して調理しなければならず、厨房作業者の負担が大きくなる。
下記する各実施形態は、上記問題を解決するためになされたものである。
【0018】
以下、本発明の実施形態は図面を参照して詳細に説明する。
〔1〕POS端末を用いた場合の実施形態
図1は本発明の1実施形態にかかる注文データ管理システム1-1の一構成例を示すブロック図である。同図に示す注文データ管理システム1-1は、POS端末30、さらには携帯端末100を用いて前会計を行うシステムであり、例えば飲食店に設置される。この注文データ管理システム1-1は、オーダコントローラ(管理装置)10と、POS端末(会計端末)30と、厨房端末(以下この例では「キッチンモニタ」という)50と、無線手段70と、無線手段70と通信可能な複数台の携帯端末100と、無線手段120と、無線手段120と通信可能な複数台の呼出手段(以下この例では「ページャー端末」という)140と、を直接又は間接にLAN90に接続して構成されている。なお、上記各機器は、必要に応じて複数台設置して良いことは言うまでもない。
【0019】
オーダコントローラ10は、POS端末30や携帯端末100において客から注文される商品(メニュー品目)を、注文管理テーブルとして商品毎に管理すると共に、注文の内容を調理作業者(厨房)に伝えるためキッチンモニタ50に注文データを送信する装置(例えばサーバ)である。オーダコントローラ10はネットワーク通信機能を有し、店舗内に敷設されたLAN90を介して、POS端末30、キッチンモニタ50、無線手段70,120などと通信可能に接続されている。またオーダコントローラ10は、インターネットなどの外部ネットワーク190とも通信可能である。例えば、飲食店チェーンの本社に設置された図示しないデータ管理サーバが、外部ネットワーク190を介して各店舗のオーダコントローラ10から売上情報を収集して管理するようにしても良い。
【0020】
POS端末(商品登録手段)30は、1又は複数台用意され、客の代金精算において利用される端末装置である。図2はPOS端末30の一構成例を示す概略ブロック図である。同図に示すように、POS端末30は、このPOS端末30の動作を制御するCPU31と、客の買上情報などを記憶するハードディスク33と、CPU31が実行するプログラム(注文データ管理装置用プログラム)を記憶するROM35と、種々の情報を記憶するRAM37と、商品の名称や価格などを表示する表示部39と、レシート印字部41と、現金や金券などを保管するドロワ部43と、LAN90や無線手段70,120などを経由して外部機器と通信する通信部45と、POS端末30を動作させる各種の操作ボタンなどからなる操作部47と、を備えている。各構成要素は互いにバス49を介して接続されている。RAM37にはオーダコントローラ10より取得した下記する商品ファイル200などが記憶されている。POS端末30は、客の注文を受け付けて予め会計を済ます前精算(前会計)に用いられると同時に、所定の場合に生じる後精算(後会計)にも用いられる。即ち、POS端末30は、客が購入する商品を登録する商品登録手段であり、注文データ管理装置である。またPOS端末30は、客が注文した商品を提供する時機(商品を提供するタイミング、以下単に「商品」と表示することもある)とページャー端末140とを紐付けする紐付け手段を備えている。
【0021】
キッチンモニタ50は、1又は複数台用意され、主に厨房付近に設置され、前記POS端末30や下記する携帯端末100で注文を受けた商品(メニュー品目)に関する情報(メニュー情報)を受信し、この受信情報に基づいて各種情報を表示する。この各種表示に基づいて、調理担当スタッフが調理を行う。図3はキッチンモニタ50の構成の一例を示す概略ブロック図である。同図に示すようにキッチンモニタ50は、CPU51と、ROM53と、RAM55と、タッチパネル(表示部兼操作部)57と、通信部59とを、バス61によって相互に接続して構成されている。CPU51は、各種プログラムを実行する。ROM53は、例えば、CPU51において実行される各種プログラムや、タッチパネル57において表示される画像データ(画像フォーマット情報)などを記憶する。RAM55は、例えばオーダコントローラ10から受信したファイル(例えば商品ファイル200や指示ファイルなど)や、オーダコントローラ10やPOS端末30や携帯端末100などから受信したデータ(例えば調理指示した商品の情報など)を一時記憶する。タッチパネル57は、注文された商品の調理指示や、注文された商品を提供する時機とページャー端末140とを紐付けた旨(端末マーク)などを表示する表示手段であり、同時に調理の完了した商品にタッチすることで調理完了呼出し指示(ページャー端末140で呼び出しを行う)などを入力する入力手段でもある。通信部59は、他の装置(オーダコントローラ10やPOS端末30や携帯端末100やページャー端末140など)と送受信を行うものである。なお、キッチンモニタ50に代えて、又はそれと共にキッチンプリンタを設置しても良い。
【0022】
携帯端末(商品登録手段)100は、複数台(場合によっては1台でも良い)用意され、例えば、各フロア担当スタッフが携帯するものであって、少ない台数のPOS端末30に長蛇の列ができないように、フロア担当スタッフが、来店した客から注文を取る(前捌き)などの目的で使用される。即ち、携帯端末100は、前記POS端末30を補完するため、客が購入する商品を登録する商品登録手段としての機能(さらには注文データ管理装置としての機能)と、客が注文した商品を提供する時機とページャー端末140とを紐付けする紐付け手段としての機能とを有している。携帯端末100としては、例えば無線ハンディーターミナルやタブレット端末などがこれに該当する。図4は携帯端末100の構成の一例を示す概略ブロック図である。同図に示すように携帯端末100は、CPU101と、ROM103と、RAM105と、タッチパネル(表示部兼操作部)107と、通信部109とを、バス111によって相互に接続して構成されている。CPU101は、各種プログラムを実行する。ROM103は、例えば、CPU101において実行される各種プログラム(注文データ管理装置用プログラムなど)などを記憶する。RAM105は、例えばオーダコントローラ10から受信したファイル(例えば商品ファイル200など)を一時記憶する。タッチパネル107は、注文された商品の商品登録や、注文された商品を提供する時機とページャー端末140との紐付け処理を行うための表示手段兼入力手段である。通信部109は、他の装置(オーダコントローラ10やPOS端末30やキッチンモニタ50など)と送受信を行うものである。
【0023】
ページャー端末140は、複数台用意され、店舗の所定の場所(この例ではPOS端末30近傍位置)に配置される。そして料理完成時に呼び出しを受ける客に手渡される。各ページャー端末140には番号(例えばNo.1~No.25)が付されていて、識別可能となっている。ページャー端末140は受信機であり、前記キッチンモニタ50からの呼出操作に応じて、所定の呼出音(呼出信号)を出力する。呼出音の代わりに、又はそれと共に、光の点滅・発光や振動など、他の呼出信号であっても良い。
【0024】
図5は、商品ファイル200の一例を示す図である。商品ファイル200は、前記オーダコントローラ10に記憶され、POS端末30やキッチンモニタ50や携帯端末100にはそれぞれ、オーダコントローラ10から商品ファイル200がダウンロードされ、更新される。商品ファイル200には、少なくとも、商品を一意に特定する識別番号であるメニューコードや、商品の性質(カテゴリー)に応じて分類される商品分類や、商品名称や、価格や、調理指示を受けてから調理完了するまでの時間である提供時間(提供の時機)などが、商品毎に記憶されている。なお、図5に示す提供時間の「0分」は、注文したその場でその客に渡すことができる商品、即ち、上記ページャー端末140を手渡さない商品を意味している。
【0025】
〔1-1〕携帯端末100によって来店客から注文を取る場合の例
図6は、上記注文データ管理システム1-1を用いて、POS端末30の代わりに、携帯端末100によって来店客から注文を取る場合の例を示す客・スタッフ各者の動作説明図である。同図に示すように、客Aが来店し、フロア担当スタッフBに商品を注文する(A1)。注文を受けたフロア担当スタッフBは、自身が携帯する携帯端末100に、前記注文された商品を商品登録する(B1)。図7は商品登録を行った際の携帯端末100の一例を示す図である。同図に示すように、携帯端末100の画面G1には、注文商品リストG11、メニューカテゴリーG13、メニュー商品G15等が表示されている。注文商品リストG11は注文した商品のリストを表示するものである。メニューカテゴリーG13は多数ある商品を分類した商品のカテゴリーを表示するものであり、所望のカテゴリーの画面上を押下(タッチ、以下同様)することで、その下のメニュー商品G15に、そのカテゴリーに含まれる商品の一覧を表示するものである。メニュー商品G15は、指定されたカテゴリー内の商品を一覧表示するものであり、登録しようとする商品の画面上を押下することで、商品を選択する。選択された商品が前記注文商品リストG11に表示される。そしてこの情報を、POS端末30に送信することで、POS端末30において、注文された商品の商品登録を行う(C1)。
【0026】
次に、携帯端末100は、前記商品登録した商品中に、ページャー端末140を手渡す必要がある商品が存在するか否かを判断し、存在する場合はその旨を携帯端末100に表示する。このとき、携帯端末100は、ページャー端末140を手渡す必要がある商品が複数存在する場合は、それらの商品の提供時間(提供の時機)から、1又は複数のグループにグループ化する。即ち例えば、提供時間が3~4分の商品、5~6分の商品、7~8分の商品、9~10分の商品、のようにグループ化する。フロア担当スタッフBは、前記ページャー端末140を手渡す必要がある商品についての表示に従い、携帯端末100を用いてページャー端末140の番号を入力する(B2)。その方法は以下の通りである。図8は、注文商品リストG11の一例の拡大図である。同図に示すようにこの例では、注文した商品が「パスタ(カルボナーラ)」、「M紅茶」、「Sブレンド」、「ピッツア(シーフード)」であることを示している。各注文商品の右側には、ベル形状のマークM1~M4が表示され、マークM1とマークM4はカラー表示で、マークM1は赤色、マークM4は黄色で表示され、一方、マークM2とマークM3は白黒表示で、何れも同一の灰色で表示されている。マークMがカラー表示されている商品は、客にページャー端末140を渡す商品であることを示し、白黒表示されている商品は客にページャー端末140を渡す必要のない商品であることを示している。且つこの例では、カラー表示されたマークM1とマークM4とが異なる色彩なので、それぞれ異なるページャー端末140を手渡すことを示している。即ち、携帯端末100は、注文商品を複数のグループにグループ化し、これによってページャー端末140を手渡す必要のある商品と、必要のない商品とを区別する表示を行い、さらに手渡す必要のある商品の提供時間が所定時間以上相違(例えば1分以上相違)するのでこれらも別のグループにグループ化し、それぞれ別のページャー端末140を手渡す表示を行う構成としている。そして、前記画面G1中のマークM1の部分を押下すると、図9に示す呼出装置番号入力画面G2が表示される。そして、呼出装置番号入力画面G2に表示されているテンキーを操作することで、例えば呼出装置番号「023」を入力すると、図10に示すような呼出装置番号確認画面G3が表示されるので、この呼出装置番号確認画面G3において呼出装置番号が正しければ、「はい」を押下する。ここでもし「いいえ」を押下した場合は、図9に示す呼出装置番号入力画面G2に戻るので、再度呼出装置番号を入力する。そして前記「はい」の押下によって、図11に示す最終確認画面G4が表示されるので、この最終確認画面G4において「はい」を押下すると、その情報がPOS端末30に送信され、POS端末30において、指定したページャー端末140と商品とを紐付けて登録する(C2)。このとき同時に、キッチンモニタ50にもその情報を送信し、これによってキッチンモニタ50の画面に調理を指示する表示が行われる(D1)。次に、前記画面G1中のマークM4の部分を押下すると、再び図9に示す呼出装置番号入力画面G2が表示されるので、前記呼出装置番号とは異なる呼出装置番号を入力して前記と同様に確定していくことで、指定したページャー端末140と商品とを紐付けて登録し(C2)、同時に、キッチンモニタ50にもその情報を送信し、キッチンモニタ50の画面に調理を指示する表示を行う(D1)。調理担当スタッフDは、これらの指示に基づいて調理を開始する(D2)。なお、調理指示(D1)は、下記する会計処理(C3)の後などに行っても良い。また調理指示(D1)は、その指示をキッチンモニタ50が定期的に携帯端末100やPOS端末30から受信する構成としても良い。
【0027】
また上記例では、個別に呼出装置番号を入力する場合について説明したが、商品とページャー端末140とを携帯端末100又はPOS端末30において自動で紐付けても良い。この場合は、例えば、図8に示す注文商品リストG11中のマークM1を押下すると、「パスタ(カルボナーラ)」と呼出装置番号No.023のページャー端末140とが自動的に紐付けられ、自動的に図11に示す最終確認画面G4が表示されるので、この最終確認画面G4において「はい」を押下する。次に図8に示す注文商品リストG11中のマークM4を押下すると、「ピッツァ(シーフード)」と前記装置No.とは異なる呼出装置番号のページャー端末140とが自動的に紐付けられ、自動的に図11に示す最終確認画面G4が表示されるので、この最終確認画面G4において「はい」を押下する。その後は前述のとおりである。ページャー端末140の指定は、未使用(待機中)の号機番号(呼出装置番号)を候補として自動表示しても良いし、選択画面から号機番号(呼出装置番号)をタッチして選択するなどでも良い。手入力の場合などは、使用中の号機番号(呼出装置番号)を指定した場合は、エラーを報知したりすればよい。
【0028】
一方、図12に示す注文商品リストG11-2のように、注文した商品が「パスタ(カルボナーラ)」、「M紅茶」、「Sブレンド」、「パスタ(日替)」であって、「パスタ(カルボナーラ)」と「パスタ(日替)」の提供時間が同一(例えば1分未満の違い)の場合、マークM1-2とマークM4-2は同一の色彩(例えば両者同一の赤色)とする。即ちこの場合は、同一の(1つの)ページャー端末140を手渡す表示を行う。そして例えば一方のマークM1-2又はマークM4-2を押下して、上記と同様にその商品と呼出装置番号とを紐付けると、自動的にもう一方の商品を同じ呼出装置番号に紐付ける。
【0029】
以上のようにして、各商品とページャー端末140を紐付け処理した後、次に、客は、レジ担当スタッフCに対して会計を行う(A2)。レジ担当スタッフCは、会計の待ち順毎にPOS端末30に対して会計処理(精算)を行う(C3)。この会計処理(C3)は、前記ページャー端末140と商品(商品を提供する時機)との紐付け(全組が好ましいが、少なくとも1組の)が完了しない限り、当該一取引の会計処理の完了を禁止する(例えば小計ボタンが押下できない)ように構成することが好ましい。このように構成すれば、ページャー端末140と商品との紐付けを失念することがなくなる。
【0030】
次に、レジ担当スタッフCは、前記POS端末30に登録した必要数のページャー端末140(図8に示す例では2台)を客に手渡す(C4)。客はこれらページャー端末140を受け取る(A3)。なおこのとき、客は、会計後、時間を置かずに渡せる商品、即ちページャー端末140と紐付けない商品、具体的には、「M紅茶」と「Sブレンド」を、例えばレジ担当スタッフC(他のスタッフでも良い)から受け取る。
【0031】
次に、ページャー端末140と紐付けた提供時間の短い方の商品(この例では「ピッツァ(シーフード)」)の調理が完了すると(D3)、調理担当スタッフDは、キッチンモニタ50を操作することで、調理が完了した商品に紐付くページャー端末140の呼出指示(呼出操作)を行う(D4)。これによって、該当するページャー端末140から所定の呼出音(呼出信号)が出力される(A4)。呼び出しを受けた客は、レジ担当スタッフCの所に出向き、調理完了した商品を受け取る(C5,A5)と同時に、受け取った商品に紐付けられている(呼出音を出力した)ページャー端末140を、レジ担当スタッフCに手渡す(A6,C6)。ページャー端末140を受け取ったレジ担当スタッフCは、POS端末30を操作することによって、ページャー端末140と商品との紐付けを消し込む(C7)。ページャー端末140を調理担当スタッフDが受け取った様な場合はキッチンモニタ50の画面上で上記消込を行っても良く、またページャー端末140をフロア担当スタッフBが受け取った様な場合は携帯端末100の画面上で上記消込を行っても良い。これによって、ページャー端末140は、新たな商品との紐付けが可能(即ち、待機中)になる。
【0032】
次に、ページャー端末140と紐付けた提供時間の次に短い方の商品(この例では「パスタ(カルボナーラ)」)の調理が完了すると、上記各作業(D3-D4,A4-A6,C5-C7)を繰り返し行う(E1)。この例の場合は、これで全ての商品の調理及びその受渡が完了する。
【0033】
ところで、上記例では、商品の提供時間に応じて自動的に必要数のページャー端末140の用意を指示し、調理が完了した商品(グループ)毎に商品を受け渡すように構成したが、客の要望などに応じて、各商品の提供時間を上記提供時間から変更し、客の所望のタイミングで商品を提供するように構成しても良い。この変更操作は、例えば、呼出装置番号の入力操作時(B2)や、会計処理時(C3)などに、携帯端末100やPOS端末30などにおいて行われる。なお下記する例では、手動又は自動でページャー端末140と各商品との個別の紐付けが行われた後、その紐付け状態を変更する場合について説明する。
【0034】
例えば、図8に示す注文商品リストG11の場合において、「パスタ(カルボナーラ)」の提供と、「M紅茶」、「Sブレンド」の提供とを同時にしてほしいとの客の要望があった場合は、図8に示す注文商品リストG11中の、「パスタ(カルボナーラ)」の部分と、「M紅茶」の部分と、「Sブレンド」の部分とを押下することで、これら複数の商品を指定した後、図7の携帯端末100の画面G1に示すまとめボタンG17を押下する。これによって、図13に示すまとめ確認画面G5が表示される。まとめ確認画面G5には、前記指定した複数の商品を、最も提供時間の遅い商品の時間に合わせて提供しても良いか否かを確認するための画面である。そしてこのまとめ確認画面G5で「はい」を押下すると、図14に示す提供時間変更確認画面G6が表示され、前記指定した複数の商品の提供時間を、最も遅く提供される商品の提供時間に合わせることの確認を行う。提供時間変更確認画面G6で「はい」を押下すると、前記3つの商品と1つのページャー端末140が紐付けられ、その後の処理が進められる。このとき、例えばキッチンモニタ50では、各商品の調理指示(調理開始)の時間を相対的にずらし、提供時間の短い商品の調理指示(調理開始)を遅く行うことで、調理完成がほぼ同じタイミングとなるようにしても良い。また例えば、ドリンク(「M紅茶」及び「Sブレンド」)の準備をレジ担当スタッフCが行う場合は、調理品(「パスタ(カルボナーラ)」)の調理完成の数分前にドリンク準備の報知をPOS端末30のモニタ上に行ってレジ担当スタッフCに報知しても良いし、厨房側に別途設置したキッチンプリンタから調理品の調理指示時に発行された印刷物やキッチンモニタ50にドリンクを同時に提供する旨を報知しておいて、厨房から調理品をレジ担当スタッフCに渡す時にレジ担当スタッフCへドリンクを用意する旨を指示しても良い。
【0035】
また例えば、図8に示す注文商品リストG11の場合において、「パスタ(カルボナーラ)」の提供と、「ピッツァ(シーフード)」の提供とを同時にしてほしいとの客の要望があった場合は、図8に示す注文商品リストG11中の、「パスタ(カルボナーラ)」の部分と、「ピッツァ(シーフード)」の部分とを押下することで、これら複数の商品を指定した後、図7の携帯端末100の画面G1に示すまとめボタンG17を押下する。これによって、図15に示すまとめ指示画面G7が表示される。まとめ指示画面G7には、前記指定した各商品にそれぞれ紐付けられているページャー端末140の内の何れのページャー端末140に、両商品を改めて紐付けるかの操作指示が表示される。ここでは、パスタ(カルボナーラ)に紐付いているページャー端末140(呼出装置番号No.023)に両商品をまとめるとして、パスタ(カルボナーラ)側の確定ボタンG71を押下すると、図16に示すまとめ確認画面G8が表示される。内容に間違いがなければ、まとめ確認画面G8中の「はい」を押下し、これによって前記図14に示す提供時間変更確認画面G6が表示され、前記指定した複数の商品の提供時間を、最も遅く提供される商品の提供時間に合わせることの確認を行う。提供時間変更確認画面G6で「はい」を押下すると、前記2つの商品と1つのページャー端末140が紐付けられ、その後の処理が進められる。両商品の調理完了タイミングを合わせたい場合は、上記と同様に、各商品の調理指示(調理開始)の時間を相対的にずらすようにすれば良い。
【0036】
このように、商品の提供タイミングに応じた商品の括り毎にページャー端末140を紐付ければ、出来立ての商品を客が所望のタイミングで提供可能となる。
【0037】
〔1-2〕POS端末30によって来店客から注文を取る場合の例
図17は、上記注文データ管理システム1-1を用いて、携帯端末100を用いずに、POS端末30によって来店客から注文を取る場合の例を示す客・スタッフ各者の動作説明図である。同図に示すように、客Aが来店し、レジ担当スタッフCに商品を注文する(A1)。注文を受けたレジ担当スタッフCは、POS端末30に、前記注文された商品を商品登録する(C1)。図18は商品登録を行った際のPOS端末30の画面G9の一例を示す図である。同図に示すように、POS端末30の画面G9には、注文商品リストG91、メニューカテゴリーG93、メニュー商品G95等が表示されている。そして、この画面G9などを用いて、注文された商品の商品登録を行う(C1)。
【0038】
次に、レジ担当スタッフCは、前記商品登録した商品中に、ページャー端末140を手渡す必要がある商品が存在するか否かを判断し、存在する場合、POS端末30を用いてページャー端末140の呼出装置番号を入力し、登録する(C2)。その方法は、まず前記画面G9中の注文商品リストG91のマークの部分を押下することによって紐付けする商品を指定し、次に、画面G9に示すベルボタンG97を押下することで、図19に示すように、画面G9上に呼出装置番号割当画面G10を表示し、その画面G10中に表示された所望の番号ボタンを押下することで、呼出装置番号と商品(商品を提供する時機)との紐付けを行う。なお、呼出装置番号割当画面G10中に表示される各番号ボタンの色彩などを変更することで、「待機中」、「充電中」、「使用中」、「故障中」、「使用不可」、「修理中」、「圏外」など、その状態に応じて表示態様を変えて表示することで、各ページャー端末140の現在の状態を容易に表示することができる。例えば、待機中は「ピンク色」、充電中は「赤色」、使用中は「水色」、故障中は「黒色」、などである。
【0039】
なおもちろん、呼出装置番号割当画面G10の代わりに、前記図9に示す呼出装置番号入力画面G2を用いて紐付けしていっても良いし、自動で紐付けしてもよい。一方、前記携帯端末100に図19に示す呼出装置番号割当画面G10を表示して商品との紐付けを行ってもよい。また、ページャー端末140に貼付された識別情報(呼出装置番号など)、例えばバーコードなどをスキャナーで読取ることで指定しても良い。
【0040】
上記POS端末30を用いたページャー端末140と商品(商品を提供する時機)との紐付けの際、同時に、キッチンモニタ50にもその情報を送信し、これによってキッチンモニタ50の画面に調理を指示する表示が行われる(D1)。
【0041】
以下の動作は、前記携帯端末100によって来店客から注文を取る場合の例と同一なので、その説明は省略する。なお、画面G9には、前記携帯端末100の画面G1に示すまとめボタンG17と同じ機能を有するまとめボタンG99も表示されている。
【0042】
〔2〕券売機を用いた場合の実施形態
従来、券売機によって事前精算を行う方式の場合は、上述のように、調理終了時に、その食券番号を店員が呼び出すが、場内の騒音などで聞こえない場合がある。また、調理が終了した食券番号をディスプレイにモニタ表示する方式もあり、この方式の場合は騒音などで呼び出しを確認できないというような問題は生じない。一方、このモニタ表示方式は、投資面や設置スペースなどを考慮した場合に、店舗によっては不都合が生じる場合がある。本実施形態は、これら問題も解決するためになされたものである。以下説明する。
【0043】
図20は本発明の他の実施形態にかかる注文データ管理システム1-2の一構成例を示すブロック図である。同図において、上記図1に示す注文データ管理システム1-1と相違する点は、携帯端末100の代わりに、券売機(商品登録手段、注文データ管理装置)150を、直接又は間接にLAN90に接続した点のみである。その他の構成は前記注文データ管理システム1-1の構成と同一なので、同一符号を付し、それらの詳細な説明は省略する。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1図19に示す実施形態と同じである。なお、待機中のページャー端末140は、券売機150の近傍位置に複数台設置されているものとする。
【0044】
図21は券売機150の一構成例を示す概略ブロック図である。同図に示すように、券売機150は、CPU151、フラッシュメモリ153、RAM155、タッチパネル157、操作キー部159、マイク161、スピーカ163、通信部165、発券指示手段167、発券手段169、呼出装置読取手段171、紙幣処理部173、硬貨処理部175を備えている。
【0045】
CPU151は券売機150の処理動作全体を制御する制御手段である。RAM155は主記憶装置に該当するものであり、CPU151が演算処理を実行する際の作業領域として用いられる。またRAM155においては1回の入金に応じた入金金額、現在の残高等のデータを記憶する一時記憶エリアが設定される。RAM155には前記商品ファイル200が記憶されている。フラッシュメモリ153は補助記憶装置に該当するものであり、CPU151が実行するプログラムの他、CPU151が演算処理に際して利用する各種の設定データ等が記憶される。タッチパネル157はCPU151の制御によって所定の画面を表示する。またCPU151はタッチパネル157に対して行われた操作に応じて出力される操作信号に基づき所定の制御処理を実行する。このタッチパネル157は、発券する商品(メニュー品目)を選択入力する選択入力手段を構成する。操作キー部159は上記タッチパネル157と同様に入力用のキー操作部であり、例えばお釣り返却レバーや呼出ボタンなどがこれに該当する。通信部165は外部との通信を実行する送信手段(又は送受信手段)である。発券指示手段167はタッチパネル157で選択された商品の食券の発行を制御して指示する手段であり、食券への印字内容等のデータを発券手段169に送信する。発券手段169は、選択された商品についての必要な情報を食券の用紙に印刷し、印刷した食券を食券取出口に排出する機構部を備えて構成されている。呼出装置読取手段171は、ページャー端末140の呼出装置番号を読み取る手段であり、例えば、ページャー端末140に付している一次元や二次元バーコードや電子タグ、ICチップなどの識別情報を読み取る装置で構成されている。券売機150に固定したものでも良いし、券売機150に対して移動できる構成のものでも良い。紙幣処理部173は紙幣に関する処理全般(例えば投入された紙幣の種別の判定や金種毎の枚数カウントなど)を行う。硬貨処理部175は硬貨に関する処理全般(例えば投入された硬貨の種別の判定や金種毎の枚数カウントなど)を行う。
【0046】
図22は、上記注文データ管理システム1-2を用いて、券売機150によって来店客から注文を取る場合の例を示す客・スタッフ各者の動作説明図である。同図に示すように、客Aが来店し、券売機150を操作することによって商品を注文する(A1)。注文操作を受けた券売機150は、注文を受け付けた商品の商品登録を行い(F1)、POS端末30に、前記注文された商品登録の内容を送信し、商品登録する(C1)。次に、券売機150は、前記商品登録した商品中に、ページャー端末140を手渡す必要がある商品が存在するか否かを判断し、存在する場合は、券売機150を用いてページャー端末140の呼出装置番号を入力して登録する旨を、客に要求する内容をタッチパネル157に表示する。客は、タッチパネル157に表示された操作方法を用いて、例えば、券売機150の近傍に設置されている待機中の何れかのページャー端末140を取り出し、そのページャー端末140に付されている識別情報(呼出装置番号)を券売機150の呼出装置読取手段171によって読み取って入力し、これによってそのページャー端末140と商品(商品を提供する時機)との紐付けを行い登録する(F2)。複数の紐付けが必要な場合は、再度別のページャー端末140を取り出して前記と同様の紐付け操作を行って登録する。登録内容はPOS端末30に送信され、登録される(C2)。このとき同時に、キッチンモニタ50にもその情報を送信し、これによってキッチンモニタ50の画面に調理を指示する表示が行われる(D1)。次に、券売機150において、会計処理を行い(F3)、食券が排出されてお釣りなどを払い出し、その結果はPOS端末30に送信される(C3)。即ちこの例においても、ページャー端末140と商品(商品を提供する時機)との紐付け(全組、場合によっては少なくとも1組の)が完了しない限り、当該一取引の会計処理の完了(食券の排出やお釣りの払い出しなど)を禁止するように構成し、これによって、商品群(調理品群)と同じ数量のページャー端末140の紐付けが確実に行われるようにしている。もしくは釣銭が発生しないケースを考えて、ある一定時間、ページャー端末140との紐付けが実施されない場合は、報知手段により報知したり、入金された金銭を払い出したりしても良い。電子マネーなどの場合は、決済操作モードへ遷移しないなど、取引を禁止させる手段を用いれば良い。そして客は、前記1又は複数のページャー端末140を持って(F4,A3)、所定の待機場所でページャー端末140による呼出があるまで待機する。以下の動作は、前記した内容と同等なので、その説明は省略する。
【0047】
なお、注文データ管理システム1-2の構成も種々の変更が可能であることは言うまでもない。例えば場合によっては、POS端末30を省略し、その機能を券売機150に持たせても良い。また券売機150と共に、携帯端末100を設置しても良い。
【0048】
図23は、上記携帯端末100によって来店客から注文を取る場合、又はPOS端末30によって来店客から注文を取る場合、又は券売機150によって来店客が注文を取る場合であって、ページャー端末140との紐付けが必要な場合における、POS端末30(場合によっては、携帯端末100や券売機150、以下同様)における概略動作フロー図である。POS端末の動作は、上述しているが、ここで図23を用いてまとめて説明する。
【0049】
即ち、同図に示すように、POS端末30には、携帯端末100や券売機150を介して、又は直接、客の注文に係る商品(注文商品)の商品登録を行う(ステップST1-1)。全ての注文商品の登録が終了した後、携帯端末100や券売機150を介して、又は直接、ページャー端末140と注文商品(注文商品を提供する時機)との紐付け処理を行う(ステップST1-2)。紐付けが複数組ある場合は、上記ステップST1-2の紐付け処理を必要回数だけ繰り返す(ステップST1-3)。全ての紐付け処理が完了したら、会計処理を行う(ステップST1-4)。このとき、少なくとも1つの商品(商品を提供する時機)とページャー端末140とが紐付けられていない場合、当該一取引の会計処理完了ができない禁止手段を有しておくことが好ましい。次に、ページャー端末140の紐付けの消込入力があった場合(ステップST1-5のY)は、該当するページャー端末140のステータスを、使用中から待機中などに変更する(ステップST1-6)。そして全てのページャー端末140の消込入力が完了したら(ステップST1-7のY)、一連の処理を完了する。
【0050】
即ち、注文データ管理システム1-1,1-2は、客が購入する商品を登録する商品登録手段(前記ステップST1-1を実行するCPU31など)と、当該商品を提供する際に客を呼び出す呼出手段(ページャー端末140など)と、前記商品を提供する時機と前記呼出手段(ページャー端末140など)とを紐付けする紐付け手段(前記ステップST1-2を実行するCPU31など)を備え、前記紐付け手段は、一取引において客が所望する商品を提供する時機が複数ある場合、当該複数の商品を提供する時機を複数の前記呼出手段に紐付ける(前記ステップST1-3を実行するCPU31など)構成を有している。
【0051】
ところで、上記各実施形態では、商品を複数のグループ(商品群、または調理品群)にグループ化する条件として、提供時間を用いたが、その代わりに、例えば、商品の商品分類(例えば大分類、中分類、小分類)を条件(単位)として商品を複数のグループ(商品群、または調理品群)にグループ化するように構成しても良い。このように構成した場合は、同一系統の商品毎に、商品をまとめて提供できるようになる。また一般に、同一の商品分類に属する商品は、その提供時間がほぼ同じである場合が多い。
【0052】
また、上記各実施形態では、呼出装置としてページャー端末140を用いた例を説明したが、呼出装置はページャー端末140に限定されず、例えばその代わりに、客が所有するスマートホンなどの携帯端末を利用しても良い。この場合、事前に呼出装置用のアプリケーションソフトをスマートホンなどにダウンロードしておくことで、その画面上にメールアドレスなどを表示し、そのバーコードをスキャンすることで、メール送信による調理終了の報知を複数回に分けて実施しても良い。さらにSNSなどによるプッシュ回線などを利用しても良い。
【0053】
また、上記各実施形態で行った、グループ(商品群)とページャー端末140との紐付けは、これを後から変更することも可能である。例えば、取引番号(レシート)や、複数ある内の1つのページャー端末140の呼出装置番号を呼び出して、該取引の明細から商品のグループやページャー端末140を選択するようにして、POS端末30や携帯端末100や券売機150などにおいてグループとページャー端末140との紐付けを再設定すればよい。
【0054】
なお、ページャー端末140の状態監視であるが、定期的な送信確認により正常動作を把握しても良い。また、通信できない場合は、通常は「充電中」としても良い。充電されていないページャー端末140が「充電中」となると、故障と判断できるので、手動でステータスを変更し、修理に出せばよい。
【0055】
また、商品とページャー端末140との紐付けは、携帯端末100やPOS端末30や券売機150で商品登録をしながら、呼出対象商品を登録した際にページャー端末140を紐付け、残りの商品を登録する際に、同じ調理時間の商品が登録されれば、自動的にグルーピングするように構成しても良い。このように構成すれば、客の要求などで商品提供時間を決めるまとめ操作を行う場合のみ再設定すればよく、呼出対象商品発生毎に自動的に紐付けるので、スタッフの工数も削減され、操作もスムーズに行えるようになる。
【0056】
また、券売機150と一体化、もしくは別装置として、ページャー端末140を自動で客へ提供する装置と組み合わせたもので、ページャー端末140を払い出しても良い。この場合は、ページャー端末140を自動払出装置へ補充、装填する際にページャー端末の号機番号(呼出装置番号)を入力することで、払い出す順序を制御することで、商品又はグループとページャー端末140とを自動で紐付けしても良い。
【0057】
また、ページャー端末140は、充電及びPOS端末30と通信する機能を備える装置(クレードル)から取り外すことで、自動的に商品を提供する時機と紐付けるように構成しても良い。また、一つのページャー端末140に複数の商品を提供する時機を設定することができるように構成しても良い。さらに、ページャー端末140に表示部がある場合は、提供する商品を表示しても良いし、残りの商品を表示しても良いし、また、呼び出し回数を表示して商品が提供される時機を確認できるようにしても良い。
【0058】
また、ページャー端末に代えて(またはそれと共に)、呼出番号表示用のディスプレイを用いた場合でも同様の紐付けが可能である。この場合も、商品毎やグループ毎に呼出番号を紐付けて管理すればよい。この場合、例えば買上レシート(商品交換用レシート)の、呼出番号が付された商品またはグループ単位、さらに呼出番号のみを、別途枠で囲むなど、その部分の印字態様を他の部分の印字態様とは変えて発行してもよい。顧客は買上レシートに印字された呼出番号がディスプレイへ表示されるのを待つ。店員は調理が完了したら、ディスプレイに呼出番号を表示する。例えば、厨房担当者が調理完了を厨房端末へ入力すれば、自動的にディスプレイに該当の呼出番号が表示されるようにすればよい。また、調理中と調理完了の表示領域(画面領域)を設けたディスプレイであれば、注文時(または厨房端末が調理指示を受信した時、または厨房担当者が調理指示の受取り操作を行った時など)に呼出番号を調理中側の画面領域に表示させて、調理完了した時点で、調理中側の画面領域の当該呼出番号の表示を終了し、且つ当該呼出番号を調理完了側の画面領域で表示してもよい。商品の受け渡しが完了した時点で、呼出番号を画面上から消去すれば良い。
【0059】
具体例を示すと、例えば、図24(a)に示す商品交換用レシート210のように、商品名211a,211b毎に、それらに夫々紐付けられている呼出番号213a,213bを表示する。もしも商品名211a,211bが1つのグループ単位になっている場合は、呼出番号213a,213bにそれぞれ同一の呼出番号を表示するか、何れか一方の商品名の位置に1つの呼出番号を表示する。さらに呼出番号213a,213bに対応して、それぞれの調理時間(およその待ち時間)を印字しても良い(以下の各例においても同様)。なおこの商品交換用レシート210は、ページャー端末を用いて呼出を行う場合に用いても好適である。即ち、ページャー端末を渡す際に、同時にこの商品交換用レシート210を顧客に渡しておけば、商品交換用レシート210に記載された呼出番号213a,213bと、これと同一のページャー端末の番号とを、店員または顧客が容易に確認することができ、ページャー端末の渡し間違えをより確実に防止することができる。
【0060】
また、図24(b)に示すように、商品名221a,221bや精算内容が印字されたレシート本体225と、商品毎(またはグループ毎)に切り離し可能な態様(この例では切り取り線L1,L2を設けている)の引換用シート227,229とを、連結してなる商品交換用レシート220を発行しても良い。この例の場合、レシート本体225には、呼出番号を表示せず、その分、用紙の無駄をなくしている。一方、商品引換用シート227,229には、それぞれ引き換える商品名227a,229aと、数量227b,229bと、呼出番号227c,229cとが表示されている。このように構成すれば、商品交換時に引換用シート227,229を切り離して店員に渡すことで、商品毎(またはグループ毎)の交換を、より確実に間違いなく行うことができる。なお、複数の引換用シート227,229を連結する場合、調理時間(およその待ち時間)の短い方の引換用シート229を先端側(レシート本体225から離れる側)に配置すれば、先に先端側の引換用シート229が切り取られ、根元側の引換用シート227はレシート本体225に一体に残るので一枚の状態を維持でき、その取り扱いが容易になる。
【0061】
また、図24(c)に示すように、商品名231a,231bや精算内容が印字されたレシート本体235と、商品毎(またはグループ毎)に切り離し可能な態様(この例では切り取り線L1,L2を設けている)の引換用シート237,239とを、連結してなる商品交換用レシート230を発行しても良い。この例の場合、レシート本体235にも、呼出番号233a,233bを表示している。その他の部分については、上記商品交換用レシート220と同じように、商品引換用シート237,239には、それぞれ引き換える商品名237a,239aと、数量237b,239bと、呼出番号237c,239cとが表示されている。このように構成すれば、レシート本体235においても商品名231a,231bと呼出番号233a,233bの対応関係を明確に表示できる。
【0062】
ところで、呼出番号やページャー端末の設定方法としては、例えば、呼出番号テーブルやページャー端末の番号テーブルを用意して記憶しておき、それぞれの称呼などを設定しておく。そして、呼出番号やページャー端末と商品との紐付け操作を行う場合は、自動的に採番すれば良い。またPOS端末の画面上に表示された領域(選択用ボタン群など)から選択しても良い。例えば、自動的に採番する場合は、昇順・降順で重複しないように採番すればよい。また、ページャー端末の場合は、ページャー端末側の識別情報を指定、またはバーコードや電子タグなどであればその都度、紐付け操作を行っても良い。
【0063】
一方、従来、飲食店などにおいては、販売する商品に関連するオプションを予め登録しておき、商品と併せて画面やレシートに出力などするように構成されている場合がある。例えば、飲食する商品に必要とされるミルクや砂糖、箸やスプーン・フォークなど、また飲食以外の各種商品を購入した場合に同時に提供する付属品などを、オプションとして予め登録しておき、必要に応じて1又は複数のオプションを選択できるようにするような場合である。このような構成とする場合は、オプション登録用のマスタを作成する。ここでは、このようなオプションマスタの設定方法を用いて、上記呼出番号やページャー端末を設定したり、注文した商品と紐付けたりする方法を、具体的に説明する。
【0064】
図25は、呼出番号に係る1つのオプショングループを設定する(オプションマスタを作成する)方法の一例を示す図である。同図は、POS端末の画面の一部を示している(下記する図26図28においても同様)。即ち、まず図25(a)に示すように、POS端末の画面に表示したオプショングループ設定画面g1に、オプショングループの名前「呼出し番号」を設定する。これによって、オプショングループ1の名称が「呼出し番号」として設定される。次に、例えば前記オプショングループ設定画面g1中の「呼出し番号」の部分を押下することで、「呼出し番号」のオプショングループ1を開いて、図25(b)に示すオプション設定画面g1´を表示させる。そしてこの例のように、オプション設定画面g1´中の各ID(識別コード)「10001,10002,・・・」に対応して、夫々名称「呼出(1),呼出(2),・・・」を設定する。各名称「呼出(1),呼出(2),・・・」は、それぞれ全てのページャー端末の番号に対応させる(またはディスプレイに表示される全ての呼出番号に対応させる)。これによって、各ページャー端末(またはディスプレイ表示)と呼出番号とが紐付けられる。また各単価は、何れも「0円」に設定する。単価を「0円」に設定することで、売上計上を誤って行うことがなくなる。なお、図示はしないが、単価を「0円」に設定する代わりに、売上計上対象有無のフラグ管理によって売上計上されないように構成することもできる。
【0065】
図26は、各商品に前記オプションに関する付加情報を設定する方法の一例を示す図である。即ち、図26(a)は、商品ファイル中の商品「たっぷりタマゴサンド」に関する商品情報画面g2の一例を示す図である。同図は、当該商品情報画面g2中の商品情報ボタンg21が押下されることで表示される画面である。そしてこの商品情報画面g2において、当該商品の基本的データ(当該商品の識別番号や名称など)の設定が行われる。そして当該商品情報画面g2中の付加情報ボタンg23が押下されることで、図26(b)に示すような、付加情報画面g3が表示され、当該商品の付加情報の設定が行える。なおこの付加情報の設定は、すぐに提供できる商品には設定せず、提供時間が長いものだけ設定するなどの運用も可能である。図示した付加情報画面g3では、オプションステータス(オプション割付方法)設定欄g31として、「自動」が設定されているが、その代わりに「手動」を選択することもできる。「自動」の場合は、例えばID(識別コード)の昇順または降順で、その順番を自動的に割り当てる。途中に使用中の呼出番号がある場合は、重複選択しないように、使用中の呼出番号を飛び越して次の呼出番号を選択する。また例えば昇順で採番する場合に、最大の呼出番号に到達した場合は、次は最初(最小)の呼出番号に戻して採番する。この方法であれば、呼出番号を自動的に採番できる。「手動」の場合は、ページャー端末の番号などを手動によってその都度割り当てる操作となる。またこの例では、オプション選択強制設定欄g33に、「はい」または「いいえ」を設定する。これによって、オプション選択強制フラグが設定され、オプション選択が強制的・必須なのか、任意・必須でないのか、が設定される。オプション選択を「はい」(強制)に設定した場合は、このオプションが設定されない場合、商品の登録が完了しない構成としたり、または、スキップ操作等の別途の操作を必要にする構成としたりする。一方、オプション選択を「いいえ」(任意)に設定した場合は、このオプションの実施の要否も含めて選択をすることが可能になる構成などとする。
【0066】
次に、以上のようにして完成した呼出番号に係るオプションマスタや、商品情報に係る商品ファイルなどを用いて、注文した各商品とページャー端末などを紐付け設定する方法を説明する。ここでは、顧客が商品「たっぷりタマゴサンド」と商品「きんぴらとタマゴサラダ&照焼」を注文し、また商品「たっぷりタマゴサンド」の採番は自動が設定され、商品「きんぴらとタマゴサラダ&照焼」の採番は手動が設定されていたものとする。
【0067】
そして、商品「たっぷりタマゴサンド」が注文され、これをPOS端末において登録する登録操作中に、図27に示すようなオプション選択画面g4が表示される。オプション選択画面g4には、その商品名などと共に、前記図25(b)に示すオプション設定画面g1´において設定したオプショングループ1中の各呼出番号のボタンB1~B10が表示されている。この例の場合、例えば前記オプション設定画面g1´において「呼出(1)」~「呼出(10)」まで設定されていたとして、これら10個のボタンB1~B10が表示される。今回、上述のように、商品「たっぷりタマゴサンド」については、呼出番号を自動で採番するように設定されているので、例えば、昇順に自動で、「呼出(10)」が採番されたとする。このとき、例えば現在使用中のページャー端末などが、「呼出(8)」と「呼出(9)」であるとすると、これら使用中のボタンB8,B9の表示態様と、今回採番された「呼出(10)」のボタンB10の表示態様と、それ以外の使用していないボタンB1~B7の表示態様とを、異なる表示態様とする。ここで表示態様とは、色彩、文字の字体、形状、点滅・静止などの態様をいう。これによって、現在使用中の「呼出(8)」,「呼出(9)」と、今回自動で採番された「呼出(10)」と、使用も採番もされていない「呼出(1)」~「呼出(7)」とを、瞬時に見分けることができる。そして、上記自動で採番された「呼出(10)」に特に支障が無ければ、例えば図示しない確定ボタンを押下する等することで、当該「呼出(10)」が決定され、使用中の表示態様となり、呼出番号(10)と商品「たっぷりタマゴサンド」が紐付けられて記憶される。なお、例えば何らかの支障によって上記自動で採番された呼出番号(10)を変更したい場合は、図示しない変更ボタンなどを操作することで、その変更を行う。
【0068】
引き続き、商品「きんぴらとタマゴサラダ&照焼」が注文されると、上記と同様に処理を行い、図27に示すと同様のオプション選択画面g4が表示される。このとき、商品「きんぴらとタマゴサラダ&照焼」については、呼出番号を手動で採番するように設定しているので、例えば手動で、現在使用されている「呼出(8)~(10)」以外の「呼出(1)~(7)」用のボタンB1~B7のいずれか(ここではボタンB5)を押下する。これによって、「呼出(5)」のボタンB5は、使用中の表示態様となり、呼出番号(5)と商品「きんぴらとタマゴサラダ&照焼」が紐付けられて記憶される。以上説明したように、オプショングループ1で設定されている呼出番号は、注文された商品を登録した際に自動的に割当されるか、手動で割当できるように画面表示(オプション設定画面g4)などが行われる。
【0069】
上記のようにして各商品が登録された後、図28に示すような会計画面g5がPOS端末の画面に表示されるが、このとき、商品毎に、呼出番号(「呼出(10)」,「呼出(5)」)が表示される。従ってページャー端末を顧客に手渡す場合は、この表示された呼出番号を確認しながら手渡すことができる。一方、ページャー端末を渡さず、例えば調理中と調理完了の画面領域(表示領域)を分割して設けたディスプレイへ呼出番号を表示する場合は、各商品の調理中、調理完了に応じた画面領域に呼出番号を表示しておく。調理中の画面領域に呼出番号が表示されていると、注文されていることが明確になる。調理が完了した時点で、厨房端末で調理完了を入力などすることで、例えば図29に示すように、ディスプレイ250に、調理が完了した商品に紐付けられた呼出番号(5)や(10)が調理完了の画面領域で表示される。なお会計の際に発行される商品交換レシート(買上レシート)として、図24(a),(b),(c)に示すような商品交換レシート210,220,230を発行しても良い。
【0070】
上記実施形態においては、即時に渡せる商品と、調理完了待ち商品が混在している場合でも、上記のように調理完了待ち商品の登録時に自動的(または任意)にオプション選択の画面(オプション選択画面g4)を表示させて、画面上の呼出番号を選択するように構成しているので、各調理完了待ち商品(または各調理完了待ち商品群)について確実に呼出番号を紐付けることができる。
【0071】
さらに、ディスプレイの呼出番号は調理進捗状態や受取り時間経過に応じて表示態様を変更しても良い。具体的には、事前に商品毎に調理時間が設定されているので、注文時、または、厨房端末で調理指示を受信、または当該受信を確認した時点から、調理時間が5分の場合は、調理中側の画面領域に表示されている当該注文にかかる呼出番号を、残り1分となった段階で表示態様を変えても良い。表示態様を変更する残り時間は商品毎で設定されてもよいし、システム設定で設定されてもよい。また、残り時間は分、秒単位の他に全体の調理時間から残10%の様に割合で設定してもよい。また、調理完了後、商品の引取りがない場合などの客側・店員側の報知手段として、調理完了から一定時間経過すると調理完了側の画面領域に表示されている呼出番号の表示態様を変える、フラッシングさせるなどのディスプレイ上での報知に加えて、音声案内などで報知しても良い。調理完了からの経過時間は段階的に設定されても良く、表示態様は当該段階毎に変更されても良い。
【0072】
また、上記実施形態に係るオーダコントローラ10、POS端末30、キッチンモニタ50、携帯端末100、ページャー端末140で実行されるプログラムは、各装置に予め組み込まれて提供されるものとしているが、これに限られず、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。また、上記実施形態に係るオーダコントローラ10、POS端末30、キッチンモニタ50、携帯端末100、ページャー端末140で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良いし、ネットワーク経由で提供又は配布するように構成しても良い。
【0073】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの構成であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0074】
1-1,1-2 注文データ管理システム 10 オーダコントローラ(管理装置)
30 POS端末(会計端末,商品登録手段)
31 CPU 33 ハードディスク
35 ROM 37 RAM
39 表示部 41 レシート印字部
43 ドロワ部 45 通信部
47 操作部 49 バス
50 キッチンモニタ(厨房端末) 51 CPU
53 ROM 55 RAM
57 タッチパネル(表示部兼操作部) 59 通信部59
61 バス 70 無線手段
90 LAN
100 携帯端末(商品登録手段) 101 CPU
103 ROM 105 RAM
107 タッチパネル(表示部兼操作部) 109 通信部
111 バス 120 無線手段
140 ページャー端末(呼出手段)
150 券売機(商品登録手段、注文データ管理装置)
151 CPU 153 フラッシュメモリ
155 RAM 157 タッチパネル
159 操作キー部 161 マイク
163 スピーカ 165 通信部
167 発券指示手段 169 発券手段
171 呼出装置読取手段 173 紙幣処理部
175 硬貨処理部 190 外部ネットワーク
200 商品ファイル
A 客 B フロア担当スタッフ
C レジ担当スタッフ D 調理担当スタッフ
G1 画面 G2 呼出装置番号入力画面
G3 呼出装置番号確認画面 G4 最終確認画面
G5 まとめ確認画面 G6 提供時間変更確認画面
G7 まとめ指示画面 G8 まとめ確認画面
G9 画面 G10 呼出装置番号割当画面
G11,G11-2 注文商品リスト G13 メニューカテゴリー
G15 メニュー商品 G17 まとめボタン
G71 確定ボタン G91 注文商品リスト
G93 メニューカテゴリー G95 メニュー商品
G97 ベルボタン G99 まとめボタン
M1~M4,M1-2,M4-2 マーク
210 商品交換用レシート 211a,211b 商品名
213a,213b 呼出番号 220 商品交換用レシート
221a,221b 商品名 225 レシート本体
227,229 引換用シート L1,L2 切り取り線
227a,229a 商品名 227b,229b 数量
227c,229c 呼出番号 230 商品交換用レシート
231a,231b 商品名 233a,233b 呼出番号
235 レシート本体 237,239 引換用シート
237c,239c 呼出番号 g1 オプショングループ設定画面
g1´ オプション設定画面 g2 商品情報画面
g21 商品情報ボタン g23 付加情報ボタン
g3 付加情報画面
g31 オプションステータス(オプション割付方法)設定欄
g33 オプション選択強制設定欄 g4 オプション選択画面
B1~B10 ボタン g5 会計画面
250 ディスプレイ
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