(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-16
(54)【発明の名称】エアロゾル生成物品
(51)【国際特許分類】
A24D 3/17 20200101AFI20221109BHJP
A24D 3/04 20060101ALI20221109BHJP
A24D 1/20 20200101ALI20221109BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20221109BHJP
【FI】
A24D3/17
A24D3/04
A24D1/20
A24F40/20
(21)【出願番号】P 2020542251
(86)(22)【出願日】2019-11-13
(86)【国際出願番号】 KR2019015412
(87)【国際公開番号】W WO2020105940
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2020-08-04
(31)【優先権主張番号】10-2018-0146529
(32)【優先日】2018-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ボン ソ
(72)【発明者】
【氏名】コ、トン キョン
(72)【発明者】
【氏名】ノ、チェ ソン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、サン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ファン、チュン ソプ
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/182322(WO,A1)
【文献】特開2001-046044(JP,A)
【文献】特表2015-523093(JP,A)
【文献】国際公開第2017/182485(WO,A1)
【文献】特開2001-120249(JP,A)
【文献】特開昭59-203483(JP,A)
【文献】米国特許第04413641(US,A)
【文献】特表2015-530106(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 3/17
A24D 3/04
A24D 1/20
A24F 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置に挿入される上流末端部に配置される前端フィルタセグメントと、
ユーザの口と接触する下流末端部に配置される後端フィルタセグメントと、
前記前端フィルタセグメントと前記後端フィルタセグメントとの間に配置されるタバコロッドと、を含み、
前記前端フィルタセグメント
は、
前記上流末端部から前記下流末端部に向かって延設される少なくとも1つのチャネルと、
エアロゾルの一部成分をフィルタリングするフィルタ構造物と、を含み、
前記前端フィルタセグメントは、前記少なくとも1つのチャネル及び前記フィルタ構造物の断面積の比率に対応する吸引抵抗を有する
ことを特徴とするエアロゾル生成物品。
【請求項2】
前記前端フィルタセグメント又は前記後端フィルタセグメントは、1mmWG/mm~30mmWG/mm範囲内の吸引抵抗を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項3】
前記フィルタ構造物の断面積に対する前記少なくとも1つのチャネルの断面積の比率は、0.02~1.47内の値を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項4】
前記少なくとも1つのチャネルの断面形状は、円形または多葉形である
ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項5】
前記少なくとも1つのチャネルは、複数のチャネルを含み、
前記複数のチャネルは、前記フィルタ構造物と
前記前端フィルタセグメント又は前記後端フィルタセグメントを取り囲むラッパとの間に配置され、
前記フィルタ構造物は、前記フィルタ構造物の中心から外側に向かい、前記複数のチャネル間に延びる複数の脚部を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項6】
前記少なくとも1つのチャネルは、複数のチャネルを含み、
前記複数のチャネルは、位置、断面形状、及び断面積のうち、少なくともいずれか1つが互いに異なる
ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項7】
前記少なくとも1つのチャネルの一地点での断面積は、他地点での断面積と互いに異なる
ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項8】
前記少なくとも1つのチャネルの上流末端部側開口面の面積は、下流末端部側開口面の面積よりも大きい
ことを特徴とする請求項7に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項9】
前記少なくとも1つのチャネルの開口面の法線は、前記フィルタ構造物と出合う
ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項10】
前記後端フィルタセグメントは、少なくとも1つのチャネルとフィルタ構造物とを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項11】
前記前端フィルタセグメントに形成される少なくとも1つのチャネルと前記後端フィルタセグメントに形成される少なくとも1つのチャネルは、断面形状、断面積、及び個数のうち、少なくともいずれか1つが互いに異なる
ことを特徴とする請求項
10に記載のエアロゾル生成物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成物品に係り、さらに詳細には、チャネルが形成されたフィルタセグメントを含むエアロゾル生成物品に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なエアロゾル生成物品(シガレット)の短所を克服する代替方法に係わる需要が増大している。例えば、エアロゾル生成物品を燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではない、エアロゾル生成物品内のエアロゾル生成物質が加熱されることによってエアロゾルがされる方法に係わる需要が増大している。
【0003】
エアロゾル生成物品は、フィルタセグメントを含み、フィルタセグメントは、エアロゾルに含まれた特定成分をフィルタリングするか、エアロゾルを冷却させる役割を行う。フィルタセグメントは、喫煙時、エアロゾルが容易に吸入されるようにしつつ、エアロゾルの特定成分をフィルタリングする機能を同時に行う。これにより、フィルタセグメントに適切な吸引抵抗を与えるための研究が進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、端部に位置したフィルタセグメントがチャネルを含み、チャネルの断面積によってエアロゾル生成物品の吸引抵抗調節が可能なエアロゾル生成物品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施例によるエアロゾル生成物品は、エアロゾル生成装置に挿入される上流末端部に配置される前端フィルタセグメントと、ユーザの口と接触する下流末端部に配置される後端フィルタセグメントと、前記前端フィルタセグメントと前記後端フィルタセグメントとの間に配置されるタバコロッドと、を含み、前記前端フィルタセグメント及び前記後端フィルタセグメントのうち、少なくともいずれか1つのフィルタセグメントは、前記上流末端部から前記下流末端部に向かって延設される少なくとも1つのチャネルと、エアロゾルの一部成分をフィルタリングするフィルタ構造物と、を含み、前記少なくともいずれか1つのフィルタセグメントは、前記少なくとも1つのチャネル及び前記フィルタ構造物の断面積の比率に対応する吸引抵抗を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、フィルタ構造物の断面積に対するチャネルの断面積の比率(気孔率)を調節して、エアロゾル生成物品の吸引抵抗を調節することができる。また、フィルタセグメントに形成されたチャネルを介してエアロゾルを容易に通過させると共に、フィルタ構造物を介してエアロゾルの成分をフィルタリングすることができる。
【0007】
エアロゾル生成物品の効果は、前述した内容によって制限されず、さらに多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
【
図2】エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
【
図3】エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
【
図6】フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの直径方向断面図の例を示す。
【
図7】フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの直径方向断面図の例を示す。
【
図8】フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの直径方向断面図の例を示す。
【
図9】フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの直径方向断面図の例を示す。
【
図10】フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの直径方向断面図の例を示す。
【
図11】フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの直径方向断面図の例を示す。
【
図12】フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの直径方向断面図の例を示す。
【
図13】フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの長手方向断面図の例を示す。
【
図14】フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの長手方向断面図の例を示す。
【
図15】フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの長手方向断面図の例を示す。
【
図16】後端フィルタセグメントにチャネルが形成されたエアロゾル生成物品の一例を示す。
【
図17】前端フィルタセグメントにチャネルが形成されたエアロゾル生成物品の一例を示す。
【
図18】前端フィルタセグメントと後端フィルタセグメントにチャネルが形成されたエアロゾル生成物品の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一実施例によるエアロゾル生成物品は、エアロゾル生成装置に挿入される上流末端部に配置される前端フィルタセグメントと、ユーザの口と接触する下流末端部に配置される後端フィルタセグメントと、前記前端フィルタセグメントと前記後端フィルタセグメントとの間に配置されるタバコロッドと、を含み、前記前端フィルタセグメント及び前記後端フィルタセグメントのうち、少なくともいずれか1つのフィルタセグメントは、前記上流末端部から前記下流末端部に向かって延設される少なくとも1つのチャネルと、エアロゾルの一部成分をフィルタリングするフィルタ構造物と、を含み、前記少なくともいずれか1つのフィルタセグメントは、前記少なくとも1つのチャネル及び前記フィルタ構造物の断面積の比率に対応する吸引抵抗を有する。
【0010】
一実施例によるエアロゾル生成物品において、前記少なくともいずれか1つのフィルタセグメントは、1mmWG/mm~30mmWG/mm範囲内の吸引抵抗を有する。
【0011】
一実施例によるエアロゾル生成物品において、前記フィルタ構造物の断面積に対する前記少なくとも1つのチャネルの断面積の比率は、0.02~1.47内の値を有する。
【0012】
一実施例によるエアロゾル生成物品において、前記少なくとも1つのチャネルの断面形状は、円形または多葉形である。
【0013】
一実施例によるエアロゾル生成物品において、前記少なくとも1つのチャネルは、複数のチャネルを含み、前記複数のチャネルは、前記フィルタ構造物と前記フィルタセグメントを取り囲むラッパとの間に配置され、前記フィルタ構造物は、前記フィルタ構造物の中心から外側に向かい、前記複数のチャネル間に延びる複数の脚部を含む。
【0014】
一実施例によるエアロゾル生成物品において、前記少なくとも1つのチャネルは、複数のチャネルを含み、前記複数のチャネルは、位置、断面形状、及び断面積のうち、少なくともいずれか1つが互いに異なる。
【0015】
一実施例によるエアロゾル生成物品において、前記少なくとも1つのチャネルの一地点での断面積は、他地点での断面積と互いに異なる。
【0016】
一実施例によるエアロゾル生成物品において、前記少なくとも1つのチャネルの上流末端部側開口面の面積は、下流末端部側開口面の面積よりも大きい。
【0017】
一実施例によるエアロゾル生成物品において、前記少なくとも1つのチャネルの開口面の法線は、前記フィルタ構造物と出合う。
【0018】
一実施例によるエアロゾル生成物品において、前記前端フィルタセグメントに形成される少なくとも1つのチャネルと前記後端フィルタセグメントに形成される少なくとも1つのチャネルは、断面形状、断面積、及び個数のうち、少なくともいずれか1つが互いに異なる。
【0019】
他の実施例によるエアロゾル生成物品は、エアロゾル生成装置に挿入される上流末端部に配置されるタバコロッドと、ユーザの口と接触する下流末端部に配置される後端フィルタセグメントと、を含み、前記後端フィルタセグメントは、前記上流末端部から前記下流末端部に向かって延設される少なくとも1つのチャネルと、エアロゾルの一部成分をフィルタリングするフィルタ構造物と、を含み、前記少なくともいずれか1つのフィルタセグメントは、前記少なくとも1つのチャネル及び前記フィルタ構造物の断面積の比率に対応する吸引抵抗を有する。
【0020】
実施形態で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に携わる技術者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されねばならない。
【0021】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいは、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0022】
以下の実施例において、用語「上流」及び「下流」は、ユーザが喫煙物品を使用して空気を吸引するとき、外部からエアロゾル生成物品内部に空気が流入される部分が「上流」であり、エアロゾル生成物品内部から外部に空気が排出される部分が「下流」である。用語「上流」及び「下流」は、エアロゾル生成物品を構成するセグメント間の相対的な位置または方向を示すために使用された用語である。
【0023】
以下の実施例において、用語「長手方向」は、エアロゾル生成物品の長軸方向(longitudinal direction)を意味し、「直径方向」は、エアロゾル生成物品の短軸方向を意味する。すなわち、「直径方向」は、「長手方向」との垂直方向を意味する。
【0024】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態によって具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0026】
図1ないし
図3は、エアロゾル生成装置にエアロゾル生成物品が挿入された例を示す図面である。
【0027】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12及びヒータ13を含む。
図2及び
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、蒸気化器14をさらに含む。また、エアロゾル生成装置1の内部空間には、エアロゾル生成物品2が挿入される。
【0028】
図1ないし
図3に図示されたエアロゾル生成装置1には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、
図1ないし
図3に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置1にさらに含まれることを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0029】
図1には、バッテリ11、制御部12及びヒータ13が一列に配置されている。また、
図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14及びヒータ13が一列に配置されている。また、
図3には、蒸気化器14及びヒータ13が並列に配置されている。しかし、エアロゾル生成装置1の内部構造は、
図1ないし
図3に図示されたものに限定されない。言い換えれば、エアロゾル生成装置1の設計によって、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14の配置は変更される。
【0030】
エアロゾル生成物品2がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13及び/または蒸気化器14を作動させ、エアロゾルを発生させる。ヒータ13及び/または蒸気化器14によって発生したエアロゾルは、エアロゾル生成物品2を通過してユーザに伝達される。
【0031】
バッテリ11は、エアロゾル生成装置1の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒータ13または蒸気化器14が加熱されるように電力を供給し、制御部12の動作に必要な電力を供給する。また、バッテリ11は、エアロゾル生成装置1に設けられたディスプレイ、センサー、モータなどの動作に必要な電力を供給する。
【0032】
制御部12は、エアロゾル生成装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12は、バッテリ11、ヒータ13及び蒸気化器14だけでなく、エアロゾル生成装置1に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル生成装置1の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置1が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0033】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとして具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組み合わせによって具現される。また、他の形態のハードウェアによって具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0034】
ヒータ13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱される。例えば、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、ヒータ13は、エアロゾル生成物品の内部または、外部に位置する。したがって、加熱されたヒータ13は、エアロゾル生成物品内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0035】
ヒータ13は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13には、電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13が加熱される。しかし、ヒータ13は、前記例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当する。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置1に予め設定されていても、ユーザによって所望の温度に設定されてもよい。
【0036】
一方、他の例において、ヒータ13は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ13には、エアロゾル生成物品を誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含み、エアロゾル生成物品は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを含んでもよい。
【0037】
例えば、ヒータ13は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット2の内部または、外部を加熱する。
【0038】
また、エアロゾル生成装置1には、ヒータ13が複数個配置されてもよい。この際、複数個のヒータ13は、エアロゾル生成物品2の内部に挿入されるように配置されても、エアロゾル生成物品2の外部に配置されてもよい。また、複数個のヒータ13のうち、一部は、エアロゾル生成物品2の内部に挿入されるように配置され、残りは、エアロゾル生成物品2の外部に配置される。また、ヒータ13の形状は、
図1ないし
図3に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0039】
蒸気化器14は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成物品2を通過してユーザに伝達される。言い換えれば、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置1の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルがエアロゾル生成物品を通過してユーザに伝達されるように構成される。
【0040】
例えば、蒸気化器14は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含むが、それらに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置1に含まれてもよい。
【0041】
液体保存部は、液状組成物を保存する。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器14から脱/付着可能にも作製され、蒸気化器14と一体として作製されてもよい。
【0042】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物はグリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成制を含んでもよい。
【0043】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達する。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されない。
【0044】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置される。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達して、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成される。
【0045】
例えば、蒸気化器14は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されない。
【0046】
一方、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置1は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、少なくとも1つのセンサーを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、エアロゾル生成物品2が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造にも作製される。
【0047】
図1ないし
図3には、図示されていないが、エアロゾル生成装置1は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置1のバッテリ11の充電に用いられる。または、クレードルとエアロゾル生成装置1が結合された状態でヒータ13が加熱されてもよい。
【0048】
エアロゾル生成物品2は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、エアロゾル生成物品2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分される。または、エアロゾル生成物品2の第2部分にエアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0049】
エアロゾル生成装置1の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出される。または、エアロゾル生成装置1の内部に第1部分の一部のみ挿入されても、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込むことができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過して、ユーザの口に伝達される。
【0050】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入される。例えば、エアロゾル生成装置1に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによっても調節される。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節される。他の例として、外部空気は、エアロゾル生成物品2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介してエアロゾル生成物品2の内部に流入されてもよい。
【0051】
以下、
図4を参照して、エアロゾル生成物品300の一例について説明する。
【0052】
図4を参照すれば、エアロゾル生成物品300は、タバコロッド310及びフィルタロッド320を含む。
図1ないし
図3を参照して上述した第1部分21は、タバコロッド310を含み、第2部分22は、フィルタロッド320を含む。
【0053】
エアロゾル生成物品300の直径は、5mmないし9mmの範囲以内であり、長さは、約48mmでもあるが、それに限定されない。例えば、タバコロッド310の長さは、約12mm、第1フィルタセグメント321の長さは、約10mm、第2フィルタセグメント322の長さは、約14mm、第3フィルタセグメント323の長さは、約12mmでもあるが、それに限定されない。
【0054】
エアロゾル生成物品300は、ラッパ331、332、333、334、335によって包装される。例えば、ラッパ331によってタバコロッド310が包装され、ラッパ332、333、334によってフィルタロッド320が包装される。そして、ラッパによって包装されたタバコロッド310及びフィルタロッド320が結合され、ラッパ335によってエアロゾル生成物品300全体が再包装される。
【0055】
タバコロッド310は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。また、タバコロッド310は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド310には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド310に噴射されることによって添加される。
【0056】
タバコロッド310は、多様にも作製される。例えば、タバコロッド310、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド310は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。
【0057】
また、タバコロッド310は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド310を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド310に伝達される熱を押し並べて分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させうる。タバコロッド310を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が行える。この際、図面に図示されていないが、タバコロッド310は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0058】
第1フィルタセグメント321は、セルロースアセテートフィルタでもある。例えば、第1フィルタセグメント321は、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。言い換えれば、第1フィルタセグメント321は、第1直径を有する中空を含み、中空は、エアロゾルが通過するチャネルの役割を行う。第1フィルタセグメント321の長さは、4mmないし30mmの範囲内で適切な長さが採用されるが、それに限定されない。望ましくは、第1フィルタセグメント321の長さは、10mmにもなるが、それに限定されない。第1フィルタセグメント321に含まれた中空の直径は、2mmないし4.5mmの範囲内で適切な直径が採用されるが、それに限定されない。
【0059】
第2フィルタセグメント322は、ヒータ13がタバコロッド310を加熱することで生成されたエアロゾルを冷却させる。したがって、ユーザは、適当な温度に冷却されたエアロゾルを吸入することができる。
【0060】
第2フィルタセグメント322は、相変異作用によってエアロゾルを冷却させることができる。例えば、第2フィルタセグメント322を形成する材料は、熱エネルギーの吸収を要する溶融またはガラス遷移のような相変異作用を起こす。エアロゾルが第2フィルタセグメント322に進入する温度で吸熱反応が起こることにより、第2フィルタセグメント322を通過するエアロゾルの温度が低くなる。
【0061】
第2フィルタセグメント322の長さまたは直径は、エアロゾル生成物品300の形態によって多様に決定される。例えば、第2フィルタセグメント322の長さは、7mmないし20mmの範囲内で適切に採用される。望ましくは、第2フィルタセグメント322の長さは、約14mmにもなるが、それに限定されない。
【0062】
一例として、第2フィルタセグメント322は、高分子物質または生分解性高分子物質だけで作製される。ここで、高分子物質は、ゼラチン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリウレタン(PU)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)及びそれらの組み合わせが含まれるが、その限りではない。また、生分解性高分子物質としては、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、セルロースアセテート、ポリε-カプロラクトン(PCL)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリヒドロキシアルカン酸(PHAs)及び澱粉系熱可塑性樹脂が含まれるが、それらに限定されない。
【0063】
具体的に、第2フィルタセグメント322は、純粋なポリ乳酸だけでも作製される。例えば、第2フィルタセグメント322は、純粋なポリ乳酸によって作製された繊維ストランド(以下、「繊維ストランド」と称する)を1本以上用いて作製された3次元構造物形状でもある。ここで、繊維ストランドの太さ、長さ、第2フィルタセグメント322を構成する繊維ストランドの本数、繊維ストランドの形状は、多様でもある。第2フィルタセグメント322が純粋なポリ乳酸によって作製されることにより、エアロゾルが第2フィルタセグメント322を通過する過程での特定物質の発生が防止される。
【0064】
後端フィルタセグメント323は、喫煙時にユーザの口と接触する後端末端部に配置される。後端フィルタセグメント323の長さは、4mmないし20mmの範囲内で適切に採用される。例えば、後端フィルタセグメント323の長さは、約12mmにもなるが、それに限定されない。
【0065】
後端フィルタセグメント323を作製する過程で、後端フィルタセグメント323に加香液を噴射することで、香味が発生するようにも作製される。または、加香液が塗布された別途の繊維を後端フィルタセグメント323の内部に挿入してもよい。タバコロッド310で生成されたエアロゾルは、第2フィルタセグメント322を通過することにより、冷却され、冷却されたエアロゾルが後端フィルタセグメント323を介してユーザに伝達される。したがって、後端フィルタセグメント323に加香要素が添加される場合、ユーザに伝達される香味の持続性が増進される効果が発生する。
【0066】
また、後端フィルタセグメント323には、少なくとも1つのカプセル340が含まれる。ここで、カプセル340は、香料を含む内用液を被膜で覆い包んだ構造でもある。例えば、カプセル340は、球状または円筒状を有してもよい。
【0067】
次いで、
図5を参照して、エアロゾル生成物品400の他の例について説明する。
【0068】
図5を参照すれば、エアロゾル生成物品400は、前端フィルタセグメント421、タバコロッド410、中間フィルタセグメント422、及び後端フィルタセグメント423を含む。
図1ないし
図3を参照して上述した第1部分21は、前端フィルタセグメント421及びタバコロッド410を含み、第2部分22は、中間フィルタセグメント422及び後端フィルタセグメント423を含む。
【0069】
エアロゾル生成物品400は、少なくとも1つのラッパ430によって包装される。ラッパ430には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。例えば、第1ラッパ431によって前端フィルタセグメント421が包装され、第2ラッパ432によってタバコロッド410が包装され、第3ラッパ433によって中間フィルタセグメント422が包装され、第4ラッパ434によって後端フィルタセグメント423が包装される。そして、第5ラッパ435によってエアロゾル生成物品400全体が再包装される。
【0070】
タバコロッド410は、
図4を参照して上述したタバコロッド310と対応する。したがって、以下では、タバコロッド410に係わる具体的な説明は省略する。
【0071】
前端フィルタセグメント421は、エアロゾル生成物品400がエアロゾル生成装置1に挿入される上流末端部側からタバコロッド410に向かうように配置される。前端フィルタセグメント421は、喫煙中にタバコロッド410から液状化されたエアロゾルがエアロゾル生成装置(
図1ないし
図3の1)に流れて行くことを防止することができる。
【0072】
前端フィルタセグメント421の長さまたは直径は、エアロゾル生成物品400の形態によって多様に決定される。例えば、前端フィルタセグメント421の長さは、4mmないし20mmの範囲内で適切に採用される。望ましくは、前端フィルタセグメント421の長さは、約7mmにもなるが、それに限定されない。例えば、前端フィルタセグメント421の直径は、4mmないし10mm範囲内で適切に採用される。望ましくは、前端フィルタセグメント421の直径は、約7mmにもなるが、それに限定されない。
【0073】
中間フィルタセグメント422は、セルロースアセテートフィルタでもある。例えば、中間フィルタセグメント422は、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。言い換えれば、中間フィルタセグメント422は、第1直径を有する中空を含み、中空は、エアロゾルが通過するチャネルの役割を行う。中間フィルタセグメント422の長さは、4mmないし30mmの範囲内で適切な長さが採用されるが、それに限定されない。望ましくは、中間フィルタセグメント422の長さは、12mmにもなるが、それに限定されない。中間フィルタセグメント422に含まれた中空の直径は、2mmないし4.5mmの範囲内で適切な直径が採用されるが、それに限定されない。
【0074】
後端フィルタセグメント423は、喫煙時ユーザの口と接触する後端末端部に配置される。後端フィルタセグメント423の長さは、4mmないし20mmの範囲内で適切に採用される。例えば、後端フィルタセグメント423の長さは、約14mmにもなるが、それに限定されない。
【0075】
後端フィルタセグメント423を作製する過程で、後端フィルタセグメント423に加香液を噴射することで、香味が発生するようにも作製される。または、加香液が塗布された別途の繊維を後端フィルタセグメント423の内部に挿入してもよい。
【0076】
また、後端フィルタセグメント423には、少なくとも1つのカプセル440が含まれる。ここで、カプセル440は、香料を含む内用液を被膜で覆い包んだ構造でもある。例えば、カプセル440は、球状または円筒状を有してもよい。
【0077】
前述したエアロゾル生成物品で、
図4に図示された後端フィルタセグメント323、
図5に図示された前端フィルタセグメント421及び後端フィルタセグメント423は、喫煙時、エアロゾルがユーザに容易に吸入されるようにしつつ、同時にエアロゾルの成分をフィルタリングする機能を同時に行うように、適切な吸引抵抗を有さねばならない。このために、前端及び後端フィルタセグメント323、421、423は、上流末端部から下流末端部方向に形成される少なくとも1つのチャネル及びエアロゾルの成分をフィルタリングするフィルタ構造物を含んでもよい。
【0078】
図6は、フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの直径方向断面図の一例を示す。すなわち、
図6は、
図4または
図5に図示された前端及び後端フィルタセグメント323、421、423のうち、いずれか1つの直径方向断面図の一例を示す。
【0079】
フィルタ構造物520は、エアロゾルの一部成分をフィルタリングする構成要素であり、セルロースアセテートにも作製される。
【0080】
フィルタ構造物520に使用されるセルロースアセテートトウのモノデニール、トータルデニール、可塑剤の含量などを調整してフィルタセグメントの吸引抵抗を調節することができる。しかし、その方法は、適切な吸引抵抗を獲得する際に、リセスが発生するなど構造的欠陷が発生する。
【0081】
前端及び後端フィルタセグメントは、適切な吸引抵抗を具現するようにチャネル510を含む。チャネル510は、タバコロッドまたは蒸気化器で発生したエアロゾルがフィルタリングなしに通過する部分であって、チャネルの断面積が広くなるほど吸引抵抗は低くなる。逆に、フィルタ構造物520は、エアロゾルの流れを阻害する構成要素であり、フィルタ構造物520の断面積が広くなるほど吸引抵抗は高くなる。したがって、チャネル及びフィルタ構造物の断面積の比率を調整して適切な吸引抵抗を具現することができる。
【0082】
本発明において、前端及び後端フィルタセグメントは、チャネル及びフィルタ構造物の断面積の比率に対応する吸引抵抗を有するように構成される。例えば、フィルタ構造物の断面積に対するチャネル断面積の比率(気孔率)は、0.02~1.47の範囲内に含まれる。望ましくは、気孔率は、0.08~0.5の範囲内に含まれる。気孔率によって前端及び後端フィルタセグメントの吸引抵抗は、1mmWG/mm~30mmWG/mmの範囲内に含まれる。望ましくは、吸引抵抗は、8mmWG/mm~12mmWG/mmの範囲内に含まれる。さらに望ましくは、吸引抵抗は、10mmWG/mmでもある。
【0083】
図6に図示されたもの以外にも、前端及び後端フィルタセグメントは、多様な位置、断面形状、個数のチャネルを含んでもよい。
【0084】
例えば、
図7に図示されたように、チャネルは三葉断面を有するように形成されるか、
図8に図示されたように、四葉断面を有するように形成される。チャネルの形状は、図示された種類に限定されず、多葉断面、多角形、ハート状、水玉状など多様な形状に形成される。
【0085】
図6ないし
図8に図示されたチャネルは、前端及び後端フィルタセグメントの中央部位に位置するように形成されている。図示とは異なって、チャネルは、セグメントの側面に近く位置するように形成され、形成される位置が限定されない。
【0086】
他の例として、
図9ないし
図12に図示されたように、前端及び後端フィルタセグメントには、複数のチャネル510が形成される。
図9ないし
図12には、4個以上のチャネルが形成されているが、複数のチャネル510は、2個以上形成される。
【0087】
複数のチャネル510は、前端及び後端フィルタセグメントに放射状に形成される。例えば、複数のチャネル510は、
図9に図示されたように、中央部位に近く形成されるか、
図10及び
図11に図示されたように側面に近く形成される。または、複数のチャネル510は、
図12に図示されたように規則なしに任意の位置に形成される。
【0088】
または、複数のチャネル510は、
図11に図示されたように、フィルタ構造物520と前端及び後端フィルタセグメントを取り囲むラッパとの間に配置される。
図11に図示されたように、フィルタ構造物520は、フィルタ構造物の中心から外側に向かい、複数のチャネル510間に延びる複数の脚部を含んでもよい。すなわち、フィルタ構造物520の断面形状は、一種の鋸歯状でもある。
図11には、7個のチャネル510と7個の脚部が図示されているが、フィルタセグメントは、7個より少ないか、あるいはそれよりも多いチャネル510及びフィルタ構造物520の脚部を含んでもよい。
図11に図示されたフィルタセグメントは、前端フィルタセグメントでもある。
【0089】
また、複数のチャネル510は、
図9及び
図10に図示されたように円形に形成されるか、
図11に図示されたように扇状にも形成される。または、複数のチャネル510は、
図12に図示されたように、形状が一定しないように形成される。複数チャネルの形状は、図示された種類に限定されない。
【0090】
また、複数のチャネル510は、
図9ないし
図11に図示されたように、各チャネルの断面積が同一に形成される。または、
図12に図示されたように、各チャネルの断面積が一定しないように形成される。
【0091】
前述したように、フィルタ構造物の断面積に対するチャネル断面積の比率(気孔率)を調節してエアロゾル生成物品の吸引抵抗を調節することができる。所望の吸引抵抗を具現するために、多様な形状、面積、個数のチャネルを形成し、さらに前端及び後端フィルタセグメントにチャネルが形成される位置を調整することで、エアロゾルの移動経路を調節することができる。
【0092】
次いで、チャネルの長手方向断面形状について説明する。
【0093】
図13は、フィルタ構造物及びチャネルを含むフィルタセグメントの長手方向断面図の一例を示す。すなわち、
図13は、
図4または、
図5に図示された前端及び後端フィルタセグメント323、421、423のうち、いずれか1つの長手方向断面図の一例を示す。
【0094】
チャネル510は、長手方向と平行に形成される。すなわち、チャネル510とフィルタ構造物520との境界線は、長手方向と平行に形成され、チャネル510は、一定幅を有するように形成される。
【0095】
フィルタセグメントの直径W2に対するチャネル510の直径W1の比率は、0.05~0.9の範囲内に含まれる。望ましくは、フィルタセグメントの直径W2に対するチャネル510の直径W1の比率は、0.2~0.7範囲内に含まれるが、提示された範囲に限定されない。例えば、フィルタセグメントの直径W2が7mmである場合、チャネル510の直径W1は、0.05mm~6.3mmまたは1.4mm~4.9mmの範囲内に含まれる。
【0096】
また、チャネル510は、一地点での断面積が他地点での断面積と互いに異なって形成される。例えば、
図14に図示されたように、チャネルの長手方向断面形状は、テーパー状でもあり、長手方向に進行することにより、チャネル510の断面積が漸増することができる。
【0097】
また、
図14に図示されたように、チャネルの上流末端部側開口面511の面積は、下流末端部側開口面512の面積より大きく形成される。
図5に図示された前端フィルタセグメント421は、喫煙中にエアロゾルが下流に容易に流れる機能以外にも、タバコロッド410の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド410から液状化されたエアロゾルがエアロゾル生成装置(
図1ないし
図3の1)に流れて行くことを防止する機能を行うことで、上流末端部側開口面511の面積をさらに大きく形成して、エアロゾルがチャネル510に容易に流入されるようにし、下流末端部側開口面512の面積をさらに小さく形成してタバコロッド410が外部に離脱するか、液状化されたエアロゾルがエアロゾル生成装置1に流れて行くことを防止することができる。
【0098】
または、
図15に図示されたように、チャネル開口面511の法線513は、フィルタ構造物520と出合うようにチャネル510が形成される。すなわち、チャネル510が長手方向に対して斜めに形成される。同様に、
図5に図示された前端フィルタセグメント421の役割を考慮したとき、このようにチャネル510を形成すれば、タバコロッド410や液状化されたエアロゾルがチャネル開口面511、512の法線方向に流入されても、フィルタ構造物520によって塞ぐようになるので、タバコロッド410や液状化されたエアロゾルがエアロゾル生成装置(
図1ないし
図3の1)に流出されることを防止することができる。
【0099】
図16は、後端フィルタセグメントにチャネルが形成されたエアロゾル生成物品の一例を示す。
図16は、
図4に図示された後端フィルタセグメントに
図10に図示された複数のチャネルが形成されたエアロゾル生成物品を示す。
【0100】
ユーザが後端フィルタセグメント323を口にくわえて吸入すれば、タバコロッド310または蒸気化器で形成されたエアロゾルは、後端フィルタセグメント323を通過してユーザに伝達される。本発明では、後端フィルタセグメント323に適正な断面積を有する複数のチャネル510を形成することで、ユーザが容易にエアロゾルを吸入可能な吸引抵抗を具現することができる。また、側面に近く形成された複数のチャネル510に沿ってエアロゾルが自然に流れるようにして、エアロゾルの移動経路を制御することができる。同様に、
図5に図示された後端フィルタセグメント423にも複数のチャネルが形成される。
【0101】
図17は、前端フィルタセグメントにチャネルが形成されたエアロゾル生成物品の一例を示す。
図17は、
図5に図示された前端フィルタセグメントに
図7に図示されたチャネルが形成されたエアロゾル生成物品を示す。
【0102】
ユーザが喫煙を始めれば、エアロゾルは、下流に向けて流れるが、一部液状化されたエアロゾルが上流に向けて液漏れする。前端フィルタセグメント421は、タバコロッド410と上流側で接するように配置されることで、タバコロッド410が外部に離脱するか、液状化されたエアロゾルがエアロゾル生成装置1に流れて行くことを防止することができる。また、前端フィルタセグメント421にチャネル510を形成することで、ユーザが蒸気化器(
図2、
図3の14)で生成されたエアロゾルを吸い込むのに適切な吸引抵抗を具現することができる。
【0103】
図18は、前端フィルタセグメントと後端フィルタセグメントにチャネルが形成されたエアロゾル生成物品の一例を示す。
図18は、
図5に図示された前端フィルタセグメントに
図8に図示されたチャネルが、後端フィルタセグメントに
図9に図示されたチャネルが形成されたエアロゾル生成物品を示す。
【0104】
図16及び
図17において、前端及び後端フィルタセグメントに形成されるチャネルが行う機能を説明したように、
図18の前端フィルタセグメント421及び後端フィルタセグメント423に形成されたチャネル510は、同じ機能を行う。すなわち、前端フィルタセグメント421のフィルタ構造物520によって液状化されたエアロゾルやタバコロッドがエアロゾル生成装置に流出されることを防止し、前端フィルタセグメント421のチャネル510を介してユーザが蒸気化器(
図2、
図3の14)で生成されたエアロゾルを吸い込むのに適切な吸引抵抗を具現し、後端フィルタセグメント423のチャネル510を介してユーザが蒸気化器またはタバコロッド410で生成されたエアロゾルを吸い込むのに適切な吸引抵抗を具現することできる
【0105】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲内で変形された形態に具現可能であることを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されねばならない。