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特許7173982電力変換モジュールの放熱装置及びこれを含む電力変換モジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】電力変換モジュールの放熱装置及びこれを含む電力変換モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/40 20060101AFI20221109BHJP
   H01L 23/36 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
H01L23/40 Z
H01L23/36 D
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019552043
(86)(22)【出願日】2018-03-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-16
(86)【国際出願番号】 KR2018003069
(87)【国際公開番号】W WO2018174470
(87)【国際公開日】2018-09-27
【審査請求日】2021-03-12
(31)【優先権主張番号】10-2017-0034864
(32)【優先日】2017-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ソン ヨン キル
【審査官】豊島 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-103816(JP,A)
【文献】特開2012-134200(JP,A)
【文献】特開2008-118077(JP,A)
【文献】特開2011-155166(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L23/29
H01L23/34 -23/36
H01L23/373-23/427
H01L23/44
H01L23/467-23/473
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置される基板と、
前記ハウジング内に配置され、前記基板と連結される複数の発熱素子と、
前記ハウジング内に配置され、前記複数の発熱素子と結合する第1放熱板と、
前記第1放熱板の下部に配置される第2放熱板と、を含み、
前記複数の発熱素子は、前記第1放熱板の側面に結合され、
前記第1放熱板は、前記基板と前記第2放熱板との間に配置され、
前記第1放熱板は、
前記第2放熱板と結合する第1放熱部と、
前記第1放熱部の上面から上部方向に突出し、側面に前記複数の発熱素子が結合される第2放熱部と、を含み、
前記第1放熱部は、前記第2放熱部の幅より大きい幅を有し、
前記複数の発熱素子のうち少なくとも一つの発熱素子は、前記ハウジング内で前記第1放熱板より内側に配置され、
前記ハウジングは、上部ケース及び下部ケースを含み、
前記上部ケースの上面は、層状構造を有し、
前記第2放熱板は、前記第1放熱板の下面に配置されるベースと、前記ベースから突出して一部が前記ハウジングの外部に露出する放熱ピンを含み、
前記ベースの上面には、前記第1放熱板が配置される領域に形成され、他の領域と区画される少なくとも一つの安着部が形成され、
前記安着部は、前記第1放熱板が安着する第1安着部と、電子部品が安着する第2安着部を含み、
前記第1安着部の高さは、前記第2安着部の高さより高い 、電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項2】
前記複数の発熱素子が結合される前記第1放熱板の前記側面は、前記基板と垂直である、請求項1に記載の電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項3】
前記複数の発熱素子は、前記基板の下部に垂直に立てられて配置され、前記第1放熱板の前記側面に結合する、請求項1または2に記載の電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項4】
前記複数の発熱素子は、締結孔を含み、
前記第1放熱板は、第1締結溝を含み、
前記締結孔を貫通して前記第1締結溝に挿入される締結部材をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項5】
前記第1放熱板と前記基板との間に配置されるスペーサーをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項6】
前記第1放熱板と結合して前記複数の発熱素子を支持する支持部材をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項7】
前記支持部材は、
前記第1放熱板に結合され、貫通孔を含む第1支持領域と、
前記第1支持領域から第1方向に折り曲げられた第2支持領域と、
前記第2支持領域から前記第1方向と反対となる第2方向に折り曲げられ、前記複数の発熱素子と接触する第3支持領域と、を含む、請求項6に記載の電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項8】
前記支持部材の前記第3支持領域は、前記複数の発熱素子と接触する部分が一定の曲率を有する、請求項7に記載の電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項9】
前記第3支持領域は、前記第2支持領域から一定の間隔で離隔する複数の分岐部を含む、請求項7または8に記載の電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項10】
前記複数の発熱素子は、
前記第1放熱板の第1側面に配置される少なくとも一つの第1発熱素子と、
前記第1放熱板の第2側面に配置される少なくとも一つの第2発熱素子と、を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項11】
前記第2放熱板の前記ベースの端領域に配置され、前記基板を支持する少なくとも一つのボスをさらに含み、
前記基板は、前記ボスと接触する領域にボス貫通孔が形成されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の電力変換モジュールの放熱装置。
【請求項12】
内部に収容空間を有し、下部に互いに一定の間隔で離隔した複数の貫通孔を含むハウジングと、
前記ハウジングの前記収容空間内に収容され、第1放熱板を含む電力モジュール部と、
前記電力モジュール部と結合し、少なくとも一部が前記ハウジングの前記複数の貫通孔を通じて外部に露出する第2放熱板と、を含み、
前記電力モジュール部は、
前記ハウジング内に配置される基板と、
前記ハウジング内に配置され、前記基板と連結される複数の発熱素子と、
前記ハウジング内に配置され、前記複数の発熱素子と結合する前記第1放熱板と、を含み、
前記複数の発熱素子は、前記第1放熱板の側面に結合され、
前記第1放熱板は、前記基板と前記第2放熱板との間に配置され、
前記第1放熱板は、
前記第2放熱板と結合する第1放熱部と、
前記第1放熱部の上面から上部方向に突出し、側面に前記複数の発熱素子が結合される第2放熱部と、を含み、
前記第1放熱部は、前記第2放熱部の幅より大きい幅を有し、
前記電力モジュール部は、回路遮断モジュール部、バッテリー管理モジュール部、電力変換モジュール部、状態通知モジュール部及び電子部品をみ、
前記ハウジングは、上部ケース及び下部ケースを含み、
前記上部ケースの上面は、層状構造を有し、
前記第2放熱板は、前記第1放熱板の下面に配置されるベースと、前記ベースから突出して一部が前記ハウジングの外部に露出する放熱ピンを含み、
前記ベースの上面には、前記第1放熱板が配置される領域に形成され、他の領域と区画される少なくとも一つの安着部が形成され、
前記安着部は、前記第1放熱板が安着する第1安着部と、前記電子部品が安着する第2安着部を含み、
前記第1安着部の高さは、前記第2安着部の高さより高い 、電力変換モジュール。
【請求項13】
前記第2放熱板の前記ベースの端領域に配置され、前記基板を支持する少なくとも一つのボスをさらに含み、
前記基板は、前記ボスと接触する領域にボス貫通孔が形成されている、請求項12に記載の電力変換モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換モジュールの放熱装置及びこれを含む電力変換モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電力変換モジュールにおいて、放熱装置は、電力変換モジュールの信頼性に重要な影響を与えるため、放熱設計が優先される。そして、放熱効果を向上させるためには、パワー損失を最小化させる回路構造、発熱素子の効果的な付着構造、放熱ピン及びケース構造及び材料、サーマルグリースのような異種部品、材料の接合材料、モールディング材料などが重要に考慮すべき事項である。前記の考慮事項を最適化することによって、電力変換モジュールの高効率放熱性能を確保することができる。
【0003】
より具体的に、従来技術による電力変換モジュールは、素子の発熱量を考慮して強制空冷や水冷方式を利用して冷却する。強制空冷方式は、コスト面で水冷方式に比べて安いが、熱伝逹能力が劣るという問題点を有している。そして、一例として3.3KW出力容量の搭載型充電器の場合には、強制空冷と水冷方式を同時に採用している。
【0004】
また、強制空冷の場合、単にヒートシンクを利用してその発熱素子を冷却するよりは充電器ケースを放熱器具として用いて冷却する方式を利用している。このような放熱装置は、十分な冷却のために外部にファンを利用して外部の空気を放熱用ケースに吹き入れてシステム全体を冷却し、このとき発熱素子は、最大限放熱ケースに近接するように接合することで熱抵抗を最小化する設計が行われている。
【0005】
また、DC-DCコンバータの場合、既存の冷却方式に素子が実装されるヒートシンクのケースのピンにファンの空気を直接吹き入れて素子の熱集中を最小化する。以下、従来技術による電力変換モジュールの放熱装置について説明する。
【0006】
図1は、従来技術による電力変換モジュールの放熱装置を示した図である。
【0007】
図1を参照すると、電力変換モジュールの放熱装置1は、ケース(図示せず)の内部に配置される基板2、前記基板2に連結される端子4を含む発熱素子3、前記発熱素子3と結合する放熱板6及び前記放熱板6に前記発熱素子3を固定する固定部材5を含む。
【0008】
前記のような放熱装置1は、前記発熱素子3と前記放熱板6が互いに直接接触し、それによって前記発熱素子3で発生した熱が前記放熱板6に伝達される。また、前記放熱板6の放熱ピンは、前記ケースの外部に露出し、それによって前記発熱素子3を通じて伝達される熱を前記外部に放出する。
【0009】
しかし、前記放熱装置は、前記発熱素子3の熱が直接前記放熱板6に伝達されることによって前記放熱板6自体の温度が高く、これにより外部に露出した前記放熱板6に人体の接触が起きることがある環境で危険性が存在する。
【0010】
また、前記放熱装置は、前記発熱素子3を前記放熱板6と直接接触させなければならないため、前記発熱素子3の部品配置面積が広くなり、前記部品配置面積が広くなることによって基板面積が増加し、全体サイズが増加するという問題点がある。
【0011】
また、前記放熱装置は、複数の放熱部品を適用する場合、それぞれの放熱部品を個別に基板に組み立てるべきであり、前記放熱部品をスクリューのような締結部材で締結する場合に離隔距離に対する問題が発生するようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明による実施例においては、別のサーブ放熱板を適用して発熱素子から伝達される熱を前記サーブ放熱板で最初に放熱させた後にメイン放熱板に伝達されることができる電力変換モジュールの放熱装置を提供する。
【0013】
また、本発明による実施例においては、複数の放熱部品をモジュール式で組み立てることができる電力変換モジュールの放熱装置を提供する。
【0014】
提案される実施例で解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないまた別の技術的課題は、下記の記載から提案される実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明確に理解され得るはずである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
実施例による電力変換モジュールの放熱装置は、ハウジングと、前記ハウジング内に配置される基板と、前記ハウジング内に配置され、前記基板と連結される発熱素子と、前記ハウジング内に配置され、前記発熱素子と結合する第1放熱板と、前記第1放熱板下部に配置される第2放熱板と、を含み、前記発熱素子は、前記第1放熱板の側面に結合され、前記第1放熱板は、前記基板と前記第2放熱板との間に配置される。
【0016】
前記発熱素子が結合される前記第1放熱板の前記側面は、前記基板と垂直である。
【0017】
前記発熱素子は、前記基板の下部に垂直に立てられて配置され、前記第1放熱板の前記側面に結合する。
【0018】
前記発熱素子は、締結孔を含み、前記第1放熱板は、第1締結溝を含み、前記締結孔を貫通して前記第1締結溝に挿入される締結部材をさらに含む。
【0019】
前記第1放熱板と前記基板との間に配置されるスペーサーをさらに含む。
【0020】
前記第1放熱板と結合して前記発熱素子を支持する支持部材をさらに含む。
【0021】
前記支持部材は、前記第1放熱板に結合され、貫通孔を含む第1支持領域と、前記第1領域から第1方向に折り曲げられた第2支持領域と、前記第2領域から前記第1方向と反対となる第2方向に折り曲げられ、前記発熱素子と接触する第3支持領域とを含む。
【0022】
前記支持部材の前記第3領域は、前記発熱素子と接触する部分が一定の曲率を有する。
【0023】
前記第3支持領域は、前記第2支持領域から一定の間隔で離隔する複数の分岐部を含む。
【0024】
前記発熱素子は、前記第1放熱板の第1側面に配置される少なくとも一つの第1発熱素子と、前記第1放熱板の第2側面に配置される少なくとも一つの第2発熱素子とを含む。
【0025】
前記第2放熱板は、前記第1放熱板の下面に配置されるベースと、前記ベースから突出して一部が前記ハウジングの外部に露出する放熱ピンとを含む。
【0026】
前記ベースの上面には、前記第1放熱板が配置される領域に形成され、他の領域と区画される少なくとも一つの安着部が形成される。
【0027】
前記第1放熱板は、前記第2放熱板と結合する第1放熱部と、前記第1放熱部の上面から上部方向に突出し、側面に前記発熱素子が結合される第2放熱部とを含み、前記第1放熱部は、前記第2放熱部の幅より大きい幅を有する。
【0028】
前記第2放熱板の前記ベースの端領域に配置され、前記基板を支持する少なくとも一つのボスをさらに含み、前記基板は、前記ボスと接触する領域にボス貫通孔が形成されている。
【発明の効果】
【0029】
本発明による実施例によれば、別のサーブ放熱板を利用して発熱素子を通じて伝達される熱を最初に放熱させ、前記最初に放熱された熱をメイン放熱板に伝達して外部に放出させることで、前記メイン放熱板に伝達される熱を最小化することができ、これによって外部に露出したメイン放熱板の温度が上がることによって発生し得る安全上の問題を解決することができる。
【0030】
また、本発明による実施例によれば、基板上に前記発熱素子を垂直に立てて装着することで、前記基板上で前記発熱素子が占める面積を減少させることができ、これによる電力変換モジュール全体のサイズをスリム化することができる。
【0031】
また、本発明による実施例によれば、複数の放熱部品をモジュール式に製作して組み立てることで、前記複数の放熱部品の組立工程を単純化することができ、これによる前記放熱部品の配置空間を最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】従来技術による電力変換モジュールの放熱装置を示した図である。
図2】本発明の実施例による電力変換モジュールを示した図である。
図3図2に示された電力変換モジュール100の分解斜視図である。
図4図3に示された上部ケースを示した図である。
図5図3に示された下部ケース及び第2放熱板を具体的に示した図である。
図6図3に示された下部ケース及び第2放熱板を具体的に示した図である。
図7図3に示された下部ケース及び第2放熱板を具体的に示した図である。
図8図3に示された回路遮断モジュール部400を具体的に示した図である。
図9図3に示されたバッテリー管理モジュール部500を具体的に示した図である。
図10図3に示された電力変換モジュール部600をより具体的に示した図である。
図11図10に示された放熱モジュール650を具体的に示した図である。
図12図11の支持部材656を具体的に示した図である。
図13図11に示された放熱モジュール650の製造方法を段階ごとに示したフローチャートである。
図14】本発明の実施例による放熱モジュール650の製造方法を工程順に示した図である。
図15】本発明の実施例による放熱モジュール650の製造方法を工程順に示した図である。
図16】本発明の実施例による放熱モジュール650の製造方法を工程順に示した図である。
図17】本発明の実施例による放熱モジュール650の製造方法を工程順に示した図である。
図18】本発明の実施例による放熱モジュール650の製造方法を工程順に示した図である。
図19】本発明の実施例による放熱メカニズムを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は添付される図面と共に詳細に後述される実施例を参照すると明確になるはずである。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるわけではなく、互いに異なる多様な形態で具現化される。また、単に本実施例は、本発明の開示が完全であるようにし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に対して発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。また、本発明は請求項の範囲によって定義されるだけである。明細書全体にわたって、同一の参照符号は同一の構成要素を指し示す。
【0034】
本発明の実施例を説明するにおいて、公知の機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして、後述される用語は、本発明の実施例での機能を考慮して定義された用語であって、これはユーザ、運用者の意図又は慣例などによって変わり得る。したがって、その定義は本明細書全般にわたる内容を土台として定められるべきである。
【0035】
添付された図面の各ブロックとチャート図の各段階の組合せは、コンピュータプログラムのインストラクションによって遂行され得る。これらコンピュータプログラムのインストラクションは、汎用コンピュータ、特殊用コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装備のプロセッサーに搭載されるので、コンピュータ又はその他プログラム可能なデータプロセッシング装備のプロセッサーを介して遂行されるそのインストラクションが図面の各ブロック又はチャート図の各段階で説明された機能を行う手段を生成するようになる。これらコンピュータプログラムのインストラクションは、特定の方式で機能を具現化するためにコンピュータ又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装備を指向し得るコンピュータ利用可能又はコンピュータ判読可能メモリーに保存されることも可能であるので、そのコンピュータ利用可能又はコンピュータ判読可能メモリーに保存されたインストラクションは、図面の各ブロック又はチャート図の各段階で説明された機能を行うインストラクション手段を内包する製造品目を生産することも可能である。コンピュータプログラムのインストラクションは、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装備上に搭載されることも可能であるので、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装備上で一連の動作の段階が遂行されてコンピュータで実行されるプロセスを生成し、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装備を行うインストラクションは図面の各ブロック及びチャート図の各段階で説明された機能を実行するための段階を提供することも可能である。
【0036】
また、各ブロック又は各段階は、特定された論理的機能を実行するための少なくとも一つの実行可能なインストラクションを含むモジュール、セグメント又はコードの一部を示すことができる。また、いくつかの代替実施例では、ブロック又は段階で言及された機能が異なる順序で発生することも可能であることに注目すべきである。例えば、連続して示される二つのブロック又は段階は、事実、実質的に同時に遂行されることも可能であり、又はそのブロック又は段階がその時々に該当する機能により逆順に遂行されることも可能である。
【0037】
図2は、本発明の実施例による電力変換モジュールを示した図である。
【0038】
図2を参照すると、電力変換モジュール100は、内部に収容空間を有するハウジング200と、前記ハウジング200の内部の収容空間内に収容された複数の電力モジュール部400、500、600と、少なくとも一部が前記ハウジング200内部に収容されて前記複数の電力モジュール部400、500、600と結合して残りの一部が前記ハウジング200の外部に露出する第2放熱板300を含む。
【0039】
ハウジング200は、内部に電力モジュール部400、500、600が収容される空間が形成され得る。また、前記ハウジング200は、内部に前記第2放熱板300が収容される空間が形成され得る。
【0040】
前記ハウジング200は、内部に収容される前記電力モジュール部400、500、600を保護する。望ましくは、前記ハウジング200は、前記電力変換モジュール100の使用環境で発生する多様な環境要因(例えば、水分、風、温度など)から前記電力変換モジュール100を保護する。
【0041】
また、前記ハウジング200は、下部に互いに一定の間隔で離隔する複数の第1貫通孔221が形成される。
【0042】
前記第1貫通孔221は、前記ハウジング200の下面で第1方向に長く延びた形状を有する。ここで、前記第1方向は、前記ハウジング200の下面の左端で右端を連結する横方向であり得る。また、前記第1貫通孔221は、前記ハウジング220の下面で第2方向に一定の間隔で離隔して複数形成され得る。前記第2方向は、前記ハウジング200の下面の上端で下端を連結する縦方向であり得る。すなわち、前記第2方向は、前記第1方向と直交する方向であり得る。
【0043】
すなわち、前記ハウジング200の下面には、前記ハウジング220の下面の前記第2方向に一定の間隔で離隔し、前記第1方向に長く延びた形状を有する第1貫通孔221が複数配置され得る。前記第1貫通孔221は、後に説明する第2放熱板300を構成する複数の放熱ピン320に対応する形状を有する。
【0044】
また、前記ハウジング200の上面には、少なくとも一つの第2貫通孔2111、2121、2131が形成される。前記第2貫通孔2111、2121、2131は、前記ハウジング200の前記収容空間内に収容された構成のうち少なくとも一つの構成を外部に露出するために形成される。
【0045】
すなわち、前記ハウジング200内に収容された電力モジュール部400、500、600には回路遮断モジュール部400を含むことができ、前記ハウジング200の上面には、前記回路遮断モジュール部400を構成する回路遮断機440を外部に露出する遮断機露出孔2121が形成され得る。
【0046】
また、前記回路遮断モジュール部400には、外部装置(図示せず)との通信のための信号入出力部(IO(Input Output)Port)431を外部に露出するインターフェース露出孔2111がさらに形成され得る。
【0047】
また、前記ハウジング200内に収容された電力モジュール部400、500、600には、状態通知モジュール部700をさらに含むことができ、前記状態通知モジュール部700は、発光素子(図示せず)を含むことができる。これによって、前記ハウジング200は、前記発光素子を外部に露出しつつ、前記発光素子から発生した光を拡散するレンズ720が挿入されるレンズ挿入孔2131をさらに含むことができる。
【0048】
前記ハウジング200の下面に形成された第1貫通孔221を通じて前記ハウジング200内部に収容された第2放熱板300の一部が外部に露出する。前記第2放熱板300は、前記ハウジング200の内部に収容される電力モジュール部400、500、600から発生した熱を前記ハウジング200の外部に放出する。
【0049】
図3は、図2に示された電力変換モジュール100の分解斜視図である。
【0050】
図3を参照すると、前記電力変換モジュール100は、ハウジング200を構成する上部ケース210及び下部ケース220と、前記ハウジング200内に一部が収容されて残りの一部が前記ハウジング200外部に露出する第2放熱板300と、前記ハウジング200の収容空間内に配置される回路遮断モジュール部400と、前記ハウジング200の収容空間内に配置されるバッテリー管理モジュール部500と、前記ハウジング200の収容空間内に配置される電力変換モジュール部600と、前記ハウジング200の収容空間内に配置され、少なくとも一つの部品が前記ハウジング200の外部に露出する状態通知モジュール部700と、前記ハウジング200の収容空間内に配置されて前記第2放熱板300上に安着される電子部品800とを含む。
【0051】
前記ハウジング200は、上部ケース210及び下部ケース220を含む。
【0052】
前記下部ケース220は、前記下部ケース220上に配置される第2放熱板300を支持する。すなわち、前記下部ケース220の底面に前記第2放熱板300が安着される。また、前記下部ケース220の底面には前記説明した複数の第1貫通孔221が形成され、前記第2放熱板300を構成する放熱ピンは、前記第1貫通孔221を通じて前記下部ケース220の外部に露出する。
【0053】
前記下部ケース220上には、上部ケース210が配置される。
【0054】
前記上部ケース210は、前記第2放熱板300上に配置される前記回路遮断モジュール部400、バッテリー管理モジュール部500、電力変換モジュール部600、状態通知モジュール部700及び電子部品800を覆う。望ましくは、前記電力モジュール部が収容される収容空間は、前記上部ケース210に形成され得る。
【0055】
前記上部ケース210の上面は、層状構造を有することができる。望ましくは、前記上部ケース210の上面は、内部に収容されるそれぞれの電力モジュール部の高さに対応して階段形状を有することができる。
【0056】
前記第2放熱板300は、前記下部ケース220の底面の上に安着され、少なくとも一部が前記下部ケース220の第1貫通孔221を通じて外部に露出する。
【0057】
前記第2放熱板300上には、第1放熱板(後に説明)及び前記電子部品800が安着できる安着部(後に説明)が用意される。前記安着部は、前記第2放熱板300の上面で他の領域と区分されるように一定の高さを有し、突出して形成される。また、前記安着部は、前記第2放熱板300上で、前記安着部を除いた他の領域の上面と区画される。これによって、前記第2放熱板300上に前記第1放熱板及び前記電子部品800が安定的に安着できるようにし、これに加えて前記第1放熱板及び前記電子部品800が安着された位置ではない他の位置に移動することを防止することができる。
【0058】
前記第2放熱板300上には、電子部品800が安着される。前記電子部品800は、前記第2放熱板300と結合する。このとき、前記電子部品800は、一定の高さを有し、前記第2放熱板300上に安着され得る。望ましくは、前記電子部品800は、トランスフォーマーまたはインダクターのような一定の高さ及び大きさを有する大型の部品であり得る。
【0059】
前記第2放熱板300上には、前記電力モジュール部が配置される。
【0060】
前記電力モジュール部は、前記回路遮断モジュール部400、バッテリー管理モジュール部500、電力変換モジュール部600及び状態通知モジュール部700を含む。
【0061】
このとき、前記電力変換モジュール部600及び状態通知モジュール部700は、前記第2放熱板300の上部領域に配置される。そして、前記回路遮断モジュール部400は、一端が前記下部ケース220の左端に結合され、前記バッテリー管理モジュール部500は、一端が前記下部ケース220の右端に結合される。
【0062】
これによって、前記回路遮断モジュール部400及び前記バッテリー管理モジュール部500は、前記第2放熱板300の上部領域に配置されず、前記上部領域から左側方向または右側方向に一定の距離で離隔した領域に配置される。
【0063】
したがって、前記下部ケース220の上部領域の幅は、前記上部ケース210の下部領域の幅より小さいことがある。望ましくは、前記下部ケース220の上部領域の幅は、前記電力変換モジュール部600の幅に対応し得る。
【0064】
そして、前記電力変換モジュール部600と、前記バッテリー管理モジュール部500と、前記回路遮断モジュール部400は、前記下部ケース220の上部領域に横方向に一列に配置され得る。
【0065】
これによって、前記上部ケース210の下部領域の幅は、前記電力変換モジュール部600の幅と、前記バッテリー管理モジュール部500の幅と、前記回路遮断モジュール部400の幅とをすべて合わせた幅に対応し得る。
【0066】
前記回路遮断モジュール部400は、回路遮断機440を含み、それによって前記電力変換モジュール100の動作をオン-オフすることができるようにする。
【0067】
前記バッテリー管理モジュール部500は、バッテリー(図示せず)を通じて供給されるバッテリー電源を受信し、前記受信されたバッテリー電源を前記電力変換モジュール部600に伝達する。望ましくは、前記バッテリー管理モジュール部500は、前記バッテリーを通じて入るバッテリー電源を制御して前記電力変換モジュール部600に供給する。
【0068】
前記電力変換モジュール部600は、前記バッテリー管理モジュール部500を通じて供給されるバッテリー電源を入力電源にして、前記入力電源を変換して出力電源を生成する。前記電力変換モジュール部600は、直流-直流コンバータ(DC-DC converter)であり得る。
【0069】
前記状態通知モジュール部700は、少なくとも一つの発光素子(図示せず)を含み、それによって前記発光素子の点滅を通じて前記電力変換モジュールの全般的な動作状態を外部に知らせる。望ましくは、前記状態通知モジュール部700は、前記電力変換モジュールのオン-オフ状態情報や、機器の異常の有無を知らせる異常状態情報を表示することができる。
【0070】
以下では、前記電力変換モジュール100を構成する各構成についてより具体的に説明するようにする。
【0071】
図4は、図3に示された上部ケースを示した図である。
【0072】
図4を参照すると、上部ケース210は、内部に収容された前記回路遮断モジュール部400、バッテリー管理モジュール部500、電力変換モジュール部600及び状態通知モジュール部700の上部領域及び側部領域を覆うフレームである。
【0073】
前記上部ケース210は、上板部211、212、213、214と、前記上板部211、212、213、214の一端から下部方向に略垂直に延びる側板部215を含む。
【0074】
前記上板部211、212、213、214は、層状構造を有する。言い替えれば、前記上板部211、212、213、214は、第1上板211、第2上板212、第3上板213及び第4上板214を含むことができる。
【0075】
そして、前記第1上板211、第2上板212、第3上板213及び第4上板214の高さは、互いに異なり、これによって前記上部ケース210の上板部211、212、213、214は、階段構造を有することができる。
【0076】
前記第1上板211は、内部に収容された前記回路遮断モジュール部400の信号入出力部431に対応する高さを有する。そして、前記第1上板211には、前記信号入出力部431の端子(図示せず)を露出する少なくとも一つのインターフェース露出孔2111を含む。
【0077】
前記第2上板212は、内部に収容された前記回路遮断モジュール部400の回路遮断機440に対応する高さを有する。そして、前記第2上板212には、前記回路遮断機440の遮断スィッチ(図示せず)を露出する少なくとも一つの遮断機露出孔2121を含む。
【0078】
前記第3上板213は、内部に収容された前記電力変換モジュール部600の第1領域に対応する高さを有する。前記電力変換モジュール部600は、電力変換部品だけが配置される第1領域と、前記電力変換部品の上に電源制御部品が追加に配置される第2領域とを含む。そして、前記第1領域の高さと前記第2領域の高さは互いに異なる。これによって、前記第3上板213は、前記電力変換モジュール部600の前記第1領域に対応する高さを有する。
【0079】
そして、前記第3上板213には、内部に収容された状態通知モジュール部700に装着された発光素子(図示せず)を保護しつつ、前記発光素子を通じて発生した光を拡散させるレンズ720の挿入のためのレンズ挿入露出孔2131が形成される。
【0080】
前記第4上板214は、内部に収容された前記電力変換モジュール部600の第2領域及び前記バッテリー管理モジュール部500に対応する高さを有する。
【0081】
したがって、前記上部ケース210の第1上板211の下部には、前記回路遮断モジュール部400を構成する信号入出力部431が配置される。
【0082】
そして、前記上部ケース210の第2上板212の下部には、前記回路遮断モジュール部400を構成する回路遮断機440が配置される。
【0083】
そして、前記上部ケース210の第3上板213の下部には、前記電力変換モジュール部600の第1領域及び前記状態通知モジュール部700が配置される。
【0084】
そして、前記上部ケース210の第4上板214の下部には、前記電力変換モジュール部600の第2領域及び前記バッテリー管理モジュール部500が配置される。
【0085】
前記上部ケース210の左側面及び右側面は開放される。これによって、前記上部ケース210の左側面は、内部に収容される前記回路遮断モジュール部400のフレームによって覆われ得る。また、前記上部ケース210の右側面は、内部に収容される前記バッテリー管理モジュール部500のフレームによって覆われ得る。
【0086】
前記上部ケース210の側板215は、前記上板部211、212、213、214を基準に前記上板部211、212、213、214の前面及び背面にそれぞれ配置される。これによって前記上部ケース210は、前記上板部211、212、213、214から略垂直に延びる前面側板及び背面側板を含むことができる。
【0087】
すなわち、前記上部ケース210の前面または背面側板215は前記上板部211、212、213、214の一端から下部方向に略垂直に延びて形成される。これによって、前記側板215は、横方向にいくほど徐々に高さが増加することができる。
【0088】
そして、前記上部ケース21の側板215には、前記下部ケース220との結合のためのケース結合部2151が配置される。前記下部ケース220には、前記ケース結合部2151と結合する追加の結合部(図示せず)が形成され、前記ケース結合部に結合部材(例えば、スクリュー)が締結され、前記下部ケース220上に前記上部ケース210を固定させることができる。
【0089】
また、前記上部ケース210の側板215には、内部に収容されたバッテリー管理モジュール部500、電力変換モジュール部600及び回路遮断モジュール部400との結合のための結合孔2152がさらに形成され得る。
【0090】
前記のような上部ケース210は、熱伝導率がよく、内部に収容された電力モジュール部から発生する電磁波を遮断するためのアルミニウム(Al)のような金属で形成され得る。
【0091】
図5ないし図7は、図3に示された下部ケース及び第2放熱板を具体的に示した図である。
【0092】
以下では、図5ないし図7を参照して、前記下部ケース220及び前記第2放熱板300についてより具体的に説明することにする。
【0093】
下部ケース220は、前記上部ケース210と結合して前記収容空間を形成する。前記下部ケース220は、前記第2放熱板300が安着され得る安着空間を提供する。このために、前記下部ケース220は、下板及び前記下板の終端から上部方向に延びる突出部を含む。すなわち、前記下部ケース220は、下部に用意された長方形の板部と、前記板部の端部の終端部分から上方に延びた4つの壁部で形成することができる。
【0094】
そして、前記下部ケース220の前記下板の上には、前記第2放熱板300のベース310が安着される。
【0095】
このとき、前記下部ケース220の下板には、互いに一定の間隔で離隔する複数の第1貫通孔221が形成される。前記第1貫通孔221は、前記下板の一端で第1方向に長く延びた形状を有する。ここで、前記第1方向は、前記下板の左端で右端を連結する横方向であり得る。また、前記第1貫通孔221は、前記下板で第2方向に一定の間隔で離隔して複数形成され得る。前記第2方向は、前記下板の上端で下端を連結する縦方向であり得る。すなわち、前記第2方向は、前記第1方向と直交する方向であり得る。
【0096】
前記下板には、前記第2方向に一定の間隔で離隔しつつ、前記第1方向に長く延びた形状を有する第1貫通孔221が複数配置され得る。前記第1貫通孔221は、前記第2放熱板300を構成する複数の放熱ピン320に対応する形状を有する。言い替えれば、前記放熱ピン320は、前記ベース310の下面から垂直方向に長く延び、前記第1貫通孔221は、前記放熱ピン320が挿入される挿入孔である。
【0097】
前記下部ケース220の下板の上には、前記第2放熱板300が配置される。望ましくは、前記下部ケース220の下板の上には、前記第2放熱板300のベース310が配置され、前記第2放熱板300の放熱ピン320は、前記第1貫通孔221を通じて前記下部ケース220の外部に露出する。
【0098】
前記第2放熱板300のベース310は、板状を有し、上面に複数の領域に区画される安着部350、360が用意される。前記安着部350、360は、放熱モジュールを構成する第1放熱板651が安着される第1安着部350と、前記電子部品800が安着される第2安着部360とを含む。
【0099】
このとき、前記第1安着部350は、前記ベース310の上面の他の領域より高く配置される。そして、前記第2安着部360は、前記ベース310の上面の他の領域より低く配置される。すなわち、前記第2安着部360には大型の前記電子部品800が安着され、それによって前記電子部品800の高さによって全体的なモジュールの体積が増加するようになる。したがって、前記第2安着部360が異なる領域に比べて内部に陥没した陥没形状を有するようにして、前記陥没した深さだけモジュールの全体の高さが減少するようにする。また、前記第1安着部350には前記第1放熱板651が配置される。このとき、前記第1放熱板651の高さが前記電子部品800の高さより低いことがあり、これにより前記電力変換モジュール部600を構成する基板と前記電子部品800が互いに接触することができる。これによって、前記電力変換モジュール部600の基板と前記電子部品800が互いに接触しないように、前記第1安着部350が前記ベース310の上面で一定の高さに突出するようにする。
【0100】
そして、前記第1安着部350の端領域には、上部方向に突出する端差部が形成され、前記第1放熱板651が前記端差部の内に挟まれて前記第1安着部350上に安着できるようにする。また、前記第1安着部350には、前記第1放熱板651との締結のための締結部材(図示せず)が挿入される締結孔がさらに形成され得る。
【0101】
また、前記第2放熱板300のベース310の端領域、または前記下部ケース220の端領域には、ボス締結部330が配置される。前記ボス締結部330は、前記下部ケース220及び前記第2放熱板300上に配置される電力変換モジュール部600を支持及び固定するためのボス340を締結するための締結孔であり得る。
【0102】
前記ボス340は、一定の高さを有し、前記下部ケース220及び前記第2放熱板300の上部方向に突出する。このとき、前記ボス340の高さは、前記電力変換モジュール部600に構成された第1放熱板651の高さに対応し得る。すなわち、前記ボス340は、前記第2放熱板300上に安着される前記電力変換モジュール部600を支持及び固定する機能以外にも、前記電力変換モジュール部600を構成する基板を前記第2放熱板300の上面から一定の間隔で離隔させて前記電子部品800と前記基板が互いに接触しないようにする。
【0103】
また、前記下部ケース220と前記第2放熱板300の結合領域には、前記下部ケース220と前記第2放熱板300との間に浸透する異物を遮断するシーリング部材230が配置される。望ましくは、前記シーリング部材230は、前記下部ケース220と前記第2放熱板300との間に水分が浸透できないようにする防水リング(waterproof ring)であり得る。
【0104】
以下では、前記回路遮断モジュール部400について具体的に説明することにする。
【0105】
図8は、図3に示された回路遮断モジュール部400を具体的に示した図である。
【0106】
図8を参照すると、回路遮断モジュール部400は、フレーム410、ブラケット420、基板430及び遮断機440を含む。
【0107】
フレーム410は、“L”字形状を有する。すなわち、前記フレーム410は、下板部411及び前記下板部411の左側一端で垂直方向に延びた左板部412を含む。前記フレーム410の下板部411は、前記回路遮断モジュール部400を構成する基板430及び遮断機440が安着される安着部である。また、前記下板部411は、前記フレーム410上に安着される前記基板430及び前記遮断機440の下部領域を保護する。
【0108】
前記フレーム410は、前記基板430を安定的に位置させ、それによるEMI(Electro Magnetic Interference)の遮蔽及びグラウンドの役割をする。
【0109】
前記左板部412は、前記フレーム410上に安着される前記基板430及び前記遮断機440の左側領域を保護する。
【0110】
すなわち、前記回路遮断モジュール部400は、前記下部ケース220の上部領域に配置されず、前記フレーム410の下板部411の右端が前記下部ケース220の左端に締結されることによって、前記下部ケース220の左側領域に突出して配置される。
【0111】
これによって、前記回路遮断モジュール部400の下部領域は、前記下部ケース220によって保護されない。したがって、前記下板部411は、前記下部ケース220の左端に結合されて前記基板430及び前記遮断機440が安着できるように安着空間を提供することと共に前記基板430及び前記遮断機440の下部領域を保護する。
【0112】
また、前記上部ケース210は、前記説明したように、左側面が開放される。したがって、前記フレーム410の左板部412は、前記開放された左側面をカバーする。そして、前記フレーム410上に安着された前記基板430及び遮断機440の前方及び後方は、前記上部ケース210の側板215によってカバーされ、前記基板430及び前記遮断機440の上部は、前記上部ケース210の第1上板211によってカバーされる。
【0113】
一方、前記左板部412には、上端から右側方向に折れ曲がる締結部(図示せず)が形成され、別途の締結部材を通じて前記上部ケースの前記第1上板211と結合することができる。
【0114】
また、前記下板部411には、前記下板部411の先端から垂直上方に延びて形成され、それによって前記上部ケース210の前記第1上板211と結合する締結部414が形成され得る。
【0115】
また、前記下板部411には、前記下板部411の右端から垂直下方に延びて形成され、それによって前記下部ケース220に嵌め結合される締結部413がさらに形成され得る。
【0116】
また、前記下板部411の上面には、前記下板部411の上面から突出し、上部に配置される基板430を固定させる固定部415がさらに形成され得る。
【0117】
一方、前記下板部411上には、ブラケット420が配置される、前記ブラケット420は、下板ブラケット部421と、前記下板ブラケット部421の少なくとも一端部から垂直上方に突出する端差部422を含む。前記ブラケットト420は、上部に配置される遮断機440を固定させる。前記遮断機440は、前記ブラケット部420の下板ブラケット部421上に安着され、それによって前記端差部422に嵌め結合されて固定され得る。
【0118】
前記フレーム510の下板部411上には、基板430が結合される。前記基板430には、前記回路遮断モジュール部400を構成するそれぞれの回路部品が実装され、前記回路部品を互いに電気的に連結する回路パターン(図示せず)が配置される。
【0119】
前記基板430は、リジッド(rigid)またはフレキシブル(flexible)にすることができる。 例えば、前記基板430は、ガラスまたはプラスチックを含むことができる。詳しく、前記基板430は、ソーダライムガラス(soda lime glass)またはアルミノシリケートガラスなどの化学強化/半強化ガラスを含むか、ポリイミド(Polyimide、PI)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)、プロピレングリコール(propylene glycol、PPG)ポリカーボネート(PC)などの強化または延性プラスチックを含むか、サファイアを含むことができる。
【0120】
また、基板430は、光等方性フィルムを含むことができる。一例として、前記基板110は、COC(Cyclic Olefin Copolymer)、COP(Cyclic Olefin Polymer)、光等方ポリカーボネート(polycarbonate、PC)または光等方ポルリメティルメタクリルレイト(PMMA)などを含むことができる。
【0121】
一方、前記基板430上には、外部装置と連結されて前記外部装置とのインターフェースのための信号入出力部431が配置される。前記信号入出力部431は、上部に配置される上部ケース210のインターフェース露出孔2111に対応する領域に配置され、それによって信号入出力部431を構成する端子(図示せず)が前記インターフェース露出孔2111を通じて外部に露出する。
【0122】
このとき、前記基板430は、前記フレーム410の下板部411の上面のうち前記遮断機440が配置される領域が開放された開放部432を含む。
【0123】
前記のような、回路遮断モジュール部400は、前記フレーム410、ブラケット420、基板430及び遮断機440が一つのモジュールに構成され、それによって前記下部ケース220及び上部ケース210に結合される。
【0124】
以下では、前記バッテリー管理モジュール部500について具体的に説明することにする。
【0125】
図9は、図3に示されたバッテリー管理モジュール部500を具体的に示した図である。
【0126】
図9を参照すると、バッテリー管理モジュール部500は、第1フレーム510、第1基板520、第2フレーム530及び第2基板540を含む。
【0127】
第1フレーム510は、下板部511及び前記下板部511の右側一端で垂直方向に延びた右板部512を含む。前記フレーム510の下板部511は、バッテリー管理モジュール部500を構成する構成部のうちバッテリー電源の分岐点の役割をする補助電源回路(Auxiliary power circuit)が装着された第1基板520を支持する。
【0128】
すなわち、第1フレーム510は、前記第1基板520が安着される安着部である。また、前記下板部511は、前記第1フレーム510上に安着される前記第1基板520の下部領域を保護する。
【0129】
そして、前記右板部512は、前記第1フレーム510上に安着される前記第1基板520及び前記第2フレーム530上に安着される第2基板540の右側領域を保護する。
【0130】
すなわち、バッテリー管理モジュール部500は、前記下部ケース220の上部領域に配置されず、前記第1フレーム510の下板部511の左端が前記下部ケース220の右端に締結されることによって、前記下部ケース220の右側領域に突出して配置される。これによって、前記バッテリー管理モジュール部500の下部領域は、前記下部ケース220によって保護されない。したがって、前記下板部512は、前記下部ケース220の右端に結合されて前記第1基板520が安着できるように安着空間を提供することと共に前記第1基板520の下部領域を保護する。
【0131】
また、前記上部ケース210は、前記説明したように、右側面が開放される。したがって、前記第1フレーム510の右板部512は、前記開放された右側面をカバーする。そして、前記第1フレーム510上に安着された前記第1及び2基板520、540の前方及び後方は、前記上部ケース210の側板215によってカバーされ、前記第1及び2基板520、540の上部は、前記上部ケース210の第4上板214によってカバーされる。
【0132】
一方、前記下板部511及び右板部512には、少なくとも一つの折曲部が形成され、それによって別の締結部材によって前記下部ケース220及び上部ケース210と結合することができる。
【0133】
前記第1フレーム510の下板部511上には、第1基板520が結合される。前記第1基板520の上面521には、前記補助電源回路を構成する部品が実装される。前記部品には、前記バッテリー電源を分岐する分岐部522を含む。
【0134】
前記第1フレーム510上には、第2フレーム530及び第2基板540が配置される。前記第2フレーム530は、前記第2基板540を安定的に位置させ、それによるEMI(Electro Magnetic Interference)の遮蔽及びグラウンドの役割をする。
【0135】
前記第2フレーム530は、下板部531及び前記下板部531の右側終端で上方に折れ曲がって延びる右板部532を含む。
【0136】
前記下板部531は、前記第2基板540が安着される安着部であり、前記上部ケース210の下部領域で、前記バッテリー管理モジュール部500の左側に配置された前記電力変換モジュール部600との信号の干渉を遮断するための隔壁部である。
【0137】
前記第2フレーム530の下板部531上には、第2基板540が結合される。前記第2基板540の上面521には、バッテリー(図示せず)と連結され、前記バッテリーから供給される電源を受信し、前記受信された電源を前記電力変換モジュール部600に伝達される電源インターフェース部542が配置される。
【0138】
前記のような、バッテリー管理モジュール部500は、前記第1フレーム510、第2フレーム530、第1基板520及び第2基板540が一つのモジュールに構成され、それによって前記下部ケース220及び上部ケース210に結合される。
【0139】
以下では、本発明の実施例による電力変換モジュール部600についてより具体的に説明することにする。
【0140】
図10は、図3に示された電力変換モジュール部600をより具体的に示した図であり、図11は、図10に示された放熱モジュール650を具体的に示した図であり、図12は、図11の支持部材656を具体的に示した図である。
【0141】
電力変換モジュール部600は、電力変換部品620が実装された第1基板610と、制御部品(図示せず)が実装された第2基板630と、前記第1基板610上に配置されて前記第2基板630を支持するボス640と、前記第1基板610の下部に配置されて前記第1基板610に実装された発熱素子654を放熱する放熱モジュール650とを含む。
【0142】
第1基板610は、電力変換動作を行う多様な部品が実装される基板である。例えば、前記第1基板610には、インダクター、ダイオード及びトランスなどが実装され得る。望ましくは、前記第1基板610には、前記バッテリーから供給される電源を受信し、これを各構成で必要とする直流電源に変換する直流-直流変換部(DC-DC converter)を構成する各部品が実装される。すなわち、前記第1基板610は、後述する発熱素子654を含む電気的な動作を起こす多様な素子が実装される基板である。
【0143】
前記第1基板610の端領域には、前記第1基板610上に配置される第2基板630を支持するボス640が配置される。すなわち、前記第1基板610上に配置される部品には、高い高さの部品も存在する。例えば、トランスのような部品は、高い高さを有し、それによって前記第1基板610上に一定の高さを有して突出して配置される。したがって、前記ボス640は、前記高い高さの部品の上に前記第2基板630が配置され得るようにする。すなわち、前記ボス640は、前記第2基板630の配置領域を中心に複数形成されて前記高い高さの部品の上に配置される前記第2基板630を支持する。
【0144】
前記第2基板630には、前記電力モジュール部400、500、600の動作を制御する制御部品が実装される。前記制御部品は、電力変換モジュール100の全般的な動作を制御し、特に電力変換動作に必要なスイチング素子のスイチング動作を制御する。
【0145】
前記第2基板620の下には、放熱モジュール650が配置される。
【0146】
望ましくは、前記放熱モジュール650を構成する発熱素子654は、前記第2基板620の下面に実装される。すなわち、前記電力変換部品の中には、動作するときに 熱を多く発生させる発熱素子654が存在する。ここで、前記発熱素子654のうち代表的なものとしては、変圧器(transformer)と電力素子であるパワートランジスター(power transistor)がある。
【0147】
このとき、前記発熱素子654で発生する熱は、前記電力変換モジュールの効率的な動作はもちろん、火事の発生を防止するために効果的に冷却する必要がある。このとき、従来は、前記発熱素子654を冷却するために前記電力変換モジュールのケース外部に露出した一つのメインヒートシンク(本発明での第2放熱板300)のみを使用し、これによる多くの問題点が発生した。
【0148】
したがって、本発明では、前記発熱素子654と前記第2放熱板300との間で直接的な熱伝達が行われないようにする。このために、本発明では、前記発熱素子654と前記第2放熱板300との間に前記第1放熱板651を配置し、前記発熱素子654で発生した熱が前記第1放熱板651で最初に放熱が行われるようにして、前記最初に放熱された熱が前記第2放熱板300に伝達されるようにする。
【0149】
このとき、図1のように、従来は、前記発熱素子654が前記第1基板610の下面に水平に横たえられて配置された。しかし、本発明では、前記発熱素子654が前記第1基板610の下面に垂直に立てられて配置されるようにする。すなわち、前記発熱素子654が従来のように水平に横たえられて配置される場合、前記第1基板610上で前記発熱素子654の占める面積が大きくなるようになる。しかし、本発明では、前記第1基板610上で前記発熱素子654が垂直に立てられて配置され、これによって従来より前記第1基板610上で前記発熱素子654の占める面積が小さくなり、これによって同一基板内に配置される発熱素子の数を増加させるか、または同一発熱素子が配置される基板のサイズを減少させることができる。これは、前記発熱素子654を垂直に配置した場合に、前記発熱素子654と前記第1基板610が互いに対向する面の面積が前記発熱素子654を前記水平に配置した場合の面積より小さいためである。
【0150】
以下では、前記放熱モジュール650についてより具体的に説明することにする。
【0151】
図11は、図10に示された放熱モジュール650を具体的に示した図であり、図12は、図11に示された支持部材656を具体的に示した図であり、図13は、図11に示された放熱モジュール650の製造方法を段階ごとに示したフローチャートであり、図14ないし図18は、本発明の実施例による放熱モジュール650の製造方法を工程順に示した図である。
【0152】
図11ないし図18を参照すると、放熱モジュール650は、第1放熱板651、熱伝達パッド652、スペーサー653、発熱素子654、支持部材656、第1締結部材657及び第2締結部材658を含む。
【0153】
第1放熱板651は前記発熱素子654及び前記第2放熱板300と結合する。望ましくは、前記第1放熱板651は、側面に前記発熱素子654が結合され、下面に前記第2放熱板300が結合される。
【0154】
これによって、前記第1放熱板651は、前記第2放熱板300と結合する第1部分と前記第1部分6511上に配置されて前記発熱素子654と結合する第2部分6512を含む。このとき、説明の便宜上、前記第1放熱板651が前記第1部分6511と第2部分6512に区分されると説明したが、前記第1部分6511と第2部分6512は一体に形成された一つの構成であることが望ましい。
【0155】
前記第1部分6511は、四角い板の形状を有する。前記第1部分6511は、前記第2放熱板300のベース310上に形成された第1安着部350に対応するサイズを有する。すなわち、前記第1部分6511の幅は、前記第1安着部350の幅に対応する。前記第1部分6511は、前記ベース310の前記第1安着部350上に配置される。前記第1部分6511の下面は、前記ベース310の上面と面接触する。
【0156】
前記第2部分6512は、前記第1部分6511上に四角柱の形状を有して前記第1部分6511の上面から突出する。前記第2部分6511は、前記第1部分6511の幅より狭い幅を有する。
【0157】
言い替えれば、前記第1部分6511は、第1横幅と第1縦幅を有する四角の板状である。そして、前記第2部分6512は、前記第1横幅より狭い第2横幅と、前記第1縦幅と同じ第2縦幅を有する四角柱状である。このとき、図面上では前記第1部分6511及び第2部分6512が四角形の形状を有するとしたが、これは一実施例に過ぎず、前記第1部分6511及び第2部分6512は、前記四角形状以外にも円状、三角形状及び多角形状のうちいずれか一つの形状を有することもできるであろう。
【0158】
前記第2部分6512は、前記第1部分6511の中央領域で突出して形成される。これによって、前記第1部分6512の上面の中央領域は、前記第2部分6512の下面と接触する。そして、前記第1部分6511の上面の中央領域を除いた残りの左側及び右側領域は露出している。したがって、前記第1部分6511及び前記第2部分6512を含む第1放熱板651は '⊥' 形状を有することができる。
【0159】
前記露出した第1部分6511の左側領域及び右側領域には、前記第1部分6511の上面及び下面を貫通する貫通孔6513が形成される。前記貫通孔6513には、第2締結部材658が挿入される。前記第2締結部材658は、前記貫通孔6513を貫通して前記第1安着部350の締結溝(図示せず)に挟まれ、それによって前記第2放熱板300の前記ベース310上に前記第1放熱板651を固定させる。
【0160】
前記第2部分6512の左側面及び右側面は、前記支持部材656が結合する第1領域と、前記発熱素子654が結合する第2領域に区分される。このとき、前記第2部分6512の左側面及び右側面それぞれの第2領域には、一つの発熱素子654が結合することができ、図面に示されたように複数の発熱素子654が一定の間隔を置いて配置されることもある。
【0161】
そして、前記第2部分6512の上面には、前記スペーサー653の締結のための第1締結溝6514が形成される。そして、前記第2部分6512の左側面及び右側面それぞれの第1領域には、前記支持部材656の締結のための複数の第2締結溝6515が形成される、そして、前記第2部分6512の左側面及び右側面それぞれの第2領域には、前記発熱素子654の締結のための複数の第3締結溝6516が形成される。
【0162】
前記第1締結溝6514は、前記第2部分6512の上面に前記第2部分6512の厚さ方向に一定の深さを有して形成される。また、前記第2締結溝6515及び第3締結溝6516は、前記第2部分6512の左側面及び右側面に前記第2部分6512の長さ方向に一定の深さを有して形成される。一方、前記第1締結溝6514、前記第2締結溝6515及び前記第3締結溝6516それぞれの内壁は、ねじ形状を有することができる。
【0163】
前記第2部分6512の左側面及び右側面の前記第2領域には、熱伝達パッド652が配置される。すなわち、前記第2部分6512と前記発熱素子654との間には、前記熱伝達パッド652が挿入される。前記熱伝達パッド652は、前記発熱素子654と前記第1放熱板651と前記第2放熱板300とを熱的に連結させる熱伝達部材であり、これによって前記発熱素子654で発生する熱を前記第1放熱板651に伝達する。このために、前記熱伝達パッド652は、熱伝導性に優れる金属物質で形成され得るものであり、例えば、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、アルミニウム(Al)などの金属物質を含むことができる。
【0164】
このとき、前記熱伝達パッド652には、前記第2部分6512の前記第3締結溝6516に対応する位置に貫通孔6521が形成され、それによって素子締結部材6544は、前記貫通孔6521を貫通して前記第3締結溝6516に締結される。
【0165】
発熱素子654は、素子胴体6541、端子6542及び前記素子胴体6541を横方向に貫通する貫通孔6543を含む。
【0166】
素子胴体6541は、動作時に熱が発生する部品であり、例えば、パワートランジスターであり得る。端子6542は、前記素子胴体6541から突出し、それによって前記第1基板610に電気的に連結される。このとき、前記端子6542は、前記第1基板610を貫通することができ、これによって半田のような接着ペーストによって前記第1基板610に固定及び結合され得る。
【0167】
前記端子6542は、前記素子胴体6541と前記第1基板610上に形成された回路パターン(図示せず)を電気的に連結する。前記貫通孔6543は、前記素子胴体6541を貫通する。望ましくは、前記貫通孔6553は、前記素子胴体6541が垂直に立てられた状態で前記素子胴体6541の左側面と右側面を貫通する。これによって、前記素子胴体6541は、垂直に立てられた状態で前記第1放熱板651の前記第2部分6512に結合される。
【0168】
そして、素子締結部材6544は、前記発熱素子654の貫通孔6553、前記熱伝達パッド652の貫通孔6521を貫通して、前記第2部分6512の第3締結溝6516に挿入される。
【0169】
前記第2部分6512の上面には、スペーサー653が配置される。スペーサー653は、胴体6531及び締結突起6532を含む。前記締結突起6532は、前記第1締結溝6514に挿入され、それによって前記胴体6531は、前記第2部分6512の上面の上に突出する。
【0170】
前記スペーサー653は、前記第2部分6512上に配置され、前記第1放熱板651と前記第1基板610が互いに接触しないようにする。すなわち、前記スペーサー653は、前記第1放熱板651の前記第2部分6512の上面と前記第1基板610の下面を一定の間隔で離隔させる。
【0171】
また、スペーサー653は、前記第1放熱板651と前記第1基板610との間の平坦度を合わせて、それによって前記平坦度の問題で前記発熱素子654の高さの差によって発生し得るストレスを最小化する。
【0172】
支持部材656は、一端が前記第1放熱板651の前記第2部分6512に結合され、他端が前記発熱素子654の素子胴体6541に接触する。前記支持部材656は、弾性力を有し、それによって前記放熱パッド652に前記発熱素子654の素子胴体6541を密着させる。すなわち、前記支持部材656は、発熱素子654の+極と、グラウンドの-極との間の離隔距離を確保すると共に前記発熱素子654で発生する熱の伝達性を高めるために前記素子胴体6541に圧力を加える。
【0173】
このために、前記支持部材656は、一定のレベルの弾性力を確保するためにステンレスのような金属物質に形成され得る。
【0174】
前記支持部材656には、貫通孔6562が形成される。前記貫通孔6562は、前記第2部分6512に形成された第2締結溝6515に相当する位置に形成される。第1締結部材657は、前記支持部材656に形成された貫通孔6562を貫通して前記第2締結溝6515に挿入される。
【0175】
前記支持部材656の形状についてより具体的に説明すると、以下の通りである。
【0176】
前記支持部材656は、前記第2部分6512に結合されて前記貫通孔6562が形成された第1領域6561と、前記第1領域6561から第1方向に折れ曲がる第2領域6563と、前記第2領域6563から前記第1方向と反対となる第2方向に折れ曲がる第3領域6564とを含む。
【0177】
前記第1領域6561には、前記貫通孔6562が形成される。前記第1領域6561は、前記第1放熱板651の前記第2部分6512と接触する。そして、前記第1締結部材657によって前記第1放熱板651に締結される。
【0178】
前記第2領域6563は、前記第1領域6561から第1方向に折れ曲がる。前記第2領域6563は、前記第3領域6564を通じて前記発熱素子654に加えられる圧力を高めるように前記第3領域6564の折曲方向と反対となる方向に折れ曲がる。そして、前記第2領域6563は、前記第1放熱板651と接触しない。ここで、前記第1方向は、前記第1放熱板651が配置された方向と反対となる方向であり得る。言い替えれば、前記支持部材656が前記第2部分6513の右側面に配置される場合、前記第2領域6563は、前記第1放熱板651が配置された左側方向ではない右側方向に折れ曲がる。
【0179】
前記第3領域6564は、前記第2領域6563から前記第2領域6563の折曲方向と反対となる第2方向に折れ曲がる。すなわち、前記第2領域6563が前記のように右側方向に折れ曲がる場合、前記第3領域6564は、前記第2領域6563の端から左側方向に折れ曲がる。
【0180】
前記第3領域6564は、前記素子胴体6541と接触し、それによって前記素子胴体6541に一定のレベルの圧力を加える。このとき、前記加えられる圧力によって前記素子胴体6541が損傷されないように前記素子胴体6541と接触する部分が一定の曲率を有する。
【0181】
一方、前記第3領域6564は、前記第2領域6563から複数に分岐されて形成される。すなわち、前記第3領域6564は、前記第2領域6563から互いに一定の間隔で離隔して分岐される複数の分岐部を含む。例えば、前記第2部分6512の左側面に第1及び第2発熱素子がそれぞれ結合された場合、前記第3領域6564は、前記第2領域6563から分岐されて前記第1発熱素子と接触する第1分岐部と、前記第1分岐部から一定の間隔で離隔し、前記第2領域6563から分岐されて前記第2発熱素子と接触する第2分岐部とを含むことができる。
【0182】
すなわち、本発明では、前記のように第2部分の一側面に複数の発熱素子が配置される場合、前記それぞれの発熱素子に互いに異なる圧力が加えられ得るように前記支持部材656の第3領域6564を複数に分岐させる。
【0183】
以下では、前記のような放熱モジュール650の製造方法(組立方法)について具体的に説明することにする。
【0184】
図13を参照すると、先に前記のような第1部分6511及び第2部分6512を含む第1放熱板651を用意する(110ステップ)。
【0185】
前記第1放熱板651が用意されると、前記第1放熱板651の第2部分6512の上面にスペーサー653を結合して、前記第2部分6512の左側面及び右側面に放熱パッド652を結合する(120ステップ)。
【0186】
すなわち、図14に示されたように、前記第2部分6512の上面には第1締結溝6514が形成され、左側面及び右側面には第3締結溝6516が形成される。これによって前記第1締結溝6514に前記スペーサー653の突起6532を挿入して、前記第2部分6512の上面に前記スペーサー653を配置する。そして、前記第3締結溝6516と前記放熱パッド652の貫通孔6521が互いに整列されるように位置した状態で前記放熱パッド652を固定する。このとき、前記放熱パッド652は、後に発熱素子654の素子胴体6541と共に素子締結部材6544を通じて前記第1放熱板651に結合される。これによって、前記発熱素子654が結合されるまで前記放熱パッド652が指定された位置に配置され得るように、前記放熱パッド652の一側面に接着物質を形成して、前記放熱パッド652を前記第2部分6512の左側面及び右側面にそれぞれ付着させる。
【0187】
以後、前記第1放熱板651の第2部分6512に発熱素子654及び熱センサー659を結合する(130ステップ)。すなわち、図15に示されたように、前記発熱素子654は、前記素子締結部材6514が前記素子胴体6541の貫通孔6543、前記放熱パッド652の貫通孔6521を貫通して前記第1締結溝6514に挿入されることによって前記第1放熱板651に結合され得る。
【0188】
また、前記第1放熱板651には、熱センサー659がさらに結合することができる。前記熱センサー659は、前記電力変換モジュール部600が安定して動作するか否かの確認のために前記第1放熱板651の温度を測定し、それによって前記測定された温度を前記第2基板630に配置された制御部品に伝達される。
【0189】
以後、前記第1放熱板651に前記支持部材656を結合する(140ステップ)。すなわち、図16に示されたように、前記支持部材656の第1領域6561に形成された貫通孔6562と前記第1放熱板651の第2部分6512に形成された第2締結溝6515とを整列させ、それによって第1締結部材657が前記貫通孔6562を貫通して前記第2締結溝6515に挿入されるようにして、前記第1放熱板651に前記支持部材656を結合させる。前記支持部材656が結合されることによって、前記支持部材656を構成する第3領域6564のそれぞれの分岐部は、前記発熱素子654と接触し、それによって前記支持部材656で発生する弾性力によって前記発熱素子654に圧力を加える。
【0190】
次に、前記のような放熱モジュール650が製造されると、前記製造された放熱モジュール650と第1基板610を結合させる(150ステップ)。すなわち、図17に示されたように、前記第1基板610の下面のうち前記放熱モジュール650に結合された発熱素子654の実装位置を確認し、前記確認された実装位置で前記発熱素子654の端子6542を前記第1基板610の回路パターン上に半田付けする。
【0191】
このとき、前記発熱素子654の実装位置の確認及び実装位置での前記放熱モジュール650の固定のために別のガイドジグ(図示せず)を使用することもできる。
【0192】
次に、前記のように製造された電力変換モジュール部600を前記第2放熱板300のベース610の第1安着部350上に結合する(160ステップ)。すなわち、図18に示されたように、前記第1安着部350上に前記第1放熱板651の第1部分6511を位置させた後に別の締結部材を通じて前記第1放熱板651と第2放熱板300を互いに結合させる。このとき、前記第1放熱板651と第2放熱板300との間の熱伝導率を高めるため、前記第1安着部350上にサーマルグリース900を塗布し、前記塗布されたサーマルグリース900上に前記第1放熱板651を結合することもできるであろう。
【0193】
図19は、本発明の実施例による放熱メカニズムを説明するための図である。
【0194】
図19を参照すると、本発明の実施例においては、前記のような構造を有する放熱モジュール650を含む。これによって、放熱メカニズムは大きく3段階に区分され得る。
【0195】
第1段階は、熱が発生する前記発熱素子654と前記第1放熱板651との間で熱伝導が起きる。このとき、前記第1放熱板651と前記発熱素子654との間での熱伝導効率を高めるように前記のような放熱パッド652を前記第1放熱板651と前記発熱素子654との間に配置して放熱面積を最大化する。
【0196】
第2段階は、前記発熱素子654で前記第1放熱板651に伝導された熱は、前記第1放熱板651で最初に放熱される。そして、前記最初に放熱された熱は、前記サーマルグリース900を通じて前記第2放熱板300に伝達される。このとき、前記第1放熱板651と第2放熱板300との間の熱抵抗を最小化するために前記のようなサーマルグリース900が前記第1安着部350の上面に塗布される。
【0197】
このとき、前記第1放熱板651と第2放熱板300は、熱伝導率が高く、比重が低いアルミニウム合金を使用できるのに、これは、ダイキャスト用合金であるため、本来有している純アルミニウムの熱伝導率よりもやや劣る。これを補償するために、本発明では、放熱パッド652より熱伝導率が高く、熱伝導面積を最大化させることができるサーマルグリース900を適用する。
【0198】
第3段階は、前記第2放熱板300に伝達された熱は、前記第2放熱板300のベース310を通じて前記放熱ピン320に伝達され、最終的にハウジングの外部に伝達される。このとき、前記ベース310の上部には、一つの放熱モジュールだけが配置されず、複数の安着部上に複数の放熱モジュールが配置されるため、前記放熱ピン320は、横方向に長く延びながら一定の間隔で離隔したピン構造を有する。このとき、前記放熱ピン320は、ハウジングの外部に露出するため、腐食や寝食を防ぎ、金属の特性である表面での熱放射率(熱反射による現象)が低いという問題点を解決するために粉体塗装を適用することが望ましい。
【0199】
本発明による実施例によれば、別のサーブ放熱板を利用して発熱素子を通じて伝達する熱を最初に放熱させて、前記最初に放熱された熱をメイン放熱板で伝達して外部で放出させることで、前記メイン放熱板に伝達される熱を最小化することができ、これによって外部に露出したメイン放熱板の温度が上がることによって発生し得る安全上の問題を解決することができる。
【0200】
また、本発明による実施例によれば、基板の上に前記発熱素子を垂直に立てて装着することによって、前記基板上で前記発熱素子が占める面積を減少させることができ、これによる電力変換モジュール全体のサイズをスリム化することができる。
【0201】
また、本発明による実施例によれば、複数の放熱部品をモジュール式に製作して組み立てることによって、前記複数の放熱部品の組立工程を単純化することができ、これによる前記放熱部品の配置空間を最適化することができる。
【0202】
以上、実施例に説明された特徴、構造、効果などは本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例において例示された特徴、構造、効果などは実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組合せてまたは変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0203】
以上、実施例を中心に説明したがこれは単なる例示に過ぎず、実施例を限定するものではなく、実施例が属する分野の通常の知識を有した者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示されていない様々な変形と応用が可能であることが理解できるだろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る相異点は、添付された特許請求の範囲で設定する実施例の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12(a)】
図12(b)】
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19