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特許7173991改良された回転ロックを有する手術回転アセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】改良された回転ロックを有する手術回転アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61G 13/12 20060101AFI20221109BHJP
   G05G 1/08 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
A61G13/12 B
G05G1/08 A
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019563562
(86)(22)【出願日】2018-05-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-16
(86)【国際出願番号】 EP2018062944
(87)【国際公開番号】W WO2018211017
(87)【国際公開日】2018-11-22
【審査請求日】2021-04-30
(31)【優先権主張番号】102017110719.3
(32)【優先日】2017-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】513242656
【氏名又は名称】マッケ・ゲゼルシャフトミットベシュレンクターハフトゥング
(74)【代理人】
【識別番号】100068021
【弁理士】
【氏名又は名称】絹谷 信雄
(74)【代理人】
【識別番号】100128509
【弁理士】
【氏名又は名称】絹谷 晴久
(72)【発明者】
【氏名】コッホ,グイド
【審査官】杉▲崎▼ 覚
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-504766(JP,A)
【文献】特表平11-511231(JP,A)
【文献】特開2013-009603(JP,A)
【文献】米国特許第04516519(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 13/12
G05G 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の脚部をその長手軸廻りに回転させる目的で手術台(1)に接続する回転アセンブリ(16)であって、
前記回転アセンブリ(16)に前記患者の脚部の足先を取り付けるインタフェース(24)と、
前記インタフェース(24)が捻れ抵抗方式で接続され、前記インタフェース(24)を回転させると共に前記患者の脚部を前記長手軸廻りに回転させる為に使用されるロータ(30)と、
前記ロータ(30)をステータ(42)に対して回転させる事が出来る様に前記ロータ(30)が回転可能に搭載されるステータ(42)と、
前記ロータ(30)を回転させる回転ハンドル(22)と、
前記ステータ(42)に対する前記ロータ(30)の回転をブロックするロックアセンブリ(20)と、
を備え、
前記回転ハンドル(22)は、移動する様に前記ロータ(30)上に搭載され、
前記ロータ(30)上の前記回転ハンドル(22)を移動させる事によって前記ロックアセンブリ(20)が動かされ、
前記ロックアセンブリ(20)は、少なくとも2つのグループのロックピン(32)と、複数のロック溝(44)と、を有し、
前記ロックピン(32)の数は、前記ロック溝(44)の数と異なり、
前記ロックアセンブリ(20)の解放に際して全てのロックピン(32)がばね予荷重に対抗して複数の前記ロック溝(44)から同時に引き抜かれ、
複数の前記ロック溝(44)からの全てのロックピン(32)の同時引き抜きは、前記ロータ(30)の回転軸(L)に沿った前記回転ハンドル(22)の移動によって行い、
前記回転軸(L)に沿った前記回転ハンドル(22)の移動に際して少なくとも2つのグループの前記ロックピン(32)と接触する解放リング(50)を更に含む
事を特徴とする回転アセンブリ(16)。
【請求項2】
前記ロータ(30)は、その内周に複数の貫通穴(34)を含み、
前記少なくとも2つのグループのロックピン(32)に於ける1つのロックピン(32)は、前記貫通穴(34)では、ばね予荷重を掛けられる
請求項に記載の回転アセンブリ(16)。
【請求項3】
前記少なくとも2つのグループのロックピン(32)と複数の前記ロック溝(44)は、環状アセンブリを夫々形成する
請求項1又は2に記載の回転アセンブリ(16)。
【請求項4】
前記少なくとも2つのグループのロックピン(32)と複数の前記ロック溝(44)は、径方向に対称的に夫々配置される
請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転アセンブリ(16)。
【請求項5】
前記ロックピン(32)の部分(32a)の夫々は、前記ロック溝(44)の夫々を超えて径方向に突出し、
前記解放リング(50)は、前記回転軸(L)に沿った前記回転ハンドル(22)の移動に際して前記部分(32a)の夫々と接触する
請求項1乃至4の何れか一項に記載の回転アセンブリ(16)。
【請求項6】
前記ロックアセンブリ(20)は、前記ロータ(30)を前記ステータ(42)に対して自由に回転させる事が出来る解放位置でロックする事が出来る
請求項1乃至の何れか一項に記載の回転アセンブリ(16)。
【請求項7】
前記ロックアセンブリ(20)は、前記回転ハンドル(22)に取り付けられたボタン(54)を押す事によって前記解放位置でロックする事が出来る
請求項に記載の回転アセンブリ(16)。
【請求項8】
前記回転ハンドル(22)は、周方向に複数の手掛けを有するハンドル(22)であり、
前記複数の手掛け の夫々は、前記ロータ(30)の径方向に延在し、
前記ボタン(54)は、前記手掛けの一端に配置される
請求項に記載の回転アセンブリ(16)。
【請求項9】
前記ロータ(30)は、4つのグループのロックピン(32)を含み、
前記4つのグループのロックピン(32)の夫々に於ける1つのロックピン(32)は、前記ロータ(30)の回転移動をブロックする為に、1つの部分が複数の前記ロック溝(44)の1つに完全に収容される
請求項1乃至の何れか一項に記載の回転アセンブリ(16)。
【請求項10】
患者の脚部をその長手軸廻りに回転させる目的で手術台(1)に接続する回転アセンブリ(16)であって、
前記回転アセンブリ(16)に前記患者の脚部の足先を取り付けるインタフェース(24)と、
前記インタフェース(24)が捻れ抵抗方式で接続され、前記インタフェース(24)を回転させると共に前記患者の脚部を前記長手軸廻りに回転させる為に使用されるロータ(30)と、
前記ロータ(30)をステータ(42)に対して回転させる事が出来る様に前記ロータ(30)が回転可能に搭載されるステータ(42)と、
前記ロータ(30)を回転させる回転ハンドル(22)と、
前記ステータ(42)に対する前記ロータ(30)の回転をブロックするロックアセンブリ(20)と、
を備え、
前記回転ハンドル(22)は、移動する様に前記ロータ(30)上に搭載され、
前記ロータ(30)上の前記回転ハンドル(22)を移動させる事によって前記ロックアセンブリ(20)が動かされ、
前記ロックアセンブリ(20)は、前記ロータ(30)を前記ステータ(42)に対して自由に回転させる事が出来る解放位置でロックする事が出来、
前記ロックアセンブリ(20)は、前記回転ハンドル(22)に取り付けられたボタン(54)を押す事によって前記解放位置でロックする事が出来る
事を特徴とする回転アセンブリ(16)。
【請求項11】
前記回転ハンドル(22)は、周方向に複数の手掛けを有するハンドル(22)であり、
前記複数の手掛けの夫々は、前記ロータ(30)の径方向に延在し、
前記ボタン(54)は、前記手掛けの一端に配置される
請求項10に記載の回転アセンブリ(16)。
【請求項12】
前記ロータ(30)は、4つのグループのロックピン(32)を含み、
前記4つのグループのロックピン(32)の夫々に於ける1つのロックピン(32)は、前記ロータ(30)の回転移動をブロックする為に、1つの部分が複数の前記ロック溝(44)の1つに完全に収容される
請求項10または11に記載の回転アセンブリ(16)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、手術台とそれのアクセサリとに関連し、整形外科、特に、整形拡張の分野のそれらのものを含む。
【背景技術】
【0002】
本開示は、一般に、手術回転アセンブリに関連する。スピンドルトラクション機構210の形式の回転アセンブリは、マルコム・ウートンによって出願された国際特許出願公開第2013/034916号明細書によって知られる(詳細は図18及び明細書の22頁を参照)。その様なスピンドルトラクション機構は、以下に説明される様に、特定の外科的介入と共に使用される。
【0003】
患者の手術をする時に、患者の部分、特に、肢が的確な方法で固定されると共に移動されなければならない事が頻繁に必要である。特に、身体部分の位置が的確に複数回変更されなければならない手術では、調整可能な治療デバイスが必要である。従って、人工股関節全置換術と同様に、例えば、直接前方アプローチに従った人工股関節処置の様な整形外科的介入では、患者の脚が自由に手の届く様な方法で支持されると共に繰り返し回転されなければならない。
【0004】
この場合には、患者の脚が真っ直ぐに自立する方法でトラクションユニットに於いて伸ばされる。その様なトラクションユニットは、手術台に関連する拡張デバイスとしても特徴付けられる。これらの拡張デバイスは、少なくとも1つの拡張バーを含み、拡張バーは、その一端を手術台にインタフェースを介して接続する事が出来ると共に、他端にトラクションユニットの為のブラケットを有する。拡張バーは、手術台の患者支持面に接続又は付属させる事が出来る。
【0005】
その為、患者の脚は、俗に言う拡張シューに配置され、その底部にウートンによって説明されたものの様なスピンドルトラクション機構が適合される。トラクション力は、このスピンドルトラクション機構を通じて脚の長手方向に、例えば、再位置調整中にそれらの原位置に骨格の骨折縁を配置する為に適用する事が出来る。更に、脚をその長手軸廻りに内側及び外側に旋回可能であるべきである。これをする為に、脚の回転角度が手術ワークフロー及び医療必要度に従って複数回変更されなければならない。回転の最大標準範囲は、±180°である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ウートンの様なスピンドルトラクション機構を通じて伸ばされた患者の脚の回転角度を変更する為に、操作者は、クランプとして形成されたステータに収容された回転可能なロータをハンドル269によって操作しなければならない。その際、患者の脚の回転が拡張デバイスによってアンブロックされる様に、操作者は、回転をアンブロックする為に、一方の手によってクランプレバー268を回転させなければならない。続いて、操作者は、患者の脚をその長手軸廻りに所望位置へ回転させる。その際、患者のつま先は、長手軸廻りの回転角度のインジケータとして使用する事が出来る。次に、復帰力が実現された回転の反対方向に作用している間は、患者の脚が一方の手によって所望回転角度に手動で保持されなければならない。ロックの為に、次に、患者の脚が拡張デバイスによって所望回転角度に固定される様に、クランプレバー268が他方の手によって引っ張られる。患者の脚を異なる回転角度に配置する為に、操作者は、クランプレバー268を再び回転させると共に患者の脚を制御された方式で所望位置に再び回転させるべく、ハンドル269を一方の手によって高負荷適用下で解放しなければならない。続いて、クランプレバー268が一方の手によって再び固定される。
【0007】
実際には、この手順が手術中に複数回繰り返されなければならない事が知られている。説明された順序では、クランプレバー268の解放/締め付けの動作と患者の脚の回転/所望位置での保持とが時には同時に実現される。その際、著しい手の強さ及び集中が必要なワークステップの片手調整の為に要求されるので、患者の脚を定義された位置に復帰させる労力は大抵大きく、操作者に対する著しい苦労をもたらす。
【0008】
従って、患者の脚の回転又は患者の為のクランプレバー268の不十分な固定に際して、角度の望まれない調整の危険性が存在する様に、患者の脚の微妙な位置調整が手術中に限られた程度でのみ可能である。この危険性を最小化する為に、一人が患者の脚を所望位置に配置すると共にクランプレバー268が再び固定されるまでそれをそこに保持している間に、もう一人がクランプレバー268を回転させる事が慣習的である。発生する労力と費用は、この2人によって比較的高い。更に、汚染の危険性が処置中に高まる。
【0009】
別のスピンドルトラクション機構は、独国特許出願公開第102014108745号明細書によって知られる。これには、提供された回転ハンドルが2つの回転方向の1つに回転される事によって動かされるロックアセンブリが含まれる。
【0010】
独国特許出願公開第102012112716号明細書は、回転軸廻りに相互に反対に回転される2つの継手本体を有する少なくとも1つの継手を含む医療保持アームを説明し、第1の継手本体は、複数のロックピンを有し、第2の継手本体は、複数のロック溝を有し、ロックピンの数は、ロック溝の数と異なる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、とりわけ、回転アセンブリ、回転アセンブリを有する拡張バー、回転アセンブリを有する手術台、拡張バーと回転アセンブリとを有する手術台、及び外科的介入中に回転アセンブリを使用する方法に関連する。
【0012】
本開示の目的は、回転アセンブリを提供する事であり、それによって、高負荷適用下でさえ、患者の脚の回転及びロックを使用者によって確実且つ容易に操作する事が出来る。
【0013】
本開示は、患者の脚をその長手軸廻りに回転させる目的で手術台に接続する為の回転アセンブリに関連し、回転アセンブリは、次の特徴の全部又は一部を有する。回転アセンブリに患者の脚の末端を取り付ける為のインタフェース。インタフェースが捻れ抵抗方式で接続され、インタフェースを回転させて患者の脚を長手軸廻りに回転させる為に使用されるロータ。ロータをステータに対して回転させる事が出来る様に、ロータがステータに回転自在に取り付けられるステータ。ロータを回転させる為の回転ハンドル。ステータに対するロータの回転をブロックする為のロックアセンブリ。回転ハンドルは、移動する様にロータに取り付けられ、ロックアセンブリは、ロータ上で回転ハンドルを移動させる事によって動かされる。
【0014】
回転ハンドルの動作によってロックアセンブリを動かす事が出来るという事実により、回転ハンドルから手を離さずに、使用者はロックアセンブリを緩め、患者の脚を回転させ、ロックアセンブリを再び締める事が出来る。使用者は、患者の脚を回転させる為の全ての過程中に、回転ハンドルから両手を離さず、外部支援を伴わずにロックアセンブリを操作する事が出来る。この様に、患者の脚の回転及びロックを一人で容易に実現する事が出来る。
【0015】
回転ハンドルは、所望回転角度を設定すると共にロックアセンブリを動かす為に使用される。幾つかの実施の形態によれば、回転ハンドルは、捻れ抵抗方式でロータに連結する事が出来る。
【0016】
ロックアセンブリは、少なくとも2つのグループのロックピンと、複数のロック溝を含み、ロックピンの数は、ロック溝の数と異なる。少なくとも2つのグループのロックピンと複数のロック溝は、ロックアセンブリの周囲に分布される。ロック溝は、±180°の調整幅でステータの全周に均一に分布される。ロータの回転移動の解放及びブロックも、高負荷適用下でさえ、少なくとも2つのグループのロックピンとそれと異なる複数のロック溝を有するロックアセンブリによって行う事が出来る。このロックアセンブリは、例えば、回転アセンブリを通じて伸ばされた肢の回転をブロックする為に使用する事が出来る。別の操作技術によって、自由回転さえユーザフレンドリーな状態下で行う事が出来る。別の医学及び非医学的な応用分野は除外されるべきでない。
【0017】
更に、本ロックアセンブリのロック溝は、ステータに形成され、予め定義された角度分割を有する。その際、少なくとも2つのグループのロックピンの各グループのロックピンの角度分割は、差分角度αによってロック溝の角度分割と相違する。ロックピンの数は、この場合には、ロックピンの角度セクタがロック溝の角度分割の偶数の倍数をもたらす様に調整されるべきである。従って、360°に亘って分布された多くの係合又はロック位置がロックアセンブリの為に得られる。少なくとも2つのグループのロックピンの各グループの1つのロックピンは、各ロック位置で1つのロック溝の反対に配置される。2つのロック位置の間の角度距離は差分角度αと等しい。
【0018】
1つの実施の形態によれば、解放を目的に軸動作力が回転ハンドルに及ぼされていない場合に、ステータに対するロータの回転移動をブロックする事が出来る。これをする為に、少なくとも2つのグループのロックピンの各グループから、1つのロック溝の丁度反対の1つのロックピンの一端がこの溝に直接入り込む。少なくとも2つのグループのロックピンがロック溝の角度分割の倍数である角度距離で配置される場合は、少なくとも2つのグループのロックピンの各グループのロックピンの1つがそれにより同時に係合する。少なくとも2つのグループのロックピンのロック溝と接触しない全ての別のロックピンは、係合する事が出来ない。ロックピンの別のグループに所属する複数のロックピンによる同時のロックは、特に、高トルクでのロックアセンブリの荷重容量及び安定性への肯定的な効果を有する。ロックアセンブリは、ロータの回転の確実なブロックを保証する。
【0019】
更に、本ロックアセンブリは、ロータの回転運動のアンブロックを許容する。ロータの回転は、全てのロックピンを同時に解放する事によってアンブロックする事が出来る。解放は、回転ハンドルの軸方向移動によって実現する事が出来る。例えば、この事例では、操作者に患者の脚を回転させるきっかけを与える様に、回転ハンドルを患者から離れる方向に引っ張る事が出来る。
【0020】
本ロックアセンブリは、改良された操作者人間工学を保証する。特に、別々に動かされなければならないエレメントのクランプ又は固定を省く事が出来る。従って、ロータの正確な位置調整と所望回転角度の設定は、回転ハンドルによって同時に保証する事が出来る。
【0021】
ロックアセンブリの簡易な構造と快適な操作は、操作者が回転ハンドルを解放したり、外部支援に依存したりせずに、ロータを調整、ブロック、及びアンブロックする事を許容する。
【0022】
幾つかの実施の形態によれば、少なくとも2つのグループのロックピンの各ロックピンは、ロータの内周に分布される。例えば、ロータは、ロックピンを収容する為に、内周に複数の貫通穴又は別の種類の溝を有する。ロックピンは、各溝で軸方向に位置合わせされる。然し乍ら、各溝でのロックピンの径方向への位置合わせも可能である。少なくとも2つのグループのロックピンのこの配置は、ロータのロック状態でのロックアセンブリの安全性と荷重支持容量とを増加させる事を保証する。更に、例えば、ロックピン及びロック溝を有するエレメントの様なロックアセンブリの機能コンポーネントは交換する事が出来る。これは、ロックピンの新たな位置合せを許容する。
【0023】
少なくとも2つのグループのロックピンの各ロックピンは、ロータにばね荷重を掛けられ、ロック溝の方向に予め張力を掛けられる。ばね予荷重は、ロックアセンブリの安定性を更に増加させる。更に、ばね予荷重は、各ロックピンの確実且つ完全な係合の為に、無限に調整する事が出来る。
【0024】
1つの実施の形態によれば、少なくとも2つのグループのロックピンとロック溝は、少なくとも1つの環状アセンブリを形成する。これは、少なくとも1つの架空の環状線に沿った断面では、回転アセンブリの回転軸廻りに、ロックピンと対応するロック溝が同心状に配置される事を意味する。
【0025】
幾つかの実施の形態では、少なくとも2つのグループのロックピンとロック溝は、径方向に対称的に配置される。各配置は、例えば径方向及び/又は軸方向に及ぶ。更に、少なくとも2つのグループのロックピンとロック溝との配置は同一の径を有する。幾つかの配置では、少なくとも2つのグループのロックピンとロック溝は、ロータ及び/又はステータの周囲に亘って分布される。
【0026】
ブロックは、所定位置にロックされたロータを調整する為に解放されなければならない。ロックアセンブリの解放は、反対のロック溝からロックピンを完全に引き抜く事によって達成する事が出来る。その際、少なくとも2つのグループのロックピンの係合された各ロックピンは、例えば、及ぼされているばね予荷重に対向して同時に引き抜かれる。この解放機構により、ロータは、大規模な労力を伴わずに、迅速に再位置調整する事が出来る。解放は、例えば、回転アセンブリの回転軸に沿った回転ハンドルの移動によって行われる。実施の形態の1つでは、回転ハンドルは、星形状ハンドルとして存在する。然し乍ら、この設計は、単なる一例であると考えるべきである。従って、ハンドルは、異なる形状、例えば、少なくとも1つの制御レバーを有する。
【0027】
更に、回転ハンドルは、スライドスリーブに取り付けられ、そのスリーブと共に押される。スライドスリーブは、患者の脚の正確な位置調整を簡単にする角度計を更に含む。ロック状態では、スライドスリーブは、ばね圧によってステータに対して押され、捻れ抵抗方式でロータの反対に配置される。これは、ロータとスライドスリーブとの間の対応する軸方向軌道に配置され、軸方向に転がり、径方向への移動を許容しない少なくとも2つの列のボールの支援によって達成する事が出来る。
【0028】
ロックピンは、それらの係合する部分が回転移動中に各ロック溝にそっと定まり、従って僅かな量のトラクションのみを引き起こす様に形成される。この場合には、ロックピンの各端部分は、非均一であり、例えば、平たくされ、丸くされ、楕円にされ、冠状にされ、又は球状にされ、突起又は溝の様な種々の不規則性を有する。
【0029】
係合されたロックピンは、少なくとも2つの部分を有する。ロックアセンブリのロック状態では、係合されたロックピンの第1の部分は、ステータに形成された対応するロック溝に位置され、係合されたロックピンの第2の部分は、各ロック溝を超えて径方向に突出する。
【0030】
スライドスリーブは、ステータ側端にカラー形状の解放エレメントを有し、解放エレメントは、ピンの領域に突出するが、待機位置にピンとの接点を有さない。幾つかの実施の形態によれば、解放エレメントは、回転軸に沿った回転ハンドルの移動中に少なくとも2つのグループのロックピンの各ロックピンとの接点を有する様に形成された解放リングとして形成される。解放エレメントは、この場合には、各ロックピンの第2の突出部分との接点を有する。更に、解放エレメントは、チューブ形状、カラー形状、又は不規則な突起形状を有する。
【0031】
本回転アセンブリは、ロータがステータに回転自在に搭載されるものの軸方向に移動しない様に形成される。その際、ロータは、ロータに対して軸方向に捻れ抵抗方式で移動する様に形成されたプルアウトを包囲する。これは、患者と向かい合うロータの端の2つの筒状ピンによって達成され、2つの筒状ピンは、プルアウトの対応する溝に係合する。プルアウトは、従って、伝達されるべきトルクがその上に維持されている間に、筒状ピンに沿ってスライドする。プルアウトのハードコートガイド面が露出されるので、それはドライ運転の為に適切なロータの滑り軸受によって位置調整される。幾つかの実施の形態によって、筒状ピンは、プルアウトの面の高いエッジ圧によりプラスチックから形成される。
【0032】
本回転アセンブリは、ロックアセンブリを解放位置にロックする事が出来る様に形成される。その際、回転ハンドルは、解放位置にロータを固定する為に使用されるボタンを有する。解放位置のロータのロックは、回転アセンブリが自由に回転する為の性能をもたらす。その際、例えば、所望された解放を保証する為に適切ならば、ステータに取り付けられたプッシュボタン、ロックピン、又はスイッチの様な別の機構も使用される。ボタンは、回転ハンドルを解放せずに動かす事が出来る。ボタンの動作は、遠隔制御によって行う事も出来る。
【0033】
本ロックアセンブリは、患者の脚を自由に操作する可能性を操作者に与える為に、動作可能なボタンによって持続可能に解放される。例えば、これをする為に、先に説明された様に、操作者は、回転ハンドルによって、自分に向けてスライドスリーブを引っ張り、次に、ロックボタンを押し、トラクション機構を解放する事が出来る。ボタンは、従って押圧位置に残り、スライドスリーブがロック位置に戻る事から守る。再び回転を固定する為に、トラクションがスライドスリーブに再び及ぼされる。従って、ボタンが解放され、ロータがロックされる。
【0034】
ロックアセンブリは、少なくとも2つのグループのロックピンの隣接するロックピンの数及び分割が対応するロック溝の数と異なる様に形成される。ロックアセンブリのロックピンとロック溝との間の各比は、予め選択された角度差に由来する。結果的に、少なくとも2つのグループのロックピンの各ロックピンの数は、ロック溝の数よりも大きい。別の実施の形態によれば、ロック溝の数は、少なくとも2つのグループのロックピンの各ロックピンの数よりも大きい。
【0035】
ロックアセンブリは、ロータが少なくとも2つのグループのロックピンを含む様に形成される。ロータの回転移動をロックする為に、少なくとも2つのグループのロックピンの1つのロックピンは、1つの部分が1つのロック溝に完全に収容される。例えば、ロータは、4つのグループのロックピンを含み、ロータの回転移動をブロックする為に、4つのグループのロックピンの1つのロックピンは、1つの部分が1つのロック溝に完全に収容される。
【0036】
ロックアセンブリの設計に依存して、少なくとも2つのグループのロックピン内のロックピンとロック溝の数は変化する。ロックアセンブリは、例えば、ロータの周囲に1つのグループ毎に6つのロックピンを有する4つのグループのロックピンを有し、ロックピンの通常の角度分割は12°である。更に、この実施の形態25は、ステータの接触面に対応するロック溝を含み、対応するロック溝は、14.4°の間隔で全周に円状に分布される。4つのグループのロックピンが14.4°の倍数で相互から離れて配置されるので、各グループのロックピンからロックピンの1つがロックに際して同時に係合する。更に、2.4°の回転に際して、ロックピンの次のセットが係合し、これは2つの分割の差に対応する。これは、正確且つ実質的にロックピンの分割未満の事実上無限の係合をもたらす。
【0037】
本開示の典型的な実施の形態は、同一の参照数字が何れの場合においても同一又は対応するエレメントを特徴付けられた添付図面に関連して以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】拡張バーを有する手術台の表現を示し、手術台では、スピンドルトラクション機構の形式の回転アセンブリを本開示の実施の形態に従ったロックアセンブリと共に使用する事が出来る。
図2】本開示の実施の形態に従ったロックアセンブリを有するスピンドルトラクション機構を示す。
図3図2のスピンドルトラクション機構の後部を通る縦断面図である。
図4図2のスピンドルトラクション機構のロックアセンブリの幾つかの構成部品を示す。
図5図2のスピンドルトラクション機構のロックアセンブリのロックピン及びロック溝を示す。
図6図2のスピンドルトラクション機構のロックアセンブリの別の構成部品を示す。
図7図2のスピンドルトラクション機構の詳細図を示す。
図8図2のスピンドルトラクション機構のロック状態の縦断面のロックアセンブリを示す。
図9図2のスピンドルトラクション機構のアンロック状態の縦断面のロックアセンブリを示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本開示の典型的な実施の形態は、図面に関連する以下の明細書で説明される。図面は、この場合には、必ずしも正確な寸法でないが、単に概略的に各特徴を図示する様に意図される。
【0040】
その際、以下に説明される特徴及び構成部品は、それらが1つの実施の形態に関連して説明されたか否かと無関係に、相互に夫々組み合わせられる事が出来る点に注意すべきである。各実施の形態の特徴の組み合わせは、単に請求されたデバイスの基本的な構造及び機能の図である。
【0041】
図1に示された様に、手術台1は、患者支持面2と、支柱3と、基部4と、を含む。整形外科手術を実現する為に、拡張バー10を使用する事が出来ると共に、拡張バー10によって患者Pの脚を所望位置で固定する事が出来る。この為に、移動可能なストラット14は、拡張バー10のバー12に取り付ける事が出来ると共に、患者の足の為のブラケット18に接続されたスピンドルトラクション機構16を支持する。移動可能なストラット14がバー12の適切位置に固定された時に、例えば、患者Pの股関節を引き離す為に、スピンドルトラクション機構16を通じて、トラクションをスピンドルトラクション機構16の長手軸Lに沿った方向の患者の足に印加する事が出来る。
【0042】
図2及び3に示された様に、本開示の実施の形態に従ったロックアセンブリ20は、その様なスピンドルトラクション機構16に取り付ける事が出来る。スピンドルトラクション機構16は、星形状ハンドル22を含み、それによって、使用者は、スピンドルトラクション機構16の長手軸L廻りにスピンドルトラクション機構16のインタフェース24を回転させる事が出来る。従って、一方では、スピンドルドライブ19のトラクションスピンドル17に連結されると共に長手軸L廻りに回転させる事が出来るハンドクランク28を動かす事によって、他方では、星形状ハンドル22を動かす事によって、スピンドルトラクション機構16によってブラケット18(図1を参照)に伸ばされた患者の脚を長手軸Lに沿って軸方向に引っ張る事が出来る。スライドスリーブの形式のスケールリング26は、この場合には、設定回転角度を示す。スピンドルドライブ19は、長手方向シフトのハンドクランク28の回転を実行する外側ねじを有する。
【0043】
星形状ハンドル22のアームは、スライドスリーブ26から始まり、外径方向に及ぶ。スライドスリーブ26は、長手軸Lに沿って前後に移動させる事が出来る。その際、スライドスリーブ26は、ロータステータユニット30及び42を囲み、その上にスライドスリーブ26がスライドする様に搭載される。ロータステータユニットは、ステータ(静止ハブ)42と共にロータ(回転可能なブッシュ)30を含む。ロータ30は、ステータ42に回転自在に搭載される。従って、ロータ30は、ステータ42に対して長手軸L廻りに回転する事が出来る。
【0044】
図3に示された様に、ロータ30とステータ42の両方は、円筒スリーブとして夫々形成される。これらの2つのスリーブは、スピンドルドライブ19の部分を囲む。ロータ30とステータ42は、長手軸Lの方向に順々に位置する。この場合には、ステータ42は、ロータ30よりも患者の脚に接近して使用される。
【0045】
示された実施の形態では、星形状ハンドル22は、スライドスリーブ26を介して捻れ抵抗方式でありながら軸方向にロータ上で移動可能にロータ30に連結される。ばね荷重下では、星形状ハンドル22は、この場合には、図2及び3に示されたその前方位置(患者Pと向かい合う)に保持される。
【0046】
ロータ30は、この位置にロックされる。調整の為に、使用者は、足で立ち、星形状ハンドル22を自分に向けて数mm引っ張らなければならない。これは、図4乃至6に関連して以下に更に説明されるロックを解放し、ロータ30は、自由に位置調整する事が出来る。使用者が星形状ハンドル22を解放する場合及び/又は軸トラクションを解放する場合に、ばね力が図2に示された開始位置に星形状ハンドル22を患者の方向に戻し、ロータ30がロックされる。この場合には、使用者は、星形状ハンドル22から両手を離さずに、ロックアセンブリ20を解放し、患者の脚の回転角度を調整し、星形状ハンドル22の軸トラクションを解放する事によって、星形状ハンドル22を自身で解放せずに、再びロックアセンブリ20をロックする事が出来る。従って、使用者は、患者の脚を正確に位置調整すると共にガイドする事が出来る。
【0047】
図4は、図2のロックアセンブリ20のロータ30を示し、複数のロックピン32は、ロータ30の貫通穴34に収容される。ステータ42は、ロックピン32が任意に係合する事が出来る複数のロック溝44を有する。更に、ガイド溝36は、図4で参照する事が出来ると共に、それによって、軸方向移動を、星形状ハンドル22と、一方ではそれに接続されたスケールリング/スライドスリーブ26、他方ではロータ30との間でガイドする事が出来る。詳細に以下に説明される様に、ロータのロックブッシュ38は、ロックアセンブリ20のアンロック設定で星形状ハンドル22をロックする為に使用される。
【0048】
図5は、ロータ30(図4を参照)に搭載されたロックピン32を示し、各ロックピン32は、割り当てられたばね40を介してロック溝44の方向へステータ42に予荷重を掛けられる。この場合には、ロータ30の円周廻りのロックピン32の数及び分布がステータ42のロック溝44の数及び分布と同一でない事が分かる。示された一例では、ロックピン32は、ロータ30の周囲廻りで、リング形状に、1つのグループ毎に6つのロックピン32の4つのグループに分割され、ロックピン32の隣接するグループの間の距離は、グループ内で隣接するロックピン32の間の距離よりも長い。示された一例では、合計25のラッチ溝44がステータ42の周囲廻りに一様に分布する。
【0049】
然し乍ら、別の実施の形態によれば、ロックピン32の角度距離及び/又は数がラッチ溝44の角度距離及び/又は数と相違する事が保証される限り、ロックピン32とロック溝44の異なる数がグループ毎及びロータ及び/又はステータ毎に考えられる。
【0050】
従って、合計8乃至60のロックピンが各適用事例の為に提供される。その際、4乃至10のピンを1つのグループに組み合わせる事が出来る。ロックピングループの数は2乃至6である。ロック溝の為の総数は、9乃至61に変更される。
【0051】
ロックピン32及びロック溝44の異なる数により、1つのグループのロックピン32は、ロック溝44と反対に正確に存在し、非常に小さい差分角度を超えたら、ばね予荷重によってロック溝44に押される。本実施の形態による、比較的多くのロックピン32及びロック溝44により、並びにロックピン32のグループの回転対称配置により、正に、各グループの1つのロックピン32は、1つのロック溝44と反対に正確に配置され、それに係合する。示された実施の形態による4つのロックピン32の同時係合により、大きな保持力をロックアセンブリ20によって達成する事が出来る。
【0052】
先の説明は、ロックアセンブリ20がロックピン32とロック溝44とスライドスリーブ26とを含む事を示す。
【0053】
図5は、対応するロック溝44の端面に亘って各ロックピン32の端面の径方向外部分32aが突出する事を示す。この径方向外部分32aは、星形状ハンドル22が軸方向に引っ張られた時に、星形状ハンドル22の軸方向移動に際して、全てのロックピン32がロック溝44から引き抜かれ、ロータ30がステータ42に対して自由に回転可能である様に、解放リング50と接触する事が出来る(図6を参照)。
【0054】
図6は、スケールリング26に取り付けられ、それと相互にロータ30に対して軸方向に移動させる事が出来る星形状ハンドル22を示す。例えば、示された球軸受の様な軸受エレメントは、スケールリングの内周のガイド溝46に収容される。軸受エレメントは、ロータ30(図4を参照)の割り当てられたガイド溝36と係合する。ばね48を介して、スケールリング26は、各グループから1つのロックピン32がロック溝44と係合する、ロックアセンブリ20のロック位置の方向に予荷重を掛けられる。
【0055】
示された実施の形態によって、円周突起50がスケールリング26の内周に提供され、突起は、解放リング50として作用し、ロックピン32の径方向外部分32aとの接点を有し、突起によって、ロータ30に沿った軸方向の星形状ハンドル22の移動に際して、ロックピン32をロック溝44から引き抜く。然し乍ら、星形状ハンドル22及び/又はスケールリング26に接続された別の構成部品として解放リング50を提供する事も考えられる。
【0056】
図6は、ストップピン52を更に示し、ストップピン52は、星形状ハンドル22の径方向に位置合わせされた1つの手掛けに配置されると共に、ロックピン32が解放リング50によってロック溝44から引き抜かれる星形状ハンドル22のプルバック位置でロータのロックブッシュ38(図4を参照)と係合する事が出来る。従って、星形状ハンドル22は、ロックアセンブリ20の解放位置にロックする事が出来る。このロックされた解放位置では、軸方向へ星形状ハンドル22に及ぼされなければならない永続的なトラクションを伴わずに、ロータ30がステータ42に対して自由に回転する事が出来る。
【0057】
ストップピン52の動作は、この場合には、星形状ハンドル22の手掛けの一端の押しボタン54を介して行う事が出来る(図7を参照)。使用者がハンドクランク28に向けて軸方向にロックアセンブリ20のロック位置から星形状ハンドル22を引っ張り、押しボタン54をアンロック位置の動かした時に、星形状ハンドル22がロック位置に戻る事が防がれる。
【0058】
星形状ハンドル22の別の引っ張りは押しボタン54を解放し、ロックピンの各グループから1つのロックピン32が1つのロック溝44と係合すると共に、従って、ロータ30の回転がステータ42に対してブロックされるロック位置に復帰する事が出来る。
【0059】
図8及び9は、今焦点を当てられるロックアセンブリ20の機能を示す。図8は、ロータ30がロックされるロックアセンブリのロック状態を示す。図9は、ロータ30及び従って患者の脚が回転する事が出来るロックアセンブリ20のアンロック状態を示す。
【0060】
ロッキングは、次の通りに機能する。ロータ30の周縁廻りに配置された複数のばね荷重ロックピン32がステータの対応するロック溝44と反対に位置調整される。然し乍ら、溝44及びピン32の数及び分割は異なる。この為に、ピン32及び溝44は常に相互と反対に存在しない。然し乍ら、差分角度を超えると、グループの1つのピン32が1つの溝44の反対に常に正確に存在する。これは、ピン32及び溝44の分割よりも非常に少ない、非常に正確な係合を達成する事を可能にする。示された一例では、ピン32が各グループに組み合わされ、常に4つの異なるグループの4つのピン32が同時に係合すると共に負荷を伝達する様に、パターンを周縁に4回繰り返す。
【0061】
溝44は、ここでロックピン32の断面を完全に覆わないが、代わりに、ピンの径方向外領域32aが露出される。解放リング50は、星形状ハンドル22のプルバック中に、ピン32を支えると共に、従ってロックを解放する為に、この外露出領域を正確に使用する。星形状ハンドル22が解放された時に、ピン32が溝44に再び移動する事が出来ると共に、4つのピン32が反対の溝44と係合する。
【符号の説明】
【0062】
1 手術台
2 患者支持面
3 支柱
4 基部
10 拡張バー
12 バー
14 移動可能なストラット
16 スピンドルトラクション機構
18 患者の足の為のブラケット
20 ロックアセンブリ
22 星形状ハンドル
24 インタフェース
26 スケールリング
28 ハンドクランク
30 ロータ
32 ロックピン
32a 径方向外部分
34 貫通穴
36 ガイド溝
38 ロックブッシュ
40 ばね
42 ステータ
44 ロック溝
46 ガイド溝
48 ばね
50 解放リング、解放突起
52 ストップピン
L 長手軸
P 患者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9