(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】操作システム、処理システム、操作方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 9/451 20180101AFI20221109BHJP
G05B 19/042 20060101ALI20221109BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20221109BHJP
【FI】
G06F9/451
G05B19/042
G06F3/0481
(21)【出願番号】P 2020116434
(22)【出願日】2020-07-06
【審査請求日】2021-07-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157901
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【氏名又は名称】内田 敬人
(74)【代理人】
【識別番号】100197538
【氏名又は名称】竹内 功
(72)【発明者】
【氏名】渕上 康徳
【審査官】多賀 実
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/190714(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/031735(WO,A1)
【文献】特表2018-535459(JP,A)
【文献】国際公開第2011/115249(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/00-19/46
G05B 23/02
G06F 3/0481
G06F 8/00-8/77
G06F 9/44-9/455
G06F 11/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作対象である第1装置から
、表示装置に向けて送信される映像信号を取得する取得部と、
前記
映像信号の取得結果及び予め作成された動作ファイルに基づいて、操作命令を生成する演算部と、
前記操作命令に基づいて前記第1装置に対応した操作信号を生成し、前記第1装置へ送信する生成部と、
を備え、
前記動作ファイルは、
前記操作命令を生成するための生成動作が記述された第1ファイルと、
前記生成動作の実行時に参照され、前記
映像信号の識別及び前記操作信号の生成に使用され
、前記表示装置の画面上において入力装置による前記第1装置への選択操作が実行される座標を含み、テキスト形式で記述される第2ファイルと、
を含
み、
前記演算部は、前記第1ファイルに記述された前記生成動作を実行して、前記選択操作のための選択操作命令を含む前記操作命令を生成する場合に、前記第2ファイルにテキスト形式で記述された前記座標を参照し、前記操作命令を生成する、操作システム。
【請求項2】
前記演算部は、前記映像信号が示す画像を認識し、前記画像の認識結果に基づいて、前記操作信号による前記第1装置への操作が完了したか判定する、請求項
1記載の操作システム。
【請求項3】
前記選択操作命令に基づく前記操作信号による前記第1装置への操作が完了しない場合に、前記演算部は、前記座標とは別の座標を選択する別の選択操作命令を生成する、請求項
2記載の操作システム。
【請求項4】
前記演算部は、前記画像の認識において、パターンマッチング、文字認識、及び色認識から選択される少なくとも1つを実行する請求項
2又は
3に記載の操作システム。
【請求項5】
前記第2ファイルには、前記パターンマッチングにおいて参照される画像のファイル名がテキスト形式で記述される、請求項4記載の操作システム。
【請求項6】
前記第2ファイルに記述された前記ファイル名が変更された場合に、前記演算部は、前記第2ファイルの変更された前記ファイル名に対応する画像を参照し、前記パターンマッチングを実行する、請求項5記載の操作システム。
【請求項7】
入力装置及び前記生成部の一方からの信号を前記第1装置へ送信する切替部をさらに備えた請求項1~
6のいずれか1つに記載の操作システム。
【請求項8】
前記第2ファイルに記述された前記座標が変更された場合に、前記演算部は、前記第2ファイルの変更された前記座標を参照し、前記選択操作命令を含む前記操作命令を生成する、請求項1~7のいずれか1つに記載の操作システム。
【請求項9】
前記演算部は、
前記第1装置に向けた命令を送信する第2装置から、前記命令を受信し、
前記命令に応じて前記操作命令の生成を開始する、
請求項1~
8のいずれか1つに記載の操作システム。
【請求項10】
識別情報を読み取る読取装置をさらに備え、
前記演算部は、前記読取装置による識別情報の読み取りに応じて、前記操作命令の生成を開始する、請求項1~
9のいずれか1つに記載の操作システム。
【請求項11】
請求項1~
10のいずれか1つに記載の操作システムと、
ワークの処理を実行する前記第1装置と、
を備えた処理システム。
【請求項12】
操作対象である第1装置から
、表示装置に向けて送信される映像信号を取得し、
前記
映像信号の取得結果及び予め作成された動作ファイルに基づいて、操作命令を生成し、
前記操作命令に基づいて前記第1装置に対応した操作信号を生成し、前記第1装置へ送信する操作方法であって、
前記動作ファイルは、
前記操作命令を生成するための生成動作が記述された第1ファイルと、
前記生成動作の実行時に参照され、前記
映像信号の識別及び前記操作信号の生成に使用され
、前記表示装置の画面上において入力装置による前記第1装置への選択操作が実行される座標を含み、テキスト形式で記述される第2ファイルと、
を含
み、
前記第1ファイルに記述された前記生成動作を実行して、前記選択操作のための選択操作命令を含む前記操作命令を生成する場合に、前記第2ファイルにテキスト形式で記述された前記座標を参照し、前記操作命令を生成する、操作方法。
【請求項13】
前記映像信号が示す画像を識別し、前記画像の認識結果に基づいて、前記操作信号による前記第1装置への操作が完了したか判定する、請求項12記載の操作方法。
【請求項14】
前記選択操作命令に基づく前記操作信号による前記第1装置への操作が完了しない場合に、前記座標とは別の座標を選択する別の選択操作命令を生成する、請求項13記載の操作方法。
【請求項15】
操作対象である第1装置から
表示装置に向けて送信される映像信号の取得結果の受信に応じてコンピュータに操作命令を生成させるプログラムであって、
前記操作命令を生成するための生成動作
が記述
された第1ファイルと、
前記生成動作の実行時
に参照され、
前記映像信号の識別と前記操作命令に基づく前記第1装置に対応した操作信号の生成とに使用され、前記表示装置の画面上において入力装置による前記第1装置への選択操作が実行される座標を含み、テキスト形式で記述される第2ファイルと、
を含む動作ファイルを前記コンピュータに参照させ
、
前記コンピュータに、前記第1ファイルに記述された前記生成動作を実行させ、前記選択操作のための選択操作命令を含む前記操作命令を生成させる場合に、前記第2ファイルにテキスト形式で記述された前記座標を参照させ、前記操作命令を生成させる、プログラム。
【請求項16】
前記コンピュータに、前記映像信号が示す画像を認識させ、前記画像の認識結果に基づいて、前記操作信号による前記第1装置への操作が完了したか判定させる、請求項
15記載のプログラム。
【請求項17】
前記選択操作命令に基づく前記操作信号による前記第1装置への操作が完了しない場合に、前記コンピュータに、前記座標とは別の座標を選択する別の選択操作命令を生成させる、請求項
16記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、操作システム、処理システム、操作方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
装置を自動的に操作するシステムがある。このシステムについて、ユーザへの負担の低減が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザへの負担を低減可能な、操作システム、処理システム、操作方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る操作システムは、取得部、演算部、及び生成部を備える。前記取得部は、操作対象である第1装置からの出力を取得する。前記演算部は、前記出力の取得結果及び予め作成された動作ファイルに基づいて、操作命令を生成する。前記生成部は、前記操作命令に基づいて前記第1装置に対応した操作信号を生成し、前記第1装置へ送信する。前記動作ファイルは、前記操作命令を生成するための生成動作が記述された第1ファイルと、前記生成動作の実行時に参照され、前記出力の識別及び前記操作信号の生成に使用される情報を含む第2ファイルと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態に係る操作システムを表す模式図である。
【
図4】第1ファイルの一部及び第2ファイルの一部を例示する模式図である。
【
図5】実施形態に係る操作システムによる操作のための手順を表すフローチャートである。
【
図6】実施形態に係る操作システムによる操作の試行の一部を表すフローチャートである。
【
図7】第1変形例に係る操作システムを表す模式図である。
【
図8】第2変形例に係る操作システムを表す模式図である。
【
図9】第3変形例に係る操作システムを表す模式図である。
【
図10】第4変形例に係る操作システムを表す模式図である。
【
図11】実施形態に係る操作システムのハードウェア構成を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
図1は、実施形態に係る操作システムを表す模式図である。
図1に表したように、実施形態に係る操作システム10は、取得部11、演算部12、生成部13、及び記憶装置14を含む。操作システム10は、処理装置21(第1装置)を自動的に操作するために用いられる。
【0009】
処理装置21は、ワークを処理する。処理は、例えば、搬送、加工、洗浄、加熱、冷却、及び乾燥から選択される少なくとも1つである。加工は、例えば、成膜、エッチング、研磨、リソグラフィ、及び接合から選択される少なくとも1つである。
【0010】
処理装置21は、制御部21aを含む。処理装置21の各構成要素は、制御部21aから送信された命令に基づいて動作し、ワークを処理する。制御部21aは、例えば、中央演算処理装置(CPU)、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、記憶装置、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース、及びこれらを接続するバスを含む。制御部21aは、処理装置21のための専用コンピュータであっても良いし、汎用コンピュータであっても良い。複数のコンピュータの協働により、制御部21aの機能が実現されても良い。
【0011】
入力装置22は、ユーザが処理装置21に情報を入力するために用いられる。ユーザは、例えば、処理装置21により実行される処理を担当するオペレータである。入力装置22は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド、及びマイク(音声入力)から選択される少なくとも1つを含む。
【0012】
表示装置23は、処理装置21から出力された信号を、ユーザが視認できるように表示する。表示装置23は、モニタを含む。
【0013】
取得部11は、操作対象である処理装置21から表示装置23への出力を取得する。
【0014】
例えば、出力は、処理装置21から表示装置23へ送信される映像信号を含む。取得部11は、映像信号を受信する。取得部11は、映像信号を取得するとともに、その映像信号を表示装置23へ送信する。取得部11は、例えば、映像信号の分配器及びキャプチャユニットを含む。取得部11は、映像信号を動画又は静止画として取得し、演算部12へ送信する。
【0015】
又は、出力は、処理装置21から発せられる光であっても良い。例えば、取得部11は、撮像装置を含む。取得部11は、光を発する発光装置の写真を撮影する。取得部11は、動画又は静止画を取得し、演算部12へ送信する。
【0016】
又は、出力は、処理装置21から発せられる音であっても良い。例えば、取得部11は、マイクを含む。取得部11は、処理装置21から発せられた音を電気信号として取得し、演算部12へ送信する。
【0017】
演算部12は、取得部11による取得結果を認識する。例えば、演算部12は、取得部11が取得した画像を認識する。画像認識では、パターンマッチング、文字認識、カラーマッチング等の処理が実行される。又は、演算部12は、取得部11で取得された音を認識する。音の認識では、パターンマッチング等の処理が実行される。
【0018】
また、演算部12は、予め作成された動作ファイルを参照する。動作ファイルは、第1ファイル及び第2ファイルを含む。第1ファイルは、操作命令を生成するための生成動作が記述されている。例えば、第1ファイルは、操作命令を生成して生成部13へ送信するための動作シーケンスが記述されたプログラムファイルである。第2ファイルは、生成動作の実行時に参照される。第2ファイルは、出力信号の識別と、後述する操作信号の生成と、において使用される情報を含む。例えば、第2ファイルは、入力装置22により選択される座標、画像認識の際に参照されるデータの情報などを含む。
【0019】
演算部12は、取得部11による取得結果に基づいて、第2ファイルに含まれる情報を参照しながら、第1ファイルの生成動作を実行する。これにより、処理装置21を操作するための操作命令が生成される。演算部12は、操作命令を生成部13へ送信する。
【0020】
演算部12は、例えば、CPU、ROM、RAM、記憶装置、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース、及びこれらを接続するバスを含む。演算部12は、専用又は汎用のコンピュータである。複数のコンピュータの協働により、演算部12の機能が実現されても良い。
【0021】
生成部13は、操作命令に基づき、処理装置21に対応した操作信号を生成する。生成部13は、生成した操作信号を処理装置21(制御部21a)へ入力する。例えば、入力装置22がマウス又はキーボードを含む場合、操作信号は、マウス又はキーボードから送信される信号に相当する。処理装置21は、操作信号を受け付けると、その操作信号に従って、ポインタの移動、文字の入力などを実行する。生成部13は、例えば、入力装置22から送信される信号に相当する操作信号を生成するようにプログラミングされたマイコンを含む。
【0022】
記憶装置14は、処理装置21の操作に必要な各種データを記憶する。例えば、記憶装置14は、動作ファイルを記憶する。また、記憶装置14は、画像認識に必要な参照データを記憶する。記憶装置14は、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、ネットワーク接続ハードディスク(NAS)などを含む。
【0023】
動作ファイル及び取得結果の認識に必要な参照データは、入力装置15及び表示装置16を用いてユーザにより予め準備される。入力装置15は、ユーザが演算部12に情報を入力するために用いられる。入力装置15は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド、及びマイクから選択される少なくとも1つを含む。表示装置16は、演算部12から出力された信号を、ユーザが視認できるように表示する。表示装置16は、モニタを含む。
【0024】
ここでは、主に、取得部11が、処理装置21から出力された映像信号を取得する場合について説明する。
【0025】
画像認識では、テンプレートマッチング、文字認識、及び色認識から選択される少なくとも1つが実行される。ユーザは、予めこれらの処理に必要な参照データを準備し、記憶装置14に記憶する。
【0026】
テンプレート画像の準備において、取得部11は、画像認識を実行するときの処理装置21から表示装置23への映像信号を取得する。演算部12は、映像信号に基づく画像を、表示装置16に表示させる。ユーザは、入力装置15を用いて、表示された画像の一部を選択する。選択された画像は、テンプレート画像として記憶装置14に記憶される。また、ユーザは、参照するテンプレート画像のファイル名を、後述する第2ファイルに記述する。例えば、操作システム10による自動的な操作が実行される全ての画面に対して、テンプレート画像の準備が行われる。
【0027】
例えば、処理装置21が操作されると、画面に変化が生じる。例えば、表示されている画面が別の画面に遷移したり、ウインドウが表示されたりする。変化前の画面に含まれず、変化後の画面に含まれる部分画像が、テンプレート画像として使用される。
【0028】
文字認識範囲の準備において、取得部11は、文字を認識する必要があるときの処理装置21から表示装置23への映像信号を取得する。演算部12は、映像信号に基づく画像を、表示装置16に表示させる。ユーザは、入力装置15を用いて、表示された画像において、文字認識が実行される範囲を確認する。ユーザは、その範囲を後述する第2ファイルに記述する。
【0029】
色認識の準備において、取得部11は、色を認識する必要があるときの処理装置21から表示装置23への映像信号を取得する。演算部12は、映像信号に基づく画像を、表示装置16に表示させる。ユーザは、入力装置15を用いて、表示された画像において、色認識が実行される範囲を選択する。選択された範囲の画像は、記憶装置14に記憶される。また、ユーザは、その範囲を後述する第2ファイルに記述する。
【0030】
テンプレート画像を用いた画像認識では、演算部12は、テンプレート画像と類似する画像が、映像信号に基づく画像に含まれているか判定する。文字認識では、演算部12は、予め記憶された範囲の画像を切り出す。演算部12は、その画像に対して、Optical Character Recognition(OCR)などの文字認識の処理を実行する。色認識では、演算部12は、予め記憶された範囲の画像を切り出す。演算部12は、予め記憶された画像と切り出した画像との間で、各部の色が一致するか判定する。演算部12は、これらの処理により画像を認識することで、操作信号による処理装置21への操作が完了したか判定する。
【0031】
動作ファイルの準備では、第1ファイル及び第2ファイルの作成が行われる。第1ファイルは、例えば、C言語などの汎用のプログラミング言語で記述される。第2ファイルは、ポインティングデバイスの選択座標、参照されるテンプレート画像、入力される文字などがテキスト形式で記述される。
【0032】
マウスなどのポインティングデバイスに関して、ユーザは、選択(クリック)する座標を第2ファイルに記述し、記憶装置14に記憶する。例えば、取得部11は、ポインティングデバイスを操作するときの処理装置21から表示装置23への映像信号を取得する。演算部12は、映像信号に基づく画像を、表示装置16に表示させる。ユーザは、表示された画像において選択する部分にポインタを合わせ、その座標を確認する。ユーザは、座標を第2ファイルに記述する。
【0033】
キーボードに関して、取得部11は、キーボードにより文字を入力するときの処理装置21から表示装置23への映像信号を取得する。演算部12は、映像信号に基づく画像を、表示装置16に表示させる。ユーザは、表示された画像において、文字を入力するテキストボックスにポインタを合わせ、その座標を確認する。ユーザは、座標と、そのテキストボックスに入力する1つ以上の文字と、を第2ファイルに記述する。
【0034】
処理装置21に操作信号が送られた後、演算部12は、画像認識を行うことにより、操作信号に応じて処理装置21が操作されたか判定する。操作されていないと判定される場合、演算部12は、表示装置16又は他の端末装置に、操作できない旨の通知を送信しても良い。画像認識に使用されるテンプレート画像のファイル名、文字認識に使用される範囲、色認識に使用される画像及び範囲などは、上述したように第2ファイルに記述される。
【0035】
具体例を参照しながら、操作システム10について説明する。
図2及び
図3は、表示装置の画面を例示する模式図である。
図4(a)は、第1ファイルの一部を例示する模式図である。
図4(b)は、第2ファイルの一部を例示する模式図である。
【0036】
処理装置21による処理過程の一部において、処理装置21から出力された映像信号に基づき、
図2及び
図3に表した画面が、表示装置23に表示される。
図2(a)に表した画面A1には、アイコンB1~B7と、処理装置21により処理されているワークに関する情報C1と、が表示されている。
図2(b)に表した画面A2には、アイコンB1~B4、アイコンB11~B14、処理装置21の模式
図Dと、が表示されている。
図3(a)に表した画面A3には、アイコンB1~B4、アイコンB21~B24、模式
図Dと、が表示されている。
図3(b)に表した画面A4には、アイコンB1~B4、アイコンB21~B24、処理装置21により処理条件に関する情報C2、が表示されている。
【0037】
例えば、操作システム10を用いない場合、ユーザは、
図2(a)に表した画面A1において、アイコンB3にポインタを移動させ、アイコンB3を選択する。表示装置23に、
図2(b)に表した画面A2が表示される。ユーザは、画面A2において、アイコンB14にポインタを移動させ、アイコンB14を選択する。表示装置23に、
図3(a)に表した画面A3が表示される。ユーザは、画面A3において、アイコンB21にポインタを移動させ、アイコンB21を選択する。表示装置23に、
図3(b)に表した画面A4が表示される。
【0038】
操作システム10により処理装置21を操作する場合、演算部12が、画面A1を表示装置16に表示させる。ユーザは、画面A1において、アイコンB3の座標を確認し、第2ファイルに記述する。次に、演算部12が、画面A2を表示装置16に表示させる。ユーザは、画面A1から画面A2への遷移を判定するためのテンプレート画像を、画面A2から切り出す。例えば、模式
図D及びアイコンB11~B14のいずれかが、テンプレート画像として使用される。ユーザは、切り出したテンプレート画像を、画像データとして記憶装置14に記憶する。ユーザは、画面A1から画面A2への遷移の判定時に参照されるテンプレート画像のファイル名を、第2ファイルに記述する。
【0039】
以降は、同様に、テンプレート画像の記憶、第2ファイルへのファイル名の記述が繰り返される。例えば、画面A3が表示装置16に表示されると、ユーザは、画面の遷移を判定するためのテンプレート画像を画面A3から切り出し、画像データとして記憶装置14に記憶する。ユーザは、そのテンプレート画像のファイル名を、第2ファイルに記述する。
【0040】
例えば
図4(a)及び
図4(b)に表したように、操作システム10による操作のために、第1ファイル及び第2ファイルが準備される。第1ファイルには、上述した、特定のアイコンを選択するための操作命令の生成、テンプレート画像の参照など、演算部12により実行される動作が記述される。第2ファイルには、選択される座標、参照されるテンプレート画像のファイル名などが記述される。
【0041】
操作システム10による操作の開始のトリガは、任意である。例えば、処理装置21に入力された信号や、別のセンサや計測器等から送られた信号などに基づいて操作が開始されても良い。別の操作システム10から送信された信号、又は別の操作システム10によって操作される別の処理装置21から送信された信号に応じて、操作が開始されても良い。信号は、別の操作システム10による操作時に送信されても良いし、別の操作システム10による操作時以外で送信されても良い。表示装置23に特定の画面が表示されたときに、操作が開始されても良い。ユーザが演算部12に特定の命令を入力したときに、操作が開始されても良い。
【0042】
図5は、実施形態に係る操作システムによる操作のための手順を表すフローチャートである。
ユーザは、第1ファイルを作成する(ステップS1)。次に、ユーザは、参照データを作成し(ステップS2)、第2ファイルを作成する(ステップS3)。操作システム10は、作成された、第1ファイル、参照データ、及び第2ファイルを用いて、処理装置21を自動的に操作する(ステップS4)。
【0043】
実施形態の効果を説明する。
操作システム10は、処理装置21からの出力信号を取得するとともに、処理装置21に対応した操作信号を入力する。このため、操作システム10は、既存の処理装置21に適用できる。操作が自動化されていない処理装置21に操作システム10を適用することで、処理装置21の操作を自動化できる。例えば、処理装置21の改造やプログラムの書き換え等を行わずに、処理装置21の操作を自動化できる。
【0044】
操作システム10では、処理装置21を操作する際に、動作ファイルが参照される。動作ファイルは、第1ファイル及び第2ファイルを含む。第1ファイルは、操作命令を生成するための生成動作が記述されている。第2ファイルは、第1ファイルとは別に作成され、第1ファイルの記述に基づく生成動作の実行時に参照される。
【0045】
製造現場では、同じ種類の複数の処理装置21が使用されることがある。複数の処理装置21は、複数の操作システム10により、それぞれ自動で操作できる。この場合、共通の動作ファイル及び共通の参照データが使用されても良い。例えば、1つの処理装置21を操作するための動作ファイル及び参照データが用意されると、その動作ファイル及び参照データが複製され、それぞれの操作システム10による操作において使用される。
【0046】
ただし、同じ種類の処理装置21同士の間でも、表示される画面が僅かに異なることがある。例えば、同じ画面における同じアイコンの位置が、処理装置21同士の間で僅かに異なることがある。この結果、第2ファイルに記述された座標をポインティングデバイスで選択したときに、所望のアイコンを選択できないことがある。また、同じ種類の処理装置21同士の間でも、ノイズの影響、処理装置21における映像信号の出力部の経年劣化などにより、テンプレート画像の見え方が異なることもある。この結果、画像認識の精度が低下することがある。
【0047】
従来の操作システムでは、このような機差が存在する場合、その機差を補正した新たなプログラムファイルを作成する必要があった。すなわち、演算部12により実行される基本的な動作や、使用される参照データ、入力される文字などが、処理装置21同士の間でほぼ同じにも拘わらず、操作命令を生成するためのプログラムファイルを作り直す必要があった。
【0048】
実施形態に係る操作システム10では、操作命令の生成時に使用される情報が、第1ファイルとは別の第2ファイルに記述される。例えば、アイコンの座標のずれが存在する場合には、そのずれを補正するように、座標の記述を変更すれば良い。テンプレート画像の見え方が異なる場合には、見え方の異なるテンプレート画像を用意し、その画像データを参照するように第2ファイルの記述を変更すれば良い。実施形態によれば、機差を容易に補正でき、操作システム10の準備に必要なユーザの負担を低減できる。
【0049】
また、実施形態によれば、ユーザによる負担を低減可能な、操作システム10及び処理装置21を含む処理システム1が提供される。
【0050】
第2ファイルは、例えばテキストファイルである。このため、プログラミングに関する知識の無いユーザでも、テキスト形式で第2ファイルを記述でき、第2ファイルを容易に修正できる。
【0051】
ユーザは、製造ラインの稼働前に、操作システム10による操作に不具合が存在しないか確かめるため、操作を試行しても良い。例えば、ユーザは、操作の試行において、アイコンが適切に選択されるか、画像が正常に認識されているか、などを確認する。操作の不具合が確認された場合には、ユーザは、第2ファイルの記述を適宜修正する。
【0052】
演算部12は、第2ファイルに記述された座標を自動的に修正しても良い。例えば、操作の試行において、演算部12は、第2ファイルに記述された座標を選択するための選択操作命令を生成し、生成部13に送信する。生成部13は、選択操作命令に基づいて操作信号を生成し、処理装置21に送信する。演算部12は、操作信号が送信された後に取得部11によって取得された画像を認識し、予め用意されたテンプレート画像が表示されているか判定する。テンプレート画像が表示されない場合、演算部12は、第2ファイルに記述されていた座標とは異なる別の座標を選択するための別の選択操作命令を生成する。例えば、当該別の座標は、第2ファイルに記述されていた座標近傍からランダムに決定される。演算部12は、生成部13に別の選択操作命令を送信する。生成部13は、別の選択操作命令に基づいて別の操作信号を生成し、処理装置21に送信する。別の選択操作命令の生成は、例えば、予め用意されたテンプレート画像が表示されるか、又は予め設定された回数に達するまで繰り返される。演算部12は、それまでの座標とは異なる別の座標を選択するように、別の選択操作命令を生成する。
【0053】
図6は、実施形態に係る操作システムによる操作の試行の一部を表すフローチャートである。
例えば、
図5に表したフローチャートにおいて、ステップS1~S3の後でありステップS4の前に、第1ファイル、第2ファイル、及び参照データを用いた操作が試行される。試行の一部において、演算部12は、画面の一部を選択するための選択操作命令を生成する(ステップS11)。生成部13は、その選択操作命令に基づく操作信号を生成し、処理装置21に送信する。演算部12は、画面の認識結果に基づき、操作信号による処理装置21への操作が完了したか判定する(ステップS12)。
【0054】
操作が完了しないとき、演算部12は、選択操作の試行回数が規定回数未満か判定する(ステップS13)。試行回数が規定回数未満のとき、演算部12は、別の座標を選択するための別の選択操作命令を生成する(ステップS14)。生成部13は、その選択操作命令に基づく操作信号を生成し、処理装置21に送信する。選択操作の試行回数が規定回数に達すると、演算部12は、ユーザに向けて報知する(ステップS15)。例えば、操作を適切に実行できないことを知らせる情報を、表示装置16に表示させる。
【0055】
ステップS12において、選択操作命令に応じた操作が完了したと判定されると、演算部12は、第2ファイルに記述された座標を、選択操作を実行できた選択操作命令に使用された座標に修正する(ステップS16)。なお、第2ファイルに記述されていた元の座標で選択操作を実行できた場合には、第2ファイルの修正は実行されない。
【0056】
図6に表したフローチャートによる処理により、第2ファイルに記述された座標を修正する必要がある場合には、その座標が自動的に修正される。このため、操作システム10の利便性をさらに向上できる。
【0057】
なお、処理装置21に操作信号が入力されたときに、処理装置21による応答が遅延することがある。選択操作命令に応じた操作が完了したか判定された際には、遅延により画面が変化しておらず、判定後に正常に画面が変化する可能性がある。このため、表示装置23への画面の表示に遅延が生じうる処理装置21に対しては、操作信号を送信する間隔をより長く設定するか、選択操作命令に基づく操作信号を複数回送信する。例えば、
図6に表したフローチャートにおいて、ある操作信号が処理装置21に入力された後に操作が完了しない場合、生成部13から同じ操作信号が処理装置21に再度入力される。
【0058】
(第1変形例)
図7は、第1変形例に係る操作システムを表す模式図である。
処理装置21には、入力装置と表示装置としての機能を備える入力表示装置が接続されても良い。例えば、
図7に表したように、入力表示装置として、タッチパネル24が設けられる。第1変形例に係る操作システム10aは、切替部17をさらに含む。処理システム1aは、操作システム10a及び処理装置21を含む。
【0059】
生成部13は、タッチパネル24から送信される信号に相当する操作信号を生成する。切替部17は、処理装置21に入力される信号を切り替える。具体的には、切替部17には、タッチパネル24から送信された信号と、生成部13から送信された操作信号と、が入力される。切替部17は、タッチパネル24から送信された信号が処理装置21に入力される状態と、生成部13から送信された操作信号が処理装置21に入力される状態と、を切り替える。操作システム10aによる操作中、切替部17は、操作信号を処理装置21に入力する。
【0060】
切替部17により、操作システム10aによる操作中に、ユーザがタッチパネル24により処理装置21を操作することを回避できる。例えば、ユーザの操作により、別の画面に遷移し、操作システム10aによる操作が中断されることを回避できる。
【0061】
切替部17は、例えばリレー回路又はスイッチング回路を含む。切替部17を設けることで、タッチパネル24が使用される処理装置21を、操作システム10aにより操作することが可能となる。
【0062】
また、タッチパネル24については、同じ種類の装置であったとしても、生成される操作信号の座標のずれが大きい。これは、タッチを検出するセンサの座標と表示器の位置関係が個別に調整されているためである。従って、同じ種類の複数の処理装置21に、それぞれ、同じ種類の複数のタッチパネル24を用いた場合でも、自動操作時に選択又は参照される座標を、処理装置21ごとに修正しなければならないことがある。
【0063】
実施形態によれば、第2ファイルに記述された座標を修正することで、座標のずれに関する機差を容易に修正できる。このため、実施形態に係る発明は、特にタッチパネル24が用いられる処理装置21に好適である。第1変形例によれば、タッチパネル24を含む処理システム1aに対するユーザの負担を低減できる。
【0064】
(第2変形例)
図8は、第2変形例に係る操作システムを表す模式図である。
第2変形例に係る操作システム10bは、操作システム10と比較して、切替部17をさらに含む。生成部13又は入力装置22から処理装置21に向けて送信された信号は、切替部17を介して、処理装置21に入力される。切替部17は、入力装置22から送信された信号が処理装置21に入力される状態と、生成部13から送信された操作信号が処理装置21に入力される状態と、を切り替える。
【0065】
操作システム10bによる操作中、切替部17は、操作信号を処理装置21に入力する。これにより、操作システム10bによる操作中に、ユーザが入力装置22を用いて処理装置21を操作することを回避できる。第2変形例によれば、操作システム10b及び処理装置21を含む処理システム1bの利便性を向上できる。
【0066】
(第3変形例)
図9は、第3変形例に係る操作システムを表す模式図である。
図9に表したように、第3変形例に係る操作システム10cは、操作システム10に比べて、読取装置18a及び18bをさらに含む。読取装置18a及び18bは、識別情報を読み取る。識別情報として、一次元バーコード、二次元バーコード、又はRadio Frequency IDentifier(RFID)を用いることができる。読取装置18a及び18bは、バーコードリーダ又はRFIDリーダである。例えば、読取装置18aは、処理装置21を担当するオペレータの識別情報を読み取る。読取装置18bは、処理装置21で処理されるワークの識別情報を読み取る。
【0067】
例えば、処理装置21による処理を実行する際、ユーザ(オペレータ)は、読取装置18bがワークの識別情報を読み取り可能な場所に、ワークを置く。その後、ユーザは、読取装置18aに自身の識別情報を読み取らせる。演算部12は、読取装置18aによる識別情報の読み取りに応じて、処理装置21の操作を開始する。例えば、演算部12は、ワークの識別情報を読取装置18bに読み取らせ、その後に操作命令の生成を開始する。
【0068】
操作システム10cは、読み取られた識別情報に応じた操作信号を生成し、処理装置21へ入力しても良い。又は、演算部12から処理装置21へ、通信ポートを介してシリアル通信等により識別情報が直接的に入力されても良い。
【0069】
第3変形例のように、操作システム10cは、処理装置21により実行される処理に関係する他の装置を含んでいても良い。また、他の装置の動作に応じて、処理装置21の操作が開始されても良い。これにより、ユーザは、操作の開始のために入力装置15又は22を操作する必要が無い。第3変形例によれば、操作システム10cの利便性を向上させることができる。また、操作システム10c及び処理装置21を含む処理システム1cの利便性を向上させることができる。
【0070】
(第4変形例)
図10は、第4変形例に係る操作システムを表す模式図である。
第4変形例に係る操作システム10dは、
図10に表したように、管理装置30(第2装置)と接続される。例えば、演算部12が、ネットワーク、有線通信、又は無線通信により管理装置30と接続される。管理装置30は、処理装置21に向けて命令を送信する上位の装置である。
【0071】
管理装置30が処理装置21に向けた命令を送信すると、操作システム10dは、その命令を受信する。操作システム10dは、命令に応じて操作を実行する。例えば、演算部12は、命令に応じた操作命令を生成し、生成部13へ送信する。
【0072】
例えば、記憶装置14には、複数の動作ファイルが記憶される。演算部12は、管理装置30から送信された命令に応じて、複数の動作ファイルの1つを選択する。演算部12は、選択した動作ファイルに含まれるプログラムを実行し、操作命令を生成する。又は、管理装置30から送信される命令は、操作の開始のトリガとして用いられても良い。
【0073】
管理装置30は、複数の操作システム10dと接続されても良い。別の操作システム10cから送信された信号、又は別の操作システム10dによって操作される別の処理装置21から送信された信号に応じて、操作システム10dによる操作が開始されても良い。信号は、別の操作システム10dによる操作時に送信されても良いし、別の操作システム10dによる操作時以外で送信されても良い。複数の操作システム10d、複数の処理装置21、及び管理装置30の3つ以上の間で、操作の開始のための信号が送受信されることで、例えば、複数の処理装置21を効率的に稼動できる。
【0074】
操作システム10dは、処理装置21により実行される処理に関するパラメータを、処理装置21に入力しても良い。パラメータは、処理されるワークの数、処理実行時の条件などである。条件は、例えば、温度、圧力、気体又は液体の流量、電流、電圧、処理時間などである。操作システム10dは、パラメータの数値を入力するための操作信号を生成し、処理装置21へ送信する。これにより、表示装置23に表示されたテキストボックス等に、数値が入力される。
【0075】
管理装置30は、操作システム10dから処理装置21に入力されるパラメータを、操作システム10dへ送信しても良い。操作システム10dは、パラメータとして入力される数値を受信し、その数値に応じた操作信号を生成する。これにより、管理装置30から送信された数値が処理装置21へ入力される。
【0076】
管理装置30は、処理されるワークに関する情報を操作システム10dへ送信しても良い。例えば、管理装置30は、ワークの識別情報(ID)を、操作システム10dへ送信する。操作システム10dは、通信ポートを介して識別情報を処理装置21へ入力する。又は、操作システム10dは、識別情報に応じた操作信号を生成し、処理装置21へ入力しても良い。
【0077】
製造現場では、複数の処理装置を管理するために、より上位の装置が設けられることがある。一方、処理装置21と管理装置30との間の通信IFの互換性、通信規格の相違などにより、管理装置30から処理装置21へ、直接命令を送信できない場合がある。例えば、処理装置21が古いと、管理装置30から送信される命令を、処理装置21が受け付けられないことがある。この場合、操作システム10dを用いることで、管理装置30により処理装置21を管理することが可能となる。例えば、処理装置21の改造等を行う必要が無く、より容易に生産効率を向上できる。また、操作システム10dを用いることで、単体又は複数の処理装置21の稼働状況を管理装置30へ送信できる。このため、管理装置30が、処理システム1dの単体又は複数の稼動率又は稼働状況に関する情報を容易に取得できる。
【0078】
図11は、実施形態に係る操作システムのハードウェア構成を表す模式図である。
例えば、演算部12は、コンピュータであり、ROM12a、RAM12b、CPU12c、およびHDD12dを含む。ROM12aは、コンピュータの動作を制御するプログラムを記憶している。ROM12aには、各種処理をコンピュータに実現させるために必要なプログラムが記憶されている。
【0079】
RAM12bは、ROM12aに記憶されたプログラムが展開される記憶領域として機能する。CPU12cは、処理回路を含む。CPU12cは、ROM12aに記憶された制御プログラムを読み込み、当該制御プログラムに従ってコンピュータの動作を制御する。また、CPU12cは、コンピュータの動作によって得られた様々なデータをRAM12bに展開する。HDD12dは、読み取りに必要なデータや、読み取りの過程で得られたデータを記憶する。HDD12dは、
図1に表した記憶装置14として機能しても良い。
【0080】
以上で説明した操作システム、処理システム、又は操作方法を用いることで、利便性を向上できる。同様に、コンピュータに上述した処理を実行させるためのプログラム又はそのプログラムを記憶した記憶媒体を用いることで、操作システムの利便性を向上できる。
【0081】
上記の種々のデータの処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク及びハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、CD-R、CD-RW、DVD-ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、または、他の記録媒体に記録されても良い。
【0082】
例えば、記録媒体に記録されたデータは、コンピュータ(または組み込みシステム)により読み出されることが可能である。記録媒体において、記録形式(記憶形式)は任意である。例えば、コンピュータは、記録媒体からプログラムを読み出し、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させる。コンピュータにおいて、プログラムの取得(または読み出し)は、ネットワークを通じて行われても良い。
【0083】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0084】
1,1a~1d:処理システム、 10,10a~10d:操作システム、 11:取得部、 12:演算部、 12a:ROM、 12b:RAM、 12c:CPU、 12d:HDD、 13:生成部、 14:記憶装置、 15:入力装置、 16:表示装置、 17:切替部、 18a:読取装置、 18b:読取装置、 21:処理装置、 21a:制御部、 22:入力装置、 23:表示装置、 24:タッチパネル、 30:管理装置、 A1~A4:画面、 B1~B7,B11~B14,B21~B24:アイコン、 C1,C2:情報、 D:模式図