(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】参照シンボルを用いたデータ通信装置、データ通信システムおよびその方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/04 20090101AFI20221109BHJP
【FI】
H04W72/04 131
H04W72/04 136
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020216059
(22)【出願日】2020-12-25
(62)【分割の表示】P 2019507169の分割
【原出願日】2017-08-09
【審査請求日】2021-01-25
(32)【優先日】2016-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591037214
【氏名又は名称】フラウンホッファー-ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ
(74)【代理人】
【識別番号】100079577
【氏名又は名称】岡田 全啓
(72)【発明者】
【氏名】フェーレンバッハ トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルス トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ゴクテペ バリス
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルッフ デニス
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】Intel Corporation,Downlink control singaling design for shorten TTI[online],3GPP TSG-RAN WG1#85 R1-164160,2016年05月14日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_283/Docs/R1-164160.zip>
【文献】Mitsubishi Electric,Reducing UL RS overhead for sPUSCH[online],3GPP TSG-RAN WG1#85 R1-164115,2016年05月13日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_239/Docs/R1-164115.zip>
【文献】Ericsson,Physical design aspects of sPUSCH[online],3GPP TSG-RAN WG1#85 R1-165296,2016年05月13日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_1402/Docs/R1-165296.zip>
【文献】NTT DOCOMO, INC.,sPUSCH for shortened TTI[online],3GPP TSG-RAN WG1#85 R1-165211,2016年05月14日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_1318/Docs/R1-165211.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 -H04B 7/26
H04W 4/00 -H04W 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信シンボル位置(1830)の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロック(1810)を送信するためのデータ通信装置(1800)であって、
前記データ通信装置は、前記送信シンボル位置の2次元グリッドのサブセットである送信シンボル位置のグループ(1840,1841,1842,1843,1844,1845,1846)をデータ部分の送信のために選択するように構成され、
前記データ通信装置は、サブフレーム内における前記選択された送信シンボル位置のグループの位置に依存して、前記選択された送信シンボル位置のグループに関連付けられた参照シンボル位置の数を選択して、同じ長さの送信シンボル位置のグループについて、それぞれの前記送信シンボル位置のグループがサブフレーム内のどこに配置されるかに応じて、関連する前記参照シンボル位置の数は変化するように構成され、
前記データ通信装置は、前記送信シンボル位置のグループ
の選択に基づいて、または前記送信シンボル位置のグループ
の選択に伴って、どの1つまたは複数のシンボル位置を1つまたは複数の参照シンボル位置として使用するかを決定するように構成され、そして、
前記1つまたは複数の参照シンボル位置(DMRS;1840a,1841a,1842a,1843a,1844a,1845a,1846a)は、前記選択された送信シンボル位置のグループ(1840,1841,1842,1843,1844,1845,1846)に
関して可変である、データ通信装置。
【請求項2】
前記フレームのタイムスロットの1つまたは複数の境界に対する、または前記フレームのサブフレームの1つまたは複数の境界に対する前記参照シンボル位置の前記位置は、送信シンボル位置のグループの実際の選択に応じて変わる、請求項1に記載のデータ通信装置。
【請求項3】
前記データ通信装置は、複数の可能な選択結果のうちの1つとして、参照シンボル位置(1844a)が、選択された送信シンボル位置のグループ(1844)の先頭に位置する場合を選択するように構成される、請求項1または請求項2に記載のデータ通信装置。
【請求項4】
前記データ通信装置は、複数の可能な選択結果のうちの1つとして、参照シンボル位置(1846a)が選択された送信シンボル位置のグループ(1846)の末尾に位置する場合を選択するように構成される、請求項1または請求項2または請求項3に記載のデータ通信装置。
【請求項5】
前記データ通信装置は、複数の可能な選択結果のうちの1つとして、参照シンボル位置(1845a)が、選択された送信シンボル位置のグループ(1845)の内部に位置する場合を選択するように構成される、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のデータ通信装置。
【請求項6】
前記データ通信装置は、複数の可能な選択結果のうちの1つとして、参照シンボル位置が、選択された送信シンボル位置のグループの先頭、および選択された送信シンボル位置のグループの末尾の両方に位置する場合を選択するように構成される、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のデータ通信装置。
【請求項7】
前記データ通信装置は、長さが異なる送信シンボル位置のグループ(1840,1842;1842,1843;1844,1845,1846)間での選択が可能なように構成され、かつ前記データ通信装置は、長さは同じだが関連付けられた参照シンボル位置(1844a,1845a,1846a)が異なる送信シンボル位置(1844,1845,1846)のグループ間の選択を可能にするように構成される、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のデータ通信装置。
【請求項8】
前記データ通信装置は、粒度がサブフレームの長さよりも小さい、またはスロットの長さよりも小さい送信シンボル位置のグループを選択するように構成される、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のデータ通信装置。
【請求項9】
前記データ通信装置は、1つの送信シンボル位置の粒度または2つの送信シンボル位置の粒度の送信シンボル位置のグループを選択するように構成される、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のデータ通信装置。
【請求項10】
前記データ通信装置は、サブフレーム内で、複数の異なる送信シンボル位置のグループが選択可能なように、粒度を有する送信シンボル位置のグループを選択するように構成される、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のデータ通信装置。
【請求項11】
前記データ通信装置は、前記選択された送信シンボル位置のグループの時間的広がりに応じて、および/または、前記選択された送信シンボル位置のグループのサブフレーム内での時間的位置に応じて、および/または、選択された送信シンボル位置のグループのサブフレーム内での周波数位置に応じて、前記送信シンボル位置のグリッドにおける、前記選択された送信シンボル位置のグループに対する
前記1つまたは複数の
参照シンボル位置の相対位置を変えるように構成される、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のデータ通信装置。
【請求項12】
前記データ通信装置は、参照シンボル位置として、前記選択された送信シンボル位置のグループの時間的開始点におけるシンボル位置、または前記選択された送信シンボル位置のグループの時間的終了点におけるシンボル位置を選択するように構成される、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のデータ通信装置。
【請求項13】
前記データ通信装置は、参照シンボル位置として、前記選択された送信シンボル位置のグループ(1940)が、別のデータ通信装置に関連付けられた送信シンボル部分の別のグループ(1942)と隣接または重なり合う同じサブフレーム内のシンボル位置(1940a)を選択するように構成される、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のデータ通信装置。
【請求項14】
前記データ通信装置は、
前記サブフレーム内の隣接す
る送信シンボル位置のグループの数に応じて、前記選択された送信シンボル位置のグループに関連
付けられた参照シンボル位置
の数を選択するように構成される、請求項
1に記載のデータ通信装置。
【請求項15】
前記データ通信装置は、前記選択された送信シンボル位置のグループに関連
付けられた参照シンボル位置
の数を選択するように構成され、1つの参照シンボル位置(610;620)のみが、前記サブフレームの時間的境界に隣接する、選択可能な送信シンボル位置のグループ(608;622)に関連付けられ、そして、
2つ以上の参照シンボル位置(610;620)が、前記サブフレームの両方の時間的境界から離れている少なくとも1つの選択可能な送信シンボル位置のグループ(614)に関連付けられている、請求項1
または請求項14に記載のデータ通信装置。
【請求項16】
前記データ通信装置は、前記選択された送信シンボル位置のグループの時間的広がりが、サブフレームの時間的広がりよりも短くなるように、前記送信シンボル位置のグループを選択するように構成される、請求項1ないし請求項1
5のいずれかに記載のデータ通信装置。
【請求項17】
送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロックを送信するための方法であって、
前記方法は、データ部分の送信のために、
前記送信シンボル位置
の2次元グリッドのサブセットである送信シンボル位置のグループを選択するステップを含み、
前記方法は、同じ長さの送信シンボル位置のグループについて、それぞれの前記送信シンボル位置のグループがサブフレーム内のどこに位置されるかに応じて、関連する前記参照シンボル位置の数は変化するように、サブフレーム内における前記選択された送信シンボル位置のグループの位置に依存して、前記選択された送信シンボル位置のグループに関連付けられた参照シンボル位置の数を選択するステップを含み、
前記方法は、前記送信シンボル位置のグループの選択に基づいて、または前記送信シンボル位置のグループの選択に伴って、どの1つまたは複数のシンボル位置を1つまたは複数の参照シンボル位置として使用するかを決定するステップを含み、そして、
前記1つまたは複数の参照シンボル位置は、前記選択された送信シンボル位置のグループに対して可変である、方法。
【請求項18】
コンピュータプログラムがコンピュータで
作動するときに、請求項
17に記載の方法を実行するためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明による実施形態は、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置に関する。
【0002】
本発明による更なる実施形態は、他のデータ通信装置から複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置に関する。
【0003】
本発明による他の実施形態はデータ通信システムに関する。
【0004】
本発明による更なる他の実施形態は、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロックを送信する方法、および他のデータ通信装置から複数のデータブロックを受信する方法に関する。
【0005】
本発明の他の実施形態はデータ通信方法に関する。
【0006】
本発明による他の実施形態は、前記方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0007】
発明の背景
いくつかの通信システムでは、待ち時間短縮は改善のための重要な側面となっている。
【0008】
待ち時間の短縮の目的は、次世代のモバイル通信システム、例えば、3GPP無線アクセス技術(RAT)における遅延を低減するために、無線フレーム構造、PHYおよびMACプロトコルを修正することである。これは、ファイルサイズが小さい場合に特に重要である。送信時間間隔(TTI)と処理時間を短縮すると、ユーザープレーンの待ち時間が大幅に短縮され、TCPスループットが向上する。さらに、待ち時間がより短いと、UEは「飛行中のデータ」をバッファするのに必要なL2メモリを減らすことができ、特定の遅延限度内でより頻繁に再送信することができるため、より頑強性が可能になる。これにより、ゲーム、音声、またはビデオテレフォニー/会議など、今日の遅延に敏感なリアルタイムアプリケーションの知覚品質が直接向上し、重要なMTCアプリケーションなどの新しい将来の使用時例に、より適切な方法で対処できる。
【0009】
制御シンボル、例えば、上りリンク内の参照シンボルの送信に使用されるリソースの数を減らすことは、データ・チャネルに利用可能なより多くのリソースを有するリソースのより効率的な使用を可能にすることが分かった。したがって、データ・チャネル上の待ち時間が短縮される。制御チャネル最適化は、信号を多重化することによって達成することができる。
【0010】
エリクソンとクアルコムは、上りリンクでパイロットトーンを送信するオーバーヘッドを減らすために短い物理上りリンク共有チャネル(sPUSCH)を使用するときに、いくつかのユーザ機器(UE)の復調基準シンボル(DMRS)の多重化をサポートすることを提案した。
【0011】
従来のLTE上りリンクサブフレームを
図1に示す。現在、物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)上にある。1つのUEは、14個のOFDMシンボルからなる1サブフレーム分のリソースを占有する。各スロットは、全送信帯域幅にわたる1つのDMRSシンボルを含む。サブフレームによっては、最後に、Sounding Reference Symbol(SRS)がある場合がある。これはSRSスケジューリングパラメータの設定によって異なる。
【0012】
待ち時間短縮に関する3GPPの研究項目では、送信時間間隔(TTI)を14個のOFDMシンボル(1ms)から減らすことが提案されている。2または3/3のOFDMシンボルを有する短いTTIが議論の余地がある。
図2は、sTTIの長さが3/4と2シンボルの例を示している。より短いTTI長に移動すると、DMRSシンボルのためのオーバーヘッドがより大きくなることが分かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
この状況を考慮して、待ち時間とリソース効率との間のより良いトレードオフを可能にする概念を作り出すことが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
発明の開示
本発明による実施形態は、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で、(例えば、各送信シンボル位置が1ブロックのデータに関連付けられた1つまたは複数のグループの送信シンボル位置を使用して)1つまたは複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置を作成する。データ送信装置は、データ部分(またはデータブロック)の送信のために、送信シンボル位置の2次元グリッドのサブセットである送信シンボル位置(例えば、OFDMシンボル)のグループを、選択するように構成される。データ通信装置は、送信シンボル位置の選択されたグループに関連付けられた1つまたは複数の参照シンボル位置(例えば、基準OFDMシンボル、すなわち、所定の変調内容または所定の複素数値を有し、OFDMシンボルをコヒーレント受信するための基準として働くOFDMシンボル)を、選択された送信シンボル位置に対する参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する情報に基づいて、複数の可能性から選択するように構成される。
【0015】
換言すれば、データ通信装置は、例えば、選択された送信シンボル位置グループのどこ(どの送信シンボル位置)に、他のデータ通信装置側で有用なデータをコヒーレントに検出するための)が挿入される1つまたは複数の参照シンボル(例えば、チャネル特性を推定するためのパイロット的シンボル)を選択することができる。選択された送信シンボル位置のグループに対する(またはその中の)参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する情報は、例えば、選択された送信シンボル位置のグループの(1つまたは複数の)時間的境界または(1つまたは複数の)周波数境界に対する参照シンボル位置の(相対)位置を記述することができる。
【0016】
したがって、本発明によるこの実施形態は、選択された送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する情報を使用することによって高度の柔軟性および効率的なシグナリングが得られるという発見に基づいている。このような相対位置情報は符号化が容易であり、例えば複数のデータ通信装置による参照シンボル位置の再使用(共有)を可能にする伝送方式内での参照シンボル位置の効率的な配置を可能にすることが分かった。特に、選択された送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の相対位置は、異なるアプリケーションシナリオ間で異なることが分かった。例えば、選択された送信シンボル位置グループの時間的始点または時間的終点に参照シンボル位置を配置することは、複数のデータ送信装置による前記参照シンボル位置の共有を可能にする。他方、選択された送信シンボル位置グループのほぼ中央に参照シンボル位置を配置することは、異なるデータ送信装置間で参照シンボル位置を共有することが望まれないかまたは要求されない場合に典型的に最適の結果をもたらす。他方、例えばフレーム境界に関するシグナリング参照シンボル位置によって引き起こされるシグナリング・オーバーヘッドを回避することができ、そのような「絶対」位置情報も柔軟なリソース割り当て方式多くの場合に必要とされないことが分かった。
【0017】
結論として、上記の概念は、細かい粒度を有する送信シンボル位置の柔軟な選択の場合であっても、参照シンボル位置の非常に効率的なシグナリングを可能にする。
【0018】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、参照シンボル位置が選択された送信シンボル位置のグループの先頭(例えば、時間的な先頭)にあるか、または選択された送信シンボル位置のグループの末尾(例えば、時間的な末尾)にあるかどうかを示す情報を受信するように構成される。
【0019】
さらに別の好ましい実施形態では、前記情報は1ビット情報である。
【0020】
別の好ましい実施形態では、データ通信装置は、参照シンボル位置が選択された送信シンボル位置のグループの先頭にあるか(例えば、先頭にのみ)、もしくは選択された送信シンボル位置のグループの末尾にあるか、または選択された送信シンボル位置のグループの内部(例えば、少なくとも1つの非参照シンボル位置の前および少なくとも非参照シンボル位置)にあること、または、選択された送信シンボル位置のグループの先頭と末尾の両方に参照シンボル位置があること、を示す情報を受信するように構成される。これら4つの選択は、異なるデータ通信装置間での参照シンボルの共有に関する柔軟な決定に特によく適している。参照シンボル位置が、選択された送信シンボル位置のグループの内部にある場合、その結果、有効データ(例えば、アプリケーションデータまたはユーザ・データではなく固定パイロット・シンボル)に関連付けられる選択された送信シンボル位置のグループのシンボル位置は、時間的に参照シンボル位置の前にあり、そして、参照シンボル位置の後である有効データの送信に関連する(選択された送信シンボル位置のグループの)シンボル位置は、参照シンボル位置での参照シンボルが参照シンボル位置の後ろにあるように、参照シンボル位置の前の有効なデータシンボルおよび参照シンボル位置の後の有効なデータシンボルの両方に対して良好なチャネル推定を可能にすることを、確かにする。さらに、また、選択された送信シンボル位置のグループの先頭または選択した送信シンボル位置のグループの末尾に参照シンボル位置を配置することで、他のデータ通信装置との参照シンボル位置の共有が可能となる。さらに、選択された送信シンボル位置のグループの先頭と末尾の両方に参照シンボル位置を提供することは、他の2つのデータ通信装置との参照シンボル位置の共有を可能にする。
【0021】
好ましい実施形態では、参照シンボル位置の相対位置を示す情報は2ビット情報である。
【0022】
好ましい実施形態では、通信装置は、選択された送信シンボル位置のグループが2つの送信シンボル位置の長さを含むか、あるいは2つ以上の送信シンボル位置(例えば、時間的方向に)の長さを含むかに応じて、選択された送信シンボル位置のグループに対する(1つまたは複数の)参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する1ビット情報、または、選択された送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する2ビット情報を選択的に評価するように構成される。一般的に言えば、1ビット情報を使用するか2ビット情報を使用するかの決定は、選択された送信シンボル位置のグループの長さに応じて行うことができる。
【0023】
したがって、選択された送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する情報に必要なビットレートは、選択された送信シンボル位置のグループの長さ(例えば、時間的広がり)に適合させうる。したがって、ビットレートをかなり小さく保つことができ、無意味な情報の送信を回避することができる。
【0024】
一般的に言って、データ通信装置は、選択された送信シンボル位置のグループが、送信シンボル位置の選択されたグループの時間的に広がりに応じて、2つの送信シンボル位置を含むか、または2つ以上の送信シンボル位置を含むかに応じて、選択された送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する1ビット情報、または選択された送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する2ビット情報を選択的に評価するように構成される。例えば、選択された送信シンボル位置のグループの時間的広がりが、所定のまたは規定された数のOFDMシンボル(例えば、4つのOFDMシンボル)に少なくとも等しい長さを有するとき、2ビット情報が使用されえ、それ以外の場合は、1ビット情報が使用されうる。
【0025】
更なる実施形態において、データ通信装置は、複数のデータ通信装置(例えば、基地局から)の動作を調整する別のデータ通信装置から参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する情報を受信するように構成される。したがって、データ通信装置は、他のデータ通信装置によって制御されるリソース割り当てに従って(相対)参照シンボル位置を選択することができる。
【0026】
本発明による別の実施形態は、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置を作成する。データ通信装置は、送信シンボル位置の2次元グリッドのサブセットである(例えば、いわゆる短い送信時間間隔(sTTI)の長さを有する)送信シンボル位置のグループをデータ部分(例えば、共通チャネル符号化を含むデータブロック)の送信のために選択するように構成される。選択された送信シンボル位置のグループに1つまたは複数の参照シンボル位置(例えば、いわゆる復調基準信号、DMRSの送信に使用することができる)は、関連付けられる。データ通信装置は、送信シンボル位置のグループの選択に基づいて(例えば、選択された送信シンボル位置のグループ内の)、どの1つまたは複数のシンボル位置を1つまたは複数の参照シンボル位置として使用するかを決定するように構成される。参照シンボル位置は、フレームのタイムスロットの境界に対して、またはフレームのサブフレームの境界に対して可変でありうる。あるいは、またはさらに、1つまたは複数の参照シンボル位置は、選択された送信シンボル位置のグループに対して可変でありうる。換言すると、フレームのタイムスロットの1つまたは複数の境界に対する、またはフレームのサブフレームの1つまたは複数の境界に対する参照シンボル位置の(相対)位置(または位置)は、タイムスロット内のどこに、またはサブフレーム内のどこに送信シンボル位置の選択されたグループがあるか、に依存して変化しうる。例えば、タイムスロットの境界またはサブフレームの境界に対する参照シンボル位置の相対位置が、選択された送信シンボル位置のグループは存在するサブフレーム内のどこにあるかに応じて異なるようにデータ通信装置は構成されうる。例えば、データ通信装置は、例えば、選択された送信シンボル位置のグループがタイムスロットの先頭または第2のシナリオにおけるサブフレームの先頭より近い第1のシナリオ、および第2のシナリオのような異なるシナリオを扱うことができてもよい。しかしながら、第1のシナリオにおける選択された送信シンボル位置のグループに関連する参照シンボル位置間の相対位置(例えば、時間的距離)は、第2のシナリオにおける選択された送信シンボル位置のグループに関連する参照シンボル位置の(1つまたは複数のタイムスロットまたはサブフレームの1つまたは複数の境界に関する)相対的な位置(position)または場所(location)とは異なる場合がある。したがって、参照シンボル位置の相対位置は、異なるシナリオ間で異なる可能性があり、これは参照シンボル位置が、タイムスロット(または異なるタイムスロット)の1つまたは複数の境界に関して、またはサブフレームの1つまたは複数の境界に関して、もはや固定されていないことを意味する。その結果、参照位置がタイムスロットの1つまたは複数の境界またはサブフレームの1つまたは複数の境界に関して固定されるというコンセプトと比較した場合、高度の柔軟性が得られる。その結果、送信シンボル位置のグループの選択のための細かい粒度が可能である。
【0027】
また、参照シンボルの相対位置(例えば、タイムスロットの1つまたは複数の境界に対する、および/またはサブフレームの1つまたは複数の境界に対する相対的な位置)が、隣接する副搬送波、または少なくとも同じ物理リソースブロック(PRB)内の副搬送波について、異なってもよいことにも留意されたい。
【0028】
さらに、1つまたは複数の参照シンボル位置は、選択された送信シンボル位置のグループ(例えば、時間の方向や周波数の方向において、例えば、同一の時間的広がりまたは同一の全体的拡張を有する選択された送信シンボル位置グループのについても)に関して(例えば、に関連して)可変でありうる。したがって、フレームのタイムスロットの境界に対して、もしくはフレームのサブフレームの境界に対して、または選択された送信シンボル位置のグループの境界に対して固定される参照シンボル位置の固定グリッドを有する必要はもはやない。
【0029】
したがって、本発明によるこの実施形態は、タイムスロットまたはフレームのサブフレームの境界に対して、および/または選択された送信シンボル位置のグループの境界に対して、参照シンボル位置が可変であるべきであり、そして、送信シンボル位置のグループの選択に依存するべきであるという発見に基づいている。したがって、(時間方向および/または周波数方向に)ある程度の広がりを有する送信シンボル位置のグループが選択された場合、選択された送信シンボル位置のグループ内の実際の参照シンボル位置は、選択された送信シンボル位置のグループがどこ(例えば、タイムスロットの1つまたは複数の境界に対して、またはサブフレームの1つまたは複数の境界に関連して評価される)に配置されるかに応じて変化しうる。さらに、この概念は、(例えば、タイムスロットの境界に対して、またはサブフレームの境界に対して)シンボル位置の2次元グリッド内の選択された送信シンボル位置のグループの位置決めに関して細かい粒度を可能にする。ここで、(例えば、1つのシンボル位置による)選択された送信シンボル位置のグループの小さな移動は、前記選択された送信シンボル位置のグループに関連する1つまたは複数の参照シンボル位置の対応する移動をもたらしうる。さらに、この概念は、1つのタイムスロットまたはサブフレーム内で異なる時間的広がりおよび/または周波数拡張を有する異なるデータ送信装置に関連する送信シンボル位置のグループを組み合わせることを可能にする。さらに、参照シンボル位置の配置に関して柔軟性をうることによって、異なるデータ通信装置間で参照シンボル位置を共有することも可能になる。これは、ある時間的広がりおよび/または周波数拡張を有する選択された送信シンボル位置のグループ内の参照シンボル位置が、同じサイズ(例えば、時間方向および/または周波数方向における同じ拡張)を有する送信シンボル位置のグループを考慮に入れても、送信シンボル位置の2次元グリッド内のどこに選択された送信シンボル位置を配置するかに応じて変わることがあるためである。
【0030】
好ましい実施形態において、フレームのタイムスロットの(1つまたは複数の)境界に対する、またはフレームのサブフレームの(1つまたは複数の)境界に対する参照シンボル位置の位置は、送信シンボル位置のグループ(例えば、同じサイズを有する送信シンボル位置のグループを考慮に入れても)の実際の選択に応じて変わる。
【0031】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、(例えば、所与の長さまたはサイズを有する選択された送信シンボル位置のグループの先頭で)複数の可能な選択結果のうちの1つとして、参照シンボル位置が選択された送信シンボル位置のグループの先頭に位置する場合を選択するように構成される。
【0032】
あるいは、または加えて、データ通信装置は、複数の可能な選択結果のうちの1つとして、参照シンボル位置が、(例えば、所与の長さまたはサイズを有する選択された送信シンボル位置のグループのための)選択された送信シンボル位置のグループの末尾に位置するケースを選択するように構成されうる。
【0033】
あるいは、または加えて、データ通信装置は、複数の可能な選択結果のうちの1つとして、参照シンボル位置が、(例えば、所与の長さまたはサイズを有する選択された送信シンボル位置のグループのための)選択された送信シンボル位置のグループの内部に位置する場合を選択するように構成されうる。
【0034】
あるいは、または加えて、データ通信装置は、複数の可能な選択結果のうちの1つとして、参照シンボル位置が、(例えば、所与の長さまたはサイズを有する選択されたグループの送信シンボル位置のための)選択された送信シンボル位置のグループの先頭と末尾の両方に位置する場合を選択するように構成されうる。
【0035】
言い換えれば、装置は、同じサイズを有する送信シンボル位置のグループであっても、参照シンボル位置のために上述の位置のうちの1つ、典型的には2つ、3つまたは4つさえ選択することができる。例えば、4つすべての異なる位置(先頭のみ、末尾のみ、内部、先頭と末尾の両方)の時間的広がりを有する選択された送信シンボル位置のグループに対して、参照シンボル位置の4つのシンボル位置は、選択された送信シンボル位置のグループが、スロット内またはサブフレーム内のどこに位置するかに応じて、および/またはどのグループの送信シンボル位置が、選択された送信シンボル位置のグループに隣接するかに応じて、参照シンボル位置が選択されうる。したがって、参照シンボル位置のために選択された送信シンボル位置のグループ内の2つ、3つまたは4つの異なる(相対)位置を使用することができるように装置を構成することによって、高い柔軟性を達成し、利用可能な物理リソースを非常に効率的に使用できる。
【0036】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、長さが異なる送信シンボル位置のグループ間での選択を可能にするように構成されうる。また、データ通信装置は、(例えば、選択されたグループに対して)長さは同じだが、関連付けられた参照シンボル位置が異なる送信シンボル位置のグループ間の選択を可能にするように構成されうる。例えば、送信シンボル位置の第1のグループは、4つの送信シンボル位置の長さを含み得、そして先頭で参照シンボル位置を有しうる。そして、別のグループの送信シンボル位置も、4つの送信シンボル位置の長さを有することができるが、末尾または内部に(例えば、その第2のシンボル位置またはその第3のシンボル位置に)関連する参照シンボル位置を有しうる。
【0037】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、粒度が、サブフレームの長さよりも小さい、またはスロットの長さよりもさらに小さい信シンボル位置のグループを選択するように構成されうる。
【0038】
さらに別の好ましい実施形態では、データ通信装置は、1つの送信シンボル位置の粒度または2つの送信シンボル位置の粒度を有する送信シンボル位置のグループを選択するように構成される。したがって、送信シンボル位置のグループを非常に正確な方法で整列させることが可能であり、それによって現在の要件、例えば、待ち時間を最小限に抑えるという要件への良好な適応を可能にする。
【0039】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、サブフレーム内で、複数の異なる送信シンボル位置のグループが選択できる粒度の送信シンボル位置のグループを選択するように構成される。これはまた、低レイテンシ要件に対する良好な調整を可能にする。
【0040】
本実施形態では、サブフレームは、送信方向が自由に選択可能である送信シンボル位置の2次元グリッド内の最短時間単位である。したがって、このような短いサブフレーム内でも、無線リソースを複数のデータ通信装置に割り当てることができる。送信方向を変更するための粒度よりも小さくなるように送信シンボル位置のグループの選択のための粒度を選択することは、物理チャネルリソースが高効率で使用されているという利点をもたらす。なぜなら、通信の方向を切り替えることは、通常、同じ方向を送信する異なるデータ通信装置間で物理リソースをハンドオーバすることよりも大きな時間オーバーヘッドを必要とするからである。したがって、多数の物理リソースを無駄にすることなく、短いデータパケットを送信するための細かい粒度が得られる。
【0041】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、(時間的に短い送信シンボル位置のグループは、比較的長い送信シンボル位置のグループと比較したとき、異なる場所にそれらの参照シンボル位置を有するように)選択された送信シンボル位置の時間的長さに応じて、および/または(例えば、異なる選択された送信シンボル位置のグループが同じ時間的広がりまたは同じサイズを有していても、異なる選択された送信シンボル位置のグループは異なる位置にそれらの関連する参照シンボル位置を有するように)選択された送信シンボル位置の時間的位置に応じて、および/または(例えば、第1の周波数位置にある選択されたグループの送信シンボル位置は、異なる周波数位置にある別の同じ長さの選択された送信シンボル位置のグループと比較したとき、異なる位置にその関連参照シンボル位置を有するように)フレーム内の選択された送信シンボル位置のグループの周波数位置に応じて、選択された送信シンボル位置のグループを参照して、送信シンボル位置のグリッドにおける1つまたは複数の参照シンボル位置の相対位置を変えるように構成される。したがって、(選択された送信シンボル位置のグループに対して)関連する参照シンボル位置が(例えば、同じ長さの選択された送信シンボル位置のグループに対してでも)あるべき場所を決定するために1つまたは複数の異なる基準が使用されうる。
【0042】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、選択された送信シンボル位置のグループの時間的開始点のシンボル位置、または選択された送信シンボル位置のグループの時間的終了点のシンボル位置を、参照シンボル位置として選択するように構成されうる。例えば、選択された送信シンボル位置の時間的開始点のシンボル、または選択された送信シンボル位置のグループの時間的終了点のシンボル位置が、参照シンボル位置として使用されるかどうかの選択は、(同じ長さを有する選択された送信シンボル位置のグループでさえ、例えばそれぞれの選択された送信シンボル位置のグループに対して異なる位置に関連する参照シンボル位置を有するように)フレームまたはサブフレーム内のどこで、選択された送信シンボル位置のグループ配置されるかに依存する。
【0043】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、参照シンボル位置として、選択された送信シンボル位置のグループが、別のデータ通信装置に関連付けられた送信シンボル位置の別のグループに隣接または重なり合う同じサブフレーム内のシンボル位置を選択するように構成されうる。言い換えれば、選択された送信シンボル位置のグループ内にある(1つまたは複数の)参照シンボル位置が配置されるべきであるという決定は、参照シンボル位置が選択された送信シンボル位置のグループが、他の送信シンボル位置グループは、選択された送信シンボル位置のグループとして同じサブフレーム内にある(他のデータ通信装置に関連する)送信シンボル位置グループに隣接する場所にあるように行われる。したがって、選択された送信シンボル位置のグループに関連する参照シンボル位置は、同じサブフレーム内の別の送信シンボル位置のグループのと共有されうる。例えば、選択された送信シンボル位置グループがサブフレームの先頭に位置する場合、参照シンボル位置は選択された送信シンボル位置のグループの末尾に選択される。対照的に、同じ長さの選択された送信シンボル位置のグループがサブフレームの末尾に配置されている場合、参照シンボル位置は選択された送信シンボル位置のグループの先頭に選択される。一般的に言えば、参照シンボル位置は、それらがサブフレームの先頭またはサブフレームの末尾に配置されるのではなく、それぞれの選択された送信シンボル位置のグループのサブフレームの(サブフレームの内側に位置する)「内部」の端に配置されるようにデータ通信装置によって選択される。これは、同じ長さの送信シンボル位置の異なる選択されたグループにも当てはまる。したがって、異なるデータ通信装置による参照シンボル位置の共有がサポートされる。
【0044】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、サブフレーム内の選択された送信シンボル位置のグループの位置に依存して、選択された送信シンボル位置のグループに関連付けられた参照シンボル位置の数を選択するように構成される。したがって、同じ長さの送信シンボル位置のグループについて、関連する参照シンボル位置の数は、送信シンボル位置のそれぞれのグループがサブフレーム内のどこに配置されるかに応じて変わりうる。こうして、参照シンボル位置の数を適合させて、リソース効率と通信品質とを両立させる妥協点を見つけだすことが可能になる。
【0045】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、サブフレーム内の隣接する送信シンボル位置のグループの数に応じて、選択された送信シンボル位置のグループに関連するいくつかの参照シンボル位置を選択するように構成される。例えば、より多くの参照シンボル位置は、より少ない隣接を有する他の送信シンボル位置のグループよりも、より多くの隣接を有する送信シンボル位置のグループと関連付けられてもよい。
【0046】
本実施形態では、データ通信装置は、選択された送信シンボル位置のグループに関連するいくつかの参照シンボル位置を選択するように構成されうる。この場合、1つの参照シンボル位置のみが、サブフレームの時間的境界に隣接する、選択可能な送信シンボル位置のグループに関連付けられ、そして、2つ以上の参照シンボル位置が、サブフレームの両方の時間的境界から離れている少なくとも1つの選択可能な送信シンボル位置のグループに関連付けられる。したがって、そのような参照シンボル位置は、通常、サブフレームの内側に配置された参照シンボル位置よりもチャネル推定にあまり寄与しないので、参照シンボル位置がサブフレームの境界の隣に配置されることが回避され、他のデータ通信装置と共有して再利用することはできない。
【0047】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、選択された送信シンボル位置のグループの時間的広がりが、サブフレームの時間的広がりよりも短くなるように、送信シンボル位置のグループを選択するように構成される。
【0048】
本発明による別の実施形態は、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置を作成する。データ通信装置は、データ部分の送信のために、送信シンボル位置の2次元グリッドのサブセットである送信シンボル位置のグループを選択するように構成される。データ通信装置は、送信シンボル位置のグループの選択に応じて、選択された送信シンボル位置のグループに関連する1つまたは複数の参照シンボルの多重化特性を選択するように構成される。多重化特性は、例えば、異なるデータ通信装置によって同時に送信される参照シンボルが、例えば、両方の送信を受信する「中央」データ通信装置によって分離されることができるように、複数の直交、またはほぼ直交の周波数多重化パターンまたはコード多重化パターンのうちの1つを記述しうる。しかしながら、データ通信装置は、例えば、選択された送信シンボル位置のグループに基づいて、参照シンボル位置の共有があるかどうかを認識することができる。また、データ通信装置は、例えば、自ら送信する前に時間的に送信している他のデータ通信装置があるか否かを認識してもよい。この場合、特定の多重化特性を選択することができる。一方、データ通信装置は、自身が後でデータを送信する他のデータ通信装置と参照シンボル位置を共有していると認識した場合、他の多重化特性を利用してもよい。一例として、データ通信装置は、選択された送信シンボル位置のグループが、サブフレームの先頭に近い場合と選択された送信シンボル位置グループがサブフレームの先頭からさらに離れている場合と比較して、第1の多重化特性を選択する。結果として、どの多重化特性が参照シンボルに使用されるべきであるかについての専用のシグナリングを有することは不要でありうる。
【0049】
本発明による別の実施形態は、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置を作成する。データ通信装置は、データ部分の送信のために、送信シンボル位置の2次元グリッドのサブセットである送信シンボル位置のグループを選択するように構成される。データ通信装置は、多重化特性のグループを定義する多重化グループ選択情報に応じて、および、多重化グループ選択情報によって定義される多重化特性のグループに含まれる複数の多重化特性のうちのどの多重化特性を使用すべきかを定義する(個別)多重化特性選択情報に応じて、選択された送信シンボル位置のグループに関連する1つまたは複数の参照シンボルの多重化特性を選択するように構成される。言い換えれば、データ通信装置は多重化特性の2段階選択を使用することができる。したがって、多重グループ選択情報によって、複数の異なる多重特性のグループを決定することができる。後で、実際に使用される多重化特性を得るために、以前に選択された多重化特性のグループから実際の多重化特性を選択することができる。したがって、多重化特性のグループの選択が通常必要とされることはめったにないので、多重化特性をシグナリングするために必要とされる(ビット単位とする)情報量は、減少する(多重化特性の完全なシグナリングと比較した場合、毎回、多重化特性を変更する必要がある。)。すなわち、例えば、時間的に隣接するデータ通信装置に異なるグループの多重化特性を関連付けることにより、データ通信装置の相互歪みを低減することができる。
【0050】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、データ通信装置が登録されている通信セルのセル識別子から多重化グループ選択情報を導出するように構成される。したがって、多重化グループ選択情報の送信に対するオーバーヘッドが回避される。むしろ、データ通信装置は、それ自体で、通信セルのセル識別子から多重化グループ選択情報を導出することができる。
【0051】
好ましい実施形態では、様々な多重化特性のグループに含まれる多重化特性は、直交多重化コードまたは直交多重化パターン(または少なくともほぼ直交多重化コードまたは多重化パターン、または少なくとも中央データ通信装置の側方で区別可能な多重化パターンまたは多重化コード)を定義する。このような概念を用いることにより、異なるグループの多重化特性を使用する他の通信装置間の相互歪みを最小にすることができる。
【0052】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、多重化特性選択情報を、多重化グループ選択情報よりも頻繁に更新または受信するように構成される。したがって、データのオーバーヘッドを最小限に抑えることができる。さらに、多重化グループの選択は、例えば、データ通信装置が新しい通信セルにハンドオーバされるときに、めったに変更を必要としない。
【0053】
本発明による実施形態は、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置を作成する。データ通信装置は、データ部分の送信のために、送信シンボル位置の2次元グリッドのサブセットである送信シンボル位置のグループを選択するように構成される。データ通信装置は、選択された送信シンボル位置のグループに関連する複数の参照シンボルの多重化特性を選択するように構成される。データ通信装置は、この送信シンボル位置を記述する第1の多重パターンと参照シンボルが送信される送信シンボル位置を表す第2の多重パターンとから多重特性を選択するように構成される。第1の多重化パターンは、第2の多重化パターンも使用する少なくとも1つの共有送信シンボル位置と、第2の多重化パターンは使用しない少なくとも1つの排他的送信シンボル位置とを含む。第2の多重化パターンは、共有送信シンボル位置と、第1の多重化パターンは使用しない少なくとも1つの排他的送信シンボル位置とを含む。したがって、第1および第2の多重化パターンに共有送信シンボル位置と排他的送信シンボル位置とを対応付けることで効率を向上させることができる。例えば、補間または外挿にとって特に重要な送信シンボル位置を共有することができる。その一方で、排他的送信シンボル位置もあり、これは、多重化特性を使用して送信される参照シンボルによるチャネル推定の精度を高めるのに役立つ。
【0054】
好ましい実施形態では、第1の多重化パターンは、使用される排他的送信シンボル位置とその間の1つまたは複数の未使用送信シンボル位置との交互のシーケンスを含む。さらに、第2の多重化パターンは、使用される排他的送信シンボル位置(第2の多重化パターンによって使用されるが第1の多重化パターンによって使用されない)の交互シーケンスも含む。ただし、その間の最初の多重化パターンで使用される場合がある。さらに、第1の多重化パターンと第2の多重化パターンとの間で、最高周波数の送信シンボル位置および/または最低周波数の送信シンボル位置が共有される。最高周波数または最低周波数におけるチャネル特性を推定することは困難であるため、最高周波数の送信シンボル位置および/または最低周波数の送信シンボル位置の共有は有用であることが分かっている。
【0055】
本発明による一実施形態は、他のデータ通信装置から複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置を作成し、データブロックは、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内の送信シンボル位置の複数のグループの送信シンボルによって表される。データ通信装置は、どの送信シンボル位置のグループが他のデータ通信装置のうちのどれによって使用されるべきかを他のデータ通信装置にシグナリングするように構成される。例えば、個別のリソース割り当て情報が異なるデータ通信装置に提供されてもよい。あるいは、全リソース割り当て方式は、全リソース割り当て方式によって定義されたリソースのデータ通信装置のどれがどのデータ通信装置に割り当てられているかを個々のデータ通信装置にのみ通知するすべてのデータ通信装置にシグナリングすることができる。代替例として、データ通信装置は、他のデータ通信装置のそれぞれに、個々のデータ通信装置に割り当てられたリソースを記述する非常に詳細な情報を提供することができる。したがって、データ通信装置は、他のデータ通信装置のうちのに所与の1つが使用する送信シンボル位置のグループを記述する情報と、他のデータ通信装置のうちの所与の1つが使用する送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する情報とを提供するように構成される。言い換えれば、データ通信装置は、参照シンボル位置の選択されたグループ内のどこに参照シンボル位置を配置すべきかを詳細に定義することができる。この情報は、例えば、「選択された送信シンボル位置のグループの先頭に」、「選択された送信シンボル位置のグループの末尾に」、「選択された送信シンボル位置のグループの内部に」または「選択された送信シンボル位置グループの先頭と末尾の両方」を選択可能に記述しうる。本発明によるこの実施形態は、複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置に関して上述したのと同じ考察に基づいている。さらに、他のデータ通信装置から複数のデータブロックを受信するためのこのデータ通信装置は、複数のデータブロックを送信するための対応するデータ通信装置について上述した特徴に対応する特徴によって補足されてもよい。例えば、選択された送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する情報は、1ビット情報または2ビット情報でありうる。
【0056】
また、ある他のデータ通信装置が使用する送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の所望の相対位置を表す情報は、比較的短いグループの送信シンボル位置に対して1ビットの情報でありえ、送信シンボル位置であり、比較的「より長い」送信シンボル位置のグループについての2ビット情報でありうる。
【0057】
本発明による別の実施形態は、他の通信装置から複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置を作成し、データブロックは、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内の送信シンボル位置のグループの送信シンボルによって表される。データ通信装置は、他のデータ通信装置に通信リソース情報を提供するように構成される。通信リソース情報は、送信シンボル位置の割り当てを表し、どの送信シンボル位置のグループを他のデータ通信装置で使用するか、送信シンボル位置のうちのどれが、他のデータ通信装置のうちのどれによって参照シンボルの送信のために使用されるかを記述する。データ通信装置は、(例えば、本明細書で論じるデータ通信装置に他のいくつのデータ通信装置が接続されているかに応じて、および/またはここで論じるデータ通信装置に接続されている1つまたは複数のデータ通信装置の待ち時間要件に応じて)現在の通信状態に応じて、送信シンボル位置の異なる割り当てをシグナリングするように構成される。参照シンボルの送信のために使用される送信シンボル位置は、送信シンボル位置の異なる割り当ての間で(または送信シンボル位置の単一割り当ての範囲内でさえ)、フレームのタイムスロットの境界に対して、および/またはフレームのサブフレームの境界に対して可変である。代替的または追加的に、参照シンボルの送信に使用される送信シンボル位置は、送信シンボル位置の異なる割り当ての間で(または単一送信シンボル位置の割り当て内でさえ)、対応する送信シンボル位置のグループに対して可変でありうる。例えば、送信シンボル位置の再割り当てがあるとき、参照シンボルの位置は、タイムスロットの境界に関しても、サブフレームの境界に関しても、変わりうる。また、(例えば、現在の通信状態の変化により)送信シンボル位置が再割り当てされると、(例えば、参照シンボルが関連付けられている送信シンボル位置のグループの1つまたは複数の境界に関して、)対応する送信シンボル位置のグループに対するシンボルに対する参照シンボルの位置は、変化してもよい。したがって、参照シンボル位置の位置は、タイムスロットの境界および/またはサブフレームの境界に関して固定されていない。また、データ通信装置に関連する送信シンボル位置のグループ(例えば、隣接するグループ)の時間的長さまたはサイズが変化しなくても、(所与のデータ通信装置に割り当てられている)送信シンボル位置のグループ内の位置も変わりうる。しかしながら、単一の時点であっても、参照シンボル位置の相対位置は、異なるデータ通信装置に割り当てられた送信シンボル位置のグループ間で異なりうる。
【0058】
すなわち、複数のデータブロックを受信するデータ通信装置は、上述した複数のデータブロックを送信するデータ通信装置と同様の考え方に基づいている。したがって、複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置に関して本明細書で提供される考察のいずれも、複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置にも当てはまる。しかしながら、複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置は、複数のデータブロックを送信するための複数のデータ通信装置の動作を調整する基地局または中央局であってもよく、他のデータ通信装置に信号を送ってもよい。例えば、複数のデータブロックを送信するデータ通信装置には、送信シンボル位置の位置が割り当てられる。対照的に、複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置は、例えば、ユーザ機器であり得、調整している「複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置」からシグナリングされるようにリソースを割り当てうる。
【0059】
ただし、「複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置」は、複数のデータブロックを送信する機能を有していてもよい。同様に、「複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置」も受信機能を有することができるが、これは、ここで論じられているデータ通信シナリオにおいて、非常に重要である。
【0060】
本明細書で論じられるデータ通信装置は、いくつかの異なる通信状態の間で切り替えることができる(そして、例えば、異なる通信状態を示す情報を他のデータ通信デバイスに提供することができる)。異なる通信状態は、異なる参照シンボル位置を示す異なる通信リソース情報を1つまたは複数の他のデータ通信装置にシグナリングすることができる。したがって、本明細書で論じられるデータ通信装置は、1つまたは複数の他のデータ通信装置に、参照シンボルの送信のために異なる参照シンボル位置を使用するように指示することができる。例えば、同じ長さの送信シンボル位置のグループに対しても、異なる参照シンボル位置を指示してもよい。このように、本明細書に記載のデータ通信装置は、他のデータ通信装置を柔軟に構成する機能を有する。特に、本明細書で論じるデータ通信装置は、通常、通信セル内の複数の他のデータ通信装置の存在について優れた知識を有し、したがって、データ通信装置は、その優れた知識に基づいて、異なる他のデータ通信装置に異なる参照シンボル位置(場合によっては共有参照シンボル位置さえも)を使用するように指示することができる。参照シンボル位置は、個々の他のデータ通信装置によって使用されるべき送信シンボル位置のグループの長さ(またはサイズ)によって固定されるのではなく、むしろここで説明されるデータ通信装置によって柔軟に割り当てることができる。他のデータ通信装置のうちの1つによって使用される送信シンボル位置のグループの所与の長さまたはサイズについても、参照シンボル位置は、ここで論じられるデータ通信装置によって変更することができる。
【0061】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、異なる長さを有する送信シンボル位置のグループの割り当てが可能なように構成される。さらに、データ通信装置は、単一の通信状態の間および/または異なる通信状態の間、同じ長さを有するが、関連する参照シンボル位置が異なる、送信シンボル位置のグループの割り当てが可能なように構成される。例えば、本明細書で説明されるデータ通信装置は、ある時間的広がりを有する第1の送信シンボル位置のグループが末尾に参照シンボル位置を有するべきであることをシグナリングしうる。同じ長さを有する他のグループの送信シンボル位置は、先頭に参照シンボル位置を有することができる。
【0062】
その結果、参照シンボル位置は変化することがあり、送信シンボル位置のそれぞれのグループの時間的広がりまたはサイズによって固定的に拘束されない。
【0063】
また、複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置は、上述の複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置に対応するので、上記の説明および明確化もまた適用可能である。
【0064】
別の好ましい実施形態は、他のデータ通信装置から複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置を作成し、データブロックは、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内の送信シンボル位置のグループの送信シンボルによって表される。データ通信装置は、他のデータ通信装置に通信リソース情報を提供するように構成される。通信リソース情報は、送信シンボル送信の割り当てを表し、どの送信シンボル位置のグループが他のデータ通信装置のうちのどれによって使用されるか、送信シンボル位置のどれが、他のデータ通信装置のどれによって参照シンボルの送信のために使用されるかを記述する。通信リソース情報は、他のデータ通信装置ごとにリソース割り当ての詳細を個別に表すことができる。しかしながら、(複数の全体的なソース割り当て方式のうちの)「全体的な」リソース割り当て方式が他のすべてのデータ通信装置に共通にシグナリングされることも可能であり、(全体的なリソース割り当て方式によって定義された)送信シンボル位置のグループのどれが他のデータ通信装置のどれに割り当てられるかについての短い情報だけがある。データ通信装置は、少なくとも2つの他のデータ通信装置に通信リソース情報を提供し、少なくとも2つの他のデータ通信装置間で、参照シンボルの送信のための送信シンボル位置の共有を行わせるように構成される。言い換えれば、データ通信装置は少なくとも2つの他のデータ通信装置に構成情報(通信リソース情報)を提供し、データ通信装置は少なくとも2つの他のデータ通信装置が、参照シンボルの送信のための送信シンボル位置を共有するように通信リソース情報を選択または調整する。さらに別の言い方をすると、データ通信装置は、両方とも共有送信シンボル位置内に参照シンボルを送信するように、(通信リソース情報を使用して)他の2つのデータ通信装置を構成する。少なくとも2つの他のデータ通信装置が、共有送信シンボル位置(または複数の共有送信シンボル位置)での参照シンボルの送信に異なる符号またはパターンなどを使用する場合、しかしながら、他のデータ通信装置の両方による参照シンボル送信は区別可能でありうる。したがって、データ通信装置は、少なくとも2つの他のデータ通信装置を効率的なリソース使用のために構成することができ、それによって物理リソースを節約し、「短い送信時間間隔」の使用による参照シンボルによって引き起こされるオーバーヘッド(すなわち時間的に短い)を保証する送信シンボル位置のグループはかなり小さく保たれる。
【0065】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、通信リソース情報を少なくとも2つの他のデータ通信装置に提供して、比較的短い送信長が関連付けられている第1のデータ通信装置に、参照シンボルの送信のための送信シンボル位置を他の1つのデータ通信装置とのみ共有させ、また、比較的長い送信長が関連付けられている第2のデータ通信装置に、参照シンボルの送信のための送信シンボル位置を2つ以上の他のデータ通信装置と共有させるように構成される。したがって、送信効率を最適化することができる。
【0066】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、第2の(他の)データ通信装置に、第2の(他の)データ通信装置に関連付けられた送信シンボル位置の先頭にある1つまたは複数の送信シンボル位置を第1の(他の)データ通信装置と共有させる。さらに、データ通信装置は、1つまたは複数の参照シンボルの送信のため、第2のデータ通信装置に、第2のデータ通信装置に関連付けられた送信シンボル位置のグループの末尾にある1つまたは複数の送信シンボル位置を第3のデータ通信装置と共有して送信するように構成される。したがって、効率的なリソース共有アプローチがある。
【0067】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、所与の他のデータ通信装置が、1つまたは複数の参照シンボルの送信のために、所与のデータ送信装置に関連する送信間隔の長さに応じて、および/またはチャネル状態に応じて、および/または信号対雑音比に応じて、1つまたは複数の他のデータ通信装置と送信シンボル位置を共有するように指示されるかどうかを決定するように構成される。したがって、リソース共有手法は、リソース共有の効率を決定する外部条件に適合される。
【0068】
好ましい実施形態において、前記通信リソース情報は、機器固有の情報項目を使用して、他のデータ通信装置への送信シンボル位置の割り当てを定義する。あるいは、通信リソース情報は、複数の予め定義された送信シンボル位置の同時割り当ての中から、複数の他のデータ送信装置への送信シンボル位置の同時割り当ての選択を記述する同時情報項目を含む。
【0069】
好ましい実施形態において、前記データ通信装置は、多重化特性のグループに定義される複数の多重化特性のうちのどの多重化特性が、少なくとも1つの他のデータ通信装置によって使用されるべきかを定義する多重化特性選択情報を提供するように構成される。したがって、データ通信装置は、複数のデータ通信装置によって共通の参照シンボル位置に送信される参照シンボルの制御された多重化があることを保証することができる。
【0070】
好ましい実施形態では、データ通信装置は、ここに記載のデータ通信装置と通信中の他のデータ通信装置に、少なくとも送信シンボル位置を記述する第1の多重化パターンと送信シンボル位置を記述する第2の多重化パターンの中から、多重化特性を選択するように指示する多重化特性選択情報を提供するように構成される。ここで、第1の多重化パターンは、第2の多重化パターンも使用する少なくとも1つの共有送信シンボル位置と、第2の多重化パターンは使用しない少なくとも1つの排他的送信シンボル位置とを含み、そして、第2の多重化パターンは、共有送信シンボル位置と、第1の多重化パターンによって使用しない少なくとも1つの排他的送信シンボル位置とを含む。したがって、データ通信装置は、歪みを最小限に抑えるために、および/または参照シンボルを使用して良好なチャネル推定を可能にするために、多重化を効率的に構成することができる。
【0071】
さらに別の好ましい実施形態では、データ通信装置は、すでに上で概説したように、第1の多重化パターンと第2の多重化パターンとの間の切り替えをシグナリングすることができる。
【0072】
本発明による実施形態はデータ通信システムを作成する。データ通信システムは、上述のような第1のデータ通信装置(例えば、1つまたは複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置、または第1の基地局)を備える。データ通信システムは、本明細書に記載の第2のデータ通信装置(例えば、データブロックを受信するための別のデータ通信装置または第2の基地局)をさらに備える。データ通信システムはまた、第1のデータ通信装置にリンクされた第1の他のデータ通信装置(本明細書で説明されるように、例えば、1つまたは複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置、または第1のユーザ機器)を備える。データ通信システムは、第2のデータ通信装置にリンクされた第2の他のデータ通信装置(例えば、1つまたは複数のデータブロックを送信するための他のデータ通信装置、または第2のユーザ機器)をさらに備える。第1の他のデータ通信装置は、第1のデータ通信装置によって提供される多重化特性選択情報に応じて、多重化特性の第1のグループに含まれる複数の多重化特性から、第1の他のデータ通信装置に関連付けられた選択された送信シンボル位置のグループに関連付けられた1つまたは複数の参照シンボルの多重化特性を選択するように構成される。第2の他のデータ通信装置は、第2のデータ通信装置によって提供される多重化特性選択情報に応じて、多重化特性の第2のグループに含まれる複数の多重化特性から、第2の他のデータ通信装置に関連付けられた選択された送信シンボル位置のグループに関連付けられた1つまたは複数の参照シンボルの多重化特性を選択するように構成される。異なるグループの多重化特性に含まれる多重化特性は、直交またはほぼ直交の多重化コードまたは直交またはほぼ直交の多重化パターン(歪みを最小化または回避するために定義される)を定義する。これにより、第1の他のデータ通信装置と第2の他のデータ通信装置とが送信シンボル位置(例えば、第1の他のデータ通信装置に関連する選択された送信シンボル位置のグループと第2の他のデータ通信装置に関連する選択されたグループの交差する位置)を共有することができる。参照シンボルの送信ごとに、第1のグループの多重化特性の多重化特性が第1の他のデータ通信装置によって使用され、第2のグループの多重化特性の多重化特性が第2の他のデータ通信装置によって使用される。このように、異なるグループの多重化特性を使用することによって、共有された送信シンボル位置において、第1の他のデータ通信装置によって送信された参照シンボルと第2の他のデータ通信装置によって送信された参照シンボルとの間の歪みがほとんどまたは全くないことが自動的に保証されうる。さらに、異なるグループの多重化特性を使用することによって、第1の他のデータ通信装置および第2の他のデータ通信装置を制御または調整するためのシグナリング・オーバーヘッドをかなり小さく保つことができる。
【0073】
好ましい実施形態では、第1の他のデータ通信装置は、第1のデータ通信装置のセル識別子から、第1の多重化特性グループを選択するために使用される多重化グループ選択情報を導出するように構成される。同様に、他の第2のデータ通信装置も、任意選択でそのような能力を有することができる。したがって、異なるデータ通信装置による多重化特性の異なるグループの「自動」選択があり、これはシグナリング・オーバーヘッドさえも必要としない。したがって、シグナリング・オーバーヘッドなしに、共有された送信シンボル位置での参照シンボルの送信によって引き起こされる歪みが全くないかまたはほとんどないことを確実にすることができる。
【0074】
本発明による一実施形態は、それぞれの方法を含む。方法は、上述の装置と同じ考慮事項に基づいていることに留意されたい。さらに、本方法は、装置に関して本明細書に開示されている任意の特徴および機能によって補足することができることに留意されたい。
【0075】
本発明によるさらなる実施形態は、前記方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを作成する。
【0076】
本出願による実施形態は、添付の図面を参照して続いて説明される。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【
図1】
図1は、従来のLTE上りリンクサブフレームの概略図を示す。
【
図2a】
図2aは、sTTI長3/4および2OFDMシンボルを有する上りリンクサブフレームの一例の概略図を示す。
【
図2b】
図2bは、sTTI長3/4および2OFDMシンボルを有する上りリンクサブフレームの一例の概略図を示す。
【
図3a】
図3aは、sTTIの可能なDMRS位置の概略図を示す。
【
図3b】
図3bは、sTTIの可能なDMRS位置の概略図を示す。
【
図4】
図4は、(a)DMRS多重化なしの例と、(b)DMRS多重化ありの例の概略図を示す。
【
図5】
図5は、異なる帯域幅割り当てを有するユーザ機器(UE)の多重化の概略図を示す。
【
図6】
図6は、異なる送信長を有するユーザ機器(UE)の多重化の概略図を示す。
【
図7】
図7は、周波数領域および時間領域にわたるマルチユーザシナリオのためのDMRS多重化の組み合わせの例の概略図を示す。
【
図8】
図8は、PUSCH sTTI(短い送信時間間隔)および対応するDMRSスロットをオレンジ色で示す(または異なるハッチングで示す)概略図を示す。
【
図9】
図9は、DMRSの周波数多重化の概略図を示しており、共有シンボルは、より良い補間のためにエッジで使用されている。
【
図10】
図10は直交グループを導入することによるDMRSシーケンスのためのICIC(セル内干渉調整)を示す。
【
図11】
図11は、2つのパターンの例示的表現の概略図を示し、ここで、AからDは異なるユーザが送信している。
【
図12】
図12は、LTEリソースグリッド上の周波数および時間におけるTTI長およびDMRS位置の例示的割り当ての概略図を示す。
【
図13】追加の1ビットDCI位置フィールドを有するDCIメッセージを表す表を示す図である。
【
図14】
図14は、1ビットまたは2ビットのDCI位置フィールドが追加されたDCIメッセージを表す表を示す。
【
図15】
図15は、DMRS多重パターンのグループ分けを表す表である。
【
図16】頭字語および記号のリストを示す図である。
【
図17】本発明の一実施形態によるデータ通信装置のブロック概略図を示す。
【
図18】
図18は、本発明の他の実施形態によるデータ通信装置のブロック概略図を示す。
【
図19】
図19は、本発明の他の実施形態によるデータ通信装置のブロック概略図を示す。
【
図20】
図20は、本発明の他の実施形態によるデータ通信装置のブロック概略図を示す。
【
図21】
図21は、本発明の実施形態による、1つまたは複数のデータブロックを送信するための方法のフローチャートを示す。
【
図22】
図22は、本発明の実施形態による、1つまたは複数のデータブロックを送信する方法のフローチャートを示す。
【
図23】
図23は、本発明の実施形態による、1つまたは複数のデータブロックを送信するための方法のフローチャートを示す。
【
図24】
図24は、本発明の実施形態による、1つまたは複数のデータブロックを送信するための方法のフローチャートを示す。
【
図25】
図25は、本発明の実施形態による、1つまたは複数のデータブロックを送信するための方法のフローチャートを示す。
【
図26】
図26は、本発明の実施形態による、1つまたは複数のデータブロックを受信するための方法のフローチャートを示す。
【
図27】
図27は、本発明の実施形態による、1つまたは複数のデータブロックを受信する方法のフローチャートを示す。
【
図28】
図28は、本発明の実施形態による、1つまたは複数のデータブロックを受信するための方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0078】
実施形態の詳細な説明
1.
図17に記載されるデータ通信装置。
【0079】
図17は、本発明の実施形態によるデータ通信装置1700のブロック概略図を示す。
【0080】
データ通信装置1700は、1つまたは複数のデータブロック1710を受信し、それに基づいて送信信号または変調信号1720を提供する。データ通信装置は、参照番号1730で示されるように、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロックを送信するように構成される。
【0081】
データ通信装置1700は、データ部分(例えば、データブロック)の送信のために(参照番号1730で示される)送信シンボル位置の2次元グリッドのサブセットである送信シンボル位置1740のグループ(その長さはいわゆる「短い送信時間間隔」sTTIとすることができる)を選択するように構成される。データ通信装置は、例えば、選択された送信シンボル位置のグループに関して(または参照して、またはそれに関して)参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する情報に基づいて、複数の可能性の中から、(例えば、選択された送信シンボル位置のグループ1740内にある)送信シンボル位置の選択されたグループに関連する1つまたは複数の参照シンボル位置1750,1752,1754を選択するように構成される。
【0082】
一例を
図17に示す。例えば、選択された送信シンボル位置1740のグループが所与の数の送信シンボル位置(例えば3つの送信シンボル位置)を含む場合、例えば(少なくとも)4つの参照シンボル位置の割り当ての可能性がある。ここで、データ通信装置1700は、これらの可能性のうちの少なくとも2つの間、あるいはこれら4つの可能性のうちの4つすべての間でさえも選択をすることができる。例えば、データ通信装置は、1つまたは複数の参照シンボル位置(例えば、(参照番号1740aに示す)選択された送信シンボル位置のグループの先頭の参照シンボル位置1750、参照番号1740bに示すように、選択された送信シンボル位置のグループの末尾の参照シンボル位置1752、参照番号1740cで示されるように、選択されたグループの送信シンボル位置の内部(または中央)の参照シンボル位置1754、または参照番号1740dで示されるように、両方とも、選択されたグループの送信シンボル位置の先頭と末尾の2つの参照シンボル位置1756,1758)を選択するように構成されてもよい。言い換えれば、データ通信装置は、選択された送信シンボル位置のグループ内
で1つまたは複数の参照シンボル位置を可変に選択するように構成されうる。データ通信装置は、選択された送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の相対位置を記述する情報を使用することができる。相対位置を記述するこの情報は、例えば、「先頭」、「末尾」、「内部」、「中央に」、「先頭と末尾の両方」の相対位置のうちの2つ以上を表しうる。これにより、データ通信装置1700による参照シンボル位置の効率的な符号化および選択が可能となる。
【0083】
さらに、データ通信装置1700は、送信信号または変調信号1720を取得するために、選択された送信シンボル位置のグループを使用することに留意されたい。特に、送信されるべきデータブロックは、(例えば、送信エラーの検出および/または訂正を可能にする)チャネル符号化を提供され得、そして、結果として生じるチャネル符号化データは、選択された送信シンボル位置のグループ内の送信シンボル位置で、送信信号または変調信号に含まれる変調シンボル(例えば、複素数値のOFDM変調シンボル)の形式で表されうる。この場合、チャネル推定のために、典型的には選択された送信シンボル位置のグループ内にある参照シンボル位置は、使用される(または使用可能な)送信されるデータブロックのデータ内容とは独立した変調シンボルで占められる。言い換えれば、送信されるデータブロックの有用なデータは、選択された送信シンボル位置のグループ内の非参照シンボル位置に配置された変調シンボルによって反映される。
【0084】
したがって、データ通信装置1700は、データブロックの送信のために送信シンボル位置のグループを選択する柔軟な方式を有し、したがって、また、選択された送信シンボル位置のグループの内のどのシンボル位置(またはどのシンボル位置)を1つまたは複数の参照シンボルの送信に使用すべきかを選択するための柔軟な概念を有する。選択された送信シンボル位置のグループ内の異なる(相対)位置にある参照シンボル位置を柔軟に割り当てることによって、データ通信を異なるシナリオ、例えば異なるデータ通信装置間で参照シンボル位置を共有することが望まれるシナリオ、およびデータ通信装置間で参照シンボル位置を共有しないシナリオに適応することが可能である。
【0085】
データ通信装置1700、および送信シンボル位置のグループの割り当てに関するさらなる詳細は、以下に説明される。
【0086】
言い換えれば、
図17による装置1700は、個々にまたは組み合わせのいずれかで、本明細書に記載されている特徴および機能のいずれかによって補足することができる。
【0087】
2.
図18に記載されるデータ通信装置
図18は、本発明の一実施形態によるデータ通信装置1800のブロック概略図を示す。データ通信装置1800は、データブロック1810を受信し、それに基づいて送信信号または変調信号1820を提供するように構成される。データ通信装置1800は、参照符号1830で表される送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロックを送信するように構成される。データ通信装置は、送信シンボル位置のグループ(例えば、グループ1840、グループ1841、グループ1842、グループ1843、グループ1844、グループ1845、および/またはグループ1846)を選択するように構成される。そして、それは、(例えば、データブロックの)データ部分の送信のための、送信シンボル位置の2次元グリッドのサブセットである。選択された送信シンボル位置のグループは、「短い送信時間間隔」として指定される長さを有しうる。
【0088】
データ通信装置は、送信シンボル位置のグループの選択と共に、送信シンボル位置のグループの選択に基づいて、(例えば、グループ1840-1846のうちの1つまたは複数のうちの)1つまたは複数のシンボル位置が1つまたは複数の参照シンボル位置として使用されるかを決定するように構成される。参照シンボル位置は、フレームのタイムスロットの1つまたは複数の境界に対して、またはフレームのサブフレームの1つまたは複数の境界に対して可変である。代替的または追加的に、1つまたは複数の参照シンボル位置は、(参照シンボル位置が関連付けられている)選択された送信シンボル位置のグループに関して可変でありうる。
【0089】
言い換えれば、データ通信装置は、送信シンボル位置のグループ1840から1846を選択する際に非常に柔軟でありえ、データ通信装置1800は、また、参照シンボル位置を選択する際に非常に柔軟である。
【0090】
ここで
図18の例を参照すると、選択された送信シンボル位置のグループ1840,1841は、(いくつかの送信シンボル位置に関して)同じ長さを含むが、それぞれに関して時間的にシフトしていることが分かる。選択されたグループ1840,1841が異なる周波数または周波数ビンまたは(サブ)搬送周波数に関連付けられている必要はないことに留意されたい。むしろ、選択されたグループ1840,1841は両方とも同じ周波数または周波数ビンまたは周波数搬送波に配置されてもよく、構成情報に応じて代わりに使用されてもよい。以上のように、グループ1840内の参照シンボル位置1840aは、サブフレーム1850の(左側)時間境界から2つのシンボル位置の距離を有する。対照的に、参照シンボル位置1841aは、サブフレーム1850の前記左側境界から3つの参照シンボル位置の距離を有する。したがって、データ通信装置1800は、送信シンボル位置のグループ(例えば、グループ1840,1841)を(同時にまたは連続的に)選択するように構成されていることが分かる。ここで、これらの選択されたグループ1840,1841に関連する参照シンボル位置1840a,1841aは、選択されたグループ1840,1841が配置されているそれぞれのサブフレームの最も近い境界に対して異なる相対位置を有する。
【0091】
同様に、参照シンボル位置1842aおよび参照シンボル位置1843aは、グループ1842,1843が配置されているスロット1860の時間境界に関して異なる距離(または相対位置)を有することが分かる。スロット1860の時間境界に対する参照シンボル位置1842aの(相対)位置は、境界から1つの参照シンボル位置だけ離れていると定義することができる。対照的に、スロット1860の時間境界に対する参照シンボル位置1843aの(相対)位置は、その間に異なる数のシンボル位置(例えば、2つのシンボル位置)を有するものとして定義することができる。したがって、データ通信装置1800は、参照シンボル位置がフレームのタイムスロットの境界に対して、またはフレームのサブフレームの境界に対して可変であるように参照シンボル位置を選択するように適合されることは明らかである。
【0092】
ここでグループ1844、1845および1846を参照すると、関連する参照シンボル位置1844a、1845aおよび1846aはそれぞれのグループ1844,1845,1846に対して変化することが分かる。以上のように、参照シンボル位置1844aは対応するグループ1844の先頭にあり、参照シンボル位置1845aは、対応するグループ1845の内部にあり、そして参照シンボル位置1846aは対応するグループ1846の末尾にある。したがって、参照シンボル位置は、対応する選択された送信シンボル位置のグループに関して(および、参照シンボル位置が関連付けられる選択された送信シンボル位置のグループに対して)可変であると言える。
【0093】
結論として、データ通信装置1800は、(データブロックの送信に関連する)送信シンボル位置のグループと、これらの選択された送信シンボル位置のグループ内の参照シンボル位置との両方を非常に柔軟に選択することができる。特に、参照シンボル位置はサブフレーム内またはスロット内の固定グリッドに拘束されない。むしろ、参照シンボル位置は、同じ長さまたはサイズを有する送信シンボル位置のグループに対しても変わりうる。参照シンボル位置の変動は、シンボル位置(すなわち、選択された送信シンボル位置のグループ自体に対する)それぞれのフレームのタイムスロットの(隣接)境界に関して、またはそれぞれのフレームのサブフレームの(隣接)境界に関して、または対応する送信グループの境界に関しての両方でありうる。
【0094】
さらに、選択された送信シンボル位置のグループおよび選択された参照シンボル位置は、装置1700に関して上述したのと同じ方法で送信信号/変調信号1820を生成するために使用されうることに留意されたい。
【0095】
さらに、データ通信装置1800は、個々にまたは組み合わせのいずれかで、本明細書で説明されている任意の特徴および機能によって補完することができることに留意されたい。
【0096】
3.
図19に記載されるデータ通信装置
図19は、本発明の一実施形態によるデータ通信装置1900のブロック概略図を示す。
【0097】
データ通信装置1900は、本明細書に記載のデータ通信装置1700,1800と同様である。したがって、データ通信装置は、データ通信装置1700および1800に関して説明された特徴および機能のいずれによっても補足されうることに留意されたい。
【0098】
データ通信装置1900は、データブロック1910を受信し、それに基づいて送信信号または変調信号1920を提供するように構成される。
【0099】
データ通信装置1900は、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内で1つまたは複数のデータブロックを送信するように構成される。データ通信装置は、データ部分の送信のために、送信シンボル位置の2次元グリッドのサブセットである送信シンボル位置のグループを選択するように構成される。
【0100】
しかしながら、データ通信装置は、選択された送信シンボル位置のグループ内に、1つまたは複数の参照シンボル位置を割り当てるように構成される。例えば、選択された送信シンボル位置のグループは1940で示され、関連する参照シンボル位置は1940aで示される。送信シンボル位置の他の可能なグループは1942で示され、関連する参照シンボル位置は1942aで示される。
【0101】
参照シンボル位置を他のデータ通信装置と共有することを可能にするために、データ通信装置1900は、参照シンボル位置で送信される1つまたは複数の参照シンボルに多重化方式を適用するように構成される。
【0102】
データ通信装置1900は、以下で論じる多重化特性の選択のための1つまたは複数のメカニズムを備える。
【0103】
一態様によれば、データ通信装置は、送信シンボル位置のグループの選択に応じて、選択された送信シンボル位置のグループに関連付けられた1つまたは複数の参照シンボルの多重化特性を選択するように構成される。例えば、データ通信装置1900は、送信シンボル位置のグループ1940に関連付けられている、参照シンボル位置1940aで送信された1つまたは複数の参照シンボルについて第1の多重化特性を選択することができる。一方、データ通信装置1900は、グループ1942に関連付けられた参照シンボル位置1942aで送信された1つまたは複数の参照シンボルに対して異なる多重化特性を選択することができる。参照シンボル位置1940aおよび1942aが2次元時間周波数グリッド内の同じ位置にあったとしても、データ通信装置がグループ1940またはグループ1942を選択したかどうかに応じて、データ通信装置1900によって異なる多重化特性が選択されうる。言い換えれば、データ通信装置1900は、例えば、選択された参照シンボル位置のグループの先頭に位置する参照シンボルと比較した場合、選択された送信シンボル位置のグループの末尾に位置する参照シンボルに対して、異なる多重化特性を使用することができる。このようなメカニズム(複数のデータ通信装置において同様に実施することができる)を使用することによって、異なるデータ通信装置によって同じ参照シンボル位置で送信される参照シンボル間に大きな歪みがないことを保証することができる。特に、そのような概念を使用することによって、大きなシグナリング・オーバーヘッドを回避することができる。
【0104】
別の態様によれば、データ通信装置は、多重化特性グループを定義する多重化特性グループ選択情報に応じて、および多重化グループ選択情報によって定義された多重化特性のグループに含まれる複数の多重化特性のうちのどの多重化特性を使用すべきかを定義する(個々の)多重化特性選択情報に応じて、選択された送信シンボル位置のグループに関連付けられる1つまたは複数の参照シンボルの多重化特性を選択するように構成されうる。参照番号1960に示すように、データ通信装置1900は、例えば、多重化特性の表を有することができる。ここで、このテーブルは少なくとも2つのグループの多重化特性を含む。したがって、多重化特性グループ選択情報を使用して、データ通信装置1900で使用するための多重化特性のグループを選択することができる。一方、多重化特性選択情報1964を使用して、(多重化特性グループ選択情報1962によって定義されるように)選択された多重化特性のグループのうちのどの特性を使用するかを選択することができる。したがって、多重化特性の2段階選択がありうる。多重化特性グループ選択情報1962は、例えば、多重化特性選択情報1964と比較したときに異なる方法で導出することができる。例えば、多重化特性グループ選択情報1964は、例えば1つの通信セルから別の通信セルにハンドオーバするときに「まれに」だけ導出される(または変更される)ことができる。また、多重化特性グループ選択情報1962を表す情報は、例えば、比較的長い時間間隔でのみ制御情報に含まれるようにしてもよい。一方、多重化特性選択情報1964を表す情報は、多重化特性グループ選択情報1962よりも頻繁に決定(または変更、更新)されてもよい。例えば、多重化特性選択情報1964を表す情報は、多重化特性グループ選択情報1962を定義する情報よりも頻繁に制御情報に含まれてもよい。
【0105】
さらに、第1の多重化特性グループ内の多重化特性および第2の多重化特性グループ内の多重化特性は、第1の多重化特性グループ内の多重化特性が第2の多重化特性グループに含まれる多重化特性のいずれとも実質的に干渉しないように選択されうる。したがって、データ通信装置が多重化特性グループの多重化特性のいずれかを使用して参照シンボルを送信すると同時に、別のデータ通信装置が第2の多重化特性グループによって定義された多重化特性のいずれかを使用して参照シンボルを送信する場合、これらの送信の間の干渉は、ほとんどまたはまったくない。したがって、2つのデータ通信装置が異なる多重化特性グループの多重化特性を使用することが保証される場合、どのデータ通信装置がどの時点でどの多重化特性グループの多重化特性を使用するかを厳密に調整する必要はない。したがって、多重化特性グループの定義、およびデータ通信装置側でのそのような多重化特性グループの使用は、参照シンボル位置を共有する異なるデータ通信装置間の干渉を回避するのに役立つ。
【0106】
さらに、多重化特性は、例えば、符号分割方式、周波数分割方式、および/または空間分割方式でありえ、これは、(同じ参照シンボル位置または参照シンボル位置のグループで送信されたとしても)異なる多重化特性を使用して送信される参照シンボルがほとんどまたは全く干渉を示さないという効果を有する。
【0107】
さらに別の態様によれば、データ通信装置は、送信シンボル位置を記述する第1の多重化パターンおよび送信シンボル位置を記述する第2の多重化パターンの中から多重化特性を選択するように構成される。第1の多重化パターンは、第2の多重化パターンも使用する少なくとも1つの共有送信シンボル位置と、第2の多重化パターンは使用しない少なくとも1つの排他的送信シンボル位置とを含む。同様に、第2の多重化パターンは、共有送信シンボル位置と、第1の多重化パターンは使用しない少なくとも1つの排他的送信シンボル位置とを含む。第1の多重化パターン(第1の多重化特性として理解することができる)および第2の多重化パターン(第2の多重化特性として理解することができる)の例は、参照番号1980および1990に示されている。例えば、第1の多重化パターンおよび第2の多重化パターン1980,1990は、第1の送信シンボル位置に共有送信シンボル位置1982,1992を含む。しかし、第2の送信シンボル位置1984は「排他的」送信シンボル位置であり、第1の多重化パターン1980が選択された場合には、第2の送信シンボル位置1984にのみ送信があるようになる。対照的に、第2の多重化パターン1990が選択された場合、(多重化パターン1990内の空白の長方形によって示されるように)送信シンボル位置1984には送信がない。同様に、第1の多重化パターン1986は、第3の多重化パターン位置1986での送信を含まず、これは第1の多重化パターン1980の空白の長方形によって示される。一方、送信シンボル位置1986は、「排他的」送信シンボル位置として第2の多重化パターン1990と関連付けられている。
【0108】
結論として、送信シンボル位置1982は、第1の多重化パターン1980と第2の多重化パターン1990との間で共有されるので、共有送信シンボル位置と見なすことができる。第2の送信シンボル位置1982は、第1の多重化パターン1980にのみ関連付けられ、第2の多重化パターン1990には関連付けられず、したがって、第1の多重化パターン1980に対する排他的送信シンボル位置である。第3の送信シンボル位置1986は、第2の多重化パターン1990に排他的に関連付けられているが、第1の多重化パターン1980には関連付けられていない。例えば、送信シンボル位置1982,1984,1986は、同じ時間だが異なる周波数に関連付けられてもよいことに留意されたい。さらに、そのような多重化パターンの使用は、一方では干渉を低減し、他方では(例えば、上限周波数または下限周波数でさえ)チャネル特性の良好な推定を可能にしうることに留意されたい。
【0109】
ここで留意すべきは、多重化特性の選択に関する異なる態様は個別に使用することができ、あるいは組み合わせることができることである。
【0110】
さらに、データ通信装置1900は、個々にまたは組み合わせてのいずれかで、本明細書で説明されている任意の特徴および機能によって補足することができることに留意されたい。
【0111】
4.
図20に記載のデータ通信装置。
データ通信装置2000のブロック構成図を
図20に示す。
【0112】
データ通信装置2000は、例えば、(例えば、ユーザ機器のような1つまたは複数の他のデータ通信装置に対して)受信信号を受信し、それに基づいて1つまたは複数のデータブロックを提供するように構成されてもよい。受信信号は2010で示され、データブロックは2020で示される。例えば、データ通信装置2000は、受信信号2010を受信し、それに基づいて1つまたは複数のデータブロック2020を提供するように構成されている復調および/またはデータブロック抽出2030を備えることができる。また、復調/データブロック抽出2030は、復調/データブロック抽出のための通信リソースの割り当てに関する情報も使用する。
【0113】
言い換えれば、データ通信装置2000は、例えば受信信号2010を介して、他のデータ通信装置から複数のデータブロック2020を受信するように構成される。データブロックは、送信シンボル位置の2次元グリッドを含むフレーム内の送信シンボル位置の複数のグループの送信シンボルによって表される。データ通信装置は、シグナリング情報2040を提供するように構成され、どのグループの送信シンボル位置が他のどのデータ通信装置によって使用されるべきかを他のデータ通信装置に(例えば、ユーザ装置に)シグナリングするように構成されうる。そのようなシグナリングを実行するために、データ通信装置2000は、例えば、通信状態情報2052を受信することができる通信リソース割り当て2050を含むことができる。通信状態情報2052は、例えば、(基地局または調整エンティティとして機能することができる)データ通信装置2000にリンクされているいくつかの他のデータ通信装置(例えば、いくつかのユーザ機器)を記述することができる。通信状態情報2052は、他のデータ通信装置の待ち時間要件に関する情報も含むことができる。さらに、通信状態情報2052は、他のデータ通信装置によって送信されるデータ量に関する情報、および/または他のデータ通信装置によって要求されるデータレートに関する情報も含むことができる。
【0114】
通信リソース割り当て2050(または、一般的に言えば、データ通信装置2000)は、他のデータ通信装置へのリソース割り当ての決定およびシグナリングのために1つまたは複数の概念を使用することができる。
【0115】
例えば、データ通信装置2000は、他のデータ通信装置のうちの1つによって(例えば、所与のユーザ機器によって)使用されるべき送信シンボル位置のグループを記述する情報を提供するように構成されうる。さらに、データ通信装置2000は、所与の他のデータ通信装置によって使用されるべき送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の所望の相対位置を記述する情報を提供するように構成することもできる。したがって、送信シンボル位置のグループのシグナリングのために他のデータ通信装置(例えば、ユーザ機器)に送信される通信リソース情報2040は、使用される送信シンボル位置のグループを記述する情報の両方を搬送することができ、そして、情報は、シグナリングされた送信シンボル位置グループに対する参照シンボル位置の望ましい相対位置を記述する。したがって、データ通信装置2000は、所与の他のデータ通信装置に割り当てられた送信シンボル位置のグループと、シグナリングされた送信シンボル位置のグループ内の参照シンボル位置の割り当てとの両方を効率的にシグナリングすることができる。
【0116】
別の態様によれば、通信リソース情報は、送信シンボル位置の割り当てを表し、通信リソース情報は、どのグループの送信シンボル位置を他のデータ通信装置によって使用すべきであり、どの送信シンボル位置を他のどのデータ通信装置による参照シンボルの送信に使用すべきかを記述する。データ通信装置2000は、現在の通信状態に応じて(例えば、通信状態情報2052に応じて)、送信シンボル位置の異なる割り当てをシグナリングするように構成されうる。参照シンボルの送信のために使用される送信シンボル位置は、フレームのタイムスロットの境界に対して、または送信シンボル位置の異なる割り当ての間のフレームのサブフレームの境界に対して、またはさらに送信シンボル位置の単一の割り当てに対して可変でありうる。代替的に又は追加的に、参照シンボルの送信に使用されるべき送信シンボル位置は、送信シンボル位置の異なる割り当ての間の送信シンボル位置の対応するグループに対して、または送信シンボル位置の単一の割り当てに対してさえも可変でありうる。言い換えれば、データ通信装置2000は、参照シンボルの送信に使用される送信シンボル位置が、異なるリソース割り当て状態の間で、または単一の割り当て状態のリソース内の異なる参照シンボル位置のグループの間でさえも異なるようにリソースを割り当てるように構成されうる。また、(例えば、それぞれのタイムスロットの1つまたは複数の隣接境界に対して、またはそれぞれのサブフレームの1つまたは複数の隣接境界に対して、および/または選択された送信シンボル位置のグループの1つまたは複数の境界に対して)異なる参照シンボル位置は、異なりうる。また、単一の通信状態であっても、参照シンボルの送信に使用される送信シンボル位置のこれらの相対位置は、異なる送信シンボル位置のグループに関連する参照シンボル位置の間で異なりうる。例えば、単一の通信状態であっても、データ通信装置2000は、最初に所定数の送信シンボル位置の第1グループの参照符号が関連付けられるようにリソース割り当てを行ってもよく、そして、同じ所与の数の送信シンボル位置の別のグループは、その関連する参照シンボルをそのグループの内部またはその末尾に有することができる。さらに、データ通信装置2000は、現在の通信状態が変化した場合に、参照シンボル位置の前記(相対)位置を変更する柔軟性を有することができる。したがって、
図17、18および19に関して、上述したように、データ通信装置2000は、他のデータ通信装置(例えば、データ通信装置1700,1800,1900)に異なる割り当てられた参照シンボル位置の使用を指示するようにシグナリング情報2040を提供することができる。
【0117】
さらに結論すると、データ通信装置2000は、柔軟な通信リソース情報を提供するように構成され、それは、データ通信装置1700,1800,1900を上述のように柔軟に複数の異なる状態にすることを可能にする。
【0118】
本発明の一態様によれば、データ通信装置2000は、少なくとも2つの他のデータ通信装置(例えば、ユーザ機器)に通信リソース情報を提供して、少なくとも2つの他のデータ通信装置の間で、参照シンボルの送信のための送信シンボル位置の共有を行わせるように構成される。言い換えれば、データ通信装置2000は、シグナリング情報または通信リソース情報2040が少なくとも2つの他のデータ通信デバイス(ユーザ機器)に、(例えば同時に)共有された(同一の)送信シンボル位置内の参照シンボルの少なくとも1つの参照を送信するように指示するようにシグナリング情報または通信リソース情報2040を提供するように構成されうる。したがって、データ通信装置2000は、少なくとも2つの他のデータ通信装置(例えば、ユーザ機器)による送信シンボル位置の共有を調整することができ、その結果、物理リソースの大幅な節約がもたらされる。この点に関して、データ通信装置2000は、どの状況下で参照シンボルの送信のための送信シンボル位置の共有が意味をなすか(例えば、チャネル推定の品質を過度に劣化させることなく物理リソースの大幅な節約を提供することによって)を認識するように構成される。例えば、そのような共有がいつ使用されるべきかを決定するために、データ通信装置によって異なるアプローチが使用されてもよい。データ通信装置2000は、取得可能なチャネル推定品質の観点から、他の第1のデータ通信装置に関連する第1のグループの送信シンボル位置の最後に参照シンボル位置を配置し、第2の他のデータ通信装置に関連する送信シンボル位置の直後の(しかし重なり合う)グループの先頭に参照シンボル位置を配置することが許容されると判断された場合、送信シンボル位置の共有を行わせる。
【0119】
さらに、そのような送信シンボル位置の共有をどのように行うべきかを決定するための異なる戦略も使用することができる。
【0120】
さらに、データ通信装置2000は、通信リソース情報2040を介してデータ通信装置2000から送信シンボル位置の共有が指示された場合には、適切な多重特性の選択を通知するように構成されてもよい。例えば、データ通信装置2000は、通信リソース情報2040を用いて、参照シンボルを送信するための送信シンボル位置を共有する他の2つのデータ通信装置に対して異なる多重特性を用いるように指示してもよい。他のデータ通信装置にシグナリングされた多重化特性選択情報と比較した場合、例えば、データ通信装置2000は、他のデータ通信装置に通知される多重化特性選択情報が異なる多重化特性を示すように通信リソース情報2040を提供してもよい。したがって、データ通信装置2000は、送信シンボル位置を共有する際に相互干渉が少ないまたは無視できる程度の多重化特性を使用するように他のデータ通信装置を制御することができる。
【0121】
代替的または追加的に、データ通信装置2000は、2つの他のデータ通信装置に多重化パターン1980,1990を使用するように指示するように構成されてもよい。ここで、他のいずれかのデータ通信装置に多重化パターン1980の使用を指示し、他のデータ通信装置に多重化パターン1990の使用を指示する。
【0122】
結論として、データ通信装置2000は、他のデータ通信装置に送信シンボル位置の共有を指示するだけでなく、他のデータ通信装置に相互歪みを低減または回避する多重化特性の使用を指示してもよい。
【0123】
結論として、データ通信装置2000は、通信リソース情報2040を提供することができ、それは、データ通信装置1700に関して説明した通り、例えば、選択された送信シンボル位置のグループに対する参照シンボル位置の相対位置を記述する情報を含むことができる。代替的に又は追加的に、通信リソース情報2040は、データ通信装置1800に関して説明されたように参照シンボル位置の可変割り当てをシグナリングするために使用されてもよい。また、通信リソース情報2040は、例えば、データ通信装置1900が送信シンボル位置の割り当てや使用する多重特性の決定を行うために必要な情報のいずれかを含んでいてもよい。したがって、通信リソース情報2040は、データ通信装置1700,1800,1900によって使用される情報項目のうちの1つまたはいくつかを含むことができる。
【0124】
さらに、データ通信装置2000は、本明細書に記載の機能のいずれかを個別にまたは組み合わせて実行するように補足または修正することができることに留意されたい。また、データ通信装置2000は、適切な通信リソース情報2040を提供することによって、データ通信装置1700,1800,1900の機能のうちのいずれかを制御するように適合されうる。
【0125】
5.提案された技術ソリューションの概要
以下では、提案されている技術的解決法をもう少し詳細に説明する。特に、重要な点の概要が提供され、そして本発明の異なる重要な局面が記載される。
【0126】
本発明の一態様によれば、上りリンクのための新規の短い送信時間間隔パターン(sTTIパターン)が作成される。詳細については、
図3を参照して後述する。
【0127】
他の態様によれば、sTTI設計およびオーバーラップDMRSシンボルが提案される。特に、それらを適切な方法で(例えば、符号分割、および/または周波数分割、および/または空間分割を使用して)多重化することが提案される。さらに、本発明の一態様によれば、単純化されたスケジューリングのためのパターンが定義される。例えば、所定のコードブックからのパターンがシグナリングされてもよい。あるいは、またはさらに、パターンを半静的にシグナリングすることが可能である。一態様によれば、それらは上りリンク(UL)許可で動的にスケジュールされることができる。例えば、それらは、sTTIの長さに応じてサブセットから動的にスケジュールすることができる。別の態様によれば、パターンはSRSスケジューリング設定と一致させることができる。
【0128】
別の態様によれば、制御情報は、所与の許可において(またはいくつかの所与の許可において)使用するためにDMRS位置をスケジュールするためにユーザ機器に提供される。制御情報は、PUSCH(1a-1b;2a-2c;3a-3d;4a-4e)の前後にありうる。sTTI長は他に定義されてもよい。
【0129】
本発明の別の態様によれば、DMRS多重化モードのための制御情報が提供および/または使用されうる。制御情報は、例えば、使用する多重化モード(例えば、符号、周波数、および/または空間的、および/または非直交)を定義することができる。任意選択で、制御情報は、モードに関する追加のパラメータ、例えば、DMRS巡回シフトまたは周波数パターンを含むことができる。
【0130】
本発明の別の態様によれば、上で定義されたような(sTTIが重複DMRSシンボルを設計するとき)定義済みパターンを使用して、データおよびDMRSシンボルの位置および長さを静的に割り当てることができる。これらの所定のパターンは、例えば、sTTI長、割り当てられたPRB(物理リソースブロック)、サブキャリア、および/またはシグナリングモードに依存しうる。
【0131】
別の態様によれば、制御情報は、所与のUL許可またはいくつかの所与のUL許可で使用するためのユーザ機器(UE)のための可能なsTTI構造のサブセットをシグナリングするために提供または使用される。そうでなければsTTI長を定義しながらこの概念を使用することができる。sTTIの長さを(半)静的に定義しながら、この概念を使用することもできる。本明細書に記載されるように、例えば、ケース2d,3a,3dまたは3a,3b,3c,3d,3eが参照される。
【0132】
上りリンクのための新しいsTTTパターン
以下では、(例えば、1つまたは複数のデータブロックを送信するためのデータ通信装置として指定された)ユーザ機器から基地局または調整局への上りリンクに使用できるいくつかの新規なsTTIパターンについて説明する。例えば、1つまたは複数のデータブロックを受信するためのデータ通信装置として指定される。本明細書で説明されるsTTIパターンは、例えば、データブロックを送信するためおよび復調基準信号を送信するために使用されるべき物理リソースを決定するためにユーザ機器によって使用されうる。同様に、新規のsTTIブロックは、受信信号からデータブロックを適切に抽出するために基地局または調整装置によって使用されうる。言い換えれば、新規のsTTIパターンの知識は、どの受信シンボルが参照シンボルであるか(したがって、チャネル推定に使用できるか)およびどの受信シンボルがデータシンボルであるかを決定するために基地局によって使用することができる。チャネル推定後のデータブロックの抽出について評価される。
【0133】
従来のLTEから来て、各TTI(送信時間間隔)はそれ自身の復調参照シンボル(DMRS参照シンボル)を含む。しかしながら、参照記号の可能な位置は
図3に示されている(
図3aおよび
図3b)。様々なパターンのPUSCHおよびDMRSシンボルおよびそれらの組み合わせをサポートすることが提案されている。
【0134】
ここで、
図1および
図2を参照する。ここで、各線(1aで指定された線から6pで指定された線まで)は、ユーザ装置または一般にデータ通信装置に関連づけられるべき送信シンボル位置のグループを示す。(0から6までラベル付けされた)各列は、OFDMシンボルに対する(時間的)シンボル位置を指定することに留意されたい。しかしながら、異なる選択肢が1つの行にのみ示されているとしても、各選択肢(1aから6g)は複数の周波数ビンまたは周波数副搬送波に拡張することができる。
図1および
図2の各行において。
図3aおよび
図3bでは、送信シンボル位置「PUSCH」および「DMRS」は共に「選択された送信シンボル位置のグループ」を表すことができ、送信シンボル位置「DMRS」は参照シンボル位置を表すことができる。本明細書で説明されるデータ通信装置は、
図3aおよび
図3bの行に示されるケースのうちのいずれか、すなわち、選択された送信シンボル位置のグループと関連する参照シンボル位置との任意の組み合わせを選択することができる。
【0135】
ケース1a、1bおよび1cは、それぞれ1つのPUSCH(物理上りリンク共有チャネル)OFDMシンボル時間間隔を含む送信シンボル位置のグループを記述する。例えば、第1のOFDMシンボル時間間隔312は、(周波数方向に延びる、複数の参照シンボル位置の場合には)1つまたは複数の参照シンボル位置を含む。第2のOFDMシンボル時間間隔314は、上りリンク・データ用の1つまたは複数のシンボル位置(複数の送信シンボル位置の場合、周波数方向に延びる)を含む。したがって、ケース1aでは、第1のOFDMシンボル時間間隔312は1つまたは複数の参照シンボルと関連付けられ、第2のOFDM時間間隔314は1つまたは複数の「有用データ」シンボルと関連付けられる。ケース1bでは、有用データと1つまたは複数の参照記号の順序が逆になる。したがって、1つまたは複数の参照シンボルを(それぞれ2つのOFDMシンボル時間間隔の時間的広がりを有する)送信シンボル位置のそれぞれのグループの先頭または末尾に配置すべきかどうかを柔軟に決定することができる。ケース1cでは、1つのOFDMシンボル時間間隔が「有用データ」に割り当てられ、(3つのOFDMシンボル時間間隔の時間的拡張を有するシンボル位置のグループの)2つの時間間隔が参照シンボルに割り当てられる。
【0136】
ケース2a-2eでは、2つのOFDMシンボル時間間隔が「有用データ」に関連付けられている。ケース2a、2b、および2cに見られるように、グループの先頭のシンボル位置(ケース2a)、グループの内部のシンボル位置(ケース2b)、またはaのどちらとして選択するかを選択することができる。グループの末尾のシンボル位置(ケース2c)を1つまたは複数の参照シンボルに使用する必要がある。ケース2dから分かるように、グループの先頭とグループの末尾の両方に参照シンボル位置があるケースを選択することも可能である。ケース2eは別の特別なケースである。グループの先頭と末尾、そしてグループの内部には参照シンボルがある。これは比較的大きなオーバーヘッドを引き起こすが、強く変化するチャネルの場合には有利でありうる。
【0137】
ケース3a-3kは、「有用データ」に使用される3つのOFDMシンボル時間間隔がある状況を示す。参照記号は、グループの先頭(ケース3a)、グループの末尾(ケース3b)、またはグループの内部(ケース3bおよび3c)、あるいはグループ先頭と末尾の両方の場合(ケース3e)に配置できる。さらに、いくつかの追加の特別なケースが示されている。参照シンボルの位置は、グループの先頭とグループの内部(ケース3fおよび3g)の両方、またはグループの内部とグループの末尾(ケース3hと3i)の両方に指定できる。また、参照記号位置は、グループの先頭、グループの内部、およびグループの末尾にすることができる(ケース3gおよび3k)。
【0138】
「有用なデータ」のために4つのOFDMシンボル間隔が使用されている場合についても同様のリソース割り当てを行うことができる。参照シンボル位置は、選択されたグループの先頭(ケース4a)または末尾(ケース4e)または内部(ケース4b-4d)にありうる。参照記号位置はまた、選択されたグループの先頭と末尾の両方にありうる(ケース4f)。また、内部(4g)内にいくつかの参照シンボル位置がありうる。グループの戦闘と内部にある参照記号の位置(ケース4a-4j)、グループの内部と末尾の部分にある参照シンボル(ケース4k-4m)、およびグループの最初、内部と末尾の位置にある参照シンボル(ケース4n-4p)も可能である。
【0139】
有用なデータを有する5つのOFDMシンボル時間間隔のためのリソース割り当ては、ケース5a-5gとして指定され、有用なデータのために使用されている6つのOFDMシンボル時間間隔を有するリソース割り当ては、6a-6gで指定される。
【0140】
ここで、上記の例では、妥当なリソース効率を得るために、参照シンボルに関連する2つのOFDMシンボル時間間隔の間に有用データに関連する1つのOFDMシンボル時間間隔が常にあるべきであると仮定した。また、現実的なグループ長については、グループの先頭または末尾に参照シンボル位置がある場合(特別なケース4gを参照)、または参照シンボル位置に使用されるグループの内部における1つのOFDMシンボル時間間隔だけを有することで通常十分であると仮定された。
【0141】
結論として、本明細書で言及されるユーザ機器および基地局は両方とも、参照シンボル位置の割り当てに対する十分な変動の可能性を提供するために、
図3bに示されるケース1a-6gのすべて、またはこれらのケースの少なくとも妥当なサブセットを扱うことができなければならない。
【0142】
なお、多重化することなく(すなわち、複数のデータ通信装置間で参照シンボル位置を共有することなく)、DMRSを中央にした変形例が好ましい(例えば、ケース2b、3b、3c、4c)。DMRSを複数の送信時間間隔(または複数のユーザ機器、または複数のグループの送信シンボル位置)に多重化(共有)するとき、DMRSシンボルを2つの(後続の)多重化(共有)TTIのうちの1つのより(共通の)中心に配置することは有益である。例えば、これは、DMRSシンボルが第1のグループの送信シンボル位置の末尾および後続の(重複する)第2のグループの送信シンボル位置の戦闘に配置されるべきであることを意味する。
【0143】
一例を
図4に示す。第1の線(aで示す)は、タイプ2bの送信シンボル位置の2つのグループのシーケンスを示す。2行目(例b)では、UE1(例えば、第1のユーザ機器)にパターン2c(
図3aに示すように)が割り当てられ、UE2(例えば、第2のユーザ機器)にパターン2a(例えば、
図3aに示すように)が割り当てられる。したがって、両方のユーザ機器に対するDMRSは、「OFDMシンボル2内」で(例えば、サブフレームの第3のOFDMシンボル時間間隔で)多重化される。
【0144】
したがって、基地局は、3つのOFDMシンボル時間間隔の時間的広がりを有し、その端部に参照シンボル位置を有する送信シンボル位置のグループを使用するように第1のユーザ機器に指示することができる。さらに、基地局は、OFDMシンボル時間間隔をカバーし、最初に参照シンボル位置を有する送信シンボル位置のグループを使用するように第2のユーザ機器に指示することができる。また、第2のユーザ機器によって使用される送信シンボル位置のグループは、第1のユーザ機器に関連付けられた送信シンボル位置のグループよりも2つのOFDMシンボル時間間隔後に開始すべきであることをシグナリングすることができる。
【0145】
DMRSシンボルの多重化は任意の適切な方法で行うことができる。例えば、符号分割および/または周波数分割および/または空間分割を使用することができる。これは送信の先頭および/または先頭に行うことができる。
【0146】
以下では、いくつかのさらなる例を説明する。
【0147】
図6は、1つの共有DMRSを用いて短い送信を送信するUE1およびUE3(ユーザ機器1およびユーザ機器3)を示す。より長い送信を有するUE2(ユーザ機器2)は、送信の先頭と末尾に2つのDMRSシンボルを共有する。これは、例えば、信号対雑音比(SNR)が悪い、またはチャネル状態が急激に変化しているなどの、他の理由でも可能である。
【0148】
言い換えれば、先頭と末尾の両方に参照シンボル位置を有する送信シンボル位置のグループを持つことは実際には理にかなっている。他方、送信シンボル位置のグループを最後に参照シンボル位置のみを有するか、または最初に参照シンボル位置のみを有するようにすることも意味がある。例えば、
図3aの例1bによる送信シンボル位置のグループはユーザ機器1に関連付けられてもよく、
図3aの例3eによる送信シンボル位置のグループはユーザ機器2に関連付けられてもよい。
図3aの例1aによる送信シンボル位置の数は、ユーザ機器3に関連付けられうる。
【0149】
結論として、
図6は、異なる送信長を有する共有DMRSシンボルの柔軟な位置決めを示す。
【0150】
図5は、異なる帯域幅割り当てを有するユーザ機器の多重化を示す。周波数割り当てが異なるときには、1つのユーザ機器を2つ以上の他のユーザ機器と多重化することができることが分かる。
【0151】
ここで
図5を参照すると、(例えば)3つのOFDNシンボル時間間隔の時間長を含み、かつ(例えば)2つの周波数ビンまたは周波数サブキャリアの周波数拡張を有するの送信シンボル位置のグループがユーザ機器1に関連付けられうる。これは、
図3aに示される例2cの周波数拡散バージョン(2つの周波数ビンまたは周波数副搬送波の周波数拡張に調整される)に対応しうる。同様に、例えば3つのOFDMシンボル時間間隔の時間的拡張を含み、2つの周波数ビンまたは周波数サブキャリアの周波数拡張を有する送信シンボル位置のグループは、ユーザ機器2に関連付けられうる。それはまた、2つの周波数ビンまたは周波数副搬送波の周波数拡張に拡張された、
図3aに示されるような構成2cに対応する。ユーザ機器1および2に関連付けられた送信シンボル位置のグループは両方とも末尾に参照シンボルを含む。ユーザ機器3は、例えば3つのOFDMシンボル時間間隔の時間的拡張と3つの周波数ビンまたはサブキャリアの周波数拡張とを有する送信シンボル位置のグループを関連付けた。それは、周波数拡張が3つの周波数ビンまたはサブキャリアに調整された、
図3aに示される例2aに対応しうる。ユーザ機器4は、例えば3OFDMシンボル時間間隔の時間的広がりと1つの周波数ビンまたは周波数サブキャリアの周波数拡張とを有する送信シンボル位置のグループを関連付けていてもよい。ユーザ機器3とユーザ機器4の両方は、参照シンボル位置がそれぞれのグループの送信シンボル位置の始めにあるように構成されうる。したがって、ユーザ機器1に関連付けられた送信シンボル位置のグループは、ユーザ機器3に関連付けられた送信シンボル位置のグループと重複するだけである。一方、ユーザ機器2に関連付けられた送信シンボル位置のグループは、ユーザ機器3に関連付けられた送信シンボル位置のグループおよびユーザ機器4に関連付けられた送信シンボル位置のグループと重なる。やはり、基地局は、ユーザ機器への送信シンボル位置のグループの非常に柔軟な割り当てを可能にする通信リソース情報を提供することができることが分かる。
【0152】
異なる伝送長と帯域幅割り当てとの組み合わせを
図7に示す。ここで、ユーザ機器1(UE1)およびユーザ機器3(UE3)は、それらのDRMS、ならびにユーザ機器2、3および4(UE2、UE3およびUE4)を多重化する。
【0153】
図7aを参照すると、第1の周波数範囲では、第1のグループの送信シンボル位置が第1のユーザ装置UE1に割り当てられ、前の送信シンボル位置のグループと重なる第2のグループの送信シンボル位置は、ユーザ機器UE3に割り当てられることが分かる。したがって、ユーザ機器1とユーザ機器3との間で1つまたは複数の参照シンボル位置の共有がある。別の第2の周波数範囲では、送信シンボル位置のグループは第2のユーザ機器2に関連付けられる。さらに、ユーザ機器3に関連付けられた送信シンボル位置のグループの時間的な末尾は、ユーザ機器2に関連付けられた送信シンボル位置のグループの時間的な末尾と同一である。しかしながら、ユーザ装置1に関連する送信シンボル位置のグループは、末尾に参照シンボル位置を含むことに留意されたい。ユーザ機器3に関連付けられた送信シンボル位置のグループは、先頭と末尾の両方に参照シンボル位置を含む。ユーザ機器2に関連付けられた送信シンボル位置のグループは、末尾にのみ参照シンボル位置を含む。さらに、第1の周波数範囲と第2の周波数範囲の両方をカバーする送信シンボル位置のグループは、第4のユーザ機器UE4に関連付けられる。第4のユーザ装置に関連する送信シンボル位置のグループは、先頭に参照シンボル位置を含むだけである。したがって、第1の周波数範囲において、第3のユーザ機器に関連付けられた送信シンボル位置のグループの末尾の参照シンボル位置は、第4のユーザ機器に関連付けられた送信シンボル位置のグループの先頭の参照シンボル位置と重なる。同様に、第2のユーザ機器に関連付けられた送信シンボル位置のグループの末尾の参照シンボル位置は、第2の周波数範囲において第4のユーザ機器に関連付けられた参照シンボル位置と重なる。従って、柔軟なリソース割り当ての可能性があることが分かる。特に、先頭の位置で両方の周波数範囲をカバーし、参照シンボルを有する送信シンボル位置のグループと依然として参照シンボル位置を共有しながら、異なる数の送信シンボル位置のグループが第2の周波数範囲と比較して第1の周波数範囲に配置されうる。しかしながら、
図7aに示される割り当て方式は、時間に関して及び/又は周波数に関して鏡映されることが当然可能である。
【0154】
図7bに示すシナリオは、第1のユーザ装置に関連する送信シンボル位置のグループと第1のユーザ機器に関連付けられた送信シンボル位置のグループのみと重複する第4のユーザに関連する送信シンボル位置のグループとの間にある送信シンボル位置のグループが異なるという点で
図7aに示すシナリオと異なるが、しかし、第4のユーザ機器に関連する送信シンボル位置のグループと重ならない。したがって、第4のユーザ機器に関連付けられ、第1の周波数範囲の間にある参照シンボル位置は共有されず、第4のユーザ機器によってのみ使用される。しかしながら、第4のユーザ機器は、依然として第2の周波数範囲内の参照シンボル位置を第2のユーザ機器と共有している。したがって、参照シンボル位置を共有するためにありとあらゆる可能性を使用する必要がないことは明らかである。むしろ、場合によっては、追加のオーバーヘッドを発生させることなしにそうする可能性があるとしても、参照シンボル位置を共有することは不要でありうる。
【0155】
結論として、基地局とユーザ機器の両方は、送信シンボル位置のグループの割り当てのために非常に柔軟な方式を使用することができる。ここで、ある点では送信シンボル位置の共有があり、他の点では隣接する送信シンボル位置のグループ間で参照シンボル位置の共有がないかもしれない。
【0156】
フレーム構造は、
図7に示されており、本明細書に記載されている他の任意のフレーム構造と同様に、特定のサブキャリアに半静的に割り当てられるか、または上りリンクリソースグラントで動的にシグナリングされうる。
【0157】
sTTIの設計とDMRSシンボルの重複
本発明による実施形態は、1、2、3、および4個のOFDM PUSCHシンボルの長さを有する複数のsTTI間でDMRSシンボルの多重化を可能にするサブフレーム設計を作成または使用する。可能性のある変形のいくつかを
図8に示す。しかしながら、
図8はいくつかのサンプルのみを示し、そしていくつかの実施形態では、それらがありとあらゆるバリエーションを含むことが望ましいことがあることに留意されたい。しかし、当然のことながら、ありとあらゆるバリエーションが含まれている必要はない。しかしながら、いくつかの実施形態では、
図8に示される構成のいくつかまたはすべて、あるいはさらに異なる構成を実装することで十分でありうる。
【0158】
図8を参照すると、個々の行(番号1から8)は、複数のユーザ機器への送信シンボル位置の異なる割り当てを説明していることに留意されたい。しかしながら、一例として、各行は14個のOFDMシンボル時間間隔(0~13のラベルが付けられている)を含み(または、表し)、各行はLTEサブフレームの持続時間を表すことに留意されたい。1行目に見られるように、末尾に参照シンボル位置を有するタイプ3dの送信シンボル位置のグループと、先頭に参照シンボル位置を有するタイプ3aの送信シンボル位置のグループとが、先頭の7つのOFDMシンボル時間間隔に割り当てられる。ここで、参照シンボルの位置に重複がある。次の7つのOFDMシンボル時間間隔について同じ構造が繰り返される。ここで、第2のグループの送信時間間隔と第3のグループの送信時間間隔との間に重複はない。したがって、参照シンボル位置は、第4のOFDMシンボル時間間隔(間隔「3」)および第11のOFDMシンボル時間間隔(間隔「10」)内にあり、両方のケースで共有される。
【0159】
2行目には、さらに別のシーケンスが示される。送信シンボル位置の第1のグループはタイプ4eであり、末尾に参照シンボル位置を有する5つのOFDMシンボル時間間隔の時間的拡張を有する。第2のグループの送信シンボル位置はタイプ3eであり、5つのOFDMシンボル時間間隔の総時間的広がりを含み、そして先頭の参照シンボル位置と末尾の参照シンボル位置とを含む。送信シンボル位置の第3のグループは、5つのOFDMシンボル時間間隔の総時間的広がりを有するタイプ4aのものである。第1のグループと第2のグループの送信シンボル位置との間には重複がある。そして、第2および第3のグループの送信シンボル位置にも重複がある。さらに、最後にSRSシンボルがある(OFDMシンボルインデックス13)。
【0160】
同様のシナリオが3行目にも示されており、送信シンボル位置のグループの長さにいくらかの変動がある。
【0161】
4行目には、それぞれが4つの有用なビットを含む3つのグループの送信シンボル位置があるシナリオが示されている。送信シンボル位置の第1のグループは末尾に参照シンボル位置を含み、第2のグループの送信シンボル位置(タイプ4f)は、先頭と末尾の両方において参照シンボル位置を含み、第3のグループの送信シンボル位置(4a)は先頭にのみ参照シンボル位置を含む。したがって、参照シンボル位置に関して比較的小さなオーバーヘッドで、特に効率的なチャネル推定を行うことができる。
【0162】
同様のケースが6行目にも示されているが、時間的に短い送信シンボル位置のグループに対するものである。
【0163】
共有参照シンボル位置を有する送信シンボル位置のグループの不等な長さについては以外、7行目の列および8行目は、4行目に示される実施例と類似しているケースを示す。7行目と8行目は、4行目に示した例と同様であるが、共有された参照シンボル位置を有する送信シンボル位置のグループの長さが等しくない場合を示す。すなわち、1行目、7行目および8行目に示す例では、第1および第2のグループの送信シンボル位置は、共通の参照シンボル位置を有し、第3および第4のグループの送信シンボル位置もまた、共有参照シンボル位置を有する。しかしながら、第2のグループの送信シンボル位置と第3のグループの送信シンボル位置との間の参照シンボル位置の共有はない。また、1行目、7行目、8行目の例では、第2の送信シンボル位置のグループから第3の送信シンボル位置のグループへの遷移時に、参照シンボルが全くない。
【0164】
ここで5行目の例を参照すると、第1のグループの送信シンボル位置と第2のグループの送信シンボル位置との間の参照シンボル位置の共有がある。第2のグループの送信シンボル位置と第3のグループの送信シンボル位置との間の参照シンボル位置の共有はない。一方、第3のグループの送信シンボル位置と第4のグループの送信シンボル位置との間には共有があり、そして、第4のグループの送信シンボル位置と第5のグループの送信シンボル位置との間にも参照シンボルの共有がある。したがって、送信シンボル位置のどのグループが送信シンボル位置の共有があるかの間に不規則なパターンもありうることが分かる。
【0165】
さらに、
図8の上記の例では、送信シンボル位置のグループは、それらの時間的位置(第1グループ、第2グループ、第3グループなど)に従って番号付けされていることに留意されたい。
【0166】
さらに、いくつかの実施形態において、
図8の異なる行に示される異なる構成は、いくつかの実施形態における共通の物理リソースブロック(PRB)において使用されうることに留意されたい。いくつかの実施形態では、
図8の異なる行に示される異なる構成の使用法間(または
図8の行に示される異なる構成の少なくともいくつかの間)に切り替える可能性があれば十分である。例えば、基地局は、どの構成を使用すべきか(またはどの構成の組み合わせを使用すべきか)をシグナリングすることができる。一方、機器のユーザは、基地局からのシグナリングに反応することができなければならず、基地局によってシグナリングされた異なる割り当てに適応することができなければならない。したがって、ユーザ機器は、
図8の行に示されている構成のうちの少なくともいくつかを効果的に処理することができなければならず、基地局は、異なる構成の使用を制御できなければならない。
【0167】
与えられた許可またはいくつかの与えられた許可で使用するDMRSの位置を知らせるためのユーザ機器への制御情報
DMRSシンボルの位置を動的に設計するために、DMRSシンボルが送信されることになっているユーザ機器にシグナリングする制御情報が追加されうる。単純な場合では、これは、DMRS位置が、送信の先頭の時または末尾の(例えば、選択された送信シンボル位置のグループの先頭の時または選択された送信シンボル位置グループの末尾の時)にあることをシグナリングする1ビットブール信号として実装されうる。そのようなシグナリングの一例が
図13の表に示されている。
【0168】
図13は、DCIメッセージ(下り制御情報)をテーブル形式で示している。下りリンク制御情報のいくつかのフィールドは、現在のLTE規格、例えば本願の出願日に有効なLTE規格のバージョンにおいて定義されている意味を有することができる。ただし、下り制御情報には1ビットのDMRS位置情報が付加されている。この1ビットDMRS位置情報は、例えば、送信の開始時または終了時(例えば、ユーザ装置に関連する送信シンボル位置のグループの先頭の時または末尾の時)のDMRSシンボル位置を示す。
【0169】
あるいは、いくつかのDMRS位置(例えば、3つ以上のDMRS位置)の定義を可能にする列挙型フィールドを有する方式を使用することができる。これは、
図4に示すように送信設計のサブセットを選択することによって実施することができる。そのような概念の一例を
図14の表に示す。
【0170】
図14は、1ビット(または2ビット)のDCI位置フィールドを追加した下り制御情報メッセージ(DCIメッセージ)を表形式で示している。
図14に見られるように、「DMRS位置」と題されたフィールドが、下りリンク制御情報メッセージ(例えば、本願の出願日に有効なLTE規格のバージョンによって定義されるような下りリンク制御情報メッセージ)に追加される。下りリンク制御情報メッセージの他の内容は、
図14から分かる。
図14から分かるように、DMRS位置情報は、2つのシンボルを有する(または2シンボル位置の長さを有する)sTTIの場合、1ビットを含みうる。この場合、DMRS位置情報は、DMRS位置が「前方」である場合と後方(例えば、選択された送信シンボル位置のグループ)である場合とを区別することができる。しかしながら、sTTIが3つ以上のシンボルを含む(または3つ以上のシンボルの長さを含む)場合、2ビットがDMRS位置情報に使用されてもよい。例えば、前部、後部、中央部、または前部と後部の両方におけるDMRS位置は、2ビットのDMRS位置情報によってシグナリングされうる。例えば、DMRS位置情報は、上述のように(例えば、
図3に示されるように)ケース6a、6g、6d、および5gを切り替えることができる。
【0171】
ここで、「DMRS位置」情報は、上述したように、「選択されたグループに対する参照シンボル位置の相対位置を記述する情報」に対応しうることに留意されたい。
【0172】
しかしながら、DMRS位置情報についての異なるシグナリングオプションもまた可能であることに留意されたい。
【0173】
DMRS多重化モードの制御情報
2つのユーザ間でDMRSを多重化するとき、基地局(または「eNB」)にとって、各ユーザ機器によってどの直交符号または周波数パターンが使用されるべきかなどの追加のパラメータを送信することは有益である。
【0174】
いわゆる「Zaoff-Chu」シーケンスを維持するとき、巡回シフトを使用してユーザを区別することができる。言い換えれば、DCIメッセージに含まれることがある巡回シフト情報は、共有参照シンボル位置における参照シンボルの送信のための適切な多重化特性を決定するために使用されることができる。
【0175】
他の多重化方式では、DMRS巡回シフトフィールドは、使用する多重化パターンをシグナリングするために再使用することができる。他の1人以上のユーザがMIMOを使用している場合、これは特に重要になる。次に、各アンテナからのシーケンスを分離する必要がある。
【0176】
図9の例は、1ビットによってシグナリングされうる2つの異なるモード(または多重化特性)(「モードAおよびモードB」)を示す。ユーザ間のソースも共有できるため、DRMSは同じリソースに多重化されます。したがって、特に割り当てられたサブバンドのエッジ位置において補間性能が向上する。信号の重ね合わせが受信機で利用されるように、リソースを共有することで十分である。つまり、DRMSシンボルを単純に追加するだけで十分である。
【0177】
以下では、
図9に示されるようなDMRSの周波数多重化について簡単に説明する。
図9は、より良い補間のためにエッジに共有シンボルを有するDMRSの周波数多重化を示す。
【0178】
参照番号910を有する第1の表現「a」は、複数の参照シンボルを多重化するときに、(所与の瞬間に対して)周波数上のどのOFDMシンボルが第1の選択肢として使用されるかを記述する。第2の代替案が参照番号920(「b」)に示されている。
【0179】
参照番号910で分かるように、(1組のDMRSシンボルの送信に使用される周波数範囲内の)最も高い周波数を有するOFDMシンボル912は共有OFDMシンボルであり、これは第2の選択肢920でも使用される。同様に、(複数のDMRSシンボルの提供に使用される周波数範囲内の)最低周波数を有するOFDMシンボル914も共有OFDMシンボルであり、これは第2の代替案でも使用される。OFDMシンボル914と912との間に、未使用のOFDMシンボル916a-916dと「排他的」OFDMシンボル918a-918dとが交互に存在し、これらは第1の選択肢910でのみ使用され、第2の選択肢920では使用されない。第2の代替案はまた、最低周波数および最高周波数の共有OFDMシンボル914',912'を含む。これらの共有OFDMシンボル914',912'は、(それらが同じ周波数を有するという点で)共有OFDMシンボル914,912に対応する。さらに、第2の代替案はまた、OFDMシンボル914'と912'との間に、第2の代替案でのみ使用され第1の代替案では使用されない排他的OFDMシンボル926a-926dと未使用のOFDMシンボル928a-928dとの交代を含む。OFDMシンボル926a-926dは、周波数においてOFDMシンボル916a-916bに対応することに留意されたい。同様に、OFDMシンボル928a-928dは、周波数においてOFDMシンボル918a-918dに対応する。
【0180】
したがって、OFDMシンボル914、914’および912、912’は、周波数多重化の第1の選択肢「a」と第2の選択肢「b」との間で共有されることに留意されたい。共有OFDMシンボル914、914’、912、912’の間には、排他的に使用されるOFDMシンボルがあり、これは第1の選択肢「a」または第2の選択肢「b」のいずれかで使用される。
【0181】
結論として、
図9は、一連のDMRSシンボルの周波数多重化を示し、これは、選択された送信シンボル位置のグループが、かなり多数の周波数ビンまたはサブキャリアを含む場合(すなわち、十分に大きい周波数範囲、例えば、
図9に示されるような周波数拡散または多重化が可能であることに留意されたい。次に、
図9に示すような周波数多重化を適用して、選択された参照シンボル位置(例えば、第1のユーザ機器によって使用され、別の選択肢は第2のユーザ機器によって使用される、1つの選択肢を有する、送信シンボル位置のグループの末尾および後続の重複する送信シンボルのグループの先頭)に参照シンボルを含めることができる。
【0182】
DMRS多重化のためのセル間干渉調整(ICIC)
DMRSシンボルが送信されるとき、それは隣接セルにおいて干渉を引き起こす可能性がある。これは、既知の異なるパターンを同時に送信することによって最小限に抑えることができる。
【0183】
DMRSグループを指定することによってこれをすることが提案される。各グループは、可能な多重化パターンのサブセットを含む。このグループは、セル識別子(セルID)などの他のパラメータセットから明示的にシグナリングされるか、または暗黙的に導出されることが可能である。
【0184】
図10は、直交グループを導入することによるDMRSシーケンスのためのセル間干渉調整のための概念を示す。
図10は、それぞれが1つまたは複数のUE(この場合はUE1およびUE2)にUL割り当てを送信する、2つの隣接するeNB1010,1020(eNB1およびeNB2)を示す。eNBは、基地局またはデータ通信装置と見なすことができる。ユーザ機器1030,1040もデータ通信装置と見なすことができる。したがって、基地局1010は第1の上りリンク割り当て1012をユーザ機器1030に送信し、基地局1020は第2の上りリンク割り当て1022をユーザ機器1040に送信する。両方の上りリンク割り当て(UL割り当て)は、#1(No.1)としてDMRSパターン(またはDMRS多重化特性)を指定する。ユーザ機器側では、パターン#1がグループ・サブセットから取られる。この場合、ユーザ機器1(UE1)では、これはグループg1からのパターン「a」(#1)である。言い換えれば、グループ1はユーザ機器1に割り当てられ、以下で説明されるように、この割り当ては異なる方法で行われることができる。さらに、ユーザ機器11030は、上りリンク・データおよびDMRSデータを第1の基地局1010に送信することに留意されたい。ここで、グループ1、パターン#1によって定義される多重化パターン「a」は、DMRSの送信に使用される。同様に、ユーザ機器1040は上りリンク・データとDMRSを送信する。ここで、グループ2、パターン#1で定義された多重化パターンはDMRSに使用される。
【0185】
ここで、
図15を参照すると、DMRS多重化パターンのグループ化が示されている。言い換えれば、
図15の表3は、パターン(パターン「a」~「1」)の可能なグループ分け(グループ1~3)を示す。パターン「a」~「l」は、干渉を適度に小さく保つように選択することができる。特に、パターンは、異なるグループのパターン間の干渉が特に小さくなるように選択されてもよい。
【0186】
DMRSシーケンスのセル間直交性を維持しながらパターン番号(パターン#1~4)(2ビット)のみをシグナリングすればよいので、この概念は基地局eNBによる必要なシグナリングを低減することに留意されたい。2つのそのようなパターンの例示的な実装形態が
図11に示されている。2つのパターンの実施例では、「A」から「D」は異なるユーザが送信している。これは、時間周波数リソース上でDMRS(A~D)を共有する4人のユーザを、同時に送信している3人のユーザに等しく拡散する。ここで、
図11を参照すると、2つの多重化パターンが示されている。第1の多重化パターン1110は、例えば、どのユーザ装置(データ通信装置)がどの送信シンボル位置に送信すべきかを定義する。第1の多重化パターン1110によって定義される送信シンボル位置は、典型的には時間的に同時であるが、異なる周波数(異なる周波数ビンまたは異なる副搬送波)にある。例えば、ユーザ機器「A」は、第2の周波数1114、第3の周波数1116、および第4の周波数1118で(例えば、OFDM変調シンボル)送信すべきであることが分かる。対照的に、ユーザ機器「B」は、第1の周波数1112、第2の周波数1114、および第4の周波数1118で送信するべきである。装置「A」の多重化パターン(第2の周波数、第3の周波数、第4の周波数)は、例えば、多重化パターン「a」に対応しうる。同様に、ユーザ機器「B」の多重化パターン(第1の周波数、第2の周波数、第4の周波数)は、多重化パターン「b」に対応しうる。第3の多重化パターン1120は、ユーザ機器「C」が第1の周波数1112’、第3の周波数1116’および第4の周波数1118’で送信することを定義する。さらに、第2の多重化パターン1120は、ユーザ機器「D」が第1の周波数1112’、第2の周波数1114’および第3の周波数1116’で送信すべきであることを定義する。したがって、装置「C」の多重化パターン(第1の周波数、第3の周波数、第4の周波数)は、多重化パターン「c」(または代替として、多重化パターン「e」)に対応しうる。装置「D」の多重化パターン(第1の周波数、第2の周波数、第3の周波数)は、多重化パターン「d」(または代替として、多重化パターン「f」)に対応しうる。
【0187】
したがって、多重化パターン1110,1120は、最悪の条件下でも、同時に送信する4つのユーザ機器があることを回避する。
【0188】
しかしながら、当然のことながら、異なる多重化パターンも使用可能であることに留意されたい。
【0189】
事前定義パターン
データおよびDMRSシンボルの位置および長さを静的に割り当てるための「sTTI設計のDMRSシンボルの重なり」のセクションで定義されるような事前定義されたパターンを以下に説明する。
【0190】
シグナリングのオーバーヘッドを減らすために、設定済みまたは事前定義済みのパターンを使用できる。これらは、例えば、送信長(sTTI)、割り当てられた周波数(PRB)、使用されるコンポーネントキャリアまたはサブキャリア、送信機またはユーザ装置UEにシグナリングされる送信時間またはモード、に依存して定義されうる。
【0191】
ユーザ機器は、割り当てられたリソースに従って送信パターンを使用することができる。
図12の例は割り当てを示す。どのTTI(送信時間間隔)およびどの周波数がユーザに予定されているかに依存して、それは定義された送信時間間隔長およびDMRS位置を使用するであろう。
【0192】
言い換えれば、基地局は、複数の可能な全体リソース割当方式のうちのどの全体リソース割当方式を使用すべきかをシグナリングすることができる。この選択されたリソース割り当て方式は、個々のユーザ機器へのリソース割り当ての基礎を形成する。例えば、個々のユーザ機器によって使用されるリソースを記述する個々の情報は、例えば、全体的なリソース割り当て方式によって定義される送信シンボル位置のグループのうちのどれを所与のユーザ機器によって使用すべきかを何らかの方法で定義することができる。この情報に基づいて、ユーザ機器は、全体的なリソース割り当て方式から追加の情報(例えば、参照シンボルの位置)を取得することができる。したがって、ユーザ機器が全体的なリソース割り当て方式に関する彼の知識に基づいて、これらの特徴(例えば、参照シンボル位置、そのグループの送信シンボル位置の時間的広がりおよび/またはその割り当てられたグループの送信シンボル位置の周波数拡張)を決定することができる限り、リソース割り当てのありとあらゆる詳細をシグナリングする必要はもはやない。
【0193】
LTEリソースグリッド上の周波数および時間におけるTTI長およびDMRS位置の例示的な割り当てを
図12に示す。言い換えれば、
図12は、送信シンボル位置の2次元グリッドにおける全体的なリソース割り当ての表現を示す。第1の時間部分1210には、異なる時間的広がりを有する複数の異なる送信シンボル位置のグループがあることが分かる。第1の周波数範囲1220には4つのグループがあり、第1の対のグループ1230a,1230bは参照記号位置を共有し、第2の対のグループ1230c,1230dも参照シンボル位置を共有する。第2の周波数範囲1222において、やはり参照シンボル位置を共有する2つのグループの送信シンボル位置がある。第3の周波数範囲1224では、送信シンボル位置のただ1つのグループがある。最初の時間部分1210においてさえも、参照シンボル位置は周波数にわたって変化する、すなわち(例えば、物理リソースブロック内でさえも)固定グリッドをたどることになることが分かる。
【0194】
第2の時間部分1212において、同様のリソース割り当てがある。ただし、第1周波数範囲には送信シンボル位置が2グループあり、第2周波数範囲には送信シンボル位置が1グループあり、第3周波数範囲には送信シンボル位置が4グループある。
【0195】
したがって、例えば、送信シンボル位置の所定のグループのうちのどれがどのユーザ装置によって使用されるべきかを割り当てることだけが必要である。全体的なリソース割り当て方式に関するその知識に基づいて、ユーザ機器は必要とされる他のパラメータ(時間的広がり、周波数拡張、参照シンボルの位置)を導出し続ける。
【0196】
sTTIの概念に関する一般的な総論
FDDおよびTDDシステムについては、超高信頼性低待ち時間通信(URLLC)のためのより良いサポートトラフィックのために、新規の無線フレーム構造が現在議論されている。しかしながら、将来のLTEリリースにおいてショートTTI(sTTI)の概念を導入することによって、例えば、非特許文献1を参照のこと。待ち時間短縮に関する3GPP作業項目では、サブフレームサイズに対する制限を克服することができる。将来のLTEリリース14の現在の実用的な前提は、次の構成でssTTIの概念を可能にすることである:
【0197】
FDDシステム:
- 下りリンク(PDSCH)、動作上の前提:2、3-4、7個のOFDMシンボルを含むsTTI(OS)
- 上りリンク(PDSCH)、実用的な前提:2、3-4個のOFDシンボルを含むsTTI(OS)
【0198】
TDDシステムの動作前提:
- sPDSCH/sPDCCH/sPUSCH/sPUCCHの場合、1スロット(= 7 OFDMシンボル)sTTI
New Radio(NR)または5Gと呼ばれる将来の移動通信規格では、TTIの長さは、1つのOFDMシンボルのみの短縮バージョン、または少なくともLTE Rel 14のURLLCについて提案されている構成をサポートするために短縮されうる。
【0199】
データ通信装置における波形生成・波形解析に関する総論
実施形態では、トランシーバ(またはデータ通信装置)は無線通信システム内の基地局(またはユーザ機器)とすることができ、データ信号(または送信信号、または変調信号)はIFFTベースの信号である。フレームは複数のサブフレームを含む。
【0200】
例えば、IFFT(逆高速フーリエ変換)ベースの信号は、CPを有するOFDM、またはCPを有するDFT-s-OFDM、およびCPを有しないIFFTベースの波形を含みうる。例えば、CPを有するOFDMは、下りリンク送信に使用されうる。例えば、CPを有するDFT-s-OFDMが上りリンク送信に使用されうる。
【0201】
結論
結論として、本発明による実施形態は、上りリンクにおけるsTTIのための柔軟なDMRSマッピングを作成する。本発明による態様は以下のように要約することができる:
E1)上りリンク用の新しいsTTIパターン(
図3を参照)
E2)sTTIは設計され、DMRSシンボルをオーバーラップする
○ 適切な方法でそれらを多重化する(例えば、符号分割、周波数分割、空間分割)
○ 簡略化されたスケジューリング用のパターンを定義する
・ 事前通知されたコードブックからのパターン(をシグナリングする)
・ 半静的信号パターン
○ UL付与を使用して動的にスケジュールする
・ sTTIの長さに応じてサブセットから
○ パターンをSRSスケジューリング設定と一致させる
E3)与えられた(またはいくつかの)与えられた許可で使用するためにDMRS位置を知らせるためにUEに制御情報
・ PUSCHの前後(1a-1b;2a-2c;3a-3d;4a-4e)
・ それ以外の場合はsTTIの長さは定義される
E4)DMRS多重化モードの制御情報
・ 例えば、使用する多重化モードコード、周波数、特殊または非直交
・ モード用の追加パラメータ:例えば、DMRSサイクリックシフトまたは周波数パターン
E5)データおよびDMRSシンボルの位置と長さを静的に割り当てるための、E2で定義されている事前定義パターン
・ 例えば、sTTIの長さ、割り当てられたPRB、サブキャリア、信号モードに依存する
E6)UEが(またはいくつかの)所与のUL許可で使用するための可能なsTTI構造のサブセットをシグナリングするための制御情報
・ それ以外の場合はsTTI長を定義する
・ 一方、(半)静的にsTTIの長さを定義する
・ 例えば、2d、3a、3dまたは3a、3b、3c、3d、3e
【0202】
本発明による実施形態は、サブフレーム内の同じ長さまたは異なる長さのsTTIの柔軟な位置決めを可能にする。隣接するsTTIのDMRSを多重化することによってオーバーヘッドを減らすことが可能である。これは、同じユーザ機器または異なるユーザ機器からのものでありうる。
【0203】
本発明によるいくつかの実施形態は、改善されたシグナリングを作成する。
【0204】
本発明による実施形態は、例えば、待ち時間制約(ミッションクリティカル)通信サービスにおいて使用されてもよい。
【0205】
6.方法
図21~
図25は、本発明の実施形態による、1つまたは複数のデータブロックを送信する方法のフローチャートを示す。
【0206】
図26~
図28は、本発明の実施形態による、1つまたは複数のデータブロックを受信する方法のフローチャートを示す。
【0207】
これらの方法は、本明細書に記載の装置と同じ考察に基づいている。これらの方法は、本明細書に記載されている任意の特徴および機能によって補完することができる。
【0208】
7.実施変形例
いくつかの態様が装置という脈絡の中で記載されていた場合であっても、該態様も、対応する方法の説明を表現するものとして理解される。その結果、ブロックまたは装置の要素は、それぞれの方法のステップに対応するか、または方法ステップの特徴として理解されうる。類推によって、態様は、それとともに記載されていたか、または、方法ステップもブロックに対応し、または装置に対応する詳細あるいは特性の説明を表す。方法ステップのいくつかまたは全ては、ハードウェア装置(または、ハードウェア装置を使用するとともに)、例えば、マイクロプロセッサ、プログラム可能なコンピュータ、または電子回路によって実行されうる。いくつかの実施の形態において、最も重要な方法ステップのいくつかまたはいくらかは、この種の装置によって実行されうる。
【0209】
特定の実現要求に応じて、本発明の実施形態は、ハードウェアにおいて、または、ソフトウェアにおいて、または、部分的にハードウェアにおいて、または、部分的にソフトウェアにおいて、実行されうる。その実現態様は、それぞれの方法が実行されるように、プログラミング可能なコンピュータシステムと協働しうるか、または、協働する、そこに格納された電子的に読み込み可能な制御信号を有するデジタル記憶媒体、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、DVD、ブルーレイディスク、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、またはFLASHメモリ、電子的に読み取り可能な制御信号が記憶されたハードドライブまたは他の磁気または光学メモリを使用して実行されうる。従って、デジタル記憶媒体は、コンピュータ読み込み可能でもよい。
【0210】
本発明による若干の実施の形態は、本願明細書において記載される方法のうちの一つが実行されるように、プログラミング可能なコンピュータシステムと協働することができる電子的に読み込み可能な制御信号を有するデータキャリアを含む。
【0211】
通常、本発明の実施の形態は、プログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実施され、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行する場合、プログラムコードは、いくつかの方法を実行するために作動される。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリアに格納される。
【0212】
他の実施形態は、本願明細書において記載される方法のうちの一つを実行するためのコンピュータプログラムを含み、コンピュータプログラムが、機械可読キャリアに格納される。
【0213】
換言すれば、従って、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行する場合、本発明の方法の実施の形態は、本願明細書において記載される方法のうちの一つを実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0214】
従って、本発明の方法のさらなる実施の形態は、本願明細書において記載される方法のうちの一つを実行するためのコンピュータプログラムを含むデータキャリア(または、デジタル記憶媒体、またはコンピュータ可読媒体)である。データキャリア、デジタル記憶媒体または記録された媒体は、典型的には、有体物および/または無体物である。
【0215】
従って、本発明の方法のさらなる実施形態は、本願明細書において記載される方法のうちの一つを実行するためのコンピュータプログラムを表しているデータストリームまたは一連の信号である。例えば、データストリームまたは一連の信号は、データ通信接続、例えば、インターネットを介して転送されるように構成されうる。
【0216】
さらなる実施の形態は、本願明細書において記載される方法のうちの一つを実行するために構成され、または適応される処理手段、例えば、コンピュータ、またはプログラミング可能な論理回路を含む。
【0217】
さらなる実施の形態は、その上にインストールされ、本願明細書において記載される方法のうちの一つを実行するためのコンピュータプログラムを有するコンピュータを含む。
【0218】
発明に従う別の実施の形態は、ここに記載された方法のうちの一つを実行するためのコンピュータプログラムを、受信器に転送するように構成された装置またはシステムを含む。転送は、電子的にまたは光学的に実行される。受信器は、例えば、コンピュータまたは携帯機器または記憶デバイスなどである。装置またはシステムは、例えば、コンピュータプログラムを受信器に転送するためのファイルサーバーを含む。
【0219】
いくつかの実施の形態において、プログラミング可能な論理回路(例えば、現場でプログラム可能なゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array))が、本願明細書において記載されるいくつかまたは全ての機能を実行するために使用されうる。いくつかの実施の形態において、現場でプログラム可能なゲートアレイは、本願明細書において記載される方法のいくつかを実行するために、マイクロプロセッサと協働しうる。一般に、いくつかの実施の形態において、方法は、いくつかのハードウェア装置によって、好ましくは実行される。
【0220】
本明細書に記載の装置は、ハードウェア装置を使用して、またはコンピュータを使用して、またはハードウェア装置とコンピュータとの組合せを使用して実施することができる。
【0221】
本明細書に記載の装置、または本明細書に記載の装置の任意の構成要素は、少なくとも部分的にハードウェアおよび/またはソフトウェアで実施することができる。
【0222】
本明細書に記載の方法は、ハードウェア装置を使用して、またはコンピュータを使用して、またはハードウェア装置とコンピュータとの組合せを使用して実行されうる。
【0223】
本明細書に記載の方法、または本明細書に記載の装置の任意の構成要素は、少なくとも部分的にハードウェアおよび/またはソフトウェアによって実行することができる。
【0224】
上述した実施の形態は、本発明の原則の例を表すだけである。本願明細書において記載される装置および詳細の修正および変更は、他の当業者にとって明らかであるものと理解される。こういうわけで、記述の手段および実施の形態の議論によって、本願明細書において表された明細書の詳細な記載によりはむしろ、以下の請求項の範囲によってのみ制限されるように意図する。
【0225】
8.参照文献
[1]3GPP R1-163723, Ericsson, Qualcomm. WF on DMRS for sPUSCH. s.l.
[2]3GPP TS 36.321 V13.1.0 (2016-03), p. 42ff.
[3]3GPP TS 36.331 V13.1.0 (2016-03), p. 354.