(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】ファン軸の冷却機構
(51)【国際特許分類】
F27D 7/04 20060101AFI20221109BHJP
F27D 7/06 20060101ALI20221109BHJP
C21D 1/74 20060101ALI20221109BHJP
F04D 29/58 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
F27D7/04
F27D7/06 B
C21D1/74 X
F04D29/58 Q
(21)【出願番号】P 2021121558
(22)【出願日】2021-07-26
【審査請求日】2021-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000211123
【氏名又は名称】中外炉工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100144200
【氏名又は名称】奥西 祐之
(72)【発明者】
【氏名】中井 真伍
【審査官】立木 林
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-229878(JP,A)
【文献】特開2014-185824(JP,A)
【文献】特開2003-021472(JP,A)
【文献】特開2014-163637(JP,A)
【文献】実公昭57-52101(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F27D 7/04
F27D 7/06
C21D 1/74
F04D 29/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱処理炉における炉体の内部および外部をつなぐ貫通孔と、
前記炉体の外部に配設される駆動源と、前記炉体の内部に配設される羽根と、前記貫通孔に挿通されて前記駆動源からの回転駆動力を前記羽根に伝えるファン軸とを有するファンと、
前記
ファン軸を取り囲むように前記炉体に配設される冷却部とを備え、
前記
冷却部および前記ファン軸の間に形成される隙間に存する気体を攪拌する攪拌部が、前記冷却部に
対向するように、前記ファン軸の外周部に設けられることを特徴とする、
ファン軸の冷却機構。
【請求項2】
前記攪拌部は、凹形状を有する、請求項1に記載のファン軸の冷却機構。
【請求項3】
前記凹形状を有する前記攪拌部は、溝であることを特徴とする、請求項2に記載のファン軸の冷却機構。
【請求項4】
前記溝は、前記ファン軸の軸方向に延在することを特徴とする、請求項3に記載のファン軸の冷却機構。
【請求項5】
前記溝は、前記ファン軸の軸方向に対して斜めに延在することを特徴とする、請求項3に記載のファン軸の冷却機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、熱処理炉の炉内の雰囲気を攪拌するファンにおけるファン軸の冷却機構に関する。
【背景技術】
【0002】
熱処理炉が、炉内の雰囲気を攪拌するファンを有する場合、炉体に配設されるファン軸が、炉内から受ける熱の影響を抑制する構成が提案されている。
【0003】
特許文献1は、炉体の外部に位置するファン軸に対して冷却ファンを設けて、冷却ファンの送風によってファン軸や軸受を冷却する構成を開示する。特許文献2は、ファン軸の周囲に配設される金属筒の外周に対して螺旋状に配設される冷却チューブによって、ファン軸を冷却する構成を開示する。特許文献3は、ファン軸の中空部に対して断熱材を設ける構成を開示する。特許文献4は、水ジャケット部を軸封部の下方周域に設ける構成を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-185824号公報
【文献】特開2003-21472号公報
【文献】特開2014-163637号公報
【文献】実公昭57-52101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献では、軸受やシールを保護するために、何らかの昇温抑制手段(冷却手段や断熱手段)が、ファン軸とは別体に新たに設けられている。ファン軸とは別体の新たな昇温抑制手段を設けることは、部品点数が増加することや設置スペースが必要になることなどの問題がある。
【0006】
そこで、この発明の課題は、部品点数を増加させないことや新たな設置スペースが不要であることを実現する、ファン軸の冷却機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、この発明の一態様に係るファン軸の冷却機構は、
熱処理炉における炉体の内部および外部をつなぐ貫通孔と、
前記炉体の外部に配設される駆動源と、前記炉体の内部に配設される羽根と、前記貫通孔に挿通されて前記駆動源からの回転駆動力を前記羽根に伝えるファン軸とを有するファンと、
前記貫通孔を取り囲むように前記炉体に配設される冷却部とを備え、
前記貫通孔および前記ファン軸の間に形成される隙間に存する気体を攪拌する攪拌部が、前記冷却部に対応するように、前記ファン軸の外周部に設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、隙間に存する気体が、ファン軸の外周部に設けられる攪拌部で攪拌されることによって、高温のファン軸から冷却部への放熱が促進されてファン軸を効果的に冷却できるので、部品点数を増加させないことや新たな設置スペースが不要であることを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係るファン軸の冷却機構を模式的に説明する断面図である。
【
図2】
図1に示したファン軸の冷却機構をII-II線で切断した断面図である。
【
図4】第2実施形態に係るファン軸の冷却機構を模式的に説明する要部拡大断面図である。
【
図5】第3実施形態に係るファン軸の冷却機構を模式的に説明する要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、この発明に係るファン軸の冷却機構40の実施の形態を説明する。
【0011】
〔第1実施形態〕
図1から
図3を参照しながら、第1実施形態に係るファン軸14の冷却機構40を説明する。
図1は、第1実施形態に係るファン軸14の冷却機構40を模式的に説明する断面図である。
図2は、
図1に示した、ファン軸14の冷却機構40をII-II線で切断した断面図である。
図3は、
図2の要部拡大図である。
図2および
図3において、ファン軸14での矢印は、ファン軸14の回転を示し、
図3において、隙間7での矢印は、隙間7に存する気体の対流を示す。
【0012】
図1に示すように、熱処理炉1は、炉体4を有する。炉体4は、断熱材2および炉殻3を有する。断熱材2の内側に形成される熱処理空間では、ワークの熱処理が行われる。炉殻3は、断熱材2の外側部分を覆って、炉体4の筐体として働く。例えば炉体4の上部には、円筒形状の貫通孔5が形成される。貫通孔5は、炉体4の内部および外部をつなぎ、炉体4の断熱材2および炉殻3を例えば上下方向に貫通する。
【0013】
例えば、炉体4の上部には、ファン10が設けられる。ファン10は、例えば、熱処理空間の雰囲気を攪拌する攪拌ファンである。ファン10は、羽根12とファン軸14と軸受16とを有する。ファン軸14は、例えば上下方向に延在する円柱形状を有する耐熱鋼からなり、貫通孔5に挿通される。貫通孔5に挿通されるファン軸14は、貫通孔5が形成される断熱材2に対して隙間7で離間している。ファン軸14が挿通された貫通孔5の軸受16の側では、炉殻3に当接配置されるシール18によって、炉体4の内部の雰囲気が炉体4の外部に漏れることを防止している。
【0014】
ファン軸14の一端(例えば下端)には、羽根12が取り付けられる。羽根12によって、熱処理空間の雰囲気が攪拌される。ファン軸14の他端(例えば上端)には、駆動源11(例えばモーター)が接続される。駆動源11は、炉体4の外部に配置されて、ファン軸14を回転駆動する。ファン軸14は、軸受16によって、回転可能に支持される。軸受16は、駆動源11とシール18との間に配置される。
【0015】
貫通孔5を取り囲むように、冷却部20が断熱材2の中に配設される。冷却部20は、冷却ジャケット21と、導入管22および排出管23とを有する。冷却ジャケット21は、耐熱鋼などからなる金属部24から構成され、導入管22および排出管23は、耐熱鋼などからなる金属管25から構成される。冷却ジャケット21は、貫通孔5を取り囲むように貫通孔5の近傍に配設されて、貫通孔5の軸方向に延在する。導入管22は、冷却ジャケット21に連通し、冷却ジャケット21は、排出管23に連通する。冷却用の流体(例えば冷却水W)が、導入管22から供給され、冷却ジャケット21を流通したあと、排出管23から排出される。これにより、隙間7に存する気体(例えば、エアや雰囲気ガスであり、以下、単に気体という)が冷却され、冷却された気体を介して、ファン軸14が冷却される。
【0016】
隙間7が至近距離である場合、ファン軸14が有する熱は、輻射によって冷却部20の冷却ジャケット21に放射される。言い換えると、ファン軸14の熱が、輻射によって冷却ジャケット21の中を流れる冷却水Wに伝えられる。したがって、冷却部20の冷却ジャケット21は、ファン軸14の冷却機構40として働く。
【0017】
ファン軸14は、その外周部において、少なくとも1つの攪拌部30を有する。
図1に示すように、攪拌部30は、冷却部20の冷却ジャケット21の軸方向長さに対応するように、ファン軸14の外周部に設けられる。
図2に例示したファン軸14は、攪拌部30として働く8つの溝30を有する。溝30は、ファン軸14の外周面に対して凹設されて、ファン軸14の軸方向に延在する。これにより、隙間7に存する気体が攪拌される軸方向の攪拌部分が長くなることにより、冷却効率が向上して、ファン軸14をより効果的に冷却できる。溝30は、ファン軸14の外周部に対する機械加工で容易に形成できる。溝30は、
図2および
図3に示すように、軸直交方向の断面視で、例えば矩形の凹形状を有する。なお、溝30は、軸直交方向の断面視で、例えば半円凹形状や半楕円凹形状や三角凹形状などの様々な凹形状を有していてもよい。
【0018】
図3に模式的に示すように、攪拌部30として働く溝30は、ファン軸14が回転すると、貫通孔5の内周面とファン軸14の外周面との間に形成される隙間7に存する気体を攪拌する。隙間7に存する気体が攪拌されることにより、気体の対流による熱伝達が起こる。言い換えると、ファン軸14の熱が、対流によって冷却ジャケット21に伝えられる。したがって、ファン軸14の溝30は、ファン軸14の冷却機構40として働く。
【0019】
輻射による放熱に対して、対流による放熱が加わるので、冷却効率が向上して、ファン軸14を効果的に冷却できる。そして、攪拌部30として働く溝30は、ファン軸14の外周部に加工するだけで形成されるので、部品点数を増加させず、新たな設置スペースが不要である。
【0020】
したがって、第1実施形態に係るファン軸14の冷却機構40によれば、ファン軸14の外周部に設けられる溝(攪拌部)30によって、隙間7に存する気体が攪拌されてファン軸14を効果的に冷却できるので、部品点数を増加させないことや新たな設置スペースが不要であることを実現できる。
【0021】
〔第2実施形態〕
図4を参照しながら、第2施形態に係るファン軸14の冷却機構40を説明する。
図4は、第2実施形態に係るファン軸14の冷却機構40を模式的に説明する要部拡大断面図である。
図4において、ファン軸14での矢印は、ファン軸14の回転を示し、隙間7での矢印は、隙間7に存する気体の流れを示す。第2実施形態に係るファン軸14の冷却機構40では、溝30がファン軸14の軸方向に対して斜めに延在することが、上記第1実施形態に係るファン軸14の冷却機構40と相違している。
【0022】
図4に例示したファン軸14は、攪拌部30として働く複数の(例えば8つの)溝30を有する。溝30は、冷却部20の冷却ジャケット21の軸方向長さに対応するように、ファン軸14の外周部に設けられる。溝30は、ファン軸14の外周面に対して凹設されて、ファン軸14の軸方向に対して斜めに延在する。例えば、溝30は、軸受16の側の端部がファン軸14の円周において回転方向の前方側に位置するとともに、羽根12の側の端部がファン軸14の円周において回転方向の後方側に位置するように、ファン軸14の軸方向に対して斜めに延在する。言い換えると、軸受16の側から見て、例えば、ファン軸14が反時計回りに回転する場合において、溝30は、
図4の側面視で、ファン軸14の右上から左下に向けて斜めに延在するように構成される。これにより、ファン軸14が回転すると、隙間7に存する気体が羽根12の側に流れ、ファン軸14の熱が軸受16に伝わりにくくなる。
【0023】
したがって、ファン軸14が回転するとき、隙間7に存する気体が攪拌されることに加えて、隙間7に存する気体が羽根12の側に流れて、気体の対流による熱伝達が起こるので、冷却効率が向上して、ファン軸14を効果的に冷却できる。したがって、ファン軸14の軸方向に対して斜めに延在する溝30は、ファン軸14の冷却機構40として働く。
【0024】
図4に例示した、ファン軸14の軸方向に対して斜めに延在する溝30は、ファン軸14の外周部に対する機械加工で容易に形成できる。溝30は、軸直交方向の断面視で、例えば矩形の凹形状を有する。なお、溝30は、軸直交方向の断面視で、例えば半円凹形状や半楕円凹形状や三角凹形状などの様々な凹形状を有していてもよい。
【0025】
〔第3実施形態〕
図5を参照しながら、第3実施形態に係るファン軸14の冷却機構40を説明する。
図5は、第3実施形態に係るファン軸14の冷却機構40を模式的に説明する要部拡大断面図である。
図5において、ファン軸14での矢印は、ファン軸14の回転を示し、隙間7での矢印は、隙間7に存する気体の流れを示す。第3実施形態に係るファン軸14の冷却機構40では、溝30がネジのような螺旋形状を有することが、上記第1実施形態に係るファン軸14の冷却機構40と相違している。
【0026】
図5に例示したファン軸14は、攪拌部30として働く1つの溝30を有する。溝30は、冷却部20の冷却ジャケット21の軸方向長さに対応するように、ファン軸14の外周部に設けられる。溝30は、ファン軸14の外周面に対して凹設されて、雄ネジのような螺旋形状を有する。例えば、溝30は、軸受16の側の端部がファン軸14の円周において回転方向の前方側に位置するとともに、羽根12の側の端部がファン軸14の円周において回転方向の後方側に位置するように、ファン軸14の軸方向に対して斜めに延在する。言い換えると、軸受16の側から見て、例えば、ファン軸14が反時計回りに回転する場合において、溝30は、
図5の側面視で、ファン軸14の右上から左下に向けて斜めに一筆書きのように延在するように構成される。これにより、螺旋形状を有する溝30は、ファン軸14が回転すると、隙間7に存する気体が羽根12の側に流れ、ファン軸14の熱が軸受16に伝わりにくくなる。
【0027】
したがって、ファン軸14が回転するとき、隙間7に存する気体が攪拌されることに加えて、隙間7に存する気体が羽根12の側に流れて、気体の対流による熱伝達が起こるので、冷却効率が向上して、ファン軸14を効果的に冷却できる。したがって、雄ネジのような螺旋形状を有する溝30は、ファン軸14の冷却機構40として働く。
【0028】
図5に例示した、雄ネジのような螺旋形状を有する溝30は、ファン軸14の外周部に対する機械加工で容易に形成できる。溝30は、軸直交方向の断面視で、例えば矩形の凹形状を有する。なお、溝30は、軸直交方向の断面視で、例えば半円凹形状や半楕円凹形状やV字凹形状などの様々な凹形状を有していてもよい。
【0029】
凹形状を有する攪拌部30として、細長い凹部である溝30を例示したが、凹形状を有する攪拌部30は、ディンプル凹形状(小さな円形くぼみ)や多角柱凹形状や多角錐凹形状や多角錐台凹形状などを有する微小凹部を複数個分散して配置した態様にすることもできる。
【0030】
ファン軸14の外周部に設けられる攪拌部30は、外周面から径方向外側に突出する凸形状を有してもよい。凸形状の攪拌部30は、ファン軸14の外周部において、少なくとも1つ設けられ、冷却部20の冷却ジャケット21の軸方向長さに対応するように延在する。凸形状は、上記の凹形状と逆形状にすることができ、凸形状の攪拌部30は、軸直交方向の断面視で、例えば半円凸形状や半楕円凸形状やV字凸形状を有する細長い凸部の態様にしたり、バンプ凸形状(小さな円形突起)や多角柱凹形状や多角錐凸形状や多角錐台凸形状などを有する微小凸部を複数個分散して配置した態様にすることもできる。
【0031】
なお、この発明を限定しない数値を例示すると、ファン軸14の外径が100mmである場合、溝30の深さが1乃至5mmであり、隙間7の軸直交方向距離が5乃至20mmである。言い換えると、溝30の深さがファン軸14の外径に対して1乃至5%であり、隙間7の軸直交方向距離がファン軸14の外径に対して5乃至20%である。
【0032】
この発明の具体的な実施の形態や数値について説明したが、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
【0033】
この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
【0034】
この発明の一態様に係るファン軸14の冷却機構40は、
熱処理炉1における炉体4の内部および外部をつなぐ貫通孔5と、
前記炉体4の外部に配設される駆動源11と、前記炉体4の内部に配設される羽根12と、前記貫通孔5に挿通されて前記駆動源11からの回転駆動力を前記羽根12に伝えるファン軸14とを有するファン10と、
前記貫通孔5を取り囲むように前記炉体4に配設される冷却部20とを備え、
前記貫通孔5および前記ファン軸14の間に形成される隙間7に存する気体を攪拌する攪拌部30が、前記冷却部20に対応するように、前記ファン軸14の外周部に設けられることを特徴とする。
【0035】
上記構成によれば、隙間7に存する気体が、ファン軸14の外周部に設けられる攪拌部30で攪拌されることによって、冷却部20への熱伝達が促進されてファン軸14を効果的に冷却できるので、部品点数を増加させないことや新たな設置スペースが不要であることを実現できる。
【0036】
また、一実施形態のファン軸14の冷却機構40では、
前記攪拌部30は、凹形状を有する。
【0037】
上記実施形態によれば、ファン軸14の外周部に対する機械加工で容易に形成できる。
【0038】
また、一実施形態のファン軸14の冷却機構40では、
前記凹形状を有する前記攪拌部30は、溝30である。
【0039】
上記実施形態によれば、ファン軸14の外周部に対する機械加工で容易に形成できる。
【0040】
また、一実施形態のファン軸14の冷却機構40では、
前記溝30は、前記ファン軸14の軸方向に延在する。
【0041】
上記実施形態によれば、隙間7に存する気体が攪拌される軸方向の攪拌部分が長くなることにより、冷却効率が向上して、ファン軸14をより効果的に冷却できる。
【0042】
また、一実施形態のファン軸14の冷却機構40では、
前記溝30は、前記ファン軸14の軸方向に対して斜めに延在する。
【0043】
上記実施形態によれば、ファン軸14が回転すると、隙間7に存する気体が羽根12の側に流れ、ファン軸14の熱が軸受16に伝わりにくくなる。
【符号の説明】
【0044】
1…熱処理炉
2…断熱材
3…炉殻
4…炉体
5…貫通孔
7…隙間
10…ファン
11…駆動源
12…羽根
14…ファン軸
16…軸受
18…シール
20…冷却部
21…冷却ジャケット
22…導入管
23…排出管
24…金属部
25…金属管
30…溝(攪拌部)
40…冷却機構
W…冷却水