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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-08
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】製造された内装仕上げシステム
(51)【国際特許分類】
   E04B 9/06 20060101AFI20221109BHJP
   E04B 9/00 20060101ALI20221109BHJP
   E04B 2/74 20060101ALI20221109BHJP
   E04F 13/08 20060101ALI20221109BHJP
   E04F 13/14 20060101ALI20221109BHJP
   E04F 13/10 20060101ALI20221109BHJP
【FI】
E04B9/06 B
E04B9/00 G
E04B2/74 501V
E04F13/08 101F
E04F13/14 101
E04F13/10 A
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021525608
(86)(22)【出願日】2019-05-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 US2019031020
(87)【国際公開番号】W WO2020101733
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2021-06-16
(31)【優先権主張番号】62/767,326
(32)【優先日】2018-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515273564
【氏名又は名称】イノベイティブ ビルディング テクノロジーズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】コリンズ、アーラン
(72)【発明者】
【氏名】ウェールマン、マーク
(72)【発明者】
【氏名】マドリアーガ、ギルバート
【審査官】齋藤 卓司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第02270268(US,A)
【文献】実開昭49-006615(JP,U)
【文献】国際公開第2013/153491(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/123270(WO,A1)
【文献】実開昭54-031311(JP,U)
【文献】実開昭50-119416(JP,U)
【文献】米国特許第05611185(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 9/00-9/16
E04B 2/74
E04F 13/08-13/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井/床パネルの天井側に固定された少なくとも1つの天井チャンネルと、
前記少なくとも1つの天井チャンネルに係合するように構成された少なくとも1つの天井パネルクリップと、
前記少なくとも1つの天井パネルクリップに係合するように構成された少なくとも1つの天井グリッドレールであって、前記少なくとも1つの天井パネルクリップは、前記少なくとも1つの天井グリッドレールの丸型天井グリッドレール突起部を受け入れるように構成された丸型天井パネルクリップ開口部を備えている、前記少なくとも1つの天井グリッドレールと、
前記少なくとも1つの天井グリッドレールに係合するように構成された少なくとも1つの音響天井パネルと
を備えている、製造された天井仕上げシステムであって、
前記丸型天井パネルクリップ開口部に受け入れられた前記丸型天井グリッドレール突起部は、設置中に前記少なくとも1つの音響天井パネルを収容するように前記少なくとも1つの天井グリッドレールの回転を可能にした、
製造された天井仕上げシステム
【請求項2】
前記少なくとも1つの天井チャンネルは、前記少なくとも1つの天井パネルクリップをスライド可能に受け入れるように構成された長さ方向の平面開口部を備えており、
前記少なくとも1つの天井パネルクリップは、前記少なくとも1つの天井チャンネルの長さ方向の平面開口部に挿入されるように構成された平面部分を備えている、
請求項1に記載の製造された天井仕上げシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの天井パネルクリップは、ファスナを介して前記少なくとも1つの天井チャンネルの長さ方向の平面開口部内の所定位置に固定されるように構成されており、
前記ファスナは、前記少なくとも1つの天井パネルクリップを介して前記少なくとも1つの天井チャンネルに挿入されている、
請求項2に記載の製造された天井仕上げシステム。
【請求項4】
前記丸型天井パネルクリップ開口部のそれぞれの側にある前記少なくとも1つの天井パネルクリップの部分は、前記丸型天井パネルクリップ開口部内の前記少なくとも1つの天井グリッドレールの前記丸型天井グリッドレール突起部の回転を可能にするように傾斜している
請求項1に記載の製造された天井仕上げシステム。
【請求項5】
少なくとも1つの天井グリッドレールは、第1音響天井タイル保持部と第2音響天井タイル保持部とを備えている、
請求項1の製造された天井仕上げシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの天井グリッドレールは、前記少なくとも1つの天井グリッドレールの遠位端から第1音響天井タイル保持部および第2音響天井タイル保持部を越えて延びる部分を有する天井トラックを備えている、
請求項1の製造された天井仕上げシステム。
【請求項7】
前記第1および第2音響天井タイル保持部を越えて延びる前記少なくとも1つの天井グリッドレールの前記天井トラックの前記部分は、少なくとも1つの電力導線が前記部分の少なくとも1つの側面に取り付けられることを可能にした
請求項の製造された天井仕上げシステム。
【請求項8】
請求項1の製造された天井仕上げシステムと、
最下部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面ベース部材と、
それぞれが、対応する金属ハットチャンネルに係合するように構成された第1開口部と、第2押出部材を受け入れるように構成された第2開口部とを有する複数の第1押出部材と、
それぞれが、前記複数の第1押出部材のうちの対応する1つにおけるそれぞれの第2開口部に挿入されるように構成されるとともに、ファスナを介して前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに固定されるように構成された複数の第2押出部材と、
複数の固体表面壁パネルであって、それぞれは前記複数の第2押出部材のうちの下方の1つにおける第1開口部に挿入されるように構成された底縁を有するとともに、前記複数の第2押出部材のうちの上方の1つにおける第2開口部に挿入されるように構成された頂縁を有しており、製造された内装仕上げシステムが設置される際に、前記複数の第2押出部材のうちの上方の1つが下方の隣接する固体表面壁パネルを固定するように、前記複数の固体表面壁パネルは下から上の順に組み立てられる、前記複数の固体表面壁パネルと、および
最上部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面トップ部材と
を備えている、製造された内装仕上げシステム。
【請求項9】
前記固体表面ベース部材および前記固体表面トップ部材は、アルミニウム複合材料から形成されている、
請求項8に記載の製造された内装仕上げシステム。
【請求項10】
前記固体表面壁パネルは、石英石から形成されている、
請求項8の製造された内装仕上げシステム。
【請求項11】
前記複数の第1押出部材のそれぞれは、前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに取り付けられた複数の連続シールを備えており、
前記複数の連続シールは、固体表面壁パネルが前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに隣接して設置されたときにシールを形成するように配置されている、
請求項8の製造された内装仕上げシステム。
【請求項12】
前記複数の連続シールは、
前記複数の第1押出部材のそれぞれの頂縁に隣接して配置された第1シールと、
前記複数の第1押出部材のそれぞれの中間点に隣接して配置された第2シールと、
前記複数の第1押出部材のそれぞれの底縁に隣接して配置された第3シールと
を備えており、
製造された内装仕上げシステムが設置されたときに、前記第1シールは前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに対して上方の固体表面壁パネルに接触するように配置され、前記第2シールおよび前記第3シールは、前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに対して下方の固体表面壁パネルに接触するように配置される、
請求項11に記載の製造された内装仕上げシステム。
【請求項13】
請求項1の製造された天井仕上げシステムと、
最下部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面ベース部材と、
それぞれが、対応する金属ハットチャンネルに係合するように構成された第1開口部と、第2押出部材を受け入れるように構成された第2開口部とを有する、複数の第1押出部材と、
それぞれが、前記複数の第1押出部材のうちの対応する1つにおける第2開口部に挿入されるように構成されるとともに、ファスナを介して前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに固定されるように構成された複数の第2押出部材であって、各第2押出部材は下向き開口部を有する、前記複数の第2押出部材と、
それぞれがそれぞれの前記第1押出部材およびそれぞれの前記第2押出部材に係合するように構成された複数の第3押出部材であって、各第3押出部材は上向き開口部を有する、前記複数の第3押出部材と、
複数の固体表面壁パネルであって、それぞれが、前記複数の第3押出部材のうちの下方の1つにおける上向き開口部に挿入されるように構成された底縁を有するとともに、複数の第2押出部材のうちの上方の1つにおける下向き開口部に挿入されるように構成された頂縁を有しており、製造された内装仕上げシステムが設置される際に、前記複数の第2押出部材のうちの上方の1つが下方の隣接する固体表面壁パネルを固定するように、複数の固体表面壁パネルは下から上の順に組み立てられる、前記複数の固体表面壁パネルと、および
最上部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面トップ部材と
を備えている、製造された内装仕上げシステム。
【請求項14】
前記固体表面ベース部材および前記固体表面トップ部材は、アルミニウム複合材料から形成されている、
請求項13に記載の製造された内装仕上げシステム。
【請求項15】
前記固体表面壁パネルは、石英石から形成されている、
請求項13の製造された内装仕上げシステム。
【請求項16】
前記複数の第1押出部材のそれぞれは、前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに取り付けられた複数の連続シールを備えており、
前記複数の連続シールは、前記固体表面壁パネルが前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに隣接して取り付けられたときにシールを形成するように配置されている、
請求項13の製造された内装仕上げシステム。
【請求項17】
前記複数の連続シールは、
前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つにおける頂縁に隣接して配置された第1シールと、
前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つにおける底縁に隣接して配置された第2シールと
を備えており、
前記製造された内装仕上げシステムが設置されるときに、前記第1シールは前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに対して上方の固体表面壁パネルに接触するように配置され、前記第2シールは前記複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに対して下方の固体表面壁パネルに接触するように配置されている、
請求項16に記載の製造された内装仕上げシステム。
【請求項18】
請求項1の製造された天井仕上げシステムと、
最下部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面ベース部材と、
それぞれが、対応する金属ハットチャンネルに係合するように構成された第1開口部を有するとともに、第2押出部材を受け入れるように構成された第2開口部を有する、複数の第1長手方向部材と、
それぞれが、前記複数の第1長手方向部材のうちの対応する1つにおける第2開口部に挿入されるように構成された複数の第2長手方向部材と、
複数の壁パネルであって、それぞれが、隣接する下方の第1長手方向部材の一部の上方水平面および隣接する下方の第2長手方向部材の上方の垂直部分によって形成される上向き開口部に挿入されるように構成された底縁を有するとともに、隣接する上方の第1長手方向部材の一部の下方の水平面および隣接する上方の第2長手方向部材の下方の垂直部分によって形成される下向き開口部に挿入されるように構成された頂縁を有する、前記複数の壁パネルと、および
最上部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面トップ部材と
を備えている、製造された内装仕上げシステム。
【請求項19】
前記複数の第1長手方向部材は、その中に形成された複数の第3開口部を有し、
前記複数の第3開口部は、それぞれ垂直部材を受け入れるように構成されるとともに、前記複数の第1長手方向部材に沿って所定間隔で配置され、
前記第2長手方向部材は、隣接する前記第3開口部同士の間の前記所定間隔内に前記第2長手方向部材が収まることを可能にする長さを有するように形成されている、
請求項18に記載の製造された内装仕上げシステム。
【請求項20】
前記複数の第1長手方向部材は、押出部材を備えている、
請求項18に記載の製造された内装仕上げシステム。
【請求項21】
前記複数の第1長手方向部材は、引抜部材を備えている、
請求項18の製造された内装仕上げシステム。
【請求項22】
前記複数の第2長手方向部材は、押出部材を備えている、
請求項18の製造された内装仕上げシステム。
【請求項23】
前記複数の第2長手方向部材は、引抜部材を備えている、
請求項18に記載の製造された内装仕上げシステム。
【請求項24】
前記固体表面ベース部材および固体表面トップ部材は、アルミニウム複合材料から形成されている、
請求項18に記載の製造された内装仕上げシステム。
【請求項25】
前記壁パネルは、木材複合材料から形成される、
請求項18の製造された内装仕上げシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、製造された内装仕上げシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の建築は、建物の現場で行われていた。大工、電気工、配管工など、さまざまな職種の人たちが、一点もののように材料を測ったり、切ったり、設置(install)したりする。さらに、各職人の作業は直線的な順序(linear sequence)で行われる。その結果、時間のかかるプロセスとなり、廃棄物や設置不備、コスト超過のリスクが高まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第2270268号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の建物の建設は、ますます高価になり、ますます複雑になってきている。規約の変更、環境の変化、新技術の導入などによって、建物の建設は10年以上前に比べてより複雑になっている。加えて、職人の稼働率が著しく低下している。ますます多くの職人が退職していく中で、建設業界を職業として選択する若い労働者はますます少なくなり、建設業界では、増大する建設作業を行うための熟練した有能な男女が大幅に不足している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施態様は、製造された内装壁仕上げシステム(manufactured interior wall finish system)および製造された天井仕上げシステム(manufactured ceiling finish system)を備えていることができる。
【0006】
いくつかの実施態様では、製造された天井仕上げシステムは、天井/床パネルの天井側に固定された少なくとも1つの天井チャンネルと、少なくとも1つの天井チャンネルに係合するように構成された少なくとも1つの天井パネルクリップとを備えていることができる。また、製造された天井仕上げシステムは、少なくとも1つの天井パネルクリップに係合するように構成された少なくとも1つの天井グリッドレールと、少なくとも1つの天井グリッドレールに係合するように構成された少なくとも1つの音響天井パネルとを備えていることができる。
【0007】
いくつかの実装形態では、少なくとも1つの天井チャンネルは、少なくとも1つの天井パネルクリップをスライド可能に受け入れるように構成された長さ方向の平面開口部(lengthwise planar aperture)を備えていることができ、少なくとも1つの天井パネルクリップは、少なくとも1つの天井チャンネルの長さ方向の平面開口部に挿入されるように構成された平面部分(planar portion)を備えていることができる。いくつかの実装では、少なくとも1つの天井パネルクリップは、ファスナを介して少なくとも1つの天井チャンネルの長さ方向の平面開口内の所定位置に固定され、ファスナは、少なくとも1つの天井パネルクリップを介して少なくとも1つの天井チャンネルに挿入されるように構成され得る。
【0008】
いくつかの実装形態では、少なくとも1つの天井パネルクリップは、少なくとも1つの天井グリッドレールの天井グリッドレール突出部(protrusion)を受け入れるように構成された天井パネルクリップ開口部(aperture)を備えていることができる。いくつかの実装では、少なくとも1つの天井グリッドレールは、第1音響天井タイル保持部(retention section)および第2音響天井タイル保持部を備えている。
【0009】
いくつかの実装では、少なくとも1つの天井グリッドレールは、少なくとも1つの天井グリッドレールの遠位端から第1音響天井タイル保持部および第2音響天井タイル保持部を越えて延びる天井トラックを備えていることができる。いくつかの実施態様では、少なくとも1つの天井グリッドレールは、少なくとも1つの電力導線(electrical power conductor)を備えている。
【0010】
いくつかの実施態様は、製造された内装浴室壁仕上げシステム(manufactured interior bathroom wall finish system)を備えていることができ、製造された内装浴室壁仕上げシステムは、最底部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面ベース部材(solid surface base member)と、複数の第1押出部材(first extrusion)とを備えており、複数の第1押出部材のそれぞれは、対応する金属ハットチャンネルに係合するように構成された第1開口部と、第2押出部材(second extrusion)を受け入れるように構成された第2開口部とを有する。製造された内装浴室壁仕上げシステムは複数の第2押出部材を備えていることもでき、複数の第2押出部材のそれぞれは、複数の第1押出部材のうちの対応する1つにおけるそれぞれの第2開口部に挿入されるように構成されるとともに、ファスナを介して複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに固定されるように構成される。製造された内装浴室壁仕上げシステムはさらに複数の固体表面壁パネルを備えていることができ、複数の固体表面壁パネルのそれぞれは、複数の第2押出部材の下方の1つにおける第1開口部に挿入されるように構成された底縁(bottom edge)を有するとともに、複数の第2押出部材のうちの上方の1つにおける第2開口部に挿入されるように構成された頂縁(top edge)を有する。製造された内装浴室壁仕上げシステムが設置されるときに、複数の第2押出部材のうちの上方の1つが下方の隣接する固体表面壁パネルを固定するように、複数の固体表面壁パネルは下から上の順に組み立てられる。製造された内装浴室壁仕上げシステムはまた、最上部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面トップ部材(solid surface top member)を備えていることができる。
【0011】
いくつかの実施態様では、固体表面ベース部材および固体表面トップ部材は、アルミニウム複合材料から形成される。いくつかの実施態様では、固体表面壁パネルは、石英石(quartzite)から形成される。
【0012】
いくつかの実施態様では、複数の第1押出部材のそれぞれは、複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに取り付けられた複数の連続シールを備えており、複数の連続シールは、固体表面壁パネルが複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに隣接して設置(install)されるときにシールを形成するように配置(arrange)され得る。いくつかの実施態様において、複数の連続シールは、複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つにおける頂縁に隣接して配置された第1シールと、複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つにおける中間点(midpoint)に隣接して配置された第2シールと、および複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つにおける底縁に隣接して配置された第3シールとを備えていることができる。製造された内装浴室壁仕上げシステムが設置されたとき、第1シールは、複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに対して上方の固体表面壁パネルに接触するように配置され、第2シールおよび第3シールは、複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに対して下方の固体表面壁パネルに接触するように配置される。
【0013】
いくつかの実施態様は製造された内装浴室壁仕上げシステムを備えていることができ、製造された内装浴室壁仕上げシステムは、最底部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面ベース部材と、複数の第1押出部材とを備えており、複数の第1押出部材のそれぞれは、対応する金属ハットチャンネルに係合するように構成された第1開口部と、第2押出部材を受け入れるように構成された第2開口部とを有する。製造された内装浴室壁仕上げシステムは複数の第2押出部材を備えていることができ、複数の第2押出部材のそれぞれは、複数の第1押出部材のうちの対応する1つにおけるそれぞれの第2開口部に挿入されるように構成されるとともに、ファスナを介して複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに固定されるように構成される。各第2押出部材は、下向き開口部を有する。
【0014】
製造された内装浴室壁仕上げシステムは、それぞれがそれぞれの第1押出部材およびそれぞれの第2押出部材に係合するように構成された複数の第3押出部材であって、各第3押出部材は上向き開口部を有する、複数の第3押出部材と、それぞれが、複数の第3押出部材のうちの下方の1つにおける上向き開口部に挿入されるように構成された底縁を有するとともに、複数の第2押出部材のうちの上方の1つにおける下向き開口部に挿入されるように構成された頂縁を有する、複数の固体表面壁パネルと、を備えていることができる。製造された内装浴室壁仕上げシステムが設置される際に、前記複数の第2押出部材のうちの上方の1つが下方の隣接する固体表面壁パネルを固定するように、前記複数の固体表面壁パネルは下から上の順に組み立てられる。製造された内装浴室壁仕上げシステムは、最上部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面トップ部材を備えていることができる。
【0015】
いくつかの実施態様では、固体表面ベース部材および固体表面トップ部材は、アルミニウム複合材料から形成される。いくつかの実施態様では、固体表面壁パネルは、石英石から形成される。
【0016】
いくつかの実施態様では、複数の第1押出部材のそれぞれは、複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに取り付けられた複数の連続シールを備えていることができ、複数の連続シールは、固体表面壁パネルが複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに隣接して設置されるときにシールを形成するように配置される。いくつかの実施態様では、複数の連続シールは、複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つにおける頂縁に隣接して配置された第1シールと、複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つにおける底縁に隣接して配置された第2シールと、を備えていることができる。製造された内装浴室壁仕上げシステムが設置されるときに、第1シールは、複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに対して上方の固体表面壁パネルに接触するように配置され、第2シールは、複数の第1押出部材のうちのそれぞれの1つに対して下方の固体表面壁パネルに接触するように配置されている。
【0017】
いくつかの実施態様は製造された内装壁仕上げシステムを備えていることができ、製造された内装壁仕上げシステムは、最底部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面ベース部材と、複数の第1長手方向部材とを備えており、複数の第1長手方向部材のそれぞれは、対応する金属ハットチャンネルに係合するように構成された第1開口部を有するとともに、第2押出部材を受け入れるように構成された第2開口部を有する。製造された内装壁仕上げシステムはさらに複数の第2長手方向部材を備えていることができ、複数の第2長手方向部材のそれぞれは、複数の第1長手方向部材のうちの対応する1つにおけるそれぞれの第2開口部に挿入されるように構成される。製造された内装壁仕上げシステムはさらに複数の壁パネルを備えていることができ、複数の壁パネルのそれぞれは底縁と頂縁とを有している。底縁は、隣接する下方の第1長手方向部材の一部の上方の水平面と、隣接する下方の第2長手方向部材の上方の垂直部分とによって形成される上向き開口部に挿入されるように構成される。頂縁は、隣接する上方の第1長手方向部材の一部の下方の水平面と、隣接する上方の第2長手方向部材の下方の垂直部分とによって形成される下向き開口部に挿入されるように構成される。製造された内装壁仕上げシステムは、最上部の金属ハットチャンネルに取り付けられた固体表面トップ部材を備えていることができる。
【0018】
いくつかの実施態様では、複数の第1長手方向部材は、その中に形成された複数の第3開口部を備えていることができ、第3開口部はそれぞれ、垂直部材を受け入れるように構成されるとともに、複数の第1長手方向部材に沿って所定間隔で配置されている。第2長手方向部材は、隣接する第3開口部同士の間の所定間隔内に第2長手方向部材が収まることを可能にする長さを有するように形成されている。いくつかの実施態様において、複数の第1長手方向部材は、押出部材(extrusion)を備えていることができる。いくつかの実施態様では、複数の第1長手方向部材は、引抜部材(pultrusion)を備えていることができる。
【0019】
いくつかの実装形態では、複数の第2長手方向部材は、押出部材を備えていることができる。いくつかの実施態様において、複数の第2長手方向部材は、引抜部材を備えていることができる。いくつかの実施態様では、固体表面ベース部材および固体表面トップ部材は、アルミニウム複合材料から形成される。いくつかの実施態様では、壁パネルは、木材複合材料から形成される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】いくつかの実施態様に従った、例示的な製造された天井仕上げシステムの上面図。
図2A】いくつかの実施態様に従った、例示的な天井チャンネルの断面図。
図2B】いくつかの実施態様に従った、例示的な天井パネルグリッドおよび照明レールクリップおよびレールの断面図。
図3】いくつかの実装に従った、例示的な天井チャンネルの断面図。
図4】いくつかの実施態様に従った、天井パネルクリップの断面図。
図5】いくつかの実施態様に従った、天井パネルグリッドおよび照明レールの断面図。
図6】いくつかの実施態様に従った、製造された天井仕上げシステムの例の図。
図7】いくつかの実施態様に従った、浴室内装壁仕上げシステムを有する例示的な浴室の図。
図8】いくつかの実施態様に従った、浴室内装壁仕上げシステムを有する壁の断面の図。
図9A】いくつかの実施態様に従った、製造された浴室内装壁仕上げシステムの例示的な第1実施態様の断面図。
図9B】いくつかの実施態様に従った、製造された浴室内装壁仕上げシステムの第1実施態様のための例示的な押出部材/引抜部材の断面図。
図9C】いくつかの実施態様に従った、製造された浴室内装壁仕上げシステムの第1実施態様のための例示的な閉鎖押出部材の断面図。
図10A】いくつかの実施態様に従った、製造された浴室内装壁仕上げシステムの例示的な第2実施態様の断面図。
図10B】いくつかの実施態様に従った、製造された浴室内装壁仕上げシステムの第2実施態様のための例示的な押出部材/引抜部材の断面図。
図10C】いくつかの実施態様に従った、製造された浴室内装壁仕上げシステムの第2実施態様のための例示的な第1閉鎖押出部材の断面図。
図10D】いくつかの実施態様に従った、製造された浴室内装壁仕上げシステムの第2実施態様のための例示的な第2閉鎖押出部材の断面図。
図11】いくつかの実施態様に従った、製造された浴室内装壁仕上げシステムの例示的な第1実施態様を有する壁の切断図を示す図。
図12】いくつかの実施態様に従った、製造された浴室内装壁仕上げシステムの例示的な第2実施態様を有する壁の切断図を示す図。
図13】いくつかの実施態様に従った、製造された木材内装壁仕上げシステムを示す例示的なキッチンの図。
図14】いくつかの実施態様に従った、製造された木質内装壁仕上げシステムを有する壁の断面図を示す図。
図15A】いくつかの実施態様に従った、製造された木材内装壁仕上げシステムの断面詳細を示す図。
図15B】いくつかの実施態様に従った、製造された木材内装壁仕上げシステムの上面詳細を示す図。
図16A】いくつかの実施態様に従った、製造された木材内装壁仕上げシステムのための例示的な押出部材/引抜部材の断面を示す図。
図16B】いくつかの実施態様に従った、製造された木材内装壁仕上げシステムのための例示的な閉鎖押出部材の断面を示す図。
図17】いくつかの実施態様に従った、例示的な製造された木材内装壁仕上げシステムを有する壁の切断図を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を構成する添付の図面を参照する。図面では、同様の記号は、文脈上そうでない場合を除き、典型的には同様の構成要素を識別する。詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に記載されている例示的な実施形態は、限定的なものであることを意図していない。本明細書に示された主題の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、他の変更がなされてもよい。本開示の態様は、本明細書で一般的に説明され、図に示されているように、多種多様な異なる構成で配置、置換、結合、分離、および設計することができ、そのすべてが本明細書で企図されている。
【0022】
本開示は、特に、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムに一般的に関連する方法、システム、製品、デバイス、および/または装置に引き寄せられる。本実施形態は、特に、上述の要因、および、建設プロセスの多くをオフサイトで完了させ、建設現場環境よりも製造環境で起こるように後押ししている他の考慮事項に対処する。
【0023】
いくつかの実施形態では、建物は、内装壁および天井を有するユニット、住居、部屋などを有することができる。いくつかの実施形態では、建物が建設されているときに、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムが設置(インストール)されてもよい。製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムは、建物の内装の一部を提供してもよい。いくつかの実施形態では、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムは、建物の1つまたは複数の構造フレーム部材に結合されてもよい。いくつかの実施態様では、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムは、内装壁(例えば、分離(demising)壁)、天井/床パネル、および/または構造フレーム部材に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムは、工具を必要とせずに建物内に設置されるように構成されており、例えば、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムは、建物内に手で設置することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムの材料構成は、鋼(steel)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、アルミニウムを含んでもよい。さらに他の実施形態では、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムは、金属および/または金属合金から、木材および木材ポリマー複合材(WPC)、木材ベースの製品(リグニン)、他の有機建築材料(竹)から有機ポリマー(プラスチック)までの様々な建築に適した材料、ハイブリッド材料、セラミックなどの土質材料、または任意の他の適切な材料またはそれらの組み合わせから作られてもよい。いくつかの実施形態では、セメントまたは他の注型可能または成形可能な建築材料も使用することができる。他の実施形態では、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムの一部の要素に1つの建築材料を使用し、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムの他の要素に他の建築材料を使用することで、適切な建築材料の任意の組み合わせを組み合わせてもよい。材料の選択は、(国際建築基準法で規定されているような)材料オプションの参照から行うこともできるし、建設される構造物の耐荷重要件を決定する際に、当業者の知識に基づいて選択することもできる。大きいまたは高い構造物は、小さいまたは短い建物よりも大きな物理的強度が要求される場合がある。構造物のサイズ、荷重、および環境ストレスに対応するために建築材料を調整することで、本明細書に記載されている製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムの構成要素に使用される建築材料の最適な経済的選択を決定することができる。世界の様々な地域での様々な建築材料の入手可能性も、本明細書に記載されたシステムを構築するための材料の選択に影響を与える可能性がある。また、国際建築基準法または同様のコードの採用も、材料の選択に影響を与える可能性がある。
【0025】
本明細書で言及されている「金属」には、本明細書に記載されている製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムおよび構成要素の製作および/または建設に適している可能性のある、あらゆる建設グレードの金属または金属合金が含まれる。「木材」には、木材、木材ラミネート製品、木材プレス製品、木材ポリマー複合材(WPC)、竹または竹関連製品、リグニン製品、および化学処理、精製、加工、または単に植物から収穫されたかどうかにかかわらず植物由来の製品が含まれる。本明細書で言及されている「コンクリート」には、セメント、水、および粒状の骨材を備えている、あらゆる建設グレードの硬化性複合材料が含まれる。粒状の骨材は、砂、砂利、ポリマー、灰および/または他の鉱物を備えていることができる。
【0026】
いくつかの実施態様は、人件費を削減し、完成までの時間を短縮し、最初のコストを削減するのに役立つ製造された構成要素のキットを用いて、ユーザがアパートまたはホテルを仕上げることを可能にすることができる。製造された仕上げ壁システムのいくつかの実施態様は、多くの異なる要件を満たすために十分な柔軟性を有する構成要素のキットを備えており、例えば、同じシステムを使用して、寝室壁、リビングルーム壁、キッチン壁、および浴室壁を作ることができる。
【0027】
本明細書に記載された製造システムのいくつかの実装は、とりわけ上記の要件を満たすことができる。いくつかの実施態様では、仕上げの基礎は、任意の標準壁(例えば、分離壁)に取り付けることができる冷間成形鋼製のハットチャンネルを備えていることができる。ハットチャンネルの面は、単純なアルミニウム押出部材またはガラス繊維強化引抜部材を担持することができる。引抜部材は、一定の断面を有する部材であり、一定の断面を有する複合材料を製造するための連続プロセスによって形成され、そのプロセスは材料の引抜きを備えている。押出部材または引抜部材は、非常に広い範囲の仕上げを壁に取り付けたり、壁から取り外したりことを可能にし、ほとんどまたは全く工具を使わずに修理できる仕上げシステムを提供することができる。いくつかの実装では、閉鎖押出部材は、単にパネル縁を捕捉し、ハットチャンネル押出部材内にスナップする。いくつかの実装では、パネルは様々なサイズおよび厚さであり得る。いくつかの実装では、壁システムは、棚ブラケットを備えていることができる。いくつかの実施態様では、同じ押出部材および引抜成形品をわずかに変更したものを、シャワー壁、浴室壁などのために浴室で使用することができる。
【0028】
いくつかの実施態様は、多くの異なる仕上げ材料タイプに対応する柔軟な設計を備えていることができる。例えば、木材、金属、および石英石のすべてに対応することができる。いくつかの実施態様は、低コストの標準化された構成要素を備えていることができる。
【0029】
ある実施態様を用いると、アパートやホテルの部屋の壁をいくつかの異なる構成で仕上げることができ、大規模で低コストの製造技術が得られる。いくつかの実施態様では、湿式または乾式システムによって、シャワー壁とリビングルーム壁とを同じ標準化された構成要素で対応することができる。
【0030】
いくつかの実施態様は、高い壁(例えば、20フィート(609.6cm)の高さ)および非常に長い壁を同じシステムで仕上げることを可能にする柔軟な構成を提供することができる。いくつかの実施態様は、スナップ閉鎖押出部材を除去し(工具を必要としない)、パネルを交換し、次いでパネル押出部材を所定位置にスナップで戻すことを備えていることができるプロセスを使用して、損傷したパネルの簡単な修理を可能にする。
【0031】
いくつかの実装は、仕上げパネルシステムの背後で電気機器、配管パイプ、および冷暖房空調設備HVACダクトワークに容易にアクセスできるようにするアクセス可能な設計を備えていることができる。いくつかの実装では、スナップ閉鎖アングルは、テレビや絵画などを吊るすことを可能にするためのドリル穴(例えば、12インチ(30.48cm)中心毎(オンセンター))を備えていることができる。いくつかの実施形態は、棚、キャビネット、およびカウンタートップの配置を可能にする、垂直棚押出部材を備えていることができる。
【0032】
デザイナーや建築者が人々の建築環境のニーズを満たすためにより低コストの方法を模索している中で、潜在的な解決策の1つは、統合されたソリューションである。統合されたソリューションは、伝統的に別個の製品および設置物である2つ(またはそれ以上)の構成要素を、1つの製品ソリューションに統合することを備えていることができる。本明細書に記載されている製造された天井仕上げシステムのいくつかの実装は、同じ支持体を使用して天井パネルを保持し、電力を供給し、天井の照明器具を支持する統合されたソリューションである。低電圧配線を製造された天井仕上げシステムの天井支持システムに統合することで、複数の従来のシステムを削減または排除することができる。
【0033】
通常の天井に天井チャンネルを取り付け、天井グリッドと照明レール(light rail)との組み合わせを使用することで、いくつかの実施例では、照明レールに沿ってどこにでも照明器具を追加できる柔軟な可能性を備えた高品質の音響天井を迅速に提供することができる。天井グリッドおよび照明レールは、天井パネルクリップで所望位置に固定することができる。このクリップは、設置者がレールを所望位置に素早く移動させ、レールを所定位置に固定することを可能にする。
【0034】
いくつかの実施態様では、次の各音響天井パネルを収容するために天井グリッドトラックを回転させることで、音響天井パネルをレール間に配置することができる。照明器具を備えている天井取り付けを完了するための手順は、ほんの数分で済む。
【0035】
いくつかの実施態様では、天井チャンネルは、従来の天井に取り付けられたり、工場でプレハブの床/天井パネルに取り付けられたりする。いくつかの実装では、現場で設置された天井グリッドおよび/または照明レールは、工場で長さに合わせて切断され、照明レールの長さに沿ってどこでも照明器具を照明レールにクリップすることを可能にする低電圧導線を備えている。
【0036】
いくつかの実施態様では、音響天井パネルは数分で簡単に取り外すことができ、損傷した場合には交換することができる。いくつかの実装では、天井パネルクリップを用いた天井グリッドおよび照明レールの設置は、従来の天井仕上げおよび照明システムと比較して、迅速かつ低コストで行うことができる。
【0037】
いくつかの実装では、天井システムを多くの異なる構成およびサイズで使用することを可能にする柔軟な構成レイアウトを備えていることができる。リビングルーム、寝室、キッチン、および浴室は、本明細書に記載のシステムの実装を使用して仕上げることができる。
【0038】
いくつかの実施態様は、柔軟な照明器具の位置を提供する。いくつかの実装は、様々なタイプの音響パネルを収容することができる。いくつかの実施態様は、天井の配線およびユーティリティへの迅速かつ容易なアクセスを可能にする。
【0039】
[製造された天井仕上げシステム]
次に図面に目を向けると、図1図6は、いくつかの実施態様に従った製造された天井仕上げシステムの1つまたは複数の例示的な実施態様の図である。
【0040】
図1は、いくつかの実施態様に従った例示的な製造された天井仕上げシステムの上面図である。製造された天井仕上げシステムは、(図2Aおよび図2Bに示すように)天井/床パネルの天井側に固定された複数の天井チャンネル102を備えている。製造された天井仕上げシステムはまた、複数の天井チャンネル102に接続された複数の天井パネルグリッドおよび照明レール104を備えている。複数の音響天井パネル106は、複数の天井パネルグリッドおよび照明レール104によって支持される。
【0041】
図1の上面図は、ドアパネルトラック108、床パネル縁110および112、窓壁トラック114、およびローラーシェード116など、のアパートまたは建物ユニットの他の構成要素も示している。
【0042】
図2Aは、図1の2Aに示す軸に沿った天井チャンネル102の断面を示す。図2Bは、図1に示す軸2Bに沿った、天井パネルグリッドおよび照明レール104の断面を示す図である。
【0043】
図2Bに示すように、製造された天井仕上げシステムは、少なくとも1つの天井チャンネル102に係合するように構成された少なくとも1つの天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202も備えている。例えば、少なくとも1つの天井チャンネル102は、少なくとも1つの天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202をスライド可能に受け入れるように構成された長さ方向の平面開口部310(図3に示す)を備えていることができる。少なくとも1つの天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202は、少なくとも1つの天井チャンネル102の長さ方向の平面開口部310に挿入されるように構成された平面部分402(図4に示す)を備えていることができる。また、図2Bは、天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202に係合するように構成された天井グリッドレール104を示している。音響天井パネル106は、少なくとも1つの天井グリッドレール104に係合するとともに、少なくとも1つの天井グリッドレール104によって所定位置に固定されて支持されるように構成されている。
【0044】
図3は、いくつかの実装形態に従った例示的な天井チャンネル102の断面図である。天井チャンネル102は、天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202をスライド可能に受け入れるように構成された長さ方向の平面開口部310を備えている。図3はまた、天井チャンネル102から延び、1つまたは複数の留め具(例えば、ネジ)を使用して天井チャンネル102を天井に取り付けることを可能にするフランジ302および304を示す。長さ方向の平面開口部310は、第1開口側面306および第2開口側面308によって形成され、これらは、長さ方向の平面開口部310の幅および高さを規定する。長さ方向の平面開口部310の長さは、天井チャンネル102の長さによって規定される。
【0045】
図4は、いくつかの実施形態に従った天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202の断面図である。天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202は、天井チャンネル102の長さ方向の平面開口部310に挿入されて係合する(例えば、第1開口側面306および第2開口側面308に係合する)ように構成された平面部分402および404を備えている。天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202は、1つの天井グリッドレール104の天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ突起部502(図5に示す)を受け入れるように構成された天井パネルクリップ開口部406を備えている。天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202は、ファスナ204(図2に示す)を介して、天井チャンネル102の長さ方向の平面開口部310内の所定位置に固定することができる。ファスナ204は、少なくとも1つの天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202を介して、少なくとも1つの天井チャンネル102内に挿入されている。
【0046】
図5は、いくつかの実装形態に従った例示的な天井パネルグリッドおよび照明レール104の断面図である。天井グリッドレール104は、504、508、512で形成される第1音響天井タイル保持部と、506、510、514で形成される第2音響天井タイル保持部とを備えている。第1音響天井タイル保持部および第2音響天井タイル保持部は、それぞれの音響天井タイルを受け取り、保持し、支持するように形成されている。
【0047】
天井グリッドレール104は、第1音響天井タイル保持部および第2音響天井タイル保持部を超えて、天井グリッドレール104の遠位端から延びる天井トラック516を備えている。天井グリッドレール104は、少なくとも1つの電力導線を備えていることができる。例えば、照明器具(light fixture)が天井グリッドレール104から電力を受け取ることを可能にするために、1つまたは複数の電力導線を天井トラック516の片側または両側に設けることができる。照明器具が天井グリッドレール104に沿ってどこにでも配置されて、電力導線から電力を受け取ることを可能にするために、電力は、天井グリッドレール104上の導線に供給することができる。電気電力導線は、天井グリッドレール104上に露出しているか、または部分的に露出している可能性があるため、安全のために低電圧電気システムを使用することができる。
【0048】
図6は、いくつかの実施態様に従った例示的な製造された天井仕上げシステムの図である。具体的には、図6は、天井チャンネル102、天井グリッドレール104、音響天井パネル106、および天井パネルグリッドおよび照明レールクリップ202の例示的な配置を示す。
【0049】
[製造された浴室壁仕上げシステム]
図7図12は、いくつかの実施形態に従った製造された浴室壁仕上げシステムの例示的な実施形態の図である。
【0050】
図7は、いくつかの実施態様に従った浴室内装壁仕上げシステムを有する例示的な浴室700の図である。浴室700は、固体表面トップパネル(トップ部材)702(例えば、アルミニウム複合材料または他の適切な材料)、照明704、ファン706、シャワーヘッド708、シャワー制御710、複数の第2押出部材712、および複数の固体表面壁パネル714(例えば、石英石パネル)を備えている。
【0051】
図8は、いくつかの実施形態による浴室内装壁仕上げシステムを有する壁の断面図である。図8は、音響天井パネル802(例えば、音響天井パネル106と同様のもの、もしくはシャワーまたは浴室環境のための異なるタイプの天井パネル)と、固体表面トップパネル702と、複数の金属ハットチャンネル804と、複数の固体表面壁パネル714と、分離(demising)壁システム810と、複数の第2押出部材712と、固体表面ベース806(例えば、アルミニウム複合材料パネル)と、固体表面シャワーパン808とを示す。
【0052】
図9Aは、いくつかの実施形態に従った製造された浴室内装壁仕上げシステムの例示的な第1実施形態の断面図である。複数の第2押出部材712の各々は、図9Bに示す第1押出部材910によって支持される。第1押出部材910は、第1押出部材910に取り付けられた3つの連続シール(904,906,908)を備えていることができる。連続シール(904,906,908)は、ゴムまたは他の適切なエラストマー材料から形成することができる。
【0053】
複数の第1押出部材910のうちのそれぞれの1つに取り付けられた複数の連続シール(904、906、および908)は、固体表面壁パネル714(例えば)がそれぞれの第1押出部材910に隣接して設置されるときにシールを形成するように配置される。
【0054】
連続シール(904、906、908)は、それぞれの第1押出部材910の頂縁に隣接して配置された第1連続シール904と、それぞれの第1押出部材910の中間点に隣接して配置された第2連続シール906と、それぞれの第1押出部材910の底縁に隣接して配置された第3連続シール908とを備えている。第1連続シール904および第3連続シール908は、ゴムまたは他の適切なシーラント材料で作られてもよい。製造された内装浴室壁仕上げシステムが設置されると、第1連続シール904は、それぞれの第1押出部材910に対して上方の固体表面壁パネル714Aに接触するように配置されており、第2連続シール906および第3連続シール908は、それぞれの第1押出部材910に対して下方の固体表面壁パネル714Bに接触するように配置される。
【0055】
上方の固体表面壁パネル714Aは、第2押出部材712の第1開口部918(図9Cに示す)に挿入されるように構成された底縁を有しているとともに、第2押出部材712の第2開口部922(図9Cに示す)に挿入されるように構成された頂縁(例えば、下方の固体表面壁パネル714Bの頂縁)を有している。複数の固体表面壁パネル(例えば、上方の固体表面壁パネル714A、下方の固体表面壁パネル714B)は、製造された内装浴室壁仕上げシステムが設置される際に、上方の第2押出部材(例えば、712)が下方の隣接する固体表面壁パネルを(その頂縁で)固定するように、下から上の順に組み立てられる。
【0056】
図9Bは、いくつかの実施形態による製造された浴室内装壁仕上げシステムの第1実施形態のための例示的な第1押出部材(/引抜部材)910の断面図である。第1押出部材910は、対応する金属ハットチャンネル902に係合するように構成された第1開口部914と、第2押出部材712を受け入れるように構成された第2開口部912とを備えている。
【0057】
図9Cは、いくつかの実施態様に従った製造された浴室内装壁仕上げシステムの第1実施態様のための例示的な第2押出部材712の断面図である。製造された浴室内装壁仕上げシステムは、複数の第2押出部材712のそれぞれが複数の第1押出部材910のうちの対応する1つにおけるそれぞれの第2開口部912に挿入されるように構成され(例えば、第2押出部材712の表面916は、第1押出部材910の第2開口部912に挿入されるように構成される)、ファスナ905(図9Aに示す)を介して第1押出部材910に固定されるように構成される複数の第2押出部材712を備えている。第2押出部材712は、固体表面壁パネルによって形成される平面を超えて延びる水平延長部920を備えている。水平延長部920は、棚または他の備品を壁に取り付けるために使用することができる。
【0058】
図10A図10Dは、いくつかの実施態様による製造された浴室内装壁仕上げシステムの例示的な第2実施態様の断面図である。
第2実施形態は、第1押出部材910および第2押出部材712の代わりに使用することができる複数の押出部材/引抜部材を備えていることができる。第2実施形態における複数の押出部材は、3つの押出部材:すなわち第1押出部材1003、第2押出部材1004、および第3押出部材1006を備えていることができる。
【0059】
第1押出部材1003は、対応する金属ハットチャンネル1002に係合するように構成された第1開口部1010と、第2押出部材1004の対応する部材1014を受け入れるように構成された第2開口部1012と、第3押出部材1006とを備えている。第2実施形態は、複数の第2押出部材1004を備えていることができる。複数の第2押出部材1004のそれぞれは、複数の第1押出部材1003のうちの対応する1つにおけるそれぞれの第2開口部1012に挿入されるように構成されているとともに、第1ファスナ1007(図10Aに示す)を介して複数の第1押出部材1003のうちの対応する1つに締結されるように構成されている。各第2押出部材1004は、下向き開口部1022(図10Cに示す)を有する。
【0060】
第2実施形態は、それぞれの第1押出部材1003およびそれぞれの第2押出部材1004に係合するように構成された複数の第3押出部材1006も備えていることができる。各第3押出部材1006は、上向き開口部1024を有する。第3押出部材1006は、第2ファスナ1005(図12に示す)を介して固定することができる。第3押出部材1006は、第2押出部材1004の開口部1016で第2押出部材1004に係合するように構成された部材1018を有する。第3押出部材1006は、第1押出部材1003、第2押出部材1004、および第3押出部材1006が組み立てられたときに、第1押出部材1003の対応する表面に係合するように構成された部材1020を有する。
【0061】
複数の固体表面壁パネル(例えば、714A、714B)はそれぞれ底縁と頂縁とを備えており、底縁は、複数の第3押出部材1006のうちの下方の1つにおける上向き開口部1024に挿入されるように構成されている。頂縁は、複数の第2押出部材1004のうちの上方の1つにおける下向き開口部1022に挿入されるように構成されている。製造された内装浴室壁仕上げシステムが設置される際に、複数の第2押出部材1004のうちの上方の1つが下方の隣接する固体表面壁パネルを固定するように、複数の固体表面壁パネルは下から上の順に組み立てられてもよい。
【0062】
複数の第1押出部材1003のそれぞれは、連続シール1008を備えている。連続シール1008は、複数の第1押出部材1003のうちのそれぞれの1つに取り付けられ、固体表面壁パネルが複数の第1押出部材1003のうちのそれぞれの1つに隣接して設置されるときにシールを形成するように配置される。連続シール1008は、ゴムまたは他の適切な材料で作られてもよい。
【0063】
図11は、いくつかの実施形態に従った製造された浴室内装壁仕上げシステムの例示的な第1実施形態を有する壁の切断図を示す図である。図11は、分離壁システム810、金属ハットチャンネル902、固体表面壁パネル714、第1押出部材910、第2押出部材712、ファスナ905、および第1連続シール904、第3連続シール908を示す。
【0064】
図12は、いくつかの実施形態に従った製造された浴室内装壁仕上げシステムの例示的な第1実施形態を有する壁の切断図を示す図である。図12は、分離壁システム810、固体表面壁パネル712、金属ハットチャンネル1002、ベース(または第1)押出部材1003、第2押出部材1004、第2ファスナ1005、第3押出部材1006、第1ファスナ1007、および第3連続シール1008を示す。
【0065】
[製造された木材内装壁仕上げシステム]
図13図17は、いくつかの実施形態に従った製造されたキッチンまたは部屋壁仕上げシステムの例示的な実施形態の図である。図13の製造されたキッチンまたは部屋壁仕上げシステムは、固体表面トップ部材1302と、複数の長手方向部材(longitudinal member)1304と、複数の第2長手方向部材1306と、複数の壁パネル1308と、固体表面ベース部材1310とを備えている。
【0066】
図14は壁部を示す図であり、壁部は、複数の音響天井パネル1402と、トップ部材1302と、複数の金属ハットチャンネル1404と、複数の取り外し可能な壁パネル1308(例えば、両面にベニヤ仕上げを有する)と、分離(demising)壁システム1406と、複数の第2長手方向部材1306と、固体表面ベース部材1310とを有する。
【0067】
図15Aは、いくつかの実施形態に従った製造された木材内装壁仕上げシステムの断面詳細を示す図である。第1押出部材(または引抜部材)1502は、金属ハットチャンネル1404に取り付けられている。
【0068】
図15A図15B図16A、および図16Bを参照すると、複数の壁パネル(1308A、1308B)はそれぞれ、底縁と頂縁とを有している。底縁は、隣接する下方第1長手方向部材1502の一部の上方水平面1604と、隣接する下方第2長手方向部材の上方垂直部分1610とによって形成される上向き開口部に挿入されるように構成されている。頂縁は、隣接する上方第1長手方向部材1502の一部の下方水平面1605と、隣接する上方第2長手方向部材の下方垂直部分1614とによって形成される下向き開口部に挿入されるように構成されている。
【0069】
図15Bは、いくつかの実施態様に従った製造木材内装壁仕上げシステムの上面図詳細を示す図である。図15Bは、複数の第1長手方向部材1502に形成された第3開口部1504を示しており、第3開口部1504はそれぞれ、垂直部材1304を受け入れるように構成されている。第3開口部1504はそれぞれ、所定間隔で複数の第1長手方向部材1502に沿って間隔を空けられている。隣接する第3開口部1504同士の間の所定間隔内に第2長手方向部材1306が収まることを可能にする長さを有するように、第2長手方向部材1306は形成されている。
【0070】
図16Aは、いくつかの実施態様に従った製造された木材内装壁仕上げシステムのための例示的な押出部材/引抜成形品の断面を示す図である。図16Aは第1長手方向部材1502(または第1押出部材)を示す。第1長手方向部材1502は、対応する金属ハットチャンネル1404(例えば)に係合するように構成された第1開口部1602と、第2長手方向部材1306の端部1608を受け入れるように構成された第2開口部1606と、を有する。
【0071】
図16Bは、いくつかの実施態様に従った製造された木材内装壁仕上げシステムのための例示的な閉鎖押出部材(または第2長手方向部材)の断面を示す図である。図16Bは、複数の第1長手方向部材1502のうちの対応する1つにおけるそれぞれの第2開口部1606に挿入されるように構成された第2長手方向部材1306を示す。複数の壁パネルが設置されたときに、複数の壁パネルによって規定される平面を超えて延びるレール1612を、第2長手方向部材1306は備えている。レール1612は、アイテムを取り付けるまたは吊るすために使用することができる。レール1612は、アイテムを壁に配置するために壁パネルに穴を開ける必要性を低減することができる。
【0072】
いくつかの実施態様では、固体表面トップ部材および固体表面ベース部材は、アルミニウム複合材料から形成される。いくつかの実施態様では、壁パネルは、任意にポストコンシューマリサイクル材料を備えていることができる木材複合材料から形成される。
【0073】
図17は、いくつかの実施態様に従った例示的な製造された木材内装壁仕上げシステムを有する壁の切断図を示す図である。分離壁システム1406、金属ハットチャンネル1404(例えば、2×2の3/4水平金属ハットチャンネル)、複数の第1長手方向部材1502(例えば、連続引抜部材)、複数の第2長手方向部材1306(例えば、アルマイト押出部材)、垂直部材1304(例えば、アルマイト棚ブラケット)、壁パネル1308、および連続ガスケット/アイソレータ1702を示している。連続ガスケット/アイソレータ1702は、いくつかの実施態様では、ゴムまたは他のエラストマー材料から形成することができる。
【0074】
製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムは、建物のフレームに、例えば、分離(demising)壁、天井/床パネル、または内部または外部構造フレームに取り付けられてもよい。例えば、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムは、建物内の1つまたは複数の分離壁および/または床パネルに取り付けられてもよい。一般に、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムを建物に取り付けるために、任意の機構を使用することができる。一般に、任意のタイプのファスナが使用されてもよい。
【0075】
本明細書に記載の製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムの1つまたは複数の構成要素は、工場または製造施設でオフサイトで製造され、建物に設置するためにプロジェクトの現場に輸送されてもよい。製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムの構成要素は、様々なサイズで製造されてもよい。建築現場では、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムは、構造フレーム部材、床および天井パネル、端壁、分離壁、ユーティリティパネル、建築ユーティリティ、またはそれらの任意の組み合わせに取り付けられてもよい。構造フレーム部材、パネル、または壁は、製造された内装壁仕上げシステムおよび製造された天井仕上げシステムを支持することができる。
【0076】
本明細書で提供される例は、説明のためだけのものであり、本開示の範囲を限定するものと考えるべきではない。各例示の実施形態は、都市の複合用途開発、低層住宅(low-rise residential units)、および/または遠隔地のコミュニティなどの特定の環境に対して実用的であり得る。個々の要素の材料および寸法は、本開示の原則の範囲を逸脱することなく、防火、エネルギー、ハンディキャップ、生命の安全、および音響(衝撃および周囲の騒音の伝達)という建築基準のうちの1つまたは複数に準拠するように構成されてもよい。また、要素および/またはシステムは、所望に応じて、社会的および/または宗教的なコードに準拠するように構成されてもよい。例えば、材料、システム、方法、および/または装置は、管轄区域で採用されている国際建築基準法に準拠するように構成されてもよい。
【0077】
本開示は、本出願に記載された特定の実施形態に限定されるものではなく、様々な側面の例示として意図されている。その精神および範囲から逸脱することなく、多くの修正および実施形態を行うことができる。本明細書で列挙したものに加えて、本開示の範囲内で機能的に同等の方法および装置が、前述の説明から可能である。そのような変更および実施形態は、添付の請求項の範囲内に入ることが意図されている。本開示は、そのような特許請求の範囲が権利を有する均等物の完全な範囲とともに、添付の特許請求の範囲の条件によってのみ限定されるものである。本開示は、特定の方法に限定されるものではなく、当然ながら、様々な方法があり得る。本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を説明するためだけのものであり、限定することを意図していない。
【0078】
本明細書における実質的に任意の複数形および/または単数形の用語の使用に関しては、文脈および/または用途に応じて、用語を複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に翻訳することができる。様々な単数/複数の順列は、明確にするために本明細書に明示的に記載することができる。
【0079】
一般的に、本明細書、特に添付の請求項(例えば、添付の請求項の本体)で使用される用語は、一般的に「オープン」な用語として意図されている(例えば、「including」(備えており、含んでおり)という用語は、「を備えている(含んでいる)が、これに限定されない」と解釈されるべきであり、「having」(有しており)という用語は、「少なくとも有しており」と解釈されるべきであり、「include」(備える、含む)という用語は、「を備える(含む)が、これに限定されない」と解釈されるべきである、など)。
【0080】
導入された請求項の記載の特定の数が意図されている場合、そのような意図は請求項に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しない。例えば、理解を助けるために、以下の添付の請求項は、請求項の記載を導入するために「少なくとも1つの」および「1つまたは複数の」という導入フレーズの使用を備えていることができる。しかし、このようなフレーズの使用は、同じ請求項が導入フレーズ「1つまたは複数」または「少なくとも1つ」および「a」または「an」などの不定冠詞を備えている場合であっても(例えば、「a」および「an」は、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」を意味すると解釈されるべきである)、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのような導入された請求項を備えている特定の請求項を、そのような記載を1つだけ備えている実施形態に限定することを意味するように解釈されるべきではない。クレームの記載の導入に使用される定冠詞の使用についても同様である。さらに、導入された請求項の記載の特定の数が明示的に言及されている場合でも、そのような言及は、少なくとも言及された数を意味するように解釈されるべきである(例えば、他の修飾語を伴わない「2つの記載」の裸の言及は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。
【0081】
さらに、「A、B、およびCなどのうちの少なくとも1つ」に類似した慣例が使用されるそれらの事例では、一般に、そのような構成は、当業者が慣例を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AとBが一緒、AとCが一緒、BとCが一緒、および/またはA、B、およびCが一緒などのシステムを備えているが、これらに限定されない)。「A、B、またはCなどのうちの少なくとも1つ」に類似した慣例が使用される場合、一般に、そのような構造は、当業者が慣例を理解する意味で意図されている(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AとBが一緒、AとCが一緒、BとCが一緒、および/またはA、B、およびCが一緒などを有するシステムを備えているが、これらに限定されない)。説明、特許請求の範囲、または図面のいずれにおいても、2つ以上の代替用語を提示する事実上すべての分離語および/またはフレーズは、複数のうちの1つの用語、いずれかの用語、または両方の用語を備えている可能性を企図していると理解すべきである。例えば、「AまたはB」というフレーズは、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を備えていると理解されるだろう。
【0082】
さらに、本開示の特徴または側面がマーカッシュグループの用語で説明される場合、本開示はそれによってマーカッシュグループのメンバーの任意の個々のメンバーまたはサブグループの用語でも説明される。
【0083】
書面による説明を提供する点など、あらゆる目的のために、本明細書に開示されているすべての範囲は、その可能なすべてのサブレンジと、サブレンジの組み合わせとも包含している。記載されている任意の範囲は、同じ範囲を少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解して十分に説明し、実現可能にするものとして容易に認識することができる。非限定的な例として、本明細書で議論される各範囲は、下位3分の1、中間3分の1、上位3分の1などに容易に分解することができる。「最大でも」、「少なくとも」、「より大きい」、「より小さい」などの全ての言葉は、記載されている数を備えており、上述のように、後にサブレンジに分解できる範囲を指す。最後に、範囲には個々のメンバーが含まれる。例えば、1~3個のアイテムを持つグループは、1、2、または3個のアイテムを持つグループを意味する。同様に、1~5個のアイテムを有するグループは、1、2、3、4、または5個のアイテムを有するグループを指す、などである。
【0084】
本明細書に記載されている主題では、異なる構成要素が、異なる他の構成要素の中に含まれているか、または異なる他の構成要素に接続されていることを示すことがある。そのように描かれたアーキテクチャは、単なる実施形態であり、実際には、同じ機能を実現する多くの他のアーキテクチャを実装することができる。概念的には、同じ機能を実現するための構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成されるように効果的に「関連付け」られている。したがって、本明細書では、特定の機能を実現するために組み合わせられた2つの構成要素は、アーキテクチャや媒体間の構成要素に関係なく、所望の機能が達成されるように互いに「関連付けられている」と見なすことができる。同様に、このように関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に接続」または「動作可能に結合」されていると見なすこともでき、このように関連付けられることが可能な任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に結合」されていると見なすこともできる。操作可能に結合可能の具体的な実施形態には、物理的に嵌合可能な構成要素および/または物理的に相互作用する構成要素が含まれるが、これらに限定されない。
【0085】
本明細書では様々な側面および実施形態を開示してきたが、他の側面および実施形態も可能である。本明細書で開示した様々な態様および実施形態は、説明のためのものであり、限定することを意図していない。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16A
図16B
図17