(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-09
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】容器およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
B29C 43/36 20060101AFI20221110BHJP
B29C 43/42 20060101ALI20221110BHJP
B29C 44/00 20060101ALI20221110BHJP
B29C 44/36 20060101ALI20221110BHJP
B29C 44/58 20060101ALI20221110BHJP
B65D 1/42 20060101ALI20221110BHJP
B65D 81/34 20060101ALI20221110BHJP
B29C 43/34 20060101ALN20221110BHJP
【FI】
B29C43/36
B29C43/42
B29C44/00 C
B29C44/36
B29C44/58
B65D1/42
B65D81/34 U
B29C43/34
(21)【出願番号】P 2019090167
(22)【出願日】2019-05-10
【審査請求日】2021-07-19
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000512
【氏名又は名称】弁理士法人山田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小柳 淳
(72)【発明者】
【氏名】大西 俊和
(72)【発明者】
【氏名】寺尾 知之
(72)【発明者】
【氏名】安田 善弘
【審査官】▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-128359(JP,A)
【文献】特開2007-331774(JP,A)
【文献】特開2007-176504(JP,A)
【文献】特開2017-210238(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 51/00 - 51/46
B29C 33/00 - 33/76
B29C 44/00 - 44/60
B29C 67/20 - 67/24
B65D 1/00 - 1/48
B65D 81/32 - 81/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡樹脂を素材として形成された本体部を備え、
前記本体部は、上方に向かって縮径され、蓋体を嵌合可能な嵌合部と、
前記嵌合部の上端部から外側に突出する鍔部と、
加熱に伴う前記嵌合部の変形を抑え、前記本体部と前記蓋体の嵌合強度を保ち得るよう、前記嵌合部の外面から前記鍔部の下面にかけて外側に突出する突起部と
を備え
、
前記突起部は、前記嵌合部の外面において、前記嵌合部の上下にわたって延在する容器。
【請求項2】
前記本体部は、100℃で5分間処理したとき、前記突起部を設けた箇所における高さの変化率が2%以下である、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記本体部の周方向に3個以上8個以下の前記突起部を備えた請求項1または2に記載の容器。
【請求項4】
前記突起部の周方向の最大寸法が0.5mm以上2mm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の容器。
【請求項5】
前記鍔部は、径方向外側へ向かって上方または下方に折れ曲がった形状を備えている、請求項1~4のいずれか1項に記載の容器。
【請求項6】
中央部にキャビティを備えた雌金型本体と、
前記雌金型本体の外周を囲むように複数備えられ、前記雌金型本体に対して径方向に可動する可動駒と
を備えた雌金型と、
前記キャビティに入り込む凸部と、
前記凸部の周囲に設けられた周縁部と
を備えた雄金型とを使用し、
前記雌金型と前記雄金型の近接に伴い、前記周縁部が前記可動駒を押圧することで前記可動駒が前記雌金型本体に向かって動作し、前記可動駒と、前記キャビティに入り込んだ前記雄金型との間で前記本体部の前記嵌合部を形成すると共に、前記可動駒同士の間で前記突起部を形成する、請求項1~5のいずれか一項に記載の容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡樹脂を材料に用いて構成される容器、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、食品に用いられる容器には、内容物の漏出や外部からの異物の侵入を抑える密閉性、運搬に伴う振動や衝撃に耐え得る強度、喫食時における開閉操作等の簡便性、持ち運びの利便のための軽量性、店舗において見栄え良く展示され得る外観など、多くの機能や性質が求められる。特に、電子レンジによる加熱に供される容器の場合、上に挙げた機能や性質のほか、調理の熱に耐え得る耐熱性や、より高度な密閉性が要求される。調理の際、発生する蒸気を内部に適度な圧力(蓋飛びが生じない程度の圧力)で閉じ込め、効率的に熱を行き渡らせるためである。
【0003】
この種の容器は、例えば発泡樹脂を材料に用いて製造される。容器の材料としての発泡樹脂は、上述の各要件を満たしているほか、加工性に優れており、一枚のシートから多様な形状を形成することができ、例えば蓋体と本体部からなる容器の本体部を単一の材料により製造することができる。このため、低コストでリサイクルしやすい使い捨て容器として広く利用されている。
【0004】
この種の発泡樹脂製の容器に関連する先行技術文献としては、例えば、下記の特許文献1、2等がある。
【0005】
特許文献1に記載の容器は、蓋体と容器本体部を備えており、容器本体部の上部をなす縁に対し、蓋体の縁が外側を包囲する形で嵌合し、容器本体部の上部開口を蓋体が覆うようになっている。ただし、こうした外嵌合式の容器は、内容物の液体が蓋体と容器本体部の間の嵌合部に侵入した際に、これが外部に漏出しやすいという問題がある。
【0006】
特許文献2に記載の容器の場合、容器本体の上端外周縁部に対し、蓋が内側に嵌合するようになっている。このような内嵌合式の容器の場合、液体が蓋と容器本体の間の嵌合部に侵入したとしても、嵌合部自体が容器本体の内側に位置しているので、外部に漏出しにくいという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2009-208808号公報
【文献】特開2007-331774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1、2に記載されているような容器では、蓋体と本体部との嵌合に関し、加熱時の変形までは考慮されていない。蓋体と本体部とを嵌合させる場合、外嵌合式か内嵌合式かにかかわらず、嵌合部において蓋体と本体部の寸法や形状がある程度の精度で互いに対応していなくてはならない。ところが、容器を構成する発泡樹脂はその性質上、加熱時に変形することがある。このため、仮に容器の成形時には蓋体と本体部とが嵌合部において十分な精度で対応していたとしても、加熱を経て変形し、嵌合強度が低下して蓋体が本体部から外れやすくなるなどの不具合が生じる場合があった。
【0009】
本発明は、斯かる実情に鑑み、加熱に伴う嵌合部の変形を極力抑え得る容器を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、発泡樹脂を素材として形成された本体部を備え、前記本体部は、上方に向かって縮径され、蓋体を嵌合可能な嵌合部と、前記嵌合部の上端部から外側に突出する鍔部と、加熱に伴う前記嵌合部の変形を抑え、前記本体部と前記蓋体の嵌合強度を保ち得るよう、前記嵌合部の外面から前記鍔部の下面にかけて外側に突出する突起部とを備え、前記突起部は、前記嵌合部の外面において、前記嵌合部の上下にわたって延在する容器にかかるものである。
【0011】
本発明の容器において、前記本体部は、100℃で5分間処理したとき、前記突起部を設けた箇所における高さの変化率が2%以下であることが好ましい。
【0012】
本発明の容器においては、前記本体部の周方向に3個以上8個以下の前記突起部を備えることが好ましい。
【0013】
本発明の容器においては、前記突起部の周方向の最大寸法が0.5mm以上2mm以下であることが好ましい。
【0014】
本発明の容器において、前記鍔部は、径方向外側へ向かって上方または下方に折れ曲がった形状を備えていることが好ましい。
【0015】
また、本発明は、中央部にキャビティを備えた雌金型本体と、前記雌金型本体の外周を囲むように複数備えられ、前記雌金型本体に対して径方向に可動する可動駒とを備えた雌金型と、前記キャビティに入り込む凸部と、前記凸部の周囲に設けられた周縁部とを備えた雄金型とを使用し、前記雌金型と前記雄金型の近接に伴い、前記周縁部が前記可動駒を押圧することで前記可動駒が前記雌金型本体に向かって動作し、前記可動駒と、前記キャビティに入り込んだ前記雄金型との間で前記本体部の前記嵌合部を形成すると共に、前記可動駒同士の間で前記突起部を形成する、上述の容器の製造方法にかかるものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の容器およびその製造方法によれば、加熱に伴う嵌合部の変形を極力抑え得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施による容器の形態の一例を示す断面図である。
【
図2】本実施例の容器の本体部を斜め下方から見た斜視図である。
【
図3】本実施例の容器を成形する雌金型の形態の一例を示す平面図である。
【
図4】本実施例の容器を成形する金型の形態の一例を示す断面図であり、雌金型と雄金型が離間した状態を示している。
【
図5】本実施例の容器を成形する金型の形態の一例を示す断面図であり、雌金型と雄金型が近接した状態を示している。
【
図6】
図4の雌金型の一部を拡大して示す図である。
【
図8】雌金型を構成する支柱部の形態の一例を示す平面図である。
【
図9】雌金型を構成する支柱部の形態の一例を示す正面図であり、
図8のIX矢視相当図である。
【
図10】雌金型を構成する可動駒の形態の一例を示す平面図である。
【
図11】雌金型を構成する可動駒の形態の一例を示す正面図である。
【
図12】雌金型を構成する可動駒の形態の一例を示す側断面図であり、
図11のXII-XII矢視相当図である。
【
図13】本実施例の容器を製造する手順の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0019】
図1、
図2は本発明の実施による容器の形態の一例を示している。容器1は、発泡樹脂を素材として形成された深皿状の本体部2と、該本体部2の上部開口を覆う蓋体3を備えて構成されている。
【0020】
本体部2の外周をなす上端部には、上に向かって拡径した形状の拡径部2aと、該拡径部2aの上端から上方(開口部側)に向かって縮径した形状の嵌合部2bを備えており、嵌合部2bは全体として短い截頭円錐の円錐面をなしている。嵌合部2bの上端には、さらに径方向外側へ本体部2の上端面に平行な面をなして突出する鍔部2cが形成されている。鍔部2cは、嵌合部2bの上端から径方向外側へ突出し、その外縁部で下方へ折れ曲がり、さらにその下端で径方向外側へ突出した形状をなしている。
【0021】
また、本実施例の容器1の場合、
図2に示す如く、嵌合部2bの外面から鍔部2cの下面にかけ、本体部2の外側に突出する突起部2dを設けている。突起部2dは、嵌合部2bの外面と鍔部2cの下面の間の空間に、嵌合部2bの外面と鍔部2cの下面に接する形で設けられる板状の突起であり、本体部2の軸方向に沿って伸び、且つ本体部2の径方向に沿って嵌合部2bの外面から外側へ伸びる面をなしている。ここに示した例では、突起部2dは嵌合部2bの周方向に関して均等に4箇所に設けられている。
【0022】
蓋体3は、全体として上に凸な逆皿形状の物体である。蓋体3の外周をなす下端部には、外縁から上方へ折れ曲がるように立ち上がり、上に向かって縮径した形状の嵌合部3aが形成されており、嵌合部3aは全体として短い截頭円錐の円錐面をなしている。嵌合部3aの上端には、さらに径方向外側へ蓋体3の下端面に平行な面をなして突出する鍔部3bが形成されている。
【0023】
本体部2に蓋体3を嵌合させると、蓋体3の嵌合部3aが本体部2の嵌合部2bに当接し、蓋体3の嵌合部3aの外周面は本体部2の嵌合部2bの内周面に当接して、蓋体3が本体部2に対して内嵌合された状態となる。本体部2の嵌合部2bと、蓋体3の嵌合部3aとはいずれも上(開口部側)に向かって縮径しつつ互いに接しているので、この構造が抜け止めとして作用し、蓋体3は本体部2から外れにくく、且つ高い密閉性が保たれるようになっている。
【0024】
そして、本実施例の場合、本体部2に設けた突起部2dにより、加熱に伴う嵌合部2bの変形を極力抑えるようにしている。具体的には、容器1を100℃環境下で5分間処理した場合に、本体部2の少なくとも突起部2dを設けた箇所における高さ(下端にあたる底部2eの最下面から、鍔部2cの上端までの寸法)の変化率が2%未満となるよう容器1を構成することにより、加熱に伴う嵌合部2bの変形を抑え込み、嵌合部2b,3aにおける本体部2と蓋体3の嵌合強度を保ち、外れ難さと密閉性が保たれるようにしている。
【0025】
本実施例では、突起部2dを本体部2の周方向に均等に4箇所設けているが、突起部2dの数はこれに限定されるものではなく、3個以上の適当な数を嵌合部2bおよび鍔部2cに設けることができる。ただし、突起部2dの数を多くすればその分だけ嵌合部2bの変形を効果的に抑えることができる一方で、突起部2dの数が多すぎると製造コストが嵩んでしまう可能性がある。突起部2dの嵌合部2bあたりの数は、3個以上8個以下とするのが好適であり、より好適には4個以上6個以下である。
【0026】
また、本実施例では、本体部2の鍔部2cに、径方向外側へ向かって下方へ折れ曲がった形状を設けている。このように、鍔部2cが径方向外側へ向かって上方または下方へ折れ曲がった形状を備えていると、鍔部2cの剛性を高めることができるので、嵌合部2bの変形のし難さを保つうえでより好適である。
【0027】
また、本実施例では、突起部2dの最大幅(周方向の最大寸法)が0.5mm以上2mm以下となるようにしている。このようにすると、嵌合部2bにおける十分な変形のし難さを実現し得る突起部2dを本体部2に設けるにあたって好適である。すなわち、突起部2dの幅が大きければその分だけ嵌合部2bを変形し難くすることができるが、突起部2dの幅が大きすぎると、突起部2dを含む本体部2の全体を同一の素材で形成することが難しくなり、製造に手間がかかってしまうことが考えられる。したがって、突起部2dは周方向の最大寸法が0.5mm以上、2mm以下程度の板状に形成することが最も好適である。
【0028】
尚、本体部2を製造するにあたっては、少なくとも突起部2dと、これに接する嵌合部2bおよび鍔部2cが同一の素材で形成されていることが好ましく、さらに、拡径部2aや底部2eをも含む本体部2の全体が同一の素材で形成されていることが好ましい。突起部2dとそれ以外の部分を互いに異なる素材で構成すると、熱膨張率の違いから突起部2dとそれ以外の部分との分離を招き、嵌合部2bが変形し、嵌合強度が低下してしまう可能性が考えられるためである。尚、本体部2に対して別途、追加の部品を取り付けたり、本体部2の内面や外面に、密閉性の維持や外観の向上等のために別の樹脂層等を積層することは、変形のし難さや嵌合強度を保つ上で特に不都合があるものではない。
【0029】
以下、本体部2を構成する樹脂の素材、発泡樹脂シートの製造、本体部2の成形について説明する。
【0030】
発泡樹脂の素材としては、例えばポリスチレン系樹脂やポリオレフィン系樹脂などが好適である。特に、ポリプロピレン系樹脂が断熱性、耐熱性、軽量性の点で好ましい。
【0031】
原料としてポリプロピレン系樹脂を使用する場合、必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、造核剤、滑剤、可塑剤、充填剤、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を添加してもよい。
【0032】
上述の樹脂を原料とし、発泡樹脂シートを製造する。発泡樹脂シートは、素材である樹脂の溶融物に発泡剤を圧入混合し、押出機内で発泡温度まで昇温させて気泡を形成した後、冷却しながらシート状に形成することで得られる。具体的な製造方法は、Tダイ成形法やインフレーション成形法等から適宜選択できるが、発泡樹脂シートの厚み方向の応力を抑えることができるという点で、インフレーション成形法が特に好ましい。例えば、ポリプロピレン系樹脂に必要に応じて発泡核形成剤を添加し、撹拌混合した配合物を押出機内に供給し、溶融させた後、この溶融物に発泡剤を圧入混合し、押出機内において発泡最適温度に調節する。次に、環状のリップを備えたサーキュラーダイスの前記リップから溶融物を大気圧中に押し出し、円筒状の発泡体を得る。このとき、発泡体は押出方向に延伸されるほか、厚み方向、平面方向に伸張し、この過程で、発泡樹脂シート内に発生する厚み方向内側への応力が緩和される。続いて、円筒状の発泡体を引き取りながら、冷却筒(マンドレル)により冷却しながら延伸し、最後に切り開くと発泡樹脂シートが完成する。
【0033】
発泡核形成剤としては、例えば、重炭酸ソーダとクエン酸の混合物、タルク、マイカといった物質を使用することができる。発泡核形成剤を使用し、また添加量を調整することで、気泡径を制御することができる。発泡核形成剤の添加量は、ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、0.01重量部以上3重量部以下とすることが好ましい。
【0034】
発泡剤としては、例えばプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;クロロジフルオロメタン、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロメタン、ジクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、クロロメタン、クロロエタン、ジクロロトリフルオロエタン、ジクロロフルオロエタン、クロロジフルオロエタン、ジクロロペンタフルオロエタン、テトラフルオロエタン、ジフルオロエタン、ペンタフルオロエタン、トリフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロロジフルオロエタン、クロロペンタフルオロエタン、パーフルオロシクロブタンなどのハロゲン化炭化水素類;二酸化炭素、窒素、空気などの無機ガス;水などから選択される1種以上の物質を用いることができる。
【0035】
発泡剤の添加量(混練量)は、発泡剤の種類および目標発泡倍率により異なるが、ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、0.5重量部以上10重量部以下とすることが好ましい。
【0036】
また、発泡樹脂シートには、剛性や加熱成形性、印刷性、表面性、気密性等を改良する目的で、片面または両面に非発泡層を1層以上積層し、発泡積層シートとしてもよい。このような非発泡層を構成する材料としては、特に限定はないが、熱可塑性樹脂が好ましく、例えばポリスチレン系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等を用いることができる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用ることができるが、発泡樹脂シートとの接着性の点で、ポリプロピレン系樹脂が特に好ましい。また、非発泡層を構成する樹脂には、必要に応じて、耐衝撃性改良剤、充填剤、滑剤、酸化防止剤、静電防止剤、顔料、安定剤、臭気低減剤、難燃剤、気泡調整剤等を単独で、または2種以上組み合わせて添加しても良い。
【0037】
発泡樹脂シートの表面に非発泡層を形成する方法としては、各種の方法を用いることができる。例えば、多層押出金型による共押出積層方法、予めフィルム状またはシート状に成形した樹脂を、成形される発泡樹脂シートに対し熱ロールあるいは接着剤等を用いて接着する方法、成形される発泡樹脂シートに対し押出機から供給される非発泡層樹脂組成物を積層し、可塑状態にある非発泡層を冷却ローラ等によって固着する方法、などが挙げられる。
【0038】
尚、発泡樹脂シートは、平均密度が0.2~0.4[g/cm3]となるよう調整することが好ましい。0.2[g/cm3]以上の密度は加熱時に剛性を保つために必要であり、このようにすると、加熱時にも元の形状や寸法が変化し難い。また、0.4[g/cm3]以下の密度は断熱性を保つために有効である。
【0039】
また、前記発泡樹脂シートの目付け(単位面積あたりの重量)は、軽量性の観点から、100~450[g/m2]が好ましく、より好ましくは200~350[g/m2]である。目付けを100[g/m2]より小さくすると、十分な剛性が得られない可能性がある。また、目付けが小さすぎると、冷却筒を用いて延伸した際に発泡体のセル膜が破れて独立気泡率が低下したり、シートが破断する場合がある。一方、目付けを450[g/m2]より大きくすると、成形に必要な熱量が多くいために加熱に要する時間が長くなり、生産性が低下してしまう。
【0040】
本体部2は、上述の発泡樹脂シートに熱を加えて軟化させつつ成形する、熱成形の手法により製造することができる。具体的には、プラグ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、プラグアシスト成形、プラグアシス・トリバースドロー成形、エアスリップ成形、スナップバック成形、リバースドロー成形、フリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成形といった方法が挙げられる。また、例えば予備加熱を行った後、低温の金型で成形するといった方法も採用できる。予備加熱を行う場合の温度や加熱時間、金型の加熱温度や加熱時間といった諸条件は、発泡樹脂シートを構成する樹脂の特性等を考慮して適宜決定すればよい。尚、予備加熱を行う場合、二次発泡等により、密度や厚み、独立気泡率が変化する場合があることを考慮すべきである。
【0041】
特に、上述の如き突起部2dを備えた本体部2は、以下に説明するような雌金型11と雄金型12を用いた方法により簡便に製造することができる。
【0042】
図3~
図12は、
図1、
図2に示したような容器1の本体部2をプレス成形するための成形装置の一例を示している。この成形装置は、雌金型11と雄金型12を備えている。
【0043】
雌金型11は、支柱部13と、雌金型本体15と、複数の可動駒16を備えている。支柱部13は、雌金型11の四隅に、該雌金型11に対して直立するように設けられている。雌金型本体15は、雌金型11の中央部に設けられた略円柱状の部材であり、中央部には、下方へ向けて凹状に形成されたキャビティ14が設けられている。可動駒16は、雌金型本体15の周囲の各支柱部13間に、計4つが配置されている。
図3に示す如く、雌金型11の中央に雌金型本体15が位置し、該雌金型本体15の外周を囲むように可動駒16が設けられ、さらに平面視で雌金型11の角にあたる位置に支柱部13が位置する形である。
【0044】
各支柱部13は、
図8、
図9に示す如き略直方体状に形成された部材であり、
図3に示すように、それぞれ外側の2側面が雌金型11の外側面に一致し、内側の2側面が支柱部13同士で互いに対向する形で、雌金型11の四隅に配置されている。支柱部13同士の各対向面には、それぞれ隣り合う支柱部13に向かって突出するように、合計8本の枢支ピン19が設けられている。各支柱部13の高さ方向中間部には、雌金型11の平面視における角にあたる部分に空隙部13aが設けられており、各枢支ピン19は、この空隙部13aから隣り合う支柱部13に対向する面へ貫通する形で設置されるようになっている。
【0045】
可動駒16は、
図3に示す如く、平面視における雌金型本体15の対角線に沿った面を分割面18とし、該分割面18にて互いに接するように配置されている。各可動駒16の支柱部13に接する面には、
図10~
図12に示す如く枢支孔20が設けられており、ここに枢支ピン19が入り込む形で、
図3に示すように各可動駒16が支柱部13に支持されるようになっている。一個の可動駒16を挟む両側の支柱部13から伸びる一対の枢支ピン19は互いに軸が一致しており、可動駒16は、両側の支柱部13から伸びる枢支ピン19を中心とし、両側の支柱部13に対して回動できるようになっている。
【0046】
各可動駒16の雌金型本体15の外周部に対向する面(内周面)は、平面視で円弧状に形成されており、計4個の可動駒16の内周面により、全体として雌金型本体15の外周を取り囲む円柱状の面が形成されている。
【0047】
また、各可動駒16には、内周面から外側面へ水平方向に沿って貫通するように水平孔21が形成されている。一方、雌金型本体15の外周面には、可動駒16の水平孔21と対向する位置に水平孔22が形成されている。水平孔22は、雌金型本体15を貫通せず、奥側が閉塞されている。そして、互いに対向する水平孔21,22には、
図3~
図7に示すように弾性体23が収納されている。弾性体23は、コイルばねや皿ばねといった部材であり、可動駒16を雌金型本体15の外周面から離反する方向へ付勢するようになっている。水平孔21の外側面側の開口にはプラグ24が取り付けられており、弾性体23の付勢力を調整できるようになっている。
【0048】
可動駒16の上端には、
図10~
図12に示す如く、雌金型本体15の外周面より上方へ突出する突起16eが形成されている。この突起16eは、
図1、
図2に示す本体部2の嵌合部2bおよび鍔部2cの形状に対応しており、突起16eの内周部16fは雌金型本体15の上端から上へ向かうに従って内側へ向かう斜面をなし、突起16eの上端面16gは雌金型本体15の上端より上で略水平な面をなしている。
【0049】
図4~
図7に示すように、雌金型本体15に設けられたキャビティ14の縁にあたる上端部15aは、上へ向かうに従って外側へ向かう斜面をなしている。この上端部15aは、
図1、
図2に示す本体部2の拡径部2aの形状に対応している。
【0050】
雄金型12の中央部には、
図4、
図5に示す如く下方へ突出する凸部12aが設けられている。凸部12aは、雌金型本体15のキャビティ14に入り込む部分である。凸部12aの付け根にあたる上部の外周には、キャビティ14の縁にあたる上端部15aに対応した形状の拡径面12bと、可動駒16の突起16eの内周部16fに対応した形状の縮径面12cが形成されている。縮径面12cは、拡径面12bの上方に位置している。さらに、雄金型12における凸部12aの周囲にあたる周縁部12dには、可動駒16の上端面16gと対向するように天井面12eが形成されている。
【0051】
可動駒16の回転軸をなす枢支ピン19は、可動駒16の下方寄り、且つ雌金型本体15に対して外側寄りの位置にて可動駒16を支持している。また、弾性体23は、枢支ピン19よりは上側の位置において、可動駒16を雌金型本体15に対して外向きに付勢している。これにより、雌金型本体15に対して特に外力を加えていない状態では、弾性体23の付勢力により、可動駒16は枢支ピン19より上にあたる部分が雌金型本体15に対して外側に開き、また、枢支ピン19より上側且つ雌金型本体15寄りの部分(突起16eを含む部分)がやや上方に浮いた状態となる(
図4、
図6参照)。尚、この状態においては、可動駒16の下部の適宜部分が雌金型本体15の適宜位置に接し、これが位置決めとなるので、可動駒16は雌金型本体15に対しやや開いた状態よりもさらに開くことはない。そして、ここへ可動駒16の枢支ピン19より上側且つ雌金型本体15寄りの部分、例えば突起16eやその周辺に対して上方から下方へ向かう外力を加えると、可動駒16は弾性体23の付勢力に抗して雌金型本体15に径方向に接近し、閉じることになる(
図5、
図7参照)。
【0052】
上記の如き雌金型11と雄金型12を用いた本体部2の成形の手順について、
図13のフローチャートを参照しながら説明する。
【0053】
成形に際しては、まず雌金型11と、その上方に位置する雄金型12の間に発泡樹脂シートを水平に保持する(ステップS1)。この状態では、雌金型11の可動駒16は弾性体23により雌金型本体15の外周面に対して外側に付勢され、枢支ピン19を支点として外側に傾いている(
図4、
図6参照)。雌金型本体15の外周面と可動駒16の内周面との間には隙間があり、突起16eは雌金型本体15の外周面から離反している。
【0054】
雌金型11と雄金型12を加熱しつつ互いに近接させると(ステップS2)、雄金型12の凸部12aが発泡樹脂シートに接触し、これを下方へ押圧しつつ雌金型本体15のキャビティ14に入り込んでいく。このとき、発泡樹脂シートのキャビティ14の上端付近に位置する部分は、雌金型本体15の上端部15aと、雄金型12の凸部12aの上端部に形成された拡径面12bとの間に挟み込まれる。また、発泡樹脂シートのキャビティ14よりも外側に位置する部分は、雌金型11の可動駒16の上端に設けられている突起16eと、雄金型12の凸部12aの上端部に形成された縮径面12c、および周縁部12dに形成された天井面12eとの間に挟み込まれる。
【0055】
さらに雌金型11と雄金型12を互いに近接させると、雄金型12の凸部12aは、対向する雌金型本体15の上端部15aとの間で発泡樹脂シートを押圧し、拡径部(
図1、
図2参照)を形成する。また、雄金型12の周縁部12dは可動駒16の上面に接触し、可動駒16を下方へ押圧する(ステップS3)。可動駒16には、雌金型本体15へ向かう水平方向の分力が作用し、これにより、可動駒16は枢支ピン19を中心に回動し、内側の雌金型本体15へ向かって動く(ステップS4)。
【0056】
このとき、可動駒16の上部の突起16eは雄金型12の凸部12aへ向かって径方向内側に動き、突起16eの内周部16fと、凸部12aの縮径面12cとの間で発泡樹脂シートが押圧され、本体部2の嵌合部2b(
図1、
図2参照)にあたる形状が形成される(ステップS5)。また、突起16eの上端面16gと、雄金型12の天井面12eとの間では、本体部2の鍔部2cにあたる形状が形成される。雌金型本体15の上端部15aと、雄金型12の拡径面12bとの間では、本体部2の拡径部2aにあたる形状が形成される。こうして、プレス成形に伴って一部が可動するように構成された型により、アンダーカット形状の嵌合部2bが本体部2に形成される。尚、雌金型11や雄金型12の各所には図示しない細孔が設けられており、真空成形や圧空成形の際には、前記細孔から気体が吸引されて外部へ排出される。
【0057】
成形後、雄金型12を雌金型11に対して離反させる(ステップS6)。雄金型12が雌金型11から離反すると、雌金型11の可動駒16は弾性体23の付勢力により枢支ピン19を中心に外側へ回動する。これにより、可動駒16の突起16eは、雄金型12の凸部12aの縮径面12cや、周縁部12dの天井面12eにより包囲された空間から離脱し、円滑に離型が行なわれる。
【0058】
以上のように、雌金型11はプレス成形に伴って本体部2の嵌合部2bに対し径方向に動作する可動駒16を備えて構成されており、これによりアンダーカット形状の形成および離型が円滑に行われるようになっている。すなわち、金型の一部を周方向に分割して複数(ここでは、4個)の可動駒16を備え、該可動駒16同士が径方向内外に動作するようになっている。ここで、周方向に分割された可動駒16が動作するにあたっては、分割面18の位置に隙間が開き、閉じる動きが生じる。すなわち、雌金型11と雄金型12が互いに離間している状態では可動駒16の接合面18同士の間に隙間があり、雌金型11と雄金型12が近接し、互いに押圧すると可動駒16同士が径方向内側に動いて分割面18同士が接触し、隙間が閉じるのである。そして、成形時には、分割面18同士の間に発泡樹脂シートが挟み込まれることで、
図2に示す如き突起部2dが本体部2に形成される(上記ステップS5)。このように、複数の可動駒16を備えて構成される雌金型11を用いれば、本体部2にアンダーカット形状の嵌合部2bを形成すると同時に、突起部2dをも簡便に形成することができる。
【0059】
尚、蓋体3については、透明ポリスチレンや透明ポリエチレンといった透明の樹脂シート、あるいは紙やその他の素材を用い、適宜の方法により製造することができる。また、蓋体3には、図示しない通気孔あるいは該通気孔を封止するシール材やカバー材等を適宜設けてもよいし、蓋体3の一部または全部を通気性の素材で構成してもよい。
【0060】
また、容器を構成する本体部や蓋体の形状は、
図1や
図2に示した形状に限定されず、用途に応じて適宜選択することができ、比較的底の浅い容器や底の深い容器等を製造することも可能である。
【0061】
以上の手順により得た容器1の本体部2に関し、加熱に伴う変形のし難さについて試験を行った。
【0062】
図2に示す如き4個の突起部2dを本体部2に備えた容器1のほか、突起部を3個、6個あるいは8個、本体部に備えた容器(図示せず)、および本体部に突起部を備えない容器(図示せず)を作成した。突起部の数以外の構成、すなわち素材、形状、寸法等については、各容器で同じとした。
【0063】
成形以降、加熱されていない各容器の本体部を、空気温度23℃、絶対湿度50%の環境下に24時間以上静置した後、本体部のうち、突起部を設けた箇所の高さ(底部の最下面から、鍔部の上端までの寸法)をノギスで測定した。測定後、本体部2内に内容物が無く、また蓋体を嵌合していない状態で送風定温恒温機(ヤマト科学社製 DN600)に入れ、100℃で5分間加熱した。加熱後、さらに空気温度23℃、絶対湿度50%の環境下に30分間静置してから、突起部を設けた箇所の高さを再びノギスで測定した。各本体部につき、突起部を設けた箇所全てについて測定を行った。突起部を設けていない本体部については、周方向に均等な位置にあたる4箇所について高さを測定した。加熱前後の高さに基づき、下記計算式を用いて各部における高さの変動率を算出した。
高さの変動率[%]=|100×(加熱後の高さ[mm]-加熱前の高さ[mm])/加熱前の高さ[mm]|
【0064】
各本体部における高さの変動率の平均値を下記表1に示す。突起部を設けない場合、加熱の前後で本体部2の高さが2.8%も変動しているが、3個以上の突起部を設けた場合、変動率が効果的に抑制された。
【表1】
【0065】
このように、本実施例の容器1は、発泡樹脂シートにより形成される本体部2に突起部2dを形成することで、加熱時の剛性を保って変形し難くしている。加熱の前後を通じて嵌合部2bの寸法や形状に変化が少ないので、蓋体3の嵌合部3aとの間で良好な嵌合強度や密閉性を保つことができる。
【0066】
以上のように、本実施例の容器1は、発泡樹脂を素材として形成された本体部2を備え、本体部2は、上方に向かって縮径され、蓋体3を嵌合可能な嵌合部2bと、嵌合部2bの上端部から外側に突出する鍔部2cと、嵌合部2bの外面から鍔部2cの下面にかけて外側に突出する突起部2dとを備えている。このようにすれば、加熱に伴う嵌合部2bの変形を極力抑えることができる。
【0067】
本実施例の容器1において、本体部2は、100℃で5分間処理したとき、突起部2dを設けた箇所における高さの変化率が2%以下である。このようにすれば、加熱に伴う嵌合部2bの変形を抑え込むことができる。
【0068】
本実施例の容器1においては、本体部2の周方向に3個以上8個以下の突起部2dを備えることができる。このようにすれば、製造コストを抑えつつ嵌合部2bの変形を効果的に抑えることができる。
【0069】
本実施例の容器1においては、突起部2dの周方向の最大寸法を0.5mm以上2mm以下とすることができる。このようにすれば、嵌合部2bにおける十分な変形のし難さを実現し得る突起部2dを本体部2に設けるにあたって好適である。
【0070】
本実施例の容器1において、鍔部2cは、径方向外側へ向かって上方または下方に折れ曲がった形状を備えている。このようにすれば、鍔部2cの剛性を高めることができるので、嵌合部2bの変形のし難さを保つうえでより好適である。
【0071】
また、本実施例の容器1の製造方法においては、中央部にキャビティ14を備えた雌金型本体15と、雌金型本体15の外周を囲むように複数備えられ、雌金型本体15に対して径方向に可動する可動駒16とを備えた雌金型11と、キャビティ14に入り込む凸部12aと、凸部12aの周囲に設けられた周縁部12dとを備えた雄金型12とを使用し、雌金型11と雄金型12の近接に伴い、周縁部12dが可動駒16を押圧することで可動駒16が雌金型本体15に向かって動作し、可動駒16と、前記キャビティに入り込んだ雄金型12との間で本体部2の嵌合部2bを形成すると共に、可動駒16同士の間で突起部2dを形成するようにしている。このようにすれば、突起部2dを備えた本体部2を簡便に製造することができる。
【0072】
したがって、上記本実施例によれば、加熱に伴う嵌合部の変形を極力抑え得る。
【0073】
尚、本発明の容器およびその製造方法は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0074】
1 容器
2 本体部
2b 嵌合部
2c 鍔部
2d 突起部
3 蓋体
11 雌金型
12 雄金型
12a 凸部
12d 周縁部
14 キャビティ
15 雌金型本体
16 可動駒