(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-09
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】検査装置および検査方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/84 20060101AFI20221110BHJP
B65B 57/00 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
G01N21/84 C
B65B57/00 A
(21)【出願番号】P 2018058531
(22)【出願日】2018-03-26
【審査請求日】2021-03-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100088856
【氏名又は名称】石橋 佳之夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【氏名又は名称】狩生 咲
(72)【発明者】
【氏名】脇山 拓也
(72)【発明者】
【氏名】川島 啓祐
【審査官】小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-347393(JP,A)
【文献】特開平11-245921(JP,A)
【文献】特開2009-029464(JP,A)
【文献】特開昭61-259928(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
G01B 11/00 - G01B 11/30
B65B 57/00 - B65B 57/02
B65B 59/00 - B65B 65/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも流動体を含む包材の
表面に区画される対象領域を検査する検査装置であって、
前記包材
の所定の付与領域に力を付与することで、前記包材内の前記流動体を
、前記付与領域
の下
方から
前記付与領域と同一面かつ
前記付与領域とは異なる前記
対象領域の下
方へ移動させる変化部
と、
前記変化部により前記流動体を前記対象領域の下方へ移動させた後に、前記対象領域の読み取りを行う読取部と、
を備える、
検査装置。
【請求項2】
前記包材を搬送する搬送手段を備え、
前記変化部は、前記搬送手段による搬送中に前記包材の搬送方向下流側に力を付与し前記包材の前記搬送方向上流側を平坦又は持ち上げるよう形状を変形させる、
請求項1記載の
検査装置。
【請求項3】
前記対象領域は前記包材の前記搬送方向上流側に区画され、前記付与領域は前記包材の前記搬送方向下流側に位置する、
請求項2記載の検査装置。
【請求項4】
前記包材を搬送する搬送手段を備え、
前記変化部は、前記包材の上面側から搬送方向かつ前記包材に向けることで前記包材を吹き上げないようにエアーを吹きつけるエアー吹付部を有する、請求項1
乃至3のいずれかの項に記載の
検査装置。
【請求項5】
前記包材を搬送する搬送手段を備え、
前記読取部は、前記変化部よりも
搬送方向下流位置において前記対象領域の読み取りを行う
、
請求項1乃至
4いずれかの項に記載の検査装置。
【請求項6】
少なくとも流動体を含む包材の
表面に区画される対象領域を検査する検査方法であって、
検査装置が備える変化部により、前記包材
の所定の付与領域に力を付与することで、前記包材内の前記流動体を
、前記付与領域
の下
方から
前記付与領域と同一面かつ前記付与領域とは異なる前記対象領域の下
方へ移動させるステップ
と、
前記検査装置が備える読取部により、前記変化部により前記流動体を前記対象領域の下方へ移動させた後に、前記対象領域の読み取りを行うステップと、
を備える、
検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包材形状安定化装置、検査装置、包材形状を安定させる方法、および検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも流動体が封入されている包材、又は包材の外表面から読み取り可能な包材内部の物品を検査する検査装置が既に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
食品等の製造ラインでは、食品等を気体又は液体等の流動体と共に包材に封入し、商品として出荷することがある。包材の表面には、例えば商品名称や価格が表示されている。また、包材の上面側は少なくとも一部が透明になっており、内部の食品が外から視認できるようになっている。製造ラインの検査工程においては、包材外表面から読み取り可能な情報を読み取り、包材の表面又は内部の食品に異常がないかを検査する。
【0005】
ところで、包材外表面の状態は不安定で、商品により部分的に凹んでいたり、大きく湾曲しているといった様々な形状になる。包材外表面が凹んでいたり大きく湾曲している商品は、検査工程において包材外表面からの情報を正確に読み取ることが困難な場合があった。
【0006】
そこで本発明は、少なくとも流動体を含む包材の形状を安定させる包材形状安定化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る包材形状安定化装置は、少なくとも流動体を含む包材の形状を安定させる包材形状安定化装置であって、前記包材を変形させる変化部を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、少なくとも流動体を含む包材の形状を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第一の実施形態に係る包材形状安定化装置、及び当該包材形状安定化装置を備えた検査装置を示す(a)上流側から見た概略斜視図、および(b)下流側から見た概略斜視図である。
【
図2】上記検査装置のカバーを外した状態を示す、上流側から見た概略斜視図である。
【
図4】上記検査装置が備えるエアーノズルを示す(a)平面側から見た斜視図、(b)底面側から見た斜視図である。
【
図5】上記検査装置が備えるエアーノズルの別の実施の形態を示す(a)平面側から見た斜視図、(b)底面側から見た斜視図である。
【
図6】上記検査装置が包材外表面から読み取り可能な情報を読み取って検査する場合の概略フローチャートである。
【
図8】上記検査装置の検査対象物の別の例であって、(a)上記検査装置が有するエアー吹付部によりエアー吹付ける前の状態、(b)上記エアー吹付部によりエアーを吹付けた後の状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る包材形状安定化装置及び当該包材形状安定化装置を備える検査装置について、図を参照して説明する。
【0011】
本発明の実施形態に係る検査装置は、少なくとも流動体が封入されている包材を検査対象として、包材の外表面から読み取り可能な情報を読み取り、正常の範囲内か否かを検査する装置である。正常な範囲とは、後に詳述するが、例えば包材外表面に適切なラベルが貼付されているか、ラベルの位置および角度が許容される範囲内に収まっているか、ラベルに記載されている内容が正しいか、といった点で定められる範囲である。また、包材外表面に直接印字されている内容が正しいか、印字の曲り、かすれがないか、といった点で定められる範囲である。さらに、包材の透過部分から視認される内部の製品の色や形に関しても、許容できる範囲が「正常の範囲」として定められていてもよい。
【0012】
また、本発明の実施形態に係る包材形状安定化装置は、包材の形状を、検査装置が情報を読み取るのに適した形に変化させる装置である。なお、「安定化」とは、1個の包材の形状を、検査装置が情報を読み取るのに適した形に変化させることを指す。また、「安定化」とは、同一の製品であっても様々な形状になってしまう不安定な包材を、互いに均一になるようある程度一定の形状に変化させることも含む。
【0013】
●検査対象物の概要
図7に示すように、検査装置の検査対象物wは、例えば包材w0および包材w0に封入されている食品等の製品w1と、気体又は液体等の流動体により構成されている。流動体の例として、空気、窒素ガス、水、各種調味料の水溶液等がある。なお、窒素ガスが包材w0に封入されていると、当該製品の鮮度や品質などを長持ちさせることができる。包材形状安定化装置の使用が想定される包材w0とは、主に製造ラインで製造される食品等の製品w1が封入された袋である。包材w0は、製品w1および流動体が共に封入されている。包材w0は、例えばプラスチックフィルムからなる袋である。本実施形態の包材w0は、略長方形のプラスチックのフィルム2枚の間に製品w1を挟み込んで重ね合わせ、各端辺を互いに接着したような形状である。
【0014】
なお、検査対象物wは、密封されていてもよいし、適宜の吸気口を備えるフィルムやトレイを有していてもよい。後述するように、ある実施形態における包材形状安定化装置は、検査対象物w内部の流動体を流動させる。この場合、密封されている検査対象物wはより効率よく形状を変化させることができる。適宜の吸気口を備える検査対象物wの場合、流動体を流動させる効率は悪くなるが、同様の包袋形状安定化装置により形状を変化させることができる。
【0015】
製品w1は、流動体である気体又は液体と共に封入される、衝撃等により破損しやすいものを想定しており、例えば食品である。特に、気体と共に封入される製品の例としてパン、サンドイッチ、ハンバーガー、おにぎり等の主食、カット野菜等の惣菜、ポテトチップス、綿菓子等の菓子等がある。また、液体と共に封入される製品の例として、こんにゃく、おでん、煮卵等がある。また、製品自体が流動体であって、包材内部に製品のみが充填されていてもよい。
【0016】
包材w0の外表面には、製品の購入者が製品を選択するために必要な、商品の名称や価格などの情報が表示されている。これらの情報は、包材w0に直接印刷されている印字w2でもよいし、これらの情報を印字したラベルw3が貼付されていてもよい。また、包材w0の底面側にも、別の情報を表示する印刷又はラベルがあってもよい。包材w0は、少なくとも上面の一部又は前部が透明になっており、内部の製品w1が上面側から視認可能に構成されていてもよい。包材w0の外表面から視認可能な製品w1、印字w2およびラベルw3は、検査対象領域の例である。また、検査対象領域は、包材w0の形状そのものであってもよい。
【0017】
本発明において想定される包材w0は、包材内部で流動体および製品w1が流動するため、包材の外形は包材外部から与えられる力によって変形する不安定な物品である。例えば、包材の上面にラベルを貼付すると、ラベルを貼付した部分が内側に凹む。特に、パン類においては甘食など、厚みのある製品w1の場合は、包材上面の凹みや湾曲の程度が大きい。
【0018】
●検査装置の概要
図1乃至
図3に示すように、本発明の実施形態に係る検査装置10は、台座42、台座42上に支持部材41により支持された操作表示装置40、搬送部43、上制御部44、下制御部45、および主制御部49を有する。
【0019】
図1及び
図2に示すように、台座42は、操作表示装置40、搬送部43および上制御部44を支え、当該各構成を所定の高さに保持する。台座42は例えば上面に載置面を有する略直方体状のフレームである。台座42の底面には、頂点を支える足が合計4個設けられている。台座42の内部は中空であり、検査装置10の動作に必要な装置が収納されている。
【0020】
操作表示装置40は、検査装置10の使用者が検査装置10を監視したり、指示を入力したりすることができる装置である。操作表示装置40は、表示部401および操作部402を有する。表示部401は、検査装置10の動作状況や、検査結果などを適宜表示する。
【0021】
また、操作部402は、検査装置10の使用者が指示を入力可能な機能部であり、例えば複数の押しボタンである。検査装置10の動作状況、すなわち、搬送部43の搬送速度、後述するエアー吹付部201から噴出するエアーの風圧、エアー吹付部201の鉛直に対する角度、エアー吹付部201と搬送部43上の検査対象物wとの距離などを変更する指示が入力可能になっていてもよい。
【0022】
表示部401および操作部402は、1個のタッチパネルにより構成されていてもよい。
【0023】
上制御部44は、包材形状を安定化させ、検査するための主な構成を有する機能部である。上制御部44が有する各機能部は、後述する第1包材検出部27を除いて1個のカバー440に収容されている。カバー440は、台座42上面から上方に伸び出る薄い板状の第2支持部材46により背面側を支持されている。上制御部44は、搬送部43の上方に配置されていて、搬送部43と上制御部44の間には、検査対象物wが通過する検査空間47がある。カバー440は、搬送部43側、すなわち底面が開口されている。
【0024】
図2および
図3に示すように、搬送部43は、台座42上にあり、検査対象物wを搬送路に沿って搬送して、検査対象物wを上流から検査空間47に移動させる部材である。なお、上流とは、
図3において左側である。搬送部43は、上流ベルトコンベア431、下流ベルトコンベア432、平板433および平板434により構成されている。上流ベルトコンベア431、下流ベルトコンベア432、平板433および平板434は、いずれも上面が検査対象物wを搬送する搬送面となっていて、搬送面の高さがそれぞれ互いに同等になるように併設されている。上流ベルトコンベア431および下流ベルトコンベア432は、それぞれ図示を省略された無端ベルトが、所定距離だけ離れて配置される一対の回転軸やプーリーに架け渡されている。回転軸の一方又は両方は、コンベア駆動部により回転駆動される。
【0025】
図2に示すように、平板433および平板434は、搬送面の大きさが互いに同等な平板であり、上流ベルトコンベア431と下流ベルトコンベア432の間に配置されている。平板433、434は、検査対象物wを搬送する動力を持たず、平坦な上面により慣性力を利用して検査対象物wを滑らせることで、検査対象物wを上流ベルトコンベア431から下流ベルトコンベア432に受け渡す。平板433、434と、上流ベルトコンベア431および下流ベルトコンベア432との接合部において検査対象物wが滑らかに搬送されるように、平板433、434の、上流ベルトコンベア431および下流ベルトコンベア432との対向端部は、それぞれやや下方に折れ曲がっている。平板433、434は、例えば、動摩擦力の小さいステンレス板である。平板433、434の搬送方向の長さは、検査対象物wの横幅より狭く、検査対象物wが平板上で止まってしまうことなく上流から下流へ搬送されやすくなっている。
【0026】
平板433、434は、搬送面の幅方向中央部に開口435を空けて併設されている。言い換えれば、搬送部43の搬送面には、上流ベルトコンベア431、下流ベルトコンベア432、平板433および平板434に囲まれる開口435が設けられている。開口435は、搬送面と下制御部45とを連通していて、下制御部45が有する後述する第2読取部25が、開口435を通して検査空間47を通過する検査対象物を読み取ることができるように構成されている。開口435の搬送方向および幅方向の長さは、検査対象物wの搬送方向および幅方向の長さよりもそれぞれ短く、検査対象物wが開口435から落下することのないように構成されている。
【0027】
なお、搬送部は、ベルトコンベアに限られない。例えば、搬送面の高さが上流側から下流側に向かって徐々に下がるように構成し、重力を利用して検査対象物を下流側に滑らせて移動させてもよい。また、搬送部を並列する複数のローラー、すなわちフリーローラーで構成し、下流に向かって検査対象物を滑らせてもよい。検査対象物を上流側から押したり、下流側から引っ張ったりして移動させてもよい。
【0028】
主制御部49は、後述する読取部22および第2読取部25で読み取られる検査対象領域の情報と、あらかじめ記憶されている物品情報とを比較して、検査対象物wの状態が正常の範囲内であるか否かを判断する機能部である。主制御部49の機能の詳細は、後述する。
【0029】
●上制御部および下制御部
図3に示すように、上制御部44は、変化部20、変化調整部21、読取部22、読取調整部23、光源24、第1包材検出部27、および第2包材検出部28を有する。下制御部45は、第2読取部25、第2読取調整部26を有する。変化部20、変化調整部21、第1包材検出部27、および搬送部43は、包材形状安定化装置1を構成する。
【0030】
読取部22は、検査空間47に存在する検査対象物wの外表面から読み取り可能な情報を読み取る機能部である。読取部22は例えばカメラのような撮像装置である。読取部22は、検査空間47の上方に配置されていて、検査対象物wの上面から、製品w1、印字w2およびラベルw3を撮影する。製品w1、印字w2およびラベルw3は、検査対象領域の例である。
【0031】
なお、読取部22は、本実施形態においては撮像装置であるが、光の反射率を測定するだけの光センサであってもよい。また、読取部22は、非接触型の読取方式に限らず、検査対象物wに接触する接触型の読取を行うものであってもよい。
【0032】
読取調整部23は、読取部22の検査対象物wに対する距離や角度を調整する機構部である。読取調整部23は、縦支柱231および横支柱232を有する。縦支柱231は、一端がカバー44の裏面に固定されている。横支柱232は、縦支柱231にその一端が固定され、他端が搬送部43の上方に伸び出ている。横支柱232は縦支柱231の長さ方向に摺動可能である。横支柱232の搬送面からの高さは、横支柱232を縦支柱231の長さ方向に摺動させることにより調節することができる。読取部22は横支柱232の長さ方向に摺動可能に保持されている。読取部22を横支柱232の長さ方向に摺動させることで、読取部22の、搬送面の幅方向における位置を調整することができる。検査装置10が検査をしている状態においては、読取部22、縦支柱231および横支柱232の互いの位置は、ネジなど適宜の固定手段により固定されている。
【0033】
固定手段は、駆動部と連動させることにより、自動で高さや角度を調整できてもよい。駆動部により、物品情報を読み出した際に、変化部20や読取部22、光源24の高さや角度が自動で調整される。
【0034】
光源24は、検査空間47に存在する検査対象物wに光束を照射する。光源24は、検査空間47の下流側であって、搬送部43の上方に配置されている。光源24は、例えばLEDアレイからなるLEDライトである。光源24により検査対象領域を明るくすることにより、読取部22による読取精度を向上することができる。
【0035】
変化部20は、搬送面上に載置されている検査対象物wに力を付与することで、包材w0の外表面形状を変化させる機能部である。本実施の形態においては、変化部20は、包材w0の上面側から包材w0に向かってエアーを吹きつけるエアー吹付部201を有する。エアー吹付部201は、図示を省略されたポンプおよびポンプから排出されるエアーを制御するエアー制御部、ならびに、ポンプからのエアーを検査対象物wに対して吹き付けるエアーノズル202を有する。
【0036】
図4に示すように、エアーノズル202は、正面視において等脚台形および長方形を組み合わせたような六角形状の板状の部材である。エアーノズル202の上面には円筒状の接続部203が設けられ、ポンプに接続されている。エアーノズル207の底面には、複数のエアー吹出孔205が互いに略等間隔に併設されている。
【0037】
複数のエアー吹出孔205は、エアーノズル202の厚さ方向において互いに略同位置に設けられている。言い換えれば、複数のエアー吹出孔205は、エアーノズル202の底面にライン状に併設されている。このエアーノズル202により、検査対象物wにライン状のエアーを吹きつけることができる。
【0038】
図5に示すように、エアーノズルの別の例として、エアーノズル207の底面に、正面視における左右方向の全長に渡って複数の凹部204が互いに略等間隔に併設されることにより櫛歯状に形成されていてもよい。凹部204はスリット状であり、エアーノズル207の厚さ方向に渡って形成されている。凹部204の底を構成する面には、それぞれエアー吹出孔205が設けられていて、各エアー吹出孔205は接続部203と連通しており、ポンプからのエアーが接続部203を介してエアー吹出孔205から吹き出すように構成されている。エアー吹出孔205が凹部204に設けられている構成によれば、各エアー吹出孔205から吹き出されるエアーが凹部204を構成する壁で整流されて互いに略平行になるため、検査対象物wの目標位置に、的確に幅の狭いライン状のエアーを吹きつけることができる。
【0039】
エアー吹付部201は、エアーノズル202下方の搬送面上に載置されている検査対象物wに向かってエアーを噴射する。より具体的には、エアー吹付部201は、包材w0の上面側から、包材w0の表面であって検査対象領域とは異なる位置にエアー吹き付ける。
【0040】
図7に示すように、例えば、印字w2を検査対象領域とする場合、エアー吹付部201は、印字w2とは異なる位置、例えば吹付位置A2にエアーを噴射する。すると、エアーの風圧により、包材w0内部に封入されている流動体のうち、吹付位置A2の下側に存在している流動体は、印字w2の下側に移動する。印字w2がなされている部分の包材w0は、当該部分において一時的に流動体の量が増加するため、膨らむ。すなわち、印字w2は、エアーの吹付け前においては内側に凹んでいたり皺が寄っていたりした場合であっても、エアーを吹付けることにより、張りのある平坦な状態になる。エアー吹付部201により検査対象領域を平坦に変化させることで、凹みにより影になる領域が減少する。また、光源24からの光束が検査対象領域の広範囲にわたって照射される。したがって、エアー吹付部201を設けると、読取部22による検査精度を向上させることができる。
【0041】
ラベルw3を検査対象領域とする場合、エアー吹付部201は、ラベルw3とは異なる位置、例えば吹付位置A3にエアーを噴射する。ラベルw3は、ラベルw3を保持したバーを上方から包材w0に向かって下降させて貼付されることがある。すると、ラベルw3の貼付部分には下向きの力が加わり、内側に凹む場合がある。変化部20により検査対象領域を平坦に変化させることができる構成は、ラベルw3が検査対象領域である場合に特に有用である。
【0042】
また、ラベルw3は、空気圧(エアジェット)により検査対象物wへ貼付されることがある。保持したバーによる貼付の場合と異なり、直接検査対象物wへ接触する機構ではないが、強く空気圧によりラベルを吹き付けるため、同様に検査対象物wの形状が凹状になる場合が多い。したがって、ラベル貼付装置の下流に本発明に係る検査装置10を設け貼付処理の成否を判断することができるため、変化部20により検査対象領域を平坦又は持ち上げるように変化させることができる構成は、空気圧によりラベルw3を貼付する場合においても有用である。
【0043】
エアー吹付部201は、包材w0の端部のうち、検査対象領域とは離れている端部にエアーを吹付けるとよい。例えば、
図7中左下の角部近傍にある印字w2を検査対象領域とする場合、左下以外の端部のいずれかにエアーを吹付けるとよく、中でも対角に離れている右上の角部近傍の吹付位置A2に吹き付けるのが好適である。この構成によれば、より多くの流動体を検査対象領域の下側に移動させることができるため、検査対象領域をより確実に平坦な状態にすることができる。
【0044】
また、エアーの風圧が包材w0の中央から端部に向かって付与されるように、エアーノズル202が鉛直に対して下流側にやや斜めに配置されていてもよい。エアーノズル202が搬送方向上流側を向いている場合、エアーの吹き出しタイミングによっては搬送面を反射したエアーが包材w0の下側に潜り込み、包材を下から搬送面上方に向かって吹き上げるおそれがある。商品w1が軽い場合、当該吹き上げにより、包材w0自体が浮き上がり、検査対象物wの姿勢が傾く可能性がある。また、商品w1が重い場合であっても、商品w1に比べて包材w0が大きい場合、同様の結果を導く可能性がある。もし上流側に向かって斜めに配置されている場合、このような姿勢の傾きを避けるためには、エアーの吹き出しタイミングをシビアに調整する必要が生じる。これに対し、エアーノズル202が下流側を向いている構成によれば、エアーによる検査対象物wの吹き上げが起こりにくくなるため、エアーが吹き出すタイミングの最適な範囲が寛容になる。そして、安定して検査対象物を変形させることができる。。
【0045】
検査対象領域が検査対象物wの上流側に配置され、エアー吹付部201が下流側に配置されているとよい。エアーノズル202が固定されており、かつ検査対象物wが一方向に搬送されているため、検査対象物w内の流動体の移動は搬送方向と逆方向に発生させ易い状態である。よって、搬送方向下流側、すなわち検査対象物wの先端側を吹付位置とし、搬送方向上流側、すなわち検査対象物wの後端側を検査対象領域とする向きで検査対象物wを搬送することで、検査対象物w内の流動体を効率的に移動させることができる。なお、エアーの吹付位置これに限られるものではなく、検査対象物wの形状や検査対象領域の位置によっては、先端後端を逆にする場合や上記先端後端が左右方向になるように配置してもよい。
【0046】
図8(a)に示すように、エアーを吹付ける前においては、検査対象領域の例であるラベルw3が内側に凹んでいる。この状態のままでは湾曲が大きく、正面視の変形が大きいため、読取部22における画像認識率が落ちる可能性が高い。さらに凹状であるため搬送方向下流側にある光源24からの光を十分に受けることができず、撮像条件が悪くなる。
【0047】
図8(b)に示すように、エアーを吹付けた後は、ラベルw3が包材w0の外側へ向かって押し上げられ、平坦になっている。また、ラベルw3はエアーによって持ち上げられ、包袋w0の高さ方向において最も高い位置になっている。ラベルw3の湾曲が小さいため、正面視の変形が小さく、画像認識率が高い。さらに、高い位置に持ち上げられているラベルw3には、光源24からの光束が、より広範囲にわたって照射される。
【0048】
図2に示すように、変化調整部21は、包材w0に吹き付けられるエアーの強さ、吹付けられる位置、および角度のうち少なくとも1つを変更可能な機構部である。変化調整部21は、読取調整部23と同様の縦支柱211および横支柱212を有し、エアーノズル202の高さおよび搬送面の幅方向の位置を構成可能である。検査対象物wの形態、すなわち包材w0および製品w1の形状および大きさ、印字w2およびラベルw3の位置、形状、および大きさにより、最適なエアーの吹付け方は異なる。したがって、変化調整部21の構成によれば、検査対象物wの形態に合わせてエアーの吹付け方を最適に調整することができる。
【0049】
エアーを吹付ける構成によれば、製品w1を傷つけることなく、包袋w0内部の流動体を効率的に移動させることができる。なお、本実施形態において、変化部20が噴射するエアーとは、ポンプにより採取される空気であるが、窒素ガス等異なる気体であってもよい。
【0050】
また、変化部20は、エアーを吹付ける構成に限られず、検査対象領域を読取部22による読み取りに適した形状に変化させるものであればよい。例えば、変化部20は、エアーを吸引することで検査対象物wを非接触で変形させる機構部であってもよい。具体的には、正面視略長方形の検査対象物wの四隅を背面側に吸引して、中央寄りにある検査対象領域を手前側に押し出すような機構部であってもよい。さらに、変化部20は、適宜の吸気口を備える検査対象物wに対しては、当該吸気口にエアーを吹付けることにより、検査対象物wにエアーを注入して、包材を膨らませる機構部であってもよい。
【0051】
また、変化部20は、アームやガイド等、検査対象物wに接触する機構部であってもよい。例えば、検査対象物wが通過するトンネル状の機構部であって、トンネルの内側面に押圧されて検査対象物wを平坦に変化させるようなものであってもよい。凸状の検査対象物wを底面側から吸引することで、検査対象物wを平坦に変化させるようなものであってもよい。変化部20は、スポンジ又はブラシ状の接触部を有していて、接触部により検査対象物wの上面をなでることで検査対象物wの形状を変化させてもよい。
【0052】
また、変化調整部23は、本実施形態においてはエアーの吹付け方を調整する機構部であったが、変化部20がエアー吹付部201を有さない構成の場合は、それぞれの変化部の構成に対応する調整手段を有する機構部であってもよい。
【0053】
第1包材検出部27および第2包材検出部28は、搬送部43により搬送されている検査対象物wが検出範囲に到達していることを検出する機構部である。第1包材検出部27および第2包材検出部28は、例えば赤外線センサであるが、静電容量センサであってもよいし、接触子が検査対象物wに接触したことを検知する接触式センサであってもよい。
【0054】
第1包材検出部27の検出範囲は、搬送方向において変化部20の上流側に配置されている。変化部20は、第1包材検出部27による検知に基づいて検査対象物wを変形させる。
【0055】
第2包材検出部28の検出範囲は、搬送方向において読取部22の上流側に配置されている。読取部22は、第2包材検出部28による検知に基づいて検査対象物wを読み取る。
【0056】
具体的には、検査対象物wは、第1包材検知部27によって検知された後、搬送部43により変化部20の下方へ移動する。したがって、変化部20は、第1包材検出部27による検知の所定時間後に検査対象物wを変形させるとよい。また、検査対象物wの形状等に合わせて、第1包材検知部27による検知から変化部20の作動までの時間を調整可能に構成してもよい。また、読取部22は、第2包材検出部28による検知の所定時間後に検査対象物wを読み取るとよい。
【0057】
第2読取部25は、検査空間47に存在する検査対象物wの外表面、特に底面から読み取り可能な情報を読み取る機能部である。第2読取部25は、例えばバーコードスキャナであるが、読取部22と同様、カメラのような撮像装置や、光の反射率を測定するだけの光センサであってもよい。または、検査対象物wに接触することで検査を行うような接触型の読取を行うものであってもよい。この構成によれば、検査対象物wの底面に表示されている印字やラベルの情報を読み取ることができる。
【0058】
第2読取調整部26は、第2読取部25の検査対象物wに対する距離や角度を調整する機構部である。第2読取調整部26の具体的な構成は、読取調整部23と同様の態様が適用可能である。
【0059】
主制御部49は、読取部22および第2読取部25で読み取られる検査対象領域の情報と、あらかじめ記憶されている物品情報とを比較して、検査対象物wの状態が正常の範囲内であるか否かを判断する機能部である。物品情報は、例えば、その検査対象物wに表示されるべき印字内容を示す画像情報や、ラベルの画像情報である。また、検査対象物w又は製品w1そのものの画像情報である。主制御部49は、読取部22および第2読取部25により撮像される画像情報と、物品情報の画像情報を比較する。
【0060】
表1に物品情報テーブルの1例を示す。物品情報テーブルには、個別の商品番号、名称、表面の画像情報、および裏面の画像情報が一連の情報として関連づけられて保存されている。また、物品情報テーブルには、個別の商品番号ごとに、エアーの吹付けの強さを表す「エア力」、エアーの吹付け角度および吹付け位置、搬送部43による搬送速度が保存されている。エアーの吹付け強さを表す数値としては、ポンプの稼働率および吹付け時間等がある。さらに、物品情報テーブルには、個別の商品番号ごとに、主制御部49による画像認識における一致率、すなわち、正常の範囲と判定する閾値が保存されている。
【0061】
また、物品情報テーブルの他の情報として、検査対象物wの幅、長さ、高さからなる寸法情報や、当該物品における検査対象領域の位置情報、検査対象領域に基づくエアー吹付位置情報等を物品ごとに記憶していてもよい。また、エアー吹付の開始時間や終了時間も上記の寸法情報や検査対象領域の位置情報、エアー吹付位置情報などにより任意に設定させることができる。これらの情報に基づいて、上記の所定時間をきめ細かく設定でき、物品ごとに最適な変形・撮像を行うことが可能となる。
【0062】
また、上記の物品情報は、表示部401や操作部402を使って、読み出しおよび書き換えをすることができる。検査対象物品を特定した操作者は、操作部402を操作し適切な物品情報を設定し検査を行うことができる。
【0063】
本発明に係る検査装置10は、上流のラベル貼付装置やネットワークと接続されていてもよい。この構成によれば、操作者が操作部402を操作しなくても、ラベル貼付装置や各装置を管理・監視しているコントローラーから物品情報を受信し、適切な情報を設定することができる。さらに当該情報に基づいて、変化部20、読取部22、第2読取部25および光源24等の高さや角度を商品読み出し時に自動調整することができるように構成されていてもよい。
【0064】
【0065】
また、物品情報は、印字およびラベルに記載されている文字の情報であってもよい。この場合、主制御部49は、読取部22および第2読取部25により撮像された画像を文字認識し、物品情報の文字情報と比較してもよい。さらに、読取部22および第2読取部25がバーコードスキャナである場合は、バーコードが示す記号配列であってもよい。
【0066】
主制御部49が、読取部22により撮像されるラベルw3の画像情報と、物品情報の画像情報とを比較する場合、主制御部49は、ラベルw3が貼付されているか否かを判断する。また、主制御部49は、例えばラベルw3の貼付位置および傾きががあらかじめ定められた正常の範囲内であるかを判断する。さらに、主制御部49は、ラベルw3の表面に印字されている文字およびイラストが、あらかじめ記録されている物品情報と一致しているとみなせるか否かを判断する。主制御部49は、製品w1そのものを撮像して、封入されている製品があらかじめ記録されている製品と同一か否かを判断してもよい。
【0067】
主制御部49により正常の範囲内であると判断された検査対象物wは、規定の製造ラインの下流へ搬送される。主制御部49により異常と判断された検査対象物wは、検査装置10又は下流に適宜配置される排出機構により、製造ラインから弾かれ、人手による検査工程に送られる。
【0068】
なお、本実施の形態においては、主制御部49は検査装置10内部に組み込まれている適宜のマイコン又はCPU等により動作するものとしたが、検査装置10が有線又は無線で外部機器と接続され、外部機器が判断部の機能を有するものとしてもよい。また、物品情報テーブルを記憶する機能部も、検査装置10内部にあっても良いし、外部機器から受信することができるものとしてもよい。
【0069】
●検査装置による検査のフロー
図6に示すように、検査対象物wが搬送部43の上流から所定の位置まで搬送されると、第1包材検知部27に検知される(ステップS1)。所定時間経過後(ステップS2)、変化部20が有するエアー吹付部201により、検査対象物wにエアーが吹き付けられる(ステップS3)。エアーの吹付けが開始されてから所定時間経過後(ステップS4)、エアーの吹付けが終了する(ステップS5)。
【0070】
エアーにより、検査対象領域が平坦な状態に変形された検査対象物wは、搬送部43によってさらに下流へと搬送される。検査対象物wは、所定の位置まで搬送されると、第2包材検知部28により検知される(ステップS6)。所定時間経過後(ステップS7)、検査空間47まで搬送された検査対象物wは、読取部22および第2読取部25により読み取られる(ステップS8)。
【0071】
主制御部49は、読取部22により読み取られる読取結果に基づいて、検査対象物wの状態が正常の範囲内であるか否かを判断する(ステップS9)。主制御部49により正常の範囲内であると判断された検査対象物wは、規定の製造ラインの下流へ搬送される(ステップS10)。主制御部49により異常と判断された検査対象物wは、検査装置10又は下流に適宜配置される排出機構により、製造ラインから弾かれる(ステップS11)。
【0072】
本実施の形態に係る検査装置および包材形状安定化装置によれば、流動体が封入されている包材の形状を安定させることができる。
【0073】
(第2実施形態)
本発明に係る包材形状安定化装置の別の実施の形態について、先に説明した構成と異なる部分を中心に説明する。第2実施形態の包材形状安定化装置は、包材に貼付物を貼付する貼付装置の搬送方向上流側に配置され、包材が第2所定位置に存在していることを検知する包材検出部をさらに備える点において、第1実施形態と異なる。
【0074】
この包材形状安定化装置によれば、包材の、ラベルなどの貼付物を貼付する領域を、張りのある平坦な形状に変化させることができる。したがって、ラベルを平坦に貼付しやすくなり、貼付装置による貼付精度が向上する。
【0075】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下には限られない。
【0076】
(付記1)
少なくとも流動体を含む包材の形状を安定させる包材形状安定化装置であって、
包材の外表面形状を変形させる変化部、
を備える、包材形状安定化装置。
【0077】
(付記2)
前記包材の検査対象領域を読み取る読取部をさらに備え、前記変化部は、前記検査対象領域の表面形状を変形させる、
付記1記載の包材形状安定化装置。
【0078】
(付記3)
前記読取部で読み取られる前記検査対象領域の情報と、あらかじめ記憶されている物品情報とを比較して、前記包材の状態が正常の範囲であるか否かを判断する主制御部をさらに備える、
付記2記載の包材形状安定化装置。
【0079】
(付記4)
前記変化部は、前記包材に力を付与することで前記検査対象領域の形状を変形させる、
付記2又は3記載の包材形状安定化装置。
【0080】
(付記5)
前記検査対称領域は前記包材に貼付されているラベルの表面に設けられている、
付記2乃至4のいずれかに記載の包材形状安定化装置。
【0081】
(付記6)
前記変化部は、前記検査対象領域を平坦又は持ち上げるように変形させる、
付記2乃至5いずれかの項に記載の包材形状安定化装置。
【0082】
(付記7)
前記変化部は、前記包材の上面側から前記包材に向かってエアーを吹きつけるエアー吹付部を有する、
付記2乃至6いずれかの項に記載の包材形状安定化装置。
【0083】
(付記8)
前記エアー吹付部は、前記包材の表面であって前記検査対象領域とは異なる位置にエアーを吹きつける、
付記7記載の包材形状安定化装置。
【0084】
(付記9)
前記エアー吹付部は、前記包材の端部から中央に向かって、鉛直に対して斜め下方に傾いて配置されている、
付記7又は8記載の包材形状安定化装置。
【0085】
(付記10)
前記エアー吹付部は、前記包材の角部のうち、前記検査対象領域とは離れている角部に向かってエアーを吹きつける、
付記9記載の包材形状安定化装置。
【0086】
(付記11)
前記エアー吹付部は、複数の孔がライン状に併設されているエアーノズルを有し、前記エアーノズルにより前記包材にライン状のエアーを吹きつける、
付記7乃至10いずれかの項に記載の包材形状安定化装置。
【0087】
(付記12)
前記エアー吹付部は、前記包材に吹き付けられるエアーの強さ、吹付けられる位置、および角度のうち少なくとも1つを変更可能な変化調整部を有する、
付記7乃至11いずれかの項に記載の包材形状安定化装置。
【0088】
(付記13)
前記包材を搬送する搬送部をさらに備える、
付記1乃至12いずれかの項に記載の包材形状安定化装置。
【0089】
(付記14)
前記包材が検出範囲に存在していることを検知する包材検出部をさらに備え、
前記検出範囲は、前記搬送部の搬送方向において前記読取部の上流側であり、
前記変化部は、前記包材検出部による前記包材の検知に基づいて前記包材を変形させる、
付記13記載の包材形状安定化装置。
【0090】
(付記15)
前記包材形状安定化装置は、前記包材に貼付物を貼付する貼付装置の搬送方向上流側に配置され、
前記包材が第2検出範囲に存在していることを検知する第2包材検出部をさらに備え、
前記第2検出範囲は、前記貼付装置の上流側であり、
前記変化部は、前記第2包材検出部による前記包材の検知に基づいて前記包材を変形させる、
付記13又は14記載の包材形状安定化装置。
【0091】
(付記16)
前記包材は第2検査対象領域を有し、前記包材の底面側から前記第2検査対象領域を読み取る第2読取部をさらに備える、
付記1乃至15いずれかの項に記載の包材形状安定化装置。
【0092】
(付記17)
前記包材の底面側に設けられている第2検査対象領域を読み取る第2読取部をさらに備える、
付記1乃至16いずれかの項に記載の包材形状安定化装置。
【0093】
(付記18)
前記第2読取部で読み取られる情報と、あらかじめ記憶されている物品情報とが一致するか否かを判断する判断部をさらに備える、
付記16又は17記載の包材形状安定化装置。
【0094】
(付記19)
少なくとも流動体を含む包材の形状を安定させる包材形状安定化装置と、
前記包材の外表面から読取可能な情報を読み取る読取部と、
を備え、
前記包材形状安定化装置は、付記1乃至18いずれかの項に記載の包材形状安定化装置である、
検査装置。
【0095】
(付記19)
少なくとも流動体を含む包材の形状を安定させる方法であって、
前記包材を変形させるステップと、
を備える、包材形状を安定させる方法。
【0096】
(付記20)
少なくとも流動体を含む包材を検査する方法であって、
前記包材を変形させるステップと、
前記包材の外表面から読取可能な情報を読み取るステップと、
を備える、検査方法。
【符号の説明】
【0097】
1 包材形状安定化装置
10 検査装置
20 変化部
w 検査対象物
w0 包材
w2 印字(検査対象領域)
w3 ラベル(検査対象領域)