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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-09
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】乾燥植物の粉砕装置
(51)【国際特許分類】
   B02C 4/10 20060101AFI20221110BHJP
   B02C 4/34 20060101ALI20221110BHJP
   B02C 4/32 20060101ALI20221110BHJP
   A23F 3/06 20060101ALI20221110BHJP
【FI】
B02C4/10
B02C4/34
B02C4/32
A23F3/06 U
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019504803
(86)(22)【出願日】2017-06-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-08-22
(86)【国際出願番号】 IB2017053914
(87)【国際公開番号】W WO2018020339
(87)【国際公開日】2018-02-01
【審査請求日】2020-05-25
(31)【優先権主張番号】00974/16
(32)【優先日】2016-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(73)【特許権者】
【識別番号】519025769
【氏名又は名称】ユニキャップス・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Unicaps GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(72)【発明者】
【氏名】ルーカス・プファマッター
(72)【発明者】
【氏名】マルコ・アシュヴァンデン
【審査官】瀧 恭子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-260452(JP,A)
【文献】米国特許第01349221(US,A)
【文献】米国特許第05375779(US,A)
【文献】米国特許第03933086(US,A)
【文献】特表2015-520704(JP,A)
【文献】特開平05-015792(JP,A)
【文献】特開昭51-023856(JP,A)
【文献】特開平02-128649(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C 1/00-25/00
A23F 3/00-5/50
B65B 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カム(24)点在する回転可能に配置されたローラにより、乾燥植物を粉砕、特に乾燥茶葉、ハーブおよびその他の乾燥植物およびそれらの構成部分を粉砕するための装置において、
前記装置が、
粉砕されるべき製品用の上部の入口(6)と粉砕された製品用の下部の出口(7)とを有するハウジング(1)と、
少なくとも2つ以上の同一の回転可能な従動ローラ(2、3)と、を備え、
前記ローラは上下にある少なくとも2つ平面(4、5)に配置され、各平面(4、5)にそれぞれ少なくとも1つのローラ(2、3)が配置され、前記ローラが少なくとも1つの櫛部(15)に対応する、装置。
【請求項2】
各ローラ(2、3)の左右にそれぞれガイドプレート(13、14)が前記ハウジング(1)の側壁に対して上方に傾斜して、前記ローラ(2、3)に向かって配置されており、前記ガイドプレート(13、14)には、前記ローラ(2、3)の高さで少なくとも1つの構造化された櫛部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
各平面(4、5)に2つのローラ(2、3)が配置され、上段平面(4)の前記ローラ(2)間の間隔が、下段平面(5)の前記ローラ(3)間の間隔より大きく、前記上段平面(4)の前記ローラ(2)と前記下段平面(5)の前記ローラ(3)との間の軸心距離のオフセットが少なくとも10mmあるべきであることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
両方の平面において、粉砕される製品用に、前記ローラの間に部分供給プレートとしてのガイドプレート(14)が配置され、前記ガイドプレートは上方に頂点がある三角形に形成されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記ローラ(2、3)の回転速度が可変であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
2つの櫛部(15)が、少なくとも1つのローラ、または各ローラ(2、3)に関連付けられていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
垂直方向における前記櫛部(15)の調節、またはローラ(2、3)と櫛部(15)との間の距離の調節が、少なくとも1つの調節機構を上方から操作することによって行われ、少なくとも1つの調節機構が、前記上段平面(4)内またはその上方に配置されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記装置が吸引装置を備えており、吸引があってもなくても標準大気が前記ハウジング(1)内に存在することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記装置が、定置式または可動式に設計されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
ユニット内で、前記装置がモジュール式および小型に、横に並んでおよび/または前後に並んで配置可能であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記カム(24)が、少なくとも3.5mmの高さ(P)および最大6mmの幅(W)を有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
2つのカム(24)間の距離(L)、または前記ローラ(2、3)の周辺領域にある溝(25)の幅が、前記カム(24)の幅(W)よりも小さく選択される、または(W)<2(L)であることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
カム(24)点在する回転可能に配置されたローラにより、乾燥植物を粉砕、特に乾燥茶葉、ハーブおよびその他の乾燥植物およびそれらの構成部分を粉砕するための装置において、
前記装置が、粉砕されるべき製品用の上部の入口(6)と粉砕された製品用の下部の出口(7)とを有するハウジング(1)を備え、
前記ローラ(2)は垂直方向において前記入口(6)の下流にあり、2つの櫛部(15)に対応し、上方からの操作によって前記櫛部(15)を垂直方向に調節するための調節機構が設けられており、前記調節機構が前記ハウジング(1)内またはその上方に配置されている、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥植物の粉砕/破砕のための、特に乾燥茶葉、ハーブ、および他の乾燥植物およびそれらの構成部分の粉砕のための、請求項1の前提部に記載の装置に関する。
【背景技術】
【0002】
茶葉を粉砕または切断するための一般的な装置は、先行技術から公知である。先行技術において、カム、刃先、または類似の他の部材が点在する回転可能に配置されたローラがハウジング内で使用される。カウンタパートとして別のそのようなローラまたは櫛形部材を適合させることができ、ローラとカウンタパートとの間の空隙または間隙で茶葉が粉砕または切断される。茶葉は、ローラの上に配置された容器から送り出される。破砕された茶葉は、例えば回収および排出装置において、ローラの下で検出され取り除かれる。
【0003】
通常、垂直方向に配置された多数の間隙があり、大きいものから微細なものへの粉砕が行われる。したがって、ローラおよび櫛部は多様な幾何学的形状を有する、および/または異なるパラメータで駆動される。これは例えば、英国特許第2158338(A)号、英国特許第132765号、英国特許第282147号または欧州特許出願公開第2660161(A1)号に開示されている。徹底的な粉砕の結果として、茶葉の細胞構造は破壊され、構成成分または芳香が失われる。さらに、風味を減少させる微粒子またはその他のものが蓄積する可能性がある。
【0004】
とりわけ、英国特許第820726(A)号、英国特許第559937(A)号、旧ソ連特許第454020(A1)号または旧ソ連特許第400305(A1)号により、切断ローラを有するローラ対のローラ間のローラ間隙における茶葉の粉砕も公知である。
【0005】
他のそのような装置は、欧州特許出願公開第2660161(A1)号に開示されている。ここでは、ハウジング内に3つのローラが上下に積み重ねられている。最上部のローラの上方には、茶葉を供給するための供給ホッパが配置され、最下部のローラの下方には粉砕された茶葉用の漏斗形状の排出装置が配置されている。V字形の傾斜したガイドプレートによって、それらのローラに対面する前面領域で櫛部に合流し、茶葉はローラに向けられて、ローラの切断カムと櫛部の切断部材との間で小片に刻まれる。
【0006】
破砕された茶葉は下にあるローラの方向に、または第3のローラの後には排出ユニットに落下し、再び大から小への粉砕が行われる。ハウジング内に窒素が供給され、粉砕は保護ガス雰囲気下で行われる。
【0007】
その他の従来技術と同様に、粉砕パラメータの調整は、水平に側面から、そして特に前面から、ハウジングに配置された調節機構を介して行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】英国特許第2158338号明細書
【文献】英国特許第132765号明細書
【文献】英国特許第282147号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2660161号明細書
【文献】英国特許第820726号明細書
【文献】英国特許第559937号明細書
【文献】旧ソ連特許第454020号明細書
【文献】旧ソ連特許第400305号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の主な目的は、乾燥植物を粉砕するための、特に乾燥茶葉、ハーブおよびその他の乾燥植物およびそれらの構成部分を粉砕するための、これらの製品を傷めずに粉砕することを可能にし、粉砕パラメータの容易な調節を可能にする装置を作成することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この問題は、請求項1の特徴部分によって解決される。
【0011】
この装置は、粉砕される製品用の上部の入口と、粉砕された製品用の下部の出口とを有するハウジングを備える。
【0012】
ハウジング内では、入口の下流側に、少なくとも2つの同一の回転可能な従動ローラが、少なくとも2つの高さの平面(粉砕室)で、個々のローラ通路として上下に配置されており、各平面に少なくとも1つの対応するローラを備える。ここで、同一とは、ローラの寸法および構成、そして好ましくは各ローラの粉砕パラメータも同じであることを意味する。
【0013】
各ローラは、少なくとも1つの調節可能な櫛部に対応する。
【0014】
好ましくは、それぞれ各ローラの左右に向けられてガイドプレートがハウジングの側壁に対して傾斜してローラの方に向けられて配置され、ガイドプレートにはローラ高さで、対応する形状の構造化された櫛部が備えられている。
【0015】
製品の粉砕は、入口から導入された製品がローラと櫛部との間に進入することにより行われ、粉砕された製品が重力によって引込みおよび排出されなかった場合には、回転ローラのカムおよびノッチまたは溝がこれを生じさせる。
【0016】
本発明による装置は特に、乾燥茶葉または他の乾燥植物または植物の一部を望ましい特性が維持されるように傷めることなく穏やかに粉砕することを可能にする。これは、細胞壁が保護されるか、または最小限にしか損傷されていないこと、また給茶の際に最適な風味の展開が達成されることを意味する。これはまた、カプセルに配合可能な茶または他の物質において、湯との接触時間が短いにもかかわらず十分に多様な風味を茶材料から抽出することも可能にする。
【0017】
好ましい実施形態は従属請求項に開示されている。
【0018】
一平面ごとに1つのみのローラを有する装置の実施は、本発明に従ったものである。好ましい実施形態では、ハウジング内で4つのローラが上下に2つの高さの平面で配置され、各平面に2つの個々のローラが個々のローラ通路として配置されている。上段平面では、個々のローラは、下段平面よりも互いに大きな離間距離を有し、下段ローラへの供給は重力によって達成される。ローラは互いに上下に垂直に配置されるべきではない。上段平面のローラと下段平面のローラとの間の軸心距離のオフセットは、少なくとも10mmあるべきである。
【0019】
このローラ配置は、上方から調節機構を操作することによって、ローラと櫛部との間の距離の調節、または垂直方向における櫛部の調節を可能にする。調節機構は上段平面内またはその上方に配置され、下段平面の櫛部の調節を可能にする。
【0020】
これは同時に、粉砕能力の増大のために、複数の装置をパッケージ配列として互いに並んで直列におよび/または前後に連続させてコンパクトなモジュール式配置を可能にする。
【0021】
別の実施形態では、各平面のローラを対にして配置することもでき、各ローラ対は、ローラが互いに対して回転する、または互いに係合するように配置され、回転速度は1つのローラ配置の場合と同様に可変である。
【0022】
カムは、好ましくは、少なくとも3.5mmの高さP(したがって、対応する溝の深さ)および最大6mmの幅Wを有する。軸方向および半径方向における2つのカム間の距離L(または溝の幅)は、カムの幅Wよりも小さいか、または最大でも等しい。
【0023】
両方の平面において、粉砕される製品用に、ローラの間に三角形の部分供給プレートが配置され、部分供給プレートはローラの間で上方に頂点があるように形成される。
【0024】
さらに好ましい実施形態では、特に装置の連続動作のため、そしてそれによって必要となる塵埃除去のために吸引のための手段が装置に設けられる。
【0025】
さらに、本発明による装置は、定置式または可動式に設計することができる。
【0026】
粉砕工程は、装置のハウジング内で、酸化標準大気下で行われるのが好ましい。
【0027】
さらに、粉砕された製品はその後、窒素雰囲気下で、コーヒーカプセルと同様のカプセルに充填することもできる。
【0028】
本発明は、例示的な実施形態において図面を用いて以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明による装置の簡略図である。
図2図1の装置の側面図である。
図3】本発明による装置の別の構成の図である。
図4a】ローラの図である。
図4b】ローラの詳細図である。
図5】ローラの対での配置を示す図である。
図6】本発明による装置の吸引の図である。
図7】本発明による、櫛部のための調節装置である。
【0030】
乾燥植物、例えば乾燥茶葉を粉砕するための本発明による装置(図1)はハウジング1を備え、この中に4つの同一のスチールローラ2、3が、2つの高さの平面4、5で上下に配置されており、各平面4、5につき2つのローラ2、3がある。上段平面4では、ローラ2間の相互の間隔は、下段平面5のローラ間より大きい。
【0031】
上段平面4の上方には、未粉砕の茶葉用の漏斗形の入口6が設けられており、そこから茶葉が自由に落下して上方のローラ2に到達する。したがって、下方のローラ3への供給は、本質的に重力によって達成される。粉砕された茶葉用の出口7が、ハウジング1内に下方のローラ3の下で設けられる。粉砕された茶葉は、この出口7から自由落下すると、それらを輸送するための装置、例えばコンベヤベルト8へ至る。
【0032】
入口6および出口7は、ローラ2、3の全長にわたって延伸していてもよい。
【0033】
未粉砕の茶葉用の供給装置9(図2)が入口6に関連付けられ、そこから入口6に充填される。供給装置9は、単位時間当たりに供給される茶葉の量を制御および調整することができる。
【0034】
ローラの長さは約530mmであるが、最大約800mmまでの長さを有することも可能である。ローラには、先行技術でよく知られているように、カム24およびノッチまたは溝25が連続的に周面12に備えられている。隣接する2つのカム24は、溝25によって、軸方向および半径方向に互いに離間している。ローラ2、3の軸方向において、カム24は互いに等しい距離を有し、外周上の半径方向でも同様である。2つのカム24間の間隔の軸方向および半径方向の大きさは、同じでも異なっていてもよい。
【0035】
カム24は、少なくとも3.5mmの高さPおよび最大6mmの幅を有する(図4bを比較されたい)。高さPについてのそれより小さい値および幅Wについてそれより大きい値は、処理量および粉砕の程度に影響を与える。
【0036】
2つのカム間の間隙L、すなわち溝25の幅は、カム24の幅Wよりも軸方向および半径方向に小さくなるように選択される。
【0037】
一般に、W>L、およびW<2Lの関係が存在するものとする。
【0038】
ローラ2、3は、回転速度が可変に駆動されることができるが、その際、ローラ2、3のそれぞれの回転速度は、互いに異なるべきではない。
【0039】
ローラ2、3は、両平面4、5において同一であってもよく、あるいは、本発明の実施態様に属さない別のものにおいては、各平面4、5で異なる設計であってもよい。異なる設計の場合、上段平面4のローラ2は、下段平面に比べてより粗い茶葉を破砕するように形成され、動作可能である。その後、事前に粉砕した茶葉のさらに細かい粉砕が下段平面5で行われる。
【0040】
さらに、関連する傾斜したガイドプレート13、14が、ローラ2、3に向けられている。これらのガイドプレートは、茶葉をローラ2、3(図1、3)に送り、供給される茶葉の流れをローラの長さにわたって均一にする。
【0041】
ローラ2、3の高さにおいて、ガイドプレート13、14は櫛状に設計され、これらのガイドプレートは同様に、ローラ2、3のカム24および溝25と噛合/相互作用するカムおよび溝を特徴とする。櫛部15はまた、ガイドプレート13、14に配置された別個の部材として設計されることもできる。
【0042】
各ローラ2、3の粉砕能力を増大させるため、図4aに簡略化した形で示すように、各ローラ2、3に2つの櫛部15を関連付けてもよい。櫛部15は、互いにほぼ平行に、またはわずかに傾斜して配置される。そのような実施態様は、第2の櫛部15を設けるという比較的少ない余分な労力で、ローラ2、3の粉砕能力を倍増させる。
【0043】
両方の平面において、頂部が上になるように形成されたガイドプレート14(三角形の部分供給プレート)がある(図7)。ガイドプレート14に関連して、櫛部を垂直方向に、またはむしろローラと櫛部15との間の距離を調節するための調節装置23がある。
【0044】
両方の平面4、5における櫛部15の上方からの調節を確実にするために、上段平面4のローラ2と下段平面5のローラ3との間の軸心距離のオフセットは少なくとも10mmであるべきである。
【0045】
別の実施形態では、単一のローラ通路の代わりに、平面4、5のうちの少なくとも一方で、ローラ2、3は、それらの間にローラ間隙16を有して対として配置されてもよい(図5)。ローラ2、3は互いに対して回転し、両方のローラ2、3のカム24および溝25は互いに噛み合っている。ローラ間の相互間隔、すなわちニップ16もまた、図5には明示されていない調節装置によって、上方から調節可能である。
【0046】
この設計はまた、単一ローラ通路と比較して回転速度が増加され得るため、非常にコンパクトな構造およびローラ2、3のより高い粉砕能力を可能にする。
【0047】
ローラ2、3、特に櫛部15の調節は、上方からの操作を介して垂直方向に、調節装置23によって、少なくとも上段平面4で、好ましくは両方の平面で行われる(図7)。これにより、本発明による装置を非常にコンパクトに構成することができ、設置面積が小さくなり、したがっていくつかの装置を隣接して並べて、および/または前後に並べて非常に高密度に配置することができる。
【0048】
本発明の装置内で茶葉の粉砕は、酸化標準大気下で行われる。
【0049】
連続操作のために、本発明による装置は、茶の塵または他の粒子の蓄積を防ぐために吸引装置を備えていてもよい。このために、平面4、5ごとにステンレス鋼製の有孔導管17を設けることが好ましい。有孔導管17は、食品用に承認されたフランジシール18によってハウジング1の一方の側に配置される(図6)。導管17の一方の端部はハウジング1から突出し、他方の端部はハウジング1内に露出して開口する。導管17は、概ねローラ2、3の長さにわたって延伸する。スロットルバルブ22を備えたフランジ継手19を通して、そしてホース20を介して、導管17は、簡略化された形で示されている吸引装置21に接続される。吸引装置21はまた、排気フィルタ、好ましくは防爆排気フィルタに結合されてもよい。
【0050】
全ての調節および制御操作は、好ましくは電子的に行われるが、手動制御も可能である。
【0051】
本発明による装置は、供給装置9と同様に、定置して配置されてもよく、または図1および図2に示すように、可動フレーム10、11に取り付けてもよい。その場合、本発明による装置用のフレーム10は、コンベヤベルト8を支持することができる。
【0052】
非常に単純化した方法では、単一のローラ2のみを装置に設けることができる。その場合、ローラ2も、垂直方向において入口6の下流にあるが、図5に示すように2つの櫛部15に対応する。
【0053】
垂直方向の櫛部15の調節は、ここでも少なくとも1つの調節機構の上方からの操作を介して提供され、調節機構は、ハウジング1内、またはその上方、またはこの実施形態では単一の平面4の上方に配置される。
【符号の説明】
【0054】
1 ハウジング
2 ローラ
3 ローラ
4 上段平面
5 下段平面
6 入口
7 出口
8 コンベヤ
9 供給装置
10 フレーム
11 フレーム
12 周面
13 ガイドプレート
14 ガイドプレート
15 櫛部
16 ローラ間のニップ(間隙)/ローラ間隔
17 導管
18 フランジシール
19 フランジ継手
20 ホース
21 吸引装置
22 スロットルバルブ
23 調節装置
24 カム
25 溝
L 溝の幅
P カムの高さ
W カムの幅
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7