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特許7174430バルブ装置、調整情報生成方法、流量調整方法、流体制御装置、流量制御方法、半導体製造装置および半導体製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-09
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】バルブ装置、調整情報生成方法、流量調整方法、流体制御装置、流量制御方法、半導体製造装置および半導体製造方法
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/122 20060101AFI20221110BHJP
   F16K 31/02 20060101ALN20221110BHJP
   C23C 16/455 20060101ALN20221110BHJP
   H01L 21/31 20060101ALN20221110BHJP
【FI】
F16K31/122
F16K31/02 A
C23C16/455
H01L21/31 B
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019543566
(86)(22)【出願日】2018-09-11
(86)【国際出願番号】 JP2018033583
(87)【国際公開番号】W WO2019059040
(87)【国際公開日】2019-03-28
【審査請求日】2021-08-02
(31)【優先権主張番号】P 2017183556
(32)【優先日】2017-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390033857
【氏名又は名称】株式会社フジキン
(74)【代理人】
【識別番号】110002893
【氏名又は名称】弁理士法人KEN知財総合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100186750
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 健司
(72)【発明者】
【氏名】近藤 研太
(72)【発明者】
【氏名】吉田 俊英
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 秀信
(72)【発明者】
【氏名】中田 知宏
(72)【発明者】
【氏名】篠原 努
(72)【発明者】
【氏名】滝本 昌彦
【審査官】加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2004/079243(WO,A1)
【文献】特開2004-257420(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/00-31/05
F16K 31/12-31/165
F16K 31/36-31/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブ装置と調整情報生成装置を含むバルブシステムであって、
前記バルブ装置は、
流路を画定するバルブボディと、
前記バルブボディの流路を開閉可能に設けられた弁体と、
前記弁体に流路を閉鎖させる閉位置と前記弁体に流路を開放させる開位置との間で移動可能に設けられ、前記弁体を操作する操作部材と、
前記開位置に位置付けられた前記操作部材の位置を調整するための調整用アクチュエータと、
前記弁体による流路の開度調整に係る調整情報を装置外部から受信する通信部と、
前記調整情報に基づいて、前記調整用アクチュエータを駆動し前記操作部材の位置を制御する制御部と、
を有し、
前記調整情報生成装置は、
複数の測定用の前記バルブ装置について、機械的特性の経時変化に影響を与える環境要因と流量変化とを測定した測定情報を蓄積する記憶部と、
前記記憶部に蓄積された前記測定情報を用いて、前記バルブ装置の弁体の開度調整に係わる調整情報を生成する生成部と、を有し、
前記バルブ装置は前記調整情報生成装置から前記調整情報を受信し、該調整情報に基づいて、前記操作部材の位置を制御することを特徴とする、
バルブシステム。
【請求項2】
前記調整情報は、開度調整量を特定するための情報を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のバルブシステム。
【請求項3】
前記調整情報は、前記開度調整を実施するタイミングを特定するための情報を含む請求項1又は2に記載のバルブシステム。
【請求項4】
前記操作部材を前記開位置又は閉位置に移動させる主アクチュエータと、
前記操作部材を前記開位置および閉位置の他方に移動させるばね機構と、を有し、
前記調整用アクチュエータは、前記主アクチュエータ又は前記ばね機構により前記開位置に位置付けられた前記操作部材の位置を調整する、
請求項1ないし3のいずれかに記載のバルブシステム。
【請求項5】
バルブ装置のための調整情報を生成する調整情報生成方法であって、
前記バルブ装置は、
流路を画定するバルブボディと、
前記バルブボディの流路を開閉可能に設けられた弁体と、
前記弁体に流路を閉鎖させる閉位置と前記弁体に流路を開放させる開位置との間で移動可能に設けられ、前記弁体を操作する操作部材と、
前記開位置に位置付けられた前記操作部材の位置を調整するための調整用アクチュエータと、
前記弁体による流路の開度調整に係る調整情報を装置外部から受信する通信部と、
前記調整情報に基づいて、前記調整用アクチュエータを駆動し前記操作部材の位置を制御する制御部と、
を有し、
前記方法は、
複数の測定用の前記バルブ装置について、機械的特性の経時変化に影響を与える環境要因と流量変化とを測定した測定情報を蓄積し、
蓄積された前記測定情報を用いて、前記バルブ装置の弁体の開度調整に係わる調整情報を生成する、調整情報生成方法。
【請求項6】
前記流路の開度の初期値又は基準値に関する情報を参照して前記調整情報を生成する、請求項5に記載の調整情報生成方法。
【請求項7】
バルブ装置のための調整情報を生成する調整情報生成装置であって、
前記バルブ装置は、
流路を画定するバルブボディと、
前記バルブボディの流路を開閉可能に設けられた弁体と、
前記弁体に流路を閉鎖させる閉位置と前記弁体に流路を開放させる開位置との間で移動可能に設けられ、前記弁体を操作する操作部材と、
前記開位置に位置付けられた前記操作部材の位置を調整するための調整用アクチュエータと、
前記弁体による流路の開度調整に係る調整情報を装置外部から受信する通信部と、
前記調整情報に基づいて、前記調整用アクチュエータを駆動し前記操作部材の位置を制御する制御部と、
を有し、
前記調整情報生成装置は、
複数の測定用の前記バルブ装置について、機械的特性の経時変化に影響を与える環境要因と流量変化とを測定した測定情報を蓄積する記憶部と、
前記記憶部に蓄積された前記測定情報を用いて、前記バルブ装置の弁体の開度調整に係わる調整情報を生成する生成部と、を有する調整情報生成装置。
【請求項8】
前記生成部は、前記流路の開度の初期値又は基準値に関する情報を参照して前記調整情報を生成する、請求項7に記載の調整情報生成装置。
【請求項9】
請求項1ないし4のいずれかに記載のバルブシステムの流量調整方法であって、
前記弁体による流路の開度調整に係る調整情報を前記調整情報生成装置から受信し、
受信した前記調整情報に基づいて、前記調整用アクチュエータを駆動し前記操作部材の位置を調整する流量調整方法。
【請求項10】
上流側から下流側に向かって複数の流体機器が配列された流体制御装置であって、
請求項1ないし4のいずれかに記載のバルブシステムを含む流体制御装置。
【請求項11】
請求項1ないし4のいずれかに記載のバルブシステムを用いて、流体の流量を制御する流量制御方法。
【請求項12】
密閉されたチャンバ内においてプロセスガスによる処理工程を要する半導体装置の製造プロセスにおいて、前記プロセスガスの流量制御に請求項1ないし4のいずれかに記載のバルブシステムを用いる半導体製造方法。
【請求項13】
処理チャンバにプロセスガスを供給する流体制御装置を有し、
前記流体制御装置は、複数の流体機器を含み、
前記流体機器は、請求項1ないし4のいずれかに記載のバルブシステムを含む半導体製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルブ装置、このバルブ装置の調整情報生成方法、流量調整方法、流体制御装置、流量制御方法、半導体製造装置および半導体製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセスにおいては、正確に計量した処理ガスを処理チャンバに供給するために、開閉バルブ、レギュレータ、マスフローコントローラ等の各種の流体制御機器を集積化した集積化ガスシステムと呼ばれる流体制御装置が用いられている。この集積化ガスシステムをボックスに収容したものがガスボックスと呼ばれている。
通常、上記のガスボックスから出力される処理ガスを処理チャンバに直接供給するが、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition 法)により基板に膜を堆積させるプロセスにおいては、処理ガスを安定的に供給するためにガスボックスから供給される処理ガスをバッファとしてのタンクに一時的に貯留し、処理チャンバの直近に設けられたバルブを高頻度で開閉させてタンクからの処理ガスを真空雰囲気の処理チャンバへ供給することが行われている。なお、処理チャンバの直近に設けられるバルブとしては、例えば、特許文献1,2を参照。
ALD法は、化学気相成長法の1つであり、温度や時間等の成膜条件の下で、2種類以上の処理ガスを1種類ずつ基板表面上に交互に流し、基板表面上原子と反応させて単層ずつ膜を堆積させる方法であり、単原子層ずつ制御が可能である為、均一な膜厚を形成させることができ、膜質としても非常に緻密に膜を成長させることができる。
ALD法による半導体製造プロセスでは、処理ガスの流量を精密に調整する必要があるとともに、基板の大口径化等により、処理ガスの流量をある程度確保する必要もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-64333号公報
【文献】特開2016-121776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、エア駆動式のバルブにおいて、空圧調整や機械的調整により流量を精密に調整するのは容易ではない。また、ALD法による半導体製造プロセスでは、処理チャンバ周辺が高温となるため、バルブが温度の影響を受けやすい。さらに、高頻度でバルブを開閉するので、バルブの経時、経年変化が発生しやすく、流量調整作業に膨大な工数を要する。
また、経時、経年によるバルブ開度の変化を、センサを用いてバルブ装置毎に検出するには、センサを設置するスペースを確保する必要があり、バルブ装置の小型化が困難になる、バルブ装置のコストが高くなる等の問題もある。
【0005】
本発明の一の目的は、外部センサを用いることなく、又は、可能な限り少数の外部センサを用いて、経時、経年等による流量変動を精密に調整可能なバルブ装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、流量調整工数を大幅に削減できるバルブ装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記のバルブ装置を用いた流量調整方法、流体制御装置、半導体製造装置および半導体製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記のバルブ装置のための調整情報を生成する方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るバルブ装置は、流路を画定するバルブボディと、
前記バルブボディの流路を開閉可能に設けられた弁体と、
前記弁体に流路を閉鎖させる閉位置と前記弁体に流路を開放させる開位置との間で移動可能に設けられ、前記弁体を操作する操作部材と、
前記開位置に位置付けられた前記操作部材の位置を調整するための調整用アクチュエータと、
前記弁体による流路の開度調整に係る調整情報を装置外部から受信する通信部と、
前記調整情報に基づいて、前記調整用アクチュエータを駆動し前記操作部材の位置を制御する制御部と、
を有する。
【0007】
好適には、前記調整情報は、開度調整量を特定するための情報を含む。
さらに好適には、前記調整情報は、前記開度調整を実施するタイミングを特定するための情報を含む。
【0008】
本発明の調整情報生成方法は、上記のバルブ装置のための前記調整情報を生成するバルブ装置の調整情報生成方法であって、
複数の測定用のバルブ装置について、機械的特性の経時変化に影響を与える環境要因と流量変化とを測定した測定情報を蓄積し、
蓄積された前記測定情報を用いて、前記バルブ装置の弁体の開度調整に係わる調整情報を生成する。
【0009】
本発明の調整情報生成装置は、上記のバルブ装置のための前記調整情報を生成する調整情報生成装置であって、
複数の測定用のバルブ装置について、機械的特性の経時変化に影響を与える環境要因と流量変化とを測定した測定情報を蓄積する記憶部と、
前記記憶装置に蓄積された前記測定情報を用いて、前記バルブ装置の弁体の開度調整に係わる調整情報を生成する生成部と、を有する。
【0010】
本発明の流量調整方法は、上記のバルブ装置の流量調整方法であって、
前記弁体による流路の開度調整に係る調整情報を装置外部から受信し、
受信した前記調整情報に基づいて、前記調整用アクチュエータを駆動し前記操作部材の位置を調整する。
【0011】
本発明に係る流体制御装置は、上流側から下流側に向かって複数の流体機器が配列された流体制御装置であって、前記複数の流体機器は、上記のバルブ装置を含む。
【0012】
本発明の流量制御方法は、上記のバルブ装置を用いて、流体の流量を制御する流量制御方法である。
【0013】
本発明の半導体製造方法は、密閉されたチャンバ内においてプロセスガスによる処理工程を要する半導体装置の製造プロセスにおいて、前記プロセスガスの流量制御に上記のバルブ装置を用いる。
【0014】
本発明の半導体製造装置は、処理チャンバにプロセスガスを供給する流体制御装置を有し、
前記流体制御装置は、複数の流体機器を含み、
前記流体機器は、上記のバルブ装置を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、装置外部から通信部を通じて与えられた調整情報を利用して調整用アクチュエータを駆動制御することで、流量等の検出のための外部センサを省略できるとともに、流量調整工数が大幅に削減される。
本発明によれば、通信部を通じて調整アクチュエータに指令を与えることで流量調整および流量制御が可能であるので、調整用アクチュエータによりリアルタイムに流量制御することも可能となる。
本発明によれば、通信部を通じて調整アクチュエータに調整情報を与えることで、いわゆるビッグデータと呼ばれる他のバルブ装置から得られる多種多様な測定データから最適な調整情報を形成して調整用アクチュエータを最適に制御することが可能となる。
本発明によれば、処理チャンバに供給するプロセスガスをより精密にコントロールできるため、基板上に高品質な膜を安定的に形成可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係るバルブ装置の縦断面図。
図2】閉状態にある図1のバルブ装置の要部の拡大断面図。
図3】圧電アクチュエータの動作を示す説明図。
図4】開状態にある図1のバルブ装置の縦断面図。
図5図4のバルブ装置の要部の拡大断面図。
図6A図4のバルブ装置の流量調整時(流量減少時)の状態を説明するための要部の拡大断面図。
図6B図4のバルブ装置の流量調整時(流量増加時)の状態を説明するための要部の拡大断面図。
図7図1のバルブ装置の機能ブロック図。
図8図1のバルブ装置をネットワークに接続した模式図。
図9】本発明の一実施形態に係るバルブ装置の半導体製造プロセスへの適用例を示す概略図。
図10】本実施形態のバルブ装置を用いる流体制御装置の一例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面においては、機能が実質的に同様の構成要素には、同じ符号を使用することにより重複した説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係るバルブ装置の構成を示す図であって、バルブが全閉時の状態を示しており、図2図1の要部の拡大断面図、図3は調整用アクチュエータとしての圧電アクチュエータの動作を説明するための図である。なお、以下の説明において上方向を開方向A1、下方向を閉方向A2とする。
図1において、1はバルブ装置、10はバルブボディ、20は弁体としてのダイヤフラム、38はダイヤフラム押え、30はボンネット、40は操作部材、50はケーシング、60は主アクチュエータ、70は調整ボディ、80はアクチュエータ押え、90はコイルばね、100は調整用アクチュエータとしての圧電アクチュエータ、110はアクチュエータ受け、120は弾性部材としての皿ばね、ORはシール部材としてのOリングを示している。
【0018】
バルブボディ10は、ステンレス鋼により形成されており、ブロック状のバルブボディ本体10aと、バルブボディ本体10aの側方からそれぞれ突出する接続部10b、10cを有し、流路12,13を画定している。流路12、13の一端は、接続部10b、10cの端面でそれぞれ開口し、他端は上方が開放された凹状の弁室14に連通している。弁室14の底面には、流路12の他端側の開口周縁に設けられた装着溝に合成樹脂(PFA、PA、PI、PCTFE等)製の弁座15が嵌合固定されている。尚、本実施形態では、図2から明らかなように、加締め加工により弁座15が装着溝内に固定されている。
【0019】
ダイヤフラム20は、バルブボディ10の流路12,13を開閉可能に設けられた弁体であり、弁座15の上方に配設されており、弁室14の気密を保持すると共に、その中央部が上下動して弁座15に当離座することにより、流路12、13を開閉する。本実施形態では、ダイヤフラム20は、特殊ステンレス鋼等の金属製薄板及びニッケル・コバルト合金薄板の中央部を上方へ膨出させることにより、上に凸の円弧状が自然状態の球殻状とされている。この特殊ステンレス鋼薄板3枚とニッケル・コバルト合金薄板1枚とが積層されてダイヤフラム20が構成されている。
ダイヤフラム20は、その周縁部が弁室14の内周面の突出部上に載置され、弁室14内へ挿入したボンネット30の下端部をバルブボディ10のねじ部16へねじ込むことにより、ステンレス合金製の押えアダプタ25を介してバルブボディ10の前記突出部側へ押圧され、気密状態で挾持固定されている。尚、ニッケル・コバルト合金薄膜は、接ガス側に配置されている
なお、ダイヤフラムとしては、他の構成のものも使用可能である。
【0020】
操作部材40は、ダイヤフラム20に流路12、13を開閉させるようにダイヤフラム20を操作するための部材であり、略円筒状に形成され、下端側が閉塞部48により閉塞し、上端側が開口しており、ボンネット30の内周面とケーシング50内に形成された筒状部51の内周面に嵌合し、上下方向に移動自在に支持されている。なお、図1および図2に示すA1,A2は操作部材40の開閉方向であり、A1は開方向、A2は閉方向を示している。本実施形態では、バルブボディ10に対して上方向が開方向A1であり、下方向が閉方向A2であるが、本発明はこれに限定されるわけではない。
操作部材40の下端面にはダイヤフラム20の中央部上面に当接するポリイミド等の合成樹脂製のダイヤフラム押え38が装着されている。
操作部材40の外周面に形成された鍔部45の上面と、ケーシングの天井面との間には、コイルばね90が設けられ、操作部材40はコイルばね90により閉方向A2に向けて常時付勢されている。このため、図2に示すように、主アクチュエータ60が作動していない状態では、ダイヤフラム20は弁座15に押し付けられ、流路12,13の間は閉じられた状態となっている。
なお、鍔部45は、操作部材40と一体であっても、別体であっても良い。
【0021】
コイルばね90は、ケーシング50の内周面と筒状部51との間に形成された保持部52に収容されている。本実施形態では、コイルばね90を使用しているが、これに限定されるわけではなく、皿ばねや板バネ等の他の種類のばねを使用できる。
【0022】
ケーシング50は、その下端部内周がボンネット30の上端部外周に形成されたネジ部36にねじ込まれることで、ボンネット30に固定されている。なお、ボンネット30上端面とケーシング50との間には、環状のバルクヘッド63が固定されている。
操作部材40の外周面と、ケーシング50およびボンネット30との間には、バルクヘッド63によって上下に区画されたシリンダ室C1,C2が形成されている。
【0023】
上側のシリンダ室C1には、環状に形成されたピストン61が嵌合挿入され、下側のシリンダ室C2には、環状に形成されたピストン62が嵌合挿入されている。これらシリンダ室C1,C2およびピストン61,62は、操作部材40を開方向A1に移動させる主アクチュエータ60を構成している。主アクチュエータ60は、2つのピストン61,62を用いて圧力の作用面積を増加させることにより、操作ガスによる力を増力できるようになっている。
シリンダ室C1のピストン61の上側の空間は、通気路53により大気につながっている。シリンダ室C2のピストン62の上側の空間は、通気路h1により大気につながっている。
【0024】
シリンダ室C1,C2のピストン61,62の下側の空間は高圧の操作ガスが供給されるため、OリングORにより気密が保たれている。これらの空間は、操作部材40に形成された流通路41,42とそれぞれ連通している。流通路41,42は、操作部材40の内周面と圧電アクチュエータ100のケース本体101の外周面との間に形成された流通路Chに連通し、この流通路Chは、操作部材40の上端面と、ケーシング50の筒状部51と調整ボディ70の下端面とで形成される空間SPと連通している。そして、環状のアクチュエータ押え80に形成された流通路81は、空間SPと調整ボディ70の中心部を貫通する流通路71とを接続している。調整ボディ70の流通路71は、管継手150を介して管160と連通している。
【0025】
圧電アクチュエータ100は、図3に示す円筒状のケース本体101に図示しない積層された圧電素子を内蔵している。ケース本体101は、ステンレス合金等の金属製で、半球状の先端部102側の端面および基端部103側の端面が閉塞している。積層された圧電素子に電圧を印可して伸長させることで、ケース本体101の先端部102側の端面が弾性変形し、半球状の先端部102が長手方向において変位する。積層された圧電素子の最大ストロークを2dとすると、圧電アクチュエータ100の伸びがdとなる所定電圧V0を予めかけておくことで、圧電アクチュエータ100の全長はL0となる。そして、所定電圧V0よりも高い電圧をかけると、圧電アクチュエータ100の全長は最大でL0+dとなり、所定電圧V0よりも低い電圧(無電圧を含む)をかけると、圧電アクチュエータ100の全長は最小でL0-dとなる。したがって、開閉方向A1,A2において先端部102から基端部103までの全長を伸縮させることができる。なお、本実施形態では、圧電アクチュエータ100の先端部102を半球状としたが、これに限定されるわけではなく、先端部が平坦面であってもよい。
図1に示すように、圧電アクチュエータ100への給電は、配線105により行われる。配線105は、調整ボディ70の流通路71および管継手150を通じて管160に導かれており、管160の途中から外部に引き出されている。
【0026】
圧電アクチュエータ100の基端部103の開閉方向の位置は、アクチュエータ押え80を介して調整ボディ70の下端面により規定されている。調整ボディ70は、ケーシング50の上部に形成されたネジ孔56に調整ボディ70の外周面に設けられたネジ部がねじ込まれており、調整ボディ70の開閉方向A1,A2の位置を調整することで、圧電アクチュエータ100の開閉方向A1,A2の位置を調整できる。
圧電アクチュエータ100の先端部102は、図2に示すように円盤状のアクチュエータ受け110の上面に形成された円錐面状の受け面110aに当接している。アクチュエータ受け110は、開閉方向A1,A2に移動可能となっている。
【0027】
アクチュエータ受け110の下面と操作部材40の閉塞部48の上面との間には、弾性部材としての皿ばね120が設けられている。図2に示す状態において、皿ばね120は既にある程度圧縮されて弾性変形しており、この皿ばね120の復元力により、アクチュエータ受け110は開方向A1に向けて常時付勢されている。これにより、圧電アクチュエータ100も開方向A1に向けて常時付勢され、基端部103の上面がアクチュエータ押え80に押し付けられた状態となっている。これにより、圧電アクチュエータ100は、バルブボディ10に対して所定の位置に配置される。圧電アクチュエータ100は、いずれの部材にも連結されていないので、操作部材40に対して開閉方向A1,A2において相対的に移動可能である。
皿ばね120の個数や向きは条件に応じて適宜変更できる。また、皿ばね120以外にもコイルばね、板ばね等の他の弾性部材を使用できるが、皿ばねを使用すると、ばね剛性やストローク等を調整しやすいという利点がある。
【0028】
図2に示すように、ダイヤフラム20が弁座15に当接してバルブが閉じた状態では、アクチュエータ受け110の下面側の規制面110tと、操作部材40の閉塞部48の上面側の当接面40tとの間には隙間が形成されている。この隙間の距離がダイヤフラム20のリフト量Lfに相当する。リフト量Lfは、バルブの開度、すなわち、流量を規定する。リフト量Lfが、上記した調整ボディ70の開閉方向A1,A2の位置を調整することで変更できる。図2に示す状態の操作部材40は、当接面40tを基準にすると、閉位置CPに位置する。この当接面40tが、アクチュエータ受け110の規制面110tに当接する位置、すなわち、開位置OPに移動すると、ダイヤフラム20が弁座15からリフト量Lf分だけ離れる。
【0029】
次に、上記構成のバルブ装置1の動作について図4図6Bを参照して説明する。
図4に示すように、管160を通じて所定圧力の操作ガスGをバルブ装置1内に供給すると、ピストン61,62から操作部材40へ開方向A1に押し上げる推力が作用する。操作ガスGの圧力は、操作部材40にコイルばね90および皿ばね120から作用する閉方向A2の付勢力に抗して操作部材40を開方向A1に移動させるのに十分な値に設定されている。このような操作ガスGが供給されると、図5に示すように、操作部材40は皿ばね120をさらに圧縮しつつ開方向A1に移動し、アクチュエータ受け110の規制面110tに操作部材40の当接面40tが当接し、アクチュエータ受け110は操作部材40から開方向A1へ向かう力を受ける。この力は、圧電アクチュエータ100の先端部102を通じて、圧電アクチュエータ100を開閉方向A1,A2に圧縮する力として作用するが、圧電アクチュエータ100はこの力に抗する十分な剛性を有する。したがって、操作部材40に作用する開方向A1の力は、圧電アクチュエータ100の先端部102で受け止められ、操作部材40のA1方向の移動は、開位置OPにおいて規制される。この状態において、ダイヤフラム20は、弁座15から上記したリフト量Lfだけ離隔する。
【0030】
図5に示す状態におけるバルブ装置1の流路13から出力し供給される流体の流量を調整したい場合には、圧電アクチュエータ100を作動させる。
図6Aおよび図6Bの中心線Ctの左側は、図5に示す状態を示しており、中心線Ctの右側は操作部材40の開閉方向A1,A2の位置を調整した後の状態を示している。
流体の流量を減少させる方向に調整する場合には、図6Aに示すように、圧電アクチュエータ100を伸長させて、操作部材40を閉方向A2に移動させる。これにより、ダイヤフラム20と弁座15との距離である調整後のリフト量Lf-は、調整前のリフト量Lfよりも小さくなる。
流体の流量を増加させる方向に調整する場合には、図6Bに示すように、圧電アクチュエータ100を短縮させて、操作部材40を開方向A1に移動させる。これにより、ダイヤフラム20と弁座15との距離である調整後のリフト量Lf+は、調整前のリフト量Lfよりも大きくなる。
【0031】
本実施形態では、ダイヤフラム20のリフト量の最大値は100~200μm程度で、圧電アクチュエータ100による調整量は±20μm程度である。
すなわち、圧電アクチュエータ100のストロークでは、ダイヤフラム20のリフト量をカバーすることができないが、操作ガスGで動作する主アクチュエータ60と圧電アクチュエータ100を併用することで、相対的にストロークの長い主アクチュエータ60でバルブ装置1の供給する流量を確保しつつ、相対的にストロークの短い圧電アクチュエータ100で精密に流量調整することができ、調整ボディ70等により手動で流量調整をする必要がなくなるので、流量調整工数が大幅に削減される。
本実施形態によれば、圧電アクチュエータ100に印可する電圧を変化させるだけで精密な流量調整が可能であるので、流量調整を即座に実行できるとともに、リアルタイムに流量制御をすることも可能となる。
【0032】
流量自動調整
上記実施形態では、流量を調整する際に、流量調整量(リフト量)が予め既知であることが前提である。
しかしながら、バルブ装置1を構成するダイヤフラム20、皿ばね120、コイルばね90等の構成要素の機械的特性は、バルブ装置1の開閉頻度や稼働期間に応じて変化していく。例えば、ダイヤフラム20の初期段階の復元力と、長期間使用した後の復元力とを比較すると、初期段階の復元力のほうが大きい。このため、バルブ装置1の開閉動作を長期間繰り返していくと、徐々に上記したような構成要素の機械特性の変化により、予め設定した流量から乖離していく。
小型化、集積化が進んだバルブ装置では、流量の変動をモニターする外部センサ等を設けることは実用的ではなく、装置のコストも高くなってしまう。
【0033】
図7は、本実施形態に係るバルブ装置1の主アクチュエータ60および圧電アクチュエータ100の駆動制御系の機能ブロック図である。
主アクチュエータ60および圧電アクチュエータ100の駆動制御系は、通信部210と制御部220とを有する。
通信部210は、有線又は無線で、LAN(Local Area Network)等のネットワーク回線に接続可能に形成されており、バルブ装置1の外部との間で各種データの授受が可能である。通信部210を通じて受信される情報には、ダイヤフラム20の開度(リフト量)を調整する調整情報が含まれる。この調整情報には、ダイヤフラム20のリフト量を示すデータや、ダイヤフラム20の開度調整を実施するタイミング信号が含まれる。データの内容は、ダイヤフラム20のリフト量やリフト量の調整タイミングを特定するための情報であればよい。
制御部220は、例えば、マイクロプロセッサ、メモリ、増幅器等のハードウエアと所要のソフトウエアで構成されており、通信部210からの情報を受けて主アクチュエータ60および圧電アクチュエータ100を駆動制御する。
【0034】
図7に示すように、ネットワーク回線から通信部210を通じて、ダイヤフラム20の開度(リフト量)を調整する調整情報を付与し、この情報に基づいて、制御部220に圧電アクチュエータ100を駆動制御させることで、流量調整の自動化が可能となる。ここで重要なのは、ダイヤフラム20の開度(リフト量)を高精度に調整可能な調整情報を取得することである。
【0035】
バルブ装置1の機械的特性が変化し、予め設定した流量から乖離していく現象に影響する要因として、流路を通過する内部流体の圧力、内部流体の物性(ガス種)、内部流体の温度、主アクチュエータ60を駆動する駆動流体の圧力、ダイヤフラム20の開閉回数、開閉頻度等が挙げられる。さらに、複数のバルブ装置1の間においては、機械加工時における加工公差等で生じる個体差が存在し、この個体差もバルブ装置1の機械的特性の経時変化に影響を与える要因と予想される。
【0036】
ダイヤフラム20の開度(リフト量)を調整して初期値又は基準値に復帰させることが可能な調整情報を取得する方法の一例として、例えば、図8に示すように、バルブ装置1と仕様の同じ複数の測定用のバルブ装置1m0~1mnについて、上記したような機械的特性の経時変化に影響を与える環境要因と流量変化とを測定し、測定情報MDTをデータベース900に取り込み、いわゆるビッグデータを形成する。なお、測定用のバルブ装置1m0~1mnは、それぞれ近接した場所に設置されていてもよいし、それぞれ離れた場所に設置されていてもよい。また、測定は、同時的に同じ場所で実施されてもよいし、異なる時間異なる場所において実施されてもよい。測定は、バルブの開閉耐久回数(例えば1000万回)まで実施すればよい。測定用バルブ装置1m0~1mnの測定条件は様々に異なっていてもよいし、同様の測定条件下で測定を実施してもよい。
データベース900には、時間の経過とともに、巨大なデータが蓄積される。
データベース900では、蓄積されたデータを用いて、バルブ装置1に最適なダイヤフラム20の開度調整に係わる調整情報CDTを生成する。
データベース900にバルブ装置1の製造時や製造出荷時におけるダイヤフラム20のリフト量(開度)の初期値又は基準値に関する情報等を登録しておき、データベース900では、リフト量(開度)の初期値又は基準値に復帰させるための調整情報(調整量)を生成する。ダイヤフラム20のリフト量(開度)の初期値又は基準値に関する情報は、データベース900以外のいずれの場所に登録してもよいが、バルブ装置1のメモリに記憶しておくことも可能である。この場合には、データベース900は、ネットワークを通じてバルブ装置1のメモリにアクセスし、リフト量(開度)の初期値又は基準値に関するデータを取得する。
データベース900では、ダイヤフラム20のリフト量(開度)の初期値又は基準値からの乖離量を補正する調整情報CDTが生成される。
調整情報CDTから、より最適なダイヤフラム20の開度調整量や調整タイミングが得られる。
なお、上記した調整情報CDTの取得方法は一例であり、バルブ装置1の開度調整に好ましいデータを取得できる方法であれば、あらゆる方法を採用できる。本実施形態では、測定用のバルブ装置1m0~1mnと調整すべきバルブ装置1を別々に分けた場合を例示したが、調整すべきバルブ装置1に環境要因や流量の測定装置を設けることも可能である。
【0037】
次に、図9を参照して、上記したバルブ装置1の適用例について説明する。
図9に示すシステムは、ALD法による半導体製造プロセスを実行するための半導体製造装置1000であり、300はプロセスガス供給源、400はガスボックス、500はタンク、600はネットワーク、700は処理チャンバ、800は排気ポンプを示している。
ALD法による半導体製造プロセスでは、処理ガスの流量を精密に調整する必要があるとともに、基板の大口径化により、処理ガスの流量をある程度確保する必要もある。
ガスボックス400は、正確に計量したプロセスガスを処理チャンバ700に供給するために、開閉バルブ、レギュレータ、マスフローコントローラ等の各種の流体制御機器を集積化してボックスに収容した集積化ガスシステム(流体制御装置)である。
タンク500は、ガスボックス400から供給される処理ガスを一時的に貯留するバッファとして機能する。
処理チャンバ700は、ALD法による基板への膜形成のための密閉処理空間を提供する。
排気ポンプ800は、処理チャンバ700内を真空引きする。
【0038】
上記のようなシステム構成によれば、ネットワーク600を介してバルブ装置1に流量調整のための指令や情報を送れば、処理ガスの初期調整が可能になる。
また、処理チャンバ700内で成膜プロセスを実行途中であっても、処理ガスの流量調整が可能であり、リアルタイムに処理ガス流量の最適化ができる。
【0039】
上記適用例では、バルブ装置1をALD法による半導体製造プロセスに用いる場合について例示したが、これに限定されるわけではなく、本発明は、精密な流量調整が必要なあらゆる対象に適用可能である。
【0040】
上記実施形態では、主アクチュエータとして、ガス圧で作動するシリンダ室に内蔵されたピストンを用いたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、制御対象に応じて最適なアクチュエータを種々選択可能である。
【0041】
上記実施形態では、調整用アクチュエータとして、圧電アクチュエータを用いたが、これに限定されるわけではなく、ステッピングモータなどのモータと回転運動を直線運動に変換させるボールねじとナット等の機構を、ソレノイドコイル、温度変化により伸縮するサーモアクチュエータ等、種々のアクチュエータを採用できる。なお、圧電アクチュエータ100は、熱の放出が少ない、耐熱性が百数十度ある、初期調整時だけでなく流体制御時に常時作動させることができる、伸縮の際にバックラッシ等の非線形特性が少ないため位置決め精度が非常に高い、比較的大きな圧縮荷重を支持できる等の点で、本願発明の調整用アクチュエータとして好ましい。また、調整ボディ70により、操作部材40の開位置OPを予め精度良く機械的に調整すれば、その後の操作部材40の位置の高精度な制御を圧電アクチュエータ100に担わせることで、圧電アクチュエータ100の最大ストロークを可能な限り小さくできるとともに(圧電アクチュエータの小型化が可能になるとともに)、操作部材40の位置の高精度な微調整および高精度な位置制御が可能となる。
【0042】
上記実施形態では、いわゆるノーマリクローズタイプのバルブを例に挙げたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、ノーマリオープンタイプのバルブにも適用可能である。この場合には、例えば、弁体の開度調整を調整用アクチュエータで行うようにすればよい。
【0043】
上記実施形態では、圧電アクチュエータ100で操作部材40に作用する力を支える(受け止める)構成としたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、操作部材40の開位置OPでの位置決めを機械的に行い、操作部材40に作用する力を支持することなく操作部材40の開閉方向の位置調整のみを調整用アクチュエータで実行する構成も可能である。
【0044】
上記実施形態では、弁体としてダイヤフラムを例示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、他の種類の弁体を採用することも可能である。
【0045】
図10を参照して、本発明のバルブ装置が適用される流体制御装置の一例を説明する。
図10に示す流体制御装置には、幅方向W1,W2に沿って配列され長手方向G1,G2に延びる金属製のベースプレートBSが設けられている。なお、W1は正面側、W2は背面側,G1は上流側、G2は下流側の方向を示している。ベースプレートBSには、複数の流路ブロック992を介して各種流体機器991A~991Eが設置され、複数の流路ブロック992によって、上流側G1から下流側G2に向かって流体が流通する図示しない流路がそれぞれ形成されている。
【0046】
ここで、「流体機器」とは、流体の流れを制御する流体制御装置に使用される機器であって、流体流路を画定するボディを備え、このボディの表面で開口する少なくとも2つの流路口を有する機器である。具体的には、開閉弁(2方弁)991A、レギュレータ991B、プレッシャーゲージ991C、開閉弁(3方弁)991D、マスフローコントローラ991E等が含まれるが、これらに限定されるわけではない。なお、導入管993は、上記した図示しない流路の上流側の流路口に接続されている。
【0047】
本発明は、上記した開閉弁991A、991D、レギュレータ991B等の種々のバルブ装置に適用可能である。
【0048】
上記実施形態では、調整情報生成装置としてデータベース900を例示したが、これに限定されるわけではなく、データベース900には測定データを蓄積し、調整情報の生成は、別のコンピュータで行うことも可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 :バルブ装置
1m0 :測定用バルブ装置
10 :バルブボディ
10a :バルブボディ本体
10b :接続部
10c :接続部
12 :流路
13 :流路
14 :弁室
15 :弁座
16 :ねじ部
20 :ダイヤフラム
25 :押えアダプタ
30 :ボンネット
36 :ネジ部
38 :ダイヤフラム押え
40 :操作部材
40t :当接面
41 :流通路
42 :流通路
45 :鍔部
48 :閉塞部
50 :ケーシング
51 :筒状部
52 :保持部
53 :通気路
56 :ネジ孔
60 :主アクチュエータ
61 :ピストン
62 :ピストン
63 :バルクヘッド
70 :調整ボディ
71 :流通路
80 :アクチュエータ押え
81 :流通路
90 :コイルばね
100 :圧電アクチュエータ
101 :ケース本体
102 :先端部
103 :基端部
105 :配線
110 :アクチュエータ受け
110a :受け面
110t :規制面
120 :皿ばね
150 :管継手
160 :管
210 :通信部
220 :制御部
400 :ガスボックス
500 :タンク
600 :ネットワーク
700 :処理チャンバ
800 :排気ポンプ
900 :データベース
991A :開閉弁
991B :レギュレータ
991C :プレッシャーゲージ
991D :開閉弁
991E :マスフローコントローラ
992 :流路ブロック
993 :導入管
1000 :半導体製造装置
A1 :開方向
A2 :閉方向
BS :ベースプレート
C1 :シリンダ室
C2 :シリンダ室
CDT :調整情報
CP :閉位置
Ch :流通路
Ct :中心線
G :操作ガス
G1 :長手方向(上流側)
G2 :長手方向(下流側)
Lf+,Lf- :調整後のリフト量
MDT :測定情報
OP :開位置
OR :Oリング
SP :空間
V0 :所定電圧
W1,W2:幅方向
h1 :通気路
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10