(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-09
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】ディスペンサー
(51)【国際特許分類】
B01L 3/02 20060101AFI20221110BHJP
【FI】
B01L3/02 D
(21)【出願番号】P 2020557416
(86)(22)【出願日】2018-11-26
(86)【国際出願番号】 JP2018043403
(87)【国際公開番号】W WO2020110173
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】396020556
【氏名又は名称】ムロオカ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002011
【氏名又は名称】特許業務法人井澤国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100072039
【氏名又は名称】井澤 洵
(74)【代理人】
【識別番号】100123722
【氏名又は名称】井澤 幹
(74)【代理人】
【識別番号】100157738
【氏名又は名称】茂木 康彦
(74)【代理人】
【識別番号】100158377
【氏名又は名称】三谷 祥子
(72)【発明者】
【氏名】井上 幸泉
【審査官】池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平02-257033(JP,A)
【文献】特開2010-051944(JP,A)
【文献】特開2004-000954(JP,A)
【文献】特開平08-215584(JP,A)
【文献】特表平10-504235(JP,A)
【文献】特開平03-151052(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01L 1/00-99/00
B01J 4/00- 4/04
B65D 47/00-47/44
B65D 83/00-83/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を吸引するためのシリンダー部と、
液体を吸引するために前記シリンダー部内に移動可能に配置したピストン部と、
前記ピストン部を移動させるためのシャフト部と、
前記シャフト部と摺動可能に配置されたシャフトストッパー部と、
前記シャフト部に挿通された弾性部と、
前記弾性部を前記シャフトストッパー部との間で蓄圧し、前記ピストン部と前記シャフト部と接続するためのストッパー部と、を有し、
液体を吸引するために、前記シャフト部を上方向に引き出すと、前記ストッパー部も上方向に移動するとともに、前記弾性部が、前記ストッパー部と、前記シャフトストッパー部と、によって蓄圧され、
前記シャフト部の引き出しを停止すると、前記蓄圧された弾性部が、復元することによって前記ストッパー部が下方向に移動することで、前記ピストン部が、下方向に移動することによって、吸引した液体の一部を排出するディスペンサー。
【請求項2】
液体を貯留するためのチップと、
液体を前記チップに吸引するためのシリンダー部と、
液体を吸引するために前記シリンダー部内に移動可能に配置したピストン部と、
前記ピストン部を移動させるためにそのピストン部と接続されたシャフト部と、
前記シャフト部と摺動可能に配置されたシャフトストッパー部と、
前記シャフト部に挿通された弾性部と、
前記弾性部を前記シャフトストッパー部との間で蓄圧するためのストッパー部と、を有し、
液体を吸引するために、前記シャフト部を上方向に引き出すと、前記ストッパー部も上方向に移動するとともに、前記弾性部が、前記ストッパー部と、前記シャフトストッパー部と、によって蓄圧されるとともに、前記チップ内に、液体を貯留し、
前記シャフト部の引き出しを停止すると、前記蓄圧された弾性部が、復元することによって前記ストッパー部が下方向に移動することで、前記ピストン部が、下方向に移動することによって、貯留した液体の一部を前記チップから排出するディスペンサー。
【請求項3】
前記弾性部はコイルスプリングである請求項1又は2記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記弾性部と前記シャフトストッパー部との間にワッシャーを配置した1から3いずれか1項記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記シャフトストッパー部は、円盤状を呈するとともに前記シャフト部を挿入したときに当該シャフト部を締め付けるための弾性力を有し、かつ環状を呈する弾性部材を配置した第1部材と、
前記第1部材と嵌合する第2部材と、を有し、
前記弾性部材は、前記第1部材と前記第2部材とによって固定され、前記シャフト部を挿入したときに、当該シャフト部と摺動する請求項1から4いずれか1項記載のディスペンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を吸引した後に設定した所定量の液体を吐出(分注)することができるディスペンサーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
分注器と称される所定量の液体を吐出することができるディスペンサーは、容量可変式のものが市販されていたものの、その容量の設定を前もって行う必要があり、きわめて不便なものであった。
【0003】
これを解決するものとして、特開平3-151052号公報において、本発明者がした、液体を吸引乃至分注する、本体先端の開口部に通じたシリンダーと、該シリンダーに嵌挿されたピストンと連絡し、本体に復運動可能かつ外部操作可能に設けられた軸杆と、該軸杆に傾斜可能に嵌合され、傾斜時に軸杆と係合し、本体との間に設けた第1のバネにより常時復帰力を受ける押下部材と、前記軸杆の側方の本体に往復運動可能に設けられ、先端部が前記押下部材を傾斜させる位置に当接し、他端部は本体基端に位置して、本体との間に設けた第2のバネにより復帰力を受ける分注軸及び分注軸のストロークを決定する分注量設定手段を備えた容量可変式連続分注器が開示されている。
【0004】
上記の容量可変式連続分注器とよばれるディスペンサーは、一時に所要量の液体を吸引し、その液体を吸引した後に、任意に設定した定量ごとに複数回に分けて、分注することができるというものであり、きわめて優れたディスペンサーである。
【0005】
上記ディスペンサーは、所定量の液体を吸引した後に、複数回その液体を分注することができるものであるが、その際に、複数回その液体を分注するうち、初回に分注する液体の量(排出する液体の量)が、あらかじめ設定した排出量との差異が生じることが経験的に判明している。この理由として、液体を吸引した直後において分注する際に、ディスペンサー内の気圧と、外部の気圧との差が生じるということが言われ、それが原因で、初回に分注する液体の量が正確ではないとされているようである。吸引と吐出での空気容量が1対1とはならず、排出する容量が狂う場合がある。
【0006】
そこで従来は、初回に分注する量についてはその排出する量が正確ではないために、あらかじめ、使用者が第1回目の液体を排出してから、第2回目の排出分から、使用することとしている。
【0007】
しかしながら、使用者が設定した所定量の液体を排出(分注)するときに、必ずその使用者が第1回目の液体を排出すると言う、いわゆる「捨て水」をしなければならず不便である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、使用者が捨て水をする必要のないディスペンサーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の課題を解決するために、第1観点のディスペンサーは、液体を吸引するためのシリンダー部と、液体を吸引するためにシリンダー部内に移動可能に配置したピストン部と、ピストン部を移動させるためのシャフト部と、シャフト部と摺動可能に配置されたシャフトストッパー部と、シャフト部に挿通された弾性部と、弾性部をシャフトストッパー部との間で蓄圧し、ピストン部とシャフト部と接続するためのストッパー部と、を有し、液体を吸引するために、シャフト部を上方向に引き出すと、ストッパー部も上方向に移動するとともに、弾性部が、ストッパー部と、シャフトストッパー部と、によって蓄圧され、シャフト部の引き出しを停止すると、蓄圧された弾性部が、復元することによってストッパー部が下方向に移動することで、ピストン部が、下方向に移動することによって、吸引した液体の一部を排出するというものである。
【0011】
また、第2観点のディスペンサーは、液体を貯留するためのチップと、液体をチップに吸引するためのシリンダー部と、液体を吸引するために前記シリンダー部内に移動可能に配置したピストン部と、ピストン部を移動させるためにそのピストン部と接続されたシャフト部と、シャフト部と摺動可能に配置されたシャフトストッパー部と、シャフト部に挿通された弾性部と、弾性部を前記シャフトストッパー部との間で蓄圧するためのストッパー部と、を有し、液体を吸引するために、シャフト部を上方向に引き出すと、ストッパー部も上方向に移動するとともに、弾性部が、ストッパー部と、シャフトストッパー部と、によって蓄圧されるとともに、チップ内に、液体を貯留し、シャフト部の引き出しを停止すると、蓄圧された弾性部が、復元することによってストッパー部が下方向に移動することで、ピストン部が、下方向に移動することによって、貯留した液体の一部を前記チップから排出するというものである。
【0012】
また、第3観点のディスペンサーは、第1観点から第2観点において、弾性部はコイルスプリングであるというものである。
【0013】
また、第4観点のディスペンサーは、第1観点から第3観点において、弾性部とシャフトストッパー部との間にワッシャーを配置したというものである。
【0014】
また、第5観点のディスペンサーは、第1観点から第4観点において、シャフトストッパー部は、円盤状を呈するとともにシャフト部を挿入したときに当該シャフト部を締め付けるための弾性力を有し、かつ環状を呈する弾性部材を配置した第1部材と、第1部材と嵌合する第2部材と、を有し、弾性部材は、第1部材と第2部材とによって固定され、シャフト部を挿入したときに、当該シャフト部と摺動するというものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は以上のように構成され、かつ、作用するものであるから、使用者が捨て水をする必要のないディスペンサーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図3】Aは、シャフトストッパーの側面図である。Bは、シャフトストッパーの断面図である。Cは、シャフトストッパーの分解斜視図である。
【
図4】Aは、液体を吸引する状態のディスペンサーの断面図である。
【
図5】Aは、液体を吸引し、弾性部が、シャフトストッパーに接触する状態のディスペンサーの断面図である。Bは、Aの状態の拡大図である。
【
図6】Aは、さらに液体を吸引し、弾性部が弾性変形の限界に達する状態のディスペンサーの断面図である。Bは、Aの状態の拡大図である。
【
図7】Aは、弾性部が弾性変形の限界に達する状態から、弾性部が、シャフトストッパーに接触する状態の戻った状態のディスペンサーの断面図である。Bは、Aの状態の拡大図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図示の実施形態を参照して本実施例について説明する。本実施例のディスペンサー10は、吸引した液体をあらかじめ設定された容量ごとに分けて排出することができるものであり、排出する容量の設定を、液体を吸引した後に行うことができるものである。このように、本実施例のディスペンサー10は、基本的に特開平3-151052号公報に記載されている分注器の構成を有している。
【0018】
本実施例のディスペンサー10は、ディスペンサー上部本体11と、縦長管状のディスペンサー下部本体12とを有し、ディスペンサー下部本体12に、液体を吸引するためのシリンダー部20と、そのシリンダー部20内に移動可能に配置したピストン部30と、を配置している。また、ディスペンサー上部本体11と、ディスペンサー下部本体12とを縦軸方向に貫通するように、シャフト部40と、を有する。シャフト部40は、棒状の軸であり、その後端部40aは、図示しない使用者が押圧するために円盤状を呈するノブ100が接続されている。またピストン部30の先端部30aは、シリンダー部20内と水密性を保つために、パッキンが配置されている。また、シリンダー部20の先端にチップ13を装着している。後述するように、液体を吸引しようとすると、シリンダー部20内に負圧が生じることで、チップ13内に液体が貯留するというものである。このようにチップ13を通じて、シリンダー部20は液体を吸引することができる。
【0019】
また、ストッパー部50は、円筒状を呈し、その内部において、ピストン部30と固定されている。また、シャフト部40の先端部40bはオネジが形成されており、ストッパー部50において、メネジが形成され、それらが螺子止めされることで、ストッパー部50と、シャフト部40とが接続し、固定されている。このようにストッパー部50を介して、ピストン部30とシャフト部40は、接続されている。また、ストッパー部50は、後述する弾性部70を、後述するシャフトストッパー部60との間で蓄圧するためのものである。
【0020】
シャフトストッパー60は、その中心をシャフト部40に貫通されるように配置されている。シャフトストッパー60は、第1部材610と第2部材620と弾性部材630とを有する。第1部材610は、円盤状を呈する第1本体611の中心に孔である第1部材孔612を有する。また、第1本体611の上部において、第1部材孔612を囲むように周壁部613を有し、後述するコイルバネ80の一部をその周壁部613の内部614に配置することで、そのコイルバネ80の位置ずれを防止することができる。
【0021】
また、凸部615は、第1本体611の下部において、突出し、かつ、環状を呈するように配置されている。
【0022】
第2部材620は、円柱状を呈し、その中心に孔である第2部材孔622を有する。また、その上部であって、その周囲を囲むように円筒状の凹部である溝部623を有し、その溝部623に環状を呈する弾性部材630が配置されている。弾性部材630は、たとえば、弾性力を有しシリコンゴムなどの柔軟性を有するパッキンが好ましく、その中心の弾性部材孔631の径は、シャフト部40の径より、小となるように構成することが好ましい。これにより、シャフト部40を締め付けるための弾性力を有することにより、シャフト部40を摺動可能に配置することができる。よって、シャフト部40の移動に対して、弾性部材630が抵抗力を発揮することができる。これによりシャフト部40の移動に対し抵抗力を発揮しつつ、そのシャフト部40の動きを最終的に止めることができる。なお、第2部材620は、ディスペンサー上部本体11と、縦長管状のディスペンサー下部本体12とにおいて固定され、これによって、シャフトストッパー60は、ディスペンサー10に固定されている。
【0023】
第2部材620の上部には溝部623の周囲を囲むように円周状を呈する溝である第2溝部624を有する。第2溝部624は、第1部材610における第1本体611の下部に配置した凸部615と嵌合する。これによって、弾性部材630は、第1部材610と第2部材620と、によって固定される。また、第1部材孔612と、第2部材孔622と弾性部材孔631との中心は同軸上に配置されている。これにより、第1部材孔612と、第2部材孔622と弾性部材孔631にシャフト部40挿入することができる。
【0024】
円盤状を呈する押し下げ部材90は、ディスペンサー上部本体11内に配置され、その中心に孔である押下孔部91を有する。また、押下孔部91を貫通するようにシャフト部40が配置されている。なお、押し下げ部材90は、ディスペンサー上部本体11に位置された分注ノブ110を下方向Dに押し下げることで、傾斜し、シャフト部40と係合することでそのシャフト部40を所定量押し下げる。これにより、設定して量の液体を排出することは従来のものと同様である。
【0025】
押し下げ部材90とシャフトストッパー60との間に上述のバネ80が、配置されている。バネ80は、コイルスプリングが好ましい。また、シャフト部40は、バネ80を貫通している。
【0026】
また、弾性部70は、コイルスプリングが好ましく、上述のストッパー部50と、シャフトストッパー60との間に配置され、また、シャフト部40が貫通するように配置されている。よって、弾性部70は、ストッパー部50と、シャフトストッパー60との間を移動自在に配置されている。また、弾性部70は、上記のとおり、ストッパー部50と、シャフトストッパー部60との間で蓄圧されるというものである。なお蓄圧とは、復元力を有するように圧縮されるということである。
【0027】
上記構成の本実施例のディスペンサー10の使用方法について説明する。液体を吸引するために容器Cに入れられた液体Rに、ディスペンサー10のチップ13を差し込む。図示しない使用者は、ノブ100を上方向Uに引き出すように操作する。これにより、シャフト部40が上方向Uに移動し始め、それと接続されたピストン部30が上方向Uに移動しはじめる。これにより、シリンダー部20内が負圧になり、チップ13内に液体Rが進入しようとする。(
図4参照)。このようにチップ13を通じて、シリンダー部20は液体を吸引するためのものである。
【0028】
図示しない使用者は、ノブ100を上方向Uに引き出すように操作すると、シャフト部40がさらに上方向Uに移動し、それと接続されたピストン部30もさらに上方向Uに移動することで、シリンダー部20内に負圧が生じ、チップ13内に液体R1が進入する。そのとき、ストッパー部50も上方向Uに移動し、ストッパー部50に接した弾性部70が、シャフトストッパー60に接触する。上記のとおり、弾性部70はシャフト部40に挿入されているので、弾性部70はシャフト部40に対して移動自由であることから、ストッパー部50に接する弾性部70は、ストッパー部50が上方向Uに移動することにより、シャフトストッパー60に当接するのである(
図5参照)。この場合において、チップ13内に、液体R1が貯留される。
【0029】
弾性部70が、シャフトストッパー60に接触した状態から、さらに図示しない使用者は、ノブ100を上方向Uに引き上げるように操作すると、シャフト部40がさらに上方向Uに移動し、それと接続されたピストン部30もさらに上方向Uに移動し、シリンダー部20内に負圧が生じ、チップ13内にさらに、少量の液体R2が進入する。すなわち、弾性部70が、シャフトストッパー60に接触した状態から、さらに図示しない使用者は、ノブ100を上方向Uに移動するように操作するので、弾性部70が、圧縮方向の弾性変形の限界に達し、それ以上圧縮方向の弾性変形をしない状態を呈する(
図6参照)。このように弾性部70が、シャフトストッパー60に接触した状態からその弾性部70が、圧縮方向において、弾性変形する限界に達する状態までのピストン部30の移動量が、吸引された少量の液体R2と比例するのである。この場合において、チップ13内には、液体R1に加え、少量の液体R2が貯留される。
【0030】
上記の状態から、図示しない使用者が、ノブ100から手を離し、その引き出し停止すると、圧縮方向において限界まで弾性変形していた弾性部70が、復元力を発揮し、再び伸長し、弾性部70が、シャフトストッパー60に接する状態に戻る。そのとき、弾性部70が復元することによってストッパー部50が下方向Dに移動する。これにより、ノブ100が下方向Dに移動に移動するとともに、シャフト部40も下方向Dに移動し、それと接続されたピストン部30も、シリンダー部20内において、下方向Dに移動することで、そのチップ13内に貯留していた少量の液体R2が排出される(
図7参照)。
【0031】
すなわち、蓄圧された弾性部70が、復元することによって、シャフト部40も上方向Uとは反対方向である下方向Dに移動することで、そのチップ13内に貯留していた少量の液体R2を押し出すように排出する。これにより、初回に分注する液体が、自動的に排出される。これが、初回分の、いうなれば「捨て水」に相当するものである。このように本実施例のディスペンサー10は、図示しない使用者が意識することなく、いわば自動的に「捨て水」をすることができるものである。
【0032】
この場合、容器Cに入れられた液体Rにディスペンサー10におけるチップ13を差し込まれた状態であるので、いわば「捨て水」をしたとしても、容器Cにその若干量の液体R2が戻ることになり無駄になることがない。また、図示しない使用者にとっても、その後分注ノブ110を下方向Dに押し下げることで、設定した量の液体を正確に排出し、分注することができる。これにより図示しない使用者にとっては、初回から正確に分注することができる。
【符号の説明】
【0033】
10 ディスペンサー
11 ディスペンサー上部本体
12 ディスペンサー下部本体
20 シリンダー部
30 ピストン部
40 シャフト部
50 ストッパー部
60 シャフトストッパー
70 弾性部
610 第1部材
620 第2部材
630 弾性部材