(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-09
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】基板検査装置、その位置合せ、及び基板検査方法
(51)【国際特許分類】
G01R 31/54 20200101AFI20221110BHJP
【FI】
G01R31/54
(21)【出願番号】P 2018142472
(22)【出願日】2018-07-30
【審査請求日】2021-04-11
(31)【優先権主張番号】P 2017149763
(32)【優先日】2017-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】710008198
【氏名又は名称】西川 秀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126675
【氏名又は名称】福本 将彦
(72)【発明者】
【氏名】西川 秀雄
【審査官】小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-185784(JP,A)
【文献】特開2014-159978(JP,A)
【文献】特開2010-169651(JP,A)
【文献】特開2000-55971(JP,A)
【文献】特開2005-207912(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/50-31/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気回路が配線された複数の検査端子と複数の基板位置マークのある基板の電気特性を検査する基板検査装置において、
前記検査端子にプローブを当接させる交換可能な検査治具と、
前記検査治具を保持する検査治具保持部と、
前記検査治具保持部
を移動させる検査治具移動部と、
前記基板を保持する基板保持部と、
前記基板保持部
を搬送する搬送テーブルであって、3つ以上である複数のテーブル位置マークが
2次元
に配置
されている搬送テーブルと、
前記搬送テーブルと相対的に移動して、前記複数の基板位置マークと前記複数のテーブル位置マークとを含む前記搬送テーブル上の複数の位置マークを認識するカメラと、を備え
前記検査治具
は、前記検査治具保持部に保持される治具べース板と、前記プローブを保持するプローブ保持部と、前記プローブの先端胴部が摺動可能に先端を前記検査端子に案内する案内孔がある案内板と、前記検査治具の位置を示す複数の治具位置マークと、
を有し、当該複数の治具位置マークの位置は前記案内板が定めており、
前記基板検査装置は、
前記基板と前記検査治具を整合させる光学的位置合せにおいて、前記カメラが認識した前記複数のテーブル位置マークを基に直交座標である制御座標の原点の位置と座標軸の方向を定めて、前記検査治具と前記搬送テーブルの相対的な移動を制御す
る、制御装置を更に備え、
前記制御装置は、前記基板保持部を前記検査治具又は前記カメラと相対的に移動させて
、前記カメラが認識した、前記基板保持部に
保持された治具圧接記録板を前記検査
治具がプレスした前記治具位置マークの圧接跡である複数の圧接位置マークから
、前記検査治具の位置を前記制御座標上に認識し、
前記制御装置は、前記基板保持部を前記検査治具又は前記カメラと相対的に移動させて、前記カメラが認識した、前記基板保持部に
保持された前記基板の前記複数の基板位置マークから
、前記基板の位置を前記制御座標上に認識することに依り、前記基板と前記検査治具を整合させることを特徴とする基板検査装置。
【請求項2】
前記複数の治具位置マークは、前記検査治具の圧接面の凹凸部であって、凸部には前記案内孔に案内された前記プローブの前記先端を含み、
前記圧接位置マークは、前記複数の治具位置マークに対向する部分が圧接を光学的に認識可能に記録する状態にある前記治具圧接記録板が前記基板保持部に
保持されて、検査位置において前記検査治具がプレスした前記複数の治具位置マークの圧接跡を記録した位置マークである請求項1に記載の基板検査装置。
【請求項3】
前記制御装置は、
前記カメラが認識する前記複数のテーブル位置マークに基づいて、前記搬送テーブルのX方向又はY方向の動きの前記制御座標のX軸及びY軸からのずれを認識し、認識した前記ずれに基づいて、前記搬送テーブルのX方向又はY方向の動きの制御を補正する請求項1
又は2に記載の基板検査装置。
【請求項4】
校正
証明書のあるXY標準スケールが
前記基板保持部に保持されて、前記XY標準スケール上の複数の所定位置を前記カメラが認識することに依り、前記制御座標が校正されている請求項
3に記載の基板検査装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記カメラが認識する、基板表面のレジストマスクの複数の開口部から選んだ複数のレジスト位置マークと、前記複数の基板位置マークから、前記レジストマスクの前記検査端子からの位置ずれを認識し、その位置ずれを前記基板の位置の認識に反映させる請求項1乃至
4の何れかに記載の基板検査装置。
【請求項6】
請求項1乃至
5の何れかに記載の基板検査装置の基板検査方法であって、
前記カメラが、前記搬送テーブルと相対的に移動して、前記複数の基板位置マークと前記複数のテーブル位置マークとを含む前記搬送テーブル上の複数の位置マークを認識する工程と、
前記制御装置が、前記カメラが認識した前記複数のテーブル位置マークを基に直交座標である制御座標の原点の位置と座標軸の方向を定める工程と、
前記複数の治具位置マークに対向する部分が、圧接を光学的に認識可能に記録する状態にある前記
治具圧接記録板を、前記基板保持部に
保持させる工程と、
前記
治具圧接記録板が前記検査治具の直下の検査位置となるように、前記搬送テーブルが前記検査治具に対し相対移動する工程と、
前記検査治具の前記案内板を前
記治具圧接記録板にプレスし、それにより前記複数の治具位置マークの圧接跡を、複数の圧接位置マークとして前記
治具圧接記録板に記録し、かつその後にプレスを解除するように、前記検査治具移動部が前記検査治具を移動させる工程と、
その後に前記カメラが前記基板を認識する基板認識位置に相対移動する工程と、
前記カメラが、前記搬送テーブルと相対移動し、前記基板保持部に
保持された前記
治具圧接記録板に記録された前記複数の圧接位置マークを認識する工程と、
前記制御装置が、前記カメラが認識した前記複数の圧接位置マークから前記検査治具の位置を前記制御座標上に認識する工程と、
前記治具圧接記録板を、前記基板保持部から除去する工程と、
前記基板保持部に前記基板を
保持させる工程と、
前記カメラが、前記搬送テーブルと相対的に移動して、
保持された前記基板の前記複数の基板位置マークを認識する工程と、
前記制御装置が、前記カメラが認識した前記複数の基板位置マークから前記基板の位置を前記制御座標上に認識し、
前記制御座標上に認識された、前記検査治具の位置と前記基板の位置とに依り、前記基板と前記検査治具とを整合させる整合工程と、
前記整合工程の後に、前記基板と前記検査治具を当接させて、電気検査する工程と、を含むことを特徴とする基板検査方法。
【請求項7】
請求項
6に記載の基板検査方法であって、
前記基板保持部に前記基板を保持させる前記工程と、
前記カメラが、前記搬送テーブルと相対的に移動して、保持された前記基板の前記複数の基板位置マークを認識する前記工程と、
前記制御装置が、前記カメラが認識した前記複数の基板位置マークから前記基板の位置を前記制御座標上に認識し、前記制御座標上に認識された、前記検査治具の位置と前記基板の位置とに依り、前記基板と前記検査治具とを整合させる前記整合工程と、
前記整合工程の後に、前記基板と前記検査治具を当接させて、電気検査する前記工程と、を繰り返し実行する工程を、更に含み、
前記繰り返し実行する工程の中で所定条件毎に、
前記カメラが、前記搬送テーブルと相対的に移動して、前記複数のテーブル位置マークを
新たに認識する
新たなテーブル位置マーク認識工程と、
前記制御装置が、前記
新たなテーブル位置マーク認識工程で
新たに認識された前記複数のテーブル位置マークの
、前記繰り返し実行する工程のスタート時からの差異をチェックして前記制御座標の原点の位置と座標軸の方向を再設定する工程と、を更に含む基板検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線基板に形成された配線パターンの検査端子にプローブを接触させて主に当該配線パターンを電気検査する自動位置合せ機能を有する基板検査装置に関する。
【0002】
そして、本発明は、プリント配線基板に限らず、例えば、フレキシブル基板、多層配線基板、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用の電極板、及び半導体パッケージ用セラミックや樹脂の基板やフィルムキャリアなど種々の基板や半導体ウエハなどに形成される電気的配線特性の検査に適用できる。この明細書では、それら種々の配線基板を総称して「基板」と称する。
【背景技術】
【0003】
近年、プリント配線基板の微細、高密度に対応した検査点の増加した電気検査が定在化している。多数の微細な検査端子にプローブを同時に導電接触させる検査を実施するためには、基板と検査治具を整合させる適正な位置合せが必要になっている。この位置合せに関する先行技術には次のものがある。
【0004】
特許文献1には、感圧紙(圧力を加えることで黒色変色する白色のシート)の打痕シートを基板などに貼り付けて、テストヘッドをプレスしてプローブPの打痕Mを取得し、直線状の複数の打痕を装置のカメラで位置認識して統計処理等することから、全てのプローブPの位置ずれの状態である補正情報Drの「位置ずれ量」および「位置ずれ方向」を特定している。
これは、予め定められた2本のプローブPの打痕Mの位置誤差が直接にテストヘッドの全てのプローブPの位置になる問題を回避している。又、基板から直接にプローブPの不明確な打痕Mの位置を特定する困難は、打痕シートを貼り付けることで複数の打痕M1~M6は「打痕位置特定処理」にてカメラの画像解析することで自動に特定されている。
しかし、テストヘッドには多数のプローブPがあって、その先端部が1本でも設計の位置から大きく位置ずれしていれば、該当する検査端子が大きい面積でなければプローブは接触しない。又、カメラ視野(光軸)を打痕Mの位置認識の基準としており、補正情報Drの取得後にカメラ光軸が経時的にずれると位置認識が変わる恐れがあるが、カメラの光軸ずれがないことを確認する手段の記載がない問題がある。
【0005】
特許文献2では、テーブル位置決めマーク26が基板保持部22に設けられて、それを基準の位置に検査基板と検査治具の位置を設計上特定して、主カメラ34と補助カメラ55で対応する各々の位置決めマークを読取り、光学的位置ずれ(XYΘ)量を算出が可能にしている。又、基板保持部に配置されるマスタースケール120上の基準の位置を原点とするXY座標系を定めて、光学的位置合せを行う制御装置を備えて、その光学的位置合せされた光学位置の周辺を電気検査でPASS探査して電気検査に適合する位置を求めて、電気検査の位置との差を表すデータを検査治具と1対1に装置の主記憶装置又は検査治具の記憶手段に書込み及び読出しを行い、該差の表すデータに基づいて位置合わせをしている。
複数の基板検査装置について、マスタースケールを用いて基板検査装置の測定の基準を共通化して、複数の各基板検査装置の固有の誤差を取り除くキャリブレーションを行う一例として示されている。
【0006】
しかし、複数の各基板検査装置の固有の誤差を取り除くキャリブレーションとしては、主カメラとマスタースケール上の1つの基準の位置を原点に設定するだけでは、まだ各装置の固有の特性が残ることがあって、電気検査との差を表すデータも各装置の固有値になることがある。
【0007】
特許文献3の
図3には、本願の
図7に示す導通検査の非導通信号の探査の様子が図示されている。X方向移動に対して、導通PASSの区間があって、中央がX方向の適正位置としている。X,Y,Θ方向に行い適正なチェッカーヘッドの位置を求めている。これは、全ての導電性コンタクトピンの導通を確認している。
しかし、チェッカーヘッドを搭載する度にチェッカーヘッドの位置を電気探査することは、作業時間を要し基板をキズ不良品にする等があり、現場と作業者の負担は大きい問題がある。
さらに、上記の特許文献に共通して、基板は設計通りに製造されたものとしているが、基板にも製造工程で対象のマーク位置などに位置誤差のバラツキもある。
上記の様に検査の前に検査治具と基板の位置を認識し、基板に検査治具を位置合せする手段に各種の工夫がなされているが、改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2014-159978号公報
【文献】特開2010-169651号公報
【文献】特開2001-235506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1では、直線状の複数のプローブ打痕Mを光学的に位置認識し統計処理等して、全てのプローブPの位置を推定しても、電気検査での適合位置と一致いないことが有る。
特許文献2では、検査治具の製造誤差等をその検査治具の特性として、光学位置と電気位置との差を表すデータを採用しても、基板又は基板検査装置が変わると、当該差を表すデータの量が変わることがある。
【0010】
複数の基板検査装置と複数の検査治具とを用いる場合には、それらの組み合わせを変更する検査基板の製品名の変更の際に、都度の電気探査を行うなどセットアップ時間が長くなることになる。
上記の状況から、複数の基板検査装置、検査治具、及び基板の各々にまだ製造誤差のバラツキに依る誤差要因があることが判る。各部のその要因について適切な処置が必要となる。
【0011】
本発明は、上記の観点から、光学位置と電気位置との差を表すデータの登録をする場合は1つで複数の装置に適用が可能な位置合せを実現する。そして、装置の運用が作業者に容易な生産性の良い基板検査装置、その位置合せ、及び基板検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の手段は、電気回路が配線された複数の検査端子と複数の基板位置マークのある基板の電気特性を検査する基板検査装置において、基板検査装置に搭載されて、検査端子にプローブを当接させる交換可能な検査治具と、検査治具を検査治具保持部に保持し移動させる検査治具移動部と、基板を基板保持部に保持し搬送する複数のテーブル位置マークがある搬送テーブルと、搬送テーブルと相対的に移動して複数の基板位置マークと複数のテーブル位置マークとを含む搬送テーブル上の複数の位置マークを認識するカメラと、を備え、検査治具には、検査治具保持部に保持される治具べース板と、プローブを保持するプローブ保持部と、プローブの先端胴部が摺動可能に先端を検査端子に案内する案内孔がある案内板と、検査治具の位置を示す複数の治具位置マークと、があり、複数の治具位置マークの位置は案内板が定めており、基板検査装置は、基板と検査治具を整合させる光学的位置合せにおいて、カメラが認識した複数のテーブル位置マークを基に直交座標である制御座標の原点の位置と座標軸の方向を定めて、検査治具と搬送テーブルの相対的な移動を制御する記憶部のある制御装置を更に備え、制御装置は、基板保持部を検査治具又はカメラと相対的に移動させて、カメラが認識した基板保持部に固定された治具圧接記録板を検査冶具がプレスした治具位置マークの圧接跡である複数の圧接位置マークから検査治具の位置を制御座標上に認識し、基板保持部に載置された基板の複数の基板位置マークから基板の位置を制御座標上に認識することに依り、基板と検査治具を整合させることを特徴とする基板検査装置。
【0013】
本発明の第2の手段は、第1の手段において、複数の治具位置マークは、検査治具の圧接面の凹凸部であって、凸部には案内孔に案内されたプローブの先端を含み、圧接位置マークは、複数の治具位置マークに対向する部分が圧接を光学的に認識可能に記録する状態にある治具圧接記録板が基板保持部に固定されて、検査位置において検査治具がプレスした複数の治具位置マークの圧接跡を記録した位置マークである。
本発明の第3の手段は、第1又は2の手段において、複数のテーブル位置マークは、3つ以上あって、制御座標の1軸上の近くに2つ以上、離れて1つ以上ある。
【0014】
本発明の第4の手段は、第1乃至3の手段の何れかにおいて、制御装置は、カメラが認識する複数のテーブル位置マークに基づいて、搬送テーブルのX方向又はY方向の動きの制御座標のX軸及びY軸からのずれを認識し、認識したずれに基づいて、搬送テーブルのX方向又はY方向の動きの制御を補正する。
本発明の第5の手段は、第4の手段において、基板保持部に校正データのあるXY標準スケールが保持されて、XY標準スケール上の複数の所定位置をカメラが認識することに依り、制御座標が校正されている。
【0015】
本発明の第6の手段は、第1乃至5の手段の何れかにおいて、制御装置は、カメラが認識する基板表面のレジストマスクの複数の開口部から選んだ複数のレジスト位置マークと複数の基板位置マークから、レジストマスクの検査端子からの位置ずれを認識し、その位置ずれを基板の位置の認識に反映させている。
本発明の第7の手段は、第1乃至6の手段の何れかにおいて、制御装置は、検査治具について、光学的に位置合せした光学位置と電気検査に適合する電気位置との差を認識し、認識した差を表すデータを個々の検査治具と1対1に関連付けて記憶部に記憶し、検査治具保持部に保持された検査治具に関連付けられた差を表すデータを記憶部から読出し、読み出した差を表わすデータに基づいて位置合せを行う。
【0016】
本発明の第8の手段は、第1乃至7の手段の何れかの基板検査装置の基板検査方法であって、カメラが搬送テーブルと相対的に移動して、複数の基板位置マークと複数のテーブル位置マークとを含む搬送テーブル上の複数の位置マークを認識する工程と、制御装置が、カメラの認識した複数のテーブル位置マークを基に直交座標である制御座標の原点の位置と座標軸の方向を定める工程と、複数の治具位置マークに対向する部分が、圧接を光学的に認識可能に記録する状態にある冶具圧接記録板を基板保持部に固定する工程と、冶具圧接記録板が検査治具の直下の検査位置となるように搬送テーブルが検査治具に対し相対移動する工程と、検査治具の案内板を冶具圧接記録板にプレスし、それにより複数の治具位置マークの圧接跡を複数の圧接位置マークとして冶具圧接記録板に記録し、かつその後にプレスを解除するように検査治具移動部が検査治具を移動させる工程と、その後にカメラが基板を認識する基板認識位置に相対移動する工程と、カメラが搬送テーブルと相対移動し、基板保持部に固定された冶具圧接記録板に記録された複数の圧接位置マークを認識する工程と、制御装置がカメラの認識した複数の圧接位置マークから検査治具の位置を制御座標上に認識する工程と、基板保持部に基板を載置する工程と、カメラが搬送テーブルと相対的に移動して、載置された基板の複数の基板位置マークを認識する工程と、制御装置がカメラの認識した複数の基板位置マークから基板の位置を制御座標上に認識し、複数の圧接位置マークから検査治具の位置を制御座標上に認識することに依り、基板と検査治具とを整合させる整合工程と、整合工程の後に、基板と検査治具を当接させて電気検査する工程と、を含むことを特徴とする基板検査方法。
【0017】
本発明の第9の手段は、第8の手段の基板検査方法であって、カメラが、搬送テーブルと相対的に移動して複数のテーブル位置マークを認識するマーク認識工程と、制御装置が、マーク認識工程で認識された複数のテーブル位置マークに基づいて、搬送テーブルのX方向又はY方向の動きの制御座標のX軸及びY軸からのずれを認識する、ずれ認識工程と、制御装置が、ずれ認識工程で認識したずれに基づいて、搬送テーブルのX方向又はY方向の動きの制御を補正する補正工程と、を更に含む。
本発明の第10の手段は、第9の手段において、基板保持部に校正データのあるXY標準スケールを保持させる工程と、カメラが搬送テーブルと相対的に移動して、XY標準スケール上の複数の所定位置を認識する工程と、制御装置が認識された複数の所定位置により、制御座標を校正する工程と、を更に含む。
【0018】
本発明の第11の手段は、第8乃至10の手段の何れかにおいて、主カメラが搬送テーブルと相対的に移動して、基板表面のレジストマスクの複数の開口部のうちの複数のレジスト位置マークを複数の基板位置マークとともに認識する工程と、制御装置が認識された複数のレジスト位置マークと複数の基板位置マークから、レジストマスクの検査端子からの位置ずれを認識し、その位置ずれを基板の位置の認識に反映させる工程と、を更に含む。
本発明の第12の手段は、第8乃至11の手段の何れかにおいて、制御装置が検査治具について、光学的に位置合せした光学位置と電気検査に適合する電気位置との差を認識する工程と、制御装置が認識した差を表すデータを個々の検査治具と1対1に関連付けて記憶部に記憶する工程と、制御装置が検査治具保持部に保持された検査治具に関連付られた差を表すデータを記憶部から読出す工程と、を更に含み、整合工程は、制御装置が読み出した差を表わすデータに基づいて、基板と検査治具を整合させる工程を含む。
本発明の第13の手段は、第8乃至12の手段の何れかにおいて、カメラが連続自動検査中の所定条件毎に、搬送テーブルと相対的に移動して複数のテーブル位置マークを認識するテーブル位置マーク認識工程と、制御装置がテーブル位置マーク認識工程で認識された複数のテーブル位置マークの連続自動検査のスタート時からの差異をチェックして制御座標の原点の位置と座標軸の方向を再設定する工程と、を更に含む基板検査方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1、8、又は13の手段に依れば、カメラが光学的に自動認識するテーブル位置マークが複数であるので、カメラが認識する制御座標上で搬送テーブルを少なくとも面として位置(X,Y,Θ)認識するので、以前の位置の記録との差異から機構本体の経時的変化を認識が出来る。制御座標の原点設定時に、機構本体の経時的変化の状態表示、カメラ光軸ずれの再確認の要請、警告などの適切な処置をすることができる。適切な複数のテーブル位置マークの配置(本体定数)を基に経時的に機構本体の相対移動を制御座標上に維持ができる。
カメラが相対移動して認識する制御座標が直交座標であるので、位置認識面の複数の位置マークが何れの方向に在っても、その面の位置を制御座標上に適正に認識できる。
検査治具には基板の多数の検査端子に圧接するプローブの先端胴部が摺動可能に先端を検査端子の検査点に案内する案内孔のある案内板があるので、各プローブの先端の位置の経時的移動が案内孔とのクリアランスの範囲内に安定する。
案内板に位置を定められた複数の治具位置マークが、基板保持部に固定された治具圧接記録板を検査冶具がプレスして、圧接転写した複数の圧接位置マークをカメラが認識して検査治具の位置を基板と同様に制御座標上に認識するので、基板と検査治具を光学的に整合させることが出来る。
【0020】
本発明の第1又は2の手段に依れば、検査治具の表面の凹凸部の複数の治具位置マークは、対向する部分に感圧シートが貼られるなど圧接を光学的に認識可能に記録する状態にある治具圧接記録板に圧接して、カメラが認識出来る圧接位置マークを形成することが出来る。
複数の治具位置マークが凹部の孔などは案内板に固定であって検査治具の認識位置が安定(再現)する。凸部のプローブ先端では案内孔に案内されて位置の再現性が許容の範囲内であれば、圧接位置マークの形成とカメラの認識が容易である。
【0021】
本発明の第3、4、5、9又は10の手段に依れば、制御座標はカメラが認識する校正データのあるXY標準スケール上の複数の所定位置をカメラが認識することに依り校正が出来る。この校正以降は、制御座標の1軸上の近くに2つ以上、離れて1つ以上ある複数のテーブル位置マークが常設のXYスケール(本体定数)として機能して、経時的に制御座標のX軸及びY軸からのずれを認識し、搬送テーブルとのX方向又はY方向の動きの制御を補正することで制御座標の適正を維持できる。
【0022】
本発明の第6又は11の手段に依れば、レジストずれ量を基板の位置に反映させているので、適正な基板の位置に補正して認識ができる。
本発明の第7又は12の手段に依れば、検査治具の全てのプローブの接触点の位置誤差のバラツキに対して、再現する光学的位置合せの光学位置に電気検査に適合する電気位置との差を表すデータを加算するので位置合せが個々の検査治具の特性に合わせられる。この差を表すデータは光学的位置合わせが適正であれば再利用(再現)が出来る。光学位置から電気位置の探査を都度行う必要がなく、装置の運用が容易である。
本発明の手段別に発明の効果を述べたが、共通した特定事項は他の手段にも同様の効果がある。又、相互に作用していることもある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は本発明の基板検査装置を示す全体の説明図である。
【
図2】
図2は
図1の搬送テーブル、基板、カメラ、検査治具の相対移動と制御座標の原点を示す説明図である。
【
図3】
図3(a)はカメラ光軸にプローブ先端の圧接位置マークがある画像のモニタ画面の図である。
図3(b)は治具位置マーク孔を治具位置マークに採用したカメラ画像のモニタ画面。
【
図4】
図4は基板の表面パターンとレジストマスクの説明図である。又、案内板の治具位置マーク孔の説明図。
【
図5】
図5は検査治具の側面図、底面図、部分拡大図の説明図である。
【
図6】
図8はXY標準スケールの例を示す説明図である。
【
図7】
図7は電気探査時の非導通の個数を示すグラフの従来例である。
【
図8】
図8は基板の搬送がターンテーブルの構成例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、添付図面に基づいて、本発明の望ましい実施形態に係る基板検査装置、検査治具、基板、その位置合せ、及び基板検査方法について説明を行う。
[実施の形態1]
【0025】
図1に基づいて本発明に係る基板検査装置1の全体を説明する。
機構本体10には、X,Y,Z,Θ方向に移動させる移動部がある。各移動部は制御装置11に各々が制御されている。基板2は搬送テーブル21に交換可能に固定された基板保持部211に保持されてテーブル移動部20に依ってXY方向に搬送されている。検査治具3は交換可能に検査治具保持部301に保持されて検査治具移動部30に依ってΘ,Z方向に移動される。カメラ15は搬送テーブル21を上側からの撮像する位置に機構本体10に固定されてカメラ15のXY座標系を形成している。カメラ15が撮像した画像は画像処理部14を経て制御装置11にて位置認識される。
【0026】
検査治具3には、基板2の検査端子201に接触する多数のプローブ31があって、テスター13に接続される。基板検査装置1の操作は操作パネル12から作業者は指示し、操作モニタ121の表示に従って作業を行う。制御装置11には外部接続手段115(図示はない)があってハードデスクなどとも接続できる。
【0027】
図1には、基板2の両面の位置合せをして両面検査をするために、下側カメラ15B、下側検査治具3B、XYΘZ方向に移動させる下側検査治具移動部30Bが配置されている。下側カメラ15Bと上側カメラ15の位置認識は搬送テーブル21を貫通した固定のテーブル位置マーク22に依り合わせている。本願では上側の位置合せの説明を行い、下側は同様になるので詳細の説明は省略する。
【0028】
図2は、
図1の機構本体10、カメラ15、搬送テーブル21、基板2、検査治具3の相対移動と制御座標112の原点112Sを示す説明図である。搬送テーブル21はテーブル移動部20に固定されておりXY移動する。各移動部には機械原点Xo,Yo,Zo,Θoがあって、電源がONされて、セットオリジンの指示があると各移動部は機械原点を認識し一時停止する。そして、制御装置11の指示に従って移動する。搬送テーブル21には複数のテーブル位置マーク22がある。制御装置11はその中の1つ基準マーク22Sを基準として制御座標112の原点112Sを定めて位置合せを行う。
【0029】
複数のテーブル位置マーク22は、搬送テーブル21上のX軸方向に中心振り分けの等間隔3点と、Y軸移動して3点を配置して合計6点となっている。基準マーク22Sを基準点にすると、搬送テーブル21上には(0,0)、(+tm,0)、(-tm,0)、(0,-tm1)、(+tm,-tm1)、(-tm,-tm1)となる。
基準マーク22Sは搬送テーブル21のX軸の中心に配置している。(0,0)と(0,-tm1)の中間の(0,-tm1/2)の位置がカメラ15の真下のカメラ光軸15Lに相対移動した位置を制御座標112の原点112Sとしている。カメラ光軸15Lはカメラ15の視野の中心としている。基準マーク22Sと原点112Sは固定距離Dfにある。
【0030】
搬送テーブル21には基板2を保持する基板保持部211が交換可能に原点112Sの位置が基板2の中心になる様に固定されている。基板保持部211は基板2の外形に合わせて3つの係合ピン211aが設けられていて、それらに、基板2の側面が係合するとともに、その係合ピン211aと対向する方向から、図示せぬ付勢手段によって基板2を係合ピン側に付勢することによって、基板2が基板保持部211の適正な位置に保持される。
【0031】
図2において、カメラ光軸15L、基板2の中心が制御座標211の原点112Sに設計上同軸に配置されている。このように、基準マーク22Sの位置から基板2の位置を示す基板位置マーク2a、2bまでの距離は設計上予め定められる。
図2はカメラ15が基準マーク22Sを位置認識し、固定距離Dfを相対移動した原点112Sになった状態を示している。
【0032】
原点112Sから搬送テーブル21がY軸方向に固定距離Dtを移動した直上には検査治具保持部301に保持されて検査治具3が配置されている。検査治具3と検査治具保持部301は検査治具移動部30に依ってΘ、Z方向に移動される。検査治具移動部30の移動部の構成は機構本体10からΘ、Zの順に移動部が重ねられている。
【0033】
基板2の位置認識について、制御座標112の原点112Sと同軸のカメラ光軸15Lから搬送テーブル21が相対移動して基板2の1対の基板位置マーク2a、2bを撮像してそれぞれの制御座標112上のXY位置を認識して、基板2の位置を中心位置(Xp,Yp)と回転の角度(Θp)の面として認識する。
【0034】
検査治具3の位置認識について、搬送テーブル21を検査治具3の直下に検査距離Dt相対移動して、基板2と検査治具3をプレスさせた後、制御座標211の原点112Sに戻す。例えば、基板2に付いたプローブ31の先端31Aの1対の治具位置マーク3a、3bの圧接位置マーク3at、3btの位置を搬送テーブル21が相対移動してカメラ15が撮像したそれぞれのXY位置を認識して、基板2と同様に検査治具3の位置を中心位置(Xj,Yj)と回転の角度(Θj)の面として認識する。この作業には、カメラ15が圧接位置マーク3at、3btの光学的認識を容易にするために、感圧発色性の感圧シートを撮像する部分に貼り付けることが好ましい。
図3(a)にプローブ31の先端31Aが感圧シート2Sに圧接転写した圧接位置マーク3at,3btにカメラ光軸15Lを合わせたカメラ画像を部分拡大したモニタ画面を示す。案内孔361も圧接転写361tされていることが判る。
【0035】
光学的位置合せにおいて、カメラ15が認識した複数の位置マークから基板2の面の位置と検査治具3の面の位置の差(Xj-Xp、Yj-Yp)と(Θj-Θp)をテーブル移動部20と検査治具移動部30に加算して検査治具3の直下に相対移動すると、(Dt+(Xj-Xp、Yj-Yp))と(Θj-Θp)の位置が基板2と検査治具3が整合した光学的位置合わせの位置となる。
【0036】
本基板検査装置1の操作と動作のステップの概略は、
S0・基板検査装置1の機構本体10の状態を認識する。
S1・被検査基板2の検査に関するデータをセットする。
S2・該当の基板保持部211を搭載する。
S3・該当の検査治具3を搭載する。
S4・検査治具3の位置を圧接位置マークから光学的位置認識する。
S40・制御座標の原点112Sを設定する。
S41・基板の所定位置に感圧シートを貼る。
S42・基板に検査治具をプレスし、原点に戻す。
S43・1対の圧接位置マークの位置を取得する。
S44・検査治具の位置(XYΘ)を認識する。
S5・基板2を載置し検査スタートする。
S6・基板2を光学的位置認識し位置合せを含む相対移動する。
S7・検査治具3をプレスし検査する。
S8・プレスを解除し相対移動して基板2を取出す。
【0037】
被検査基板2の種類が変わる機種変更のセットアップは、S1からS8を行い電気検査がPASSであれば、連続自動検査をスタートすることになる。連続自動検査のサイクルはS5からS8を繰り返すことになる。
【0038】
ステップS0の機構本体10の状態を認識する。について、
機構本体10は各々に製造誤差を含む特性(バラツキ)がある。又、設置された工場の室温などの外部環境によっても特性が変わる。又、同じ工場に複数台が設置されることが多い。そこで、各々の機構本体10の状態を認識して製品精度の仕様に合わせるステップは2つあって、
S0A・制御座標の原点を設定する。
S0B・XY標準スケールを基にカメラのXY移動部を校正する。
簡易的には、S0Aのステップでも良いが、S0Bのステップは定期点検として実施することが好ましい。
【0039】
ステップS0A・制御座標の原点を設定する。について、
制御座標112の原点設定を指示すると、テーブル移動部20を含む各移動部は機械原点を認識して各定位置に移動する。テーブル移動部20は機械原点を認識した後、カメラ15が複数のテーブル位置マーク22の位置を認識して基準マーク22Sを基に制御座標112の原点112Sを設定する。
又、テーブル位置マーク22の機械原点からの位置も記録し、以前の位置との差異が所定量以下であることを確認している。差異が所定量以上であると操作モニタ121に状態を表示する。
【0040】
搬送テーブル21に固定された複数のテーブル位置マーク22を位置認識しているので、制御座標112上の各点の位置は以前と通常は変わらない。差異が所定値以下ではカメラ15と搬送テーブル21との相対移動に経時変化は特にないカメラ15のXY座標系に再現性があることが判る。
機械原点からの位置の記録からカメラ光軸15Lの変化が判る。機械設計又は出荷時の機械距離Dmの近傍にカメラ光軸15Lの光軸距離Dcがあることを確保する。これで、搬送テーブル21は制御座標112の原点112Sから固定の検査距離Dtを移動すると検査位置の中心の近傍になることが確保される。
【0041】
許容範囲の差異の所定量は、機構本体10の製品精度の仕様に合わせて設定されている。この所定量を超えた場合は、適切な処置が好ましい。
図2の機構本体10の構成から、例えば、検査距離Dt、機械距離Dmは機械定数として、許容範囲の差異の所定量は、ΔDmc=Dc-Dmを主な径時変化又はカメラ光軸ずれに依る差異の主要因としている。カメラ15と下側カメラ15Bのテーブル位置マークの位置認識に以前と差異が発生すれば上下のどちらかのカメラ光軸ずれとなる。ΔDmc=Dc-Dmに問題がなければ、下側カメラ光軸15LBを移動しカメラ光軸15Lに合わせている。光軸距離Dcは基準マーク22Sの機械原点からの距離となっている。
複数のテーブル位置マーク22の6点の2次元の配置からカメラ15のXY認識座標系の直進性、直交度の変化が以前の記録と比較すると判る。6点の固定配置の位置をXY簡易スケールとして利用して、S0Aの制御座標の原点設定の度に、カメラ15の制御座標112上の位置認識に再現性のあることを確保する。
【0042】
ステップS0B・XY標準スケールを基にカメラのXY移動部を校正する。について、基板保持部211にXY標準スケール61を保持し、カメラ15が位置認識するXY座標系を、XY標準スケール61の複数の所定の十字位置マークを基に校正します。
XY標準スケール61はサイズと精度仕様により各種のものが市販されている。例えば、
図6に示す、XY100mmの場合、材質はソーダガラス、外形は127(x)*127(y)*5(t)、X軸とY軸が50mm(中心)で直交している。目盛精度は±0.002となっている。又、校正証明書の添付と入手が可能である。
【0043】
初めに、カメラ15は相対移動して複数のテーブル位置マーク22を認識し、制御座標112の原点112Sを設定する。次に、XY標準スケール61の複数の所定の位置を認識する。所定の位置の撮像画像はクロス線の+形状であるので、その交点の中心を位置認識する。ここで、カメラ15のXY軸の移動とXY標準スケール61の軸線は載置時の傾き等で平行にならず一致はしない。回転調整付きの専用の基板保持部211が好ましい。完全に一致は困難であるが、これは回転を含めて演算処理することができる。具体的には、回転は各点のXY座標表示(X,Y)を極座標表示(中心からの半径とラジアン角)に変換して、回転(ラジアン)の誤差を引き算する。そして元のXY座標に戻す。X、Y方向は各点に中心の誤差を引き算する。演算処理後、XY標準スケール61の(50,50)が原点112SにXY軸線が一致する。直進性(リニアリティー)、直交性の差異を認識し、主記憶部111に記録する。この差異が所定の範囲であればカメラ15の位置認識と移動部は正常となる。
【0044】
XY標準スケール61の校正証明書があれば、カメラ15で認識する複数の所定の位置の校正データを作成して、カメラ15(XY座標系)の位置認識のずれ量が適正値(0)となる様にXY軸の移動を制御して補正する校正の処置が出来る。装置の機構本体10の精度仕様に合わせて直進性と直交性は所定の補正処置(校正処置)を行うことが好ましい。校正処置を行った場合、再度、S0Bのステップを行い校正後の機構本体10の適合を確認することが好ましい。カメラ15が認識するXY値は制御座標112上に精度保証が出来ることになる。装置本体10を校正処置すると、XY標準スケール61の目盛(の校正データ値)と主カメラ15(XY座標系)の位置認識が一致することになる。XY標準スケール61(ガラス)と機構本体10(鉄系)は材質の熱膨張係数が異なるので室温でカメラ15の認識長さが変化するので装置の運用の室温を規定することが好ましい。
【0045】
この機構本体10のステップS0Bの状態認識は定期点検として実施することが好ましい。この校正後のステップS0Aのカメラ15が認識する複数のテーブル位置マークの本体定数XY値を維持すれば良いことになる。カメラ15が認識するXY方向の2次元に配置された複数のテーブル位置マーク22を基に制御座標の原点の位置と直交座標のXY座標の方向と長さの位置が、本体定数XY値と経時的に差異が出れば、差異の状態に依り自動補正、警告などの適切な処置が出来る。
これらに依って、機構本体10の経時変化を改善できる。又、複数の装置間の誤差バラツキも改善する。
【0046】
ステップS1の被検査基板2の検査に関するデータのセットは、基板2の名称、 電気検査規格、検査治具3の製造番号、位置合せに関するデータなど全ての検査に関するデータをセットする。
ステップS2の該当の基板保持部211の搭載は、物理形状の異なる被検査基板2を設計位置に載置し保持させる。
【0047】
ステップS3の該当の検査治具3の搭載は、プローブ31の動作不良などを現場で検査治具3を降ろしての修理後も発生する。検査治具3は検査治具保持部301に機械的に位置決めをされるが位置の再現性には誤差があり、次のステップS4の検査治具3の位置の認識が都度必要になる。
【0048】
ステップS4の検査治具3の位置を圧接位置マークから光学的位置認識する。について、制御座標112上に検査治具3の位置が判れば、基板2の位置に検査治具3を整合させる演算処理が可能となる。作業の手順は、
ステップS40・制御座標の原点を設定する。
先ず、カメラ15で複数のテーブル位置マーク22を認識して位置を記録し、制御座標112の原点112Sを設定する。2次元に配置の複数のテーブル位置マーク22を認識するとカメラ15で認識するXY座標系の直交度などの適合を確認することができる。主記憶部111に記録しておくと機構本体10の経時変化の状態が判る。
【0049】
ステップS41・基板の所定位置に感圧シートを貼る。
基板2の検査治具3の治具位置マーク3a、3bに対向する部分に感圧シート2Sを貼るなど圧接が光学的に認識可能な状態にする。例えば、基板2の代用に治具圧接記録板2Tに感圧シート2Sを貼って再使用する。そして、治具圧接記録板2Tを基板保持部211に載置し固定保持させる。
ステップS42・基板に検査治具をプレスし、原点に戻す。
基板保持部211が検査治具3の直下の検査位置に搬送テーブル21を相対移動して、治具圧接記録板2Tに検査治具3をプレスし、プレス解除後に、制御座標112の原点112Sに相対移動する。基板認識位置となる。
【0050】
ステップS43・1対の圧接位置マークの位置を取得する。
検査治具3の治具位置マーク3a、3bが圧接転写された1対の圧接位置マーク3at、3btの位置は、検査治具3の設計データから外形の中心のXY座標で設定することが出来るので、カメラ15の直下に1対の圧接位置マーク3at、3btを相対移動する。
図3(b)は、圧接位置マーク3at、3btをカメラ15が撮像した画像を操作モニタ121に表示している。治具位置マーク3a、3bに案内板36の複数の治具位置マーク孔362を採用したので、孔部は圧接がなく、感圧シート2Sに発色等の変化はないが、感圧シート2Sには厚さが有って、圧力が掛かり案内板36の当接面の圧接跡36tが記録されている。複数の治具位置マーク3a、3bが圧接転写して記録された圧接位置マーク3at、3btとなる。カメラ光軸15Lからの差Δ3at、3btから治具位置マーク3a、3bの位置を認識する。案内板36の面の位置を認識することになる。
【0051】
ステップS44・検査治具の位置(XYΘ)を認識する。
1対の圧接位置マーク3at、3btの位置(XY)認識から検査治具3の位置(XYΘ)を面として制御座標112上に認識する。
ただし、1対の圧接位置マーク3at、3btの認識位置が検査治具3の位置にあることを前提にしている。言い換えると、検査治具3の位置は、カメラ15が認識する1対の圧接位置マーク3at、3btの位置に再現性があることが要件となっている。
図3(b)に示した、凹部の孔の圧接位置マーク3at、3btの場合には、低感圧性(高感度)の感圧シート2Sを採用することが好ましい。感圧シート2Sを圧接位置マークの周辺のみに貼って面積を小さくすると圧接圧が集中して発色が増す。又、カメラ15と画像処理部14には多諧調化の機能があることが好ましい。
【0052】
ステップS5は、基板2を基板保持部211に載置して、検査スタートを指示する。
ステップS6は、先ず、搬送テーブル21などでカメラ15の直下に1対の基板位置マーク2a又は2bがなる様に相対移動してカメラ15が1対のXY位置を認識する。制御座標112上に基板2の面の位置(X,Y、Θ)が確定したので、整合する相対移動量(X,Y、Θ)を演算処理して、基板2と検査治具3を移動させる。
ただし、1対の基板位置マーク2a、2bが基板2の適正な位置にあることを前提にしている。言い換えると、基板2の位置は1対の基板位置マーク2a、2bの位置であることが要件となっている。
ステップ7は、検査治具3の直下の整合位置に基板2が位置したので、検査治具3をプレスして基板2に当接させる。プローブ31が検査端子201に接触して電気検査を行う。
ステップS8は、検査終了でプレスを解除して、搬送テーブル21などを基板2の載置位置に戻して、基板2を取出す。
【0053】
本装置1は、自動の基板載置装置と基板取出し装置を併設することに依り、連続自動検査を行うことが出来る。(図示はない。)ステップ5からステップ8を繰返すことになる。ここで、検査回数等の所定条件になると、自動でステップ40の制御座標の原点112Sを設定する光学位置認識を行うことが好ましい。連続自動検査の運転状態は未検査の基板2が無くなるまで何日にも及ぶことがある。位置合せの不具合に依る導通検査不良を避けるために機構本体10などの状態を連続自動検査のスタート時の状態との差異を認識し、補正して維持することが出来る。
【0054】
連続自動運転中などの制御座標の原点動作は、操作パネル12と操作モニタ121に表示することが好ましい。自動原点動作を操作モニタ121に表示して、日時、位置認識値などを主記憶部111に記録し、以前又は機構本体10の所定の記録データとの差異を認識する。これで、機構本体10の経時的な相互位置関係が認識できる。差異からカメラXY移動系の異常も判り、必要に応じてステップS41からS44の検査治具の位置(XYΘ)の認識を再実行など適切な装置の運用ができる。
[実施の形態2]
【0055】
本装置1に搭載して基板2の電気特性を検査する専用の検査治具3について説明する。
図5に示す検査治具3は検査治具保持部301に載置して機械的位置に保持される治具ベース33を共通規格にして交換可能にしている。治具ベース33にはコネクター341があって検査治具保持部301のコネクターを経由してテスター13と接続される。治具ベース33のコネクター341からは電極板343の電極344に配線342などで接続されている。この部分を電極体34としている。
【0056】
電極344と基板2の検査端子201に接触して電気接続するプローブ31は、片端又は両端が付勢力を有して伸縮する構造になっている。多数のプローブ31は電極344と検査端子201に対向し略垂直に林立している。基板2に多数が対向するために、プローブ31を保持するプローブ保持板A351とプローブ保持板B352のプローブ保持部35と、プローブ31の先端31Aを検査端子201に伸縮可能に案内する案内孔361がある案内板36が1体のプローブ保持体35Aを構成している。
検査治具3において基板2に直接対向して当接するのは案内板36となる。案内板36と基板2の位置が判れば、光学的な位置合せが出来ることになる。
【0057】
案内板36について詳細な説明をする。検査治具3の設計は基板2の設計データから
図4の基板表面層の導体パターン202の検査端子201を抽出して、案内板36などの孔加工データを作成する。それに組立に必要な部品取り付け孔などを追加する。本願において、検査治具3の位置を示すための複数の治具位置マーク3a、3bとして、案内板36に一対の治具位置マーク孔362を追加して案内板36の孔加工データとなる。この設計データに依ってNCドリルなどで孔加工するが、微小であるが位置のバラツキの製造誤差が発生することになる。そこで、案内板36については、孔加工後に検査と位置合せに関連する全ての孔をデジタル測長機で測定して所定の誤差内あることを確認することが好ましい。
【0058】
案内板36の全ての案内孔361の位置は固定されており、全てのプローブ31の先端31Aの位置は、先端31Aの伸縮移動(XYZ)を摺動可能に案内する案内孔361とプローブ31の先端胴部31Bの径の差のクリアランスの範囲内のバラツキに限定される。
図5の部分拡大の説明図では、クリアランスを大きく図示しているが、先端胴部31Bが摺動可能な範囲に小さくして、先端31Aの位置を決めている。
【0059】
本願では、検査治具3位置を示す複数の治具位置マーク3a、3bとして、案内板36に固定の孔を優先して採用している。案内板36の位置を光学的にカメラ15が認識可能に転写される位置マークとしては、中心対象に近い外周の1対の配置が好ましい。
図4、5では、X軸上に1対の冶具位置マーク孔362を配置している。別途に複数の孔を設けても良い。孔経はカメラ15の位置認識に合わせることが好ましい。
案内板36に固定の孔として案内孔361を採用しても良いが、カメラ15で認識する孔経が小さい、密集していると特定が困難、プローブ先端31Aが内側にあるなど好ましくはない。又、圧接転写される凸部の位置マークとして、従来技術のプローブ先端31Aもある。上述の案内孔361とのクリアランスがある等の位置に不確定要素があって好ましくないが、圧接転写された圧接位置マーク3at、3btの位置の再現性のバラツキが小さく電気検査の許容範囲であれば採用できる。プローブ先端31Aは付勢力があって圧接跡が出来る特徴がある。
【0060】
これらから、複数の冶具位置マーク3a、3bは、案内板36の表面における凹凸部が、対向する部分に感圧シート2Sが貼られるなどの感圧が光学的に認識可能に記録される状態の治具圧接記録板2Tに圧接転写され、カメラ15が認識する位置に許容内の再現性があれば良いことになる。検査治具3の面の位置を圧接転写する複数の治具位置マーク3a、3bとして、採用する位置マーク形状と位置のデータを検査治具本体に添付することがカメラ15の認識に好ましい。
[実施の形態3]
【0061】
図4に示す様に、基板2の表面パターン202は、表面保護膜のレジストマスク203がされている。基板製造工程でレジストマスク203が表面パターン202とずれている場合がある。検査端子201にレジスト開口部201rがずれて重なると、プローブ31の先端31Aからすると検査端子201の中心位置が移動したことになる。
【0062】
上記のステップ6において、カメラ15は基板2の基板位置マーク2a、2bを認識している。一般的には基板位置マーク2a、2bは周辺にレジストマスク203がない単独島の導体パターン(フィデューシャルマーク)が形成されている場合が多いので、レジストマスク203の検査端子201のレジスト開口部201rでのレジストずれは検出していない。本願では、一対のレジストマスク開口部201rをレジスト位置マーク2ar、2brとして登録して、所定の基板枚数毎などに位置認識を行い、基板位置マーク2a、2bとレジスト位置マーク2ar、2brからの基板位置の差が所定の誤差内であることを確認している。
【0063】
例えば、このレジストずれの誤差量が所定値を超えた場合は、レジストマスク開口部201rを基板位置に採用する。所定値の半分を超えた場合は、基板位置マーク2a、2bの基板位置PM(Xm,Ym,Θm)とレジスト位置マーク2ar、2brのレジスト位置PR(Xr,Yr,Θr)の平均を採用する。所定値の2倍を超えた場合は、基板のレジストずれ不良と判定する。
レジストずれは、電気検査時のプローブ31の先端31Aの目標を移動させる。又は、接触面積を小さくする支障があり、レジストずれ量を基板2の位置認識に反映している。これで、電気検査前の基板2の一対の基板位置マーク2a、2bがプローブ31の接触に適正な位置にあることの要件を改善している。又、レジストずれの誤差が所定値を超えた場合は、基板のレジストずれ不良と判定することも出来る。
[実施の形態4]
【0064】
基板2と検査治具3との光学的位置合せ後に電気検査を実施してPASSを確認する。そして、電気検査をPASSする位置の中心を電気探査する。
光学的位置合せの光学位置Ap(Xp,Yp,Θp)から周辺を電気探査してPASS範囲の中心を認識する。具体的には検査治具3を、Θ軸を正と負の方向に回転し検査して、PASS範囲の中心にする。次に搬送テーブル21をX軸の正と負の方向に移動し検査して、PASS範囲の中心にする。Y軸を正と負の方向に移動し検査して、PASS範囲の中心にする。これで、電気検査に適正な電気位置Ae(Xe,Ye,Θe)となる。
【0065】
光学位置Apと電気位置Aeの差を表すデータΔApe(Xe-Xp,Ye-Yp,Θe-Θp)を検査治具3の光学的位置認識との特性値として主記憶部111や外部記憶手段に登録する。光学位置Apは各々の基板2に依って変わるので、差を表すデータΔApeを加算すると基板2が変わっても対処ができる。
上記の電気探査の手順をステップで示すと、
S70・光学位置から検査PASSの範囲を認識する。
S71・検査PASSの範囲(Θ,X,Y)軸の中央を認識する。
S72・光学位置と電気位置との差を表すデータを得て、検査治具と1対1に記録する。
S73・上記の記録された差を表すデータをカメラが認識した光学位置に加算して整合位置とする。
【0066】
又、検査治具3は制御装置11によってデータの書込みと読出しが出来る外部記憶手段として記憶手段39を装備していることが好ましい。検査治具3を他の装置に搭載した場合、差を表すデータΔApeが読み出されることで、上記の電気探査を行うことなく電気位置Aeを再現することができる。
ただし、1対の圧接位置マーク3at、3btの光学的位置認識に再現性あることを前提にしている。言い換えると、バラツキがあれば誤差として加算される。
【0067】
本願では、実際の基板検査装置1、検査治具3、基板2には、微小であるが設計値からの製造誤差が各々にあるが、各々について改善がされているので、その組合せが変わると電気検査に適合する位置合せの位置が変わることに対応することが出来る。
[その他の実施の形態]
【0068】
本装置の位置合せを基板2の上面において主に説明したが、両面の検査と位置合せが必要な場合にも適用できる。又、上面のみの運用も適用できる。
機構本体10の複数の移動部などへの構成の変更は位置合せの演算が成り立てば変えて良い。
本願では、カメラ光軸15Lと基準マーク22Sを基に制御座標112の原点112S定めて相対移動の演算処理をしたが、全て移動部の機械原点から演算しても良い。しかし、制御演算が複雑になるので好ましくない。
【0069】
搬送テーブル21を2つにしても良い。カメラ15の基板2の位置認識と電気検査が並列動作となって、連続自動検査の時間が約半分になる。この場合、例えば、搬送方向が独立の各々XY軸の2方向とした場合、独立した2つの搬送テーブル21a、21bの移動軌跡(特性)は微小であるが異なることになる。位置合せ誤差の精度に応じて2つの独立した制御座標112a、112bとすることが好ましい。
【0070】
基板2の搬送を1つの回転テーブルにしても良い。
図8に示す、例えば、90度毎の4つの停止位置に基板保持部211nがあって、基板2の載置S5、位置認識S6、電気検査S7、取出しS8の並列動作となって、連続自動検査の時間短縮に好ましい。基板2の位置認識の位置(角度)に独立したXY移動部15XYにカメラ15を設置して、テーブル位置マーク22を基に制御座標112の原点112Sを設定できる。実施例1のテーブル移動部20のY軸の距離が回転テーブル21Rの回転角(ラジアン*半径=円周の距離)になったことになる。
【0071】
回転テーブル21Rに固定の基準マーク22Sと固定角度にある基板保持部211nが検査位置S7に停止し、検査治具3は検査治具移動部30XYに依って独立して相対移動するので、接線方向をX軸とするXYΘZ移動系となる。
独立したカメラ15のXY移動部15XYと、検査治具移動部30XYは90度の固定角度にあって、制御座標112が成立し、基板2と検査治具3は光学的に位置合せが出来る。
ただし、回転テーブルの角度と停止位置の精度(再現性)が確保されていることも要件となる。この場合も複数のテーブル位置マーク22の適正な配置は、テーブルの停止位置と検査治具3の相対移動の再現性の認識に好ましい。再現性があれば制御座標上に補正ができる。又、4つの基板保持部211n毎に制御座標112a、112b、112c、112dを設定することも出来る。各々に補正定数を付加でも良い。
【0072】
本装置10の移動部は、主にボールねじをモータ回転させて駆動しているがリニア方式等であっても良い。何れにしても移動の指示値に対して移動量は温度に依り微小であるが変わる。これは、移動部にリニアスケール(測長器)などを装備しても固体スケールの測長器では同様になる。レーザー測長器を装備すれば改善はされるが本装置10では採用していない。又、機構本体10、検査治具3、基板2は材質が異なる等でカメラ15が認識した実測値(長さ)は設計値と差異が発生する。
本装置10では基板2と検査治具3の案内板36の中心位置を基準にして、温度に依る相互差異を振分ける構成にしている。又、2次元に配置の複数のテーブル位置マーク22(その時の温度で熱膨張した)を基に経時的に各移動部を補正している。
【0073】
機構本体10のテーブル21、カメラ15、検査治具移動部301の機構構成に合わせて複数のテーブル位置マーク22を配置して、制御座標112が経時的に適合性を維持出来れば、光学的位置合わせの制御演算から基板2に検査治具3を整合させることが出来る。この再現性のある適正な光学的位置合わせの光学位置と電気検査に適正な電気位置との差を表わすデータの個々の検査治具の特性値も再現する。
【0074】
カメラ15で認識する位置マークについて、独立の円形の島又は孔が一般的であるが、四辺形など多角形、外形、コーナー、十字の+形状などカメラの撮像した画像が位置認識に適合する画像処理ができる形状であれば良い。
画像処理において、白黒の2値化のレベルを変えても良い。多値化(多諧調)の機能が有っても良い。色判別機能が有っても良い。又、専用のアルゴリズムの専用の位置認識ソフトを備えても良い。
面の位置を認識する位置マークは、一対に限定せずに二対などの2つ以上の複数であっても良い。
【0075】
上述のXY標準スケール61について、十字形状のものを説明したが、田文字形状、格子形状(格子配置)のものであっても良い。2次元に配置の複数の所定の位置マークのXY位置が精度保証されていれば、それを基にカメラ15の位置認識を校正することが出来る。
【0076】
本発明の特定の実施形態についての上述の説明は、例示を目的として提示したものである。記載に前後はあるがそれらは、網羅的であったり、記載した形態そのままに本発明を制限したりすることを意図したものではない。数多くの変形や変更が、上述の記載内容に照らして可能であることは当業者に自明である。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明の基板検査装置と検査治具は、プリント配線基板、ICパッケージ、IC等の電子部品に備えられた複数の検査端子にプローブを同時に導電接触させる通電治具と通電装置全般に用いることができる。
【符号の説明】
【0078】
1・基板検査装置 10・機構本体、装置 11・制御装置 112・制御座標 112S・原点 121・操作モニタ 15・カメラ 15L・カメラ光軸 21・搬送テーブル、テーブル 22・テーブル位置マーク 22S・基準マーク 2・基板 2a、2b・基板位置マーク 2T・治具圧接記録板 2S・感圧シート 3at、3bt・圧接位置マーク 201・検査端子、検査点 201r・レジストマスク開口部 2ar、2br・レジスト位置マーク 30・検査治具移動部 3・検査治具 3a、3b・冶具位置マーク、治具位置マーク孔 31・プローブ、接触子 31A・先端 36・案内板 361・案内孔 362・治具位置マーク孔 39・記憶手段 61・XY標準スケール