(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-09
(45)【発行日】2022-11-17
(54)【発明の名称】決定装置、決定方法及び決定プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221110BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20221110BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
G06Q30/06 330
(21)【出願番号】P 2018176160
(22)【出願日】2018-09-20
【審査請求日】2020-09-17
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田島 玲
(72)【発明者】
【氏名】塚本 浩司
(72)【発明者】
【氏名】水本 慎太郎
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-197356(JP,A)
【文献】特開2002-026831(JP,A)
【文献】特開2016-206722(JP,A)
【文献】特開2006-120135(JP,A)
【文献】特開2012-141683(JP,A)
【文献】特開2002-366834(JP,A)
【文献】特表2012-525654(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザインタフェース内に表示されたコンテンツであって、複数の異なるグループのいずれかに属し、かつユーザによって選択されたコンテンツを特定する特定部と、
前記特定部によって特定されたコンテンツが前記複数の異なるグループの第1グループ及び第2グループのいずれかに属するかに基づいて、前記第1グループに属するコンテンツが第2のユーザインタフェース内に表示され、前記ユーザに提示される割合である第1グループの提示割合と、前記第2グループに属するコンテンツが前記第2のユーザインタフェース内に表示され、前記ユーザに提示される割合である第2グループの提示割合とを、前記第2グループに属するコンテンツが選択される確率が前記第1グループに属するコンテンツが選択される確率よりも高い場合に、前記第2グループの提示割合が前記第1グループの提示割合よりも大きくなるように、決定する決定部と、
を備え
、
前記決定部は、
前記第1グループ及び前記第2グループの提示割合を所定の条件に応じて変化させ、変化させた提示割合の組み合わせのうち、前記第1グループ及び前記第2グループのいずれかに属するコンテンツの選択率が最も高い提示割合の組み合わせを特定する
ことを特徴とする決定装置。
【請求項2】
前記決定部が決定した提示割合で、前記第1グループ及び前記第2グループのいずれかに属するコンテンツを前記ユーザに提示する提供部をさらに備え、
前記決定部は、
前記提供部によって提示されたコンテンツのうち前記ユーザが選択したコンテンツが前記第1グループ及び前記第2グループのうちのどれに属するか基づいて、前記第1グループ及び前記第2グループの提示割合を決定するためにイプシロン貪欲法を用いる強化学習を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の決定装置。
【請求項3】
前記決定部は、
前記ユーザの属性を示す属性情報に基づいて選択されたコンテンツが属するグループである前記第1グループ及び前記第2グループの提示割合を決定する
ことを特徴とする請求項
1又は2に記載の決定装置。
【請求項4】
前記決定部は、
第1の種別に対応するコンテンツが属するグループである前記第1グループの提示割合と、前記第1の種別とは異なる第2の種別に対応するコンテンツが属するグループである前記第2グループの提示割合とを決定する
ことを特徴とする請求項
1~3のうちいずれか1つに記載の決定装置。
【請求項5】
前記決定部は、
ネットワーク上の前記ユーザの行動を示す行動情報と対応するコンテンツが属するグループである前記第1グループ及び前記第2グループの提示割合を決定する
ことを特徴とする請求項
1~4のうちいずれか1つに記載の決定装置。
【請求項6】
前記決定部は、
複数のユーザによる選択履歴に基づいて選択されたコンテンツが属するグループである前記第1グループ及び前記第2グループの提示割合を決定する
ことを特徴とする請求項
1~5のうちいずれか1つに記載の決定装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する決定方法であって、
第1のユーザインタフェース内に表示されたコンテンツであって、複数の異なるグループのいずれかに属し、かつユーザによって選択されたコンテンツを特定する特定工程と、
前記特定工程によって特定されたコンテンツが前記複数の異なるグループの第1グループ及び第2グループのいずれかに属するかに基づいて、前記第1グループに属するコンテンツが第2のユーザインタフェース内に表示され、前記ユーザに提示される割合である第1グループの提示割合と、前記第2グループに属するコンテンツが前記第2のユーザインタフェース内に表示され、前記ユーザに提示される割合である第2グループの提示割合とを、前記第2グループに属するコンテンツが選択される確率が前記第1グループに属するコンテンツが選択される確率よりも高い場合に、前記第2グループの提示割合が前記第1グループの提示割合よりも大きくなるように、決定する決定工程と、
を含み
、
前記決定工程は、
前記第1グループ及び前記第2グループの提示割合を所定の条件に応じて変化させ、変化させた提示割合の組み合わせのうち、前記第1グループ及び前記第2グループのいずれかに属するコンテンツの選択率が最も高い提示割合の組み合わせを特定する
ことを特徴とする決定方法。
【請求項8】
第1のユーザインタフェース内に表示されたコンテンツであって、複数の異なるグループのいずれかに属し、かつユーザによって選択されたコンテンツを特定する特定手順と、
前記特定手順によって特定されたコンテンツが前記複数の異なるグループの第1グループ及び第2グループのいずれかに属するかに基づいて、前記第1グループに属するコンテンツが第2のユーザインタフェース内に表示され、前記ユーザに提示される割合である第1グループの提示割合と、前記第2グループに属するコンテンツが前記第2のユーザインタフェース内に表示され、前記ユーザに提示される割合である第2グループの提示割合とを、前記第2グループに属するコンテンツが選択される確率が前記第1グループに属するコンテンツが選択される確率よりも高い場合に、前記第2グループの提示割合が前記第1グループの提示割合よりも大きくなるように、決定する決定手順と、
をコンピュータに実行させ
、
前記決定手順は、
前記第1グループ及び前記第2グループの提示割合を所定の条件に応じて変化させ、変化させた提示割合の組み合わせのうち、前記第1グループ及び前記第2グループのいずれかに属するコンテンツの選択率が最も高い提示割合の組み合わせを特定する
ことを特徴とする決定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決定装置、決定方法及び決定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンテンツに対するユーザの反応に基づいて、ユーザに新たなコンテンツを推薦する技術が提案されている。例えば、ユーザの評価値が高かったコンテンツに類似する新たなコンテンツをユーザに推薦する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、ユーザの興味を引く情報を提示できるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、ユーザが類似コンテンツに興味がない場合には、ユーザの興味を引く情報を提示できない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの興味を引く情報を提示できる決定装置、決定方法及び決定プログラムを提供することを目的とする。
【0006】
本願に係る決定装置は、ユーザによって選択されたコンテンツを特定する特定部と、前記特定部によって特定されたコンテンツが属するグループに基づいて、複数の異なるグループの各々に属するコンテンツが前記ユーザに提示される割合である提示割合を決定する決定部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、ユーザの興味を引く情報を提示できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係るネットワークシステムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る決定処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る決定装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る選択情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る提示割合情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る決定装置による決定処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る決定装置、決定方法及び決定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る決定装置、決定方法及び決定プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0010】
〔1.ネットワークシステムの構成〕
まず、
図1を参照して、実施形態に係るネットワークシステム1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係るネットワークシステム1の構成例を示す図である。
図1に示すように、実施形態に係るネットワークシステム1には、端末装置10
1~10
nと、決定装置100とが含まれる(nは任意の自然数)。本明細書では、端末装置10
1~10
nを区別する必要がない場合は、端末装置10
1~10
nを「端末装置10」と総称する。端末装置10および決定装置100は、それぞれネットワークNと有線又は無線により接続される。
図1中では図示していないが、ネットワークシステム1は、複数台の決定装置100を含んでもよい。
【0011】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、スマートフォン、タブレット型PCを含む、任意のタイプの情報処理装置であってもよい。
【0012】
決定装置100は、端末装置10に、各種情報を提供するサーバ装置である。例えば、決定装置100は、端末装置10に、動画配信プラットフォームを提供する。一例では、決定装置100は、ブラウザを介して、端末装置10に動画配信用コンテンツ(例えば、動画サイト)を提供する。別の例では、決定装置100は、動画アプリケーション(動画アプリとも呼ばれる)を介して、端末装置10に動画配信用コンテンツを提供する。決定装置100は、ネットワークNを介して、有線又は無線により端末装置10と通信を行う。
【0013】
〔2.決定処理〕
次に、
図2を参照して、実施形態に係る決定処理の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る決定処理の一例を示す図である。
【0014】
図2に示されるユーザインタフェースUI1は、動画配信用コンテンツのトップ画面(例えば、トップページ)である。ユーザインタフェースUI1は、コンテンツC1~C10を含む。
図2の例では、コンテンツC1~C10の各々は、ユーザに推薦される動画像のサムネイルである。例えば、ユーザが、ユーザに推奨される動画像を一目で認識できるように、複数の動画像のサムネイルが、トップ画面内に配置される。
【0015】
図2の例では、上述のコンテンツC1~C10の各々は、推薦のスタンスに対応するグループに属する。本明細書で使用される「推薦のスタンス」という用語は、推薦される情報の選択の仕方(選択ロジック)、推薦の方向性、推薦の方針(ポリシー)等を表す。
図2に示されるコンテンツC1~C10は、グループA、グループB、グループA、グループC、グループA、グループC、グループA、グループB、グループA、グループBにそれぞれ対応する。グループA、グループBおよびグループCは、複数の異なる推薦のスタンスにそれぞれ対応する。
【0016】
図2の例では、グループAは、スタンス「最も人気のある動画像」に対応する。この例では、グループAに属するコンテンツは、「最も人気のある動画像」のサムネイルである。また、
図2の例では、グループBは、スタンス「ユーザによって視聴された動画像に近い動画像」に対応する。この例では、グループBに属するコンテンツは、「ユーザによって視聴された動画像に近い動画像」のサムネイルである。また、
図2の例では、グループCは、スタンス「ユーザによって視聴された動画像を視聴した他のユーザによって頻繁に視聴されている動画像」に対応する。この例では、グループCに属するコンテンツは、「ユーザによって視聴された動画像を視聴した他のユーザによって頻繁に視聴されている動画像」のサムネイルである。
【0017】
図2の例では、決定装置100は、各グループに属するコンテンツがユーザU1に提示される割合である提示割合を示す提示割合情報を記憶する。決定装置100は、提示割合情報に基づいて、ユーザインタフェースUI1中に、各グループに属するコンテンツを所定の割合で提示する。
図2の例では、提示割合の初期設定は、「グループA:グループB:グループC=5:3:2」である。
【0018】
ところで、一般的に、ユーザが期待する推薦のスタンスは、ユーザによって異なる。例えば、流行りの動画像が好きなユーザは、「最も人気のある動画像」の推薦を期待することが考えられる。また、はっきりした好みがあるユーザは、「ユーザによって視聴された動画像に近い動画像」の推薦を期待することが考えられる。以下に説明される決定処理の一例では、決定装置100は、各グループに対応するコンテンツの選択履歴に基づいて、各グループに属するコンテンツの提示割合を、ユーザごとに決定する。
【0019】
はじめに、決定装置100は、ユーザU1によって利用される端末装置10
1(図示せず)に、ユーザインタフェースUI1を提供する(ステップS11)。
図2の例では、各グループに属するコンテンツが、上述の提示割合の初期設定に従って、ユーザインタフェースUI1内に提示される。そして、決定装置100は、ユーザU1によって選択されたコンテンツを示すリクエスト(要求)を、端末装置10
1から受信する。決定装置100は、リクエストを受信したことに応じて、選択されたコンテンツのIDを、選択されたコンテンツが属するグループに対応付けて、選択情報として格納する。
【0020】
上述の選択情報に関しては、決定装置100は、上述のユーザインタフェースの提供処理およびリクエストの受信処理を繰り返すことで、所定の時間区間の選択情報を生成することができる。生成された選択情報は、所定の時間区間の間にユーザU1によって選択されたコンテンツと、かかるコンテンツが属するグループとを示す。
【0021】
次いで、決定装置100は、生成された選択情報に基づいて、ユーザU1によって選択されたコンテンツを特定する(ステップS12)。
図2の例では、ユーザU1は、流行りの動画像が好きなユーザであると仮定する。この例では、「最も人気のある動画像」に対応するグループAに属するコンテンツが選択される確率は、グループBまたはグループCに属するコンテンツが選択される確率より高い。言い換えると、グループAに属するコンテンツが特定される回数は、グループBまたはグループCに属するコンテンツが特定される回数に比べて多い。
【0022】
次いで、決定装置100は、特定されたコンテンツが属するグループに基づいて、各グループに属するコンテンツの提示割合を決定する(ステップS13)。
図2の例では、グループBまたはグループCに属するコンテンツと比較して高い確率で選択されるグループAに属するコンテンツの提示割合が、グループAに属するコンテンツの提示割合の初期設定よりも大きくなるように、各グループに属するコンテンツの提示割合を決定する。一例では、決定装置100は、提示割合を最適化するために、イプシロン貪欲法を用いて、コンテンツの提示割合を決定する。この例では、決定装置100は、推薦のスタンスに対応するリグレット(regret)が最小化されるようにイプシロンパラメータを調整することで、提示割合を決定する。そして、決定装置100は、最適化された提示割合を、新たな提示割合として決定する。
【0023】
図2の例では、決定装置100が、各グループに属するコンテンツの新たな提示割合を、「グループA:グループB:グループC=6:2:2」として決定する。そして、決定装置100は、決定された新たな提示割合に基づいて、提示割合情報を更新する。
【0024】
その後、決定装置100は、端末装置10
1に、ユーザインタフェースUI2を提供する(ステップS14)。
図2の例では、各グループに属するコンテンツが、新たな提示割合の設定に従って、ユーザインタフェースUI2内に表示される。
【0025】
図2の例では、ユーザインタフェースUI2は、コンテンツC11~C20を含む。
図2に示されるコンテンツC11~C20は、グループA、グループA、グループA、グループC、グループA、グループC、グループA、グループB、グループA、グループBにそれぞれ対応する。このように、決定装置100は、グループBおよびグループCに属するコンテンツと比べて高い確率で選択されるグループAに属するコンテンツの提示割合を増加させる。
【0026】
上述のように、実施形態に係る決定装置100は、各グループに属するコンテンツの選択に応じて、各グループに属するコンテンツの提示割合を決定する。これにより、決定装置100は、ユーザの興味を引き付けるコンテンツがユーザに提示される可能性を高めることができる。以下、このような決定処理を実現する決定装置100について詳細に説明する。
【0027】
〔3.決定装置の構成〕
次に、
図3を参照して、実施形態に係る決定装置100の構成例について説明する。
図3は、実施形態に係る決定装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、決定装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、決定装置100は、決定装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0028】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワーク網と有線又は無線により接続され、ネットワーク網を介して、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0029】
(選択情報記憶部121)
図4は、実施形態に係る選択情報記憶部121の一例を示す図である。選択情報記憶部121は、端末装置10のユーザの選択情報を記憶する。例えば、選択情報記憶部121は、取得部132によって取得された選択情報を記憶する。
図4の例では、選択情報記憶部121には、「選択情報」が「ユーザID」ごとに記憶される。例示として、「選択情報」には、項目「コンテンツID」および「グループ」が含まれる。
【0030】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別子を示す。「コンテンツID」は、コンテンツを識別するための識別子を示す。「グループ」は、特定部133によって特定されたコンテンツが属するグループを示す。例えば、
図4は、ユーザID「U1」で識別されるユーザが、コンテンツID「C1」で識別され、かつグループ「A」に属するコンテンツを選択したことを示す。
【0031】
上述のグループの例として、ユーザの属性を示す属性情報に基づいて選択されたコンテンツが属するグループ、コンテンツの種別に対応するグループ、ネットワーク上のユーザの行動を示す行動情報と対応するコンテンツが属するグループ、複数のユーザによる選択履歴に基づいて選択されたコンテンツが属するグループが挙げられる。
【0032】
ユーザの属性を示す属性情報に基づいて選択されたコンテンツが属するグループは、例えば、ユーザのデモグラフィック属性またはユーザのサイコグラフィック属性に基づいて選択されたコンテンツが属するグループである。
【0033】
コンテンツの種別に対応するグループは、例えば、コンテンツのジャンルまたはカテゴリ(例えば、アクション、ホラー、恋愛)に対応するグループである。
【0034】
ネットワーク上のユーザの行動を示す行動情報と対応するコンテンツが属するグループは、例えば、ユーザの検索履歴、ユーザの購入履歴、またはユーザの閲覧履歴と対応するコンテンツが属するグループである。一例では、ユーザの閲覧履歴と対応するコンテンツが属するグループは、ユーザによって視聴された動画像に近い動画像のサムネイルが属するグループである。このような動画像のサムネイルは、ユーザが視聴した動画像の視聴履歴と、動画像の内容を示すメタデータとに基づいて、取得部132によって取得され得る。
【0035】
一例では、複数のユーザによる選択履歴に基づいて選択されたコンテンツが属するグループは、最も人気のある動画像のサムネイルが属するグループである。このような最も人気のある動画像のサムネイルは、複数のユーザが所定の期間に視聴した動画像の視聴履歴に基づいて、取得部132によって取得され得る。
【0036】
別の例では、複数のユーザによる選択履歴に基づいて選択されたコンテンツが属するグループは、ユーザによって視聴された動画像を視聴した他のユーザによって頻繁に視聴されている動画像のサムネイルが属するグループである。このような動画像のサムネイルは、複数のユーザが所定の期間に視聴した動画像の視聴履歴に基づいて、取得部132によって取得され得る。例えば、取得部132によって、他のユーザによって視聴された動画像の視聴回数が所定の回数よりも多いと判定された場合に、かかる動画像は、取得部132によって、他のユーザによって頻繁に視聴されている動画像として取得される。
【0037】
上述のグループは、コンテンツを選択するために用いられたロジックに対応してもよい。例えば、グループDが、コンテンツを選択するために用いられたロジックに対応すると仮定する。この例では、かかるロジックを用いることによって選択されたコンテンツは、グループDに属する。上述のグループは、コンテンツを選択するために用いられた情報に対応してもよい。例えば、グループEが、コンテンツを選択するために用いられた情報に対応すると仮定する。この例では、かかる情報を用いることによって選択されたコンテンツは、グループEに属する。上述のグループは、コンテンツを選択するために用いられた条件に対応してもよい。例えば、グループFが、コンテンツを選択するために用いられた条件に対応すると仮定する。この例では、かかる条件を用いることによって選択されたコンテンツは、グループFに属する。
【0038】
(提示割合情報記憶部122)
図5は、実施形態に係る提示割合情報記憶部122の一例を示す図である。提示割合情報記憶部122は、端末装置10のユーザの提示割合情報を記憶する。例えば、提示割合情報記憶部122は、決定部134によって決定された提示割合情報を記憶する。
図5の例では、提示割合情報記憶部122には、「提示割合情報」が「ユーザID」ごとに記憶される。例示として、「提示割合情報」には、項目「グループA」、「グループB」および「グループC」が含まれる。
【0039】
上述のように、「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別子を示す。「グループA」は、グループAに属するコンテンツが提示される割合を示す。「グループB」は、グループBに属するコンテンツが提示される割合を示す。「グループC」は、グループCに属するコンテンツが提示される割合を示す。例えば、
図5は、ユーザID「U1」で識別されるユーザに提示されるコンテンツの提示割合が、「グループA:グループB:グループC=R11:R12:R13(R11、R12およびR13は、所定の実数)」であることを示す。
【0040】
(制御部130)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、決定装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0041】
(受信部131)
受信部131は、動画配信用コンテンツの送信要求を、端末装置10から受信する。一例では、動画配信用コンテンツのトップ画面(すなわち、トップ画面コンテンツ)の送信要求を、端末装置10から受信する。
【0042】
受信部131は、端末装置10のユーザによって選択されたコンテンツを示すリクエストを、端末装置10から受信する。加えて、受信部131は、端末装置10のユーザを識別するためのユーザIDを、端末装置10から受信する。例えば、端末装置10のユーザを識別する識別情報(例えば、Cookie)を、端末装置10から受信する。
【0043】
(取得部132)
取得部132は、所定のコンテンツ記憶装置からコンテンツを取得する。例えば、取得部132は、所定のコンテンツ記憶装置からコンテンツを選択し、選択されたコンテンツを取得する。
【0044】
例えば、取得部132は、ユーザの属性を示す属性情報に基づいて、所定のコンテンツ記憶装置からコンテンツを選択する。また、例えば、取得部132は、所定のコンテンツ記憶装置から、所定の種別のコンテンツを選択する。また、例えば、取得部132は、所定のコンテンツ記憶装置から、ネットワーク上のユーザの行動を示す行動情報と対応するコンテンツを選択する。また、例えば、取得部132は、複数のユーザによる選択履歴に基づいて、所定のコンテンツ記憶装置からコンテンツを選択する。
【0045】
取得部132は、コンテンツ選択に関するログ情報を生成する。例えば、取得部132は、選択されたコンテンツが属するグループを示すログ情報を生成する。選択されたコンテンツが属するグループは、例えば、ユーザの属性を示す属性情報に基づいて選択されたコンテンツが属するグループ、コンテンツの種別に対応するグループ、ネットワーク上のユーザの行動を示す行動情報と対応するコンテンツが属するグループ、複数のユーザによる選択履歴に基づいて選択されたコンテンツが属するグループ等である。
【0046】
(特定部133)
特定部133は、ユーザによって選択されたコンテンツを特定する。例えば、特定部133は、選択情報記憶部121に記憶された選択情報に基づいて、端末装置10のユーザによって選択されたコンテンツを特定する。
【0047】
特定部133は、選択情報記憶部121に、選択情報を格納する。例えば、特定部133は、受信部131によってリクエストが受信されたことに応じて、選択されたコンテンツのコンテンツIDを、選択されたコンテンツが属するグループに対応付けて、選択情報として選択情報記憶部121に格納する。
【0048】
より具体的には、特定部133は、受信部131によって受信されたリクエストから、端末装置10のユーザによって選択されたコンテンツのコンテンツIDを抽出する。さらに、特定部133は、取得部132によって生成されたログ情報から、抽出されたコンテンツIDに対応するコンテンツが属するグループを特定する。そして、特定部133は、抽出されたコンテンツIDを、特定されたグループに対応付けて、選択情報として選択情報記憶部121に格納する。
【0049】
特定部133は、上述のコンテンツIDの抽出処理および上述のグループの特定処理を繰り返すことで、所定の時間区間の選択情報を生成してもよい。特定部133は、生成された選択情報を、選択情報記憶部121に格納してもよい。特定部133は、生成された選択情報に基づいて、ユーザによって選択されたコンテンツを特定してもよい。
【0050】
(決定部134)
決定部134は、特定部133によって特定されたコンテンツが属するグループに基づいて、複数の異なるグループの各々に属するコンテンツがユーザに提示される割合である提示割合を決定する。例えば、決定部134は、第1グループよりもコンテンツの選択回数が多い第2グループの提示割合を、第1グループの提示割合よりも大きくする。
【0051】
より具体的には、決定部134は、提供部135によって提示されたコンテンツのうちユーザが選択したコンテンツが属するグループに基づいて、各グループの提示割合の強化学習を行う。例えば、決定部134は、提示割合を最適化するために、イプシロン貪欲法を用いて、提示割合を決定する。
【0052】
決定部134は、各グループの提示割合を所定の条件に応じて変化させ、変化させた提示割合の組み合わせのうち、ユーザが選択したコンテンツが属するグループの割合と対応する組み合わせを特定してもよい。例えば、決定部134は、イプシロン貪欲法を用いて、所定の探索期間において、各グループの提示割合を所定の条件に応じて変化させる。この場合、決定部134は、変化させた提示割合の組み合わせのうち、コンテンツの選択率が最も高い提示割合の組み合わせを特定する。
【0053】
決定部134は、ユーザの属性またはユーザの過去の行動履歴に基づいて、曜日、時間帯または天候等により各グループの提示割合を変化させてもよい。より一般的には、決定部134は、ユーザの属性またはユーザのネットワークでの行動に基づいて、ユーザのコンテキストに応じて、各グループの提示割合を変化させてもよい。言い換えると、決定部134は、ユーザのユーザ情報と、ユーザのコンテキストを示すコンテキスト情報とに基づいて、各グループの提示割合を変化させてもよい。
【0054】
ユーザのユーザ情報は、例えば、ユーザのネットワークでの行動を示す行動情報や、ユーザの属性を示す属性情報等である。行動情報は、ユーザの検索履歴、ユーザの購入履歴、ユーザの閲覧履歴等を含む。行動情報は、上述の選択情報であってもよい。一方、属性情報は、例えば、ユーザのデモグラフィ情報、ユーザのサイコグラフィック情報等を含む。このようなユーザ情報は、例えば、受信部131によって、ネットワーク上でユーザに各種サービスを提供するサービスプロバイダのサーバ装置から受信され得る。
【0055】
コンテキスト情報によって示されるコンテキストは、例えば、ユーザが置かれた状況、ユーザが置かれた環境等である。ユーザが置かれた状況は、例えば、曜日、時間帯または天候等である。ユーザが置かれた環境は、例えば、ユーザによって利用される端末装置10の利用環境、ユーザの現在位置等である。ユーザのコンテキストは、ユーザが選択したコンテンツや、ユーザが選択したコンテンツが属するグループとも見なされ得る。また、ユーザのコンテキストは、所定の状況(例えば、上述の曜日、時間帯または天候)または環境においてユーザによって選択されたコンテンツや、所定の状況または環境においてユーザによって選択されたコンテンツが属するグループとも見なされ得る。このようなコンテキスト情報は、例えば、受信部131によって、端末装置10から受信され得る。
【0056】
一例では、決定部134は、特定のグループに属するコンテンツがユーザによって特定の曜日、時間帯または天候時に所定の確率で選択されることを示す行動情報と、受信部131によってコンテンツ(例えば、動画配信用コンテンツ)の送信要求が受信された状況が特定の曜日、時間帯または天候であることを示すコンテキスト情報とに基づいて、各グループの提示割合を変化させてもよい。この場合、例えば、特定のグループに属するコンテンツがユーザによって特定の曜日、時間帯または天候時において高い確率で選択される場合に、決定部134は、特定の曜日、時間帯または天候時において、特定のグループの提示割合を増加させてもよい。
【0057】
例えば、決定部134は、受信部131によって金曜日の夜に動画配信用コンテンツの送信要求が受信された場合に、コンテンツの種別に対応するグループ「アクション」に属するコンテンツが金曜日の夜にユーザによって選択される確率に基づいて、グループ「アクション」の提示割合を変化させてもよい。また、例えば、決定部134は、受信部131によって雨の日に動画配信用コンテンツの送信要求が受信された場合に、コンテンツの種別に対応するグループ「恋愛」に属するコンテンツが雨の日にユーザによって選択される確率に基づいて、グループ「恋愛」の提示割合を変化させてもよい。
【0058】
決定部134は、ユーザの属性を示す属性情報に基づいて選択されたコンテンツが属するグループの提示割合を決定してもよい。例えば、決定部134は、ユーザのデモグラフィック属性またはユーザのサイコグラフィック属性に基づいて選択されたコンテンツが属するグループの提示割合を決定する。
【0059】
決定部134は、属するコンテンツの種別がそれぞれ異なる複数のグループの提示割合をそれぞれ決定してもよい。言い換えると、決定部134は、互いに異なる複数の種別の各々に対応するコンテンツが属するグループの提示割合を、互いに異なる複数の種別ごとに決定してもよい。
【0060】
決定部134は、ネットワーク上のユーザの行動を示す行動情報と対応するコンテンツが属するグループの提示割合を決定してもよい。例えば、決定部134は、ユーザの検索履歴、ユーザの購入履歴、またはユーザの閲覧履歴と対応するコンテンツが属するグループの提示割合を決定してもよい。
【0061】
決定部134は、複数のユーザによる選択履歴に基づいて選択されたコンテンツが属するグループの提示割合を決定する。一例では、決定部134は、最も人気のある動画像のサムネイルが属するグループの提示割合を決定する。別の例では、決定部134は、ユーザによって視聴された動画像を視聴した他のユーザによって頻繁に視聴されている動画像のサムネイルが属するグループの提示割合を決定する。
【0062】
決定部134は、決定された新たな提示割合に基づいて、提示割合情報記憶部122に記憶された提示割合情報を更新してもよい。
【0063】
決定部134は、特定部133によって特定されたコンテンツが、複数のグループに属する場合に、交互配置フィルタリング(interleaved filtering)を用いて、複数のグループの各々の相対的な優劣を推定してもよい。決定部134は、推定結果に基づいて、各グループに属するコンテンツの提示割合を決定してもよい。
【0064】
(提供部135)
提供部135は、端末装置10に、動画配信プラットフォームを提供する。一例では、提供部135は、ブラウザを介して、端末装置10に動画配信用コンテンツを提供する。別の例では、提供部135は、動画アプリケーションを介して、端末装置10に動画配信用コンテンツを提供する。
【0065】
提供部135は、提示割合情報記憶部122に記憶された提示割合情報に従って、コンテンツをユーザに提示する。また、提供部135は、決定部134が決定した提示割合で、各グループに属するコンテンツをユーザに提示する。提供部135は、所定の提示割合(例えば、提示割合の初期設定)で、各グループに属するコンテンツをユーザに提示してもよい。
【0066】
〔4.決定処理のフロー〕
次に、実施形態に係る決定装置100による決定処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る決定装置100による決定処理手順を示すフローチャートである。
【0067】
図6に示すように、はじめに、決定装置100は、ユーザによって選択されたコンテンツを特定する(ステップS101)。例えば、決定装置100は、決定装置100の選択情報記憶部121に記憶された選択情報に基づいて、端末装置10のユーザによって選択されたコンテンツを特定する。
【0068】
次いで、決定装置100は、特定されたコンテンツが属するグループに基づいて、複数の異なるグループの各々に属するコンテンツがユーザに提示される割合である提示割合を決定する(ステップS102)。例えば、決定装置100は、第1グループよりもコンテンツの選択回数が多い第2グループの提示割合を、第1グループの提示割合よりも大きくする。より具体的には、決定装置100は、提示されたコンテンツのうちユーザが選択したコンテンツが属するグループに基づいて、各グループの提示割合の強化学習を行う。
【0069】
〔5.変形例〕
上述の実施形態に係る決定装置100は、上記の実施形態以外にも、種々の異なる形態で実施されてよい。そこで、以下では、上記の決定装置100の他の実施形態について説明する。
【0070】
〔5-1.電子商取引サイト〕
提供部135は、動画配信プラットフォーム(例えば、動画配信用コンテンツ)以外のコンテンツ内に、複数の異なるグループの各々に属するコンテンツを提示してもよい。
【0071】
例えば、提供部135は、電子商取引サイトに、複数の異なるグループの各々に属するコンテンツを提示してもよい。例えば、提供部135は、他のユーザの購入履歴が多い人気の商品群のサムネイル、ユーザの購入履歴に基づいて選択された商品群のサムネイル、SNS(social network sites)の投稿履歴に基づいた商品群(すなわち、流行している商品群のサムネイル)、広告料金に応じて選択された商品群のサムネイルといったサムネイルを、電子商取引サイトに提示してもよい。この場合、決定部134は、ユーザが選択したサムネイルの商品が属するグループを特定し、各グループのサムネイルを表示する割合を変更してもよい。例えば、広告料金に応じて選択された商品群をユーザが多く選択している場合は、広告料金に応じて選択された商品群をより多く選択する。一方、ユーザが全く選択していないグループが存在する場合、かかるグループのコンテンツの提示割合を0にしてもよい。
【0072】
〔5-2.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0073】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0074】
例えば、
図3に示した記憶部120の一部又は全部は、決定装置100によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、決定装置100は、ストレージサーバにアクセスすることで、選択情報や提示割合情報等の各種情報を取得する。
【0075】
〔5-3.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る決定装置100は、例えば
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0076】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
【0077】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0078】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0079】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0080】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0081】
例えば、コンピュータ1000が決定装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。
【0082】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る決定装置100は、特定部133と、決定部134とを有する。特定部133は、ユーザによって選択されたコンテンツを特定する。決定部134は、特定部133によって特定されたコンテンツが属するグループに基づいて、複数の異なるグループの各々に属するコンテンツがユーザに提示される割合である提示割合を決定する。
【0083】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部134は、第1グループよりもコンテンツの選択回数が多い第2グループの提示割合を、第1グループの提示割合よりも大きくする。
【0084】
また、実施形態に係る決定装置100は、決定部134が決定した提示割合で、各グループに属するコンテンツをユーザに提示する提供部135を有する。また、実施形態に係る決定装置100において、決定部134は、提供部135によって提示されたコンテンツのうちユーザが選択したコンテンツが属するグループに基づいて、各グループの提示割合の強化学習を行う。
【0085】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部134は、各グループの提示割合を所定の条件に応じて変化させ、変化させた提示割合の組み合わせのうち、ユーザが選択したコンテンツが属するグループの割合と対応する組み合わせを特定する。
【0086】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部134は、ユーザの属性を示す属性情報に基づいて選択されたコンテンツが属するグループの提示割合を決定する。
【0087】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部134は、属するコンテンツの種別がそれぞれ異なる複数のグループの提示割合をそれぞれ決定する。
【0088】
また、実施形態に係る決定装置100において、決定部134は、複数のユーザによる選択履歴に基づいて選択されたコンテンツが属するグループの提示割合を決定する。
【0089】
上述した各処理により、決定装置100は、ユーザの興味を引き付けるコンテンツがユーザに提示される可能性を高めることができる。
【0090】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0091】
また、上述した決定装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0092】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受信部は、受信手段や受信回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0093】
1 ネットワークシステム
10 端末装置
100 決定装置
110 通信部
120 記憶部
121 選択情報記憶部
122 提示割合情報記憶部
130 制御部
131 受信部
132 取得部
133 特定部
134 決定部
135 提供部