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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】電気加熱装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/258 20220101AFI20221111BHJP
   F24H 15/37 20220101ALI20221111BHJP
   F24H 15/174 20220101ALI20221111BHJP
   F24H 1/00 20220101ALI20221111BHJP
【FI】
F24H15/258
F24H15/37
F24H15/174
F24H1/00 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021111467
(22)【出願日】2021-07-05
(65)【公開番号】P2022121358
(43)【公開日】2022-08-19
【審査請求日】2021-09-22
(31)【優先権主張番号】110104768
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】521296018
【氏名又は名称】林 祐真
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】林 祐真
【審査官】礒部 賢
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-050051(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111271873(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0308930(US,A1)
【文献】特開2014-214978(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0195991(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 15/00 - 15/493
F24H 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を貯蔵するための貯蔵ユニットと、
前記貯蔵ユニット中に設置されている第一加熱ユニットと、
前記貯蔵ユニットに隣接し、前記貯蔵ユニットに連通している入口、及び前記入口に対する出口を有している液体通路と、
前記貯蔵ユニットに隣接していると共に前記液体通路に対応し、前記液体通路中の水を加熱する際に最大上昇温度を有する第二加熱ユニットと、
前記第一加熱ユニット及び前記第二加熱ユニットに信号が接続している制御ユニットと、
前記制御ユニットに信号が接続し、前記貯蔵ユニットの外部に設置され、前記貯蔵ユニットの外部の環境温度を取得するための第一温度検知ユニットと、を備え、
前記第一温度検知ユニットにより前記環境温度を取得し、前記制御ユニットが前記環境温度、前記最大上昇温度、及び設定温度を比較し、
前記設定温度と前記環境温度との差値が前記最大上昇温度より大きい場合、前記制御ユニットが前記第一加熱ユニットを起動して前記貯蔵ユニット中の水を加熱するように制御し、且つ前記第二加熱ユニットを起動して前記液体通路中の水を加熱するように選択的に制御し、前記出口から排水される排水温度を前記設定温度にし、
前記設定温度と前記環境温度との差値が前記最大上昇温度より大きくない場合、前記制御ユニットが前記第一加熱ユニットを起動しないように制御し、且つ前記第二加熱ユニットを起動して前記液体通路中の水を加熱するように選択的に制御し、前記出口から排水される前記排水温度を前記設定温度にすることを特徴とする電気加熱装置。
【請求項2】
前記入口に隣接すると共に前記液体通路に対応するフローセンサーユニットをさらに有し、前記フローセンサーユニットは前記制御ユニットに信号が接続し、前記貯蔵ユニット中の水が前記入口を経て前記液体通路に進入し、前記フローセンサーユニットが取得した前記液体通路の水の流量変化が0ではない場合、前記制御ユニットが前記第一加熱ユニットを停止し、前記第二加熱ユニットを起動するように制御することを特徴とする請求項1に記載の電気加熱装置。
【請求項3】
前記入口と前記出口との間は複数の加熱段に分けられ、前記第二加熱ユニットは複数の電気加熱棒であると共に各加熱段にそれぞれ収容され、前記制御ユニットは各電気加熱棒にそれぞれ電気的に接続されている複数の制御部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電気加熱装置。
【請求項4】
前記入口に隣接していると共に前記液体通路に対応している第二温度検知ユニット及びフローセンサーユニットをさらに有し、前記第二温度検知ユニット及び前記フローセンサーユニットは共に前記制御ユニットに信号が接続し、前記貯蔵ユニット中の水が前記入口を経て前記液体通路に進入すると、前記第二温度検知ユニットは水が前記液体通路に進入する給水温度を取得し、前記フローセンサーユニットが前記液体通路の水の流量変化を取得し、前記制御ユニットが前記設定温度と前記給水温度との差値、及び前記流量変化に基づいて、前記制御部材により各前記電気加熱棒の加熱パワーをそれぞれ制御することを特徴とする請求項3に記載の電気加熱装置。
【請求項5】
前記制御部材はサイリスタであり、前記制御ユニットが前記制御部材により各前記電気加熱棒の加熱パワーをそれぞれ制御すると、各前記電気加熱棒の加熱パワーが全て最大加熱パワーの0%から100%の間の範囲となり、且つ全ての前記電気加熱棒の加熱パワーが前記最大加熱パワーの100%となると、前記最大上昇温度に対応することを特徴とする請求項4に記載の電気加熱装置。
【請求項6】
前記貯蔵ユニット中に設置されていると共に前記貯蔵ユニットの貯水温度を取得するための第三温度検知ユニットをさらに有し、前記第三温度検知ユニットは前記制御ユニットに信号が接続し、前記設定温度と前記貯水温度との差値が前記最大上昇温度より大きくない場合、前記制御ユニットが前記第一加熱ユニットを停止するように制御することを特徴とする請求項1に記載の電気加熱装置。
【請求項7】
前記貯蔵ユニット中に設置されている水位検出ユニット、及び前記貯蔵ユニットに連通している補水ユニットをさらに有し、前記水位検出ユニット及び前記補水ユニットは共に前記制御ユニットに信号が接続し、前記水位検出ユニットは前記貯蔵ユニット中の水位が閾値(threshold)より低いことを検出すると、前記制御ユニットが前記補水ユニットを前記貯蔵ユニットに対して補水を行うように制御することを特徴とする請求項1に記載の電気加熱装置。
【請求項8】
前記液体通路は前記貯蔵ユニットの下方に設置され、且つ前記入口が前記貯蔵ユニットより低いことを特徴とする請求項1に記載の電気加熱装置。
【請求項9】
前記環境温度及び前記設定温度の和は定値であることを特徴とする請求項1に記載の電気加熱装置。
【請求項10】
前記第一加熱ユニットは電気加熱棒であり、前記電気加熱棒に電気的に接続されている前記制御ユニットはリレーを備えていることを特徴とする請求項1に記載の電気加熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマート電気加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
給湯器のような電気加熱装置は通常、蓄熱式給湯器及び瞬間湯沸かし器の2種類に大別される。蓄熱式給湯器として、例えば、特許文献1の「貯蔵型電気温水器の構造改善」に記載されたものが知られている。瞬間湯沸かし器として、例えば、特許文献2の「電気加熱装置」に記載されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】台湾登録実用新案第281147号明細書
【文献】台湾特許出願第471510号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的な蓄熱式給湯器及び瞬間湯沸かし器においてどちらを選択して装設したとしても、従来の技術では、夏季は蓄熱式給湯器が長期間余計なエネルギーを消費してしまい、冬季には瞬間湯沸かし器のパワーが建築物の配線による制限を受けて加熱可能な水温に限界がある。特に寒冷地では瞬間湯沸かし器のみで加熱するのでは、1回の入浴に必要な量の確保も難しい。
【0005】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0006】
本発明は、上述に鑑みてなされたものであり、その目的は、電気加熱装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電気加熱装置は、水を貯蔵するための貯蔵ユニットと、前記貯蔵ユニット中に設置されている第一加熱ユニットと、前記貯蔵ユニットに隣接し、前記貯蔵ユニットに連通している入口、及び前記入口に対する出口を有している液体通路と、前記貯蔵ユニットに隣接していると共に前記液体通路に対応し、前記液体通路中の水を加熱する際に最大上昇温度を有する第二加熱ユニットと、前記第一加熱ユニット及び前記第二加熱ユニットに信号が接続している制御ユニットと、前記制御ユニットに信号が接続し、前記貯蔵ユニットの外部に設置され、前記貯蔵ユニットの外部の環境温度を取得するための第一温度検知ユニットと、を備えている。
前記第一温度検知ユニットにより前記環境温度を取得し、前記制御ユニットが前記環境温度、前記最大上昇温度、及び設定温度を比較する。
前記設定温度と前記環境温度との差値が前記最大上昇温度より大きい場合、前記制御ユニットが前記第一加熱ユニットを起動して前記貯蔵ユニット中の水を加熱するように制御し、且つ前記第二加熱ユニットを起動して前記液体通路中の水を加熱するように選択的に制御し、前記出口から排水される排水温度を前記設定温度にする。
前記設定温度と前記環境温度との差値が前記最大上昇温度より大きくない場合、前記制御ユニットが前記第一加熱ユニットを起動しないように制御し、且つ前記第二加熱ユニットを起動して前記液体通路中の水を加熱するように選択的に制御し、前記出口から排水される前記排水温度を前記設定温度にする。
【0008】
また、本発明に係る電気加熱装置において、前記入口に隣接すると共に前記液体通路に対応するフローセンサーユニットを有し、前記フローセンサーユニットは前記制御ユニットに信号が接続している。前記貯蔵ユニット中の水が前記入口を経て前記液体通路に進入し、前記フローセンサーユニットが取得した前記液体通路の水の流量変化が0ではない場合、前記制御ユニットが前記第一加熱ユニットを停止し、前記第二加熱ユニットを起動するように制御する。
【0009】
また、本発明に係る電気加熱装置において、前記入口と前記出口との間は複数の加熱段に分けられ、前記第二加熱ユニットは複数の電気加熱棒であると共に各加熱段にそれぞれ収容され、前記制御ユニットは各電気加熱棒にそれぞれ電気的に接続されている複数の制御部材を備えている。
【0010】
また、本発明に係る電気加熱装置において、前記入口に隣接していると共に前記液体通路に対応している第二温度検知ユニット及びフローセンサーユニットを有し、前記第二温度検知ユニット及び前記フローセンサーユニットは共に前記制御ユニットに信号が接続している。前記貯蔵ユニット中の水が前記入口を経て前記液体通路に進入すると、前記第二温度検知ユニットは水が前記液体通路に進入する給水温度を取得し、前記フローセンサーユニットが前記液体通路の水の流量変化を取得し、前記制御ユニットが前記設定温度と前記給水温度との差値、及び前記流量変化に基づいて、前記制御部材により各前記電気加熱棒の加熱パワーをそれぞれ制御する。
【0011】
また、本発明に係る電気加熱装置において、前記制御部材はサイリスタである。前記制御ユニットが前記制御部材により各前記電気加熱棒の加熱パワーをそれぞれ制御すると、各前記電気加熱棒の加熱パワーが全て最大加熱パワーの0%から100%の間の範囲となり、且つ全ての前記電気加熱棒の加熱パワーが前記最大加熱パワーの100%となると、前記最大上昇温度に対応する。
【0012】
また、本発明に係る電気加熱装置において、前記貯蔵ユニット中に設置されていると共に前記貯蔵ユニットの貯水温度を取得するための第三温度検知ユニットを有し、前記第三温度検知ユニットは前記制御ユニットに信号が接続している。前記設定温度と前記貯水温度との差値が前記最大上昇温度より大きくない場合、前記制御ユニットが前記第一加熱ユニットを停止するように制御する。
【0013】
また、本発明に係る電気加熱装置において、前記貯蔵ユニット中に設置されている水位検出ユニット、及び前記貯蔵ユニットに連通している補水ユニットをさらに有し、前記水位検出ユニット及び前記補水ユニットは共に前記制御ユニットに信号が接続している。前記水位検出ユニットは前記貯蔵ユニット中の水位が閾値(threshold)より低いことを検出すると、前記制御ユニットが前記補水ユニットを前記貯蔵ユニットに対して補水を行うように制御する。
【0014】
また、本発明に係る電気加熱装置において、前記液体通路は前記貯蔵ユニットの下方に設置され、且つ前記入口が前記貯蔵ユニットより低い。
【0015】
また、本発明に係る電気加熱装置において、前記環境温度及び前記設定温度の和は定値である。
【0016】
また、本発明に係る電気加熱装置において、前記第一加熱ユニットは電気加熱棒であり、前記電気加熱棒に電気的に接続されている前記制御ユニットはリレーを備えている。
【発明の効果】
【0017】
このように、本発明により、次のような効果がある。
1.制御ユニットは環境温度、設定温度、及び最大上昇温度の関係に基づいて、第一加熱ユニット及び第二加熱ユニットを起動するかどうか制御し、異なる季節、または異なる地域の使用者が十分な温度のお湯を使用可能にする。
2.液体通路内の水が流動した後、制御ユニットが第一加熱ユニットを停止すると共に第二加熱ユニットが起動するように制御することで、第一加熱ユニット及び第二加熱ユニットが同時に起動して電流が建築物の配線の許容範囲を超えてブレーカーが落ちないようにする。
3.水位が閾値より低くなった場合、制御ユニットが補水ユニットを貯蔵ユニットに対し補水するように制御する。
4.入口が貯蔵ユニットより低いため、別途ポンプを使用して水を液体通路に入れる必要がなく、エネルギーを節約する。
5.第三温度検知ユニットにより、使用者が水を使用していない場合、制御ユニットが第一加熱ユニットを停止するように適切に制御し、第一加熱ユニットの起動時間を不要に長くしない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る電気加熱装置を示す外観斜視図である。
図2】本発明の制御ケースの一部を示す分解図である。
図3】本発明の一実施形態に係る電気加熱装置を示すシステムブロック図である。
図4】本発明の一実施形態に係る電気加熱装置を示す第一電気加熱棒を制御するフローチャート(一)である。
図5】本発明に係る電気加熱装置の実施を示す貯蔵ユニットは水道水を貯蔵する概略図(一)である。
図6】本発明に係る電気加熱装置の実施を示す水道水が流れている概略図(二)である。
図7】本発明の一実施形態に係る電気加熱装置を示す第二電気加熱棒を制御するフローチャート(二)である。
図8】本発明の一実施形態に係る電気加熱装置を示す水道水を補充するフローチャート(三)である。
図9】本発明に係る電気加熱装置の実施を示す満水を示す概略図(三)である。
図10】本発明に係る電気加熱装置の実施を示す水道水を補充する概略図(四)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態による電気加熱装置を、図面に基づいて説明する。
【0020】
まず、図1から図3を参照しながら、本発明に係る電気加熱装置を詳しく説明する。
【0021】
本発明に係る電気加熱装置は、制御ユニット1と、貯蔵ユニット2と、第一加熱ユニットと、第一温度検知ユニット4と、水位検出ユニット5と、補水ユニット6と、を備え、且つ貯蔵ユニット2の下方に設置されている制御ケース7を有している。制御ケース7は液体通路71と、第二加熱ユニットと、フローセンサーユニット73と、第二温度検知ユニット74とを有し、制御ケース7には外部電源(図示省略)に接続されている電源端子75が設置され、且つ制御ケース7に異常が生じた際に切電するために、電源端子75に電気的に接続されている保護ユニット76を有している。
【0022】
貯蔵ユニット2は水道水Aを貯蔵し(水道水Aは図5参照)、例えば、一般的な給湯器のタンクである。貯蔵ユニット2には貯蔵ユニット2中の水道水Aの貯水温度を取得するための第三温度検知ユニット8をさらに有している。
【0023】
液体通路71は貯蔵ユニット2に連通している入口711、及び入口711に対する出口712を有している。入口711は貯蔵ユニット2より低く、出口712は蛇口等の使用者の水道設備に連通している。入口711と出口712との間は複数の加熱段713に分けられ、加熱段713は互いに平行している。
【0024】
第一加熱ユニットは第一電気加熱棒3であり、貯蔵ユニット2中に設置されている。
【0025】
第二加熱ユニットは複数の第二電気加熱棒72であり、貯蔵ユニット2の下方に設置され、且つ各第二電気加熱棒72は加熱段713にそれぞれ収容されている。
【0026】
制御ユニット1は第一電気加熱棒3、第二電気加熱棒72、フローセンサーユニット73、第一温度検知ユニット4、第二温度検知ユニット74、水位検出ユニット5、補水ユニット6、及び第三温度検知ユニット8に信号が接続している。制御ユニット1は第一電気加熱棒3に電気的に接続されているリレー11、及び第二電気加熱棒72にそれぞれ電気的に接続されている複数のサイリスタ12を備えている。
【0027】
第二電気加熱棒72は液体通路71中にある水道水Aを加熱するために用いられ、各第二電気加熱棒72の加熱パワーが全て最大加熱パワーの0%から100%の間の範囲であり、且つ全ての第二電気加熱棒72の加熱パワーが最大加熱パワーの100%である場合、水道水Aの最大上昇温度に対応し、例えば摂氏20度である。
【0028】
第一温度検知ユニット4は貯蔵ユニット2の外部の下方に設置され、フローセンサーユニット73及び第二温度検知ユニット74は入口711と加熱段713との間に設置されていると共に液体通路71に対応している。フローセンサーユニット73は第二温度検知ユニット74よりも入口711に近接している。
【0029】
水位検出ユニット5は貯蔵ユニット2中に設置され、補水ユニット6は水用電磁弁のような貯蔵ユニット2に連通している。
【0030】
また、図3から図5に示すように、使用を開始すると、第一温度検知ユニット4により貯蔵ユニット2の外部の環境温度を取得すると共に制御ユニット1に送信する。制御ユニット1は環境温度、最大上昇温度、及び設定温度を比較し、設定温度と環境温度との差値が最大上昇温度より大きい場合、制御ユニット1が第一電気加熱棒3を起動するように制御する。設定温度及び環境温度の和は定値でもよく、制御ユニット1が季節の違いに合わせて設定温度を自動的に調整する。
【0031】
設定温度及び環境温度の和が摂氏65度であり、環境温度が摂氏10度である場合、設定温度が摂氏55度となる。設定温度と環境温度との差値が摂氏45度であり、摂氏20度の最大上昇温度より大きいため、制御ユニット1は第一電気加熱棒3を起動するように制御し、貯蔵ユニット2中にある水道水Aを加熱する。
【0032】
第一電気加熱棒3が起動して水道水Aを加熱した後、第三温度検知ユニット8が続けて貯水温度を取得する。設定温度と貯水温度との差値が最大上昇温度より大きくない場合、制御ユニット1が第一電気加熱棒3を停止するように制御する。使用者が水道設備を起動していない場合、制御ユニット1が第一電気加熱棒3を停止するようにさらに適切に制御する。貯蔵ユニット2の水道水Aの貯水温度が再度降温すると、制御ユニット1が第一電気加熱棒3を起動するように再度制御し、図中ではこの状況を省略している。
【0033】
設定温度及び環境温度の和が摂氏65度であり、環境温度が摂氏25度である場合、設定温度は摂氏40度である。設定温度と環境温度との差値が摂氏15度であり、摂氏20度である最大上昇温度よりも大きくないため、制御ユニット1は第一電気加熱棒3を起動するように制御しない。
【0034】
また、図5から図7を参照し、図3をも併せて参照すると、使用者が水道設備を起動した後、貯蔵ユニット2の水道水Aが入口711を経て液体通路71に進入する。
【0035】
フローセンサーユニット73が取得した液体通路71の水の流量変化が0ではない場合、制御ユニット1は第一電気加熱棒3を停止するように制御または維持する。
【0036】
水道水Aが継続して流動し第二温度検知ユニット74を経ると、第二温度検知ユニット74が水道水Aの給水温度を取得すると共に制御ユニット1に送信する。制御ユニット1は設定温度と給水温度との差値、及び流量変化に基づいて、サイリスタ12により各第二電気加熱棒72の起動及び加熱パワーをそれぞれ制御し、不要なエネルギーの消耗を減らし、水道水Aを設定温度まで精確に加熱する。
【0037】
設定温度が給水温度と等しい場合、さらには給水温度が設定温度より高い場合、第二電気加熱棒72は起動しない。次いで、水道水Aが出口712に継続して流動する排水温度は設定温度に達する。
【0038】
また、図8から図10を参照し、図3をも併せて参照すると、水道水Aが出口712から水道設備に流されて使用された後、貯蔵ユニット2中の水位が徐々に低下し、水位検出ユニット5が検出した貯蔵ユニット2中の水位が閾値(threshold)より低い場合、例えば、水位が満水位置の90%に達した場合、制御ユニット1が補水ユニット6を貯蔵ユニット2に対し水道水Aを補充するように制御する。
【0039】
図1から図3に示すように、環境温度が加熱効率に影響を与えるため、水温を検知して対応する加熱パワーを提供しても必要な温度まで加熱できない可能性がある。このため、本発明に係る電気加熱装置は安定的な環境温度に基づいて貯蔵ユニット2中の水道水Aを予熱するかどうか事前に決定し、且つ第二電気加熱棒72の加熱パワーを調整し、排水温度が設定温度に達するようにする。これにより、異なる季節、または異なる地域の使用者が十分な温度のお湯を使用可能になる。
【0040】
以上、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 制御ユニット
11 リレー
12 サイリスタ
2 貯蔵ユニット
3 第一電気加熱棒
4 第一温度検知ユニット
5 水位検出ユニット
6 補水ユニット
7 制御ケース
71 液体通路
711 入口
712 出口
713 加熱段
72 第二電気加熱棒
73 フローセンサーユニット
74 第二温度検知ユニット
75 電源端子
76 保護ユニット
8 第三温度検知ユニット
A 水道水
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10