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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】断熱部材
(51)【国際特許分類】
   A01G 9/02 20180101AFI20221111BHJP
【FI】
A01G9/02 101W
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019006263
(22)【出願日】2019-01-17
(65)【公開番号】P2020114181
(43)【公開日】2020-07-30
【審査請求日】2021-10-14
(73)【特許権者】
【識別番号】300011092
【氏名又は名称】▲吉▼坂包装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】上田 泰
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】実開昭49-017755(JP,U)
【文献】特開2008-187913(JP,A)
【文献】特開2015-186467(JP,A)
【文献】特開2004-236656(JP,A)
【文献】実開平07-000024(JP,U)
【文献】特開平11-332373(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 9/00 - 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱部材であって、
シート状であり、断熱性及び可撓性を有する本体部と、
前記本体部に沿って設けられ、水分を保持可能に構成された水分保持部と、
を備え、
前記本体部のうち少なくとも一方の表面は、植物の根が進入不能な構造である、断熱部材。
【請求項2】
請求項1に記載の断熱部材であって、
前記本体部は、
第1の方向の長さが、該第1の方向と交差する第2の方向の長さよりも長く構成されており、
前記第1の方向の一方の端部から他方の端部に向かって、前記第2の方向の長さが徐々に小さくなる、断熱部材。
【請求項3】
断熱部材であって、
シート状であり、断熱性及び可撓性を有する本体部を備え、
前記本体部のうち少なくとも一方の表面は、植物の根が進入不能な構造であり、
前記本体部は、
第1の方向の長さが、該第1の方向と交差する第2の方向の長さよりも長く構成されており、
前記第1の方向の一方の端部から他方の端部に向かって、前記第2の方向の長さが徐々に小さくなる、断熱部材。
【請求項4】
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の断熱部材であって、
前記本体部には、切断を容易にするための切取り部が形成されている、断熱部材。
【請求項5】
断熱部材であって、
シート状であり、断熱性及び可撓性を有する本体部を備え、
前記本体部のうち少なくとも一方の表面は、植物の根が進入不能な構造であり、
前記本体部には、切断を容易にするための切取り部が形成されている、断熱部材。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の断熱部材であって、
当該断熱部材は、植物容器に取り付けて用いられる、断熱部材。
【請求項7】
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の断熱部材であって、
前記本体部に沿って設けられ、植物容器に前記本体部を貼り付けるための貼付部を備える、断熱部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、植物の容器に取り付けて用いられる断熱部材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の夏の外気温は非常に高く、直射日光からプランターや鉢などの植物用の容器(以下、植物容器)に収められた植物を外気温の変化から守るために、植物容器の断熱性を高める工夫が検討されている。下記特許文献1には、断熱性を高めた容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-135648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
太陽光+外気温にて植物容器の表面が熱されると、その熱が植物容器の素材を通して植物容器の内側面に伝わる。植物の根は植物容器の周囲を伝わり成育する特性がある為、植物容器の内側面に触れている根はその熱により傷み、壊死してしまう。壊死した根は腐食が進み、最終的には植物地上部の茎や葉に水を伝えられなくなり地上部も枯れてしまうおそれがある。
【0005】
特許文献1に記載の容器は、予め二重構造に構成されたものである。そのため、二重構造ではない所望の容器の断熱性を高めることはできなかった。
本開示の目的は、植物容器の断熱性を高める技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、断熱部材であって、シート状であり、断熱性及び可撓性を有する本体部を備える。本体部のうち少なくとも一方の表面は、植物の根が進入不能な構造である。上述した断熱部材は、植物容器に取り付けて用いられてもよい。
【0007】
このような構成であれば、断熱部材によって、様々な形状の植物容器の断熱性を向上させることができる。さらに断熱部材を植物容器の内側面に配置することにより、以下のような効果を奏する。
【0008】
(i)植物容器の意匠を損なわずに断熱性を付与することができる。植物容器は様々なデザインがあり、その意匠も重要である。その為、植物容器の外側で断熱を考えるとその意匠を損なう事になる。しかしながら上記の構成であれば、植物容器の内部に配置可能であり、意匠を損ないにくい。
【0009】
(ii)断熱部材の本体部は、植物の根が通過しないように構成されている。仮に植物の根が断熱材に進入できる構造では、植物容器の内側面に達した根は、植物容器の素材を通じて伝わった熱の影響を受けてしまい、遮熱の効果が低下してしまう。しかしながら上記の構成であれば、根が断熱部材を通過して植物容器の内側面に到達することが抑制でき、根が熱の影響を受けることを抑制できる。
【0010】
(iii)断熱部材の本体部は植物の根が通過しないように構成されているため、植物の根が本体部を通過して伸び、根が断熱部材に絡んでしまうことが抑制される。それにより、植え替えなどにより植物を植物容器から取り出すときに、植物の根を痛めてしまうことを抑制できる。
【0011】
また上述した断熱部材は、本体部に沿って設けられ、水分を保持可能に構成された水分保持部を備えてもよい。このような構成であれば、水分保持部によって本体部の周囲に水を保持することができるため、植物容器内の水の保持量を高めることができ、植物を良好に育成させることができる。
【0012】
また上述した断熱部材は、本体部に沿って設けられ、植物容器に本体部を貼り付けるための貼付部を備えてもよい。このような構成であれば、容易に断熱部材を植物容器に取り付けることができる。
【0013】
また上述した断熱部材は、本体部は、第1の方向の長さが、第1の方向と交差する第2の方向の長さよりも長く構成されていてもよい。また、本体部は、第1の方向の一方の端部から他方の端部に向かって、第2の方向の長さが徐々に小さくなってもよい。
【0014】
このような構成であれば、植物容器の直径が変化する場合、例えば上側ほど広い鉢の内部に複数の断熱部材を配置する場合に、複数の断熱部材の隙間を低減して配置させることができる。
【0015】
また上述した断熱部材は、本体部には、切断を容易にするための切取り部が形成されていてもよい。このような構成であれば、切取り部にて本体部を容易に切断することができ、本体部を植物容器の大きさに合わせたサイズに容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】植物容器に配置された断熱部材を示す斜視図である。
図2図2Aが実施形態の断熱部材の正面図であり、図2Bが実施形態の断熱部材の側面図である。
図3】実施形態の断熱部材を側面から見た拡大図である。
図4図4Aが植物容器に断熱部材を配置した実施例の写真であり、図4Bが植物容器に断熱部材を配置しない比較例の植物容器の写真である。
図5】温度測定を行う位置を説明する図である。
図6図6Aが断熱部材を使用した場合の根の状態を示す写真であり、図6Bが断熱部材を使用しない場合の根の状態を示す写真である。
図7】変形例の断熱部材を示す正面図である。
図8図8A,8Bとも、変形例の断熱部材を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本開示の実施形態を図面と共に説明する。なお本開示で示す図面は、実施形態を示す模式的な図であって、その形状、大きさ、厚さなどは図示される構成に本開示が限定されるものではない。
【0018】
[1.実施形態]
[1-1.断熱部材の構成]
図1に示される本実施形態の断熱部材1は、植物を育成することができる植物容器3に取り付けて用いられる。植物容器3とは、例えばプランターや植木鉢などの植物を育成可能な容器である。断熱部材1は、1つの植物容器3に複数枚を取り付けて用いてもよい。
【0019】
断熱部材1は、断熱性及び可撓性を有するシート状の部材である。ここでいうシート状の部材とは、広さに比較して厚さが薄い部材である。なお本開示の断熱部材1は、望まれる断熱性に応じて、例えば数ミリ~数センチの厚さに設定することができる。
【0020】
図2A、2Bに示されるように、断熱部材1は、上下方向の長さL1が、左右方向の長さL2よりも長い。また断熱部材1は、上側の端部から下側の端部に向かって左右方向の長さが徐々に小さくなる、略台形の形状である。ここでいう上下方向が第1の方向に相当し、左右方向が第2の方向に相当する。なおここでいう上下左右の方向は、断熱部材1の形状を説明するために便宜的に用いており、実際の使用態様を何ら限定するものではない。
【0021】
図3に示されるように、断熱部材1は、本体部21、スポンジ部22、接着シート23、などを含む。これらの構成要素は、正面から見るといずれも同一の形状、即ち、上述した略台形の形状である。
【0022】
本体部21の主たる面の両面の表面(表側面31、裏側面32)は、根が通過可能な隙間や穴のない構造である。一方、本体部21における厚さ方向の中央である中央部33は、多孔質構造である。そのため本体部21は、植物の根の通過ができず、かつ、断熱性を有する構造となっている。
【0023】
本開示の本体部21は、発泡ウレタン材料を用いており、表側の面及び裏側の面に対して熱処理を行うことで表面の状態を変化させて、植物の根が通過できない表側面31及び裏側面32を形成している。しかしながら、本体部21を構成する素材は特に限定されない。例えば、発泡ウレタン材料以外の材料を用いてもよいし、表側面31、裏側面32、及び中央部33は、それぞれ又は一部が異なる材料により構成されていてもよい。
【0024】
スポンジ部22は、連続気泡の多孔質構造を有するシート状の部材であって、内部の空間に水分を保持することができる。スポンジ部22は、本体部21の表側面31に沿って設けられている。スポンジ部22が、水分保持部に相当する。
【0025】
接着シート23は、本体部21の裏側面32に沿って設けられており、粘着性/接着性を有している公知の材料により構成される。接着シート23の本体部21とは反対側の表面には、接着シート23の貼り付けを行う前に剥がされる剥離紙41が配置されている。接着シート23が、貼付部に相当する。
【0026】
図2に示されるように、断熱部材1には、左右方向に沿って複数のミシン目11が設けられている。このミシン目11は、本体部21、スポンジ部22、及び接着シート23の全体に亘って設けられており、断熱部材1を容易に切断できるようになっている。ミシン目11が、本開示における切取り部に相当する。
【0027】
以上説明した断熱部材1は、図1に示されるように、植物容器3の内側壁面3aに配置することができる。内側壁面3aに剥離紙41を外した状態の接着シート23を当接させることで、断熱部材1が植物容器3の内部に取り付けられる。断熱部材1を植物容器3の内部に取り付けた後に土や植物を植物容器3に入れれば、断熱部材1は外部から視認されにくくなる。
【0028】
[1-2.性能評価]
複数の断熱部材を植物容器の内側壁面全体に貼り付けた実施例と、断熱部材を貼り付けない比較例と、について、植物容器の温度、及び、植物の生育状態について、比較を行った。図4Aは実施例を示す写真であり、図4B比較例を示す写真である。いずれも、合成樹脂製の濃緑色の植物容器の内部に土と共に植物が植えられている。
【0029】
(i)温度測定
上述した実施例について、図5に示されるように、植物容器3の外側表面(図中X)と、植物容器3に入れられた土5の中であって、断熱部材1の内側面(図中Y)と、の二点の温度を測定した。植物容器3は、日当たりのよい場所に配置されており、測定時の外気温は37度であった。また上述した比較例については、断熱部材を有さない以外は実施例と同様の条件かつ同様の位置で温度を測定した。
【0030】
測定結果は、以下のようになった。
実施例 鉢表面温度X:52度 鉢内面温度Y:34度
比較例 鉢表面温度X:51度 鉢内面温度Y:44度
このように、実施例では、比較例と比較して、断熱部材により植物容器の内部における温度の上昇が抑制された。
【0031】
(ii)根の生育状態の確認
上述した実施例及び比較例において、植物容器3から植物を土ごと取り出し、土の外周部分の根の状態、即ち植物容器3の壁面近傍の根の状態を確認した。なお実施例及び比較例は、初夏から夏季にかけて40日ほど同じ環境下で生育されたものである。
【0032】
実施例では、図6Aに示されるように、土の外周部分まで良好な状態で根が張っていた。一方で、比較例では、図6Bに示されるように、土の外周部分にまで延びる根は実施例と比較して明確に少なかった。即ち、比較例では、鉢の温度上昇に伴い、苗が熱でダメージを受けて壊死してしまった。このように、実施例では温度上昇が抑制されたことにより発根した状態が良好に維持されたが、比較例では熱の影響によりダメージを受けたと考えられる。
【0033】
[1-3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)断熱部材1を植物容器3の内側壁面3aに配置することにより、植物容器3の内部の温度変化を抑制できる。断熱部材1は可撓性を有するため、様々な内面形状の植物容器に配置可能である。また、断熱部材1の本体部21は植物の根が進入不能な形状であるため、植物の根が本体部21を通過して伸びることが制限され、根が内側壁面3aにまで到達することが抑制される。その結果、根が熱によりダメージを受けてしまうことを抑制できる。また、根が本体部21を通過しないため、根が断熱部材1と絡まってしまうことが抑制される。その結果、植え替えなどにより植物を植物容器3から取り出すときに、植物の根を痛めてしまうことを抑制できる。
【0034】
(1b)断熱部材1は、スポンジ部22を備えており、スポンジ部22によって本体部21の周囲に水を保持することができる。そのため、植物容器3内の水の保持量を高めることができ、植物を良好に成長させることができる。
【0035】
(1c)断熱部材1は、接着シート23を備えており、該接着シート23を用いることで、断熱部材1を容易に植物容器3に取り付けることができる。
(1d)断熱部材1は、本体部21を含めた全体が略台形の形状である。そのため、仮に断熱部材が長方形であった場合と比較して、植物容器3のように下方の径が小さい容器の内側面に断熱部材1を複数配置したときに生じてしまう隙間を低減することができる。
【0036】
(1e)断熱部材1は、ミシン目11にて本体部21等を容易に切断することができるため、本体部21等を植物容器3の大きさに合わせたサイズに容易に変更することができる。
【0037】
(1f)断熱部材1は、植物容器3の内部に沿って配置することができる。そのため、植物容器3の外見を断熱部材1にて損なってしまうことが抑制され、外観の品質を維持することができる。なお、断熱部材1は、植物容器3の外側壁面(外表面)に配置してもよい。
【0038】
[2.その他の実施形態]
以上本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0039】
(2a)上記実施形態では、本体部21は、表側面31及び裏側面32が根を通過させない効果を奏し、中央部33が主に断熱性を高める効果を奏する構造を例示した。しかしながら、本体部21の構造はこれに限定されるものではない。例えば、本体部全体を独立気泡の発泡構造である多孔質体にて構成するなど、本体部全体が同一の材料及び構造であってもよい。
【0040】
また、表側面31及び裏側面32のうちのいずれか一方、例えば表側面31のみを根を通過させない構造としてもよい。少なくとも根が本体部を貫通しないように構成することで、植え替えなどで植物を取り出すときに根に与えるダメージを低減することができる。なお、表側面31において根が通過しない構成であれば、裏側面32のみ根を通過させない構成である場合と比較して、より高度に植え替え持の根のダメージを低減できる。
【0041】
ここでいう根が通過しない構造とは、根が通過できる空間(穴)が存在しないか、或いは、空間が存在しても、根と比較して充分に小さい構造が例示される。もちろん、根が通過しない工夫がなされた別の特徴を有する構造を採用してもよい。また上述した構造は、その構造によって根の通過が大きく阻害されるものであればよく、必ずしも完全に阻害するものでなくてもよい。
【0042】
(2b)上記実施形態では、断熱部材1が、本体部21に加えて、スポンジ部22及び接着シート23を備える構成を例示した。しかしながら、断熱部材は、スポンジ部及び接着シートのいずれか一方のみ備える構成であってもよいし、両方とも備えていなくともよい。
【0043】
(2c)上記実施形態では、水分保持部の一例として、スポンジ部22を例示したが、本体部に沿って設けられ、水分を保持可能に構成されていれば、その具体的な構造、組成、及び形状は特に限定されない。例えば、ゲル状の水分保持部を本体部に沿って設けてもよい。
【0044】
(2d)上記実施形態では、貼付部の一例として、接着シート23を例示したが、本体部に沿って設けられ、植物容器に本体部を貼り付けることが可能に構成されていれば、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、吸盤、面ファスナなど、植物容器への貼り付けを実現できる様々な構成を採用することができる。また、貼付部は断熱部材の全体に設けられていなくてもよく、断熱部材の一部にのみ設けられていてもよい。
【0045】
(2e)上記実施形態では、切取り部の一例として、ミシン目11を例示したが、ミシン目11が形成されていなくてもよいし、切断を容易にするためのミシン目以外の構造が設けられていてもよい。例えば切取り部は、周囲よりも厚さが非常に小さく形成された部分であってもよい。
【0046】
また、切取り部の広がる方向は、上記実施形態のように左右方向に限定されない。例えば、図7に示されるミシン目71のように、上下方向に形成されていてもよい。また、左右方向と上下方向の両方に切取り部が形成されていてもよいし、これら以外の方向に形成されていてもよい。また切取り部は直線状の形状でなくてもよく、曲線状や屈曲した線状であってもよい。
【0047】
(2f)上記実施形態では、断熱部材1が、正面視で略台形の形状である構成を例示したが、その具体的な形状は特に限定されず、台形以外の形状であってもよい。例えば、図8Aに示される断熱部材81のように、正方形又は長方形などの形状であってもよいし、図8Bに示される断熱部材91のように、上下方向の中央部の幅が上端や下端に比べて広い形状であってもよい。断熱部材91は、高さ方向の中央部分の径が大きい植木鉢に適する形状である。即ち、特定形状の植物容器の壁面に合わせた形状としてもよい。また、異なる形状の断熱部材を組み合わせて用いるように構成されていてもよい。
【0048】
(2g)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
【符号の説明】
【0049】
1…断熱部材、3…植物容器、3a…内側壁面、5…土、11…ミシン目、21…本体部、22…スポンジ部、23…接着シート、31…表側面、32…裏側面、33…中央部、41…剥離紙、71…ミシン目、81…断熱部材、91…断熱部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8