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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】電動式建設機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/00 20060101AFI20221111BHJP
   B60K 1/04 20190101ALI20221111BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20221111BHJP
【FI】
E02F9/00 C
E02F9/00 N
B60K1/04 Z
H02J7/00 S
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018172708
(22)【出願日】2018-09-14
(65)【公開番号】P2020045631
(43)【公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高野 善之
(72)【発明者】
【氏名】和嶋 紗友実
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 馨
【審査官】亀谷 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-084340(JP,A)
【文献】特表2012-518850(JP,A)
【文献】特開2015-215956(JP,A)
【文献】特開2016-051552(JP,A)
【文献】特開2015-050034(JP,A)
【文献】国際公開第2015/053618(WO,A1)
【文献】特開2018-062828(JP,A)
【文献】特開2016-132857(JP,A)
【文献】特開2015-045144(JP,A)
【文献】特開2013-189785(JP,A)
【文献】特開2013-177119(JP,A)
【文献】特開2016-034793(JP,A)
【文献】特開2009-189159(JP,A)
【文献】特開2016-169482(JP,A)
【文献】特開2009-215855(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/00
E02F 9/24
B60K 1/00-8/00
B60K 16/00
H02J 7/00-7/20
H02J 7/34-7/36
H01M 10/42-10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向に延びるベースプレートと、
前記ベースプレート上の後部に設けられて、バッテリ回路を構成するバッテリを収容するバッテリユニットと、
前記ベースプレート上における前記バッテリユニットの幅方向外側に設けられた第一電気機器と、
内側に前記ベースプレート上の前記バッテリユニット及び前記第一電気機器を収容する空間を形成する外装カバーと、
を備え、
前記外装カバーは、
前記バッテリユニットを後方から覆う中央パネルと、
前記バッテリユニット及び前記第一電気機器を前記幅方向外側から覆う側部パネルと、
を有し、
前記バッテリユニットから後方に突出するとともに、引き抜かれることで前記バッテリ回路を遮断するサービスプラグをさらに備え、
前記中央パネルは、前記サービスプラグを後方に露出させながら前記バッテリユニットを後方から覆うとともに、前記サービスプラグによって後方から押さえられた押さえ部を有し、
前記側部パネルの一部は、前記中央パネルによって前記空間の外側から覆われている電動式建設機械。
【請求項2】
前記バッテリユニット上に設けられた第二電気機器をさらに備え、
前記外装カバーは、前記バッテリユニット及び第二電気機器を上方から覆う上部パネルをさらに有し、
前記上部パネルの一部は、前記側部パネルによって前記空間の外側から覆われている請求項に記載の電動式建設機械。
【請求項3】
バッテリ回路を構成するバッテリを収容するバッテリユニットと、
前記バッテリユニットから外方に突出するとともに、引き抜かれることで前記バッテリ回路を遮断するサービスプラグと、
前記サービスプラグを前記外方に露出させながら前記バッテリユニットを覆うとともに、前記サービスプラグによって前記外方側から押さえられた押さえ部を有する外装カバーと、を備え、
前記バッテリユニット上に設けられて、外部から充電コネクタが接続される充電コネクタ接続部をさらに有し、
前記外装カバーは、開放されることで前記充電コネクタ接続部を前記外方に露出させる開閉部を有し、
前記サービスプラグは、前記開閉部の下方に位置しており、
前記外装カバーの内側で前記サービスプラグを上方から覆うカバーをさらに備える電動式建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動式建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動式建設機械の一例として電動式油圧ショベルが開示されている。電動式油圧ショベルは、従来の油圧ショベルのエンジンに代えて、バッテリによって駆動される電動モータを備えている。
電動式油圧ショベルの上部旋回体内には多数のバッテリを有するバッテリユニットが設けられている。バッテリユニットは、外装カバーによって覆われている。
【0003】
特許文献2には、油圧ショベルが開示されている。油圧ショベルの上部旋回体内には各種の機器が配置されており、これら機器は外装カバーによって覆われている。外装カバーは回動可能に設けられている。外装カバー全体を回動させることで、作業者は内部の機器にアクセス可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-102502号公報
【文献】特開2005-343382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電動式建設機械のバッテリユニット内には多数のバッテリが電気的に接続されることで高電圧のバッテリ回路が構成されている。その他にも高電圧ケーブルやインバータ等の高電圧機器も構成される。そのため、外装カバーを開放させてバッテリユニットや高電圧機器をメンテナンスする際には、作業者の安全性をより確保できることが好ましい。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、メンテナンス時の安全性をより向上させることができる電動式建設機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の態様に係る電動式建設機械は、水平方向に延びるベースプレートと、前記ベースプレート上の後部に設けられて、バッテリ回路を構成するバッテリを収容するバッテリユニットと、前記ベースプレート上における前記バッテリユニットの幅方向外側に設けられた第一電気機器と、内側に前記ベースプレート上の前記バッテリユニット及び前記第一電気機器を収容する空間を形成する外装カバーと、を備え、前記外装カバーは、前記バッテリユニットを後方から覆う中央パネルと、前記バッテリユニット及び前記第一電気機器を前記幅方向外側から覆う側部パネルと、を有し、前記バッテリユニットから後方に突出するとともに、引き抜かれることで前記バッテリ回路を遮断するサービスプラグをさらに備え、前記中央パネルは、前記サービスプラグを後方に露出させながら前記バッテリユニットを後方から覆うとともに、前記サービスプラグによって後方から押さえられた押さえ部を有し、前記側部パネルの一部は、前記中央パネルによって前記空間の外側から覆われている。
本発明の一の態様に係る電動式建設機械は、バッテリ回路を構成するバッテリを収容するバッテリユニットと、前記バッテリユニットから外方に突出するとともに、引き抜かれることで前記バッテリ回路を遮断するサービスプラグと、前記サービスプラグを外方に露出させながら前記バッテリユニットを覆うとともに、前記サービスプラグによって前記外方側から押さえられた押さえ部を有する外装カバーと、を備え、前記バッテリユニット上に設けられて、外部から充電コネクタが接続される充電コネクタ接続部をさらに有し、前記外装カバーは、開放されることで前記充電コネクタ接続部を外方に露出させる開閉部を有し、前記サービスプラグは、前記開閉部の下方に位置しており、前記外装カバーの内側で前記サービスプラグを上方から覆うカバーをさらに備える。
【発明の効果】
【0008】
上記態様の電動式建設機械によれば、メンテナンス時の安全性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る電動式油圧ショベルの側面図である。
図2】本発明の実施形態に係る電動式油圧ショベルの上部旋回体の内部構造を示す模式的な平面図である。
図3】本発明の実施形態に係る電動式油圧ショベルの上部旋回体の内部構造を示す左側面図である。
図4】本発明の実施形態に係る電動式油圧ショベルの上部旋回体の背面図である。
図5図4から蓋部を取り外した状態を示す図である。
図6図5のVI-VI断面図である。
図7図6でプラグ本体をプラグコネクタから取り外した状態の図である。
図8図5からプラグ本体及び中央パネルを取り外した状態の図である。
図9図8から側部カバーを取り外した状態の図である。
図10図9から上部カバーを取り外した状態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図1図5を参照して詳細に説明する。
<電動式油圧ショベル(電動式建設機械)>
図1に示すように、電動式建設機械の一例としての電動式油圧ショベル200は、下部走行体210及び上部旋回体220を備えている。以下では、電動式油圧ショベル200が水平面に設置された状態における重力が作用する方向を上下方向と称する。
【0011】
<下部走行体>
下部走行体210は、一対の履帯211を有している。これら履帯211が走行用油圧モータ(図示省略)によって駆動されることで下部走行体210が走行する。下部走行体210の走行方向を前後方向、走行方向前方側(通常の前進方向、下記ブレード212が設けられている側)を前方、当該前方の反対側である走行方向後方を後方と称する。また、前進方向を見て右方を「右」、左方を「左」と称する。上記履帯211は、左右に一対が設けられている。
下部走行体210の前部には、下部走行体210の車幅方向(以下、単に幅方向と称する。)に延びる排土板としてのブレード212が設けられている。該ブレード212は、油圧シリンダによって駆動されることで高さ位置が調整可能とされている。
【0012】
<上部旋回体>
上部旋回体220は、下部走行体210上に設けられている。上部旋回体220は、スイングサークル215を介して下部走行体210に接続されている。スイングサークル215は、上下方向に延びる旋回軸線を中心とした円環状をなしている。上部旋回体220は、スイングサークル215によって、下部走行体210に対して旋回軸線回りに旋回可能とされている。
【0013】
上部旋回体220は、図1図4に示すように、作業機221、運転空間80、旋回プレート10、門型フレーム20、バッテリユニット31、各種の機器、プロテクタ95、サービスプラグ140及び外装カバー100を備えている。
【0014】
<作業機>
作業機221は、図1に示すように、ブーム222、アーム223及びバケット224を有する。作業機221は、ブーム222、アーム223及びバケット224がそれぞれ各油圧シリンダにより駆動されることで掘削等の各種作業を行う。以下では、作業機221が電動式油圧ショベル200の前方を向いている状態における上部旋回体220の幅方向を単に「幅方向」と称する。また、幅方向の中央に向かう方向を「幅方向内側」と称し、幅方向の中央から左側(幅方向一方側)又は右側(幅方向他方側)に向かう方向を「幅方向外側」と称する。
【0015】
<運転空間>
運転空間80は、オペレータが搭乗し、該オペレータによる電動式油圧ショベル200の操縦が行われる部分である。運転空間80は、図1に示すように、上部旋回体220の前部かつ上部における左寄りの部分に設けられている
運転空間80は、床面を形成するとなるフロアパネル81と、該フロアパネル81の後方かつ上方に設けられた運転席84を有している。その他、運転空間80には、コントローラ等が収容されたコンソールボックス、各種レバー、ペダルが設けられている。運転空間80の上方は、キャノピー90によって覆われている。キャノピー90の後部は、門型フレーム20の上端に固定されている。
【0016】
<旋回プレート>
旋回プレート10は、図2に示すように、ベースプレート11、横仕切りプレート12、前部縦仕切りプレート13、前部補強プレート14、ブラケット15及び後部縦仕切りプレート16を有している。
【0017】
<ベースプレート>
ベースプレート11は、水平方向に延びる板状をなす部材である。即ち、ベースプレート11は、前後方向及び幅方向に延びている。ベースプレート11は、一枚の鋼板によって構成されていてもよいし、複数の鋼板を組み合わせることで構成されていてもよい。ベースプレート11の下面はスイングサークル215上に固定されている。これによって、旋回プレート10はスイングサークル215によって下方から支持されている。
【0018】
<横仕切りプレート>
横仕切りプレート12は、ベースプレート11の上面から上方に向かって突出するとともに幅方向にわたって延びる板状の部材である。横仕切りプレート12は、幅方向を長手方向として延びている。横仕切りプレート12は、ベースプレート11における前後方向の中央よりも前方側の部分に配置されている。横仕切りプレート12は、ベースプレート11の幅方向両側の端部、即ち、左右両側の端部にわたって延びている。
【0019】
<前部縦仕切りプレート>
前部縦仕切りプレート13は、ベースプレート11の上面から突出するとともに前後方向に延びる板状の部材である。前部縦仕切りプレート13は、ベースプレート11の上面における横仕切りプレート12の前方側で、幅方向に互いに離間して一対が設けられている。即ち、前部縦仕切りプレート13は、左右に間隔をあけて一対が設けられている。一対の前部縦仕切りプレート13は、それぞれベースプレート11の幅方向両側の端部よりも幅方向内側に配置されている。
【0020】
前部縦仕切りプレート13は、後方側の端部が横仕切りプレート12の前方側を向く面に接続されている。即ち、前部縦仕切りプレート13は、横仕切りプレート12から前方に延びるように設けられている。図2に示すように、一対の前部縦仕切りプレート13は、横仕切りプレート12との接続箇所である後方側の端部から前方側に向かうに従って、互いに近接するように設けられている。
【0021】
<前部補強プレート>
前部補強プレート14は、一対の前部縦仕切りプレート13の前部で、これら一対の前部縦仕切りプレート13に一体に固定されている。前部補強プレート14は、一対の前部縦仕切りプレート13の配置に応じて、平面視にて前方に向かうに従って幅方向の間隔が小さくなる形状をなしている。
【0022】
<ブラケット>
ブラケット15は、一対の前部縦仕切りプレート13及び前部補強プレート14の前端に固定されている。ブラケット15を介して作業機221がベースプレート11に支持されている。
【0023】
<後部縦仕切りプレート>
後部縦仕切りプレート16は、ベースプレート11の上面から突出するとともに前後方向に延びる板状の部材である。後部縦仕切りプレート16は、ベースプレート11の上面における横仕切りプレート12の後方側で、幅方向に互いに離間して一対が設けられている。即ち、後部縦仕切りプレート16は、左右に一対が設けられている。一対の後部縦仕切りプレート16の幅方向の間隔は、一対の前部縦仕切りプレート13の後端におけるこれら前部縦仕切りプレート13の幅方向の間隔よりも大きい。
【0024】
<門型フレーム>
図2及び図3に示すように、門型フレーム20は、ベースプレート11上に固定されている。門型フレーム20は、門型フレーム20は、一対の柱部21及び梁部22を有している。
【0025】
<柱部>
一対の柱部21は、ベースプレート11上における横仕切りプレート12よりも後方、かつ、後部縦仕切りプレート16の幅方向外側の領域、幅方向に離間して一対が設けられている。柱部21は上下方向に延びており、下端がベースプレート11に固定されている。
【0026】
<梁部>
梁部22は、一対の柱部21の上端にわたって幅方向に延びている。梁部22は、ベースプレート11の上面の上方に該上面と間隔をあけて設けられている。一対の柱部21と梁部22とは一体に固定されている。一対の柱部21及び梁部22の一体構造である門型フレーム20は、前後方向から見て逆U字状をなしている。門型フレーム20は、ベースプレート11上における右寄りの位置に固定されている。
【0027】
<バッテリユニット>
バッテリユニット31は、電動式油圧ショベル200の電源である。図2及び図4に示すように、バッテリユニット31は、ベースプレート11上における後部の中央付近に設けられている。本実施形態のバッテリユニット31は、複数(本実施形態では4つ)のバッテリモジュール32を上下方向に積層することで組み立てられている。
【0028】
各バッテリモジュール32は、平面視で前後方向及び幅方向に延びる矩形枠状をなしている。バッテリモジュール32内には、複数のバッテリが水平方向に配列されている。バッテリユニット31全体でバッテリが電気的に接続されることで、バッテリ回路が構成されている。バッテリモジュール32の後部には、後方に突出するようにセンサボックス34が設けられている。センサボックス34は、幅方向に延びる箱状をなしている。センサボックス34の内部には、各種のセンサ及びコンタクタ等が収容されている。
【0029】
各バッテリモジュール32は、互いの側面を一致させるように上下に積層一体化されている。複数のバッテリモジュール32の側面によって、バッテリユニット31の側面31aが形成されている。最上部を除くバッテリモジュール32の前面によって、バッテリユニット31の第一前面31bが形成されている。最上部のバッテリモジュール32の前面は、バッテリユニット31の第二前面31cとされている。第二前面31cは、第一前面31bよりも後方側に後退して位置している。
【0030】
上から二番目のバッテリモジュール32の上面における前方側の部分は、最上部のバッテリモジュール32が積層されておらず上方に露出している。当該部分は、図示しないファンが設けられた第一蓋部31fによって閉塞されている。
最上部のバッテリモジュール32の上面は、図示しないファンが設けられた第二蓋部31gによって閉塞されている。
バッテリユニット31は、最下部のバッテリモジュール32の下方から流入する空気がバッテリを冷却しながら上方に向かって流通する。そして、当該空気は、第一蓋部31f及び第二蓋部31gに設けられたファンを介してバッテリユニット31の外部に排出される。
【0031】
バッテリユニット31は、下面における左右両側の端部が、後部縦仕切りプレート16上に固定されている。図2に示すように、バッテリユニット31は、最上部のバッテリモジュール32を除く複数のバッテリモジュール32の前部からなるバッテリユニット31の前部のみが、逆U字状をなす門型フレーム20の内側を挿通するようにして当該門型フレーム20よりも前方側に配置されている。
【0032】
<各種の機器>
上部旋回体220内には、以下の各種の機器が配置されている。
インバータ36は、図2及び図4に示すように、バッテリユニット31の第二蓋部31g上に、枠状をなすキャリア36a(図2で図示省略)を介して設けられている。インバータ36は、バッテリユニット31から供給される直流電力を交流電力に変換する。
【0033】
パワーデリバリユニット37は、図2及び図4に示すように、ベースプレート11上のバッテリユニット31の右側に設けられている。パワーデリバリユニット37は、バッテリユニット31に充電された直流電力をインバータ36に供給する。即ち、インバータ36には、パワーデリバリユニット37を介してバッテリユニット31からの直流電力が供給される。パワーデリバリユニット37には、コンタクタ、DC-DC変換器及び車載充電器等の各種電気機器が設けられている。
【0034】
充電コネクタ接続部38は、図2から図4に示すように、バッテリユニット31上に設けられている。充電コネクタ接続部38は、インバータ36と同様、バッテリユニット31の第二蓋部31g上に固定されたキャリア36aに固定されている。充電コネクタ接続部38は、センサボックス34の直上に配置されている。
【0035】
電動モータ39は、インバータ36から供給される交流電力によって駆動される。電動モータ39は、図2及び図4に示すように、ベースプレート11上におけるバッテリユニット31の左側に設けられている。電動モータ39は、駆動軸が前後方向に沿うように設けられている。電動モータ39は、駆動軸が前後方向に沿うように設けられている。図2に示す平面視にて、電動モータ39の前方側の端面は、左ブラケット25の後方側に位置している。
【0036】
油圧ポンプ51は、電動モータ39の駆動軸の回転に伴って駆動されることで、作動油を吐出する。油圧ポンプ51は、図2に示すように、ベースプレート11上の電動モータ39の前方側であって横仕切りプレート12の前後位置付近に設けられている。
油圧バルブ52は、図2に示すように、ベースプレート11上の前部縦仕切りプレート13の左側かつ横仕切りプレート12の前方側に設けられている。油圧バルブ52は、油圧ポンプ51から吐出される作動油を各種油圧シリンダ等の油圧機器に分配する。
【0037】
操作パターン切替部53は油圧バルブ52に接続されており、メンテナンス作業員によって設定変更されることで、油圧バルブ52による作動油の分配先を変更する。これにより、運転者の各種レバー操作によって可動される油圧シリンダが変更される。操作パターン切替部53は、図2に示すように、平面視にて油圧バルブ52の左側(幅方向外側)に配置されている。
【0038】
旋回モータ70は、油圧バルブ52から供給される作動油によって回転駆動される油圧駆動式のモータである。旋回モータ70は、ベースプレート11における一対の前部縦仕切りプレート13の間の位置で、ベースプレート11を貫通するように設けられている。旋回モータ70が油圧によって駆動されることで、当該旋回モータ70の駆動力は、図示しないスイングピニオンを介してスイングサークル215に伝達される。これによって、上部旋回体220が下部走行体に対して旋回駆動する。
【0039】
クーリングユニット61は、図2に示すように、横仕切りプレート12の前方側、かつ、右側の前部縦仕切りプレートの右側の領域に設けられている。クーリングユニット61は、回転駆動されるクーリングファン62と、ラジエータやオイルクーラを含む熱交換部63と、を有している。
【0040】
補機バッテリ64は、図2に示すように、ベースプレート11上のクーリングユニット61の下方に設けられている。補機バッテリ64は、例えばライトや各種コントローラ等の補機に電力を供給する。補機バッテリ64には、パワーデリバリユニット37のDC-DCコンバータを介して充電が行われる。
オイルタンク65は、図2に示すように、クーリングユニット61の前方に配置されている。オイルタンク65には、油圧ポンプ51に供給される作動油が貯留されている。
【0041】
<第一電気機器、第二電気機器>
ここで、上記の各種機器のうち、パワーデリバリユニット37及び電動モータ39は、第一電気機器とされている。インバータ36は、第二電気機器とされている。第二電気機器は第一電気機器よりもメンテナンス頻度が低くてもよい。即ち、第二電気機器としてのインバータ36は、第一電気機器としてのパワーデリバリユニット37及び電動モータ39に比べて、部品交換や部品修理等のメンテナンスや点検の頻度が低くてもよい。
【0042】
<プロテクタ>
プロテクタ95は、図1及び図5に示すように、上部旋回体220の後部かつ下部の両角部に幅方向に間隔をあけて一対が設けられている。プロテクタ95は、例えば鋼材等の高強度部材によって形成されている。プロテクタ95は、ベースプレート11の後端の両側の角部に一体に固定されており、上方に向かって延びている。プロテクタ95は、ベースプレート11の上記角部で、ベースプレート11上の領域を後方及び幅方向から覆うように延びている。
【0043】
プロテクタ95は、図9及び図10に示すように、後方側から見て、電動モータ39と重なる位置に設けられている。プロテクタ95の上下方向範囲と電動モータ39の上下方向範囲は重なっている。プロテクタ95は、電動モータ39を幅方向外側に露出させる範囲に設けられている。上部旋回体220の旋回時に後部が衝突した場合における衝撃から該上部旋回体220を保護する。
【0044】
<サービスプラグ>
サービスプラグ140は、図2及び図3に示すように、バッテリユニット31から後方に突出するように設けられている。本実施形態のサービスプラグ140は、バッテリユニット31における最上部のバッテリモジュール32の後部に設けられたセンサボックス34から後方に突出している。図6及び図7に示すように、サービスプラグ140は、プラグコネクタ141及びプラグ本体142を有している。
【0045】
プラグコネクタ141は、センサボックス34の内部に設けられた基部141aと、該基部141aからセンサボックス34の外面を貫通して後方(バッテリユニット31の外方)に突出する凸部141bとを有している。プラグコネクタ141内には、バッテリ回路に直列に接続された配線が設けられている。当該配線は、凸部141bの後方側の端面に一対の端子Tとして露出している。
【0046】
プラグ本体142は、プラグコネクタ141に後方側から嵌り込む有底筒状をなしている。プラグ本体142の前方(バッテリユニット31の内方)側の端面は、プラグコネクタ141の基部141aに間隔をあけて対向する当接面142aとされている。
【0047】
プラグ本体142内の底面は、プラグコネクタ141における凸部141bの端面に接触している。プラグ本体142の底面には、接続配線Wが設けられている。接続配線Wは、プラグ本体142がプラグコネクタ141に嵌まり込んだ状態で凸部141bの後端面に露出する一対の端子Tを電気的に接続する。これによって、バッテリ回路の導通が確保される。一方で、図7に示すように、プラグ本体142を後方側に引き抜くことで、接続配線Wが一対の端子Tから離間する。これによって、バッテリ回路は、一対の端子T間で導通が遮断される。
【0048】
<カバー>
カバー150は、図3及び図8図10図2で図示省略)に示すように、外装カバー100の内側でサービスプラグ140及びセンサボックス34を上方から覆う部材である。カバー150は、充電コネクタ接続部38の下方に設けられている。カバー150は、バッテリユニット31の上部に固定されている。カバー150は、バッテリユニット31から後方側に張り出すように延びた後に、下方に向かって延びる形状をなしている。カバー150の下端は、上から二番目のバッテリユニット31のセンサボックス34の上下方向位置に位置している。カバー150は、センサボックス34を幅方向両側から囲うように形成されている。カバー150には、図8図10に示すように、サービスプラグ140への後方側からのアクセスを妨げないように、該サービスプラグ140が配置された範囲に、カバー150の下端から上方に向かって延びる切欠部150aが形成されている。
【0049】
<外装カバー>
外装カバー100は、図1に示すように、上部旋回体220の外形を形成するカバーである。該外装カバー100の内側に上部旋回体220の各種機器が収容されている。
外装カバー100は、左カバー120、右カバー130及び後部カバー170を有している。
【0050】
左カバー120は、図1及び図2に示すように、外装カバー100の左側部分を形成している。左カバー120は、図2に示すように、油圧ポンプ51、油圧バルブ52及び操作パターン切替部53を左側から覆っている。
右カバー130は、図2に示すように、外装カバー100の右側部分を形成している。右カバー130は、クーリングユニット61、補機バッテリ64及びオイルタンク65を覆っている。右カバー130には、クーリングユニット61に空気を導入するための吸気孔(図示省略)と、クーリングユニット61を通過した空気を排出するための排気孔(図示省略)が形成されている。
【0051】
<後部カバー>
図1及び図5に示すように後部カバー170は、外装カバー100の後部を形成している。後部カバー170は、図2に示すように、ベースプレート11上の門型フレーム20の後方側の領域を、バッテリユニット31、インバータ36、パワーデリバリユニット37、充電コネクタ接続部38及び電動モータ39を収容するように覆っている。
図4に示すように、後部カバー170は、中央パネル171、一対の側部パネル172、上部パネル173及び下部パネル174といった外装パネルから構成されている。
【0052】
<中央パネル>
中央パネル171は、後部カバー170における後部の中央部を構成している。中央パネル171は、上下方向及び幅方向に延びており、後方側から見て矩形状をなしている。中央パネル171の下端の幅方向両側は、プロテクタ95に接している。中央パネル171は、複数のボルト171aを介して、例えば外装カバー100内の支柱(図示省略)に固定されている。
【0053】
図5に示すように、後方側から見た際に中央パネル171におけるサービスプラグ140に対応する位置には、該中央パネル171の一部が前方側に凹むようにして形成された凹部171bが設けられている。図6及び図7に示すように、凹部171bの底面(後方側を向く面)には、中央パネル171を前後方向に貫通する貫通孔171dが形成されている。該貫通孔171dは、サービスプラグ140のプラグコネクタ141が前方側から後方側に向かって挿通している。即ち、中央パネル171は、サービスプラグ140を外方側に露出させている。
【0054】
凹部171bの底面は、プラグコネクタ141に取り付けられたプラグ本体142の当接面142aに後方側から当接する押さえ部171cとされている。本実施形態では、中央パネル171における押さえ部171cの裏面は、プラグコネクタ141の基部141aにおける後方側を向く面に当接している。即ち、中央パネル171における貫通孔171dの周囲は、プラグコネクタ141及びプラグ本体142によって挟まれている。
【0055】
図4に示すように、中央パネル171における凹部171bは、後方側から蓋部170aによって閉塞されている。蓋部170aは、複数のボルト170bによって中央パネル171に一体に固定されている。当該ボルト170bは、一般的な工具で締結及び取り外しができない特殊な形状をなしていることが好ましい。
【0056】
<側部パネル>
図4及び図5に示すように、一対の側部パネル172は、後部カバー170の幅方向両側の部分を構成している。側部パネル172は、幅方向外側からベースプレート11上の空間を覆っている。左右一対の側部パネル172のうち左側の側部パネル172によって、バッテリユニット31の左側の側面31a及び電動モータ39が覆われている。左右一対の側部パネル172のうちの右側の側部パネル172によって、バッテリユニット31の右側の側面31a及びパワーデリバリユニット37が覆われている。
【0057】
側部パネル172の後部の下端はプロテクタ95に接している。側部パネル172の前部の下端は、ベースプレート11に接している。側部パネル172における幅方向内側の部分は、中央パネル171の幅方向外側の端部によって後方側から覆われている。
【0058】
側部パネル172は、ボルト172aを介して、外装カバー100内の支柱(図示省略)に固定されている。当該ボルト172aは、側部パネル172における中央パネル171によって覆われた部分に設けられている。したがって、側部パネル172を固定するボルト172aも中央パネル171によって外方から覆われている。
【0059】
<上部パネル>
上部パネル173は、後部カバー170の上部を構成している。上部パネル173は、中央パネル171の上方かつ一対の側部パネル172の間に設けられている。上部パネル173は、バッテリユニット31の上部、充電コネクタ接続部38及びインバータ36を上方から覆っている。上部パネル173の後端は、幅方向にわたって中央パネル171の上端に接している。上部パネル173の幅方向外側の端部は、前後方向にわたって側部パネル172の上部における幅方向内側の端部によって外方から覆われている。上部パネル173は図示しないボルトを介して、上部旋回体220における外装カバー100内の構造物に固定されている。
【0060】
上部パネル173における後部かつ中央の部分には、上部パネル173の上部で幅方向に延びる軸線回りに回動可能に設けられた開閉部173aが設けられている。通常時は、閉塞状態の開閉部173aは鍵部173bによって開放不能に固定されている。鍵部173bに所定の鍵を挿入して回すことで、該開閉部173aを軸線回りに回動させて開放状態とすることができる。これにより、作業者は外装カバー100内の充電コネクタ接続部38にアクセス可能となる。
【0061】
上部パネル173と側部パネル172との間の部分、即ち、上部パネル173における側部パネル172によって覆われている部分には、前後方向全域にわたってゴム等の弾性部材(図示省略)が設けられている。これによって、上部パネル173と側部パネル172との間から後部カバー170内への水の浸入が防止されている。
【0062】
このように本実施形態の外装カバー100は、中央パネル171、側部パネル172及び上部パネル173が順次配列された構成とされている。そして、当該配列の二番目の側部パネル172は、最前列の外装パネルである中央パネル171によって一部が覆われている。また、配列の三番目の上部パネル173は、側部パネル172によって外方から覆われている。
【0063】
<下部パネル>
下部パネル174は、中央パネル171の下方かつ一対のプロテクタ95の間に配置されている。下部パネル174の上端は、幅方向に延びている。下部パネル174の上端は、幅方向全域で中央パネル171の下部によって外方から覆われている。下部パネル174は、ボルト174aを介してプロテクタ95における図示しない固定片に固定されている。
このように下部パネル174は中央パネル171の下方に配置されており、最前列の外装パネルである中央パネル171によって一部が覆われている。
【0064】
<作用効果>
上記構成の電動式油圧ショベル200では、作業者がバッテリユニット31にメンテナンスを施す際には、以下の手順で外装カバー100及びプロテクタ95を取り外す。外装カバー100全体を取り外す際には、順次配列された外装パネルを前列側から順に取り外していく。
まず、図4に示す外装カバー100の蓋部170aのボルト170bを取り外して該蓋部170aを後部カバー170から取り外す。これによって、図5及び図6に示すように、サービスプラグ140のプラグ本体142が外方に向かって露出した状態となる。即ち、外装カバー100は、バッテリユニット31等の機器を覆いながらサービスプラグ140を外方に露出させている。
【0065】
この状態では図6に示すように、サービスプラグ140のプラグ本体142の当接面142aに、中央パネル171の押さえ部171cが当接している。そのため、中央パネル171の押さえ部171cはプラグ本体142の当接面142aによって抑えられた状態にあり、中央パネル171を取り外すことができない。
【0066】
次いで図7に示すように、サービスプラグ140のプラグ本体142を後方に向かって引き抜く。これによって、バッテリ回路が遮断され、バッテリユニット31が無通電な状態となる。また、プラグ本体142が引き抜かれることで当該プラグ本体142による中央パネル171の押さえ状態が解除され、中央パネル171が取り外し可能となる。
【0067】
その後、ボルト171aを取り外すことで中央パネル171の固定状態を解除し、該中央パネル171を除去する。これによって、中央パネル171によって覆われていた一対の側部パネル172の幅方向内側の部分172bが開放され、該側部パネル172が取り外し可能となる。次いで、ボルト172aを取り外すことで側部パネル172の固定状態を解除し、該側部パネル172を除去する。
【0068】
側部パネル172を取り外すことで、該側部パネル172によって覆われていた上部パネル173の幅方向両側の部分173cが開放される。これによって上部パネル173が取り外し可能となる。図示しないボルトを取り外すことで上部パネル173の固定状態を解除し、該上部パネル173を除去する。
【0069】
当初の中央パネル171の除去によって、該中央パネル171によって覆われていた下部パネル174の上端の部分174bも開放された状態になる。これによって下部パネル174が取り外し可能となる。ボルト174aを取り外すことで下部パネル174の固定状態を解除し、該下部パネル174を除去する。次いでプロテクタ95を除去することで、バッテリユニット31全体が開放される。これによって、作業者はバッテリユニット31全体へのメンテナンスや、バッテリユニット31の交換等の作業を行うことができる。
【0070】
以上のように本実施形態の電動式油圧ショベル200によれば、バッテリユニット31のバッテリ回路を遮断するサービスプラグ140のプラグ本体142が引き抜かれない限り、外装カバー100を取り外すことができない。したがって、高電圧の回路に作業者が不用意に触れてしまうことを回避することができ、バッテリユニット31のメンテナンス時の作業者の安全性をより向上させることができる。
【0071】
バッテリユニット31は多数のバッテリを収容しているため大型になる場合があり、当該バッテリユニット31を覆う外装カバー100も大型なものとなる。本実施形態では、バッテリユニット31を覆う外装カバー100の後部カバー170が、中央パネル171、側部パネル172、上部パネル173及び下部パネル174といった複数の外装パネルから構成されている。このように複数の外装パネルに分けることにより、後部カバー170全体の重量が各外装パネルに分散される。そのため、各外装パネルを順次取り外すことで、作業者に大きな負担を強いることなく後部カバー170の取り外し作業を容易に行うことができる。
【0072】
さらに複数の外装パネルは、前列の外装パネルが取り外されて初めて取り外し可能な状態となる。特に本実施形態では、中央パネル171が取り外されて初めて他の外装パネルが取り外し可能となる。そのため、後部カバー170を複数の外装パネルに分割しながらも、サービスプラグ140におけるプラグ本体142を引き抜いてバッテリユニット31の安全性が担保された後に初めて、各外装パネルを取り外すことができる。これによって、後部カバー170の取り外し容易性と作業の安全性の両立を図ることができる。
【0073】
また本実施形態では、中央パネル171を取り外した後に側部パネル172を取り外すことで、第一電気機器であるパワーデリバリユニット37や電動モータ39にアクセスすることができる。さらに、中央パネル171、側部パネル172の取り外しに続き上部パネル173を取り外すことで、第二電気機器であるインバータ36にアクセスすることができる。
【0074】
作業者の安全性の観点からは、バッテリ回路を遮断したとしても、バッテリユニット31に各方向から自由にアクセス可能であることは好ましくない。本実施形態では、機器のメンテナンス頻度に応じて、当該機器を覆う外装パネルの取り外し順番を設定している。そのため、バッテリユニット31を不用意に外部に露出させてしまう機会を抑えることができ、安全性と作業性との両立を図ることができる。
【0075】
ここでバッテリユニット31への充電作業を行う際には、上部パネル173の開閉部173aを開放させた状態とする。これによって、充電コネクタ接続部38が外部に露出すし、充電可能な状態となる。そして、当該充電コネクタ接続部38に外部から充電コネクタを接続することで、該充電コネクタからの電力がパワーデリバリユニット37を介してバッテリユニット31に充電される。
【0076】
本実施形態では、外装カバー100の内側には、サービスプラグ140及びセンサボックス34を上方から覆うカバー150が設けられている。よって、雨天時等の充電に際して上部パネル173が開放された場合であっても、上方からの水がサービスプラグ140やセンサボックス34に侵入してしまうことを回避できる。これによって、安全性をより担保することができる。
【0077】
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0078】
実施形態では、サービスプラグ140を引き抜くことで中央パネル171が取り外し可能となる構成とした。しかしながらこれに限定されることはなく、バッテリユニット31からのサービスプラグ140の突出方向はいずれの方向であってもよいし、当該サービスプラグ140に対応する位置の外装パネルが取り外し可能となる構成であってもよい。
【0079】
実施形態では、中央パネル171の取り外しをきっかけとして、側部パネル172、下部パネル174及び上部パネル173が取り外し可能となる構成としたがこれに限定されることはない。外装カバー100が複数の外装パネルから構成されており、サービスプラグ140の引き抜きによって一の外装パネルが取り外し可能となり、これをきっかけとして他の外装パネルが取り外し可能となればよい。
【0080】
サービスプラグ140の構成は、実施形態で説明したもののみならず、引き抜かれることでバッテリ回路が遮断されるならばいかなる構成であってもよい。また、プラグ本体140が引き抜かれることで、外装カバー100の押さえ部171cの拘束状態が解除されるならばいかなる構成であってもよい。
実施形態では、中央パネル171、側部パネル172及び上部パネル173が順次取り外し可能となる構成としたが、これのみならず、複数の外装パネルが順次取り外し可能である構成であればよい。
【0081】
実施形態では、第一電気機器としてパワーデリバリユニット37及び電動モータ39を設け、第二電気機器としてインバータ36を設けた例について説明したが、これ以外の各種の機器を設けてもよい。
【0082】
実施形態では、電動式建設機械の例として、電動式油圧ショベル200について説明したがこれに限定されることはない。バッテリによって駆動される他の電動式建設機械に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0083】
10…旋回プレート、11…ベースプレート、12…横仕切りプレート、13…前部縦仕切りプレート、14…前部補強プレート、15…ブラケット、16…後部縦仕切りプレート、20…門型フレーム、21…柱部、22…梁部、25…左ブラケット、26…右ブラケット、31…バッテリユニット、31a…側面、31f…第一蓋部、31g…第二蓋部、32…バッテリモジュール、34…センサボックス、36…インバータ、36a…キャリア、37…パワーデリバリユニット、38…充電コネクタ接続部、39…電動モータ、51…油圧ポンプ、52…油圧バルブ、53…操作パターン切替部、61…クーリングユニット、62…クーリングファン、63…熱交換部、64…補機バッテリ、65…オイルタンク、70…旋回モータ、80…運転空間、81…フロアパネル、84…運転席、90…キャノピー、95…プロテクタ、100…外装カバー、120…左カバー、130…右カバー、140…サービスプラグ、141…プラグコネクタ、141a…基部、141b…凸部、142…プラグ本体、142a…当接面、150…カバー、150a…切欠部、170…後部カバー、170a…蓋部、170b…ボルト、171…中央パネル、171a…ボルト、171b…凹部、171c…押さえ部、171d…貫通孔、172…側部パネル、172a…ボルト、173…上部パネル、173a…開閉部、173b…鍵部、174…下部パネル、174a…ボルト、200…電動式油圧ショベル、210…下部走行体、211…履帯、212…ブレード、215…スイングサークル、220…上部旋回体、221…作業機、222…ブーム、223…アーム、224…バケット
図1
図2
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