(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】画像読取装置、制御方法及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/04 20060101AFI20221111BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20221111BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20221111BHJP
G03B 27/62 20060101ALI20221111BHJP
【FI】
H04N1/04 106A
H04N1/00 567H
G03G15/00 107
G03B27/62
(21)【出願番号】P 2019035784
(22)【出願日】2019-02-28
【審査請求日】2021-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000136136
【氏名又は名称】株式会社PFU
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【氏名又は名称】三浦 剛
(72)【発明者】
【氏名】竹田 靖一
(72)【発明者】
【氏名】坂野 宏行
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-209416(JP,A)
【文献】特開昭61-275833(JP,A)
【文献】特開2005-123918(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00-1/64
G03G 15/00
G03B 27/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の原稿のセットについて、各原稿の搬送順序及びサイズを関連付けて記憶する記憶部と、
順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿を撮像した原稿画像を順次生成する撮像部と、
順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿のサイズを順次検出する検出部と、
前記検出部により検出された各原稿のサイズの組合せが、前記記憶部に記憶された原稿のセットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致する場合、前記撮像部により生成された各原稿画像を含む画像セットを生成する生成部と、
前記画像セットを出力する出力部と、を有し、
前記生成部は、前記検出部により順次検出された各原稿のサイズが、各原稿の搬送順序に関連付けて前記記憶部に記憶されたサイズと一致しない場合、前記撮像部により順次生成された各原稿画像を、各原稿画像に対応する原稿のサイズと関連付けて前記記憶部に記憶された搬送順序の順に並べ替えて前記画像セットを生成する、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記検出部により検出された各原稿のサイズの組合せが、前記記憶部に記憶された原稿のセットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致しない場合、原稿の搬送を中止する中止部をさらに有する、請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記検出部により検出された各原稿のサイズの組合せが、前記記憶部に記憶された原稿のセットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致しない場合、利用者に警告を通知する通知部をさらに有する、請求項1または2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記通知部が前記警告を通知した後に、利用者による継続指示を受け付けた場合、新たな原稿を順次搬送させる制御部と、
前記制御部が新たな原稿を順次搬送させた場合に、前記記憶部に記憶された複数の原稿のセットを、順次搬送された原稿のセットで更新する更新部と、をさらに有する、請求項3に記載の画像読取装置。
【請求項5】
利用者による登録指示を受け付けた場合、原稿を順次搬送させ、順次搬送された原稿のセットについて、各原稿の搬送順序及びサイズを関連付けて前記記憶部に登録する登録部をさらに有する、請求項1~4の何れか一項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記検出部により検出された各原稿のサイズが、前記記憶部に記憶された原稿のセットに含まれる各原稿のサイズの組合せに対して不足している場合、不足しているサイズを利用者に通知する第2通知部をさらに有し、
前記生成部は、前記通知したサイズの原稿が搬送されたときに、前記画像セットを生成する、請求項1~5の何れか一項に記載の画像読取装置。
【請求項7】
記憶部と、撮像部と、出力部と、を有する画像読取装置の制御方法であって、
複数の原稿のセットについて、各原稿の搬送順序及びサイズを関連付けて前記記憶部に記憶し、
順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿を撮像した原稿画像を前記撮像部に順次生成させ、
順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿のサイズを順次検出し、
前記
順次検出された各原稿のサイズの組合せが、前記記憶部に記憶された原稿のセットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致する場合、前記撮像部により生成された各原稿画像を含む画像セットを生成し、
前記画像セットを前記出力部から出力することを含み、
前記生成において、前記順次検出された各原稿のサイズが、各原稿の搬送順序に関連付けて前記記憶部に記憶されたサイズと一致しない場合、前記撮像部により順次生成された各原稿画像を、各原稿画像に対応する原稿のサイズと関連付けて前記記憶部に記憶された搬送順序の順に並べ替えて前記画像セットを生成する、
ことを特徴とする制御方法。
【請求項8】
記憶部と、撮像部と、出力部と、を有する画像読取装置に実行させる制御プログラムであって、
複数の原稿のセットについて、各原稿の搬送順序及びサイズを関連付けて前記記憶部に記憶し、
順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿を撮像した原稿画像を前記撮像部に順次生成させ、
順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿のサイズを順次検出し、
前記
順次検出された各原稿のサイズの組合せが、前記記憶部に記憶された原稿のセットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致する場合、前記撮像部により生成された各原稿画像を含む画像セットを生成し、
前記画像セットを前記出力部から出力することを前記画像読取装置に実行させ、
前記生成において、前記順次検出された各原稿のサイズが、各原稿の搬送順序に関連付けて前記記憶部に記憶されたサイズと一致しない場合、前記撮像部により順次生成された各原稿画像を、各原稿画像に対応する原稿のサイズと関連付けて前記記憶部に記憶された搬送順序の順に並べ替えて前記画像セットを生成する、
ことを特徴とする制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置、制御方法及び制御プログラムに関し、特に、順次搬送される複数の原稿のセットを撮像する画像読取装置、制御方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、銀行等の窓口において、帳票等の原稿を電子化するために、スキャナ等の画像読取装置が利用されている。一般に、窓口で扱われる原稿には、それぞれサイズが異なる原稿を含む複数の種類の原稿が含まれる。このような窓口では、顧客毎に複数の種類の原稿のセットを画像読取装置でまとめて読み取って、各原稿を撮像した原稿画像を一つの電子データである画像セットとして管理する場合がある。しかしながら、各原稿が窓口業務の担当者によって誤った順序で並べられて画像読取装置で読み取られ、画像セット内で各原稿画像が誤った順序で並んでしまう場合がある。
【0003】
原稿の混載モードを設定可能な原稿搬送装置が開示されている(特許文献1)。この原稿搬送装置は、原稿供給トレイに載置される原稿毎のサイズ情報を記憶しておき、搬送される原稿の長さを検出し、検出した長さ情報と、記憶された原稿毎のサイズ情報に基づく原稿長さ情報とが一致しない場合にエラー情報を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の原稿のセットに含まれる各原稿を撮像した原稿画像を含む画像セットを生成する画像読取装置では、画像セットに含まれる原稿画像を適切な順序で並べることが望まれている。
【0006】
本発明の目的は、画像セットに含まれる原稿画像を適切な順序で並べることが可能な画像読取装置、制御方法及び制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係る画像読取装置は、複数の原稿のセットについて、各原稿の搬送順序及びサイズを関連付けて記憶する記憶部と、順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿を撮像した原稿画像を順次生成する撮像部と、順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿のサイズを順次検出する検出部と、検出部により検出された各原稿のサイズの組合せが、記憶部に記憶された原稿のセットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致する場合、撮像部により生成された各原稿画像を含む画像セットを生成する生成部と、画像セットを出力する出力部と、を有し、生成部は、検出部により順次検出された各原稿のサイズが、各原稿の搬送順序に関連付けて記憶部に記憶されたサイズと一致しない場合、撮像部により順次生成された各原稿画像を、各原稿画像に対応する原稿のサイズと関連付けて記憶部に記憶された搬送順序の順に並べ替えて画像セットを生成する。
【0008】
本発明の一側面に係る制御方法は、記憶部と、撮像部と、出力部と、を有する画像読取装置の制御方法であって、複数の原稿のセットについて、各原稿の搬送順序及びサイズを関連付けて記憶部に記憶し、順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿を撮像した原稿画像を撮像部に順次生成させ、順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿のサイズを順次検出し、検出された各原稿のサイズの組合せが、記憶部に記憶された原稿のセットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致する場合、撮像部により生成された各原稿画像を含む画像セットを生成し、画像セットを出力部から出力することを含み、生成において、順次検出された各原稿のサイズが、各原稿の搬送順序に関連付けて記憶部に記憶されたサイズと一致しない場合、撮像部により順次生成された各原稿画像を、各原稿画像に対応する原稿のサイズと関連付けて記憶部に記憶された搬送順序の順に並べ替えて画像セットを生成する。
【0009】
本発明の一側面に係る制御プログラムは、記憶部と、撮像部と、出力部と、を有する画像読取装置に実行させる制御プログラムであって、複数の原稿のセットについて、各原稿の搬送順序及びサイズを関連付けて記憶部に記憶し、順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿を撮像した原稿画像を撮像部に順次生成させ、順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿のサイズを順次検出し、検出された各原稿のサイズの組合せが、記憶部に記憶された原稿のセットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致する場合、撮像部により生成された各原稿画像を含む画像セットを生成し、画像セットを出力部から出力することを画像読取装置に実行させ、生成において、順次検出された各原稿のサイズが、各原稿の搬送順序に関連付けて記憶部に記憶されたサイズと一致しない場合、撮像部により順次生成された各原稿画像を、各原稿画像に対応する原稿のサイズと関連付けて記憶部に記憶された搬送順序の順に並べ替えて画像セットを生成する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画像読取装置、制御方法及び制御プログラムは、画像セットに含まれる原稿画像を適切な順序で並べることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】画像読取装置100内部の搬送経路を説明するための図である。
【
図3】画像読取装置100の概略構成を示すブロック図である。
【
図4】セットテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【
図5】記憶装置140及びCPU150の概略構成を示す図である。
【
図6】原稿読取処理の動作の例を示すフローチャートである。
【
図7】継続決定処理の動作の例を示すフローチャートである。
【
図9】画像セット生成処理の動作の例を示すフローチャートである。
【
図10】各組合せの例について説明するための模式図である。
【
図11】画像セット1100の一例を示す模式図である。
【
図12A】第2警告画面1200の一例を示す模式図である。
【
図12B】問合せ画面1210の一例を示す模式図である。
【
図13】継続決定処理の動作の例を示すフローチャートである。
【
図14】画像セット生成処理の動作の例を示すフローチャートである。
【
図15】登録処理の動作の例を示すフローチャートである。
【
図16】他の処理回路260の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一側面に係る画像処理システムについて図を参照しつつ説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0013】
図1は、実施形態に従った画像処理システム1の一例の構成図である。
【0014】
画像処理システム1は、画像読取装置100及び情報処理装置200を備える。画像読取装置100は、イメージスキャナ等である。画像読取装置100は、MFP(Multifunction Peripheral)等でもよい。情報処理装置200は、パーソナルコンピュータ、多機能携帯端末、携帯電話等である。画像読取装置100及び情報処理装置200は、相互に接続されている。
【0015】
画像読取装置100は、下側筐体101、上側筐体102、載置台103、排出台104、操作装置105及び表示装置106等を備える。
【0016】
上側筐体102は、画像読取装置100の上面を覆う位置に配置され、下側筐体101に係合している。載置台103は、搬送される原稿を載置可能に下側筐体101に係合している。排出台104は、排出された原稿を保持可能に下側筐体101に係合している。
【0017】
操作装置105は、ボタン等の入力デバイス及び入力デバイスから信号を取得するインタフェース回路を有し、利用者による入力操作を受け付け、利用者の入力操作に応じた操作信号を出力する。表示装置106は、出力部の一例であり、液晶、有機EL(Electro-Luminescence)等を含むディスプレイ及びディスプレイに画像データを出力するインタフェース回路を有し、画像データをディスプレイに表示する。
【0018】
図2は、画像読取装置100内部の搬送経路を説明するための図である。
【0019】
画像読取装置100内部の搬送経路は、原稿検出センサ111、給送ローラ112、ブレーキローラ113、サイズ検出センサ114、第1搬送ローラ115、第2搬送ローラ116、第1撮像装置117a、第2撮像装置117b、第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119等を有している。
【0020】
なお、給送ローラ112、ブレーキローラ113、第1搬送ローラ115、第2搬送ローラ116、第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119のそれぞれの数は一つに限定されず、複数でもよい。その場合、複数設けられる各ローラは、それぞれ原稿搬送方向A1と直交する方向に間隔を空けて並べて配置される。
【0021】
下側筐体101の上面は原稿の搬送路の下側ガイド107aを形成し、上側筐体102の下面は原稿の搬送路の上側ガイド107bを形成する。
図2において矢印A1は原稿の搬送方向を示す。以下では、上流とは原稿の搬送方向A1の上流のことをいい、下流とは原稿の搬送方向A1の下流のことをいう。
【0022】
原稿検出センサ111は、接触検出センサを有し、載置台103に原稿が載置されているか否かを検出する。原稿検出センサ111は、載置台103に原稿が載置されている状態と載置されていない状態とで信号値が変化する原稿検出信号を生成して出力する。
【0023】
サイズ検出センサ114は、給送ローラ112及びブレーキローラ113の下流側且つ第1撮像装置117a及び第2撮像装置117bの上流側に設けられる。特に、サイズ検出センサ114は、第1搬送ローラ115及び第2搬送ローラ116の上流側に設けられる。なお、サイズ検出センサ114は、第1搬送ローラ115及び第2搬送ローラ116の下流側に設けられてもよい。
【0024】
サイズ検出センサ114は、原稿の搬送路に対して一方の側に設けられた発光器及び受光器と、搬送路を挟んで発光器及び受光器と対向する位置に設けられたミラー等の反射部材とを含む。発光器は、搬送路に向けて光を照射する。一方、受光器は、発光器により照射され、反射部材により反射された光を受光し、受光した光の強度に応じた電気信号であるサイズ検出信号を生成して出力する。サイズ検出センサ114の位置に原稿が存在する場合、発光器により照射された光はその原稿により遮光されるため、サイズ検出センサ114の位置に原稿が存在する状態と存在しない状態とでサイズ検出信号の信号値は変化する。なお、発光器及び受光器は、搬送路を挟んで相互に対向する位置に設けられ、反射部材は省略されてもよい。
【0025】
第1撮像装置117aは、主走査方向に直線状に配列されたCCD(Charge Coupled Device)による撮像素子を備える縮小光学系タイプのラインセンサを有する。また、第1撮像装置117aは、撮像素子上に像を結ぶレンズと、撮像素子から出力された電気信号を増幅し、アナログ/デジタル(A/D)変換するA/D変換器とを有する。第1撮像装置117aは、順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿の裏面を撮像した原稿画像を順次生成して出力する。
【0026】
同様に、第2撮像装置117bは、主走査方向に直線状に配列されたCCDによる撮像素子を備える縮小光学系タイプの撮像センサを有する。また、第2撮像装置117bは、撮像素子上に像を結ぶレンズと、撮像素子から出力された電気信号を増幅し、アナログ/デジタル(A/D)変換するA/D変換器とを有する。第2撮像装置117bは、順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿の表面を撮像した原稿画像を順次生成して出力する。
【0027】
以下では、第1撮像装置117a及び第2撮像装置117bを総じて撮像装置117と称する場合がある。撮像装置117は、撮像部の一例である。なお、画像読取装置100は、第1撮像装置117a及び第2撮像装置117bを一方だけ配置し、原稿の片面だけを読み取ってもよい。また、CCDの代わりにCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)による撮像素子を備える等倍光学系タイプのCIS(Contact Image Sensor)を利用することもできる。
【0028】
載置台103に載置された原稿は、給送ローラ112が
図2の矢印A2の方向に回転することによって、下側ガイド107aと上側ガイド107bの間を原稿搬送方向A1に向かって搬送される。ブレーキローラ113は、原稿搬送時、矢印A3の方向に回転する。給送ローラ112及びブレーキローラ113の働きにより、載置台103に複数の原稿が載置されている場合、載置台103に載置されている原稿のうち給送ローラ112と接触している原稿のみが分離される。これにより、分離された原稿以外の原稿の搬送が制限されるように動作する(重送の防止)。
【0029】
原稿は、下側ガイド107aと上側ガイド107bによりガイドされながら、第1搬送ローラ115と第2搬送ローラ116の間に送り込まれる。原稿は、第1搬送ローラ115及び第2搬送ローラ116がそれぞれ矢印A4及び矢印A5の方向に回転することによって、第1撮像装置117aと第2撮像装置117bの間に送り込まれる。撮像装置117により読み取られた原稿は、第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119がそれぞれ矢印A6及び矢印A7の方向に回転することによって排出台104上に排出される。
【0030】
図3は、画像読取装置100の概略構成を示すブロック図である。
【0031】
画像読取装置100は、前述した構成に加えて、駆動装置131、インタフェース装置132、記憶装置140、CPU(Central Processing Unit)150及び処理回路160等をさらに有する。
【0032】
駆動装置131は、1つ又は複数のモータを含み、CPU150からの制御信号によって、給送ローラ112、ブレーキローラ113、第1搬送ローラ115、第2搬送ローラ116、第3搬送ローラ118及び第4搬送ローラ119を回転させて原稿を搬送させる。
【0033】
インタフェース装置132は、出力部の一例であり、例えばUSB等のシリアルバスに準じるインタフェース回路を有し、情報処理装置200と電気的に接続して入力画像及び各種の情報を送受信する。また、インタフェース装置132の代わりに、無線信号を送受信するアンテナと、所定の通信プロトコルに従って、無線通信回線を通じて信号の送受信を行うための無線通信インタフェース装置とを有する通信部が用いられてもよい。所定の通信プロトコルは、例えば無線LAN(Local Area Network)である。
【0034】
記憶装置140は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、又はフレキシブルディスク、光ディスク等の可搬用の記憶装置等を有する。また、記憶装置140には、画像読取装置100の各種処理に用いられるコンピュータプログラム、データベース、テーブル等が格納される。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な可搬型記録原稿から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶装置140にインストールされてもよい。可搬型記録原稿は、例えばCD-ROM(compact disk read only memory)、DVD-ROM(digital versatile disk read only memory)等である。さらに、記憶装置140には、データとして、原稿画像、搬送される原稿のサイズ及びセットテーブル等が格納される。セットテーブルの詳細については後述する。
【0035】
CPU150は、予め記憶装置140に記憶されているプログラムに基づいて動作する。なお、CPU150に代えて、DSP(digital signal processor)、LSI(large scale integration)等が用いられてもよい。また、CPU150に代えて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programming Gate Array)等が用いられてもよい。
【0036】
CPU150は、操作装置105、表示装置106、原稿検出センサ111、サイズ検出センサ114、撮像装置117、駆動装置131、インタフェース装置132、記憶装置140及び処理回路160等と接続され、これらの各部を制御する。CPU150は、駆動装置131の駆動制御、撮像装置117の撮像制御等を行い、原稿画像を取得し、取得した各原稿画像を含む画像セットを生成して、インタフェース装置132を介して情報処理装置200に送信する。
【0037】
処理回路160は、撮像装置117により撮像された画像に所定の画像処理を実行し、画像処理が実行された画像を記憶装置140に格納する。なお、処理回路160の代わりに、DSP、LSI,ASIC又はFPGA等が用いられてもよい。
【0038】
図4は、セットテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0039】
図4に示すように、セットテーブルには、それぞれ複数の原稿が含まれる原稿のセット毎に、各セットの識別情報(セットID)、各セットに含まれる各原稿の搬送順序及びサイズが関連付けて記憶される。各セットは、載置台103にまとめて載置され、まとめて搬送されるべき原稿のセットであり、利用者により事前に設定される。搬送順序として、セット毎に、1から各セットに含まれる原稿の数までの自然数が昇順に割り当てられる。サイズは、各セットにおいて各搬送順序に搬送されるべき原稿のサイズであり、サイズとして、A3~A10サイズ、B4~B10サイズ、カードサイズ、名刺サイズ等の各サイズが設定される。なお、サイズとして、搬送されるべき原稿の原稿搬送方向A1におけるサイズが設定されてもよい。また、セットテーブルに設定されるセットは、1つのみでもよい。
【0040】
図5は、記憶装置140及びCPU150の概略構成を示す図である。
【0041】
図5に示すように、記憶装置140には、制御プログラム141、生成プログラム142、検出プログラム143、中止プログラム144、出力制御プログラム145、通知プログラム146、第2通知プログラム147、更新プログラム148及び登録プログラム149等が記憶される。これらの各プログラムは、プロセッサ上で動作するソフトウェアにより実装される機能モジュールである。CPU150は、記憶装置140に記憶された各プログラムを読み取り、読み取った各プログラムに従って動作する。これにより、CPU150は、制御部151、生成部152、検出部153、中止部154、出力制御部155、通知部156、第2通知部157、更新部158及び登録部159として機能する。
【0042】
図6は、画像読取装置100の原稿読取処理の動作の例を示すフローチャートである。
【0043】
以下、
図6に示したフローチャートを参照しつつ、画像読取装置100の原稿読取処理の動作の例を説明する。なお、以下に説明する動作のフローは、予め記憶装置140に記憶されているプログラムに基づき主にCPU150により画像読取装置100の各要素と協働して実行される。
図6に示す動作のフローは、定期的に実行される。
【0044】
また、
図6に示す動作のフローが実行される前に、利用者により情報処理装置200を用いて、セットテーブルに記憶された原稿のセットの中から何れかのセットが選択される。制御部151は、選択されたセットを示す情報を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から受信する。以下では、セットテーブルに記憶された原稿のセットの中から選択されたセットを設定セットと称する場合がある。
【0045】
また、画像読取装置100は、順序不同モードと順序固定モードの二つの動作モードを有しており、
図6に示す動作のフローが実行される前に、利用者により情報処理装置200を用いて何れかの動作モードが選択される。画像読取装置100は、順序固定モードで動作する場合、設定セットで規定された全てのサイズの原稿が、規定された搬送順序の順に搬送されることを監視する。一方、画像読取装置100は、順序不同モードで動作する場合、設定セットで規定された全てのサイズの原稿が搬送されることを監視しつつ、設定セットで規定された搬送順序の順に原稿が搬送されないことを許容する。
【0046】
最初に、制御部151は、利用者による原稿の読取指示を受け付けるまで待機する(ステップS101)。制御部151は、利用者により情報処理装置200を用いて原稿の読取指示が入力されて、原稿の読取指示を示す信号を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から受信することにより、読取指示を受け付ける。
【0047】
次に、制御部151は、原稿検出センサ111から受信する原稿検出信号に基づいて載置台103に原稿が載置されているか否かを判定する(ステップS102)。
【0048】
載置台103に原稿が載置されていない場合、制御部151は、ステップS101へ処理を戻し、新たに読取指示を受け付けるまで待機する。
【0049】
一方、載置台103に原稿が載置されている場合、制御部151は、駆動装置131を駆動して給送ローラ112、ブレーキローラ113、第1~第4搬送ローラ115、116、118及び119を回転させて、原稿を搬送させる(ステップS103)。
【0050】
次に、生成部152は、搬送された原稿を撮像装置117に撮像させて、原稿画像を取得する(ステップS104)。生成部152は、取得した原稿画像を搬送順序と関連付けて記憶装置140に記憶する。
【0051】
次に、検出部153は、搬送された原稿のサイズを検出する(ステップS105)。生成部152は、検出した原稿のサイズを搬送順序と関連付けて記憶装置140に記憶する。
【0052】
例えば、検出部153は、サイズ検出センサ114からサイズ検出信号を定期的に受信し、受信したサイズ検出信号に基づいて、搬送される原稿のサイズを検出する。検出部153は、サイズ検出信号の信号値が閾値以上である状態から閾値未満である状態に変化した場合、サイズ検出センサ114の位置を原稿の先端が通過したと判定する。同様に、検出部153は、サイズ検出信号の信号値が閾値未満である状態から閾値以上である状態に変化した場合、サイズ検出センサ114の位置を原稿の後端が通過したと判定する。検出部153は、サイズ検出センサ114の位置を原稿の先端が通過してから原稿の後端が通過するまでの時間に、原稿の搬送速度を乗じた値を原稿の原稿搬送方向A1におけるサイズとして検出する。
【0053】
なお、検出部153は、原稿画像に基づいて、原稿のサイズを検出してもよい。その場合、検出部153は、公知の画像処理技術を利用して、原稿画像からエッジ画素を検出し、検出したエッジ画素で囲まれる領域を原稿領域として検出する。検出部153は、検出した原稿領域の画素数に対応するサイズを原稿のサイズとして検出する。
【0054】
次に、CPU150は、継続決定処理を実行する(ステップS106)。継続決定処理において、CPU150は、原稿の搬送を継続させるか中止するかを決定する。継続決定処理の詳細については後述する。
【0055】
次に、中止部154は、継続決定処理において原稿の搬送を継続させると決定されたか原稿の搬送を中止すると決定されたかを判定する(ステップS107)。
【0056】
原稿の搬送を中止すると決定された場合、中止部154は、駆動装置131を停止して、原稿の搬送を中止し(ステップS108)、一連のステップを終了する。
【0057】
一方、原稿の搬送を継続させると決定された場合、制御部151は、原稿検出センサ111から受信する原稿検出信号に基づいて載置台103に原稿が残っているか否かを判定する(ステップS109)。載置台103に原稿が残っている場合、制御部151は、ステップS104へ処理を戻し、ステップS104~S109の処理を繰り返す。これにより、ステップS104において、撮像装置117は、載置台103に載置され且つ順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿を撮像した原稿画像を順次生成する。また、ステップS105において、検出部153は、載置台103に載置され且つ順次搬送される複数の原稿のセットに含まれる各原稿のサイズを順次検出する。
【0058】
一方、載置台103に原稿が残っていない場合、制御部151は、駆動装置131を停止する(ステップS110)。
【0059】
次に、CPU150は、画像セット生成処理を実行する(ステップS111)。画像セット生成処理において、CPU150は、撮像装置117により生成された各原稿画像を含む画像セットを生成する。画像セット生成処理の詳細については後述する。
【0060】
次に、出力制御部155は、生成された画像セットを、インタフェース装置132を介して情報処理装置200へ送信することにより出力し(ステップS112)、一連のステップを終了する。情報処理装置200は、画像読取装置100から画像セットを受信した場合、受信した画像セットを表示する。なお、出力制御部155は、生成した画像セットを表示装置106に表示することにより出力してもよい。
【0061】
図7は、動作モードが順序不同モードである場合の継続決定処理の動作の例を示すフローチャートである。
【0062】
図7に示す動作のフローは、動作モードが順序不同モードである場合に、
図6に示すフローチャートのステップS106において実行される。
【0063】
最初に、制御部151は、利用者による継続指示を既に受け付け済みであるか否かを判定する(ステップS201)。継続指示は、後述する処理において、まとめて搬送された各原稿のサイズの組合せが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致していないことが警告として利用者に通知され、且つ、利用者が原稿の搬送の継続を所望した場合に入力される。
【0064】
利用者による継続指示を受け付け済みである場合、制御部151は、原稿の搬送を継続させることを決定し(ステップS202)、一連のステップを終了する。
【0065】
一方、利用者による継続指示を受け付けていない場合、制御部151は、検出部153により検出された、搬送された原稿のサイズが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの何れかと一致するか否かを判定する(ステップS203)。
【0066】
搬送された原稿のサイズが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの何れかと一致する場合、制御部151は、そのサイズの原稿が現在までに搬送された搬送数が、設定セットに含まれるそのサイズの原稿の数以下であるか否かを判定する(ステップS204)。
【0067】
そのサイズの原稿の搬送数が、設定セットに含まれるそのサイズの原稿の数以下である場合、制御部151は、原稿の搬送を継続させることを決定し(ステップS205)、一連のステップを終了する。
【0068】
一方、搬送された原稿のサイズが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの何れとも一致しなかった場合、通知部156は、検出部153により検出された各原稿のサイズの組合せが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致しないと判定する。また、そのサイズの原稿の搬送数が、設定セットに含まれるそのサイズの原稿の数より大きい場合も、通知部156は、検出された各原稿のサイズの組合せが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致しないと判定する。その場合、通知部156は、まとめて搬送された各原稿のサイズの組合せが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致していないことを警告として利用者に通知する(ステップS206)。通知部156は、警告の内容を示す警告情報を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200へ送信し、情報処理装置200は、受信した警告情報に示される警告の内容を表す警告画面を表示する。
【0069】
図8は、情報処理装置200に表示される警告画面800の一例を示す模式図である。
【0070】
図8に示すように、警告画面800には、警告の内容を示す文字801と、継続ボタン802と、中止ボタン803とが表示される。継続ボタン802は、原稿の搬送の継続を指示するためのボタンである。中止ボタン803は、原稿の搬送の中止を指示するためのボタンである。
【0071】
利用者により継続ボタン802が押下された場合、情報処理装置200は、原稿の搬送の継続指示を示す継続指示信号を画像読取装置100に送信する。画像読取装置100は、継続指示信号を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から受信することにより、原稿の搬送の継続指示を受け付ける。一方、利用者により中止ボタン803が押下された場合、情報処理装置200は、原稿の搬送の中止指示を示す中止指示信号を画像読取装置100に送信する。画像読取装置100は、中止指示信号を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から受信することにより、原稿の搬送の中止指示を受け付ける。
【0072】
利用者は、警告が通知されることにより、載置台103に載置した原稿の組合せが、事前に設定された組合せと異なることを認識できる。これにより、利用者は、原稿の搬送を一旦中止して正しい組合せの原稿を搬送しなおすか、そのまま原稿の搬送を継続させるかを判断して適切に対応することができる。したがって、画像読取装置100は、利用者の利便性を向上させることが可能となる。
【0073】
次に、制御部151は、利用者による継続指示を受け付けたか、中止指示を受け付けたかを判定する(ステップS207)。
【0074】
継続指示を受け付けた場合、制御部151は、原稿の搬送を継続させることを決定し(ステップS208)、一連のステップを終了する。この場合、
図6のステップS109において、載置台103に原稿が残っていると判定されたときは、載置台103に残っている原稿が搬送される。即ち、制御部151は、通知部156が警告を通知した後に、利用者による継続指示を受け付けた場合、新たな原稿を順次搬送させる。
【0075】
一方、中止指示を受け付けた場合、中止部154は、原稿の搬送を中止することを決定し(ステップS209)、一連のステップを終了する。この場合、
図6のステップS108において、中止部154により原稿の搬送が中止される。即ち、中止部154は、検出部153により検出された各原稿のサイズの組合せが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致しない場合、原稿の搬送を中止する。
【0076】
これにより、利用者は、載置台103に載置した原稿の組合せが、事前に設定された組合せと異なる場合に、以降の原稿を搬送させ続けて時間を消費してしまうことを回避できる。特に、画像読取装置100は、原稿が一枚搬送されるたびに、各原稿のサイズが、設定セットに含まれる各原稿のサイズと一致するか否かを判定するため、利用者は、原稿が誤っていることを即時に認識することができる。したがって、画像読取装置100は、利用者の利便性を向上させることが可能となる。
【0077】
図9は、動作モードが順序不同モードである場合の画像セット生成処理の動作の例を示すフローチャートである。
【0078】
図9に示す動作のフローは、動作モードが順序不同モードである場合に、
図6に示すフローチャートのステップS111において実行される。
【0079】
最初に、生成部152は、検出部153により検出された、まとめて搬送された各原稿のサイズの組合せが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致するか否かを判定する(ステップS301)。即ち、生成部152は、各サイズの原稿の搬送順序が、設定セットで規定された各サイズの順序と一致しているか否かに関わらず、各組合せが一致するか否かを判定する。
【0080】
図10は、各組合せの例について説明するための模式図である。
【0081】
図10に示す例では、
図4に示したセットS1のように、設定セットにおいてA4、A4、カード、A4、B5の順に原稿のサイズが規定されている。搬送セットAのように、A4、A4、カード、A4、B5の順に原稿が搬送された場合、各組合せは一致すると判定される。なお、この場合は、各サイズの原稿の搬送順序も、設定セットで規定された各サイズの順序と一致している。また、搬送セットBのように、A4、カード、A4、B5、A4の順に原稿が搬送された場合、各サイズの原稿の搬送順序は、設定セットで規定された各サイズの順序と一致しないが、各組合せは一致すると判定される。
【0082】
一方、搬送セットCのように、A4、A4、カード、A4、A5の順に原稿が搬送された場合、最後に搬送された原稿のサイズ(A5)が、設定セットに含まれるサイズと一致しないため、各組合せは一致しないと判定される。また、搬送セットDのように、A4、A4、カード、A4、A4、B5の順に原稿が搬送された場合、A4のサイズの原稿の搬送数(4)が、設定セットに含まれるA4のサイズの原稿の数(3)より大きいため、各組合せは一致しないと判定される。また、搬送セットEのように、A4、A4、カード、A4の順に原稿が搬送された場合、搬送された各原稿のサイズが、設定セットに含まれる各サイズの組合せに対して不足しているため、各組合せは一致しないと判定される。
【0083】
各組合せが一致する場合、生成部152は、検出部153により順次検出された各原稿のサイズが、設定セットにおいて各原稿の搬送順序に関連付けて記憶されたサイズと一致するか否かを判定する(ステップS302)。即ち、生成部152は、各サイズの原稿の搬送順序が、設定セットで規定された各サイズの順序と一致しているか否かを判定する。
【0084】
図10に示す例では、搬送セットAについて、各サイズの原稿の搬送順序は、設定セットで規定された各サイズの順序と一致すると判定され、搬送セットBについて、各サイズの原稿の搬送順序は、設定セットで規定された各サイズの順序と一致しないと判定される。
【0085】
順次検出された各原稿のサイズが、設定セットにおいて各原稿の搬送順序に関連付けて記憶されたサイズと一致しない場合、生成部152は、撮像装置117により順次生成された各原稿画像を並べ替える(ステップS303)。生成部152は、撮像装置117により順次生成された各原稿画像を、設定セットにおいて各原稿画像に対応する原稿のサイズと関連付けて記憶された搬送順序の順に並べ替える。即ち、生成部152は、各サイズの原稿画像の順序が、設定セットで規定された各サイズの順序と一致するように、各原稿画像を並べ替える。なお、搬送された原稿にサイズが同一である複数の原稿が含まれる場合、生成部152は、サイズが同一である各原稿の搬送順序に対して、各原稿の原稿画像の順序が入れ替わらないように、各原稿画像を並べる。
【0086】
図10に示す例では、搬送セットBについて生成された各原稿画像が並べ替えられる。この場合、各原稿画像は、1番目に搬送されたA4の原稿の原稿画像、3番目に搬送されたA4の原稿の原稿画像、2番目に搬送されたカードの原稿画像、5番目に搬送されたA4の原稿の原稿画像、4番目に搬送されたB5の原稿の原稿画像の順に並べ替えられる。
【0087】
次に、生成部152は、撮像装置117により生成された各原稿画像を含む画像セットを生成し(ステップS304)、一連のステップを終了する。生成部152は、例えばPDF(Portable Document Format)ファイルのように、各原稿画像を所定の順序に並べて、一つにまとめた電子データを、画像セットとして生成する。各サイズの原稿の搬送順序が、設定セットで規定された各サイズの順序と一致している場合、画像セットにおいて、各原稿画像は、生成された順に並べられる。一方、各サイズの原稿の搬送順序が、設定セットで規定された各サイズの順序と一致していない場合、画像セットにおいて、各原稿画像は、ステップS303で並べ替えられた順に並べられる。
【0088】
このように、生成部152は、検出部153により検出された各原稿のサイズの組合せが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致する場合、画像セットを生成する。生成された画像セットは、
図6のステップS112において、情報処理装置200に表示される。
【0089】
図11は、情報処理装置200に表示される画像セット1100の一例を示す模式図である。
【0090】
図11に示す画像セット1100は、
図10に示した搬送セットBの原稿について生成された画像セットである。画像セット1100では、原稿画像1101~1105の順に各原稿画像が並べられている。原稿画像1101は、1番目に搬送されたA4の原稿の原稿画像である。原稿画像1102は、3番目に搬送されたA4の原稿の原稿画像である。原稿画像1103は、2番目に搬送されたカードの原稿画像である。原稿画像1104は、5番目に搬送されたA4の原稿の原稿画像である。原稿画像1105は、4番目に搬送されたB5の原稿の原稿画像である。
【0091】
このように、画像読取装置100は、利用者により、誤った順序で各原稿が搬送された場合でも、事前に設定された順序で各原稿画像を並べた画像セットを生成する。これにより、利用者は、生成された画像セットを用いて業務を行う場合に、適切な順序で原稿画像を確認又は利用することが可能となり、画像読取装置100は、利用者の利便性を向上させることが可能となる。
【0092】
なお、画像読取装置100又は情報処理装置200は、表示された各原稿画像に対して、利用者による並べ替え指示を受け付けてもよい。画像読取装置100又は情報処理装置200は、利用者による並べ替え指示を受け付けた場合、受け付けた指示に従って、原稿画像を並べ替えて、画像セットを更新する。
【0093】
一方、ステップS301で、各組合せが一致しなかった場合、第2通知部157は、搬送された各原稿のサイズが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せに対して不足しているか否かを判定する(ステップS305)。
【0094】
図10に示す例では、搬送セットEについて、搬送された各原稿のサイズが、設定セットに含まれる各サイズの組合せに対して不足していると判定される。
【0095】
搬送された各原稿のサイズが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せに対して不足していない場合、第2通知部157は、処理をステップS308へ移行する。
【0096】
一方、搬送された各原稿のサイズが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せに対して不足している場合、第2通知部157は、その旨及び不足しているサイズを第2警告として利用者に通知する(ステップS306)。第2通知部157は、第2警告の内容を示す第2警告情報を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200へ送信し、情報処理装置200は、受信した第2警告情報に示される第2警告の内容を表す第2警告画面を表示する。
【0097】
図12Aは、情報処理装置200に表示される第2警告画面1200の一例を示す模式図である。
【0098】
図12Aに示すように、第2警告画面1200には、第2警告の内容を示す文字1201と、追加読取ボタン1202と、終了ボタン1203とが表示される。文字1201には、搬送された各原稿のサイズが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せに対して不足している旨と、不足しているサイズとが示される。追加読取ボタン1202は、さらなる原稿の搬送及び読取を指示するためのボタンである。利用者は、文字1201に示されるサイズの原稿を載置台103に載置し、追加読取ボタン1202を押下することにより、載置台103に新たに載置した原稿を搬送させることができる。終了ボタン1203は、原稿の搬送の終了を指示するためのボタンである。
【0099】
利用者により追加読取ボタン1202が押下された場合、情報処理装置200は、原稿の追加読取指示を示す追加読取指示信号を画像読取装置100に送信する。画像読取装置100は、追加読取指示信号を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から受信することにより、原稿の追加読取指示を受け付ける。一方、利用者により終了ボタン1203が押下された場合、情報処理装置200は、原稿の搬送の終了指示を示す終了指示信号を画像読取装置100に送信する。画像読取装置100は、終了指示信号を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から受信することにより、原稿の搬送の終了指示を受け付ける。
【0100】
次に、制御部151は、利用者による追加読取指示を受け付けたか、終了指示を受け付けたかを判定する(ステップS307)。
【0101】
追加読取指示を受け付けた場合、制御部151は、画像セット生成処理を終了して、処理を
図6のステップS103へ移行する。この場合、制御部151は、駆動装置131を再駆動して、新たに載置された原稿を搬送させ、生成部152は、その原稿の原稿画像を取得する。その後、
図9のステップS304において、生成部152は、画像セットを生成する。このように、生成部152は、搬送された各原稿のサイズが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せに対して不足している場合、通知したサイズの原稿が搬送されたときに、画像セットを生成する。生成部152は、搬送済みの原稿の原稿画像に、新たに搬送された原稿の原稿画像を加えて、画像セットを生成する。
【0102】
画像読取装置100は、搬送済みの原稿を改めて搬送しなおすことなく、適切な画像セットを生成することが可能となり、画像セット生成処理の処理時間を短縮することが可能となる。また、利用者は、搬送済みの原稿を載置台103に再セットする必要がなくなり、画像読取装置100は、利用者の利便性を向上させることも可能となる。
【0103】
一方、終了指示信号を受け付けた場合、更新部158は、設定セットを更新するか否かを利用者に問い合わせる(ステップS308)。更新部158は、設定セットを更新するか否かを利用者に問い合わせるための問合せ情報を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200へ送信し、情報処理装置200は、問合せ情報を受信すると、問合せ画面を表示する。
【0104】
図12Bは、情報処理装置200に表示される問合せ画面1210の一例を示す模式図である。
【0105】
図12Bに示すように、問合せ画面1210には、設定セットに含まれるサイズの組合せと異なる組合せに係るサイズの原稿が搬送されたことを示す文字1211と、更新ボタン1212と、拒否ボタン1213とが表示される。更新ボタン1212は、設定セットの更新を指示するためのボタンである。拒否ボタン1213は、設定セットの更新を拒否するためのボタンである。
【0106】
利用者により更新ボタン1212が押下された場合、情報処理装置200は、設定セットの更新指示を示す更新指示信号を画像読取装置100に送信する。画像読取装置100は、更新指示信号を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から受信することにより、設定セットの更新指示を受け付ける。一方、利用者により拒否ボタン1213が押下された場合、情報処理装置200は、設定セットの更新拒否を示す更新拒否信号を画像読取装置100に送信する。画像読取装置100は、更新拒否信号を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から受信することにより、設定セットの更新拒否を受け付ける。
【0107】
次に、更新部158は、利用者による更新指示を受け付けたか、更新拒否を受け付けたかを判定する(ステップS309)。更新拒否を受け付けた場合、更新部158は、処理をステップS111へ移行する。
【0108】
一方、更新指示を受け付けた場合、更新部158は、設定セットを、順次搬送された原稿のセットで更新する(ステップS310)。更新部158は、セットテーブルにおいて、設定セットに含まれる搬送順序及びサイズを、
図6のステップS105で検出されて記憶装置140に記憶された搬送順序及び原稿のサイズに更新する。なお、更新部158は、セットテーブルにおいて、設定セットを残しつつ、
図6のステップS105で検出されて記憶装置140に記憶された搬送順序及び原稿のサイズを含むセットを新たに追加してもよい。
【0109】
上記したように、搬送された各原稿のサイズの組合せが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致せず、警告を通知した後に、利用者による中止指示を受け付けた場合(
図7のステップS209)、原稿の搬送は中止される。一方、搬送された各原稿のサイズの組合せが、設定セットに含まれる各原稿のサイズの組合せと一致せず、警告を通知した後に、利用者による継続指示を受け付けた場合(
図7のステップS208)、新たな原稿が順次搬送されて画像セット生成処理が実行される。即ち、更新部158は、通知部156が警告を通知した後に、制御部151が利用者による継続指示を受け付け、新たな原稿を順次搬送させた場合に、設定セットを順次搬送された原稿のセットで更新する。これにより、利用者は、登録済みのセットを容易に修正し、又は、新たなセットを容易に追加することができ、画像読取装置100は、利用者の利便性を向上させることが可能となる。
【0110】
次に、生成部152は、ステップS304の処理と同様にして、画像セットを生成し(ステップS311)、一連のステップを終了する。この場合、画像セットにおいて、各原稿画像は、生成された順に並べられる。
【0111】
図13は、動作モードが順序固定モードである場合の継続決定処理の動作の例を示すフローチャートである。
【0112】
図13に示す動作のフローは、動作モードが順序固定モードである場合に、
図6に示すフローチャートのステップS106において実行される。
図13のステップS401~S402、S404~S408の処理は、それぞれ
図7のステップS201~S202、S205~S209の処理と同様であるため、詳細な説明を省略し、以下では、ステップS403の処理についてのみ説明する。
【0113】
ステップS401で利用者による継続指示を受け付けていなかった場合、制御部151は、搬送された原稿のサイズが、設定セットにおいて、その原稿の搬送順序に関連付けられたサイズと一致するか否かを判定する(ステップS403)。各サイズが一致する場合、制御部151は、原稿の搬送を継続させることを決定し(ステップS404)、各サイズが一致しない場合、通知部156は、警告を利用者に通知する(ステップS405)。
【0114】
このように、動作モードが順序固定モードであるときは、画像読取装置100は、各原稿の搬送順序が、設定セットで規定された搬送順序と一致しない場合、警告を利用者に通知し、利用者による指示に従って原稿の搬送を中止する。
【0115】
図14は、動作モードが順序固定モードである場合の画像セット生成処理の動作の例を示すフローチャートである。
【0116】
図14に示す動作のフローは、動作モードが順序固定モードである場合に、
図6に示すフローチャートのステップS111において実行される。
図14のステップS502、S503~S506の処理は、それぞれ
図9のステップS304、S308~S311の処理と同様であるため、詳細な説明を省略し、以下では、ステップS501の処理についてのみ説明する。
【0117】
最初に、生成部152は、まとめて搬送された各原稿の各サイズが、設定セットにおいて、搬送された各原稿の搬送順序に関連付けられた各サイズと一致するか否かを判定する(ステップS501)。即ち、生成部152は、搬送順序毎に、搬送された原稿のサイズが、設定セットに含まれるサイズと一致するか否かを判定する。
【0118】
図10に示した例では、搬送セットAのように、A4、A4、カード、A4、B5の順に原稿が搬送された場合、各サイズの原稿の搬送順序が、設定セットで規定された各サイズの順序と一致し、搬送順序毎の各サイズが一致すると判定される。一方、搬送セットBのように、A4、カード、A4、B5、A4の順に原稿が搬送された場合、各サイズの原稿の搬送順序が、設定セットで規定された各サイズの順序と一致せず、搬送順序毎の各サイズは一致しないと判定される。また、搬送セットC、D、Eのように、そもそも各組合せが一致しない場合、搬送順序毎の各サイズは一致しないと判定される。
【0119】
搬送順序毎の全てのサイズが一致する場合、生成部152は、画像セットを生成し(ステップS502)、何れかのサイズが一致しない場合、更新部158は、設定セットを更新するか否かを利用者に問い合わせる(ステップS503)。
【0120】
このように、動作モードが順序固定モードであるときは、画像読取装置100は、各原稿の搬送順序が、設定セットで規定された搬送順序と一致する場合に、画像セットを生成する。一方、画像読取装置100は、各原稿の搬送順序が、設定セットで規定された搬送順序と一致しない場合、設定セットを更新するか否かを利用者に問い合わせて、利用者による指示に従って設定セットを更新する。
【0121】
図15は、画像読取装置100の登録処理の動作の例を示すフローチャートである。
【0122】
以下、
図15に示したフローチャートを参照しつつ、画像読取装置100の登録処理の動作の例を説明する。なお、以下に説明する動作のフローは、予め記憶装置140に記憶されているプログラムに基づき主にCPU150により画像読取装置100の各要素と協働して実行される。
図15に示す動作のフローは、定期的に実行される。
【0123】
最初に、登録部159は、利用者による原稿のセットの登録指示を受け付けるまで待機する(ステップS601)。制御部151は、利用者により情報処理装置200を用いて原稿のセットの登録指示が入力されて、原稿のセットの登録指示を示す信号を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から受信することにより、登録指示を受け付ける。
【0124】
利用者による登録指示を受け付けた場合、登録部159は、載置台103に載置された原稿を順次搬送させ、順次搬送された各原稿のサイズを検出する(ステップS602~S606)。登録部159は、
図6のステップS102~S103、S105、S109~S110の処理と同様にして、各原稿を搬送させて各原稿のサイズを検出する。
【0125】
次に、登録部159は、順次搬送された原稿のセットについて、各原稿の搬送順序及びサイズを関連付けてセットテーブルに登録し(ステップS607)、一連のステップを終了する。登録部159は、搬送された原稿のセットに、新たなセットIDを割り当て、ステップS604で検出した各原稿のサイズを各原稿の搬送順序と関連付けてセットテーブルに登録する。これにより、利用者は、登録したいサイズの原稿のセットを搬送させるだけで、新たなセットを容易に登録することができ、画像読取装置100は、利用者の利便性を向上させることが可能となる。
【0126】
なお、画像読取装置100は、利用者による各指示を、情報処理装置200を用いて受け付けるのでなく、操作装置105を用いて受け付けてもよい。また、画像読取装置100は、各警告画面又は問合せ画面を情報処理装置200でなく、表示装置106に表示させてもよい。
【0127】
また、
図6の原稿読取処理においてステップS106~S108の処理は省略され、搬送される媒体のサイズに関わらず、原稿の搬送を継続させてもよい。また、
図7の継続決定処理においてステップS201~S202、S206~S208の処理は省略され、各組合せが一致しない場合、原稿の搬送を中止することを決定してもよい。また、
図9の画像セット生成処理においてステップS305~S307の処理は省略され、搬送された各原稿のサイズが、設定セットに含まれる各サイズの組合せに対して不足している場合、新たな原稿の搬送を実行しなくてもよい。また、
図9の画像セット生成処理においてステップS308~S310の処理は省略され、設定セットの更新を実行しなくてもよい。また、
図15の登録処理は省略され、原稿のセットは、利用者により、情報処理装置200又は操作装置105を用いて登録されてもよい。また、
図13の継続決定処理及び
図14の画像セット生成処理は省略され、画像読取装置100は順序不同モードでのみ動作してもよい。
【0128】
以上詳述したように、画像読取装置100は、原稿の搬送順序及びサイズのパターンを設定しておく。画像読取装置100は、順次搬送される原稿のサイズが各原稿の搬送順序に対応するサイズと一致しない場合、順次生成された各原稿画像を各原稿のサイズに対応する搬送順序の順に並べ替えて画像セットを生成する。これにより、画像読取装置100は、画像セットに含まれる原稿画像を適切な順序で並べることが可能となった。
【0129】
また、利用者が原稿を誤った順序で載置台103に載置させた場合、又は、給送ローラ112における給送順序が入れ替わってしまった場合に、利用者は、生成された画像セット内で原稿画像を並べ替える必要がなくなった。または、それらの場合に、利用者は、原稿を並べ替えて搬送しなおす必要がなくなった。したがって、画像読取装置100は、利用者の利便性を向上させることが可能となった。
【0130】
図16は、他の実施形態に係る画像読取装置における処理回路260の概略構成を示す図である。処理回路260は、画像読取装置100の処理回路160の代わりに使用され、CPU150の代わりに、原稿読取処理及び登録処理を実行する。処理回路260は、制御回路261、生成回路262、検出回路263、中止回路264、出力制御回路265、通知回路266、第2通知回路267、更新回路268及び登録回路269等を有する。なお、これらの各部は、それぞれ独立した集積回路、マイクロプロセッサ、ファームウェア等で構成されてもよい。
【0131】
制御回路261は、制御部の一例であり、制御部151と同様の機能を有する。制御回路261は、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から利用者による指示を示す信号を、原稿検出センサ111から原稿検出信号を受信し、受信した各信号に応じて駆動装置131を駆動して原稿を搬送させる。
【0132】
生成回路262は、生成部の一例であり、生成部152と同様の機能を有する。生成回路262は、撮像装置117から原稿画像を受信して記憶装置140に記憶する。また、生成回路262は、記憶装置140から設定セット、原稿のサイズの検出結果及び原稿画像を読み出し、読み出した各情報に基づいて画像セットを生成し、記憶装置140に記憶する。
【0133】
検出回路263は、検出部の一例であり、検出部153と同様の機能を有する。検出回路263は、サイズ検出センサ114からサイズ検出信号を受信し、受信したサイズ検出信号に基づいて原稿のサイズを検出し、検出結果を記憶装置140に記憶する。
【0134】
中止回路264は、中止部の一例であり、中止部154と同様の機能を有する。中止回路264は、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から利用者による指示を示す信号を受信し、受信した信号に基づいて駆動装置131を停止して原稿の搬送を中止する。
【0135】
出力制御回路265は、出力制御部の一例であり、出力制御部155と同様の機能を有する。出力制御回路265は、記憶装置140から画像セットを読み出し、インタフェース装置132を介して情報処理装置200へ送信する。
【0136】
通知回路266は、通知部の一例であり、通知部156と同様の機能を有する。通知回路266は、記憶装置140から設定セット及び原稿のサイズの検出結果を読み出し、読み出した各情報に基づいて原稿が正しいか判定し、判定結果に応じて警告情報を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200へ送信する。
【0137】
第2通知回路267は、第2通知部の一例であり、第2通知部157と同様の機能を有する。第2通知回路267は、記憶装置140から設定セット及び原稿のサイズの検出結果を読み出し、読み出した各情報に基づいて原稿が正しいか判定し、判定結果に応じて第2警告情報を、インタフェース装置132を介して情報処理装置200へ送信する。
【0138】
更新回路268は、更新部の一例であり、更新部158と同様の機能を有する。更新回路268は、記憶装置140から設定セット及び原稿のサイズの検出結果を読み出すとともに、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から利用者による指示を示す信号を受信する。更新回路268は、取得した各情報に基づいて、記憶装置140に記憶された設定セットを更新する。
【0139】
登録回路269は、登録部の一例であり、登録部159と同様の機能を有する。登録回路269は、インタフェース装置132を介して情報処理装置200から利用者による指示を示す信号を、原稿検出センサ111から原稿検出信号を受信し、受信した各信号に応じて駆動装置131を駆動して原稿を搬送させる。また、登録回路269は、サイズ検出センサ114からサイズ検出信号を受信し、受信したサイズ検出信号に基づいて原稿のサイズを検出し、検出結果に応じて新たなセットを記憶装置140に登録する。
【0140】
以上詳述したように、画像読取装置は、処理回路260を用いる場合においても、画像セットに含まれる原稿画像を適切な順序で並べることが可能となった。
【符号の説明】
【0141】
100 画像読取装置
132 インタフェース装置
140 記憶装置
117 撮像装置
151 制御部
152 生成部
153 検出部
154 中止部
155 出力制御部
156 通知部
157 第2通知部
158 更新部
159 登録部