(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】メタン製造システム
(51)【国際特許分類】
C07C 1/04 20060101AFI20221111BHJP
C07C 1/12 20060101ALI20221111BHJP
C07C 9/04 20060101ALI20221111BHJP
【FI】
C07C1/04
C07C1/12
C07C9/04
(21)【出願番号】P 2019051105
(22)【出願日】2019-03-19
【審査請求日】2021-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000005119
【氏名又は名称】日立造船株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【氏名又は名称】岡本 寛之
(74)【代理人】
【識別番号】100149607
【氏名又は名称】宇田 新一
(72)【発明者】
【氏名】四宮 博之
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 裕之
(72)【発明者】
【氏名】泉屋 宏一
(72)【発明者】
【氏名】八巻 昌宏
【審査官】小路 杏
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-124217(JP,A)
【文献】特開昭51-118704(JP,A)
【文献】特表2005-523989(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 1/04
C07C 9/04
C07C 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
COおよび/またはCO
2が供給され、COおよび/またはCO
2と水素とを反応させて、メタンと水とを生成する反応槽と、
前記COおよび/またはCO
2の供給方向において前記反応槽の上流側に位置し、COおよび/またはCO
2と水溶性不純物とを含む原料ガスと、水とを接触させて、前記原料ガスから前記水溶性不純物を除去する洗浄槽と、
前記水溶性不純物が除去された原料ガスを、前記洗浄槽から前記反応槽に供給する第1供給ラインと、
前記反応槽において生成した水を、前記洗浄槽において前記原料ガスと接触させるために前記反応槽から前記洗浄槽に供給する第2供給ラインと、を備えることを特徴とする、メタン製造システム。
【請求項2】
前記反応槽と、前記第1供給ラインと、前記洗浄槽と、前記第2供給ラインとは、クローズドラインを構成することを特徴とする、請求項1に記載のメタン製造システム。
【請求項3】
前記洗浄槽と前記第2供給ラインとを接続して、前記洗浄槽に貯留する水を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインと前記第2供給ラインとの接続部分に設けられ、前記洗浄槽からの水の通過により負圧を生じて、前記反応槽からの水を吸引する吸引部と、をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載のメタン製造システム。
【請求項4】
前記第2供給ラインは、前記洗浄槽内に位置し、前記反応槽から供給される水をスプレーするスプレーノズルを備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のメタン製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メタン製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素と水素とを反応させてメタンを製造するメタン製造装置が知られている。
【0003】
例えば、二酸化炭素と水素とを反応させて一酸化炭素と水とを生成する第1反応器と、一酸化炭素と水とを分離する第1コンデンサーと、第1コンデンサーから一酸化炭素が導入され、一酸化炭素と水素とを反応させてメタンと水とを生成する第2反応器と、メタンと水とを分離する第2コンデンサーとを備えるメタン合成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、そのようなメタン合成装置では、第1反応器において、二酸化炭素および水素が、460℃~550℃、3.0MPaの条件にて、下記式(1)に示すように反応し、一酸化炭素および水が生成する。
CO2+H2→CO+H2O (1)
そして、主成分として一酸化炭素および水を含み、未反応残留成分として水素を含むガスが、第1反応器から第1コンデンサーに供給され、ガスから水が分離除去される。
【0005】
次いで、水が分離されたガスが、第1コンデンサーから第2反応器に供給され、第2反応器において、一酸化炭素および水素が、250℃~450℃、3.0MPaの条件にて、下記式(2)に示すように反応し、メタンおよび水が生成する。
CO+3H2→CH4+H2O (2)
そして、メタンおよび水を含むガスが、第2反応器から第2コンデンサーに供給され、ガスから水が分離除去される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかるに、特許文献1に記載のメタン合成装置において、第2コンデンサーにより分離される水には、第2反応器において生成したメタンが溶存する。メタンは可燃性を有するため、第2コンデンサーにより分離される水をメタン合成装置から排出すると、排出された水の安全性の低下が懸念される。また、メタンが溶存する水からメタンが大気に放出されると、環境負荷の原因になる。
【0008】
本発明は、反応により生成する水を有効利用できながら、生成する水の安全性の向上を図り、かつ、環境負荷を低減できるメタン製造システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明[1]は、COおよび/またはCO2が供給され、COおよび/またはCO2と水素とを反応させて、メタンと水とを生成する反応槽と、前記COおよび/またはCO2の供給方向において前記反応槽の上流側に位置し、COおよび/またはCO2と水溶性不純物とを含む原料ガスと、水とを接触させて、前記原料ガスから前記水溶性不純物を除去する洗浄槽と、前記水溶性不純物が除去された原料ガスを、前記洗浄槽から前記反応槽に供給する第1供給ラインと、前記反応槽において生成した水を、前記洗浄槽において前記原料ガスと接触させるために前記反応槽から前記洗浄槽に供給する第2供給ラインと、を備えるメタン製造システムを含む。
【0010】
このような構成によれば、第2供給ラインが、反応槽において生成した水(以下、生成水とする。)を反応槽から洗浄槽に供給し、洗浄槽において、COおよび/またはCO2と水溶性不純物とを含む原料ガスと、生成水とを接触させる。
【0011】
このとき、原料ガスに含まれる水溶性不純物が生成水に溶解されるとともに、生成水に溶存するメタンが、COおよび/またはCO2に置換される。そのため、生成水を、原料ガスに含まれる水溶性不純物の除去に有効利用できるとともに、生成水に溶存するメタンを低減することができる。
【0012】
その結果、生成水の安全性の向上を図ることができ、かつ、環境負荷を低減することができる。
【0013】
本発明[2]は、前記反応槽と、前記第1供給ラインと、前記洗浄槽と、前記第2供給ラインとは、クローズドラインを構成する、上記[1]に記載のメタン製造システムを含む。
【0014】
このような構成によれば、反応槽と、第1供給ラインと、洗浄槽と、第2供給ラインとが、クローズドラインを構成するので、メタン製造システムからメタンが排出されることを抑制することができる。そのため、環境負荷の低減を確実に図ることができる。
【0015】
本発明[3]は、前記洗浄槽と前記第2供給ラインとを接続して、前記洗浄槽に貯留する水を循環させる循環ラインと、前記循環ラインと前記第2供給ラインとの接続部分に設けられ、前記洗浄槽からの水の通過により負圧を生じて、前記反応槽からの水を吸引する吸引部と、をさらに備える、上記[2]に記載のメタン製造システムを含む。
【0016】
このような構成によれば、循環ラインが洗浄槽に貯留される生成水を循環させるので、生成水に溶存するメタンを確実にCOおよび/またはCO2に置換することができる。そのため、生成水の安全性の向上を確実に図ることができるとともに、環境負荷の低減をより一層確実に図ることができる。
【0017】
また、循環ラインと第2供給ラインとの接続部分に設けられる吸引部は、洗浄槽を循環する生成水の通過により負圧を生じて、反応槽からの生成水を吸引する。そのため、簡易な構成でありながら、生成水を循環させることができながら、反応槽からの生成水を安定して洗浄槽に供給することができる。
【0018】
本発明[4]は、前記第2供給ラインは、前記洗浄槽内に位置し、前記反応槽から供給される水をスプレーするスプレーノズルを備える、上記[1]~[3]のいずれか一項に記載のメタン製造システムを含む。
【0019】
このような構成によれば、スプレーノズルは、反応槽から供給される生成水を洗浄槽内においてスプレーする。そのため、洗浄槽において、COおよび/またはCO2と水溶性不純物とを含む原料ガスと、生成水とを効率よく接触させることができる。その結果、原料ガスから水溶性不純物を効率よく除去できるとともに、生成水に溶存するメタンを確実に低減することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のメタン製造システムでは、反応により生成する水を有効利用できながら、メタン製造システムから排出される水の安全性の向上を図り、かつ、環境負荷を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、本発明のメタン製造システムの第1実施形態の概略構成図である。
【
図2】
図2は、本発明のメタン製造システムの第2実施形態の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<第1実施形態>
1.メタン製造システム
本発明のメタン製造システムの第1実施形態としてのメタン製造システム1を、
図1を参照して説明する。メタン製造システム1は、COおよび/またはCO
2と水素とを反応させてメタンを製造するメタン製造設備である。
【0023】
メタン製造システム1は、反応ユニット2と、洗浄ユニット3と、第1供給ユニット4と、第2供給ユニット5と、第1熱交換器7と、第2熱交換器8と、循環ユニット9とを備える。
【0024】
反応ユニット2は、COおよび/またはCO2と水素とを反応させて、メタンおよび水を生成する。反応ユニット2は、反応槽20と、ジャケット21と、メタン化反応用触媒22とを備える。
【0025】
反応槽20は、COおよび/またはCO2が供給され、COおよび/またはCO2と水素とを反応させて、メタンと水とを生成する。なお、以下では、反応槽20において生成する水を生成水とする。反応槽20は、例えば、耐熱耐圧容器からなる。ジャケット21は、反応槽20内を加熱可能である。
【0026】
メタン化反応用触媒22は、反応槽20内に配置される。メタン化反応用触媒22は、COおよび/またはCO2と水素とのメタン化反応を促進する。メタン化反応用触媒22は、例えば、安定化ジルコニア担体と、安定化ジルコニア担体に担持されるNiとを備える。安定化ジルコニア担体は、安定化元素が固溶し、正方晶系および/または立方晶系の結晶構造を有する。安定化元素として、例えば、Ca、Mn、Fe、Coなどが挙げられ、好ましくは、Mn、Fe、Coが挙げられ、さらに好ましくは、Mnが挙げられる。Niは、好ましくは、安定化ジルコニア担体に担持されるとともに、安定化ジルコニア担体に固溶する。
【0027】
洗浄ユニット3は、COおよび/またはCO2と水溶性不純物とを含む原料ガスを、反応槽20から供給される生成水により洗浄して、原料ガスから水溶性不純物を除去する。洗浄ユニット3は、COおよび/またはCO2の供給方向(以下、CO/CO2供給方向とする。)において、反応ユニット2の上流側に位置する。洗浄ユニット3は、洗浄槽30と、原料ガス供給ライン31と、排水ライン34と、電磁バルブ33と、レベル計32とを備える。
【0028】
洗浄槽30は、COおよび/またはCO2と水溶性不純物とを含む原料ガスと、生成水とを接触させて、原料ガスから水溶性不純物を除去する。洗浄槽30は、例えば、耐圧容器からなる。洗浄槽30は、原料ガスと接触した生成水を貯留可能である。洗浄槽30は、CO/CO2供給方向において反応槽20の上流側に位置する。
【0029】
原料ガス供給ライン31は、洗浄槽30に原料ガスを供給するための配管である。原料ガス供給ライン31のCO/CO2供給方向の上流端部は、図示しないが、原料ガスを貯留する原料ガス貯留タンクに接続される。原料ガス供給ライン31のCO/CO2供給方向の下流端部は、洗浄槽30の側壁に接続される。
【0030】
排水ライン34は、洗浄槽30に貯留される生成水を、洗浄槽30から排出するための配管である。排水ライン34における生成水の排出方向の上流端部は、洗浄槽30の底壁に接続される。排水ライン34における生成水の排出方向の下流端部は、図示しないが、排水ライン34から排出された生成水を貯留する排水貯留タンクに接続される。
【0031】
電磁バルブ33は、排水ライン34に設けられる。電磁バルブ33は、例えば、公知の開閉弁であって、排水ライン34を開閉する。電磁バルブ33は、常には、排水ライン34を閉鎖している。電磁バルブ33は、図示しない制御部に電気的に接続される。
【0032】
レベル計32は、洗浄槽30内の水位を検知可能である。レベル計32は、図示しない制御部に電気的に接続される。図示しない制御部は、レベル計32が検知する洗浄槽30内の水位が第1の所定値以上となると、電磁バルブ33に排水ライン34を開放させて、洗浄槽30から生成水を排出する。その後、図示しない制御部は、レベル計32が検知する洗浄槽30内の水位が、第1の所定値未満である第2の所定値以下となると、電磁バルブ33に排水ライン34を閉鎖させて、洗浄槽30からの生成水の排出を終了させる。
【0033】
第1供給ユニット4は、洗浄槽30において洗浄され、水溶性不純物が除去された原料ガス(以下、洗浄原料ガスとする。)と、水素ガスとを混合した後、それらの混合ガスを反応槽20に供給する。第1供給ユニット4は、第1供給ライン40と、水素供給ライン46と、第1電磁バルブ45と、第1流量計44と、第2電磁バルブ48と、第2流量計47とを備える。
【0034】
第1供給ライン40は、洗浄原料ガスを洗浄槽30から反応槽20に供給する。第1供給ライン40は、CO/CO2の供給方向において、洗浄槽30と反応槽20との間に位置する。第1供給ライン40は、CO/CO2の供給方向において、第1部分41と、後述する第2熱交換器8を構成する第2加熱側流路80と、第2部分42と、後述する第1熱交換器7を構成する第1加熱側流路70と、第3部分43とを順に備える。なお、第1加熱側流路70および第2加熱側流路80については、後述する。
【0035】
第1部分41は、洗浄原料ガスを、洗浄槽30から第2熱交換器8に供給するための配管である。第1部分41におけるCO/CO2供給方向の上流端部は、洗浄槽30の上壁に接続される。第1部分41におけるCO/CO2供給方向の下流端部は、第2加熱側流路80におけるCO/CO2供給方向の上流端部に接続される。
【0036】
また、第1部分41には、後述する水素供給ライン46が接続される。そのため、第1部分41において、洗浄原料ガスと水素ガスとが混合され、それらの混合ガスが第2加熱側流路80に供給される。
【0037】
第2部分42は、第2加熱側流路80を通過した混合ガスを、第2熱交換器8から第1熱交換器7に供給するための配管である。第2部分42におけるCO/CO2供給方向の上流端部は、後述する第2加熱側流路80におけるCO/CO2供給方向の下流端部に接続される。第2部分42におけるCO/CO2供給方向の下流端部は、後述する第1加熱側流路70におけるCO/CO2供給方向の上流端部に接続される。
【0038】
第3部分43は、第1加熱側流路70を通過した混合ガスを、第1熱交換器7から反応槽20に供給するための配管である。第3部分43におけるCO/CO2供給方向の上流端部は、後述する第1加熱側流路70におけるCO/CO2供給方向の下流端部に接続される。第3部分43におけるCO/CO2供給方向の下流端部は、反応槽20の上壁に接続される。
【0039】
水素供給ライン46は、第1供給ライン40に水素ガスを供給するための配管である。水素供給ライン46における水素ガス供給方向の上流端部は、図示しないが、水素ガスを貯留する水素ガス貯留タンクに接続される。水素供給ライン46における水素ガス供給方向の下流端部は、第1部分41に接続される。
【0040】
第1電磁バルブ45は、第1供給ライン40の第1部分41に設けられる。第1電磁バルブ45は、第1部分41における水素供給ライン46の接続部分に対して、CO/CO2供給方向の上流側に位置する。第1電磁バルブ45は、例えば、公知の開閉弁であって、第1部分41を開閉する。第1電磁バルブ45は、図示しない制御部に電気的に接続される。
【0041】
第1流量計44は、第1部分41を通過する洗浄原料ガスの流量を検知可能である。第1流量計44は、第1部分41において、洗浄槽30と第1電磁バルブ45との間に設けられる。第1流量計44は、図示しない制御部に電気的に接続される。図示しない制御部は、第1流量計44が検知する原料ガスの流量が所定量となるように、第1電磁バルブ45を適宜開閉する。
【0042】
第2電磁バルブ48は、水素供給ライン46に設けられる。第2電磁バルブ48は、例えば、公知の開閉弁であって、水素供給ライン46を開閉する。第2電磁バルブ48は、図示しない制御部に電気的に接続される。
【0043】
第2流量計47は、水素供給ライン46を通過する水素ガスの流量を検知可能である。第2流量計47は、水素供給ライン46において第2電磁バルブ48に対して水素ガス供給方向の上流側に設けられる。第2流量計47は、図示しない制御部に電気的に接続される。図示しない制御部は、第2流量計47が検知する水素ガスの流量が所定量となるように、第2電磁バルブ48を適宜開閉する。
【0044】
第2供給ユニット5は、反応槽20において生成した反応生成物を生成水とメタンとに分離して、生成水を洗浄槽30に供給し、メタンを図示しないメタン貯留タンクに供給する。第2供給ユニット5は、気液分離器57と、第2供給ライン50と、メタン排出ライン58とを備える。
【0045】
気液分離器57は、生成水の供給方向において反応槽20の下流側に位置する。気液分離器57は、反応槽20から供給される反応生成物を、生成水とメタンとに分離可能である。
【0046】
第2供給ライン50は、生成水を洗浄槽30において原料ガスと接触させるために反応槽20から洗浄槽30に供給する。第2供給ライン50は、生成水の供給方向において、第1部分51と、後述する第1熱交換器7を構成する第1冷却側流路71と、第2部分52と、第3部分53と、後述する第2熱交換器8を構成する第2冷却側流路81と、第4部分54と、第5部分55と、スプレーノズル56とを順に備える。なお、第1冷却側流路71および第2冷却側流路81については、後述する。
【0047】
第1部分51は、反応生成物を、反応槽20から第1熱交換器7に供給するための配管である。第1部分51における生成水の供給方向の上流端部は、反応槽20の底壁に接続される。第1部分51における生成水の供給方向の下流端部は、後述する第1冷却側流路71における生成水の供給方向の上流端部に接続される。
【0048】
第2部分52は、第1冷却側流路71を通過した反応生成物を、第1熱交換器7から気液分離器57に供給するための配管である。第2部分52における生成水の供給方向の上流端部は、後述する第1冷却側流路71における生成水の供給方向の下流端部に接続される。第2部分52における生成水の供給方向の下流端部は、気液分離器57に接続される。
【0049】
第3部分53は、気液分離器57において分離された生成水を、気液分離器57から後述する第2熱交換器8に供給するための配管である。第3部分53における生成水の供給方向の上流端部は、気液分離器57に接続される。第3部分53における生成水の供給方向の下流端部は、後述する第2冷却側流路81における生成水の供給方向の上流端部に接続される。
【0050】
第4部分54は、第2冷却側流路81を通過した生成水を、第2熱交換器8から、後述するエジェクタ92に供給するための配管である。第4部分54における生成水の供給方向の上流端部は、第2冷却側流路81における生成水の供給方向の下流端部に接続される。第4部分54における生成水の供給方向の下流端部は、エジェクタ92の第1入口(図示せず)に接続される。
【0051】
第5部分55は、エジェクタ92を通過した生成水を洗浄槽30に供給するための配管である。第5部分55における生成水の供給方向の上流端部は、エジェクタ92の出口(図示せず)に接続される。第5部分55における生成水の供給方向の下流端部は、洗浄槽30内に位置する。
【0052】
スプレーノズル56は、第2供給ライン50における生成水の供給方向の下流端部、つまり、第5部分55における生成水の供給方向の下流端部に設けられる。スプレーノズル56は、洗浄槽30内に位置する。スプレーノズル56は、反応槽20から供給される生成水をスプレーする。
【0053】
これによって、洗浄槽30と、第1供給ライン40と、反応槽20と、第2供給ライン50と、気液分離器57とは、クローズドラインを構成する。
【0054】
メタン排出ライン58は、気液分離器57において分離されたメタンガスを、気液分離器57から排出するための配管である。メタン排出ライン58におけるメタン排出方向の上流端部は、気液分離器57に接続される。メタン排出ライン58におけるメタン排出方向の下流端部は、図示しないが、メタン排出ライン58から排出されたメタンを貯留するメタン貯留タンクに接続される。
【0055】
第1熱交換器7は、反応槽20から供給される反応生成物と、洗浄原料ガスおよび水素ガスの混合ガスとを熱交換する。第1熱交換器7は、上記した第1加熱側流路70と、上記した第1冷却側流路71とを備える。第1加熱側流路70には比較的温度が低い混合ガスが通過し、第1冷却側流路71には比較的温度が高い反応生成物が通過する。そのため、第1熱交換器7において、第1冷却側流路71を通過する反応生成物から、第1加熱側流路70を通過する混合ガスに熱が移動する。
【0056】
第2熱交換器8は、気液分離器57において分離された生成水と、洗浄原料ガスおよび水素ガスの混合ガスとを熱交換する。第2熱交換器8は、上記した第2加熱側流路80と、上記した第2冷却側流路81とを備える。第2加熱側流路80には比較的温度が低い混合ガスが通過し、第2冷却側流路81には比較的温度が高い生成水が通過する。そのため、第2熱交換器8において、第2冷却側流路81を通過する生成水から、第2加熱側流路80を通過する混合ガスに熱が移動する。
【0057】
循環ユニット9は、洗浄槽30に貯留される生成水を循環させる。循環ユニット9は、循環ライン90と、ポンプ91と、吸引部の一例としてのエジェクタ92とを備える。
【0058】
循環ライン90は、洗浄槽30に貯留する生成水を循環させる。循環ライン90は、洗浄槽30と第2供給ライン50とを接続する。詳しくは、循環ライン90における生成水の循環方向の上流端部は、洗浄槽30の底壁に接続される。循環ライン90における生成水の循環方向の下流端部は、エジェクタ92の第2入口(図示せず)に接続される。
【0059】
ポンプ91は、循環ライン90に設けられる。ポンプ91は、例えば、公知の送液ポンプである。
【0060】
エジェクタ92は、循環ライン90と第2供給ライン50との接続部分に設けられる。詳しくは、エジェクタ92は、第4部分54と、第5部分55と、循環ライン90との接続部分に設けられる。エジェクタ92は、ポンプ91の駆動により、洗浄槽30からの生成水が、循環ライン90から第5部分55に向かってエジェクタ92を通過したときに、内部に負圧を生じる。これによって、第4部分54から供給される生成水が、エジェクタ92の内部に吸引される。つまり、エジェクタ92は、洗浄槽30からの生成水の通過により負圧を生じて、反応槽20からの生成水を吸引する。
【0061】
2.メタンの製造方法
次に、メタン製造システム1におけるメタンの製造方法の第1実施形態について説明する。
【0062】
メタンの製造方法では、まず、原料ガス供給ライン31から洗浄槽30に原料ガスが供給される。原料ガスは、例えば、火力発電所、ごみ焼却施設、下水処理施設、メタン発酵設備、天然ガスの採掘などにより製造される。原料ガスは、COおよび/またはCO2と、水溶性不純物とを含む。なお、本実施形態では、原料ガスが、CO2と水溶性不純物とを含む態様について詳述する。水溶性不純物として、例えば、硫化水素、アンモニア、塩化水素などが挙げられる。これら水溶性不純物は、メタン化反応用触媒22を被毒するため、できるだけ除去することが望ましい。
【0063】
洗浄槽30に供給される原料ガスの温度は、例えば、0℃以上、好ましくは、5℃以上、例えば、35℃以下、好ましくは、20℃以下である。
【0064】
そして、原料ガスは、洗浄槽30において、反応槽20から供給される生成水(後述するメタン溶存水)と接触する。これによって、原料ガスに含まれる水溶性不純物が、生成水に溶解して、原料ガスから除去される。このとき、生成水に溶存するメタンがCO2と置換されるが、メタンとCO2との置換については、詳しくは後述する。
【0065】
洗浄槽30における圧力(ゲージ圧)は、例えば、0.1MPaG以上、好ましくは、0.6MPaG以上、例えば、1MPaG以下、好ましくは、0.9MPaG以下である。
【0066】
次いで、水溶性不純物が除去された原料ガス(洗浄原料ガス)は、洗浄槽30から第1供給ライン40の第1部分41に流入する。そして、洗浄原料ガスは、第1部分41において、水素供給ライン46から供給される水素ガスと、CO2と水素とのmol比が1:4となるように混合される。なお、洗浄原料ガスの流量は、第1流量計44および第1電磁バルブ45により調整され、水素ガスの流量は、第2流量計47および第2電磁バルブ48により調整される。
【0067】
次いで、洗浄原料ガスと水素ガスとの混合ガスは、第2加熱側流路80に供給される。そして、混合ガスは、第2加熱側流路80を通過するときに、第2冷却側流路81を通過する生成水により加熱される。
【0068】
第2加熱側流路80を通過した混合ガスの温度は、例えば、10℃以上、好ましくは、40℃以上、例えば、200℃以下、さらに好ましくは、100℃以下である。
【0069】
次いで、第2加熱側流路80を通過した混合ガスは、第2部分42を介して、第1加熱側流路70に供給される。そして、混合ガスは、第1加熱側流路70を通過するときに、第1冷却側流路71を通過する反応生成ガスにより加熱される。
【0070】
第1加熱側流路70を通過した混合ガスの温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、150℃以上、さらに好ましくは、200℃以上、例えば、300℃以下、好ましくは、250℃以下である。
【0071】
次いで、第1加熱側流路70を通過した混合ガスは、第3部分43を介して、反応槽20に供給される。
【0072】
そして、反応槽20において、下記式(3)に示すように、CO2と水素とが反応して、メタンと水(生成水)とが生成する。
式(3)
【0073】
【0074】
反応槽20の内部温度は、例えば、200℃以上、好ましくは、250℃以上、例えば、700℃以下、好ましくは、650℃以下である。
【0075】
反応槽20の内部圧力(ゲージ圧)は、例えば、0MPaG以上、好ましくは、0.4MPaG以上、例えば、1MPaG以下、好ましくは、0.9MPaG以下である。
【0076】
反応槽20におけるメタンの分圧(ゲージ圧)は、例えば、0.1MPaG以上、好ましくは、0.3MPaG以上、例えば、0.9MPaG以下、好ましくは、0.5MPaG以下である。
【0077】
反応槽20におけるCO2の分圧(ゲージ圧)は、例えば、0.001MPaG以上、好ましくは、0.003MPaG以上、例えば、0.009MPaG以下、好ましくは、0.005MPaG以下である。
【0078】
反応槽20における水素の分圧(ゲージ圧)は、例えば、0.004MPaG以上、好ましくは、0.012MPaG以上、例えば、0.036MPaG以下、好ましくは、0.02MPaG以下である。
【0079】
次いで、メタンと生成水とを含む反応生成物は、第2供給ライン50の第1部分51により、反応槽20から排出される。
【0080】
反応生成物の温度は、例えば、150℃以上、好ましくは、200℃以上、例えば、350℃以下、好ましくは、250℃以下である。
【0081】
次いで、反応生成物は、第1部分51を介して第1冷却側流路71に供給される。そして、反応生成物は、第1冷却側流路71を通過するときに、第1加熱側流路70を通過する混合ガスにより冷却される。
【0082】
第1冷却側流路71を通過した反応生成物の温度は、例えば、5℃以上、好ましくは、20℃以上、例えば、110℃以下、好ましくは、100℃未満である。
【0083】
第1冷却側流路71を通過した反応生成物の温度が上記上限以下であると、第2供給ライン50の内部圧力下において水を沸点以下とすることができ、原料ガス中の水溶性不純物を除去するために、洗浄槽30に供給される水量を十分に確保することができる。
【0084】
次いで、第1冷却側流路71を通過した反応生成物は、第2部分52を介して気液分離器57に供給される。
【0085】
そして、気液分離器57は、反応生成物を生成水とメタンとに分離する。
【0086】
このとき、気液分離器57の温度は、例えば、5℃以上、好ましくは、20℃以上、例えば、110℃以下、好ましくは、100℃未満である。
【0087】
その後、メタンは、メタン排出ライン58を介して、図示しないメタン貯留タンクに貯留される。また、メタン排出ライン58には、気液分離器57と図示しないメタン貯留タンクとの間において、結露水をトラップする装置(例えば、熱交換器、気液分離器など)が設けられていてもよい。
【0088】
また、生成水は、第3部分53を介して第2冷却側流路81に供給される。ここで、気液分離器57において分離された生成水には、メタンが溶存する。以下において、メタンが溶存する生成水をメタン溶存水とする。
【0089】
メタン溶存水におけるメタンの溶存量は、メタン溶存水の総質量に対して、例えば、50ppm以上、好ましくは、100ppm以上、例えば、150ppm以下、好ましくは、130ppm以下である。なお、メタンの溶存量は、検出器により測定することができる(以下同様)。
【0090】
その後、メタン溶存水は、第2冷却側流路81を通過するときに、第2加熱側流路80を通過する混合ガスにより冷却される。
【0091】
第2冷却側流路81を通過したメタン溶存水の温度は、例えば、5℃以上、好ましくは、20℃以上、例えば、100℃以下、好ましくは、60℃以下である。
【0092】
次いで、第2冷却側流路81を通過したメタン溶存水は、第4部分54および第5部分55を介して、スプレーノズル56に供給される。
【0093】
そして、メタン溶存水は、スプレーノズル56から噴霧されて、原料ガス供給ライン31から供給された原料ガスと接触する。
【0094】
メタンはCO2よりも水に対する溶解性が低く、洗浄槽30においてCO2がメタンに対して大過剰存在するため、生成水に溶存するメタンは、洗浄槽30において、CO2と置換される。このとき、上記したように、原料ガス中の水溶性不純物が生成水に溶解する。つまり、水溶性不純物およびCO2が、生成水に溶解するとともに、生成水からメタンが排出される。
【0095】
その後、生成水から排出されたメタンは、洗浄原料ガスとともに、洗浄槽30から第1供給ライン40の第1部分41に流入する。
【0096】
また、水溶性不純物およびCO2が溶解した生成水は、洗浄槽30に貯留され、ポンプ91により循環ライン90を介してエジェクタ92に送液される。そして、生成水が循環ライン90から第5部分55に向かってエジェクタ92を通過するときに、エジェクタ92の内部に負圧が生じて、第4部分54からのメタン溶存水を吸引する。これによって、循環ライン90からの生成水と、第4部分54からのメタン溶存水とが合流して、スプレーノズル56により噴霧される。
【0097】
その後、レベル計32が、洗浄槽30内の水位が第1の所定値以上であることを検知すると、図示しない制御部が、電磁バルブ33に排水ライン34を開放させて、洗浄槽30から生成水を排出する。
【0098】
排水ライン34から排出される生成水におけるCO2の溶存量は、排出される生成水の総質量に対して、例えば、1000ppm以上、好ましくは、2000ppm以上、さらに好ましくは、5000ppm以上である。なお、CO2の溶存量は、検出器により測定することができる。
【0099】
3.作用効果
図1に示すように、第2供給ライン50が反応槽20において生成した生成水を反応槽20から洗浄槽30に供給し、洗浄槽30において、COおよび/またはCO
2と水溶性不純物とを含む原料ガスと、生成水とを接触させる。
【0100】
このとき、原料ガスに含まれる水溶性不純物が生成水に溶解されるとともに、生成水に溶存するメタンが、CO2に置換される。そのため、生成水を、原料ガスに含まれる水溶性不純物の除去に有効利用できるとともに、生成水に溶存するメタンを低減することができる。その結果、生成水の安全性の向上を図ることができ、かつ、環境負荷を低減することができる。
【0101】
また、洗浄槽30と、第1供給ライン40と、反応槽20と、第2供給ライン50と、気液分離器57とが、クローズドラインを構成する。そのため、メタン製造システム1からメタンが排出されることを抑制することができる。その結果、環境負荷の低減を確実に図ることができる。
【0102】
また、循環ライン90は、洗浄槽30に貯留される生成水を循環させる。そのため、生成水に溶存するメタンを確実にCO2に置換することができる。その結果、生成水の安全性の向上を確実に図ることができるとともに、環境負荷の低減をより一層確実に図ることができる。
【0103】
しかるに、メタン製造システム1において、原料ガスが供給される洗浄槽30の内部圧力が最も高く、第1供給ライン40、反応槽20および第2供給ライン50の順に、それらの内部圧力は小さくなる。そのため、生成水を反応槽20から洗浄槽30に供給して、生成水により原料ガス中の水溶性不純物を除去するには、生成水を圧送するための機構を要する。
【0104】
この点、メタン製造システム1では、循環ライン90と第2供給ライン50との接続部分に設けられるエジェクタ92が、洗浄槽30を循環する生成水の通過により負圧を生じて、反応槽20からの生成水を吸引する。そのため、簡易な構成でありながら、生成水を循環させることができながら、反応槽20からの生成水を安定して洗浄槽30に供給することができる。
【0105】
また、スプレーノズル56は、反応槽20から供給される生成水を洗浄槽30内においてスプレーする。そのため、洗浄槽30において、CO2と水溶性不純物とを含む原料ガスと、生成水とを効率よく接触させることができる。その結果、原料ガスから水溶性不純物を効率よく除去できるとともに、生成水に溶存するメタンを確実に低減することができる。
【0106】
また、ポンプ91とスプレーノズル56とにより、生成水と原料ガスとの接触回数を増やすことができ、生成水による水溶性不純物の吸収回数を増やすことができる。
【0107】
なお、上記の第1実施形態では、原料ガスがCO2と水溶性不純物とを含むが、原料ガスの組成は、これに限定されない。原料ガスは、COと水溶性不純物とを含んでもよく、CO2とCOと水溶性不純物とを含んでもよい。これらによっても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0108】
4.第2実施形態
次に、
図2を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
【0109】
第1実施形態では、
図1に示すように、メタン製造システム1が2つの熱交換器を備えるが、メタン製造システム1の構成はこれに限定されない。
【0110】
第2実施形態では、
図2に示すように、メタン製造システム1は、第2熱交換器8を備えず、第1熱交換器7のみを備える。具体的には、第1供給ライン40における第1部分41のCO/CO
2供給方向の下流端部が、第1冷却側流路71の上流端部に接続される。また、第2供給ライン50における第2部分52の生成水の供給方向の下流端部が、気液分離器57に接続され、第2供給ライン50における第3部分53の生成水の供給方向の下流端部が、エジェクタ92に接続される。
【0111】
このような第2実施形態によっても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0112】
5.変形例
第1実施形態では、メタン製造システム1が2つの熱交換器を備え、第2実施形態では、メタン製造システム1が1つの熱交換器を備えるが、本発明は、これに限定されない。熱交換器の個数は、条件に応じて適宜変更される。また、メタン製造システム1において、熱交換器を設けないこともできる。一方、メタン製造システム1における熱利用の観点から、第1実施形態および第2実施形態のように、メタン製造システム1が熱交換器を備えることが好ましい。
【0113】
第1実施形態および第2実施形態では、水素供給ライン46は、第1供給ライン40の第1部分41に接続されるが、水素供給ライン46の接続箇所は、特に制限されない。例えば、水素供給ライン46は、第1供給ライン40のいずれの部分(第1部分41~第3部分43のうちの1つ)に接続されてもよい。また、水素供給ライン46を反応槽20に直接接続して、反応槽20に水素ガスと洗浄原料ガスとを別々に供給することもできる。
【0114】
一方、水素供給ライン46から供給される水素ガスを、第1供給ライン40から供給される洗浄原料ガスとともに加熱できるので、第1実施形態および第2実施形態のように、水素供給ライン46は、熱交換器に対してCO/CO2供給方向の上流側において、第1供給ライン40に接続されることが好ましい。
【0115】
また、反応槽20において生成するメタンガスは、反応槽20から直接回収することもできる。一方、メタン製造システム1における熱利用の観点から、第1実施形態および第2実施形態のように、反応槽20において生成した反応生成物を、熱交換器を通過させた後、気液分離器によりメタンと生成水とを分離させることが好ましい。特に第1実施形態のように、第1熱交換器7と第2熱交換器8との間に気液分離器を設けて、メタンと生成水とを分離させることが熱効率の観点から好ましい。
【0116】
第1実施形態および第2実施形態では、生成水が、エジェクタ92により吸引されて、洗浄槽30に供給されるが、本発明は、これに限定されない。第2供給ライン50にポンプを設けて、生成水を洗浄槽30に圧送することもできる。
【0117】
また、メタン製造システム1は、メタンガスを検知可能なガス検知器を備えてもよい。メタン製造システム1がガス検知器を備えると、メタンガスの漏出を検知でき、機器(例えば、熱交換器など)の破損などの異常状態を検知することができる。
【0118】
このような変形例によっても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0119】
1 メタン製造システム
20 反応槽
30 洗浄槽
40 第1供給ライン
50 第2供給ライン
56 スプレーノズル
90 循環ライン
92 エジェクタ