(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】消火栓設備
(51)【国際特許分類】
A62C 35/20 20060101AFI20221111BHJP
A62C 3/00 20060101ALI20221111BHJP
【FI】
A62C35/20
A62C3/00 J
(21)【出願番号】P 2021183595
(22)【出願日】2021-11-10
(62)【分割の表示】P 2020133825の分割
【原出願日】2016-09-30
【審査請求日】2021-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100171446
【氏名又は名称】高田 尚幸
(72)【発明者】
【氏名】森 智彦
【審査官】上谷 公治
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-190315(JP,A)
【文献】特開2010-275794(JP,A)
【文献】特開2016-047313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 35/20
A62C 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車道と、該車道の路面よりも高い位置にトンネルの側壁に沿って形成された監視員通路と、を有するトンネルにおける前記監視員通路に設けられた凹部に設置された消火栓装置を備え、
前記消火栓装置は、
前記車道側に露出するように配置された正面板と、前記監視員通路の路面側に露出するように配置された上蓋と、を有する収容部と、
該収容部に収容された消火用のホースと、を備え、
前記消火栓装置の前記正面板及び前記上蓋には、前記消火栓装置の取り扱いの表示が前記収容部の外側から視認可能に設けられており、
前記監視員通路上であって前記消火栓装置の前記取り扱いの表示が設けられている前記上蓋の上方には、前記トンネルの側壁に沿う方向に手摺りが配置されていることを特徴とする消火栓設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消火栓設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、高速道路や自動車専用道路等のトンネル内には消火栓装置が設けられている。消火栓装置内には、先端にノズルが装着されたホース及び消火栓弁を含むバルブ類が、消火栓扉で開放自在に収納されている。
【0003】
一般的に、消火栓装置は、トンネルの側壁に沿って、例えば50メートル間隔に配置されている。
トンネルの側壁に沿って車道よりも一段高い監視員通路が設けられたトンネルでは、火災を伴う車両事故が発生した場合、事故車両の運転者等の道路利用者(操作者)は、車道の路面と監視員通路の路面との間に設置されたステップ等により監視員通路に登り、トンネルの側壁に設置された消火栓装置の消火栓扉を前方に開放して、ノズル付きのホースを取出して消火作業を行う。
【0004】
消火栓装置が車道から離れた高い位置に設置されているため、監視員通路にまで上って操作しなければならないため、時間等を要するという不都合があった。また、消火栓装置を使用しない際には、トンネルの側壁に沿って配置された消火栓装置により、監視員通路の通行の支障になっていた。
【0005】
そこで、監視員通路の路面と車道の路面との間に形成された監視員通路の側壁に凹部(開口)が設けられ、凹部に消火栓装置が取り付けられ、消火栓装置から車道側にホースが引き出し可能になっているものが提案されている(下記特許文献1参照)。この消火栓装置では、操作者は、車道に立って、ホースを道路側に引き出して消火活動を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の消火栓装置では、監視員通路の路面の下方にある蓋(銘板)を開けて、ホースを取り出し、開閉レバーを開ける等の作業をする際には、監視員通路側の操作者は、監視員通路から腰をかがめて監視員通路の路面の下方にまで手を延ばして行うか、車道まで下りて行わなくてはならず、作業が煩わしい。このため、監視員通路の上面及び車道側の面に消火栓装置を埋め込み、当該消火栓装置のホース等を上方に引き上げて使用可能としたものが考えられる。
【0008】
ところで、消火栓装置では、収容されているホースを引き延ばすのに要する力が所定範囲内に納まっているか等、消火時に円滑に作業ができるかを事前に確認する試験を行う必要がある。上記のように監視員通路内に埋め込まれた消火栓装置の場合、設置状況を想定して、例えば床面を一段掘り下げてそこに消火栓装置を設置して試験を行うとすると、消火栓装置を設置する箇所を形成するために床面を掘る等の大掛かりな工事が必要となってしまうという問題点がある。
【0009】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、容易に試験ができる消火栓設備を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る消火栓設備は、車道と、該車道の路面よりも高い位置にトンネルの側壁に沿って形成された監視員通路と、を有するトンネルにおける前記監視員通路に設けられた凹部に設置された消火栓装置を備え、前記消火栓装置は、前記車道側に露出するように配置された正面板と、前記監視員通路の路面側に露出するように配置された上蓋と、を有する収容部と、該収容部に収容された消火用のホースと、を備え、前記消火栓装置の前記正面板及び前記上蓋には、前記消火栓装置の取り扱いの表示が前記収容部の外側から視認可能に設けられており、前記監視員通路上であって前記消火栓装置の前記取り扱いの表示が設けられている前記上蓋の上方には、前記トンネルの側壁に沿う方向に手摺りが配置されていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る試験対象となる消火栓装置の設置状態を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る試験対象となる消火栓装置において、給水管、消火栓弁及び開閉レバーを含む昇降ユニットが上昇して使用位置の状態を示す正面図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る試験対象となる消火栓装置において、給水管、消火栓弁及び開閉レバーを含む昇降ユニットが上昇して使用位置の状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る試験対象となる消火栓装置の開閉レバーを示し、(a)閉位置の斜視図であり、(b)平面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る試験対象となる消火栓装置の格納位置の状態を示す斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る消火栓装置の試験治具の構成を示す分解斜視図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る消火栓装置の試験治具に消火栓装置を格納位置に設置した斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る消火栓装置の試験治具に消火栓装置を使用位置に設置した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一実施形態に係る消火栓装置の試験治具及び消火栓装置の試験方法について、図面に基づいて説明する。
まず、試験対象となる消火栓装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る消火栓装置の設置状態を示す斜視図である。
消火栓装置100は、主に、高速道路や自動車専用道路等のトンネルTに設置され、自動車事故等によるトンネルT内の火災の際に消火するために用いられる。
トンネルTは、車両が通行する車道1の路面1Tと、曲面で形成された外殻体Sと、を備えている。また、トンネルTの内部には、外殻体Sの内面(トンネルの側壁)S1に沿って、車道1の路面1Tよりも高い位置に監視員通路2の路面2Tが設けられている。監視員通路2の路面2Tには、手摺り4が設けられている。
監視員通路2の路面2Tと車道1の路面1Tとの間には、鉛直面に沿って形成された通路壁面3が設けられている。監視員通路2の路面2T及び通路壁面3に沿って、消火栓装置100が設置されている。
【0013】
図2は、消火栓装置100において、昇降ユニット20が上昇して使用位置の状態を示す正面図である。
図3は、消火栓装置100において、昇降ユニット20が上昇して使用位置の状態を示す斜視図である。
図2及び
図3に示すように、消火栓装置100は、筐体10と、筐体10に対して上下方向に昇降可能に設けられた昇降ユニット20と、を備えている。
【0014】
筐体10は、底板11と、底板11の車道1側に配置され鉛直面に沿う正面板12と、正面板12と反対側に配置された後板13と、正面板12と後板13とを連結する側板14と、底板11と反対側に配置され、両側方に配置された上板15と、を有している。
図1に示すように、正面板12が通路壁面3に沿うように、筐体10は監視員通路2に埋め込まれている。
【0015】
正面板12には、泡消火栓と記載された名称銘板12A及び消火栓の取り扱いが記載された銘板12Bが設けられている。
【0016】
昇降ユニット20は、筐体10に支持された支持体21と、支持体21の上端に設けられた上蓋22と、上蓋22の下面に設けられたホース収容部23と、ホース収容部23に収容されたホース24と、消火栓開閉レバー25と、を有している。
【0017】
支持体21は、下端が筐体10の底板11等に支持され、上端が上蓋22に支持されている。支持体21は、平面視で、筐体10の両側方の上蓋22間に配置されている。支持体21は、図示しない付勢手段により上方に付勢されている。また、上蓋22の上面には、消火栓の取り扱いが記載された銘板22Aが設けられている。
【0018】
上蓋22は、支持体21の上端に支持されている。上蓋22にはラッチ31が設けられ、筐体10の後板13にはラッチ受け(不図示。以下同じ。)が設けられている。ラッチ31に設けられた操作部32を操作することにより、ラッチ31とラッチ31受けとの間で開錠及び施錠が可能とされている。
【0019】
ホース収容部23は、上下方向に離間して配置された一対の正面板26を有している。正面板26は、支持体21に固定されている。正面板26には、ホース24の収容箇所を示す銘板26A及び消火栓装置100の取り扱いが記載された銘板26Bが設けられている。
【0020】
ホース24は、巻回されてホース収容部23内に収容されている。ホース24の先端にはノズル41が設けられている。ホース24におけるノズル41近傍の箇所は、ホース収容部23に着脱可能に係止されている。
【0021】
ホース収容部23の一対の正面板26の間には、空間(取出空間)Uが形成されている。ホース24は、取出空間Uから取り出し可能とされている。
【0022】
車道1や監視員通路2の路面1T,2Tの下方には、不図示の給水本管が設けられている。給水本管には、給水配管51が立ち上がるように接続されている。給水配管51は、ホース24に接続され、昇降ユニット20内に配置されている。
【0023】
図4は、消火栓装置100の消火栓開閉レバー25を示し、(a)閉位置の斜視図であり、(b)平面図である。
図4に示すように、給水配管51には、消火栓弁52が設けられている。消火栓弁52には、消火栓開閉レバー25がワイヤ連結により連結されている。また、消火栓開閉レバー25の開位置への操作により、ポンプ起動連動スイッチ(不図示)がオン状態となり、消火ポンプ設備(不図示)のポンプ起動が行われる。
【0024】
次に、消火栓装置100を使用する際の使用方法について説明する。
図5は、消火栓装置100の格納位置100Xの状態を示す斜視図である。
図1及び
図5に示すように、昇降ユニット20が監視員通路2の路面2Tの下方に配置された格納位置100Xにある状態から、ラッチ31の操作部32を操作して、開錠すると、支持体21が上方に付勢されている昇降ユニット20は上昇する。つまり、給水配管51、給水配管51に設けられた消火栓弁52、消火栓弁52を開閉可能とする消火栓開閉レバー25等が一体として、上昇する。
【0025】
次に、ノズル41をホース収容部23から取り外して、ホース24を消火位置まで引き延ばす。
【0026】
図4に示すように、給水配管51の延在方向Zに対して消火栓開閉レバー25は、直交する向きに取り付けられた状態が、閉位置25Xとされている。当該閉位置25Xから、監視員通路2側に回動(平面視において反時計回りに90度回動)することで(
図4(b)に示す二点鎖線参照)、消火栓開閉レバー25は開位置25Yとなり、ワイヤ接続された消火栓弁52が開く。また、消火栓開閉レバー25の操作にともなって、所定位置に設けられたポンプ起動連動スイッチがオンとなり、消火ポンプの運転が開始される。これにより、ノズル41から火用水の放水が開始される。
【0027】
次に、消火栓装置の試験治具について説明する。
図6は、消火栓装置の試験治具の構成を示す分解斜視図である。
図6に示すように、消火栓装置の試験治具ユニット(試験治具)200は、消火栓装置100が設置される支持体201と、支持体201に連結可能とされた連結体211,221と、を備えている。
【0028】
支持体201は、直方体の上面202から下方に向かって凹部203を形成した形状をなしている。凹部203は、消火栓装置100と対応する形状とされている。
【0029】
支持体201の一方の側面204には、複数のボルト205が設けられている。支持体201の他方の側面206には、ボルト205と締結可能とされた不図示のナットが設けられている。本実施形態では、支持体201は、一例として高さ約900mm、奥行約750mmとされている。
【0030】
連結体211は、直方体状に形成されている。連結体211の高さは、支持体201の高さと、略同一とされている。このため、床面F上に支持体201及び連結体211を設置した状態で、支持体201の上面202と連結体211の上面212とは、同一平面上に配置されている。
【0031】
連結体221(
図8参照)は、支持体201の上面202及び連結体211の上面212と同一平面上に配置されている平面部222と、平面部222の端部から傾斜して形成された傾斜部223と、を有している。
【0032】
連結体211の一方の側面214及び連結体221の一方の側面224(
図8参照)には、支持体201と同様に、複数のボルト215が設けられている。連結体211の他方の側面216には、ボルト215と締結可能とされた不図示のナットが設けられている。本実施形態では、連結体211は、一例として幅約3,000mm、高さ約900mm、奥行約750mmとされている。
【0033】
図7は、試験治具ユニット200に消火栓装置100を格納位置に設置した斜視図である。
図6及び
図7に示すように、床面F上に設置された支持体201に対して、平面視一方側(X1方向)に一列状に複数の連結体211が配置されている。
【0034】
本実施形態では、支持体201の側面204に設けられたボルト205に、連結体211の側面216に設けられたナットが締結されている。同様に、連結体211の側面214に設けられたボルト215に、連結体211の側面216に設けられたナットが締結されている。このように、複数の連結体211が連結されている。一列状に配置された連結体211の先端部には、傾斜部223を有する連結体221が連結されている。
なお、支持体201と連結体211との連結、及び連結体211どうしの連結は、結束バンド等により連結されていてもよい。あるいは、支持体201と連結体211(また連結体211どうし)は連結されずに、隣接配置されている構成であってもよい。
なお、連結体211の先端部には、傾斜部223を有する連結体221が連結されていなくてもよい。
【0035】
支持体201の凹部203内には、消火栓装置100が配置されている。消火栓装置100は、支持体201の凹部203の底面に不図示のボルト等により連結されていることが好ましい。
【0036】
次に、消火栓装置の試験方法について説明する。
まず、支持体設置工程を行う。
支持体201を、床面F上に設置する。
【0037】
次に、連結体設置工程を行う。
支持体201の平面視一方側(X1方向)に、複数の連結体211を一列状に連結する。本実施形態では、支持体201の側面204側に複数の連結体211をボルト205,215により順次連結していく。連結体211の先端部には連結体221を連結する。
【0038】
次に、消火栓装置設置工程を行う。
支持体201の凹部203内に、消火栓装置100を設置する。
なお、連結体設置工程の前に消火栓設置工程を行ってもよい。
【0039】
次に、ホース引き伸ばし工程を行う。
図8は、試験治具ユニット200に消火栓装置100を使用位置に設置した斜視図である。
図8に示すように、ラッチ31の操作部32(
図3参照)を操作して開錠して、昇降ユニット20を上昇させる。作業者は、支持体201の上面202及び連結体211の上面212に立って、昇降ユニット20内のホース24をX方向に引っ張る。この際に、消火栓装置100からホース24を引き出すのに要する力等が所定の範囲内にあるか等のホース引出試験やばらけ試験を行う。
なお、支持体201に対して連結体211,221をX1方向と反対方向のX2方向に連結し直すことで、X2方向のホース引出試験やばらけ試験を行うこともできる。
また、作業者は、床面F上に立って、X1方向及びX2方向にホース24を引っ張って、ホース引出試験やばらけ試験を行うこともできる。
【0040】
このように構成された消火栓装置の試験治具ユニット200及び消火栓装置の試験方法では、床面Fに支持体201を設置して、支持体201からX1方向に一列状に複数の連結体211を連結して、支持体201の凹部203に消火栓装置100を設置する。これにより、支持体201の上面202及び連結体211の上面212は床面Fよりも高くなる。床面Fを例えば消火栓装置100が設置されるトンネルTの車道1の路面1Tと想定して、支持体201の上面202及び連結体211の上面212を監視員通路2の路面2Tと想定すると、消火栓装置100の昇降ユニット20を上昇させ、収容されているホース24を監視員通路2の路面2Tに想定した支持体201の上面202及び連結体211の上面212の上をX1方向に引き延ばす試験を行うことができる。よって、消火栓装置100を設置するために床面Fを掘り下げる等の大掛かりな工事を行うことなく、容易に試験を行うことができる。
【0041】
また、床面Fを車道1の路面1Tと想定して、ホース24を車道1の路面1Tと想定した床面Fに沿って引き延ばす試験も、試験治具の追加や設置作業を伴わずに行うことができるため、利便性が高い。
【0042】
また、連結体211,221は支持体201からX1方向に一列状に連結されるため、支持体201及び連結体211,221の位置ずれが抑制され、試験を適切に行うことができる。
【0043】
また、支持体201と連結体211との連結、及び複数の連結体211どうしの連結は、ボルト205,215により締結されている。よって、ボルト205,215を締結することで支持体201及び複数の連結体211により模擬監視員通路を組み立てて、消火栓装置100からホース24をX1方向に引き延ばす試験を行うことができる。また、試験終了後にはボルト205,215を取り外すことで支持体201及び連結体211を分解してコンパクトに収容することができる。さらには、支持体201とX1方向基端側の連結体211とを連結しているボルト205を取り外して、
図8に二点鎖線で示すように支持体201を鉛直軸回りに回転させて再び連結体211とX2方向(
図8参照)に連結させることで、消火栓装置100に対するホース24の引き出し方向をかえてホース24を引き伸ばす試験も行うことができる。
【0044】
また、支持体201の高さ及び連結体211の高さは略同一とされているため、床面F上に支持体201及び連結体211を設置した状態で、支持体201の上面202及び連結体211の上面212は面一とされる。よって、支持体201の上面202及び連結体211の上面212を監視員通路2の路面2Tと想定して、段差のない監視員通路2の路面2Tを想定した試験を行うことができる。
【0045】
なお、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0046】
例えば、支持体201及び連結体211の構成は種々採用可能であるが、板金等で外形を組み立てた後に、内部にコンクリートを充填させて構成されていてもよい。また、支持体201及び連結体211の下部に、それぞれ高さ調整可能なアジャスター(不図示)を設けたり、水平方向に転動可能なキャスター(不図示)を設けたりしてもよい。また、監視員通路2の路面2Tと同等の仕上げ材をパネル状に形成して、支持体201の上部及び連結体211の上部に着脱可能に装着する構成であってもよい。
【0047】
また、上記に示す実施形態では、昇降ユニット20が昇降可能に構成されているが、本発明はこれに限られず、監視員通路2の車道1側に設置された構成(監視員通路2に埋め込まれた構成)であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
100…消火栓装置
100X…格納位置
100Y…使用位置
1…車道
1T…車道の路面
2…監視員通路
2T…監視員通路の路面
3…通路壁面
10…筐体
11…底板
12…正面板
13…後板
14…側板
15…上板
20…昇降ユニット
21…支持体
22…上蓋
23…ホース収容部
24…ホース
25…消火栓開閉レバー
25X…閉位置
25Y…開位置
31…ラッチ
32…操作部
36…正面板
41…ノズル
51…給水配管
52…消火栓弁
200…消火栓装置の試験治具ユニット(試験治具)
201…支持体
202…支持体の上面
203…凹部
205,215…ボルト
211,221…連結体
212…連結体の上面
U…空間
S1…内面
T…トンネル