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  • 特許-ランバーサポートアセンブリ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】ランバーサポートアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/66 20060101AFI20221111BHJP
   A47C 7/46 20060101ALN20221111BHJP
【FI】
B60N2/66
A47C7/46
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021505972
(86)(22)【出願日】2019-06-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 KR2019007598
(87)【国際公開番号】W WO2020045806
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-02-03
(31)【優先権主張番号】10-2018-0101407
(32)【優先日】2018-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518436629
【氏名又は名称】デチャン シート カンパニー リミテッド-ドンタン
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】チョ チャンギ
(72)【発明者】
【氏名】キム ジンオ
(72)【発明者】
【氏名】チョ キョンミン
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1701141(KR,B1)
【文献】特開2013-129245(JP,A)
【文献】特開2011-161943(JP,A)
【文献】米国特許第05076643(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/00-90
A47C 7/40-48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に第1孔が形成され、一側端部に第2孔が形成されたサスペンションマットと、
一側端部に前記第1孔と重なり合う第1クリップ孔が形成されたエアブラダーと、
ポンプを含み、一側端部に前記第2孔と重なり合う第2クリップ孔が形成されたポーチと、
前記第1クリップ孔または前記第2クリップ孔に装着可能な固定クリップと、
前記エアブラダーに接続される第1チューブと、前記ポンプに接続される第2チューブを備え、前記サスペンションマットの背面に結合する電磁弁と、を含み、
前記エアブラダー及び前記ポーチは、前記固定クリップを用いて前記サスペンションマットに結合されるランバーサポートアセンブリ。
【請求項2】
前記固定クリップは、
プレート状のヘッド部と、
前記ヘッド部の一側に形成され、外周に長さ方向に沿って複数のリング状係止段が設けられた支柱部と、から構成されることを特徴とする請求項1に記載のランバーサポートアセンブリ。
【請求項3】
前記サスペンションマットの背面には、前記第1チューブまたは前記第2チューブを固定するフックが少なくとも一つ以上設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のランバーサポートアセンブリ。
【請求項4】
前記サスペンションマットの上部の両側端部に結合する一対の引張スプリングをさらに含む請求項1~3のいずれか一項に記載のランバーサポートアセンブリ。
【請求項5】
前記サスペンションマットの背面に結合するワイヤユニットをさらに含む請求項1~4のいずれか一項に記載のランバーサポートアセンブリ。
【請求項6】
前記第1孔及び前記第1クリップ孔と連通する第1連通孔と、前記第2孔及び前記第2クリップ孔と連通する第2連通孔を備え、前記サスペンションマットの前面に重ね当てられるフェルトをさらに含む請求項1~5のいずれか一項に記載のランバーサポートアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートの背もたれ内部に設けられるランバーサポートアセンブリに係り、特に、エアブラダーを備えたランバーサポートアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
この項目には、本明細書の技術的意義を理解するために役立つ従来技術を記載する。ただし、公知の有無に関する明確な記載がない限り、記載されている従来技術が、出願前に公知されたことを意味するわけではない。
【0003】
ランバーサポートアセンブリとは、車両等のシートの背もたれ内部に設けられ、シートの使用者の腰を支持するシートの構成品を意味する。
【0004】
また、韓国登録特許公報第10-160916号及び韓国登録特許公報第10-1701141号に公知されたように、一部のランバーサポートアセンブリは、複数のエアブラダーを備えることもある。
【0005】
前述した複数のエアブラダーは、シート使用者の操作により、選択的に膨張したり収縮することで、シート使用者の腰の疲労を軽減させる機能を果たす。
【0006】
一方、エアブラダーを備えるランバーサポートアセンブリは、必要不可欠な構成要素として、背中を支持するサスペンションマットと、エアブラダーに空気を送るポンプと、エアブラダーに出入りする空気を制御する電磁弁と、ポンプと電磁弁乃至電磁弁と複数のエアブラダーを接続する複数のチューブを含む。
【0007】
また、前述した韓国登録特許公報第10-1701141号に公知されたランバーサポートアセンブリは、サスペンションマットにエアブラダーが熱融着によって付着され、ポンプが電磁弁と一体に構成されているため、組立とメンテナンス(部品交換)が容易ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国登録特許第10-1609161号公報(2016年4月20日公告)
【文献】韓国登録特許第10-1701141号公報(2017年2月1日公告)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、エアブラダーと、エアブラダーを作動させる構成要素を備え、組立とメンテナンスが容易なランバーサポートアセンブリを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態によれば、ランバーサポートアセンブリは、内側に第1孔が形成され、一側端部に第2孔が形成されたサスペンションマットと、一側端部に前記第1孔と重なり合う第1クリップ孔が形成されたエアブラダーと、ポンプを含み、一側端部に前記第2孔と重なり合う第2クリップ孔が形成されたポーチと、前記第1クリップ孔または前記第2クリップ孔に装着可能な固定クリップと、前記エアブラダーに接続される第1チューブと、前記ポンプに接続される第2チューブを備え、前記サスペンションマットの背面に結合する電磁弁と、を含む。
【0011】
前記固定クリップは、プレート状のヘッド部と、前記ヘッド部の一側に形成され、外周に長さ方向に沿って複数のリング状の係止段が設けられた支柱部とから構成される。
【0012】
前記サスペンションマットの背面には、前記第1チューブまたは前記第2チューブを固定するフックを少なくとも一つ以上形成することができる。
【0013】
また、本発明の一実施形態に係るランバーサポートアセンブリは、前記サスペンションマットの上部の両側端部に結合する一対の引張スプリングと、前記サスペンションマットの背面に結合するワイヤユニットと、をさらに含むことができる。
【0014】
また、本発明の一実施形態に係るランバーサポートアセンブリは、前記第1孔及び前記第1クリップ孔と連通する第1連通孔と、前記第2孔及び前記第2クリップ孔と連通する第2連通孔を備え、前記サスペンションマットの前面に重ね当てられるフェルト、をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一実施形態に係るランバーサポートアセンブリは、背景技術で言及された従来のランバーサポートアセンブリに比べて、組立とメンテナンス(構成品の交換)が非常に容易である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100の分解斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100の斜視図である。
図3】サスペンションマット110と電磁弁150の結合構造を示す図である。
図4】ワイヤユニット170の斜視図である。
図5】本発明の他の実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100′の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明の様々な実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100、100′について具体的に説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100の分解斜視図であり、図2は、本発明の一実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100の斜視図である。
【0019】
図1乃至図2に示すように、実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100は、サスペンションマット110、エアブラダー120、ポーチ130、固定クリップ140、及び電磁弁150を含む。
【0020】
サスペンションマット110は、シートの内部に設けられるもので、シート使用者の背中を支持する機能を果たす。サスペンションマット110は、所定の面積を有し、弾性のある金属材、及び合成樹脂材からなる。
【0021】
サスペンションマット110の内側には、少なくとも一つ以上の第1孔112が形成され、端部には少なくとも一つ以上の第2孔114が形成される。第1孔112の数は、エアブラダー120の数とエアブラダー120の形状に応じて異なることがあり、第2孔114の数は、ポーチ130の大きさと形状に応じて異なることがある。
【0022】
一方、部品[固定クリップ140]の互換性のために、第1孔112と第2孔114は同じサイズで構成される。
【0023】
エアブラダー120は、空気が取り込まれると膨張する部品で、シート使用者の腰の疲労度を軽減させる機能を果たし、少なくとも一つ以上が備えられる。エアブラダー120は、サスペンションマット110の前面に結合される。
【0024】
エアブラダー120の一側端部(上部中央など)には、第1孔112と重なり合う第1クリップ孔122が形成される。第1クリップ孔122は、第1孔112と同じ大きさであることができる。エアブラダー120の大きさと形状に応じて、第1クリップ孔122の位置は調整できる。
【0025】
ポーチ130の内部には、エアブラダー120により空気を送るポンプ132が備えられ、ポーチ130の一側には、第2孔114と重なり合う第2クリップ孔134が形成される。
【0026】
固定クリップ140は複数が具備され、第1孔112と第1クリップ孔122が重なり合った状態で第1クリップ孔122に挿入され、サスペンションマット110にエアブラダー120を固定させる。また、第2孔114と第2クリップ孔134が重なり合った状態で第2クリップ孔134に挿入され、サスペンションマット110にポーチ130を固定させる。
【0027】
固定クリップ140は、合成樹脂材で構成されることができる。
【0028】
固定クリップ140は、様々な形態で構成されることができ、一つの例として、固定クリップ140は、プレート状のヘッド部142と、ヘッド部142の一側に突出形成され、外周に長さ方向に沿って複数のリング状係止段144aが設けられた支柱部144とから構成される。
【0029】
電磁弁150は、エアブラダー120に接続される第1チューブ152[第1チューブ152の数はエアブラダー120の数に応じて変わることがある]と、ポーチ130内部のポンプ132に接続される第2チューブ154とを含み、サスペンションマット110の背面に結合する。
【0030】
図3は、サスペンションマット110と電磁弁150の結合構造を示す図である。
【0031】
図3を参照すると、本発明の一実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100は、サスペンションマット110には複数の固定孔が形成され、電磁弁150には複数の固定リングが備えられ、固定リングが固定孔に挿入されてサスペンションマット110に電磁弁150が結合するように構成されることができる。
【0032】
一方、本発明の一実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100は、引張スプリング160とワイヤユニット170をさらに含むことができる。引張スプリング160とワイヤユニット170は、実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100をシートフレームに固定する用途で使用される。
【0033】
ワイヤユニット170は、サスペンションマット110の背面に複数設けられたワイヤ固定突起18に結合するように構成されることができる。また、ワイヤユニット170とサスペンションマット110は、インサート射出によって結合するように構成されることもできる。図4を参照すると、ワイヤユニット170は、直線状の第1ワイヤ172、コの字型の第2ワイヤ174、ハンガークリップ176、ワイヤクリップ178から構成されることができる。
【0034】
図5は、他の実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100′の分解斜視図である。
【0035】
図5を参照すると、他の実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100′は、一実施形態によるランバーサポートアセンブリ100に比べて、振動または音を吸収する材質で構成された所定の面積のフェルト180をさらに含む。フェルト180は、サスペンションマット110とエアブラダー120との間に備えられ、フェルト180には第1孔112及び第1クリップ孔122と連通する第1連通孔182と、第2孔114及び第2クリップ孔134と連通する第2連通孔184とが形成されることができる。
【0036】
様々な実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100、100′は、固定クリップ140を用いてサスペンションマット110にエアブラダー120とポーチ130を迅速に結合することができる構造であるため、背景技術で言及された従来のランバーサポートアセンブリに比べて、組立とメンテナンス(構成品の交換)が大幅に容易である。
【0037】
また、サスペンションマット110にフック116が設けられ、ケーブルタイなどがないことから、第1チューブ152と第2チューブ154をすっきり整えることができる。
【0038】
前述した実施形態に係るランバーサポートアセンブリ100、100′は、当該技術分野において通常の知識を有する者によって、発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様に変形(応用)することができる。
【0039】
したがって、本明細書が開示する技術の特許請求の範囲は、「発明の説明」及び「図面」全般に内包する技術的思想に基づいて幅広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0040】
100 ランバーサポートアセンブリ
110 サスペンションマット
112 第1孔
114 第2孔
116 フック
118 ワイヤー固定突起
120 エアブラダー
122 第1クリップ孔
130 ポーチ
132 ポンプ
134 第2クリップ孔
140 固定クリップ
142 ヘッド部
144 支柱部
144a 係止段
150 電磁弁
152 第1チューブ
154 第2チューブ
160 引張スプリング
170 ワイヤユニット
172 第1ワイヤ
174 第2ワイヤ
176 ハンガークリップ
178 ワイヤクリップ
180 フェルト
182 第1連通孔
184 第2連通孔
図1
図2
図3
図4
図5