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特許7175418不動産決済支援システム、不動産決済支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-10
(45)【発行日】2022-11-18
(54)【発明の名称】不動産決済支援システム、不動産決済支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20221111BHJP
【FI】
G06Q50/16 320
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022116888
(22)【出願日】2022-07-22
【審査請求日】2022-07-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507148490
【氏名又は名称】株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】本間 英明
(72)【発明者】
【氏名】成宮 正一郎
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/167071(WO,A1)
【文献】特開2010-033412(JP,A)
【文献】特開2021-189768(JP,A)
【文献】特開2005-107558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
売主から買主へ仲介業者及び司法書士を介して不動産の決済を支援する不動産決済支援システムであって、
決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得する不動産情報取得部と、
前記不動産の決済用に前記仲介業者が選定した司法書士を仮登録する仮登録部と、
前記仮登録した司法書士に受任の意思を確認する受任意思確認部と、
前記司法書士に受任の意思がある場合、売主と司法書士の面談、買主と司法書士の面談、を夫々設定する面談設定部と、
前記不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成する第1作成部と、
指定の信託口口座に手付金の着金を確認する手付金着金確認部と、
当該不動産の決済における送金可能判断の結果を前記司法書士から取得する送金結果取得部と、
取得した前記送金可能判断に基づいて、信託会社に前記第1指図書通りに送金可能となったことを通知する第1通知部と、
前記設定した面談での内容を記録する面談内容記録部と、
前記不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成する第2作成部と、
前記司法書士による登記可能判断の結果を取得する登記結果取得部と、
指定の信託口口座に残金の着金を確認する残金着金確認部と、
取得した前記登記可能判断に基づいて、信託会社に前記第2指図書通りに送金可能となったことを通知する第2通知部と、
当該不動産の仲介業者、司法書士の各々に、各手数料が支払われたかを確認する手数料確認部と、
前記司法書士から、登記申請受領証データを取得する登記申請受領証データ取得部と、
前記買主に対して、登記が完了したことを通知する第3通知部と、
を備える不動産決済支援システム。
【請求項2】
前記司法書士に受任の意思がある場合、決済の対象となる不動産の売主と買主の各々に、個人情報に問題がないかを確認する個人情報確認部と、
を更に備える請求項1に記載の不動産決済支援システム。
【請求項3】
前記買主に対するローンの審査の承認情報を取得する承認情報取得部と、
取得した前記承認情報を登録する承認情報登録部と、
を更に備える請求項1に記載の不動産決済支援システム。
【請求項4】
前記売主に対するローンの返済情報を取得する返済情報取得部と、
取得した前記返済情報を登録する返済情報登録部と、
を更に備える請求項1に記載の不動産決済支援システム。
【請求項5】
前記不動産の決済予定日を設定する決済予定日設定部と、
を更に備え、
前記残金着金確認部は、設定された決済予定日に、着金を確認する、
請求項1に記載の不動産決済支援システム。
【請求項6】
前記不動産の決済の対象となる不動産の売主と買主の各々に、決済の最終意思を確認する最終意思確認部と、
を更に備える請求項1に記載の不動産決済支援システム。
【請求項7】
前記不動産の決済に関する資金計画書を取得する資金計画書取得部と、
を更に備える請求項1に記載の不動産決済支援システム。
【請求項8】
取得した前記送金可能判断を、分散台帳に記録する送金結果記録部と、
を更に備える請求項1に記載の不動産決済支援システム。
【請求項9】
取得した前記登記可能判断を、分散台帳に記録する登記結果記録部と、
を更に備える請求項1に記載の不動産決済支援システム。
【請求項10】
売主から買主へ仲介業者及び司法書士を介して不動産の決済を支援するコンピュータが実行する不動産決済支援方法であって、
決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得するステップと、
前記不動産の決済用に前記仲介業者が選定した司法書士を仮登録するステップと、
前記仮登録した司法書士に受任の意思を確認するステップと、
前記司法書士に受任の意思がある場合、売主と司法書士の面談、買主と司法書士の面談、を夫々設定するステップと、
前記不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成するステップと、
指定の信託口口座に手付金の着金を確認するステップと、
当該不動産の決済における送金可能判断の結果を前記司法書士から取得するステップと、
取得した前記送金可能判断に基づいて、信託会社に前記第1指図書通りに送金可能となったことを通知するステップと、
前記設定した面談での内容を記録するステップと、
前記不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成するステップと、
前記司法書士による登記可能判断の結果を取得するステップと、
指定の信託口口座に残金の着金を確認するステップと、
取得した前記登記可能判断に基づいて、信託会社に前記第2指図書通りに送金可能となったことを通知するステップと、
当該不動産の仲介業者、司法書士の各々に、各手数料が支払われたかを確認するステップと、
前記司法書士から、登記申請受領証データを取得するステップと、
前記買主に対して、登記が完了したことを通知するステップと、
を備える不動産決済支援方法。
【請求項11】
売主から買主へ仲介業者及び司法書士を介して不動産の決済を支援するコンピュータに、
決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得するステップ、
前記不動産の決済用に前記仲介業者が選定した司法書士を仮登録するステップ、
前記仮登録した司法書士に受任の意思を確認するステップ、
前記司法書士に受任の意思がある場合、売主と司法書士の面談、買主と司法書士の面談、を夫々設定するステップ、
前記不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成するステップ、
指定の信託口口座に手付金の着金を確認するステップ、
当該不動産の決済における送金可能判断の結果を前記司法書士から取得するステップ、
取得した前記送金可能判断に基づいて、信託会社に前記第1指図書通りに送金可能となったことを通知するステップ、
前記設定した面談での内容を記録するステップ、
前記不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成するステップ、
前記司法書士による登記可能判断の結果を取得するステップ、
指定の信託口口座に残金の着金を確認するステップ、
取得した前記登記可能判断に基づいて、信託会社に前記第2指図書通りに送金可能となったことを通知するステップ、
当該不動産の仲介業者、司法書士の各々に、各手数料が支払われたかを確認するステップ、
前記司法書士から、登記申請受領証データを取得するステップ、
前記買主に対して、登記が完了したことを通知するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売主から買主へ仲介業者及び司法書士を介した不動産の決済の支援に有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、不動産の決済を支援する技術が注目されている。
例えば、特許文献1では、買い手と売り手とが直接匿名でメッセージを交換し、その結果、買い手と売り手とが直接不動産物件を売買できるようにしたことを特徴とする不動産売買支援システムが開示されている。
また、他には、特許文献2では、買取業者から、不動産に対する入札額の入力を受け付け、入札期限において、最高額となる入札額を提示した買取側業者を、この不動産の買取業者に決定するオークション形式の売買システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-63949号公報
【文献】特開2018-45339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
様々なビジネスでキャッシュレス決済が行われ始めている。しかしながら、不動産の売買取引の決済は、未だDX(Digital Transformation)化が十分ではなく、現在も、売主、買主、仲介業者及び司法書士が一箇所に集まって対面で行われている。そのため、非効率である。
例えば、不動産の売買取引の決済では、買主が事前に100万円単位の手付金を、金融機関で事前に引き出し、自宅で保管して、契約時に持ち歩いている。そして、これを受け取った売主が、この100万円単位の手付金を持ち帰っている。加えて、決済日が平日午前中に限定されるため、売主、買主、仲介業者及び司法書士全てのスケジュール調整が困難な場合がある。
そのため、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化する技術が求められている。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の技術では、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化したものではない。
そこで、本発明者らは、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化する仕組みに着目した。
【0005】
本発明は、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することを可能とする不動産決済支援システム、不動産決済支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、売主から買主へ仲介業者及び司法書士を介して不動産の決済を支援する不動産決済支援システムであって、
決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得する不動産情報取得部と、
前記不動産の決済用に前記仲介業者が選定した司法書士を仮登録する仮登録部と、
前記仮登録した司法書士に受任の意思を確認する受任意思確認部と、
前記司法書士に受任の意思がある場合、売主と司法書士の面談、買主と司法書士の面談、を夫々設定する面談設定部と、
前記不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成する第1作成部と、
指定の信託口口座に手付金の着金を確認する手付金着金確認部と、
当該不動産の決済における送金可能判断の結果を前記司法書士から取得する送金結果取得部と、
取得した前記送金可能判断に基づいて、信託会社に前記第1指図書通りに送金可能となったことを通知する第1通知部と、
前記設定した面談での内容を記録する面談内容記録部と、
前記不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成する第2作成部と、
前記司法書士による登記可能判断の結果を取得する登記結果取得部と、
指定の信託口口座に残金の着金を確認する残金着金確認部と、
取得した前記登記可能判断に基づいて、信託会社に前記第2指図書通りに送金可能となったことを通知する第2通知部と、
当該不動産の仲介業者、司法書士の各々に、各手数料が支払われたかを確認する手数料確認部と、
前記司法書士から、登記申請受領証データを取得する登記申請受領証データ取得部と、
前記買主に対して、登記が完了したことを通知する第3通知部と、
を備える不動産決済支援システムを提供する。
【0007】
本発明によれば、売主から買主へ仲介業者及び司法書士を介して不動産の決済を支援する不動産決済支援システムは、決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得し、前記不動産の決済用に前記仲介業者が選定した司法書士を仮登録し、前記仮登録した司法書士に受任の意思を確認し、前記司法書士に受任の意思がある場合、売主と司法書士の面談、買主と司法書士の面談、を夫々設定し、前記不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成し、指定の信託口口座に手付金の着金を確認し、当該不動産の決済における送金可能判断の結果を前記司法書士から取得し、取得した前記送金可能判断に基づいて、信託会社に前記第1指図書通りに送金可能となったことを通知し、前記設定した面談での内容を記録し、前記不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成し、前記司法書士による登記可能判断の結果を取得し、指定の信託口口座に残金の着金を確認し、取得した前記登記可能判断に基づいて、信託会社に前記第2指図書通りに送金可能となったことを通知し、当該不動産の仲介業者、司法書士の各々に、各手数料が支払われたかを確認し、前記司法書士から、登記申請受領証データを取得し、前記買主に対して、登記が完了したことを通知する。
【0008】
本発明は、システムのカテゴリであるが、方法及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】不動産決済支援システム1の概要を説明する図である。
図2】不動産決済支援システム1の機能構成を示す図である。
図3】不動産決済支援システム1が実行する第1情報登録処理のフローチャートを示す図である。
図4】不動産決済支援システム1が実行する司法書士登録処理のフローチャートを示す図である。
図5】不動産決済支援システム1が実行する面談設定処理のフローチャートを示す図である。
図6】不動産決済支援システム1が実行する第1通知処理のフローチャートを示す図である。
図7】コンピュータ10が作成する第1指図書の一例を模式的に示した図である。
図8】コンピュータ10とデータ通信可能に接続された複数の格納部50の一例を模式的に示した図である。
図9】複数の格納部50が分散記録する情報の一例を模式的に示した図である。
図10】不動産決済支援システム1が実行する第2情報登録処理のフローチャートを示す図である。
図11】不動産決済支援システム1が実行する面談後処理のフローチャートを示す図である。
図12】不動産決済支援システム1が実行する第2通知処理のフローチャートを示す図である。
図13】登記可能判断の入力用UIの一例を模式的に示した図である。
図14】複数の格納部50が分散記録する情報の一例を模式的に示した図である。
図15】不動産決済支援システム1が実行する第3通知処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
なお、本明細書における、売主、買主、仲介業者、司法書士、金融機関及び信託会社が実行するかのように記載する何らかの処理を実行するとは、各々が所持又は管理する端末装置等により、該当する処理を実行することを意図するものである。すなわち、売主、買主、仲介業者、司法書士、金融機関及び信託会社の各々が主体として何らかの処理を実行するのではなく、各端末装置がその処理を実行するものである。
【0012】
[不動産決済支援システム1の概要]
図1は、不動産決済支援システム1の概要を説明するための模式図である。
不動産決済支援システム1は、サーバ機能を有するコンピュータ10が、売主2、買主3、仲介業者4、司法書士5、金融機関6及び信託会社7の各々が所持又は管理する端末装置と協働して、売主2から買主3へ仲介業者4及び司法書士5を介して不動産の決済を支援する処理を実現する。
【0013】
不動産決済支援システム1を構成する端末及び装置について説明する。
不動産決済支援システム1は、すくなくともサーバ機能を有するコンピュータ10を備えるシステムであれば良い。このコンピュータ10は、例えば、1台のコンピュータで実現されても良いし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されても良い。
本明細書におけるクラウドコンピュータとは、ある特定の機能を果たす際に、任意のコンピュータをスケーラブルに用いるものや、あるシステムを実現するために複数の機能モジュールを含み、その機能を自由に組み合わせて用いるものの何れであっても良い。
本明細書において、不動産決済支援システム1は、コンピュータ10に加え、売主2、買主3、仲介業者4、司法書士5、金融機関6及び信託会社7の各々が所持又は管理する端末装置により構成される。
不動産決済支援システム1を構成する端末装置は、あくまでも一例であり、コンピュータ10を除く各端末装置については、その数、種類及び機能については、適宜変更可能である。
【0014】
不動産決済支援システム1が、売主2から買主3へ仲介業者4及び司法書士5を介して不動産の決済を支援する際の処理ステップの概要について説明する。
【0015】
コンピュータ10は、決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得する(ステップS1)。
コンピュータ10は、この基本情報及び物件書類データを、仲介業者4から取得する。
仲介業者4は、決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを、売主2及び買主3から取得する。仲介業者4は、取得したこの基本情報及び物件書類データをコンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この基本情報及び物件書類データを受信し、決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得する。
【0016】
コンピュータ10は、不動産の決済用に仲介業者4が選定した司法書士5を仮登録する(ステップS2)。
コンピュータ10は、不動産の決済用に仲介業者4が選定した司法書士5の情報を取得する。
仲介業者4は、不動産の決済用に司法書士5を選定し、選定した司法書士5の情報をコンピュータ10に送信する。コンピュータ10は、この司法書士5の情報を受信し、不動産の決済用に仲介業者4が選定した司法書士5の情報を取得する。
コンピュータ10は、取得した司法書士5の情報を仮登録し、不動産の決済用に仲介業者4が選定した司法書士5を仮登録する。
【0017】
コンピュータ10は、仮登録した司法書士5に受任の意思を確認する(ステップS3)。
コンピュータ10は、この司法書士5に、不動産の決済に関する受任の意思を確認する内容が入力されたメールやSMS(Short Message Service)等のメールを送信する。
司法書士5は、このメールを受信し、閲覧する。
司法書士5は、このメールに対して受任するか否かを回答する。
コンピュータ10は、この回答に基づいて、受任の意思を確認する。
コンピュータ10は、選定された司法書士5に受任の意思がない場合、仮登録された司法書士5の情報を削除し、この司法書士5に受任の意思がある場合、司法書士5を本登録する。
【0018】
コンピュータ10は、司法書士5に受任の意思がある場合、売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談、を夫々設定する(ステップS4)。
コンピュータ10が面談を設定するとは、例えば、面談日、面談時間、面談場所、面談方法、面談時に必要な書類を設定するものである。
コンピュータ10は、予め取得した売主2、買主3及び司法書士5のスケジュール状況等に基づいて、この売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談、を其々設定しても良いし、仲介業者4が指定する設定に基づいて、この売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談、を其々設定しても良い。
【0019】
コンピュータ10は、不動産の決済に関する、売買代金に対する手付金の第1指図書を作成する(ステップS5)。
コンピュータ10は、予め設定された所定の形式に基づいて、第1指図書を作成する。この第1指図書には、売主2に対して支払う手付金に加えて、仲介業者4等に支払う手数料等の手付金以外の金額も含まれる。
【0020】
コンピュータ10は、指定の信託口口座に手付金の着金を確認する(ステップS6)。
コンピュータ10は、作成した第1指図書にて指定された信託口口座を管理する信託会社7に手付金の着金を確認する。
コンピュータ10は、この信託会社7に、手付金の着金を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。
信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
信託会社7は、このメールに対して着金したか否かを回答する。
コンピュータ10は、この回答に基づいて、手付金の着金を確認する。
【0021】
コンピュータ10は、不動産の決済における送金可能判断の結果を司法書士5から取得する(ステップS7)。
コンピュータ10は、信託口口座に振り込まれた手付金を売主2に対して送金可能であることを示す送金可能判断を、司法書士5から取得する。
司法書士5は、この送金可能判断を、コンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この送金可能判断を受信し、不動産の決済における送金可能判断の結果を司法書士5から取得する。
【0022】
コンピュータ10は、取得した送金可能判断に基づいて、信託会社7に第1指図書通りに送金可能となったことを通知する(ステップS8)。
コンピュータ10は、送金可能判断の結果として、第1指図書通りに送金可能となったことが入力されたメールやSMS等のメールを、信託会社7に送信する。
信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
コンピュータ10は、このメールを信託会社7に送信し、閲覧させることにより、取得した送金可能判断に基づいて、信託会社7に第1指図書通りに送金可能となったことを通知する。
【0023】
コンピュータ10は、設定した面談での内容を記録する(ステップS9)。
コンピュータ10は、設定した面談での内容を、売主2及び買主3の各々と面談を行った司法書士5から取得し、取得した面談での内容(例えば、会話ログ、本人確認の結果、売却の意思確認結果、購入の意思確認結果、必要書類の確認結果)を記録する。
【0024】
コンピュータ10は、不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成する(ステップS10)。
コンピュータ10は、予め設定された所定の形式に基づいて、第2指図書を作成する。この第2指図書には、売主2に対して支払う売買代金に対する残金に加えて、仲介業者4、司法書士5等に支払う手数料等の売買代金に対する残金以外の金額も含まれる。
【0025】
コンピュータ10は、司法書士5による登記可能判断の結果を取得する(ステップS11)。
コンピュータ10は、面談の結果、登記申請に係る確認及び準備が完了したことを示す登記可能判断を、司法書士5から取得する。
司法書士5は、この登記可能判断を、コンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この登記可能判断を受信し、司法書士5による登記可能判断の結果を取得する。
【0026】
コンピュータ10は、指定の信託口口座に残金の着金を確認する(ステップS12)。
コンピュータ10は、指定の信託口口座を管理する信託会社7に売買代金に対する残金の着金を確認する。
コンピュータ10は、この信託会社7に、売買代金に対する残金の着金を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。
信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
信託会社7は、このメールに対して、着金したか否かを回答する。
コンピュータ10は、この回答に基づいて、売買代金に対する残金の着金を確認する。
【0027】
コンピュータ10は、取得した登記可能判断に基づいて、信託会社7に第2指図書通りに送金可能となったことを通知する(ステップS13)。
コンピュータ10は、登記可能判断の結果として、第2指図書通りに送金可能となったことが入力されたメールやSMS等のメールを、信託会社7に送信する。
信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
コンピュータ10は、このメールを信託会社7に送信し、閲覧させることにより、取得した登記可能判断に基づいて、信託会社7に第2指図書通りに送金可能となったことを通知する。
【0028】
コンピュータ10は、不動産の仲介業者4、司法書士5の各々に、各手数料が支払われたかを確認する(ステップS14)。
コンピュータ10は、作成した第2指図書にて仲介業者4及び司法書士5の各々への振込金額として指定された手数料が支払われたかを確認する。
コンピュータ10は、仲介業者4及び司法書士5の各々に、手数料が支払われたかを確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。
仲介業者4及び司法書士5の各々は、このメールを受信し、閲覧する。
仲介業者4及び司法書士5の各々は、このメールに対して手数料が支払われたか否かを回答する。
コンピュータ10は、この回答に基づいて、手数料が支払われたかを確認する。
【0029】
コンピュータ10は、司法書士5から、登記申請受領証データを取得する(ステップS15)。
司法書士5は、この登記申請受領証データを、コンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この登記申請受領証データを受信し、司法書士5から、登記申請受領証データを取得する。
【0030】
コンピュータ10は、買主3に対して、登記が完了したことを通知する(ステップS16)。
コンピュータ10は、決済の対象となる不動産の登記が完了したことが入力されたメールやSMS等のメールを、買主3に送信する。
買主3は、このメールを受信し、閲覧する。
コンピュータ10は、このメールを買主3に送信し、閲覧させることにより、買主3に対して、登記が完了したことを通知する。
【0031】
以上が、不動産決済支援システム1の概要である。
本不動産決済支援システム1によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【0032】
[装置構成]
図2は、不動産決済支援システム1の構成を示すブロック図である。不動産決済支援システム1は、売主2から買主3へ仲介業者4及び司法書士5を介して不動産の決済を支援するシステムであり、少なくともコンピュータ10から構成される。本実施形態では、不動産決済支援システム1は、更に、売主2、買主3、仲介業者4、司法書士5、金融機関6及び信託会社7の各々が所持又は管理する端末装置を備える。
不動産決済支援システム1は、コンピュータ10と、各々の端末装置とが、公衆回線網等のネットワーク8を介して、データ通信可能に接続されたシステムである。
なお、不動産決済支援システム1を構成する端末装置は、あくまでも一例であり、コンピュータ10を除く各端末装置については、その数、種類及び機能については、適宜変更可能である。
【0033】
コンピュータ10は、サーバ機能を有し、例えば、1台のコンピュータで実現されても良いし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されても良い。
コンピュータ10は、制御部として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得する不動産情報取得部11、仮登録した司法書士5に受任の意思を確認する受任意思確認部12、指定の信託口口座に手付金の着金を確認する手付金着金確認部13、不動産の決済における送金可能判断の結果を司法書士5から取得する送金結果取得部14、取得した送金可能判断に基づいて、信託会社7に第1指図書通りに送金可能となったことを通知する第1通知部15、司法書士5による登記可能判断の結果を取得する登記結果取得部16、指定の信託口口座に残金の着金を確認する残金着金確認部17、取得した登記可能判断に基づいて、信託会社7に第2指図書通りに送金可能となったことを通知する第2通知部18、不動産の仲介業者4、司法書士5の各々に、各手数料が支払われたかを確認する手数料確認部19、司法書士5から、登記申請受領証データを取得する登記申請受領証データ取得部20、買主3に対して、登記が完了したことを通知する第3通知部21等を備える。
コンピュータ10は、記録部として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部等を備え、不動産の決済用に仲介業者4が選定した司法書士5を仮登録する仮登録部22、設定した面談での内容を記録する面談内容記録部23等を備える。
コンピュータ10は、処理部として、各種処理を実行する各種デバイス、司法書士5に受任の意思がある場合、売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談、を夫々設定する面談設定部24、不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成する第1作成部25、不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成する第2作成部26等を備える。
【0034】
コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部と協働して、不動産情報取得モジュール、資金計画書取得モジュール、司法書士情報取得モジュール、受任意思確認モジュール、本登録通知モジュール、再選定通知モジュール、個人情報確認モジュール、面談通知モジュール、手付金着金確認モジュール、送金可能判断取得モジュール、手付金送金可能通知モジュール、送金可能判断記録モジュール、手付金送金確認モジュール、承認情報取得モジュール、融資金着金確認モジュール、返済情報取得モジュール、面談内容取得モジュール、最終意思確認モジュール、登記可能判断取得モジュール、登記可能判断記録モジュール、残金着金確認モジュール、残金送金可能通知モジュール、決済代金送金確認モジュール、売主残金確認モジュール、手数料確認モジュール、登記申請受領証データ取得モジュール、決済完了通知モジュール、登記完了通知モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、記録部と協働して、不動産情報登録モジュール、資金計画書登録モジュール、司法書士仮登録モジュール、司法書士本登録モジュール、仮登録削除モジュール、面談登録モジュール、手付金送金登録モジュール、承認情報登録モジュール、返済情報登録モジュール、面談内容記録モジュール、決済代金送金登録モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、処理部と協働して、受任意思判断モジュール、個人情報判断モジュール、面談設定モジュール、第1作成モジュール、決済予定日設定モジュール、第2作成モジュールを実現する。
【0035】
売主2、買主3、仲介業者4、司法書士5、金融機関6、信託会社7の各々が、所持又は管理する端末装置は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の携帯端末やパーソナルコンピュータ等の端末である。
これらの端末装置の各々は、端末制御部として、CPU、GPU、RAM、ROM等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス等を備え、入出力部として、各種情報の入出力を実行するためのデバイス等を備える。
【0036】
以下、不動産決済支援システム1が実行する各処理について、上述した各モジュールが実行する処理と併せて説明する。
本明細書において、各モジュールは、その処理内容を、自身が有する機能として実行するものであっても良いし、所定のアプリケーションを介して実行するものであっても良い。
【0037】
[コンピュータ10が実行する第1情報登録処理]
図3に基づいて、コンピュータ10が実行する第1情報登録処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第1情報登録処理のフローチャートを示す図である。本第1情報登録処理は、上述した決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得する不動産情報取得処理(ステップS1)の詳細である。
【0038】
不動産情報取得モジュールは、決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得する(ステップS20)。
基本情報は、例えば、物件に関する基本情報(例えば、物件種目、物件価格、権利形態、所在地、交通アクセス)、土地に関する情報(例えば、面積、地目、接道状況、その他)、建物に関する情報(例えば、構造、種類、延床面積、建築年月、間取・戸数、駐車場)、法令制限に関する情報(例えば、都市計画、用途地域、建ぺい率、容積率、その他の制限)、設備に関する情報(例えば、電気、ガス、上下水道、その他)、その他の情報(例えば、取引形態、仲介会社名、引渡時期、現況、その他)、図面や画像である。
物件書類データは、例えば、不動産登記簿謄本、案件管理書類(例えば、売主及び買主の個人情報(例えば、住所、氏名、連絡先(例えば、電話番号、FAX番号、メールアドレス)、売主2及び買主3の各々が管理する口座の口座情報(例えば、金融機関名、金融機関コード、支店名、支店コード、口座番号、口座名義))に関するデータある。
不動産情報取得モジュールは、この基本情報及び物件書類データを、仲介業者4から取得する。このとき、不動産情報取得モジュールは、この基本情報及び物件書類データの送信の要求を、仲介業者4に送信するものであっても良いし、所定のタイミングで、定期又は不定期に、この基本情報及び物件書類データを、送信の要求によらず、仲介業者4から取得するものであっても良い。
仲介業者4は、決済の対象となる不動産の売主2から不動産の基本情報及び物件書類データを取得する。ここでの物件書類データは、例えば、不動産登記簿謄本及び売主2の個人情報等である。仲介業者4がこの基本情報及び物件書類データを取得する方法は、特に限定されるものではなく、売主2が送信した基本情報及び物件書類データの受信、基本情報及び物件書類データの直接入力等により取得すれば良い。
また、仲介業者4は、決済の対象となる不動産の買主3から物件書類データを取得する。ここでの物件書類データは、例えば、買主3の個人情報である。仲介業者4がこの物件書類データを取得する方法は、特に限定されるものではなく、買主3が送信した物件書類データの受信、物件書類データの直接入力等により取得すれば良い。
仲介業者4は、売主2から取得した不動産の基本情報及び物件書類データと、買主3から取得した物件書類データとをコンピュータ10に送信する。
不動産情報取得モジュールは、この基本情報及び物件書類データを受信し、決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得する。不動産情報取得モジュールがこの基本情報及び物件書類データを取得する方法は、特に限定されるものではなく、この基本情報及び物件書類データを入力する所定のUI(User Interface)、この基本情報及び物件書類データが入力されたメールやSMS等のメール等により取得すれば良い。
なお、不動産情報取得モジュールは、この基本情報及び物件書類データを、直接入力等のその他の方法により取得するものであっても良い。
【0039】
不動産情報登録モジュールは、取得した決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを登録する(ステップS21)。
不動産情報登録モジュールは、決済の対象となる不動産の識別子(例えば、名称、管理番号)と、取得した基本情報及び物件書類データとを対応付けて登録する。
【0040】
資金計画書取得モジュールは、不動産の決済に関する資金計画書を取得する(ステップS22)。
資金計画書取得モジュールは、仲介業者4から不動産の決済に関する資金計画書を取得する。このとき、資金計画書取得モジュールは、この資金計画書の送信の要求を、仲介業者4に送信するものであっても良いし、所定のタイミングで、定期又は不定期に、この資金計画書を、送信の要求によらず、仲介業者4から取得するものであっても良い。
仲介業者4は、自身が作成した決済の対象となる不動産の決済に関する資金計画書をコンピュータ10に送信する。あるいは、仲介業者4は、買主3が作成した決済の対象となる不動産の決済に関する資金計画書を取得し、この資金計画書をコンピュータ10に送信する。
資金計画書取得モジュールは、この資金計画書を受信し、不動産の決済に関する資金計画書を取得する。資金計画書取得モジュールがこの資金計画書を取得する方法は、特に限定されるものではなく、この資金計画書を入力する所定のUI、この資金計画書が入力されたメールやSMS等のメール等により取得すれば良い。
なお、資金計画書取得モジュールは、この資金計画書を、直接入力等のその他の方法により取得するものであっても良い。
【0041】
資金計画書登録モジュールは、取得した資金計画書を登録する(ステップS23)。
資金計画書登録モジュールは、上述したステップS21の処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データに、この資金計画書を対応付けて登録する。
【0042】
以上が、第1情報登録処理である。
不動産決済支援システム1は、本第1情報登録処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データを用いて後述する処理を実行する。
【0043】
[コンピュータ10が実行する司法書士登録処理]
図4に基づいて、コンピュータ10が実行する司法書士登録処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する司法書士登録処理のフローチャートを示す図である。本司法書士登録処理は、上述した不動産の決済用に仲介業者4が選定した司法書士5を仮登録する仮登録処理(ステップS2)、仮登録した司法書士5に受任の意思を確認する受任意思確認処理(ステップS3)の詳細である。本司法書士登録処理は、上述した第1情報登録処理の後に実行する処理である。
【0044】
司法書士情報取得モジュールは、不動産の決済用に仲介業者4が選定した司法書士5の情報を取得する(ステップS30)。
司法書士5の情報は、例えば、事務所名、代表者名、担当者名、連絡先(例えば、電話番号、FAX番号、メールアドレス)、料金、登録番号、口座情報)である。
司法書士情報取得モジュールは、この情報を、仲介業者4から取得する。このとき、司法書士情報取得モジュールは、この情報の送信の要求を、仲介業者4に送信するものであっても良いし、所定のタイミングで、定期又は不定期に、この情報を、送信の要求によらず、仲介業者4から取得するものであっても良い。
仲介業者4は、不動産の決済用に司法書士5を選定する。例えば、仲介業者4は、所定のデータベース等に登録された司法書士5の中から、今回の不動産の決済用の司法書士5を選定する。仲介業者4は、選定した司法書士5の情報を、コンピュータ10に送信する。
司法書士情報取得モジュールは、この司法書士5の情報を受信し、不動産の決済用に仲介業者4が選定した司法書士5の情報を取得する。司法書士情報取得モジュールが、この司法書士5の情報を取得する方法は、特に限定されるものではなく、この司法書士5の情報を入力する所定のUI、この司法書士5の情報が入力されたメールやSMS等のメール等により取得すれば良い。
なお、司法書士情報取得モジュールは、この司法書士5の情報を、直接入力等のその他の方法により取得するものであっても良い。
【0045】
司法書士仮登録モジュールは、不動産の決済用に仲介業者4が選定した司法書士5を仮登録する(ステップS31)。
本明細書において、仮登録とは、一時的に登録することを意図する。後述する処理において、仮登録された司法書士5の情報は、司法書士5が受任の意思を有する場合、本登録となり、司法書士5が受任の意思を有さない場合、登録された司法書士5の情報を削除するものである。
司法書士仮登録モジュールは、上述した第1情報登録処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データに、この司法書士5の情報を対応付けて仮登録する。
なお、コンピュータ10は、仮登録された司法書士5に対して、上述した不動産の基本情報及び物件書類データの一部(例えば、基本情報のみ、基本情報と売主2及び買主3の個人情報)を提供する構成も可能である。
【0046】
受任意思確認モジュールは、仮登録した司法書士5に受任の意思を確認する(ステップS32)。
受任意思確認モジュールは、仮登録した司法書士5に、今回の不動産決済に関する受任の意思を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。メールの内容は、この司法書士5に受任の意思を確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
司法書士5は、このメールを受信し、閲覧する。
司法書士5は、このメールに対して、受任するか否かを回答する。司法書士5は、受任するか否かを入力する所定のUI、受任するか否かが入力されたメールやSMS等のメール等により回答する。司法書士5の回答方法は、例えば、メールに入力されたURL(Uniform Resource Locator)にアクセスし、所定のUIにより、受任するか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、受任するか否かを入力したメールを返信するといったものである。
受任意思確認モジュールは、司法書士5の回答を取得し、仮登録した司法書士5に受任の意思を確認する。
【0047】
受任意思判断モジュールは、仮登録した司法書士5に受任の意思があるか否かを判断する(ステップS33)。
受任意思判断モジュールは、取得した回答に基づいて、仮登録した司法書士5に受任の意思があるか否かを判断する。受任意思判断モジュールは、所定のUIに入力された内容又は返信されたメールに入力された内容に基づいて、仮登録した司法書士5に受任の意思があるか否かを判断する。
【0048】
受任意思判断モジュールは、仮登録した司法書士5に受任の意思があると判断した場合(ステップS33 YES)、すなわち、回答において受任の意思がある場合、司法書士本登録モジュールは、仮登録した司法書士を本登録する(ステップS34)。
司法書士本登録モジュールは、上述したステップS31の処理において仮登録された司法書士の情報を本登録する。
なお、司法書士本登録モジュールは、司法書士5の情報を本登録する際、仮登録時には登録していなかった情報を、新たに取得し、登録するものであっても良い。
また、コンピュータ10は、本登録された司法書士5に対して、上述した不動産の基本情報及び物件書類データの全部を提供する構成も可能である。
【0049】
本登録通知モジュールは、司法書士5に本登録したことを通知する(ステップS35)。
本登録通知モジュールは、司法書士5に、本登録が行われ、今回の不動産の決済に関する依頼を行うことが入力されたメールやSMS等のメールを、司法書士5に送信する。このメールの内容は、本登録が行われ、司法書士5に仕事を依頼する内容であれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
司法書士5は、このメールを受信し、閲覧する。
本登録通知モジュールは、このメールを司法書士5に送信し、閲覧させることにより、司法書士5に本登録したことを通知する。
コンピュータ10は、ステップS35の処理を実行後、本司法書士登録処理を終了する。
【0050】
ステップS33の処理に戻り、仮登録した司法書士5に受任の意思がない場合について説明する。
受任意思判断モジュールは、仮登録した司法書士5に受任の意思がないと判断した場合(ステップS33 NO)、すなわち、回答において受任の意思がない場合、仮登録削除モジュールは、仮登録した司法書士の仮登録を削除する(ステップS36)。
仮登録削除モジュールは、上述したステップS31の処理において仮登録された司法書士の情報を削除する。
【0051】
再選定通知モジュールは、仲介業者4に、司法書士5の再選定が必要であることを通知する(ステップS37)。
再選定通知モジュールは、仲介業者4が選定した司法書士5に受任の意思がなく、他の司法書士5を再選定する必要があることが入力されたメールやSMS等のメールを、仲介業者4に送信する。このメールの内容は、司法書士5を再選定する必要がある内容であれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。司法書士5は、このメールを受信し、閲覧する。
再選定通知モジュールは、このメールを司法書士5に送信し、閲覧させることにより、仲介業者4に、司法書士5の再選定が必要であることを通知する。
仲介業者4は、この通知に基づいて、不動産の決済用に司法書士5を再選定し、この司法書士5の情報をコンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この仲介業者4が再選定した司法書士5の情報を取得し、上述したステップS31以降の処理を、再度実行する。
【0052】
以上が、司法書士登録処理である。
不動産決済支援システム1は、本司法書士登録処理により本登録された司法書士5を用いて後述する処理を実行する。
【0053】
[コンピュータ10が実行する面談設定処理]
図5に基づいて、コンピュータ10が実行する面談設定処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する面談設定処理のフローチャートを示す図である。本面談設定処理は、上述した司法書士5に受任の意思がある場合、売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談、を夫々設定する面談設定処理(ステップS4)の詳細である。本面談設定処理は、上述した司法書士登録処理の後に実行する処理である。
【0054】
個人情報確認モジュールは、売主2及び買主3の個人情報を確認する(ステップS40)。
個人情報確認モジュールは、上述したステップS21の処理により登録された物件書類データにおける売主2及び買主3の個人情報を、其々、確認する。
個人情報確認モジュールは、売主2に、登録したこの売主2の個人情報を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。このメールの内容は、個人情報を確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
売主2は、このメールを受信し、閲覧する。
売主2は、このメールに対して、個人情報に問題がないか否かを回答する。売主2は、問題がないか否かを入力する所定のUI、問題がないか否かが入力されたメールやSMS等のメール等により回答する。売主2の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、問題がないか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、問題がないか否かを入力したメールを返信するといったものである。売主2は、問題がある場合、正しい個人情報をこの所定のUI、又は、メールに入力する等により個人情報の訂正を図る。
個人情報確認モジュールは、買主3に、登録したこの買主3の個人情報を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。このメールの内容は、個人情報を確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。買主3は、このメールを受信し、閲覧する。
買主3は、このメールに対して、個人情報に問題がないか否かを回答する。買主3は、問題がないか否かを入力する所定のUI、問題があるか否かが入力されたメールやSMS等のメール等により回答する。買主3の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、問題がないか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、問題がないか否かを入力したメールを返信するといったものである。買主3は、問題がある場合、正しい個人情報をこの所定のUI、又は、メールに入力する等により個人情報の訂正を図る。
個人情報確認モジュールは、売主2及び買主3の回答を、其々、取得し、売主及び買主の個人情報を確認する。
【0055】
個人情報判断モジュールは、確認した個人情報に問題がなかったか否かを判断する(ステップS41)。
個人情報判断モジュールは、取得した回答に基づいて、登録した売主2及び買主3の各々の個人情報に問題があったか否かを判断する。個人情報判断モジュールは、所定のUIに入力された内容又は返信されたメールに入力された内容に基づいて、確認した個人情報に問題があるか否かを判断する。
【0056】
個人情報判断モジュールは、確認した個人情報に問題があったと判断した場合(ステップS41 NO)、不動産情報登録モジュールは、問題があった個人情報を更新する(ステップS42)。
不動産情報登録モジュールは、個人情報に問題があると回答した売主2及び買主3の個人情報を、回答に含まれる内容で訂正し、物件書類データにおける個人情報を更新する。
コンピュータ10は、個人情報の更新後、後述するステップS43の処理を実行する。
なお、コンピュータ10は、個人情報の更新後、再度、個人情報に問題があると回答した売主2及び買主3に、再度、上述したステップS40の処理を実行する構成も可能である。
【0057】
一方、個人情報判断モジュールは、確認した個人情報に問題がなかったと判断した場合(ステップS41 YES)、面談設定モジュールは、売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談、を其々設定する(ステップS43)。
面談設定モジュールが設定する面談は、面談日、面談時間、面談場所、面談方法、面談時に必要な書類等の面談の内容に関するものであれば良い。
面談設定モジュールは、売主2と受任の意思がある司法書士5の面談を設定する。面談設定モジュールは、買主3と受任の意思がある司法書士5の面談を設定する。
面談設定モジュールは、予め取得した売主2、買主3及び司法書士5のスケジュール状況に基づいて、この売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談、を其々設定しても良いし、仲介業者4が指定する設定に基づいて、この売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談、を其々設定しても良い。
また、面談設定モジュールは、売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談の其々において、仲介業者4とともに面談を設定する構成も可能である。
また、面談設定モジュールは、司法書士5から、売主2及び買主3の各々に対して決定した面談に関する情報を取得し、取得した面談に関する情報に基づいて、面談を設定しても良い。
【0058】
面談通知モジュールは、設定した面談を、売主2、買主3及び司法書士5の各々に通知する(ステップS44)。
面談通知モジュールは、設定した売主2と司法書士5の面談の内容を、売主2及び司法書士5の各々に通知する。面談通知モジュールは、設定した買主3と司法書士5の面談の内容を、買主3及び司法書士5の各々に通知する。
面談通知モジュールは、設定した面談の内容が入力されたメールやSMS等のメールを、売主2、買主3及び司法書士5の各々に送信する。このメールの内容は、設定した面談の内容であれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。売主2、買主3及び司法書士5の各々は、このメールを受信し、閲覧する。
面談通知モジュールは、このメールを売主2、買主3及び司法書士5の各々に送信し、各々に閲覧させることにより、設定した面談を、売主2、買主3及び司法書士5の各々に通知する。
【0059】
なお、コンピュータ10は、売主2、買主3及び司法書士5の各々から、設定した面談の訂正を受け付け、面談の再設定を行う構成も可能である。この場合について説明する。
売主2、買主3及び司法書士5の各々は、通知時に受信したメールに対して、設定された面談に問題がないか否かを回答する。売主2、買主3及び司法書士5の各々は、問題がないか否かを入力する所定のUI、問題がないか否かが入力されたメールやSMS等のメール等により回答する。売主2、買主3及び司法書士5の各々の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、問題がないか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、問題がないか否かを入力したメールを返信するといったものである。売主2、買主3及び司法書士5は、問題がある場合、所望する面談を、この所定のUI、又は、メールに入力する等により面談の訂正を図る。
コンピュータ10は、この回答に基づいて、再度、上述したステップS43及びS44の処理を実行し、売主2、買主3及び司法書士5の各々の面談を再設定し、再設定した面談を、売主2、買主3及び司法書士5の各々に再通知する。
コンピュータ10は、この処理を、売主2、買主3及び司法書士5の各々が、問題がないと回答するまで実行すれば良い。
【0060】
面談登録モジュールは、売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談を其々登録する(ステップS45)。
面談登録モジュールは、上述した第1情報登録処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データに、設定した売主2と司法書士5の面談、買主3と司法書士5の面談、を其々登録する。
【0061】
以上が、面談設定処理である。
不動産決済支援システム1は、本面談設定処理により設定された面談が行われた後、後述する面談後処理を実行する。
【0062】
[コンピュータ10が実行する第1通知処理]
図6に基づいて、コンピュータ10が実行する第1通知処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第1通知処理のフローチャートを示す図である。本第1通知処理は、上述した不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成する第1作成処理(ステップS5)、指定の信託口口座に手付金の着金を確認する手付金着金確認処理(ステップS6)、不動産の決済における送金可能判断の結果を司法書士5から取得する送金結果取得処理(ステップS7)、取得した送金可能判断に基づいて、信託会社7に第1指図書通りに送金可能となったことを通知する第1通知処理(ステップS8)の詳細である。本第1通知処理は、上述した面談設定処理の後に実行される処理である。
【0063】
第1作成モジュールは、不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成する(ステップS50)。
第1指図書には、売主2に対して支払う手付金に加えて、仲介業者4に支払う手数料等の手付金以外の金額も含まれている。
第1作成モジュールは、予め設定された所定の形式に基づいて第1指図書を作成する。第1作成モジュールは、この所定の形式に基づいて、今回の不動産の決済に関する売主2の名称、買主3の名称、仲介業者4の名称、信託口口座への入金予定額及び項目、振込一覧(振込情報(例えば、振込目的、振込予定日、振込額、振込元名義)、振込先口座情報(例えば、買主3との関係、金融機関名、本支店名、口座種別、口座名義、口座番号))等を入力し、不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成する(図7参照)。
第1作成モジュールは、上述した第1情報登録処理により登録された売主2の個人情報と、買主3の個人情報と、予め取得した又は今回入力された仲介業者4の情報とに基づいて、第1指図書を作成する。
【0064】
図7に基づいて、第1指図書について説明する。同図は、第1作成モジュールが作成する第1指図書の一例を模式的に示した図である。
同図において、第1指図書40が示されている。第1作成モジュールは、受益者兼指図権者欄41に、不動産の決済を行う買主3の名称及び売主2の名称を入力する。第1作成モジュールは、仲介業者欄42に、不動産の決済を仲介する仲介業者4の名称を入力する。第1作成モジュールは、入金予定額欄43に、信託口口座に入金が予定される項目名及びその金額を入力する。第1作成モジュールは、振込一覧44に、振込情報及び振込先口座情報を入力する。
なお、第1指図書40の内容は、上述した例に限定されるものではなく、不動産の決済に関する手付金の指図書であればどのような内容及び形式であっても良い。
【0065】
図6に戻り、第1通知処理の続きを説明する。
手付金着金確認モジュールは、指定の信託口口座に手付金の着金を確認する(ステップS51)。
手付金着金確認モジュールは、作成した第1指図書にて指定された信託口口座を管理する信託会社7に手付金の着金を確認する。このとき、手付金着金確認モジュールは、この第1指図書にて指定された振込予定日のタイミングにおいて、この手付金の着金を確認する。
手付金着金確認モジュールは、指定の信託口口座を管理する信託会社7に、手付金の着金を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。メールの内容は、この信託会社7に手付金の着金を確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
信託会社7は、このメールに対して、着金したか否かを回答する。信託会社7の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、着金したか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、着金したか否かを入力したメールを返信するといったものである。
手付金着金確認モジュールは、信託会社7の回答を取得し、指定の信託口口座に手付金の着金を確認する。
なお、手付金着金確認モジュールは、手付金の着金の確認が取れなかった場合(手付金が着金していないと回答された場合)、買主3に、手付金の送金を行うよう要求や通知等する構成も可能である。
【0066】
送金可能判断取得モジュールは、不動産の決済における送金可能判断の結果を司法書士5から取得する(ステップS52)。
送金可能判断は、指定の信託口口座に振り込まれた手付金を、売主2に対して送金可能であることを示すものである。
送金可能判断取得モジュールは、この送金可能判断を、司法書士5から取得する。このとき、送金可能判断取得モジュールは、この送金可能判断の送信の要求を、司法書士5に送信するものであっても良いし、所定のタイミングで、定期又は不定期に、送金可能判断を、送信の要求によらず、司法書士5から取得するものであっても良い。
司法書士5は、この送金可能判断をコンピュータ10に送信する。
送金可能判断取得モジュールは、この送金可能判断を受信し、不動産の決済における送金可能判断の結果を司法書士5から取得する。送金可能判断取得モジュールが、この送金可能判断を取得する方法は、特に限定されるものではなく、この送金可能判断を入力する所定のUI、この送金可能判断が入力されたメールやSMS等のメール等により取得すれば良い。
なお、送金可能判断取得モジュールは、この送金可能判断を、直接入力等のその他の方法により取得するものであっても良い。
【0067】
手付金送金可能通知モジュールは、取得した送金可能判断に基づいて、信託会社7に第1指図書通りに送金可能となったことを通知する(ステップS53)。
手付金送金可能通知モジュールは、送金可能判断の結果として、第1指図書通りに送金可能となったことが入力されたメールやSMS等のメールを、信託会社7に送信する。このメールの内容は、第1指図書通りに送金可能となったことの内容であれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
手付金送金可能通知モジュールは、このメールを信託会社7に送信し、閲覧させることにより、取得した送金可能判断に基づいて、信託会社7に第1指図書通りに送金可能となったことを通知する。
信託会社7は、この通知に基づいて、第1指図書にて指定された各口座に指定された金額を送金することになる。
【0068】
送金可能判断記録モジュールは、取得した送金可能判断を分散台帳に記録する(ステップS54)。
分散台帳は、例えば、ブロックチェーン技術によるものである。
送金可能判断記録モジュールは、コンピュータ10とデータ通信可能に接続された複数の格納部50により構成される分散台帳に、取得した送金可能判断を分散記録する(図8参照)。
なお、コンピュータ10は、取得した送金可能判断を、分散記録するものとは別に、上述したステップS21の処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データに対応付けて登録する構成も可能である。
【0069】
図9に基づいて、分散台帳を構成する複数の格納部50が分散記録する情報について説明する。同図は、格納部50に保持される情報の一例を模式的に示した図である。同図において、上述した不動産の基本情報及び物件書類データと、上述した送金可能判断とを関連付けて、各格納部50に分散記録させる。
図9において、第nのブロックは、ブロックチェーンの末尾のブロックを表し、第n+1のブロックは、第nまでのブロックが登録されたブロックチェーンに対して、追加しようとしている生成中のブロックを表している。第nのブロックは、前ブロックのハッシュ値、ブロック上に固有ナンス値、不動産の基本情報、物件書類データ及び送金可能判断を含む。
第nまでのブロックが登録されたブロックチェーンに対して、新たなブロックを追加しようとする場合、格納部50は、そのブロックのハッシュ値が特定の条件を満たすようなナンス値を求める計算を行う。格納部50は、計算結果に基づいて、前ブロックのハッシュ値、ナンス値、不動産の基本情報、物件書類データ及び送金可能判断を含む新たなブロックチェーンを登録する。
なお、本明細書において、分散台帳の一例として、ブロックチェーンを利用したものについて説明したが、本発明における分散台帳は、これに限定されるものではない。
【0070】
手付金送金確認モジュールは、第1指図書にて指定された口座に、手付金の送金を確認する(ステップS55)。
手付金送金確認モジュールは、信託会社7に対して、作成した第1指図書にて振込情報及び振込先口座情報に指定された金融機関6の口座に、手付金を送金したかを確認する。
手付金送金確認モジュールは、手付金の送金元である信託会社7に、手付金の送金を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。メールの内容は、この信託会社7に手付金の送金を確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
信託会社7は、このメールに対して、送金したか否かを回答する。信託会社7の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、送金したか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、送金したか否かを入力したメールを返信するといったものである。
手付金送金確認モジュールは、信託会社7の回答を取得し、第1指図書にて指定された口座に、手付金の送金を確認する。
なお、手付金送金確認モジュールは、手付金の送金の確認が取れなかった場合(手付金を送金していないと回答された場合)、信託会社7に、手付金の送金を行うよう要求や通知等する構成も可能である。
【0071】
手付金送金登録モジュールは、手付金の送金を登録する(ステップS56)。
手付金送金登録モジュールは、手付金の送金が行われたこと及びその金額を、上述したステップS21の処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データに対応付けて登録する。
【0072】
以上が、第1通知処理である。
【0073】
[コンピュータ10が実行する第2情報登録処理]
図10に基づいて、コンピュータ10が実行する第2情報登録処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第2情報登録処理のフローチャートを示す図である。本第2情報登録処理は上述した第1通知処理の後に実行される処理である。
【0074】
承認情報取得モジュールは、買主3に対するローンの審査の承認情報を取得する(ステップS60)。
承認情報は、ローンの審査が承認され、買主3に対して、融資金の借入が可能であることを示すものである。
承認情報取得モジュールは、この承認情報を、買主3がローンの審査を請求した金融機関6から取得する。このとき、承認情報取得モジュールは、この承認情報の送信の要求を、金融機関6に送信するものであっても良いし、所定のタイミングで、定期又は不定期に、この承認情報を、送信の要求によらず、金融機関6から取得するものであっても良い。
金融機関6は、この買主3に対するローンの審査の承認情報をコンピュータ10に送信する。
承認情報取得モジュールは、この承認情報を受信し、買主3に対するローンの審査の承認情報を取得する。承認情報取得モジュールがこの承認情報を取得する方法は、特に限定されるものではなく、この承認情報を入力する所定のUI、この承認情報が入力されたメールやSMS等のメール等により取得すれば良い。
なお、承認情報取得モジュールは、この承認情報を、直接入力又はその他の方法により取得するものであっても良い。
【0075】
承認情報登録モジュールは、取得した買主3に対するローンの審査の承認情報を登録する(ステップS61)。
承認情報登録モジュールは、上述したステップS21の処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データに、この承認情報を対応付けて登録する。
【0076】
融資金着金確認モジュールは、指定の信託口口座に融資金の着金を確認する(ステップS62)
融資金着金確認モジュールは、第1指図書にて指定された信託口口座を管理する信託会社7に、買主3が借り入れた融資金の着金を確認する。このとき、融資金着金確認モジュールは、予め金融機関6等が設定した振込予定日や承認情報に基づいた振込予定日のタイミングにおいて、この融資金の着金を確認する。
融資金着金確認モジュールは、指定の信託口口座を管理する信託会社7に、融資金の着金を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。メールの内容は、この信託会社7に融資金の着金を確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
信託会社7は、このメールに対して、着金したか否かを回答する。信託会社7の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、着金したか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、着金したか否かを入力したメールを返信するといったものである。
融資金着金確認モジュールは、信託会社7の回答を取得し、指定の信託口口座に融資金の着金を確認する。
なお、融資金着金確認モジュールは、融資金の着金の確認が取れなかった場合(融資金が着金していないと回答された場合)、金融機関6に、融資金の送金を行うよう要求や通知等する構成も可能である。
【0077】
返済情報取得モジュールは、売主2に対するローンの返済情報を取得する(ステップS63)。
返済情報は、例えば、抵当権の有無、金融機関6の情報(例えば、名称、支店名)、融資金額、返済期間であり、売主2が借り入れた融資金の返済が完了しているか否か、完了していない場合、ローンの残債額等を示すものである。
返済情報取得モジュールは、この返済情報を、売主2が融資金を借り入れた金融機関6から取得する。このとき、返済情報取得モジュールは、この返済情報の送信の要求を、金融機関6に送信するものであっても良いし、所定のタイミングで、定期又は不定期に、この返済情報を、送信の要求によらず、金融機関6から取得するものであっても良い。
金融機関6は、この売主2に対するローンの返済情報をコンピュータ10に送信する。
返済情報取得モジュールは、この返済情報を受信し、売主2に対するローンの返済情報を取得する。返済情報取得モジュールがこの返済情報を取得する方法は、特に限定されるものではなく、この返済情報を入力する所定のUI、この返済情報が入力されたメールやSMS等のメール等により取得すれば良い。
なお、返済情報取得モジュールは、この返済情報を、直接入力又はその他の方法により取得するものであっても良い。
【0078】
返済情報登録モジュールは、取得した売主2に対するローンの返済情報を登録する(ステップS64)。
返済情報登録モジュールは、上述したステップS21の処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データに、この返済情報を対応付けて登録する。
【0079】
以上が、第2情報登録処理である。
【0080】
[コンピュータ10が実行する面談後処理]
図11に基づいて、コンピュータ10が実行する面談後処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する面談後処理のフローチャートを示す図である。本面談後処理は上述した設定した面談での内容を記録する面談内容記録処理(ステップS9)の詳細である。本面談後処理は、上述した第2情報登録処理の後に実行される処理である。
【0081】
面談内容取得モジュールは、設定した面談での内容を取得する(ステップS70)。
面談内容取得モジュールは、面談を行った司法書士5からこの面談での内容を取得する。このとき、面談内容取得モジュールは、この面談での内容の送信の要求を、司法書士5に送信するものであっても良いし、設定した面談日以降の所定のタイミング(例えば、面談時間の完了直後、当日中、1日後、数日後、1週間後)に、この面談での送信の要求によらず、司法書士5から取得するものであっても良い。
司法書士5は、面談を行った売主2との面談での内容をコンピュータ10に送信する。このとき、司法書士5は、売主2との面談での内容として、会話ログ、本人確認の結果、売却の意思確認結果、必要書類の確認結果等をコンピュータ10に送信する。
また、司法書士5は、面談を行った買主3との面談での内容をコンピュータ10に送信する。このとき、司法書士5は、買主3との面談での内容として、会話ログ、本人確認の結果、購入の意思確認結果、必要書類の確認結果等をコンピュータ10に送信する
面談内容取得モジュールは、其々の面談での内容を受信し、設定した面談での内容を取得する。面談内容取得モジュールがこの其々の面談での内容を取得する方法は、特に限定されるものではなく、其々の面談での内容を入力する所定のUI、其々の面談での内容が入力されたメールやSMS等のメール等により取得すれば良い。
なお、面談内容取得モジュールは、この其々の面談での内容を、直接入力等のその他の方法により取得するものであっても良い。
【0082】
面談内容記録モジュールは、取得した面談での内容を記録する(ステップS71)。
面談内容記録モジュールは、上述したステップS21の処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データに、この面談での内容を対応付けて記録する。
【0083】
決済予定日設定モジュールは、決済予定日を設定する(ステップS72)。
決済予定日設定モジュールは、仲介業者4等が指定する日付を、決済予定日として設定する。
なお、決済予定日設定モジュールが設定する決済予定日は、仲介業者4以外の売主2、買主3、信託会社7等が指定する日付であっても良いし、面談の結果指定された日付であっても良いし、それ以外の方法により指定された日付であっても良い。
【0084】
以上が、面談後処理である。
不動産決済支援システム1は、本面談後処理により設定された決済予定日を用いて、後述する処理を実行する。
【0085】
[コンピュータ10が実行する第2通知処理]
図12に基づいて、コンピュータ10が実行する第2通知処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第2通知処理のフローチャートを示す図である。本第2通知処理は、上述した不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成する第2作成処理(ステップS10)、司法書士5による登記可能判断の結果を取得する登記結果取得処理(ステップS11)、指定の信託口口座に残金の着金を確認する残金着金確認処理(ステップS12)、取得した登記可能判断に基づいて、信託会社7に第2指図書通りに送金可能となったことを通知する第2通知処理(ステップS13)の詳細である。本第2通知処理は、上述した面談後処理の後に実行される処理である。
【0086】
第2作成モジュールは、不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成する(ステップS80)。
第2指図書には、売主2に対して支払う売買代金に対する残金に加えて、仲介業者4や司法書士5に支払う手数料等の売買代金に対する残金以外の金額も含まれている。
第2作成モジュールは、上述した第1指図書と同様に、予め設定された所定の形式に基づいて、第2指図書を作成する。第2作成モジュールは、この所定の形式に基づいて、今回の不動産の決済に関する売主2の名称、買主3の名称、仲介業者4の名称、司法書士5の名称、信託口口座への入金予定額、振込一覧(振込情報(例えば、振込目的、振込予定日、振込額、振込元名義)、振込先口座情報(例えば、買主3との関係、金融機関名、本支店名、口座種別、口座名義、口座番号))等を入力し、売買代金に対する残金の第2指図書を作成する。ここで、振込予定日は、上述したステップS72の処理により設定された決済予定日の日付である。
第2作成モジュールは、上述した第1情報登録処理により登録された売主2の個人情報と、買主3の個人情報と、上述した司法書士登録処理により登録された司法書士5の情報と、上述した第1指図書の作成時に取得又は入力された仲介業者4の情報、又は、今回入力された仲介業者4の情報とに基づいて、第2指図書を作成する。
第2指図書は、上述した第1指図書と略同様であり、相違点は、第1指図書が売買代金に対する手付金に対するものであるのに対して、第2指図書が売買代金に対する残金に対するものである点のみである。
【0087】
最終意思確認モジュールは、不動産の決済の対象となる不動産の売主2と買主3の各々に、決済の最終意思を確認する(ステップS81)。
最終意思確認モジュールは、売主2に、今回の不動産の売却の最終意思を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。メールの内容は、この売主2に不動産の売却の最終意思を確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
売主2は、このメールを受信し、閲覧する。
売主2は、このメールに対して、売却するか否かを回答する。売主2の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、売却するか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、売却するか否かを入力したメールを返信するといったものである。
また、最終意思確認モジュールは、買主3に、今回の不動産の購入の最終意思を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。メールの内容は、この買主3に不動産の購入の最終意思を確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
買主3は、このメールを受信し、閲覧する。
買主3は、このメールに対して、購入するか否かを回答する。買主3の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、購入するか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、購入するか否かを入力したメールを返信するといったものである。
最終意思確認モジュールは、売主2と買主3の各々の回答を取得し、不動産の決済の対象となる不動産の売主2と買主3の各々に、決済の最終意思を確認する。
なお、最終意思確認モジュールが、売主2又は買主3の何れかが決済の意思を有しなかった場合、不動産の決済そのものが中止又は延期となる。
【0088】
登記可能判断取得モジュールは、司法書士5による登記可能判断の結果を取得する(ステップS82)。
登記可能判断は、面談の結果、登記申請に係る確認及び準備が完了したことを示すものである。
登記可能判断取得モジュールは、この登記可能判断を、司法書士5から取得する。このとき、登記可能判断取得モジュールは、この登記可能判断の送信の要求を、司法書士5に送信するものであっても良いし、所定のタイミングで、定期又は不定期に、登記可能判断を、送信の要求によらず、司法書士5から取得するものであっても良い。
司法書士5は、この登記可能判断をコンピュータ10に送信する。
登記可能判断取得モジュールは、この登記可能判断を受信し、司法書士5による登記可能判断の結果を取得する。登記可能判断取得モジュールが、この登記可能判断を取得する方法は、特に限定されるものではなく、この登記可能判断を入力する所定のUI、この登記可能判断が入力されたメールやSMS等のメール等により取得すれば良い。
なお、登記可能判断取得モジュールは、この登記可能判断を、直接入力等のその他の方法により取得するものであっても良い。
【0089】
図13に基づいて、登記可能判断の入力用UIについて説明する。同図は、司法書士5による登記可能判断を入力する入力用UIの一例を模式的に示した図である。
同図において、入力用UI60が示されている。入力用UI60は、不動産の決済に関する個別案件番号、案件名、住居表示、売主2の氏名及び住所、買主3の氏名及び住所、融資金の金融機関名及び融資金額、登記可能判断の各々の情報が入力される入力欄61と、入力欄61に入力された情報をコンピュータ10に送信する送信アイコン62とを含むものである。
司法書士5は、入力欄61の各々の項目に対して情報を入力し、送信アイコン62を入力する。入力用UI60は、この送信アイコン62の入力を契機として、入力欄61に入力された各情報を、コンピュータ10に送信する。
登記可能判断取得モジュールは、この各情報を受信し、司法書士5による登記可能判断の結果を取得する。
【0090】
登記可能判断記録モジュールは、取得した登記可能判断を分散台帳に記録する(ステップS83)。
分散台帳は、例えば、ブロックチェーン技術によるものである。
登記可能判断記録モジュールは、コンピュータ10とデータ通信可能に接続された複数の格納部50により構成される分散台帳に、取得した登記可能判断を分散記録する(図8参照)。
なお、コンピュータ10は、取得した登記可能判断を、上述したステップS21の処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データに対応付けて登録する構成も可能である。
【0091】
図14に基づいて、分散台帳を構成する複数の格納部50が分散記録する情報について説明する。同図は、格納部50に保持される情報の一例を模式的に示した図である。同図において、上述した不動産の基本情報及び物件書類データと、上述した登記可能判断とを関連付けて、各格納部50に分散記録させる。
図14において、第nのブロックは、ブロックチェーンの末尾のブロックを表し、第n+1のブロックは、第nまでのブロックが登録されたブロックチェーンに対して、追加しようとしている生成中のブロックを表している。第nのブロックは、前ブロックのハッシュ値、ブロック上に固有ナンス値、不動産の基本情報、物件書類データ及び登記可能判断を含む。
第nまでのブロックが登録されたブロックチェーンに対して、新たなブロックを追加しようとする場合、格納部50は、そのブロックのハッシュ値が特定の条件を満たすようなナンス値を求める計算を行う。格納部50は、計算結果に基づいて、前ブロックのハッシュ値、ナンス値、不動産の基本情報、物件書類データ及び登記可能判断を含む新たなブロックチェーンを登録する。
なお、コンピュータ10は、上述した不動産の基本情報及び物件書類データと、上述した送金可能判断と、上述した登記可能判断とを、各格納部50に分散記録させるものであっても良い。この場合、第nのブロックは、前ブロックのハッシュ値、ブロック上に固有ナンス値、不動産の基本情報、物件書類データ、送金可能判断及び登記可能判断を含むものであれば良い。格納部50は、新たなブロックを追加する際、格納部50は、前ブロックのハッシュ値、ナンス値、不動産の基本情報、物件書類データ、送金可能判断及び登記可能判断を含む新たなブロックチェーンを登録すれば良い。
【0092】
図12に戻り、第2通知処理の続きを説明する。
残金着金確認モジュールは、指定の信託口口座に売買代金に対する残金の着金を確認する(ステップS84)。
残金着金確認モジュールは、作成した第2指図書にて指定された信託口口座を管理する信託会社7に売買代金に対する残金の着金を確認する。このとき、残金着金確認モジュールは、この第2指図書にて指定された振込予定日のタイミングにおいて、この売買代金に対する残金の着金を確認する。
残金着金確認モジュールは、指定の信託口口座を管理する信託会社7に、売買代金に対する残金の着金を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。メールの内容は、この信託会社7に売買代金に対する残金の着金を確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
信託会社7は、このメールに対して、着金したか否かを回答する。信託会社7の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、着金したか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、着金したか否かを入力したメールを返信するといったものである。
残金着金確認モジュールは、信託会社7の回答を取得し、指定の信託口口座に売買代金に対する残金の着金を確認する。
なお、残金着金確認モジュールは、売買代金に対する残金の着金の確認が取れなかった場合(売買代金に対する残金が着金していないと回答された場合)、金融機関6に、売買代金に対する残金の送金を行うよう要求や通知等する構成も可能である。
【0093】
残金送金可能通知モジュールは、取得した登記可能判断に基づいて、信託会社7に第2指図書通りに送金可能となったことを通知する(ステップS85)。
残金送金可能通知モジュールは、登記可能判断の結果として、第2指図書通りに送金可能となったことが入力されたメールやSMS等のメールを、信託会社7に送信する。このメールの内容は、第2指図書通りに送金可能となったことの内容であれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
残金送金可能通知モジュールは、このメールを信託会社7に送信し、閲覧させることにより、取得した登記可能判断に基づいて、信託会社7に第2指図書通りに送金可能となったことを通知する。
信託会社7は、この通知に基づいて、第2指図書にて指定された各口座に指定された金額を送金することになる。
【0094】
以上が、第2通知処理である。
【0095】
[コンピュータ10が実行する第3通知処理]
図15に基づいて、コンピュータ10が実行する第3通知処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第3通知処理のフローチャートを示す図である。本第3通知処理は、上述した不動産の仲介業者4、司法書士5の各々に、各手数料が支払われたかを確認する手数料確認処理(ステップS14)、司法書士5から、登記申請受領証データを取得する登記申請受領証データ取得処理(ステップS15)、買主3に対して、登記が完了したことを通知する第3通知処理(ステップS16)の詳細である。本第3通知処理は、上述した第2通知処理の後に実行される処理である。
【0096】
決済代金送金確認モジュールは、信託会社7に、決済代金の送金を確認する(ステップS90)。
決済代金には、売主2に対して支払う売買代金に対する残金に加え、仲介業者4や司法書士5に支払う手数料等の売買代金に対する残金以外の金額も含まれている。
決済代金送金確認モジュールは、信託会社7に、作成した第2指図書にて振込情報及び振込先口座情報に指定された金融機関6の口座に、決済代金を送金したかを確認する。このとき、決済代金送金確認モジュールは、この第2指図書にて指定された振込予定日(上述したステップS72の処理により設定された決済予定日)のタイミングにおいて、信託会社7に、売主2、仲介業者4及び司法書士5の各々に指定された金融機関6の口座に、決済代金を送金したかを確認する。
決済代金送金確認モジュールは、決済代金の送金元である信託会社7に、決済代金の送金を確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。メールの内容は、この信託会社7に決済代金の送金を確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
信託会社7は、このメールを受信し、閲覧する。
信託会社7は、このメールに対して、送金したか否かを回答する。信託会社7の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、送金したか否かを入力する、又は、受信したメールに対して、送金したか否かを入力したメールを返信するといったものである。
決済代金送金確認モジュールは、信託会社7の回答を取得し、決済代金の送金を確認する。
なお、決済代金送金確認モジュールは、決済代金の送金の確認が取れなかった場合(決済代金を送金していないと回答された場合)、信託会社7に、決済代金の送金を行うよう要求や通知等する構成も可能である。
【0097】
決済代金送金登録モジュールは、決済代金の送金を登録する(ステップS91)。
決済代金送金登録モジュールは、決済代金の送金が行われたことと、売主2に送金した金額と、仲介業者4に送金した金額と、司法書士5に送金した金額とを、上述したステップS21の処理により登録された不動産の基本情報及び物件書類データに対応付けて登録する。
【0098】
売主残金確認モジュールは、売主2に、売買代金に対する残金が支払われたかを確認する(ステップS92)。
売主残金確認モジュールは、作成した第2指図書にて、売主2への振込金額として指定された売買代金に対する残金が支払われたかを確認する。このとき、売主残金確認モジュールは、作成した第2指図書にて指定された振込予定日(上述したステップS72の処理により設定された決済予定日)のタイミングにおいて、この売買代金に対する残金が支払われたかを確認する。
売主残金確認モジュールは、売主2に、売買代金に対する残金が支払われたかを確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。メールの内容は、この売主2に売買代金に対する残金が支払われたかを確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
売主2は、このメールを受信し、閲覧する。
売主2は、このメールに対して、売買代金に対する残金が支払われたかを回答する。売主2の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、支払われたかを入力する、又は、受信したメールに対して支払われたかを入力したメールを返信するといったものである。
売主残金確認モジュールは、売主2の回答を取得し、売主2に、売買代金に対する残金が支払われたかを確認する。
なお、売主残金確認モジュールは、売買代金に対する残金が支払われたかの確認が取れなかった場合(売買代金に対する残金が支払われていないと回答された場合)、信託会社7に、問い合わせ等する構成も可能である。
【0099】
手数料確認モジュールは、仲介業者4、司法書士5の各々に、各手数料が支払われたかを確認する(ステップS93)。
手数料確認モジュールは、作成した第2指図書にて、仲介業者4及び司法書士5の各々への振込金額として指定された手数料が支払われたかを確認する。このとき、手数料確認モジュールは、作成した第2指図書にて指定された振込予定日(上述したステップS72の処理により設定された決済予定日)のタイミングにおいて、この手数料が支払われたかを確認する。
手数料確認モジュールは、仲介業者4及び司法書士5の各々に、手数料が支払われたかを確認する内容が入力されたメールやSMS等のメールを送信する。メールの内容は、この仲介業者4及び司法書士5の各々に手数料が支払われたかを確認するものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。
仲介業者4及び司法書士5の各々は、このメールを受信し、閲覧する。
仲介業者4及び司法書士5の各々は、このメールに対して、手数料が支払われたかを回答する。仲介業者4及び司法書士5の各々の回答方法は、例えば、メールに入力されたURLにアクセスし、所定のUIにより、支払われたかを入力する、又は、受信したメールに対して支払われたかを入力したメールを返信するといったものである。
手数料確認モジュールは、仲介業者4及び司法書士5の各々の回答を取得し、仲介業者4、司法書士5の各々に、各手数料が支払われたかを確認する。
なお、手数料確認モジュールは、仲介業者4及び司法書士5の何れか又は双方から、手数料が支払われたかの確認が取れなかった場合(手数料が支払われていないと回答された場合)、信託会社7に、問い合わせ等する構成も可能である。
【0100】
登記申請受領証データ取得モジュールは、司法書士5から、登記申請受領証データを取得する(ステップS94)。
登記申請受領証データは、登記の申請の受付日及び受付番号が明記され、登記の申請が受理されたことの証明書のデータであり、例えば、オンライン申請における所定の画面のデータや、窓口で発行された登記申請受領証のデータである。
登記申請受領証データ取得モジュールは、司法書士5から、決済の対象となった不動産に関する登記申請受領証データを取得する。このとき、登記申請受領証データ取得モジュールは、この登記申請受領証データの送信の要求を、司法書士5に送信するものであっても良いし、登記の申請が受理されたタイミングで、この登記申請受領証データを、送信の要求によらず、司法書士5から取得するものであっても良い。
司法書士5は、この登記申請受領証データをコンピュータ10に送信する。
登記申請受領証データ取得モジュールは、この登記申請受領証データを受信し、司法書士5から、登記申請受領証データを取得する。
【0101】
決済完了通知モジュールは、売主2、買主3の各々に、不動産の決済が完了したことを通知する(ステップS95)。
決済完了通知モジュールは、不動産の決済が完了したことが入力されたメールやSMS等のメールを、売主2及び買主3の各々に送信する。このメールの内容は、不動産の決済が完了したことを示すものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。売主2及び買主3は、このメールを受信し、閲覧する。
決済完了通知モジュールは、このメールを売主2及び買主3の各々に送信し、各々に閲覧させることにより、売主2、買主3の各々に、不動産の決済が完了したことを通知する。
【0102】
登記完了通知モジュールは、買主3に対して、登記が完了したことを通知する(ステップS96)。
登記完了通知モジュールは、買主3に対して、決済の対象となる不動産の登記が完了したことを通知する。
登記完了通知モジュールは、決済の対象となる不動産の登記が完了したことが入力されたメールやSMS等のメールを、買主3に送信する。このメールの内容は、決済の対象となる不動産の登記が完了したことを示すものであれば良く、その内容は、特に限定されるものではない。なお、この通知に際して、上述したステップS94の処理により取得した登記申請受領証データを併せて送信しても良い。
買主3は、このメールを受信し、閲覧する。
登記完了通知モジュールは、このメールを買主3に送信し、閲覧させることにより、買主3に対して、登記が完了したことを通知する。
【0103】
以上が、第3通知処理である。
【0104】
上述した各処理は、別個の処理として記載しているが、コンピュータ10は、上述した各処理の一部又は全部を組み合わせて実行する構成も可能である。また、コンピュータ10は、各処理において、説明したタイミング以外のタイミングであっても、その処理を実行する構成も可能である。
【0105】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、コンピュータからネットワーク経由で提供される(SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態やクラウドサービスで提供されて良い。また、プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されて良い。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしても良い。
【0106】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0107】
(1)売主から買主へ仲介業者及び司法書士を介して不動産の決済を支援する不動産決済支援システムであって、
決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得する不動産情報取得部(例えば、不動産情報取得部11、不動産情報取得モジュール)と、
前記不動産の決済用に前記仲介業者が選定した司法書士を仮登録する仮登録部(例えば、仮登録部22、司法書士仮登録モジュール)と、
前記仮登録した司法書士に受任の意思を確認する受任意思確認部(例えば、受任意思確認部12、受任意思確認モジュール)と、
前記司法書士に受任の意思がある場合、売主と司法書士の面談、買主と司法書士の面談、を夫々設定する面談設定部(例えば、面談設定部24、面談設定モジュール)と、
前記不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成する第1作成部(例えば、第1作成部25、第1作成モジュール)と、
指定の信託口口座に手付金の着金を確認する手付金着金確認部(例えば、手付金着金確認部13、手付金着金確認モジュール)と、
当該不動産の決済における送金可能判断の結果を前記司法書士から取得する送金結果取得部(例えば、送金結果取得部14、送金可能判断取得モジュール)と、
取得した前記送金可能判断に基づいて、信託会社に前記第1指図書通りに送金可能となったことを通知する第1通知部(例えば、第1通知部15、手付金送金可能通知モジュール)と、
前記設定した面談での内容を記録する面談内容記録部(例えば、面談内容記録部23、面談内容記録モジュール)と、
前記不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成する第2作成部(例えば、第2作成部26、第2作成モジュール)と、
前記司法書士による登記可能判断の結果を取得する登記結果取得部(例えば、登記結果取得部16、登記可能判断取得モジュール)と、
指定の信託口口座に残金の着金を確認する残金着金確認部(例えば、残金着金確認部17、残金着金確認モジュール)と、
取得した前記登記可能判断に基づいて、信託会社に前記第2指図書通りに送金可能となったことを通知する第2通知部(例えば、第2通知部18、残金送金可能通知モジュール)と、
当該不動産の仲介業者、司法書士の各々に、各手数料が支払われたかを確認する手数料確認部(例えば、手数料確認部19、手数料確認モジュール)と、
前記司法書士から、登記申請受領証データを取得する登記申請受領証データ取得部(例えば、登記申請受領証データ取得部20、登記申請受領証データ取得モジュール)と、
前記買主に対して、登記が完了したことを通知する第3通知部(例えば、第3通知部21、登記完了通知モジュール)と、
を備える不動産決済支援システム。
【0108】
(1)の発明によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【0109】
(2)前記司法書士に受任の意思がある場合、決済の対象となる不動産の売主と買主の各々に、個人情報に問題がないかを確認する個人情報確認部(例えば、個人情報確認モジュール)と、
を更に備える(1)に記載の不動産決済支援システム。
【0110】
(2)の発明によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【0111】
(3)前記買主に対するローンの審査の承認情報を取得する承認情報取得部(例えば、承認情報取得モジュール)と、
取得した前記承認情報を登録する承認情報登録部(例えば、承認情報登録モジュール)と、
を更に備える(1)に記載の不動産決済支援システム。
【0112】
(3)の発明によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【0113】
(4)前記売主に対するローンの返済情報を取得する返済情報取得部(例えば、返済情報取得モジュール)と、
取得した前記返済情報を登録する返済情報登録部(例えば、返済情報登録モジュール)と、
を更に備える(1)に記載の不動産決済支援システム。
【0114】
(4)の発明によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【0115】
(5)前記不動産の決済予定日を設定する決済予定日設定部(例えば、決済予定日設定モジュール)と、
を更に備え、
前記残金着金確認部は、設定された決済予定日に、着金を確認する、
(1)に記載の不動産決済支援システム。
【0116】
(5)の発明によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【0117】
(6)前記不動産の決済の対象となる不動産の売主と買主の各々に、決済の最終意思を確認する最終意思確認部(例えば、最終意思確認モジュール)と、
を更に備える(1)に記載の不動産決済支援システム。
【0118】
(6)の発明によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【0119】
(7)前記不動産の決済に関する資金計画書を取得する資金計画書取得部(例えば、資金計画書取得モジュール)と、
を更に備える(1)に記載の不動産決済支援システム。
【0120】
(7)の発明によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【0121】
(8)取得した前記送金可能判断を、分散台帳に記録する送金結果記録部(例えば、送金可能判断記録モジュール)と、
を更に備える(1)に記載の不動産決済支援システム。
【0122】
(8)の発明によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【0123】
(9)取得した前記登記可能判断を、分散台帳に記録する登記結果記録部(例えば、登記可能判断記録モジュール)と、
を更に備える(1)に記載の不動産決済支援システム。
【0124】
(9)の発明によれば、不動産ビジネスとして慣習的な手順に基づく決済手続きを更に効率化することが可能となる。
【0125】
(10)売主から買主へ仲介業者及び司法書士を介して不動産の決済を支援するコンピュータが実行する不動産決済支援方法であって、
決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得するステップ(例えば、ステップS20)と、
前記不動産の決済用に前記仲介業者が選定した司法書士を仮登録するステップ(例えば、ステップS31)と、
前記仮登録した司法書士に受任の意思を確認するステップ(例えば、ステップS32)と、
前記司法書士に受任の意思がある場合、売主と司法書士の面談、買主と司法書士の面談、を夫々設定するステップ(例えば、ステップS43)と、
前記不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成するステップ(例えば、ステップS50)と、
指定の信託口口座に手付金の着金を確認するステップ(例えば、ステップS51)と、
当該不動産の決済における送金可能判断の結果を前記司法書士から取得するステップ(例えば、ステップS52)と、
取得した前記送金可能判断に基づいて、信託会社に前記第1指図書通りに送金可能となったことを通知するステップ(例えば、ステップS53)と、
前記設定した面談での内容を記録するステップ(例えば、ステップS71)と、
前記不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成するステップ(例えば、ステップS80)と、
前記司法書士による登記可能判断の結果を取得するステップ(例えば、ステップS82)と、
指定の信託口口座に残金の着金を確認するステップ(例えば、ステップS84)と、
取得した前記登記可能判断に基づいて、信託会社に前記第2指図書通りに送金可能となったことを通知するステップ(例えば、ステップS85)と、
当該不動産の仲介業者、司法書士の各々に、各手数料が支払われたかを確認するステップ(例えば、ステップS93)と、
前記司法書士から、登記申請受領証データを取得するステップ(例えば、ステップS94)と、
前記買主に対して、登記が完了したことを通知するステップ(例えば、ステップS96)と、
を備える不動産決済支援方法。
【0126】
(11)売主から買主へ仲介業者及び司法書士を介して不動産の決済を支援するコンピュータに、
決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得するステップ(例えば、ステップS20)、
前記不動産の決済用に前記仲介業者が選定した司法書士を仮登録するステップ(例えば、ステップS31)、
前記仮登録した司法書士に受任の意思を確認するステップ(例えば、ステップS32)、
前記司法書士に受任の意思がある場合、売主と司法書士の面談、買主と司法書士の面談、を夫々設定するステップ(例えば、ステップS43)、
前記不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成するステップ(例えば、ステップS50)、
指定の信託口口座に手付金の着金を確認するステップ(例えば、ステップS51)、
当該不動産の決済における送金可能判断の結果を前記司法書士から取得するステップ(例えば、ステップS52)、
取得した前記送金可能判断に基づいて、信託会社に前記第1指図書通りに送金可能となったことを通知するステップ(例えば、ステップS53)、
前記設定した面談での内容を記録するステップ(例えば、ステップS71)、
前記不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成するステップ(例えば、ステップS80)、
前記司法書士による登記可能判断の結果を取得するステップ(例えば、ステップS82)、
指定の信託口口座に残金の着金を確認するステップ(例えば、ステップS84)、
取得した前記登記可能判断に基づいて、信託会社に前記第2指図書通りに送金可能となったことを通知するステップ(例えば、ステップS85)、
当該不動産の仲介業者、司法書士の各々に、各手数料が支払われたかを確認するステップ(例えば、ステップS93)、
前記司法書士から、登記申請受領証データを取得するステップ(例えば、ステップS94)、
前記買主に対して、登記が完了したことを通知するステップ(例えば、ステップS96)、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【符号の説明】
【0127】
1 不動産決済支援システム
2 売主
3 買主
4 仲介業者
5 司法書士
6 金融機関
7 信託会社
8 ネットワーク
10 コンピュータ
11 不動産情報取得部
12 受任意思確認部
13 手付金着金確認部
14 送金結果取得部
15 第1通知部
16 登記結果取得部
17 残金着金確認部
18 第2通知部
19 手数料確認部
20 登記申請受領証データ取得部
21 第3通知部
22 仮登録部
23 面談内容記録部
24 面談設定部
25 第1作成部
26 第2作成部
40 第1指図書
41 受益者兼指図権者欄
42 仲介業者欄
43 入金予定額欄
44 振込一覧
50 格納部
60 入力用UI
61 入力欄
62 送信アイコン

【要約】      (修正有)
【課題】決済手続きを効率化する不動産ビジネスを提供する。
【解決手段】売主から買主へ仲介業者及び司法書士を介して不動産の決済を支援する不動産決済支援システムは、決済の対象となる不動産の基本情報及び物件書類データを取得し、仲介業者が選定した司法書士が不動産の決済に関する手付金の第1指図書を作成し、指定の信託口口座に手付金の着金を確認し、不動産の決済における送金可能判断の結果を司法書士から取得し、取得した送金可能判断に基づいて、信託会社に第1指図書通りに送金可能となったことを通知し、不動産の決済に関する売買代金に対する残金の第2指図書を作成し、司法書士による登記可能判断の結果を取得し、信託会社に第2指図書通りに送金可能となったことを通知し、不動産の仲介業者、司法書士の各々に、各手数料が支払われたかを確認し、司法書士から、登記申請受領証データを取得し、買主に対して、登記が完了したことを通知する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15