(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-11
(45)【発行日】2022-11-21
(54)【発明の名称】静電散布ノズル、静電散布装置及び静電散布装置の散布方法
(51)【国際特許分類】
A01M 7/00 20060101AFI20221114BHJP
B05B 1/20 20060101ALI20221114BHJP
B05B 5/08 20060101ALI20221114BHJP
【FI】
A01M7/00 J
B05B1/20 101
B05B5/08 B
(21)【出願番号】P 2017139131
(22)【出願日】2017-07-18
【審査請求日】2020-05-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000250007
【氏名又は名称】有光工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】八塚 慎二
(72)【発明者】
【氏名】穴口 忍
【審査官】中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-102256(JP,U)
【文献】特開昭51-024645(JP,A)
【文献】特開2009-159995(JP,A)
【文献】特開2009-202131(JP,A)
【文献】実開昭53-054957(JP,U)
【文献】特開2005-087067(JP,A)
【文献】特開2008-194673(JP,A)
【文献】特公昭35-017834(JP,B1)
【文献】特公昭36-009582(JP,B1)
【文献】特開平09-271696(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0233245(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 7/00
B05B 1/00 - 1/26
B05B 5/00 - 5/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を噴霧するノズル本体を備え、噴霧される液体を帯電させて対象物に散布する静電散布ノズルにおいて、
前記ノズル本体に設けられ、前記液体が噴霧される噴霧口と、
電極とを備え、
前記電極は、
前記液体の噴霧方向に前記噴霧口から離隔して設けられており、前記噴霧口から噴霧される液体を帯電させる第1電極と、
前記第1電極より前記液体の噴霧方向に設けられており、噴霧された液体が霧状をなす領域に配置されている第2電極とを含み、
前記第1電極は円筒状であり、
前記第2電極は、
前記第1電極よりも大きい内径であって、前記噴霧方向に向けて大きくなる内径を有する環状であり、
正に帯電され、前記第1電極によって負に帯電された霧の粒子を引き寄せることを特徴とする静電散布ノズル。
【請求項2】
前記第1電極及び前記第2電極より小さい内径の漏斗形状であり、前記第1電極及び前記第2電極を覆う防水部を備えることを特徴とする請求項1に記載の静電散布ノズル。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の静電散布ノズルと、
前記静電散布ノズルが備えるノズル本体に液体を送るポンプと、
前記静電散布ノズルが備える前記第1電極及び前記第2電極に電力を供給する電源とを備えることを特徴とする静電散布装置。
【請求項4】
液体を噴霧するノズル本体を有し、噴霧される液体を帯電させて対象物に散布する静電 散布ノズルを備える静電散布装置にて行われる散布方法において、
前記ノズル本体に設けられ、前記液体が噴霧される噴霧口から、前記液体の噴霧方向に離隔して設けられており、前記噴霧口から噴霧される液体を帯電させる
円筒状の第1電極、及び、前記第1電極より前記液体の噴霧方向に設けられ、噴霧された液体が霧状をなす領域に配置されている、前記第1電極よりも大きい内径であって、前記噴霧方向に向けて大きくなる内径を有する環状の第2電極に電力を供給し、
正に帯電された前記第2電極が前記第1電極によって負に帯電された霧の粒子を引き寄せ、
下方に向けて前記静電散布ノズルが液体を噴霧することを特徴とする静電散布装置の散 布方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、噴霧される液体を対象物に散布する静電散布ノズル、静電散布装置及び静電散布装置の散布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
農薬等の液体を霧状にして対象物に散布するために、例えば、長尺状のパイプに沿って複数のノズルを並設した散布装置が用いられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、パイプに沿って複数のノズルが設けられた噴霧部材と、延長パイプと、薬液を供給するためのタンクとを備え、Oリングを内蔵する継ぎ手部材によって、前記噴霧部材に前記延長パイプを伸縮可能に連結し、前記延長パイプが前記噴霧部材の内部に収納された際に、前記ノズルへの流路が形成されるようにすることによって、延長パイプの伸縮に関わらず、円滑な噴出状態を維持可能な農薬散布装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来の散布装置においては、隅から隅まで霧状の液体が届くようにするために、ノズルから液体が噴霧される際の噴霧角度が広いことが要求されていた。
【0006】
例えば、前記複数のノズルの並設方向における所定範囲に液体を散布する場合、噴霧角度が狭いノズルを使用すると、噴霧角度が広いノズルを使用した場合に比べ、多い数のノズルが必要となる。すなわち、部品(ノズル)の点数が増えると広範囲の散布はできるものの、増えたノズルの数だけ重くなるので、操作性が劣る。従って、従来の散布装置においてはノズルの選択が制限されていた。
【0007】
しかし、特許文献1の農薬散布装置においては、このような、ノズル数増加に起因する重量増大によって操作性が劣る問題、及び、ノズルの選択の自由度が制限される問題について工夫されておらず、対応できない。
【0008】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、広範囲の液体散布が可能であり、かつ作業性に優れた静電散布ノズル、静電散布装置及び散布装置、並びに、前記静電散布装置の散布方法及び前記散布装置の散布方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本実施の形態に係る静電散布ノズルは、液体を噴霧するノズル本体を備え、噴霧される液体を帯電させて対象物に散布する静電散布ノズルにおいて、前記ノズル本体から噴霧される液体を帯電させる第1電極と、前記第1電極より前記液体の噴霧方向に設けられている第2電極とを備えることを特徴とする。
【0010】
本実施の形態にあっては、前記第1電極より前記液体の噴霧方向に前記第2電極が設けられており、前記ノズル本体から噴霧される液体が前記第1電極によって帯電された後、前記第2電極に引き寄せられる。従って、霧状の液体の散布範囲が広がる。
【0011】
本実施の形態に係る静電散布ノズルは、前記第2電極は、噴霧された液体が霧状をなす領域に配置されていることを特徴とする。
【0012】
本実施の形態にあっては、噴霧された液体が霧状をなす領域に前記第2電極が配置され、前記第1電極によって帯電された霧状の液体の粒子を引き寄せる。従って、より効果的に霧状の液体の散布範囲が広がる。
【0013】
本実施の形態に係る静電散布ノズルは、前記第1電極は円筒状であり、前記第2電極は、前記第1電極の内径より大きい内径を有する環状であることを特徴とする。
【0014】
本実施の形態にあっては、前記第1電極を通って帯電された霧状の液体の粒子は、前記第1電極より大きい内径を有する第2電極を通る際、該第2電極側に引き寄せられ、霧状の液体の散布範囲が広がる。
【0015】
本実施の形態に係る静電散布ノズルは、前記第2電極は、前記噴霧方向に向けて大きくなる内径を有することを特徴とする。
【0016】
本実施の形態にあっては、前記第2電極の内径が前記噴霧方向に向けて大きくなるので、前記第2電極側に引き寄せられる霧状の液体の範囲も広くなる。従って、より効果的に霧状の液体の散布範囲が広がる。
【0017】
本実施の形態に係る静電散布ノズルは、前記第1電極及び前記第2電極より小さい内径の漏斗形状であり、前記第1電極及び前記第2電極を覆う防水部を備えることを特徴とする。
【0018】
本実施の形態にあっては、前記防水部によって、前記第1電極及び前記第2電極が覆われているので、斯かる静電散布ノズルの使用の安全性を確保することが出来る。
【0019】
本実施の形態に係る静電散布装置は、前述の実施の形態の何れか一つに記載の静電散布ノズルと、前記静電散布ノズルが備えるノズル本体に液体を送るポンプと、前記静電散布ノズルが備える前記第1電極及び前記第2電極に電力を供給する電源とを備えることを特徴とする。
【0020】
本実施の形態にあっては、前記電源によって前記静電散布ノズルの前記1電極及び前記第2電極に電力が供給され、前記ポンプによって前記静電散布ノズルのノズル本体に液体が送られる。また、前述の何れかの静電散布ノズルを用いるので、広範囲の散布及び作業性の向上が両立する。
【0021】
本実施の形態に係る静電散布装置の散布方法は、液体を噴霧するノズル本体を有し、噴霧される液体を帯電させて対象物に散布する静電散布ノズルを備える静電散布装置にて行われる散布方法において、前記ノズル本体から噴霧される液体を帯電させる第1電極、及び、前記第1電極より前記液体の噴霧方向に設けられている第2電極に電力を供給し、下方に向けて前記静電散布ノズルが液体を噴霧することを特徴とする。
【0022】
本実施の形態にあっては、前記第1電極及び前記第2電極に電力が供給され、噴霧された液体が前記第1電極によって帯電された後、前記第2電極に引き寄せられる。従って、液体の噴霧範囲が広がる。また、下方に向けて前記静電散布ノズルが液体を噴霧するので、上方に反作用が働き、装置の自重によって作業者が感じる重さを軽減できる。
【0023】
本実施の形態に係る散布装置は、液体を噴霧して対象物に散布する複数の散布ノズルが、棒状部材に沿って並設されている散布装置において、前記複数の散布ノズルは、液体が噴霧される噴霧角度が他の散布ノズルより狭い狭角散布ノズルを含むことを特徴とする。
【0024】
本実施の形態にあっては、前記狭角散布ノズルは噴霧角度が他の散布ノズルより狭いので、噴霧に伴う反作用が他の散布ノズルより強い。従って、前記複数の散布ノズルが同じ噴霧角度を有する場合に比べ、作業者が感じる重さを軽減できる。また、前記狭角散布ノズル以外のノズルでは広範囲での散布ができる。
【0025】
本実施の形態に係る散布装置は、前記狭角散布ノズルは、他の散布ノズルより前記棒状部材の一端側に配置されていることを特徴とする。
【0026】
本実施の形態にあっては、作業者から遠い一端側又は、作業者に近い一端側に、前記狭角散布ノズルが配置されている。
前記棒状部材において、作業者から遠くなるにつれて作業者が感じる重さの変化は相対的に大きくなる。従って、反作用が他の散布ノズルより強い前記狭角散布ノズルが、作業者から遠い前記棒状部材の一端側に配置された場合、作業者が感じる重さを効率的に軽減できる。一方、反作用が他の散布ノズルより強い前記狭角散布ノズルが、作業者に近い前記棒状部材の一端側に配置された場合、重さの大きな変化による操作の不安定を防ぎつつ、作業者が感じる重さを軽減できる。
【0027】
本実施の形態に係る散布装置は、前記複数の散布ノズルは、噴霧された液体を帯電させて散布する静電散布ノズルであることを特徴とする。
【0028】
本実施の形態にあっては、前記複数の散布ノズルが静電散布ノズルであるので、たとえ噴霧角度が狭い場合でも、広い範囲にて霧状の液体を散布できる。また、噴霧角度が狭い場合は、反作用が大きくなり、作業者が感じる重さが軽減されることから、作業性が向上する。
【0029】
本実施の形態に係る散布装置は、前記狭角散布ノズルは前記噴霧角度が80°以下であることを特徴とする。
【0030】
本実施の形態にあっては、前記狭角散布ノズルは前記噴霧角度が80°以下であり、他の散布ノズルは前記噴霧角度が80°より広い。
【0031】
本実施の形態に係る散布装置は、前記狭角散布ノズルは、前述の発明の何れか一つに記載の静電散布ノズルであることを特徴とする。
【0032】
本実施の形態にあっては、前記狭角散布ノズルが前述した何れかの静電散布ノズルであるので、前記狭角散布ノズルであっても、広く範囲にて霧状の液体を散布できる。また、狭角散布ノズルは、他の散布ノズルより反作用が大きいので、作業者が感じる重さを軽減できる。
【0033】
本実施の形態に係る散布装置の散布方法は、液体を噴霧して対象物に散布する複数の散布ノズルが棒状部材に沿って並設されている散布装置にて行われる散布方法において、前記複数の散布ノズルが、他の散布ノズルより噴霧角度が狭い散布ノズルを含み、下方に向けて前記複数の散布ノズルが液体を噴霧することを特徴とする。
【0034】
本実施の形態にあっては、前記複数の散布ノズルに、他の散布ノズルより噴霧角度が狭い散布ノズルが含まれており、前記複数の散布ノズルが液体を噴霧する際、下方に向けて液体を噴霧する。特に、他の散布ノズルより噴霧角度が狭い散布ノズルにおいては、上方に反作用が強く働くので、装置の自重によって作業者が感じる重さを軽減できる。
【発明の効果】
【0035】
本実施の形態によれば、噴霧角度が狭いノズル用いた場合であっても広範囲の液体散布が可能である。また、ノズルの数を増やさずにより広範囲の液体散布が可能である。換言すれば、ノズルの数を減らすことができるので、部品点数減少及び重量軽減を図ることができる。従って、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】実施の形態1に係る静電散布装置の構成を模式的に示す模式図である。
【
図2】実施の形態1に係る静電散布装置の散布機のみを拡大して表した図である。
【
図3】実施の形態1に係る静電散布装置の静電散布ノズルを示す断面図である。
【
図4】実施の形態1に係る静電散布装置の静電散布ノズルの作用を説明する説明図である。
【
図5】実施の形態2に係る静電散布装置の複数の静電散布ノズルを模式的に示す模式図である。
【
図6】実施の形態3に係る静電散布装置の複数の静電散布ノズルを模式的に示す模式図である。
【
図7】実施の形態4に係る静電散布装置の複数の静電散布ノズルを模式的に示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に、本発明の実施の形態に係る静電散布ノズル、静電散布装置、静電散布装置の散布方法、散布装置及び散布装置の散布方法について、図面に基づいて詳述する。
【0038】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る静電散布装置の構成を模式的に示す模式図である。
図中100は静電散布装置であり、静電散布装置100は、散布機10(散布装置)と、タンク部5とを備えている。散布機10は静電散布ノズルNを有し、タンク部5は電源51、ポンプ52及びタンク53を備えている。静電散布装置100においては、電源51が電力を散布機10の静電散布ノズルNに供給し、電源51によってポンプ52が回転することによって、タンク53内の液体を散布機10に送る。タンク部5から送られる電力及び液体はケーブルCを介して散布機10に送られる。すなわち、ケーブルCには、電源51からの電力を供給する電線と、タンク53からの液体を供給するホースとが含まれている。静電散布ノズルNは対象物(例えば、作物)Tに前記液体を散布する。
タンク部5は作業者が背負って使うものであっても良く、手押し車等に乗せて用いるものであっても良い。
【0039】
図2は、実施の形態1に係る静電散布装置100の散布機10のみを拡大して表した図である。散布機10は 把持部1、竿部2及び噴管3を備えている。把持部1、竿部2及び噴管3はこの順にて直線状に並んでいる。静電散布装置100の一端部に複数の静電散布ノズルN1~N5が設けられ、静電散布装置100の他端部には把持部1が設けられている。作業者は把持部1を把持して散布機10を操作する。以下、説明の便宜上、複数の静電散布ノズルN1~N5を単に静電散布ノズルNとも言う。
【0040】
より詳しくは、把持部1には棒状の竿部2が連結されており、竿部2はその長手方向に伸び縮みできるように構成されている。従って、必要に応じて噴管3、すなわち把持部1から静電散布ノズルNまでの距離を調整できる。竿部2はパイプ状である。ケーブルCは把持部1及び竿部2を介して噴管3に連結されている。
【0041】
竿部2の一端側には噴管3が接続されている。噴管3(棒状部材)は中空の棒状であり、複数の静電散布ノズルNが例えば等間隔に設けられている。すなわち、各静電散布ノズルNは噴管3と連通している。複数の静電散布ノズルNは、噴管3の一端から他端に向けて並設されている。噴管3の他端にはケーブルCが接続されている。ケーブルCの電線は噴管3に沿って延び、各静電散布ノズルNの後述する電極に接続されている。
【0042】
図3は、実施の形態1に係る静電散布装置100の静電散布ノズルNを示す断面図である。
図3に示すように、静電散布ノズルNは、ノズル本体41、電極部42、防水部材43、及び保持部材44を備える。
【0043】
ノズル本体41は円筒状をなす。ノズル本体41は、噴管3に連結される基端部と、噴霧口411が設けられた先端部とを備える。噴管3を通ってノズル本体41に送られた液体(例えば液状の農薬)は、ノズル本体41の前記基端部から前記先端部に向けてノズル本体41の内部を通り、噴霧口411から噴霧される。ノズル本体41からの液体の噴霧方向は、ノズル本体41の軸長方向に沿って噴霧口411から離隔する方向である。従って、噴霧口411が下向きである場合、噴霧方向は下方向である。すなわち、作業者は噴霧方向が地面を向くようにして散布機10を操作する。
【0044】
電極部42は導電性を有し、例えば金属製である。電極部42は、帯電部423及び2つの接続端子45,45を備える。帯電部423は接続端子45を介して、後述するように電源51に接続する。電極部42は、ノズル本体41から噴霧される液体を負に帯電させる。
【0045】
電極部42は、第1電極421と第2電極422とを有する。ノズル本体41(噴霧口411)から前記噴霧方向に、第1電極421、第2電極422の順に配設されている。すなわち、第1電極421より前記噴霧方向に第2電極422が設けられている。第1電極421及び第2電極422は一体形成されている。
【0046】
第1電極421は、前記噴霧方向に沿う軸心を有する円筒状をなしている。第1電極421の内径は、ノズル本体41の外径より大きい。前記噴霧方向における、第1電極421の端から前記噴霧方向に第2電極422が延設されている。
【0047】
第2電極422は、第1電極421の内径より大きい内径を有する環状である。第2電極422は、前記噴霧方向に向けて連続的に内径が大きくなる。換言すれば、第2電極422は漏斗状をなす。ノズル本体41、第1電極421及び第2電極422は同一の軸を中心として配設されている。
本実施の形態では、第2電極422が漏斗状をなす場合を例に挙げて説明したが、これに限るものでない。例えば、第2電極422は、第1電極421の内径より大きく、かつ該内径が一定である円筒状であっても良く、内径が段階的に拡張する筒状であっても良い。
【0048】
本実施の形態においては、第1電極421及び第2電極422が一体形成されている場合を例に挙げて説明したが、これに限るものでない。第1電極421及び第2電極422が夫々別部材であっても良い。
【0049】
各接続端子45は矩形の板状であり、第1電極421のノズル本体41側縁から、第1電極421の軸長方向に沿って延設されている。接続端子45は突出方向に細長い。接続端子45,45夫々の突出方向は、互いに同じ向きである。接続端子45,45は第1電極421の周方向に180°互いに離隔している。
【0050】
防水部材43は、絶縁性及び防水性を有し、例えば合成ゴム製又は合成樹脂製である。防水部材43は電極部42の帯電部423の絶縁及び防水を行う。防水部材43は、漏斗状部431(防水部)及び円柱状部432,432を備える。
【0051】
漏斗状部431は電極部42の帯電部423と同軸に配置され、帯電部423を覆っている。すなわち、漏斗状部431は帯電部423に倣う漏斗形状を有しており、厚み方向の中心部に帯電部423が埋め込まれている。漏斗状部431の内径は、帯電部423の内径より小さく、ノズル本体41の外径よりも大きい。
【0052】
各円柱状部432は円柱状をなす。円柱状部432は、漏斗状部431のノズル本体41側縁から軸長方向に突設されている。円柱状部432の周面には、夫々適宜の弾性を有する複数の鍔が軸長方向に並設されている。円柱状部432,432夫々の突出方向は、互いに同じ向きである。電極部42の接続端子45,45において帯電部423側の端部は、円柱状部432,432の軸心に配置されている。すなわち、接続端子45,45夫々の先端部は、防水部材43の外部に露出している。電極部42の防水部材43に埋め込まれている部分は絶縁及び防水される。
【0053】
電極部42と防水部材43とは、インサート成形によって一体化されている。防水部材43の金型に電極部42が挿入され、次いでこの金型に合成ゴム又は合成樹脂が注入されることによって、一体化された電極部42と防水部材43とを容易に得ることができる。電極部42と防水部材43とは一体化されているので、例えば人間が電極部42の接続端子45を摘まんで電極部42を防水部材43から抜脱することはできない。
【0054】
保持部材44は絶縁性及び防水性を有し、例えば合成樹脂製である。防水部材43及びノズル本体41は保持部材44に収容される。
【0055】
静電散布ノズルNは、電線46を介してタンク部5の電源51と接続されている。電線46は被覆電線であり、導線の一端部には接続端子が設けられ、該接続端子は電極部42の接続端子45,45の一方又は両方に接続される。
【0056】
静電散布ノズルNは、噴管3及びケーブルCを介してポンプ52に接続される。ポンプ52は、タンク53に貯留されている液体を加圧し、噴管3及びケーブルCを通して、静電散布ノズルNに送る。すると、ノズル本体41の噴霧口411から液体が噴霧される。
【0057】
静電散布ノズルNにおいて、電極部42の帯電部423及び防水部材43の漏斗状部431は、ノズル本体41から噴霧方向に適長離隔した位置に配置されており、ノズル本体41から液体が噴霧された場合、斯かる液体を取り囲むように構成されている。第1電極421、第2電極422、漏斗状部431及び円柱状部432夫々の軸長方向は、ノズル本体41噴霧された液体の噴霧方向に沿う。
【0058】
タンク部5において、電源51は一次電池又は二次電池を有し、正の高電圧を出力する正電源装置である。電源51は、出力端子及びアース端子を更に有する。電源51のアース端子は接地される。電源51の出力端子には、ケーブルCを介して電線46の導線の他端部が接続される。
【0059】
本実施の形態において、静電散布装置100が複数の静電散布ノズルN1~N5を備えている。この場合、各静電散布ノズルNが備える電極部42の接続端子45,45の両方に、電線46,46の前記接続端子が接続されている。電源51及び静電散布ノズルN1~N5の電極部42,22,…は、電線46,46,…を介して直列に接続される。また、最も電源51から遠い静電散布ノズルN1は、電極部42の接続端子45,45の何れか一方に電線46の前記接続端子が接続される。
【0060】
電源51が出力した正の高電圧は、電線46を通して電極部42に印加される。この結果、電極部42が正に帯電する。なお、電源51は電池を有しておらず、静電散布装置100の外部の商用電源又は発電機等に接続されていてもよい。
【0061】
静電散布ノズルNは、例えば、圃場に植えられた作物(対象物T)に向けて液体が噴霧されるようにして用いられる。電極部42が正に帯電することによって、ノズル本体41から噴霧された液体は負に帯電する。帯電した液体は、静電効果により、圃場に植えられた作物に付着しやすくなる。
【0062】
図4は、実施の形態1に係る静電散布装置100の静電散布ノズルNの作用を説明する説明図である。
図4においては、説明の便宜上、静電散布ノズルNの断面を模式的に示している。
【0063】
ノズル本体41の噴霧口411から噴霧される液体は、噴霧された直後は液体膜(液膜)状をなす。その後、水滴同士の分離が行われて霧状に変わり、霧状として対象物Tに散布される。すなわち、噴霧口411から噴霧される液体は、前記噴霧方向において、液膜状をなす液膜領域L、水滴同士の分離が行われる分離エリアZ、霧状をなす霧エリアFを経て霧となる。
【0064】
上述したように、ノズル本体41、第1電極421及び第2電極422は同一の軸を中心として並設されている。従って、ノズル本体41の噴霧口411から噴霧された液体は、第1電極421及び第2電極422の内側を通る。
【0065】
第1電極421は、分離エリアZの近傍にて、噴霧口411から噴霧された液体を囲むように配置されている。詳しくは、前記噴霧方向において、第1電極421の位置が、少なくとも分離エリアZの一部と重畳するように構成されている。
第1電極421が正に帯電しているので、水滴同士の分離によって分離エリアZにて形成された霧の粒子は負に帯電される。また、負に帯電された霧の粒子同士は、同極性(負)を有することから互いに反発し合う。従って、霧の粒子同士間の距離が広がり、前記噴霧方向に交差する方向における分離エリアZの範囲が拡張される。
【0066】
第2電極422は、霧エリアFに配置されている。詳しくは、前記噴霧方向において、第2電極422の位置が、霧エリアFと重畳するように構成されている。
上述したように、霧エリアFにおいては、負に帯電された霧の粒子同士が同極性を有するので互いに反発し合う。更に、第2電極422が正に帯電されているので、霧の粒子は第2電極422に引き寄せられる。従って、霧の粒子同士間の距離が更に広がり、前記噴霧方向に交差する方向における霧エリアFの範囲が拡張される。
かつ、上述したように、第2電極422は前記噴霧方向に向けて順次に内径が大きくなる構成を有しているので、前記噴霧方向にいくにつれて、前記噴霧方向に交差する方向における霧エリアFの範囲が更に拡張される。
【0067】
このような構成を有することから、実施の形態1に係る静電散布装置100においては、ノズル本体41から液体が噴霧される角度(噴霧角度)が狭いか広いかに関わることなく、広い範囲に液体(霧)を散布することが出来る。従って、装置製造におけるノズル本体41の選択の自由度を高めることが出来る。
【0068】
なお、電源51は負の高電圧を出力する負電源装置でもよい。この場合、電極部42が負に帯電するので、ノズル本体41から噴霧された液体は正に帯電する。
【0069】
また、本実施の形態において、静電散布装置100が複数の静電散布ノズルN1~N5を備える場合を例に説明したが、これに限るものではない。静電散布装置100が1つの静電散布ノズルNを備える構成であっても良い。
【0070】
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2に係る静電散布装置100の複数の静電散布ノズルN1~N5を模式的に示す模式図である。実施の形態2に係る静電散布装置100において、複数の静電散布ノズル(散布ノズル)N1~N5は、噴管3の一端部31から、N1、N2、N3、N4、N5の順に並設されている。換言すれば、静電散布ノズルN1が噴管3の一端部31に最も近く、静電散布ノズルN5が噴管3の他端部に最も近い。静電散布ノズルNについては既に説明しており、詳しい説明は省略する。
【0071】
複数の静電散布ノズルN1~N5は前記噴霧角度が相違する。より詳しくは、複数の静電散布ノズルN1~N5のうち、静電散布ノズルN1(狭角散布ノズル)の噴霧角度が最も狭い。例えば、静電散布ノズルN1の噴霧角度は80°以下であり、静電散布ノズルN2~N5の噴霧角度が110°である。静電散布ノズルN1の噴霧角度は10°以上、80°以下であれば良い。以下においては、説明の便宜上、静電散布ノズルN1の噴霧角度を80°とする。静電散布ノズルN1の噴霧角度は最も狭いものの、上述したように、霧エリアFの範囲が第1電極421及び第2電極422によって他の静電散布ノズルNと同程度に拡張される。
【0072】
一方、複数の静電散布ノズルN1~N5を備えた静電散布装置100(散布機10)の場合、散布機10(散布装置)、特に一端部31が重いので、作業時間の経過と共に作業者は疲れやすく、散布機10の操作が難しくなる。更に、複数の静電散布ノズルN1~N5が散布機10の一端部31に集中しているので、作業中に散布機10の一端部31が下がりがちである。このような場合、対象物Tに対する液体の均一な散布ができなくなるという問題が生じる。
しかし、上述したような構成を有する本実施の形態に係る静電散布装置100は、このような問題を解決できる。以下、詳しく説明する。
【0073】
ノズル本体41の噴霧口411から液体が噴霧される際、ノズル本体41には液体の噴霧方向と反対側に反作用が働く。斯かる反作用は、ノズル本体41の相対的重さ軽減として働く。すなわち、作業者は斯かる反作用の大きさだけ軽く感じる。斯かる反作用は、液体の噴霧角度が狭い程、大きくなる。
【0074】
一方、本実施の形態に係る静電散布装置100においては、作業者から最も遠方である一端部31に設けられた静電散布ノズルN1の噴霧角度が、他の静電散布ノズルN2~N5より狭い。すなわち、静電散布ノズルN1にて働く反作用が最も大きい。このように、作業者から最も遠方の静電散布ノズルN1における反作用が最も大きいので、散布機10(一端部31)の相対的重さ軽減が効果的に行われ、作業者が噴管3を地面に対して水平に保つことが出来る。従って、液体を均一に散布することができ、作業者の作業性が高まる。
【0075】
また、本実施の形態においては、静電散布ノズルN1を除く他の静電散布ノズルN2~N5の噴霧角度が110°であり、静電散布ノズルN1より広いので、広範囲の液体の散布が可能である。
【0076】
かつ、本実施の形態においては、静電散布ノズルN1の噴霧角度が他の静電散布ノズルN2~N5より狭いものの、静電散布ノズルN1が静電散布ノズルであるので、他の静電散布ノズルN2~N5と同程度に散布範囲を広げることが出来る。従って、広範囲での液体の散布を確保できる。
【0077】
なお、本実施の形態においては、散布ノズルが静電散布ノズルである場合を例に挙げて説明したが、これに限るものでなく、散布ノズルは静電散布ノズルでなくても良い。
【0078】
また、本実施の形態においては、静電散布ノズルN1の噴霧角度のみが80°である場合について説明したが、これに限るものでない。例えば、静電散布ノズルN1及び静電散布ノズルN2の噴霧角度が80°であっても良い。
【0079】
更に、本実施の形態において、静電散布ノズルN1~N5における帯電部423は、本実施の形態の記載に限るものでなく、公知のものであっても良い。
【0080】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0081】
(実施の形態3)
図6は、実施の形態3に係る静電散布装置100の複数の静電散布ノズルN1~N5を模式的に示す模式図である。実施の形態3に係る静電散布装置100においても、実施の形態2と同様、複数の静電散布ノズル(散布ノズル)N1~N5が並設されており、静電散布ノズルN1が噴管3の一端部31に最も近く、静電散布ノズルN5が噴管3の他端部に最も近い。
【0082】
複数の静電散布ノズルN1~N5は前記噴霧角度が相違する。より詳しくは、複数の静電散布ノズルN1~N5のうち、静電散布ノズルN5(狭角散布ノズル)の噴霧角度が最も狭い。例えば、静電散布ノズルN5の噴霧角度は80°以下であり、静電散布ノズルN1~N4の噴霧角度が110°である。静電散布ノズルN1の噴霧角度は10°以上、80°以下であれば良い。以下においては、説明の便宜上、静電散布ノズルN5の噴霧角度を80°とする。静電散布ノズルN5の噴霧角度は最も狭いものの、上述したように、霧エリアFの範囲が第1電極421及び第2電極422によって他の静電散布ノズルNと同程度に拡張される。
【0083】
一方、複数の静電散布ノズルN1~N5を備えた静電散布装置100(散布機10)の場合、散布機10(散布装置)が重いので、散布機10の操作性及び作業性が悪い。更に、複数の静電散布ノズルN1~N5が散布機10の一端部31に集中しているので、散布機10の一端部31が下がりやすく、液体の均一な散布ができなくなるという問題が生じる。
【0084】
なお、複数の静電散布ノズルN1~N5は、噴管3の一端部31から、N1、N2、N3、N4、N5の順に並設されているので、複数の静電散布ノズルN1~N5が同じ重さであっても、作業者が感じる相対的重さは静電散布ノズルN1が最も大きい。従って、静電散布ノズルN1における実質上又は相対的重さ変化の影響は大きい。すなわち、静電散布ノズルN1に実質上又は相対的重さの変化が生じた場合、斯かる変化に起因して、散布機10の一端部31が震える等操作が乱れ、作業性が劣る虞がある。
しかし、上述したような構成を有する本実施の形態に係る静電散布装置100は、このような問題を解決できる。以下、詳しく説明する。
【0085】
本実施の形態に係る静電散布装置100においては、作業者から最も近い静電散布ノズルN5の噴霧角度が、他の静電散布ノズルN1~N4より狭い。すなわち、静電散布ノズルN5に働く反作用が最も大きい。このように、作業者から最も近い静電散布ノズルN5における反作用が最も大きいので、相対的重さの大きな変化が生じることを未然に防ぎつつ、散布機10(一端部31)の相対的重さ軽減が得られる。従って、作業者が噴管3を地面に対して水平に保つことができ、また液体を均一に散布することができるので、作業性が高まる。
【0086】
また、本実施の形態においては、静電散布ノズルN5を除く他の静電散布ノズルN1~N4の噴霧角度が110°であり、静電散布ノズルN5より広いので、広範囲の液体の散布が可能である。
【0087】
かつ、本実施の形態においては、静電散布ノズルN5の噴霧角度が他の静電散布ノズルN1~N4より狭いものの、静電散布ノズルN1が静電散布ノズルであるので、他の静電散布ノズルN2~N5と同程度に散布範囲を広げることが出来る。従って、広範囲での液体の散布を確保できる。
【0088】
なお、本実施の形態においては、散布ノズルが静電散布ノズルである場合を例に挙げて説明したが、これに限るものでなく、散布ノズルは静電散布ノズルでなくても良い。
【0089】
また、本実施の形態においては、静電散布ノズルN5の噴霧角度のみが80°である場合について説明したが、これに限るものでない。例えば、静電散布ノズルN5及び静電散布ノズルN4の噴霧角度が80°であっても良い。
【0090】
更に、本実施の形態において、静電散布ノズルN1~N5における帯電部423は、本実施の形態の記載に限るものでなく、公知のものであっても良い。
【0091】
実施の形態1~2と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0092】
(実施の形態4)
図7は、実施の形態4に係る静電散布装置100の複数の静電散布ノズルN1~N5を模式的に示す模式図である。実施の形態4に係る静電散布装置100においても、実施の形態2と同様、複数の静電散布ノズル(散布ノズル)N1~N5が並設されており、静電散布ノズルN1が噴管3の一端部31に最も近く、静電散布ノズルN5が噴管3の他端部に最も近い。
【0093】
複数の静電散布ノズルN1~N5は夫々前記噴霧角度が相違する。より詳しくは、複数の静電散布ノズルN1~N5のうち、静電散布ノズルN1(狭角散布ノズル)の噴霧角度が最も狭く、N1、N2、N3、N4、N5の順に噴霧角度が広くなる。例えば、静電散布ノズルN1の噴霧角度は80°以下であり、例えば、10°以上、80°以下であれば良い。また、静電散布ノズルN2の噴霧角度が90°、静電散布ノズルN3の噴霧角度が100°、静電散布ノズルN4の噴霧角度が105°、静電散布ノズルN5の噴霧角度が110°である。以下においては、説明の便宜上、静電散布ノズルN1の噴霧角度を80°とする。
【0094】
一方、複数の静電散布ノズルN1~N5を備えた静電散布装置100(散布機10)の場合、散布機10(散布装置)が重いので、散布機10の操作性及び作業性が悪い。更に、複数の静電散布ノズルN1~N5が散布機10の一端部31に集中しているので、散布機10の一端部31が下がりやすく、液体の均一な散布ができなくなるという問題が生じる。
【0095】
本実施の形態に係る静電散布装置100においては、作業者から最も遠方である静電散布ノズルN1の噴霧角度が最も狭く、作業者に近くなることにつれて静電散布ノズルNの噴霧角度が徐々に広くなる。すなわち、静電散布ノズルN1に作用する反作用が最も大きく、作業者に近くなることにつれて静電散布ノズルNに作用する反発が弱くなる。
【0096】
このように、作業者から近くなるにつれて静電散布ノズルNにおける反作用が徐々に小さくなるので、相対的重さの大きな変化が生じることを未然に防ぎつつ、複数の静電散布ノズルN1~N5の全体においてバランスよく相対的重さ軽減が得られる。従って、安定した操作性が確保でき、かつ作業性が高まる。
【0097】
以上においては、静電散布装置100が複数の静電散布ノズルN1~N5を備え、N1、N2、N3、N4、N5の順に噴霧角度が広くなる場合を例に挙げて説明したが、これに限るものではない。複数の静電散布ノズルN1~N5において、N1、N2、N3、N4、N5の順に噴霧角度が狭くなるように構成しても良い。
【0098】
なお、本実施の形態においては、散布ノズルが静電散布ノズルである場合を例に挙げて説明したが、これに限るものでなく、散布ノズルは静電散布ノズルでなくても良い。
【0099】
実施の形態1~3と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0100】
なお、本発明は以上の記載に限るものでなく、実施の形態1と、実施の形態2~4の何れかとを組み合わせることによって実現しても良い。
【0101】
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0102】
3 噴管
10 散布機
31 一端部
41 ノズル本体
51 電源
52 ポンプ
100 静電散布装置
421 第1電極
422 第2電極
F 霧エリア
N1~N5 静電散布ノズル
T 対象物
Z 分離エリア