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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-11
(45)【発行日】2022-11-21
(54)【発明の名称】商品陳列装置
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/04 20060101AFI20221114BHJP
【FI】
A47F5/04
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019101959
(22)【出願日】2019-05-31
(65)【公開番号】P2020195460
(43)【公開日】2020-12-10
【審査請求日】2022-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】394016874
【氏名又は名称】河淳株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】弁理士法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北林 貴知
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3161906(JP,U)
【文献】特開2016-093327(JP,A)
【文献】米国特許第07191908(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延びる略矩形横断面の1本の支柱と、
該支柱の前後側面に同一高さで形成される互いが対称形の一対の第1係止部と、
該一対の第1係止部の左右側部のいずれか一方に着脱自在に係止する第2係止部を有する商品収容棚部と、を有し、
該第1係止部は、該支柱の前後側面から前後方向に突出する底板と、該底板の外端から上方に起立する側周壁と、該支柱の前後側面と対峙する前後側周壁の左右方向の中央部に上方から下方に向けて切り欠かれた壁切欠部と、を有し、該支柱の前後側面と該底板と該側周壁で囲まれる係止空間が形成され、
該商品収棚部の第2係止部を、該一対の第1係止部に対して上方から下方に下ろすことで、第1係止部と該第2係止部を係止させ、該支柱に該商品収容棚部が設置されることを特徴とする商品陳列装置。
【請求項2】
該一対の第1係止部の左右側部の一方における側周壁は、一方が前方底板の外端に形成される平面視が略L字形状の前方係止壁であり、他方が、後方底板の外端に形成される平面視が略L字対称形状の後方係止壁であることを特徴とする請求項1記載の商品陳列装置。
【請求項3】
該第2係止部は、該第1係止部の該前方係止壁に嵌る前方係止凹部と、該第1係止部の該後方係止壁に嵌る後方係止凹部と、を有することを特徴とする請求項2記載の商品陳列装置。
【請求項4】
該前方係止凹部は、該第1係止部の前方係止壁の両側の周側面、上面及び該壁切欠部側の端面に当接する面を有し、
該後方係止凹部は、該第1係止部の後方係止壁の両側の周側面、上面及び該壁切欠部側の端面に当接する面を有することを特徴とする請求項3記載の商品陳列装置。
【請求項5】
該支柱の左側部に、一の商品収棚部を設置し、該支柱の右側部に、他の商品収棚部を設置することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の商品陳列装置。
【請求項6】
該一対の第1係止部は、該支柱の上下方向に所定のピッチで多数形成されることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の商品陳列装置。
【請求項7】
該商品収棚部は、箱状容器であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の商品陳列装置。
【請求項8】
該第1係止部は、該底板が省略され、該支柱の前後側面と該側周壁で囲まれる第2係止空間が形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の商品陳列装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、スーパー、専門店などにおいて狭いスペースでも設置できる商品陳列装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スーパー、専門店、量販店などにおいて商品を陳列する代表的なものとして、多段商品陳列棚が知られている。この多段商品陳列棚としては、例えば、2本の支柱と、該支柱に付設されるブラッケトと、左右のブラケット間に差し渡しで設置される棚板部材を有するものが挙げられる。この多段商品陳列棚は、構造が簡単で、商品陳列面積が大であり、壁面に接して設置されることが多い。
【0003】
一方、スーパー、専門店などにおいて、レジ近傍あるいは大型の多段商品陳列棚のコーナ近傍において、小物商品を陳列したい場合がある。このような小物商品の陳列は、例えば、多段商品陳列棚の支柱を利用した吊り下げ型の商品陳列具が使用される。しかしながら、吊り下げ型の商品陳列具は、場所を採らないという長所を有する反面、その構造から、小物で、軽量で且つ少ない数量の商品の陳列に限定されるという問題がある。このため、大型の多段商品陳列棚と吊り下げ型の商品陳列具の中間に位置する、設置場所を採らない中型の商品陳列装置の開発が望まれていた。
【0004】
なお、中型の商品陳列装置は、支柱と商品収容棚部との係止関係が必須となる。特開2016-93327号公報には、少なくとも2本の支柱と、該2本の支柱間に架設される長手方向に伸縮自在の架設部材と、該支柱の架設部材が延びる方向に面が向いている両側面であって、且つ該支柱の長手方向に適宜の間隔で複数形成される係止突起と、該架設部材の両端に固設される該支柱の係止突起に係止する係止部材と、を有し、該係止突起の該架設部材が延びる方向から見た左右の側面は、下方に向けて漸次拡大するテーパ面であり、
該係止部材は、該架設部材が延びる方向と直交する前後方向の一方が開口する平面視がコ字形状であり、該コ字形状の対峙する両側部の内周面には、該係止突起のテーパ面に対応する内テーパ面が形成されたものであることを特徴とする置棚装置が開示されている。この置棚装置によれば、パイプ部材側の係止部材は平面視がコ字形状であるため、支柱に対して内側接続と外側接続の両方ができ、前後方向の僅かな空間を有効利用できる。また、支柱側の係止突起とパイプ部材側の係止部材との係止を外す際、支柱の他の側面に形成された係止凹部に例えばドライバーのマイナス端を差し込み、ドライバーの先端を支点としてパイプ部材側の係止部材を上方へ押し上げれば、てこの原理で係止を簡単に解除することができる。
【0005】
また、米国特許番号7191908B2によれば、少なくとも2つの垂直材と、少なくとも1つの梁材と、を有するラックであって、前記梁材が、前記2つの垂直材の間に延び、前記垂直材に面するその端部にカプラーを有し、前記垂直材の少なくとも1つが少なくとも1つの連結カムが備え、前記カプラーが前記連結カムに適合するカム受け溝を備え、前記カム受け溝が少なくとも1つの開口端を有し且つカム支持壁によって少なくとも部分的に区切られ、前記少なくとも1つの垂直材と前記補助カプラーとが少なくとも1つの実質的に垂直に延びる結合リブをさらに備え、前記少なくとも1つの垂直材のもう一方と前記カプラーとが前記結合リブに適合するリブ受け溝を備え、少なくとも1つの自由端が実質的に前記梁材の長手方向軸の方向にあり、前記連結リブの断面の自由端が、前記梁材の長手方向軸に対して垂直方向に延びることを特徴とするラックが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2016-93327号公報
【文献】米国特許番号7191908B2
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記公報記載の置棚装置やラックは、4本の支柱を使用しており、やはり設置場所がとられ、レジ近傍や大型の多段商品陳列棚のコーナ近傍において使用することはできない。このため、場所を採らず、小物商品であっても多種類で数多くの商品を陳列できる中型の商品陳列装置の開発が望まれていた。
【0008】
従って、本発明の目的は、場所を採らず、小物商品であっても多種類で数多くの商品を陳列できる商品陳列装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、
上下方向に延びる略矩形横断面の1本の支柱と、
該支柱の前後側面に同一高さで形成される互いが対称形の一対の第1係止部と、
該一対の第1係止部の左右側部のいずれか一方に着脱自在に係止する第2係止部を有する商品収容棚部と、を有し、
該第1係止部は、該支柱の前後側面から前後方向に突出する底板と、該底板の外端から上方に起立する側周壁と、該支柱の前後側面と対峙する前後側周壁の左右方向の中央部に上方から下方に向けて切り欠かれた壁切欠部と、を有し、該支柱の前後側面と該底板と該側周壁で囲まれる係止空間が形成され、
該商品収納棚部の第2係止部を、該一対の第1係止部に対して上方から下方に下ろすことで、第1係止部と該第2係止部を係止させ、該支柱に該商品収容棚部が設置されることを特徴とする商品陳列装置を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、該一対の第1係止部の左右側部の一方における側周壁は、一方が前方底板の外端に形成される平面視が略L字形状の前方係止壁であり、他方が、後方底板の外端に形成される平面視が略L字対称形状の後方係止壁であることを特徴とする前記商品陳列装置を提供するものである。
【0011】
また、本発明は、該第2係止部は、該第1係止部の該前方係止壁に嵌る前方係止凹部と、該第1係止部の該後方係止壁に嵌る後方係止凹部と、を有することを特徴とする前記商品陳列装置を提供するものである。
【0012】
また、本発明は、該前方係止凹部は、該第1係止部の前方係止壁の両側の周側面、上面及び該壁切欠部側の端面に当接する面を有し、
該後方係止凹部は、該第1係止部の後方係止壁の両側の周側面、上面及び該壁切欠部側の端面に当接する面を有することを特徴とする前記商品陳列装置を提供するものである。
【0013】
また、本発明は、該支柱の左側部に、一の商品収納棚部を設置し、該支柱の右側部に、他の商品収納棚部を設置することを特徴とする前記商品陳列装置を提供するものである。
【0014】
また、本発明は、該一対の第1係止部は、該支柱の上下方向に所定のピッチで多数形成されることを特徴とする前記商品陳列装置を提供するものである。
【0015】
また、本発明は、該商品収納棚部は、箱状容器であることを特徴とする前記商品陳列装置を提供するものである。
【0016】
また、本発明は、該第1係止部は、該底板が省略され、該支柱の前後側面と該側周壁で囲まれる第2係止空間が形成されたものであることを特徴とする前記商品陳列装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、1本の支柱で、上下多段でしかも左右両側に商品収容棚部を設置できるため、場所を採らず、小物商品であっても多種類で数多くの商品を陳列できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態における商品陳列装置の分解斜視図である。
図2図1の商品陳列装置の拡大部分斜視図である。
図3図1の商品陳列装置を構成する支柱の部分斜視図である。
図4図3の支柱の平面図である。
図5図3の支柱の拡大部分正面図である。
図6図1の商品陳列装置を構成する商品収納棚部の斜視図である。
図7図7の商品収納棚部の平面図である。
図8図7のX-X線に沿って見た部分断面図である。
図9図7のX方向から見た側面図である。
図10図7のX方向から見た部分裏面図である。
図11】支柱の第1係止部と商品収納棚部の第2係止部の係止関係を説明する図である。
図12図1の商品陳列装置において、支柱から商品収納棚部を取り外す方法を説明する図であり、(A)、(B)及び(C)の順の工程を経て、取り外す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施の形態における商品陳列装置を図1図12を参照して説明する。本明細書中、略矩形横断面の支柱の前後左右の4面の中、第1係止部が形成される対峙する2つの面が前後の面であり、この前後面に略直交する2つの面が左右の面であり、「前後」及び「左右」はこの方向に準じる。図4中、符号Xが正面の前方、符号Yが後方である。
【0020】
商品陳列装置10は、1本の支柱1と、少なくとも1つの商品収容棚部2を有する。1本の支柱1は、上下方向に延びる略矩形横断面の中空の支柱であり、前後の面11a、11bには、第1係止部5が、上下方向に所定のピッチで多数(本例では36個、前後合計で72個)形成されている。支柱1は、下端が4つの車輪4a~4cを有する板状の基台3に固定されている。これにより、商品陳列装置10は、設置面積を採らず、床面を走行自在である。所定のピッチとしては、最小ピッチが商品収納棚部2の第2係止部6の最大高さよりやや大である。これにより、上下に隣接する第1係止部5、5間に商品収納棚部の第2係止部6を挿入して設置することができる。
【0021】
商品陳列装置10において、第1係止部5(5a、5b)は、支柱1の前後側面11a、11bに互いに同一高さで形成され、第1係止部5aと第1係止部5bは同一形状で互いが対称形である。また、上下方向に形成される多数の第1係止部5a(5b)は、いずれも同一形状である。このため、第1係止部5の形状は、同一高さにある一対の第1係止部5a、5bについて説明する。
【0022】
第1係止部5は(5a、5b)、支柱1の前後側面11a、11bから前後方向に突出する底板52a、52bと、底板52a、52bの外端から上方に起立する側周壁51a、51bと、支柱1の前後側面11a、11bと対峙する前後側周壁の左右方向の中央部に上方から下方に向けて切り欠かれた壁切欠部53a、53bと、を有し、支柱1の前後側面11a、11bと底板52a、52bと側周壁51a、51bで囲まれる係止空間57a、57bが形成される(図4参照)。
【0023】
すなわち、一対の第1係止部5a、5bの側周壁51a、51bの右側部は、前方が前方底板52aの外端に形成される平面視が略L字形状の前方係止壁5aであり、後方が後方底板52bの外端に形成される平面視が略L字対称形状の後方係止壁5bである。また、一対の第1係止部5a、5bの側周壁51a、51bの左側部は、前方が前方底板52aの外端に形成される平面視が略L字形状の前方係止壁5aであり、後方が後方底板52bの外端に形成される平面視が略L字対称形状の後方係止壁5bである。前方係止壁5aは、前方第1係止前壁54aとこれに連続する前方第1係止側壁55aとからなる。また、後方係止壁5bは後方第1係止前壁54bとこれに連続する後方第1係止側壁55bとからなる。また、前方係止壁5aは、前方第2係止前壁54aとこれに連続する前方第2係止側壁55aとからなる。また、後方係止壁5bは後方第2係止前壁54bとこれに連続する後方第2係止側壁55bとからなる。
【0024】
商品陳列装置10において、支柱1の右側部の第1係止部5の前方係止壁5a及び後方係止壁5bには、ひとつの商品収容棚部2aの第2係止部6aが係止し、支柱1の左側部の第1係止部5の前方係止壁5a及び後方係止壁5bには、他のひとつの商品収容棚部2bの第2係止部6bが係止する。
【0025】
商品収容棚部2は、支柱1の第1係止部5に係止する第2係止部6を有する。商品収容棚部2は、本例では、四角形の箱状容器であり、4つの側板の中、ひとつの側板の前後方向の中央部に第2係止部6が形成されている。第2係止部6aは、第1係止部5aの前方係止壁5aに嵌る前方係止凹部6aと、第1係止部5bの後方係止壁5bに嵌る後方係止凹部6aを有する。
【0026】
第2係止部6aは、支柱1の本体部11の左右方向の半分の略寸法に挿入される凹部61aが形成され、凹部61aの左右(商品陳列装置としては前後)上端部にそれぞれ突出部が形成され、この突出部の裏面に、第1係止部6の前方係止壁5aに対応する形状の前方係止凹部6aが、後方係止壁5bに対応する形状の後方係止凹部6aが形成されたものである。
【0027】
すなわち、前方係止凹部6aは、第1係止部5aの前方係止壁5aの両側の周側面、上面及び壁切欠部側の端面に当接する面を有し、後方係止凹部6aは、第1係止部5aの後方係止壁5bの両側の周側面、上面及び壁切欠部側の端面に当接する面を有する。
【0028】
第2係止部6aにおいて、前方係止凹部6aは、平面視が略矩形状の天板62aの前端から下方に突出する前方壁部623aと、これに連続する天板62aの内側端から下方に突出する側方壁部622aとで形成される略L字形状の突起から形成される凹部であり、略L字形状の突起と商品収容棚部2の本体側壁63aで囲まれる空間が、第1係止部5aの前方係止壁5aの形状に対応する。
【0029】
第2係止部6aにおいて、後方係止凹部6aは、平面視が略矩形状の天板62aの前端から下方に突出する前方壁部623aと、これに連続する天板62aの内側端から下方に突出する側方壁部622aとで形成される略L字形状の突起から形成される凹部であり、略L字形状の突起と商品収容棚部2の本体側壁63aで囲まれる空間が、第1係止部5bの後方係止壁5bの形状に対応する。
【0030】
商品収容棚部2aは、陳列商品を収容するものであり、支柱1の右側部に設置され、底板22aと前後左右側板21aを有する有底四角形の箱状物である。また、商品収容棚部2bは、商品収容棚部2aと同一物であり、支柱1の左側部に設置され、底板22bと前後左右側板21bを有する有底四角形の箱状物である。商品収容棚部2は、第2係止部6を有していればよく、深さ、奥行き及び左右幅の各寸法は適宜、決定される。
【0031】
次に、支柱1に商品収容棚部2を設置する方法を図12を参照して説明する。支柱1に商品収容棚部2を設置する順序は、図12の(C)~(A)の順で行われる。先ず、支柱1に設置する高さにある第1係止部5を決定し、次いで、商品収容棚部2の第2係止部6を、この第1係止部5の上方隙間に横方向から挿入し、第2係止部6の第1凹部61aの奥の面が支柱1に当接するまで挿入する。これにより、支柱1の第1係止部5と商品収納棚部2の第2係止部6が上下方向において対峙する(図12(C)及び(B))。次いで、商品収納棚部2の第2係止部6を、一対の第1係止部5に対して下方に下ろすことで、第1係止部5と第2係止部6を係止させ、支柱1に商品収容棚部2を設置させる。
【0032】
すなわち、支柱1の右側部の略L字形状で凸状の前方係止壁5aと略L字形状で凸状の後方係止壁5bには、商品収容棚部2aの第2係止部6aの前方係止凹部6aと後方係止凹部6aが係止し、支柱1の左側部の略L字形状で凸状の前方係止壁5aと略L字形状で凸状の後方係止壁5bには、商品収容棚部2bの第2係止部6bの前方係止凹部6bと後方係止凹部6bが係止する。具体的には、図11に示すように、商品収容棚部2aの前方係止凹部6aの内壁面は、支柱1の第1係止部5aの前方係止壁5aの両側の周側面、上面及び壁切欠部側の端面の各面に当接する。また、商品収容棚部2aの前方係止凹部6aの内壁面は、支柱1の第1係止部5aの後方係止壁5bの両側の周側面、上面及び壁切欠部側の端面の各面に当接する。また、商品収容棚部2bの前方係止凹部6bの内壁面は、支柱1の第1係止部5bの前方係止壁5aの両側の周側面、上面及び壁切欠部側の端面の各面に当接する。また、商品収容棚部2bの前方係止凹部6bの内壁面は、支柱1の第1係止部5bの後方係止壁5bの両側の周側面、上面及び壁切欠部側の端面の各面に当接する。また、商品収容棚部2の凹部61aの背面は支柱1の左右側面に当接している。このように、商品収容棚部2は、第2係止部6が、支柱1の第1係止部5に係止し、更に支柱1の左右側面に当接しているため、下方向及び横方向の外力に対して、安定した強い支持力を発揮する。
【0033】
次に、支柱1から商品収容棚部2を取り外す方法を図12を参照して説明する。支柱1から商品収容棚部2を取り外す順序は、図12の(A)~(C)の順で行われる。先ず、商品収容棚部2を上方に持ち上げ、支柱1との係止を外し、商品収容棚部2を横方向で支柱1とは反対の方向に引き抜く(図12(B)及び(C))。これにより、支柱1から商品収容棚部2を取り外すことができる。
【0034】
商品陳列装置10において、商品収容棚部2は、支柱1の左右側部のいずれか一方、又は両方に設置することができる。また、支柱1に、商品収容棚部2を左右両側部に設置する場合、2つの商品収納棚部2、2は、同一高さに設置してもよく、異なった高さに設置してもよい。また、支柱1には、上下後方に複数の商品収納棚部2を多段に設置することができる。商品陳列装置10は、床面等への設置面積は、基台3又は左右2つの商品収納棚部2の大きい方の投影面積で済み、場所を採らない。
【0035】
本発明の商品陳列装置10は、上記実施の形態例に限定されず、種々の変形例を採ることができる。商品収容棚部2は、図1のような4つの側板を有する箱状容器に限定されず、側板の無い板状体など種々の形状容器又は棚板が使用できる。また、支柱1は正四角形断面形状に限定されず、前後一対の第1係止部が形成されていない左右面は、外側に少し凸の面であってもよい。この場合、商品収容棚部2の第2係止部6の形状は、それに対応した形状とすればよい。また、支柱1の断面形状は、長方形であってもよい。
【0036】
商品陳列装置10において、第1係止部5の底板52a、52bは省略されてもよい。この場合、第1係止部5は、左右の前方係止壁5a、5aが連続する環状のもの、又は環状のものが中央で分断された右側の平面視が略L字形状の突起と、左側の平面視が略L字形状の突起とからなる。このような第1係止部5は、支柱1の前後側面と側周壁で囲まれる第2係止空間が形成される。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の商品陳列装置は、場所を採らず、小物商品であっても多種類で数多くの商品を陳列できる。このため店側にとっては、顧客の目に留まり易い位置に簡単に設置でき、顧客は、季節物、目玉品などほしい商品が目に付き易く、都合がよい。
【符号の説明】
【0038】
1 支柱
2 商品収容棚部
3 基台
4 車輪
5(5a、5b) 第1係止部
5a、5a前方係止壁
5b、5b後方係止壁
6(6a、6b) 第2係止部
6a前方係止凹部
6a後方係止凹部
10 商品陳列装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12