(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-11
(45)【発行日】2022-11-21
(54)【発明の名称】結び目のない縫合糸アンカーのための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 17/68 20060101AFI20221114BHJP
【FI】
A61B17/68
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018043836
(22)【出願日】2018-03-12
【審査請求日】2021-03-12
(32)【優先日】2017-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アダム・ガスタフソン
(72)【発明者】
【氏名】ジェローム・ミラー
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン・クリーブランド
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・ガブリエル
【審査官】羽月 竜治
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-092742(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0128682(US,A1)
【文献】特開2013-126546(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/68
A61B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用システムであって、
外側シャフトであって、それを通って延在する内腔を有する、外側シャフトと、
縫合糸アンカーであって、
第1のアンカー本体であって、遠位部分、近位部分、及び前記第1のアンカー本体を通って長手方向に延在する第1の内腔を有する、第1のアンカー本体と、
第2のアンカー本体であって、前記第1のアンカー本体の近位端に嵌合された遠位端を有し、前記第1のアンカー
本体の前記近位部分を受容するように構成された、前記第2のアンカー本体を通って延在する第2の内腔を有し、前記第2のアンカー本体が、前記第2のアンカー本体の近位端及び
前記遠位端からオフセットされた位置で、前記第2のアンカー本体の側壁を通って延在する少なくとも1つの開口部を有する、第2のアンカー本体と、を備え
、前記第1のアンカー本体の前記近位部分が、その上に形成された雄ねじを有し、前記雄ねじが、前記第2のアンカー本体の前記第2の内腔内に形成された対応するねじ山と嵌合するように構成される、縫合糸アンカーと、
細長い内側シャフトであって、前記外側シャフトの前記内腔内に、かつ前記第1のアンカー本体及び前記第2のアンカー本体を通って取り外し可能に受容されるように構成されており、これにより、前記内側シャフトの遠位端が前記遠位部分の遠位端を越えて突出するようになり、前記内側シャフトが、前記第1の内腔内で前記第1のアンカー本体に取り外し可能に連結されるように構成されたドライバーシャフト部分を有し、これにより、前記内側シャフトが回転して、前記第1のアンカー本体の前記近位部分の前記第2の内腔内への近位方向への
螺合を引き起こし、かつ前記第2のアンカー本体の前記開口部の閉塞を引き起こすように構成されている、細長い内側シャフトと、を備える、外科用システム。
【請求項2】
前記外側シャフトが、その遠位端から延在し、前記第2のアンカー本体の前記近位端に形成された対応する嵌合特徴部と解放可能に嵌合するように構成された嵌合特徴部を有する、請求項1に記載の外科用システム。
【請求項3】
前記第2のアンカー本体の
前記近位端が、前記外側シャフトに解放可能に連結されるように構成されている、請求項1に記載の外科用システム。
【請求項4】
前記外側シャフトの遠位端は、突出部を有し、前記突出部は、前記第2のアンカー本体の前記近位端に形成された相補的な凹部又は開口部に解放可能に嵌合するように構成されている、請求項3に記載の外科用システム。
【請求項5】
前記内側シャフトが、それに連結された近位ハンドルを有する、請求項1に記載の外科用システム。
【請求項6】
前記第1のアンカー本体の前記第1の内腔が、前記内側シャフトの前記ドライバーシャフト部分と解放可能に嵌合するように構成された係止構成部品を有する、請求項1に記載の外科用システム。
【請求項7】
前記開口部が、前記第2のアンカー本体の対向する側壁を通って形成された第1及び第2の開口部を含む、請求項1に記載の外科用システム。
【請求項8】
前記第1及び第2の開口部は、縫合糸が、前記第1の開口部を通って前記第2の内腔内に入り、前記第2の開口部を通って前記第2の内腔から出るように、通されるよう構成されている、請求項7に記載の外科用システム。
【請求項9】
前記第1及び第2の開口部を画定する前記第2のアンカー本体の部分の前記第2の内腔内に前記対応するねじ山が形成されている、請求項8に記載の外科用システム。
【請求項10】
前記細長い内側シャフトは、遠位部分、近位部分、およびそれらの間に延在する中間部分を有し、前記中間部分が、前記細長い内側シャフトの前記近位部分の遠位肩部で終端し、前記第2のアンカー本体は、その近位端が前記遠位肩部に当接するように配設される、請求項1に記載の外科用システム。
【請求項11】
前記ドライバーシャフト部分は、骨内に穴を開けるために遠位に先細り状である端部分から近位方向に延在しているブレード特徴部を有し、
前記第1のアンカー本体が、前記第1の内腔を画定する内壁に形成された鍵穴型特徴部を有し、
前記細長い内側シャフトは、前記ブレード特徴部が前記鍵穴型特徴部に入るように前記第1の内腔内に受容されるように構成されている、請求項1に記載の外科用システム。
【請求項12】
縫合糸アンカーであって、
遠位アンカー本体であって、遠位部分、近位部分、及び前記遠位アンカー本体を通って延在する第1の内腔を画定する外壁を有する、遠位アンカー本体と、
前記遠位アンカー本体の近位端に嵌合された遠位端を有する、近位アンカー本体と、を備え、前記近位アンカー本体が、前記近位アンカー本体を通って延在する第2の内腔を画定する外壁、及び前記近位アンカー本体の前記遠位端及び近位端からオフセットされる前記外壁の側面を通って形成された少なくとも1つの開口部を有し、係止力が前記遠位アンカー本体に加えられたときに、前記第2の内腔がその中に前記遠位アンカー本体の前記近位部分を受容するように構成されて
おり、
前記遠位アンカー本体の前記近位部分が、その上に形成された雄ねじを有し、前記雄ねじが、前記近位アンカー本体の前記第2の内腔内に形成された対応するねじ山と嵌合するように構成され、
前記係止力が、前記遠位アンカー本体を前記近位アンカー本体内へと近位方向へと螺合させる回転力である、縫合糸アンカー。
【請求項13】
前記開口部が、前記近位アンカー本体の前記外壁の対向する側面を通って形成された第1及び第2の開口部を含む、請求項
12に記載の縫合糸アンカー。
【請求項14】
前記第1及び第2の開口部は、縫合糸が、前記第1の開口部を通って前記第2の内腔内に入り、前記第2の開口部を通って前記第2の内腔から出るように、通されるよう構成されている、請求項13に記載の縫合糸アンカー。
【請求項15】
前記第1及び第2の開口部を画定する前記近位アンカー本体の部分の前記第2の内腔内に前記対応するねじ山が形成されている、請求項14に記載の縫合糸アンカー。
【請求項16】
前記遠位アンカー本体の前記遠位部分が、近位肩部を有し、前記近位肩部
から前記遠位アンカー本体の前記近位部分
が延在
しており、前記
近位肩部の外径が、前記近位部分の外径を超える、請求項
12に記載の縫合糸アンカー。
【請求項17】
前記遠位アンカー本体の前記近位部分が前記近位アンカー本体内に受容されると、前記近位肩部が前記近位アンカー本体の前記遠位端に当接する、請求項
16に記載の縫合糸アンカー。
【請求項18】
前記近位アンカー本体が、その上に形成された少なくとも1つの骨係合特徴部を有する、請求項
12に記載の縫合糸アンカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、組織を骨に固定するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
靱帯、腱、及び/又は他の軟部組織がそれらに関連付けられる骨から体内で完全にあるいは部分的に剥離することは、特に運動選手の間ではありふれた外傷である。そのような外傷は一般に、過度のストレスがこれらの組織にかかる結果生じる。一例として、組織の裂傷又は剥離は、業務関連作業中に、あるいは競技大会の過程の中で、転倒、過度の行使などの事故の結果として生じ得る。裂傷又は骨からの軟部組織の部分的又は完全な剥離の場合、軟部組織(又は移植組織)を骨に再付着させるために、手術が通常必要とされる。
【0003】
軟部組織を骨に固定するために、これまで多数の装置が使用されている。このような装置の例としては、ねじ、タック、ステープル、縫合糸アンカー、及び縫合糸のみが含まれる。縫合糸アンカーを使用する軟部組織修復又は再付着処置では、アンカー受容穴が、所望の固定点又は組織再取り付け点で骨に穿孔され、縫合糸アンカーが、適切な設置ツールを用いて穴内に展開される。縫合糸は、アンカーに連結され、かつ軟部組織に通されるか、又はその周りに通され、このため、軟部組織を骨に効果的に係止させ、軟部組織を骨に固定する。
【0004】
縫合糸アンカー処置の間、縫合糸アンカーをアンカー受容穴内に展開することは困難であり得る。更に、骨内にアンカーを挿入するために使用される既存の縫合糸アンカー及び挿入装置は、それらの使用を複雑にし、かつ/又はある望ましくない限界を課す特定の欠点を有することがある。また、縫合糸を結び目に結びつけることを必要とする処置は、固有の空間的制約のために、時間がかかり煩わしいことがあり得、手術を複雑にすることもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、骨に組織を付着させるための改善された方法及びシステムが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
少なくともいくつかの態様では、いくつかの実施形態では、外側シャフトであって、それを通って延在する内腔を有する、外側シャフトと、第1のアンカー本体及び第2のアンカー本体を含む縫合糸アンカーと、細長い内側シャフトと、備える、外科用システムが提供される。第1のアンカー本体は、遠位部分、近位部分、及び第1のアンカー本体を通って長手方向に延在する第1の内腔を有する。第2のアンカー本体は、第1のアンカー本体の近位端に嵌合させる遠位端を有し、第1のアンカーの近位部分を受容するように構成された、第2のアンカー本体を通って延在する第2の内腔を有し、第2のアンカー本体が、第2のアンカー本体の近位端及び遠位端からオフセットされた位置で、第2のアンカー本体の側壁を通って延在している少なくとも1つの開口部を有する。細長い内側シャフトは、外側シャフトの内腔内に、かつ第1のアンカー本体及び第2のアンカー本体を通って取り外し可能に受容されるように構成されており、これにより内側シャフトの遠位端が遠位部分の遠位端を越えて突出するようになり、内側シャフトが、第1の内腔内で第1のアンカー本体に取り外し可能に連結されるように構成されたドライバーシャフト部分を有し、これにより、内側シャフトが回転して、第1のアンカー本体の近位部分の第2の内腔内への近位方向への移動を引き起こし、かつ第2のアンカー本体の開口部の閉塞を引き起こすように構成されている。
【0007】
外科用システムは、様々な方法で変化し得る。例えば、開口部は、近位アンカー本体の対向する側壁を通って形成された第1及び第2の開口部の形態であってもよい。別の例として、外側シャフトは、その遠位端から延在し、第2のアンカー本体の近位端に形成された、対応する嵌合特徴部と解放可能に嵌合するように構成された嵌合特徴部を有してもよい。別の例として、第1のアンカー本体の近位部分は、その上に形成されたねじ山を有することができる。更なる例として、第2のアンカー本体の近位端は、外側シャフトに解放可能に連結されるように構成され得る。
【0008】
少なくともいくつかの実施形態では、内側シャフトは、内側シャフトに連結された近位ハンドルを有する。更に、少なくともいくつかの実施形態では、第1のアンカー本体の第1の内腔は、内側シャフトのドライバーシャフト部分と解放可能に嵌合するように構成された係止構成部品を有する。
【0009】
少なくともいくつかの態様では、いくつかの実施形態では、遠位アンカー本体及び近位アンカー本体を含む縫合糸アンカーが提供される。遠位アンカー本体は、遠位部分、近位部分、及び遠位アンカー本体を通って延在する第1の内腔を画定する外壁を有する。近位アンカー本体は、遠位アンカー本体の近位端に嵌合された遠位端を有し、近位アンカー本体は、近位アンカー本体を通って延在する第2の内腔を画定する外壁並びに近位アンカー本体の遠位端及び近位端からオフセットされた外壁の側壁を通って形成される少なくとも1つの開口部を含む。第2の内腔は、係止力が遠位アンカー本体に加えられたときに、第2の内腔の中に遠位アンカー本体の近位部分を受容するように構成されている。
【0010】
縫合糸アンカーは、様々な方法で変化し得る。例えば、開口部は、近位アンカー本体の外壁の対向する側壁を通って形成された第1及び第2の開口部の形態であってもよい。別の例として、遠位アンカー本体の遠位部分は遠位方向に先細り状になってもよい。少なくともいくつかの実施形態では、遠位アンカー本体の遠位部分は、近位肩部を有し、近位肩部が、そこから延在する遠位アンカー本体の近位部分を延在させており、肩部の外径が、近位部分の外径を超える。遠位アンカー本体の近位部分が近位アンカー本体内に受容されると、近位肩部が近位アンカー本体の遠位端に当接し得る。
【0011】
少なくともいくつかの実施形態では、遠位アンカー本体の近位部分は、その上に形成された雄ねじを有し、雄ねじは、近位アンカー本体の第2の内腔内に形成された、対応するねじ山と嵌合するように構成される。
【0012】
少なくともいくつかの実施形態では、係止力は、遠位アンカー本体が近位アンカー本体内への近位方向への螺合を引き起こす回転力である。
【0013】
少なくともいくつかの実施形態では、近位アンカー本体は、その上に形成された少なくとも1つの骨係合特徴部を有する。
【0014】
少なくともいくつかの態様では、外科的修復を行う方法が提供され、この方法は、いくつかの実施形態では、アンカーアセンブリを骨内の穴に打ち込むことを含み、アンカーアセンブリは、アンカーアセンブリの遠位アンカー本体の近位端に嵌合された近位アンカー本体を備え、近位アンカー本体は、近位アンカー本体の少なくとも1つの側面を通って形成された少なくとも1つの開口部に通される少なくとも1つの縫合糸を有し、縫合糸は、縫合糸の末端部分がアンカーアセンブリに取り外し可能に取り付けられたドライバーシャフトに並んで通過するように開口部に通され、縫合糸が、軟部組織に取り付けられるその一部分を有する。この方法はまた、遠位アンカー本体が回転して、遠位アンカー本体の近位アンカー本体に向かう近位方向への移動を引き起こすことも含み、これにより、遠位アンカー本体の近位部分が近位アンカー本体内に受容されて、開口部を閉塞し、それにより、近位アンカー本体の内壁と遠位アンカー本体の外壁との間での縫合糸の固定を引き起こすようになる。
【0015】
この方法は、様々な方法で変化し得る。例えば、開口部は、近位アンカー本体の対向する側面を通って形成された第1及び第2の開口部を含むことができる。別の例として、この方法は、ドライバーシャフトの遠位端を使用して骨内に穴を形成することを更に含むことができ、ドライバーシャフトはアンカーアセンブリを通って延在する。別の例として、本方法は、アンカーアセンブリを骨内に打ち込みながら縫合糸に張力を加えることを更に含むことができる。更なる例として、本方法は、遠位アンカー本体を回転させながら縫合糸に張力を加えることを更に含むことができる。少なくともいくつかの実施形態では、遠位アンカー本体を回転させて遠位アンカー本体の近位アンカー本体に向かう近位方向への移動を引き起こすことは、ドライバーシャフトを回転させることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本開示は、以下の詳細な説明を添付図面と併せ読むことで最もよく理解することができる。
【
図1A】外科用システムの一実施形態の斜視図である。
【
図1B】
図1Aの外科用システムの縫合糸アンカーアセンブリの斜視図である。
【
図3】
図1Aの外科用システムの内側シャフトの斜視図である。
【
図4】
図1Aの外科用システムの別の斜視図である。
【
図5】
図1Aの外科用システムの外側シャフトの遠位部分の斜視図である。
【
図6A】
図1Aの外科用システムの第1のアンカー本体の斜視図である。
【
図7A】
図1Aの外科用システムの第2のアンカー本体の斜視図である。
【
図8A】
図1Aの外科用システムを例解し、システムに連結された縫合糸、及び骨に送達されたシステムを示す。
【
図8B】
図8Aの外科用システムを例解し、骨内に穴を開ける内側シャフトの遠位端を示す。
【
図8C】
図8Bの外科用システムを例解し、骨内に遠位方向に打ち込まれた内側シャフトの遠位端を示す。
【
図8D】
図8Cの外科用システムを例解し、内側シャフトが回転していることを示す。
【
図8E】
図8Dの外科用システムを例解し、固定された縫合糸を示す。
【
図9】外科用システムの別の実施形態の斜視図である。
【
図10】
図9の外科用システムの第1のアンカー本体の斜視図である。
【
図11】
図9の外科用システムの第2のアンカー本体の斜視図である。
【
図13】
図9の外科用システムの内側シャフトの斜視図である。
【
図14】外科用システムの別の実施形態の斜視図である。
【
図15】
図14の外科用システムの第2のアンカー本体の斜視図である。
【
図16】
図14の外科用システムを例解し、システムに連結された縫合糸、及び骨に送達されたシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本明細書で開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が得られるように、特定の例示的な実施形態を説明する。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に示されている。当業者は、本明細書に具体的に説明されかつ添付の図面に図示されるシステム、装置、及び方法が非限定的及び例示的な実施形態であること及び本発明の範囲が請求項のみにより定義されることを理解するであろう。1つの例示的な実施形態に関連して例示又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。このような修正及び変形は、本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0018】
組織を骨に固定するための様々な方法、システム、及び装置が提供される。一般に、本方法、システム、及び装置は、組織への縫合糸の固定を容易にすることができる。いくつかの実施形態では、組織を骨に付着させるための外科用システムは、外側シャフトであって、それを通って延在する内腔を有する、外側シャフトと、外側シャフトの内腔内に取り外し可能に受容するように構成された、内側シャフトと、埋め込み可能な縫合糸アンカーアセンブリと、を備える。縫合糸アンカーアセンブリは、遠位の第1のアンカー本体及び近位の第2のアンカー本体を含み、遠位の第1のアンカー本体の少なくとも一部分が近位の第2のアンカー本体内に近位方向に移動することができるように構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、第1のアンカー本体の近位部分は、第2のアンカー本体を通って長手方向に延在する内腔内に受容され得る。
【0019】
第2のアンカー本体は、第2のアンカー本体の側壁を通って、又は対向する側壁を通って、第2のアンカー本体の近位端及び遠位端からオフセットされた位置に延在する1つ又は2つ以上の開口部を有する。組み立てられた構成では、第2のアンカー本体は、第1のアンカー本体の近位端に嵌合された第2のアンカー本体の遠位端を有する。第2のアンカー本体は、外側シャフトの遠位端に取り外し可能に嵌合され得る。組み立てられた構成では、内側シャフトは、外側シャフト並びに第1及び第2のアンカー本体(互いに対して予め連結されている)を通って延在し、遠位の第1のアンカー本体の遠位端から突出するようになっている。本明細書ではドライバーシャフトとも称される内側シャフトは、第1のアンカー本体を通って長手方向に延在する内腔内で第1のアンカー本体に取り外し可能に連結されるように構成されたドライバーシャフト部分を有する。このようにして、内側シャフトは、回転して、第1のアンカー本体の近位部分の第2のアンカー本体内の内腔内への近位方向への移動、及び第2のアンカー本体内の開口部の閉塞を引き起こすように構成されている。
【0020】
軟部組織を骨に付着させる又は再付着させるために外科的修復を行う方法もまた提供される。いくつかの実施形態では、この方法は、内側シャフトの遠位端を骨内に挿入することによって骨内に穴を開けることを含み、内側シャフトは、外側シャフトを通って及び縫合糸アンカーアセンブリを通って延在し、これにより、遠位の第1のアンカー本体が内側シャフトの一部分に解放可能に連結されるようになる。この方法はまた、近位の第2のアンカー本体の側壁(又は対向する側壁)に形成された少なくとも1つの開口部を通って少なくとも1つの縫合糸を通過させることを含み、これにより、縫合糸の末端部分が縫合糸アンカーアセンブリに取り外し可能に取り付けられたドライバーシャフトに並んで通過するようになる。複数の縫合糸の形態であってもよい縫合糸は、骨に再度付着されようとする軟部組織に取り付けられる縫合糸の一部分を有する。いくつかの実施形態では、縫合糸アンカーアセンブリが骨内の所望の場所に送達され、縫合糸アンカーアセンブリに連結された内側シャフトを使用して骨穴を開ける前に、縫合糸が縫合糸アンカーアセンブリに連結され得る。この方法は、縫合糸アンカーアセンブリを骨内に形成された穴の中に打ち込むことを更に含む。特に、適切な力を加える器具を使用して、それに装填された縫合糸アンカーアセンブリを用いて内側シャフトを骨穴内により深く打ち込んで、骨穴の形成を完了することができる。縫合糸アンカーアセンブリが骨穴に打ち込まれている間、縫合糸は張力をかけられてもよい。
【0021】
一旦縫合糸アンカーアセンブリが、骨穴内の所望の深さまで送達されると、この方法は、遠位の第1のアンカー本体に係止力を加えて、遠位の第1のアンカー本体の近位の第2のアンカー本体に向かう近位方向への移動を引き起こし、これにより、第1のアンカー本体の近位部分が第2のアンカー本体内に受容されるようになる。係止力は、回転力であり得、遠位の第1のアンカー本体は、内側シャフトを回転させることによって回転することができ、その一部分が第1のアンカー本体に連結される。第1のアンカー本体が回転している間に、縫合糸には張力がかけられてもよい。第1のアンカー本体の近位部分は、第2のアンカー本体内に受容され、開口部を閉塞して、近位アンカー本体の内壁と遠位アンカー本体の外壁との間での縫合糸の固定を引き起こすようになる。縫合糸は、骨と近位アンカー本体の側壁との間に固定されてもよい。
【0022】
図1A~
図7Cは、外側シャフトであって、それを通って延在する内腔104を有する外側シャフト102と、縫合糸アンカー106を含む植え込み可能なアンカーアセンブリと、外側シャフト102の内腔104内に取り外し可能に受容されるように構成された細長い突錐状シャフト又は内側シャフト108と、を備える、外科用システム100の一実施形態を例解する。アンカーアセンブリは、本明細書では遠位アンカー本体と称されるカニューレ状の第1のアンカー本体110と、本明細書では近位アンカー本体と称されるカニューレ状の第2のアンカー本体112と、を含む縫合糸アンカー106と、を備え、以下に更に詳細に論じられるように、第1のアンカー本体110の少なくとも一部分が第2のアンカー本体112内に近位方向に挿入され得るように構成される。第2のアンカー本体112は、第1のアンカー本体110の近位に配設され、第2のアンカー本体112の対向する側壁を通って延在する第1及び第2の開口部115a、115bを有する。いくつかの実施形態では、第2のアンカー本体112は、その側面を通って延在する単一の開口部を有することができることを理解されたい。
【0023】
第1のアンカー本体110は、近位端110p、遠位端110d、及び第1のアンカー本体110を通って長手方向に延在する内腔111を有する。第2のアンカー本体112は、近位端112p、遠位端112d、及び第2のアンカー本体112を通って長手方向に延在する内腔113を有する。第1のアンカー本体110が第2のアンカー本体112内の内腔113内に打ち込まれる前に、第1のアンカー本体110は、第2のアンカー本体112に予め連結され得る。
図1A及び
図2に示すように、予め連結されると、第2のアンカー本体112の遠位端112dは、第1のアンカー本体110の近位端110pと接触する。
【0024】
第1のアンカー本体110は、様々な構成を有することができる。例解した実施形態では、
図1A、
図1B及び
図6A~
図6Cに示すとおり、第1のアンカー本体110を通って延在する内腔111を有する第1のアンカー本体110は、遠位部分114、及び遠位部分114から延在する近位部分116を有する。遠位部分114は、内側シャフト108の遠位先端によって開けられる骨穴を形成するように構成される。この例では、遠位部分114は、概ね円錐台状に形成され、その遠位端から延在する遠位特徴部を有し得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、遠位部分114は、1つ又は2つ以上の平坦な面を有することができるか、又は他のあらゆる方法で構成されてもよい。
図6Aに示すように、遠位部分114は、遠位方向に先細り状になっており、遠位部分114から延在する近位部分116を有する近位肩部120を有する。示されるように、遠位部分114は、遠位部分114のより近位部分よりも先細り状の、第1のアンカー本体の遠位端110dで終端する最遠位部分114dを有してもよい。遠位部分114は、例えば、細長いシャフト108の遠位端を用いて、穴が開けられると骨内の穴の幅を広げることができる拡張器特徴部として構成される。
【0025】
例解した例では、近位肩部120の外径は、近位部分116の外径よりも大きく、近位部分116は、その遠位端116dにおけるその外壁が近位肩部120の外縁からオフセットされるように形成されている。しかしながら、第1のアンカー本体110は他の適切な構成を有し得ることを理解されたい。例えば、第1のアンカー本体110は、近位肩部120と同様の肩部を有していなくてもよい。また、第1のアンカー本体の遠位部分の最近位部分の直径は、第1のアンカー本体の近位部分の最近位部分の直径と同じであってもよい。
【0026】
近位部分116は、その外壁に形成された雄ねじ118を有する。このようにして、第1のアンカー本体110の近位部分116は、第2のアンカー本体112内に形成された相補的形状の雌ねじ特徴部によって受容するように構成された雄ねじ型ボスの形態であってもよい。特に、例解した実施形態のように、第1のアンカー本体110の近位部分116に形成された雄ねじ118は、第2のアンカー本体112の内腔113内に形成された、対応するねじ山と嵌合するように構成される。このように、
図2及び
図7A~
図7Cに示すように、第2のアンカー本体112内の内腔113は、その中に形成されたねじ山122を有し、これにより、第1のアンカー本体110の近位部分116を、第2のアンカー本体112の内腔113内の近位に螺合させ得る。
【0027】
第2のアンカー本体112は、様々な構成を有することもできる。例解した実施形態では、
図1A、
図1B及び
図7A~
図7Cに示すように、第2のアンカー本体112を通って延在する内腔113を有する第2のアンカー本体112は、概ね円筒形であり、その外壁に形成された1つ又は2つ以上の骨係合特徴部、例えばリブ124を有する。しかしながら、第2のアンカー本体112は、その上に形成された、ねじ山などの他の骨係合特徴部を有することができる。
【0028】
例解された実施形態では、第2のアンカー本体112は、第2のアンカー本体の近位端112p及び遠位端112dからオフセットされた位置で、第2のアンカー本体112の対向する側壁を通って延在する第1及び第2の開口部115a、115bを有する。
図7Aに示すように、開口部115a、115bは、第2のアンカー本体112の側壁を通って形成され、内腔113と共に、第2のアンカー本体112を横切って延在するトンネル又は通路115を画定するようになっている。
図7Aに示すように、開口部115a、115bの各々は、その遠位端が、第1の距離d1で第2のアンカー本体112の遠位端112dからオフセットされるように形成され、第2の距離d2は、第2のアンカー本体112の近位端112pと開口部115a、115bの各々の近位端との間の第2の距離d2より小さい。しかしながら、開口部115a、115bは、第2のアンカー本体の対向する端部から、開口部間の異なる距離を含むあらゆる適切な距離(例えば、実質的に同じ)でオフセットされ得ることを理解されたい。また、2つの開口部が示されているが、いくつかの実施形態では、1つ又は3つ以上の開口部が形成されてもよい。例えば、少なくとも1つの実施形態では、1つの開口部は、第2のアンカー本体112の側壁を通って形成されてもよい。単一の開口部は、第1及び第2の開口部115a、115bのうちの1つと同様に形成され得る。
【0029】
以下により詳細に論じられるように、開口部115a、115bは、第2のアンカー本体112を通って少なくとも1つの縫合糸を通過させるのに使用することができる。更に、使用時には、第1のアンカー本体110の近位部分116が第2のアンカー本体112の内腔113内に挿入されると、
図1Bに示すように、開口115a、115bが遮断又は閉塞される。これにより、第2のアンカー本体112の内壁と第1のアンカー本体110の外壁との間での縫合糸の挟持が引き起される。
【0030】
外科用システム100の組み立てられた構成では、
図1A、
図1B、
図2及び
図4に示すように、システム100が骨内に挿入される前に、細長い内側シャフト108は、外側シャフト102の内腔104内に第1及び第2のアンカー本体110、112を通って受容され、これにより、内側シャフトの遠位端108dが第1のアンカー本体110の遠位端110dを越えて突出するようになる。内側シャフト108は、骨内に穴を開けるように構成され、穴は、以下により詳細に論じられるように、第1のアンカー本体110の遠位部分114で拡張することができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、第1のアンカー本体110の内部シャフト108及び内腔111は、シャフト108が内腔111内に解放可能に係止され得るよう構成され得る。例えば、内側シャフト108の遠位部分は、内側シャフト108の遠位部分をその中に解放可能に係止されるように構成され得る内腔111内に形成された鍵穴型の特徴部内に適応させ得る。内腔111及び内側シャフト108の任意の適切な係止/鍵型構成を実施することができる。
【0032】
例解した実施形態では、
図3に示すように、内側シャフト108は、遠位ドライバーシャフト部分126と、中間部分128と、近位部分130と、を有する。中間部分128は、第2のアンカー本体112を通って延在することができる。ドライバーシャフト部分126は、遠位に先細り状である遠位端108dで終端し、第1のアンカー本体110に取り外し可能に連結されるように構成される。ドライバーシャフト部分126は、第1のアンカー本体110の内腔111の対応する嵌合特徴部と嵌合するように構成された嵌合特徴部を有することができる。例えば、ドライバーシャフト部分126は、(
図3の部分126aとして示されている)遠位に先細り状である端部分から近位方向に延在し、遠位端108dで終端している突出部又はブレード特徴部133(この例では2つだが、任意の数を形成され得る)を有することができる。この例では、ブレード特徴部133よりも小さな外径を有する遠位部分126のより近位部分127は、第1のアンカー本体110の近位端110pに係合するように構成され得る。
【0033】
ブレード特徴部133は、第1のアンカー本体110内の内腔111に係合するように構成され得る。例えば、内腔111は、内側シャフト108のブレード特徴部133に可逆的に係合するように構成された係止構成部品を有することができる。また、
図6B及び
図6Cは、内腔111が、内腔111の中心部分から対向する側に形成された鍵穴型特徴部138a、138bを有することを例解する。第1のアンカー本体110の内腔111は、その更なる遠位部分が、近位端110pに隣接する内腔111のより近位部分よりも大きいように構成され得る。内腔111のこの更なる遠位部分は、その中に内部シャフト108の遠位部分126を係止により受容され得る係止構成部品として構成され得る。例えば、内側シャフト108が内腔111内に挿入されると(例えば、力が加えられている間に遠位に押し込まれると)、ブレード特徴部333が、鍵穴型特徴部138a、138bを通って内腔111に入り、ブレード特徴部133に係合するように構成された内側係止構成部品に向かって内腔111内に遠位方向に延在する。ブレード特徴部133は、係止構成部品に係合し、一旦内側シャフト108が回転すると、内側シャフト108が内腔111内に係止される。係止位置では、内側シャフト108は、第1のアンカー本体110の軸方向への移動を防止し、この位置では、内側シャフト108が回転して、それに連結された第1のアンカー本体110の回転も引き起こし得る。内側シャフト108の係止を解除するために、内側シャフト108が(例えば、90度)回転することができ、それが第1のアンカー本体110から取り外され得る。
【0034】
したがって、内側シャフト108は、内腔111内に挿入することができ、内側シャフト108が回転して内腔111内で係止され、それ故に内側シャフト108に対する第1のアンカー本体110の軸方向移動を防止することができる。内側シャフト108のこのような位置において、内側シャフト108は、縫合糸アンカー106を骨内に打ち込んで、回転して、第1のアンカー本体110を第2のアンカー本体112に打ち込ませるために使用することができる。第1の係止位置にある内側シャフト108は、内腔111の遠位部分から係合解除されるように(例えば、90度だけ)回転することができ、これにより、内側シャフト108を第1のアンカー本体110から分離することができる。
【0035】
第1のアンカー本体110は、様々な方法で内側シャフト108のドライバーシャフト部分126に連結することができる。例えば、ドライバーシャフト部分126は、摩擦嵌め又は別の係合手法を使用して内腔111内に保持することができる。
図2に示すように、第1のアンカー本体110の近位端110pは、例えばドライバーシャフト部分126の近位端に特徴部で係合するように構成された円形突起部132などの1つ又は2つ以上の嵌合特徴部を有することができる。加えて、又はあるいは、第1のアンカー本体110は、内側シャフト108の一部分(例えば、ドライバーシャフト部分126)に形成された相補的な雄型特徴部(複数可)と嵌合するように構成された雌型特徴部(複数可)を有することができる。
【0036】
図1A及び
図1Bに示すように、内側シャフト108に連結された第1のアンカー本体110は、第2のアンカー本体112に予め連結される。このように、回転力などの係止力が内側シャフト108に加えられると、内側シャフト108に連結された第1のアンカー本体110の第2のアンカー本体112内での内腔113への嵌合が引き起こされる。しかしながら、第1のアンカー本体110は、任意の適切な方法で内側シャフト108(例えば、ドライバーシャフト部分126)に解放可能に連結され得ることを理解されたい。
【0037】
図2に示すように、内側シャフト108の中間部分128は、内腔113に係合することなく、第2のアンカー本体112内の内腔113を通って延在し、これにより、内側シャフト108が第2のアンカー本体112内を動くことができるようになる。中間部分128は、遠位部分126と近位部分130との間に延在し、これにより、中間部分128が近位部分130の遠位肩部131で終端するようになる。
図1Aに示すように、システム100の組み立てられた構成では、内側シャフト108の中間部分128は、第2のアンカー本体112を通って形成された開口115a、115bを介して目で見ることができる。
【0038】
システム100の組み立てられた構成では、
図2に示すように、第2のアンカー本体112は、その近位端112pが肩部131に当接するように配設される。
図2に示すように、外部シャフトを通る内部シャフト108を有する外部シャフト102は、第2のアンカー本体112の近位端112pが外側シャフト102の遠位端102dに当接するように配設される。いくつかの実施形態では、外側シャフト102は、その遠位端102dから延在する嵌合特徴部を有し、嵌合特徴部は、第2のアンカー本体112の近位端112pに形成された対応する(例えば、相補的な)嵌合特徴部と解放可能に嵌合するように構成される。例えば、
図5に示すように、外側シャフト102の遠位端102dは、内腔104の対向する側に形成された突出部134a、134bを有することができる。134a、134bは、
図7A及び7Cに示すように、第2のアンカー本体112の近位端112pに形成された相補的な凹部又は開口部136a、136bを解放可能に嵌合するように構成され得る。しかしながら、外側シャフト102は、第2のアンカー本体112に形成された、対応する嵌合特徴部(複数可)と解放可能に嵌合するように構成された任意の適切な構成の1つ又は2つ以上の嵌合特徴部を有し得ることを理解されたい。
【0039】
図8A~8Eは、外科的修復を行う方法の一実施形態を例解する。この方法は、
図1A~
図7Cに示すシステム100を使用して実施される例として記載される。外科手術修復方法は、1つ又は2つ以上の構成部品が外科用システム100に含まれる構成部品とは異なる外科用システムを含む他の外科用システムを使用して実施され得ることを理解されたい。
【0040】
図8Aは、骨200及び組み立てられた構成で示されている外科用システム100を使用して骨200に付着させるようにする軟部組織202(例えば、腱)を例解する。特に、図示したように、内側シャフト108は、外側シャフト102を通って、及び内側シャフト108が連結されている第1のアンカー本体110と第2のアンカー本体112とを含む埋め込み可能なアンカーアセンブリを通って延在し、これにより、内側シャフトの遠位端108dが第1のアンカー本体110から突出するようになる。第1のアンカー本体110の近位端は、外側シャフト102の遠位端に連結された第2のアンカー本体112の遠位端に嵌合される。
【0041】
図8A及び
図8Bに示すように、縫合糸204は、例えば、組織202に通されること、及び/又は組織202の周りに巻き付けられることによって、組織202に連結される。
図8Aに示すように、縫合糸204の末端部分204a、204bは、矢印205によって概略的に示されるように、第2のアンカー本体112に通され、これにより、末端部分206a、206bが、第2のアンカー本体112の対向する側面を通って延在し、第2のアンカー本体112の内腔113と連通する開口部115a、115bを通って延在するようになる。特に、縫合糸204は、第2のアンカー本体112内の開口部115a、115bのうちの1つに通され、内腔113を通過させ、かつ開口部115a、115bのうちの別の1つを通過させることによって、第2のアンカー本体112を通過させる。末端部分204a、204bは、第2のアンカー本体112の一方の側面から内腔113に入り、第2のアンカー本体112の対向する側から内腔113を出て、かつ末端部分204a、204bは、内側シャフト108の対向する側に延在する。組織202を骨200に連結するために複数の縫合糸を使用することができることから、単一の縫合糸204が一例としてのみ示されていることを理解されたい。末端部分206a、206bは、内部シャフト108の一部分に並んで通過させることができる。比較的大きいサイズの開口部115a、115bにより、軟部組織を骨に付着させるために複数の縫合糸を使用することが可能になる。
【0042】
更に、いくつかの実施形態では、縫合糸204の末端部分204a、204bは、第1及び第2の開口部115a、115bのうちの一方のみに通されてもよい。末端部分204a、204bは、その1つの開口部に通され、外側シャフト102の内腔104を通って延在する。したがって、末端部分204a、204bは、内腔104の近位端から延在することができる。
【0043】
更に、上述した他の実施形態では、第2のアンカー本体112の側壁を通る単一の開口部を形成することができる。このような実施形態では、末端部分204a、204bは、単一の開口部に通され、外側シャフト102の内腔104を通って延在する。例えば、末端部分204a、204bは、内腔104の近位端から延在することができる。
【0044】
また、2つの開口部が示されているが、いくつかの実施形態では、1つ又は3つ以上の開口部が形成されてもよい。例えば、少なくとも1つの実施形態では、1つの開口部は、第2のアンカー本体112の側壁を通って形成されてもよい。単一の開口部は、第1及び第2の開口部115a、115bのうちの1つと同様に形成され得る。
【0045】
図8Bは、骨200内の所望の位置に送達された縫合糸204が装填されたシステム100を示し、内側シャフト108の先端又は遠位端108dが骨200内に穴を開けるために使用されることを示す。図示されているように、遠位端108dは、所望の位置の初期深さで骨200内に打ち込まれる。これにより、骨200内に穴が開けられる。縫合糸204の終端部分204a、204bに張力が維持されている間(矢印211によって概略的に示されるように)、アンカーアセンブリを有する内側シャフト108は、
図8Cに示されるように骨200内に打ち込まれる。
図8Cは、マレット、ハンマー、又は他の器具などの適切な器具210を使用して、自己穿孔シャフト108を骨200内に挿入することを示す。器具210は、内部シャフト108の近位端に衝撃を与えて(矢印213によって概略的に示されるように)、内部シャフト108を骨200内に打ち込むために使用することができる。このようにして、第1及び第2のアンカー本体110、112を通って延在する内部シャフト108の一部分は、骨200内の所望の場所により深く挿入される。第1のアンカー本体110の遠位部分114は、内側シャフトの遠位端108dによって開けられた穴を拡張する。内側シャフト108が遠位方向に打ち込まれると、骨穴212が形成され、第1及び第2のアンカー本体110、112が穴212と共に位置付けられ、これにより、
図8Cに示すように、それらが骨200の表面の遠位又は下に位置するようになる。しかしながら、いくつかの実施形態では、第2のアンカー本体112の一部分を、骨200の表面の上方に位置させることができる。内側シャフト108は、骨200に対して所望の位置で縫合糸アンカー106を保持するのに十分な深さで骨200内に挿入させ得る。
【0046】
図8Cに示すように、縫合糸204に連結された組織202は、骨穴212に隣接する所望の場所に位置付けられる。縫合糸204の末端部分204a、204bで張力が維持されると、組織202を骨穴212に近づけて、所望のように骨200に対して位置付けられ得る。
【0047】
一旦縫合糸アンカーアセンブリを有する内部シャフト108が、所望の場所に骨穴212を形成するように骨200内に挿入されると、第1のアンカー本体110が回転して、第1のアンカー本体110の近位の第2のアンカー本体112に向かう近位方向への移動を引き起こし、これにより、第1のアンカー本体110の近位部分116が第2のアンカー本体112内に受容され、開口115a、115bを閉塞するようになる。これにより、骨と第2のアンカー本体112の側壁との間、及び第2のアンカー本体112の構成部品の内壁と第1のアンカー本体110の外壁との間での縫合糸104の固定が引き起こされる。
【0048】
係止力を第1のアンカー本体110に加えて、その近位部分116の第2のアンカー本体112との係合を引き起こすことができる。
図8Dは、内側シャフト108に近位に連結された近位ハンドル160が(矢印215によって概略的に示すように)回転して、シャフト108の回転を引き起こし、これにより、第1のアンカー本体110の近位部分116の、第2のアンカー本体112内の内腔113内への近位方向への移動が引き起こされることを例解する。その結果、第1のアンカー本体110の近位肩部120は、第2のアンカー本体112の遠位端112dに当接する。外側シャフト102は、内側シャフト108が回転している間に縫合糸アンカーアセンブリ106に力を加えるために使用することができる。
図8Dはまた、外側シャフト102が、その近位に連結された近位ハンドル170を有し得ることを示している。内側シャフト108の近位ハンドル160は、外側シャフト102の近位ハンドル170の近位に配設され、近位ハンドル160は、外側シャフト102の動きとは独立して回転するように構成される。近位ハンドル160、170は、一例としてのみ示されているが、任意の適切な構成を有するハンドル又は任意の他の適切な機構が、内側シャフト108及び外側シャフト102に連結され得ることを理解されたい。内側シャフト108及びそれに連結された第1のアンカー本体110の近位部分116が回転するとき、外側シャフト102は静止したままである。張力は、縫合糸204の末端部分204a、204b上で維持される。
【0049】
縫合糸アンカー106を骨穴212内に挿入させる間、骨係合特徴部124が、縫合糸アンカー106と骨穴212の壁との係合を容易にする。縫合糸204は、第1のアンカー本体110の近位部分116の近位端と第2のアンカー本体112内の側面開口部115a、115bの縁との間、及び第1のアンカー本体110の近位部分116の近位端と第2のアンカー本体112の近位端の下面との間で挟持される。
【0050】
一旦縫合糸アンカー106が所望により穴212内に挿入されると、内側シャフト108を第1のアンカー本体110から分離することができ、かつ外側シャフト102を第2のアンカー本体112から分離することができる。内側シャフト108及び外側シャフト102は、別々に取り外すことができる別個の構成部品であってもよい。例えば、内側シャフト108を最初に取り外すことができる。あるいは、いくつかの実施形態では、内部シャフト108及び外部シャフト102は、内部シャフト108の独立した回転を依然として可能にしながら、何らかの方法で連結され得る。
図8Eは、内側シャフト108及び外側シャフト102が取り外された、骨内に挿入された縫合糸アンカー106を例解する。
図8Eはまた、所望の場合、はさみ207を使用することなどによって、縫合糸204の末端部分をトリミングすることができることを概略的に示す。このようにして、組織202が骨200に付着される。
【0051】
記載された実施形態による外科用システムは、多くの適切な方法で変化し得る。例えば、縫合糸アンカーの第1及び第2のアンカー本体は、様々な構成を有することができる。また、第1の遠位アンカー本体と確実に嵌合するように構成された内側シャフトの一部分は、様々な構成を有し得る。外科用システムの他の構成要素も、様々な方法で変化し得る。
【0052】
また、
図9~
図13は、
図1A~
図8Eのシステム100と同様に動作する外科用システム300の別の実施形態を例解する。また、システム300は、システム100に含まれる構成部品と同様の構成部品を有することから、こうした構成部品の説明は、
図9~13に関連して繰り返されない。
【0053】
また、
図9及び12は、外科用システム300が、それを通って延在する内腔を有する、外側シャフト302と、縫合糸アンカー306を有する、埋め込み可能なアンカーアセンブリと、外側シャフト302の内腔内に取り外し可能に受容されるように構成された細長い突錐状シャフト又は内側シャフト308と、を備えることを示す。アセンブリの縫合糸アンカー306は、第1のアンカー本体310及び第2のアンカー本体312を含み、これらは、以下に詳細に論じられるように、第1のアンカー本体310の少なくとも一部分が第2のアンカー本体312内に近位方向に挿入され得るように構成されている。第2のアンカー本体312は、第1のアンカー本体310の近位に配設され、その対向する側壁を通って延在する第1及び第2の開口部315a、315bを有する。
【0054】
この実施形態では、第1のアンカー本体310は、遠位部分314、及び近位部分316を有し、近位部分316は、第2のアンカー本体312の内腔内に形成された、対応するねじ山と嵌合するように構成され、その上に形成された雄ねじ山318を有する。
図10及び
図12に示すように、遠位部分314は遠位方向に先細り状であり、近位端であって、近位部分316がそこから延在する近位端は、近位部分316の外径とほぼ同じ外径を有する。この実施形態では、第1のアンカー本体310を通って延在する内腔は、係止/鍵型の内側特徴部を有さず、内側シャフト108は、摩擦により又は他の方法で第1のアンカー本体310の内腔に係合することができる。
【0055】
第2のアンカー本体312は、その上に形成されたリブ324などの骨係合特徴部を有する。開口315a、315bは、第2のアンカー本体312の対向する側壁を通って、第2のアンカー本体312の近位端312p及び遠位端312dからオフセットされた位置で延在している。この例では、
図11に示すように、開口部315a、315bの各々が形成され、これにより、その遠位端が、第2のアンカー本体312の遠位端312dから第1の距離d1’でオフセットされ、第2の距離d2’は、第2のアンカー本体312の近位端312pと開口部の近位端との間の第2の距離d2’を超える。第1のアンカー本体310の近位部分316が第2のアンカー本体312の内腔内に挿入されると、開口部315a、315bが閉塞されて、第2のアンカー本体312の内壁と第1のアンカー本体310の外壁との間に縫合糸を挟持するようになる。
【0056】
図13に示すように、内側シャフト108は、シャフトの遠位端108dで終端する、遠位ドライバーシャフト部分326と、中間部分328と、近位部分330と、を有する。第1のアンカー本体310に取り外し可能に連結されるように構成されたドライバーシャフト部分326は、遠位部分327a及び近位部分327bを有する。近位部分327bは、
図13に示すように、その上に形成された長手方向突出部329を有し(又は他の適切な表面特徴部を形成することができ)、これらは、第1のアンカー本体310の内腔内の第1のアンカー本体310に取り外し可能に連結されるように構成されている。ドライバーシャフト部分326の遠位部分327aは、近位部分327bよりも小さい外径を有し、実質的に円形の断面を有する。組み立てられた構成では、ドライバーシャフト部分326の遠位部分327aは、第1のアンカー本体310の遠位部分314を通って延在する。内側シャフト108のドライバーシャフト部分326は、第1のアンカー本体310の内腔と摩擦により又は他の方法で係合させることができる。システム300は、
図8A~8Eに関連して上述したように、システム100を使用することができる方法と同様に軟部組織を骨に付着させるために使用することができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、上述のように、1つの開口部は、縫合糸アンカーの第2のアンカー本体の側壁を通って形成され得る。単一の開口部は、第1及び第2の開口部115a、115bのうちの1つと同様に形成され得る。
図14は、
図1A~8Eの外科用システム100に類似であり得る外科用システム400の例を例解する。したがって、システム400の構成部品の説明はここでは繰り返されない。
図14に示すように、外科用システム400は、外側シャフト402と、縫合糸アンカー106を含む埋め込み可能なアンカーアセンブリと、外側シャフト402の内腔104内に取り外し可能に受容されるように構成された、細長い突錐状シャフト又は内側シャフト408と、を含む。システム100(
図1A)の縫合糸アンカー106と同様に、縫合糸アンカー406は、第1のアンカー本体410及び第2のアンカー本体412を含み、これらは、第1のアンカー本体410の少なくとも一部が第2のアンカー本体412内に近位に挿入され得るように構成される。第2のアンカー本体412は、第1のアンカー本体410の近位に配設され、第2のアンカー本体412は、その側壁を通って延在する開口部717を有する。
図15は、開口部117を有する第2のアンカー本体412を例解する。
【0058】
システム400は、
図8A~8Eに関連して上述のとおり、外科用システム100を使用することができる方法と同様に、組織を骨に(再)付着させるために外科的修復を行うための方法で使用することができる。しかしながら、単一の開口部417が第2のアンカー本体412内に形成されていることから、縫合糸は、その末端部分が、外側シャフト402の内腔を通って近位方向に延在するように、開口部を通って延在することができる。このように、
図16は、外科用システム400を使用して骨500に付着させられるべき骨500及び軟部組織502(例えば、腱)を例解する。図示するように、縫合糸504は、例えば、組織502に通されること、及び/又は組織502の周りに巻き付けられることによって、組織502に連結される。
図16に示すように、縫合糸504の末端部分504a、504bは、第2のアンカー本体412に通され、これにより、末端部分406a、406bが、第2のアンカー本体412の側壁を通って延在し、第2のアンカー本体112内の内腔と連通する開口部417を通って延在するようになる。縫合糸504の末端部分504a、504bは、外側シャフト402の内腔(例えば、
図1Aの外側シャフト102の内腔104に類似する内腔)を通って開口部417に通されてもよく、縫合糸504の末端部分504a、504bは、
図16に概略的に示されている外側シャフト402の近位端402から延在することができる。使用時には、縫合糸504は、
図8A~8Hの縫合糸204と同様に張力をかけられ得る。システム400を使用して外科的修復を実施するための方法の他のステップは、
図8A~8Eに関連して上述したように、外科用システム100を使用できる方法と同様に実施することができる。
【0059】
記載されたシステム及び方法は、特定の利点を提供する。例えば、利点の中には、結び目を結ぶ必要なく軟部組織を骨にしっかりと付着させるために修復技術を行うことができる容易さがある。記載された技術は、縫合糸アンカーの骨内への挿入とは別に縫合糸に張力をかけることができる。別の利点は、アンカーが、突錐状シャフト(例えば、内側シャフト108又は308)を使用して骨内に挿入され、骨穴を開けるために追加の器具を必要としないことである。
【0060】
本明細書に開示される装置は、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、又は複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、本装置は、少なくとも1回の使用後に再使用のために再調整することができる。再調整には、装置の分解工程、それに続く特定の部品の洗浄工程又は交換工程、及びその後の再組立工程の任意の組み合わせを含むことができる。特に、装置は分解することができ、装置の任意の数の特定の部分又は部品、例えばブレードを、任意の組み合わせで選択的に交換又は除去することができる。特定の部分を洗浄及び/又は交換した後、装置を後の使用のために、再調整施設で、又は外科処置の直前に外科チームによって再組立することができる。当業者であれば、装置の再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用できることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整された装置は、すべて本出願の範囲内にある。
【0061】
好ましくは、本明細書に記載された構成部品は、手術の前に処理される。最初に、新しい又は使用済みの器具を入手し、必要であれば洗浄する。次いで、器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され密封された容器に入れられる。次に、容器及び器具を、γ線、X線、及び高エネルギー電子など、容器を透過することができる放射線照射野に置く。放射線は、器具上又は容器内の細菌を死滅させる。この後、滅菌された器具を滅菌容器内で保管することができる。密封された容器は、医療設備において開封されるまで器具を滅菌状態に保つ。
【0062】
本構成部品は滅菌されることが好ましい。これは、β線又はγ線放射、酸化エチレン、蒸気、及び液浴(例えば、低温浸漬)などの当業者には周知の様々な方法によって行うことができる。
【0063】
当業者は、上述の実施形態に基づいて記述される主題の更なる特徴及び利点を認識するであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲によって示される場合を除き、具体的に示され、かつ説明されている内容によって限定されるものではない。本明細書に引用されるすべての刊行物及び参照文献はそれらの全容を参照によって本明細書に明示的に援用するものである。
【0064】
〔実施の態様〕
(1) 外科用システムであって、
外側シャフトであって、それを通って延在する内腔を有する、外側シャフトと、
縫合糸アンカーであって、
第1のアンカー本体であって、遠位部分、近位部分、及び前記第1のアンカー本体を通って長手方向に延在する第1の内腔を有する、第1のアンカー本体と、
第2のアンカー本体であって、前記第1のアンカー本体の近位端に嵌合された遠位端を有し、前記第1のアンカーの前記近位部分を受容するように構成された、前記第2のアンカー本体を通って延在する第2の内腔を有し、前記第2のアンカー本体が、前記第2のアンカー本体の近位端及び遠位端からオフセットされた位置で、前記第2のアンカー本体の側壁を通って延在する少なくとも1つの開口部を有する、第2のアンカー本体と、を備える、縫合糸アンカーと、
細長い内側シャフトであって、前記外側シャフトの前記内腔内に、かつ前記第1のアンカー本体及び前記第2のアンカー本体を通って取り外し可能に受容されるように構成されており、これにより、前記内側シャフトの遠位端が前記遠位部分の遠位端を越えて突出するようになり、前記内側シャフトが、前記第1の内腔内で前記第1のアンカー本体に取り外し可能に連結されるように構成されたドライバーシャフト部分を有し、これにより、前記内側シャフトが回転して、前記第1のアンカー本体の前記近位部分の前記第2の内腔内への近位方向への移動を引き起こし、かつ前記第2のアンカー本体の前記開口部の閉塞を引き起こすように構成されている、細長い内側シャフトと、を備える、外科用システム。
(2) 前記外側シャフトが、その遠位端から延在し、前記第2のアンカー本体の前記近位端に形成された対応する嵌合特徴部と解放可能に嵌合するように構成された嵌合特徴部を有する、実施態様1に記載の外科用システム。
(3) 前記第1のアンカー本体の前記近位部分が、その上に形成されたねじ山を有する、実施態様1に記載の外科用システム。
(4) 前記第2のアンカー本体の近位端が、前記外側シャフトに解放可能に連結されるように構成されている、実施態様1に記載の外科用システム。
(5) 前記内側シャフトが、それに連結された近位ハンドルを有する、実施態様1に記載の外科用システム。
【0065】
(6) 前記第1のアンカー本体の前記第1の内腔が、前記内側シャフトの前記ドライバーシャフト部分と解放可能に嵌合するように構成された係止構成部品を有する、実施態様1に記載の外科用システム。
(7) 前記開口部が、前記第2のアンカー本体の対向する側壁を通って形成された第1及び第2の開口部を含む、実施態様1に記載の外科用システム。
(8) 縫合糸アンカーであって、
遠位アンカー本体であって、遠位部分、近位部分、及び前記遠位アンカー本体を通って延在する第1の内腔を画定する外壁を有する、遠位アンカー本体と、
前記遠位アンカー本体の近位端に嵌合された遠位端を有する、近位アンカー本体と、を備え、前記近位アンカー本体が、前記近位アンカー本体を通って延在する第2の内腔を画定する外壁、及び前記近位アンカー本体の前記遠位端及び近位端からオフセットされる前記外壁の側面を通って形成された少なくとも1つの開口部を有し、係止力が前記遠位アンカー本体に加えられたときに、前記第2の内腔がその中に前記遠位アンカー本体の前記近位部分を受容するように構成されている、縫合糸アンカー。
(9) 前記開口部が、前記近位アンカー本体の前記外壁の対向する側面を通って形成された第1及び第2の開口部を含む、実施態様8に記載の縫合糸アンカー。
(10) 前記遠位アンカー本体の前記遠位部分が、近位肩部を有し、前記近位肩部が、そこから前記遠位アンカー本体の前記近位部分を延在させており、前記肩部の外径が、前記近位部分の外径を超える、実施態様8に記載の縫合糸アンカー。
【0066】
(11) 前記遠位アンカー本体の前記近位部分が前記近位アンカー本体内に受容されると、前記近位肩部が前記近位アンカー本体の前記遠位端に当接する、実施態様10に記載の縫合糸アンカー。
(12) 前記遠位アンカー本体の前記近位部分が、その上に形成された雄ねじを有し、前記雄ねじが、前記近位アンカー本体の前記第2の内腔内に形成された対応するねじ山と嵌合するように構成されている、実施態様8に記載の縫合糸アンカー。
(13) 前記係止力が、前記遠位アンカー本体の前記近位アンカー本体内への近位方向への螺合を引き起こす回転力である、実施態様8に記載の縫合糸アンカー。
(14) 前記近位アンカー本体が、その上に形成された少なくとも1つの骨係合特徴部を有する、実施態様8に記載の縫合糸アンカー。
(15) 外科的修復を行う方法であって、
アンカーアセンブリを骨内の穴に打ち込むことであって、前記アンカーアセンブリが、前記アンカーアセンブリの遠位アンカー本体の近位端に嵌合された近位アンカー本体を備え、前記近位アンカー本体が、前記近位アンカー本体の少なくとも1つの側壁を通って形成された少なくとも1つの開口部に通される少なくとも1つの縫合糸を有し、前記縫合糸は、前記縫合糸の末端部分が前記アンカーアセンブリに取り外し可能に取り付けられたドライバーシャフトに並んで通過するように前記開口部に通され、前記縫合糸が、軟部組織に取り付けられるその一部分を有する、打ち込むことと、
前記遠位アンカー本体を回転させて、前記遠位アンカー本体の前記近位アンカー本体に向かう近位方向への移動を引き起こすことであって、これにより、前記遠位アンカー本体の近位部分が前記近位アンカー本体内に受容されて、前記開口部を閉塞し、それにより、前記近位アンカー本体の内壁と前記遠位アンカー本体の外壁との間での前記縫合糸の固定を引き起こすようになる、引き起こすことと、を含む、方法。
【0067】
(16) 前記開口部が、前記近位アンカー本体の対向する側壁を通って形成された第1及び第2の開口部を含む、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記ドライバーシャフトの遠位端を使用して前記骨内に前記穴を形成することを更に含み、前記ドライバーシャフトが前記アンカーアセンブリを通って延在する、実施態様15に記載の方法。
(18) 前記アンカーアセンブリを前記穴内に打ち込みながら前記縫合糸に張力を加えることを更に含む、実施態様15に記載の方法。
(19) 前記遠位アンカー本体を回転させながら前記縫合糸に張力を加えることを更に含む、実施態様15に記載の方法。
(20) 前記遠位アンカー本体を回転させることが、前記ドライバーシャフトを回転させることを含む、実施態様15に記載の方法。