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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-11
(45)【発行日】2022-11-21
(54)【発明の名称】画像形成装置、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20221114BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221114BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20221114BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221114BHJP
【FI】
G06F3/0482
B41J29/38
B41J29/42 F
H04N1/00 350
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018086287
(22)【出願日】2018-04-27
(65)【公開番号】P2019192066
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-04-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 真之
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-020984(JP,A)
【文献】特開2009-182765(JP,A)
【文献】特開2017-102901(JP,A)
【文献】特開2009-182915(JP,A)
【文献】特開2005-212137(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048-3/04895
B41J 29/38
B41J 29/42
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定された設定値が対応付いており当該設定値で機能を実行するための機能ボタンと、実行された機能の設定値が対応付いており当該設定値で機能を実行するための履歴ボタンとを含むメニュー画面を表示する表示制御手段を有し、
前記表示制御手段は、前記メニュー画面に表示された機能ボタンに対応する設定値と同じ設定値が対応付いた履歴ボタンを前記メニュー画面に表示させず、前記メニュー画面に表示された機能ボタンに対応する設定値と異なる設定値が対応付いた履歴ボタンを前記メニュー画面に表示させるよう制御し、
前記機能ボタンは、前記メニュー画面に表示される機能として予め設定された機能のボタンであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
履歴ボタンに対応付いた設定値が、前記メニュー画面に表示される機能ボタンに対応する設定値と同じか否かを判定する判定手段をさらに有し、
前記表示制御手段は、前記判定手段で同じであると判断された場合、当該履歴ボタンを前記メニュー画面に表示しないように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
ユーザにより実行された機能と設定値とを記憶する記憶手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記メニュー画面に表示される機能ボタンに対応する設定値と同じ設定値で機能が実行された場合、当該機能と当該設定値とを記憶しないことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記メニュー画面は、前記画像形成装置が有する複数の機能を実行するためのボタンを表示する画面であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記メニュー画面には、前記画像形成装置が有する複数の機能に対応する履歴ボタンが表示されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記メニュー画面に表示される機能ボタンが変更されると、前記メニュー画面に表示する履歴ボタンも変更することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記機能ボタンは、ユーザが予め設定値を設定し、前記メニュー画面に登録したボタンであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記機能ボタンは印刷、メール送信、コピーいずれかの機能を実行するためのボタンであることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
画像形成装置の制御方法であって、
予め設定された設定値が対応付いており当該設定値で機能を実行するための機能ボタンと、実行された機能の設定値が対応付いており当該設定値で機能を実行するための履歴ボタンとを含むメニュー画面を表示する表示制御工程を有し、
前記表示制御工程では、前記メニュー画面に表示された機能ボタンに対応する設定値と同じ設定値が対応付いた履歴ボタンを前記メニュー画面に表示させず、前記メニュー画面に表示された機能ボタンに対応する設定値と異なる設定値が対応付いた履歴ボタンを前記メニュー画面に表示させるよう制御し、
前記機能ボタンは、前記メニュー画面に表示される機能として予め設定された機能のボタンであることを特徴とする制御方法。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1乃至9の何れか1項に記載の画像形成装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コピー機能、ファクシミリ機能、スキャナ機能等複数の機能を備えた画像形成装置が知られている。このような画像形成装置においては、使用する機能を選択するためのボタンをアイコン等で一覧表示したメニュー画面がタッチパネルに表示される。画像形成装置に新たな機能が追加されると、メニュー画面に表示され、ユーザは、所望の機能を選択可能となる。
【0003】
また、最近では、画像形成装置を利用する顧客の業種や業務も多様になり、従来の機能を顧客に合わせて変更、カスタマイズして機能を追加する例も多くなってきた。特許文献1には、ユーザ毎によく使う業務を固定で登録して表示する領域と、ユーザが起動した業務履歴を表示する領域を、分けて表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-185351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画像形成装置の限られた表示領域に、メニュー画面に表示すべき機能として登録された初期表示の機能の他、ユーザの利用履歴にある機能を表示することとすると、初期表示の機能と利用履歴にある機能とが重複する場合がある。この場合、画面を有効活用することができず、結果的に操作性が低下するという問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、画像形成装置の操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明は、画像形成装置であって、予め設定された設定値が対応付いており当該設定値で機能を実行するための機能ボタンと、実行された機能の設定値が対応付いており当該設定値で機能を実行するための履歴ボタンとを含むメニュー画面を表示する表示制御手段を有し、前記表示制御手段は、前記メニュー画面に表示された機能ボタンに対応する設定値と同じ設定値が対応付いた履歴ボタンを前記メニュー画面に表示させず、前記メニュー画面に表示された機能ボタンに対応する設定値と異なる設定値が対応付いた履歴ボタンを前記メニュー画面に表示させるよう制御し、前記機能ボタンは、前記メニュー画面に表示される機能として予め設定された機能のボタンであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像形成装置の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】画像形成装置のハードウェア構成図である。
図2】メニュー画面の表示例を示す図である。
図3】画像形成装置の機能構成図である。
図4】機能情報のデータ構成例を示す図である。
図5】メインメニュー情報のデータ構成例を示す図である。
図6】表示中IDリストのデータ構成例を示す図である。
図7】履歴IDリストのデータ構成例を示す図である。
図8】表示処理を示すフローチャートである。
図9】表示中ID追加処理を示すフローチャートである。
図10】メニュー画面表示処理を示すフローチャートである。
図11】メニュー画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、画像形成装置101のハードウェア構成図である。システムバス110に対してCPU111、RAM112、ROM113、入力部114、表示制御部115、外部メモリインタフェース(以下I/F)116、プリンタI/F117、スキャナI/F118、通信I/Fコントローラ119が接続される。また、タッチパネル120、ディスプレイ121、外部メモリ122、プリンタ123、スキャナ124が接続される。システムバス110に接続される各部は、システムバス110を介して互いにデータのやりとりを行うことができるように構成されている。
【0011】
ROM113は、不揮発性のメモリであり、画像データやその他のデータ、CPU111が動作するための各種プログラムなどが、それぞれ所定の領域に格納される。RAM112は、揮発性のメモリであり、CPU111の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。CPU111は、例えばROM113に格納されるプログラムに従い、RAM112をワークメモリとして用いて、この画像形成装置101の各部を制御する。なお、CPU111が動作するためのプログラムは、ROM113に格納されるのに限られず、外部メモリ(ハードディスク等)122に予め記憶しておいてもよい。なお、後述する画像形成装置101の機能や処理は、CPU111がROM113又は外部メモリ122格納されているプログラムを読み出し、このプログラムを実行することにより実現されるものである。
【0012】
入力部114は、ユーザ操作を受け付け、操作に応じた制御信号を生成し、CPU111に供給する。例えば、入力部114は、ユーザ操作を受け付ける入力デバイスとして、タッチパネル120を有する。なお、タッチパネル120は、例えば平面的に構成された入力部に対して接触された位置に応じた座標情報が出力されるようにした入力デバイスである。CPU111は、入力デバイスに対してなされたユーザ操作に応じて入力部114で生成され供給される制御信号に基づき、プログラムに従いこの画像形成装置101の各部を制御する。これにより、画像形成装置101に対し、ユーザ操作に応じた動作を行わせることができる。
【0013】
表示制御部115は、ディスプレイ121に対して画像を表示させるための表示信号を出力する。例えば、表示制御部115に対して、CPU111がプログラムに従い生成した表示制御信号が供給される。表示制御部115は、この表示制御信号に基づき表示信号を生成してディスプレイ121に対して出力する。例えば、表示制御部115は、CPU111が生成する表示制御信号に基づき、GUI(Graphical User Interface)を構成するGUI画面をディスプレイ121に表示させる。
【0014】
タッチパネル120はディスプレイ121と一体的に構成される。例えば、タッチパネル120を光の透過率がディスプレイ121の表示を妨げないように構成し、ディスプレイ121の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチパネル120における入力座標と、ディスプレイ121上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザがディスプレイ121上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUIを構成することができる。
【0015】
外部メモリI/F116には、例えばハードディスク、CDやDVD、メモリカード等の外部メモリ122が装着可能になっている。CPU111の制御に基づき、装着された外部メモリ122からのデータの読み出しや、当該外部メモリ122に対するデータの書き込みを行う。
【0016】
プリンタI/F117には、プリンタ123が接続される。CPU111の制御に基づき、プリンタ123で印刷すべき画像データはプリンタI/F117を介してプリンタ123に転送され、プリンタ123が、画像データを記録媒体上に印刷出力する。スキャナI/F118には、スキャナ124が接続される。CPU111の制御に基づき、スキャナ124は原稿上の画像を読み取って画像データを生成する。生成された画像データは、スキャナI/F118を介してRAM112、ROM113等に格納される。このように本実施形態における画像形成装置101はプリント機能、スキャン機能、コピー機能などの複数の機能を備えている。
【0017】
通信I/Fコントローラ119は、CPU111の制御に基づき、LANやインターネット、有線、無線等の各種ネットワーク102に対する通信を行う。例えば、スキャナ124により生成された画像データを、ネットワーク102を介して外部に送信することや、ネットワーク102を介して外部から受信した画像データをプリンタ123にて印刷することができる。
【0018】
なお、CPU111はタッチパネル120への例えば以下の操作や状態を検出できる。
タッチパネル120は、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサ方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものを用いてもよい。
【0019】
タッチパネル120には、画像形成装置101が備える複数の機能それぞれを実行するための機能アイコンを表示する表示画面であるメニュー画面等が表示される。図2(a),(b)は、メニュー画面の表示例を示す図である。メニュー画面200には、メインメニュー領域210と、履歴メニュー領域220とが設けられている。メインメニュー領域210及び履歴メニュー領域220には、機能を選択し、利用するための機能ボタン211,221が表示される。
【0020】
メインメニュー領域210に表示される機能ボタン211は、メニュー画面200に表示される機能として予め設定された機能の機能ボタンである。履歴メニュー領域220に表示される機能ボタン221は、ユーザにより過去に利用された機能の機能ボタンである。図2(a)に示す例においては、メインメニュー領域210には、見積もりスキャン、交通費生産スキャン等の機能ボタン211が表示され、履歴メニュー領域220には、留め置き印刷、顧客向けEメール等の機能ボタン221が表示されている。以下、メニュー画面に表示される機能として予め設定された機能と、ユーザにより過去に利用された機能とを区別すべく、前者をメニュー機能、後者を履歴機能と称することとする。本実施形態に係る画像形成装置101は、このようにメニュー機能の機能ボタン211と履歴機能の機能ボタン221を同時にディスプレイ121に表示する。
【0021】
図2(a)に示すページ状態ボタン212は、表示中のページを示す。図2(a)に示すページ状態ボタン212は、4ページ中の1ページ目を表示中であることを示している。ページ遷移ボタン213は、ページを遷移するためのボタンである。なお、スクロールによってもページを遷移させることができる。ページ遷移ボタン222は、ページを遷移するためのボタンである。なお、スクロールによってもページを遷移させることができる。
【0022】
さらに、メニュー機能には、標準的な設定に対応した標準機能の他に、ユーザにより設定された状態に対応した機能であるカスタム機能が含まれる。以下、特に区別の必要がない場合には、標準機能とカスタム機能を単に機能(メニュー機能)と称するものとする。図2(b)に示すメニュー画面200のメインメニュー領域210には、カスタム機能の機能ボタン231,232が表示されている。例えば、機能ボタン231は、ユーザにより2in1、白黒、両面が設定されたコピー機能に対応している。
【0023】
本実施形態に係る画像形成装置101は、図3(a),(b)に示すように、メインメニュー領域210に表示されている機能ボタンと同一の機能ボタンを履歴メニュー領域220に表示しないよう制御する。以下、本制御について説明する。
【0024】
図3は、画像形成装置101の機能構成図である。画像形成装置101は、表示処理部301と、機能管理部302と、機能情報保持部303と、メインメニュー情報保持部304と、表示中IDリスト保持部305と、履歴IDリスト保持部306と、を有している。表示処理部301は、ディスプレイ121への表示を行うよう制御する。表示処理部301は、例えば、ディスプレイ121にメニュー画面を表示するよう制御する。機能管理部302は、機能に係る情報を管理する。機能管理部302は、例えば、メニュー画面に表示する機能ボタンに係る処理を行う。
【0025】
機能情報保持部303は、画像形成装置101が実行可能な機能に係る機能情報を保持している。メインメニュー情報保持部304は、メインメニュー領域210に表示される機能ボタンに係るメインメニュー情報を保持している。表示中IDリスト保持部305は、表示中IDリストを保持している。表示中IDリストは、メニュー機能のうち、ディスプレイ121に実際に表示されている機能の機能IDを示す情報である。履歴IDリスト保持部306は、履歴IDリストを保持している。履歴IDリストは、ユーザにより利用された機能の機能IDを示す情報である。
【0026】
図4は、機能情報保持部303に保持される機能情報300のデータ構成例を示す図である。機能情報400は、機能ID、機能名、システムアプリ、表示中フラグの情報を含んでいる。機能IDは、機能ボタンを識別する識別子の情報である。機能名は、機能のボタンを表示する時に表示される名称である。図2に示すようにボタンには、機能名が表示される。
【0027】
システムアプリは、画像形成装置101に標準的に搭載された機能か、追加された機能かを表す情報である。「Y」は、標準的に搭載されている機能であることを意味する。「N」は、当初は搭載されておらず、後から追加された機能であることを意味する。表示中フラグは、名メニュー画面のメイン領域に表示中か否かを示す情報である。「Y」は表示中を意味し、「N」は表示中でないことを意味する。
【0028】
機能情報400に登録された機能はすべてメインメニュー領域210の表示対象となる。また、システムアプリが「N」の機能は、メインメニュー領域210の表示対象であると共に履歴メニュー領域220の表示対象となる。例えば、図2に示す機能ボタン231,232に関連する機能ID1「APPS002」の機能名に「コピー」が登録されている。
【0029】
図5(a)は、メインメニュー情報保持部304に保持されるメインメニュー情報500のデータ構成例を示す図である。メインメニュー情報500は、機能ID、ボタン情報、表示ページ、表示順、表示中フラグの情報を含んでいる。機能IDは、機能のボタンを識別する識別子である。識別子の文字列の後ろに付加された文字列「C0」は、標準機能を意味し、「CO」以外は、カスタム機能を意味する。ボタン情報は、ボタンを表示するための情報である。表示ページは、メインメニュー領域210のページを示す情報である。表示順は、表示ページにおけるレイアウト位置を示す情報である。本実施形態においては、1ページに4つのボタンが配置されるものとし、これに対応し、各機能のボタンに対し、1~4の表示順が割り当てられている。1ページ当たりの表示ボタン数や表示位置は変更可能である。
【0030】
表示中フラグは、ディスプレイ121に表示中か否かを示す情報である。「Y」は、表示中を意味し、「N」は、表示中でないことを意味する。図5(a)においては、1ページ目が表示中の場合に対応し「Y」が保持される例を示している。メインメニュー情報500に登録されている情報は、すべてメインメニュー領域210に表示される機能ボタンに係る情報である。
【0031】
図5(b)は、メインメニュー情報保持部304に保持されるカスタム機能情報510のデータ構成例を示す図である。カスタム機能情報510は、機能IDと、設定情報を含んでいる。設定情報は、カスタム機能ボタンの機能を動作させるために必要な設定情報である。なお、メインメニュー情報500のボタン情報と、カスタム機能情報510の設定情報は、カスタム機能の機能ボタンを判別するときに利用される。
【0032】
図6は、表示中IDリスト保持部305に保持される表示中IDリスト600のデータ構成例を示す図である。表示中IDリスト600は、表示中の機能の機能IDである表示中IDを示す情報である。図7は、履歴IDリスト保持部306に保持される履歴IDリスト700のデータ構成例を示す図である。履歴IDリスト700は、ユーザにより利用された機能の機能IDである履歴IDを示す情報である。CPU111は、ユーザにより機能が利用されると、利用された機能の機能IDを履歴IDとして履歴IDリスト700に記録する。履歴IDリスト保持部306に保持される履歴IDに対応した機能ボタンは、履歴メニュー領域220に表示される。
【0033】
図8は、画像形成装置101による表示処理を示すフローチャートである。表示処理は、メニュー画面を表示する処理であり、メニュー画面を呼び出すための専用のボタン(不図示)が押下されたことを検知した時や、一定時間、入力部114に対する入力が検知されなかった時に実行される。S801において、機能管理部302は、履歴IDリスト保持部306から履歴IDを取得する。次に、S802において、機能管理部302は、表示中IDリストに表示中IDを追加する。本処理については、図9を参照しつつ後述する。次に、S803において、機能管理部302は、メニュー画面を表示するよう制御する。本処理については、図10を参照しつつ後述する。
【0034】
図9は、表示中ID追加処理(S802)における詳細な処理を示すフローチャートである。S901において、機能管理部302は、表示中の機能の機能IDがメインメニューであるか判断を行う。具体的には、機能情報400の表示中フラグが「Y」に合致するか否かを判定する。機能管理部302は、メインメニューである場合には(S901でYES)、処理をS902へ進める。機能管理部302は、メインメニューでない場合には(S901でNO)、処理を終了する。
【0035】
S902において、機能管理部302は、処理時点においてメニュー画面で表示中のページに表示中の機能が存在するか否かを判定する。機能管理部302は、メインメニュー情報500の表示中ページが「1」でかつ表示中フラグが「Y」の機能が存在するか否かを判定する。機能管理部302は、条件を満たす機能が存在する場合には(S902でYES)、処理をS903へ進める。機能管理部302は、条件を満たす機能が存在しない場合には(S902でNO)、処理を終了する。
【0036】
S903において、機能管理部302は、S902において検出した表示中の機能のうち、メインメニュー情報500の表示順が最小の機能を取得する。次に、S904において、機能管理部302は、S903において取得した機能を図6に示す表示中IDリスト保持部305に追加する。S905において、機能管理部302は、次の表示順の機能が存在するか否かを判定する。機能管理部302は、次の表示順の機能が存在する場合には(S905でYES)、処理をS906へ進める。機能管理部302は、次の表示順の機能が存在しない場合には(S905でNO)、処理を終了する。S906において、機能管理部302は、次の表示順の機能を取得し、その後処理をS904へ進める。
【0037】
図10は、メニュー画面表示処理(S803)における詳細な処理を示すフローチャートである。S1001において、機能管理部302は、表示中IDリスト600に表示中IDが存在するか否かを判定する。機能管理部302は、表示中IDが存在する場合には(S1001でYES)、処理をS1002へ進める。機能管理部302は、表示中IDが存在しない場合には(S1001でNO)、処理をS1008へ進める。S1002において、機能管理部302は、履歴IDリストを表示用リストとして複製する。次に、S1003において、機能管理部302は、表示用リストから履歴IDを1つ選択する。
【0038】
次に、S1004において、機能管理部302は、選択した履歴IDと同じ表示中IDが表示中IDリスト600に存在するか否かを判定する。機能管理部302は、同じ表示中IDが存在する場合には(S1004でYES)、処理をS1005へ進める。機能管理部302は、同じ表示中IDが存在しない場合には(S1004でNO)、処理をS1006へ進める。S1005において、機能管理部302は、表示用リストから、S1003において選択した履歴IDを削除する。
【0039】
次に、S1006において、機能管理部302は、未処理の履歴IDが表示用リストに存在するか否かを判定する。機能管理部302は、未処理の履歴IDが存在する場合には(S1006でYES)、処理をS1003へ進める。機能管理部302は、未処理の履歴IDが存在しない場合には(S1006でNO)、処理をS1007へ進める。
【0040】
S1007において、機能管理部302は、表示用リストに基づいて、履歴メニュー領域220に表示する機能(履歴メニュー)を決定し、その後処理をS1009へ進める。表示用リストにおいては、メインメニュー領域210に表示中の機能の機能IDは削除されている。すなわち、本処理は、メインメニュー領域に表示される機能と同じ機能を履歴メニュー領域に表示しないよう制御する処理の一例である。一方、S1008においては、機能管理部302は、履歴IDリストに基づいて、履歴メニュー領域220に表示する機能を決定し、その後処理をS1009へ進める。S1009において、表示処理部301は、機能管理部302により履歴メニュー領域に履歴機能の機能ボタンが配置され、メインメニュー領域にメニュー機能の機能ボタンが配置されたメニュー画面をディスプレイ121に表示するよう制御する。本処理は、表示制御処理の一例である。
【0041】
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置101は、メインメニュー領域210に表示されている機能ボタンと同一の機能ボタンを履歴メニュー領域220に表示しないよう制御する。これにより、画像形成装置の操作性を向上させることができる。例えば、図11(a)に示す例では、メインメニュー領域210の機能ボタン1101と、履歴メニュー領域220の機能ボタン1102が同じボタンである。また、図11(b)に示す例では、メインメニュー領域210の機能ボタン1111,1112と履歴メニュー領域220の機能ボタン1113,1114がそれぞれ同じボタンである。このように、同じボタンが表示されると、表示領域が制限され、画面を有効活用することができない。これに対し、本実施形態の画像形成装置101は、重複する機能ボタンを表示しないよう制御することができるため、画面を有効活用することができる。
【0042】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0043】
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0044】
101 画像形成装置
121 ディスプレイ
301 表示処理部
302 機能管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11