(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-11
(45)【発行日】2022-11-21
(54)【発明の名称】個品管理システム、個品管理装置及びそのプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20221114BHJP
【FI】
G07G1/12 361E
(21)【出願番号】P 2018144953
(22)【出願日】2018-08-01
【審査請求日】2021-05-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【氏名又は名称】鵜飼 健
(72)【発明者】
【氏名】西川 泰司
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-329350(JP,A)
【文献】国際公開第2008/146576(WO,A1)
【文献】特開2019-028864(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 - 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の個々を識別する個品コードと関連付けて、
当該商品が製造されたときのロットを識別するロットコードを記憶する第1記憶部、及び、前記ロットコードと関連付けて、当該商品を購入する購買者へのサービスに係る情報を記憶する
第2記憶部を検索する検索手段と、
購買対象の商品を登録する登録装置で登録された前記商品の前記個品コードを取得する取得手段と、
前記検索手段による検索の結果、前
記取得手段が取得した前記個品コードと関連付けられて
前記第1記憶部に記憶されている前記ロットコードに対し、前記第2記憶部で前記サービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報を前記登録装置へと出力するように制御する制御手段と、
を具備する個品管理装置。
【請求項2】
商品の個々を識別する個品コードと関連付けて、当該商品が製造されたときのロットを識別するロットコードを記憶する第1記憶部、
前記ロットコードと関連付けて、当該ロットコードで識別されるロットを単位として製造される商品の種類を識別する商品コードと当該商品の製造日とを記憶する第3記憶部、及び、前記
商品コードと関連付けて、
当該商品を購入する購買者へのサービスに係る情報を記憶する第
4記憶部、を検索する
検索手段と、
購買対象の商品を登録する登録装置で登録された前記商品の前記個品コードを取得する取得手段と、
前記検索手段による検索の結果、前記取得手段が取得した前記個品コードと関連付けられて前記第1記憶部に記憶されている前記ロットコードに対し、前記第3記憶部で記憶されている製造日がサービス提供条件を満足する場合、でかつ、前記ロットコードと関連付けられて前記第3記憶部に記憶されている商品コードに対し、前記第4記憶部で前記サービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報を前記登録装置へと出力するように制御する
制御手段と、
を具備する個品管理装置。
【請求項3】
前記サービスに係る情報に基づき前記登録装置で実行されたサービスの結果を示す情報を収集する収集手段、
をさらに具備する請求項1に記載の個品管理装置。
【請求項4】
前記サービスに係る情報に基づき前記登録装置で実行されたサービスの結果を示す情報を収集する収集手段、
をさらに具備する請求項2に記載の個品管理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちいずれか1に記載の個品管理装置と、
購買対象の商品から前記個品コードを読み取る読取手段、
前記読取手段で読み取った前記個品コードを前記個品管理装置へと出力する出力手段、及び、
前記個品管理装置から出力された前記サービスに係る情報を基にサービスを実行する実行手段、
を備えた登録装置と、
を備えた個品管理システム。
【請求項6】
個品管理装置のコンピュータを、
商品の個々を識別する個品コードと関連付けて、
当該商品が製造されたときのロットを識別するロットコードを記憶する第1記憶部、及び、前記ロットコードと関連付けて、当該商品を購入する購買者へのサービスに係る情報を記憶する
第2記憶部を検索する検索手段、
購買対象の商品を登録する登録装置で登録された前記商品の前記個品コードを取得する取得手段、及び、
前記検索手段による検索の結果、前
記取得手段が取得した前記個品コードと関連付けられて
前記第1記憶部に記憶されている前記ロットコードに対し、前記第2記憶部で前記サービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報を前記登録装置へと出力するように制御する制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、個品管理システム、及び、このシステムの個品管理装置並びに個品管理装置のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
客が購入する商品に付されたバーコード、二次元データコード等のコードシンボルをリーダで読み取ることにより、その商品の販売データを登録処理するようにした登録装置がある。この種の登録装置は、電子式キャッシュレジスタ、POS(Point Of Sales)端末等と称される。この種の登録装置において、リーダで読み取られたコードシンボルのデータを基に、自動的にその商品の価格を値引きしたり、クーポン券を発券したりすることは既に行われている。
【0003】
また最近では、商品の個品毎にIC(Integrated Circuits)タグを付し、そのICタグのデータをリーダで読み取ることで、そのデータを基に商品を個品単位で管理する技術が開発されている。
【0004】
しかしながら現時点においては、値引またはクーポン発券等のサービス供与については、在庫管理の最小単位であるSKU(Stock Keeping Unit)単位に行っているのが主流である。このため、同じSKUとして管理される商品、すなわち品番又は商品コードが共通の商品であっても例えば製造日からの経過日数が所定日数以上の商品については値引を行うというような運用を取ろうとした場合、従来は、店員が値引対象となる商品に1品ずつ値引シールを貼る等の煩雑な作業が強いられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、サービス供与の対象となる商品に対して煩雑な作業が強いられることなく、個品を単位としてサービスを供与することができる個品管理システム、及びこのシステムの個品管理装置並びに個品管理装置のプログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態において、個品管理装置は、検索手段と、取得手段と、制御手段とを備える。検索手段は、商品の個々を識別する個品コードと関連付けて、当該商品を購入する購買者へのサービスに係る情報を記憶する記憶部を検索する。取得手段は、購買対象の商品を登録する登録装置で登録された商品の個品コードを取得する。制御手段は、検索手段による検索の結果、記憶部に取得手段が取得した個品コードと関連付けられてサービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報を登録装置へと出力するように制御する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係る個品管理システムの全体構成を示す概略図。
【
図2】同実施形態において、製造商品データベースに記憶される製造商品レコードのデータ構造を示す模式図。
【
図3】同実施形態において、個品データベースに記憶される個品レコードのデータ構造を示す模式図。
【
図4】同実施形態において、ロットデータベースに記憶されるロットレコードのデータ構造を示す模式図。
【
図5】同実施形態において、販売商品データベースに記憶される販売商品レコードのデータ構造を示す模式図。
【
図6】同実施形態において、サービスデータベースに記憶されるサービスレコードのデータ構造を示す模式図。
【
図7】同実施形態において、実績データベースに記憶される実績レコードのデータ構造を示す模式図。
【
図8】同実施形態において、メーカサーバの要部回路構成を示すブロック図。
【
図9】同実施形態において、管理サーバの要部回路構成を示すブロック図。
【
図10】同実施形態において、POS端末の要部回路構成を示すブロック図。
【
図11】同実施形態において、商品に付与されるICタグのメモリに記憶されるデータの構成を示す模式図。
【
図12】同実施形態において、POS端末のプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図。
【
図13】同実施形態において、管理サーバのプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図。
【
図14】同実施形態において、メーカサーバのプロセッサが実行する情報処理の要部手順を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、サービス供与の対象となる商品に対して煩雑な作業が強いられることなく、個品を単位としてサービスを供与することができる個品管理システム及び個品管理装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
始めに、
図1の概略図を用いて、一実施形態に係る個品管理システム1の全体構成について説明する。なお、この実施形態は、商品を消費期限のある食品とした場合である。またこの実施形態は、サービスの種類を値引又は割引とした場合である。
【0011】
個品管理システム1は、商品を製造するメーカ毎に構築される複数のメーカシステム10と、商品を販売する店舗毎に構築される複数の店舗システム20と、サービス管理システム30と、ネットワーク40とを含む。
【0012】
複数のメーカシステム10はそれぞれメーカサーバ11を備え、複数の店舗システム20はそれぞれ店舗サーバ21を備え、サービス管理システム30は管理サーバ31を備えている。ネットワーク40は、各メーカのメーカサーバ11と、各店舗の店舗サーバ21と、管理サーバ31とを、双方向の通信自在に接続している。ネットワーク40は、広域のネットワークである。ネットワーク40は、公衆ネットワーク、例えばインターネットでもよいし、専用ネットワーク、例えばWAN(Wide Area Network)でもよい。
【0013】
メーカサーバ11は、製造商品データベース12、個品データベース13及びロットデータベース14を備える。メーカサーバ11は、内蔵する記憶デバイスに製造商品データベース12、個品データベース13及びロットデータベース14を備えてもよいし、外付けされた記憶デバイスに製造商品データベース12、個品データベース13及びロットデータベース14を備えてもよい。
【0014】
製造商品データベース12は、当該メーカで製造される商品に関するデータを記憶するための領域、いわゆる製造商品記憶部である。
図2は、製造商品データベース12に記憶される1商品あたりのデータレコードを示す。以下、このデータレコードは、製造商品レコード12Rと称される。製造商品レコード12Rは、少なくとも商品コードと消費期限日数とを含む。商品コードは、SKUを単位とする商品の一群に割り当てられる一意のコードである。消費期限日数は、対応する商品コードで特定される商品に対してメーカが設定した製造日から消費期限に至るまでの日数である。各メーカシステム10の製造商品データベース12には、当該メーカで製造されている全ての商品に対し、製造商品レコード12Rが保存されている。
【0015】
個品データベース13は、当該メーカで製造される商品の個品に関するデータを記憶するための領域、いわゆる個品記憶部である。
図3は、個品データベース13に記憶される1個品あたりのデータレコードを示す。以下、このデータレコードは、個品レコード13Rと称される。個品レコード13Rは、少なくとも個品コード、商品コード、ロットコードを含む。個品コードは、個品毎に割り当てられる一意のコードである。ロットコードは、対応する個品コードで特定される個品が製造されたときのロットを識別するコードである。ロットコードは、ロット番号等とも称される。各メーカシステム10の個品データベース13には、当該メーカで製造された商品の個品に対し、個品レコード13Rが保存されている。
【0016】
ロットデータベース14は、当該メーカで商品コードが同一の商品を一回に製造する単位、いわゆるロットに関するデータを記憶するための領域、いわゆるロット記憶部である。
図4は、ロットデータベース14に記憶される1ロットあたりのデータレコードを示す。以下、このデータレコードは、ロットレコード14Rと称される。ロットレコード14Rは、少なくともロットコード、商品コード、製造日時を含む。製造日時は、対応するロットコードで特定されるロットを単位として、対応する商品コードで特定される商品が製造された日付と時刻である。なお、製造日時は、日付だけであってもよい。各メーカシステム10のロットデータベース14には、当該メーカでロットを単位として商品が製造される毎に、ロットレコード14Rが保存される。
【0017】
図1に説明を戻す。
店舗サーバ21は、LAN(Local Area Network)22を介して複数のPOS端末23を接続しており、各POS端末23で実行される購買商品の登録処理、決済処理等を一元的に管理する。店舗サーバ21は、販売商品データベース24を備える。店舗サーバ21は、内蔵する記憶デバイスに販売商品データベース24を備えてもよいし、外付けされた記憶デバイスに販売商品データベース24を備えてもよい。
【0018】
販売商品データベース24は、当該店舗で販売される商品に関するデータを記憶するための領域、いわゆる販売商品記憶部である。
図5は、販売商品データベース24に記憶される1商品あたりのデータレコードを示す。以下、このデータレコードは、販売商品レコード24Rと称される。販売商品レコード24Rは、少なくとも商品コードと商品名と価格とメーカコードとを含む。商品名及び価格は、対応する商品コードで特定される商品に対して設定された名称及び1品あたりの販売価格である。メーカコードは、対応する商品コードで特定される商品を製造したメーカを識別するためにメーカ毎に割り当てられた一意のコードである。メーカサーバ11は、当該メーカサーバ11が属するメーカシステム10に対して設定されたメーカコードを記憶部で記憶している。各店舗システム20の販売商品データベース24には、当該店舗で販売されている全ての商品に対し、販売商品レコード24Rが保存されている。
【0019】
図1に説明を戻す。
管理サーバ31は、サービスデータベース32及び実績データベース33を備える。管理サーバ31は、内蔵する記憶デバイスにサービスデータベース32及び実績データベース33を備えてもよいし、外付けされた記憶デバイスにサービスデータベース32及び実績データベース33を備えてもよい。
【0020】
サービスデータベース32は、メーカで製造された商品の個品を単位とする値引サービスに関するデータを記憶するための領域、いわゆるサービス記憶部である。
図6は、サービスデータベース32に記憶される1商品あたりのデータレコードを示す。以下、このデータレコードは、サービスレコード32Rと称される。サービスレコード32Rは、少なくともメーカコードと、商品コードと、サービス条件と、サービス情報とを含む。サービス条件は、対応するメーカコードで特定されるメーカにより、対応する商品コードで特定される商品に対して個品を単位として設定されたサービスの成立条件を表す。例えば、同一の商品コードで管理される商品のうち、製造日から一定期間が経過した個品の価格を値引するというサービスを実施する場合、サービス条件は、その一定期間を表す日数となる。例えば、消費期限日までの残り日数が所定日数以下の個品の価格を値引するというサービスを実施する場合、サービス条件はその所定日数となる。サービス情報は、対応するサービス条件が成立した際に供与されるサービスの情報である。例えば、価格を値引きするというサービスの場合、サービス情報は値引額又は割引率となる。
【0021】
少なくとも1つのメーカにおいて、個品を単位とする値引又は割引等のサービスを実施する場合、そのサービス条件及びサービス情報を含むサービスレコード32Rがサービスデータベース32に保存される。その後、サービスを取り止める場合には、該当するサービスレコード32Rがサービスデータベース32から削除される。
【0022】
実績データベース33は、サービスデータベース32に設定されているサービス条件のサービスが店舗で実行された結果を表すデータを記憶するための領域、いわゆる実績記憶部である。
図7は、実績データベース33に記憶される1実績あたりのデータレコードを示す。以下、このデータレコードは、実績レコード33Rと称される。実績レコード33Rは、少なくともメーカコードと店舗コードと実績情報と実行日とを含む。店舗コードは、店舗システム20が構築された店舗を識別するために店舗毎に設定された一意のコードである。店舗サーバ21は、当該店舗サーバ21が属する店舗システム20に対して設定された店舗コードを記憶部で記憶している。実績情報は、対応するメーカコードで特定されるメーカによって製造され、対応する店舗コードで特定される店舗で実行されたサービスの結果を示す情報である。例えば、商品の価格を値引きするサービスであった場合、実績情報は値引金額となる。実行日は、そのサービスが実行された日付である。
【0023】
次に、メーカサーバ11、管理サーバ31及びPOS端末23の主要なハードウェア構成について
図8乃至
図10のブロック図を用いて説明する。
図8は、メーカサーバ11の要部回路構成を示す。
図8に示すように、メーカサーバ11は、プロセッサ111、メインメモリ112、補助記憶デバイス113、時計114、通信インターフェース115、機器インターフェース116及びシステム伝送路117を備える。システム伝送路117は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路117は、プロセッサ111と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。プロセッサ111、メインメモリ112及び補助記憶デバイス113がシステム伝送路117で接続されることにより、メーカサーバ11のコンピュータが構成される。
【0024】
プロセッサ111は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ111は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、メーカサーバ11としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ111は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
【0025】
メインメモリ112は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ112は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ112は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ112は、プロセッサ111が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ112は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ111によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
【0026】
補助記憶デバイス113は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス113となり得る。補助記憶デバイス113は、プロセッサ111が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ111での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス113は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。補助記憶デバイス113は、前述した製造商品データベース12、個品データベース13又はロットデータベース14の少なくとも1つを記憶する場合もある。
【0027】
時計114は、時刻を計時する。プロセッサ111は、時計114によって計時されている時刻を現在時刻として処理する。
【0028】
通信インターフェース115は、ネットワーク40に接続される。通信インターフェース115は、ネットワーク40を介して他のサーバ、例えば店舗サーバ21または管理サーバ31と予め設定された通信プロトコルに従いデータ通信を行う。
【0029】
機器インターフェース116は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等の電子機器5を着脱自在に接続する。電子機器5が接続されると、機器インターフェース116は、その電子機器5との間で通信プロトコルによりデータ通信を行う。機器インターフェース116と電子機器5との接続は、有線であってもよいし無線であってもよい。
【0030】
図9は、管理サーバ31の要部回路構成を示す。
図9に示すように、管理サーバ31は、プロセッサ311、メインメモリ312、補助記憶デバイス313、時計314、通信インターフェース315及びシステム伝送路316を備える。システム伝送路316は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路316は、プロセッサ311と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。プロセッサ311、メインメモリ312及び補助記憶デバイス313がシステム伝送路316で接続されることにより、管理サーバ31のコンピュータが構成される。
【0031】
プロセッサ311は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ311は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、管理サーバ31としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ311は、例えばCPUである。
【0032】
メインメモリ312は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ312は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ312は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ312は、プロセッサ311が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ312は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ311によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
【0033】
補助記憶デバイス313は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス313となり得る。補助記憶デバイス313は、プロセッサ311が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ311での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス313は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。補助記憶デバイス313は、前述したサービスデータベース32又は実績データベース33の少なくとも1つを記憶する場合もある。
【0034】
時計314は、時刻を計時する。プロセッサ311は、時計314によって計時されている時刻を現在時刻として処理する。
【0035】
通信インターフェース315は、ネットワーク40に接続される。通信インターフェース315は、ネットワーク40を介して他のサーバ、例えばメーカサーバ11または店舗サーバ21と予め設定された通信プロトコルに従いデータ通信を行う。
【0036】
図10は、POS端末23の要部回路構成を示す。
図10に示すようにPOS端末23は、プロセッサ231、メインメモリ232、補助記憶デバイス233、時計234、通信インターフェース235、自動釣銭機236、キーボード237、ディスプレイ238、スキャナ239、プリンタ240、タグリーダ241及びシステム伝送路242を備える。システム伝送路242は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路242は、プロセッサ231と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。プロセッサ231、メインメモリ232及び補助記憶デバイス233がシステム伝送路242で接続されることにより、POS端末23のコンピュータが構成される。
【0037】
プロセッサ231は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ231は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、POS端末23としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ231は、例えばCPUである。
【0038】
メインメモリ232は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ232は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ232は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ232は、プロセッサ231が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ232は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ231によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
【0039】
補助記憶デバイス233は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス233となり得る。補助記憶デバイス233は、プロセッサ231が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ231での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス233は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0040】
時計234は、時刻を計時する。プロセッサ231は、時計234によって計時されている時刻を現在時刻として処理する。
【0041】
通信インターフェース235は、LAN22に接続される。通信インターフェース235は、LAN22を介して接続される店舗サーバ21等との間で、予め設定された通信プロトコルに従いデータ通信を行う。
【0042】
自動釣銭機236は、硬貨ユニットと紙幣ユニットとを含む。硬貨ユニットは、硬貨投入口に投入された硬貨を1枚ずつ選別して金種を識別し、金種別に金庫に収容する。硬貨ユニットは、例えば釣銭データに基づいて金庫から該当する金種の硬貨を取出し、硬貨払出口に払い出す。紙幣ユニットは、紙幣投入口に投入された紙幣を1枚ずつ選別して金種を識別し、金種別に金庫に収容する。紙幣ユニットは、例えば釣銭データに基づいて金庫から該当する金種の紙幣を取出し、紙幣払出口に払い出す。なお、POS端末23は、自動釣銭機236の代わりに、現金などを収容するためのドロワをシステム伝送路242に接続してもよい。あるいはPOS端末23は、自動釣銭機236とともにドロワをシステム伝送路242に接続してもよい。
【0043】
キーボード237は、点数、金額等の数値を置数するための置数キーの他、乗算キー、小計キー、締めキー等の種々のファンクションキーを配設した専用の入力デバイスである。汎用のキーボードの任意のキーに、POS端末23で必要な機能を割り付けたものであってもよい。締めキーは、商品販売に係る取引の登録締めを操作者が宣言するためのキーである。例えば現計キー、信計キー等が締めキーに相当する。
【0044】
ディスプレイ238は、商品名、販売金額、合計金額、釣銭額等を表示するための表示デバイスである。ディスプレイ238は、POS端末23を操作する店員用と買物客用の2種類ある。なお、入力デバイスと表示デバイスとを兼用したタッチパネルを、キーボード237及びディスプレイ238の代わりに適用してもよい。
【0045】
スキャナ239は、コードシンボルを読み取る。コードシンボルは、例えばバーコードである。コードシンボルは、例えば二次元データコードであってもよい。スキャナは、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
【0046】
プリンタ240は、取引の明細を表すレシートデータをレシート用紙に印刷する。レシートデータが印刷されたレシート用紙は、レシート発行口から排出され、カッタにより切断されて、紙レシートとして発行される。なお、プリンタ240によってレシート用紙に印刷されるデータはレシートデータに限定されるものではない。プリンタ240は、例えばクーポン券のデータをレシート用紙に印刷することも可能である。
【0047】
タグリーダ241は、アンテナを有し、このアンテナとICタグとの間で近距離の無線通信を行うことにより、当該ICタグのメモリに記憶されたデータを非接触で読み取る。タグリーダ241は、アンテナの近くに複数のICタグが同時に存在した場合には、各ICタグのデータを一括して横取ることができる。ICタグは、無線タグ、RFタグ、電子タグ、RFID等とも称される。
【0048】
店舗で販売される商品には、1品毎にICタグが付与される。商品に付与されたICタグのメモリには、
図11に示すように、タグID、個品コード、商品コード及びメーカコードが記憶されている。タグIDは、ICタグ毎に設定される一意のコードである。個品コード、商品コード及びメーカコードは、当該ICタグが付与された商品に関する情報である。
【0049】
ICタグは、商品が出荷される前にメーカで付与される。メーカは、予め固有のタグIDが記憶されたICタグに、個品コード、商品コード及びメーカコードを書込み、そのICタグを1つずつ商品に貼付するための装置を備えている。個品コードは、例えばICタグから読み取ったタグIDを基に生成される一意のコードである。商品コード及びメーカコードは、当該ICタグが付与される商品によって決定されるコードである。
【0050】
メーカは、ロットを単位として製造される複数の同一SKUの商品に対し、商品コード及びメーカコードが共通で個品コードが異なるICタグを1品ずつ付与する。このときの情報を基に、メーカシステム10では、個品データベース13に対して個品レコード13Rが登録され、ロットデータベース14に対してロットレコード14Rが登録される。個品レコード13R及びロットレコード14Rの登録は、メーカサーバ11の機器インターフェース116に接続された電子機器、例えばパソコン又はタブレット端末等により、メーカサーバ11を介して行われる。
【0051】
なお、商品にICタグを付与する工程は、上述した工程に限定されるものではない。ロットを単位として製造される各商品に対し、その商品に関する個品コード、商品コード及びメーカコードが記憶されたICタグが1品ずつ付与され、個品データベース13及びロットデータベース14が更新される構成であればよい。
【0052】
次に、個品管理システム1の主要な動作について、
図12乃至
図14の流れ図を用いて説明する。
図12は、POS端末23のプロセッサ231が所定のプログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示している。
図13は、管理サーバ31のプロセッサ311が所定のプログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示している。
図14は、メーカサーバ11のプロセッサ111が所定のプログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示している。なお、図示するとともに以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であればその処理手順及び処理内容は特に限定されるものではない。
【0053】
POS端末23のプロセッサ231は、
図12のAct1としてタグIDが読み取られるのを待ち受ける。購買者である客が購入する1つの商品に付与されているICタグのタグIDがタグリーダ241で読み取られると、プロセッサ231は、Act1においてYESと判定し、Act2へと進む。プロセッサ231は、Act2としてそのタグIDとともにICタグのメモリに記憶されているタグデータを取得する。タグデータは、個品コード、商品コード及びメーカコードを含む。
【0054】
プロセッサ231は、Act3として当該タグデータから商品コードを検出する。そしてプロセッサ231は、Act4として当該商品コードで販売商品データベース24を検索するように店舗サーバ21に要求する。この要求を受けて、店舗サーバ21では、販売商品データベース24が検索されて当該商品コードを含む販売商品レコード24Rが読み出されるので、プロセッサ231は、Act5として通信インターフェース235を介して販売商品データベース24から読み出された販売商品レコード24Rを取得する。
【0055】
またプロセッサ231は、Act6として当該タグデータから個品コードとメーカコードとを検出する。そしてプロセッサ231は、Act7として第1の問合せコマンドを管理サーバ31宛に送信するように通信インターフェース235を制御する。この制御により、通信インターフェース235から第1の問合せコマンドが送信される。第1の問合せコマンドには、ICタグから読み取った個品コードとメーカコードとが含まれる。また第1の問合せコマンドには、端末コードも含まれる。端末コードは、POS端末23を識別するためにPOS端末23毎に設定された一意のコードである。端末コードは、メインメモリ232に記憶されている。第1の問合せコマンドは、LAN22を介して店舗サーバ21に送信され、さらにネットワーク40を介して管理サーバ31へと送信される。このとき、店舗サーバ21において第1の問合せコマンドに店舗コードが付加される。
【0056】
管理サーバ31のプロセッサ311は、
図13のAct21として第1の問合せコマンドを待ち受けている。通信インターフェース315を介して第1の問合せコマンドを受信すると、プロセッサ311は、Act22としてその第1の問合せコマンドからメーカコードを取得する。そしてプロセッサ311は、Act23としてそのメーカコードで識別されるメーカのメーカサーバ11宛に第2の問合せコマンドを送信するように通信インターフェース315を制御する。この制御により、通信インターフェース315から第2の問合せコマンドが送信される。第2の問合せコマンドには、第1の問合せコマンドを含まれていた個品コード、メーカコード、店舗コード及び端末コードが含まれる。第2の問合せコマンドは、ネットワーク40を介して各メーカサーバ11へと送信される。
【0057】
各メーカサーバ11のプロセッサ111は、
図14のAct41として第2の問合せコマンドを待ち受けている。通信インターフェース115を介して第2の問合せコマンドを受信すると、プロセッサ111は、Act42としてその第2の問合せコマンドに含まれるメーカコードが当該メーカサーバ11のメインメモリ112に予め設定されているメーカコードと一致するか否かを確認する。ここで、メーカコードが一致しない場合、プロセッサ111は、Act42においてNOと判定し、処理を終了する。このときプロセッサ111は、第2の問合せコマンドを破棄する。
【0058】
プロセッサ111は、Act42においてメーカコードが一致する場合にはYESと判定し、Act43へと進む。プロセッサ111は、Act43として第2の問合せコマンドから個品コードを取得する。そしてプロセッサ111は、Act44として当該個品コードで個品データベース13を検索する。当該メーカコードが設定されたメーカの個品データベース13には、当該個品コードを含む個品レコード13Rが保存されている。プロセッサ231は、Act45として個品データベース13から当該個品コードを含む個品レコード13Rを読み出す。
【0059】
プロセッサ111は、Act46として当該個品レコード13Rから商品コードを検出する。そしてプロセッサ111は、Act47として製造商品データベース12を検索する。当該メーカの製造商品データベース12には、当該商品コードを含む製造商品レコード12Rが保存されている。プロセッサ111は、Act48として製造商品データベース12から当該商品コードを含む製造商品レコード12Rを読み出す。プロセッサ111は、Act49として当該製造商品レコード12Rから消費期限日数を検出する。
【0060】
またプロセッサ111は、Act50として当該個品レコード13Rからロットコードを検出する。そしてプロセッサ111は、Act51としてロットデータベース14を検索する。当該メーカのロットデータベース14には、当該ロットコードを含むロットレコード14Rが保存されている。プロセッサ111は、Act52としてロットデータベース14から当該ロットコードを含むロットレコード14Rを読み出す。プロセッサ111は、Act53として当該ロットレコード14Rから製造日時を検出する。
【0061】
こうして、消費期限日数及び製造日時を検出したならば、プロセッサ111は、第1の応答コマンドを管理サーバ31宛に送信するように通信インターフェース115を制御する。この制御により、通信インターフェース115から第1の応答コマンドが送信される。第1の応答コマンドには、Act46の処理で検出した商品コードと、Act49の処理で検出した消費期限日数と、Act53の処理で検出した製造日時と、の各データが含まれる。また第1の応答コマンドには、第2の問合せコマンドに含まれていた個品コード、メーカコード、店舗コード及び端末コードも含まれる。第1の応答コマンドは、ネットワーク40を介して管理サーバ31へと送信される。
【0062】
以上で、メーカコードが一致する第2の問合せコマンドを受信したときのプロセッサ111の処理が終了する。なお、Act46乃至Act49の処理と、Act50乃至Act53の処理とは、前後が入れ替わってもよい。
【0063】
図13の説明に戻る。
Act23において、第2の問合せコマンドの送信を制御した管理サーバ31のプロセッサ311は、Act24として第1の応答コマンドを待ち受ける。プロセッサ311は、通信インターフェース115を介して第1の応答コマンドを受信したならば、Act24においてYESと判定し、Act25へと進む。プロセッサ311は、Act25としてその第1の応答コマンドからメーカコードと商品コードとを検出する。そしてプロセッサ311は、Act26としてそのメーカコードと商品コードとでサービスデータベース32を検索する。
【0064】
当該メーカコードで識別されるメーカが、当該商品コードで識別される商品の個品を単位とする値引サービスを実施する場合、サービスデータベース32には、当該メーカコードと商品コードとを含むサービスレコード32Rが記憶されている。当該メーカが、当該個品の単位とする値引サービスを実施しない場合には、サービスデータベース32には、当該メーカコードと商品コードとを含むサービスレコード32Rが記憶されていない。
【0065】
プロセッサ311は、Act27としてサービスデータベース32にメーカコードと商品コードとが一致するサービスレコード32Rが記憶されているか否かを確認する。サービスデータベース32に該当するサービスレコード32Rが記憶されていない場合、プロセッサ311は、Act27においてNOと判定し、Act30へと進む。Act30の処理については、後述する。
【0066】
プロセッサ311は、Act27においてサービスデータベース32に該当するサービスレコード32Rが記憶されている場合にはYESと判定し、Act28へと進む。プロセッサ311は、Act28としてそのサービスレコード32Rをサービスデータベース32から読出し、サービス条件を取得する。そしてプロセッサ311は、Act29としてそのサービス条件が成立するか否かを確認する。
【0067】
例えばサービス条件が「製造日から一定期間が経過した商品の価格を値引する」というサービスの日数であった場合には、プロセッサ311は、第1の応答コマンドに含まれる製造日から、時計314によって計時されている日時までの経過日数を算出する。そしてプロセッサ311は、この経過日数が、サービス条件で設定されている日数よりも大きいか否かを確認し、大きい場合にはサービス条件が成立すると判定する。
【0068】
例えばサービス条件が「消費期限日までの残り日数が所定日数以下の商品の価格を値引する」というサービスの残り日数であった場合には、プロセッサ311は、先ず、第1の応答コマンドに含まれる製造日と消費期限日数とから消費期限日を算出する。次いでプロセッサ311は、時計114で計時されている日時から消費期限日までの残り日数を算出する。そしてプロセッサ311は、この残り日数が、サービス条件で設定されている残り日数よりも小さいか否かを確認し、小さい場合にはサービス条件が成立すると判定する。
【0069】
プロセッサ311は、Act29においてサービス条件が成立しないと判定した場合にはNOと判定し、Act30へと進む。前述したようにプロセッサ311は、Act27においてサービスデータベース32に該当するサービスレコード32Rが記憶されていない場合にもAct30へと進む。
【0070】
プロセッサ311は、Act30として第1の問合せコマンドの送信元であるPOS端末23を宛先としてサービス無しの応答コマンドを送信するように通信インターフェース315を制御する。この制御により、通信インターフェース315は、サービス無しの応答コマンドを送信する。サービス無しの応答コマンドには、第1の応答コマンドに含まれていた端末コードと店舗コードとが含まれる。サービス無しの応答コマンドは、ネットワーク40を介して店舗サーバ21で受信される。応答コマンドを受信した店舗サーバ21においては、その応答コマンドに含まれる店舗コードが記憶部で記憶している店舗コードと一致するか否かの確認が行われる。そして一致しない場合には、応答コマンドは破棄される。これに対し、店舗コードが一致する場合には、店舗サーバ21からLAN22を介してPOS端末23に応答コマンドが送信される。
【0071】
一方、プロセッサ311は、Act29においてサービス条件が成立すると判定した場合にはYESと判定し、Act31へと進む。プロセッサ311は、Act31としてサービスレコード32Rからサービス情報を取得する。そしてプロセッサ311は、Act31として第1の問合せコマンドの送信元であるPOS端末23を宛先としてサービス有りの応答コマンドを送信するように通信インターフェース315を制御する。この制御により、通信インターフェース315は、サービス有りの応答コマンドを送信する。サービス有りの応答コマンドには、Act30の処理で取得したサービス情報が含まれる。またサービス有りの応答コマンドには、第1の応答コマンドに含まれていたメーカコード、店舗コード及び端末コードも含まれる。サービス有りの応答コマンドは、ネットワーク40を介して店舗サーバ21で受信される。応答コマンドを受信した店舗サーバ21においては、その応答コマンドに含まれる店舗コードが記憶部で記憶している店舗コードと一致するか否かの確認が行われる。そして一致しない場合には、応答コマンドは破棄される。これに対し、店舗コードが一致する場合には、店舗サーバ21からLAN22を介して、POS端末23に応答コマンドが送信される。
【0072】
図12の説明に戻る。
Act7において、第1の問合せコマンドの送信を制御したプロセッサ231は、Act8として応答コマンドを待ち受ける。そして、通信インターフェース235を介して管理サーバ31から、当該POS端末23に設定された端末コードを含む応答コマンドを受信すると、プロセッサ231は、Act8においてYESと判定し、Act9へと進む。プロセッサ231は、Act9としてその応答コマンドがサービス有の応答コマンドであるかサービス無しの応答コマンドであるかを確認する。
【0073】
プロセッサ231は、Act9においてサービス無しの応答コマンドを受信した場合にはNOと判定し、Act13へと進む。プロセッサ231は、Act13として商品登録処理を実行する。すなわちプロセッサ231は、Act5の処理で取得した販売商品レコードの商品コード、商品名、価格等に基づいて商品販売データを生成し、メインメモリ232に形成されている取引リスト領域に登録処理する。
【0074】
一方、プロセッサ231は、Act9においてサービス有りの応答コマンドを受信した場合にはYESと判定し、Act10へと進む。プロセッサ231は、Act10としてサービス情報の報知を行う。すなわちサービス情報が値引額であった場合には、プロセッサ231は、Act5の処理で読み出した販売商品レコードに含まれる商品名の商品がその値引額で値引されることを示す表示をディスプレイ238に対して行うことで報知する。この場合の表示例としては、「商品XXXは、メーカの特典によりZZ円値引されます」というような表示が考えられる。サービス情報が割引率であった場合には、プロセッサ231は、同商品がその割引率で割引されることを示す表示をディスプレイ238に対して行うことで報知する。この場合の表示例としては、「商品XXXは、メーカの特典によりZZ%割引されます」というような表示が考えられる。
【0075】
プロセッサ231は、Act11としてサービスを実行する。すなわちサービス情報が値引額であった場合には、プロセッサ231は、Act5の処理で読み出した販売商品レコードに含まれる価格を値引額で値引した値引後価格を算出する。サービス情報が割引率であった場合には、プロセッサ231は、同価格を割引率で割引した後の割引後価格を算出する。
【0076】
プロセッサ231は、Act12としてサービス実行結果を管理サーバ31宛に送信するように通信インターフェース235を制御する。この制御により、通信インターフェース235は、サービス実行結果の通知データを送信する。この通知データには、サービス有りの応答コマンドに含まれていたメーカコードと、時計234で計時されている日時、すなわち実行日と、実績情報と、が含まれる。実績情報は、サービス情報が値引額であった場合にはその値引額となる。サービス情報が割引率であった場合には、価格と割引率とから算出された割引額となる。
【0077】
通知データは、LAN22を介して店舗サーバ21へと送信され、さらにネットワーク40を介して管理サーバ31へと送信される。このとき店舗サーバ21において通知データに店舗コードが付加される。
【0078】
図13の説明に戻る。
Act32においてサービス有りの応答コマンドの送信を制御したプロセッサ311は、Act33としてサービス実行結果の通知データを待ち受ける。そして、通信インターフェース315を介してサービス実行結果の通知データを受信すると、プロセッサ311は、Act33においてYESと判定し、Act34へと進む。プロセッサ311は、Act34として通知データに含まれるメーカコード、店舗コード、実績情報及び実行日の各データで実績レコード33Rを生成する。そしてプロセッサ311は、この実績レコード33Rが実績データベース33に追加されるように、実績データベース33を更新する。
【0079】
以上で、プロセッサ311は、第1の問合せコマンドを受信したことに応じて開始した処理を終了する。
【0080】
図12の説明に戻る。
プロセッサ231は、Act12においてサービス実行結果の通知データを送信し終えると、Act13へと進む。プロセッサ231は、Act13として前述した商品登録処理を実行する。ただしこのときには、プロセッサ231は、Act11の処理で算出した値引後価格又は割引後価格に基づいて商品販売データを生成し、取引リスト領域に登録処理する。
【0081】
プロセッサ231は、Act13の処理を終えると、1つの商品に付与されているICタグのタグIDがタグリーダ241で読み取られたことに対する処理を終了する。その後、POS端末23において、別の商品に付与されているICタグのタグIDがタグリーダ241で読み取られると、プロセッサ231は、Act1以降の処理を再度繰り返す。これにより、管理サーバ31及びメーカサーバ11においては、前述した
図13または
図14を用いて説明した処理と同様の処理が再度実行される。
【0082】
また、POS端末23において、締めキーが入力された場合には、プロセッサ231は、取引リスト領域に登録処理されている商品販売データを基に決済処理を実行する。この決済処理は、通常のPOS端末において実施されている周知の処理であるので、ここでの詳細な説明は省略する。なお、通常は、決済処理によりプリンタ240が動作し、レシートが印字される。そこで、1取引において個品を単位とする値引サービスが実行されていた場合には、POS端末23のプロセッサ231は、値引額とともに個品単位の値引であることを示すメッセージがレシートに印字されるように制御してもよい。
【0083】
ここに、個品管理システム1は、サービス管理システム30と、各メーカのメーカシステム10とにより、個品管理装置を構成する。また、個品管理システム1は、各店舗の店舗システム20に組み込まれるPOS端末23により、登録装置を構成する。
【0084】
具体的にはPOS端末23は、プロセッサ231がタグリーダ241と協働して
図12のAct1、Act2及びAct6の処理を実行することにより、購買対象の商品から個品コードを読み取る読取手段を構成する。またPOS端末23は、プロセッサ231が通信インターフェース235と協働して
図12のAct7の処理を実行することにより、読取手段で読み取った個品コードを個品管理装置へと出力する出力手段を構成する。またPOS端末23は、プロセッサ231が
図12のAct11の処理を実行することにより、個品管理装置から出力されたサービスに係る情報を基にサービスを実行する実行手段を構成する。
【0085】
一方、サービス管理システム30及びメーカシステム10は、個品データベース13とロットデータベース14とサービスデータベース32とにより、商品の個々を識別する個品コードと関連付けて、当該商品を購入する購買者へのサービスに係る情報を記憶する記憶部を有する。詳しくは、個品データベース13は、個品コードと関連付けて、当該商品が製造されたときのロットを識別するロットコードを記憶する第1記憶部として機能する。ロットデータベース14及びサービスデータベース32は、ロットコードと関連付けてサービスに係る情報を記憶する第2記憶部として機能する。より詳しくは、ロットデータベース14は、ロットコードと関連付けて、当該ロットコードで識別されるロットを単位として製造される商品の種類を識別する商品コードと当該商品の製造日とを記憶する第3記憶部として機能し、サービスデータベース32は、商品コードと関連付けてサービスに係る情報を記憶する第4記憶部として機能する。
【0086】
そしてメーカサーバ11のプロセッサ111が、
図14のAct44及びAct51の処理を実行し、尚且つ、管理サーバ31のプロセッサ311が
図13のAct26の処理を実行することにより、個品管理装置は、上記記憶部を検索する検索手段を構成する。
【0087】
また、管理サーバ31のプロセッサ311が
図13のAct21乃至Act23の処理を実行し、尚且つ、メーカサーバ11のプロセッサ111が
図14のAct41乃至Act43の処理を実行することにより、個品管理装置は、購買対象の商品を登録するPOS端末23で登録された商品の個品コードを取得する取得手段を構成する。
【0088】
また、メーカサーバ11のプロセッサ111が
図14のAct44乃至Act54の処理を実行し、尚且つ、管理サーバ31のプロセッサ311が
図13のAct24乃至Act32の処理を実行することにより、個品管理装置は、制御手段を構成する。すなわち個品管理装置は、検索手段による検索の結果、取得手段が取得した個品コードと関連付けられて記憶部によりサービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報をPOS端末23へと出力するように制御する。
【0089】
詳しくは、個品管理装置は、検索手段による検索の結果、取得手段が取得した個品コードと関連付けられて第1記憶部に記憶されているロットコードに対し、第2記憶部でサービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報をPOS端末23へと出力するように制御する。
【0090】
より詳しくは、個品管理装置は、検索手段による検索の結果、取得手段が取得した個品コードと関連付けられて第1記憶部に記憶されているロットコードに対し、第3記憶部で記憶されている製造日がサービス提供条件を満足する場合、でかつ、ロットコードと関連付けられて第3記憶部に記憶されている商品コードに対し、第4記憶部でサービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報をPOS端末23へと出力するように制御する。
【0091】
また、管理サーバ31のプロセッサ311が、実績データベース33と協働して
図13のAct33及びAct34の処理を実行することにより、個品管理装置は、サービスに係る情報に基づきPOS端末23で実行されたサービスの結果を示す情報を収集する収集手段を構成する。
【0092】
このように構成された個品管理システム1によれば、SKU単位ではなく個品を単位として、値引、割引等のサービスを供与することができる。具体的には、同一の商品コードが設定された商品であっても、製造日時が異なるロットを単位としてサービスを供与することができる。より詳しくは、同一の商品コードで管理される商品のうち、製造日から一定期間が経過した個品の価格を値引又は割引するというサービス、あるいは消費期限日までの残り日数が所定日数以下の個品の価格を値引又は割引するというサービスを供与することができる。そしてその際、サービス供与の対象となる商品に対して値引シールを貼る等の煩雑な作業が強いられることは全くない。したがって、店舗に負担をかけることなく、メーカ主導で、個品を単位とするサービスを実施することが可能となる。
【0093】
また、個品管理システム1によれば、各店舗のPOS端末23でそれぞれ実行されたサービスの結果を示す情報が管理サーバ31で収集され、実績データベース33に実績レコード33Rとして保存される。実績レコード33Rは、少なくともメーカコードと店舗コードと実績情報と実行日とを含む。したがって、例えばメーカコード毎に所定期間内の実績情報を店舗コード別に集計することで、各メーカが供与する単品単位のサービスにより、その期間内に生じた値引額の合計を店舗別に知ることができる。この情報から、各メーカは、それぞれ各店舗に対して値引による損失分を正確に補填することができる。
【0094】
以上、サービス供与の対象となる商品に対して煩雑な作業が強いられることなく、個品を単位としてサービスを供与することができる個品管理システム及び個品管理装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
【0095】
前記実施形態では、各商品にICタグを付与し、そのICタグにタグID、個品コード、商品コード及びメーカコードを記憶するようにした。他の実施形態としては、個品コード、商品コード及びメーカコードを表す二次元データコードを各商品に付与し、スキャナ239でこの二次元データコードを読み取ることにより、読取手段を構成してもよい。
【0096】
前記実施形態では、サービスデータベース32に保存されるサービスレコード32Rを、メーカコード、商品コード、サービス条件、サービス情報を含むレコードとして説明した。他の実施形態としては、サービスレコード32Rに含まれる商品コードを、ロットレコード14Rに含まれるロットコードと製造日時とに置き換えてもよい。あるいは、商品コードを残してロットコードと製造日時とを追加してもよい。この場合、メーカサーバ11のプロセッサ111は、
図14のAct54において、Act49の処理で取得した消費期限日数と、Act50の処理で検出したロットコードと、第2の問合せコマンドに含まれていた個品コード、メーカコード、店舗コード及び端末コードを含む第1の応答コマンドを管理サーバ31へと送信する。管理サーバ31のプロセッサ311は、
図13のAct25乃至Act32において、第1の応答コマンドからメーカコードとともにロットコードを検出し、サービスデータベース32を検索する。そしてメーカコードとロットコードとが一致するサービスレコード32Rが検出されると、プロセッサ311は、そのサービスレコード32Rのサービス条件を確認し、成立する場合にサービス情報をPOS端末23へと送信する。このような構成であっても、個品管理システム1は、ロットを単位として値引等のサービスを供与することができる。このような実施形態では、サービスデータベース32は、単体で第2記憶部として機能する。
【0097】
また、他の実施形態としては、サービスレコード32Rに含まれる商品コードを個品コードに置き換えてもよい。すなわち個品を単位として、サービス情報を設定してもよい。この場合、管理サーバ31のプロセッサ311は、
図13のAct21において第1の問合せコマンドを受信すると、Act26において、その第1の問合せコマンドに含まれる個品コードでサービスデータベース32を検索する。そして当該個品コードを含むサービスレコード32Rを検出したならば、プロセッサ311は、そのサービスレコード32Rのサービス条件を確認し、成立する場合にサービス情報をPOS端末23へと送信する。このような構成を採用した場合でも、個品管理システム1は、個品を単位としてサービスを供与することができる。このような実施形態では、サービスデータベース32は、単体で記憶部として機能する。
【0098】
前記実施形態では、サービスの種類を値引又は割引とした。サービスの種類はこれに限定されるものではない。例えば、個品を単位としてサービス条件が成立した場合にクーポン券を発券するようなサービスであってもよい。あるいは、サービス条件が成立した場合にインターネットサイトへの応募用の二次元データコードをレシートに印刷するようなサービスであってもよい。
【0099】
前記実施形態では、
図13のAct29において、サービス条件が製造日からの経過日数であった場合、その経過日数がサービス条件で設定されている日数よりも大きいか否かを確認し、大きい場合にサービス条件が成立すると判定した。この点に関しては、その経過日数がサービス条件で設定されている日数以上であるか否かを確認し、以上である場合にサービス条件が成立すると判定してもよい。同様に、サービス条件が消費期限日までの残り日数であった場合には、その残り日数がサービス条件で設定されている日数以下であるか否かを確認し、以下である場合にサービス条件が成立すると判定してもよい。
【0100】
前記実施形態では、登録装置としてPOS端末23を例示した。登録装置は、POS端末23に限定されるものではない。要は、登録装置は、読取手段と出力手段と実行手段とを備えていればよい。すなわち、決済機能は無くてもよい。したがって、例えばショッピングカードに取り付けられ、客が購入しようとする商品を当該カートに投入した際にその商品に付与されたICタグのデータを読み取るようにした端末であってもよい。
【0101】
前記実施形態では、商品を製造するメーカと商品を販売する店舗とを区別して説明した。この点に関しては、例えば店内で調理した商品を販売する食料品店のように、メーカと店舗とが共通していた場合でも、本実施形態を適用することができる。
【0102】
前記実施形態では、サービス管理システム30が管理サーバ31、サービスデータベース32及び実績データベース33を備え、各メーカのメーカシステム10が、それぞれメーカサーバ11、製造商品データベース12、個品データベース13及びロットデータベース14を備える場合を例示した。他の実施形態としては、これら管理サーバ31、サービスデータベース32及び実績データベース33と、各メーカのメーカサーバ11、製造商品データベース12、個品データベース13及びロットデータベース14とを、クラウドコンピューティング上に設けてもよい。この場合、メーカサーバ11と管理サーバ31とを1つのサーバコンピュータで構成することも可能である。また、製造商品データベース12、個品データベース13、ロットデータベース14、サービスデータベース32及び実績データベース33についても、適宜、データを組み合わせることでデータベースの数を減らすことができる。
【0103】
前記実施形態では、管理サーバ31、メーカサーバ11及びPOS端末23においては、予めメインメモリまたは補助記憶デバイスにプログラムが記憶されているものとしてその動作を説明した。プログラムは、例えばユーザなどの操作に応じて適宜、補助記憶デバイスにインストールしてもよい。この場合、プログラムは、リムーバブルな記録媒体に記録されて、あるいはネットワークを介した通信によりインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
【0104】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]商品の個々を識別する個品コードと関連付けて、当該商品を購入する購買者へのサービスに係る情報を記憶する記憶部を検索する検索手段と、購買対象の商品を登録する登録装置で登録された前記商品の前記個品コードを取得する取得手段と、前記検索手段による検索の結果、前記記憶部に前記取得手段が取得した前記個品コードと関連付けられて前記サービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報を前記登録装置へと出力するように制御する制御手段と、を具備する個品管理装置。
[2]前記検索手段は、前記商品の個々を識別する個品コードと関連付けて、当該商品が製造されたときのロットを識別するロットコードを記憶する第1記憶部、及び、前記ロットコードと関連付けて、前記サービスに係る情報を記憶する第2記憶部、を検索する手段であり、前記制御手段は、前記検索手段による検索の結果、前記取得手段が取得した前記個品コードと関連付けられて前記第1記憶部に記憶されている前記ロットコードに対し、前記第2記憶部で前記サービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報を前記登録装置へと出力するように制御する付記[1]記載の個品管理装置。
[3]前記検索手段は、前記商品の個々を識別する個品コードと関連付けて、当該商品が製造されたときのロットを識別するロットコードを記憶する第1記憶部、前記ロットコードと関連付けて、当該ロットコードで識別されるロットを単位として製造される商品の種類を識別する商品コードと当該商品の製造日とを記憶する第3記憶部、及び、前記商品コードと関連付けて、前記サービスに係る情報を記憶する第4記憶部、を検索する手段であり、前記制御手段は、前記検索手段による検索の結果、前記取得手段が取得した前記個品コードと関連付けられて前記第1記憶部に記憶されている前記ロットコードに対し、前記第3記憶部で記憶されている製造日がサービス提供条件を満足する場合、でかつ、前記ロットコードと関連付けられて前記第3記憶部に記憶されている商品コードに対し、前記第4記憶部で前記サービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報を前記登録装置へと出力するように制御する付記[1]記載の個品管理装置。
[4]前記サービスに係る情報に基づき前記登録装置で実行されたサービスの結果を示す情報を収集する収集手段、をさらに具備する付記[1]乃至[3]のうちいずれか1に記載の個品管理装置。
[5]付記[1]乃至[4]のうちいずれか1に記載の個品管理装置と、購買対象の商品から前記個品コードを読み取る読取手段、前記読取手段で読み取った前記個品コードを前記個品管理装置へと出力する出力手段、及び、前記個品管理装置から出力された前記サービスに係る情報を基にサービスを実行する実行手段、を備えた登録装置と、を備えた個品管理システム。
[6]個品管理装置のコンピュータを、商品の個々を識別する個品コードと関連付けて、当該商品を購入する購買者へのサービスに係る情報を記憶する記憶部を検索する検索手段、購買対象の商品を登録する登録装置で登録された前記商品の前記個品コードを取得する取得手段、及び、前記検索手段による検索の結果、前記記憶部に前記取得手段が取得した前記個品コードと関連付けられて前記サービスに係る情報が記憶されている場合、当該サービスに係る情報を前記登録装置へと出力するように制御する制御手段、として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0105】
1…個品管理システム、10…メーカシステム、11…メーカサーバ、12…製造商品データベース、13…個品データベース、14…ロットデータベース、20…店舗システム、21…店舗サーバ、22…LAN、23…POS端末、24…販売商品データベース、30…サービス管理システム、31…管理サーバ、32…サービスデータベース、33…実績データベース、40…ネットワーク。