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特許7175911ヘルスケア施設におけるモバイルデバイス管理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-11
(45)【発行日】2022-11-21
(54)【発明の名称】ヘルスケア施設におけるモバイルデバイス管理
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/20 20180101AFI20221114BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20221114BHJP
【FI】
G16H40/20
H04M11/00 302
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2019553026
(86)(22)【出願日】2018-03-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-02
(86)【国際出願番号】 US2018024794
(87)【国際公開番号】W WO2018208380
(87)【国際公開日】2018-11-15
【審査請求日】2021-01-15
(31)【優先権主張番号】15/594,226
(32)【優先日】2017-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516308973
【氏名又は名称】ジェイエーエムエフ・ソフトウェア・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】フェルトン、ジェームス・エマーソン
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-275607(JP,A)
【文献】特開2004-021699(JP,A)
【文献】特開2003-006339(JP,A)
【文献】特開平10-90259(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
G06Q 10/00 - 99/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルデバイス管理(MDM)サーバにおいて、ヘルスケア施設におけるロケーションに割り当てられたモバイルデバイスを示すロケーション・デバイス間マッピングデータを記憶することと、ここにおいて、前記ロケーション・デバイス間マッピングデータは、第1モバイルデバイスが前記ヘルスケア施設における第1ロケーションに割り当てられたこと及び、第2モバイルデバイスが前記ヘルスケア施設における第2ロケーションに割り当てられたことを示し、ここにおいて、前記第1ロケーションは前記第2ロケーションとは異なり、
前記MDMサーバにおいて、患者識別子と前記第1ロケーションを示すユーザ入力の受信を示すメッセージを受信することと、
前記ロケーション・デバイス間マッピングデータに基づいて、前記第1ロケーションに割当てられた前記第1モバイルデバイスを識別することと、
前記MDMサーバから前記第1モバイルデバイスにリモートリセットコマンドを送信することと、
前記リモートリセットコマンドの前記第1モバイルデバイスへの送信に続き、前記患者識別子に関連付けられたデータを前記第1モバイルデバイスに送信することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記リモートリセットコマンドは、患者に関連付けられた個人識別情報、前記患者に関連付けられた保護健康情報、又は両方が前記第1モバイルデバイスから削除されることを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リモートリセットコマンドは、ファクトリーリセットコマンドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
プッシュ通知サービスから前記第1モバイルデバイスへのプッシュ通知の送信を開始するために、前記MDMサーバから前記プッシュ通知サービスへ通知要求を送信することと、
前記MDMサーバにおいて、前記プッシュ通知に応答する前記第1モバイルデバイスからの第2メッセージを受信することと、をさらに備え、
ここにおいて、前記リモートリセットコマンドは、前記第2メッセージの受信に応答して、前記MDMサーバから前記第1モバイルデバイスに送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記患者識別子に関連付けられた患者記録にアクセスすることと、
前記患者記録に基づいてマニフェストファイルを選択することと、ここにおいて、前記マニフェストファイルは、少なくとも1つのアプリケーションを示し、前記データは、前記マニフェストファイルを示し、前記第1モバイルデバイスが前記少なくとも1つのアプリケーションにアクセス可能にするために、前記第1モバイルデバイスに送信される、をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記メッセージは、患者が前記第1ロケーションに割り当てられたことを示す入院メッセージを含み、前記リモートリセットコマンドは、前記第1ロケーションに以前割り当てられていた第2患者に関連付けられた個人識別情報、前記第2患者に関連付けられた保護健康情報、又は両方が前記第1モバイルデバイスから削除されることを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記患者識別子に基づいて、患者記録、構成設定、医療情報、又はアプリケーションデータのうちの少なくとも1つを選択することをさらに備え、ここにおいて、前記第1モバイルデバイスに送信される前記データは、前記患者記録、前記構成設定、前記医療情報、又は前記アプリケーションデータのうちの前記少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記メッセージは、他のロケーションに以前割当てられていた患者が前記第1ロケーション移動したことを示す移動メッセージを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記メッセージは、健康レベル7(HL7)フォーマットに準拠する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
プロセッサにより実行される時、前記プロセッサに、
ヘルスケア施設におけるロケーションに割り当てられたモバイルデバイスを示すロケーション・デバイス間マッピングデータを記憶することと、ここにおいて、前記ロケーション・デバイス間マッピングデータは、第1モバイルデバイスが前記ヘルスケア施設における第1ロケーションに割り当てられたこと及び、第2モバイルデバイスが前記ヘルスケア施設における第2ロケーションに割り当てられたことを示し、ここにおいて、前記第1ロケーションは前記第2ロケーションとは異なり、
患者識別子と前記第1ロケーションを示すユーザ入力の受信を示すメッセージを受信することと、
前記ロケーション・デバイス間マッピングデータに基づいて、前記第1ロケーションに割当てられた第1モバイルデバイスを識別することと、
前記患者識別子に関連付けられたデータの前記第1モバイルデバイスへの提供を開始することと、
を備える動作を行わせる命令を記憶するコンピュータ可読記憶装置。
【請求項11】
前記患者識別子に関連付けられた前記データは、患者記録、医療情報、アプリケーションデータ、構成設定、又はそれらの組み合わせを含む、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶装置。
【請求項12】
前記メッセージは、前記患者識別子に関連付けられた患者が前記ヘルスケア施設に入院したことを示す、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶装置。
【請求項13】
前記動作は、
前記データの提供開始に続いて、前記第1ロケーションを示す第2メッセージを受信することと、
前記第2メッセージの受信に応答して、前記第1モバイルデバイスから前記患者識別子に関連付けられた前記データの削除を開始するために前記第1モバイルデバイスにリモートリセットコマンドを送信することと、
をさらに含む、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶装置。
【請求項14】
前記第2メッセージは、患者が前記ヘルスケア施設から退出したこと、又は、前記第1ロケーションから移動したことを示す、請求項13に記載のコンピュータ可読記憶装置。
【請求項15】
ヘルスケアリスナデバイスであって、
患者識別子とヘルスケア施設における第1ロケーションを示すユーザ入力の受信を示す第1メッセージを受信し、
前記患者識別子と前記第1ロケーションを示す第2メッセージをモバイルデバイス管理(MDM)サーバに送信するように構成されるヘルスケアリスナデバイスと、
前記MDMサーバであって、
前記ヘルスケア施設におけるロケーションに割り当てられたモバイルデバイスを示すロケーション・デバイス間マッピングデータを記憶することと、前記ロケーションは前記第1ロケーションを含み、ここにおいて、前記ロケーション・デバイス間マッピングデータは、第1モバイルデバイスが前記ヘルスケア施設における前記第1ロケーションに割り当てられたことと、第2モバイルデバイスが前記ヘルスケア施設における第2ロケーションに割り当てられたこととを示し、ここにおいて、前記第1ロケーションは前記第2ロケーションとは異なり、
前記ヘルスケアリスナデバイスからの前記第2メッセージの受信に応答して、
前記ロケーション・デバイス間マッピングデータに基づいて、前記第1ロケーションに割当てられた前記第1モバイルデバイスを識別し、
前記第1モバイルデバイスにリモートリセットコマンドを送信するように構成される前記MDMサーバと、
を備えるコンピュータシステム。
【請求項16】
前記MDMサーバは、前記ヘルスケアリスナデバイスから前記第2メッセージを受信することに応答して、
前記第1モバイルデバイスへのプッシュ通知の送信を開始するために、プッシュ通知サービスに通知要求を送信し、
前記プッシュ通知に応答して前記第1モバイルデバイスからメッセージを受信するようにさらに構成され、
ここにおいて、前記メッセージの受信に応答して、前記リモートリセットコマンドが送信される、請求項15に記載のコンピュータシステム。
【請求項17】
前記MDMサーバは、前記ヘルスケアリスナデバイスから前記第2メッセージを受信することに応答して、
前記第1モバイルデバイスへのプッシュ通知の送信を開始するために、プッシュ通知サービスに通知要求を送信し、
前記プッシュ通知サービスへ前記通知要求を送信してから特定の期間内に前記第1モバイルデバイスからメッセージが受信されなかったとの決定に応答して、アラートを生成するようにさらに構成される、請求項15に記載のコンピュータシステム。
【請求項18】
前記第1メッセージは、健康レベル7(HL7)フォーマットに準拠する、請求項15に記載のコンピュータシステム。
【請求項19】
前記リモートリセットコマンドは、患者に関連付けられた個人識別情報、前記患者に関連付けられた保護健康情報、又は両方が前記第1モバイルデバイスから削除されることを示す、請求項15に記載のコンピュータシステム。
【請求項20】
前記第1メッセージは、患者が前記第1ロケーションから移動したことを示す、請求項15に記載のコンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願への相互参照】
【0001】
[0001]本出願は、2017年5月12日に出願された共有の米国非仮特許出願第15/594,226号に基づき優先権を主張し、その全内容が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示は、一般に、ヘルスケア施設におけるモバイルデバイス管理に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ヘルスケア施設による患者の経験を改善する方法が増加している。例えば、病院は、患者が個人用モバイルデバイスを介してアクセスできるウェブサイトを介して、テスト結果等の患者情報を提供することができる。個人用モバイルデバイスを有しない患者は、ウェブサイトを介して患者情報にアクセスできないかもしれない。患者の個人情報の機密性を保持することは、ヘルスケア施設にとって優先事項である。病院管理者(例えば、情報技術(IT)の専門家)が、同じモバイルデバイスを別の患者に提供する前に、患者に提供される各モバイルデバイスから機密情報を削除することは、時間と人件費がかかり、人的ミスの影響も受けやすい。病院管理者がモバイルデバイスを別の患者に提供する前に該モバイルデバイスから患者の機密情報を削除し損ねるという小さなリスクであっても、ヘルスケアの現場では避けられるべきである。
【発明の概要】
【0004】
[0004]ヘルスケア施設においてモバイルデバイスを管理するシステム及び方法が開示される。モバイルデバイスは、ヘルスケア施設において、患者の使用のため利用可能である。モバイルデバイスは、ヘルスケア施設(病院、診療所、又は両方)の様々なロケーション(location)に割当てられる。例えば、モバイルデバイスを病院ベッド、病室、又は両方に割当ててもよい。例えば、モバイルデバイスは、ケーブルで病院ベッド又は病室の壁に取り付けることができる。ヘルスケアシステムは、ロケーションと割当てられたモバイルデバイスとのマッピングを維持する。例えば、ロケーション・デバイス間マッピングデータは、ロケーションのロケーション識別子(ID)と割当てられたモバイルデバイスのデバイスIDとのマッピングを示す。ユーザ(例えば、病院管理者)は、患者が病院に入院(admitted)したとき、又は患者が病院内の別のロケーションから移動したときに、患者に病院ベッドを割当ててもよい。例えば、ヘルスケアシステムにはヘルスケア管理システムが含まれる。ユーザは、ヘルスケア管理システムに、ロケーション(例えば、病院ベッド)が入院時に患者に割当てられたこと、又は患者がヘルスケア施設における別のロケーションからロケーションに移動したことを示すユーザ入力を提供する。あるいは、ユーザは、患者がロケーションに、もはや割当てられていないことを示す入力をヘルスケアシステムに提供してもよい。例えば、ユーザは、ヘルスケア管理システムに、患者がヘルスケア施設におけるロケーションから別のロケーションに移動したこと、又は患者がヘルスケア施設から退出した(discharged)ことを示すユーザ入力を提供してもよい。ヘルスケア管理システムは、ユーザ入力に基づいて、入院時に患者がロケーションに割当てられたことを示す第1メッセージ、患者がヘルスケア施設におけるロケーションから別のロケーションに移動したことを示すメッセージ、又は患者がヘルスケア施設から退出したことを示すメッセージを生成する。
【0005】
[0005]ヘルスケアシステムは、ヘルスケア管理システム及びモバイルデバイス管理(MDM)サーバに結合されたヘルスケアリスナ(listener)を含む。ヘルスケアリスナは、ヘルスケア管理システムからメッセージを受信するように構成されている。MDMサーバは、ヘルスケアリスナが受信したメッセージに基づいて、患者が入院、移動、又は退出したかどうかを決定するように構成されている。例えば、MDMサーバは、ヘルスケアリスナがどのメッセージを受信したかを決定するために、ヘルスケアリスナに問い合わせてもよい。ヘルスケアリスナは、ヘルスケアリスナがヘルスケア管理システムから第1メッセージを受信したことを示す第2メッセージをMDMサーバに送信する。特定の実装では、ヘルスケアリスナは、MDMサーバからの更新要求の受信に応答して、第2メッセージをMDMサーバに送信する。例えば、MDMサーバは、特定の時間間隔で(例えば、定期的に)ヘルスケアリスナに更新要求を送信する。代替的に、又は追加的に、ヘルスケアリスナは、MDMサーバからの更新要求を受信することとは独立して、MDMサーバに第2メッセージを送信してもよい。例えば、ヘルスケアリスナは、ヘルスケア管理システムから各メッセージ(例えば、第1メッセージ)の受信に応答して、メッセージ更新(例えば、第2メッセージ)をMDMサーバに送信する。別の例として、ヘルスケアリスナは、特定の時間間隔でメッセージ更新(例えば、第2メッセージ)をMDMサーバに送信する。第2メッセージは、特定の時間枠(の間にヘルスケア管理システムからヘルスケアリスナによって受信された1又は複数のメッセージに対応してもよい。第2メッセージは、入院時に患者がロケーションに割当てられたこと、患者がヘルスケア施設におけるロケーションから別のロケーションに移動したこと、又は患者がヘルスケア施設から退出したことを示す。
【0006】
[0006]MDMサーバは、ヘルスケア施設のモバイルデバイスを管理するように構成される。MDMサーバは、第2メッセージが、入院時に患者がヘルスケア施設におけるロケーションに割当てられたこと、又は、患者がロケーションに移動したことを示すとの決定に応答して、患者がロケーション(例えば、病院ベッド)に割当てられたことを決定する。MDMサーバは、患者がロケーションに割当てられたとの決定に応答して、ロケーション・デバイス間マッピングデータに基づいて、ロケーションに割当てられたモバイルデバイスを識別する。MDMサーバは、識別されたモバイルデバイスへの患者に関連付けられたデータ(及びアプリケーション)の提供を開始してもよい。データは、患者記録、医療情報、アプリケーションデータ、又はそれらの組み合わせを含む。例えば、患者記録は、患者を治療するために割当てられた病院スタッフの名前を示してもよい。アプリケーションデータは、患者に関連付けられたユーザ特性(例えば、年齢、性別、教育、職業等)を対象とするエンターテイメントアプリケーション(例えば、ゲームアプリケーション)に対応してもよい。アプリケーションデータは、アプリケーション(例えば、実行可能ファイル)、アプリケーションの識別子、アプリケーションに関連付けられたユニバーサルリソースロケータ(URL)、又はそれらの組み合わせを含む。医療情報は、患者に関連づけられた症状又は診断に関連してもよい。
【0007】
[0007]MDMサーバは、第2メッセージが、患者がヘルスケア施設から退出したこと、又は患者がヘルスケア施設における別のロケーション(例えば、別の病院ベッド)へ移動したことを示すとの決定に応答して、患者がロケーション(例えば、病院ベッド)に、もはや割当てられていないことを決定する。MDMサーバは、患者がロケーションに、もはや割当てられていないとの決定に応答して、モバイルデバイスにリセットコマンドを送信するように構成されている。リセットコマンドは、患者に関連付けられた個人識別情報(personally identifiable information)、患者に関連付けられた保護健康情報(protected health information)、又は両方をモバイルデバイスから削除することを示す。例えば、リセットコマンドはファクトリーリセットコマンドに対応してもよく、すべてのユーザデータをモバイルデバイスから削除することを示してもよい。モバイルデバイスは、リセットコマンドの受信に応答して、ユーザデータ(例えば、患者に関連付けられた情報を含む)を削除してもよい。
【0008】
[0008]プッシュ通知サービスは、MDMサーバ及びモバイルデバイスに結合される。プッシュ通知サービスは、モバイルデバイスの信頼できるソース(trusted source)に対応する。例えば、プッシュ通知サービスは、モバイルデバイスの製造業者に関連付けられて(例えば、提供されて)もよい。MDMサーバは、モバイルデバイスがロケーションに割当てられているとの決定に応答して、プッシュ通知サービスに通知要求を送信するように構成されている。プッシュ通知サービスは、MDMサーバからの通知要求の受信に応答して、モバイルデバイスにプッシュ通知を送信するように構成されている。プッシュ通知は、モバイルデバイスがMDMサーバにチェックインすることを示してもよい。モバイルデバイスは、プッシュ通知の受信に応答して、MDMサーバにメッセージ(例えば、チェックインメッセージ)を送信してもよい。MDMサーバは、患者がロケーションに割当てられているとの決定に基づき、及び、モバイルデバイスからのメッセージの受信に基づいて、患者に関連付けられたデータをモバイルデバイスに送信してもよい。特定の例では、MDMサーバは、モバイルデバイスにデータを送信する前に、リセットコマンドをモバイルデバイスに送信する。例えば、MDMサーバは、モバイルデバイスにデータを送信する前に、モバイルデバイスを「クリア(clear)」するために、モバイルデバイスにリセットコマンドを送信してもよい。MDMサーバは、患者がそのロケーションに、もはや割当てられていないとの決定に基づき、及び、モバイルデバイスからのメッセージの受信に基づいて、モバイルデバイスにリセットコマンドを送信してもよい。
【0009】
[0009]特定の態様において、方法は、モバイルデバイス管理(MDM)サーバにおいて、ヘルスケア施設におけるロケーションを示すメッセージを受信することを含む。方法は、MDMサーバにおいて、ロケーションに割当てられたモバイルデバイスを識別することも含む。方法は、リモートリセットコマンドをMDMサーバからモバイルデバイスに送信することをさらに含む。例えば、MDMサーバは、メッセージが、患者がロケーションから移動したか、ヘルスケア施設から退出したことを示すとの決定に応答して、プッシュ通知サービスに通知要求を送信する。プッシュ通知サービスは、MDMサーバからの通知要求の受信に応答して、モバイルデバイスにプッシュ通知を送信する。モバイルデバイスは、プッシュ通知サービスからのプッシュ通知の受信に応答して、MDMサーバにメッセージを送信する。MDMサーバは、モバイルデバイスからのメッセージの受信に応答して、リモートリセットコマンドをモバイルデバイスに送信する。
【0010】
[0010]別の特定の態様では、コンピュータ可読記憶装置は、プロセッサによって実行された時、患者識別子を含むメッセージを受信することと、を含む動作をプロセッサに実行させる命令を記憶し、メッセージはヘルスケア施設におけるロケーションを示す。動作は、ロケーションに割当てられたモバイルデバイスを識別することも含む。動作は、患者識別子に関連付けられたデータの前記モバイルデバイスへの提供を開始することをさらに含む。例えば、データは、メッセージが、ヘルスケア施設へ入院時に患者がロケーションに割当てられたこと、又は患者がヘルスケア施設における別のロケーションから、ロケーションに移動したことを示しているとの決定に少なくとも部分的に基づいて、モバイルデバイスに提供されてもよい。
【0011】
[0011]別の特定の態様では、コンピュータシステムは、ヘルスケアリスナデバイスとモバイルデバイス管理(MDM)サーバを含む。ヘルスケアリスナデバイスは、ヘルスケア施設におけるロケーションを示す第1メッセージを受信するように構成されている。ヘルスケアリスナデバイスは、ロケーションを示す第2メッセージをMDMサーバに送信するようにさらに構成されている。MDMサーバは、ヘルスケアリスナデバイスからの第2メッセージの受信に応答して、ロケーションに割当てられたモバイルデバイスを識別し、リモートリセットコマンドをモバイルデバイスに送信するように構成される。
【0012】
[0012]本開示の他の態様、利点、及び特徴は、以下の「図面の簡単な説」、「詳細な説明」、及び「特許請求の範囲」を含む出願書類全体を検討すれば明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】[0013]図1は、ヘルスケア施設において、モバイルデバイス管理を実行するように動作可能なシステムの特定の例示的態様のブロック図である。
図2】[0014]図2は、図1のシステムの特定の例示的態様の図である。
図3】[0015]図2は、図1のシステムによって生成される移動メッセージの特定の例示的態様の図である。
図4】[0016]図4は、図1のシステムによって生成される退出メッセージの特定の例示的態様の図である。
図5】[0017]図5は、モバイルデバイス管理方法のフローチャートである。
図6】[0018]図6は、モバイルデバイス管理方法のフローチャートである。
図7】[0019]図7は、モバイルデバイス管理方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0020]図1を参照すると、システムが示されており、一般に参照番号100で示されている。システム100(例えば、コンピュータシステム)は、ヘルスケアリスナ120を介してMDMサーバ130に結合されたヘルスケア管理システム110を含む。MDMサーバ130は、プッシュ通知サービス140及びモバイルデバイス150に結合されている。ヘルスケア管理システム110は、患者ステータス(patient status)を示す入退出・移動(admit-discharge-transfer(ADT))メッセージを生成するように構成される。例えば、ヘルスケア管理システム110は、患者がヘルスケア施設に入院したときのメッセージ、患者がヘルスケア施設におけるロケーションから別のロケーションに移動したときのメッセージ、患者がヘルスケア施設から退出したときのメッセージ、又はそれらの組み合わせを生成する。
【0015】
[0021]ヘルスケアリスナ120は、ADTメッセージを追跡するように構成される。例えば、ヘルスケアリスナ120はヘルスケア管理システム110からメッセージを受信する。ヘルスケアリスナ120は、メッセージが受信されたことを示すデータをメモリに記憶してもよい。MDMサーバ130は、ヘルスケア管理システム110からADTメッセージが受信されたかどうかを決定するために、ヘルスケアリスナ120に問い合わせをするように構成されてもよい。MDMサーバ130は、ヘルスケア管理システム110からADTメッセージを受信したとの決定に応答して、リセットコマンド135をモバイルデバイス150に送信するか、モバイルデバイス150へのデータ133の提供を開始するように構成される。
【0016】
[0022]動作中、ユーザ101(例えば、ヘルスケア管理者)は、患者103(例えば、「トム・スノーマン」)をヘルスケア施設に入院許可する。ユーザ101は、患者103が入院し、患者103がヘルスケア施設における特定のロケーションに割当てられたことを示すユーザ入力102をヘルスケア管理システム110に提供する。特定のロケーションは、ベッド、部屋、階(floor)、建物、ユニット、施設、セクション、又はそれらの組み合わせを含む。例えば、特定のロケーションは、ヘルスケア施設の特定の建物(例えば、建物A)の特定のユニット(例えば、冠動脈ケアユニット)内の特定のベッド(例えば、ベッド番号2)に対応してもよい。別の例として、特定のロケーションは、ヘルスケア施設の特定のセクション(例えば、緊急治療室)の特定の部屋(例えば、ルーム2)に対応してもよい。ヘルスケア管理システム110は、患者103が特定のロケーションに割当てられたことを示す第1メッセージ112を生成する。
【0017】
[0023]第1メッセージ112は、ADTメッセージに対応してもよい。第1メッセージ112の第1フィールドの値(例えば、「ADT_A01」)は、第1メッセージ112が入院メッセージに対応することを示してもよい。第1メッセージ112の第1フィールドは、メッセージヘッダフィールド、メッセージタイプフィールド、イベントタイプフィールド、イベントタイプコードフィールド、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。第1メッセージ112の第2フィールドの値(例えば、「30001055」)は、患者103を識別する。第2フィールドは、患者識別フィールド、患者IDリストフィールド、患者名フィールド、患者別名フィールド(patient alias field)、社会保障番号(SSN)フィールド、運転免許証番号フィールド、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。第1メッセージ112の第3フィールドの値(例えば、「CCU02」)は、特定のロケーション(例えば、冠動脈ケアユニットのベッド番号2)を示してもよい。第3フィールドは、ベッドステータス更新フィールド、患者訪問フィールド、割当て患者ロケーションフィールド、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0018】
[0024]ヘルスケアリスナ120は、第1メッセージ112を受信する。ヘルスケアリスナ120は、第2メッセージ114をMDMサーバ130に送信する。ヘルスケアリスナ120は、ヘルスケア管理システム110からの第1メッセージ112の受信に応答して、第2メッセージ114をMDMサーバ130に送信する。特定の態様では、ヘルスケアリスナ120は、MDMサーバ130からの更新要求の受信に応答して、MDMサーバ130に第2メッセージ114を送信する。例えば、ヘルスケアリスナ120は、ヘルスケア管理システム110から受信したメッセージの記録を保持してもよい。ヘルスケアリスナ120は、第1メッセージ112の最初の受信に応答して、第1メッセージ112がヘルスケア管理システム110から最初に受信されたことを示すエントリをメモリに追加する。MDMサーバ130は、特定の時間間隔でヘルスケアリスナ120に更新要求を送信してもよい。特定の時間間隔は、構成設定、デフォルト値、ユーザ入力、又はそれらの組み合わせに基づくものであってよい。ヘルスケアリスナ120は、MDMサーバ130からの更新要求の受信に応答して、エントリに基づいて第2メッセージ114を生成し、第2メッセージ114をMDMサーバ130に送信する。
【0019】
[0025]特定の態様において、ヘルスケアリスナ120は、MDMサーバ130から更新要求を受信することとは独立して、第2メッセージ114をMDMサーバ130に送信する。例えば、ヘルスケアリスナ120は、ヘルスケア管理システム110からの各メッセージ(例えば、第1メッセージ112)の受信、及びメッセージが特定のメッセージタイプ(例えば、入院、移動、又は退出)であるとの決定に応答して、メッセージ更新(例えば、第2メッセージ114)をMDMサーバ130に送信する。この例では、第2メッセージ114は、ヘルスケア管理システム110から受信した単一のメッセージ(例えば、第1メッセージ112)に対応する。別の例として、ヘルスケアリスナ120は、特定の時間間隔(例えば、定期的に)でメッセージ更新(例えば、第2メッセージ114)をMDMサーバ130に送信する。この例では、第2メッセージ114は、特定の時間枠の間にヘルスケア管理システム110からヘルスケアリスナ120が受信した1又は複数のメッセージに対応する。
【0020】
[0026]第2メッセージ114は、患者103が特定のロケーションに割当てられたことを示す。例えば、第2メッセージ114は、ヘルスケア施設への入院時に患者103が特定のロケーションに割当てられたこと、又は患者103がヘルスケア施設における別のロケーションから特定のロケーションに移動したことを示す。特定の態様では、図2に示すように、第1メッセージ112及び第2メッセージ114の各々は、患者103の患者ID、特定のロケーションのロケーションID、第1メッセージ112のメッセージタイプ(例えば、入院、移動、又は退出)、又はそれらの組み合わせを含む。例えば、第1メッセージ112及び第2メッセージ114の各々は、第1メッセージ112のメッセージタイプ(例えば、退出)及び患者103の患者IDを含む。特定の実装では、第1メッセージ112及び第2メッセージ114の各々は、患者103がヘルスケア施設の特定のロケーションから退出(discharged)したことを示す、特定のロケーション(例えば病院ベッド)のロケーションIDを含む。代替の実装では、ロケーションIDは、第1メッセージ112、第2メッセージ114、又は両方に存在しない。この実装では、第1メッセージ112及び第2メッセージ114の各々は、患者103がヘルスケア施設から退出したことを示す。第1メッセージ112及び第2メッセージ114の各々は、ロケーションIDを明示的に含むことなく、患者103が以前の割当てロケーション(例えば特定のロケーション)から退出したことを暗示的に示してもよい。
【0021】
[0027]図2にさらに示されるように、MDMサーバ130は、モバイルデバイス150が特定のロケーションに割当てられたことを決定する。例えば、MDMサーバ130は、ロケーション・デバイス間マッピングデータが、特定のロケーションのロケーションIDがモバイルデバイス150のデバイスIDに対応する(例えば、割当てられる)ことを示すとの決定をしてもよい。
【0022】
[0028]MDMサーバ130は、プッシュ通知131のモバイルデバイス150への送信を開始するために、通知要求124をプッシュ通知サービス140に送信してもよい。プッシュ通知サービス140は、通知要求124の受信及び、通知要求124がモバイルデバイス150を示すとの決定に応答して、モバイルデバイス150にプッシュ通知131を送信する。プッシュ通知131は、モバイルデバイス150に、MDMサーバ130にチェックインすることを指示する。例えば、プッシュ通知サービス140は、モバイルデバイス150の信頼できるソースであってもよく、プッシュ通知131は、MDMサーバ130が信頼できるデバイスであることを示してもよい。MDMサーバ130は、プッシュ通知131に応答してモバイルデバイス150からメッセージ132を受信してもよい。例えば、モバイルデバイス150は、プッシュ通知131の受信に応答して、メッセージ132をMDMサーバ130に送信する。図2にさらに示されるように、MDMサーバ130は、メッセージ132の受信に応答して、データ133をモバイルデバイス150に送信してもよい。図2にさらに示されるように、データ133は、患者103に関連付けられている。例えば、データ133は、患者103に関連付けられた患者記録、医療情報、アプリケーションデータ、又は構成設定のうちの少なくとも1つを含む。
【0023】
[0029]特定の態様では、MDMサーバ130は、データ133をモバイルデバイス150に送信する前に、リセットコマンド135をモバイルデバイス150に送信する。リセットコマンド135は、ファクトリーリセットコマンドに対応してもよい。患者の機密性保護(例えば、患者のプライバシー保護)を改善するために、モバイルデバイス150は、リセットコマンド135の受信に応答して、モバイルデバイス150に記憶されたユーザデータを削除してもよい。ユーザデータは、モバイルデバイス150を以前使用したユーザ(例えば、患者)に対応してもよい。モバイルデバイス150は、モバイルデバイス150に記憶されたユーザデータを削除した後、MDMサーバ130からデータ133を受信してもよい。
【0024】
[0030]特定の態様では、ヘルスケア管理システム110は、患者103が第1ロケーションから第2ロケーションに移動したとの決定に応答して、第1メッセージ112を生成する。第1メッセージ112の第1フィールドの値(例えば、「ADT_A02」)は、第1メッセージ112が移動メッセージに対応することを示してもよい。第1メッセージ112の第2フィールドの値(例えば、「30001055」)は、患者103を特定してもよい。第1メッセージ112の第3フィールドの値(例えば、「CCU02」)は、第1ロケーション(例えば、冠動脈ケアユニットのベッド番号2)を示してもよい。第3フィールドは、ベッドステータス更新フィールド、患者訪問フィールド、前ロケーションフィールド(prior location field)、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。第1メッセージ112の第4フィールドの値(例えば、「PTU05」)は、第2ロケーション(例えば、患者治療ユニットの部屋番号5)を示してもよい。第4フィールドは、ベッドステータス更新フィールド、患者訪問フィールド、割当て患者ロケーションフィールド、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0025】
[0031]MDMサーバ130は、患者103が第1ロケーションから移動したことを示すメッセージ132の受信、モバイルデバイス150が第1ロケーションに割当てられたことの決定、モバイルデバイス150が患者103に割当てられたことの決定、又はそれらの組み合わせに応答して、リセットコマンド135をモバイルデバイス150に送信してもよい。リセットコマンド135は、患者103に関連付けられた個人識別情報、患者103に関連付けられた保護健康情報、又は両方がモバイルデバイス150から削除されることを示してもよい。モバイルデバイス150は、リセットコマンド135の受信に応答して、モバイルデバイス150に記憶されたデータ133を削除してもよい。あるいは、MDMサーバ130は、患者103が第2ロケーションに移動したことと、モバイルデバイス150が第2ロケーションに割当てられたこととを示すメッセージ132の受信に応答して、データ133をモバイルデバイス150に送信してもよい。特定の態様では、MDMサーバ130は、モバイルデバイス150にリセットコマンド135を送信する前に、モバイルデバイス150にリセットコマンド135を送信する。モバイルデバイス150は、リセットコマンド135の受信に応答して、モバイルデバイス150の以前のユーザに対応するユーザデータを削除してもよい。
【0026】
[0032]特定の態様において、ヘルスケア管理システム110は、患者103が特定のロケーション(例えば、病院ベッド又は病室)又はヘルスケア施設から退出したとの決定に応答して、第1メッセージ112を生成する。第1メッセージ112の第1フィールドの値(例えば、「ADT_A03」)は、第1メッセージ112が退出メッセージに対応することを示す。第1メッセージ112の第2フィールドの値(例えば、「30001055」)は、患者103を識別する。第1メッセージ112の第3フィールドの値(例えば、「ICU10」)は、特定のロケーション(例えば、集中治療室のベッド10)を示してもよい。第3フィールドは、ベッドステータス更新フィールド、患者訪問フィールド、前ロケーションフィールド、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0027】
[0033]MDMサーバ130は、患者103が特定のロケーションから退出したことと、モバイルデバイス150が特定のロケーションに割当てられたこととを示すメッセージ132の受信に応答して、リセットコマンド135をモバイルデバイス150に送信してもよい。あるいは、MDMサーバ130は、モバイルデバイス150が患者103に割当てられていたことと、患者103が退出したこととを示すメッセージ132の受信に応答して、リセットコマンド135をモバイルデバイス150に送信してもよい。
【0028】
[0034]従って、システム100は、ヘルスケア施設によって提供されるモバイルデバイス150を使用して、患者103が機密情報又は目的の情報にアクセスすることを可能にしてもよい。患者のプライバシー保護を改善するために、特定のロケーション(例えば、病院ベッド又は病室)が患者103に、もはや割当てられなくなった場合は、情報(例えば、データ133)をモバイルデバイス150から削除してもよい。例えば、MDMサーバ130は、患者がモバイルデバイス150に、もはや関連付けられないとの決定に応答して、患者データ(例えば、データ133)を削除するようモバイルデバイス150に命令するリセットコマンド135を送信してもよい。
【0029】
[0035]図2を参照すると、システムが示されており、一般に参照番号200で示されている。システム200は、システム100に対応してもよい。例えば、システム200は、プッシュ通知サービス140及びモバイルデバイス150に結合されたMDMサーバ130を含む。MDMサーバ130は、メモリ232に結合されたモバイルデバイスマネージャ234(例えば、プロセッサ)を含む。
【0030】
[0036]特定の態様では、モバイルデバイスマネージャ234は、ここで説明される1又は複数の動作を実行するように構成されたプロセッサに対応する。特定の態様では、モバイルデバイスマネージャ234は、プロセッサによって実行された時、プロセッサに、ここで説明される1又は複数の動作を実行させる命令に対応する。特定の態様では、モバイルデバイスマネージャ234は、ここで説明される1又は複数の動作を実行するために実行可能な命令を記憶するコンピュータ可読記憶装置に対応する。
【0031】
[0037]ここで説明されるように、モバイルデバイスマネージャ234は、リセットコマンド135、データ133、又は両方をモバイルデバイス150に送信するように構成されてもよい。メモリ232は、ロケーション・デバイス間マッピングデータ210を記憶するように構成されてもよい。ロケーション・デバイス間マッピングデータ210は、1又は複数のモバイルデバイスがヘルスケア施設における1又は複数のロケーションに割当てられたことを示してもよい。例えば、ロケーション・デバイス間マッピングデータ210は、モバイルデバイス150のデバイスID214がヘルスケア施設における特定のロケーションのロケーションID204に割当てられたことを示す。デバイスID214は、モバイルデバイス150のメディアアクセス制御(MAC)アドレス、モバイルデバイス150のインターネットプロトコル(IP)アドレス、又は別のデバイスIDを含んでもよい。
【0032】
[0038]特定の態様では、MDMサーバ130は、他のデバイスからロケーション・デバイス間マッピングデータ210を受信する。代替的な態様では、MDMサーバ130は、ロケーション・デバイス間マッピングデータ210を生成する。例えば、図1のユーザ101(又は別のユーザ)は、モバイルデバイス150を特定のロケーション(例えば、病院ベッド又は病室)に割当ててもよい。MDMサーバ130は、モバイルデバイス150が特定のロケーションに割当てられたことを示すユーザ入力の受信に応答して、モバイルデバイス150が特定のロケーションに割当てられたことを示すロケーション・デバイス間マッピングデータ210を生成(又は更新)してもよい。
【0033】
[0039]メモリ232は、患者データを記憶するように構成される。例えば、メモリ232は、患者103の患者記録222を記憶する。メモリ232は、患者記録222が患者ID206を有する患者103に割当てられたことを示してもよい。メモリ232は、医療情報224を記憶するように構成されてもよい。医療情報224は、特定の症状(例えば、高コレステロール)、特定の診断(例えば、心臓病)、又は両方に関連付けられてもよい。メモリ232は、アプリケーションデータ226を記憶するように構成されてもよい。アプリケーションデータ226は、エンターテイメントアプリケーション、教育アプリケーション、ヘルスケアアプリケーション、又はそれらの組み合わせ等のアプリケーションに対応する。アプリケーションデータ226は、アプリケーション(例えば、実行可能ファイル)、アプリケーションの識別子、アプリケーションに関連付けられたユニバーサルリソースロケータ(URL)、又はそれらの組み合わせを含む。メモリ232は、構成設定228を含んでもよい。構成設定228には、ユーザ名、パスワード、又は両方を含んでもよい。
【0034】
[0040]図1に示すように、動作中、MDMサーバ130は、ヘルスケアリスナ120から第2メッセージ114を受信する。第2メッセージ114は、メッセージタイプ202(例えば、入院、移動、又は退出)、ロケーションID204、患者103の患者ID206、又はそれらの組み合わせを示す。例えば、第2メッセージ114は、第1メッセージ112に基づいている。ヘルスケアリスナ120は、第1メッセージ112の第1フィールドの値に基づいてメッセージタイプ202を決定してもよい。例えば、第1フィールドの第1値(例えば「ADT_01」)、第2値(例えば「ADT_02」)、及び第3の値(例えば「ADT_03」)はそれぞれ、第1メッセージタイプ(例えば、入院メッセージタイプ)、第2メッセージタイプ(例えば、移動メッセージタイプ)、及び3番目のメッセージタイプ(例えば、退出メッセージタイプ)の各々に対応する。ヘルスケアリスナ120は、第1メッセージ112の第2フィールドの値(例えば、「30001055」)に基づいて患者ID206を決定してもよい。
【0035】
[0041]ヘルスケアリスナ120は、第1メッセージ112の第3フィールドの値又は第1メッセージ112の第4フィールドの値に基づいてロケーションID204を決定してもよい。例えば、ヘルスケアリスナ120は、第1メッセージ112が入院メッセージに対応するとの決定に応答して、第1メッセージ112の割当て患者ロケーションフィールドに基づいてロケーションID204を決定する。ヘルスケアリスナ120は、第1メッセージ112が退出メッセージに対応するとの決定に応答して、第1メッセージ112の前ロケーションフィールドに基づいてロケーションID204を決定する。
【0036】
[0042]ヘルスケアリスナ120は、第1メッセージ112が移動メッセージに対応するとの決定に応答して、第1メッセージ112の前ロケーションフィールドに基づく第1ロケーションID、第1メッセージ112の割当て患者ロケーションフィールドに基づく第2ロケーションID、又は両方を決定する。第1メッセージ112は、患者103が第1ロケーションIDに対応する第1ロケーションから第2ロケーションIDに対応する第2ロケーションに移動したことを示してもよい。ヘルスケアリスナ120は、第1ロケーションID、第2ロケーションID、又は両方を示すために第2メッセージ114を生成する。ロケーションID204は、第1ロケーションID又は第2ロケーションIDに対応してもよい。
【0037】
[0043]モバイルデバイスマネージャ234は、第2メッセージ114に基づいて、患者103が特定のロケーションに割当てられたかどうかを決定してもよい。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、メッセージタイプ202が入院メッセージを示すことと、第2メッセージ114が(患者ID206に対応する)患者103がロケーションID204に基づく特定のロケーションに割当てられたことを示すとの決定に応答して、患者103が特定のロケーションに割当てられたことを決定する。モバイルデバイスマネージャ234は、患者103が特定のロケーションに割当てられたとの決定に応答して、特定のロケーションに割当てられた1又は複数のモバイルデバイスを識別する。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、ロケーション・デバイス間マッピングデータ210が、ロケーションID204がデバイスID214に対応することを示す、との決定に応答して、モバイルデバイス150が特定のロケーションに割当てられたと決定する。
【0038】
[0044]モバイルデバイスマネージャ234は、ロケーションID204がデバイスID214に対応するとの決定に応答して、患者ID206がデバイスID214に対応することを示すデータをメモリ232に記憶してもよい。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、モバイルデバイス150が図1の患者103に割当てられたことを示すデータをメモリ232に記憶する。
【0039】
[0045]モバイルデバイスマネージャ234は、ロケーションID204がデバイスID214に対応するとの決定に応答して、通知要求124をプッシュ通知サービス140に送信してもよい。通知要求124は、デバイスID214を含む。プッシュ通知サービス140は、MDMサーバ130からの通知要求124の受信と、通知要求124がデバイスID214を示すとの決定に応答して、プッシュ通知131をモバイルデバイス150に送信する。プッシュ通知131は、MDMサーバ130を識別してもよい。例えば、プッシュ通知131は、MDMサーバ130のアドレス(例えば、MACアドレス、IPアドレス、又は両方)を示す。モバイルデバイス150は、プッシュ通知131の受信と、プッシュ通知131がMDMサーバ130を識別するとの決定に応答して、メッセージ132をMDMサーバ130に送信する。プッシュ通知サービス140は、モバイルデバイス150の信頼できるソースであってもよい。モバイルデバイス150は、プッシュ通知サービス140からのプッシュ通知131がMDMサーバ130を識別するとの決定に応答して、MDMサーバ130と通信してもよい。
【0040】
[0046]モバイルデバイスマネージャ234は、図1のヘルスケアリスナ120からの第2メッセージ114の受信、モバイルデバイス150からのメッセージ132の受信、又は両方に応答して、データ133を生成する。データ133は、患者記録222、医療情報224、アプリケーションデータ226、構成設定228、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。モバイルデバイスマネージャ234は、患者ID206に基づいて患者記録222を検索(retrieves)する。患者記録222は、患者103のケアに割当てられた医療従事者、患者103に処方された薬剤、患者103の検査結果、患者103へのメッセージ、患者103に示される症状(例えば、高コレステロール)、患者103の診断(例えば、心臓病)、患者103の職業(例えば、スタントマン(stunt person))、患者103の習慣(例えば、喫煙者)、患者103の教育レベル、患者103の年齢、又はそれらの組み合わせを示しても(又は識別しても)よい。
【0041】
[0047]モバイルデバイスマネージャ234は、患者記録222に基づいて医療情報224を検索(又は識別)してもよい。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、患者記録222によって示される症状、診断、職業、習慣、教育レベル、年齢、又はそれらの組み合わせに対応する医療情報224を検索する。医療情報224は、医療専門家によって選択され、患者103を対象とする教材を含んでもよい。
【0042】
[0048]モバイルデバイスマネージャ234は、患者記録222に基づいてアプリケーションデータ226を選択してもよい。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、患者記録222によって示される年齢、教育レベル、症状、診断、職業、習慣、又はそれらの組み合わせに基づいてアプリケーションを選択する。アプリケーションは、患者103を対象としている。例えば、アプリケーションには、患者103と同じ年齢のユーザを対象としたコンピュータゲームが含まれる。アプリケーションデータ226は、選択されたアプリケーションに対応する。例えば、アプリケーションデータ226は、選択されたアプリケーション、選択されたアプリケーションの識別子、選択されたアプリケーションのダウンロードURL、又はそれらの組み合わせを含む。ダウンロードURLは、選択したアプリケーションを検索できるロケーションを示す。ロケーションは、MDMサーバ130又は別のデバイスに関連付けられてもよい。
【0043】
[0049]特定の態様では、アプリケーションデータ226は、マニフェストファイルのマニフェストURLを含む。マニフェストURLは、マニフェストファイルのロケーションを示し、マニフェストファイルは選択したアプリケーションのダウンロードURLを示す。モバイルデバイスマネージャ234は、患者記録222に基づいてマニフェストファイルを生成(又は選択)する。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、患者記録222に基づいてアプリケーションを選択し、選択されたアプリケーションを示すマニフェストファイルを生成する。別の例としては、モバイルデバイスマネージャ234は、患者記録222によって示される年齢、教育レベル、症状、診断、職業、習慣、又はそれらの組み合わせに基づいてマニフェストファイルを選択する。マニフェストファイルは、患者103を対象とする1又は複数のアプリケーションを示す。
【0044】
[0050]モバイルデバイスマネージャ234は、患者ID206、患者記録222、又は両方に基づいて構成設定228を生成してもよい。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、患者ID206、年齢、教育レベル、症状、診断、職業、習慣、又はそれらの組み合わせを示す構成設定228を生成する。
【0045】
[0051]モバイルデバイスマネージャ234は、モバイルデバイス150からのメッセージ132の受信に応答して、モバイルデバイス150にデータ133を送信してもよい。別の態様では、モバイルデバイスマネージャ234は、モバイルデバイス150からのメッセージ132の受信とは独立してデータ133を送信する。この態様では、MDMサーバ130はモバイルデバイス150の信頼できるソースであってよく、モバイルデバイス150は、MDMサーバ130にメッセージ132を送信したことと独立して、MDMサーバ130からデータ133を受け入れてもよい。
【0046】
[0052]特定の態様では、データ133は患者記録222を含む。この態様では、モバイルデバイス150は、患者103が患者記録222にアクセスすることを可能にする。例えば、患者103は、患者103のケアに割当てられた医療従事者を識別するために、モバイルデバイス150を使用する。別の例としては、患者103は、患者記録222が患者103に関する正確な情報を含むかどうかを検証するために、モバイルデバイス150を使用する。例えば、患者103は、患者103のアレルギー情報が患者記録222に正確に示されているかどうかを確認してもよい。患者103は、患者記録222における不正確な情報の検出に応じて、病院職員に通知してもよい。
【0047】
[0053]特定の態様では、データ133は医療情報224を含む。この態様では、モバイルデバイス150は、患者103が医療情報224にアクセスすることを可能にする。例えば、患者103は、患者103の診断に関連する医療情報224をレビュー(review)するために、モバイルデバイス150を使用する。医療情報224にアクセスすることにより、患者103は十分な情報に基づいた医療上の決定をすることができる。
【0048】
[0054]特定の態様では、データ133はアプリケーションデータ226を含む。この態様では、モバイルデバイス150は、患者103がアプリケーションデータ226に対応するアプリケーションにアクセスすることを可能にする。例えば、アプリケーションデータ226はアプリケーションを含み、モバイルデバイス150は、モバイルデバイス150にアプリケーションを記憶(例えば、インストール)する。別の例としては、モバイルデバイス150は、アプリケーションデータ226によって示されるアプリケーション識別子(例えば、URL)に基づいてアプリケーションを検索する。アプリケーション識別子は、MDMサーバ130又は別のデバイスに関連付けられている。特定の例では、アプリケーションデータ226は、マニフェストファイルのロケーションを示すマニフェストURLを含む。この例では、MDMサーバ130は、アプリケーションデータ226をインストールアプリケーションコマンドとしてモバイルデバイス150に送信してもよい。インストールアプリケーションコマンドは、マニフェストURLを示してもよい。モバイルデバイス150は、マニフェストURLに基づいてマニフェストファイルを検索する。マニフェストファイルは、アプリケーション識別子(URL等)を示す。モバイルデバイス150は、マニフェストファイルによって示されるアプリケーション識別子に基づいてアプリケーションを検索する。特定の態様では、マニフェストファイルは、複数のアプリケーションに関連付けられた複数のアプリケーション識別子を示す。モバイルデバイス150は、アプリケーション識別子に基づいてアプリケーションを検索する。アプリケーションデータ226は、1又は複数のターゲットアプリケーションに対応してもよい。例えば、患者103は、患者103と同じ年齢のユーザを対象とするコンピュータゲーム(例えば、チェス)をプレイするために、モバイルデバイス150を使用する。
【0049】
[0055]特定の態様では、データ133は構成設定228を含む。この態様では、モバイルデバイス150は、構成設定228に基づいて患者103のために構成される。例えば、モバイルデバイス150は、構成設定228に基づいて、ウェブベースのアプリケーションにユーザ名とパスワードを提供し、患者103は、ユーザ名とパスワードをタイプ(type)することなくモバイルデバイス150を介してウェブベースのアプリケーションにアクセスする。
【0050】
[0056]特定の態様では、モバイルデバイスマネージャ234は、データ133をモバイルデバイス150に送信する前に、リセットコマンド135をモバイルデバイス150に送信する。モバイルデバイス150は、リセットコマンド135の受信に応答して、モバイルデバイス150に記憶されたユーザデータを削除してもよい。例えば、モバイルデバイス150は、モバイルデバイス150の前ユーザに関連付けられた、患者記録、医療情報、アプリケーションデータ、アプリケーション、構成、又はそれらの組み合わせを削除する。
【0051】
[0057]従って、モバイルデバイスマネージャ234は、患者103がヘルスケア施設に入院したことを示すメッセージ(例えば、図1の第1メッセージ112に基づく第2メッセージ114)の受信に応答して、患者103による使用のために、モバイルデバイス150を自動的にセットアップすることを可能にしてもよい。モバイルデバイスを自動的にセットアップする機能は、ヘルスケア管理システム110の変更とは独立してシステム100に追加されてもよい。ヘルスケア管理システム110は、従来からのヘルスケア管理システム、独立して管理されるヘルスケア管理システム、又は両方を含んでもよい。
【0052】
[0058]特定の態様において、モバイルデバイスマネージャ234は、通知要求124をプッシュ通知サービス140に送信してから特定の期間内にモバイルデバイス150からメッセージ132が受信されなかったとの決定に応答して、アラート230(例えばメッセージ)を生成する。特定の期間は、構成設定、デフォルト値、ユーザ入力、又はそれらの組み合わせに対応してもよい。モバイルデバイスマネージャ234は、アラート230をデバイス、ユーザ、又は両方に送信してもよい。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、アラート230をユーザ101(又は別のヘルスケア管理者)の電子メール(Eメール)アカウントに送信する。
【0053】
[0059]ユーザ101(又は別のヘルスケア管理者)は、アラート230の受信に応答してモバイルデバイス150をチェックすることができる。例えば、モバイルデバイス150の電源が入っていない場合、ユーザ101はモバイルデバイス150の電源を入れる。モバイルデバイス150は、起動した後にプッシュ通知サービス140からプッシュ通知131を受信してもよい。別の例として、モバイルデバイス150が適切に動作していない場合、ユーザ101は、ロケーションID204に対応する特定のロケーション(例えば病院ベッド又は病室)に別のモバイルデバイスを割当てる。この例では、モバイルデバイスマネージャ234は、第2デバイスIDを有する第2モバイルデバイスがロケーションID204に対応する特定のロケーションに割当てたことを示す更新されたロケーション・デバイス間マッピングデータの受信に応答して、第2デバイスIDを示す更新された通知要求124をプッシュ通知サービス140に送信する。プッシュ通知サービス140は、プッシュ通知131を、第2デバイスIDに対応する第2モバイルデバイスに送信する。第2モバイルデバイスは、メッセージ132をMDMサーバ130に送信し、MDMサーバ130からデータ133を受信する。
【0054】
[0060]特定の態様では、モバイルデバイスマネージャ234は、メッセージタイプ202が移動メッセージ(transfer message)を示すことと、第2メッセージ114が患者ID206に対応する患者103(例えば、「トム・スノーマン」)がロケーションID204に対応する特定のロケーションに移動したことを示すこととの決定に応答して、患者103が特定のロケーションに割当てられたと決定する。患者103が特定のロケーションに移動したとの決定に応答してモバイルデバイスマネージャ234により実行される動作は、患者103がヘルスケア施設に入院し、特定のロケーションに割当てられたとの決定に応答してモバイルデバイスマネージャ234により実行される1又は複数の動作を含んでもよい。
【0055】
[0061]特定の態様において、モバイルデバイスマネージャ234は、第2メッセージ114に基づいて、患者103が特定のロケーションに、もはや割当てられていないことを決定する。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、メッセージタイプ202が移動メッセージを示すことと、第2メッセージ114が患者103が特定のロケーションから移動したことを示すこととの決定に応答して、患者103が特定のロケーションに、もはや割当てられていないことを決定する。別の例として、モバイルデバイスマネージャ234は、メッセージタイプ202が退出メッセージ(discharge message)を示すとの決定に応答して、患者103が特定のロケーションに、もはや割当てられていないと決定する。
【0056】
[0062]患者103が退出したとの決定に応答してモバイルデバイスマネージャ234により実行される動作は、患者103が特定のロケーションから移動したとの決定に応答してモバイルデバイスマネージャ234により実行される1又は複数の動作を含んでもよい。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、患者103が特定のロケーションに、もはや割当てられていないとの決定に応答して、モバイルデバイス150を識別する。特定の態様では、第2メッセージ114は、特定のロケーションのロケーションID204を示し、モバイルデバイスマネージャ234は、ロケーション・デバイス間マッピングデータ210に基づいてモバイルデバイス150を識別する。代替的な態様では、モバイルデバイスマネージャ234は、メモリ232に記憶されたデータが、デバイスID214を有するモバイルデバイス150が患者ID206を有する患者103に割当てられたことを示すとの決定に応答して、モバイルデバイス150を識別する。
【0057】
[0063]モバイルデバイスマネージャ234は、モバイルデバイス150の識別に応答して、リセットコマンド135をモバイルデバイス150に送信する。モバイルデバイス150は、リセットコマンド135の受信に応答して、モバイルデバイス150に記憶されている患者103に関連するユーザ情報を削除してもよい。例えば、モバイルデバイス150は、リセットコマンド135の受信に応答して、モバイルデバイス150に記憶されたデータ133を削除する。別の例として、モバイルデバイス150は、リセットコマンド135の受信に応答して、モバイルデバイス150のファクトリーリセットを実行する。ファクトリーリセットの実行は、モバイルデバイス150をオリジナルの出荷時の設定(manufacturer settings)に復元してもよい。例えば、モバイルデバイス150は、モバイルデバイス150に記憶されたデータ133を含むすべてのユーザデータを削除することにより、ファクトリーリセットを実行する。モバイルデバイスマネージャ234は、患者ID206とデバイスID214との間の関連付けを解除する(remove)ために、メモリ232を更新してもよい。
【0058】
[0064]従って、システム200は、患者103がモバイルデバイス150に対応する特定のロケーションに割当てられた一方で、患者103による使用のため、モバイルデバイス150の自動セットアップを可能にする。また、システム200は、患者103が特定のロケーションに、もはや割当てられなくなると、モバイルデバイス150に記憶された患者103のユーザデータの自動削除を可能にすることにより、患者のプライバシー保護を改善する。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、患者がモバイルデバイス150に、もはや関連付けられなくなるとの決定に応答して、患者データ(例えば、データ133)を削除するようモバイルデバイス150に指示するリセットコマンド135を送信する。
【0059】
[0065]図3を参照すると、移動メッセージが示されており、一般的に参照符号312で示されている。移動メッセージ312は、図1のヘルスケア管理システム110、ヘルスケアリスナ120、システム100、又はそれらの組み合わせにより生成されてもよい。移動メッセージ312は、図1の第1メッセージ112、第2メッセージ114又は両方に対応してもよい。移動メッセージ312は、ADTメッセージ仕様に準拠してもよい。特定の態様では、移動メッセージ312は、健康レベル7(HL7)フォーマットに準拠している。例えば、移動メッセージ312は、HL7バージョン1フォーマット、HL7バージョン2フォーマット、HL7バージョン3フォーマット、HL7迅速医療情報相互運用リソース(fast healthcare interoperability resources (FHIR))フォーマット、別のHL7フォーマット、又はそれらの組み合わせに準拠する。
【0060】
[0066]移動メッセージ312は、メッセージタイプ202(例えば、「A02」)を示す。メッセージタイプ202の値(例えば、「A02」)は、移動メッセージ312が移動メッセージに対応することを示す。移動メッセージ312は、患者ID206(例えば、「30001055」)を示す。患者ID206の値(例えば、「30001055」)は、対応する患者103が移動したことを示す。移動メッセージ312は、前ロケーションID304(例えば、「HC10‐CCU^CCU02^CCU02^UCHC^1^^^^^^」)を示す。前ロケーションID304の値(例えば、「HC10‐CCU^CCU02^CCU02^UCHC^1^^^^^^」)は、患者103が対応する第1ロケーション(例えば、冠動脈ケアユニットベッド2)から移動したことを示す。移動メッセージ312の特定のフィールド(例えば、「HC10‐CCU^CCU02^CCU02^UCHC^1^^^^^^」)は、簡略化のため、前ロケーションID304に対応するものとして示されており、いくつかの実装では、フィールドの1又は複数の部分、移動メッセージ312の複数のフィールド、移動メッセージ312の複数のフィールドの1又は複数の部分、又はそれらの組み合わせは、前ロケーションID304に対応する。特定の例では、フィールドの特定の部分(例えば、「CCU02」)は前ロケーションID304に対応する。代替例では、ヘルスケア施設に同じ名前の複数の病院ベッドが含まれる場合がある(例えば、「CCU02」)。この例では、特定の病院ベッドは、特定の病院ベッドのロケーション(例えば、部屋、建物、階、ユニット、セクション、施設、又はそれらの組み合わせ)を示す追加情報と組み合わせたフィールドの一部(例えば、「CCU02」)によって一意に識別される。追加情報は、移動メッセージ312のフィールドの1又は複数の追加部分、移動メッセージ312の1又は複数の追加フィールド、又はそれらの組み合わせによって示される。
【0061】
[0067]移動メッセージ312は、割当てロケーションID308(例えば、「SC3A‐ICU^PTU05^PTU05^UCLJ^^^^^^^」)を示す。割当てロケーションID308の値(例えば、「SC3A‐ICU^PTU05^PTU05^UCLJ^^^^^^^」)は、患者103が、対応する第2ロケーション(例えば、患者治療ユニットの部屋番号5)に移動したことを示す。移動メッセージ312の特定のフィールド(例えば、「SC3A‐ICU^PTU05^PTU05^UCLJ^^^^^^^」)は、簡略化のため、割当てロケーションID308に対応するものとして示されており、いくつかの実装では、フィールドの1又は複数の部分、移動メッセージ312の複数のフィールド、移動メッセージ312の複数のフィールドの1又は複数の部分、又はそれらの組み合わせは、割当てロケーションID308に対応する。
【0062】
[0068]特定の態様では、移動メッセージ312は、第1メッセージ112に対応する。ヘルスケアリスナ120は、移動メッセージ312に基づいて第2メッセージ114を生成する。例えば、第2メッセージ114は、メッセージタイプ202、患者ID206、前ロケーションID304、及び割当てロケーションID308を含む。前ロケーションID304又は割当てロケーションID308は、ロケーションID204に対応してもよい。
【0063】
[0069]図2に示すように、モバイルデバイスマネージャ234は、第2メッセージ114に基づいて、患者103が前ロケーションID304(例えば、ロケーションID204)に対応する第1ロケーションには、もはや割当てられておらず、割当てロケーションID308に対応する第2ロケーションに割当てられたことを決定する。モバイルデバイスマネージャ234は、以前患者103に割当てられていた第1モバイルデバイスを識別してもよい。例えば、モバイルデバイスマネージャ234は、メモリ232のデータが、患者ID206が第1モバイルデバイスのデバイスIDに関連付けられていることを示すとの決定に応答して、第1デバイスが以前患者103に割当てられていたと決定する。図2に示すように、モバイルデバイスマネージャ234は、ロケーション・デバイス間マッピングデータ210に基づいて、第2ロケーションに割当てられた第2モバイルデバイスを識別する。
【0064】
[0070]特定の態様では、第1モバイルデバイスは第2モバイルデバイスと同じである。例えば、第1モバイルデバイスは、第1ロケーションから第2ロケーションへの患者103の移動と同時に、第1ロケーションから第2ロケーションに再割当てされる。モバイルデバイスマネージャ234は、第1デバイスが第2デバイスと同じであるとの決定に応答して、リセットコマンド135、データ133、又は両方をデバイス(例えば、第1デバイスと第2デバイス)に送信することを控える(refrains)。
【0065】
[0071]特定の態様では、第1モバイルデバイスは第2モバイルデバイスと異なる。この態様では、図2に示すように、モバイルデバイスマネージャ234は、患者103が第1ロケーションに、もはや割当てられていないとの決定に応答して、リセットコマンド135を第1モバイルデバイス(例えば、モバイルデバイス150)に送信するか、メモリ232から患者103と第1モバイルデバイス間の関連付けを解除するか、又は両方を行う。モバイルデバイスマネージャ234は、患者103が第2ロケーションに割当てられているとの決定に応答して、リセットコマンド135を第2モバイルデバイス(例えば、モバイルデバイス150)に送信するか、データ133を第2モバイルデバイスに送信するか、メモリ232に患者103と第2モバイルデバイス間の関連付けを追加するか、又はそれらの組み合わせを実行してもよい。従って、移動メッセージ312は、モバイルデバイスマネージャ234が、自動的に第1モバイルデバイスからユーザ情報を削除するか、第2モバイルデバイスをセットアップするか、又は両方を可能にする。
【0066】
[0072]図4を参照すると、退出メッセージが示されており、一般的に参照符号412で示されている。退出メッセージ412は、図1のヘルスケア管理システム110、ヘルスケアリスナ120、システム100、又はそれらの組み合わせによって生成されてもよい。退出メッセージ412は、図1の第1メッセージ112、第2メッセージ114又は両方に対応してもよい。退出メッセージ412は、ADTメッセージ仕様に準拠してもよい。特定の態様では、退出メッセージ412はHL7フォーマットに準拠している。例えば、退出メッセージ412は、HL7バージョン1フォーマット、HL7バージョン2フォーマット、HL7バージョン3フォーマット、HL7 FHIRフォーマット、別のHL7フォーマット、又はそれらの組み合わせに準拠する。
【0067】
[0073]退出メッセージ412は、メッセージタイプ202(例えば、「A03」)を示す。メッセージタイプ202の値(例えば、「A03」)は、退出メッセージ412が退出メッセージに対応することを示す。退出メッセージ412は、患者ID206(例えば、「30001055」)を示す。患者ID206の値(例えば、「30001055」)は、対応する患者103が退出したことを示す。退出メッセージ412は、ロケーションID204(例えば、「HC2‐SICU^ICU10^ICU10A^UCHC^10^^^^^^」)を示す。ロケーションID204の値(例えば、「HC2‐SICU^ICU10^ICU10A^UCHC^10^^^^^^」)は、患者103が対応するロケーション(例えば、ケアユニットの部屋番号10A)から退出したことを示す。退出メッセージ412の特定のフィールド(例えば、「HC2‐SICU^ICU10^ICU10A^UCHC^10^^^^^^」)は、簡略化のため、ロケーションID204に対応するものとして示されており、いくつかの実装では、フィールドの1又は複数の部分、退出メッセージ412の複数のフィールド、退出メッセージ412の複数のフィールドの1又は複数の部分、又はそれらの組み合わせは、ロケーションID204に対応する。
【0068】
[0074]特定の態様では、退出メッセージ412は、第1メッセージ112に対応する。ヘルスケアリスナ120は、退出メッセージ412に基づいて第2メッセージ114を生成する。例えば、第2メッセージ114は、メッセージタイプ202、患者ID206、及びロケーションID204を含む。
【0069】
[0075]図2に示すように、モバイルデバイスマネージャ234は、第2メッセージ114に基づいて、患者103がロケーションID204に対応する特定のロケーションに、もはや割当てられていないと決定する。モバイルデバイスマネージャ234は、メモリ232のデータが、患者ID206がデバイスID214に関連付けられていることを示すとの決定に応答して、モバイルデバイス150を識別してもよい。あるいは、図2に示すように、モバイルデバイスマネージャ234は、ロケーションID204及びロケーション・デバイス間マッピングデータ210に基づいてモバイルデバイス150を識別してもよい。
【0070】
[0076]図2に示すように、モバイルデバイスマネージャ234は、患者103が特定のロケーションに、もはや割当てられていないとの決定に応答して、リセットコマンド135をモバイルデバイス150に送信するか、メモリ232から患者103とモバイルデバイス150との間の関連付けを解除するか、又は両方を行ってもよい。従って、退出メッセージ412は、モバイルデバイスマネージャ234が、モバイルデバイス150からユーザ情報(例えば、図1のデータ133)を自動的に削除することを可能にする。
【0071】
[0077]図5を参照すると、モバイルデバイス管理の方法が示されており、一般的に参照符号500で示されている。方法500は、図1のMDMサーバ130、システム100、図2のモバイルデバイスマネージャ234、システム200、又はそれらの組み合わせによって実行されてもよい。
【0072】
[0078]方法500は、502において、モバイルデバイス管理(MDM)サーバで、ヘルスケア施設におけるロケーションを示すメッセージを受信することを含む。例えば、図1のMDMサーバは、図2のロケーションID204を含む第2メッセージ114を受信する。図2に示すように、ロケーションID204は、ヘルスケア施設におけるロケーションを示してもよい。
【0073】
[0079]方法500は、504において、MDMサーバで、ロケーションに割当てられたモバイルデバイスを識別することも含む。例えば、MDMサーバ130は、図2にさらに示すように、ロケーションID204に対応するロケーションに割当てられたモバイルデバイス150を識別する。
【0074】
[0080]方法500は、506において、MDMサーバからモバイルデバイスにリモートリセットコマンドを送信することをさらに含む。例えば、図2に示すように、モバイルデバイスマネージャ234は、リセットコマンド135(例えば、リモートリセットコマンド)をMDMサーバ130からモバイルデバイス150に送信する。
【0075】
[0081]従って、方法500は、MDMサーバ130が、第2メッセージ114の受信に応答して、リセットコマンド135をモバイルデバイス150に自動的に送信することを可能にする。モバイルデバイス150は、リセットコマンド135の受信に応答して、モバイルデバイス150に記憶された個人識別可能ユーザ情報を削除してもよい。従って、MDMサーバ130は、患者103がモバイルデバイス150の前ユーザに関連付けられた機密情報にアクセスする可能性を低減する(例えば、排除する)。
【0076】
[0082]図6を参照すると、モバイルデバイス管理の方法が示されており、一般的に参照符号600で示されている。方法600は、図1のヘルスケアリスナ120、MDMサーバ130、システム100、図2のモバイルデバイスマネージャ234、システム200、又はそれらの組み合わせによって実行されてもよい。
【0077】
[0083]方法600は、602において、患者識別子を含むメッセージを受信することを含む。例えば、ヘルスケアリスナ120は、患者ID206を含む第1メッセージ112を受信する。図2にさらに示すように、第1メッセージ112は、ヘルスケア施設におけるロケーションを示すロケーションID204を含む。別の例として、モバイルデバイスマネージャ234は、患者ID206を含む第2メッセージ114を受信する。図2にさらに示すように、第2メッセージ114は、ヘルスケア施設におけるロケーションを示すロケーションID204を含む。
【0078】
[0084]方法600は、604において、ロケーションに割当てられたモバイルデバイスを識別することも含む。例えば、図2に示すように、モバイルデバイスマネージャ234は、ロケーションID204に対応するロケーションに割当てられたモバイルデバイス150を識別する。
【0079】
[0085]方法600は、606において、モバイルデバイスへの患者識別子に関連付けられたデータの提供を開始することをさらに含む。例えば、ヘルスケアリスナ120は、MDMサーバ130からモバイルデバイス150への患者ID206に関連付けられたデータ133の提供を開始するために、MDMサーバ130に第2メッセージ114を送信する。別の例として、モバイルデバイスマネージャ234は、通知要求124をプッシュ通知サービス140に送信するか、データ133をモバイルデバイス150に送信するか、又は両方を実行することにより、モバイルデバイス150へのデータ133の提供を開始する。
【0080】
[0086]従って、方法600は、MDMサーバ130が、第2メッセージ114の受信に応答して、患者103に関連付けられたデータ133をモバイルデバイス150に自動的に提供することを可能にする。従って、MDMサーバ130は、患者103による使用のためにモバイルデバイス150を自動的にセットアップ(例えば、構成)する。
【0081】
[0087]図7を参照すると、モバイルデバイス管理の方法が示されており、一般的に参照符号700で示されている。方法700は、モバイルデバイス150、図1のシステム100、図2のシステム200、又はそれらの組み合わせによって実行されてもよい。
【0082】
[0088]方法700は、702において、モバイルデバイスで、ヘルスケア施設におけるロケーションであって、モバイルデバイスに割当てられたロケーションを示すメッセージに関連するリセットコマンドを受信することを含む。例えば、図1のモバイルデバイス150は、リセットコマンド135を受信する。リセットコマンド135は、第1メッセージ112、第2メッセージ114、又は両方に関連付けられる。図2に示すように、第1メッセージ112、第2メッセージ114、又は両方は、ヘルスケア施設におけるロケーションを示すロケーションID204を含む。
【0083】
[0089]方法700は、704において、モバイルデバイスに記憶された、患者に関連付けられた個人識別情報、患者に関連付けられた保護健康情報、又は両方を削除することも含む。例えば、図1のモバイルデバイス150は、モバイルデバイス150に記憶されたデータ133を削除する。データ133は、患者記録222、医療情報224、アプリケーションデータ226、構成設定228、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。患者記録222、医療情報224、アプリケーションデータ226、構成設定228、又はそれらの組み合わせは、患者103に関連付けられた個人識別情報、患者103に関連付けられた保護健康情報、又は両方に対応する。
【0084】
[0090]従って、方法700は、モバイルデバイス150が、患者103に関連付けられた個人識別情報、患者103に関連付けられた保護健康情報、又は両方を削除することを可能にする。従って、モバイルデバイス150は、モバイルデバイス150の次のユーザによって患者103の機密情報にアクセスされる可能性を低減する(例えば、排除する)。
【0085】
[0091]図1図7のうちの1又は複数は、本開示の教示によるシステム、デバイス、及び/又は方法を例示し得るが、本開示は、これらの例示されたシステム、デバイス、及び/又は方法に限定されない。本開示の態様は、メモリ、プロセッサ、及びオンチップ回路を含む集積回路を含む任意のデバイスで適切に適用されてもよい。
【0086】
[0092]ここで例示又は説明された図1図7のいずれかの1又は複数の機能又は構成要素は、その他の図1図7の1又は複数の他の部分と組み合わせてもよい。従って、ここで説明される態様はどれも限定として解釈されるべきではなく、本開示の態様は、本開示の教示から逸脱することなく適切に組み合わせることができる。
【0087】
[0093]当業者であれば、ここに開示された態様に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、構成、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、プロセッサにより実行されるコンピュータソフトウェア、又は両方の組み合わせとして実装されうることをさらに理解するであろう。様々な例示的なコンポーネント、ブロック、構成、モジュール、回路、及びステップが、それらの機能に関して一般的に上記のように説明された。そのような機能がハードウェア又はプロセッサ実行可能命令として実装されるかは、特定のアプリケーションとシステム全体に課される設計上の制約に依存する。当業者は、各特定のアプリケーションに関して様々な方法で、説明された機能を実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈されるべきでない。
【0088】
[0094]ここで開示される態様に関連して説明される方法のステップ又はアルゴリズムは、直接的にハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、又はそれら2つの組み合わせにおいて、具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラム可能な読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EEPROM)(登録商標)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、又は本技術分野で知られている任意の他の形式の非一時的記憶媒体に存在し得る。例示的な記憶媒体(例えば、コンピュータ可読記憶装置)は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替においては、記憶媒体はプロセッサに統合され得る。プロセッサ及び記憶媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)に存在してもよい。ASICは、コンピューティングデバイス又はユーザ端末に存在してもよい。あるいは、プロセッサ及び記憶媒体は、コンピューティングデバイス又はユーザ端末内のディスクリートコンポーネントとして存在してもよい。記憶装置は信号ではない。
【0089】
[0095]開示された態様の上記説明は、当業者が、本開示の態様を製造又は使用を可能にするように提供される。これらの態様に対する様々な変更は、当業者にとって容易に明らかであり、ここに定義された一般的な原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の態様にも適用され得る。従って、本開示は、ここに示された態様に限定されるようには意図されず、特許請求の範囲により規定されるように原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられることとなる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] モバイルデバイス管理(MDM)サーバにおいて、ヘルスケア施設におけるロケーションを示すメッセージを受信することと、
前記MDMサーバにおいて、前記ロケーションに割当てられたモバイルデバイスを識別することと、
前記MDMサーバから前記モバイルデバイスにリモートリセットコマンドを送信することと、
を備える方法。
[2] 前記リモートリセットコマンドは、患者に関連付けられた個人識別情報、前記患者に関連付けられた保護健康情報、又は両方が前記モバイルデバイスから削除されることを示す、[1]に記載の方法。
[3] 前記リモートリセットコマンドは、ファクトリーリセットコマンドを含む、[1]に記載の方法。
[4] プッシュ通知サービスから前記モバイルデバイスへのプッシュ通知の送信を開始するために、前記MDMサーバから前記プッシュ通知サービスへ通知要求を送信することと、
前記MDMサーバにおいて、前記プッシュ通知に応答する前記モバイルデバイスからのメッセージを受信することと、をさらに備え、
ここにおいて、前記リモートリセットコマンドは、前記メッセージの受信に応答して、前記MDMサーバから前記モバイルデバイスに送信される、[1]に記載の方法。
[5] 前記ロケーションは、病室、病院ベッド、又は両方を含む、[1]に記載の方法。
[6] 前記メッセージは、移動メッセージ又は退出メッセージを含み、前記リモートリセットコマンドは、患者に関連付けられた個人識別情報、前記患者に関連付けられた保護健康情報、又は両方が前記モバイルデバイスから削除されることを示す、[1]に記載の方法。
[7] 前記メッセージは、前記ロケーションに割当てられた患者が前記ヘルスケア施設から退出したことを示す退出メッセージを含む、[1]に記載の方法。
[8] 前記メッセージは、前記ロケーションに割当てられた患者が前記ロケーションから移動したことを示す移動メッセージを含む、[1]に記載の方法。
[9] 前記メッセージは、健康レベル7(HL7)フォーマットに準拠する、[1]に記載の方法。
[10] プロセッサにより実行される時、前記プロセッサに、
患者識別子を含むメッセージを受信することと、前記メッセージはヘルスケア施設におけるロケーションを示し、
前記ロケーションに割当てられたモバイルデバイスを識別することと、
前記患者識別子に関連付けられたデータの前記モバイルデバイスへの提供を開始することと、
を備える動作を行わせる命令を記憶するコンピュータ可読記憶装置。
[11] 前記データは、患者記録、医療情報、アプリケーションデータ、構成設定、又はそれらの組み合わせを含む、[10]に記載のコンピュータ可読記憶装置。
[12] 前記メッセージは、前記患者識別子に関連付けられた患者が前記ヘルスケア施設に入院したことを示す、[10]に記載のコンピュータ可読記憶装置。
[13] 前記動作は、
前記データの提供開始に続いて、前記ロケーションを示す第2メッセージを受信することと、
前記第2メッセージの受信に応答して、前記モバイルデバイスから前記患者識別子に関連付けられた前記データの削除を開始するために前記モバイルデバイスにリモートリセットコマンドを送信することと、
をさらに含む、[10]に記載のコンピュータ可読記憶装置。
[14] 前記第2メッセージは、患者が前記ヘルスケア施設から退出したこと、又は、前記ロケーションから移動したことを示す、[13]に記載のコンピュータ可読記憶装置。
[15] ヘルスケアリスナデバイスであって、
ヘルスケア施設におけるロケーションを示す第1メッセージを受信し、
前記ロケーションを示す第2メッセージをモバイルデバイス管理(MDM)サーバに送信するように構成されるヘルスケアリスナデバイスと、
前記MDMサーバであって、
前記ヘルスケアリスナデバイスからの前記第2メッセージの受信に応答して、
前記ロケーションに割当てられたモバイルデバイスを識別し、
前記モバイルデバイスにリモートリセットコマンドを送信するように構成される前記MDMサーバと、
を備えるコンピュータシステム。
[16] 前記MDMサーバは、前記ヘルスケアリスナデバイスから前記第2メッセージを受信することに応答して、
前記モバイルデバイスへのプッシュ通知の送信を開始するために、プッシュ通知サービスに通知要求を送信し、
前記プッシュ通知に応答して前記モバイルデバイスからメッセージを受信するようにさらに構成され、
ここにおいて、前記メッセージの受信に応答して、前記リモートリセットコマンドが送信される、[15]に記載のコンピュータシステム。
[17] 前記MDMサーバは、前記ヘルスケアリスナデバイスから前記第2メッセージを受信することに応答して、
前記モバイルデバイスへのプッシュ通知の送信を開始するために、プッシュ通知サービスに通知要求を送信し、
前記プッシュ通知サービスへ前記通知要求を送信してから特定の期間内に前記モバイルデバイスからメッセージが受信されなかったとの決定に応答して、アラートを生成するようにさらに構成される、[15]に記載のコンピュータシステム。
[18] 前記第1メッセージは、健康レベル7(HL7)フォーマットに準拠する、[15]に記載のコンピュータシステム。
[19] 前記リモートリセットコマンドは、患者に関連付けられた個人識別情報、前記患者に関連付けられた保護健康情報、又は両方が前記モバイルデバイスから削除されることを示す、[15]に記載のコンピュータシステム。
[20] 前記第1メッセージは、患者が前記ロケーションから移動したことを示す、[15]に記載のコンピュータシステム。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7