(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-11
(45)【発行日】2022-11-21
(54)【発明の名称】RFID小売りフロアアイテムキャリッジ
(51)【国際特許分類】
G06K 7/10 20060101AFI20221114BHJP
B62B 5/00 20060101ALI20221114BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20221114BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20221114BHJP
【FI】
G06K7/10 128
G06K7/10 224
G06K7/10 248
B62B5/00 F
G07G1/00 301C
G07G1/00 311D
G07G1/01 301D
(21)【出願番号】P 2019563849
(86)(22)【出願日】2018-05-18
(86)【国際出願番号】 US2018033343
(87)【国際公開番号】W WO2018213675
(87)【国際公開日】2018-11-22
【審査請求日】2020-01-15
【審判番号】
【審判請求日】2021-10-12
(32)【優先日】2017-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518000176
【氏名又は名称】エイヴェリー デニソン リテール インフォメーション サービシズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】AVERY DENNISON RETAIL INFORMATION SERVICES LLC
【住所又は居所原語表記】8080 Norton Parkway, Mentor, Ohio 44060 Uni-ted States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ロス マーク
【合議体】
【審判長】篠原 功一
【審判官】須田 勝巳
【審判官】山澤 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-120438(JP,A)
【文献】特開2015-207119(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/10
B62B 5/00
G07G 1/00
G07G 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数識別(RFID)可能化容器であって、該容器は、
エンクロージャであって、該エンクロージャは、ベース、および、前記ベースの周囲のまわりに配置された複数の壁を含み、少なくとも1つの開口部を有するエンクロージャを含み、
前記エンクロージャは、該エンクロージャの外側面に結合されたRF反射性材料の層をさらに含み、
前記複数の壁の各々は、該壁の外側面の下側部分に結合されたRF反射性材料のストリップ、および、RF反射性材料によって覆われていない該壁の前記外側面の部分に結合されたRF緩和材料の層を含み、
前記ベースは、近接場RFアンテナを含み、前記RFアンテナは、前記少なくとも1つの開口部の方向に向けられており、前記RFアンテナは、ホスト装置に通信的に結合されており、ホスト装置は、プロセッサ、メモリ、および、電源を含む、容器。
【請求項2】
ホスト装置に通信的に結合されているディスプレイをさらに含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記ディスプレイは、タッチスクリーンである、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記RFアンテナは、USB接続またはパワーオーバーイーサネット(登録商標)接続の少なくとも1つを含む組み合わせデータおよび電源ケーブルによってホスト装置に接続されている、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記RF反射性材料および前記RF緩和材料は、積層によって前記エンクロージャに結合されている、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
フィールドセンシングモーション検出器をさらに含み、前記フィールドセンシングモーション検出器は、小売りキャリッジバスケット内の動きが検出された後所定時間の間前記アンテナを付勢させ、前記所定時間後前記アンテナを除勢させるように構成されている、請求項1に記載の容器。
【請求項7】
マイクロスイッチをさらに含み、前記マイクロスイッチは、前記小売りキャリッジバスケットが前記小売りキャリッジに配置されたときに前記アンテナを付勢させるように構成され、前記小売りキャリッジバスケットが前記小売りキャリッジから取り外されたときに前記アンテナを除勢させるように構成されている、請求項1に記載の容器。
【請求項8】
前記RF反射性材料は、マイラー(登録商標)を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項9】
前記アンテナは、前記ベースに設けられた穴内に配置されており、ファスナまたは接着材の少なくとも1つによって前記ベースに取り付けられている、請求項1に記載の容器。
【請求項10】
前記電源は、再充電可能なバッテリパックを含み、バッテリ充電器をさらに含む、請求項1に記載の容器。
【請求項11】
前記ベースおよび前記複数の壁は、単一部品として作られている、請求項1に記載の容器。
【請求項12】
前記ベース、および、前記複数の壁の1つまたはそれ以上は、離散的な部品であり、各部品は、前記容器に別個に結合可能である、請求項1に記載の容器。
【請求項13】
小売りキャリッジであって、該小売りキャリッジは、
RFID可能化キャリッジインサートを含み、該RFID可能化キャリッジインサートは、
エンクロージャであって、該エンクロージャは、ベース、および、前記ベースの周囲のまわりに配置された複数の壁を含み、少なくとも1つの開口部を有するエンクロージャを含み、
前記エンクロージャは、該エンクロージャの外側面に結合されたRF反射性材料の層をさらに含み、
前記複数の壁の各々は、該壁の外側面の下側部分に結合されたRF反射性材料のストリップ、および、RF反射性材料によって覆われていない該壁の前記外側面の部分に結合されたRF緩和材料の層を含み、
前記ベースは、近接場RFアンテナを含み、前記RFアンテナは、前記少なくとも1つの開口部の方向に向けられており、前記RFアンテナは、ホスト装置に通信的に結合されており、ホスト装置は、プロセッサ、メモリ、および、電源を含み、前記小売りキャリッジは、
小売りキャリッジバスケットをさらに含み、前記RFID可能化キャリッジインサートは、前記小売りキャリッジバスケット内に配置されている、小売りキャリッジ。
【請求項14】
前記RFID可能化キャリッジインサートは、前記小売りキャリッジバスケット内に取り外し可能に配置されている、請求項13に記載の小売りキャリッジ。
【請求項15】
マイクロスイッチをさらに含み、前記マイクロスイッチは、前記小売りキャリッジバスケットが前記小売りキャリッジに配置されたときに前記アンテナを付勢させるように構成され、前記小売りキャリッジバスケットが前記小売りキャリッジから取り外されたときに前記アンテナを除勢させるように構成されている、請求項14記載の小売りキャリッジ。
【請求項16】
前記ホスト装置に通信的に結合されているディスプレイをさらに含む、請求項13に記載の小売りキャリッジ。
【請求項17】
フィールドセンシングモーション検出器をさらに含み、前記フィールドセンシングモーション検出器は、前記小売りキャリッジバスケット内の動きが検出された後所定時間の間前記アンテナを付勢させ、前記所定時間後前記アンテナを除勢させるように構成されている、請求項13に記載の小売りキャリッジ。
【請求項18】
前記小売りバスケットの直上方に位置する第2の小売りキャリッジバスケットをさらに含む、請求項13に記載の小売りキャリッジ。
【請求項19】
前記ベース、および、前記複数の壁の1つまたはそれ以上は、離散的な部品であり、各部品は、前記小売りキャリッジに別個に結合可能である、請求項13に記載の小売りキャリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互参照
本願は、2017年5月18日に出願された米国仮出願第62/507,881号の優先権および利益を主張し、米国仮出願第62/507,881号はその全体が、出典を明示することにより本願の一部とされる。
【背景技術】
【0002】
経済のあらゆる分野のますます多くのビジネスが、RFID(無線周波数識別)技術の使用を取り込んできている。安価なRFIDタグは、すべての種類の商品に取り付けられることができ、製造、輸送、および、販売中にそれらの商品の進展をモニタするのに使用されることができる。
【0003】
小売り業者は、在庫中の個々のアイテムを追跡することができる方法として、ますますRFID技術を採用し、バーコードの使用を補足し、或いは、バーコードの使用に取って代えさえしてきた。背景として、大概の小売り業者、特に、実店舗所在地に重要な不動産投資を有する伝統的な「実店舗(brick and mortal)」所在地は、それらを再生させようと試みている。これらの小売り業者は、自身の電子商取引に従事し、買い物客を店舗に誘うために創造的な仕方で消費者の経験を変えることによって、高い競争環境の自己のマーケットシェアを守っている。この再生の一部は、より高い在庫正確性を維持し、正しい解決法により、消費者により多くの価値を提供するために、RFID技術のようなより新しい技術を利用することである。
【0004】
RFIDがますます採用されるのを見て、いくつかの小売り業者は、既存のバーコード技術を補足するためにRFIDを使用することを選択することがあり、他の小売り業者は、バーコード技術の完全な技術剥奪を行い、アイテム識別のためにバーコード技術を完全に取り替えることを選択することがある。小売り業者は、商品の処理を自動化し、また、より速く、より正確な勘定処理を可能にする手段として、長年バーコード技術に依存してきた。バーコードは、光に依存する技術であり、バーコード記号学を構成する種々のバーおよび間隔を読み取り、復号するために使用されるいくつかの種類の光学走査技術がなければならない。
【0005】
バーコード技術に優るRFID技術の主要な利点は、RFIDでは、バーコード読み取りでは行われなければならないような、スキャナの正面でバーコードラベルまたはタグを戦略的に位置決めおよび配置する必要なく、アイテムの問い合わせを行うことができることである。RFIDは、情報を集めるために、視線に依存しない。アイテムがRFIDトランスポンダでタグ付けされている場合には、トランスポンダが励起されて、その情報を放送する。用語「タグ付け」は、アイテムが識別子とペアにされていることを暗示するための一般的適用である。バーコードとは異なり、RFIDトランスポンダまたはインレイ(inlays)は、アイテムに埋設され、アイテム自身の材料に縫い付けられ、或いは、いくつかの仕方でアイテムに結合されるのがよい。これは、タグが機能的であるために、見え、接近可能でなければならないバーコード技術では、可能でない、或いは、可能であっても、望ましくないことである。アイテムに永久的に一体化されている見えるバーコードは、一般的に、アイテムの外観を害することになり、これは、RFIDトランスポンダははるかにより容易に隠されることができるので、RFID技術では起こりそうにない。
【0006】
より多くの小売り業者が、RFID技術の使用を取り込み、および、次いで、RFIDによる個々のアイテム識別を実行しているので、この技術の使用を支援するために、新しい相補的な解決法が開発されなければならない。
【発明の概要】
【0007】
例示的な実施形態によれば、RFID技術は、潜在的に、セルフレジを含めて、勘定を簡単化するために配備されることができる。いくつかの例示的な実施形態によれば、RFID技術を使用して、アイテムが走査されるのがよく、顧客は、すべての個々のアイテムを個々に走査する必要なく課金されることができる。
【0008】
例示的な実施形態では、ショッピングカートまたは他の小売りキャリッジのためのインサートとして機能することができ、或いは、ショッピングカートまたは他の小売りキャリッジ内に一体化されることができる無線周波数識別(RFID)可能化売りキャリッジが設けられているのがよく、該小売りキャリッジは、包括RFID走査を容易にするように機能することができる。小売りキャリッジは、エンクロージャのまわりに形成されているのがよく、エンクロージャは、ベース、および、前記ベースの周囲のまわりに配置された複数の壁を含み、少なくとも1つの開口部を有する。エンクロージャは、該エンクロージャの外側面に結合されたRF反射性材料(例えば、MYLAR(登録商標))の層をさらに含むのがよい。材料は、アルミ箔、および、銅のような他の導電性金属等のような任意のRF反射性材料を含むのがよい。前記壁の各々は、該壁の外側面の下側部分に結合されたRF反射性材料のストリップ、および、RF反射性材料によって覆われていない該壁の前記外側面の部分に結合されたRF緩和材料の層を含むのがよい。これは、積層によって、或いは、当業界で知られている別の取り付け方法によって取り付けられることができる。前記ベースは、近接場RFアンテナをさらに含むのがよく、前記RFアンテナは、前記少なくとも1つの開口部の方向に向けられており、前記RFアンテナは、ホスト装置に通信的に結合されており、ホスト装置は、(RASPBERRYまたはARDUINOのようなマイクロプロセッサあるのがよい)プロセッサ、メモリ、および、(例えば、バッテリ充電器であるのがよい)電源を含むのがよい。
【0009】
例示的な実施形態では、小売りキャリッジバスケットは、ディスプレイを含むのがよく、ディスプレイは、1つの実施形態では、タッチスクリーンである。いくつかの実施形態では、スマートフォンまたはタブレットのような別の装置のディスプレイであってよく、スマートフォンまたはタブレットのような別の装置は、ホスト装置としても機能することができる。本発明によって現在考えられている1つの実施形態では、ディスプレイは、実際、ファスナ装置のような取り付け機構を介してキャリッジに接続されているスマートフォンまたはタブレットであってよい。1つの実施形態では、ディスプレイは、ブルートゥース(登録商標)またはUSBを介してバスケット内の読み取り装置と通信し、ディスプレイは、容器/小売りキャリッジバスケットのハンドル上に位置決めされている。もう1つの実施形態では、ディスプレイは、容器/小売りキャリッジバスケット内に一体化されていてもよい。
【0010】
1つの実施形態では、前記RFアンテナは、組み合わせデータおよび電源ケーブルによってホスト装置に接続されているのがよく、組み合わせデータおよび電源ケーブルは、例えば、USB接続またはパワーオーバーイーサネット(登録商標)接続であってよい。
【0011】
1つの実施形態では、ホスト装置は、小売りキャリッジバスケット内の動きが検出された後所定時間の間前記アンテナを付勢させ、前記所定時間後前記アンテナを除勢させるように構成されているフィールドセンシングモーション検出器をさらに含み、前記フィールドセンシングモーション検出器は、小売りキャリッジバスケット内の動きが検出された後所定時間の間前記アンテナを付勢させるように構成されているのがよく、一旦前記所定時間が経過した後には前記アンテナを除勢させるように構成されているのがよい。これにより、ユーザーがアイテムをバスケット内に置いたときに、アンテナが付勢され、必要がなくなったときには、その他の仕方で継続されないことが確保される。
【0012】
例示的な実施形態では、小売りキャリッジバスケットの構造部分(すなわち、ベースおよび複数の壁)は、単一部品として作られていてもよい。すなわち、例示的な実施形態によれば、ベースおよび複数の壁は、ベースおよび壁が連続して形成されている「タブ」であってよい。もう1つの実施形態では、小売りキャリッジバスケットは、ベースパネルおよび複数の側方パネルのような複数の部品から接続されてもよく、複数の部品は各々、互いに取り付けられてもよく、或いは、別個に小売りキャリッジに結合されてもよい。これは、種々の小売りキャリッジバスケットが、種々の小売りキャリッジと共に使用されることを可能にし、いくつかの場合には、小売りキャリッジバスケットを小売りキャリッジに固定的に結合することによって小売りキャリッジをRFID可能化小売りキャリッジに改装することが望ましいことがあり、他の場合には、小売りキャリッジバスケットは、取り外し可能なタブであることが望ましいことがある。
【0013】
本発明の実施形態の利点は、本発明の例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。この詳細な説明は、同じ参照番号は同じ要素を示している添付の図面と関連させて考慮されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】RFID可能化小売りキャリッジバスケットの例示的な実施形態である。
【
図1B】RFID可能化小売りキャリッジバスケットシステムの例示的な実施形態の例示的なブロックダイアグラムである。
【
図2】取り外し可能なキャリッジバスケットを有するRFID可能化小売りキャリッジの例示的な実施形態である。
【
図3】取り外し可能なキャリッジバスケットを有するRFID可能化小売りキャリッジの例示的な実施形態である。
【
図4】取り外し可能なキャリッジバスケットを有するRFID可能化小売りキャリッジの例示的な実施形態である。
【
図5】RFID可能化小売りキャリッジバスケットの例示的な実施形態である。
【
図6】RFID可能化小売りキャリッジバスケットの例示的な実施形態である。
【
図7】RFID可能化小売りキャリッジバスケットの側方パネルの例示的な実施形態である。
【
図8】RFID可能化小売りキャリッジの例示的な実施形態であり、該RFID可能化小売りキャリッジの底部パネルおよび前方パネルが示されている。
【
図9】RFID可能化小売りキャリッジの例示的な実施形態である。
【
図10】RFID可能化小売りキャリッジの例示的な実施形態である。
【
図11】RFID可能化小売りキャリッジの例示的な実施形態である。
【
図12】RFID可能化小売りキャリッジの走査を実行する方法の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の観点が、本発明の特定の実施形態に向けられている以下の説明および関連した図面に開示されている。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、代替的な実施形態を考えることができる。さらに、本発明の例示的な実施形態のよく知られた要素は、詳細には説明されず、或いは、本発明の関連した詳細を曖昧にしないように省略されるであろう。さらに、本発明の理解を容易にするために、本願で使用されるいくつかの用語の説明は、以下のとおりである。
【0016】
本願で使用されているように、語「例示的な」は、「例または例示として役立つ」ことを意味している。本願に記載されている実施形態は、制限的ではなく、むしろ、例示的であるだけである。記載されている実施形態は、他の実施形態に対して好ましいとして、或いは、有利であるとして必ずしも解釈されるべきではないことを理解すべきである。さらに、用語「本発明の実施形態」、「実施形態」、または、「本発明」は、本発明のすべての実施形態が、説明されている特徴、利点、または、作動モードを含むことを必要とするものではない。
【0017】
さらに、多くの実施形態が、例えば、完全な装置の要素によって実行されるべき動作の順番に関して説明されている。本願に記載されている種々の動作は、特定の回路(例えば、特定用途向け集積回路(ASICs))によって、1つまたはそれ以上のプロセッサによって実行されているプログラム指示によって、或いは、両方に組み合わせによって実行されることができることが認識されるであろう。さらに、本願に記載されているこれらの動作の順番は、実行時に、関連したプロセッサに、本願に記載されている機能性を実行させる対応する組のコンピュータ指示を記憶している任意の形態のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体内で全体的に実施されるものと考えられることができる。かくして、本発明の種々の観点は、多くの異なる形態で実施されることができ、多くの異なる形態のすべては、特許請求されている主題の範囲内にあると考えられている。さらに、本願に記載されている実施形態の各々のために、任意のかかる実施形態の対応する形態が、例えば、記載されている動作を実行する「ように構成されている」ロジックとして本願に記載されることができる。
【0018】
例示的な実施形態によれば、一般的に図面を参照して、RFID可能化小売りキャリッジ、または、小売りキャリッジのためのRFID可能化バスケットの種々の例示的な実装が、開示されることができる。かかるバスケットは、小売りキャリッジ、または、小売りキャリッジの種々の構成の任意のもので使用されることができる。
【0019】
以下の開示は、ショッピングカートまたは任意の他の型式のキャリッジ/容器の領域内で包括的なRFID走査を可能にし、或いは容易にすることができる小売りキャリッジバスケットまたは任意の他の物品の容器の多くの実施形態を含むことができる。以下の開示では、用語「小売りキャリッジ」は、買い物経験を向上させるために、小売り業者によって利用されることができるカートおよび他のキャリッジの変わる形態ファクタをよりよく反映させるために使用されることができる。小売りキャリッジは、連続的に進化するものとして理解されることができ、小売りキャリッジのフォーマットおよび物理的特徴は、過去に共通に使用されてきた伝統的なワイヤフレーム食料品ショッピングカートに似ないように適合されるのがよい。
【0020】
多くの異なる小売りキャリッジは、小売り業者の特定のニーズにしたがって、多くの異なる小売り業者によって使用されることができる。これらの小売りキャリッジの多くは、伝統的な設計とは劇的に異なり得る。例えば、いくつかの例示的な実施形態によれば、これらのカートのいくつかは、小さい容積または容量を備えるのがよいのに対し、これらのカートの(「倉庫クラブ」用のカートのような)他のものは、通常の容積または容量よりも大きい容積または容量を備えるのがよい。いくつかの例示的な実施形態では、これらのキャリッジのいくつかは、1つまたはそれ以上の取り外し可能なバスケットを有するのがよい。いくつかの実施形態では、これらのキャリッジのいくつかは、プラスチック、金属、例えば、(パネル移動カートで使用され得るような)キャンバス若しくは木材のようなより珍しい材料のような異なる材料、または、2つまたはそれ以上の材料の組み合わせから作られることができる。
【0021】
しかしながら、多くのかかるキャリッジでは、フレームの少なくともいくつかの部品は、金属から作られるようになる。プラスチックのような他の材料は、電波によって容易に透過され、それ故、RFIDと共に使用されるように伝導性であるけれども、金属は、RF信号を遮蔽または反射する傾向があり、それ故、典型的には、より重大な挑戦を呈する。それ故、(金属キャリッジのような)RFID技術を組み込む物体は、典型的には、RFID技術が首尾よく使用されるために他の仕方で起こるよりもより注意深い設計およびRF場の管理を必要とする。
【0022】
例えば、RFID可能化小売りキャリッジでは、起こり得る問題は、RFID読み取り場が、小売りキャリッジの寸法とオーバーラップし、小売りキャリッジの領域を越えて外方に延びていないように、RFID読み取り場の寸法を制限することに関係している。RFID可能化小売りキャリッジが、小売りキャリッジバスケット内に向いているアンテナまたは一連のアンテナを有するように設計される場合には、小売りキャリッジは、RFID可能化小売りキャリッジの有用性を制限するカートの外側に配置されたタグを読み取ることができる。かくして、RFID可能化小売りキャリッジの首尾よい設計は、アンテナおよび一連のアンテナをカートの全体領域に入れ込み、RFIDの読み取りが簡単であることを希望するだけでは実行することができない。
【0023】
RFID可能化小売りキャリッジの例示的な実施形態によれば、RFID可能化小売りキャリッジは、RFID可能化商品を貯蔵することができる多くの他の小売りキャリッジに非常に近接して、また、同様にRFID可能化商品を貯蔵することができる棚に近接して使用されるのがよい。キャリッジは、RFIDでアイテムタグ付けされた「在庫」に大変近接して移動するようになるので、注意深く管理されていないRFID場は、買い物客の選択および目的にこれらの商品を不意に追加する危険を引き起こすことがあり、ある客が、隣に並んでいる別の買い物客の商品の支払いをするような状況に導いてしまう恐れがある。
【0024】
いくつかの実施形態では、新しい小売りキャリッジを創り出すよりもむしろ既存のショッピングカート、或いは他のショッピングカートを改装することが望ましいことがある。かかる実施形態では、使用されることができる1つのかかる改装小売りキャリッジは、RFID可能化取り外し可能なバスケットであるのがよく、ショッピングカートのバスケットをRFID可能にするために、ショッピングカート(または他の小売りキャリッジ)のバスケットに追加されるのがよい。かかる改装構成は、RFID場をカートの境界に制限するのと混合させて組織を作ることができ、バスケットのアンテナは、外気に十分に露出させることができ、それ故、それらの影響場内に入ってくる任意のアイテムの読み取りを集めることができる。
【0025】
かくして、上記の問題を低減し、或いはなくすのに使用されることができるRFID可能化小売りキャリッジバスケット、および、キャリッジバスケットを有するRFID可能化小売りキャリッジが、記載されることができる。
【0026】
今、例示的な
図1Aを参照すると、
図1Aは、小売りキャリッジバスケット100とも呼ばれるRFID可能化容器の例示的な実施形態を示している。いくつかの例示的な実施形態によれば、かかる小売りキャリッジバスケット100は、小売りキャリッジバスケットの設計に組み込まれることができる。例えば、例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジバスケット100は、ショッピングカートがRFID可能化されるようになるように新たに製造されたショッピングカートの本体に組み込まれることができる。他の実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジバスケット100が、小売りカートリッジから取り外し可能であるのがよく、その結果、RFID可能化小売りキャリッジバスケット100は、既存のショッピングカートに追加されることができ、必要ならば、容易に取り外され、或いは、交換されることができる。他の例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジバスケット100は、ハンドルが改装取り付けされることができ、ハンドル携行可能な小売りキャリッジバスケットとして使用されることができる。RFID可能化小売りキャリッジバスケット100の他の構成も理解されることができる。さらにもう1つの実施形態では、容器は、ショッピングバッグまたはポーチのような非在来型式のキャリッジであることができる。
【0027】
本発明の例示的な実施形態によれば、RFID可能化小売りキャリッジバスケット100は、構造ライナ102を有するのがよい。構造ライナ102は、種々の許容可能な材料の任意のものから形成されることができる。例示的な実施形態では、構造ライナ102は、PVCまたはPVCフォームボードのような硬質プラスチックから作られることができる。もう1つの例示的な実施形態では、構造ライナ102は、RFを反射しない任意のプラスチックまたは構造材料から作られていてもよい。もう1つの例示的な実施形態では、構造ライナは、電波を反射しない他の構造材料に加えて、木材、または、上記の例の材料の組み合わせから作られていてもよい。
【0028】
例示的な実施形態では、構造ライナ102は、所望により、複数の壁、または、単一の周囲壁によってより囲まれている底部またはベースを含むのがよい。例示的な実施形態では、構造ライナは、スタンドアローンバスケットであるのがよく、例えば、単一の中実部品、或いは、単一の中実部品を形成するように互いに溶着された多数の部品から形成されていてもよい。もう1つの実施形態では、構造ライナ102は、既存のショッピングカート、或いは他の小売りキャリッジの側部に追加されることができる2つまたはそれ以上のパネルのような2つまたはそれ以上の部品から作られていてもよい。
【0029】
例示的な実施形態によれば、少なくとも1つのアンテナ104が、構造ライナ102内に配置されているのがよい。アンテナ104は、例えば、RFIDチップのRFID署名を読み取るように構成されているのがよい任意のRFアンテナであるのがよい。例示的な実施形態では、アンテナ104は、大変薄い構造の注文近接場RFアンテナであるのがよい。
【0030】
例示的な実施形態では、アンテナ104、および、構造ライナ102の下側部分は、アンテナ面を含むわずかに上昇された面を提供するのがよく、アンテナ面を含むわずかに上昇された面は、正しい読み取り場が発生されることを可能にすることができる。アンテナ104は、例えば、構造ライナの底部内に配置されているのがよく、構造ライナ102に設けられた開口部に向かって上方に向くように構成されているのがよい。いくつかの例示的な実施形態では、アンテナ104は、1つまたはそれ以上の電力またはデータケーブルを有するのがよく、1つまたはそれ以上の電力またはデータケーブルは、所望のように、構造ライナ102、例えば、構造ライナ102の下側パネルから延びているのがよい。これは、ホスト装置に接続されているのがよく、ホスト装置は、アンテナ104によって読み取られたデータを再伝送するように構成されているのがよい。
【0031】
例示的な実施形態によれば、アンテナ104を取り囲む構造ライナ102の下側部分は、1つまたはそれ以上の内部パネルによって取り囲まれているのがよい。例示的な実施形態では、内部パネルは、構造ライナの下側部分と同じ材料から形成されていてもよく、或いは、構造ライナ102の下側部分と同じ部品の一部として形成されていてもよい。もう1つの例示的な実施形態では、内部パネルは、異なる材料、例えば、より多くRFを緩和する材料から形成されていてもよく、或いは、構造ライナ102の下側部分とは別の異なる材料から形成されていてもよい。
【0032】
例示的な実施形態では、1つまたはそれ以上の内部パネルは、構造ライナ102内でアンテナ104によって発生されるRF場を収容するように構成されているRF緩和材料106を備えているのがよい。例示的な実施形態では、RF緩和材料106は、構造ライナに積層されているのがよく、もう1つの実施形態では、RF緩和材料106は、内部パネル内または上に、例えば、構造パネル102に設けられたスロット内に配置されることによって、その他の仕方で設けられていてもよい。例示的な実施形態では、構造ライナ102の内部、構造ライナ104の外部、または、両方は、所望のように、RF緩和材料106を備えるのがよい。
【0033】
例示的な実施形態によれば、構造ライナ102は、1つまたはそれ以上の特定の方向においてアンテナ104のRF場を選択的に向上させるために電波反射性材料108を備えているのがよい。1つの実施形態では、電波反射性材料108は、構造ライナに、制限された領域のみに亘って取り付けられているのがよく、例えば、例示的な実施形態によれば、電波反射性材料108は、構造ライナ102の底部を被覆するが、構造ライナ102の他の領域は被覆しないように使用されているのがよい。いくつかの例示的な実施形態では、電波反射性材料108は、RF緩和材料に(例えば、積層(lamination)によって)と同様な仕方で構造ライナ102に取り付けられていてもよく、或いは、所望のように、別の仕方で、構造ライナ102若しくはRF緩和材料108に取り付けられていてもよい。
【0034】
例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジバスケット100は、USBインターフェースのような組み合わせ電力およびデータインターフェースを備えたマイクロフォームファクタRFID読み取り装置を含むのがよい。これは、アンテナ104が接続されているホスト装置から電力を得ることを可能にすることができ、かくして、アンテナ104が、別個の電源ケーブルがアンテナに取り付けられる必要なく作動されることを可能にする。他の例示的な実施形態では、USB接続に代えて、他の組み合わせ送電およびデータ伝送プロトコールを使用することができ、例えば、例示的な実施形態によれば、ホスト装置から読み取り装置アンテナ104に電力を供給するために、パワーオーバーイーサネット(登録商標)組み合わせ送電およびデータ伝送プロトコールを使用することができる。
【0035】
今、
図1Bを参照すると、
図1Bは、RFID可能化キャリッジバスケットシステムのためのシステムプログラムの例示的な実施形態を示している。例示的な実施形態によれば、RFID可能化キャリッジバスケット100は、ホスト装置110に結合されているのがよく、ホスト装置110は、ディスプレイスクリーン116に出力されることができ、ユーザーは、ディスプレイスクリーン116によって、ホスト装置110の出力を読み取ることができる。
【0036】
例示的な実施形態によれば、RFID可能化キャリッジバスケット100は、マイクロプロセッサ112によって制御されることができる。例示的な実施形態では、マイクロプロセッサ112は、ホスト装置として機能することができるか、或いは、ホスト装置を制御することができる。例示的実施形態では、マイクロプロセッサ112は、読み取り装置に対する通信インターフェースを有することができ、電源ドッキング能力を有することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、マイクロプロセッサ112は、所望のように、スマートフォン、他の携帯電話、タブレット、或いは別の多目的コンピュータシステムのような多機能装置であることができ、或いは、多機能装置の代わりとなることができる。他の例示的な実施形態では、マイクロプロセッサ112は、専用マイクロプロセッサ、例えば、RASPBERRY PIまたはARDUINOのようなオープンアーキテクチャフォーマットの1つにおけるマイクロプロセッサであるのがよい。他の例示的な実施形態では、別の小さいさらに強力なフォームファクタにおけるマイクロプロセッサを設けることができ、或いは、任意の他のマイクロプロセッサを使用することができる。
【0038】
例示的な実施形態では、マイクロプロセッサ112は、ユーザーインターフェースのために使用されることができるディスプレイスクリーン116に出力することができる。例示的な実施形態では、別個のキーボードを必要としないスクリーンであるのがよく、例えば、タッチスクリーンであるのがよい。もう1つの実施形態では、ディスプレイスクリーン116は、所望のように、キーボード、マウス、或いは他の入力装置と共に提供されてもよい。
【0039】
例示的な実施形態では、ホスト装置110は、電源114を含むのがよい。例示的な実施形態では、電源114は、1つまたはそれ以上のバッテリパックであるのがよい。例示的な実施形態では、バッテリパックまたは他の電源114は、ホスト装置110とドッキングされていてもよく、取り外されるように、或いは、取り外し可能に構成されていてもよい。もう1つの実施形態では、バッテリパックまたは他の電源114は、所望のように、ホスト装置110内に永久的に一体化されていてもよい。
【0040】
例示的な実施形態では、ホスト装置110の電源114は、電源114が、少なくとも1つの充電方法を使用して再充電されることができるようにするハードウェアを含むのがよい。例えば、例示的な実施形態によれば、ホスト装置110は、充電ケーブルを受け入れるように構成されているのがよいポートを含むのがよい。もう1つの実施形態では、ホスト装置110は、磁気誘導によって無線的に充電されることができる。他の実施形態では、ホスト装置110を充電する他の方法を使用することができる。
【0041】
例示的な実施形態では、ホスト装置110は、1つまたはそれ以上の電力節約特徴を有するのがよい。例えば、例示的な実施形態では、ホスト装置110は、電力を保存するためのフィールドセンシングモーション検出を実行するように構成されているのがよく、フィールドセンシングモーション検出を実行するときに、フィールドセンシングは、動きがキャリッジ本体内で検出されたときにだけ実行されることができ、このフィールドセンシングモーション検出は、1つまたはそれ以上のアイテムがキャリッジ内に置かれたことを示すことができる。
【0042】
例示的な実施形態では、ホスト装置110は、読み取り機能をオフにするように構成されているのがよいマイクロスイッチを含むのがよい。例示的な実施形態によれば、これは、RFID可能化小売りキャリッジバスケット100が、小売りキャリッジから取り外されたときか、或いは、その他の仕方で、さらに読み取りが実行される必要がないことが示されたときに、読み取り装置をオフにするのに使用されることができる。
【0043】
今、例示的な
図2を参照すると、
図2は、RFID可能化小売りキャリッジ200の例示的な実施形態を示している。例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジ200は、改装小売りキャリッジから形成されるのがよく、1つまたはそれ以上のバスケット202、および、RFID可能化小売りキャリッジバスケット204を含むのがよく、RFID可能化小売りキャリッジバスケット204は、小売りキャリッジの1つまたはそれ以上のバスケット202内に嵌合するように構成されているのがよい。例えば、
図2に示されている例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジバスケット204は、下側バスケット202内に嵌合するように寸法決めされているのがよい。いくつかの例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジバスケット204は、下側バスケット内のアイテムのRFIDタグを読み取ることができるのがよく、上側バスケット内のアイテムのRFIDタグをも読み取ることができるのがよい。
【0044】
図2に示されている例示的な実施形態では、RFID可能化小売りバスケット204は、単一部品であるのがよい。これは、所望ならば、RFID可能化小売りバスケット204内に配置された材料のすべてを保持しながら、RFID可能化小売りバスケット204が小売りキャリッジ202から取り外されることができることを可能にすることができる。これは、RFID可能化小売りバスケット204ための代替的な使用および構成を可能にすることができる。
【0045】
例えば、例示的な実施形態によれば、RFID可能化小売りバスケット204は、小売りキャリッジから取り外されることができ、読み取られる前に勘定カウンタ上に置かれることができる。次いで、RFID可能化小売りバスケット204は、勘定カウンタ上のホスト装置に、或いは、(勘定カウンタの下に配置された誘導性課金器のような)ホスト装置の要素に結合されることができ、次いで、RFID可能化小売りバスケット204の内容物が読み取られることができる。これは、カート内にRFID可能化小売りバスケット204を配置させる、すなわち、バッテリ、または他の移動性電源の使用ではなく、勘定カウンタへの接続部を介してRFID可能化小売りバスケット204に電力が供給されることを可能にしながら、RFID可能化小売りバスケット204内のアイテムの全てのRFIDタグを瞬時に読み取るという利点の多くを提供することができる。
【0046】
もう1つの例示的な実施形態では、顧客が、再使用可能なショッピングバッグと同様な、顧客が小売店に持ち込むことができる自身のRFID可能化小売りバスケット204を所有することが望ましいことがある。これは、例えば、バーコードシステムに対してRFIDの使用に移行する費用を緩和することができ、ユーザーを変化に慣らすことができる。かかる実施形態、または、RFID可能化小売りキャリッジバスケット204が取り外されることを意図し、或いは、スタンドアローン装置として機能することを意図している他の実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジバスケット204は、1つまたはそれ以上のハンドル、若しくは1つまたはそれ以上のストラップのような、RFID可能化小売りキャリッジバスケット204を支持するユーザーの能力を向上させるための1つまたはそれ以上の特徴を含むのがよい。
【0047】
今、例示的な
図3を参照すると、
図3は、RR可能化小売りキャリッジ300の例示的な実施形態を示しており、このRR可能化小売りキャリッジ300は、複数のバスケット302を有し、且つ、RR可能化小売りキャリッジ300の下側バスケット302内に設置されたRR可能化小売りキャリッジバスケット304を有している。例示的な実施形態では、1つまたはそれ以上の商品が、RR可能化小売りキャリッジバスケット304内に置かれることができる。これらの商品は、これらの商品がカート内に置かれたことを示す、RR可能化小売りキャリッジバスケット304によって読み取られることができるRFIDタグを有するのがよい。
【0048】
今、例示的な
図4を参照すると、
図4は、RFID可能化小売りキャリッジ400の例示的な実施形態を示しており、このRR可能化小売りキャリッジ400は、複数のバスケット402を有し、且つ、RR可能化小売りキャリッジ300の下側バスケット302内に設置されたRR可能化小売りキャリッジバスケット404を有している。例示的な実施形態では、RR可能化小売りキャリッジバスケット404は、いかなる鉛直方向の壁も有しないのがよく、例えば、例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジバスケット404は、中にアンテナが配置されているRR可能化小売りキャリッジバスケット404の下側部分だけから形成されているのがよく、ここで、RFID可能化小売りキャリッジバスケット404は、小売りキャリッジ404のバスケットの下に取り付けられているのがよいトレーである。例示的な実施形態では、小売りキャリッジ400の既存のバスケット402は、鉛直方向の壁が不必要であるように十分にRF伝送を阻止するのがよく、もう1つの例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジバスケット404のアンテナは、ユーザーがたまたまカート内で通過させたにすぎない商品のRFIDタグを読み取る危険なしに、ユーザーがカート内に置いた商品のRFIDタグの読み取りを可能にするように十分に近接場であるのがよい。
【0049】
今、例示的な
図5を参照すると、
図5は、RFIDシステムが改装取り付けされる第1の段階の小売りキャリッジ500を示すことができる。例示的な実施形態によれば、RFIDシステムは、小売りキャリッジのバスケット502内に配置されるのがよい。電力若しくはデータケーブル(または両方)であることができる1つまたはそれ以上のケーブル504が、小売りキャリッジ500のバスケットから外に送られることができ、ホスト装置に接続されることができる。
【0050】
今、例示的な
図6を参照すると、
図6は、RFID可能化小売りキャリッジバスケットの利点を証明するような仕方で小売りキャリッジ600の例示的な実施形態を示すことができる。例示的な実施形態では、RFIDタグが改装取り付けされ、小売りキャリッジ600のバスケット602の外側に位置する1つまたはそれ以上の1つまたはそれ以上のアイテム604の隣に配置されるのがよい。例示的な実施形態では、小売りキャリッジ600のバスケット602は、小売りキャリッジ600の隣に位置するアイテム604が、小売りキャリッジ600内に位置するアンテナによって読み取られないように、RF伝送から十分に遮蔽されているのがよい。
【0051】
今、例示的な
図7を参照すると、小売りキャリッジのバスケットを改装するために使用されることができる側方パネル700の例示的な実施形態を示すことができる。例示的な実施形態によれば、側方パネル700は、RF場を収容するために、FR伝送を緩和するように構成されているのがよい材料から主として形成されているのがよい。側方パネル700はまた、RF場に対して反射性であるのがよく、カート内に投射されるのがよいRF場を向上させるために使用されることができる材料のストリップ704のような部分を有するのがよい。例示的な実施形態では、材料のストリップ704は、マイラ(Mylar(登録商標))、或いは、所望のような任意の他のかかる材料であるのがよい。
【0052】
例示的な実施形態では、側方パネル700は、側方パネル700が特定の小売りキャリッジ内に配置されるのを可能にすることができる種々の形状の任意のものを有するのがよい。例えば、例示的な実施形態によれば、特定の小売りキャリッジのバスケットは、前面から背面まで傾斜しているのがよく、したがって、側方パネル700は、反射性ストリップ704を有する端が下向きに向けられて、小売りキャリッジのバスケットの側壁に沿ってほぼ小売りキャリッジ内に嵌合するように傾斜しているのがよい。
【0053】
今、例示的な
図8を参照すると、
図8は、RFID可能化小売りキャリッジ800の内側図の例示的な実施形態を示すことができる。例示的な実施形態によれば、RFID可能化小売りキャリッジ800のバスケット802は、アンテナを含むのがよい下側インサート804を含むのがよく、且つ、前方インサート808を含むのがよい。例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジバスケット802は、左壁および右壁にまだインサートを備えていないのがよく、例示的な実施形態では。
図7のインサートのようなインサートが、RFID可能化小売りキャリッジバスケット802を完成させるために、RFID可能化小売りキャリッジ800に追加されるのがよい。
【0054】
例示的な実施形態では、アンテナ806が、下側インサート804に取り付けられているのがよい。例えば、例示的な実施形態によれば、アンテナ806は、アンテナ806を下側インサート804内に取り付けられたままに維持するように、ねじ、他のファスナ、接着材、或いは、別の方法によって取り付けられるのがよい。もう1つの例示的な実施形態では、アンテナ806および下側インサート804は、別個であるのがよい。
【0055】
今、例示的な
図9を参照すると、
図9は、RFID可能化小売りキャリッジ900の内側図の例示的な実施形態を示すことができる。例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジ900は、下側インサート904、前方インサート906、および、側方インサート908を含むのがよい。例示的な実施形態では、所望ならば、いくつかの小売りキャリッジのために、後方インサートが設けられていてもよい。例示的な実施形態では、商品910が、下側インサート904の頂部上に積み重ねられることができ、商品910のRFIDタグが、下側インサート904内に配置されたアンテナによって読み取られることができる。
【0056】
今、例示的な
図10および
図11を参照すると、
図10および
図11は、RFID可能化小売りキャリッジ1000、1100の内側図の例示的な実施形態を示すことができる。例示的な実施形態では、RFID可能化小売りキャリッジ1000、1100には、複数の隣接するバスケット1002、1102が形成されているのがよく、かかるバスケット1002、1102は、例えば、小さい物品を保持するために使用されることができる。これらのバスケット1002、1102の1つまたはそれ以上は、RFID可能化小売りキャリッジバスケット1004、1104であるのがよい。例示的な実施形態では、各バスケット1002、1102が、RFID可能化小売りキャリッジバスケット1004、1104であり、それらの各々は、近接場アンテナを備えているのがよく、かかる実施形態では、頂部バスケットの下側部分は、底部バスケットとは異なる材料、例えば、RF緩和材料で積層されているのがよい。
【0057】
今、例示的な
図12を参照すると、
図12は、RFID可能化小売りキャリッジまたは容器を使用することができる方法1200を示すフローチャートを示している。第1のステップ1202では、RFID可能化小売りキャリッジのRFIDの読み取り装置を付勢させるのがよく、例えば、いくつかの実施形態によれば、例えば、RFID可能化小売りキャリッジバスケットを小売りキャリッジから取り外すときに、電力を節約するために読み取り装置として機能するアンテナをオフにするマクロスイッチを設けるのがよく、所望ならば、第1のステップ1202で、マイクロスイッチを付勢させるのがよい。本発明はまた、1つの実施形態では、スイッチを使用せず、その結果、読み取り装置は、連続的に機能し、オフにされないことも考えている。もう1つの実施形態では、スイッチは、ユーザーが、機能を完全にオフにするのではなく、カートの下側部分を制御することを可能にする。別の実施形態では、連続的な、または、周期的なビームの途切れに応答する赤外線センサであるのがよい。さらに、スイッチはまた、RFアンテナがオフにされる前に所定量の圧力が必要とされる感圧パッドであってもよい。さらに、感圧パッドはまた、ユーザーが、カートの電力レベルを指令する所定レベルの圧力を提供することによって、完全にオフにするのではなく、カートの電力レベルを制御することを可能にするように構成されることができる。前の実施形態は、カートの電力レベルが制御されていることを開示しているけれども、カートはまた、キャリッジバスケット、容器、若しくは、ショッピングカート、或いは他の小売りキャリッジであってもてよいことが理解されるべきである。
【0058】
次のステップ1204では、ユーザーは、小売りキャリッジ内に少なくとも1つのRFIDタグ付きアイテムを置くのがよい。いくつかの例示的な実施形態では、例えば、読み取り装置が、フィールドセンシングモーション検出を使用するように構成されているときには、小売りキャリッジ内にアイテムを置くユーザーの動き(または、小売りキャリッジへの重量の追加のようなキャリッジ内にアイテムを置く使用者の別の作用)が、アンテナを付勢させることができる。
【0059】
次のステップ1206では、RFアンテナが、追加されたアイテムの1つまたはそれ以上のRFIDタグを読み取るのがよい。例示的な実施形態では、これは、RFアンテナが、追加されたアイテムが何であるかのような、追加されたアイテムについての1つまたはそれ以上の特徴を決定することを可能にすることができる。ステップ1206は、所望ならば、一旦すべてのアイテムがカートに追加された後に(或いは、多数のアイテムが読み取られる場合に、一旦毎回アイテムがカートに追加された後に)、1回またはそれ以上繰り返されることができる。
【0060】
次のステップ1208では、小売りキャリッジ内のアイテムのリストが、ディスプレイスクリーンに伝送されるのがよい。ディスプレイは、所望ならば、任意の便利なディスプレイスクリーンであってよく、例えば、ディスプレイスクリーンは、ユーザーのスマートフォンのディスプレイスクリーンであってもよく、或いは、勘定場所と関連したディスプレイスクリーンであってもよく、或いは、任意の他のディスプレイスクリーンであってよい。
【0061】
次のステップ1209では、ユーザーは、RFアンテナによって読み取られたキャリッジ内のアイテムをレビューし/承認する若しくは承認しないことができるのがよい。ユーザーが、ディスプレイ上でアイテムをレビューし、承認する場合には、次いで、次のステップ1210が開始される。ユーザーが、アイテムをレビューし、承認しない場合には、ユーザーは、アイテムを追加するか、或いは、小売りカート1209Aからアイテムを取り除くのがよく、アイテムが追加された場合には、次のステップ1202、1204、または、1206が開始されるのがよく、アイテムが取り除かれた場合には、次のステップ1202または1206が開始されるのがよい。次いで、方法は、連続的に、
図12に示されているように、次のステップに進む。例示的な実施形態では、RFアンテナは、アイテムが取り除かれた場合に、ステップ1206で自動的にアイテムのRFIDタグを読み取り、それによって、使用者が、ステップ1202および1204をスキップすることを可能にする。例示的な実施形態では、これは、RFアンテナが、再び追加されたアイテムについての1つまたはそれ以上の特徴を決定するばかりでなく、アイテムがユーザーによってもはや所望されない場合に、ユーザーが、キャリッジからアイテムを取り除くことをも可能にする。方法ステップ1204(続けて通して方法ステップの残り)が、所望ならば、一旦毎回アイテムが追加され、或いはキャリッジ、容器、若しくはカートから取り除かれた後に(或いは、多数のアイテムが読み取られる場合に毎回アイテムが追加され、若しくは取り除かれた後に)、1回またはそれ以上繰り返されるのがよく、その情報は、ディスプレイに伝送されることになる。
【0062】
次のステップ1210では、ユーザーは、アイテムの支払いをすることができるのがよい。例えば、例示的な実施形態によれば、ユーザーは、特定のアプリを使用することによってスマートフォン上に小売りキャリッジ内のアイテムのリストを表示することができ、同じアプリを使用して、例えば、記憶されたクレジットカード情報を使用して、小売りキャリッジ内のすべてのアイテムの支払いをすることができる。代替的には、ユーザーは、小売り業者によって稼働されるポイントオブセール(POS)システムでアイテムの支払いをすることができる。
【0063】
次のステップ1212では、アイテムの支払いをした後に、ユーザーは、アイテムをバスケットから取り出し、バスケットを小売り業者に戻すのがよい。
【0064】
上記の説明および添付の図面は、本発明の原理、好ましい実施形態、および、作動モードを示している。しかしながら、本発明は、上記の特定の実施形態に制限されるものと解釈すべきでない。上記の実施形態の追加の変形が、当業者によって理解されるであろう(例えば、本発明のいくつかの構成に関連した特徴が、所望ならば、代わりに、本発明の任意の他の構成に関連することができる)。
【0065】
したがって、上記の実施形態は、制限的ではなく例示とみなされるべきである。したがって、それらの実施形態の変形が、以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく当業者によってなされることができることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0066】
100 RFID可能化小売りキャリッジバスケット
102 構造ライナ
104 アンテナ
106 RF緩和材料
108 電波反射性材料
110 ホスト装置
112 マイクロプロセッサ
114 電源
116 ディスプレイスクリーン
200 RFID可能化小売りキャリッジ
202 バスケット
204 RFID可能化小売りキャリッジバスケット
300 RFID可能化小売りキャリッジ
302 バスケット
304 RFID可能化小売りキャリッジバスケット
400 小売りキャリッジ
402 バスケット
404 RFID可能化小売りキャリッジバスケット
500 小売りキャリッジ
502 バスケット
504 ケーブル
600 小売りキャリッジ
602 バスケット
604 RFIDタグ
700 側方パネル
702 無線周波数伝送を緩和するように構成されている材料
704 RF反射性材料のストリップ
800 RFID可能化小売りキャリッジ
802 RFID可能化小売りキャリッジバスケット
804 下側インサート
806 アンテナ
900 RFID可能化小売りキャリッジ
902 バスケット
904 下側インサート
906 前方インサート
908 側方インサート
910 商品
1000 RFID可能化小売りキャリッジ
1002 バスケット
1004 RFID可能化小売りキャリッジバスケット
1100 RFID可能化小売りキャリッジ
1102 バスケット
1104 RFID可能化小売りキャリッジバスケット