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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-11
(45)【発行日】2022-11-21
(54)【発明の名称】部材間接続アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/98 20060101AFI20221114BHJP
   E04H 9/02 20060101ALI20221114BHJP
   F16F 15/06 20060101ALI20221114BHJP
【FI】
E04B1/98 L
E04H9/02 351
F16F15/06 F
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020506309
(86)(22)【出願日】2018-04-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-11
(86)【国際出願番号】 US2018027546
(87)【国際公開番号】W WO2018191652
(87)【国際公開日】2018-10-18
【審査請求日】2021-04-13
(31)【優先権主張番号】62/485,201
(32)【優先日】2017-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519367245
【氏名又は名称】ノベル・ストラクチャーズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100117640
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 達己
(72)【発明者】
【氏名】マクマナス,パトリック
(72)【発明者】
【氏名】パケット,ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ペーターセン,ジャック
【審査官】須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-026116(JP,A)
【文献】特開2001-207679(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0062648(US,A1)
【文献】特開2007-077745(JP,A)
【文献】特開平09-221852(JP,A)
【文献】特開2012-189174(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0000103(US,A1)
【文献】国際公開第2011/158289(WO,A1)
【文献】特開2014-095287(JP,A)
【文献】特表2010-528234(JP,A)
【文献】特表2016-537528(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/24
E04B 1/62-1/99
E04H 9/00-9/16
F16F 7/00-7/14
F16F 15/00-15/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部材間接続アセンブリにおいて、
層状構成で隣接して構成された少なくとも2つの平面接続ブラケットを備え、
前記接続ブラケットのそれぞれは、前記接続ブラケットを第1の構造部材または隣接接続ブラケットに結合するための第1の接続部材からなり、
前記接続ブラケットのそれぞれは、前記接続ブラケットを第2の構造部材または隣接接続ブラケットに結合するための第2の接続部材からなり、
前記接続ブラケットのそれぞれは、前記第1の接続部材と前記第2の接続部材との間に配置された少なくとも1つの融合構造からなり、前記融合構造は、所定の荷重条件の適用時に変形するように動作可能であり、
前記融合構造は、所定の荷重条件の適用時に前記第1の接続部材と前記第2の接続部材との間の非弾性変形を可能にする少なくとも1つの非弾性曲げヒンジ位置を形成可能な少なくとも1つの融合要素からなり、
第1の接続ブラケットの前記第1の接続部材は、前記第1の構造部材に結合され、
前記第1の接続ブラケットの前記第2の接続部材は、第2の接続ブラケットの前記第1の接続部材に結合され、
前記第2の接続ブラケットの前記第2の接続部材は、前記第2の構造部材に結合された、部材間接続アセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記ヒンジ位置は、前記融合要素の減少した厚さを含む、部材間接続アセンブリ。
【請求項3】
請求項1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記融合要素は、直線、傾斜、テーパー、または湾曲を含む形状である、部材間接続アセンブリ。
【請求項4】
請求項1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記所定の荷重は、前記第1の構造部材および前記第2の構造部材の弾性降伏荷重よりも小さい、部材間接続アセンブリ。
【請求項5】
請求項1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記アセンブリの複数の側部にガイド要素が配置されて、加えられた前記荷重の方向に名目上直交する変形に抗する、部材間接続アセンブリ。
【請求項6】
請求項5に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記ガイド要素は、直線、傾斜、ねじれ、階段状、または湾曲などの形状である、部材間接続アセンブリ。
【請求項7】
請求項5に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記ガイド要素は、前記第1の構造部材または前記第2の構造部材に結合されるか、または前記第1の構造部材または前記第2の構造部材と一体構造である、部材間接続アセンブリ。
【請求項8】
請求項5に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記ガイド要素は、1つ以上の前記接続ブラケットに結合されているか、または1つ以上の前記接続ブラケットと一体構造である、部材間接続アセンブリ。
【請求項9】
請求項1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記融合要素が部分的または完全に空隙を画定し、前記空隙は、弾性剛性、非弾性剛性、および/または減衰を高めるために、エラストマー、繊維強化ポリマー、コンクリート、セメント質、および圧電物質のいずれか1つの材料で満たされた、部材間接続アセンブリ。
【請求項10】
請求項1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記第1の構造部材は、梁または留め具の内の1つであり、前記第2の構造部材は、柱またはガセットの内の1つである、部材間接続アセンブリ。
【請求項11】
請求項1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記接続ブラケットの各々の前記第1の接続部材は、前記第1の構造部材に結合され、前記接続ブラケットの各々の前記第2の接続部材は、前記第2の構造部材に結合された、部材間接続アセンブリ。
【請求項12】
請求項に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記第2の接続ブラケットは、複数の接続ブラケットが配置されるとともに前記第1の接続ブラケットと前記最後の接続ブラケットとの間で直列に接続されるように繰り返されている、部材間接続アセンブリ。
【請求項13】
請求項に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記第1の接続ブラケットおよび前記第2の接続ブラケットは、反対方向に配置された、部材間接続アセンブリ。
【請求項14】
請求項に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記接続ブラケットのうちの1つ以上は、隣接する接続ブラケットとは反対の方向に配置された、部材間接続アセンブリ。
【請求項15】
請求項12に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記接続ブラケットの1つ以上は、隣接する接続ブラケットとは反対の方向に配置された、部材間接続アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、限定する訳ではないが地震および進行性崩壊の構造耐荷重システムなどの構造耐荷重システムの部材間接続を容易にするために使用されるアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかのデバイス、またはブラケットは、2つの部材間の比較的大きな変形が接続デバイスの個々の要素内の非弾性曲げ変形(回転)によって受け入れられる、構造用途向けに開発されている。これらのデバイスの独自性は、鋼などの、弾性-非弾性または弾性-塑性の材料を使用することで、部材間の構造的完全性または耐荷重性が維持されて予測可能であることである。そのようなデバイスの例は、特許出願US2002/0184836A1、PCT/US2011/042721、US8683758B2、およびUS9514907B2で提供されている。これらの各ケースでは、構造部材間の強度および変形能力は、構造部材を接続する個々のブラケットの強度および変形能力によって制限されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、複数の平面接続ブラケットを含む部材間接続アセンブリを対象とし、それぞれ、配置された1つ以上の非弾性せん断または曲げヒンジ位置の進展時に既知の静的荷重容量と信頼できる非弾性変形容量とを提供し、アセンブリ強度、変形能力、またはその両方を向上させるために層構造で配置されている。さらに、アセンブリは、付与された荷重及び変形の意図された方向に直交するすべての方向への著しい移動を防ぐ横方向の拘束を含んでいる。個々のブラケットは一般に、第1の構造部材への接続のために第1の融合構造の一方の側部に結合された第1の接続要素を含んでいる。ブラケット内の第1の融合構造の反対側の端部は、第2の構造部材への接続または隣接する類似の第2の融合構造への直列接続のための最後の接続要素を含んでおり、それはその後に複数回繰り返されることができる。最終的に、直列の最後の融合構造は、第2の構造部材の接続のための最後の融合接続要素を含んでいる。融合構造内の融合要素は、特定の及び既知のヒンジ位置および条件を提供する複数の幾何学的配向のうちの1つを含んでもよい。融合構造は直列に相互接続され、最初の融合構造の最初の接続要素と最後の融合構造の最後の接続要素との間に受けられる総変形は、ブラケット内のすべての個々の融合構造によって受けられる変形の合計である。ブラケットは、融合要素構造とは別個の要素であるか、融合要素構造と一体構造である横方向の拘束具を含んでいる。
【0004】
融合要素は、円形、楕円形、正方形、長方形、六角形、八角形、「S」字形、「Z」字形、または他の同様の幾何学的断面形状の融合要素構造を作成するように部分的または全体的に構成されている。複数の融合要素構造は、平面接続ブラケットが作成されるように直列融合接続要素で相互接続されている(例については、図1から図4を参照)。融合要素構造における補強要素の他の形状および使用法も本発明の範囲内にある。ブラケットの平面内の横方向の拘束具(図1から図4のブラケットの上下に表示)は、ブラケットとは独立した要素で構成されて第1の構造部材および第2の構造部材のうちの1つに接続されている、またはブラケットの延長部としてブラケットと一体構造になっている。
【0005】
一実施形態では、複数のブラケットは、直接または隣接するブラケットの第1の接続要素を介して第1の構造部材に接続された各ブラケットの第1の接続要素と平行に層状構造に配置され、各ブラケットの最後の接続要素は、直接または隣接するブラケットの最後の接続要素を介して、第2の構造部材に接続されている(図5を参照)。アセンブリの強度は、個々のブラケットの強度の合計である。アセンブリの変形能力は、アセンブリ内の個々のブラケットの中の最小である。使用中、1つ以上のアセンブリは、地震または他の同様の事象に遭遇する可能性のある構造の全体にわたって主要構造部材の一端または両端に配置されていてもよい。地震による事象にさらされる建物構造の場合、各ブラケット内の1つまたは複数の融合要素に非弾性変形が生じる。融合要素の非弾性変形は、地震力及び変位を吸収するように作用し、これにより、主要構造部材および接続部品の弾性の完全性を保持する。
【0006】
第2の実施形態では、複数のブラケットは、第1のブラケットの第1の接続要素が第1の構造部材に接続され、第1のブラケットの最後の接続要素が第2のブラケットの第1の接続要素に接続され、第2のブラケットの最後の接続部材は、第2の構造部材に接続されるか、隣接するブラケットの第1の接続要素に接続されて、直列に層状構造で配置されており、その後、任意の倍数で繰り返されていてもよい。最終的に、直列の最後のブラケットの最後の接続要素は、第2の構造部材に接続されている。アセンブリの変形能力は、個々のブラケットの変形能力の合計である。アセンブリの強度は、アセンブリ内の個々のブラケットの内の最小である。隣接するブラケットは、反対方向(図7参照)で同じ方向(図6参照)に配置されてもよい。
【0007】
別の実施形態では、エラストマー、ポリマーおよび強化ポリマー、コンクリートまたはセメント系グラウト、または他の既知の材料を含むがこれらに限定されない材料は、弾性剛性、非弾性剛性、および/または減衰の増加を提供するために、ブラケットを包む融合要素または横拘束要素によって全体的にまたは部分的に囲まれた空隙に配置されてもよい。
【0008】
個々の融合要素、融合要素構造、または接続ブラケットの全体は、鋼板からの切断、鋳造、溶接形状の構築、機械加工、板を冷間曲げして形成、押出または熱間圧延、類似または非類似材料の構成の積層、または他の製造または製造プロセスからの成形などの既知の製造プロセスを介して、主に構造用鋼である金属から形成されていてもよい。一実施形態では、本発明の接続ブラケットは単一構造である。しかしながら、他の既知の材料および製造プロセスも本発明の範囲内にある。
【0009】
直列および並列の組み合わせで配置されたブラケットで構成された個々のアセンブリは、本発明の範囲内にある。また、同じ方向に平行に、反対の方向に平行に配置されたブラケットの組み合わせからなる個々のアセンブリは、本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付図面は本明細書の一部を形成し、それと併せて読まれるべきであり、様々な図において類似または類似の部分を示すために類似の参照番号が使用されている。
図1】本発明の教示による、「S」字型の融合要素および相互接続要素の構成を備えた部材間接続ブラケットの実施形態の側面図である。
図2】本発明の教示による、円形の融合要素構造を有する部材間接続ブラケットの実施形態の側面図である。
図3】本発明の教示による、内部補強要素を有する長方形の融合構造を有する部材間接続ブラケットの実施形態の側面図である。
図4】本発明の教示による螺旋状構成の3次元パターン(このページの面内およびページの面外の両方に傾斜)で配置された融合要素を有する部材間接続ブラケットの実施形態の側面図である。
図5】接続ブラケットが平行に配置された部材間接続アセンブリの上面図であり、本発明の教示による技術により、各ブラケットの第1端は第1の構造部材に接続され、各ブラケットの最後の端は第2の構造部材に接続されている
図6】第1の構造部材に接続された第1ブラケットの第1端と直列に同じ方向に配置された接続ブラケットを有する部材間接続アセンブリの上面図であり、本発明の教示により、第1のブラケットの最後の単純は第2のブラケットの第1端に接続され、第2のブラケットの最後の端は第3のブラケットの第1端に接続され、第3のブラケットの最後の端は第2の構造部材に接続されている。
図7】第1の構造部材に接続された第1ブラケットの第1端と直列に反対方向に配置された接続ブラケットを有する部材間接続アセンブリの上面図であり、本発明の教示により、第1ブラケットの最後の端は第2ブラケットの第1端に接続され、第2のブラケットの最後の端は第3のブラケットの第1端に接続され、第3のブラケットの最後の端は第2の構造部材に接続されている。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の本発明の詳細な説明は、本発明を実施することができる特定の実施形態を示す添付の図面を参照する。実施形態は、当業者が本発明を実施できるように、本発明の態様を十分に詳細に説明することを意図している。本発明の範囲の趣旨から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、変更を加えることができる。本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義され、したがって、説明は限定的な意味で解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる同等物の範囲を限定しない。
【0012】
図1に示すように、本発明の接続ブラケット10が示されており、接続ブラケット10は、第1の接続要素21a、第2の接続要素22a、および第1と第2の接続要素21aおよび22a間に配置された相互接続要素24aによって相互接続された一連の融合要素23aを含んでいる。加えられた力の方向の相対的な変形は、変形された形状10bと変形されていない形状10aとの比較によって示されている。変形された形状10bは、荷重を加える前のブラケット10の状態を表している。変形されていない形状10aは、融合要素23aの非弾性変形をもたらす荷重を加えた後のブラケット10の状態を表している。融合要素23aおよび相互接続要素24aは、第1の接続要素21aに対する第2の接続要素22aの全体的な変形(Δ)26aが加えられた力の方向における各融合要素の適用された個々の変形(δ)25aの合計に等しくなるように配置されている。
【0013】
図1は、融合要素23aおよび相互接続要素24aが「S」形状のパターンで直列に配置された接続ブラケット10の実施形態を示しているが、本発明の範囲の主旨から逸脱することなく、同じ一般的な効果を達成する任意のパターンを使用することができる。さらに、図1は、圧縮荷重下で安定性を提供し、加えられた荷重の方向に名目上直交する変形に抵抗するために、ガイド要素20aを接続ブラケットの複数の側に配置できる実施形態を示している。
【0014】
図2は、本発明の一実施形態を示し、接続ブラケットは、第1の接続要素21bと、第2の接続要素22bと、第1および第2の接続要素21b及び22bの間に配置された相互接続要素24bによって相互接続された一連の融合要素23bとを含んでいる。融合要素23bは、融合形状27aを形成するために円形に構成されているが、この形状は、本発明の範囲の主旨から逸脱しなければ、任意の断面であってもよい。加えられた力の方向の相対的な変形は、変形された形状11bと変形されていない形状11aとの比較によって示されている。変形された形状11bは、荷重をかける前のブラケット11の状態を表している。変形していない形状11aは、融合要素23bの非弾性変形をもたらす荷重をかけた後のブラケット11の状態を表している。融合要素23bおよび相互接続要素24bは、第1の接続要素21bに対する第2の接続要素22bの全体的な変形(Δ)26bが、加えられた力の方向における各融合要素の個々の変形(δ)25bの合計と等しくなるように配置されている。
【0015】
図2は、ガイド要素20bが接続ブラケットの複数の側部に配置され、圧縮荷重下で安定性を提供し、加えられた荷重の方向に対して名目上直交する変形に抵抗する実施形態を示している。
【0016】
図3は、接続ブラケット12が第1の接続要素21c、第2の接続要素22c、および第1および第2の接続要素21cおよび22cの間に配置された相互接続要素24cによって相互接続された一連の融合要素23cを含む本発明の一実施形態を示している。融合要素23cおよび相互接続要素24cは、融合構造27bを作成するために補強要素28とともに長方形に構成されているが、この形状および/または補強構成は、本発明の範囲の主旨から逸脱することなく任意の断面であってもよい。加えられた力の方向の相対的な変形は、変形された形状12bと変形されていない形状12aとの比較によって示されている。変形された形状12bは、荷重を加える前のブラケット12の状態を表している。変形されていない形状12aは、融合要素23cの非弾性変形をもたらす荷重を加えた後のブラケット12の状態を表している。融合要素23cおよび相互接続要素24cは、第1の接続要素21cに対する第2の接続要素22cの全体的な変形(Δ)26cが、加えられた力の方向における各融合要素の個々の変形(δ)25cの合計に等しくなるように配置されている。
【0017】
図3は、ガイド要素20cが接続ブラケットの複数の側部に配置され、圧縮荷重下で安定性を提供し、加えられた荷重の方向に名目上直交する変形に抵抗する実施形態を示している。
【0018】
図4は、接続ブラケット13が第1の接続要素21dと、第2の接続要素22dと、第1および第2の接続要素21d及び22dの間に配置された一連の融合要素23dとを含む本発明の一実施形態を示している。融合要素23dは、3次元パターン(ページの面内およびページの面外の両方で傾斜)で螺旋構造に配置されるが、融合要素23dの傾斜および関節は本発明の範囲の主旨から逸脱する他のパターンに変えることができる。加えられた力または強制変位の方向の相対的な変形は、変形された形状13bと変形されていない形状13aとの比較によって示されている。変形された形状13bは、荷重を加える前のブラケット13の状態を表している。変形されていない形状13aは、融合要素23dの非弾性変形をもたらす荷重を加えた後のブラケット13の状態を表している。融合要素23dは、第1の接続要素21dに対する第2の接続要素22dの全体的な変形(Δ)26dが、加えられた力の方向における各融合要素の個々の変形(δ)25dの合計に等しいように配置されている。
【0019】
図4は、圧縮荷重下で安定性を提供し、加えられた荷重または強制変位の方向に名目上直交する変形に抗するために、ガイド要素20dを接続ブラケットの複数の側部に配置することのできる実施形態を示している。
【0020】
接続ブラケット10、11、12、および13の追加の実施形態の融合要素の同様の非弾性回転は、同様に機能し、融合要素が負荷に耐え、接続された構造部材間の全体的な非弾性変形を受ける。本発明の実質的な利点の1つは、ハリケーン、地震、爆発などのかなりの荷重事象を経験すると、接続ブラケットが荷重事象を吸収、消散、および応答するのに必要なすべての非弾性挙動を経験できることである。そのため、このような事象の後、ほとんどの場合、主要構造部材または構造全体の大部分を交換するのではなく、降伏した接続ブラケットを交換することで建物を修復することができる。これは、かなりの経済的節約の可能性をもたらす。
【0021】
本発明の範囲の主旨から逸脱することなく、同様の幾何学的特徴を有するブラケットを組み立てるための任意のプロセスを使用することができる。さらに、地震荷重などの1つ以上の特定の種類の荷重に関して例が説明されたが、説明された接続および構造装置は、これに限定されないが、爆風、風、熱、重力、土壌変位などから生じるものを含む土壌負荷などのその他の種類の荷重に使用されることができる。
【0022】
図5は、本発明の一実施形態を示し、本発明の教示により、接続アセンブリ14は、第1の接続ブラケット31aと、第2の接続ブラケット32aと、第3の接続ブラケット33aとを含み、それぞれ、第1の構造部材61aにそれぞれ接続された各ブラケット31a、32aおよび33aの第1の接続要素41a、42a、43aと、第2の構造部材62aにそれぞれ接続された各ブラケット31a、32aおよび33aの最後の接続要素51a、52aおよび53aとが、平行な構成で配置された実施形態10、11、12および13の1つと同様の形状で構成されている。構造ファスナ64aは、ボルトとして概念的に示されているが、本発明の範囲から逸脱することなく、他のタイプの構造的ファスナを使用することができる。ガイド要素63aはプレートとして示されているが、本発明の範囲から逸脱することなく他の構成のガイド要素を使用することもできる。
【0023】
図6は、本発明の一実施形態を示しており、本発明の教示により、接続アセンブリ15は、第1の接続ブラケット31bと、第2の接続ブラケット32bと、第3の接続ブラケット33bとを含み、第1のブラケット31bの第1の接続要素41bが第1の構造部材61bに接続され、第1ブラケット31bの最後の接続要素51bが第2のブラケット32bの第1の接続要素42bに接続され、第2のブラケット32bの最後の接続要素52bが第3のブラケット33bの第1の接続要素43bに接続され、第3のブラケット33bの最後の接続要素53bが第2の構造部材62bに接続されて直列構造に配置された実施形態10、11、12および13の1つと同様の形状を含んでいる。構造ファスナ64bは、本発明の範囲から逸脱することなく他のタイプの構造ファスナを使用することができるが、だぼ式ファスナとして概念的に示されている。ガイド要素63bは、中実の段付き要素として示されているが、本発明の範囲から逸脱することなく、ガイド要素の他の構成を使用することもできる。
【0024】
図7は、本発明の一実施形態を示し、本発明の教示により、接続アセンブリ16は、第1の接続ブラケット31cと、第2の接続ブラケット32cと、第3の接続ブラケット33cとを含み、それぞれ、第1のブラケット31cの第1の接続要素41cが第1の構造部材61cに接続され、第1のブラケット31cの最後の接続要素51cが第2のブラケット32cの第1の接続要素42cに接続され、第2ブラケット32cの最後の接続要素52cは第3のブラケット33cの第1の接続要素43cに接続され、第3のブラケット33cの最後の接続要素53cは第2の構造部材62bに接続されて、直列構成の反対方向に配置された実施形態10、11、12、および13の1つと同様の形状を含んでいる。構造ファスナ64cは、だぼ式ファスナとして概念的に示されているが、本発明の範囲から逸脱することなく他のタイプの構造ファスナを使用することができる。
【0025】
以上のことから、本発明は、明らかであり構造に固有の他の利点とともに、上記のすべての目標および目的を達成するのに十分に適合したものであることがわかるであろう。
特定の機能およびサブコンビネーションは有用であり、他の機能およびサブコンビネーションを参照せずに使用できることが理解されよう。これは、特許請求の範囲によって意図されており、その範囲内にある。
【0026】
本発明の範囲から逸脱することなく本発明の多くの可能な実施形態を作成することができるため、本明細書に記載または添付図面に示されるすべての事項は、限定的な意味ではなく、例示として解釈されることを理解されたい。
(項目1)
部材間接続アセンブリにおいて、
層状構成で隣接して構成された少なくとも2つの平面接続ブラケットを備え、
前記接続ブラケットのそれぞれは、前記接続ブラケットを第1の構造部材または隣接接続ブラケットに結合するための第1の接続部材からなり、
前記接続ブラケットのそれぞれは、前記接続ブラケットを第2の構造部材または隣接接続ブラケットに結合するための第2の接続部材からなり、
前記接続ブラケットのそれぞれは、前記第1の接続部材と前記第2の接続部材との間に配置された少なくとも1つの融合構造からなり、前記融合構造は、所定の荷重条件の適用時に変形するように動作可能であり、
前記融合構造は、所定の荷重条件の適用時に前記第1の接続部材と前記第2の接続部材との間の非弾性変形を可能にする少なくとも1つの非弾性曲げヒンジ位置を形成可能な少なくとも1つの融合要素からなる、部材間接続アセンブリ。
(項目2)
項目1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記ヒンジ位置は、前記融合要素の減少した厚さを含む、部材間接続アセンブリ。
(項目3)
項目1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記融合要素は、直線、傾斜、テーパー、または湾曲を含む形状である、部材間接続アセンブリ。
(項目4)
項目1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記所定の荷重は、前記第1の構造部材および前記第2の構造部材の弾性降伏荷重よりも小さい、部材間接続アセンブリ。
(項目5)
項目1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記アセンブリの複数の側部にガイド要素が配置されて、加えられた前記荷重の方向に名目上直交する変形に抗する、部材間接続アセンブリ。
(項目6)
項目5に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記ガイド要素は、直線、傾斜、ねじれ、階段状、または湾曲などの形状である、部材間接続アセンブリ。
(項目7)
項目5に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記ガイド要素は、前記第1の構造部材または前記第2の構造部材に結合されるか、または前記第1の構造部材または前記第2の構造部材と一体構造である、部材間接続アセンブリ。
(項目8)
項目5に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記ガイド要素は、1つ以上の前記接続ブラケットに結合されているか、または1つ以上の前記接続ブラケットと一体構造である、部材間接続アセンブリ。
(項目9)
項目1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記融合要素が部分的または完全に空隙を画定し、前記空隙は、弾性剛性、非弾性剛性、および/または減衰を高めるために、エラストマー、繊維強化ポリマー、コンクリート、セメント質、および圧電物質のいずれか1つの材料で満たされた、部材間接続アセンブリ。
(項目10)
項目1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記第1の構造部材は、梁または留め具の内の1つであり、前記第2の構造部材は、柱またはガセットの内の1つである、部材間接続アセンブリ。
(項目11)
項目1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記接続ブラケットの各々の前記第1の接続部材は、前記第1の構造部材に結合され、前記接続ブラケットの各々の前記第2の接続部材は、前記第2の構造部材に結合された、部材間接続アセンブリ。
(項目12)
項目1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、第1の接続ブラケットの前記第1の接続部材は、前記第1の構造部材に結合され、
前記第1の接続ブラケットの前記第2の接続部材は、第2の接続ブラケットの前記第1の接続部材に結合され、
前記第2の接続ブラケットの前記第2の接続部材は、前記第2の構造部材に結合された、部材間接続アセンブリ。
(項目13)
項目1に記載の部材間接続アセンブリにおいて、
第1の接続ブラケットの前記第1の接続部材は、前記第1の構造部材に結合され、
前記第1の接続ブラケットの前記第2の接続部材は、第2の接続ブラケットの前記第1の接続部材に結合され、
前記第2の接続ブラケットの前記第2の接続部材は、最後の接続ブラケットの前記第1の接続部材に結合され、
前記最後の接続ブラケットの前記第2の接続部材は、前記第2の構造部材に結合された、部材間接続アセンブリ。
(項目14)
項目13に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記第2の接続ブラケットは、複数の接続ブラケットが配置されるとともに前記第1の接続ブラケットと前記最後の接続ブラケットとの間で直列に接続されるように繰り返されている、部材間接続アセンブリ。
(項目15)
項目12に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記第1の接続ブラケットおよび前記第2の接続ブラケットは、反対方向に配置された、部材間接続アセンブリ。
(項目16)
項目13に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記接続ブラケットのうちの1つ以上は、隣接する接続ブラケットとは反対の方向に配置された、部材間接続アセンブリ。
(項目17)
項目14に記載の部材間接続アセンブリにおいて、前記接続ブラケットの1つ以上は、隣接する接続ブラケットとは反対の方向に配置された、部材間接続アセンブリ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7