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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-11
(45)【発行日】2022-11-21
(54)【発明の名称】連携監視設備
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20221114BHJP
   E05B 49/00 20060101ALI20221114BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20221114BHJP
   G06K 7/12 20060101ALI20221114BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20221114BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20221114BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20221114BHJP
【FI】
H04N7/18 D
E05B49/00 Z
G06K7/14 017
G06K7/12
G06K7/10 372
G08B25/04 F
G08B25/00 510M
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021065614
(22)【出願日】2021-04-08
(62)【分割の表示】P 2017089017の分割
【原出願日】2017-04-28
(65)【公開番号】P2021132378
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2021-05-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079359
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 進
(72)【発明者】
【氏名】柏木 亨
【審査官】秦野 孝一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-191536(JP,A)
【文献】特開2011-243091(JP,A)
【文献】特開2013-225817(JP,A)
【文献】特開2014-13512(JP,A)
【文献】特開2016-127563(JP,A)
【文献】特開平11-212146(JP,A)
【文献】特開2011-149204(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
E05B 1/00-85/28
G06K 7/00-7/14
G08B 23/00-31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に設けられた所定の設備を制御する施設制御設備と前記施設に設けられた前記所定の設備を含む監視領域を監視カメラにより撮像して監視する監視カメラ設備とを連携させた連携監視設備に於いて、
前記所定の設備又は所定の設備近傍に設けられ、所定の設備管理情報が格納された情報体と、
前記監視カメラにより撮像された監視画像の中の前記情報体から前記設備管理情報を取得して前記監視画像内の前記設備に対応した位置に前記設備管理情報を重ねて前記監視画像を画面表示させる制御部と、
が設けられたことを特徴とする連携監視設備。
【請求項2】
請求項1記載の連携監視設備に於いて、
前記情報体に格納される前記設備管理情報は設備名称及び又は設備アドレスを含み、
前記監視画像から復元されて前記監視画像に重ねて画面表示される前記設備管理情報は少なくとも前記設備名称又は前記設備アドレスの一方を含むことを特徴とする連携監視設備。
【請求項3】
請求項1又は2記載の連携監視設備に於いて、
前記制御部は、前記監視カメラにより撮像された監視画像の中の複数の前記設備の前記情報体から前記設備管理情報を取得した場合、前記監視画像前記設備の各々に対応した位置に各設備に対応した前記設備管理情報を重ねて前記監視画像を画面表示させることを特徴とする連携監視設備。
【請求項4】
請求項1乃至何れかに記載の連携監視設備に於いて、
前記制御部は、前記設備の動作状態を前記監視画像内の前記設備に対応した位置に重ねて前記監視画像を画面表示させることを特徴とする連携監視設備。
【請求項5】
請求項1乃至何れかに記載の連携監視設備に於いて、
前記制御部は、前記設備の操作コマンドを前記監視画像内の前記設備に対応した位置に重ねて前記監視画像を画面表示させ、前記操作コマンドの画面操作を検出した場合に、当該操作コマンドに応じて前記設備を制御することを特徴とする連携監視設備。
【請求項6】
請求項1乃至何れかに記載の連携監視設備に於いて、
前記制御部は、前記情報体が設けられた前記設備を撮像する監視カメラのカメラシンボルが配置された施設地図を画面表示させ、前記カメラシンボルの選択操作が検出された場合に対応する前記監視カメラの監視画像を前記情報体に基づく前記設備管理情報を前記監視画像内の前記設備に対応した位置に重ねた状態で画面表示させることを特徴とする連携監視設備。
【請求項7】
請求項1乃至6何れかに記載の連携監視設備に於いて、
前記監視カメラは前記施設に設置されたカメラであることを特徴とする連携監視設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設に設置された設備を制御する施設制御設備と施設の監視領域を監視カメラにより撮像して監視する監視カメラ設備を連携させた連携監視設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィスビルなどの施設にあっては、施設の出入口の扉外側に設置したカードリーダ等の読取端末で、利用者が保有するカードから読み取った利用者ID情報を予め登録した利用者識別情報(以下(利用者ID)という)との一致を判別した場合に入退出管理制御装置に認証信号を送り、入退出管理制御装置からの制御信号により扉の電気錠を解錠する入退出管理設備を設置して関係者以外の第三者が施設内に入らないように管理している。
【0003】
読取端末と電気錠を信号線により接続した複数の入退出制御装置に対しては管理装置を設けており、入退出を許可する多数の利用者の利用者IDを管理装置で事前登録して一元的に管理しており、入退出制御装置毎に分けて管理装置から利用者IDをダウンロードして読取端末に登録することで、施設に入ることを許可された利用者をそのカード読取により認識可能としている。
【0004】
また、オフィスビルなどの施設にあっては、施設の出入口に設置された扉付近を監視カメラにより撮像し、警備室等のモニタ装置に監視画像を表示すると共に録画装置に録画させる監視カメラ設備が設置されている。
【0005】
このような入退出管理設備と監視カメラ設備が設けられた施設にあっては、出入口に設置された扉の管理として、モニタ画面を切り替えて出入口の状況を確認しながら電気錠の遠隔操作により扉の施錠と解錠を行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2010-133182号公報
【文献】特開2013-091964号公報
【文献】特開2005-234824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の監視カメラ設備により扉付近の監視画像を確認しながら入退出管理設備により扉の電気錠を遠隔操作するためには、監視カメラ設備に監視カメラの設置場所毎に名称やアドレスを設定し、これに対応した扉の名称や電気錠のアドレスを監視カメラ設備に登録する必要があり、扉の電気錠を遠隔にて制御する場合には、監視カメラと扉との対応関係が正しく設定された状態で、扉に設けられた電気錠のアドレスを間違いなく設定して操作する必要がある。
【0008】
このように監視カメラ設備の監視画像を利用して扉の電気錠を指定して遠隔にて操作する場合には、設備機器一覧図や設備平面図を見て指定する方法や、電気錠のアドレスを手入力して操作する方法がある。また、監視カメラの監視画面に複数の扉が映っている場合には、それぞれの扉に設けられている電気錠のアドレスを知るためには、別途建物の平面図等による確認が必要になる。しかしながら、このように設備機器一覧図や設備平面図等により確認しながら行う操作には、手間と時間がかかり、また、操作ミスも起こし易いという問題がある。
【0009】
この問題を解決するためには、監視カメラ設備に設けられた複数の設置場所の監視カメラのアドレスに対応して、監視画像に映っている扉の電気錠のアドレスを登録した設備連携の管理情報を予め準備し、この管理情報を画面表示することで、監視カメラ設備の監視画像で確認しながら扉の電気錠を指定して遠隔にて操作することも考えられる。
【0010】
しかしながら、監視カメラと電気錠の対応関係を調べて正しく登録するために手間と時間がかかる。監視カメラの位置と向きから扉名称を特定するようにしたとしても、監視カメラ施工時のわずかなブレで監視カメラ画面上と実際の扉の位置関係がずれてしまったり、テナントの移動等により扉名称が変わったりすることで、監視カメラと扉名称・電気錠の対応関係を正しく維持することは困難であった。
【0011】
また担当者の交代等により設備の運用管理に不慣れな担当者に替わった場合には、監視カメラと電気錠の対応関係を示す管理情報を見誤って操作する可能性があり、施設のセキュリティが失われたり、施設の出入りに支障を来たす問題がある。
【0012】
このような問題は、扉に設けられた電気錠を遠隔制御する場合に限らず、空調設備や照明設備等の施設に設置された設備を遠隔制御する場合も同様である。
【0013】
本発明は、図面の参照や事前登録を必要とすることなく、監視カメラの監視画像から所定の設備の操作に必要な情報を生成して簡単且つ確実に遠隔による操作を可能とする施設制御設備と監視カメラ設備を連携させた連携監視設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(連携監視設備)
本発明は、施設に設けられた所定の設備を制御する施設制御設備と施設に設けられた所定の設備を含む監視領域を監視カメラにより撮像して監視する監視カメラ設備とを連携させた連携監視設備に於いて、
所定の設備又は所定の設備近傍に設けられ、所定の設備管理情報が格納された情報体と、
監視カメラにより撮像された監視画像の中の情報体から設備管理情報を取得して監視画像内の設備に対応した位置に設備管理情報を重ねて監視画像を画面表示させる制御部と、
が設けられたことを特徴とする。
また、監視カメラは施設に設置されたカメラである。
【0015】
(設備管理情報)
情報体に格納される設備管理情報は設備名称及び又は設備アドレスを含み、
監視画像から復元されて監視画面画像に重ねて画面表示される設備管理情報は少なくとも設備名称又は設備アドレスの一方を含む。
【0016】
(二次元コード情報)
情報体は設備管理情報をコード化した二次元コード情報であって、
二次元コード情報はQRコード(登録商標)である。
【0018】
(設備の動作状態表示)
制御部は、設備の動作状態を監視画像内の設備に対応した位置に重ねて監視画像を画面表示させる。
【0019】
(設備の画面操作)
制御部は、設備の操作コマンドを監視画像内の設備に対応した位置に重ねて監視画像を画面表示させ、操作コマンドの画面操作を検出した場合に、当該操作コマンドに応じて設備を制御する。
【0021】
(二次元コード情報の不可視化)
情報体は可視光領域外の波長光を反射する不可視材料により形成されており、
監視カメラは可視光領域外の波長光の画像を撮像可能である。
【発明の効果】
【0022】
(基本的な効果)
本発明は、施設に設けられた所定の設備を制御する施設制御設備と施設に設けられた所定の設備を含む監視領域を監視カメラにより撮像して監視する監視カメラ設備とを連携させた連携監視設備に於いて、所定の設備又は所定の設備近傍に設けられ、所定の設備管理情報が格納された情報体と、監視カメラにより撮像された監視画像の中の情報体から設備管理情報を取得して監視画像内の設備に対応した位置に設備管理情報を重ねて監視画像を画面表示させる制御部と、が設けられたため、モニタ画面が設備の監視画面に切り替えられると、設備に設けられている情報体の解読で得られた設備管理情報が表示され、担当者は施設平面図等を調べたりすることなく、監視画面から設備の管理情報を知り、設備の操作等を簡単且つ誤りなく行うことができる。
【0023】
(情報体の設備管理情報による効果)
また情報体に格納される設備管理情報は設備名称及び又は設備アドレスを含み、監視画像から復元されて監視画面画像に重ねて画面表示される設備管理情報は少なくとも設備名称又は設備アドレスの一方を含むようにしたため、担当者は予め登録されている監視カメラと設備アドレスの対応関係を表示して確認することなく、監視画面から設備名称や設備アドレス等を知り、入退出管理設備により設備を遠隔にて操作を簡単且つ誤りなく行うことができる。
【0024】
(二次元コード情報による効果)
情報体は設備管理情報をコード化した二次元コード情報であって、二次元コード情報はQRコード(登録商標)としたため、設備の管理に必要な十分な容量の設備管理情報をコード化して格納することができる。また、設備管理情報を格納しているため、監視カメラで設備管理情報が読み取り可能であり、設備管理情報を記憶する記憶部等にアクセスすることなく、監視カメラが設備管理情報を取得できる。これにより、監視カメラを統括するシステムを省略して監視カメラをスタンドアロンとして運用し、入退出管理設備に複数の監視カメラが接続されるような形態も可能となり、実施形態の自由度を増すことができる。
【0025】
(同一画面内の複数設備の監視による効果)
また、制御部は、監視カメラにより撮像された監視画像の中の複数の設備の情報体から設備管理情報を取得した場合、監視画像の設備の各々に対応した位置に各設備に対応した設備管理情報を重ねて監視画像を画面表示させるようにしたため、監視画像の中に複数の設備が映っている場合にも、それぞれの設備に設けられた情報体の解読で取得された設備名称と設備アドレス等が各設備に対応して画面表示され、担当者は監視画面を見ることで、複数の設備の中の特定の設備を指定して遠隔にて操作を簡単且つ誤りなく行うことができる。
【0026】
(設備の制御情報による効果)
また、制御部は、設備の動作状態を監視画像内の設備に対応した位置に重ねて監視画像を画面表示させるようにしたため、モニタ画面の監視画像の中の設備には、例えば情報体の解読による設備名称や設備アドレスに加えて、設備の動作状態が表示されており担当者は、設備の状態を確認しながら、設備を指定して遠隔にて操作を簡単且つ誤りなく行うことができる。
【0027】
(設備の画面操作による効果)
また、制御部は、設備の操作コマンドを監視画像内の設備に対応した位置に重ねて監視画像を画面表示させ、操作コマンドの画面操作を検出した場合に、当該操作コマンドに応じて設備を制御するようにしたため、モニタ画面の監視画像の中の設備に対応して表示されている操作コマンドを例えばクリック操作することにより、設備アドレスを指定した遠隔操作を必要とすることなく、設備の遠隔操作を簡単且つ確実に行うことを可能とする。
【0028】
(カメラシンボルによる画像切替えの効果)
また、制御部は、情報体が設けられた設備を撮像する監視カメラを示すカメラシンボルが配置された施設地図を画面表示させ、カメラシンボルの選択操作が検出された場合に対応する監視カメラの監視画像を情報体に基づく設備管理情報を監視画像内の設備に対応した位置に重ねた状態で画面表示させるようにしたため、規模の大きな施設であっても、設備を操作する場合に、モニタ画面の施設地図に示されたカメラシンボルをクリックすることで、必要とする監視カメラの監視画面に簡単且つ容易に切り替え、切り替えられた監視画面の設備に対応した、例えば設備名称や設備アドレスから設備の動作状態の確認や遠隔による操作が可能となる。
【0029】
(二次元コード情報の不可視化による効果)
また、情報体は可視光領域外の波長光を反射する不可視材料により形成されており、監視カメラは可視光領域外の波長光の画像を撮像可能としたため、例えば赤外線インクにより印刷された情報体を設備に張り、赤外線カメラで監視することで、設備に配置した情報体が汚れたり、火災による煙があっても確実に解読して設備名称や設備アドレスを画面表示でき、また、設備の情報体は目視されないことから、施設の美観上の自由度を妨げることがない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】入退出管理設備と監視カメラ設備を連携させた連携監視設備の概略を示した説明図
図2】監視カメラ制御装置の機能構成を示したブロック図
図3】扉に設けた二次元コード情報の解読により扉管理情報が表示された監視画面を示した説明図
図4】監視画面に複数の扉が映っている場合の二次元コード情報の解読による扉管理情報の表示画面を示した説明図
図5】監視カメラの切り替えに使用するカメラ切替画面の一例を示した説明図
図6】監視カメラ制御装置による連携監視設備の制御動作を示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0031】
[連携監視設備の概要]
図1は建物に設けられた入退出管理設備と監視カメラ設備を連携させた連携監視設備の概略を示した説明図である。
【0032】
(入退出管理設備の概要)
図1に示すように、管理対象とする建物の出入口には扉10が設けられており、扉10には電気錠12を設けられ、また扉10の近傍にはカードリーダ14が配置されている。なお、ホテルロビーや店舗等の利用者が自由に出入りする扉10には、電気錠12が設けられるが、カードリーダ14は配置されない。更に、扉10には開閉検出器16が設けられている。
【0033】
電気錠12、カードリーダ14及び開閉検出器16は入退出管理制御装置20に伝送路38,40,42により接続されている。入退出管理制御装置20は例えば建物の各階毎に配置されている。
【0034】
建物の防災センター等には、センター装置22とクライアント装置24が配置され、LAN回線36により相互に接続されると共に各階の入退出管理制御装置20と接続されている。
【0035】
更に、防災センターには火災報知設備の火災受信盤32が設けられ、火災受信盤32からは建物内の監視区域に向けて感知器回線35が引き出され、火災感知器34が接続されている。火災受信盤32は火災感知器34の火災発報により火災発報信号を受信すると火災警報を出力すると共に火災移報信号をLAN回線36を介して他の設備に出力する。
【0036】
入退出管理設備の管理制御は次のようになる。カードリーダ14は、例えば利用者の携帯する磁気カード又は非接触ICカードを読取って事前登録した個人情報と照合し、照合一致により認証成功を判別した場合に認証信号を入退出管理制御装置20へ送信する。
【0037】
入退出管理制御装置20はカードリーダ14から認証信号を受信した場合、対応する出入口に設けた扉10の電気錠12へ制御信号を出力して解錠制御し、入室を可能とする。なお、部屋から出る場合にはカードリーダ14による認証は必要とせず、扉内側に設けられたスイッチ釦の操作等により電気錠12を解錠して退出することができる。
【0038】
センター装置22は、液晶ディスプレイ付きのパーソナルコンピュータであり、入退出管理設備を設置した建物の地図などの管理情報を表示する。クライアント装置24はパーソナルコンピュータであり、LAN回線36を介して入退出管理制御装置20と接続され、入退出管理制御装置20を経由してカードリーダ14との間で磁気カードや非接触ICカードに対応した個人情報の登録、削除、履歴検索などの各種設定や処理を行う。
【0039】
本実施形態にあっては、火災報知設備の火災受信盤32で火災感知器34からの火災発報信号を受信して火災警報を出力した場合に、火災移報信号がLAN回線36を介してクライアント装置24に送信される。
【0040】
火災受信盤32からの火災移報信号を受信したクライアント装置24は、全ての階に設けた入退出管理制御装置20或いは火災発生階と直上階に設けた入退出管理制御装置20に火災移報信号を送信し、この火災移報信号を受信した入退出管理制御装置20は全ての扉10の電気錠12に対し解錠制御信号を出力し、電気錠12を自動的に一斉解錠することで、部屋の扉を開放可能な状態とし、消防活動や避難の妨げにならないようにする。
【0041】
(監視カメラ設備の概要)
図1に示すように、建物の出入口に設けられた扉10に対しては監視カメラ18が設置されており、出入口の扉10を含む監視領域A1~Anを撮像している。監視領域A1~Anに設けられた監視カメラ18は録画装置28から引き出されたケーブル伝送路44に接続されており、撮像した動画の画像信号を録画装置28に伝送している。
【0042】
録画装置28は監視カメラ18毎に録画機能を備えており、連続的に監視画像を録画し、必要に応じて再生可能としている。録画装置28は録画している複数の監視カメラ18からの画像信号を選択出力する機能を備えている。
【0043】
録画装置28に対しては監視カメラ制御装置26が設けられ、監視カメラ制御装置26に液晶カラーディスプレイ等を用いたモニタ装置30が接続されている。監視カメラ制御装置26は例えば液晶ディスプレイ付きのパーソナルコンピュータであり、録画装置28にカメラ切替制御信号を出力することで,複数の監視カメラ18による画像信号を切り替えて監視カメラ制御装置26に出力させており、これによりモニタ装置30の監視画面を切り替え可能としている。
【0044】
(入退出管理設備と監視カメラ設備の連携の概要)
図1に示すように、入退出管理設備と監視カメラ設備を連携させるため、入退出管理設備により電気錠12が設けられた扉10には、所定の扉管理情報がコード化された情報体として機能する二次元コード15が設けられている。
【0045】
二次元コード15は、例えばQRコード(登録商標)を使用する。二次元コード15として使用するQRコード(登録商標)は縦横に情報をもつ二次元コードとして知られており、数字、英字、漢字等の文字コードが格納可能であり、一次元コードとして知られたバーコードに比べ十分に大きな容量を持っている。
【0046】
本実施形態にあっては、二次元コード15として、扉名称、電気錠アドレス、電気錠の解錠コマンド、電気錠の施錠コマンドを含む扉管理情報をコード化したQRコード(登録商標)を印刷したシートを扉10に貼り付けている。なお、二次元コード15にコード化する扉管理情報には、解錠コマンドに代えて一時解錠コマンドをコード化しても良い。一時解錠コマンドは、電気錠を解錠して一定時間が経過した場合に施錠させるコマンドである。
【0047】
監視カメラ制御装置26は、録画装置28で切り替えられた監視カメラ18により撮像された監視画像の中に映っている二次元コード15を解読して扉名称及び電気錠アドレスを含む扉管理情報を復元し、モニタ装置30により監視画像の中の扉に対応して扉管理情報を表示させる。
【0048】
[監視カメラ制御装置による扉管理情報の表示と制御]
図2は監視カメラ制御装置の機能構成を示したブロック図である。図2に示すように、監視カメラ制御装置26は、監視制御部46、通信部48、モニタ入出力部50、表示部52、操作部54及びデータベース56で構成される。
【0049】
監視制御部46は、CPU、メモリ、各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路で構成しており、プログラムの実行により所定の制御を行う。
【0050】
通信部48はイーサネット(登録商標)のLAN回線通信プロトコルにより録画装置28及び図1に示したセンター装置22、クライアント装置24、火災受信盤32との間でピア・ツー・ピアとなる相互に相手を特定した1対1通信により信号を送受信する。表示部52は液晶ディスプレイである。操作部54はキーボード、マウスを含む。更に、データベース56には監視カメラ18の切り替えに使用するカメラシンボルが配置された建物配置図等が格納されている。
【0051】
監視制御部46は、録画装置28で切り替えられた監視カメラ18で撮像された監視画像の中に映っている二次元コード15を解読して扉名称及び電気錠アドレスを含む扉管理情報を復元し、モニタ装置30により監視画像の中の扉に対応して扉管理情報を表示させる制御を行う。
【0052】
図3は扉に設けた二次元コード情報の解読により扉管理情報が表示された監視画面を示した説明図である。図3に示すように、モニタ装置30の監視画面60には、監視カメラ18により撮像された監視領域の画像(動画画像)が表示されており、電気錠12が設けられた出入口の扉10の内側の扉面にはシートに印刷された二次元コード15が貼り付けられている。
【0053】
図1の監視カメラ制御装置26の監視制御部46は、図3の監視画面60の中に映っている二次元コード15の位置を自動的に抽出して切り出し等の処理により読み出し、これを解読することにより扉管理情報として扉名称62、電気錠アドレス64、解錠コマンド66及び施錠コマンド68を復元し、扉10に対応して例えば扉名称62として「1階 来客口」を表示し、電気錠アドレス64として「EL-01-002」を表示し、解錠コマンド66として「[解錠]」を表示し、更に、施錠コマンド68として「[施錠]」を表示させている。
【0054】
ここで、監視制御部46により自動抽出して解読可能となる監視画面60に映っている二次元コード15のサイズとしては、縦横20センチメートル程度あればよく、この程度のサイズであれば扉10に問題なく二次元コード15を配置することができる。
【0055】
また二次元コード15は、監視カメラ18が通常の空間全域を撮影するような場合においては内容を解析できないほど小さいものとし、監視員からへの表示や監視員からの操作が見込まれる場合に解析するものとしても良い。例えば、監視カメラ18が選択されてモニタ装置30に画像表示が行われる際に、画面遷移中又は遷移直後に二次元コード15部分をズームして解析を行い、空間全域を撮影する監視画面映像に解析結果を表示するようにしても良い。このようにすることで小さい二次元コード15でも監視画像からの読取による解析が達成できる。
【0056】
また、電気錠12の動作状態となる施錠又は解錠は、解錠コマンド66及び施錠コマンド68となる「[解錠]」及び「[施錠]」の表示色を変えることで行う。例えば非動作状態を白文字、動作状態を赤文字で表示させる。このため「[解錠]」が白文字で「[施錠]」が赤文字であれば、電気錠12は施錠状態にあり、「[解錠]」が赤文字で「[施錠]」が白文字であれば、電気錠12は解錠状態にある。
【0057】
更に、電気錠12の動作状態を示す施錠又は解錠の情報は、図1に示した入退出管理制御装置20が制御管理していることから、監視カメラ制御装置26の監視制御部46はLAN回線36を介して入退出管理制御装置20から電気錠12の動作状態を取得して画面表示させる。
【0058】
なお、電気錠12の動作状態は、解錠コマンド66と施錠コマンド68の表示を利用せずに、例えば「施錠中」、「解錠中」といった表示を行うようにしても良い。
【0059】
(同一画面内の複数扉の監視)
監視カメラ制御装置26の監視制御部46は、監視カメラ18により撮像された監視画像の中の複数の扉が映っている場合、複数の扉に設けられた二次元コードから扉管理情報を復元し、監視画像の中の複数の扉に対応して復元した扉管理情報を画面表示させる制御を行う。
【0060】
図4は監視画面に複数の扉が映っている場合の二次元コード情報の解読による扉管理情報の表示画面を示した説明図である。図4に示すように、モニタ装置30の監視画面60には、この例では扉10-1,10-2,10-3が映っており、それぞれ二次元コード15-1,15-2,15-3が設けられている。
【0061】
このような監視画面60をモニタ装置30に表示した監視制御部46は、監視画面60の中の複数の扉10-1~10-3に設けられた二次元コード15-1~15-3から扉管理情報70-1,70-2,70-3を復元し、監視画面60の中の複数の扉10-1~10-3に対応して復元した扉管理情報70-1~70-3を画面表示させる。
【0062】
ここで復元して表示される扉管理情報70-1~70-3のそれぞれは、図3の場合と同様に、扉名称、電気錠アドレス、電気錠の解錠コマンドと施錠コマンドとなる。例えば扉管理情報70-1の場合、扉名称は「1階 出入口A」、電気錠アドレスは「EL-01-001」、解錠コマンドとして「[解錠]」、更に、施錠コマンドとして「[施錠]」が表示される。また、電気錠12の動作状態となる施錠又は解錠は、解錠コマンド及び施錠コマンドとなる「[解錠]」及び「[施錠]」の表示色を変えることで行う。
【0063】
(電気錠の施錠と解錠)
監視カメラ制御装置26の監視制御部46は、図3又は図4に示すように、モニタ装置30の監視画面60に電気錠12の解錠コマンドとして「[解錠]」と施錠コマンドとして「[施錠]」が表示された場合、操作者による解錠コマンド又は施錠コマンドのクリック操作等が検出された場合、図1に示したLAN回線36を介して入退出管理制御装置20に電気錠アドレスを指定した解錠指示信号又は施錠指示信号を送信することにより、操作された扉10の電気錠12を遠隔により解錠または施錠させる制御を行う。
【0064】
また、二次元コード15に一時解錠コマンドがコード化されている場合には、監視制御部46は監視画像の中の二次元コード15から復元して表示されている一時解除コマンドのマウスクリックを検出した場合に、図1に示したLAN回線36を介して入退出管理制御装置20に電気錠アドレスを指定した一時解錠指示信号又は施錠指示信号を送信することにより、操作された扉10の電気錠12を遠隔により解錠した後に一定時間が経過したら施錠させる制御を行う。
【0065】
(扉の開閉検出による監視)
監視カメラ制御装置26の監視制御部46は、図1に示した扉10に設けられた開閉検出器16による扉の開閉状態をLAN回線36を介して入退出管理制御装置20から取得しており、電気錠12の施錠状態と解錠状態及び扉10の開放状態と閉鎖状態から出入口に設置された扉10を含む監視領域が異常か否かを判定し、異常を判定した場合は異常を報知させる制御を行う。
【0066】
即ち、監視制御部46は、電気錠12が解錠された状態で扉10の開放が所定時間を超えて継続した場合、又は、電気錠12が施錠された状態で扉10の開放が検出された場合に異常を判定して報知させる制御を行う。ここで、電気錠12が解錠された状態で扉10の開放が所定時間を超えて継続した場合とは、例えば、出入口の扉から長時間開放しっぱなしとなっている場合等であり、また、電気錠12が施錠された状態で扉10の開放が検出された場合とは、扉がこじ開けられたか、風圧により閉まっていない場合等がある。
【0067】
このように監視領域における扉10の異常が判別された場合、監視制御部46は音と表示により警報を出力させると共にモニタ装置30に異常が判定された監視領域の監視カメラ18に切り替えて監視画像を表示させる制御を行い、担当者に異常と判定された監視領域の監視画像による確認を可能とする。
【0068】
(監視カメラのシンボル表示による画像切替え)
監視カメラ制御装置26の監視制御部46は、例えば,担当者が監視カメラ18を切り替えたい場合、二次元コードが設けられた扉を撮像している監視カメラを示すカメラシンボルが配置された施設地図をモニタ装置30に画面表示し、カメラシンボルのマウスクリック等による選択操作が検出された場合に、カメラシンボルに対応する監視カメラ18の監視画像をモニタ装置30に切り替え表示し、扉10に設けられた二次元コード15に基づく扉管理情報を表示させる制御を行う。
【0069】
図5は監視カメラの切り替えに使用するカメラ切替画面の一例を示した説明図である。図5に示すように、モニタ装置30には必要に応じてカメラ切替画面71が表示されており、カメラ切替画面71には建物の出入口に設けられた扉に対し監視カメラが設置されていることから、設置されている監視カメラを示すカメラシンボル72-1~72-4が表示されている。また、カメラシンボル近傍にそれぞれ対応する監視カメラの名称を表示するようにしても良い。
【0070】
監視カメラ制御装置26の監視制御部46は、カメラ切替画面71の中のカメラシンボル72-1~72-4の何れかのクリック操作を検出した場合、図1に示すLAN回線36を介して録画装置28にカメラ切替指示信号を送信する制御を行い、録画装置28はカメラ切替指示信号により指示された監視カメラ18からの画像信号に切り替えて監視カメラ制御装置26に出力させる制御を行う。
【0071】
カメラシンボル72-1は図3の監視画像を撮影する監視カメラ18に対応しており、クリック操作を検出した場合、図3のように監視画像を含めた監視画面が表示される。この監視画面内もしくは監視画面周囲には監視カメラ名称と、カメラ切替画面に戻るボタンが表示される。
【0072】
なお、図5に示したカメラ切替画面70は、モニタ装置30ではなく、監視制御部46の表示部52となるディスプレイに表示してカメラシンボルをクリックし、モニタ装置30の監視画面を切り替えるようにしても良い。
【0073】
[連携監視設備の制御動作]
図6は監視カメラ制御装置による連携監視設備の制御動作を示したフローチャートであり、図2に示した監視カメラ制御装置26の監視制御部46による制御動作となる。
【0074】
図6に示すように、監視制御部46はステップS1でモニタ装置30を図5に示したように、カメラシンボル72-1~72-4が配置された施設図面を示すカメラ切替画面71表示しており、ステップS2で特定のカメラシンボルの操作ありが判別されるとステップS3に進み、録画装置28に対するカメラ切替指示信号の送信により、操作したカメラシンボル72-1~72-4に対応した監視カメラ18で撮像されたカメラ画面への切り替えを指示し、これによりモニタ装置30の監視画面が切り替わる。
【0075】
続いて監視制御部46はステップS4に進み、切り替えた監視画面に映っている扉に二次元コードがあるか否かを判別し、二次元コードありを判別した場合はステップS5に進んで二次元コードを解読し、ステップS6で二次元コードの解読で得られた扉管理情報として、扉名称、電気錠アドレス、動作状態、施錠と解錠の操作コマンドを、モニタ装置30の監視画面内の扉に対応して表示させる。
【0076】
続いて、ステップS7で監視制御部46はモニタ装置30の監視画面に表示されている操作コマンドによる施錠又は解錠操作が判別されるとステップS8に進み、入退出管理制御装置20に解錠指示信号又は施錠指示信号を送信し、電気錠を遠隔的に制御する。
【0077】
続いて監視制御部46はステップS9に進み、入退出管理制御装置20から取得した電気錠12の施錠又は解錠状態と開閉検出器16により検出している扉10の開閉状態とに基づき、扉を含む監視領域の状態を判定し、電気錠12が解錠された状態で扉10の開放が所定時間を超えて継続した場合、又は、電気錠12が施錠された状態で扉10の開放が検出された場合にステップS10で異常を判定し、ステップS11で判定した異常を音と表示により報知させ、更に、モニタ装置30を異常を判定した監視画面に切り替える。
【0078】
続いて、監視制御部46はステップS12で画面切替操作の有無を判別しており、画面切替操作ありを判別するとステップS1に戻って施設地図にカメラシンボルを示したカメラ切替画面を切り替え表示し、次のカメラシンボルの操作を待つ。
【0079】
[本発明の変形例]
(情報体)
上記の実施形態では、情報体は二次元コードを採用しているが、公知の二次元コードではなく、平面上の図形によるものとしても良い。例えば、1以上のラインと色、太さ等の組み合わせにより構成し、当該図形と図形の示す内容、例えば扉名称を記憶したカメラ制御装置によりシステムを構成しても良い。監視カメラで当該図形を認識すると、カメラ制御装置側で図形の示す内容を認識し、モニタ装置に表示させる。この方法によれば、図形の示す内容は未知であるため、情報体の示す内容を読み取られることがない。また、カメラ制御装置に記憶された図形の示す内容をカメラ制御装置にアクセスして変更することで、場所名等の変更が可能となる。これにより、情報体の変更なしにモニタ装置に表示する内容を変更可能となる。
【0080】
(二次元コード)
建物の出入口の扉に設ける二次元コードとしては、可視光領域外の波長光、例えば赤外線を反射する不可視材料、例えば赤外線インクを使用した印刷により形成しても良い。この場合、監視カメラは可視光領域外の波長光となる赤外線画像を撮像可能のものを使用する。
【0081】
このため赤外線インクにより印刷された二次元コードが汚れたり、火災による煙があっても、監視カメラにより撮像した赤外線画像の二次元コードを解読して扉名称や電気錠アドレスを画面表示でき、また、扉の二次元コードは目視されないことから、施設の美観上の自由度を妨げることがない。
【0082】
(二次元コードの貼り付け性)
二次元コードとしては、施工時における扉の移動、運用時での場所名や扉名での変更に対応するため、貼り直し自在であることが望ましい。例えば、貼り直し可能な接着剤を裏面に塗布したものや、マグネットシート等の素材等を採用しても良い。
【0083】
(監視画像の切り替え)
上記の実施形態は、複数の監視カメラで撮像された監視画像の切り替えを録画装置から出力する画像信号により切り替えているが、これに限定されず、録画装置を経由せずに監視カメラからの映像信号を直接切り替えるようにしても良い。
【0084】
(監視カメラ)
上記の実施形態は、固定設置される監視カメラを例にとっているが、これに限定されず、パン、チルト、及びズームの機能を備えた監視カメラとしても良く、この場合には、監視カメラの走査中に二次元コードを配置された扉の画像が表示された場合に、二次元コードを解読して扉管理情報を表示するようにしても良い。
【0085】
(扉名称と電気錠アドレスの記憶)
上記の実施形態は、扉に配置した二次元コードの解読により扉名称と電気錠アドレスを取得しているが、一度取得した扉名称と電気錠アドレスについて、監視カメラ制御装置に設けた記憶部に記憶させるようにしても良い。このように記憶することで、一度記憶した情報と最新の読取結果に齟齬があった場合、読み取り間違いか、コードの変更があったのか確認可能となり、誤解読による誤った表示を防止することができる。
【0086】
また、監視カメラと扉名称及び電気錠アドレスを対応させて記憶させるようにしても良い。このように記憶することで、カメラ切替画面において監視カメラを選択するとカメラに対応する扉名称リストを表示可能となる。このような扉名称リストの表示により、扉を制御するためにどの監視カメラ画像を確認すればよいか理解できるようになるため、監視カメラ画像に都度遷移しながら確認する手間がなくなる。また、カメラ切替画面上のリストから操作可能としても良い。
【0087】
(電気錠の遠隔制御)
上記の実施形態は、扉に配置した二次元コードの解読により電気錠の操作コマンドを画面表示し、操作コマンドの画面操作を検出した場合に電気錠を遠隔制御しているが、これに限定されず、二次元コードは扉名称と電気錠アドレスのみをコード化し、監視カメラの画像による二次元コードの解読により扉名称と電気錠アドレスを画面表示し、電気錠の遠隔制御は、画面表示された電気錠アドレスを担当者の操作によりモニタ画面を見て入力して解錠指示信号又は施錠指示信号を入退出管理制御装置に送信して遠隔制御しても良い。
【0088】
また、扉を識別する情報のみをコード化し、扉名称や電気錠アドレスは監視カメラ装置内に記憶部を設け、該記憶部に扉を識別する情報と扉名称と電気錠アドレスを対応付けて記憶させるようにしても良い。
【0089】
(扉以外の遠隔制御)
上記の実施形態は、扉に配置した二次元コードの解読により電気錠の操作コマンドを画面表示し、操作コマンドの画面操作を検出した場合に電気錠を遠隔制御しているが、これに限定されず、画面表示及び遠隔制御の対象を扉以外のものにしても良い。例えば、空調設備や照明設備に配置した二次元コードの解読により、設備名称と操作コマンドを画面表示し、遠隔制御しても良い。この際、監視カメラシステムは空調設備や照明設備を制御する施設制御システムと連携して動作する。上記内容により、警備員が空室を確認したうえで空調や照明のOFFすることが可能となり、閉館時の見回り等の手間を減じることが可能となる。
【0090】
(その他)
また,本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0091】
10,10-1~10-3:扉
12:電気錠
14:カードリーダ
15,15-1~15-3:二次元コード
16:開閉検出器
18:監視カメラ
20:入退出管理制御装置
22:センター装置
24:クライアント装置
26:監視カメラ制御装置
28:録画装置
30:モニタ装置
32:火災受信盤
34:火災感知器
36:LAN回線
46:監視制御部
50:モニタ入出力部
52:表示部
54:操作部
56:データベース
60:監視画面
62:扉名称
64:電気錠アドレス
66:解錠コマンド
68:施錠コマンド
70-1~70-3:扉管理情報
71:カメラ切替画面
72-1~72-4:カメラシンボル
図1
図2
図3
図4
図5
図6