IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コニカミノルタ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-情報処理装置及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理装置及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理装置及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理装置及びプログラム 図4
  • 特許-情報処理装置及びプログラム 図5
  • 特許-情報処理装置及びプログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-14
(45)【発行日】2022-11-22
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/30 20060101AFI20221115BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221115BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221115BHJP
【FI】
G06F1/30
G06F1/30 305
B41J29/38 104
B41J29/38 301
H04N1/00 885
H04N1/00 002B
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018169319
(22)【出願日】2018-09-11
(65)【公開番号】P2020042535
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江口 宗利
【審査官】白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-161610(JP,A)
【文献】特開2013-099147(JP,A)
【文献】特開平05-236676(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26 - 1/3296
H04N 1/00
B41J 29/00 - 29/70
H02J 9/00 - 11/00
G11B 19/00 - 19/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記憶可能なストレージを備え、商用電源から供給される電力により情報処理を行う情報処理装置において、
電源系統に異常が発生したときに当該情報処理装置に電力を供給する無停電電源装置を接続可能であって、
記異常が発生した際に、前記無停電電源装置の接続が有ると判断する場合には、予め定められた所定手順で前記ストレージの動作を終了させる一方、前記異常が発生した際に、前記無停電電源装置の接続が無いと判断する場合には、前記ストレージの動作を強制終了させる制御部を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記無停電電源装置の接続の有無を検出する検出部をさらに備え、
前記検出部は、前記異常が発生した際に、前記無停電電源装置の接続の有無を検出し、
前記制御部は、前記検出部による検出結果に基づいて、前記無停電電源装置の接続の有無を判断することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記無停電電源装置の接続の有無を検出する検出部をさらに備え、
前記検出部は、前記無停電電源装置の接続時、又は、予め定められた所定周期において、前記無停電電源装置の接続の有無を検出し、
前記制御部は、前記検出部による検出結果に基づいて、前記無停電電源装置の接続の有無を判断することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記無停電電源装置とは電源ケーブルを介して接続され、
前記電源ケーブルには、電源線とは異なる信号線が含まれ、
前記信号線は、前記無停電電源装置から当該無停電電源装置が接続されていることを通知する通知信号を通すことを特徴とする請求項又はに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記異常が発生した際に、前記検出部により前記無停電電源装置の接続が有ると検出された場合、前記ストレージの動作を終了させている間は、前記所定手順の終了処理の実行部以外への電力の供給を停止することを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記無停電電源装置は、ラインインタラクティブ方式であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
用紙に画像を形成する画像形成装置であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
データを記憶可能なストレージを備え、商用電源から供給される電力により情報処理を行い、電源系統に異常が発生したときに電力を供給する無停電電源装置を接続可能な情報処理装置のコンピューターを、
記異常が発生した際に、前記無停電電源装置の接続が有ると判断する場合には、予め定められた所定手順で前記ストレージの動作を終了させる一方、前記異常が発生した際に、前記無停電電源装置の接続が無いと判断する場合には、前記ストレージの動作を強制終了させる制御部として機能させるプログラム。
【請求項9】
前記情報処理装置は、前記無停電電源装置の接続の有無を検出する検出部をさらに備え、
前記検出部は、前記異常が発生した際に、前記無停電電源装置の接続の有無を検出し、
前記制御部は、前記検出部による検出結果に基づいて、前記無停電電源装置の接続の有無を判断することを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記情報処理装置は、前記無停電電源装置の接続の有無を検出する検出部をさらに備え、
前記検出部は、前記無停電電源装置の接続時、又は、予め定められた所定周期において、前記無停電電源装置の接続の有無を検出し、
前記制御部は、前記検出部による検出結果に基づいて、前記無停電電源装置の接続の有無を判断することを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ストレージ(SSD/HDD)の搭載された装置では、ストレージへのアクセス中に、電力源である商用電源(AC電源)からの電力供給が停電等により突然遮断した場合、ファイルが壊れてしまうことがある。
従来、その対策として、AC電源検出手段とコンデンサーを搭載し、停電時、AC電源遮断信号をトリガーとして緊急的に電源オフするための処理(強制終了処理)を実施し、システムの電源を強制的にオフさせる方式を採用した装置がある。ただし、この方式であっても、ファイルの破損確率は低くなるものの、アクセス中のファイルを完全に守りきれるわけではない。
【0003】
そこで、アクセス中のファイルを完全に保護するため、無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply))を使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
UPSには、常時インバータ給電方式と呼ばれる方式のものがある。装置と商用電源との間にこの常時インバータ給電方式のUPSを接続することで、停電等が発生した際、UPSに搭載されたバッテリーから装置に電力が供給され、通常手順での電源オフ処理を実施することが可能となる。
ところが、この方式のUPSは非常に高価であるため、使用者があえてこれを導入しない場合がある。このため、比較的安価なラインインタラクティブ方式と呼ばれるUPSの使用が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平5-72844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このラインインタラクティブ方式のUPSを使用した場合、図6に示すように、停電等が発生して電力源をバッテリーに切り替えたときに、瞬間的に供給電力が不安定になる。すなわち、瞬間的に電圧降下が起こり、いわゆる瞬断が発生する。
この際、UPSの接続先の装置は、瞬断と停電とを区別できず、UPSがあったとしても緊急的な強制終了処理を行い、強制電源オフすることになってしまう。
【0006】
本発明の課題は、接続された電力源に応じた電源オフ処理の実行を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、
データを記憶可能なストレージを備え、商用電源から供給される電力により情報処理を行う情報処理装置において、
電源系統に異常が発生したときに当該情報処理装置に電力を供給する無停電電源装置を接続可能であって、
記異常が発生した際に、前記無停電電源装置の接続が有ると判断する場合には、予め定められた所定手順で前記ストレージの動作を終了させる一方、前記異常が発生した際に、前記無停電電源装置の接続が無いと判断する場合には、前記ストレージの動作を強制終了させる制御部を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、
データを記憶可能なストレージを備え、商用電源から供給される電力により情報処理を行い、電源系統に異常が発生したときに電力を供給する無停電電源装置を接続可能な情報処理装置のコンピューターを、
記異常が発生した際に、前記無停電電源装置の接続が有ると判断する場合には、予め定められた所定手順で前記ストレージの動作を終了させる一方、前記異常が発生した際に、前記無停電電源装置の接続が無いと判断する場合には、前記ストレージの動作を強制終了させる制御部として機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、接続された電力源に応じた電源オフ処理の実行が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】画像形成装置と電力源との接続状態を示す図である。
図2】画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
図3】UPSの機能構成を示すブロック図である。
図4】画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
図5】異常発生時の電力供給状況と処理の流れを示す図である。
図6】従来の問題を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0012】
[画像形成装置の構成]
まず、本実施の形態における情報処理装置としての画像形成装置10の構成について説明する。
画像形成装置10は、用紙に画像を形成する機能を備え、例えばオフィス等に設置されて利用される装置である。
【0013】
図1(a)及び図1(b)は、画像形成装置10と電力源10Aとの接続状態を示す図である。
図1(a)に示すように、画像形成装置10は、電源ケーブルCAを介して、電力源10Aとしての商用電源(AC電源)30と接続されて電力が供給されるものである。
また、図1(b)に示すように、画像形成装置10は、無停電電源装置(UPS)20を介して、AC電源30と接続することができる。UPS20は、画像形成装置10の予備電源装置であり、電源ケーブルCAを介して画像形成装置10及びAC電源30に接続可能である。図1(b)のケースでは、UPS20とAC電源30が、画像形成装置10の電力源10Aである。
【0014】
図2は、画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、画像形成装置10は、例えば、画像形成部11、記憶部12、UPS検出部13、電力制御部14、及びメイン制御部15等を備えている。
【0015】
画像形成部11は、原稿から画像を読み取って得られた画像データ、又は、外部装置から受信した画像データに基づいて、用紙に対して画像形成を行う。
画像形成部11は、例えば、回転中の感光体に対し、帯電、露光、現像、転写及びクリーニングを順次行う電子写真式により用紙に画像を形成するための公知の構成を備えるが、画像形成の方式としては、電子写真方式に限られるものではない。例えば、インクジェット方式により用紙に画像を形成しても良い。
【0016】
記憶部12は、例えば、SSD(solid state drive)やHDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性のストレージを備える。
記憶部12は、メイン制御部15により実行される各種プログラムを記憶しているほか、各種プログラムを実行するために必要なパラメーターやデータを記憶している。
例えば、記憶部12は、画像形成処理に係るジョブデータ、画像データ等をメイン制御部15から読み書き可能に記憶する。
【0017】
UPS検出部13は、UPS20が接続されていることを検出する手段であり、画像形成装置10にUPS20が接続された状態において、そのUPS2から送信されてくるUPS通知信号を受信する。
【0018】
電力制御部14は、AC電源30或いはUPS20から供給された電力を、画像形成装置10内の各部に供給する。
具体的に、電力制御部14は、AC-DC変換部、コンデンサー等を備え、供給された電力(交流電圧)を整流して直流電圧に変換し、画像形成部11、記憶部12及びメイン制御部15等に供給する。
【0019】
また、電力制御部14は、AC電源検出部141を備える。
AC電源検出部141は、画像形成装置10にAC電源30からの電力が供給されているかどうかを検出する手段であり、AC電源30の遮断を検出した場合、メイン制御部15に、AC電源遮断信号を出力する。
具体的には、UPS20が接続されていない場合、AC電源検出部141は、AC電源30から入力される電力(交流電圧)が所定レベルより低くなった場合、AC電源30が遮断したことを検出し、AC電源遮断信号を出力する。
一方、UPS20が接続されている場合、AC電源検出部141は、UPS20から出力された停電信号に応じて、AC電源遮断信号を出力する。
【0020】
メイン制御部15は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成される。
CPUは、記憶部12に記憶されている各種プログラムをRAMに展開し、RAMに展開した各種プログラムとの協働により、画像形成装置10の動作を統括的に制御する。例えば、メイン制御部15は、画像形成部11を制御して、画像データに基づいて用紙に画像を形成させる。
このメイン制御部15は、AC電源検出部141を常時監視しており、AC電源検出部141からAC電源遮断信号が出力された場合には、直ちに、後述する電源OFF処理を実行する。
【0021】
なお、画像形成装置10は、用紙に画像を形成する機能以外の機能を有するものであっても良いのは勿論である。例えば、画像形成装置10としては、プリンター、スキャナー、コピー、ファクシミリ、ドキュメント管理など様々な機能が備わった、複合機あるいはMFP(Multi-Function Peripherals)と呼ばれる画像形成装置であっても良い。
【0022】
図3は、UPS20の機能構成を示すブロック図である。
UPS20は、例えば、ラインインタラクティブ方式の無停電電源装置である。UPS20は、通常時(停電等の異常が発生していない時)、AC電源30からの電力を画像形成装置10に供給する。また、UPS20は、電源系統に異常(停電等)が発生すると、画像形成装置10に停電信号を送信し、電力の供給先を内蔵バッテリ(図3のバッテリー22)に切り換えて、電力を画像形成装置10に供給する。
【0023】
具体的には、図3に示すように、UPS20は、UPS制御部21、バッテリー22、UPS通知部23を備えて構成される。
【0024】
UPS制御部21は、AC電源30が正常な時には、インバータを通して負荷である画像形成装置10に安定して電力を供給する。同時にバッテリー22が充電されていない場合は充電を行う。
一方、UPS制御部21は、AC電源30からUPS20に入力される電力(交流電圧)が所定レベルより低くなった場合、AC電源30に異常が発生したと判断し、バッテリー22に充電された電力をインバータで変換し画像形成装置10に対して電力供給する。このとき同時に、画像形成装置10に対して停電信号(AC電源遮断信号)を発信する。
【0025】
バッテリー22は、画像形成装置10が動作している際にAC電源30からの電力供給が停止しても、画像形成装置10を通常手順で電源OFFできるだけの電力を供給可能な電力容量を持つ二次電池である。
【0026】
UPS通知部23は、当該UPS20が画像形成装置10に接続された状態において、UPS通知信号を画像形成装置10に送信する。
なお、UPS20と画像形成装置10とを接続する電源ケーブルCAに、電源線とは異なる信号線が含まれ、この信号線によりUPS通知信号が送信される構成とすることが好ましい。
このようにすることで、UPS2と画像形成装置10の間の電源ケーブルCAが誤って抜けた時は通信が切れるので、UPS2が接続されていないにも関わらず、UPS20が有ると判断されてしまうのを防止することができる。
【0027】
[画像形成装置の動作]
次に、本実施の形態における画像形成装置10の動作について説明する。
【0028】
上述したように、画像形成装置10は、UPS2が接続されても、接続されなくても良く、停電等の異常が発生したときに、UPS20の接続の有無(すなわち、電力源10Aの接続状態)を判断し、その結果に応じた電源OFF処理を行うものである。
【0029】
図4は、上記電源OFF処理示すフローチャートである。
また、図5(a)は、UPS20が接続されていない場合の、電力供給状況と処理の流れを示す図であり、図5(b)は、UPS20が接続されている場合の、電力供給状況と処理の流れを示す図である。
この処理は、例えば、停電等の異常が発生したときに、AC電源遮断信号を受信したことをトリガーとして、メイン制御部15と記憶部12に記憶されているプログラムとの協働によって実行される。
【0030】
まず、メイン制御部15は、UPS20が接続されているか否かを判断する(ステップS1)。具体的には、UPS検出部13によりUPS通知信号が受信された場合、UPS20が接続されていると判断する。
【0031】
そして、UPS20が接続されていないと判断した場合(ステップS1:NO)、メイン制御部15は、電力制御部14のコンデンサーに蓄積された電力により、緊急的に電源オフするための処理(スリープ、スタンバイ、ヘッド退避、キャッシュフラッシュ等のコマンド出力)を行い、記憶部12の動作を強制終了させ(ステップS2)、画像形成装置10の電源をOFFし(ステップS3)、本処理を終了する。
すなわち、図5(a)に示すように、UPS20が接続されていない場合には、AC電源遮断信号が出力されると、強制終了処理が実施され、画像形成装置10の電源がOFFされる。
【0032】
一方、UPS20が接続されていると判断した場合(ステップS1:YES)、メイン制御部15は、UPS20から供給された電力により、予め定められた所定手順(通常手順)の処理(書き込み、スリープ、システム全体のリセット等)を行い、記憶部12の動作を通常終了させ(ステップS4)、画像形成装置10の電源をOFFし(ステップS5)、本処理を終了する。
すなわち、図5(b)に示すように、UPS20が接続されている場合には、AC電源遮断信号が出力されると、通常手順での終了処理が実施され、画像形成装置10の電源がOFFされる。ここで、ラインインタラクティブ方式のUPS20の場合、電力の供給先をバッテリー22に切り替えたときに瞬断が発生するものの、通常手順の処理が行われることとなる。
【0033】
なお、メイン制御部15は、UPS20の接続が有ると検出された場合であって、通常手順での終了処理を実施している間、その終了処理を行う実行部位以外への電力の供給を停止することが好ましい。例えば、画像形成部11などに電力が供給されるのを停止することが好ましい。
このようにすることで、記憶部12の動作を終了させている間に、モーターや定着ヒータなど消費電力が大きい画像形成部11等に電力が供給されるのを防ぐことができ、バッテリー容量が足りなくなるのを防止することができる。
【0034】
[本実施の形態の技術的効果]
以上のように、本実施の形態によれば、データを記憶可能な記憶部12を備え、AC電源30から供給される電力により情報処理を行う画像形成装置10において、電源系統に異常が発生したときに当該画像形成装置10に電力を供給するUPS20を接続可能であって、UPS20の接続の有無を検出するUPS検出部13と、異常が発生した際に、UPS検出部13によりUPS20の接続が有ると検出される場合には、予め定められた所定手順で記憶部12の動作を終了させる一方、UPS検出部13によりUPS20の接続が無いと検出される場合には、記憶部12の動作を強制終了させるメイン制御部15と、を備える。
このため、UPS20の接続の有無に基づいて、通常の終了処理又は強制終了処理が行われるため、接続された電力源に応じた電源オフ処理の実行が可能となる。
【0035】
また、本実施の形態によれば、画像形成装置10とUPS20とは電源ケーブルCAを介して接続されており、電源ケーブルCAには、電源線とは異なる信号線が含まれ、信号線は、UPS20から当該UPS20が接続されていることを通知する通知信号を通す。
このため、UPS2と画像形成装置10の間の電源ケーブルCAが誤って抜けた場合には通信が切れるので、UPS2が接続されていないにも関わらず、UPS20が有ると判断されてしまうのを防止することができる。
【0036】
また、メイン制御部15は、異常が発生した際に、UPS検出部13によりUPS20の接続が有ると検出された場合、記憶部12の動作を終了させている間は、所定手順の終了処理の実行部以外(例えば、画像形成部11など)への電力の供給を停止する。
このようにすることで、記憶部12の動作を終了させている間に、モーターや定着ヒータなど消費電力が大きい画像形成部等に電力が供給されるのを防ぐことができ、バッテリー容量が足りなくなるのを防止することができる。
【0037】
[その他]
以上、本発明を適用可能な実施の形態は、上述した実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0038】
例えば、上記実施の形態においては、異常が発生した後(AC電源遮断信号を受信した後)、UPS20の有無を判断しているが(ステップS1)、異常が発生する前(電源遮断信号が入力されるより前)に、UPS検出部13によりUPS20の接続の有無を検出しておいて、その結果により後続の処理を判断することとしても良い。
例えば、画像形成装置10にUPS20が接続された時点で、「UPS20の接続有り」と設定されることとしても良いし、予め定められた所定周期においてUPS20の有無を検出し、その結果が設定されても良い。
このようにすることで、通信時間がなくなるので、電源オフ処理をより迅速に行うことができる。
【0039】
また、上記実施の形態においては、電源ケーブルCAに含まれる信号線によりUPS通知信号が送信されることとして説明したが、画像形成装置10のUPS検出部13と、UPS20のUPS通知部23とが、無線通信にてUPS通知信号を送受信しても良い。
【0040】
また、上記実施の形態においては、情報処理装置として画像形成装置を例示して説明したが、データを記憶可能なストレージを備えた装置であれば、情報処理装置は画像形成装置に限定されない。
【符号の説明】
【0041】
10 画像形成装置(情報処理装置)
11 画像形成部
12 記憶部(ストレージ)
13 UPS検出部(検出部)
14 電力制御部
141 電源検出部
15 メイン制御部(制御部)
10A 電力源
20 無停電電源装置(UPS)
21 UPS制御部
22 バッテリー
23 通知部
30 AC電源(商用電源)
図1
図2
図3
図4
図5
図6