(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-14
(45)【発行日】2022-11-22
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20221115BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20221115BHJP
H01L 33/64 20100101ALI20221115BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20221115BHJP
F21V 29/67 20150101ALI20221115BHJP
【FI】
F21S2/00 377
H01L33/00 L
H01L33/64
F21V29/503
F21V29/67 100
(21)【出願番号】P 2018174956
(22)【出願日】2018-09-19
【審査請求日】2021-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390032573
【氏名又は名称】丸茂電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 重郎
(72)【発明者】
【氏名】下西 正太
(72)【発明者】
【氏名】加藤 英昭
(72)【発明者】
【氏名】麻奥 正城
【審査官】上尾 敬彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0027270(US,A1)
【文献】特開2011-077155(JP,A)
【文献】特開2009-302077(JP,A)
【文献】特開2007-123946(JP,A)
【文献】特開2015-097187(JP,A)
【文献】特開2011-175771(JP,A)
【文献】特開2002-314143(JP,A)
【文献】中国実用新案第206514266(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
H01L 33/00
H01L 33/64
F21V 29/503
F21V 29/67
F21Y 105/14
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子チップを、蛍光体を含む封止樹脂で封止した発光モジュールと、
前記発光モジュールが実装される実装面を有する板状のベース、及び前記ベースの実装面と反対側の面である背面から延出された複数の放熱フィンを有するヒートシンクと、
少なくとも前記実装面に沿って前記発光モジュールの近傍へと送風する送風ファンと、
前記発光モジュールの前記封止樹脂の側方を囲むように設けられ、前記送風ファンからの風が前記封止樹脂にあたらないように風を遮る遮風板と、
前記実装面と平行に設けられ前記発光モジュールからの光を通す開口が形成されたフロントパネルと、前記フロントパネルの両側から延出され前記ベースに連結される一対のサイドパネルとを有する整流板と、
を備
え、
前記送風ファンは、前記フロントパネル、前記一対のサイドパネル、及び前記ベースの実装面の間の空間へと送風するように設けられ
前記整流板の前記フロントパネルと、前記遮風板との間には、前記送風ファンから送風された風の一部を通す隙間が形成されている、
発光装置。
【請求項2】
前記送風ファンは、前記実装面と平行な方向に送風するように設けられると共に、前記ベースの前記実装面側と前記背面側の両方に送風を行うように設けられている、
請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記遮風板は、前記発光モジュールから離れるほど拡径される開口を有するテーパ部を有し、前記テーパ部の小径側の端部が、前記発光モジュールまたは前記発光モジュールの周縁の前記ベースに当接している、
請求項1
又は2に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
舞台照明用のスポットライト等として用いられる発光装置として、COB(Chip On Board)型の発光モジュールを用いた発光装置が知られている。COB型の発光モジュールとしては、複数のLEDチップを、蛍光体を含む封止樹脂で封止したものが知られている。
【0003】
このような発光装置においては、発光モジュールの高出力化に伴い、蛍光体の発熱による封止樹脂の温度上昇が問題になっている。例えば、300Wクラスの発光装置では、封止樹脂の温度が200℃を超え、高温により封止樹脂が割れてしまう場合があった。
【0004】
特許文献1では、LEDに向かって送風する送風機構を備えた発光装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、LEDチップを封止している封止樹脂に直接冷却用の気体をあてると、封止樹脂に割れが発生してしまうおそれや、埃等の異物が付着してしまうおそれがある。
【0007】
本発明の目的は、発光モジュールを十分に冷却しつつも、封止樹脂の割れや異物の付着を抑制可能な発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、上記目的を達成するために、下記[1]~[5]の発光装置を提供する。
【0009】
[1]複数の発光素子チップを、蛍光体を含む封止樹脂で封止した発光モジュールと、前記発光モジュールが実装される実装面を有する板状のベース、及び前記ベースの実装面と反対側の面である背面から延出された複数の放熱フィンを有するヒートシンクと、少なくとも前記実装面に沿って前記発光モジュールの近傍へと送風する送風ファンと、前記発光モジュールの前記封止樹脂の側方を囲むように設けられ、前記送風ファンからの風が前記封止樹脂にあたらないように風を遮る遮風板と、を備えた、発光装置。
【0010】
[2]前記送風ファンは、前記実装面と平行な方向に送風するように設けられると共に、前記ベースの前記実装面側と前記背面側の両方に送風を行うように設けられている、[1]に記載の発光装置。
【0011】
[3]前記実装面と平行に設けられ前記発光モジュールからの光を通す開口が形成されたフロントパネルと、前記フロントパネルの両側から延出され前記ベースに連結される一対のサイドパネルとを有する整流板を有し、前記送風ファンは、前記フロントパネル、前記一対のサイドパネル、及び前記ベースの実装面の間の空間へと送風するように設けられている、[1]または[2]に記載の発光装置。
【0012】
[4]前記遮風板は、前記発光モジュールから離れるほど拡径される開口を有するテーパ部を有し、前記テーパ部の小径側の端部が、前記発光モジュールまたは前記発光モジュールの周縁の前記ベースに当接している、[1]乃至[3]の何れか1項に記載の発光装置。
【0013】
[5]前記整流板の前記フロントパネルと、前記遮風板との間には、前記送風ファンから送風された風の一部を通す隙間が形成されている、[1]乃至[4]の何れか1項に記載の発光装置。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、発光モジュールを十分に冷却しつつも、封止樹脂の割れや異物の付着を抑制可能な発光装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明の一実施の形態に係る発光装置を示す破断面図である。
【
図2】
図2(a)は、
図1の発光装置における発光部を示す斜視図であり、
図2(b)は、発光モジュールとヒートシンクの斜視図である。
【
図3】
図3(a)は、発光モジュールの平面図であり、
図3(b)は、発光モジュールの回路の一例を示す回路図である。
【
図4】
図4(a)は、遮風板の斜視図であり、
図4(b)は、遮風板の平面図であり、
図4(c)は遮風板の側面図である。
【
図5】
図5(a)は、整流板の斜視図であり、
図5(b)は、整流板の平面図であり、
図5(c)は整流板の上面図である。
【
図6】送風ファンからの風の流れを説明する説明図である。
【
図7】送風ファンからの風の流れを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態に係る発光装置を示す破断面図である。
図2(a)は、
図1の発光装置における発光部を示す斜視図であり、
図2(b)は、発光モジュールとヒートシンクの斜視図である。
【0018】
図1及び
図2に示すように、発光装置1は、発光部2と、発光部2を収容する筐体3と、を備えている。筐体3には、発光部2に電源を供給する電源ユニット31が設けられている。筐体3には、発光部2からの光を集光するレンズ等の集光手段が設けられていてもよい。
【0019】
発光部2は、COB(Chip On Board)型の発光モジュール5と、発光モジュール5で生じた熱を放熱するためのヒートシンク6と、発光モジュール5及びヒートシンク6を強制冷却するための送風ファン7と、を有している。
【0020】
図3(a),(b)に示すように、発光モジュール5は、アノード電極52aとカソード電極52bとの間に、発光素子チップとしてのLEDチップ51を多数直並列に接続して構成されている。ここでは、322個のLEDチップ51を直並列に接続した回路を2系統用い、合計644個のLEDチップ51を用いた300Wクラスの高出力の発光モジュール5を用いた。
【0021】
複数のLEDチップ51は、配線用基板53に搭載されており、蛍光体を含む封止樹脂54で封止されている。LEDチップ51は、例えば青色あるいは紫色の光を発光するものであり、蛍光体は、例えば、LEDチップ51からの光により励起され黄色の光を発光するYAG(Yttrium Aluminum Garnet)系のもの等を用いることができる。封止樹脂54としては、例えばシリコーン樹脂を用いることができる。なお、封止樹脂54や蛍光体の材質、封止樹脂54に含まれる蛍光体の種類数等は、特に限定されるものではない。本実施の形態では、5種の蛍光体を用いた演色性の高い発光モジュール5を用いた。発光モジュール5は、高出力であり、また蛍光体の使用量が多いため、発熱量が大きい。
【0022】
発光モジュール5において、封止樹脂54の表面からは、LEDチップ51からの光と蛍光体からの光とが混色された光が放射される。以下、封止樹脂54の表面を発光部55と呼称する。発光部55は、正面視で、略円形状に形成されており、配線用基板53の略中央部に搭載されている。
【0023】
配線用基板53は略矩形状に形成されており、その4隅の近傍には、発光モジュール5をヒートシンク6に固定するねじを通すための貫通孔53aがそれぞれ形成されている。この貫通孔53aに通したねじをヒートシンク6(ベース61)に形成されたねじ穴(不図示)に螺合させることで、発光モジュール5がヒートシンク6(ベース61)に固定される。
【0024】
図1,2に戻り、ヒートシンク6は、発光モジュール5が実装される実装面61aを有する板状のベース61と、ベース61の実装面61aと反対側の面である背面61bから延出された複数の放熱フィン62と、を有している。ベース61は、正面視で略矩形状に形成されており、実装面61aにおける中心部に発光モジュール5が固定されている。放熱フィン62は、板状に形成されており、ベース61の背面61bから後方(光の出射側と反対側)に延びるように形成されている。以下、
図2(b)における左手前側を前方、右奥側を後方とする。また、
図2(b)における上下の方向を上下方向とし、右手前側から左奥側の方向を幅方向という。各放熱フィン62は、幅方向に垂直な板状に形成され、上下方向に沿った一対の辺と前後方向に沿った一対の辺とを有する。また、各放熱フィン62は、幅方向に離間して配置されており、等間隔にかつ平行に配置されている。
【0025】
本実施の形態では、ヒートシンク6は、さらに、ベース61から幅方向における一側に延出されると共に、後方に延出され、さらに各放熱フィン62を貫くように幅方向の他側へ向かって延出された複数のヒートパイプ63を有している。ヒートパイプ63は、ベース61及び各放熱フィン62と熱的に接続されており、放熱フィン62におけるベース61から離れた部分へと熱を伝え、放熱効率を向上させる役割を果たしている。ヒートパイプ63は、熱伝導性の高い部材からなり、例えば銅管からなる。本実施の形態では、ベース61も銅からなり、ヒートパイプ63はベース61と一体に設けられている。
【0026】
送風ファン7は、ベース61の実装面61aに沿って発光モジュール5の近傍へと送風することで、発光モジュール5を冷却するものである。本実施の形態では、送風ファン7は、フレーム8に固定されており、このフレーム8をヒートシンク6の下方に取り付けることで、ヒートシンク6の下方に固定されている。つまり、送風ファン7は、下方から上方に向けて、実装面61aと平行な方向に送風を行うように設けられている。送風ファン7よりも後方のフレーム8には、固定用アーム9が設けられており、この固定用アーム9を筐体3に固定することで、発光モジュール5が筐体3に固定される。
【0027】
また、送風ファン7は、ベース61をまたぐように設けられており、ベース61の実装面61a側と背面61b側の両方に送風を行うように設けられている。これにより、送風ファン7からの風の一部で発光モジュール5の近傍の冷却を行い、送風ファン7からの風の他部で放熱フィン62からの放熱を促進させることが可能となり、冷却効率が向上する。なお、ここでは送風ファン7が1つである場合を示しているが、複数の送風ファン7が設けられていてもよい。
【0028】
本実施の形態に係る発光装置1では、発光部2は、発光モジュール5の封止樹脂54(発光部55)の側方を囲むように設けられ、送風ファン7からの風が封止樹脂54(発光部55)にあたらないように風を遮る遮風板10を有している。
図4(a)~(c)に示すように、遮風板10は、発光モジュール5から離れるほど拡径される開口を有する円錐台状のテーパ部101と、テーパ部101の大径側の端部(前方の端部)から径方向外方に突出するように設けられたフランジ部102と、を一体に有している。
【0029】
テーパ部101の小径側の端部(後方の端部)は、発光モジュール5または発光モジュール5の周縁のベース61(実装面61a)に当接している。なお、テーパ部101は、発光モジュール5または発光モジュール5の周縁のベース61(実装面61a)に密着している必要はなく、両者の隙間から入り込む風が封止樹脂54に影響を及ぼさない(封止樹脂54に割れを発生させない)程度であれば、多少の隙間は許容される。本実施の形態では、テーパ部101は、その小径側の端部が、発光部55の周縁の配線用基板53に当接するように設けられている。フランジ部102は、ベース61の実装面61aと略平行に設けられており、円板状に形成されている。フランジ部102には、フランジ部102を後述する整流板11に固定するボルト13を通すための複数(ここでは4つ)の貫通孔102aが形成されている。
【0030】
また、本実施の形態に係る発光装置1では、発光部2は、ベース61の実装面61aの前方に配置された整流板11を有している。
図5(a)~(c)に示すように、整流板11は、実装面61aと略平行に設けられ発光モジュール5からの光を通す円形状の開口111aが形成されたフロントパネル111と、フロントパネル111の幅方向における両側から後方に延出されベース61に連結される一対のサイドパネル112と、を一体に有している。サイドパネル112の後端部には、幅方向外方に延出されたフランジ部112aが設けられており、このフランジ部112aに形成された貫通孔112bにねじ18を通し、当該ねじ18をベース61の実装面61aに形成されたねじ穴(不図示)に螺合させることで、整流板11がベース61に固定される。
【0031】
整流板11を設けることで、整流板11とベース61との間、すなわち、フロントパネル111、一対のサイドパネル112、及びベース61の実装面61aの間に、上方と下方に開放された、風の流れ道となる空間17が形成される。送風ファン7から送風される風の一部は、この整流板11とベース61間の空間17へと送られることになる。
【0032】
また、フロントパネル111の開口111aの近傍には、貫通孔111bが形成されている。フロントパネル111の貫通孔111bに通したボルト13を、遮風板10のフランジ部102に形成された貫通孔102aに通し、ナット14(
図6参照)で締結することで、遮風板10がフロントパネル111に固定される。
【0033】
本実施の形態では、フロントパネル111の貫通孔111bに通したボルト13を、円筒状のスペーサ15に通した後、遮風板10の貫通孔102aに通すようにした。スペーサ15を設けることにより、整流板11のフロントパネル111と、遮風板10との間には、送風ファン7から空間17へと送風された風の一部を通す隙間16が形成されている(
図6参照)。
【0034】
また、本実施の形態では、整流板11及び遮風板10は、送風ファン7からの風の流れを整える役割と、ハレーション防止用の遮光板としての役割とを兼ねている。整流板11及び遮風板10の表面には、遮光用の黒色の塗料が塗布されている。遮風板10のテーパ部101は、発光部55の外縁と整流板11の開口111aの縁とを結ぶ面よりも外側に位置するように(発光部55からの光の照射範囲に被らないように)、その傾斜角度(テーパ角)が設定されている。
【0035】
ここで、発光装置1における、送風ファン7から送風された風の流れについて、
図6及び
図7を用いて説明する。
図6及び
図7に示すように、送風ファン7からの風の一部は、ベース61の背面側を通り(図示矢印a)、放熱フィン62の間を通って各放熱フィン62、ベース61の背面61b、及びヒートパイプ63から熱を吸収し、その後上方に排気される(図示矢印b)。
【0036】
また、送風ファン7からの風の他の一部は、整流板11とベース61間の空間17へと送られる(図示矢印c)。空間17へと送られた風の一部は、ベース61を冷却しつつ上方に移動し、上方へと排出される(図示矢印d)。空間17へと送られた風の他の一部は、発光モジュール5の近傍へと到達する。本実施の形態では、発光モジュール5の発光部55は遮風板10により覆われているので、発光モジュール5の近傍へと到達した風は、発光モジュール5の周囲を迂回して発光モジュール5の近傍の熱を吸収した後(図示矢印e)、上方へと排出される(図示矢印f)。
【0037】
このように、遮風板10を有することにより、送風ファン7からの風が直接発光モジュール5に当たることを抑制でき、発光モジュール5の封止樹脂54に割れが生じたり、発光部55に埃等の異物が付着することを抑制できる。また、送風ファン7により送られた風は発光モジュール5の周囲を迂回するため、発光モジュール5の近傍を効率よく冷却できる。また、整流板11を設けることによって、送風ファン7からの風をヒートシンク6の近傍に集中させ冷却効果を向上させると共に、意図しない空気の流れや空気の滞留を抑制して発光部55への埃等の異物の付着を抑制できる。また、本実施の形態では下方から上方に向けて送風を行っているため、煙突効果により効率よく空気の流れを作ることができ、排熱の効率を向上できる。なお、発光装置1の姿勢によって発光部2の向きも変わるため、ここでいう上下は、使用状態における鉛直方向の上下とは異なるものである。
【0038】
送風ファン7から空間17へと送られた風のさらに他の一部は、遮風板10とフロントパネル111間の隙間16を通る(図示矢印g)。この隙間16を通る風は層状の風となって発光部55の前方へと吹き出して、エアーカーテンのような役割を果たすことになり、外部からの埃等が封止樹脂54(発光部55)に付着することを抑制する。
【0039】
(本実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係る発光装置1では、少なくとも実装面61aに沿って発光モジュール5の近傍へと送風する送風ファン7と、発光モジュール5の封止樹脂54の側方を囲むように設けられ、送風ファン7からの風が封止樹脂54にあたらないように風を遮る遮風板10と、を備えている。
【0040】
遮風板10を備えることにより、送風ファン7からの風により強制冷却を行った場合であっても、風が直接封止樹脂54に当たって封止樹脂54が割れてしまったり、埃等の異物が封止樹脂54に付着してしまったりすることを抑制可能になる。つまり、本実施の形態によれば、発光モジュール5を十分に冷却しつつも、封止樹脂54の割れや異物の付着を抑制可能な発光装置1を実現できる。
【0041】
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、本発明は、上記の実施の形態及び実施例に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
【0042】
例えば、上記実施の形態では、下方から上方に送風を行ったが、例えば幅方向における一側から他側へと送風するように構成してもよい。この場合、送風の方向にあわせて整流板11や放熱フィン62の向き等を適宜調整するとよい。ただし、熱は鉛直方向上方へと向かうため、より効率的に熱を排出するという観点からは、上記実施の形態のように、下方から上方に送風を行うよう構成することがより好ましいといえる。
【0043】
また、上記実施の形態では、発光素子チップとしてLEDチップ51を用いる場合を説明したが、発光素子チップとして、LD(レーザダイオード)チップを用いてもよい。
【0044】
また、上記の実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【符号の説明】
【0045】
1 発光装置
5 発光モジュール
51 LEDチップ(発光素子チップ)
54 封止樹脂
6 ヒートシンク
61a 実装面
61b 背面
62 放熱フィン
7 送風ファン
10 遮風板
101 テーパ部
11 整流板
111 フロントパネル
111a 開口
111b 貫通孔
112 サイドパネル
16 隙間
17 空間