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特許7176691メロンスプラウト由来物質を主成分とする加工食品および医薬組成物
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  • 特許-メロンスプラウト由来物質を主成分とする加工食品および医薬組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-14
(45)【発行日】2022-11-22
(54)【発明の名称】メロンスプラウト由来物質を主成分とする加工食品および医薬組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/42 20060101AFI20221115BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20221115BHJP
   A23L 33/105 20160101ALI20221115BHJP
   A61K 135/00 20060101ALN20221115BHJP
   A61P 35/02 20060101ALN20221115BHJP
【FI】
A61K36/42
A61P35/00
A23L33/105
A61K135:00
A61P35/02
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018215919
(22)【出願日】2018-11-16
(65)【公開番号】P2020083784
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-07-16
(73)【特許権者】
【識別番号】304026696
【氏名又は名称】国立大学法人三重大学
(73)【特許権者】
【識別番号】593192830
【氏名又は名称】株式会社萩原農場生産研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100118924
【弁理士】
【氏名又は名称】廣幸 正樹
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 智広
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 利治
【審査官】柴原 直司
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-289010(JP,A)
【文献】特開平08-048699(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0199421(US,A1)
【文献】国際公開第2017/131175(WO,A1)
【文献】Braz. J. Med. Biol. Res., (2018), 51, [4], Article.e6069<DOI:10.1590/1414-431X20176069>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00-36/9068
A23L 5/40-5/49
A23L 31/00-33/29
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メロンスプラウトのエタノール抽出物を蒸留水で再溶解した後酢酸エチル抽出画分を主成分とする癌細胞増殖阻害剤。
【請求項2】
メロンスプラウトのエタノール抽出物を蒸留水で再溶解した後酢酸エチル抽出画分を主成分とする加工食品。
【請求項3】
メロンスプラウトを洗浄、破砕する前処理工程と、
破砕した前記メロンスプラウトをエタノールに溶出させる工程と、
前記エタノールの溶出物をさらに蒸留水で再溶解させる工程と、
前記蒸留水の溶解物をヘキサンに溶出させ抽出液を得る工程と
前記抽出液をろ過する工程を含むことを特徴とする癌細胞増殖阻害剤の製造方法。
【請求項4】
メロンスプラウトを洗浄、破砕する前処理工程と、
破砕した前記メロンスプラウトをエタノールに溶出させる工程と、
前記エタノールの溶出物をさらに蒸留水で再溶解させる工程と、
前記蒸留水の溶解物を酢酸エチルに溶出させる工程
前記抽出液をろ過する工程を含むことを特徴とする癌細胞増殖阻害剤の製造方法。
【請求項5】
メロンスプラウトを洗浄、破砕する前処理工程と、
破砕した前記メロンスプラウトをエタノールに溶出させる工程と、
前記エタノールの溶出物をさらに蒸留水で再溶解させる工程と、
前記蒸留水の溶解物をヘキサンに溶出させ抽出液を得る工程と
前記抽出液をろ過する工程を含むことを特徴とする加工食品の製造方法。
【請求項6】
メロンスプラウトを洗浄、破砕する前処理工程と、
破砕した前記メロンスプラウトをエタノールに溶出させる工程と、
前記エタノールの溶出物をさらに蒸留水で再溶解させる工程と、
前記蒸留水の溶解物を酢酸エチルに溶出させる工程を含むことを特徴とする加工食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メロンスプラウト由来物質による、加工食品および医薬組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、もやし、カイワレ大根、アルファルファ、ブロッコリースプラウト、豆苗、紅タデなど様々なスプラウトの機能性研究が盛んに行われている。例えば、スプラウトには、発芽後ビタミンCの産生が抗酸化能に強く寄与することが報告されている。
【0003】
また、特許文献1には、ダイコンの種子もしくはスプラウト、その水、有機溶媒もしくは有機溶媒と水との混合物による抽出物、または該抽出物に含有される化合物もしくはその誘導体を有効成分として含有する癌の予防のための健康食品、生のダイコンスプラウト汁、その濃縮還元汁またはダイコンのスプラウトもしくは種子の水、有機溶媒もしくは有機溶媒と水との混合物による抽出物を有効成分として含有する癌を予防するための健康飲料、及びダイコンの種子もしくはスプラウト、その水、有機溶媒もしくは有機溶媒と水との混合物による抽出物、または該抽出物に含有される化合物もしくはその誘導体を有効成分として含有する癌の予防のための医薬組成物が開示されている。
【0004】
また、特許文献2にはゴボウスプラウト中に含まれるアルクチゲニンが癌幹細胞の発生を抑制することが開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、スイカスプラウト中に含まれるフィトールが癌細胞の発生を抑制することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2005-206495号公報
【文献】特開2014-224085号公報
【文献】国際公開第2017/131175号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献が示すように、スプラウトはこれまで知られていた抗酸化作用の他、抗癌作用を示すことがわかってきた。癌の治療には、外科治療の他、化学治療が行われている。現在では、分子標的剤と呼ばれる細胞中の信号伝達経路に作用する薬剤が開発されている。しかし、その副作用は患者にとっては負担が軽いとはいえない。したがって、副作用が少なく、癌細胞の増殖抑制効果の大きな物質は、健康食品や医薬組成物として依然として要望されている。
【0008】
スプラウトのような天然物から抽出した物質は、作用機序は不明な場合が多いが、これまでの食経験から副作用は少ないものが期待できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の発明者は、スプラウト由来の物質の効果を調べるなかで、メロンスプラウトの抽出物が癌細胞の増殖を特異的に抑制することができることを見出し、医薬組成物の発明を完成するに至った。
【0010】
より具体的に本発明に係る医薬組成物は、メロンスプラウトのエタノール抽出物を蒸留水で再溶解した後の酢酸エチル抽出画分を主成分とする癌細胞増殖阻害剤である。
【0011】
また、本発明に係る加工食品は、メロンスプラウトのエタノール抽出物を蒸留水で再溶解した後の酢酸エチル抽出画分を主成分として含むものである。
【発明の効果】
【0012】
メロンスプラウトをエタノールで抽出したものは、癌細胞(特にヒト白血病細胞)の増殖を特異的に阻害し、健常細胞にはほとんど影響を与えない。よって、メロンスプラウトのエタノール抽出画分を主成分とする加工食品や医薬組成物(癌細胞増殖阻害剤)は、癌の予防若しくは、治療薬として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】メロンスプラウトの抽出の経過を示す図である。
図2】メロンスプラウトエタノール溶出物によるヒト白血病T細胞株Jurkat細胞の増殖への影響を示すグラフである。
図3】メロンスプラウトヘキサン溶出物によるヒト白血病T細胞株Jurkat細胞の増殖への影響を示すグラフである。
図4】メロンスプラウト酢酸エチル溶出物によるヒト白血病T細胞株Jurkat細胞の増殖への影響を示すグラフである。
図5】メロンスプラウトブタノール溶出物によるヒト白血病T細胞株Jurkat細胞の増殖への影響を示すグラフである。
図6】メロンスプラウト蒸留水再溶解物によるヒト白血病T細胞株Jurkat細胞の増殖への影響を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明に係る実施例を示し説明を行う。なお、以下の説明は、本発明の一実施形態および一実施例を例示するものであり、本発明が以下の説明に限定されるものではない。以下の説明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変することができる。
【0015】
本発明に係る加工食品および医薬組成物には、主成分として、メロンスプラウトの酢酸ブチル抽出画分を主成分とする。後述する実施例で示すように、メロンスプラウトの酢酸ブチル抽出画分が癌細胞の増殖を阻害する効果を有する。
【0016】
本明細書において、「主成分」とは、加工食品や医薬組成物において、本発明の効果である癌細胞の増殖の阻害が認められる程度の量が含まれていればよい。つまり、主成分以外の成分が含まれていてもよい。
【0017】
<メロンスプラウトの酢酸ブチル抽出画分>
本発明において、メロンとは、学名Cucumis melo L.である、ウリ科キュウリ属のツル性一年草をいう。野生種であってもよい。また、夕張メロンといった赤肉、アンデスメロンといった青肉、ホームランメロンといった白肉のいずれでも利用できる。
【0018】
メロンスプラウトとはメロンの種を発芽させた新芽をいう。特に播種後10~20日のものが望ましい。この発芽に際しては、日光には当てず、発芽後日光を当てて育成させる。発芽のためには、水以外のものは使用しないが、発芽後は窒素、リン酸、カリ等の養分を含む液肥を施用する。発芽温度は25℃~30℃が適している。なお、スプラウトとして収穫し、凍結乾燥したものを用いても良い。
【0019】
採取したスプラウトは、根、茎、葉と全ての部分が利用できる。
【0020】
抽出方法としては、エタノール抽出、水抽出を経た材料をさらに、酢酸エチルで抽出することで得られる。
【0021】
抽出方法は、材料を洗浄、破砕する前処理工程と、破砕した材料をエタノール中に浸漬させエタノール溶出物を得る工程と、エタノール溶出物をさらに、水に浸漬させ、水溶解物を得る工程と、水溶解物を酢酸エチルに浸漬させ酢酸エチル溶出物を得る工程と、酢酸エチル溶出物をろ過する工程を経て得ることができる。また、酢酸エチル抽出物をさらに乾燥する工程を加えてもよい。
【0022】
<加工食品>
本発明に係る加工食品は、本発明の効果成分が主成分として含まれる。加工食品としての形態としては、飴、ビスケット、クッキー、煎餅、パン、麺、魚肉・畜肉練製品、茶、清涼飲料、乳飲料、乳清飲料、乳酸菌飲料、ヨーグルト、アイスクリーム等といった一般加工食品だけでなく、軟エキス剤、乾燥エキス剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、錠剤、液剤、浸剤、煎剤、トローチ剤、流エキス剤、チンキ剤といったエキス剤や、アルコール飲料を含んでもよい。
【0023】
<医薬組成物>
本発明に係る医薬組成物は、本発明の効果成分が主成分として含まれる。薬剤の形態としては、カプセル剤、顆粒剤、散剤、錠剤、煎剤、トローチ剤、流エキス剤、チンキ剤、点眼剤、点鼻液、注射剤、座薬等を含む。
【0024】
これらの製剤は、常法に従って主成分に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤、希釈剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用し得る既知の補助剤を用いて製剤化される。また、本発明の医薬組成物は、本発明の効果成分に加えて、他の薬理活性成分を含んでいてもよい。
【0025】
固形の製剤は、例えば、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、糖衣錠等であり、有効成分としての本発明の効果成分と、希釈剤(例えば乳糖、デキストロース、ショ糖、セルロース、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉等)、滑沢剤(例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール等)、結合剤(例えば澱粉類、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等)、離散剤(例えば澱粉、アルギン酸、アルギン酸塩等)、飽和剤、着色料、甘味料、湿潤剤(例えばレシチン、ポリソルベート、硫酸ラウリル塩等)等を含有することができる。これらは、既知の方法、例えば混合、粒状化、錠剤化、糖衣化等の方法により製剤化することができる。
【0026】
液状の製剤は、例えばシロップ、溶液、乳濁液及び懸濁液の形態とすることができる。懸濁液及び乳濁液は、担体として、例えば天然ゴム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を含有することができる。
【実施例
【0027】
1.供試サンプルの調製
メロンスプラウト3kg(湿重量)を粉砕し、この粉砕物にエタノールを5L加え、攪拌しながら常温にてエタノール溶出物を調製した。この操作を三度繰り返した。溶出液は、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下で15倍濃縮した。
【0028】
エタノール溶出物(EtOH Fr.)のJurkat細胞増殖抑制能を評価後、さらにこのエタノール溶出物を蒸留水にて再溶解後、ヘキサン(Hexane Fr.)、酢酸エチル(EtOAc Fr.)、ブタノール(n-BuOH Fr.)を用いて順に溶媒分配法により各溶出画分および蒸留水溶解物(Water Fr.)を調製した。図1に抽出の経過図を示す。
【0029】
2.細胞培養
ヒト白血病T細胞株Jurkat細胞は、独立行政法人理化学研究所バイオリソースセンター(つくば市、茨城県)より入手した。10%牛胎児血清(Thermo Fisher Scientifics、K.K.、MA、USA)、100U/mLペニシリンおよび100μg/mLスプレトマイシン(共にLife Technologies、 Carlsbad、CA、USA)を含んだRPMI1640培地(和光純薬工業株式会社、大阪市、大阪府)により37℃、95%空気-5%CO環境下で培養した。
【0030】
3.メロンスプラウトエタノール溶液により抽出した各画分および単離物質によるヒト白血病T細胞株Jurkat細胞の増殖への影響
Jurkat細胞を1×10 cells/mLに調整し、24ウェルマルチプレート(Thermo Fisher Scientifics K.K.)に500μL/wellずつ播種した。播種後、上記の各溶出物を以下の所定の最終濃度になるように処理し、培養した。
【0031】
まずエタノール溶出物(EtOH Fr.)は最終濃度が25、50、100μg/mLになるように処理した。また、ヘキサン溶出物(Hexane Fr.)は、最終濃度が0.5、1.0、2.5μg/mlとなるように処理した。酢酸エチル溶出物(EtOAc Fr.)は、最終濃度が0.5、1.0、2.5μg/mlとなるように処理した。また、ブタノール溶出物(n-BuOH Fr.)は、最終濃度が25、50、100μg/mlとなるように処理した。また、蒸留水溶解物(Water Fr.)は最終濃度が25、50、100μg/mLになるように処理した。各サンプル処理の24、48、72時間後に細胞をトライパンブルー(Life Technologies)で染色し、血球計算盤を用いて生細胞を計数した。
【0032】
<実験結果>
[メロンスプラウトエタノール溶出物によるヒト白血病T細胞株Jurkat細胞の増殖への影響]
Jurkat細胞にメロンスプラウトエタノール溶出物(EtOH Fr.)を最終濃度が25、50、100μg/mLになるように処理した。結果を図2に示す。横軸は処理時間(時間)であり、縦軸は生存細胞数(×10cells/mL)である。図中「Et25」、「Et50」、「Et100」は、エタノール溶出物の最終濃度がそれぞれ25、50、100μg/mLであることを示す。また、符号「000」はコントロール群である。処理48時間後から100μg/mL処理細胞群(符号Et100)において無処理群(符号000)と比較して有意に増殖が抑制されることを確認した。
【0033】
[メロンスプラウトエタノール溶出物の各種溶媒を用いた細分画物によるヒト白血病T細胞株Jurkat細胞の増殖への影響]
エタノール溶出物を濃縮乾固したものを蒸留水にて再溶解後、ヘキサン溶出物(Hexane Fr.)(図3)、酢酸エチル溶出物(EtOAc Fr.)(図4)、ブタノール溶出物(n-BuOH Fr.)(図5)を用いて溶媒分配法により各溶解物および蒸留水再溶解物(Water Fr.)(図6)を調製した。なお、これらの溶解物は抽出画分と呼んでもよい。
【0034】
いずれのグラフも横軸は処理時間(時間)であり、縦軸は、生存細胞数(×10cell/mL)である。また、図3において、「H0.5」、「H1.0」、「H2.5」はそれぞれヘキサン溶出物の最終濃度が0.5、1.0、2.5μg/mLであることを示す。また、図4において、「A0.5」、「A1.0」、「A2.5」は、それぞれ酢酸エチル溶出物の最終濃度が0.5、1.0、2.5μg/mLであることを示す。
【0035】
また、図5において、「B25」、「B50」、「B100」はそれぞれブタノール溶出物の最終濃度が25、50、100μg/mLであることを示す。また、図6において、「W25」、「W50」、「W100」はそれぞれ蒸留水再溶解物の最終濃度が25、50、100μg/mLであることを示す。なお、全ての図で「000」はコントロール群を示す。
【0036】
図3から図6の結果を見ると、図4で示した酢酸エチル溶出物に顕著な増殖抑制能を確認した。具体的には図4を参照して、コントロール群(符号000)に対して、酢酸エチル溶出物を1μg/mL以上入れた場合は、細胞数が増殖しなかった。なお、図3においてヘキサン溶出物を2.5μg/mL入れた場合、図4において、酢酸エチル溶出物を0.5μg/mL入れた場合、図5において、ブタノール溶出物を100μg/mL入れた場合については、コントロール群に対しては有意に細胞増殖抑制効果が見られた。
【0037】
以上のように、メロンスプラウトの酢酸エチル抽出画分は癌細胞の増殖を抑制する効果があった。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の効果成分は、癌予防若しくは癌治療効果を有する加工食品や医薬組成物として好適に利用できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6