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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-14
(45)【発行日】2022-11-22
(54)【発明の名称】気化式燃焼装置
(51)【国際特許分類】
   F23K 5/14 20060101AFI20221115BHJP
【FI】
F23K5/14 505
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019052227
(22)【出願日】2019-03-20
(65)【公開番号】P2020153582
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-08-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】霜鳥 敏之
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 篤
【審査官】岩▲崎▼ 則昌
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-322055(JP,A)
【文献】特開2005-291508(JP,A)
【文献】特開2000-213744(JP,A)
【文献】特開平11-94247(JP,A)
【文献】特開昭64-90915(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23K 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、燃焼部と、給油タンクと、給油タンク検知手段と、給油タンク重量検知手段と、表示部と、制御装置とを備え、前記給油タンク重量検知手段の出力値Dに基づいて前記表示部に残油量を表示する気化式燃焼装置に於いて、前記制御装置は、前記給油タンク検知手段が給油タンクが無いと検知している状態から給油タンクが有ると検知した状態に変化した場合、前記出力値Dを記憶値D1として記憶するとともに、前記制御装置は、前記出力値Dが前記記憶値D1以下の時、その現在の出力値Dに基づいた残油量を表示すると共に、その出力値Dを記憶値D1として更新し、前記出力値Dが前記記憶値D1より大きい場合で、前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きくない時は、前記記憶値D1に基づいた残油量を表示することを特徴とする気化式燃焼装置。
【請求項2】
計時部を備え、前記制御装置は、前記出力値Dが前記記憶値D1より大きい場合で、前記出力値Dと前記記憶値D1との差が所定値A以上の時に前記計時部による計時を開始し、前記計時部の計時が所定時間T2を経過するまでは前記出力値Dに基づいて残油量を表示し、前記所定時間T2を経過した時、前記出力値Dを記憶値D1として記憶することを特徴とする請求項1記載の気化式燃焼装置。
【請求項3】
前記給油タンク検知手段が給油タンクが有ると検知した状態で前記出力値Dが記憶値D1以下の時と、前記給油タンク検知手段が給油タンクが有ると検知した状態で前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きい時に、前記出力値Dに基づいた残油量を表示して、前記出力値Dを記憶値D1として記憶するとともに、前記給油タンク検知手段が給油タンクが有ると検知した状態で前記出力値Dが前記記憶値D1より大きく、かつ前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きくない時は、前記記憶値D1に基づいた残油量を表示することを特徴とする請求項1記載の気化式燃焼装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、燃油を気化して燃焼させる気化式燃焼装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種のものでは、燃油量が所定量以下に低下すると、警報を発すると共に、燃焼部の燃焼を自動的に停止させるものであった。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
又、燃油量が所定量以下に低下して燃焼部の燃焼が自動的に停止してしまう前に給油できるように、装置本体に脱着自在な給油タンク内の残油量を表示するものとして、装置に格納した給油タンクの重さを重量センサにて測定して表示するものがあり、前記重量センサを使用し、装置に格納した給油タンクの重さを測定して給油タンク内の残油量を表示するものとして、給油タンク内の液体燃料量が灯油量表示手段にて規定した重量のときにその重量に見合った適切な情報を提供可能にするために、予め暖房機の製造工程段階において、給油タンク内に液体燃料が満量詰め込まれたときのその荷重を重量検知装置に読み取らせ、その重量検知装置からの信号を調整設定装置を介して記憶装置に記憶させておき、実際の暖房機使用時において、記憶装置に記憶させておいたデータに基づいて中央制御装置で計算した情報を灯油量表示手段に出力するものがあった。(例えば、特許文献2参照)
【0004】
又、予め給油タンクそのものの重量が記憶され、重量センサからのセンサ信号を入力して液体燃料の残量に相当する残量信号を記憶されている給油タンクそのものの重量に基づいて補正するものがあった。(例えば、特許文献3参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実用新案登録第2588169号公報
【文献】特開平11-94247号公報
【文献】特開昭64-84016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところでこの従来のものでは、例えば、給油タンク内の液体燃料が少なくなって軽くなったときに体が装置本体にぶつかって給油タンクが動いた時や、夜寝る前に暖房運転を停止して室内の温度が下がるのに伴って給油タンク内の空気の体積が収縮し、それによって油受け皿内の液体燃料の一部が給油タンク内に戻った時等、装置本体での残油量は変わらないのに灯油量表示手段の残油量の表示が増加してしまう場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
?本発明は上記課題を解決するために、請求項1では、本体と、燃焼部と、給油タンクと、給油タンク検知手段と、給油タンク重量検知手段と、表示部と、制御装置とを備え、前記給油タンク重量検知手段の出力値Dに基づいて前記表示部に残油量を表示する気化式燃焼装置に於いて、前記制御装置は、前記給油タンク検知手段が給油タンクが無いと検知している状態から給油タンクが有ると検知した状態に変化した場合、前記出力値Dを記憶値D1として記憶するとともに、前記制御装置は、前記出力値Dが前記記憶値D1以下の時、その現在の出力値Dに基づいた残油量を表示すると共に、その出力値Dを記憶値D1として更新し、前記出力値Dが前記記憶値D1より大きい場合で、前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きくない時は、前記記憶値D1に基づいた残油量を表示するものである。
【0008】
?また、請求項2では、前記請求項1に於いて、計時部を備え、前記制御装置は、前記出力値Dが前記記憶値D1より大きい場合で、前記出力値Dと前記記憶値D1との差が所定値A以上の時に前記計時部による計時を開始し、前記計時部の計時が所定時間T2を経過するまでは前記出力値Dに基づいて残油量を表示し、前記所定時間T2を経過した時、前記出力値Dを記憶値D1として更新するものである。
【0009】
また、請求項3では、前記請求項1に於いて、前記給油タンク検知手段が給油タンクが有ると検知した状態で前記出力値Dが記憶値D1以下の時と、前記給油タンク検知手段が給油タンクが有ると検知した状態で前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きい時に、前記出力値Dに基づいた残油量を表示して、前記出力値Dを記憶値D1として記憶するとともに、前記給油タンク検知手段が給油タンクが有ると検知した状態で前記出力値Dが前記記憶値D1より大きく、かつ前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きくない時は、前記記憶値D1に基づいた残油量を表示するものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明の請求項1によれば、前記制御装置は、前記出力値Dが前記記憶値D1以下の時、その出力値Dに基づいて残油量を表示すると共に、前記出力値Dを記憶値D1として記憶し、前記出力値Dが前記記憶値D1より大きい場合で、前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きくない時は、前記記憶値D1に基づいた残油量を表示するので、給油していないのに残油量の表示が増加するという不具合を防止できるものである。
又、給油した給油タンクを本体に戻したのに、残油量の表示が増加しないという不具合を防止できるものである。
【0011】
??また、請求項2によれば、前記制御装置は、前記出力値Dが前記記憶値D1より大きい場合で、前記出力値Dと前記記憶値D1との差が所定値A以上の時に前記計時部による計時を開始し、前記計時部の計時が所定時間T2が経過するまでは、その増加した出力値Dに基づいて残油量を表示し、所定時間T2が経過した後は、前記出力値Dを記憶値D1として記憶するので、給油タンクを少し持ち上げてすぐ元に戻したのに、残油量の表示がゼロや少量を表示するという不具合を防止できるものである。
【0012】
前記制御装置は、前記給油タンク検知手段が給油タンクが有ると検知した状態で前記出力値Dが記憶値D1以下の時と、前記給油タンク検知手段が給油タンクが有ると検知した状態で前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きい時に、前記出力値Dに基づいた残油量を表示して、前記出力値Dを記憶値D1として記憶するとともに、前記給油タンク検知手段が給油タンクが有ると検知した状態で前記出力値Dが前記記憶値D1より大きく、かつ前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きくない時は、前記記憶値D1に基づいた残油量を表示するので、給油していないのに残油量の表示が増加するという不具合を防止できるものである。
又、給油した給油タンクを本体に戻したのに、残油量の表示が増加しないという不具合を防止できるものである。
又、給油タンクを少し持ち上げてすぐ元に戻したのに、残油量の表示がゼロや少量を表示するという不具合を防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】この発明の一実施例を付した気化式燃焼装置を示す斜視図。
図2】同要部断面図。
図3】同要部構成図。
図4】同制御回路のブロック図。
図5】同フローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係る発明の1実施形態を図面に基づいて説明する。
1は屋内に設置される気化式燃焼装置を構成する本体で、本体1内部に気化バーナからなる燃焼部2と、この本体1の作動を制御するマイコンを主体として構成された制御装置3と、本体1背面開口部の対流用送風機4と、本体1前面の温風吹出口5と、本体1前面側上部の操作部6とを備えているもので、燃焼部2での燃焼排気ガスを対流用送風機4により温風吹出口5から室内に吹き出すことで暖房を行うものである。
【0015】
前記燃焼部2は、複数の炎孔を有したバーナヘッド7の下部に加熱ヒーター8を有した気化部9を備えて構成され、加熱ヒーター8によって加熱された気化部9内に油受け皿10から容積型の電磁ポンプ11の駆動で送油ノズル12を通じて液体燃料を供給し、この液体燃料が気化した気化ガスと燃焼用送風機13から送風路14を通じて供給される燃焼用空気との混合ガスを前記バーナヘッド7の炎孔で燃焼させ、また燃焼中は前記気化部9の上端に複数の炎孔に対向する如く備えた環状の熱回収リング15によって炎から熱回収を行い加熱ヒーター8の通電を低減しているもので、ターンダウン比が広く静かな気化燃焼を行うものである。
【0016】
前記操作部6には、運転の開始/停止を指令するための運転スイッチ16と、室温上昇スイッチ17と室温下降スイッチ18とにより構成され所望の室温を設定する室温設定手段19と、残油量表示スイッチ20やタイマースイッチや延長スイッチなどの各種の操作スイッチと、時刻や設定室温や残油量を表示する表示部21が設けられている。
【0017】
22は前記加熱ヒーター8で加熱される気化部9の温度を検知する気化温度センサで、前記制御装置3はこの気化温度センサ22の検知温度が所定の上限温度になると前記加熱ヒーター8をオフし、また所定の下限温度になると前記加熱ヒーター8をオンして気化部9の温度を液体燃料が良好に気化できる温度範囲内に保持する。
【0018】
又前記制御装置3は、運転スイッチ16の運転指令により、前記気化温度センサ22の検知温度を監視して、前記気化部9を液体燃料が気化可能な温度まで加熱ヒーター8により加熱し、気化部9の温度を燃焼に適する温度まで上昇させると前記電磁ポンプ11及び燃焼用送風機13を駆動開始し、点火装置23により混合ガスに点火して燃焼を開始させて、本体1背面の対流用送風機4の近傍に設けられた室温センサ24の検知室温と前記室温設定手段19で設定された設定室温との偏差に応じて、前記電磁ポンプ11及び燃焼用送風機13を制御して燃焼火力を可変して前記室温設定手段19で設定された室温になるように制御する。
【0019】
25は給油タンク検知手段で、給油タンク26が本体1内にあるか否かを検知し、給油タンク26を本体1に差し込むと給油タンク26の側面に当接して閉成し、給油タンク26を本体1から抜き取ると開成する開閉スイッチで構成され、運転中にタンク検知手段25が本体1から給油タンク26が抜き取られたのを検知すると、制御装置3は運転を停止するものである。
【0020】
前記給油タンク26が本体1内に挿入されると、前記給油タンク26先端の口金27が油受け皿10に形成されているタンク挿入口28に挿入される。
前記タンク挿入口28には燃油内に混入したゴミなどの不純物をろ過する油フィルタ29が配置されていて、油フィルタ29内に前記給油タンク26の口金27を挿入することで油受け皿10に前記給油タンク26を載置するようになっている。
【0021】
そして前記油フィルタ29内の中央にはピン30が突出形成されており、前記給油タンク26を装着するとこのピン30が前記給油タンク26の口金27に設けられた燃油吐出口31を開口させるので、前記給油タンク26内の燃油が油フィルタ29を介して油受皿10内に供給される。
【0022】
そして、油受皿10内の液面が上昇して燃油吐出口31まで達すると、前記給油タンク26からの燃油の供給が停止するので、これを繰り返すことにより油受皿10には常に一定量の液体燃料が貯留されるようになっているものである。
【0023】
32はフロートスイッチからなる油量検知手段で、給油タンク26からの燃油を一旦貯留する油受け皿10内の燃油が所定量以下になったことを検知するものである。
【0024】
33はタイマー手段で、所定時間をカウントするもので、前記制御装置3からの計時開始信号の入力で計時を開始し、計時終了信号の入力で計時を終了するもので、計時開始から所定時間T1に達した時、又は、計時開始から所定時間T2に達した時、前記制御装置3に計時信号を出力するものである。
【0025】
34は給油タンク重量検知手段で、前記油受け皿10のタンク挿入口28周辺に設けられ、前記給油タンク26をファンヒータの本体1に差し込むと前記給油タンク26先端の口金27が前記油受け皿10のタンク挿入口28に位置するが、この時、前記給油タンク26が前記給油タンク重量検知手段34に当接して、前記給油タンク26の重量が給油タンク重量検知手段34にかかり、そのかかった重量によって給油タンク重量検知手段34の出力値が変化するものである。
【0026】
次にこの一実施形態の作動について図5のフローチャート図により説明する。
まず、前記制御装置3は、給油タンク検知手段25がファンヒータの本体1内に給油タンク26が無いと検知している状態かどうか判断し(S1)、給油タンク検知手段25がファンヒータの本体1内に給油タンク26が無いと検知している状態である時、次に給油タンク検知手段25がファンヒータの本体1内に給油タンク26が有ると検知した状態に変化したかを判断する(S2)。
【0027】
(S2)で、給油タンク検知手段25がファンヒータの本体1内に給油タンク26が有ると検知した状態に変化しない場合は(S1)に戻り、(S2)で、ファンヒータの本体1内に給油タンク26が有ると検知した状態に変化した場合は、給油タンク26が給油されて本体1内に戻されたと判断して、前記制御装置3は、タイマー手段33に計時開始信号を出力し、タイマー手段33は計時を開始する(S3)。
【0028】
そして前記制御装置3は、タイマー手段33の計時が所定時間T1に達しない間は(S4)、現在の給油タンク重量検知手段34の出力値Dに基づいて給油タンク残油量を表示部21に表示するものである(S5)。
そして、前記制御装置3は、タイマー手段33の計時が所定時間T1に達した時(S4)、タイマー手段33の計時を終了し(S6)、給油タンク重量検知手段34の記憶値D1を出力値Dに更新し(S7)、(S1)に戻るものである。
【0029】
これにより、給油タンク26に給油するためにファンヒータの本体1内から給油タンク26を取り出した時、給油タンク重量検知手段34の出力値Dは減少し、その後給油された給油タンク26をファンヒータの本体1内に戻した時、給油タンク重量検知手段34の出力値Dは増加するが、増加した給油タンク重量検知手段34の出力値Dに基づいて給油タンク残油量を表示部21に表示するので、例えば満タンに給油した給油タンク26を本体1内に戻せば、表示部21は満タンを表示することができるものである。
【0030】
また、前記制御装置3は、(S1)で給油タンク検知手段25がファンヒータの本体1内に給油タンク26が無いと検知していない状態、つまり本体1内に給油タンク26が有ると検知している時、給油タンク重量検知手段34の出力値Dが記憶している給油タンク重量検知手段34の記憶値D1以下、つまり残油量が同じ又は減少しているかを判断し(S8)、(S8)で前記出力値Dが記憶値D1以下の時、現在の給油タンク重量検知手段34の出力値Dに基づいて給油タンク残油量を表示部21に表示し(S9)、給油タンク重量検知手段34の記憶値D1を出力値Dに更新し(S10)、(S1)に戻るものである。
【0031】
又、前記(S8)で前記出力値Dが記憶値D1より大きい場合、前記制御装置3は前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きいか比較し(S11)、前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きい時は、タイマー手段33に計時開始信号を出力し、タイマー手段33は計時を開始する(S12)。
【0032】
そして前記制御装置3は、タイマー手段33の計時が所定時間T2に達しない間は(S13)、現在の給油タンク重量検知手段34の出力値Dに基づいて給油タンク残油量を表示部21に表示するものである(S14)。
【0033】
そして、前記制御装置3は、タイマー手段33の計時が所定時間T2に達した時(S13)、タイマー手段33の計時を終了し(S15)、給油タンク重量検知手段34の記憶値D1を出力値Dに更新し(S16)、(S1)に戻るものである。
【0034】
又、(S11)で前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きくない時は、前記記憶値D1により給油タンク残油量を表示部21に表示して(S17)、(S1)に戻るものである。
【0035】
ここで、前記所定値Aは重さで換算すると、例えば空状態の給油タンク26の重量1キログラムに相当する大きい値で、給油タンク26を少し持ち上げてすぐ元に戻した時等に発生する増加量であり、給油タンク重量検知手段34の誤検知や、室内の温度が下がるのに伴って給油タンク26内の空気の体積が収縮し、それによって油受け皿10内の液体燃料の一部が給油タンク26内に戻った時の増加量は例えばせいぜい300グラム程度であるため、前記出力値Dがこの所定値A以上増加した時は、給油タンク26を少し持ち上げてすぐ元に戻した時と判断できるものである。
【0036】
これにより、給油タンク26を少し持ち上げてすぐ元に戻した時は、前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きいので、現在の給油タンク重量検知手段34の出力値Dに基づいて給油タンク残油量を表示部21に表示し、それによりその戻した給油タンク26の重さに応じて給油タンク残油量を表示部21に表示できるものである。
【0037】
又、給油タンク重量検知手段34の誤検知や、室内の温度が下がるのに伴って給油タンク26内の空気の体積が収縮し、それによって油受け皿10内の液体燃料の一部が給油タンク26内に戻った時は、前記出力値Dが前記記憶値D1より所定値A以上大きくないので、前記記憶値D1により給油タンク残油量を表示部21に表示し、それにより給油していないのに残油量の表示が増加するという不具合を防止できるものである。
【0038】
以上のように、給油タンク重量検知手段34の出力値Dが減少した時は、前記出力値Dに基づいた給油タンク残油量を表示部21に表示し、給油タンク重量検知手段34の出力値Dが増加した時は、前記記憶値D1に基づいた残油量を表示するので、給油していないのに残油量の表示が増加するという不具合を防止できるものである。
【0039】
又、給油タンク重量検知手段34の出力値Dが増加した時、その増加量が所定値A以上の時は、所定時間T2が経過するまで現在の給油タンク重量検知手段34の出力値Dに基づいて給油タンク残油量を表示部21に表示し、所定時間T2が経過した時、前記出力値Dを記憶値D1として記憶するので、給油タンク26を少し持ち上げてすぐ元に戻してもその戻した給油タンク26の重さに応じて給油タンク残油量を表示部21に表示できるものである。
【0040】
又、給油タンク検知手段25が前記給油タンク26が本体1内に無しから有りになったのを検知してから所定時間T1が経過するまでは、前記出力値Dに基づいて残油量を表示し、所定時間T1が経過した時、前記出力値Dを記憶値D1として記憶するので、給油タンク26を本体1から取り出して給油してから本体1に戻した時、給油した給油タンク26を本体1に戻したのに、残油量の表示が増加しないという不具合を防止できるものである。
【符号の説明】
【0041】
1 本体
2 燃焼部
3 制御装置
21 表示部
26 給油タンク
33 タイマー手段
34 給油タンク重量検知手段
図1
図2
図3
図4
図5