(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-14
(45)【発行日】2022-11-22
(54)【発明の名称】ファイル一括処理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0488 20220101AFI20221115BHJP
G06F 3/0482 20130101ALI20221115BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20221115BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20221115BHJP
【FI】
G06F3/0488
G06F3/0482
G06F3/0484
G06F3/04842
(21)【出願番号】P 2019141929
(22)【出願日】2019-08-01
(62)【分割の表示】P 2015168253の分割
【原出願日】2015-08-27
【審査請求日】2019-08-01
【審判番号】
【審判請求日】2022-04-06
(31)【優先権主張番号】10-2014-0114497
(32)【優先日】2014-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522171006
【氏名又は名称】エヌエイチエヌ ドゥレイ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】チャン ヨル ベク
【合議体】
【審判長】稲葉 和生
【審判官】中野 裕二
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/131473(WO,A1)
【文献】特開2012-084137(JP,A)
【文献】国際公開第2014/058682(WO,A2)
【文献】国際公開第2013/122355(WO,A1)
【文献】特開2011-107823(JP,A)
【文献】特開2012-89115(JP,A)
【文献】特開2010-97326(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102662555(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0062564(US,A1)
【文献】特表2012-508929(JP,A)
【文献】特表2014-516445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/048-3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ入力が可能な表示装置を具備するデジタルデバイスによって遂行され、各ファイルの内容が第1方向に沿って表示され、複数のファイルが前記第1方向と交差する第2方向に沿って配列された複数のファイルのうち少なくとも2つ以上を選択して任意の行為命令を処理するファイル一括処理方法において、
前記ファイルのうちいずれか一つのファイル上で、
前記第1方向に基準
距離以上
移動するタッチ入力を通じて前記いずれか一つのファイルを決定し、
前記いずれか一つのファイルを基点とする前記第2方向へのタッチ入力を通じて、前記ファイルのうち前記第2方向へのタッチ入力によってクロスされる少なくとも一つのファイルを選択し、
前記いずれか一つのファイルを含む前記選択された少なくとも一つのファイルを一括処理するための実行命令を選択及び処理することを含み、
前記第2方向へのタッチ入力は、
前記いずれか一つのファイル上でのタッチ入力に連続して遂行され、
前記実行命令を選択及び処理することは、
少なくとも一つの行為メニューを含む実行メニューを表示し、
前記実行メニューのうちいずれか一つの行為メニューへのタッチ入力を通じて、前記いずれか一つの行為メニューに対応する行為命令を前記実行命令として選択し、
前記実行命令として選択された行為命令を処理することを含み、
前記実行メニューを表示することは、
前記第2方向へのタッチ入力が終了したとき、前記実行メニューを表示することを特徴とするファイル一括処理方法。
【請求項2】
前記第2方向へのタッチ入力は、
前記第2方向へのベクトル要素を含むタッチ入力であることを特徴とする請求項1に記載のファイル一括処理方法。
【請求項3】
前記実行メニューは、
ファイルの削除命令のための削除メニュー、ファイルの切り取り命令のための切り取りメニュー、ファイルのコピー命令のためのコピーメニュー、及びファイルの送信命令のための送信メニューのうち少なくとも一つの行為メニューを含むことを特徴とする請求項1に記載のファイル一括処理方法。
【請求項4】
前記実行メニューは、
前記いずれか一つのファイルを含む前記選択された少なくとも一つのファイルの選択を取り消すための選択取り消しメニューを含むことを特徴とする請求項1に記載のファイル一括処理方法。
【請求項5】
前記ファイルは、
メールアカウントのメッセージファイル、メッセンジャーアカウントのメッセージファイル、及びSNS(Social Network Service)のメッセージファイルのうち少なくともいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載のファイル一括処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はファイル一括処理方法に関し、より詳細にはタッチ入力が可能な表示装置を具備するデジタルデバイスによって遂行され、複数のファイルのうち少なくとも2つ以上を選択して任意の行為命令を処理するファイル一括処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、タブレットPCなどのようなデジタルデバイスは、一般的にタッチ入力が可能な表示装置を具備しており、表示される画面を最大に拡張させながら自由に入力可能な機能を有している。このようなデジタルデバイスは無線通信に基づいてサーバシステムまたは他のデバイスと信号を取り交わすので、いつでもどこでもファイルを取り交わすことができる。例えば、一般のユーザはデジタルデバイスを通じてメールサーバまたはSNSサーバに接続した後、メッセージを作成して他のユーザに送信したり、他のユーザから受信したメッセージを容易に確認したりすることができる。
【0003】
一方、一般のユーザは自己のデジタルデバイスを通じて自己のメールまたはSNSアカウントに保存されたメッセージのうち不必要であると判断したメッセージを選択して削除することができる。しかし、近年、無分別な広報性広告またはスパムメッセージが大量に伝送されることによって、一般のユーザがこのようなメッセージを一々選択して削除しなければならないという煩わしさが発生している。即ち、一般のユーザは複数のメッセージのうち所望するメッセージを一々選択した後削除メニューをクリックすることで、選択されたメッセージを一括して削除する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2011-525275号公報
【文献】米国特許出願公開第2014/0168095号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題点を解決するためのものであって、本発明が解決しようとする課題は単純な動作のタッチ入力によって複数のファイルを選択して一括処理できるファイル一括処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例における一括処理方法は、タッチ入力が可能な表示装置を具備するデジタルデバイスによって遂行され、各ファイルの内容が第1方向に沿って表示され、複数のファイルが前記第1方向と交差する第2方向に沿って配列された複数のファイルのうち少なくとも2つ以上を選択して任意の行為命令を処理するファイル一括処理方法に関し、前記ファイルのうちいずれか一つのファイル上での前記第1方向へのタッチ入力を通じて一括処理のための実行命令を決定し、前記いずれか一つのファイルを基点とする前記第2方向へのタッチ入力を通じて、前記いずれか一つのファイルを含む前記第2方向へのタッチ入力によってクロスされる少なくとも一つのファイルに対して前記実行命令を処理することを含む。
【0007】
前記実行命令を決定することは、前記いずれか一つのファイル上での前記第1方向へのタッチ入力を通じて少なくとも一つの行為メニューを含む実行メニューを表示し、及び前記実行メニューのうちいずれか一つの行為メニューへのタッチ入力を通じて前記実行命令を
決定することを含んでもよい。
【0008】
前記実行メニューを表示することは、前記いずれか一つのファイル上での前記第1方向へのタッチ入力が基準距離以上タッチ移動された場合、前記実行メニューを表示してもよい。
【0009】
前記実行メニューは、前記第1方向へのタッチ移動経路上に表示してもよい。
【0010】
前記実行メニューは、ファイルの削除命令のための削除メニュー、ファイルの切り取り命令のための切り取りメニュー、ファイルのコピーメニュー、及びファイルの送信命令のための送信メニューのうち少なくともいずれか一つ行為メニューを含んでもよい。
【0011】
前記いずれか一つの行為メニューへのタッチ入力を通じて前記実行命令を決定することは、前記第1方向へのタッチ入力が前記いずれか一つの行為メニュー上で停止した場合、前記いずれか一つの行為メニューに対応する行為命令を前記実行命令に決定してもよい。
【0012】
前記実行命令を処理することは、前記いずれか一つの行為メニュー上での停止位置を基点として前記第2方向へのタッチ入力が遂行されてもよい。
【0013】
前記実行命令を処理することは、前記第2方向へのタッチ入力を通じて、前記第2方向へのタッチ入力によってクロスされる少なくとも一つのファイルを選択し、前記いずれか一つのファイル及び前記選択された少なくとも一つのファイルに対して前記実行命令を処理することを含んでもよい。
【0014】
前記第2方向へのタッチ入力は、前記第2方向へのベクトル要素を含むタッチ入力であってもよい。
【0015】
前記いずれか一つのファイル及び前記選択された少なくとも一つのファイルに対して前記実行命令を処理することは、前記第2方向へのタッチ入力が終了したとき、前記実行命令を自動的に処理してもよい。
【0016】
これとは異なり、前記いずれか一つのファイル及び前記選択された少なくとも一つのファイルに対して前記実行命令を処理することは、前記第2方向へのタッチ入力が終了したとき、前記実行命令を実際に処理するための実行処理メニューを表示し、前記実行処理メニューへのタッチ入力を通じて、前記いずれか一つのファイル及び前記選択された少なくとも一つのファイルに対して前記実行命令を処理することを含んでもよい。
【0017】
前記実行処理メニューを表示することは、前記実行命令の実行を取り消すための実行取り消しメニューを共に表示してもよい。
【0018】
前記第1方向へのタッチ入力及び前記第2方向へのタッチ入力は、タッチが途切れることなく連続的に遂行されてもよい。
【0019】
前記ファイルは、メールアカウントのメッセージファイル、メッセンジャーアカウントのメッセージファイル、及びSNS(Social Network Service)のメッセージファイルのうち少なくとも一つであってもよい。
【0020】
続いて、本発明の他の実施例におけるファイル一括処理方法は、タッチ入力が可能な表示装置を具備するデジタルデバイスによって遂行され、各ファイルの内容が第1方向に沿って表示され、複数のファイルが前記第1方向と交差する第2方向に沿って配列された複数
のファイルのうち少なくとも2つ以上を選択して任意の行為命令を処理する方法に関し、前記ファイルのうちいずれか一つのファイル上でのタッチ入力を通じて前記いずれか一つのファイルを決定し、前記いずれか一つのファイルを基点として前記第2方向へのタッチ入力を通じて、前記ファイルのうち前記第2方向へのタッチ入力によってクロスされる少なくとも一つのファイルを選択し、前記いずれか一つのファイルを含む前記選択された少なくとも一つのファイルを一括処理するための実行命令を選択及び処理することを含む。
【0021】
前記いずれか一つのファイルを決定することは、前記ファイルのうちいずれか一つのファイル上での前記第1方向へのタッチ入力が基準距離以上タッチ移動された場合、前記いずれか一つのファイルを選択されたファイルに決定してもよい。
【0022】
これとは異なって、前記いずれか一つのファイルを決定することは、前記ファイルのうちいずれか一つのファイル上でのタッチ入力が基準時間以上保持された場合、前記いずれか一つのファイルを選択されたファイルに決定してもよい。
【0023】
前記第2方向へのタッチ入力は、前記第2方向へのベクトル要素を含んでいてもよい。
【0024】
前記第2方向へのタッチ入力は、前記いずれか一つのファイル上でタッチ入力に連続して遂行されてもよい。
【0025】
前記実行命令を選択及び処理することは、少なくとも一つの行為メニューを含む実行メニューを表示し、前記実行メニューのうちいずれか一つの行為メニューへのタッチ入力を通じて、前記いずれか一つの行為メニューに対応する行為命令を前記実行命令に選択し、前記実行命令として選択された行為命令を処理することを含んでもよい。
【0026】
前記実行メニューを表示することは、前記第2方向へのタッチ入力が終了したとき、前記実行メニューを表示してもよい。
【0027】
前記実行メニューは、ファイルの削除命令のための削除メニュー、ファイルの切り取り命令のための切り取りメニュー、ファイルのコピー命令のためのコピーメニュー、及びファイルの送信命令のための送信メニューのうち少なくとも一つの行為メニューを含んでもよい。
【0028】
前記実行メニューは、前記いずれか一つのファイルを含む前記選択された少なくとも一つのファイルの選択を取り消すための選択取り消しメニューを含んでもよい。
【0029】
前記ファイルは、メールアカウントのメッセージファイル、メッセンジャーアカウントのメッセージファイル、及びSNS(Social Network Service)のメッセージファイルのうち少なくともいずれか一つであってもよい。
【発明の効果】
【0030】
本発明によるファイル一括処理によると、第1方向へのタッチ入力を通じて一括処理のための実行命令が決定され、第2方向へのタッチ入力を通じて複数のファイルが選択された後、実行命令が一括処理されることによって、ユーザは従来に比べてより単純な動作によって所望するファイルを選択して一括処理を遂行することができる。
【0031】
また、本発明によるファイル一括処理によると、タッチ入力を通じて表示されたファイルのうちいずれか一つが決定され、第2方向へのタッチ入力を通じて複数のファイルが選択された後、一括処理のための実行命令が選択及び処理されることにより、ユーザは従来に比べてより単純な動作によって所望するファイルを選択して一括処理を遂行することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の第1実施例におけるファイル一括処理方法を説明するためのフローチャートである。
【
図2】
図1のファイル一括処理方法のうち実行命令決定ステップ(S100)を説明するためのフローチャートである。
【
図3】
図2の実行命令決定ステップのうち実行メニューを表示するステップ(S110)を説明するための図である。
【
図4】
図2の実行命令決定ステップのうち実行命令を決定するステップ(S120)を説明するための図である。
【
図5】
図1のファイル一括処理方法のうち実行命令処理ステップ(S200)を説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図5の実行命令処理ステップのうち実行対象となる複数のファイルを選択するステップ(S210)を説明するための図である。
【
図7】
図5の実行命令処理ステップのうち選択されたファイルに対して実行命令を処理するステップ(S220)の一例を説明するための図である。
【
図8】
図5の実行命令処理ステップのうち選択されたファイルに対して実行命令を処理するステップ(S220)の他の例を説明するための図である。
【
図9】
図5の実行命令処理ステップのうち選択されたファイルに対して実行命令を処理するステップ(S220)の他の例を説明するための図である。
【
図10】本発明の第2実施例におけるファイル一括処理方法を説明するためのフローチャートである。
【
図11】
図10のファイル一括処理方法のうちいずれか一つのファイルを決定するステップ(S300)の一例を説明するための図である。
【
図12】
図10のファイル一括処理方法のうちいずれか一つのファイルを決定するステップ(S300)の他の例を説明するための図である。
【
図13】
図10のファイル一括処理方法のうち実行のための複数のファイルを選択するステップ(S400)を説明するための図である。
【
図14】
図10のファイル一括処理方法のうち実行命令選択及び処理ステップ(S500)を説明するためのフローチャートである。
【
図15】
図14の実行命令選択及び処理ステップのうち実行メニューを表示するステップ(S510)を説明するための図である。
【
図16】
図14の実行命令選択及び処理ステップのうち表示された実行メニューを通じて実行命令を選択及び処理するステップ(S520、S530)を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明は多様な変更を加えてもよく、多様な形態で実施されてもよい。ここでは、特定の実施形態を図面に例示しつつ、明細書の記載において詳細に説明する。
【0034】
ただし、これは本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明は、本発明の趣旨及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物及び代替物を含むものとして理解されるべきである。本明細書において、第1、第2などの用語は多用な構成要素を説明するために使用されることがあるが、前記構成要素は前記用語によって限定解釈されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を外れない限り、第1構成要素を第2構成要素と称してもよく、同様に第2構成要素を第1構成要素と称してもよい。
【0035】
本明細書において使用した用語は単に特定の実施形態を説明するために使用されたもので
あって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に規定されない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は明細書に記載された特徴、数字、ステップ、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを意味し、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0036】
以下、図面を参照して本発明の好適な一実施例についてより詳細に説明する。
【0037】
まず、本実施例におけるファイル一括処理方法は、タッチ入力が可能な表示装置を具備するデジタルデバイス、例えば、スマートフォン、タブレットPCなどによって遂行されてもよい。
【0038】
また、本実施例におけるファイル一括処理方法は、デジタルデバイスを通じて表示される複数のファイルのうち少なくとも2つ以上を選択して任意の行為命令を一括して処理する方法に関する。この際、複数のファイルは、第1方向に沿って各ファイルの一部の内容やタイトルなどが表示され、第1方向と交差する第2方向に沿って複数のファイルが配列されてもよい。
【0039】
一方、本実施例におけるファイル一括処理方法は、メールアカウントのメッセージファイル、メッセンジャーアカウントのメッセージファイル、及びSNS(Social Network Service)のメッセージファイルのうち少なくともいずれか一つのファイルに適用されてもよい。しかし、本実施例におけるファイル一括処理方法は、文書ファイル、マルチメディアファイルなどのようなその他の多様なファイルにも同様に適用されてもよい。
【0040】
以下では、ファイル一括処理方法がメールアカウントのメッセージファイルに適用された実施例について詳細に説明する。
(第1実施例)
【0041】
図1は本発明の第1実施例におけるファイル一括処理方法を説明するためのフローチャートであり、
図2は
図1のファイル一括処理方法のうち実行命令決定ステップ(S100)を説明するためのフローチャートであり、
図3は
図2の実行命令決定ステップのうち実行メニューを表示するステップ(S110)を説明するための図であり、
図4は
図2の実行命令決定ステップのうち実行命令を決定するステップ(S120)を説明するための図である。
【0042】
図1から
図4を参照すると、本実施例におけるファイル一括処理方法として、まず、デジタルデバイスは、表示されたファイルのうちいずれか一つのファイル上での第1方向へのタッチ入力を通じて一括処理するための実行命令を決定する(S100)。
【0043】
具体的には、デジタルデバイスは、表示装置に表示されるファイルのうちいずれか一つのファイル上での第1方向へのタッチ入力を通じて少なくとも一つの行為メニューを含む実行メニュー10を表示してもよい(S110)。即ち、任意のユーザの指または任意のタッチ入力装置、例えば、タッチペンによって前記いずれか一つのファイル上でタッチされた後、第1方向に移動しながらタッチ入力が遂行されると、デジタルデバイスは第1方向へのタッチ入力を感知して実行メニュー10を表示装置を通じて表示してもよい。
【0044】
本実施例において、デジタルデバイスは、いずれか一つのファイル上でのタッチ入力が、第1方向に向かってタッチされたまま基準距離以上移動(タッチ移動)された場合にのみ
、実行メニュー10を表示してもよい。例えば、基準距離は各ファイルの内容が第1方向に沿って表示される長さの1/5から1/2の範囲であってもよい。このように、第1方向へのタッチ入力が基準距離以上タッチ移動された場合にのみ、実行メニュー10を表示することにより、ユーザの間違いによるタッチ入力によって実行メニュー10が表示されることを抑制することができる。
【0045】
本実施例において、実行メニュー10は、例えば、ファイルの削除命令のための削除メニュー、ファイルの切り取り命令のための切り取りメニュー、ファイルのコピー命令のためのコピーメニュー、及びファイルの送信命令のための送信メニューのうち少なくともいずれか一つの行為メニューを含んでもよい。しかし、実行メニュー10は上記した行為メニューの他に、一括処理遂行が可能な他の行為メニューをさらに含んでもよい。一方、ユーザの設定選択に応じて実行メニュー10に含まれて表示される行為メニューが変更されてもよい。
【0046】
実行メニュー10を表示した後(S110)、デジタルデバイスは、実行メニュー10のうちいずれか一つの行為メニューへのタッチ入力を通じて実行命令を決定してもよい(S120)。
【0047】
具体的には、デジタルデバイスは、第1方向へのタッチ入力がいずれか一つの行為メニュー上で停止したか否かを判断し、その判断結果により、第1方向へのタッチ入力がいずれか一つの行為メニュー上で停止したと判断すると、当該行為メニューに対応する行為命令を実行命令に決定してもよい。例えば、
図4においては、一例として削除命令を遂行するための削除メニュー上でタッチ入力が停止したことを示した。この際、第1方向へのタッチ入力が削除メニュー上で停止した場合、デジタルデバイスは、削除メニューを、他の選択されなかったメニューと区別できるように、例えば、濃い色相で表示してもよい。
【0048】
一方、実行メニュー10は第1方向へのタッチ移動の経路上に表示されてもよい。このように、実行メニュー10が第1方向へのタッチ移動の経路上に表示される場合、S110及びS120はタッチ移動の方向を変更せずに遂行することができる。
【0049】
図5は
図1のファイル一括処理のうち実行命令処理ステップ(S200)を説明するためのフローチャートであり、
図6は
図5の実行命令処理ステップのうち実行対象となる複数のファイルを選択するステップを説明するための図であり、
図7は
図5の実行命令処理ステップのうち選択されたファイルに対して実行命令を処理するステップの一例を説明するための図である。
【0050】
図1及び
図5から
図7を参照すると、デジタルデバイスはS100を遂行した後、S100において第1方向へのタッチ入力が行われたいずれか一つのファイル(S100において選択されたいずれか一つのファイル)を基点とした第2方向へのタッチ入力を通じて、当該ファイルを含む第2方向へのタッチ入力によってクロスされる少なくとも一つの他のファイルに対して実行命令を処理する(S200)。ここで、第2方向は第1方向に対して垂直に交差する方向であってもよい。
【0051】
具体的には、ユーザによるタッチ入力が、いずれか一つの行為メニュー、例えば、削除メニュー上での停止位置を基点として第2方向に遂行されると、デジタルデバイスは表示されたファイルのうち第2方向へのタッチ入力によってクロスされる少なくとも一つのファイルを選択する(S210)。
【0052】
本実施例において、第2方向へのタッチ入力は第2方向へのベクトル要素を含むタッチ入力であってもよい。例えば、
図6のように、第2方向に直進するタッチ入力のみならず、
第2方向へのベクトル要素を含む曲線移動のタッチ入力や斜線移動のタッチ入力によっても少なくとも一つのファイルを選択することができる。
【0053】
少なくとも一つのファイルが選択された後(S210)、デジタルデバイスは、S100によって選択されたいずれか一つのファイルと、S210によって選択された少なくとも一つのファイルに対して実行命令、例えば、削除命令を処理する(S220)。
【0054】
ここで、デジタルデバイスは
図7のように、第2方向へのタッチ入力が終了したとき、実行命令を自動的に処理してもよい。即ち、ユーザの指やタッチ入力装置が表示装置から離れたとき、選択されたファイルに対して実行命令、例えば、削除命令を自動的に遂行してもよい。
【0055】
図8及び
図9は、
図5の実行命令処理ステップのうち選択されたファイルに対して実行命令を処理するステップの他の例を説明するための図である。
【0056】
図8及び
図9を参照すると、S220において、第2方向へのタッチ入力が終了したとき、実行命令が自動的に処理されなくてもよい。
【0057】
具体的には、S220において、デジタルデバイスは、第2方向へのタッチ入力が終了したとき、
図8のように実行命令を実際に処理するための実行処理メニュー(20)を表示した後、実行処理メニュー20へのタッチ入力を通じてS110及びS210によって選択されたファイルに対して実行命令、例えば、削除命令を処理してもよい。
【0058】
本実施例において、デジタルデバイスは、実行処理メニューに隣接して、実行命令の実行を取り消すための実行取り消しメニューを同時に表示してもよい。この際、ユーザが実行取り消しメニューをクリックすると、デジタルデバイスはS100及びS210において選択されたファイルの選択を解除する。
【0059】
このように、第2方向へのタッチ入力が終了したとき、実行処理メニュー及び実行取り消しメニューが表示されることによって、実行命令が自動的に実行されてユーザの不注意によって間違って選択されたファイルが一括処理されることを防止することができる。
【0060】
【0061】
【0062】
図10は本発明の第2実施例におけるファイル一括処理方法を説明するためのフローチャートであり、
図11は
図10のファイル一括処理方法のうちいずれか一つのファイルを決定するステップ(S300)の一例を説明するための図であり、
図12は
図10のファイル一括処理方法のうちいずれか一つのファイルを決定するステップ(S300)の他の例を説明するための図である。
【0063】
図10、
図11及び
図12を参照すると、本実施例におけるファイル一括処理方法として、まず、デジタルデバイスは、表示されたファイルのうちいずれか一つのファイル上でのタッチ入力を通じていずれか一つのファイルを決定する(S300)。
【0064】
具体的に説明すると、いずれか一つのファイルを決定するステップ(S300)では、
図11のように、デジタルデバイスは、表示されたファイルのうちいずれか一つのファイル上での第1方向へのタッチ入力が基準距離以上タッチ移動された場合、当該ファイルを選択されたファイルに決定してもよい。例えば、基準距離は当該ファイルが第1方向に沿って表示される長さの1/5から1/2の範囲であってもよい。
【0065】
これとは異なり、いずれか一つのファイルを決定するステップ(S300)では、
図12のように、デジタルデバイスは、表示されたファイルのうちいずれか一つのファイル上でのタッチ入力が基準時間以上保持された場合、当該ファイルを選択されたファイルに決定してもよい。例えば、基準時間は約1秒から約2秒の範囲であってもよい。
【0066】
このように、いずれか一つのファイル上で第1方向へのタッチ入力が基準距離以上タッチ移動されたか、いずれか一つのファイル上でタッチ入力が基準時間以上保持された場合にのみ、当該ファイルを選択されたファイルに決定することによって、ユーザの間違いによるタッチ入力によって任意のファイルが選択されることが抑制される。
【0067】
図13は
図10のファイル一括処理方法のうち実行対象となる複数のファイルを選択するステップ(S400)を説明するための図である。
【0068】
図10及び
図13を参照すると、デジタルデバイスは、S300を遂行した後、S300において選択されたファイルを基点とした第2方向へのタッチ入力を通じて、表示されたファイルのうち第2方向へのタッチ入力によってクロスされる少なくとも一つの他のファイルを選択する(S400)。ここで、第2方向は第1方向に対して垂直に交差する方向であってもよい。
【0069】
第2方向へのタッチ入力は第2方向へのベクトル要素を含むものでもよい。例えば、
図13のように、第2方向に直進するタッチ入力だけではなく、第2方向へのベクトル要素を
含む曲線移動のタッチ入力や斜線移動のタッチ入力によっても少なくとも一つのファイルを選択することができる。
【0070】
S400における第2方向へのタッチ入力は、S300におけるタッチ入力に連続して遂行されてもよい。しかし、S400における第2方向へのタッチ入力は、S300におけるタッチ入力に連速して遂行されなくてもよい。
【0071】
図14は
図10のファイル一括処理方法のうち実行命令選択及び処理ステップ(S500)を説明するためのフローチャートであり、
図15は
図14の実行命令選択及び処理ステップのうち実行メニューを表示するステップ(S510)を説明するための図であり、
図16は
図14の実行命令選択及び処理ステップのうち表示された実行メニューを通じて実行命令を選択及び処理するステップ(S520、S530)を説明するための図である。
【0072】
図10、
図14、
図15及び
図16を参照すると、デジタルデバイスは、S400を遂行した後、S300において選択されたファイル及びS400において選択された少なくとも一つのファイルを一括処理するための実行命令を選択及び処理する(S500)。
【0073】
具体的に説明すると、実行命令を選択及び処理するステップ(S500)として、まず、デジタルデバイスは、少なくとも一つの行為メニューを含む実行メニュー40を表示してもよい(S510)。この際、実行メニュー40を表示するステップ(S510)では、
図15のように、デジタルデバイスは、S400における第2方向へのタッチ入力が終了したとき、実行メニューを表示してもよい。
【0074】
本実施例において、実行メニュー40はファイルの削除命令のための削除メニュー、ファイルの切り取り命令のための切り取りメニュー、ファイルのコピー命令のためのコピーメニュー、及びファイルの送信命令のための送信メニューのうち少なくとも一つの行為メニューを含んでもよい。また、実行メニュー40は選択されたファイルの選択を取り消すための選択取り消しメニューをさらに含んでもよく、上記行為メニュー以外に一括処理遂行が可能である他の行為メニューをさらに含んでもよい。一方、ユーザの設定選択に応じて実行メニュー10に含まれて表示される行為メニューが変更されてもよい。
【0075】
続いて、デジタルデバイスは、実行メニューのうちいずれか一つの行為メニューへのタッチ入力を通じて、いずれか一つの行為メニューに対応する行為命令を実行命令として選択してもよい(S520)。
図16においては、削除命令に対応する削除メニューがタッチ入力によって選択された一例を示した。この際、デジタルデバイスは、削除メニューを、選択されなかった他のメニューと区別できるように、例えば、濃い色相で表示してもよい。
【0076】
続いて、デジタルデバイスは実行命令で選択された行為命令を処理する(S530)。例えば、デジタルデバイスは、S520において実行命令として選択された削除命令を即時に処理してもよい。
【0077】
【0078】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の趣旨と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【符号の説明】
【0079】
10、40:実行メニュー
20:実行処理メニュー
30:実行取り消しメニュー