(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-14
(45)【発行日】2022-11-22
(54)【発明の名称】提供装置、提供方法および提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221115BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20221115BHJP
【FI】
G06Q30/02 350
G06Q30/02 346
G06Q30/06 300
(21)【出願番号】P 2019161416
(22)【出願日】2019-09-04
【審査請求日】2020-03-09
【審判番号】
【審判請求日】2021-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】冨永 大二朗
(72)【発明者】
【氏名】大瀧 暁璃
(72)【発明者】
【氏名】田中 里紗
【合議体】
【審判長】▲吉▼田 耕一
【審判官】野崎 大進
【審判官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-027377(JP,A)
【文献】特開2017-167858(JP,A)
【文献】特開2010-252226(JP,A)
【文献】特開2015-018366(JP,A)
【文献】特開2013-122656(JP,A)
【文献】特開2015-090556(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 30/06
G06Q 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子商店街において提供される機能を示す機能情報を取得する取得部と、
前記機能情報を、当該機能情報が示す機能を前記電子商店街において利用した場合にインセンティブが提供される対象となる機能を示す機能情報として、利用者に提供する提供部と
を有し、
前記提供部は、
前記機能情報のうち、前記利用者が利用済みの機能を、当該利用者とは異なる利用者であって、前記電子商店街における利用態様が所定の条件を満たす利用者である先行利用者が利用していた場合に、
前記利用者が利用済みの機能を含まない当該先行利用者が利用した機能を示す機能情報であって、当該利用者が利用済みの機能を当該先行利用者が利用していたタイミングに基づく所定の条件を満たす機能情報を、
インセンティブが提供される対象となる機能を示す前記機能情報として、当該利用者に対して提供する
ことを特徴とする提供装置。
【請求項2】
前記提供部は、前記機能情報のうち、前記利用者が利用していない機能を示す機能情報を当該利用者に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
【請求項3】
前記提供部は、前記機能情報のうち、前記利用者が利用した機能を示す機能情報を、利用済みの機能を示す機能情報として提供する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提供装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記電子商店街において提供される機能であって、前記利用者が利用する端末装置で実行されるアプリケーションを介して利用される機能を示す機能情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項5】
前記取得部は、前記アプリケーションを介した取引対象の購入に関する機能を示す機能情報を取得する
ことを特徴とする請求項4に記載の提供装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記電子商店街において販売される取引対象の検索に関する機能を示す機能情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~5のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記電子商店街における利用者の認証に関する機能を示す機能情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~6のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項8】
前記取得部は、前記電子商店街における利用者の情報の登録に関する機能を示す機能情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~7のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項9】
前記提供部は、前記機能情報のうち、前記利用者の属性に応じた機能を示す機能情報を提供する
ことを特徴とする請求項1~8のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項10】
前記機能情報が示す機能を前記利用者が利用した場合は、当該機能に応じた内容のインセンティブを当該利用者に対して付与する付与部
を有することを特徴とする請求項1~9のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項11】
前記付与部は、前記利用者に対して、前記機能に応じた量のポイントを付与し、付与済みのポイントに応じたインセンティブを付与する
ことを特徴とする請求項10に記載の提供装置。
【請求項12】
前記付与部は、付与されたポイントが多い方から並べた場合の順位に応じたインセンティブを前記利用者に対して付与する
ことを特徴とする請求項11に記載の提供装置。
【請求項13】
付与されたポイントが多い方から順に前記利用者を示す情報を並べた順位情報を公開する公開部
を有することを特徴とする請求項10または11に記載の提供装置。
【請求項14】
前記提供部は、前記電子商店街において取引対象を販売する販売者により設定された機能を示す機能情報を前記利用者に提供する
ことを特徴とする請求項1~13のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項15】
提供装置が実行する提供方法であって、
電子商店街において提供される機能を示す機能情報を取得する取得工程と、
前記機能情報を、当該機能情報が示す機能を前記電子商店街において利用した場合にインセンティブが提供される対象となる機能を示す機能情報として、利用者に提供する提供工程と
を含み、
前記提供工程は、
前記機能情報のうち、前記利用者が利用済みの機能を、当該利用者とは異なる利用者であって、前記電子商店街における利用態様が所定の条件を満たす利用者である先行利用者が利用していた場合に、
前記利用者が利用済みの機能を含まない当該先行利用者が利用した機能を示す機能情報であって、当該利用者が利用済みの機能を当該先行利用者が利用していたタイミングに基づく所定の条件を満たす機能情報を、
インセンティブが提供される対象となる機能を示す前記機能情報として、当該利用者に対して提供する
ことを特徴とする提供方法。
【請求項16】
電子商店街において提供される機能を示す機能情報を取得する取得手順と、
前記機能情報を、当該機能情報が示す機能を前記電子商店街において利用した場合にインセンティブが提供される対象となる機能を示す機能情報として、利用者に提供する提供手順と
をコンピュータに実行させ、
前記提供手順は、
前記機能情報のうち、前記利用者が利用済みの機能を、当該利用者とは異なる利用者であって、前記電子商店街における利用態様が所定の条件を満たす利用者である先行利用者が利用していた場合に、
前記利用者が利用済みの機能を含まない当該先行利用者が利用した機能を示す機能情報であって、当該利用者が利用済みの機能を当該先行利用者が利用していたタイミングに基づく所定の条件を満たす機能情報を、
インセンティブが提供される対象となる機能を示す前記機能情報として、当該利用者に対して提供する
ことを特徴とする提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供装置、提供方法および提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して利用者に商品や役務等の取引対象を販売する電子商店街の技術が知られている。このような電子商店街の利用を促進するため、例えば、購買に応じて付与される特典を利用者に提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-061796号公報
【文献】特許第5829985号公報
【文献】特開2015-229042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、電子商店街に関するサービスの多様化に伴い、様々な内容のサービスが利用者に対して提供されている。しかしながら、上述した技術では、単に購買に応じた特典を提供しているに過ぎないため、サービスの存在を利用者に報知することができず、サービスを介した販売機会の損失を招く恐れがある。従って、電子商店街の利用をさらに促進させる余地がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、電子商店街でのサービスの提供を促進させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る提示装置は、取得部と、提供部とを有する。取得部は、電子商店街において提供される機能を示す機能情報を取得する。提供部は、前記機能情報を、当該機能情報が示す機能を利用した場合にインセンティブが提供される対象となる機能を示す機能情報として、利用者に提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、電子商店街における好適なサービスの提供を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報提供システムの一例を示す図である。
【
図2】
図2は、利用者端末のミッション一覧画面からポイント付与画面への画面遷移の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る取引対象データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る利用者データベースの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、提供処理に関わる情報提供装置の処理動作の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る提供装置、提供方法および提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法および提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0010】
[実施形態]
〔1-1.情報提供装置の一例について〕
図1は、情報提供システムの一例を示す図である。
図1に示す情報提供システム1は、複数の利用者が所有する利用者端末100と、電子商店街の店舗が利用する店舗端末200と、利用者端末100に対して各種情報を提供する情報提供装置10とを有する。まず、
図1を用いて、実施形態に係る提供装置の一例である情報提供装置10の一例について説明する。なお、
図1では、情報提供装置10が実行する処理の一例として、電子商店街の利用者の利用者端末100に対して、電子商店街の取引対象に関する情報や電子商店街での機能使用に対するインセンティブ情報を提供する提供処理の一例について示した。
【0011】
図1に示す情報提供装置10は、提供処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報提供装置10は、電子商店街に関するサービスを利用者や店舗に対して提供する機能を有し、電子商店街に関するサービスの一環として、提供処理の実行を行う。例えば、情報提供装置10は、4G(Generation)、5G、LTE(Long Term Evolution)、Wifi(登録商標)若しくは無線LAN(Local Area Network)等といった各種の無線通信網若しくは各種の有線通信網といったネットワークN(例えば、
図3参照)を介して、利用者が使用する利用者端末100や店舗が利用する店舗端末200(例えば、
図3参照)との間で通信を行う。なお、情報提供装置10は、任意の数の利用者に対し、任意の数の店舗が販売する取引対象の情報を提供し、各利用者および各店舗間における取引対象の電子商取引を実現する各種の機能を有するものとする。
【0012】
店舗端末200は、情報提供装置10が提供する電子商店街のサービスを介して、取引対象を利用者に対して販売する店舗が利用する端末装置であり、例えばPCやサーバ装置により実現される。すなわち、店舗端末200は、電子商店街において取引対象を販売する販売者が利用する端末装置である。例えば、店舗端末200は、電子商店街に取引対象を出品した店舗等に配置される。そして、店舗端末200は、販売対象となる取引対象に関する各種の情報を情報提供装置10に対して登録する。なお、取引対象を販売する販売者は、電子商店街における仮想的な店舗を有していてもよく、有していなくともよい。また、販売者は、実際の店舗を有していてもよく、有していなくともよい。
【0013】
利用者端末100は、利用者により利用されるPC(Personal Computer)やスマートフォン等の情報処理端末である。例えば、利用者端末100は、インターネット等のネットワークN(例えば、
図3参照)を介して、情報提供装置10と通信可能である。なお、
図1での図示は省略しているが、情報提供装置10は、さらに任意の数の利用者端末100と通信可能であってもよい。
【0014】
例えば、店舗端末200は、販売者による操作に従い、電子商店街で販売する取引対象の情報(例えば、画像、価格、送料、在庫数等)の登録を受付ける。そして、情報提供装置10は、利用者から取引対象の検索クエリを受付けた場合は、出品された取引対象のうち、検索クエリと対応する取引対象を抽出し、抽出した取引対象の画像や価格等を示す取引対象コンテンツを利用者に対して配信する。そして、情報提供装置10は、利用者がいずれかの取引対象コンテンツを選択した場合は、選択された取引対象と対応する取引対象を購入するためのコンテンツである購入コンテンツを利用者に対して配信する。
【0015】
また、情報提供装置10は、購入コンテンツを介して利用者が取引対象を購入した場合、取引対象の発送先となる住所や受取人の氏名、希望の配達日時等の登録を受付ける。なお、情報提供装置10は、このような配送先となる利用者に関する住所等の登録をあらかじめ受付けておき、利用者の認証が行われた場合は、予め登録された配送先を店舗端末200に送信する。そして、店舗端末200の店舗では、利用者に対して取引対象を配送する。
【0016】
〔1-2.提供処理の概要〕
以下、情報提供装置10が実行する提供処理について説明する。以下の説明では、情報提供装置10が電子商店街において提供される機能を示す機能情報を利用者に対して提供し、利用者が提供された機能情報内の機能を実行した場合に利用者に対してインセンティブの情報を提供する提供処理について説明する。
【0017】
例えば、サービス提供者が商品の購買に応じて利用者に特典を付与することが広く普及しているが、サービス提供者側の立場からみると、商品の購買に応じて利用者に特典を付与するだけではインセンティブが不十分と考えられる。そこで、サービス提供者では、電子商取引プラットフォームを構成する複数の機能を利用者が利用した場合にも、利用者に特典を付与することで、電子商店街の利用をさらに促進させる方法が求められているのが実情である。
【0018】
そこで、情報提供装置10は、電子商店街において提供される機能(ミッション)を示す機能情報(ミッション一覧)を取得する。そして、情報提供装置10は、機能情報を、当該機能情報が示す機能(ミッション)を利用した場合に、例えば、ポイント等の利益等含むインセンティブが提供される対象となる機能を示す機能情報(ミッション一覧)として、利用者に提供する。また、インセンティブとしては、例えば、利用者に対する直接的な利益の他に、利用者に対して付与される称号等の情報でも良く、適宜変更可能である。
【0019】
すなわち、情報提供装置10は、電子商店街において提供される機能、例えば、検索機能、ログイン機能、情報入力機能や商品購入機能等の機能を示すミッション一覧である機能情報を取得する。検索機能は、例えば、電子商店街での取引対象の商品を検索するのに利用する機能等である。ログイン機能は、例えば、電子商店街で利用者を認証するのに利用する機能である。情報入力機能は、例えば、利用者の氏名や住所等の個人情報等を登録するのに利用する機能である。商品購入機能は、例えば、電子商店街で商品を購入するのに利用する機能である。情報提供装置10は、機能情報を、当該機能情報が示す機能を利用した場合にインセンティブが提供される対象となる機能を示す機能情報(ミッション一覧)として、利用者に提供する。尚、電子商店街での機能としては、例えば、銀行口座を登録する口座登録機能、電子商店街で使用するアプリをダウンロードするダウンロード機能、取引対象の代金を決済する決済機能、取引対象のレビューを記載するレビュー機能、ナビゲーションに従って取引対象の商品を購入する機能等の様々な機能が考えられるため、適宜変更可能である。また、機能(ミッション)は、例えば、取引対象の購入等の電子商店街に直接関連するもの以外にも、例えば、アプリの表示態様を変化させる、アプリ上のキャラクタをタップして表情を変化させる等、アプリケーション自体の機能等といった電子商店街と間接的に関連するものであっても良く、適宜変更可能である。
【0020】
図2は、利用者端末100のミッション一覧画面100Aからポイント付与画面100Bへの画面遷移の一例を示す図である。利用者端末100は、情報提供装置10から機能情報(ミッション一覧)を受信した場合、ミッション一覧画面100Aを表示出力する。ミッション一覧画面100Aには、例えば、検索機能、ログイン機能、配送先登録機能、商品購入機能及びクーポン使用機能等の複数の機能を有する。更に、ミッション一覧画面100Aには、例えば、利用者が検索機能を使用した場合の付与ポイントが50Pである旨、利用者がログイン機能を使用した場合の付与ポイントが200P、利用者が配送先登録機能を使用した場合の付与ポイントが50Pである旨を表示する。更に、ミッション一覧画面100Aには、例えば、利用者が商品購入機能を使用した場合の付与ポイントが150P、利用者がクーポン使用機能を使用した場合の付与ポイントが50Pである旨を表示する。利用者端末100の利用者は、ミッション一覧画面100A上の各種機能及び付与ポイントを見て、機能を使用する意欲が掻き立てられることになる。また、機能(ミッション)に対する付与ポイントは、その機能を利用した良好な利用者の履歴に応じて設定されても良い。例えば、良利用者がよく行った機能は付与ポイントを高くしても良く、適宜変更可能である。
【0021】
そして、利用者端末100の利用者は、ミッション一覧画面100Aを見て、ミッション一覧画面100Aから機能を利用する。この際、利用者端末100は、機能を使用する操作を検出した場合、当該機能を実行し、その実行機能の識別情報を情報提供装置10に通知する。そして、情報提供装置10は、実行機能がポイントの付与条件を満たすか否かを判定する。情報提供装置10は、実行機能がポイントの付与条件を満たした場合、例えば、実行機能が初回使用の付与条件を満たした場合、実行機能の付与ポイントを現在の利用者の保有ポイントに加算して更新する。尚、ポイントの付与条件は、例えば、実行機能の実行回数が所定回数に到達した場合や、実行機能の実行日時が所定日時に到達した場合等、適宜変更可能である。そして、情報提供装置10は、利用者の更新後の保有ポイント、ランキング及び称号を含むポイント付与画面100Bを利用者端末100に提供する。保有ポイントは、例えば、利用者が保有するポイントの合計である。ランキングは、例えば、利用者の保有ポイントの量を多い順にランキング化した順位である。称号は、保有ポイントのランキング順位や保有ポイント量毎に付与される称号である。その結果、利用者端末100の利用者は、ポイント付与画面100Bを見て、電子商店街で機能を使用する意欲を掻き立てられることになる。
【0022】
従って、情報提供装置10は、利用者に対して電子商店街で機能の利用を促すことで、電子商店街での購買意欲等の利用の促進が図られる。例えば、情報提供装置10側では、電子商店街での機能を使い倒した人にインセンティブを提供する。しかも、機能別に異なるインセンティブを提供できる。
【0023】
〔1-3.提供処理の一例〕
以下、
図1を用いて、情報提供装置10が実行する提供処理の流れの一例について説明する。まず、情報提供装置10は、電子商店街に提供される機能を示す、ミッション一覧画面100A等の機能情報を利用者端末100に提供する(ステップS1)。利用者端末100は、情報提供装置10からの機能情報を受信した場合、
図2に示すミッション一覧画面100Aを表示する。その結果、利用者端末100は、情報提供装置10からの機能情報(ミッション一覧画面100A)を利用者に提供する(ステップS2)。利用者端末100は、ミッション一覧画面100A上の利用者の機能の実行操作に応じて、電子商店街の機能を実行する(ステップS3)。利用者端末100は、機能の実行を検出した場合、その実行機能を情報提供装置10に通知する(ステップS4)。
【0024】
情報提供装置10は、実行機能の通知を検出した場合、実行機能がポイントの付与条件を満たしているか否かを判定する(ステップS5)。情報提供装置10は、実行機能がポイントの付与条件を満たしている場合、実行機能の付与ポイントを、実行機能を実行した利用者の保有ポイントに付与して更新する(ステップS6)。更に、情報提供装置10は、保有ポイント更新後、保有ポイント更新後の
図2に示すポイント付与画面100Bを利用者端末100に提供する(ステップS7)。その結果、利用者端末100の利用者は、ポイント付与画面100Bを見て、現在の保有ポイント、ランキング及び称号を認識できる。
【0025】
尚、本実施の形態の情報提供装置10は、利用者が機能を使用した場合にインセンティブが提供される対象となる機能を含む機能情報をミッション一覧として利用者端末100に提供する場合を例示したが、これに限定されるものではなく、適宜変更可能である。情報提供装置10は、機能情報のうち、例えば、利用者が利用していない機能を示す機能情報を利用者端末100に提供しても良い。具体的には、利用者が利用していない、すなわち未利用の機能として「商品購入機能」が存在する場合、「商品購入機能」をミッション一覧として利用者端末100に提供しても良い。
【0026】
また、情報提供装置10は、機能情報のうち、利用者が利用した機能を示す機能情報を、利用済みの機能を示す機能情報として利用者端末100に提供しても良い。具体的には、利用者が利用した機能、すなわち利用済みの機能として「商品購入機能」が存在する場合、「商品購入機能」をミッション一覧として利用者端末100に提供しても良い。
【0027】
情報提供装置10は、機能情報のうち、利用者の属性に応じた機能、例えば、利用者に応じたクエストを示す機能情報を利用者端末100に提供しても良い。具体的には、利用者の嗜好属性に応じた機能が存在する場合、利用者の嗜好属性に応じた機能をミッション一覧として利用者端末100に提供する。
【0028】
また、情報提供装置10は、機能情報のうち、利用者とは異なる利用者であって、電子商店街における利用態様が所定の条件を満たす利用者である先行利用者が利用した機能を利用者端末100に提供しても良い。電子商店街における利用態様が所定の条件を満たす利用者とは、例えば、過去に大量の購買実績のある利用者である。具体的には、過去に大量の販売実績のある先行利用者が利用した機能が存在する場合、先行利用者が過去に利用した機能、例えば、過去の良利用者が行ったクエストをミッション一覧として利用者端末100に提供しても良い。
【0029】
また、情報提供装置10は、利用者が利用済みの機能を先行利用者が利用していた場合、当該先行利用者が利用した機能、例えば、過去の良利用者であって、類似タイミングで行ったクエストを示す機能情報を利用者端末100に提供しても良い。具体的には、過去に大量の販売実績がある先行利用者が機能を所定タイミングで使用したとする。この場合、利用者は、所定タイミングの場合、先行利用者が使用した機能をミッション一覧として利用者端末100に提供しても良い。
【0030】
また、情報提供装置10は、電子商店街において取引対象を販売する販売者により設定された機能、例えば、商品の広告ミッションを示す機能情報を利用者端末100に提供しても良い。具体的には、例えば、3個商品を購入した場合に4個目の商品の代金をポイントで還元する広告ミッションを示す機能をミッション一覧として利用者端末100に提供しても良い。
【0031】
〔2.情報提供装置の構成〕
以下、上記した情報提供装置10が有する機能構成の一例について説明する。
図3は、実施形態に係る情報提供装置10の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報提供装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。
【0032】
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、店舗端末200や利用者端末100との間で情報の送受信を行う。
【0033】
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、取引対象データベース31、利用者データベース32、および機能データベース33を記憶する。
【0034】
取引対象データベース31には、電子商店街に出品された商品や役務等の取引対象に関する情報が登録される。例えば、
図4は、実施形態に係る取引対象データベース31の一例を示す図である。
図3に示す例では、取引対象データベース31には、店舗ID(Identifier)31A、取引対象ID31B、カテゴリ情報31C、価格情報31D及び送料31Eが対応付けて登録されている。なお、
図3に示す情報以外にも、取引対象データベース31には、例えば、取引対象の画像や説明文となる取引対象コンテンツ、購入コンテンツ、取引対象コンテンツのCTR、CVR等といった取引対象に関する各種の情報が登録されていてもよい。
【0035】
ここで、店舗ID31Aとは、取引対象を出品した店舗を識別する識別子、すなわち、販売者を識別する識別子である。また、取引対象ID31Bとは、取引対象を示す識別子である。また、カテゴリ情報31Cとは、対応付けられた取引対象ID31Bが示す取引対象が属するカテゴリを示す情報である。また、価格情報31Dとは、対応付けられた取引対象ID31Bが示す取引対象の価格を示す情報である。また、送料31Eとは、対応付けられた取引対象ID31Bが示す取引対象を配送する場合の配送料金を示す情報である。
【0036】
例えば、
図4に示す例では、店舗ID31Aの「店舗#1」、取引対象ID31Bの「取引対象#1-1」、カテゴリ情報31Cの「カテゴリ#A-B-C」、価格情報31Dの「価格情報#1-1」及び送料31Eの「送料#1-1」等の情報が登録されている。情報提供装置10は、例えば、店舗ID31Aの「店舗#1」を参照した場合、例えば、「取引対象#1-1」、「カテゴリ#A-B-C」、「価格情報#1-1」及び「送料#1-1」等を特定できる。
【0037】
なお、
図4に示す例では、各項目に対応する情報として、「店舗#1」、「取引対象#1-1」、「カテゴリ#A-B-C」、「価格情報#1-1」及び「送料#1-1」等の概念的な値を記載した。ここで、取引対象データベース31には、実際には、店舗や取引対象を識別するための数値や文字列、取引対象が属するカテゴリの階層を示す数値や文字列、価格や送料を示す数値等が登録される。
【0038】
図3に戻り、説明を続ける。利用者データベース32には、利用者端末100の利用者に関する各種の情報が登録される。例えば、
図5は、実施形態に係る利用者データベース32に登録される情報の一例を示す図である。
図5に示すように、利用者データベース32には、利用者ID32A、利用者情報32B、閲覧履歴32C、購買履歴32D、保有ポイント32E、ランキング32F、実行機能32G、実行フラグ32H及び付与ポイント32J等の情報が対応付けて登録されている。
【0039】
利用者ID32Aは、利用者端末100の利用者を識別する識別子である。利用者情報32Bは、例えば、利用者の氏名や住所の他に、例えば、デモグラフィックやサイコグラフィック等の属性情報を有する。デモグラフィックは、例えば、性別、年齢、居住地域、所得、学歴や家族構成等のその利用者が有する社会経済的な人口統計学的属性である。サイコグラフィックは、例えば、ライフスタイル、行動、信念(宗教)、価値観、個性、購買動機、あるいは商品使用程度によって顧客を分類する心理学的属性である。
【0040】
閲覧履歴32Cは、例えば、利用者が閲覧した取引対象の履歴である。購買履歴32Dは、例えば、利用者が購買した取引対象の購入履歴である。保有ポイント32Eは、例えば、利用者のインセンティブとなり、商品代金に換算できる利益情報である。ランキング32Fは、例えば、保有ポイントの保有量の多い順に順位付された順位情報である。実行機能32Gは、各機能を識別する識別子である。実行フラグ32Hは、利用者が機能を利用したか否かを識別する識別子である。実行フラグ32Hは、利用者が利用済みの機能の場合は“1”、利用者が未利用の機能の場合は“0”とする。付与ポイント32Jは、利用者が機能を実行した場合に利用者に付与されるポイント量である。
【0041】
例えば、
図5に示す例では、利用者ID32A「UID#1」、利用者情報32B「利用者情報#1」、閲覧履歴32C「閲覧履歴#1」、購買履歴32D「購買履歴#1」、保有ポイント32E「6012P」、ランキング32F「21位」を対応付けて登録している。更に、利用者ID32A「UID#1」は、複数の実行機能32G毎に実行フラグ32H及び付与ポイント32Jを対応付けて登録している。実行機能32Gは、例えば、「ログイン」、「住所登録」や「商品購入」等の機能を識別する識別子である。
【0042】
例えば、実行機能32G「ログイン」には、実行フラグ32Hが「1」、付与ポイント32Jが「200P」が登録されている。情報提供装置10は、利用者ID32A「UID#1」の実行機能32G「ログイン」の実行フラグ32H及び付与ポイント32Jを参照した場合、UID#1の利用者が「ログイン」機能を利用済みで付与ポイント「200P」と認識できる。この際、情報提供装置10は、実行フラグ32Hが“1”、すなわち「UID#1」の利用者が「ログイン」機能が利用済みであるため、付与ポイント「200P」を利用者に付与しないものとする。
【0043】
例えば、実行機能32G「住所登録」には、実行フラグ32Hが「1」、付与ポイント32Jが「50P」が登録されている。情報提供装置10は、利用者ID32A「UID#1」の実行機能32G「住所登録」の実行フラグ32H及び付与ポイント32Jを参照した場合、UID#1の利用者が「住所登録」機能を利用済みで付与ポイント「50P」と認識できる。この際、情報提供装置10は、実行フラグ32Hが“1”、すなわち「UID#1」の利用者が「住所登録」機能が利用済みであるため、付与ポイント「50P」を利用者に付与しないものとする。
【0044】
例えば、実行機能32G「商品購入」には、実行フラグ32Hが「0」、付与ポイント32Jが「150P」が登録されている。情報提供装置10は、利用者ID32A「UID#1」の実行機能32G「商品購入」の実行フラグ32H及び付与ポイント32Jを参照した場合、UID#1の利用者が「商品購入」機能を未利用で付与ポイント「150P」と認識できる。この際、情報提供装置10は、実行フラグ32Hが“0”、すなわち「UID#1」の利用者が「商品購入」機能が未利用であるため、付与ポイント「150P」を利用者に付与する。
【0045】
なお、
図5に示す例では、「UID#1」、「利用者情報#1」、「閲覧履歴#1」及び「購買履歴#1」といった概念的な値を記載したが、実際には、各利用者を示す文字列や数値、閲覧履歴や購買履歴を示すデータ等が登録されることとなる。
【0046】
図3に戻り、説明を続ける。機能データベース33には、利用者端末100に利用可能な複数の機能が登録されている。機能としては、例えば、「ログイン」、「住所登録」や「商品購入」等の機能である。
【0047】
図3に戻って説明を続ける。制御部40は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(通知プログラムの一例に相当)がRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0048】
図3に示すように、制御部40は、管理部41、取得部42、提供部43、付与部44及び公開部45を有する。
【0049】
管理部41は、電子商店街に関する各種サービスを提供する。例えば、管理部41は、例えば、商品の出品、商品の購入、図示を省略した決済サーバでの商品決済等のサービス処理を提供する。
【0050】
取得部42は、電子商店街において提供される機能を示す機能情報(ミッション一覧)を機能データベース33から取得する。取得部42は、電子商店街において提供される機能であって、利用者が利用する利用者端末100で実行されるアプリケーションを介して利用される機能を機能データベース33から取得する。取得部42は、アプリケーションを介した取引対象の購入に関する商品購入の機能を機能データベース33から取得する。取得部42は、電子商店街において販売される取引対象の検索に関する検索機能を機能データベース33から取得する。取得部42は、電子商店街における利用者の認証に関するログイン機能を機能データベース33から取得する。取得部42は、電子商店街における利用者の情報の登録に関する情報入力機能、例えば、住所登録機能を機能データベース33から取得する。
【0051】
提供部43は、機能情報(ミッション一覧)を、当該機能情報が示す機能を利用した場合にインセンティブが利用者に提供される対象となる機能を示す機能情報(ミッション一覧)として、利用者端末100に提供する。提供部43は、機能情報のうち、利用者が利用していない、未利用の機能を示す機能情報を利用者端末100に提供する。提供部43は、機能情報のうち、利用者が利用した機能を示す機能情報を、利用済みの機能を示す機能情報として利用者端末100に提供する。
【0052】
提供部43は、機能情報のうち、利用者の属性に応じたクエスト等の機能を示す機能情報を利用者端末100に提供する。
【0053】
提供部43は、機能情報のうち、利用者とは異なる利用者であって、電子商店街における利用態様が所定の条件を満たす利用者である先行利用者が利用した機能を示す機能情報を利用者端末100に提供する。電子商店街における利用態様が所定の条件を満たす利用者とは、例えば、過去に大量の商品購入の実績がある良好な利用者である。
【0054】
提供部43は、利用者が利用済みの機能を先行利用者が利用していた場合に、当該先行利用者が利用した機能、例えば、過去の良好な利用者と類似するタイミングで行ったクエスト等の機能を示す機能情報を利用者端末100に提供する。
【0055】
提供部43は、電子商店街において取引対象を販売する販売者により設定された機能、例えば、広告ミッションを示す機能情報を利用者端末100に提供する。
【0056】
付与部44は、機能情報が示す機能を利用者が利用した場合は、当該機能に応じた内容のインセンティブ、例えば、ポイントを利用者に付与する。つまり、付与部44は、実行機能に応じたポイントを、実行機能を利用した利用者の利用者IDに対応する保有ポイントに付与して保有ポイントを更新する。付与部44は、保有ポイントが多い方から並べた場合の順位(ランキング)に応じたインセンティブ、例えば、ポイントを利用者に付与する。つまり、付与部44は、保有ポイントの順位(ランキング)に応じたボーナスポイントを利用者IDに対応する保有ポイントに付与して保有ポイントを更新する。
【0057】
公開部45は、保有ポイントが多い方から順に利用者を示す情報を並べた順位情報を公開する。つまり、公開部45は、利用者データベース32内の利用者IDに対応する保有ポイントが多い方から順に利用者IDを並べたランキング情報を利用者端末100に提供すると共に、ランキング情報をネットワークN上で第三者に公開する。その結果、利用者に機能を利用する競争原理を促すことができる。
【0058】
〔3.処理手順〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る情報提供装置10による処理の手順について説明する。
図6は、提供処理に関わる情報提供装置10の処理動作の一例を示すフローチャートである。
【0059】
まず、情報提供装置10は、利用者端末100から機能情報の閲覧要求を検出したか否かを判定する(ステップS11)。尚、機能情報の閲覧要求には、閲覧要求のコマンドの他に、閲覧要求の利用者端末100の利用者IDを含むものとする。情報提供装置10は、機能情報の閲覧要求を検出した場合(ステップS11:Yes)、閲覧要求から利用者IDを抽出する(ステップS12)。情報提供装置10は、抽出した利用者IDが利用者データベース32内にあるか否かを判定する(ステップS13)。
【0060】
情報提供装置10は、利用者IDが利用者データベース32内にある場合(ステップS13:Yes)、利用者ID32Aに対応する実行フラグ32Hに基づき、利用済みの機能及び未利用の機能を特定する(ステップS14)。尚、情報提供装置10は、実行フラグ32Hが“1”の機能を利用済みの機能とし、実行フラグ32Hが“0”の機能を未利用の機能として特定する。
【0061】
情報提供装置10は、特定された利用済みの機能及び未利用の機能から機能情報(ミッション一覧)を利用者端末100に提供する(ステップS15)。情報提供装置10は、利用者端末100から実行機能の通知を検出したか否かを判定する(ステップS16)。尚、実行機能通知は、実行機能を識別する機能の識別情報の他に、利用者端末100の利用者IDを有する。情報提供装置10は、実行機能の通知を検出した場合(ステップS16:Yes)、実行機能の通知から利用者ID及び実行機能の識別情報を抽出する(ステップS17)。
【0062】
情報提供装置10は、利用者ID32Aに対応する実行機能32Gの実行フラグ32Hに基づき、実行機能がポイント付与条件を満たしたか否かを判定する(ステップS18)。尚、ポイント付与条件は、適宜設定変更可能であるが、例えば、実行機能が初回利用時(初回実行時)とする。情報提供装置10は、実行機能がポイント付与条件を満たした場合(ステップS18:Yes)、例えば、実行機能が初回実行時の場合、実行機能32Gに対応する付与ポイント32Jを特定する(ステップS19)。情報提供装置10は、利用者ID32Aに対応する実行機能32Gの実行フラグ32Hを“1”として更新する(ステップS20)。更に、情報提供装置10は、利用者ID32Aに対応する保有ポイント32Eに付与ポイント32Jを加算して利用者データベース32内を更新する(ステップS21)。
【0063】
情報提供装置10は、利用者ID32Aの保有ポイント32Eに応じたランキング32Fを特定し(ステップS22)、利用者ID32Aに対応するランキング32Fを更新する(ステップS23)。情報提供装置10は、利用者IDに対応する利用者端末100に対して保有ポイント32E及びランキング32Fを含むポイント付与画面100Bを提供し(ステップS24)、
図6に示す処理動作を終了する。
【0064】
情報提供装置10は、実行機能がポイント付与条件を満たしていない場合(ステップS18:No)、利用者ID32Aに対応する実行機能32Gの実行フラグ32Hを更新し(ステップS25)、
図6に示す処理動作を終了する。
【0065】
情報提供装置10は、利用者端末100から閲覧要求を検出しなかった場合(ステップS11:No)、利用者端末100から実行機能の通知を検出したか否かを判定すべく、ステップS16に移行する。情報提供装置10は、実行機能の通知を検出しなかった場合(ステップS16:No)、
図6に示す処理動作を終了する。
【0066】
情報提供装置10は、利用者ID32Aが利用者データベース32内にない場合(ステップS13:No)、利用者ID32Aを利用者データベース32内に登録する(ステップS26)。つまり、情報提供装置10は、利用者IDを利用者データベース32内に新規に登録することになる。更に、情報提供装置10は、デフォルトの機能情報(ミッション一覧)を利用者端末100に提供し(ステップS27)、利用者端末100から実行機能の通知を検出したか否かを判定すべく、ステップS16に移行する。尚、デフォルトの機能情報とは、所定の機能を示す機能情報である。
【0067】
〔4.変形例〕
上述した情報提供装置10は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてもよい。そこで、以下では、情報提供装置10の他の実施形態について説明する。
【0068】
〔4-1.処理態様について〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0069】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0070】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0071】
〔4-2.プログラム〕
また、上述した実施形態に係る情報提供装置10は、例えば
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0072】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0073】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0074】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0075】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0076】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0077】
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。
【0078】
〔5.効果〕
情報提供装置10は、電子商店街において提供される機能を示す機能情報を取得する。情報提供装置10は、機能情報を、当該機能情報が示す機能を利用した場合にインセンティブが提供される対象となる機能を示す機能情報として、利用者に提供する。その結果、利用者は、電子商店街に利用できるインセンティブ還元の機能情報を見て、機能の利用を促すことで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。また、ゲームでは、シナリオに沿った行動に応じてゲーム内のアイテムを提供する方法も見られるが、本案では、電子商店街において提供される機能を示す機能情報を、当該機能情報が示す機能を利用した場合にインセンティブが提供される対象となる機能を示す機能情報として、利用者に提供するものである。従って、電子商店街での提供サービスの利用促進に貢献するものである。
【0079】
情報提供装置10は、機能情報のうち、利用者が利用していない機能を示す機能情報を当該利用者に提供する。その結果、利用者は、機能情報を見て、未利用の機能の利用を促すことで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。
【0080】
情報提供装置10は、機能情報のうち、利用者が利用した機能を示す機能情報を、利用済みの機能を示す機能情報として提供する。その結果、利用者は、利用済みの機能を示す機能情報を見て、未利用の機能の利用を促すことで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。
【0081】
情報提供装置10は、電子商店街において提供される機能であって、利用者が利用する利用者端末100で実行されるアプリケーションを介して利用される機能を示す機能情報を取得する。その結果、情報提供装置10は、利用者に対して電子商店街で使用できる機能を紹介できる。
【0082】
情報提供装置10は、アプリケーションを介した取引対象の購入に関する機能を示す機能情報を取得する。その結果、利用者は、取引対象の購入に関する機能の利用を促すことで電子商店街での取引対象の購入を活発化できる。
【0083】
情報提供装置10は、電子商店街において販売される取引対象の検索に関する機能を示す機能情報を取得する。その結果、利用者は、取引対象の検索に関する機能の利用を促すことで電子商店街での取引対象の検索を活発化できる。
【0084】
情報提供装置10は、電子商店街における利用者の認証に関する機能を示す機能情報を取得する。その結果、利用者は、利用者の認証に関する機能の利用を促すことで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。つまり、認証に関する機能を利用する場合、電子商店街の利用頻度が上昇する傾向にあるため、売り上げ単価も上がる。
【0085】
情報提供装置10は、電子商店街における利用者の情報の登録に関する機能を示す機能情報を取得する。その結果、利用者は、利用者の情報の登録に関する機能の利用を促すことで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。
【0086】
情報提供装置10は、機能情報のうち、利用者の属性に応じた機能を示す機能情報を提供する。その結果、利用者は、利用者の属性に応じた機能の利用を促すことで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。
【0087】
情報提供装置10は、機能情報のうち、利用者とは異なる利用者であって、電子商店街における利用態様が所定の条件を満たす利用者である先行利用者が利用した機能を示す機能情報を提供する。その結果、利用者は、実績のある先行利用者が利用した機能の利用を促すことで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。しかも、先行利用者での経験則を生かすことで利用者の満足度アップに役立てる。
【0088】
情報提供装置10は、利用者が利用済みの機能を先行利用者が利用した場合に、当該先行利用者が利用した機能を示す機能情報を、当該利用者に対して提供する。その結果、利用者は、実績のある先行利用者の経験則から先行利用者を利用した機能の利用を促すことで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。しかも、先行利用者での経験則を生かすことで利用者の満足度アップに役立てる。
【0089】
情報提供装置10は、機能情報が示す機能を利用者が利用した場合は、当該機能に応じた内容のインセンティブを当該利用者に対して付与する。その結果、利用者は、インセンティブ享受によって電子商店街での機能の利用を促すことで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。
【0090】
情報提供装置10は、利用者に対して、機能に応じた量のポイントを付与し、付与済みのポイントに応じたインセンティブを付与する。その結果、利用者は、機能利用のポイントだけでなく保有ポイントに応じたインセンティブを得ることで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。
【0091】
情報提供装置10は、付与されたポイントが多い方から並べた場合の順位に応じたインセンティブを利用者に対して付与する。その結果、利用者は、機能利用のポイントだけでなく、保有ポイントの順位に応じたインセンティブを得ることで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。
【0092】
情報提供装置10は、付与されたポイントが多い方から順に利用者を示す情報を並べた順位情報を公開する。その結果、利用者は、公開される順位情報を見て機能の利用を促すことで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。
【0093】
情報提供装置10は、電子商店街において取引対象を販売する販売者により設定された機能を示す機能情報を利用者に提供する。その結果、利用者は、販売者により設定された機能を見ることで、販売者の取引対象に対する購買意欲を掻き立てることで電子商店街での提供サービスの利用促進を図ることができる。
【0094】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0095】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0096】
10 情報提供装置
20 通信部
30 記憶部
31 取引対象データベース
32 利用者データベース
33 機能データベース
40 制御部
41 管理部
42 取得部
43 提供部
44 付与部
45 公開部
100 利用者端末