特許 7177157 履物用品のためのソール構造

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2022-11-14

(45)【発行日】2022-11-22

(54)【発明の名称】履物用品のためのソール構造

(51)【国際特許分類】

   A43B 13/20 20060101AFI20221115BHJP

【ＦＩ】

A43B13/20 A

【請求項の数】 17

(21)【出願番号】P 2020532781

(86)(22)【出願日】2018-12-12

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2021-02-22

(86)【国際出願番号】 US2018065070

(87)【国際公開番号】W WO2019118533

(87)【国際公開日】2019-06-20

【審査請求日】2020-07-13

(31)【優先権主張番号】62/598,822

(32)【優先日】2017-12-14

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(73)【特許権者】

【識別番号】514144250

【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ

(74)【代理人】

【識別番号】100108453

【弁理士】

【氏名又は名称】村山 靖彦

(74)【代理人】

【識別番号】100110364

【弁理士】

【氏名又は名称】実広 信哉

(74)【代理人】

【識別番号】100133400

【弁理士】

【氏名又は名称】阿部 達彦

(72)【発明者】

【氏名】フィデンシオ・カンポス・ザ・セカンド

(72)【発明者】

【氏名】ウェズリー・ケー・チャン

(72)【発明者】

【氏名】ザカリー・エム・エルダー

(72)【発明者】

【氏名】エリザベス・ラングヴィン

(72)【発明者】

【氏名】リー・ディー・ペイトン

【審査官】沖田 孝裕

(56)【参考文献】

【文献】米国特許出願公開第２０１３／０１６７４０１（ＵＳ，Ａ１）

【文献】米国特許出願公開第２０１７／０２６５５６６（ＵＳ，Ａ１）

【文献】米国特許出願公開第２０１７／０１１９０９５（ＵＳ，Ａ１）

【文献】特表２００９－５２４４５１（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ａ４３Ｂ １３／２０

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

アッパー（１０）を有する履物用品のためのソール構造（２００）であって、
かかと領域（１６）と、
つま先部分を含む前足領域（１２）と、
前記かかと領域（１６）と前記前足領域（１２）との間に配置された中足領域（１４）と、
第２のバリア層（２０６）と協働して、前記かかと領域（１６）の周囲を区切る第２のチャンバ（２１４）、および前記中足領域（１４）から前記前足領域（１２）を通って延在し、前記ソール構造（２００）の内側（２０）から前記ソール構造（２００）の外側（１８）へ延在する複数のセグメント（２１８ａ～２１８ｃ）を含む第１のチャンバ（２１２）を画定する第１のバリア層（２０４）を含むブラダ（２０２）と、
を含み、
前記セグメント（２１８ａ～２１８ｃ）の各々は、
（ｉ）前記ソール構造（２００）の前記内側（２０）に沿った方向に延在する長軸（３０ａ_１～３０ｃ_１）を有する扁長半球形状を画定する内側リザーバ（２２４ａ～２２４ｃ）と、
（ｉｉ）前記ソール構造（２００）の前記外側（１８）に沿って延在する長軸（３０ａ_３～３０ｃ_３）を有する扁長半球形状を画定する外側リザーバ（２２０ａ～２２０ｃ）と、
（ｉｉｉ）前記内側リザーバ（２２４ａ～２２４ｃ）と前記外側リザーバ（２２０ａ～２２０ｃ）との間に配置され、かつ前記ソール構造（２００）の長手方向軸と交差して延在する長軸（３０ａ_２～３０ｃ_２）を有する扁長半球形状を画定する中央リザーバ（２２２ａ～２２２ｃ）と、
を含む、ソール構造（２００）。

【請求項2】

前記内側リザーバ（２２４ａ～２２４ｃ）は、前記内側（２０）に隣接しており、かつ前記外側リザーバ（２２０ａ～２２０ｃ）は、前記外側（１８）に隣接しており、
前記内側リザーバ（２２４ａ～２２４ｃ）は、第１の導管（２２８ａ～２２８ｃ）および第２の導管（２２６ａ～２２６ｃ）を介して前記外側リザーバ（２２０ａ～２２０ｃ）に流体連結されている、請求項１に記載のソール構造（２００）。

【請求項3】

前記ブラダ（２０２）に取り付けられるとともに複数の接触パッド（３０６）を含むアウトソール（３００）をさらに含み、
前記接触パッド（３０６）のそれぞれは、前記外側リザーバ（２２０ａ～２２０ｃ）のそれぞれに１つずつ、前記中央リザーバ（２２２ａ～２２２ｃ）のそれぞれに１つずつおよび前記内側リザーバ（２２４ａ～２２４ｃ）のそれぞれに１つずつ形成されている、請求項１に記載のソール構造（２００）。

【請求項4】

前記内側リザーバ（２２４ａ～２２４ｃ）は、前記第１の導管（２２８ａ～２２８ｃ）を介して前記中央リザーバ（２２２ａ～２２２ｃ）に流体連結され、
前記外側リザーバ（２２０ａ～２２０ｃ）は、第２の導管（２２６ａ～２２６ｃ）を介して前記中央リザーバ（２２２ａ～２２２ｃ）に連結されている、請求項２に記載のソール構造（２００）。

【請求項5】

前記複数のセグメント（２１８ａ～２１８ｃ）は、第１のセグメント（２１８ａ）と、第２のセグメント（２１８ｂ）と、第３のセグメント（２１８ｃ）と、を含み、
前記第２のセグメント（２１８ｂ）は、前記ソール構造（２００）の長手方向に沿って前記第１のセグメント（２１８ａ）と前記第３のセグメント（２１８ｃ）との中間に配置されている、請求項１に記載のソール構造（２００）。

【請求項6】

前記第３のセグメント（２１８ｃ）の前記中央リザーバ（２２２ｃ）は、前記第２のセグメント（２１８ｂ）の前記内側リザーバ（２２４ｂ）と前記外側リザーバ（２２０ｂ）との間に配置されている、請求項５に記載のソール構造（２００）。

【請求項7】

前記第２のセグメント（２１８ｂ）の前記中央リザーバ（２２２ｂ）は、前記第１のセグメント（２１８ａ）の前記内側リザーバ（２２４ａ）と前記外側リザーバ（２２０ａ）との間に配置されている、請求項６に記載のソール構造（２００）。

【請求項8】

前記第１のセグメント（２１８ａ）の前記内側リザーバ（２２４ａ）は、第３の導管（２３２ｂ）によって前記第２のセグメント（２１８ｂ）の前記内側リザーバ（２２４ｂ）に流体連結され、
前記第１のセグメント（２１８ａ）の前記外側リザーバ（２２０ａ）は、第４の導管（２３０ｂ）によって前記第２のセグメント（２１８ｂ）の前記外側リザーバ（２２０ｂ）に流体連結されている、請求項５に記載のソール構造（２００）。

【請求項9】

アッパー（１０）を有する履物用品のためのソール構造（２００）であって、
かかと領域（１６）と、
つま先部分を含む前足領域（１２）と、
前記かかと領域（１６）と前記前足領域（１２）との間に配置された中足領域（１４）と、
前記中足領域（１４）から前記前足領域（１２）を通って延在し、前記ソール構造（２００）の内側（２０）から前記ソール構造（２００）の外側（１８）へ延在する複数のリブ（２１８ａ～２１８ｃ）を含む第１のチャンバ（２１２）と、を含み、
前記リブ（２１８ａ～２１８ｃ）のそれぞれが、
（ｉ）前記ソール構造（２００）の前記内側（２０）に沿って延在する長軸（３０ａ_１～３０ｃ_１）を有する扁長半球形状を画定する内側リザーバ（２２４ａ～２２４ｃ）と、
（ｉｉ）前記ソール構造（２００）の前記外側（１８）に沿って延在する長軸（３０ａ_３～３０ｃ_３）を有する扁長半球形状を画定する外側リザーバ（２２０ａ～２２０ｃ）と、
（ｉｉｉ）前記内側リザーバ（２２４ａ～２２４ｃ）と前記外側リザーバ（２２０ａ～２２０ｃ）との間に配置され、かつ前記ソール構造（２００）の長手方向軸と交差して延在する長軸（３０ａ_２～３０ｃ_２）を有する扁長半球形状を画定する中央リザーバ（２２２ａ～２２２ｃ）と、
を含む、ソール構造（２００）。

【請求項10】

前記リブ（２１８ａ～２１８ｃ）のそれぞれは、前記中央リザーバ（２２２ａ～２２２ｃ）を前記外側リザーバ（２２０ａ～２２０ｃ）に流体連結する外側導管（２２６ａ～２２６ｃ）と、前記中央リザーバ（２２２ａ～２２２ｃ）を前記内側リザーバ（２２４ａ～２２４ｃ）に流体連結する内側導管（２２８ａ～２２８ｃ）と、を含む、請求項９に記載のソール構造（２００）。

【請求項11】

前記第１のチャンバ（２１２）は、第１のリブ（２１８ａ）と、第２のリブ（２１８ｂ）と、第３のリブ（２１８ｃ）と、を含み、
前記第２のリブ（２１８ｂ）は、前記ソール構造（２００）の長手方向軸に沿って前記第１のリブ（２１８ａ）と前記第３のリブ（２１８ｃ）との間に配置されている、請求項９に記載のソール構造（２００）。

【請求項12】

前記第１のリブ（２１８ａ）の前記外側リザーバ（２２０ａ）は、第１の導管（２３０ｂ）によって前記第２のリブ（２１８ｂ）の前記外側リザーバ（２２０ｂ）に流体連結され、
前記第２のリブ（２１８ｂ）の前記外側リザーバ（２２０ｂ）は、第２の導管（２３０ｃ）によって前記第３のリブ（２１８ｃ）の前記外側リザーバ（２２０ｃ）に流体連結されている、請求項１１に記載のソール構造（２００）。

【請求項13】

前記第１のリブ（２１８ａ）の前記内側リザーバ（２２４ａ）は、第３の導管（２３２ｂ）によって前記第２のリブ（２１８ｂ）の前記内側リザーバ（２２４ｂ）に流体連結され、
前記第２のリブ（２１８ｂ）の前記内側リザーバ（２２４ｂ）は、第４の導管（２３２ｃ）によって前記第３のリブ（２１８ｃ）の前記内側リザーバ（２２４ｃ）に流体連結されている、請求項１２に記載のソール構造（２００）。

【請求項14】

前記第２のリブ（２１８ｂ）の前記中央リザーバ（２２２ｂ）は、前記第１のリブ（２１８ａ）の前記内側リザーバ（２２４ａ）と前記外側リザーバ（２２０ａ）との間に配置されており、かつ前記第３のリブ（２１８ｃ）の前記中央リザーバ（２２２ｃ）は、前記第２のリブ（２１８ｂ）の前記内側リザーバ（２２４ｂ）と前記外側リザーバ（２２０ｂ）との間に配置されている、請求項１１に記載のソール構造（２００）。

【請求項15】

前記リブ（２１８ａ～２１８ｃ）のそれぞれの１つの前記中央リザーバ（２２２ａ～２２２ｃ）によって画定された長軸（３０ａ_２～３０ｃ_２）が、同一の前記リブ（２１８ａ～２１８ｃ）の１つの前記内側リザーバ（２２４ａ～２２４ｃ）および前記外側リザーバ（２２０ａ～２２０ｃ）によって画定された短軸（３２ａ_１～３２ｃ_１、３０ａ_３～３０ｃ_３）の前足領域側に配置されている、請求項９に記載のソール構造（２００）。

【請求項16】

前記第１のチャンバ（２１２）は、前記前足領域（１２）の周りで前記内側（２０）から前記外側（１８）へ延在し、第１のチューブ（２３２ａ）によって前記リブの第１のリブ（２１８ａ）の前記内側リザーバ（２２４ａ）に連結され、かつ第２のチューブ（２３０ａ）によって前記リブの前記第１のリブ（２１８ａ）の前記外側リザーバ（２２０ａ）に連結された第４のセグメント（２１８ｄ）をさらに含む、請求項９に記載のソール構造（２００）。

【請求項17】

前記かかと領域（１６）を取り囲む第２のチャンバ（２１４）と、
前記ソール構造（２００）の前記中足領域（１４）において前記第１のチャンバ（２１２）と前記第２のチャンバ（２１４）との中間に配置された第３のチャンバ（２１６）と、
をさらに含む、請求項１６に記載のソール構造（２００）。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

［関連出願の相互参照］
本願は、2017年12月14日に出願された米国仮出願第62/598,822号に対する優先権を主張するPCT国際出願であり、その内容を参照によりその全体を本明細書に組み込む。

【0002】

本開示は、概して履物用品のためのソール構造に関し、より詳細には、複数のセグメントを有する流体充填ブラダを組み込んだソール構造に関する。

【背景技術】

【0003】

このセクションは本開示に関する背景情報を提供するが、これは必ずしも先行技術ではない。

【0004】

履物用品は従来、アッパーおよびソール構造を含む。アッパーは、ソール構造上で足を受容、固定、および支持する任意の適切な材料から形成することができる。アッパーは、ひも、ストラップ、または他の締め具と協働して、足の周りでアッパーのフィットを調整することができる。足の底面に近接する、アッパーの底部が、ソール構造に取り付けられている。

【0005】

ソール構造は一般に、地面とアッパーとの間に延在する層状構成を含む。ソール構造の1つの層は、耐摩耗性および地面とのトラクションを提供するアウトソールを含む。アウトソールは、耐久性および耐摩耗性を付与するとともに、地面とのトラクションを強化するゴムまたは他の材料から形成することができる。ソール構造の他の層は、アウトソールとアッパーとの間に配置されたミッドソールを含む。ミッドソールは足にクッション性を提供し、負荷が加えられたときに弾性圧縮して地面反力を減衰させることによって足を保護するポリマー発泡体材料から部分的に形成することができる。ミッドソールは加えて、またはあるいは、流体充填ブラダを組み込んでソール構造の耐久性を増加させるとともに、負荷が加えられたときに弾性圧縮して地面反力を減衰させることによって足にクッション性を提供することができる。ソール構造はまた、アッパーの底部に近接する空隙内に配置された快適性強化インソールまたは中敷き、およびアッパーに取り付けられてミッドソールとインソールまたは中敷きとの間に配置されたストローベルを含むことができる。

【0006】

流体充填ブラダを使用するミッドソールは通常、共に封止または結合されたポリマー材料の2つのバリア層から形成されたブラダを含む。流体充填ブラダは、空気のような流体で加圧され、たとえば運動中、負荷が加えられて弾性圧縮したときにブラダの形状を保持する引張部材をブラダ内に組み込むことができる。一般に、ブラダは、足に対する支持と、負荷が加えられてブラダが弾性圧縮するときの反応性に関するクッション特性とのバランスを重視して設計されている。

【発明の概要】

【課題を解決するための手段】

【0007】

本明細書で説明する図面は、選択された構成の例示のみを目的とし、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。

【図面の簡単な説明】

【0008】

【図1】本開示の原理による履物用品の側面斜視図である。

【図2】図1の履物用品の分解図であり、層状構成に配置されたアッパー、ミッドソール、およびアウトソールを有する履物用品を示す。

【図3】図1の履物用品の底面斜視図であり、ソール構造のブラダに関連する複数のセグメントの形状および構成を示す。

【図4】図3の線4-4に沿った断面図であり、ソール構造の前足領域内に配置され、ウェブエリアによって互いに分離されたセグメントを示す。

【図5】図3の線5-5に沿った断面図であり、ソール構造の前足領域内に配置され、ウェブエリアによって互いに分離されたセグメントを示す。

【図6】図3の線6-6に沿った断面図であり、ソール構造のかかと領域内に配置され、ウェブエリアによって互いに分離されたセグメントを示す。

【図7】図3の線7-7に沿った断面図であり、ソール構造の長さに沿ってセグメントに取り付けられたオーバーモールドアウトソールを示す。

【図8】アウトソールが取り付けられたブラダの第1のチャンバの斜視図である。

【図9】図1の履物用品の底面斜視図であり、ソール構造のブラダによって画定されたクッション性支持ベクトルを示す。

【発明を実施するための形態】

【0009】

対応する参照番号は、図面全体を通して対応する部分を示す。

【0010】

次に添付の図面を参照して例の構成をより完全に説明する。例の構成は、本開示が完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように提供されている。本開示の構成の完全な理解を提供するため、具体的なコンポーネント、デバイス、および方法の例のような具体的な詳細が定められている。具体的な詳細を使用する必要がないこと、例の構成を多くの異なる形態で実施することができること、および具体的な詳細および例の構成が本開示の範囲を限定するように解釈されるべきでないことは、当業者には明らかであろう。

【0011】

本明細書で用いる用語は、特定の例示的な構成を説明することのみを目的としており、限定することを意図するものではない。本明細書で用いるとき、単数の冠詞「a」、「an」、および「the」は、文脈によりそうでないことが明確に示されない限り、複数形も含むように意図することができる。「comprises(含む)」、「comprising(含む)」、「including(含む)」、および「having(有する)」という用語は包括的であり、したがって特徴、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはこれらの群の存在または追加を排除するものではない。本明細書に記載の方法のステップ、プロセス、および動作は、実行の順序として具体的に特定されない限り、議論または例示された特定の順序でそれらを実行することが必ず要求されるとして解釈されるべきではない。追加または代替のステップを使用することができる。

【0012】

要素または層が他の要素または層に「接し」、「係合され」、「接続され」、「取り付けられ」、または「連結され」ているとして言及されるとき、これは他の要素または層に直接接し、係合され、接続され、取り付けられ、または連結されていてもよく、または介在する要素または層が存在してもよい。対照的に、要素が他の要素または層に「直接接し」、「直接係合され」、「直接接続され」、「直接取り付けられ」、または「直接連結され」ているとして言及されるとき、介在する要素または層が存在することはない。要素間の関係を説明するために用いられる他の言葉も、同様の方法で解釈すべきである(たとえば、「間」対「直接の間」、「隣接」対「直接に隣接」など)。本明細書で用いるとき、「および/または」という用語は、関連する列挙された項目の1つまたは複数のありとあらゆる組み合わせを含む。

【0013】

第1の、第2の、第3の、などの用語を本明細書で用いて、さまざまな要素、コンポーネント、領域、層および/またはセクションを説明することができる。これらの要素、コンポーネント、領域、層および/またはセクションは、これらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、コンポーネント、領域、層またはセクションを他の領域、層、またはセクションから区別するためにのみ用いることができる。「第1の」、「第2の」などの用語および他の数字用語は、文脈によって明確に示されていない限り、連続または順序を意味するものではない。したがって、以下で議論する第1の要素、コンポーネント、領域、層またはセクションは、例の構成の教示から逸脱することなく、第2の要素、コンポーネント、領域、層またはセクションと呼ぶこともできる。

【0014】

本開示の一態様は、アッパーを有する履物用品のためのソール構造を提供する。ソール構造は、かかと領域と、つま先部分を含む前足領域と、かかと領域と前足領域との間に配置された中足領域と、を含む。ソール構造はまた、第2のバリア層と協働して、かかと領域の周囲を区切る第1のチャンバ、および中足領域から前足領域を通って延在し、ソール構造の内側からソール構造の外側へ延在して複数のリザーバを含む複数のセグメントを含む第2のチャンバを画定する第1のバリア層を含むブラダを含む。

【0015】

本開示の実装形態は、以下の任意選択の特徴の1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実装形態において、第2のチャンバのセグメントのそれぞれは、内側に隣接する内側リザーバと、外側に隣接する外側リザーバと、を含み、内側リザーバは、第1の導管を介して外側リザーバに流体連結されている。セグメントのそれぞれはまた、内側リザーバと外側リザーバとの間に配置された中央リザーバを含むことができる。ソール構造はまた、ブラダに取り付けられるとともに複数の接触パッドを含むアウトソールを含むことができ、接触パッドのそれぞれはリザーバの1つに形成することができる。内側リザーバは、第1の導管を介して中央リザーバに流体連結することができ、外側リザーバは、第2の導管を介して中央リザーバに連結することができる。

【0016】

いくつかの例において、内側リザーバは、内側に沿った方向に延在する長軸を有する扁長半球形状を画定し、外側リザーバは、外側に沿った方向に延在する長軸を有する扁長半球形状を画定し、中央リザーバは、内側リザーバの長軸および外側リザーバの長軸と交差する長軸を有する扁長半球形状を画定する。ここで、複数のセグメントは、第1のセグメントと、第2のセグメントと、第3のセグメントと、を含むことができ、第2のセグメントは、長手方向に沿った第1のセグメントと第3のセグメントとの中間に配置されている。第3のセグメントの中央リザーバは、第2のセグメントの内側リザーバと外側リザーバとの間に配置することができる。任意選択で、第2のセグメントの中央リザーバは、第1のセグメントの内側リザーバと外側リザーバとの間に配置することができる。第1のセグメントの内側リザーバは、第3の導管によって第2のセグメントの内側リザーバに流体連結することができ、第1のセグメントの外側リザーバは、第4の導管によって第2のセグメントの外側リザーバに流体連結されている。

【0017】

本開示の他の一態様は、アッパーを有する履物用品のためのソール構造を提供する。ソール構造は、かかと領域と、つま先部分を含む前足領域と、かかと領域と前足領域との間に配置された中足領域と、を含む。ソール構造はまた、中足領域から前足領域を通って延在し、ソール構造の内側からソール構造の外側へ延在する複数のリブを含む第1のチャンバを含み、リブのそれぞれは、ソール構造の内側に沿って形成された内側リザーバと、ソール構造の外側に沿って形成された外側リザーバと、内側リザーバと外側リザーバとの間に配置された中央リザーバと、を含む。

【0018】

本開示の態様は、以下の任意選択の特徴の1つまたは複数を含むことができる。いくつかの構成において、リブのそれぞれの内側リザーバは、ソール構造の内側に沿って延在する長軸を画定し、リブのそれぞれの外側リザーバは、ソール構造の外側に沿って延在する長軸を画定し、リブのそれぞれの中央リザーバは、ソール構造の長手方向軸を横切って延在する長軸を画定する。リブのそれぞれは、中央リザーバを外側リザーバに流体連結する外側導管と、中央リザーバを内側リザーバに流体連結する内側導管と、を含むことができる。

【0019】

いくつかの実装形態において、第1のチャンバは、第1のリブと、第2のリブと、第3のリブと、を含み、第2のリブは、ソール構造の長手方向軸に沿った第1のリブと第3のリブとの間に配置されている。ここで、第1のリブの外側リザーバは、第1の導管によって第2のリブの外側リザーバに流体連結することができ、第2のリブの外側リザーバは、第2の導管によって第3のリブの外側リザーバに流体連結することができる。任意選択で、第1のリブの内側リザーバは、第3の導管によって第2のリブの内側リザーバに流体連結することができ、第2のリブの内側リザーバは、第4の導管によって第3のリブの内側リザーバに流体連結することができる。

【0020】

いくつかの例において、リブの第1のものの中央リザーバは、リブの第2のものの内側リザーバと外側リザーバとの間に配置されている。リブの1つの中央リザーバによって画定された長軸が、リブのその1つの内側リザーバおよび外側リザーバによって画定された短軸の前方に配置され得る。

【0021】

いくつかの構成において、第1のチャンバはまた、前足領域の周りで内側から外側へ延在し、第1の導管によってリブの第1のものの内側リザーバに、および第2の導管によってリブの第1のものの外側リザーバに連結された第1のセグメントを含む。ここで、ソール構造は、かかと領域を取り囲む第2のチャンバと、ソール構造の中足領域において第1のチャンバと第2のチャンバとの中間に配置された第3のチャンバと、をさらに含むことができる。

【0022】

図1および図2を参照すると、履物用品10は、アッパー100、アッパー100に取り付けられたミッドソール200、およびミッドソール200と地面との間に延在するアウトソール300を含む。履物用品10は、1つまたは複数の領域に分割することができる。これらの領域は、前足領域12、中足領域14、およびかかと領域16を含むことができる。前足領域12は、つま先、および中足骨を足の指骨と接続する関節に対応することができる。中足領域14は足のアーチエリアに対応することができ、かかと領域16は、踵骨を含む、足の後部に対応することができる。履物10は、履物10の両側に対応して領域12、14、16を通って延在する、外側18および内側20を含むことができる。

【0023】

アッパー100は、ミッドソール200上での支持のために足を受容および固定するように構成された内部空隙102を画定する内部表面を含む。アッパー100は、共に縫合または接着結合されて内部空隙102を形成する1つまたは複数の材料から形成することができる。アッパーの適切な材料は、メッシュ、テキスタイル、発泡体、革、および合成皮革を含むことができるが、これらに限定されない。これらの材料は、耐久性、通気性、耐摩耗性、柔軟性、および快適性の特性を付与するように選択および配置することができる。

【0024】

いくつかの例において、アッパー100は、ミッドソール200に対向する底面106、および内部空隙102のフットベッド108を画定する対向上面を有するストローベル104を含む。スティッチまたは接着剤により、ストローベル104をアッパー100に固定することができる。図4に示すように、フットベッド108は、足の底面(たとえば、足裏)の外形に一致するように輪郭形成することができる。任意選択で、アッパー100は、ストローベル104上に配置され、アッパー100の内部空隙102内に存在し、足の裏面を受容して履物用品10の快適性を強化することができるインソール110または中敷きのような追加の層を組み込むこともできる。かかと領域16における足首開口112により、内部空隙102へのアクセスを提供することができる。たとえば、足首開口112は、足を受容してその足を空隙102内に固定し、内部空隙102から足を出し入れするのを容易にすることができる。

【0025】

いくつかの例において、1つまたは複数の締め具114がアッパー100に沿って延在して足の周りの内部空隙102のフィットを調整するとともにそこからの足の出し入れに対応する。アッパー100は、アイレットのような穴116、および/または締め具114を受容する布またはメッシュループのような他の係合機能を含むことができる。締め具114は、ひも、ストラップ、コード、面ファスナー、または任意の他の適切な種類の締め具を含むことができる。アッパー100は、内部空隙102と締め具114との間に延在する舌部118を含むことができる。

【0026】

図4～図7に示すように、ミッドソール200は、上部バリア層204(以下「上層204」)および下部バリア層206(以下「下層206」)によって画定されたブラダ202を含む。上層204および下層206は、モールドまたは熱成形プロセス中に複数の別個の場所で共に接合および結合して、ミッドソール200の周囲に延在するフランジ208、およびミッドソール200の外側18と内側20との間に延在するウェブエリア210を形成することによって、ブラダ202のためのバリア層を画定する。フランジ208およびウェブエリア210は、アッパー100に近接して配置され、したがって、アウトソール300の地面係合表面302に対して窪んでいる。

【0027】

ブラダ202の上層204は、アッパー100のストローベル104の底面106に対向して取り付け(たとえば、接合および結合)されている。加えて、ブラダ202の上層204は、足の底面の外形に一致するように輪郭形成されて足に対するクッション性および支持を提供することができる。上層204は、モールドプロセスまたは熱成形プロセス中に1つまたは複数のポリマー材料から形成することができ、アッパー100の外周上に上向きに延在する外周縁を含むことができる。ブラダ202の下層206は、ブラダ202の上層204とは反対側に配置されている。下層206は、アッパー100に向かって上向きに延在し、上層204の外周縁と結合してフランジ208を形成する外周縁を含むことができる。上層204のように、下層206は、モールドまたは熱成形プロセス中に上層204と同じまたは異なる材料から形成することができる。

【0028】

いくつかの実装形態において、上層204および下層206は、下層206および上層204が共に接合および結合するとき、フランジ208および/またはウェブエリア210が形成される場所に対応する窪みおよび挟まれた表面を形成するためのさまざまな表面をそれぞれ画定するそれぞれのモールド部分によって形成されている。いくつかの実装形態において、接着結合により、上層204および下層206を接合して、フランジ208およびウェブエリア210を形成する。他の実装形態において、上層204および下層206を接合して、熱結合によってフランジ208およびウェブエリア210を形成する。いくつかの例において、上層204および下層206の一方または両方が、成形および融合を容易にする温度まで加熱される。いくつかの例において、層204、206は、それぞれの型の間に配置される前に加熱される。他の例において、モールドを加熱して層204、206の温度を上げることができる。いくつかの実装形態において、ブラダ202を形成するために用いられるモールドプロセスは、上層204および下層206が引き出されてそれぞれのモールド部分と接触するように空気を除去するためにモールド部分内に真空ポートを組み込む。他の実装形態において、空気のような流体を上層204と下層206との間のエリアに注入して、圧力の増加により層204、206をそれぞれのモールド部分の表面と係合させるようにすることができる。

【0029】

いくつかの実装形態において、ミッドソール200は、ブラダ202の上層204とアッパー100との間に配置されたポリマー発泡体層(図示せず)を含むことができる。したがって、ミッドソール200の任意選択の発泡体層は、ブラダ202の上層204をアッパー100および/またはストローベル104の底面106に接合することによってブラダ202の上層204をアッパー100に間接的に取り付ける中間層として働く。任意選択の発泡体層はまた、下層206をアウトソール300に接合し、これによってミッドソール200およびアウトソール300をアッパー100に固定することができる。また、履物10の発泡体層は、上層204がアッパー100の周面上へ延在する程度を低減することもでき、したがって、履物10の長期間にわたる使用中に上層204がアッパー100から外れる可能性を低減することによって履物10の耐久性を増加させる。

【0030】

いくつかの実装形態において、オーバーモールド部分がブラダ202の一部にわたって延在して、負荷が加えられたときのチャンバ212、214、216に対する耐久性および弾力性を増加させる。オーバーモールド部分は、下層206に取り付けることによって前足領域12、中足領域14、および/またはかかと領域16にわたって延在して、下層206と上層204との間の分離距離が大きくなる場合にブラダ202に対する耐久性および弾力性を増加させ、またはかかと領域16のような、ブラダの特定のエリアにおける厚さを増加させることができる。いくつかの例において、オーバーモールド部分は、下層206に結合され、下層206とは異なる厚さ、異なる硬さ、および異なる材料の少なくとも1つを含む。オーバーモールド部分は、かかと領域16および中足領域14に存在するセグメントを部分的に画定する下層206のエリアのみに限定することができ、したがって、オーバーモールド部分は、フランジ208およびウェブエリア210に存在することはない。

【0031】

いくつかの例において、アウトソール300は、地面係合表面302、およびチャンバ212、214、216を画定する下層206の領域に取り付けられた対向内表面304を含む。したがって、アウトソール300は、それぞれのチャンバ212、214、216の形状に一致する形状をそれぞれ画定する複数のセグメントを含むことができ、これによってアウトソール300はチャンバ212、214、216間の領域に存在せず、これによってブラダ202のフランジ208およびウェブエリア210を露出させる。アウトソール300は一般に、耐摩耗性および地面とのトラクションを提供し、耐久性および耐摩耗性を付与するとともに、地面とのトラクションを強化する1つまたは複数の材料から形成することができる。たとえば、ゴムによりアウトソール300の少なくとも一部を形成することができる。

【0032】

アウトソール300の地面係合表面302は、複数の接触パッド306によって画定することができる。いくつかの例において、接触パッド306は、ブラダ202の下層206からアッパー100から離れる方向に延在して、地面とのトラクションを増加させる。接触パッド306は、アウトソール300の地面係合表面302に対応する形状を有することができる。たとえば、接触パッド306の1つは、リザーバ220、222、224のそれぞれに形成することができ、リザーバ220、222、224の1つまたは複数の扁長半球形状に対応する楕円または長円形状を有することができる。接触パッド306により、足の底面を地面より高く置くこともできる。図8を参照すると、接触パッド306は、改善されたトラクションおよび反応性の特性を付与する窪みまたは空隙308を含むことができる。

【0033】

図示の例において、アウトソール300は、上述のように、オーバーモールド部分として形成されている。したがって、アウトソール300は、オーバーモールドプロセスを用いてブラダ202の下層206と一体に形成することができる。他の例において、アウトソール300は、ブラダ202の下層206とは別に形成されて下層206に接着結合することができる。

【0034】

図3を参照すると、ブラダ202は1つまたは複数のチャンバ212、214、216を含む。図示の例において、第1のチャンバ212は中足領域14から前足領域12のつま先部分まで延在し、第2のチャンバ214はかかと領域16を通って延在し、第3のチャンバ216は第1のチャンバ212と第2のチャンバ216との間の中足領域内に配置されている。図示の例において、第1のチャンバ212は、第3のチャンバ216を介して間接的に第2のチャンバ214に流体連結されている。加えて、またはあるいは、第1のチャンバ212は、第2のチャンバ214に直接流体連結することができる。

【0035】

いくつかの実装形態において、下層206は、複数のチャンバ212、214、216の形状(たとえば、厚さ、幅、および長さ)を画定する。下層206および上層204は、ブラダ202の外側18と内側20との間の複数の別個のエリアにおいて共に接合および結合して、チャンバ212、214、216を区切って分離するウェブエリア210の部分を形成することができる。したがって、各チャンバ212、214、216は、上層204および下層206が共に接合されず、したがって、互いに分離されてそれぞれの空隙を形成するブラダ202のエリアに関連している。

【0036】

フランジ208およびウェブエリア210は協働して、チャンバ212、214、216のそれぞれを区切ってこの周りに延在し、ブラダ202内に流体(たとえば、空気)を収容することができる。いくつかの例において、ウェブエリア210の領域は、チャンバ212、214、216によって完全に区切られ、ミッドソール200が地面に沿って転動するにつれて履物10の屈曲を容易にする屈曲ゾーンを画定する。図3に示すように、ウェブエリア210のどの部分も外側18と内側20との間で連続的に延在しない。

【0037】

図4～図7を参照すると、各チャンバ212、214、216は、実質的に管状の断面形状、および上層204と下層206との間にミッドソール200の長手方向軸Lに実質的に垂直に延在する厚さを画定することができる。このように、各チャンバ212、214、216の厚さは、下層206が上層204から離れてアッパー100から離れる方向に突出する距離によって画定される。第1のチャンバ212および第2のチャンバ214のセグメント218a～218gの少なくとも2つは、異なる厚さを画定することができる。たとえば、かかと領域16に配置されたセグメント218e～218gは、前足領域12に配置されたセグメント218a～218dの1つまたは複数に関連する厚さより大きな厚さに関連し得る。さらに、セグメント218a～218eのいずれか内の厚さは可変とすることができ、セグメント218a～218eの1つの第1の部分がセグメント218a～218eの1つの第2の部分とは異なる厚さを有するようにする。図7に示すように、ミッドソール200の厚さは、かかと領域16から前足領域12へ徐々に減少し、かかと領域16において最初に発生し、ミッドソール200の前足領域12が地面との係合のために転動するにつれて減少するより大きな強さの地面反力を吸収するためのより大きな程度のクッション性を提供する。いくつかの例において、第3のチャンバ216は、中足領域14に配置され、第1のチャンバ212および第2のチャンバ214より薄い厚さに関連し、下層206がアウトソール300の地面係合表面302から窪んでいるようになる。

【0038】

チャンバ212、214、216のそれぞれは、加圧流体(すなわち、気体、液体)で充填されて、履物10の使用中、足にクッション性および安定性を提供することができる。いくつかの実装形態において、負荷が加えられたときのチャンバ212、214、216の第1の部分の圧縮性により反応型クッション性が提供される一方、チャンバ212、214、216の第2の部分は、負荷が加えられたときソフト型クッション性を提供するように構成することができる。したがって、ブラダ202のチャンバ212、214、216は協働して、加えられた負荷が変化するにつれて変化する(すなわち、負荷が大きいほど、チャンバ212、214、216が多く圧縮され、したがって、履物10が反応よく働く)勾配クッション性を履物用品10に提供することができる。

【0039】

他の実装形態において、ポリマー発泡体および/または粒子状物質(いずれも図示せず)のような1つまたは複数のクッション性材料が、加圧流体の代わりに、またはこれに加えて、チャンバ212、214、216の1つまたは複数によって封入されて足にクッション性を提供する。これらの実装形態において、クッション性材料は、加圧流体で充填されたチャンバ212、214、216の部分とは異なるクッション特性を備えたチャンバ212、214、216の1つまたは複数の部分を提供することができる。たとえば、クッション性材料は、多かれ少なかれ反応性であり、または加圧流体より大きな衝撃吸収を提供することができる。

【0040】

図3を参照すると、チャンバ212、214、216の形状および構成が、履物10の底面斜視図を参照して示されている。上述のように、チャンバ212、214、216は、上層204および下層206が互いに分離および離間されたミッドソール200のエリアに形成されて、加圧流体またはクッション性材料を封入するためのそれぞれの空隙を画定する。このように、フランジ208およびウェブエリア210は、上層204および下層206が接合および結合されるブラダ202のエリアに対応し、協働して各チャンバ212、214、216の境界を区切って画定し、これによってその中に加圧流体を封止する。

【0041】

いくつかの実装形態において、チャンバ212、214、216は互いに流体連通してブラダ202のための単一圧力システムを形成する。単一圧力システムは、チャンバ212、214、216が圧縮または膨張するにつれて負荷が加えられたとき、チャンバ212、214、216を通して流体を誘導し、特に履物10の前方走行運動中に地面反力を減衰させることによって、クッション性、ならびに安定性および支持を提供する。任意選択で、セグメント218a～218gの少なくとも1つを別に加圧することができるよう、チャンバ212、214、216の1つまたは複数の一部を他のチャンバ212、214、216から流体隔離することができる。

【0042】

いくつかの例において、第1のチャンバ212は、ミッドソール200の前足領域12から中足領域へ離間し、外側18から内側20へ延在する複数のセグメント218a～218dを含む。図示のように、第1のチャンバ212のセグメント218a～218dは、ミッドソール200の外側18からミッドソール200の内側20へ連続的に延在するU形状リブを画定する。一例において、第1のチャンバ212は、前足領域12から中足領域14へ離間した3つのセグメント218a～218c、および前足領域12のつま先部分の周りに連続的に延在する第4のセグメント218dを含む。セグメント218a～218cのそれぞれは、以下に説明するように、導管226、228によって互いに接続された複数の別個に形成されたリザーバ220、222、224を含む。

【0043】

セグメント218a～218cのそれぞれは、ミッドソール200の外側18に隣接して配置された外側リザーバ220a～220c、外側18と内側20との間に配置された中央リザーバ222a～222c、およびミッドソール200の内側20に隣接して配置された内側リザーバ224a～224cを含む。セグメント218a～218cのそれぞれの外側リザーバ220a～220cは、ミッドソール200の外側18に沿った方向に延在する長軸30a₁～30c₁を有する扁長半球を画定する。同様に、セグメント化されたセグメント218a～218cのそれぞれの内側リザーバ224a～224cも、ミッドソール200の内側20に沿った方向に延在する長軸30a₃～30c₃を有する扁長半球を画定することができる。各セグメント218a～218cの中央リザーバ222a～222cは、外側18および内側20のそれぞれに対して横方向に延在する長軸30a₂～30c₂を有する扁長半球を画定する。より具体的には、中央リザーバ222a～222cのそれぞれの長軸は、履物10の長手方向軸Lに実質的に垂直である。

【0044】

第1のチャンバ212は、前足領域12のつま先部分の周りで、外側18の第1の端部から内側20の第2の端部へ延在する第4のセグメント218dをさらに含む。一例において、第4のセグメント218dは、連続的に形成された、流体充填セグメントである。他の例において、第4のセグメント218dは、第1のチャンバ212のセグメント218a～218cと同様の別個のリザーバを含むことができる。

【0045】

さらに図3を参照すると、第1のチャンバ212は、リザーバ220、222、224を流体連結する複数の導管226、228、230、232を含む。セグメント218a～218cのそれぞれは、外側リザーバ220a～220cを中央リザーバ222a～222cに流体連結するそれぞれの外側導管226a～226c、および内側リザーバ224a～224cを中央リザーバ222a～222cに流体連結するそれぞれの内側導管228a～228cを含む。

【0046】

それぞれのセグメント218a～218cのそれぞれ1つのリザーバ220、222、224が互いに流体連結されていることに加えて、セグメント218a～218dの隣接するものは、外側18および内側20に沿って複数の長手方向導管230a～230c、232a～232cによって互いに流体連結されている。たとえば、セグメント218dの外側端は第1の長手方向導管230aによって第1のセグメント218aの第1の外側リザーバ220aに連結され、セグメント218dの内側端は第2の長手方向導管232aによって第1の内側リザーバ224aに連結されている。同様に、第1の外側リザーバ220aは第3の長手方向導管230bによって第2の外側リザーバ220bに流体連結され、第1の内側リザーバ224aは第4の長手方向導管232bによって第2の内側リザーバ224bに流体連結されている。さらに、第2の外側リザーバ220bは第5の長手方向導管230cによって第3の外側リザーバに流体連結され、第2の内側リザーバ224bは第6の長手方向導管232cによって第3の内側リザーバ224cに連結されている。長手方向導管は、ミッドソール200の外側18および内側20に実質的に沿った方向に延在する。加えて、またはあるいは、セグメント218a～218cのそれぞれの中央リザーバ222a～222cの隣接するものを、導管(図示せず)によって互いに流体連結することができる。いくつかの例において、セグメント218a～218cの隣接するものの外側導管226および/または内側導管228の2つ以上を、副導管(図示せず)によって互いに流体連結することができる。

【0047】

いくつかの例において、セグメント218a～218cおよびリザーバ220、222、224は互いに流体連通して第1のチャンバ212のための単一圧力システムを形成する。単一圧力システムは、リザーバ220、222、224が圧縮または膨張するにつれて負荷が加えられたとき、リザーバ220、222、224および導管226、228、230、232を通して流体を誘導し、特に履物10の前方走行運動中に地面反力を減衰させることによって、クッション性、ならびに安定性および支持を提供する。任意選択で、セグメント218a～218dまたはリザーバ220、222、224の少なくとも1つを別に加圧することができるよう、リザーバ220、222、224の1つまたは複数を他のリザーバ220、222、224から流体隔離することができる。

【0048】

図3に示すように、セグメント218a～218cのそれぞれ1つの中央リザーバ222a～222cは、各セグメント218a～218cのそれぞれの外側リザーバ220a～220cおよび内側リザーバ224a～224cより履物10のつま先の近くに配置されている。たとえば、中央リザーバ222a～222cのそれぞれの長軸30a₂～30c₂は、それぞれの外側リザーバ220a～220cおよび内側リザーバ224a～224cの短軸32a₁～32c₁、32a₃～32c₃の前方に配置されている。このように、セグメント218a～218cのそれぞれは、ミッドソール200のかかと領域16に向かって開く馬蹄形状を画定する。さらに、第2のセグメント218bの中央リザーバ222bは、第1のセグメント218aの外側リザーバ220aと内側リザーバ224aとの間に部分的に配置することができる一方、第3のセグメント218cの中央リザーバ222cは、第2のセグメント218bの外側リザーバ220bと内側リザーバ224bとの間に部分的に配置されている。

【0049】

いくつかの構成において、第2のチャンバ214は、ミッドソール200のかかと領域16を囲む一連の接続されたセグメント218e～218gを含む。第5のセグメント218eがかかと領域16内のミッドソール200の外側18に沿って延在し、第6のセグメント218fがかかと領域16内のミッドソール200の内側20に沿って延在し、第7のセグメント218gが、かかと領域16の周りに延在して第5のセグメント218eおよび第6のセグメント218fに流体連結している。したがって、第2のチャンバ214は概して馬蹄形状を画定することができ、第7のセグメント218gは、外側18および内側20のそれぞれの1つで第5のセグメント218eおよび第6のセグメント218fに連結している。いくつかの例において、第6のセグメント218fは、第5のセグメント218eの長さより大きい長さを含む。たとえば、第7のセグメント218gは、内側20に沿うより外側に沿って中足領域14に向かってさらに延在することができる。したがって、第6のセグメント218fは、第5のセグメントが外側18に沿って延在するより、ミッドソール200のかかと領域16の内側20に沿って大きな距離を延在することができる。

【0050】

セグメント218e～218gのそれぞれは、加圧流体で充填されてクッション特性を付与することができる。しかしながら、上で紹介したように、第2のチャンバ214のセグメント218e～218gの少なくとも1つは、加圧流体の代わりに、またはこれに加えて、1つまたは複数のクッション性材料を含んで、他のセグメント2l8e～2l8gの加圧流体とは異なるクッション性および反応性を提供することができる。たとえば、第7のセグメント218gは、流体充填チャンバの代わりにクッション性材料を含むことができ、このため第7のセグメント218gは地面反力の初期衝撃を吸収するように構成される。

【0051】

図3に示すように、第3のチャンバ216は、外側18と内側20との間の、ソール構造の中足領域14に配置された流体充填リザーバを含む。いくつかの例において、第3のチャンバ216は、ミッドソール200の長手方向軸Lに実質的に沿って延在する長軸30hを有する扁長半球を画定する。第3のチャンバ216のつま先対向端が、第3のセグメント218cの外側リザーバ220cと内側リザーバ224cとの間に配置され、第3のチャンバ216のかかと対向端は、第2のチャンバ214の第5のセグメント218eと第6のセグメント218fとの間に配置することができる。

【0052】

第3のチャンバ216は、第1の対の導管234によって第1のチャンバ212に流体連結されている。たとえば、第1の導管234が、第3のチャンバ216を直接第1のチャンバ212の第3の外側リザーバ220cに流体連結し、第2の導管234が、第3のチャンバ216を直接第1のチャンバの第3の内側リザーバ224cに流体連結している。同様に、第3および第4の導管234が、第3のチャンバ216を直接第2のチャンバ214の第5のセグメント218eおよび第6のセグメント218fのそれぞれに流体連結している。

【0053】

図4は、図3の線4-4に沿った断面図を提供し、前足領域12におけるミッドソール200を示しており、インソール110、アッパー100のストローベル104、およびブラダ202の上層204が、図1および図2を参照して上述したように層状構成で配置されている。下層206の周縁は、アッパー100に向かって上向きに延在し、上層204の周縁と接合して、内側20および外側18に沿ってフランジ208を形成することができる。ブラダ202の下層206も、アッパー100に向かって延在し、上層204と接合して、リザーバ220a、224a間に延びてこれらを分離するウェブエリア210の領域を形成することができる。たとえば、外側リザーバ220aは、外側18に形成されたウェブエリア210およびフランジ208によって区切られている一方、内側リザーバ224aは、内側20に形成されたウェブエリア210およびフランジ208によって区切られている。

【0054】

アウトソール300は、リザーバ220a、224aのそれぞれに取り付けられてこれと形状が一致する。いくつかの例において、接触パッド306は、アウトソール300からアッパー100から離れる方向にリザーバ220a、224aのそれぞれの長さに沿って延在して地面とのトラクションを増加させる。

【0055】

図5は、図3の線5-5に沿った断面図を提供し、前足領域12におけるミッドソール200を示しており、インソール110、アッパー100のストローベル104、およびブラダ202の上層204が、図1および図2を参照して上述したように層状構成で配置されている。下層206の周縁は、アッパー100に向かって上向きに延在し、上層204の周縁と接合して、内側20および外側18に沿ってフランジ208を形成することができる。図示のように、下層206は、上層204から外側18から内側20まで離間している。たとえば、下層206は、外側18から内側20までミッドソール200を横切って連続的に形成された外側リザーバ220b、外側導管226b、中央リザーバ222b、内側導管228b、および内側リザーバ224bを画定する。

【0056】

アウトソール300は、リザーバ220b、222b、224bのそれぞれに取り付けられてこれと形状が一致する。いくつかの例において、接触パッド306は、アウトソール300からアッパー100から離れる方向にリザーバ220b、222b、224bのそれぞれの長さに沿って延在して地面とのトラクションを増加させる。

【0057】

図6は、図3の線6-6に沿った断面図を提供し、かかと領域16におけるミッドソール200を示しており、インソール110、アッパー100のストローベル104、およびブラダ202の上層204が、図1および図2を参照して上述したように層状構成で配置されている。下層206の周縁は、アッパー100に向かって上向きに延在し、上層204の周縁と接合して、外側18および内側20に沿ってフランジ208を形成することができる。図6の図に対して、下層206は、上層204から離れてアッパー100から離れる方向に突出し、外側18および内側20のそれぞれの側に沿って延在するセグメント218e、218fを画定する。

【0058】

いくつかの実装形態において、外側18に沿って延在する第5のセグメント218eおよび内側20に沿って延在する第6のセグメント218fはそれぞれ、図6の図に対して半管状の断面形状を含んで、横方向の動きの間、ミッドソール200の内向きおよび/または外向きの転動を容易にする。セグメント218e、218fのそれぞれは、隣接する接触パッド306の中間に形成されるとともに減少した厚さを有するネック領域236をさらに含んで、セグメント218e、218fが地面反力の初期衝撃を吸収し、これによって地面反力がネック領域236に加えられる前に圧縮することを可能にすることができる。このように、流体充填セグメント218e、218fが連続して圧縮するにつれてトランポリン効果が生成され、これによってアウトソール300が地面との係合のために転動するにつれて勾配反応型クッション性を提供する。

【0059】

図7は、図3の線7-7に沿った断面図を提供し、前足領域12、中足領域14、およびかかと領域16を通って延在するアッパー100、ミッドソール200、およびアウトソール300を示す。図1および図2の履物10を参照して上述したように、アウトソール300は、チャンバ212、214がアッパー100から離れて突出する領域において下層206の部分に取り付けられて、かかと領域16、中足領域14、および前足領域12におけるブラダ202のための耐久性および弾力性を増加させる。また、セグメント218a～218d、218gは、外側18と内側20との間に延在する。ウェブエリア210は、図7の図に対してセグメント218a～218d、218gを分離してこれらの間に延在することができる。いくつかの例において、セグメント218a～218dは、前足領域12内へ延在し、かかと領域16および/または中足領域14におけるセグメント218e～218gより小さな厚さに関連している。

【0060】

図8は、互いに流体接続されてミッドソール200の前足領域12内に配置されたセグメント218a、218b、218dの底面斜視図を提供する。いくつかの例において、アウトソール300は、セグメント218a、218b、218d(ならびにセグメント218cおよび218e～g)の形状および輪郭に一致する形状を含み、融合および/または接着剤を介してセグメント218a～218gに取り付けられている。

【0061】

図9は、図1の履物用品10の底面斜視図を提供し、セグメント218a～218gによって画定された複数のクッション性支持ベクトル30を示す。より具体的には、セグメント218a～218gのそれぞれの長手方向軸30が、クッション性支持ベクトル30a～30gのそれぞれのものを画定する。クッション性支持ベクトルに平行な方向に関連する負荷が加えられることにより、1つまたは複数の対応するセグメントは、圧壊することなくその形状を実質的に保持してこれらの領域において足に支持および安定性を提供する。一方、クッション性支持ベクトルを横切る方向に関連する負荷が加えられることにより、1つまたは複数の対応するセグメントを圧縮および圧壊させ、加えられた負荷に関連する地面反力を減衰させることによってこれらの領域において足にクッション性を提供する。長手方向クッション性支持ベクトル30a₁～30c₁、30a₃～30c₃、30e、30fは、ミッドソール200の長手方向軸Lに沿って延在することができる一方、横方向クッション性支持ベクトル30a₂～30c₂、30dは、ミッドソール200の長手方向軸Lに対して横方向に延在する。たとえば、横方向クッション性支持ベクトル30a₂～30c₂、30dは、ミッドソール200の長手方向軸Lに対して垂直から15度(15°)以内の角度を画定することができる。第7のセグメント2l8gは、1対の複合クッション性支持ベクトル30g₁、30g₂を画定し、これによって湾曲したセグメント2l8gは、ミッドソール200の長手方向と横方向の両方に沿って反応性のよい支持を提供する。

【0062】

歩行または走行運動のような前進運動中、ミッドソール200に加えられる負荷は、長手方向クッション性支持ベクトル30a₁～30c₁、30a₃～30c₃、30e、30fに平行な方向に関連して、それぞれのリザーバ220a～220c、224a～224cおよびセグメント2l8e、2l8fを剪断力下に置き、これによってそれぞれのリザーバ220a～220c、224a～224cおよびセグメント2l8e、2l8fにその形状を保持させ(たとえば、圧縮させず)、アウトソールがかかと領域16および中足領域14を通して地面との係合のために転動するにつれて支持および安定性を提供する。リザーバ220a～220c、224a～224cおよびセグメント2l8e、2l8f間に延在するウェブエリア210は、負荷が加えられたときにリザーバ220a～220c、224a～224cおよびセグメント2l8e、2l8fに作用するねじり力を低減し、これによって足による振動を減衰させながら、勾配反応型クッション性を提供する。

【0063】

シフトまたはカット運動のような横運動中、ミッドソール200に加えられる負荷は、長手方向クッション性支持ベクトル30a₁～30c₁、30a₃～30c₃、30e、30fに対して横方向および略垂直な方向に関連している。したがって、加えられた負荷がミッドソール200の内側20に向かう方向にあるとき、ベクトル30a₃～30c₃、30fを画定するリザーバ224a～224cおよびセグメント218fが圧縮して足の内側にクッション性を提供することになる一方、加えられた負荷がミッドソール200の側面18に向かう方向にあるとき、ベクトル30a₁～30c₁、30eを画定するリザーバ220a～220cおよびセグメント218eが圧縮して足の外側にクッション性を提供することになる。

【0064】

いくつかの実装形態において、一連の横方向クッション性支持ベクトル30a₂～30c₂、30dが中足14および前足領域12内に配置され、ミッドソール200の長手方向軸Lを横切る方向に互いに実質的に平行に延在する。歩行または走行運動のような前進運動中、ミッドソール200に加えられる負荷は、横方向クッション性支持ベクトル30a₂～30c₂、30dを横切る方向に関連している。したがって、ベクトル30a₂～30c₂、30dのそれぞれのものを画定するそれぞれのリザーバ222a～222cおよびセグメント218dは、連続的に圧縮および圧壊して、地面からの押し出しを通じて足の中足骨領域にクッション性を提供する。加えられた負荷の方向に対するベクトル30a₂～30c₂、30dの方向、ならびにそれぞれのリザーバ222a～222cおよびセグメント218dの長さは、セグメントが地面反力を減衰させるためにどのように圧縮するかを決定する。

【0065】

シフトまたはカット運動のような横運動中、ミッドソール200に加えられる負荷は、横方向クッション性支持ベクトル30a₂～30c₂、30dにほぼ平行またはほんのわずかに横切る方向に関連して、それぞれのリザーバ222a～222cおよびセグメント2l8dを剪断力下に置き、これによってそれぞれのリザーバ222a～222cおよびセグメント218dにその形状を保持させ(たとえば、圧縮させず、またはわずかに圧縮させ)、横方向の動きを実行する履物10に反応して足の中足骨領域に支持および安定性を提供する。

【0066】

上記のように、第7のセグメント218gは1対の複合クッション性支持ベクトル30g₁、30g₂をさらに画定し、これらはそれぞれ、長手方向のクッション性および反応性と横方向のクッション性および反応性の両方をある程度提供するように構成され、これによって横方向クッション性支持ベクトル30a₂～30c₂、30dおよび長手方向クッション性支持ベクトル30a₁～30c₁、30a₃～30c₃、30e、30fを補完する。

【0067】

チャンバ212、214、216に関連するセグメント218a～218gは協働して、従来のミッドソールが提供する機能性およびクッション特性を強化し、同時に履物10の使用中の地面反力に反応して起こる足の振動を減衰させることによって足に対する安定性および支持を増加させることができる。たとえば、歩行または走行運動のような前進運動中にミッドソール200に加えられる負荷により、セグメント2l8a～2l8gのいくつかが圧縮され、地面反力を減衰させることによって足にクッション性が提供される一方、他のセグメント2l8a～2l8gはその形状を保持して、地面反力の初期衝撃に反応して履物10に対する足の振動を減衰させる安定性および支持特性を付与することができる。

【0068】

また、セグメント218a～218gの1つまたは複数は、ミッドソール200の異なる領域12、14、16内のウェブエリア210と相互作用して、反応型クッション性の隔離エリアを提供することができる。たとえば、かかと領域16内のセグメント218e～218gは、ウェブエリア210のそれぞれの部分を区切って、セグメント218e～2l8gの部分が連続して圧縮するにつれてトランポリン効果を生成することによってかかと領域16の周囲のセグメント2l8e～2l8gに地面反力の初期衝撃を吸収させることによってかかと領域16に反応型クッション性を提供し、これによってかかと領域16に勾配反応型クッション性を提供することができる。

【0069】

加えて、ミッドソール200に沿ったセグメント2l8a～2l8gの形状および配置により、前進運動中にアウトソール300がかかと領域16から前足領域12へ地面と係合するために転動するにつれて、また横運動中にアウトソール300が外側18および内側20の一方から外側18および内側20の他方へ地面と係合するために転動するにつれて、アウトソール300と地面との間のトラクションを強化することができる。

【0070】

以下の項は、上述の履物用品の例示的な構成を提供する。

【0071】

項1.アッパーを有する履物用品のためのソール構造であって、かかと領域と、つま先部分を含む前足領域と、かかと領域と前足領域との間に配置された中足領域と、第2のバリア層と協働して、かかと領域の周囲を区切る第1のチャンバ、および中足領域から前足領域を通って延在し、ソール構造の内側からソール構造の外側へ延在する複数のセグメントを含む第2のチャンバを画定する第1のバリア層を含むブラダと、を含む、ソール構造。

【0072】

項2.第2のチャンバのセグメントのそれぞれは、内側に隣接する内側リザーバと、外側に隣接する外側リザーバと、を含み、内側リザーバは、第1の導管を介して外側リザーバに流体連結されている、項1のソール構造。

【0073】

項3.セグメントのそれぞれは、内側リザーバと外側リザーバとの間に配置された中央リザーバをさらに含む、項2のソール構造。

【0074】

項4.ブラダに取り付けられるとともに複数の接触パッドを含むアウトソールをさらに含み、接触パッドのそれぞれはリザーバの1つに形成されている、項3のソール構造。

【0075】

項5.内側リザーバは、第1の導管を介して中央リザーバに流体連結され、外側リザーバは、第2の導管を介して中央リザーバに連結されている、項3のソール構造。

【0076】

項6.内側リザーバは、内側に沿った方向に延在する長軸を有する扁長半球形状を画定し、外側リザーバは、外側に沿った方向に延在する長軸を有する扁長半球形状を画定し、中央リザーバは、内側リザーバの長軸および外側リザーバの長軸と交差する長軸を有する扁長半球形状を画定する、項3のソール構造。

【0077】

項7.複数のセグメントは、第1のセグメントと、第2のセグメントと、第3のセグメントと、を含み、第2のセグメントは、長手方向に沿った第1のセグメントと第3のセグメントとの中間に配置されている、項6のソール構造。

【0078】

項8.第3のセグメントの中央リザーバは、第2のセグメントの内側リザーバと外側リザーバとの間に配置されている、項7のソール構造。

【0079】

項9.第2のセグメントの中央リザーバは、第1のセグメントの内側リザーバと外側リザーバとの間に配置されている、項8のソール構造。

【0080】

項10.第1のセグメントの内側リザーバは、第3の導管によって第2のセグメントの内側リザーバに流体連結され、第1のセグメントの外側リザーバは、第4の導管によって第2のセグメントの外側リザーバに流体連結されている、項7のソール構造。

【0081】

項11.アッパーを有する履物用品のためのソール構造であって、かかと領域と、つま先部分を含む前足領域と、かかと領域と前足領域との間に配置された中足領域と、中足領域から前足領域を通って延在し、ソール構造の内側からソール構造の外側へ延在する複数のリブを含む第1のチャンバと、を含み、リブのそれぞれは、ソール構造の内側に沿って形成された内側リザーバと、ソール構造の外側に沿って形成された外側リザーバと、内側リザーバと外側リザーバとの間に配置された中央リザーバと、を含む、ソール構造。

【0082】

項12.リブのそれぞれの内側リザーバは、ソール構造の内側に沿って延在する長軸を画定し、リブのそれぞれの外側リザーバは、ソール構造の外側に沿って延在する長軸を画定し、リブのそれぞれの中央リザーバは、ソール構造の長手方向軸を横切って延在する長軸を画定する、項11のソール構造。

【0083】

項13.リブのそれぞれは、中央リザーバを外側リザーバに流体連結する外側導管と、中央リザーバを内側リザーバに流体連結する内側導管と、を含む、項12のソール構造。

【0084】

項14.第1のチャンバは、第1のリブと、第2のリブと、第3のリブと、を含み、第2のリブは、ソール構造の長手方向軸に沿った第1のリブと第3のリブとの間に配置されている、項11のソール構造。

【0085】

項15.第1のリブの外側リザーバは、第1の導管によって第2のリブの外側リザーバに流体連結され、第2のリブの外側リザーバは、第2の導管によって第3のリブの外側リザーバに流体連結されている、項14のソール構造。

【0086】

項16.第1のリブの内側リザーバは、第3の導管によって第2のリブの内側リザーバに流体連結され、第2のリブの内側リザーバは、第4の導管によって第3のリブの内側リザーバに流体連結されている、項15のソール構造。

【0087】

項17.リブの第1のものの中央リザーバは、リブの第2のものの内側リザーバと外側リザーバとの間に配置されている、項11のソール構造。

【0088】

項18.リブの1つの中央リザーバによって画定された長軸が、リブのその1つの内側リザーバおよび外側リザーバによって画定された短軸の前方に配置されている、項11のソール構造。

【0089】

項19.第1のチャンバは、前足領域の周りで内側から外側へ延在し、第1の導管によってリブの第1のものの内側リザーバに、および第2の導管によってリブの第1のものの外側リザーバに連結された第1のセグメントをさらに含む、項11のソール構造。

【0090】

項20.かかと領域を取り囲む第2のチャンバと、ソール構造の中足領域において第1のチャンバと第2のチャンバとの中間に配置された第3のチャンバと、をさらに含む、項19のソール構造。

【0091】

前述の説明は、例示および説明の目的で提供されてきた。これは網羅的であること、または開示を限定することを意図していない。特定の構成の個々の要素または特徴は一般にその特定の構成に限定されず、適用可能な場合、交換可能であり、具体的に図示または説明されていなくても、選択された構成において用いることができる。これらは多くの方法で変形することもできる。このような変形は、本開示からの逸脱と見なされるべきではなく、すべてのこのような修正は、本開示の範囲内に含まれることが意図されている。

【符号の説明】

【0092】

10 履物用品
12 前足領域
14 中足領域
16 かかと領域
18 外側
20 内側
30a～30g クッション性支持ベクトル
32a₁～32c₁ 短軸
32a₃～32c₃ 短軸
100 アッパー
102 内部空隙
104 ストローベル
106 底面
108 フットベッド
110 インソール
112 足首開口
114 締め具
116 穴
118 舌部
200 ミッドソール
202 ブラダ
204 上層
206 下層
208 フランジ
210 ウェブエリア
212 第1のチャンバ
214 第2のチャンバ
216 第3のチャンバ
218a～218g セグメント
220a～220c 外側リザーバ
222a～222c 中央リザーバ
224a～224c 内側リザーバ
226a～226c 外側導管
228a～228c 内側導管
230a～230f 長手方向導管
232a～232c 長手方向導管
236 ネック領域
300 アウトソール
302 地面係合表面
304 対向内表面
306 接触パッド
308 空隙

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】