(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-14
(45)【発行日】2022-11-22
(54)【発明の名称】タッチ調光装置及びタッチ調光方法
(51)【国際特許分類】
G02F 1/13 20060101AFI20221115BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20221115BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20221115BHJP
G02F 1/1334 20060101ALI20221115BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20221115BHJP
【FI】
G02F1/13 505
G02F1/133 530
G02F1/1333
G02F1/1334
G06F3/041 422
(21)【出願番号】P 2021004154
(22)【出願日】2021-01-14
【審査請求日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】202011039308.9
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512299015
【氏名又は名称】ティーピーケイ タッチ ソリューションズ(シアメン)インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】チュアン チーチェン
(72)【発明者】
【氏名】リン シャンユー
(72)【発明者】
【氏名】チェン タイシー
【審査官】右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/006081(WO,A1)
【文献】登録実用新案第3202630(JP,U)
【文献】特開2019-101713(JP,A)
【文献】特開2015-184888(JP,A)
【文献】特開2007-139817(JP,A)
【文献】特開2017-211826(JP,A)
【文献】特開2019-095505(JP,A)
【文献】特開2000-172437(JP,A)
【文献】国際公開第2018/061358(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0363919(US,A1)
【文献】特開平08-297267(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/13 - 1/141
G06F 3/033 - 3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と第2電極とを含むタッチパネルであって、前記第1電極と前記第2電極との間の結合容量に応じたタッチ検出を行い、前記第1電極は
タッチ期間中に駆動電圧を受信するように構成され、前記第2電極は検知電圧を供給するように構成された、タッチパネルと、
第3電極とポリマー層とを含むアクティブ変色フィルムであって、
前記タッチパネルと前記アクティブ変色フィルムとが前記第2電極を共有するアクティブ変色フィルムと、を備え、
前記ポリマー層が、前記第2電極と前記第3電極との間の電圧差に応じて前記アクティブ変色フィルムの光透過率を変化させるように構成されており、
アクティブ変色フィルムは、調光期間中、前記第3電極を介して調光電圧を受信するように構成され、
前記調光期間は前記タッチ期間と完全に重なり、
前記調光電圧は交流(AC)信号であり、前記調光電圧のピークは-30Vから+30Vの間であるか、又は、前記調光電圧は直流(DC)信号であり、前記調光電圧のピークは30Vから60Vの間であり、
前記調光電圧の電圧値は、前記駆動電圧の電圧値よりも大きく、前記調光電圧と前記駆動電圧との比は1.2~20であ
り、前記駆動電圧は、前記アクティブ変色フィルムの両側の電圧差に影響を与えないようにしてフリッカ現象を防止する、
タッチ調光装置。
【請求項2】
前記調光電圧は交流(AC)信号であり、前記調光電圧の周波数は100Hz~30,000Hzである、
請求項
1に記載のタッチ調光装置。
【請求項3】
前記駆動電圧は複数の走査信号を含み、前記駆動電圧の周波数は30Hz~1000Hzである、
請求項
1又は2に記載のタッチ調光装置。
【請求項4】
複数の前記走査信号のそれぞれの周波数は、10,000Hz~500,000Hzである、
請求項
3に記載のタッチ調光装置。
【請求項5】
前記ポリマー層は、複数の液晶粒子を含み、複数の前記液晶粒子は、ポリマーフィルム上に分散しているか、又はポリマーネットワーク構造中に分布している、
請求項1~4のいずれか1項に記載のタッチ調光装置。
【請求項6】
前記アクティブ変色フィルムの一側に配置され、表示画面を提示するために表示信号を受信するように構成された透明ディスプレイパネルを備える、
請求項1~
5のいずれか1項に記載のタッチ調光装置。
【請求項7】
前記アクティブ変色フィルムは、前記タッチパネルと前記透明ディスプレイパネルとの間に配置されている、
請求項
6に記載のタッチ調光装置。
【請求項8】
前記第1電極の第1表面が接触する基板と、
前記第1電極の第2表面と前記第2電極の第1表面とが接触する絶縁層とを備え、
前記第2電極の前記第2表面は、前記ポリマー層の第1表面と接触している、
請求項1に記載のタッチ調光装置。
【請求項9】
前記第3電極は、前記ポリマー層の第2表面と接触している、
請求項
8に記載のタッチ調光装置。
【請求項10】
前記調光電圧の周波数は、前記駆動電圧の周波数より大きい、
請求項1に記載のタッチ調光装置。
【請求項11】
前記調光電圧は直流(DC)信号であり、前記駆動電圧は3V~40Vである、
請求項1記載のタッチ調光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タッチ調光装置に関し、特に、光透過率を電気的に変化させるように構成され、タッチ機能を有する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
透明ディスプレイ産業は、近年急速に発展している産業の一つであり、透明ディスプレイは、モニターシステム、車両システム、拡張現実/仮想現実(AR/VR)装置、及び投影装置のような多くの分野で広く使用されている。市場における透明ディスプレイに対する需要の増加により、透明ディスプレイと他のデバイスとの組合せが次第に注目を集めている。しかしながら、透過型ディスプレイを他のデバイスと組み合わせた場合、組み合わせたデバイスのコスト、体積、及び性能のバランスをとることが、現在の大きな問題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の1つの態様は、タッチパネル及びアクティブ変色フィルムを含むタッチ調光装置である。タッチパネルは、第1電極と第2電極とを含む。タッチパネルは、第1電極と第2電極との間の結合容量に応じてタッチ検出を行うように構成されている。アクティブ変色性フィルムは、第3電極とポリマー層とを含む。ポリマー層は、第2電極と第3電極との間の電圧差に応じて、アクティブ変色フィルムの光透過率を変化させるように構成されている。
【0004】
本開示の別の態様は、タッチ調光方法である。タッチ調光方法は、タッチ期間に、第1電極に駆動電圧を供給し、第2電極から検知電圧を受信することを含む。タッチ調光方法は、タッチ期間に、第1電極と第2電極との間の結合容量を検出することを含む。タッチ調光方法は、調光期間に、第3電極に調光電圧を供給し、第1電極への駆動電圧の供給を停止し、第2電極からの検知電圧の受信を停止することで、アクティブ変色フィルムが、第2電極と第3電極との間の電圧差に応じて該アクティブ変色フィルムの光透過率を変化させる。
【0005】
本開示の別の態様は、タッチ調光方法である。タッチ調光方法は、第1電極に駆動電圧を供給し、第2電極から検知電圧を受信することを含む。タッチ調光方法は、第1電極と第2電極との間の結合容量を検出することを含む。タッチ調光方法は、第3電極に調光電圧を供給し、アクティブ変色フィルムが、第2電極と第3電極との間の電圧差に応じて該アクティブ変色フィルムの光透過率を変化させる。タッチ調光方法は、第3電極への調光電圧の供給を停止するときに、第1電極に駆動電圧を連続的に供給し、第2電極から検知電圧を連続的に受信する。
【0006】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は、例としてのものであり、請求される開示のさらなる説明を提供することを意図していることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示は、添付の図面を参照して以下の実施形態の詳細な説明を読むことによって、より完全に理解することができる。
【0008】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光装置の概略図である。
【0009】
【
図2A】本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光装置の波形である。
【0010】
【
図2B】本開示のいくつかの実施形態における走査信号の波形である。
【0011】
【
図3】本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光装置の波形である。
【0012】
【
図4】本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光装置の波形である。
【0013】
【
図5】本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光装置の波形である。
【0014】
【
図6】本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光方法のフローチャート図である。
【0015】
【
図7】本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施形態は、添付の図面と共に以下に詳細に説明されるが、実施形態は本開示の範囲を限定するために提供されない。さらに、記載された構造の動作は、実装の順序を制限するためのものではない。素子の再結合によって形成される構造から生成される同等の機能を有する任意のデバイスは、本開示の範囲に包含される。図面は説明のみを目的としており、元のサイズに従ってプロットされていない。
【0017】
要素が、他の要素に「接続される(connected to)」又は「結合される(coupled to)」と称される場合、他の要素に直接接続又は結合されることができ、又は介在する要素が存在してもよいことを理解されたい。対照的に、ある要素が、他の要素に「直接接続される」又は「直接結合される」と称される場合、介在する要素は存在しない。ここで使用される場合、用語「及び/又は」は、関連するリストされた項目の1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0018】
図1は、本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光装置100の概略図である。タッチ調光装置100は、タッチパネル110と、アクティブ変色フィルム120とを備える。タッチパネル110は、第1電極E1と第2電極E2とを含み、タッチパネル110は、第1電極E1と第2電極E2との間に結合容量を有するように構成され、タッチ検出を行う。
【0019】
具体的には、第1電極E1(又は第2電極E2)は、複数の検知電極を含む。検知電極間には所定の間隔が形成され、ユーザの手のタッチを検出し、タッチに対応するタッチパネル110上の対応する座標を識別する。タッチパネル110の構成は、
図1に示すものに限定されない。なお、タッチパネル110の構成や動作については、当業者であれば理解できるので、ここでは繰り返さない。
【0020】
図2Aは、本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光装置100の波形である。一実施形態では、第1電極E1は駆動電圧Tx(例えば、3V~40V)を受信するように構成され、第2電極E2は検知電圧Rx(例えば、1V~3V)を受信するように構成される。駆動電圧Txは、複数の走査信号Tx1、Tx2、Tx3を含む。走査信号Tx1、Tx2、Tx3をパルスとすると、駆動電圧Txの周波数は30Hz~1000Hzである。いくつかの実施形態では、駆動電圧Txの周波数は、100Hz~150Hzである。検出電圧Rxは、タッチパネル110において低電位に維持され、検出電圧Rxの電圧値は1V~3Vとすることができる。
【0021】
また、
図2Bを参照すると、一実施形態では、各走査信号Tx1、Tx2、Tx3は、複数のパルス波を含む。これらのパルス波の周波数は10,000Hz~500,000Hzである。すなわち、走査信号Tx1、Tx2、Tx3の周波数は10,000Hz~500,000Hzである。
【0022】
図1に示すように、アクティブ変色フィルム120は、第3電極E3と、ポリマー層121とを含む。ポリマー層121は、第2電極E2と第3電極E3との間に配置され、第2電極E2と第3電極E3との間の電圧差に応じて、アクティブ変色フィルム120の光透過率を変化させるように構成されている。いくつかの実施形態において、アクティブ変色フィルム120は、第3電極E3を介して調光電圧Vpを受信する。また、アクティブ変色フィルム120は、調光電圧Vpと検出電圧Rxとの電圧差に応じて、ポリマー層121の液晶粒子121aの方向を駆動して変化させ、アクティブ変色フィルム120の光透過率を変化させるように構成されている。
【0023】
図に示すように、タッチパネル110とアクティブ変色フィルム120とは、第2電極E2を共有している。タッチパネル110は、第1電極E1と第2電極E2との結合容量に応じたタッチ検出を行う。そして、調光電圧Vpと検出電圧Rxとの電圧差に応じてアクティブ変色フィルム120が駆動され、アクティブ変色フィルム120の光透過率が変化する。本開示では、タッチパネル110とアクティブ変色フィルム120とが第2電極E2を共有しているため、タッチ調光装置100の全体の体積を低減することができる。
【0024】
また、一部の実施形態では、駆動電圧Txの電圧値は3V~40Vである。調光電圧Vpは30V~60Vである。調光電圧Vpの電圧値は、駆動電圧Txの電圧値よりもはるかに大きい。他の実施形態では、駆動電圧Txの電圧値に対する調光電圧Vpの電圧値の比は、1.2~20(例えば、調光電圧Vpが40V、駆動電圧Txが33.3V、又は調光電圧Vpが60V、駆動電圧Txが3Vである。)であってもよい。なお、調光電圧Vpの電圧値と駆動電圧Txの電圧値とが大きく異なる場合には、駆動電圧Txは、アクティブ変色フィルム120の両側の電圧差(すなわち、第2電極E2と第3電極E3との間の電圧差)に影響を与えないので、フリッカ現象は生じない。あるいは、アクティブ変色フィルム120の駆動は、駆動電圧Txによって妨げられない。
【0025】
具体的には、タッチパネル110は、基板111と絶縁層112とをさらに備える。基板111は透明材料からなり、絶縁層112は第1電極E1と第2電極E2との間に配置され、カップリングコンデンサ(第1電極E1、絶縁層112及び第2電極E2を含む)を形成する。
【0026】
一実施形態では、タッチ調光装置100は、制御回路130をさらに含む。制御回路130は、タッチパネル110及びアクティブ変色フィルム120に電気的に接続されている。制御回路130は、駆動電圧Tx及び調光電圧Vpを供給するように構成され、検出電圧Rxを受信するように構成される。制御回路130は、検知電圧Rxの変化に応じてタッチ検出を行い、調光電圧Vpを調整して、アクティブ変色フィルム120の光透過率を制御するように構成されている。
【0027】
いくつかの実施形態において、ポリマー層121は、複数の液晶粒子121a(例えば、球形又は楕円形の粒子)を含み、第2電極E2と第3電極E3との間の電圧差で回転して、アクティブ変色フィルム120の光透過率を調整する。一実施形態では、液晶粒子121aは、ポリマーフィルム上に分散される。ポリマーフィルム中のポリマーマトリックスは、互いに接続された多数のモノマー分子からなる。各モノマーは2個以上のモノマー分子を結合して連続した長鎖を形成しなければならず、異なるモノマーを結合して形成されるポリマーの構造も異なる。液晶と未重合のポリマーモノマーとを適当な比率で混合し、外部(例えば、光又は熱)でトリガーし、ポリマーモノマーを重合させてポリマー層121を形成する。いくつかの実施形態において、アクティブ変色フィルム120の上記構造は、ポリマー分散型液晶(PDLC)によって実現することができる。
【0028】
他のいくつかの実施形態において、ポリマー層121の複数の液晶粒子121aは、ポリマーネットワーク構造に分布する。すなわち、ポリマー層121は、ポリマーネットワーク液晶(PNLC)によって実現することができる。PNLC及びPDLCの動作原理は当業者であれば理解できるので、ここでは繰り返さない。
【0029】
図1に示すアクティブ変色フィルム120は、電圧差に応じて光透過率を変化させる光学材料である。アクティブ変色フィルム120は、画像を提示するために使用されないので、アクティブ変色フィルム120は、トランジスタスイッチを実装する必要はない。
【0030】
図1及び
図2Aを参照すると、いくつかの実施形態において、タッチ調光装置100は、第1状態及び第2状態で動作してもよい。第1状態では、第3電極E3が調光電圧Vpを受信することにより、アクティブ変色フィルム120は高透過率(例えば、PDLC)に維持されるか、又は、アクティブ変色フィルム120は低透過率(例えば、PNLC)に維持される。第2状態では、第3電極E3が調光電圧Vpの受信を停止することにより、アクティブ変色フィルム120は低透過率(例えば、PDLC)に切り替わり維持されるか、又は、アクティブ変色フィルム120は高透過率(例えば、PNLC)に切り替わり維持される。
【0031】
上記各実施形態において、調光電圧Vpは直流(DC)信号であるが、これに限定されるものではない。
図3を参照すると、他のいくつかの実施形態において、調光電圧Vpは交流(AC)信号であってもよく、調光電圧Vpのピーク電圧は互いに対応し(例えば、ピークは+30V及び-30Vである)、ポリマー層121内の液晶粒子121aの角度を制御する。調光電圧Vpのピーク電圧は、30V~60Vであり得る。
【0032】
図1及び
図4を参照すると、
図4は、本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光装置100の波形である。本実施形態では、タッチ期間Ptの間、タッチ調光装置100は第1状態で動作し、調光期間Pdの間、タッチ調光装置100は第2状態で動作する。すなわち、調光期間Pdにおいて、第3電極E3は調光電圧Vpを受信するが、第1電極E1及び第2電極E2は、駆動電圧Tx及び検出電圧Rxの受信を停止する。この期間(すなわち、調光期間Pd)は、タッチパネル110はタッチ検出は一時的に行われず、調光電圧Vpと検出電圧Rxとの電圧差が調光動作に用いられる。
【0033】
同様に、他の期間(すなわち、タッチ期間Pt)において、第3電極E3は調光電圧Vpの受信を停止し、第1電極E1及び第2電極E2は、駆動電圧Tx及び検出電圧Rxを正常に受信する。このとき、アクティブ変色フィルム120は、アクティブ変色フィルム120が非導電性であるときのように、光透過率を維持する。
【0034】
いくつかの実施形態では、タッチ調光装置100の動作状態(すなわち、調光期間Pd又はタッチ期間Ptでの動作)は、ユーザが手動で切り替えることができる。他のいくつかの実施形態では、タッチ調光装置100は、第1状態(タッチ期間Pt)と第2状態(調光期間Pd)との間で順番に切り替えることもでき、第2状態(調光期間Pd)の時間は、第1状態(タッチ期間Pt)の時間よりもはるかに長い。したがって、ユーザにとっては、残像の影響により、アクティブ変色フィルム120は導電状態のままであり、タッチ調光装置100はタッチ検出機能を有している。
【0035】
さらに、上述したように、いくつかの実施形態では、
図5に示すように、調光電圧VpはAC信号であってもよく、調光電圧のピーク電圧Vpは互いに対応する。調光電圧Vpの周波数は、100Hz~30,000Hzである。
【0036】
図1及び
図6を参照すると、
図6は、本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光方法のフローチャート図である。ステップS601において、制御回路130は、タッチ期間Ptに、第1電極E1に駆動電圧Txを供給し、第2電極E2から検出電圧Rxを受信する。ステップS602において、タッチ期間Ptに、制御回路130は、第1電極E1と第2電極E2との間の結合容量を検出(例えば、検出電圧Rxの変化を検出して、コンデンサ値の変化を決定)し、ユーザがタッチパネル110のどこにタッチしたかを判定する。このとき、制御回路130は、第3電極E3に電圧を供給しない(又は、第3電極E3は接地されている)。
【0037】
ステップS603において、調光期間Pdで動作している場合、制御回路130は、第3電極E3に調光電圧Vpを供給し、第1電極E1への駆動電圧Txの供給を停止し、第2電極E2からの検知電圧Rxの受信を停止することで、アクティブ変色フィルム120は、第2電極E2と第3電極E3との電圧差に応じて、アクティブ変色フィルム120におけるポリマー層121の光透過率を変化させる。
【0038】
図6のタッチ調光方法は、
図4及び
図5の信号波形に対応する。他のいくつかの実施形態では、タッチ調光装置100の動作状態を異なるタイミングに分割することはできないので、タッチ調光装置100は常にタッチ機能を維持する。換言すると、
図3に示すように、タッチ調光装置100は、常に第1電極E1に駆動電圧Txを供給し、第2電極E2から検知電圧Rxを受信する。タッチ調光装置100が第3電極E3への調光電圧Vpの供給を停止しても、タッチ調光装置100は第1電極E1への駆動電圧Txの供給を継続し、第2電極E2からの検出電圧Rxの供給を継続する。
【0039】
上記実施形態では、タッチ調光装置100は、車両システム又は他の装置に適用するために透明基板(例えば、ガラス)と組み合わされるが、本開示はこれに限定されない。
図7は、本開示のいくつかの実施形態におけるタッチ調光装置の概略図である。本実施形態では、タッチパネル110とアクティブ変色フィルム120は、透明ディスプレイパネル140の一側に配置されている。透明ディスプレイパネル140は、表示信号を受け取り、複数の画素ユニットを制御して表示画面を提示するように構成される。
【0040】
本開示の範囲又は精神から逸脱することなく、本開示の構造に対して様々な修正及び変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。以上のことを考慮して、本開示は、以下の特許請求の範囲の範囲内にあることを条件として、本開示の修正及び変形をカバーすることを意図している。