(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-15
(45)【発行日】2022-11-24
(54)【発明の名称】アクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
B60K 28/10 20060101AFI20221116BHJP
F02D 29/02 20060101ALI20221116BHJP
【FI】
B60K28/10 Z
F02D29/02 K
F02D29/02 L
(21)【出願番号】P 2021068711
(22)【出願日】2021-04-14
【審査請求日】2021-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】521162366
【氏名又は名称】聯▲ユウ▼晉達國際私人有限公司
【住所又は居所原語表記】8 Eu Tong Sen Street, #18-81, The Central, Singapore 059818
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】呉 ▲ぶん▼怡
【審査官】伊藤 秀行
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-037838(JP,A)
【文献】特開2010-095162(JP,A)
【文献】特開2010-261346(JP,A)
【文献】特開2003-254111(JP,A)
【文献】特開2005-273495(JP,A)
【文献】特開2012-121539(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102991351(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0343814(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 28/10
F02D 29/02
B60K 26/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置であって、
本体を含み、
前記本体が、第1接続ソケットと、第2接続ソケットと、マイクロコントローラと、ブザーを含み、
前記第1接続ソケットが自動車の電源と電気的に接続され、
前記第2接続ソケットが前記自動車のアクセルペダル検出器と電気的に接続され、前記自動車のアクセルペダル作動時に発生する複数のストローク信号を前記マイクロコントローラに伝送し、
前記マイクロコントローラがトリガー条件と解除条件の設定を提供し、前記該トリガー条件がDEF/RES=Xであり、
そのうち前記DEFが複数のアクセルペダルインターバルパラメータであり、各前記アクセルペダルインターバルパラメータが前記アクセルペダルの総ストロークを複数の百分率区間に分けたものであり、
前記RESが少なくとも1つの反応時間パラメータであり、
X≧各前記ストローク信号の最大値であるとき、前記マイクロコントローラがアクセルアイドル信号を前記自動車のエンジンコントロールユニットに送信する、または前記マイクロコントローラが前記自動車のエンジンコントロールユニットに伝送される前記ストローク信号をインターセプトし、前記自動車のエンジンをアイドル状態に回復させ、同時に前記ブザーを作動させて音声を発生させることで、前記アクセルペダルを踏み間違えたとき前記自動車が加速しないという目的を達成し、前記アクセルペダルのストローク信号が少なくとも10%減少したとき、前記マイクロコントローラが前記アクセルアイドル信号を解除
し、
前記本体がさらに第3接続ソケットを含み、
前記第3接続ソケットに設定装置が接続され、
前記設定装置が、ディスプレイと、複数の制御ボタンを含み、各前記アクセルペダルインターバルパラメータ及び各前記反応時間パラメータの設定に用いられる
ことを特徴とするアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置。
【請求項2】
アクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置であって、
本体を含み、
前記本体が、第1接続ソケットと、第2接続ソケットと、マイクロコントローラと、ブザーを含み、
前記第1接続ソケットが自動車の電源と電気的に接続され、
前記第2接続ソケットが前記自動車のアクセルペダル検出器と電気的に接続され、前記自動車のアクセルペダル作動時に発生する複数のストローク信号を前記マイクロコントローラに伝送し、
前記マイクロコントローラがトリガー条件と解除条件の設定を提供し、前記該トリガー条件がDEF/RES=Xであり、
そのうち前記DEFが複数のアクセルペダルインターバルパラメータであり、各前記アクセルペダルインターバルパラメータが前記アクセルペダルの総ストロークを複数の百分率区間に分けたものであり、
前記RESが少なくとも1つの反応時間パラメータであり、
X≧各前記ストローク信号の最大値であるとき、前記マイクロコントローラがアクセルアイドル信号を前記自動車のエンジンコントロールユニットに送信する、または前記マイクロコントローラが前記自動車のエンジンコントロールユニットに伝送される前記ストローク信号をインターセプトし、前記自動車のエンジンをアイドル状態に回復させ、同時に前記ブザーを作動させて音声を発生させることで、前記アクセルペダルを踏み間違えたとき前記自動車が加速しないという目的を達成し、前記アクセルペダルのストローク信号が少なくとも10%減少したとき、前記マイクロコントローラが前記アクセルアイドル信号を解除
し、
前記本体がさらに電気スイッチを含み、
前記電気スイッチが複数のピンを備え、
各前記ピン上に少なくとも1つのジャンパが取り付けられ、前記エンジンコントロールユニットのモードをロックするように設定するために用いられる
ことを特徴とするアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置。
【請求項3】
アクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置であって、
本体を含み、
前記本体が、第1接続ソケットと、第2接続ソケットと、マイクロコントローラと、ブザーを含み、
前記第1接続ソケットが自動車の電源と電気的に接続され、
前記第2接続ソケットが前記自動車のアクセルペダル検出器と電気的に接続され、前記自動車のアクセルペダル作動時に発生する複数のストローク信号を前記マイクロコントローラに伝送し、
前記マイクロコントローラがトリガー条件と解除条件の設定を提供し、前記該トリガー条件がDEF/RES=Xであり、
そのうち前記DEFが複数のアクセルペダルインターバルパラメータであり、各前記アクセルペダルインターバルパラメータが前記アクセルペダルの総ストロークを複数の百分率区間に分けたものであり、
前記RESが少なくとも1つの反応時間パラメータであり、
X≧各前記ストローク信号の最大値であるとき、前記マイクロコントローラがアクセルアイドル信号を前記自動車のエンジンコントロールユニットに送信する、または前記マイクロコントローラが前記自動車のエンジンコントロールユニットに伝送される前記ストローク信号をインターセプトし、前記自動車のエンジンをアイドル状態に回復させ、同時に前記ブザーを作動させて音声を発生させることで、前記アクセルペダルを踏み間違えたとき前記自動車が加速しないという目的を達成し、前記アクセルペダルのストローク信号が少なくとも10%減少したとき、前記マイクロコントローラが前記アクセルアイドル信号を解除
し、
前記本体がさらにブラインドスポット検出システムを含む、
ことを特徴とするアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置
において、
前記反応時間パラメータの範囲が1~2000ミリ秒であり、
各前記アクセルペダルインターバルパラメータがそれぞれ0~30%、30~60%、60~100%である、
ことを特徴とするアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置。
【請求項5】
請求項1
から請求項4のいずれかに記載のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置
において、
前記本体がさらに少なくとも1つのレコーダを含み、前記アクセルペダルの作動状態及び前記自動車のブレーキシステムの作動状態を保存するために用いられる、
ことを特徴とするアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置。
【請求項6】
請求項1
から請求項5のいずれかに記載のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置
において、
前記マイクロコントローラがさらに無線伝送部材を含み、
前記無線伝送部材がビッグデータサーバーへの接続を提供する、
ことを特徴とするアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置。
【請求項7】
請求項1
から請求項6のいずれかに記載のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置
において、
前記本体がさらにスイッチを含み、前記スイッチにより前記本体がオンまたはオフにされる、
ことを特徴とするアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置。
【請求項8】
請求項1
から請求項7のいずれかに記載のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置
において、
前記本体が、アルミニウム製ハウジングまたはプラスチック製ハウジングを備え、
前記プラスチック製ハウジングの内側に少なくとも1つの銅製プレートが設置される、
ことを特徴とするアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置。
【請求項9】
アクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置の動作方法であって、
自動車のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置に適用され、
前記方法が、
前記アクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置のマイクロコントローラが前記自動車のアクセルペダルの複数のストローク信号を受信すると、
前記マイクロコントローラが各前記ストローク信号を複数の百分率区間に換算して、少なくとも1つのDEFを形成し、
同時に前記マイクロコントローラが各前記ストローク信号の変化速度を記録して、少なくとも1つのRESを形成し、
前記マイクロコントローラがDEF/RES=Xを演算し、X≧各前記ストローク信号の最大値であるとき、前記マイクロコントローラがアクセルアイドル信号を前記自動車のエンジンコントロールユニットに送信する、または前記マイクロコントローラが前記自動車のエンジンコントロールユニットに伝送される前記ストローク信号をインターセプトし、前記自動車のエンジンにアイドル状態を回復させ、同時
にブザーを作動させて音声を発生させ、前記アクセルペダルのストローク信号が少なくとも10%減少したとき、前記マイクロコントローラが前記アクセルアイドル信号を解除
し、
そのうち前記DEFが複数のアクセルペダルインターバルパラメータであり、各前記アクセルペダルインターバルパラメータが前記アクセルペダルの総ストロークを複数の百分率区間に分けたものであり、
前記RESが少なくとも1つの反応時間パラメータであり、
設定装置が、ディスプレイと、複数の制御ボタンを含み、前記設定装置によって、各前記アクセルペダルインターバルパラメータ及び各前記反応時間パラメータが設定される
ことを特徴とするアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライバーのアクセルペダル踏み間違い行為を正確に判断し、アクセルアイドル信号をリアルタイムに送信して自動車のエンジンコントロールユニットにアイドル状態を回復させることで車両の暴走を防止し、交通安全を維持することができる、アクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の暴走とは通常、自動車が静止状態から走りだそうと準備するときに発生する意図しない加速行為を指す。車両の暴走はドライバーが予期した状態ではないため、よく交通事故を引き起こす原因となる。
【0003】
よくある車両暴走の原因は、多くがドライバーの不適切な操作にある。通常、一般的な車両ではアクセルペダルとブレーキペダルが隣り合わせに設置され、ドライバーが操作しやすいようになっているが、ドライバーがうっかりしたときや緊張状態にあるときなど、ブレーキを踏みたいときに誤ってアクセルペダルを踏んでしまい、暴走の事故が発生することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な目的は、アクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下この発明について説明する。請求項1に記載するアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、本体を含み、前記本体が、第1接続ソケットと、第2接続ソケットと、マイクロコントローラと、ブザーを含み、前記第1接続ソケットが自動車の電源と電気的に接続され、前記第2接続ソケットが前記自動車のアクセルペダル検出器と電気的に接続され、前記自動車のアクセルペダル作動時に発生する複数のストローク信号を前記マイクロコントローラに伝送し、前記マイクロコントローラがトリガー条件と解除条件の設定を提供し、前記該トリガー条件がDEF/RES=Xであり、そのうち前記DEFが複数のアクセルペダルインターバルパラメータであり、各前記アクセルペダルインターバルパラメータが前記アクセルペダルの総ストロークを複数の百分率区間に分けたものであり、前記RESが少なくとも1つの反応時間パラメータであり、X≧各前記ストローク信号の最大値であるとき、前記マイクロコントローラがアクセルアイドル信号を前記自動車のエンジンコントロールユニットに送信する、または前記マイクロコントローラが前記自動車のエンジンコントロールユニットに伝送される前記ストローク信号をインターセプトし、前記自動車のエンジンをアイドル状態に回復させ、同時に前記ブザーを作動させて音声を発生させることで、前記アクセルペダルを踏み間違えたとき前記自動車が加速しないという目的を達成し、前記アクセルペダルのストローク信号が少なくとも10%減少したとき、前記マイクロコントローラが前記アクセルアイドル信号を解除する。
【0006】
請求項2に記載するアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、請求項1における本体がさらに第3接続ソケットを含み、前記第3接続ソケットに設定装置が接続され、前記設定装置が、ディスプレイと、複数の制御ボタンを含み、各前記アクセルペダルインターバルパラメータ及び各前記反応時間パラメータの設定に用いられる。
【0007】
請求項3に記載するアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、請求項1または2における反応時間パラメータの範囲が1~2000ミリ秒であり、各前記アクセルペダルインターバルパラメータがそれぞれ0~30%、30~60%、60~100%である。
【0008】
請求項4に記載するアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、請求項1における本体がさらに少なくとも1つのレコーダを含み、前記アクセルペダルの作動状態及び前記自動車のブレーキシステムの作動状態を保存するために用いられる。
【0009】
請求項5に記載するアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、請求項1における本体がさらに電気スイッチを含み、前記電気スイッチが複数のピンを備え、各前記ピン上に少なくとも1つのジャンパが取り付けられ、前記エンジンコントロールユニットのモードをロックするように設定するために用いられる。
【0010】
請求項6に記載するアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、請求項1におけるマイクロコントローラがさらに無線伝送部材を含み、前記無線伝送部材がビッグデータサーバーへの接続を提供する。
【0011】
請求項7に記載するアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、請求項1における本体がさらにスイッチを含み、前記スイッチにより前記本体がオンまたはオフにされる。
【0012】
請求項8に記載するアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、請求項1における本体がさらにブラインドスポット検出システムを含む。
【0013】
請求項9に記載するアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、請求項1における本体が、アルミニウム製ハウジングまたはプラスチック製ハウジングを備え、前記プラスチック製ハウジングの内側に少なくとも1つの銅製プレートが設置される。
【0014】
請求項10に記載するアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置の動作方法は、請求項1におけるアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置の動作方法であって、自動車のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置に適用され、前記方法が、前記アクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置のマイクロコントローラが前記自動車のアクセルペダルの複数のストローク信号を受信すると、前記マイクロコントローラが各前記ストローク信号を複数の百分率区間に換算して、少なくとも1つのDEFを形成し、同時に前記マイクロコントローラが各前記ストローク信号の変化速度を記録して、少なくとも1つのRESを形成し、前記マイクロコントローラがDEF/RES=Xを演算し、X≧各前記ストローク信号の最大値であるとき、前記マイクロコントローラがアクセルアイドル信号を前記自動車のエンジンコントロールユニットに送信する、または前記マイクロコントローラが前記自動車のエンジンコントロールユニットに伝送される前記ストローク信号をインターセプトし、前記自動車のエンジンにアイドル状態を回復させ、同時に前記ブザーを作動させて音声を発生させ、前記アクセルペダルのストローク信号が少なくとも10%減少したとき、前記マイクロコントローラが前記アクセルアイドル信号を解除する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置の立体外観図である。
【
図2】本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置のブロック図である。
【
図3】本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置の本体と設定装置の接続を示す立体外観図である。
【
図4】本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置の別の一実施例の本体を示す立体外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1と
図2に示すように、本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、本体10を含み、該本体10が、第1接続ソケット11と、第2接続ソケット12と、マイクロコントローラ(MCU)13と、ブザー14と、第3接続ソケット15と、電気スイッチ16と、レコーダ17を含み、該第1接続ソケットが自動車の電源と電気的に接続され、そのうち、該自動車の電源がさらに、少なくとも1つのヒューズを含み、そのうち該本体10が、電磁波耐性を備えたアルミニウム製ハウジングである、または該本体10がプラスチック製ハウジングであり、該プラスチック製ハウジングの内側に少なくとも1つのアルミニウム製プレートが設置され、電磁波耐性を具備する効果を達成することができる。
【0017】
該第2接続ソケット12は該自動車のアクセルペダル検出器と電気的に接続され、該自動車のアクセルペダルの作動時に発生する複数のストローク信号を該マイクロコントローラ13及び該自動車のエンジンコントロールユニット(ECU)に伝送する。
【0018】
該マイクロコントローラ13はトリガー条件と解除条件の設定を提供し、該トリガー条件はDEF/RES=Xであり、そのうち該DEFが複数のアクセルペダルインターバルパラメータであり、各該アクセルペダルインターバルパラメータが、それぞれ該アクセルペダルの総ストロークを複数の百分率区間に分けたものであり、本実施例において、各該アクセルペダルインターバルパラメータはそれぞれ0~30%、30~60%、60~100%であるが、これに限らない。
【0019】
上述の各該アクセルペダルインターバルパラメータの0~30%、30~60%、60~100%とは、該自動車のアクセルペダルの移動ストロークを異なる段階的区間に分けたものであり、簡単に言えば、ドライバーが軽く、中程度に、またはしっかりアクセルペダルを踏むことと理解することができる。
【0020】
該RESは少なくとも1つの反応時間パラメータであり、反応時間パラメータとは、ドライバーによる毎回のアクセルペダル踏み込み及び解放の速度を指す。本実施例において、該反応時間パラメータの範囲は1~2000ミリ秒であるが、これに限らない。
【0021】
図2と
図3に示すように、該第3接続ソケット15に設定装置20が接続され、該設定装置20が、ディスプレイ21と、複数の制御ボタン22を含み、各該アクセルペダルインターバルパラメータと該反応時間パラメータの設定に用いられる。
【0022】
該電気スイッチ16が複数のピンを備え、各該ピン上に少なくとも1つのジャンパ161が取り付けられ、該エンジンコントロールユニットのモードをロックするように設定するために用いられる。
【0023】
該レコーダ17は、アクセルペダルの作動状態及び該自動車のブレーキシステム作動状態を含む該自動車の各種データを記録して保存するために用いられ、該レコーダ17は事故が発生した後内容を確認し、事故発生時の自動車の状態を明らかにすることができる。
【0024】
自動車のアクセルペダルが踏まれると、アクセルペダルの移動ストロークに基づいて複数のストローク信号が生成され、該自動車のエンジンコントロールユニット(ECU)に伝送される。エンジンコントロールユニットが計算を行った後、スロットルと燃料噴射装置の開き具合を調整し、ガスと空気を適切に混合してエンジンの出力を最適化する。このため、ドライバーがアクセルペダルを踏み間違えると、自動車のエンジンコントロールユニットも忠実にいつも通りの動力を出力してしまい、容易に事故を引き起こしてしまう。
【0025】
本発明の該トリガー条件DEF/RES=X、X≧各該ストローク信号の最大値であるとき、該マイクロコントローラ13がアクセルアイドル信号を該自動車のエンジンコントロールユニット(ECU)に送信する、または該マイクロコントローラ13が該自動車のエンジンコントロールユニットに伝送される該ストローク信号をインターセプトすることで、該自動車のエンジンにアイドル状態を回復させ、同時に該ブザー14を起動して音を発生させる。これにより、該アクセルペダルを踏み間違えたとき該自動車が加速しない効果を達成する。
【0026】
本発明の動作方法は、該マイクロコントローラ13が該自動車のアクセルペダルの複数のストローク信号を受信すると、該マイクロコントローラ13が各該ストローク信号を複数の百分率区間に換算して、少なくとも1つのDEFを形成し、同時に該マイクロコントローラ13が各該ストローク信号の変化速度を記録して、少なくとも1つのRESを形成する。該マイクロコントローラ13がDEF/RES=Xを演算し、X≧各該ストローク信号の最大値であるとき、該マイクロコントローラ13がアクセルアイドル信号を該自動車のエンジンコントロールユニットに送信する、または該マイクロコントローラが該自動車のエンジンコントロールユニットに伝送される該ストローク信号をインターセプトし、該自動車のエンジンにアイドル状態を回復させ、同時に該ブザー14を起動して音を発生させる。該アクセルペダルのストローク信号が少なくとも10%減少すると、該マイクロコントローラ13が該アクセルアイドル信号を解除する。
【0027】
つまり、該マイクロコントローラ13はアクセルペダルインターバル(DEF)の変化とドライバーがペダルを踏み込むまたは解放する速度(RES)を隨時接受して、1.今回ドライバーがアクセルペダルを踏み込んだ速度と前回のアクセルペダルの速度;2.今回のアクセルペダルの区間と前回のアクセルペダルの区間を随時計算する。該マイクロコントローラ13の検出と計算の結果が該トリガー条件DEF/RES=X、X≧各該ストローク信号の最大値を達成したとき、該マイクロコントローラ13がアクセルアイドル信号を送信する、または該マイクロコントローラ13が該自動車のエンジンコントロールユニット(ECU)に伝送される該ストローク信号をインターセプトし、該自動車エンジンのスロットルの開き具合をゼロにさせ、アイドル状態を回復させて、該アクセルペダルを踏み間違えたとき該自動車が加速しない効果を達成する。
【0028】
該アクセルペダルのストローク信号が少なくとも10%減少すると、該マイクロコントローラ13が該アクセルアイドル信号を解除し、アクセルペダルの作動を回復させる。
【0029】
このほか、該マイクロコントローラ13はさらに無線伝送部材18を含み、該無線伝送部材18がビッグデータサーバー30への接続を提供し、これにより更新データを伝送する。
【0030】
本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置が正常に動作しないときは、以下のトラブルシューティング方法を実施することができる。
【0031】
1.使用者が接続に緩みがないかを確認し、あれば接続し直す。すべての接続が正常であれば、ヒューを取り外して付け直すか、新しいヒューズに交換し、自動車のエンジンを切った後再度エンジンをかけることで、正常に動作しない状態を排除することができる。
【0032】
2.
図4に示すように、本体10はさらにスイッチ19を含み、本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置が故障したとき、使用者は該スイッチ19で本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置をオフにすることができる。または、使用者は必要に応じて本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置をオンまたはオフにすることができる。
【0033】
3.自動車のエンジンを切った後、イグニッションをオンにし(エンジンは始動させず、電気のみをオンにする)、アクセルペダルを最後までゆっくりと踏み込み、約2~3分間維持すると、車両が長いビープ音と短いビープ音を1回ずつ鳴らし、システムが解除されたことを示す。
【0034】
4. 車両のイグニッションをオンにして、本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置を再起動すると、本発明は自動検出を行い、設置時のパラメータを回復する。
【0035】
さらに安全性を高めるために、本発明のアクセル踏み間違いによる加速を抑制する装置は、車両の始動後に作動するブラインドスポット検出システムをさらに含んでいてもよい。該ブラインドスポット検出システムは、24GHzのミリ波レーダーを用いて検出を行い、1.車両サイドの死角検出、2.車線変更警告、3.車両後方サイド警告、4.車両ドア開放警告の機能を含む。
【符号の説明】
【0036】
10 本体
11 第1接続ソケット
12 第2接続ソケット
13 マイクロコントローラ
14 ブザー
15 第3接続ソケット
16 電気スイッチ
161 ジャンパ
17 レコーダ
18 無線伝送部材
19 スイッチ
20 設定装置
21 ディスプレイ
22 制御ボタン
30 ビッグデータサーバー