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特許7177340スイッチング電源用半導体装置およびAC-DCコンバータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-15
(45)【発行日】2022-11-24
(54)【発明の名称】スイッチング電源用半導体装置およびAC-DCコンバータ
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20221116BHJP
【FI】
H02M3/28 L
H02M3/28 P
H02M3/28 Q
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018188861
(22)【出願日】2018-10-04
(65)【公開番号】P2020058196
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000006220
【氏名又は名称】ミツミ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】松田 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】有馬 聡史
(72)【発明者】
【氏名】村田 幸雄
【審査官】麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-100987(JP,A)
【文献】特開2014-057401(JP,A)
【文献】特開2018-110507(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
補助巻線を備えた電圧変換用のトランスの一次側巻線の一方の端子と直列に接続されたスイッチング素子をオン、オフ制御する駆動信号を生成するスイッチング電源用半導体装置であって、
前記トランスの二次側から出力される電圧に応じたフィードバック電圧が入力される第1外部端子と、
前記補助巻線に誘起された電圧もしくはそれを分圧した電圧が入力される第2外部端子と、
前記第1外部端子の電圧と前記第2外部端子の電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオンさせるタイミング信号を生成するオンタイミング生成回路と、
前記第1外部端子の電圧と前記スイッチング素子に流れる電流に比例した電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオフさせるタイミング信号を生成するオフタイミング生成回路と、
前記オンタイミング生成回路の出力信号および前記オフタイミング生成回路の出力信号に基づいて前記駆動信号の元となるパルス信号を生成する駆動用パルス生成回路と、を備え、前記オンタイミング生成回路は、
前記第2外部端子の電圧の最小点を検出するボトム検出回路と、所定の時間を計時するタイマー回路とを有し、
前記タイマー回路が計時する前記所定の時間は、前記第1外部端子の電圧に応じて、前記第1外部端子の電圧が低いときは長くなり、前記第1外部端子の電圧が高いときは短くなるように設定され、
前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングよりも前記タイマー回路の出力の変化タイミングの方が早い場合には前記タイマー回路の計時の後、前記タイマー回路の出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御してPWMモードで動作し、
前記タイマー回路の出力の変化タイミングよりも前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングの方が早い場合には前記ボトム検出回路の検出出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御して擬似共振モードで動作することを特徴とするスイッチング電源用半導体装置。
【請求項2】
前記オンタイミング生成回路は、
第2タイマー回路と、
前記第2外部端子の電圧と予め設定された所定の電圧とを比較する電圧比較回路と、
を備え、前記タイマー回路の出力の変化タイミングよりも前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングの方が早い場合には、
前記第2外部端子の電圧が前記所定の電圧以下まで減衰した場合または前記第2外部端子の電圧が前記所定の電圧を越えない場合に、前記第2外部端子の電圧の立上り後前記電圧比較回路により最後に前記所定の電圧以下に低下したことを検出してからまたは前記スイッチング素子がオフしてから、前記第2タイマー回路による計時動作を開始して当該第2タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源用半導体装置。
【請求項3】
前記オンタイミング生成回路は、
第2タイマー回路を備え、
前記スイッチング素子がオフした後、前記第2タイマー回路は計時を開始し、前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングで前記第2タイマー回路はリセットされ計時を再開し、前記第2タイマー回路の計時完了時に前記ボトム検出回路のタイムアウトとして前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源用半導体装置。
【請求項4】
前記オンタイミング生成回路は、前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングと前記タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングのいずれが早いか判定可能なロジック回路を備え、
前記ロジック回路における前記タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングの方が早いとの判定結果を無効にする信号を外部より入力可能な端子が設けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のスイッチング電源用半導体装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載のスイッチング電源用半導体装置と、補助巻線を備え交流電圧を整流して得られる電圧が一次側巻線に印加されるトランスと、前記一次側巻線に接続されたスイッチング素子とを備え、前記スイッチング電源用半導体装置を用いて前記スイッチング素子を制御することを特徴とするAC-DCコンバータ。
【請求項6】
補助巻線を備えた電圧変換用のトランスの一次側巻線の一方の端子と直列に接続されたスイッチング素子をオン、オフ制御する駆動信号を生成するスイッチング電源用半導体装置であって、
前記トランスの二次側から出力される電圧に応じたフィードバック電圧が入力される第1外部端子と、
前記補助巻線に誘起された電圧もしくはそれを分圧した電圧が入力される第2外部端子と、
前記第1外部端子の電圧と前記第2外部端子の電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオンさせるタイミング信号を生成するオンタイミング生成回路と、
前記第1外部端子の電圧と前記スイッチング素子に流れる電流に比例した電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオフさせるタイミング信号を生成するオフタイミング生成回路と、
前記オンタイミング生成回路の出力信号および前記オフタイミング生成回路の出力信号に基づいて前記駆動信号の元となるパルス信号を生成する駆動用パルス生成回路と、を備え、前記オンタイミング生成回路は、
前記第2外部端子の電圧の最小点を検出するボトム検出回路と、所定の時間を計時するタイマー回路と、前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングと前記タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングのいずれが早いか判定可能なロジック回路とを有し、
前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングよりも前記タイマー回路の出力の変化タイミングの方が早い場合には前記タイマー回路の計時の後、前記タイマー回路の出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御してPWMモードで動作し、
前記タイマー回路の出力の変化タイミングよりも前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングの方が早い場合には前記ボトム検出回路の検出出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御して擬似共振モードで動作し、
前記ロジック回路における前記タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングの方が早いとの判定結果を無効にする信号を外部より入力可能な端子が設けられていることを特徴とするスイッチング電源用半導体装置。
【請求項7】
補助巻線を備えた電圧変換用のトランスの一次側巻線の一方の端子と直列に接続されたスイッチング素子をオン、オフ制御する駆動信号を生成し、PWMモードと擬似共振モードを切替え可能なスイッチング電源用半導体装置であって、
前記トランスの二次側から出力される電圧に応じたフィードバック電圧が入力される第1外部端子と、
前記補助巻線に誘起された電圧もしくはそれを分圧した電圧が入力される第2外部端子と、
前記第1外部端子の電圧と前記第2外部端子の電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオンさせるタイミング信号を生成するオンタイミング生成回路と、
前記第1外部端子の電圧と前記スイッチング素子に流れる電流に比例した電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオフさせるタイミング信号を生成するオフタイミング生成回路と、
前記オンタイミング生成回路の出力信号および前記オフタイミング生成回路の出力信号に基づいて前記駆動信号の元となるパルス信号を生成する駆動用パルス生成回路と、を備え、前記オンタイミング生成回路は、
前記第2外部端子の電圧の最小点を検出するボトム検出回路と、所定の時間を計時するタイマー回路とを有し、
前記タイマー回路が計時する前記所定の時間は、前記第1外部端子の電圧に応じて、前記第1外部端子の電圧が低いときは長くなり、前記第1外部端子の電圧が高いときは短くなるように設定され、
前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングよりも前記タイマー回路の出力の変化タイミングの方が早い場合には前記タイマー回路の計時の後、前記タイマー回路の出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御してPWMモードで動作することを特徴とするスイッチング電源用半導体装置。
【請求項8】
補助巻線を備えた電圧変換用のトランスの一次側巻線の一方の端子と直列に接続されたスイッチング素子をオン、オフ制御する駆動信号を生成し、PWMモードと擬似共振モードを切替え可能なスイッチング電源用半導体装置であって、
前記トランスの二次側から出力される電圧に応じたフィードバック電圧が入力される第1外部端子と、
前記補助巻線に誘起された電圧もしくはそれを分圧した電圧が入力される第2外部端子と、
前記第1外部端子の電圧と前記第2外部端子の電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオンさせるタイミング信号を生成するオンタイミング生成回路と、
前記第1外部端子の電圧と前記スイッチング素子に流れる電流に比例した電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオフさせるタイミング信号を生成するオフタイミング生成回路と、
前記オンタイミング生成回路の出力信号および前記オフタイミング生成回路の出力信号に基づいて前記駆動信号の元となるパルス信号を生成する駆動用パルス生成回路と、を備え、前記オンタイミング生成回路は、
前記第2外部端子の電圧の最小点を検出するボトム検出回路と、所定の時間を計時するタイマー回路とを有し、
前記タイマー回路が計時する前記所定の時間は、前記第1外部端子の電圧に応じて、前記第1外部端子の電圧が低いときは長くなり、前記第1外部端子の電圧が高いときは短くなるように設定され、
前記タイマー回路の出力の変化タイミングよりも前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングの方が早い場合には前記ボトム検出回路の検出出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御して擬似共振モードで動作することを特徴とするスイッチング電源用半導体装置。
【請求項9】
補助巻線を備えた電圧変換用のトランスの一次側巻線の一方の端子と直列に接続されたスイッチング素子をオン、オフ制御する駆動信号を生成し、PWMモードと擬似共振モードを切替え可能なスイッチング電源用半導体装置であって、
前記トランスの二次側から出力される電圧に応じたフィードバック電圧が入力される第1外部端子と、
前記補助巻線に誘起された電圧もしくはそれを分圧した電圧が入力される第2外部端子と、
前記第1外部端子の電圧と前記第2外部端子の電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオンさせるタイミング信号を生成するオンタイミング生成回路と、
前記第1外部端子の電圧と前記スイッチング素子に流れる電流に比例した電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオフさせるタイミング信号を生成するオフタイミング生成回路と、
前記オンタイミング生成回路の出力信号および前記オフタイミング生成回路の出力信号に基づいて前記駆動信号の元となるパルス信号を生成する駆動用パルス生成回路と、を備え、前記オンタイミング生成回路は、
前記第2外部端子の電圧の最小点を検出するボトム検出回路と、所定の時間を計時するタイマー回路と、前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングと前記タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングのいずれが早いか判定可能なロジック回路とを有し、
前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングよりも前記タイマー回路の出力の変化タイミングの方が早い場合には前記タイマー回路の計時の後、前記タイマー回路の出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御してPWMモードで動作し、
前記ロジック回路における前記タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングの方が早いとの判定結果を無効にする信号を外部より入力可能な端子が設けられていることを特徴とするスイッチング電源用半導体装置。
【請求項10】
補助巻線を備えた電圧変換用のトランスの一次側巻線の一方の端子と直列に接続されたスイッチング素子をオン、オフ制御する駆動信号を生成し、PWMモードと擬似共振モードを切替え可能なスイッチング電源用半導体装置であって、
前記トランスの二次側から出力される電圧に応じたフィードバック電圧が入力される第1外部端子と、
前記補助巻線に誘起された電圧もしくはそれを分圧した電圧が入力される第2外部端子と、
前記第1外部端子の電圧と前記第2外部端子の電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオンさせるタイミング信号を生成するオンタイミング生成回路と、
前記第1外部端子の電圧と前記スイッチング素子に流れる電流に比例した電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオフさせるタイミング信号を生成するオフタイミング生成回路と、
前記オンタイミング生成回路の出力信号および前記オフタイミング生成回路の出力信号に基づいて前記駆動信号の元となるパルス信号を生成する駆動用パルス生成回路と、を備え、前記オンタイミング生成回路は、
前記第2外部端子の電圧の最小点を検出するボトム検出回路と、所定の時間を計時するタイマー回路と、前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングと前記タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングのいずれが早いか判定可能なロジック回路とを有し、
前記タイマー回路の出力の変化タイミングよりも前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングの方が早い場合には前記ボトム検出回路の検出出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御して擬似共振モードで動作し、
前記ロジック回路における前記タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングの方が早いとの判定結果を無効にする信号を外部より入力可能な端子が設けられていることを特徴とするスイッチング電源用半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧変換用トランスを備えた直流電源装置の一次側のスイッチング素子を制御するスイッチング電源用半導体装置に関し、特にPWM(パルス幅変調)制御と擬似共振制御で動作可能なスイッチング電源用半導体装置およびそれを用いたAC-DCコンバータに利用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
直流電源装置には、交流電源を整流するダイオード・ブリッジ回路と、該回路で整流された直流電圧を降圧して所望の電位の直流電圧に変換するDC-DCコンバータなどで構成された絶縁型AC-DCコンバータがある。絶縁型のAC-DCコンバータとしては、例えば電圧変換用トランスの一次側巻線と直列に接続されたスイッチング素子をPWM(パルス幅変調)制御方式や擬似共振制御方式等でオン、オフ駆動して一次側巻線に流れる電流を制御し、二次側巻線に誘起される電圧を制御するようにしたスイッチング電源装置が知られている。
【0003】
PWM制御方式を採用した従来のスイッチング電源装置には、PWM制御方式とPFM(パルス周波数変調)制御方式とを切り替えて実行するように構成されているものがある。一方、擬似共振制御方式を採用した従来のスイッチング電源装置に関する発明としては、例えば特許文献1や2に記載されているものがある。特許文献1や2に記載されているように、擬似共振制御方式を採用した従来のスイッチング電源装置は、擬似共振制御モードでのみ動作するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-124038号公報
【文献】米国特許第9601983号公報
【文献】特開2011-78240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
PWM制御と擬似共振制御にはそれぞれ長所と短所がある。例えばPWM制御は、スイッチング損失やスイッチングノイズが大きく電力効率がやや悪いという短所があるものの、音鳴きと呼ばれる現象がなく、電流連続モードでも動作可能なため、トランスサイズも小さくできるという長所を有する。一方、擬似共振制御は、ボトムスキップによる音鳴きがあり、電流不連続モードでのみ動作するため、トランスや出力コンデンサなどの部品サイズが大きくなるという短所があるものの、ターンオン時にゼロ電流共振電圧のボトムでターンオンするソフトスイッチング(ソフトターンオン)を行うため、スイッチング損失やスイッチングノイズが小さく電力効率が良いという長所がある。
【0006】
なお、電源起動時のソフトスタート期間中はPWM制御とし、ソフトスタート期間終了後は周波数制御方式の擬似共振制御に切り換えることで、可聴域発振周波数を無くすようにしたスイッチング電源装置に関する発明がある(特許文献3)。
しかしながら、電源起動後の通常動作中に、一次側の制御IC(半導体装置)がPWM制御と擬似共振制御を切り替えて動作することで、両制御方式の長所を併せ持つようにしたスイッチング電源装置は実現されていない。
【0007】
本発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、電源起動後の通常動作中に、PWM制御と擬似共振制御を切り替えることで、平均的な電力効率が高いとともに、トランスなどの部品サイズを小さくして電源装置の小型化を図ることができるスイッチング電源用半導体装置およびAC-DCコンバータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本発明は、
補助巻線を備えた電圧変換用のトランスの一次側巻線の一方の端子と直列に接続されたスイッチング素子をオン、オフ制御する駆動信号を生成するスイッチング電源用半導体装置において、
前記トランスの二次側から出力される電圧に応じたフィードバック電圧が入力される第1外部端子と、
前記補助巻線に誘起された電圧もしくはそれを分圧した電圧が入力される第2外部端子と、
前記第1外部端子の電圧と前記第2外部端子の電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオンさせるタイミング信号を生成するオンタイミング生成回路と、
前記第1外部端子の電圧と前記スイッチング素子に流れる電流に比例した電圧とに基づいて前記スイッチング素子をオフさせるタイミング信号を生成するオフタイミング生成回路と、
前記オンタイミング生成回路の出力信号および前記オフタイミング生成回路の出力信号に基づいて前記駆動信号の元となるパルス信号を生成する駆動用パルス生成回路と、を備え、前記オンタイミング生成回路は、
前記第2外部端子の電圧の最小点を検出するボトム検出回路と、所定の時間を計時するタイマー回路とを有し、
前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングよりも前記タイマー回路の出力の変化タイミングの方が早い場合には、前記タイマー回路の出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御してPWMモードで動作し、
前記タイマー回路の出力の変化タイミングよりも前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングの方が早い場合には前記タイマー回路の計時の後、前記ボトム検出回路の検出出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御して擬似共振モードで動作するように構成したものである。
【0009】
電源装置の平均効率は、出力電流が定格出力電流の25%、50%、75%、100%の4点における電力効率の平均で規定されることがあるが、PWMモードのみで動作させた場合には特に25%、50%、75%での効率に個体ばらつきが生じてしまう。これは、一般的な電源は、軽負荷~中負荷の領域で電流不連続モード動作となるが、PWM制御においては、ソフトターンオンが行われるとは限らず、効率特性が波打つ可能性があるためである。
これに対し、上記構成を有する本発明に係るスイッチング電源用半導体装置によれば、出力電流が定格出力電流の100%近傍となる領域以外の領域では、PWM制御に比べてスイッチング損失が少なく、負荷の変動に対しても常にドレイン電圧の最低点(ボトム)でスイッチング素子(FET:電界効果トランジスタ)をソフトターンオンさせる擬似共振モードで制御するため、平均的な電力効率を高くすることができる。
【0010】
また、擬似共振制御では電流不連続モードの動作となるため、定格負荷付近ではスイッチング周波数が低下し、トランスの巻線電流のピークが大きくなるので、擬似共振制御のみで動作させたい場合には電流容量すなわちサイズの大きなトランスを使用する必要がある。これに対し、本発明に係るスイッチング電源用半導体装置によれば、出力電流が定格出力電流の100%近傍となる領域では、電流連続モードで動作するPWMモードで制御するため、定格負荷付近でも周波数が低下しないので、擬似共振制御に比べて巻線電流のピークが小さくなり、サイズの小さなトランスを使用することができる。
さらに、出力コンデンサは、周波数が高いほどインピーダンスが小さく出力リップルの抑制効果が高いので、上記のように、定格負荷付近では擬似共振モードよりも周波数が高いPWMモードにより制御を行うことで、使用する出力コンデンサの容量値すなわち部品サイズを小さくすることができ、電源装置の小型化に資することができる。
【0011】
ここで、望ましくは、前記タイマー回路が計時する前記所定の時間は、前記第1外部端子の電圧に応じて、前記第1外部端子の電圧が低いときは長くなり前記第1外部端子の電圧が高いときは短くなるように設定されているように構成する。
上記構成によれば、第1外部端子(FB)の電圧が高いときは、タイマー回路が計時する時間が短くなって、ゼロ電流共振に入る前(もしくはゼロ電流共振に入った直後、初回のボトム検出まで)にタイマー計時した場合にPWMモードによる制御を実行し、また第1外部端子の電圧が低いときは、タイマー回路が計時する時間が長くなって、ゼロ電流共振開始後(初回のボトム検出後)にタイマー計時した場合はスイッチング周期が変動する擬似共振モードによる制御を実行することができる。
【0012】
さらに、望ましくは、前記オンタイミング生成回路は、
第2タイマー回路と、前記第2外部端子の電圧と予め設定された所定の電圧とを比較する電圧比較回路と、を備え、前記タイマー回路の出力の変化タイミングよりも前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングの方が早い場合には、
前記第2外部端子の電圧が前記所定の電圧以下まで減衰した場合または前記第2外部端子の電圧が前記所定の電圧を越えない場合に、前記第2外部端子の電圧の立上り後前記電圧比較回路により最後に前記所定の電圧以下に低下したことを検出してからまたは前記スイッチング素子がオフしてから、前記第2タイマー回路による計時動作を開始して当該第2タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングで前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御するように構成する。
あるいは、前記オンタイミング生成回路は、第2タイマー回路を備え、前記スイッチング素子がオフした後、前記第2タイマー回路は計時を開始し、前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングで前記第2タイマー回路はリセットされ計時を再開し、前記第2タイマー回路の計時完了時に前記ボトム検出回路のタイムアウトとして前記パルス信号が立ち上がるように前記駆動用パルス生成回路を制御するように構成する。
上記のような構成によれば、擬似共振モードにおいて第2外部端子(DMG)の電圧が所定の電圧(VDMGREF)以下まで減衰した場合や第2外部端子の電圧が所定の電圧を越えない場合にも、適切なタイミングでターンオントリガ信号を立ち上げてスイッチング素子のオン、オフ制御を行うことができる。
【0013】
また、望ましくは、前記オンタイミング生成回路は、前記ボトム検出回路の検出出力の変化タイミングと前記タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングのいずれが早いか判定可能なロジック回路を備え、
前記ロジック回路における前記タイマー回路のタイムアウトによる出力タイミングの方が早いとの判定結果を無効にする信号を外部より入力可能な端子を設ける。
このような構成によれば、判定結果を無効にする信号を外部より入力可能な端子(TEST)を利用してロジック回路による判定結果を無効にすることで、第2外部端子(DMG)へテスト用のパルス波形を入力して擬似共振モードによる動作の評価や検査を行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、電源起動後の通常動作中に、PWM制御と擬似共振制御を切り替えることで、平均的な電力効率が高いとともに、トランスなどの部品サイズを小さくして電源装置の小型化を図ることができるスイッチング電源用半導体装置およびAC-DCコンバータを実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係るスイッチング電源用半導体装置を適用して有効な直流電源装置としてのDC-DCコンバータの一実施形態を示す回路構成図である。
図2図1のDC-DCコンバータにおいてトランスの一次側に設けられる本発明に係るスイッチング電源用半導体装置の実施例を示す回路構成図である。
図3】実施例のスイッチング電源用半導体装置を構成するターンオフトリガ生成回路の具体例を示す回路構成図である。
図4】実施例のスイッチング電源用半導体装置を構成するターンオントリガ生成回路の具体例を示す回路構成図である。
図5図4のターンオントリガ生成回路を構成するタイマー回路の具体例を示す回路構成図である。
図6図4のターンオントリガ生成回路を構成するロジック回路の具体例を示す回路構成図である。
図7】実施例のスイッチング電源用半導体装置がPWMモードで動作する際の各部の信号の変化を示すタイミングチャートである。
図8】実施例のスイッチング電源用半導体装置が擬似共振モードで動作する際の各部の信号の変化を示すタイミングチャートである。
図9図4のターンオントリガ生成回路を構成するロジック回路の第1の変形例を示す回路構成図である。
図10図4のターンオントリガ生成回路を構成するロジック回路の第2の変形例を示す回路構成図である。
図11図4のターンオントリガ生成回路を構成するロジック回路の第3の変形例を示す回路構成図である。
図12】第3の変形例のロジック回路を適用したスイッチング電源用半導体装置が、ゼロ電流共振電圧が大きく減衰しタイムアウトで動作する際の各部の信号波形を示すタイミングチャートである。
図13】第3の変形例のロジック回路を適用したスイッチング電源用半導体装置が、ゼロ電流共振電圧の振幅が極めて小さくタイムアウトで動作する際の各部の信号波形を示すタイミングチャートである。
図14】ターンオフトリガ生成回路の変形例を示す回路構成図である。
図15】(A),(B)はそれぞれターンオフトリガ生成回路の他の変形例を示す回路構成図である。
図16図5のタイマー回路における外部端子FBへのフィードバック電圧VFBと計時時間Taとの関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るスイッチング電源用半導体装置を適用した直流電源装置としてのDC-DCコンバータの一実施形態を示す回路構成図である。
本実施形態のDC-DCコンバータは、直流電圧が入力される、一対の電圧入力端子11と、一次側巻線Npと二次側巻線Nsおよび補助巻線Nbとを有する電圧変換用のトランス12と、このトランス12の一次側巻線Npと直列に接続されたスイッチングトランジスタSW1と、該スイッチングトランジスタSW1をオン、オフ駆動するスイッチング電源用半導体装置(以下、電源制御用ICと称する)13を有する。AC-DCコンバータを構成する場合には、入力端子11の前段にAC電源からの交流電圧を整流するダイオード・ブリッジ回路と平滑コンデンサが接続される。
【0017】
本実施形態では、上記スイッチングトランジスタSW1は、NチャネルMOSFET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)により、ディスクリートの部品として構成されている。電源制御用IC13には、トランジスタSW1のゲートを駆動するゲート駆動信号を出力端子GATEが設けられている。
また、本実施形態のDC-DCコンバータでは、トランス12の一次側に、上記補助巻線Nbと直列に接続された整流用ダイオードD0と、このダイオードD0のカソード端子と接地点GNDとの間に接続された平滑用コンデンサC0とからなる整流平滑回路が設けられ、該整流平滑回路で整流、平滑された電圧が電源電圧端子VDDに印加されている。また、電源制御用IC13には、補助巻線Nbに誘起された電圧を抵抗R1,R2で分圧した電圧が印加される外部端子DMGが設けられている。
【0018】
さらに、電源制御用IC13には、二次側の出力検出信号をフィードバック電圧VFBとして一次側へ伝達するためのフォトカプラを構成するフォトトランジスタPTが接続される外部端子FBが設けられている。
また、電源制御用IC13は、スイッチングトランジスタSW1のソース端子と接地点GNDとの間に接続された電流検出用の抵抗Rsにより電流-電圧変換された電圧Vcsが入力される電流検出端子としての外部端子CSが設けられている。
【0019】
上記トランス12の二次側には、二次側巻線Nsと直列に接続された整流用ダイオードD2と、このダイオードD2のカソード端子と二次側巻線Nsの他方の端子との間に接続された平滑用コンデンサC2とが設けられ、一次側巻線Npに間歇的に電流を流すことで二次側巻線Nsに誘起される交流電圧を整流し平滑することによって直流電圧Voutを生成し出力する。
さらに、トランス12の二次側には、出力電圧Voutを検出する出力電圧検出回路を構成する定電圧制御回路(シャントレギュレータ)14と、該定電圧制御回路14の検出電圧に応じた出力電圧検出信号を一次側へ伝達するためのフォトカプラを構成するフォトダイオードPDとが設けられている。フォトダイオードPDには、定電圧制御回路14によって検出電圧に応じた電流が流され、検出電圧に応じた強度を有する光信号として一次側へ伝達されることで、光強度に応じた電流がフォトトランジスタPTに流れて電源制御用IC13内部のプルアップ抵抗(図2のRp)等で電圧VFBに変換されて入力される。
【0020】
定電圧制御回路14は、フォトダイオードPDと直列に接続されたバイポーラ・トランジスタTR1と、二次側の出力電圧Voutを分圧する抵抗R3,R4と、分圧された電圧と基準電圧Vref0とを比較して電位差に応じた電圧を出力する誤差アンプAMP0と、位相補償回路14aとを備え、誤差アンプAMP0の出力電圧が上記トランジスタTR1のベース端子に印加され、出力電圧Voutに応じた電流が流れるように構成されている。本実施例では、二次側の出力電圧Voutが高いほどフォトダイオードPDに流れる電流とフォトトランジスタPTに流れる電流が多くなり、電源制御用IC13の外部端子FBの電圧VFBが低くなるように構成されている。
【0021】
次に、本実施形態における上記電源制御用IC13の具体的な回路構成例およびその機能について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、本実施形態の電源制御用IC13は、外部端子DMGの電圧と外部端子FBの電圧とを入力電圧としスイッチング素子SW1をターンオンさせるタイミング信号を生成するターンオントリガ生成回路31と、外部端子FBの電圧VFBと外部端子CSの電圧Vcsとを入力電圧としSW1をターンオフさせるタイミング信号を生成するターンオフトリガ生成回路32と、ターンオントリガ生成回路31の出力とターンオフトリガ生成回路32の出力を入力とするRSフリップフロップなどからなるラッチ回路33と、ラッチ回路33の出力LATに応じて前記スイッチング素子SW1を駆動するゲート駆動信号を生成して外部端子GATEより出力するドライバ回路34を備えている。
また、ラッチ回路33の出力は、ターンオントリガ生成回路31をリセットさせる信号LATとして入力されている。以下、各機能ブロックの具体例および動作について説明する。
【0022】
図3には、ターンオフトリガ生成回路32の具体的な回路構成例が示されている。図3に示すように、ターンオフトリガ生成回路32は、例えばオペアンプAMP1およびその出力電圧を分圧する分圧抵抗R5,R6からなり外部端子CSの電圧Vcsを増幅する増幅回路と、該増幅回路の出力電圧と外部端子FBの電圧VFBとを比較するコンパレータCMP1とを備えて構成される。オペアンプAMP1の出力端子と接地点との間には分圧抵抗R5,R6が設けられており、オペアンプAMP1は仮想接地動作で入力分圧抵抗R5,R6の接続ノードの電位を非反転入力端子の電圧Vcsに一致させるように増幅した電圧を出力する。
【0023】
図4には、ターンオントリガ生成回路31の具体的な回路構成例が示されている。図4に示すように、ターンオントリガ生成回路31は、外部端子DMGの電圧(補助巻線誘起電圧に比例する電圧)VDMGと参照電圧VDMGREF(≒0V)とを比較するコンパレータCMP2を備え端子DMGの最低電圧点を検出するボトム検出回路311と、外部端子FBの電圧VFBを入力とし所定の時間を計時するタイマー回路312と、ボトム検出回路311の出力BTMとタイマー回路312の出力TIMと前記ラッチ回路33の出力LATを入力とするロジック回路313を備えている。
【0024】
このうちボトム検出回路311は、補助巻線のゼロ電流共振の特性の位相で反転するコンパレータとして動作する。タイマー回路312は前記ラッチ回路33の出力LATをトリガ信号として動作するように構成されている。ロジック回路313はラッチ回路33の出力LATを回路のクリア信号として動作する。すなわち、タイマー回路312はラッチ回路33の出力LATがハイレベルに変化すると外部端子FBの電圧VFBに応じた時間の計時動作を開始し、ロジック回路313はラッチ回路33の出力LATがハイレベルに変化すると出力SETがロウレベルに変化する。
【0025】
従って、タイマー回路312は外部端子FBの電圧VFBが高いほど(二次側の出力電流が大きいほど)短い時間を計時することとなる。以下の説明で明らかとなるように、本実施例では、この計時時間を、PWMモード(電流連続モード)におけるスイッチング周期として、また擬似共振モード(電流不連続モード)におけるゼロ電流検出期間として使用するようにしている。なお、タイマー回路312はラッチ回路33の出力LATではなく、一点鎖線で示すように、ロジック回路313の出力SETをトリガ信号として動作するように構成してもよい。
【0026】
図5には、タイマー回路312の具体的な回路構成例が示されている。図5に示すように、タイマー回路312は、外部端子FBの電圧VFBを増幅するオペアンプ(演算増幅回路)AMP2、その出力を分圧する分圧抵抗R7,R8、抵抗R8と接地点との間に設けられ、R7,R8の接続ノードN0の電位を所定量押し上げる基準電圧Vref1からなる増幅回路312Aと、該増幅回路の出力電圧を演算増幅しつつクランプするクランプ回路312Bと、可変タイマー312Cとを備える。クランプ回路312Bは、電圧クランプ機能を有する演算回路によって構成される。
可変タイマー312Cは、オペアンプAMP3とMOSトランジスタM1と抵抗R9を有しクランプ回路312Bの出力電圧を電流に変換する電圧-電流変換手段と、MOSトランジスタM2,M3からなり変換された電流に比例した電流を生成するカレントミラー回路と、MOSトランジスタM3の電流によって充電されるコンデンサC3と、該コンデンサC3の電荷を放電するための放電用スイッチS3を備える。
【0027】
また、可変タイマー312Cは、コンデンサC3の充電電位を入力とする2つのコンパレータCMP3,CMP4と、コンパレータCMP3,CMP4の出力をラッチするためのRSフリップフロップFF1,FF2と、コンパレータCMP4の出力とRSフリップフロップFF2の反転出力/Qを入力とするANDゲートG1を備える。
上記放電用スイッチS3はフリップフロップFF1の出力によってオン、オフされ、RSフリップフロップFF1はコンパレータCMP3の出力によってセットされ、RSフリップフロップFF2はANDゲートG1の出力によってセットされる。また、RSフリップフロップFF1,FF2は、前記ラッチ回路33の出力LATによってリセットされるように構成されている。
【0028】
コンパレータCMP3の反転入力端子に印加される比較電圧Vref2とコンパレータCMP3の非反転入力端子に印加される比較電圧Vref3は、Vref2>Vref3の関係になるように設定されており、コンデンサC3の充電電位がVref3に達すると、FF2がリセットされていることを条件にCMP4の出力によりRSフリップフロップFF2がセットされ、その出力がロウレベルからハイレベルに変化する。このFF2の出力がタイムアウト信号TIMとして、上記ロジック回路313へ供給される。また、コンデンサC3の充電電位がVref2に達すると、CMP3の出力によりRSフリップフロップFF1がセットされてその出力がロウレベルからハイレベルに変化して放電用スイッチS3をオンさせ、コンデンサC3の充電電荷を放電させるように構成されている。
【0029】
図16には、タイマー回路312によって計時される時間Taと外部端子FBの電圧VFBとの関係が示されている。図16に示すように、タイマー回路312の計時時間Taは、外部端子FBの電圧VFBに反比例する(VFBに対し、Taの逆数1/Taが一次関数または一定になる)ように設計されている。なお、計時時間Taの最大値はクランプ回路312Bに印加されるクランプ電圧VMINで制限され、最小値はクランプ回路312Bに印加されるクランプ電圧VMAX(VMAX>VMIN)で制限される。また、Ta-VFB曲線は、クランプ回路312Bの持つ演算機能によって与えられる。
【0030】
図6には、ロジック回路313の具体的な回路構成例が示されている。図6に示すように、ロジック回路313は、タイマー回路312の出力信号TIMがクロック端子に入力されるD型フリップフロップFF3と、ラッチ回路33の出力LATを反転するインバータINV1と、ボトム検出回路311の出力BTMを反転するインバータINV2と、BTMの立ち上がりを検知してパルス信号を生成するワンショットパルス生成回路OPGと、該ワンショットパルス生成回路OPGの出力をセット信号としラッチ回路33の出力LATをリセット信号とするRSフリップフロップFF4を備える。
【0031】
また、ロジック回路313は、上記インバータINV2の出力とRSフリップフロップFF4の反転出力/Qを入力とするANDゲートG2と、ラッチ回路33の出力LATとRSフリップフロップFF4の出力Qを入力とするORゲートG3と、ANDゲートG2の出力をセット信号としORゲートG3の出力をリセット信号とするRSフリップフロップFF5と、前記D型フリップフロップFF3の出力Q(PWMEN)とRSフリップフロップFF5の反転出力/Qを入力とするANDゲートG4と、ボトム検出回路311の出力BTMがクロック端子に入力されANDゲートG4の出力を取り込むD型フリップフロップFF6を備える。
【0032】
さらに、ロジック回路313は、前記D型フリップフロップFF3の出力QとRSフリップフロップFF5の出力Qを入力とするANDゲートG5と、該ANDゲートG5の出力と上記D型フリップフロップFF6の出力Qを入力とするORゲートG6とを備え、該ORゲートG6の出力が、スイッチング素子SW1のターンオンさせるためのトリガ信号SETとして前記ラッチ回路33に供給されこれをセットさせる。そして、D型フリップフロップFF6は、ラッチ回路33の出力LATを反転する上記インバータINV1の出力によってリセットされるように構成されている。
【0033】
ここで、ロジック回路313に入力されるタイマー回路312の出力信号TIMは、前述したように、外部端子FBの電圧VFBに応じた時間Taを計時した時点で変化するタイミング信号であり、ボトム検出回路311の出力BTMが先に立ち上がった場合、それに続いてタイマー回路312の出力信号TIMが立ち上がり、その後再びボトム検出回路311の出力BTMが立ち上がったタイミングで、ターンオントリガ信号SETが変化するように動作する。一方、ボトム検出回路311の出力BTMが入る前にTa時間が経過すると、タイマー回路312がTa時間を計時して出力信号TIMが変化したタイミングでターンオントリガ信号SETが変化する。
【0034】
次に、上記のような構成を有する制御用IC13の動作について、図7および図8のタイミングチャートを用いて説明する。このうち図7はタイマー回路312の出力信号TIMの方がボトム検出回路311の出力BTMの立ち上がりよりも前に立ち上がった場合の制御用IC13の各部の信号の変化を、図8はタイマー回路312の出力信号TIM立ち上がりよりも前にボトム検出回路311の出力BTMが立ち上がった場合の制御用IC13の各部の信号の変化をそれぞれ示す。
【0035】
図7においては、ボトム検出回路311の出力BTMがロウレベルからハイレベルへ変化するタイミングt2の前に、タイマー回路312の出力信号TIMがロウレベルからハイレベルへ変化している(タイミングt1)。そのため、TIMがハイレベルへ変化したタイミングt1で、ロジック回路313の出力であるターンオントリガ信号SETがハイレベルへ変化し、ラッチ回路33の出力LATがハイレベルに変化してドライバ回路34から出力されるゲート駆動信号GATEがハイレベルに変化しスイッチング素子SW1がオンされる。なお、ラッチ回路33の出力LATがハイレベルに変化するとその反転信号(インバータINV1の出力)でD型フリップフロップFF5がリセットされるため、ターンオントリガ信号SETはロウレベルに変化してパルスとなる。また、LATがハイレベルに変化したタイミングでタイマー回路312がリセットされ、次のTa時間の計時を開始する。
【0036】
また、スイッチング素子SW1がオンされるとトランスの1次側巻線に電流が流れてセンス抵抗の電位すなわち外部端子CSの電位Vcsが次第に高くなって、外部端子FBの電圧VFBに到達したタイミングt3でターンオフトリガ生成回路32の出力RSTがロウレベルからハイレベルへ変化し、ドライバ回路34が出力されるゲート駆動信号GATEがロウレベルに変化してスイッチング素子SW1がオフされる(タイミングt4)。
上記のような動作において、ゲート駆動信号GATEがハイレベルである期間すなわちスイッチング素子SW1がオンしている期間は、外部端子FBの電圧VFBが高いつまり二次側の出力電流が大きいほど、外部端子CSの電位Vcsのピークすなわちトランスの1次側巻線Npの電流のピークが大きくなり、スイッチング素子SW1がオンしている期間は長くなる。また、図16に示されているように、電圧VFBが高いほどスイッチング周期は短くなるため、外部端子FBの電圧VFBが所定の電圧を超えると、トランスの2次側巻線NsからダイオードD2を経由して出力端子へ放電され電流がゼロになるまでの時間よりも、スイッチング素子SW1のオフ時間の方が短くなる。その結果、制御用IC13は電圧VFBが高い領域ではゼロ電流共振を開始する前または開始直後、すなわちボトム検出回路311の出力BTMの立ち上がりよりも前にタイマー回路312の出力信号TIMが立ち上がり、PWMモードでスイッチング制御することになる。
【0037】
一方、図8に示すように、タイマー回路312の出力信号TIMが変化するよりも前のタイミングt11でボトム検出回路311の出力BTMが変化した場合には、その時点でロジック回路313内のフリップフロップFF4の出力Q(PWMEN)がロウレベルに変化し、その後タイミングt12でタイマー回路312の出力信号TIMがハイレベルに変化する。そして、TIMがハイレベルに変化した後、最初に外部端子DMGの電位VDMGがボトムに達した時点(t13)で、ボトム検出回路311の出力BTMがハイレベルへ変化する。また、ロジック回路313の出力であるターンオントリガ信号SETがハイレベルへ変化し、ラッチ回路33の出力LATがハイレベルに変化してドライバ回路34から出力されるゲート駆動信号GATEがハイレベルに変化し(t14)、スイッチング素子SW1がオンされる。つまり、外部端子DMGの電位VDMGのボトムでスイッチング素子SW1がオンされる。LATがハイレベルに変化したタイミングでタイマー回路312がリセットされ、次のTa時間の計時を開始する。
【0038】
また、スイッチング素子SW1がオンされるとトランスの1次側巻線に電流が流れてセンス抵抗の電位すなわち外部端子CSの電位Vcsが次第に高くなって、外部端子FBの電圧VFBに到達したタイミングt15でターンオフトリガ生成回路32の出力RSTがロウレベルからハイレベルへ変化し、ドライバ回路34が出力されるゲート駆動信号GATEがロウレベルに変化してスイッチング素子SW1がオフされる(タイミングt16)。
上記のような動作において、タイマー回路312が計時する時間Taは、クランプ回路312Bでクランプがかからない程度に電圧VFBが低い領域では、図16に示すように、VFBとTaの逆数1/Taの一次関数に従って電圧VFBに応じてTaが変化し、外部端子FBの電圧VFBが低いつまり二次側の出力電流が小さいほど時間Taが長くなりSW1のスイッチング周期も長くなる。その結果、タイマー回路312の出力信号TIMが変化するよりも前にゼロ電流共振を開始しボトム検出回路311の出力BTMが変化し、外部端子DMGの電位のボトムでスイッチング素子SW1がオンされるので、電源制御用IC13は擬似共振モードでスイッチング制御することになる。
【0039】
以上の動作説明から、ロジック回路313は、PWMモードと擬似共振モードの切替え手段として機能することが分かる。そして、本実施形態の電源制御用IC13においては、タイマー回路312が計時する時間Ta等を適宜に設計することにより、出力電流が定格負荷電流の100%近傍になる領域ではPWMモードで動作させ、それ未満では擬似共振モードで動作させることができる。本実施形態の電源制御用IC13を使用した電源装置においては、PWMモードは擬似共振モードに比べて電力効率が悪いため電源装置が定格負荷電流の100%近傍で動作している時の効率は良くないが、例えば75%,50%,25%のようなところでは、電力効率の良い擬似共振モードで動作するため、すべての領域においてPWMモードで動作する電源装置に比べて平均的な電力効率を向上させることができるという利点がある。
【0040】
また、トランスのサイズは、巻線電流の最大時にコアが飽和しないサイズが必要で、巻線電流が大きいほど大きなトランスが必要となる。擬似共振モードでは必ず電流不連続モード動作のため、定格負荷付近ではスイッチング周波数が低下し、巻線電流のピークが大きくなる。これに対してPWMモードでは電流連続モード動作のため、定格負荷付近でも周波数が低下しないため、巻線電流のピークが擬似共振モードより小さく、トランスのサイズも単一擬似共振モードと比較して小さくすることが可能となる。
さらに、出力コンデンサは周波数が高いほどインピーダンスが小さく、出力リップルの抑制効果が高いので、上記のように定格負荷付近ではPWMモードで動作させた方が擬似共振モードで動作させる場合よりも周波数が高くなるため、出力コンデンサの容量およびサイズを抑えることが可能となる。
【0041】
(変形例)
次に、上記実施形態の電源制御用IC13の変形例について説明する。
図9図11には、ターンオントリガ生成回路31内のロジック回路313の変形例が示されている。このうち、図9図6に示されているロジック回路313におけるインバータINV2とRSフリップフロップFF5とANDゲートG2とORゲートG3を省略したものである。
また、図10図6に示されているロジック回路313におけるインバータINV2とワンショットパルス生成回路OPGとANDゲートG2とORゲートG3を省略するとともに、D型フリップフロップFF6がANDゲートG4を介さずにD型フリップフロップFF3の出力を直接ラッチするとともに、RSフリップフロップFF5の代わりにD型フリップフロップFF5’を使用するように構成したものである。このように、ロジック回路313を簡略化することで、基本的な動作は図7の回路と同様のまま回路規模を小さくすることができる。
【0042】
一方、図11に示すロジック回路313は、前記実施例のターンオントリガ生成回路31に、ボトム検出回路311がボトム検出できなくなった際に時間管理で強制的にターンオントリガ信号を出力させる付加機能を持たせるように構成したもので、図6に示されている回路におけるRSフリップフロップFF4の前段に、前記タイマー回路312(可変タイマー312C)の計時時間よりも短い所定時間(例えば9μ秒)を計時する第2タイマー回路TMRが設けられている。
また、第2タイマー回路TMRをクリアする信号を生成するために、ラッチ回路33の出力LATの反転信号とボトム検出回路311の出力BTMを入力とするORゲートG7と、第2タイマー回路TMRのタイムアウト信号とワンショットパルス生成回路OPGの出力との論理和をとるORゲートG8とが設けられている。第2タイマー回路TMRは、クリア信号が入って来ない(入力信号がハイレベルを維持している)と、所定時間(9μ秒)ごとにタイムアウト信号(パルス)TRIGを出力するように構成されている。
【0043】
さらに、本変形例においては、外部端子DMGへテスト用のパルス波形を入力して擬似共振モードによる動作の評価や検査を行えるようにするため、テストモードを指令するための端子TESTおよび該端子の入力信号を反転するインバータINV3を設けるとともに、RSフリップフロップFF5の後段のANDゲートG5に3入力のゲート回路を使用し、RSフリップフロップFF5から出力されるPWMイネーブル信号PWMENを無効にするように構成されている。
具体的には、テストモード端子TESTがハイレベルに維持されると、3入力ANDゲートG5の入力の1つがロウレベルにされて出力がロウに固定されることで、PWMイネーブル信号PWMENがハイレベルに変化してもPWMモードによるターンオントリガ信号SETが出力されなくなる。なお、上記以外の他の構成は、図6のものと同じであり、基本的な機能(PWMモードと擬似共振モードの切替え)も同じである。
【0044】
次に、図11に示すロジック回路313の通常時(テストモードでない時)の動作について、図12および図13のタイミングチャートを用いて説明する。このうち、図12は電源制御用IC13の外部端子DMGの電圧VDGMが所定のしきい値電圧(VDMGREF)を越えた後に次第に減衰する場合(共振)における各部の波形の変化を、図13は外部端子DMGの電圧が参照電圧(VDMGREF)をオーバーすることがないような負荷状態における各部の波形の変化をそれぞれ示している。
【0045】
図12に示すように、電源制御用IC13の外部端子DMGの電圧VDGがしきい値電圧(VDMGREF)を越えた後に次第に減衰する状態においては、端子DMGの電圧VDGMが減衰して、期間Tbのように、しきい値電圧(VDMGREF)を越えなくなると、ボトム検出回路311がボトム検出ができなくなり、ボトム検出回路311の出力BTMがハイレベルのままになる(タイミングt21)。すると、ワンショットパルス生成回路OPGからパルスが出力されなくなり、タイマー回路312がタイムアウトして出力TIMがハイレベルに変化しても、フリップフロップFF5がラッチ動作できなくなる。
本変形例においては、ボトム検出回路311の出力BTMがハイレベルのままになると、第2タイマー回路TMRが所定の時間間隔(9μ秒)でパルスを出力するようになり、タイマー回路312がタイムアウトして出力TIMがハイレベルに変化すると(タイミングt22)、第2タイマー回路TMRの出力パルスによってフリップフロップFF5がラッチ動作をして、ターンオントリガ信号SETが生成されて出力されるようになる(タイミングt23)。
【0046】
一方、図13に示すように、外部端子DMGの電圧が所定のしきい値電圧(VDMGREF)をオーバーすることがないような負荷状態においては、ボトム検出回路311の出力BTMが連続してハイレベルであるため、スイッチング素子SW1がオフした時点(t31)から、第2タイマー回路TMRが所定の時間間隔(9μ秒)でパルスを出力するようになり、タイマー回路312がタイムアウトして出力TIMがハイレベルに変化する(タイミングt32)と、第2タイマー回路TMRの出力パルスによってフリップフロップFF5がラッチ動作をして、ターンオントリガ信号SETが生成されて出力されるようになる(タイミングt33)。
【0047】
図14および図15には、ターンオフトリガ生成回路32の変形例が示されている。
このうち、図14のターンオフトリガ生成回路は、オペアンプAMP1およびその出力電圧を分圧する分圧抵抗R5,R6を有し外部端子CSの電圧Vcsを増幅する増幅回路と、該増幅回路の出力電圧と外部端子FBの電圧VFBとを比較するコンパレータCMP1の他に、ラッチ回路33の出力LATを遅延する遅延回路DLYと、遅延回路DLYで遅延した信号とコンパレータCMP1の出力信号の論理積をとるANDゲートG9とを設けたものである。遅延回路DLYは、例えば複数のインバータを直列形態に接続した回路で構成することができる。
【0048】
前記実施形態の電源制御用IC13においては、スイッチング素子SW1のオフ時にはドレイン端子の電圧が高くなりコンパレータCMP1の出力が一時的にハイレベルとなるので、図14の変形例では、この部分をマスクするため、LAT信号が立ち上がってからスイッチング素子SW1がオンしてドレイン端子電圧が低下するまでの遅れ時間を見越してLAT信号に遅延をかける遅延回路DLYを設けることで上記不具合を回避できるようにしている。
また、ターンオフトリガ生成回路32は、図15(A)に示すように、外部端子FBの電圧VFBを分圧する分圧抵抗R10,R11を設けて、電圧VFBを分圧した電圧と外部端子CSの電圧VcsをコンパレータCMP1に入力して比較するように構成したものや、図15(B)に示すように、外部端子FBの電圧VFBと外部端子CSの電圧Vcsを直接コンパレータCMP1に入力して比較するように構成したものであっても良い。
【0049】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。例えば前記実施形態では、外付け素子としての抵抗R1,R2で補助巻線の電圧を分圧した電圧を外部端子DMGへ入力しているが、補助巻線の電圧を直接外部端子DMGへ入力しても良いし、電源制御用IC内部に設けた抵抗素子で分圧した電圧あるいは電源制御用IC内部に設けた抵抗素子と外付けの抵抗素子で分圧した電圧を外部端子DMGへ入力しても良い。
また、前記実施形態では、スイッチングトランジスタSW1および電流センス抵抗Rsを、電源制御用IC13とは別個の素子としているが、スイッチングトランジスタSW1を電源制御用IC13に取り込んで1つの半導体集積回路(電流センス抵抗Rsは外付け素子)として構成、あるいはスイッチングトランジスタSW1と電流センス抵抗Rsを電源制御用IC13に取り込んでもよい。また、電流センス抵抗Rsを内蔵する代わりに、内部のスイッチングトランジスタSW1のドレイン電圧からドレイン電流の大きさを検出するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0050】
12…トランス、13…スイッチング電源用半導体装置(電源制御用IC)、14…定電圧制御回路、31…ターンオントリガ生成回路、32…ターンオフトリガ生成回路、33…ラッチ回路(駆動用パルス生成回路)、34…ドライバ回路、311…ボトム検出回路、312…タイマー回路、313…ロジック回路(PWMモード/擬似共振モード切替え手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16