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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-15
(45)【発行日】2022-11-24
(54)【発明の名称】光走査装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/10 20060101AFI20221116BHJP
   G02B 26/08 20060101ALI20221116BHJP
   G09G 3/02 20060101ALI20221116BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20221116BHJP
【FI】
G02B26/10 C
G02B26/08 E
G02B26/10 104Z
G09G3/02 A
H04N5/74 H
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019031860
(22)【出願日】2019-02-25
(65)【公開番号】P2020134879
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2022-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000006220
【氏名又は名称】ミツミ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】木村 祐司
【審査官】近藤 幸浩
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/032485(WO,A1)
【文献】特開2017-009920(JP,A)
【文献】特表2007-531023(JP,A)
【文献】国際公開第2005/106562(WO,A1)
【文献】特許第4946964(JP,B2)
【文献】特開2015-158614(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0278311(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 26/10
G02B 26/08
G09G 3/02
H04N 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出力する光源部と、
前記光源部から出力されたレーザ光を反射するミラーと、
前記ミラーを水平方向に共振駆動し、垂直方向に非共振駆動するミラー駆動部と、
前記ミラーの水平方向への傾斜角に応じた信号を出力する水平傾斜センサと、
前記ミラーの垂直方向への傾斜角に応じた信号を出力する垂直傾斜センサと、
前記水平傾斜センサの出力信号に基づいて前記ミラーの水平方向への振れ角である水平振れ角を求め、前記水平振れ角が所定の範囲内であるか否かを判定する水平振れ角判定部と、
前記垂直傾斜センサの出力信号の変化率を求め、前記変化率が所定の範囲内であるか否かを判定する変化率判定部と、
前記水平振れ角判定部及び前記変化率判定部の判定結果に基づいて、前記光源部によるレーザ光の出力を制御するレーザ出力制御部と、
を有する光走査装置。
【請求項2】
前記レーザ出力制御部は、前記水平振れ角判定部により前記水平振れ角が所定の範囲内であると判定され、かつ前記変化率判定部により前記変化率が所定の範囲内であると判定された場合に、前記光源部によるレーザ光の出力を開始させる請求項1に記載の光走査装置。
【請求項3】
前記レーザ出力制御部は、前記光源部によりレーザ光の出力されている場合に、少なくとも前記変化率判定部により前記変化率が所定の範囲内でないと判定されたことに応じて、前記光源部によるレーザ光の出力を停止させる請求項1又は2に記載の光走査装置。
【請求項4】
前記水平傾斜センサの出力信号に基づいて前記ミラーが水平方向に共振しているか否かを判定する共振判定部と、
前記垂直傾斜センサの出力信号に基づいて前記ミラーの垂直方向への振れ角である垂直振れ角を求め、前記垂直振れ角が所定の範囲内であるか否かを判定する垂直振れ角判定部と、
前記垂直傾斜センサの出力信号に基づいて不要共振成分を検出し、検出した不要共振成分が所定値以下であるか否かを判定する不要共振成分判定部と、
をさらに有し、
前記レーザ出力制御部は、前記水平振れ角判定部、前記変化率判定部、前記共振判定部、前記垂直振れ角判定部、及び前記不要共振成分判定部の判定結果に基づいて、前記光源部によるレーザ光の出力を制御する請求項1に記載の光走査装置。
【請求項5】
レーザ光を出力する光源部と、
前記光源部から出力されたレーザ光を反射するミラーと、
前記ミラーを水平方向に共振駆動し、垂直方向に非共振駆動するミラー駆動部と、
前記ミラーの水平方向への傾斜角に応じた信号を出力する水平傾斜センサと、
前記ミラーの垂直方向への傾斜角に応じた信号を出力する垂直傾斜センサと、
を有する光走査装置の制御方法であって、
前記水平傾斜センサの出力信号に基づいて前記ミラーの水平方向への振れ角である水平振れ角を求め、前記水平振れ角が所定の範囲内であるか否かを判定する水平振れ角判定処理と、前記垂直傾斜センサの出力信号の変化率を求め、前記変化率が所定の範囲内であるか否かを判定する変化率判定処理とを行い、
前記水平振れ角判定処理及び前記変化率判定処理の判定結果に基づいて、前記光源部によるレーザ光の出力を制御する光走査装置の制御方法。
【請求項6】
前記水平振れ角判定処理により前記水平振れ角が所定の範囲内であると判定され、かつ前記変化率判定処理により前記変化率が所定の範囲内であると判定された場合に、前記光源部によるレーザ光の出力を開始させる請求項5に記載の光走査装置の制御方法。
【請求項7】
前記光源部によりレーザ光の出力されている場合に、少なくとも前記変化率判定処理により前記変化率が所定の範囲内でないと判定されたことに応じて、前記光源部によるレーザ光の出力を停止させる請求項5又は6に記載の光走査装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光走査装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、ミラーを水平回転軸及び垂直回転軸の周りに揺動させて、レーザ光を二次元的に走査する光走査装置が知られている。このような光走査装置として、ミラーを、水平方向には共振駆動し、垂直方向には非共振駆動するものがある。共振駆動には正弦波形の駆動電圧が用いられ、非共振駆動には鋸歯状波形の駆動電圧が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような光走査装置では、起動時等においてミラーの揺動による振れ角が十分な大きさに達していない場合にミラーへのレーザ光の出力を開始すると、光走査装置により操作されるレーザ光が狭い範囲に集中して照射される危険性がある。このため、ミラーの振れ角が十分な大きさに達した後、ミラーへのレーザ光の出力を開始することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5659056号
【文献】特許第4946964号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に記載の光走査装置は、ミラーを水平方向及び垂直方向に共振駆動するものであり、特許文献1に記載の光走査装置ように水平方向には共振駆動し、垂直方向には非共振駆動するものではない。
【0006】
一般に、鋸歯状波形の駆動電圧を用いた非共振駆動では、正弦波形の駆動電圧を用いた共振駆動の場合よりもミラーの揺動周期が長い。振れ角を検出するには一周期分の検出データが必要であるので、非共振駆動による振れ角が十分な大きさに達していないことを検出するには、共振駆動の場合よりも長い時間が要される。このため、非共振駆動の場合には、レーザ光の出力開始又は停止を適切なタイミングで行うことは困難である。このように、振れ角に基づく制御では、例えば、光走査装置の動作中に、何らかの不具合により非共振駆動が停止した場合に、迅速にレーザ光の出力を停止させることはできない。
【0007】
開示の技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、水平方向に共振駆動され、垂直方向に非共振駆動される光走査装置において、安全性を高めることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示の技術は、レーザ光を出力する光源部と、光源部から出力されたレーザ光を反射するミラーと、ミラーを水平方向に共振駆動し、垂直方向に非共振駆動するミラー駆動部と、ミラーの水平方向への傾斜角に応じた信号を出力する水平傾斜センサと、ミラーの垂直方向への傾斜角に応じた信号を出力する垂直傾斜センサと、水平傾斜センサの出力信号に基づいてミラーの水平方向への振れ角である水平振れ角を求め、水平振れ角が所定の範囲内であるか否かを判定する水平振れ角判定部と、垂直傾斜センサの出力信号の変化率を求め、変化率が所定の範囲内であるか否かを判定する変化率判定部と、水平振れ角判定部及び変化率判定部の判定結果に基づいて、光源部によるレーザ光の出力を制御するレーザ出力制御部とを有する光走査装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、水平方向に共振駆動され、垂直方向に非共振駆動される光走査装置において、安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態の光走査装置の構成を示す図である。
図2】光走査部の構成を示す図である。
図3】水平駆動信号及び垂直駆動信号の一例を示す図である。
図4】駆動状態判定部の構成を例示する図である。
図5】水平傾斜センサの出力信号を例示する図である。
図6】第1水平駆動信号と水平傾斜センサの出力信号とを例示する図である。
図7】垂直傾斜センサの出力信号を例示する図である。
図8】垂直傾斜センサの出力信号を例示する図である。
図9】第1垂直駆動信号と、不要共振成分が重畳された場合における垂直傾斜センサの出力信号を例示する図である。
図10】不要共振成分判定部の具体的な構成を例示する図である。
図11】不要共振成分が重畳された垂直動作波形と第1及び第2の相関値とを例示する図である。
図12】レーザ出力制御を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
以下に、図面を参照して第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態の光走査装置の構成を示す図である。
【0012】
本実施形態の光走査装置1は、光走査制御部10と、光源部20と、温度センサ30、光走査部40とを有する。以下に、各部について説明する。
【0013】
光走査制御部10は、システムコントローラ11と、ミラー駆動回路13と、レーザ駆動回路14と、補償回路15、駆動状態判定部16とを有する。光走査制御部10は、光源部20と、光走査部40とを制御する。
【0014】
システムコントローラ11は、ミラー駆動回路13に対し、光走査部40の有するミラーの揺動を制御するための制御信号を供給する。また、システムコントローラ11は、デジタルの映像信号をレーザ駆動回路14に供給する。
【0015】
ミラー駆動回路13は、システムコントローラ11からの制御信号に基づいて、光走査部40に対し、後述するミラーを水平方向に駆動して水平揺動軸周りに揺動させるための水平駆動信号と、ミラーを垂直方向に駆動して垂直揺動軸周りに揺動させるための垂直駆動信号とを供給するミラー駆動部である。
【0016】
レーザ駆動回路14は、システムコントローラ11からの映像信号に基づいて、光源部20に、レーザを駆動させるためのレーザ駆動信号を供給する。
【0017】
補償回路15は、光走査部40において、ミラーを垂直方向に駆動させた際のミラーの垂直位置に応じて発生する水平方向の位相のずれを補償する。この水平方向の位相ずれは、ミラー駆動部がミラーを水平方向に駆動する水平駆動周波数が水平共振周波数からずれることによって発生する。この水平方向の位相ずれが生じると、レーザ光を水平方向に走査する際の、往路における照射開始位置(又は終了位置)と、復路における照射終了位置(又は開始位置)にずれが生じて、投影画像が劣化する。
【0018】
補償回路15は、垂直位置に応じて予め決められた固定値を用いて補償してもよいし、位相ずれの値をミラー駆動中に算出して補償してもよい。
【0019】
駆動状態判定部16は、光走査部40が有する垂直傾斜センサ及び水平傾斜センサから出力される出力信号(検出信号)に基づいて、ミラーの駆動状態を判定する。システムコントローラ11は、駆動状態判定部16により判定されるミラーの駆動状態の判定結果に基づいて、光源部20のレーザ出力制御を行う。
【0020】
光源部20は、LDモジュール21、減光フィルタ22を有する。LDモジュール21は、レーザ21R、レーザ21G、レーザ21Bを有する。
【0021】
レーザ21R、21G、21Bは、システムコントローラ11から供給されたレーザ駆動電流に基づいて、レーザ光を出射する。レーザ21Rは、例えば、赤色半導体レーザであり、波長λR(例えば、640nm)の光を出射する。レーザ21Gは、例えば、緑色半導体レーザであり、波長λG(例えば、530nm)の光を出射する。レーザ21Gは、例えば、青色半導体レーザであり、波長λB(例えば、445nm)の光を出射する。レーザ21R、21G、21Bから出射された各波長の光は、ダイクロイックミラー等により合成され、減光フィルタ22により所定の光量に減光されて、光走査部40に入射される。
【0022】
温度センサ30は、光走査装置1の周囲の温度を検出するためのセンサであり、例えば、サーミスタ等により実現されても良い。
【0023】
光走査部40は、ミラー駆動回路13から供給される水平及び垂直駆動信号に応じて、ミラーを水平方向及び垂直方向に駆動させる。光走査部40では、これにより、入射されるレーザ光の反射方向を変更して、レーザ光による光走査を行い、スクリーン等に画像を投影する。
【0024】
図2は、光走査部40の構成を示す図である。光走査部40は、例えば圧電素子によりミラー110を駆動させるMEMSである。
【0025】
光走査部40は、ミラー110と、ミラー支持部120と、捻れ梁130A、130Bと、連結梁140A、140Bと、第1の駆動梁150A、150Bと、可動枠160と、第2の駆動梁170A、170Bと、固定枠180とを有する。また、第1の駆動梁150A、150Bは、それぞれ駆動源151A、151Bを有する。また、第2の駆動梁170A、170Bは、それぞれ駆動源171A、171Bを有する。第1の駆動梁150A、150B、第2の駆動梁170A、170Bは、ミラー110を上下又は左右に揺動してレーザ光を走査するアクチュエータとして機能する。
【0026】
ミラー支持部120には、ミラー110の円周に沿うようにスリット122が形成されている。スリット122により、ミラー支持部120を軽量化しつつ捻れ梁130A、130Bによる捻れをミラー110へ伝達することができる。
【0027】
光走査部40において、ミラー支持部120の上面にミラー110が支持され、ミラー支持部120は、両側にある捻れ梁130A、130Bの端部に連結されている。捻れ梁130A、130Bは、揺動軸を構成し、軸方向に延在してミラー支持部120を軸方向両側から支持している。捻れ梁130A、130Bが捻れることにより、ミラー支持部120に支持されたミラー110が揺動し、ミラー110に照射された光の反射光を走査させる動作を行う。捻れ梁130A、130Bは、それぞれが連結梁140A、140Bに連結支持され、第1の駆動梁150A、150Bに連結されている。
【0028】
第1の駆動梁150A、150B、連結梁140A、140B、捻れ梁130A、130B、ミラー支持部120及びミラー110は、可動枠160によって外側から支持されている。第1の駆動梁150A、150Bは、可動枠160にそれぞれの一方の側が支持されている。第1の駆動梁150Aの他方の側は内周側に延びて連結梁140A、140Bと連結している。第1の駆動梁150Bの他方の側も同様に、内周側に延びて連結梁140A、140Bと連結している。
【0029】
第1の駆動梁150A、150Bは、捻れ梁130A、130Bと直交する方向に、ミラー110及びミラー支持部120を挟むように、対をなして設けられている。第1の駆動梁150A、150Bの上面には、駆動源151A、151Bがそれぞれ形成されている。駆動源151A、151Bは、第1の駆動梁150A、150Bの上面の圧電素子の薄膜(以下「圧電薄膜」ともいう。)の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。駆動源151A、151Bは、上部電極と下部電極に印加する駆動電圧に応じて伸長したり縮小したりする。
【0030】
このため、第1の駆動梁150Aと第1の駆動梁150Bとで電位が反転した駆動電圧を交互に印加すれば、ミラー110の左側と右側で第1の駆動梁150Aと第1の駆動梁150Bとが上下反対側に交互に振動する。これにより、捻れ梁130A、130Bを揺動軸又は回転軸として、ミラー110を軸周りに揺動させることができる。
【0031】
ミラー110が捻れ梁130A、130Bの軸周りに揺動する方向を、以後、水平方向と呼ぶ。つまり、本実施形態の第1の駆動梁150Aと第1の駆動梁150Bは、捻れ梁130A、130Bの捻れ変形させることで、ミラー110を水平方向(第1方向)に揺動させる。例えば第1の駆動梁150A、150Bによる水平駆動には、共振振動が用いられ、高速にミラー110を揺動駆動することができる。
【0032】
また、可動枠160の外部には、第2の駆動梁170A、170Bの一端が連結されている。第2の駆動梁170A、170Bは、可動枠160を左右両側から挟むように、対をなして設けられている。そして、第2の駆動梁170A、170Bは、可動枠160を両側から支持すると共に、光反射面の中心を通る所定の軸周りに揺動させる。第2の駆動梁170Aは、第1の駆動梁150Aと平行に延在する複数個(例えば偶数個)の矩形梁の各々が、隣接する矩形梁と端部で連結され、全体としてジグザグ状の形状を有する。
【0033】
そして、第2の駆動梁170Aの他端は、固定枠180の内側に連結されている。第2の駆動梁170Bも同様に、第1の駆動梁150Bと平行に延在する複数個(例えば偶数個)の矩形梁の各々が、隣接する矩形梁と端部で連結され、全体としてジグザグ状の形状を有する。そして、第2の駆動梁170Bの他端は、固定枠180の内側に連結されている。
【0034】
第2の駆動梁170A、170Bの上面には、それぞれ曲線部を含まない矩形単位ごとに駆動源171A、171Bが形成されている。駆動源171Aは、第2の駆動梁170Aの上面の圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。駆動源171Bは、第2の駆動梁170Bの上面の圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。
【0035】
第2の駆動梁170A、170Bは、矩形単位ごとに隣接している駆動源171A、171B同士で、電位が反転した駆動電圧を印加することにより、隣接する矩形梁を上下反対方向に反らせ、各矩形梁の上下動の蓄積を可動枠160に伝達する。
【0036】
第2の駆動梁170A、170Bは、この動作により、平行方向と直交する方向である垂直方向にミラー110を揺動させる。つまり、第2の駆動梁170A、170Bは、ミラー110を垂直方向に揺動させる垂直梁である。言い換えれば、本実施形態の第2の駆動梁170A、170Bは、自身を曲げて変形させることで、ミラー110を垂直方向(第2方向)に揺動させる。例えば第2の駆動梁170A、170Bによる垂直駆動には、非共振振動を用いることができる。
【0037】
駆動源171Aは、可動枠160側から右側に向かって並ぶ駆動源171A1、171A2、171A3、171A4、171A5及び171A6を含む。また、駆動源171Bは、可動枠160側から左側に向かって並ぶ駆動源171B1、171B2、171B3、171B4、171B5及び171B6を含む。
【0038】
駆動源151Aの上部電極及び下部電極に駆動電圧を印加する駆動配線は、固定枠180に設けられた端子群190Aに含まれる所定の端子と接続されている。また、駆動源151Bの上部電極及び下部電極に駆動電圧を印加する駆動配線は、固定枠180に設けられた端子群190Bに含まれる所定の端子と接続されている。また、駆動源171Aの上部電極及び下部電極に駆動電圧を印加する駆動配線は、固定枠180に設けられた端子群190Aに含まれる所定の端子と接続されている。また、駆動源171Bの上部電極及び下部電極に駆動電圧を印加する駆動配線は、固定枠180に設けられた端子群190Bに含まれる所定の端子と接続されている。
【0039】
また、光走査部40は、駆動源151A、151Bに駆動電圧が印加されてミラー110が水平方向に遥動している状態におけるミラー110の水平方向への傾斜角に応じた信号を出力する水平傾斜センサ192を有する。水平傾斜センサ192は、圧電センサにより構成されており、連結梁140Bに配置されている。
【0040】
また、光走査部40は、駆動源171A、171Bに駆動電圧が印加されてミラー110が垂直方向に遥動している状態におけるミラー110の垂直方向への傾斜角に応じた信号を出力する垂直傾斜センサ196を有する。垂直傾斜センサ196は、圧電素子により構成されており、第2の駆動梁170Aの有する矩形梁の一つに配置されている。
【0041】
水平傾斜センサ192は、ミラー110の水平方向への傾斜に伴い、捻れ梁130Bから伝達される連結梁140Bの変位に対応する信号を出力する。垂直傾斜センサ196は、ミラー110の垂直方向への傾斜に伴い、第2の駆動梁170Aのうち垂直傾斜センサ196が設けられた矩形梁の変位に対応する信号を出力する。
【0042】
水平傾斜センサ192及び垂直傾斜センサ196を構成する圧電センサは、圧電薄膜の上面に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。水平傾斜センサ192を構成する圧電センサの上部電極及び下部電極から引き出されたセンサ配線は、固定枠180に設けられた端子群190Bに含まれる所定の端子と接続されている。また、垂直傾斜センサ196を構成する圧電センサの上部電極及び下部電極から引き出されたセンサ配線は、固定枠180に設けられた端子群190Aに含まれる所定の端子と接続されている。
【0043】
図3は、ミラー駆動回路13により生成される水平駆動信号及び垂直駆動信号の一例を示す図である。図3(A)は、水平駆動信号の一例を示す。図3(B)は、垂直駆動信号の一例を示す。
【0044】
水平駆動信号は、駆動源151Aに印加される第1水平駆動信号AHpと、駆動源151Bに印加される第2水平駆動信号AHnとからなる。例えば、第1水平駆動信号AHp及び第2水平駆動信号AHnは、共に同一の周期及び振幅を有する正弦波である。第2水平駆動信号AHnは、第1水平駆動信号AHpに対して位相が半周期ずれている。すなわち、第1水平駆動信号AHpと第2水平駆動信号AHnとは、中間電位に対して電位が反転した関係にある。
【0045】
ミラー110は、第1水平駆動信号AHpと第2水平駆動信号AHnとの電位差に応じて駆動され、水平方向に揺動する。ミラー110の水平方向への振れ角は、第1水平駆動信号AHp及び第2水平駆動信号AHnの振幅に対応する。
【0046】
垂直駆動信号は、駆動源171Aに印加される第1垂直駆動信号AVpと、駆動源171Bに印加される第2垂直駆動信号AVnとからなる。例えば、第1垂直駆動信号AVp及び第2垂直駆動信号AVnは、共に同一の周期及び振幅を有する鋸歯状波形である。第1垂直駆動信号AVpと第2垂直駆動信号AVnとは、中間電位に対して電位が反転した関係にある。
【0047】
ミラー110は、第1垂直駆動信号AVpと第2垂直駆動信号AVnとの電位差に応じて駆動され、垂直方向に揺動する。ミラー110の垂直方向への振れ角は、第1垂直駆動信号AVp及び第2垂直駆動信号AVnの振幅に対応する。
【0048】
次に、駆動状態判定部16の構成について説明する。図4は、駆動状態判定部16の構成を例示する図である。駆動状態判定部16は、水平駆動状態判定部50と、垂直駆動状態判定部60とを有する。駆動状態判定部16は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせのいずれの構成であってもよい。
【0049】
水平駆動状態判定部50は、水平振れ角判定部51と、共振判定部52とを含む。垂直駆動状態判定部60は、変化率判定部61と、垂直振れ角判定部62と、不要共振成分判定部63とを含む。
【0050】
水平振れ角判定部51は、水平傾斜センサ192から出力される出力信号SHに基づいてミラー110の水平方向への振れ角θ(水平振れ角)を検出し、振れ角θが所定の範囲内であるか否かを判定する。出力信号SHは、ミラー110の水平方向への傾斜角を表す信号である。
【0051】
図5は、水平傾斜センサ192の出力信号SHを例示する図である。図5に示すように、振れ角θは、出力信号SHの最大値と最小値との差に対応する値である。水平振れ角判定部51は、少なくとも一周期分の出力信号SHに基づいて振れ角θを検出すればよい。
【0052】
具体的には、水平振れ角判定部51は、検出した振れ角θが、下限値θmin以上、上限値θmax以内の範囲内である場合には正常と判定し、当該範囲外である場合には異常と判定する。
【0053】
共振判定部52は、ミラー駆動回路13が光走査装置1に供給する水平駆動信号と、水平傾斜センサ192の出力信号SHとの位相差が90°に対応する値であるか否かを検出することにより、ミラー110が水平方向に共振しているか否かを判定する。
【0054】
図6は、第1水平駆動信号AHpと水平傾斜センサ192の出力信号SHとを例示する図である。共振判定部52は、例えば、第1水平駆動信号AHpと水平傾斜センサ192の出力信号SHとの時間差δを求め、この時間差δが90°の位相差に対応する値(周波数をfhとした場合には、1/(4fh))である場合には、ミラー110が水平方向に共振駆動された状態(正常)であると判定する。
【0055】
変化率判定部61は、垂直傾斜センサ196から出力される出力信号SVに基づいて出力信号SVの変化率Rを検出し、変化率Rが所定の範囲内であるか否かを判定する。出力信号SVは、ミラー110の垂直方向への傾斜角を表す信号である。
【0056】
図7は、垂直傾斜センサ196の出力信号SVを例示する図である。変化率Rは、微小時間Δtにおける出力信号SVの変化量ΔV、すなわち微分値(ΔV/Δt)である。
【0057】
変化率判定部61は、微小時間Δtごとに変化率を求め、変化率Rが所定の範囲内である場合には正常と判定し、当該範囲外である場合には異常と判定する。なお、変化率判定部61は、少なくとも垂直走査期間内において変化率Rを求めて判定を行う。垂直走査期間内と垂直走査期間外とで垂直駆動信号の傾きが異なるので、変化率判定部61は、垂直走査期間外においても変化率Rの算出及び判定を行う場合には、判定基準である所定の範囲を変更する。
【0058】
垂直振れ角判定部62は、垂直傾斜センサ196の出力信号SVに基づいてミラー110の垂直方向への振れ角ψ(垂直振れ角)を検出し、振れ角ψが所定の範囲内であるか否かを判定する。
【0059】
図8は、垂直傾斜センサ196の出力信号SVを例示する図である。図8に示すように、振れ角ψは、出力信号SVの最大値と最小値との差に対応する値である。垂直振れ角判定部62は、少なくとも一周期分の出力信号SVに基づいて振れ角ψを検出すればよい。
【0060】
具体的には、垂直振れ角判定部62は、検出した振れ角ψが、下限値ψmin以上、上限値ψmax以内の範囲内である場合には正常と判定し、当該範囲外である場合には異常と判定する。
【0061】
不要共振成分判定部63は、ミラー110の垂直方向への動作波形に重畳される不要共振成分を検出し、この不要共振成分が所定値以下であるか否かを判定する。不要共振成分とは、ミラー110が垂直揺動軸周りに共振する成分であり、いわゆるリンギングである。リンギングが発生すると、光走査装置1を用いて画像表示を行った場合、横縞が発生して画質が劣化する。
【0062】
図9は、第1垂直駆動信号AVpと、不要共振成分が重畳された場合における垂直傾斜センサ196の出力信号SVを例示する図である。
【0063】
図10は、不要共振成分判定部63の具体的な構成を例示する図である。不要共振成分判定部63は、フィルタ70と、正弦波信号生成部71と、余弦波信号生成部72と、乗算器73,74と、アキュムレータ75,76と、判定部77とを有する。
【0064】
フィルタ70は、垂直傾斜センサ196の出力信号SVをフィルタ処理することによって、不要共振成分を有する検出信号Sを出力する。例えば、フィルタ70は、不要共振成分以外の成分が抑制されるように、垂直傾斜センサ196の出力信号SVを低域通過フィルタ又は帯域除去フィルタでフィルタ処理する。
【0065】
正弦波信号生成部71は、不要共振成分の周波数と同一又は近傍の周波数を有する周期信号の一つである正弦波信号(sin波)を生成する。余弦波信号生成部72は、不要共振成分の周波数と同一又は近傍の周波数を有する周期信号の一つである余弦波信号(cos波)を生成する。
【0066】
乗算器73は、正弦波信号と検出信号Sとの積を算出して出力する。乗算器74は、余弦波信号と検出信号Sとの積を算出して出力する。
【0067】
アキュムレータ75は、乗算器73から出力される積を積算し、その積算値を第1の相関値として出力する。アキュムレータ76は、乗算器74から出力される積を積算し、その積算値を第2の相関値として出力する。アキュムレータ75,76により計算される各積算値は、鋸歯形状の垂直駆動信号の一駆動周期T毎にリセットされる。
【0068】
判定部77は、第1の相関値と第2の相関値とが共に所定の閾値以下である場合には、不要共振成分が所定値以下(正常)であると判定し、第1の相関値と第2の相関値とのうち少なくとも一方が閾値を超える場合には、不要共振成分が所定値より大きい(異常)と判定する。
【0069】
図11(A)は、不要共振成分が重畳された垂直動作波形の一駆動周期T毎の変化を例示する図である。図11(B)は、第1及び第2の相関値の一駆動周期T毎の変化を例示する図である。このように、アキュムレータ75,76により算出される第1及び第2の相関値は、不要共振成分の減少に伴って減少する。
【0070】
次に、システムコントローラ11による光源部20のレーザ出力制御について説明する。システムコントローラ11は、レーザ出力制御部として機能する。
【0071】
図12は、駆動状態判定部16の判定結果に基づくレーザ出力制御を説明するフローチャートである。ステップS10において、システムコントローラ11は、図示しない操作部により電源オンや動作開始指示がなされたかを判定し、当該指示がなされたと判定すると(YES判定)、処理をステップS11に移行する。
【0072】
ステップS11において、システムコントローラ11は、ミラー駆動回路13を介して、光走査部40に水平駆動信号及び垂直駆動信号を供給することにより、ミラー110の水平駆動及び垂直駆動を開始させる。ステップS12において、システムコントローラ11は、駆動状態判定部16の判定結果に基づき、ミラー110の動作が安定状態であるか否かを判定する。具体的には、システムコントローラ11は、水平振れ角判定部51、共振判定部52、変化率判定部61、垂直振れ角判定部62、及び不要共振成分判定部63による判定結果がすべて正常である場合に、ミラー110の動作が安定状態であると判定する(ステップS12:YES)。一方、システムコントローラ11は、水平振れ角判定部51、共振判定部52、変化率判定部61、垂直振れ角判定部62、及び不要共振成分判定部63による判定結果のうち少なくとも1つが正常でない場合には、ミラー110の動作が安定状態でないと判定する(ステップS12:NO)。
【0073】
システムコントローラ11は、ミラー110の動作が安定するまでの間判定を繰り返し、動作が安定すると、処理をステップS13に移行する。ステップS13では、システムコントローラ11は、ミラー110の垂直走査方向に関する初期位置(垂直初期位置)に達したか否かを判定する。システムコントローラ11は、垂直初期位置の判定を繰り返し、垂直初期位置に達した場合に(ステップS13:YES)、処理をステップS14に移行する。なお、ステップS13の垂直初期位置の判定は、必須ではなく省略してもよい。
【0074】
ステップS14において、システムコントローラ11は、レーザ駆動回路14を介して、光源部20にレーザ駆動信号を供給することにより、レーザ光の出力を開始させる。システムコントローラ11は、レーザ光の出力開始後においてもミラー110の動作が安定状態であるか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15における判定方法は、ステップS12と同様である。
【0075】
システムコントローラ11は、水平振れ角判定部51、共振判定部52、変化率判定部61、垂直振れ角判定部62、及び不要共振成分判定部63による判定結果がすべて正常(動作が安定状態)であると判定した場合には(ステップS15:YES)、処理をステップS16に移行する。ステップS16において、システムコントローラ11は、図示しない操作部により電源オフや動作終了指示がなされたかを判定し、当該指示がなされていないと判定した場合には(NO判定)、処理をステップS15に戻す。一方、システムコントローラ11は、電源オフや動作終了指示がなされたと判定した場合には(YES判定)、処理をステップS17に移行する。
【0076】
ステップS15において、システムコントローラ11は、水平振れ角判定部51、共振判定部52、変化率判定部61、垂直振れ角判定部62、及び不要共振成分判定部63による判定結果のうち少なくとも1つが正常でない(動作が安定状態でない)と判定した場合には、ミラー110の動作が安定状態でないと判定した場合には(ステップS15:NO)、処理をステップS17に移行する。
【0077】
ステップS17において、システムコントローラ11は、レーザ駆動回路14を介して、光源部20によるレーザ光の出力を停止させる。
【0078】
以上のように、本実施形態に係る光走査装置1によれば、ミラー110の動作が安定していない状態でレーザ光の出力が行われることが防止される。例えば、不具合等によりミラー110が動作していない場合や振れ角が小さい場合にレーザ光の出力が行われると、光走査装置1によりレーザ光が狭い範囲に集中して照射されるスポット照射の危険性があるが、光走査装置1によればミラー110の動作が安定した状態でレーザ光が出力されるので、上記のような危険性は回避される。
【0079】
また、光走査装置1によれば、レーザ光の出力開始後においてもミラー110の動作が安定状態であるか否かを判定し、動作が安定状態でない場合にはレーザ光の出力を停止させるので、レーザ光の出力開始後における上記危険性も回避することが可能である。
【0080】
また、光走査装置1によれば、ミラー110の垂直方向への非共振駆動について、垂直動作波形の変化率Rを1つの条件として動作状態を判定している。垂直方向への振れ角ψを求めるには、一駆動周期T(例えば、駆動周波数が60Hzである場合は16.67ms)分の波形データが必要であり、振れ角ψの算出には時間が要されるが、変化率Rは短時間で求めることができる。このため、ミラー110の動作状態の判定に、垂直動作波形の変化率Rを含めることで、不具合によりミラー110が停止している場合等において、不具合を短時間で検知してレーザ出力を停止させることができ、安全性をより高めることができる。
【0081】
また、光走査装置では、ミラーの動作が安定状態である場合の駆動周波数と、起動時の駆動周波数の初期値にかい離がある場合、過渡的に最適な駆動周波数をサーチする動作が行われる。この間は駆動周波数が変動するため、水平方向へのミラーの振れ角が変動してしまう。また、このとき、動作が安定するまでの間は、水平方向と垂直方向の振れ角の比(アスペクト比)が仕様の範囲外になる可能性がある。また、水平駆動周波数が変わると、水平位相ずれの特性も変わり、ミラーの動作が安定するまでは、光走査装置から、位相ずれによりボケが生じた低品質の画像が出力される可能性がある。また、垂直方向の不要共振が抑圧されるまでは、画像は粗密(リンギング)が生じた低品質の画像を出力してしまう。本実施形態に係る光走査装置1では、ミラー110の動作状態が安定するまではレーザ光の出力を行わないので、低品質の画像を出力することを防止することができる。
【0082】
なお、上記実施形態では、水平駆動状態判定部50には、水平振れ角判定部51及び共振判定部52が含まれ、垂直駆動状態判定部60には、変化率判定部61、垂直振れ角判定部62、及び不要共振成分判定部63が含まれているが、少なくとも水平駆動状態判定部50に水平振れ角判定部51が含まれ、垂直駆動状態判定部60に変化率判定部61が含まれていればよい。
【0083】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0084】
1 光走査装置、10 光走査制御部、11 システムコントローラ、13 ミラー駆動回路、14 レーザ駆動回路、16 駆動状態判定部、20 光源部、21 LDモジュール、40 光走査部、50 水平駆動状態判定部、51 水平振れ角判定部、52 共振判定部、60 垂直駆動状態判定部、61 変化率判定部、62 垂直振れ角判定部、63 不要共振成分判定部、110 ミラー、120 ミラー支持部、180 固定枠、190A,190B 端子群、192 水平傾斜センサ、196 垂直傾斜センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12