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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-15
(45)【発行日】2022-11-24
(54)【発明の名称】ラミネートパルプ容器の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B31B 50/74 20170101AFI20221116BHJP
   B32B 37/16 20060101ALI20221116BHJP
   B32B 5/02 20060101ALI20221116BHJP
   B29C 63/02 20060101ALI20221116BHJP
   B31B 120/40 20170101ALN20221116BHJP
   B31B 120/50 20170101ALN20221116BHJP
【FI】
B31B50/74
B32B37/16
B32B5/02 Z
B29C63/02
B31B120:40
B31B120:50
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020080305
(22)【出願日】2020-04-30
(65)【公開番号】P2021172065
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2021-09-03
(73)【特許権者】
【識別番号】390007537
【氏名又は名称】株式会社ケーピープラテック
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】特許業務法人 大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大西 一成
【審査官】沖 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-238759(JP,A)
【文献】特開2002-030600(JP,A)
【文献】特開昭58-049226(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31B 20/40
B31B 20/50
B31B 50/74
B29C 63/02
B32B 5/02
B32B 37/16
B31B 120/40
B31B 120/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルプ繊維によって抄造された凹状の容器本体の内面及び外面にそれぞれ対応するラミネートフィルムが貼り付けられたラミネートパルプ容器の製造方法であって、
前記容器本体の前記内面及び前記外面のいずれか一方の面に対応する前記ラミネートフィルムを、前記容器本体を介して前記一方の面に吸着して貼り付ける吸着貼付工程と、
前記容器本体の他方の面に対応する前記ラミネートフィルムを成形し、前記吸着貼付工程の後に、成形後の前記ラミネートフィルムを前記他方の面に貼り付ける成形貼付工程とを含み、
前記吸着貼付工程において、前記容器本体を所定の第1型材に保持して、前記第1型材に嵌合可能な第2型材と前記容器本体との間に前記ラミネートフィルムを配置し、前記第1型材及び前記第2型材を嵌合させて、前記ラミネートフィルムを前記容器本体に貼り付けた後、前記容器本体を前記第2型材に吸着させて前記第1型材から取り外し、
前記成形貼付工程において、前記容器本体を前記第2型材に吸着させたまま、前記ラミネートフィルムを前記第1型材に吸着させて成形し、成形後の前記ラミネートフィルムを前記第1型材に、前記容器本体を前記第2型材にそれぞれ保持して、前記第1型材と前記第2型材とを嵌合させることによって、成形後の前記ラミネートフィルムを前記容器本体の前記他方の面に押し付けて貼り付け
前記成形貼付工程において、成形後の前記ラミネートフィルムは、前記第1型材と前記第2型材とが嵌合されるまで、前記第1型材に吸着されて保持された状態で維持されるラミネートパルプ容器の製造方法。
【請求項2】
前記ラミネートフィルムには接着剤が塗布され、前記吸着貼付工程及び前記成形貼付工程において、前記ラミネートフィルムと前記容器本体とが接着される請求項1に記載のラミネートパルプ容器の製造方法。
【請求項3】
前記接着剤は前記吸着貼付工程において前記ラミネートフィルムの前記第1型材の側の面に塗布され、前記成形貼付工程において前記ラミネートフィルムの前記第2型材の側の面に塗布されることを特徴とする請求項2に記載のラミネートパルプ容器の製造方法。
【請求項4】
前記第1型材には弾性部材が設けられ、前記成形貼付工程において、前記弾性部材によって前記ラミネートフィルムが前記容器本体に押し付けられる請求項1~請求項3のいずれか1つの項に記載のラミネートパルプ容器の製造方法。
【請求項5】
前記吸着貼付工程において、前記容器本体の前記内面に前記ラミネートフィルムが貼り付けられ、前記成形貼付工程におって、前記容器本体の前記外面に前記ラミネートフィルムが貼り付けられる請求項1~請求項4のいずれか1つの項に記載のラミネートパルプ容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品の収容等に用いられるラミネートパルプ容器の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パルプ層とプラスチック層とが積層された積層体からなるラミネートパルプ容器の製造方法が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1の製造方法では、まず、パルプ層がパルプ繊維を含む原料液から収容物を収容可能な凹部を備えた形状に抄造される。その後、ラミネートフィルムを凹部内面に沿うように配置し、パルプ層を外面から排気して、ラミネートフィルムをパルプ層に密着させる。更に、フィルムをパルプ層に接着させることで、ラミネートパルプ容器が完成する。凹部内面にプラスチック層を設けることで、凹部内面に耐水性や耐油性を持たせることができ、凹部内に食品等の収容が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-30925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の方法によって製造されたラミネートパルプ容器では外面にラミネートフィルムが設けられていないため、パルプ層が外面に露出している。そのため、ラミネートパルプ容器を上下に2つ重ねた場合、上側の容器のパルプ層に含まれるパルプ繊維が下側の容器の凹部に設けられたプラスチック層表面に移る虞がある。このようなパルプ繊維の移動はプラスチック層表面の清浄性を低下させるため、パルプ層の外面にもラミネートフィルムを接着することが望ましい。
【0005】
そこで、特許文献1に記載された方法に従って、凹部内面にラミネートフィルムを貼り付けた後、新たにラミネートフィルムをパルプ層の外面に沿うように配置し、パルプ層を凹部内面から排気して、ラミネートフィルムをパルプ層の外面に密着させることが考えられる。しかしながら、ラミネートフィルムは通気性が乏しいため、凹部内面にラミネートフィルムを貼り付けた後、パルプ層を凹部内面から排気することが難しく、パルプ層の外面にラミネートフィルムを貼り付けることが容易ではない。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、容器の両面にラミネートフィルムの貼付が可能なラミネートパルプ容器の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、パルプ繊維によって抄造された凹状の容器本体(10)の内面(10A)及び外面(10B)にそれぞれ対応するラミネートフィルム(12)が貼り付けられたラミネートパルプ容器の製造方法(1)であって、前記容器本体の前記内面及び前記外面のいずれか一方の面に対応する前記ラミネートフィルムを、前記容器本体を介して前記一方の面に吸着して貼り付ける吸着貼付工程(ST1~ST4)と、前記容器本体の他方の面に対応する前記ラミネートフィルムを成形し、前記吸着貼付工程の後に、成形後の前記ラミネートフィルムを前記他方の面に貼り付ける成形貼付工程(ST5~ST9)とを含む。
【0008】
この構成によれば、容器本体の一方側の面にラミネートフィルムを吸着して貼り付けた後、他方側の面に成形後のラミネートフィルムが貼り付けられる。これにより、容器本体の他方側の面にラミネートフィルムを貼り付けるときには容器本体を介して排気して成形する必要がない。これにより、一方側の面にラミネートフィルムの貼付された状態であっても、他方側の面に貼り付けられるべきラミネートフィルムの成形が可能となるため、容器の両面にラミネートフィルムを貼り付けることができる。
【0009】
上記実施形態において、より好ましくは、前記成形貼付工程は、前記ラミネートフィルムを所定の第1型材(31)によって成形し、成形後の前記ラミネートフィルムを前記第1型材に、前記容器本体を前記第1型材と嵌め合う第2型材(32)にそれぞれ保持して、前記第1型材と前記第2型材とを嵌合させることによって、成形後の前記ラミネートフィルムを前記容器本体の前記他方の面に押し付けて貼り付ける。
【0010】
この構成によれば、2つの型材をくみあわせることで成形後のラミネートフィルムを接着することができるため、ラミネートフィルムを容器本体により密着性よく貼り付けることができる。更に、ラミネートフィルムの接着用の型と、成形用の型とを同一にすることができる。よって、ラミネートパルプ容器の製造に要するコストを低減することができる。
【0011】
上記実施形態において、より好ましくは、前記ラミネートフィルムは前記第1型材に吸着させることによって成形され、前記第1型材と前記第2型材とが嵌合されるまで、成形後の前記ラミネートフィルムが前記第1型材に吸着されて保持された状態で維持される。
【0012】
この構成によれば、ラミネートフィルムを成形後、型材から外すことなく、容器本体に貼り付けることができるため、ラミネートパルプ容器の製造方法が簡素になる。
【0013】
上記実施形態において、より好ましくは、前記吸着貼付工程において、前記容器本体を前記第1型材に保持して、前記第1型材及び前記第2型材を嵌合させて、前記ラミネートフィルムを前記容器本体に貼り付けた後、前記容器本体を前記第2型材に吸着させて前記第1型材から取り外し、前記成形貼付工程において、前記容器本体を前記第2型材に吸着させたまま、前記ラミネートフィルムを前記第1型材に吸着させて成形し、前記第1型材と前記第2型材を嵌合させて、前記容器本体に成形後の前記ラミネートフィルムを貼り付ける。
【0014】
この構成によれば、容器本体の一方の面にラミネートフィルムを貼り付けた後、容器本体を取り外すことなく、他方の面にラミネートフィルムを貼り付けることができる。これにより、ラミネートパルプ容器の製造に係る時間を短縮することができ、製造効率を向上させることができる。
【0015】
上記実施形態において、より好ましくは、前記ラミネートフィルムには接着剤が塗布され、前記吸着貼付工程及び前記成形貼付工程において、前記ラミネートフィルムと前記容器本体とが接着される。
【0016】
この構成によれば、ラミネートフィルムを容器本体の外面に容易に貼り付けることができる。
【0017】
上記実施形態において、より好ましくは、前記接着剤は前記吸着貼付工程において前記ラミネートフィルムの前記第1型材の側の面に塗布され、前記成形貼付工程において前記ラミネートフィルムの前記第2型材の側の面に塗布される。
【0018】
この構成によれば、ラミネートフィルムの容器本体に接着されるべき面に接着剤を塗布することができる。
【0019】
上記実施形態において、より好ましくは、前記第1型材には弾性部材が設けられ、前記成形貼付工程において、前記弾性部材によって前記ラミネートフィルムが前記容器本体に押し付けられる。
【0020】
この構成によれば、ラミネートフィルムを容器本体の外面に密着性よく貼り付けることができる。
【0021】
上記実施形態において、より好ましくは、前記吸着貼付工程において、前記容器本体の前記内面に前記ラミネートフィルムが貼り付けられ、前記成形貼付工程において、前記容器本体の前記外面に前記ラミネートフィルムが貼り付けられる。
【0022】
この構成によれば、容器本体の収容物に近い側に設けられるラミネートフィルムの容器本体への密着性を高く設定することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、容器の両面にラミネートフィルムの貼付が可能なラミネートパルプ容器の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の製造方法に従って製造されるラミネートパルプ容器の(A)斜視図、及び、(B)IB-IB断面図
図2】第1実施形態に係る製造方法を実施するための製造ユニットを示す模式図
図3】第1実施形態の製造方法に基づくラミネート加工工程の前半を説明するための模式図
図4】第1実施形態の製造方法に基づくラミネート加工工程の中盤を説明するための模式図
図5】第1実施形態の製造方法に基づくラミネート加工工程の後半を説明するための模式図
図6】第1実施形態の製造方法に基づくラミネート加工工程のフローチャート
図7】第1実施形態に係る製造ユニットの変形例
図8】第2実施形態に係る製造方法を実施するための製造ユニットを示す模式図
図9】第2実施形態の製造方法に基づくラミネート加工工程のフローチャート
図10】第2実施形態の製造方法に基づく成形工程を説明するための模式図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本発明によるラミネートパルプ容器の製造方法の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0026】
<<第1実施形態>>
本発明の製造方法によって製造されるラミネートパルプ容器1は、図1(A)に示すように、食品等の収容物が収容される収容凹部2を備え、開口部分の縁部にフランジ3を備えたトレイ状をなしている。図1(B)に示すように、ラミネートパルプ容器1は複数の層からなる多層構造体5によって構成されている。より具体的には、ラミネートパルプ容器1は、パルプ繊維によって抄造され、一方側の面(以下、内面)に、収容凹部2を画定するための凹部が形成されたパルプ層6と、パルプ層6の内面に接着された内面側ラミネート層7と、パルプ層6の他方の面(以下、外面)に接着された外面側ラミネート層8とを含む。
【0027】
パルプ層6はトレイ状に成形されたシート部材であって、パルプ繊維によって構成され、通気性を有している。パルプ層6は公知の方法によって、パルプ繊維を含む原料液から抄造される。以下、説明の便宜上、パルプ層6のみからなる構造体を容器本体10と記載し、パルプ層6に形成された凹部を本体凹部11と記載する。以下、本体凹部11が設けられる容器本体10の面を内面10Aと記載する。容器本体10の内面10Aとは逆側の面である外面10Bには、容器本体10の内面10Aに本体凹部11が設けられることによって、図2に示すように、外面10Bの側に押し出されて外面10Bの側に突出する本体凸部13が形成されている。
【0028】
内面側ラミネート層7は容器本体10の本体凹部11が形成された側の面、すなわち内面10Aにプラスチック製のフィルムであるラミネートフィルム12Aが貼り付けられることによって形成されている。内面側ラミネート層7は本体凹部11の壁面全体に渡って設けられている。
【0029】
外面側ラミネート層8は本体凸部13を含む容器本体10の外面10Bにプラスチック製のフィルムであるラミネートフィルム12B(図3参照)が貼り付けられることによって形成されている。外面側ラミネート層8は容器本体10の外面10B全体に渡って設けられている。
【0030】
本実施形態では、容器本体10の内面10Aに貼り付けられたラミネートフィルム12Aと、容器本体10の外面10Bに貼り付けられたラミネートフィルム12Bとは、同一の(より詳細には、同一素材によって構成された同じ厚さの)ラミネートフィルム12である。
【0031】
次に、ラミネートパルプ容器1の製造に用いる製造システム20について説明する。製造システム20は、図2に示すように、原料液から容器本体10を抄造するための公知の抄造装置(不図示)と、ラミネートフィルム12を容器本体10に貼り付けるためのラミネートフィルム貼付装置22とを備える。
【0032】
図2に示すように、ラミネートフィルム貼付装置22は、ロール状に巻き取られたラミネートフィルム12を支持する一対のリール23と、ラミネートフィルム12を移送する移送装置24と、加熱装置25と、塗布装置26と、成形貼付装置27、裁断装置28、及び、制御装置29とを有している。リール23はそれぞれ一つの水平面上に加熱装置25、成形貼付装置27、及び、裁断装置28を挟んで対峙するように設けられている。
【0033】
移送装置24は加熱装置25の側に位置するリール23(以下、送出リール23A)から引き出し、成形貼付装置27の側に位置するリール23(以下、巻取リール23B)に巻き取らせることによって、ラミネートフィルム12を略水平に張った状態に保って移送する。
【0034】
加熱装置25は、ラミネートフィルム12の両面を加熱する2つのヒータ25Aと、ラミネートフィルム12を移送するためのローラ25Bとを備えている。
【0035】
塗布装置26は上下一対のローラ26A、26Bを含む。上側のローラ26Aはラミネートフィルム12の上面に当接し、ラミネートフィルム12の上面に接着剤を塗布する。下側のローラ26Bはラミネートフィルム12の下面に当接し、ラミネートフィルム12の下面に接着剤を塗布する。塗布装置26は、制御装置29からの信号に基づいて、それぞれのローラ26A、26Bを上下させて、選択的に上面又は下面に接着剤を塗布する。
【0036】
成形貼付装置27は、図2に示すように、雌型31(第1型材)及び雄型32(第2型材)、駆動装置33、及び、排気装置34を備えている。
【0037】
雌型31はステンレス製の金型であって、本体凹部11(換言すれば、容器本体10の外面10B)に対応する形状をなして下方に窪むキャビティ31Aを備えている。雌型31には、その上面からキャビティ31Aを画定する壁面に達し、その壁面にて開口する雌型通気孔31Bが設けられている。
【0038】
雄型32はキャビティ31Aの内面形状と相似形の外面形状を有し、下方に突出する突出部32Aを備えている。雄型32を下方に移動させると、キャビティ31Aに突出部32Aが挿入されて、雄型32と雌型31とが互いに嵌合する。雄型32には、下面から突出部32Aの外面10Bを画定する壁面に達し、その壁面にて開口する雄型通気孔32Bが設けられている。
【0039】
駆動装置33は制御装置29からの信号に基づいて、雄型32及び雌型31をそれぞれ独立に上下移動させる。駆動装置33は、例えば、雄型32及び雌型31をそれぞれ独立に上下移動させて、互いに分離した状態から(例えば、図3(A))、互いに嵌合した状態(例えば、図3(B))に変化させることができる。
【0040】
排気装置34は、雌型通気孔31Bに所定の配管を介して接続された雌型排気装置34Aと、雄型通気孔32Bに所定の配管を介して接続された雄型排気装置34Bとを含む。雌型排気装置34A及び雄型排気装置34Bはそれぞれ制御装置29に接続されている。雌型排気装置34Aは制御装置29からの信号に基づいて雌型通気孔31Bから排気を行い、制御装置29からの信号に基づいて排気を停止し、雌型通気孔31B内をリークして大気圧に戻す。雄型排気装置34Bもまた雌型排気装置34Aと同様に、制御装置29からの信号に基づいて雄型通気孔32Bから排気を行い、制御装置29からの信号に基づいて排気を停止し、雄型通気孔32B内をリークして大気圧に戻す。
【0041】
裁断装置28は、雄型32及び雌型31の外側に設けられた上下一対の裁断刃28Aを備えている。裁断装置28は、制御装置29からの信号に基づいて、上下に対をなす裁断刃28Aを互いに離接するように移動させて、ラミネートフィルム12を裁断する。
【0042】
制御装置29は、中央演算処理装置(CPU)や、メモリやHDD等の記憶装置を備えたコンピュータであって、作業者からの入力を受け付ける入力部29Aを有している。入力部29Aは、例えば、タッチパネルである。制御装置29は、移送装置24と、塗布装置26と、成形貼付装置27(より詳細には、駆動装置33、及び、排気装置34)と、裁断装置28とに接続され、入力部29Aへの入力に基づいて、それらをそれぞれ制御する。
【0043】
次に、本発明に係るラミネートパルプ容器1の製造方法を実施するための製造工程について説明する。製造工程は、抄造工程と、ラミネート加工工程と、切断工程を記載の順に含む。抄造工程は、パルプ繊維を含む原料液から容器本体10を抄造する工程であって、公知の方法に基づくものであってよい。ラミネート加工工程は、容器本体10にラミネートフィルム12を貼り付ける工程であって、容器本体10の内面10Aにラミネートフィルム12を貼り付ける内面側ラミネート貼付工程(吸着貼付工程)と、容器本体10の外面10Bにラミネートフィルム12を貼り付ける外面側ラミネート貼付工程(成形貼付工程)とを含む。切断工程は、容器本体10の両面にそれぞれ貼り付けられたラミネートフィルム12の不要部分をカッター(図示せず)等によって切断する工程である。
【0044】
以下では、ラミネート加工工程の詳細について、図3図7を参照して、説明を行う。ただし、図3(A)に示すように、ラミネート加工工程の前に、ラミネートフィルム12が加熱装置25のヒータ25Aの間に移送され、その両面を加熱されている。また、作業者は、ラミネート加工工程を開始する前に、作業者は、容器本体10の本体凸部13が下方に突出するように配置し、雌型31のキャビティ31Aに容器本体10の本体凸部13を挿入することによって、容器本体10を雌型31にセットされている。
【0045】
作業者が、入力部29Aに所定の入力を行うと、ラミネート加工工程が開始される。これにより、制御装置29は図6に示すように、容器本体10の内面10Aにラミネートフィルム12を貼り付ける内面側ラミネート工程(ST1~ST4。吸着貼付工程)と、容器本体10の外面10Bにラミネートフィルム12を貼り付ける外面側ラミネート工程(ST5~ST9。成形貼付工程)とを連続して行う。
【0046】
制御装置29はまず、塗布装置26の下側のローラ26Bを上昇させて、ラミネートフィルム12の下側に当接させる。その後、移送装置24を駆動させて、加熱されたラミネートフィルム12を容器本体10と雄型32の間に移送させる(図3(A)参照。ステップST1)。これにより、容器本体10と雄型32の間に位置するラミネートフィルム12の下面に接着剤が塗布された状態となり、リール23(送出リール23A)から引き出されたラミネートフィルム12が加熱装置25の間に移送されて加熱が開始される。
【0047】
その後、制御装置29は、駆動装置33に信号を送り、雌型31を上昇させて、容器本体10をラミネートフィルム12に近接させる。その後、制御装置29は、雌型排気装置34Aを駆動させる。更に、制御装置29は、雄型32を下降させて、突出部32Aを本体凹部11に挿入し、雌型31と雄型32とを嵌合させる(図3(B)参照。ステップST2)。これにより、雌型排気装置34Aによって、ラミネートフィルム12と容器本体10の内面10Aとの間の空間が容器本体10を介して排気され、ラミネートフィルム12は容器本体10の内面10Aに吸着されて接着される。更に、雌型31と雄型32とが嵌合されることによって、ラミネートフィルム12は雄型32によって容器本体10の内面10Aに圧接されて、より密着性よく容器本体10の内面10Aに貼り付けられる。
【0048】
次に、制御装置29は裁断装置28を駆動させて、ラミネートフィルム12を裁断する(図3(C)参照。ステップST3)。
【0049】
裁断が完了すると、制御装置29は雌型排気装置34Aの駆動を停止し、雄型排気装置34Bの駆動を開始させた後、駆動装置33に信号を送り、雄型32及び雌型31を分離させる(ステップST4)。これにより、図4(A)に示すように、容器本体10は雄型32に吸着されて保持された状態で、雄型32とともに雌型31から取り外される。これにより、内面側ラミネート貼付工程が完了する。
【0050】
次に、制御装置29は、外面側ラミネート貼付工程を開始する。制御装置29は、外面側ラミネート貼付工程の最初のステップにおいて、塗布装置26の下側のローラ26Bを下降させてラミネートフィルム12から離し、その後、上側のローラ26Aを下降させて、ラミネートフィルム12の上面に当接させる。次に、制御装置29は、移送装置24を駆動させて、加熱されたラミネートフィルム12を容器本体10と雄型32との間に移送させる(図4(B)参照。ステップST5)。これにより、容器本体10と雄型32の間に位置するラミネートフィルム12の上面に接着剤が塗布された状態となる。
【0051】
その後、制御装置29は雌型31を上昇させて、ラミネートフィルム12の下面に近接させ、雌型31の上面をラミネートフィルム12の下面に接触させる。その後、制御装置29は、雌型排気装置34Aを駆動させ、キャビティ31Aを画定する壁面にラミネートフィルム12を吸着させて、ラミネートフィルム12を成形する(図4(C)参照。ステップST6)。
【0052】
ラミネートフィルム12の成形が完了すると、制御装置29は、雄型32に容器本体10を吸着させて保持させた状態と、雌型31に成形後のラミネートフィルム12をそれぞれ吸着させて保持させた状態とを維持しつつ、雄型32を下降させて、雌型31に嵌合させる。これにより、成形後のラミネートフィルム12が容器本体10の外面10Bに押し付けられて接着し、容器本体10の外面10Bに貼り付けられる(図5(A)参照。ステップST7)。
【0053】
その後、制御装置29は、裁断装置28によってラミネートフィルム12を裁断する(図5(B)参照。ステップST8)。裁断が完了すると、制御装置29は、雌型排気装置34A及び雄型排気装置34Bの駆動を停止し、雌型通気孔31B及び雄型通気孔32Bの圧力を大気圧に戻した後、雄型32及び雌型31を分離する(図5(C)参照。ステップST9)。これにより、容器本体10の内面10A及び外面10Bへのラミネートフィルム12の貼付が完了し、且つ、リール23から分離可能な状態となる。その後、作業者が不要部分をカッター等によって切断することによって、ラミネートパルプ容器1が完成する。
【0054】
次に、本発明に係るラミネートパルプ容器1の製造方法の効果について説明する。パルプ繊維を抄造することによって製造された容器本体10にラミネートフィルム12を接着するときには、一般に、容器本体10を介して排気することによって、ラミネートフィルム12は容器本体10に吸着される。これにより、ラミネートフィルム12は成形されて容器本体10の表面に接着される。
【0055】
容器本体10の一方の面にラミネートフィルム12が設けられた場合には、容器本体10を介して他方の面に貼り付けるべきラミネートフィルム12を排気することができず、ラミネートフィルム12を貼り付けることが困難となる。
【0056】
本実施形態では、容器本体10の内面10Aにラミネートフィルム12が接着された(貼り付けた)後(ST2)、ラミネートフィルム12が雌型31によって成形されて(ST6)、容器本体10の外面10Bに接着される(ST7)。このように、容器本体10の外面10Bに接着すべきラミネートフィルム12は雌型31によって成形が行われるため、外面10Bに接着すべきラミネートフィルム12を、容器本体10を介して排気して、容器本体10の外面10Bに吸着させる必要がない。これにより、容器本体10の内面10Aにラミネートフィルム12が接着された後であっても、ラミネートフィルム12を容器本体10の外面10Bに沿う形状に成形して接着することができる。よって、容器本体10の両面にラミネートフィルム12を接着することができる。
【0057】
上記実施形態では、容器本体10の外面10Bに接着すべきラミネートフィルム12は、ステップST4においてラミネートフィルム12を接着するときに用いられる型材(雌型31)によって成形される。このように、ラミネートフィルム12の成形用の型材と、ラミネートフィルム12の接着用の型材とを同一にすることによって、ラミネートパルプ容器1の型材の製造コストを抑えることができるため、ラミネートパルプ容器1の製造に要する総コストを低減することができる。
【0058】
ラミネートフィルム12を雌型31に吸着させることによって成形した後(ST6)、ラミネートフィルム12を雌型31から外すことなく吸着された状態のまま、雄型32及び雌型31を嵌合することで、ラミネートフィルム12の容器本体10の外面10Bへの接着が行われる(ST7)。このように、ラミネートフィルム12が成形された後、雌型31(型材)から取り外すことなく、容器本体10にラミネートフィルム12を接着することができるため、成形後のラミネートフィルム12を取り外す場合に比べて、ラミネートパルプ容器1の製造方法が簡素である。
【0059】
成形後のラミネートフィルム12の貼付は、雌型31及び雄型32を嵌合させることによって行われる。このように雌型31及び雄型32を嵌合させてラミネートフィルム12を容器本体10に接着させることによって、ラミネートフィルム12と容器本体10との密着性を高めることができる。
【0060】
容器本体10の内面10Aにラミネートフィルム12を貼り付けた後、容器本体10は取り外されることなく、雌型31から雄型32へ移され、その後、成形後のラミネートフィルム12が容器本体10の外面10Bに貼り付けられる。よって、作業者が容器本体10の取り外しや、容器本体10を移動させることなく、容器本体10の両面にラミネートフィルム12を貼り付けることができるため、ラミネートパルプ容器1の製造に要する時間を短縮することができる。よって、ラミネートパルプ容器1の製造効率を向上させることができる。
【0061】
ラミネートフィルム12は容器本体10の内面10A及び外面10Bにそれぞれ接着剤によって接着される。このようにラミネートフィルム12を接着剤によって接着することで、熱溶着などの方法に比べて、ラミネートフィルム12を容器本体10の内面10A及び外面10Bに容易に貼り付けることができる。
【0062】
ラミネートフィルム12の容器本体10への接着性を高めるため、図7(A)及び(B)に示すように、雄型32の突出部32Aを画定する壁面、又は、雌型31のキャビティ31Aを画定する壁面に弾性部材41を設けてもよい。弾性部材41は、例えば、シリコンゴムによって形成されているとよい。これにより、ラミネートフィルム12と容器本体10の内面10A又は外面10Bとの間に気泡などが生じにくくなり、ラミネートフィルム12を容器本体10の内面10A又は外面10Bにより密着性よく貼り付けることができる。
【0063】
また、接着剤は塗布装置26によって、内面側ラミネート貼付工程(吸着貼付工程)においてラミネートフィルム12の雌型31の側の面に塗布される(図3(A)参照)。一方、接着剤は塗布装置26によって、外面側ラミネート貼付工程(成形貼付工程)においてラミネートフィルム12の雄型32(第2型材)の側の面に塗布される(図4(B)参照)。このように、塗布装置26によって接着剤を塗布する面を切り替えることによって、接着剤を容器本体10に接着されるべき面に塗布することができる。
【0064】
また、内面側ラミネート貼付工程において、ラミネートフィルム12が容器本体10の内面10Aに吸着されて貼り付けられ、外面側ラミネート貼付工程において、ラミネートフィルム12が容器本体10の外面10Bに成形後、貼り付けられる。このように、ラミネートフィルム12が吸着により貼り付けられる面を内面10Aに設定することで、収容物に近い容器本体10の内面10Aのラミネートフィルム12と容器本体10との密着性を高めることができる。これにより、ラミネートパルプ容器1の内面の清浄作業性を高め、また、内面の清浄性をより容易に保つことができる等、ラミネートパルプ容器1の商品性を向上させることができる。
【0065】
<<第2実施形態>>
第2実施形態に係るラミネートパルプ容器1の製造方法は、第1実施形態と比べて、第2実施形態に係る製造方法を実施するための製造ユニット51によってラミネートフィルム52を成形し、その後、製造ユニット51から取り外した後、容器本体10に接着する点が異なる。
【0066】
より具体的には、図8に示すように、製造ユニット51は、第1実施形態と同様に、リール23、移送装置24、加熱装置25、成形貼付装置27、裁断装置28、及び、制御装置29を備えたラミネートフィルム貼付装置53を含む。ただし、ラミネートフィルム貼付装置53は第1実施形態とは異なり、塗布装置26を備えていない。
【0067】
第2実施形態に係る製造方法を実施するための製造工程は、第1実施形態の製造工程と比べて、ラミネートフィルム52のみを成形する成形工程を含む点と、図9に示すように、ラミネート加工工程において、ステップST5及びST6の代わりに、成形済のラミネートフィルム52を雌型31にセットするステップST11を含む点と、ラミネートフィルム52への接着剤の塗布が行われない点とが異なる。但し、ラミネートフィルム52は上面又は下面のいずれか一方側の面に接着剤が塗布され、ラミネート加工工程では、ラミネートフィルム52は接着剤が塗布された面が下方を向いた状態で移送される。
【0068】
成形工程は、図8に示すラミネートフィルム貼付装置53によって行われる。但し、ラミネート加工工程とは異なり、ラミネートフィルム52はリール23に接着剤が塗布された面が上方を向いた状態で移送されるように、移送装置24にセットされる。本実施形態では、図10(A)に示すように、リール23の位置を変更することによって、接着剤が塗布された面が上方を向くように、ラミネートフィルム52は移送装置24にセットされる。成形工程おいて、制御装置29は、ラミネートフィルム52をステップST5と同様に、雌型31の上方に導入する。その後、制御装置29は図10(B)に示すように、駆動装置33によって、雌型31をラミネートフィルム52の下面に接触するように雌型31を移動させ、吸着させることによってラミネートフィルム52を成形する。成形工程が完了すると、制御装置29は図10(C)に示すように、裁断装置28を駆動させて、ラミネートフィルム52を裁断する。その後、作業者は、成形後のラミネートフィルム52を取り出す。成形後のラミネートフィルム52はその上面、すなわち、容器本体10の外面10Bに貼り付けられるべき面に接着剤が塗布された状態となっている。
【0069】
ラミネート加工工程において、作業者は、まず、ラミネートフィルム52は接着剤が塗布された面が下方を向いた状態で移送されるように移送装置24にセットする。その後、第1実施形態と同様のステップST1~ST4までを行って、容器本体10の内面10Aにラミネートフィルム52を吸着させて接着し、ラミネートフィルム52を容器本体10の内面10Aに貼り付ける(内面側ラミネート貼付工程(吸着貼付工程))。
【0070】
その後、作業者は、ステップST11において、成形後のラミネートフィルム52を雌型31に嵌め込み、ラミネートフィルム52を雌型31にセットする。このとき、作業者は、雌型排気装置34Aを駆動させて、ラミネートフィルム52を雌型31に吸着させるとよい。
【0071】
次に、作業者が入力部29Aに所定の入力を行うと、制御装置29は、第1実施形態と同様のステップST7~ST9を実行し、成形後のラミネートフィルム52を容器本体10の外面10Bに押し付けて接着し、成形後のラミネートフィルム52を容器本体10の外面10Bに貼り付ける。換言すれば、成形工程と、ステップST11と、ステップST7~ST9とによって、容器本体10の外面10Bにラミネートフィルム52が貼り付けられる(外面側ラミネート貼付工程(成形貼付工程))。これにより、容器本体10の両面にラミネートフィルム52の貼り付けが完了する。その後、作業者が適宜、不要部分をカッター等によって切断することによって、ラミネートパルプ容器1が完成する。
【0072】
次に、このように構成したラミネートパルプ容器1の製造方法の効果について説明する。第2実施形態では、塗布装置26を要しないため、製造ユニット51を安価にすることができる。更に、ラミネートフィルム52の成形を別工程で行うため、容器本体10の内面10A及び外面10Bにそれぞれ、異なるラミネートフィルム52を貼り付けることができる。
【0073】
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0074】
上記実施形態において、外面10Bに貼り付けられるラミネートフィルム52を成形した後、成形後のラミネートフィルム52を容器本体10の外面10Bに貼り付けるように構成されていたが、この態様には限定されない。例えば、ラミネートパルプ容器1の製造方法を、容器本体10の外面10Bにラミネートフィルム52を吸着させて貼り付けた後、内面10Aに貼り付けられるラミネートフィルム52を成形し、成形後のラミネートフィルム52を容器本体10の内面10Aに貼り付けるように構成してもよい。
【0075】
また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 :ラミネートパルプ容器
2 :収容凹部
3 :フランジ
5 :多層構造体
6 :パルプ層
7 :内面側ラミネート層
8 :外面側ラミネート層
10 :容器本体
10A :内面
10B :外面
11 :本体凹部
12 :ラミネートフィルム
12A :ラミネートフィルム
12B :ラミネートフィルム
13 :本体凸部
20 :製造システム
22 :ラミネートフィルム貼付装置
23 :リール
23A :送出リール
23B :巻取リール
24 :移送装置
25 :加熱装置
25A :ヒータ
25B :ローラ
26 :塗布装置
26A :ローラ
26B :ローラ
27 :成形貼付装置
28 :裁断装置
28A :裁断刃
29 :制御装置
29A :入力部
31 :雌型
31A :キャビティ
31B :雌型通気孔
32 :雄型
32A :突出部
32B :雄型通気孔
33 :駆動装置
34 :排気装置
34A :雌型排気装置
34B :雄型排気装置
41 :弾性部材
51 :製造ユニット
52 :ラミネートフィルム
53 :ラミネートフィルム貼付装置
ST1 :ステップ
ST2 :ステップ
ST3 :ステップ
ST4 :ステップ
ST5 :ステップ
ST6 :ステップ
ST7 :ステップ
ST8 :ステップ
ST9 :ステップ
ST11 :ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10